JP2003032853A - グロメットの取付構造 - Google Patents

グロメットの取付構造

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JP2003032853A
JP2003032853A JP2001212338A JP2001212338A JP2003032853A JP 2003032853 A JP2003032853 A JP 2003032853A JP 2001212338 A JP2001212338 A JP 2001212338A JP 2001212338 A JP2001212338 A JP 2001212338A JP 2003032853 A JP2003032853 A JP 2003032853A
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partition wall
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敦 柴原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後付する隔壁パネルの貫通穴へのグロメット
の取付性を向上する。 【解決手段】 車体フレームに後付けするエンジンルー
ムと車室を仕切る隔壁パネル11の側辺11bより切り
欠いた開口部11cの開口幅寸法Lを、開口部11cと
連続する貫通穴11aの穴径以上に設定し、グロメット
12は開口部11cと貫通穴11aを連続して遮蔽する
形状に形成して、隔壁パネル11の側辺11bから開口
部11cを通過させて貫通穴11aに装着し、従来に比
べて取付工程を削減して容易なワンタッチ取付を可能に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグロメットの取付構
造に関し、詳しくは、隔壁パネルの貫通穴へのグロメッ
トの取付性を向上するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車はエンジン関係等の電装品を接続
するため、エンジンルームと車室を仕切る車体パネルの
貫通穴にワイヤハーネスを通過させており、この貫通穴
には、防水性、防音性等の確保のためグロメットを装着
している。一方、昨今は自動車の車体構成も種々のパタ
ーンが出現しており、エンジンルームと車室を仕切る隔
壁パネルを車体フレームと別体とし、隔壁パネルの貫通
穴へグロメットを装着してから、隔壁パネルを車体フレ
ームへ後付するものもある。
【0003】図3(A)、図4(A)(B)は、従来の
後付タイプの隔壁パネル1へ装着されるグロメット2の
取付構造を示し、隔壁パネル1は一側辺1bより切り欠
いて開口部1cを設けると共に、開口部1cに連続して
パネル内方へ円形状の貫通穴1aを形成している。
【0004】また、グロメット2はゴム又はエラストマ
ーからなり、開口部1cを閉ざす形状の矩形部2aと貫
通穴1aを閉ざす形状の円形部2bを一体化した形状に
形成すると共に、円形部2bの中央にワイヤハーネスW
/Hを挿通する外嵌部2cを突設している。なお、円形
部2bの周囲には貫通穴1aの周縁を嵌め込む溝部2d
を凹設しており、矩形部2aの周囲には段部2eを形成
している。
【0005】ワイヤハーネスW/Hを挿通した状態のグ
ロメット2を隔壁パネル1の貫通穴1aへ装着するに
は、外嵌部2cより延出するワイヤハーネスW/Hを、
開口部1cを介して貫通穴1aへ通すと共に、ワイヤハ
ーネスW/Hをグロメット2が貫通穴1aへ接近する向
き(図4(B)中の矢印方向)に引っ張り、グロメット
2を貫通穴1a及び開口部1cに装着している。
【0006】図3(A)に示す装着状態では、グロメッ
ト2の円形部2bの溝部2dに貫通穴1aの周縁が嵌め
込まれており、矩形部2aの段部2eが開口部の周面と
当接している。このようにグロメット2を装着した隔壁
パネル1は、図3(B)に示すように自動車の車体フレ
ームFのエンジンEが位置するエンジンルームXと車室
Yを仕切る箇所に取り付けている。なお、図3(B)の
自動車はリアエンジンである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】グロメット2の隔壁パ
ネル1の貫通穴1aへの装着は、先ずワイヤハーネスW
/Hを開口部1cを介して貫通穴1aへ通した後、ワイ
ヤハーネスW/Hの引張りでグロメット2を貫通穴1a
へ引き込んでいるため、作業手順が多く手間がかかる上
に作業時間もかかる問題がある。また、グロメット2は
隔壁パネル1の一面より引き込んで貫通穴1a及び開口
部1cに嵌め込むため、グロメット2の周囲を変形させ
る力が要求され作業者への負担も大きい問題がある。
【0008】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであり、グロメットの貫通穴への取付をワンタッチ
で可能にして作業者の負担を軽減すると共に作業時間の
低減も図ることを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、車体フレームに後付けするエンジンルー
ムと車室を仕切る隔壁パネルの側辺より切り欠いた開口
部と連続する貫通穴に、ワイヤハーネスを挿通したグロ
メットを装着するグロメットの取付構造において、上記
開口部は、開口幅寸法を上記貫通穴の穴径以上に設定す
ると共に、上記グロメットは上記開口部と上記貫通穴を
連続して遮蔽する形状に形成し、上記隔壁パネルの側辺
より上記開口部を通過して貫通穴に装着する構成として
いるグロメットの取付構造を提供している。
【0010】このように隔壁パネルの開口部の開口幅寸
法を貫通穴径以上に設定すると共に、グロメットも上記
開口部と貫通穴に対応した形状にすると、グロメットを
隔壁パネルの側辺よりワンタッチで開口部を介して貫通
穴へスムーズに装着でき、作業に係る手間及び時間を大
幅に低減でき、また、従来のようなグロメットの引き込
み力も不要になり作業者の負担も軽減できる。なお、開
口部の開口幅が貫通穴径と同寸法であれば、開口部と貫
通穴は側壁よりU字状に連続して切り欠いた形態とな
り、装着状態でのグロメットの密着度は良好となり、一
方、開口部の開口幅を貫通穴径より大きくすれば、取付
時の接触による抵抗が軽減され、一段と容易にグロメッ
トを取り付けることができる。
【0011】また、上記開口部あるいは/および貫通穴
の周縁に係止部を設けると共に、該係止部に対向する上
記グロメットの周囲箇所に被係止部を設け、該係止部と
被係止部の係合でグロメットの脱落を防止することが好
ましい。このように係止部及び被係止部を設けると、車
体フレームに取り付ける前の状態の隔壁パネルにおい
て、一旦装着したグロメットが開口部より抜け落ちると
いう不具合を確実に防止できる。なお、隔壁パネルを車
体フレームへ取り付けると開口部は車体フレームにより
塞がれるのでグロメットが開口部より抜け落ちる事態は
生じない。
【0012】上記係止部としては隔壁パネルより係止凸
部を突設し、上記被係止部として該係止突起に対応した
係止凹部をグロメット周囲に凹設することが想定でき、
また、上記とは逆に側壁パネルに係止凹部を凹設すると
共に、グロメット周囲に係止凸部を突設するようにして
もよい。なお、隔壁パネルの開口部を貫通穴径より大き
くした場合、グロメットが脱落しやすくなるので、この
ような場合に上記係止部及び被係止部を設けることは、
特に好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1(A)(B)は、本発明の実施
形態にかかる隔壁パネル11の貫通穴11aへのグロメ
ット12の取付構造であり、隔壁パネル11はグロメッ
ト12を装着してから車体フレームへ取り付けるタイプ
のものである。
【0014】隔壁パネル11は側辺11bより貫通穴1
1aへと連続する開口部11cを切り欠いており、開口
部11cの上下の開口幅Lは、貫通穴11aの穴径と同
寸法に設定している。また、開口部11cの上辺11
d、下辺11eには係止部として係止凹部11f、11
gを凹設している。上記のように開口部11cと貫通穴
11aを形成することで、隔壁パネル11は側辺11b
より略U字に開口部11c及び貫通穴11aを切り欠い
た形態になっている。
【0015】一方、グロメット12は弾性及び可撓性を
有するゴム又はエラストマーからなり、全体の形状を隔
壁パネル11の開口部11cと貫通穴11aを連続して
遮蔽する矩形部12aと円形部12bを連続させた略U
字状にしている。また、グロメット12の周囲側部12
fには貫通穴11a及び開口部11cの周縁を嵌め込む
溝部12dを形成すると共に、貫通穴11aへの装着時
に開口部11cの係止凹部11f、11gと対向する周
囲箇所より、被係止部として係止凸部12g、12hを
突設している。また、円形部12bの中央からはワイヤ
ハーネスW/Hを挿通する外嵌部12cを突設してい
る。
【0016】ワイヤハーネスW/Hを挿通したグロメッ
ト12を貫通穴11aへ装着するには、グロメット12
を隔壁パネル11の側辺11bから開口部11cを通過
させ、グロメット12の円形部12bの周囲が貫通穴1
1aの周縁と当接するまで押し込んでいる。この際、グ
ロメット12の周囲側部12fの溝部12dに、開口部
11c及び貫通穴11aの周縁を嵌め込んでおり、ま
た、上記のように当接するまで押し込むことにより係止
凹部11f、11gに係止凸部12g、12hが夫々係
合した状態となって、グロメット12の装着を完了して
いる。
【0017】このようにグロメット12は隔壁パネル1
1の側辺11bからワンタッチで取り付けられており、
また、装着状態では、ワイヤハーネスW/Hの軸線方向
に対してはグロメット12の溝部12dに貫通穴11a
等の周縁を嵌め込むことで脱落を防止しており、係止凹
部11f、11gと係止凸部12g、12hの係合で開
口部11cから脱落することもない。
【0018】なお、より確実に開口部11cからの脱落
を防止するために、貫通穴11aの周囲にも係止凹部を
設けると共にグロメット12の円形部12bの周囲に係
止凸部を設けるようにしてもよい。また、溝部12dと
貫通穴11a等の周縁との嵌め込みで確実にグロメット
12を係止できる場合は、係止凹部と係止凸部を省略し
てもよい。
【0019】図2(A)(B)は、変形例のグロメット
12’の貫通穴11a’への取付構造であり、隔壁パネ
ル11’の開口部11c’の側辺11b’における開口
幅L’を、貫通穴11a’の内径寸法より大きく設定す
ると共に、開口部11c’の上下辺11d’、11e’
を貫通穴11a’へと接するように傾斜させている。ま
た、上下辺11d’、11e’には係止部として係止凸
部11h’、11i’を突設している。
【0020】一方、グロメット12’の全体形状は、側
辺11b’側へ開口幅を広げる開口部11c’と貫通穴
11a’に対応するように形成しており、貫通穴11
a’の装着時に上下辺11d’、11e’と対向する周
囲側部12f’の溝部12d’の底面箇所に被係止部と
して係止凹部12i’、12j’を凹設している。
【0021】グロメット12’を貫通穴11a’へ装着
する際は、開口部11c’の開口幅L’は貫通穴11
a’の内径より広いため、グロメット12’の周囲側部
12f’と開口部11c’及び貫通穴11a’の周縁と
接する程度が緩和されて装着抵抗が軽減し、一段とスム
ーズに開口部11c’を通過して貫通穴11a’へ装着
している。また、完全に装着されると係止凸部11
h’、11i’と係止凹部12i’、12j’の係合で
開口部11c’からのグロメット12’の脱落を確実に
防止している。
【0022】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明のグロメットの取付構造を用いると、グロメットをワ
ンタッチでスムーズに隔壁パネルの貫通穴へ装着するこ
とができ、取付作業に要する手間と時間を大幅に短縮で
きると共に、作業者に係る負担も軽減できる。また、装
着されたグロメットは、周囲に溝部を設けることで軸線
方向の脱落を防止すると共に防水性等も確保し、また、
開口部等に係止部、グロメット周囲に被係止部を設ける
ことで、装着状態での係止部と被係止部との係合により
グロメットの開口部からの脱落を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るグロメットの取付構
造であり、(A)は隔壁パネルへの取付前の状態を示す
斜視図、(B)は取付状態を示す斜視図である。
【図2】 変形例のグロメットの取付構造であり、
(A)は隔壁パネルへの取付前の状態を示す斜視図、
(B)は取付状態を示す斜視図である。
【図3】 従来のグロメットの取付構造であり、(A)
は隔壁パネルへグロメットを取り付けた状態の斜視図で
あり、(B)はグロメットを装着した隔壁パネルを車体
フレームを取り付ける状態を示す概略図である。
【図4】 従来のグロメットの取付工程であり、(A)
はグロメットに挿通したワイヤハーネスを開口部を介し
て貫通穴へ通す状態の概略図であり、(B)は、グロメ
ットを貫通穴へ引き込む状態の概略図である。
【符号の説明】
11 隔壁パネル 11a 貫通穴 11c 開口部 11f、11g 係止凹部 12 グロメット 12d 溝部 12g、12h 係止凸部 W/H ワイヤハーネス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体フレームに後付けするエンジンルー
    ムと車室を仕切る隔壁パネルの側辺より切り欠いた開口
    部と連続する貫通穴に、ワイヤハーネスを挿通したグロ
    メットを装着するグロメットの取付構造において、 上記開口部は、開口幅寸法を上記貫通穴の穴径以上に設
    定すると共に、上記グロメットは上記開口部と上記貫通
    穴を連続して遮蔽する形状に形成し、上記隔壁パネルの
    側辺より上記開口部を通過して貫通穴に装着する構成と
    しているグロメットの取付構造。
  2. 【請求項2】 上記開口部あるいは/および貫通穴の周
    縁に係止部を設けると共に、該係止部に対向する上記グ
    ロメットの周囲箇所に被係止部を設け、該係止部と被係
    止部の係合でグロメットの脱落を防止している請求項1
    に記載のグロメットの取付構造。
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