JP2003025088A - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ

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JP2003025088A JP2001211983A JP2001211983A JP2003025088A JP 2003025088 A JP2003025088 A JP 2003025088A JP 2001211983 A JP2001211983 A JP 2001211983A JP 2001211983 A JP2001211983 A JP 2001211983A JP 2003025088 A JP2003025088 A JP 2003025088A
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武夫 足立
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プライマ塗装鋼板の高電流で高速度の溶接条
件での水平すみ肉溶接に使用して、余盛部が小さくフラ
ットで、ビード止端部と母材とのなじみ性が良好なビー
ド形状と優れた耐ピット性が得られるガスシールドアー
ク溶接用フラックス入りワイヤを提供する。 【解決手段】 鋼製外皮内にフラックスを充填してなる
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおい
て、ワイヤ全質量に対する質量%で、Na化合物のNa
換算値:0.05〜0.22%、F化合物のF換算値:
0.03〜0.25%、ただし、F換算値:(Na−
0.1)〜(Na+0.1)%で、さらに、鉄酸化物:
0.2〜0.8%を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟鋼および490
〜590N/mm2 級高張力鋼などにウオッシュプライ
マ、無機ジンクプライマ等のプライマを塗装した鋼板
(以下、プライマ塗装鋼板という)を高電流で高速度の
溶接条件で水平すみ肉溶接する場合において問題となる
ビード形状および耐ピット性を改善したガスシ−ルドア
−ク溶接用フラックス入りワイヤ(以下、フラックス入
りワイヤという)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶、橋梁などの溶接構造物の水
平すみ肉溶接に使用されているフラックス入りワイヤ
は、高速度の溶接条件で優れたビード形状およびなじみ
性を得ることを目的とした特開平9−94692号公報
や特開平9−94693号公報、耐ピット性の改善を目
的とした特開平3−180298号公報など種々提案さ
れている。
【0003】しかし、施工現場からは、図1に示すプラ
イマ塗装鋼板の水平すみ肉溶接において、溶接作業能率
および溶接部の品質向上のために、高電流で高速度の溶
接条件で溶接を行った場合でも、ビード形状や耐ピット
性が劣化しないフラックス入りワイヤの要求が依然とし
て強い。図1の溶接部の模式図において、1は立板、2
は下板で、4は立板1および下板2に塗装されたプライ
マを示し(厚さを誇張している)、3はすみ肉ビードで
ある。
【0004】前記公報記載のフラックス入りワイヤを使
用して、プライマ塗装鋼板の水平すみ肉溶接を高電流で
高速度の溶接条件で溶接すると、高電流化に伴う強いア
ーク力によって、溶融プールの後退が大きくなり、 図
2(a)に模式図を示すようにビード形状は、余盛部5
が大きい凸状になりやすい。加えて高速度の溶接では溶
融金属の凝固速度が速くなるのでプライマ燃焼ガスの外
部脱出が制約され耐ピット性が劣化する。また、図2
(b)に示すようにビード止端部6が膨らみ、なじみ性
不良が目立つようになる。この場合は、ビード止端部と
下板2との接触角度θが小さくなって溶接構造物の耐疲
労強度が低下したり溶接ビードへの塗料の塗装性が悪く
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プライマ塗
装鋼板の高電流で高速度の溶接条件での水平すみ肉溶接
に使用して、図2(C)に示すような余盛部5が小さく
フラットで、ビード止端部と母材(特に下板2側ビード
止端部6)とのなじみ性が良好、すなわち、ビード止端
部と下板2との接触角度θが大きいビード形状と優れた
耐ピット性が得られるガスシ−ルドア−ク溶接用フラッ
クス入りワイヤを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、(1)
鋼製外皮内にフラックスを充填してなるガスシールド
アーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全
質量に対する質量%で、フラックスに、 Na化合物のNa換算値:0.05〜0.22%、 F化合物のF換算値:0.03〜0.25% を含有し、Naを前記Na化合物のNa換算値としたと
き、 F換算値:(Na−0.1)〜(Na+0.1)% とし、さらにフラックスおよび外皮の一方または両方
に、 鉄酸化物:0.2〜0.8% を含有することを特徴とするガスシールドアーク溶接用
フラックス入りワイヤ。 (2) さらにワイヤ全質量に対する質量%で、フラッ
クスに、 Ti酸化物(TiO2 換算値):2〜4%、 Si酸化物(SiO2 換算値):0.6〜1.2% を含有すると共に、フラックスおよび外皮の一方または
両方に、C:0.05〜0.12%、Si:0.3〜
1.2%、Mn:1.5〜4.0%、AlおよびAl酸
化物の一方または両方のAl23 換算値、ならびにM
gおよびMg酸化物の一方または両方のMgO換算値の
1種または2種の合計:0.2〜1.2%、ただし、A
lおよびAl酸化物の一方または両方のAl23 換算
値:1.0%以下でかつ、MgおよびMg酸化物の一方
または両方のMgO換算値:0.8%以下で、さらに、
ZrおよびZr酸化物の一方または両方のZrO2 換算
値:0.05〜0.2%を含有することを特徴とする
(1)記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤ。 (3) 前記Na化合物の少なくとも一部が珪酸ソーダ
を主成分とする水ガラスであることを特徴とする(1)
または(2)記載のガスシールドアーク溶接用フラック
ス入りワイヤ。 (4) ワイヤの全水素量が50ppm以下であること
を特徴とする(1)ないし(3)のいずれかに記載のガ
スシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。 (5) 鋼製外皮は貫通した隙間がないワイヤ断面形態
であることを特徴とする(1)ないし(4)のいずれか
に記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイ
ヤにある。
【0007】
【発明の実施の形態】高電流で高速度の溶接条件で行う
水平すみ肉溶接において良好なビード形状と耐ピット性
を両立するためには、溶融スラグによる溶融金属の被包
性(以下、スラグ被包性という)とともにアーク力の調
整が最も重要である。この観点からフラックス入りワイ
ヤの成分組成について種々検討した。
【0008】その結果、アーク力の調整は特にNa、F
および鉄酸化物の適量を組み合わせることにより行なえ
ること、これにより高電流域での溶接条件範囲を広く
し、またアーク力を適度することにより溶融プールの拡
大と撹拌および溶融プールの過度の後退を抑制すること
ができることがわかった。高電流の溶接条件では必然的
にアーク力が強くなり、適正なアーク電圧は高めに設定
される。また、造船所などの大規模の溶接施工現場では
多数の装置が稼働しており出力電圧の変化が起こる場合
がある。この場合、アーク安定剤としてNaとともにK
を主体とする従来のフラックス入りワイヤでは、アーク
電圧が高くなるのに伴い電圧変化に対してアーク状態の
変動が大きくなりビード形状や耐ピット性が悪くなる。
これに対し、鉄酸化物とNaとFの組み合わせで成分を
調整することによりアーク電圧の変化に対するアーク状
態の変動を小さくでき、さらにNaによるアーク集中性
を活かしたやや強めのアーク状態にしてビード形状およ
び耐ピット性を良好にできるという知見を得た。
【0009】さらに、C、SiおよびMnは溶接金属に
必要な強度、衝撃値を確保するための基本的な合金成分
である。また、Mnの脱酸生成物であるMnOは生成量
が多く主要なスラグ成分となる。スラグ被包性について
はTiO2 、MnO、SiO 2 を基本系として、Al2
3 、MgO、ZrO2 、鉄酸化物、Na、Fを適量に
して、薄く均一な厚さで適度な粘性(流動性)をもった
溶融スラグ層を形成して溶融金属を被包することによっ
て、ビード形状を良好とし、特にビード止端部と母材
(下板)とのなじみ性が良好となることがわかった。
【0010】以下に本発明のフラックス入りワイヤの成
分組成およびその含有量の限定理由を述べる。なお、以
下に述べる各成分組成の含有量は、ワイヤ全質量に対す
る質量%で示す。 Na化合物のNa換算値:0.05〜0.22% アーク安定剤としてアルカリ弗化物(NaF、Na3
lF6 等)、炭酸塩(Na2 CO3 )、チタン酸塩(T
iO2 −Na2 O系)、珪酸塩(SiO2 −Na2
系)などのNa化合物をNa換算値で0.05%以上フ
ラックス中に含有させることにより、安定したアーク状
態が保持されるとともに、溶融スラグの粘性が調整され
て図2(c)に示すような止端部のなじみ性が良好なビ
ードになる。また、Naによるアーク集中性は溶融プー
ルの撹拌に効果的で、耐ピット性が向上する。しかし、
Na換算値が0.22%を超えるとアーク長が長くなり
アーク状態が不安定になるとともに、溶融プールの撹拌
が弱くピットが発生しやすく、また、溶融スラグの粘性
が小さくなり過ぎてスラグ被包性が悪くビード止端部の
なじみ性が劣化する。
【0011】さらに、上記Na化合物の少なくとも一
部、好ましくはNa換算値として0.05%以上が珪酸
ソーダを主成分とする水ガラス(SiO2 −Na2
−H2O)であることがさらに好ましい。これにより、
SiO2 −Na2 O複合酸化物がフラックス中に均一に
分散され、アーク状態が安定化するとともに、溶融スラ
グと溶融金属間の界面張力が調整され、余盛が小さくフ
ラットで止端部のなじみ性が良いビード形状が得られ
る。この場合、配合原料粉を湿式混合(造粒)してから
充填するが、水分は耐ピット性を損なうのでフラックス
充填前の高温焼成あるいは充填後のワイヤ縮径工程の途
中で脱水素焼鈍を行い極力低減する必要がある。
【0012】F化合物のF換算値:0.03〜0.25
% Fはアーク雰囲気中の水素分圧の低下、溶融プールの撹
拌作用および溶融スラグの粘性の低下によりプライマ燃
焼ガスの放出を容易にしてピットの発生を防止する。こ
のためにF化合物をF換算値で0.03%以上フラック
ス中に含有させるが、F換算値が0.03%未満では耐
ピット性への効果が小さい。F換算値が0.25%を超
えるとアーク力が強過ぎてアークが不安定で、また、溶
融スラグの粘性が低下し過ぎてスラグ被包性が悪く、立
板側のビ−ド止端部に除去しにくいスラグが薄く残った
り、溶融プールの後退が大きくなり図2(a)に示すよ
うなビードの凸状化や止端部が膨らむなどの悪影響が現
れる。
【0013】ただしF換算値は、Naを先に述べたNa
化合物のNa換算値とすると、(Na−0.1)〜(N
a+0.1)%を満足するように含有させる必要があ
る。Na換算値に対するF換算値の割合が不足(F換算
値がNa−0.1%未満)するとアーク長が長くなりア
ーク力が弱くビード形状の劣化とともに溶融プールの撹
拌力が低下しピットが発生しやすくなる。
【0014】一方、Na換算値に対するF換算値の割合
が過剰(Na+0.1%超)になるとアーク長が短くな
りアーク力が強過ぎてアークと溶融プールが不安定な状
態となり、また、溶融プールの後退が激しくビード形状
が不良となる。FはNa、Al、Mgなどの弗化物で含
有させてよく、これらのF換算値をもって含有量とす
る。
【0015】鉄酸化物:0.2〜0.8% FeO、Fe23 、Fe34 などの鉄酸化物は、ヘ
マタイト、ミルスケール、チタンスラグ、鉄粉(表面酸
化鉄)などとしてフラックス中に含有させるほか、外皮
金属(表面、内面スケール)としても含有させられる。
鉄酸化物を0.2%以上含有させることによって、溶融
スラグの粘性を小さくしてビード止端部のなじみ性と耐
ピット性を改善する。また、アーク状態についてもアー
ク幅を広げ、NaおよびFによる強すぎるアークの集中
性を緩和し溶融プール幅を広げ、かつ過剰な溶融プール
の後退を抑制するように作用し、耐ピット性およびビー
ド形状を良好にする。しかし、鉄酸化物が0.8%を超
えると溶融スラグの粘性が小さくなり過ぎて、立板側ビ
ードの脚長が小さく図2(b)に示すビード止端部が膨
れたビード形状になる。
【0016】本発明のフラックス入りワイヤにおいて
は、さらに成分が以下の範囲であることが好ましい。 Ti酸化物(TiO2 換算値):2〜4% フラックス中のルチル、酸化チタン、ならびにチタンス
ラグおよびチタン酸ソーダなどのTi酸化物がTiO2
換算値で2%未満ではスラグ生成量が不足しスラグ被包
状態が悪く、滑らかなビ−ド外観が得られず凸状ビード
となり、スラグ剥離性も悪くなる。一方、Ti酸化物の
TiO2 換算値が4%を超えるとスラグ生成量が多く、
溶融スラグの粘性も高くなり過ぎるためにプライマ燃焼
ガスの放出が阻害されてピットやガス溝が発生しやすく
なる。また、ビ−ド止端部が膨れてなじみ性が悪くな
る。
【0017】Si酸化物(SiO2 換算値):0.6〜
1.2% フラックス中の珪砂やジルコンサンド、珪酸ソーダなど
のSi酸化物がSiO 2 換算値で0.6%未満では溶融
スラグの粘性が不足しスラグ被包性が悪く、ビード形状
が不良となる。SiO2 換算値が1.2%を超えるとス
ラグの粘性が大きくなり過ぎてプライマ燃焼ガスの放出
が阻害されピットやガス溝が発生しやすくなる。また、
ビ−ド止端部が膨れてなじみ性が悪くなる。
【0018】以下の成分はフラックスおよび外皮の一方
または両方に含有させられる。 C:0.05〜0.12% Cは溶接金属の機械的性質を確保するために0.05%
以上含有させる。Cが0.05%未満では強度不足とな
り、0.12%を超えると強度が高くなり過ぎて衝撃値
が低下する。なお、ヒューム、スパッタの低減のために
は外皮金属のCを極力抑えること(C:0.03%以
下)が好ましい。
【0019】Si:0.3〜1.2% Siは溶接金属の機械的性質を確保するために0.3%
以上含有させる。Siが0.3%未満では強度不足や脱
酸不足により衝撃値が低下し、1.2%を超えると強度
が高くなり過ぎて衝撃値が低下する。また、ビード表面
にスラグ焼き付きが起こりやすくなる。なお、Siの脱
酸反応で生成するSiO2 は他のSi酸化物から含有さ
せたSiO2 と同様にスラグ被包性を良好にする。
【0020】Mn:1.5〜4.0% Mnは溶接金属の機械的性質を確保し、脱酸反応で生成
するMnOをスラグの主要成分として利用するために
1.5〜4.0%含有させる。Mnが1.5%未満では
強度不足や脱酸不足により衝撃値が低下し、またスラグ
のMnOが不足しビード止端部のなじみ性が劣化する。
Mnが4.0%を超えると強度が高くなり過ぎて衝撃値
が低下し、また過剰なMnOの生成はビード形状を凸状
にする。
【0021】AlおよびAl酸化物の一方または両方の
Al23 換算値、ならびにMgおよびMg酸化物の一
方または両方のMgO換算値の1種または2種の合計:
0.2〜1.2%、Al、Mgは強脱酸剤として作用し
溶接金属の衝撃値を向上させるが、これらの脱酸生成物
であるAl23 およびMgOは、アルミナ(Al2
3 )などのAl酸化物、マグネシア(MgO)などのM
g酸化物と同様に溶融スラグの凝固を速めてビード形状
を全体的に整える作用をする。したがってAlおよびA
l酸化物の一方または両方のAl23 換算値、ならび
にMgおよびMg酸化物の一方または両方のMgO換算
値の1種または2種の合計で0.2%以上含有させる。
しかし、これが1.2%を超えると溶融スラグの凝固む
らや流動性過剰および凝固速度が速くなることによる悪
影響が重なり、ビード形状および耐ピット性の劣化が顕
著になる。
【0022】ただし、上記のAlおよびAl酸化物の一
方または両方のAl23 換算値が1.0%を超えると
溶融スラグの凝固むらが観察され、スラグが厚目に被包
した部分にピットやガス溝が発生しやすくなる。また、
ビード止端部のなじみ性が悪くなり、ビード表面が凹凸
となり滑らかさがなくなる。
【0023】また、上記のMgおよびMg酸化物の一方
または両方のMgO換算値が0.8%を超えると溶融ス
ラグの流動性が増しスラグが下板側に垂れ落ち止端部が
膨らんだり、溶融プールの後退距離が大きくなり過ぎて
ビードが凸状になる。また、溶融スラグの凝固が速くな
りピットやガス溝が発生しやすくなる。
【0024】ZrおよびZr酸化物の一方または両方の
ZrO2 換算値:0.05〜0.2% Zrも強脱酸剤として作用し、Zrの脱酸生成物である
ZrO2 はジルコンサンド(ZrO2 −SiO2 )など
のZr酸化物と同様に少量でスラグ被包性を良くしてビ
ード形状を改善する効果がある。したがって、Zrおよ
びZr酸化物の一方または両方のZrO2 換算値が0.
05%未満であるとスラグ被包性が悪くビード形状が不
良となる。しかし、これが0.2%を超えると全体的に
丸みを帯びたビード形状となり止端部のなじみ性やスラ
グ剥離性の劣化が生じ、また、スラグの凝固が速くなり
ピットが発生しやすくなる。
【0025】以上、本発明のフラックス入りワイヤの成
分組成の限定理由を述べたが、その他のワイヤ成分は主
に外皮部と鉄粉によるFeである。また、Ni、Cu、
Cr、Mo、Nb、V、Bなどの合金剤を含有させて適
用鋼種の要求品質に適合した溶接金属の種々の特性(強
度、靭性、耐火性、耐熱性、耐候性等)を高めること、
S、Biなどのスラグ剥離補助剤を含有させることも、
本発明の効果を損なうことのない範囲で可能である。ま
た、本発明のフラックス入りワイヤはアーク電圧の変化
に対してアーク状態が敏感に変動してアークの集中性を
損なうK化合物を実質的に含有しないことが好ましい
が、原料事情によってK化合物を併用する場合にはK換
算値で0.03%以下に制限する。
【0026】なおワイヤ中の水素は、アーク雰囲気中の
水素分圧を上げピットの発生を助長する。ワイヤの全水
素量を50ppm以下にすることにより耐ピット性の改
善効果が一層発揮される。ワイヤの低水素化はフラック
ス原料の種類、充填フラックスの乾燥条件或いはワイヤ
の中間焼鈍条件を適宜選択することによって可能であ
る。なお、ワイヤの全水素量の測定は不活性ガス融解熱
伝導法による分析で行うものとする。
【0027】また鋼製外皮部に貫通した隙間がないワイ
ヤ断面形態のシームレスフラックス入りワイヤであるこ
とが好ましい。これにより低水素化が可能であるととも
に、吸湿性のあるNa化合物の原料をフラックス中に含
むフラックス入りワイヤにおいて、保管、使用中に大気
からの水分吸収を防止するので耐ピット性の改善効果が
さらに大きくなる。
【0028】本発明のフラックス入りワイヤは、フラッ
クス充填後の伸線加工性が良好な軟鋼やSiやMnを高
く含有する低合金鋼、TiやNiなどを少量添加した低
合金鋼の外皮内にフラックスをワイヤ全重量に対して8
〜25%充填後、ダイス伸線やローラ圧延加工により通
常のワイヤ径(1.0〜2.0mm)に縮径して製造さ
れる。また溶接用シールドガスはCO2 ガスが一般的で
あるが、Ar−CO2などの混合ガスも使用できる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例により本発明の効果をさらに
詳細に説明する。軟鋼パイプに、水ガラス(珪酸ソーダ
の種類、濃度を変化させた)で造粒したフラックスを充
填後、伸線して(外皮部の軟化および脱水素のための中
間焼鈍を1回実施、水素量の変化には温度及び保持時間
で対応)、フラックス充填率15%、ワイヤ径1.4m
mの、鋼製外皮部に貫通した隙間がないシームレスタイ
プのフラックス入りワイヤを試作した。表1〜表3に試
作したフラックス入りワイヤを示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】これらの試作フラックス入りワイヤを用い
て、無機ジンクプライマ塗装鋼板をT字すみ肉試験体
(鋼種SM490B、板厚16mm、試験体長さ100
0mm、プライマ膜厚は下板約30μm、立板(端面塗
装あり)約30μm、立板−下板の間隙なし)に組み立
てて水平すみ肉溶接試験を行った。溶接条件は電流42
0A、チップ/母材間測定のアーク電圧41V、溶接速
度60cm/min、チップ/母材間距離25mm、電
源極性DC(ワイヤ+)、シールドガスCO2 ガス(流
量25リットル/min)で、両側同時溶接(左右電極
シフト50mm)した。
【0034】評価は、アーク安定性、アーク長、集中性
などのアーク状態の評価、外観観察とビード止端部と母
材との接触角度θの測定によるビード形状の評価、ピッ
トの発生個数とスラグ状態(スラグの被包状態と剥離
性)の観察による耐ピット性の評価により行なった。そ
れらの結果を表4にまとめて示す。
【0035】
【表4】
【0036】表4中、ワイヤ記号W1〜W8は各成分組
成とも適量であるのでアーク状態、ビード形状、耐ピッ
ト性、凝固スラグ状態のいずれも良好で、極めて満足な
結果であった。ワイヤ記号 W9は、Siが高いのでス
ラグ焼き付きが生じ、また、Mnが低いのでビード止端
部のなじみが悪く、さらにSi酸化物のSiO2 換算値
が低いのでスラグ被包性が悪くビード形状がやや不良と
なった。
【0037】ワイヤ記号W10は、Mnが高いのでやや
凸状ビードとなりビード止端部のなじみがやや悪かっ
た。ワイヤ記号W11は、Ti酸化物のTiO2 換算値
が低いのでスラグ被包性およびスラグ剥離性が不良で、
ビードはやや凸状となった。ワイヤ記号W12は、Ti
酸化物のTiO2 換算値が高いのでピットが発生し、ビ
ード形状がやや不良となった。
【0038】ワイヤ記号W13は、Si酸化物のSiO
2 換算値が高いのでピットが発生し、ビード形状がやや
不良となった。ワイヤ記号W14は、AlおよびAl酸
化物の一方または両方のAl23 換算値、ならびにM
gおよびMg酸化物の一方または両方のMgO換算値の
1種または2種の合計が低いので、ビード形状がやや不
良となった。
【0039】ワイヤ記号W15は、上記Al23 換算
値およびMgO換算値の1種または2種の合計が高いの
で、スラグの凝固むらがおこりビード形状、耐ピット性
がやや不良となった。ワイヤ記号W16は、Alおよび
Al酸化物の一方または両方のAl23 換算値が高い
ので、スラグの凝固むらがおこり、スラグ被包性とスラ
グ剥離性が不良で、ビード形状と耐ピット性がやや不良
となった。
【0040】ワイヤ記号W17は、MgおよびMg酸化
物の一方または両方のMgO換算値が高いので、スラグ
が下板側に垂れてビード形状が不良で、ピットも発生し
た。ワイヤ記号W18は、ZrまたはZr酸化物を含有
してないためにスラグ被包性が悪く、ビード形状がやや
不良となった。ワイヤ記号W19は、ZrおよびZr酸
化物の一方または両方のZrO2 換算値が高いので凸気
味のビード形状となり、スラグ剥離性が不良でピットも
発生した。
【0041】ワイヤ記号W20は、ワイヤの全水素量が
高いためにピットが発生した。ワイヤ記号W21は、鉄
酸化物が低いのでアークの集中性が過剰となりビード形
状と耐ピット性が不良となった。ワイヤ記号W22は、
鉄酸化物が高いのでビード形状が不良となった。
【0042】ワイヤ記号W23は、Na化合物のNa換
算値が低く、アーク安定剤としてKを主体として含有し
ているためにアーク力が弱くピットが発生し、ビード形
状も不良となった。ワイヤ記号W24は、Na化合物の
Na換算値が高いためにアークが不安定でスラグ被包
性、ビード形状および耐ピット性が不良となった。ワイ
ヤ記号W25は、F化合物のF換算値が低いのでピット
が発生した。
【0043】ワイヤ記号W26は、F化合物のF換算値
が高いのでアークが不安定でスラグ被包性、スラグ剥離
性およびビード形状が不良となった。ワイヤ記号W27
は、Na換算値に対するF換算値が低いのでアーク力が
弱くビード形状が不良でピットも発生した。ワイヤ記号
W28は、Na換算値に対するF換算値が高いのでアー
クが強くアーク不安定でビード形状が不良となった。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のガスシー
ルドアーク溶接用フラックス入りワイヤによれば、高電
流で高速度の溶接条件で行うプライマ塗布鋼板の水平す
み肉溶接において問題となるビード形状および耐ピット
性を改善でき、溶接の高能率化および溶接部の品質向上
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水平すみ肉溶接部の模式図
【図2】(a)、(b)、(c)は実施例における水平
すみ肉溶接試験後のビード断面を示す模式図
【符号の説明】
1 立板 2 下板 3 すみ肉ビ−ド 4 プライマ 5 余盛部 6 止端部 θ ビード止端部と下板との接触角度
フロントページの続き (72)発明者 足立 武夫 千葉県習志野市東習志野七丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社研究所内 Fターム(参考) 4E084 AA01 AA03 AA04 AA05 AA07 AA09 AA18 AA24 BA03 BA04 BA05 BA10 BA15 BA16 CA16 CA23 DA10 FA06 GA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼製外皮内にフラックスを充填してなる
    ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおい
    て、ワイヤ全質量に対する質量%で、フラックスに、 Na化合物のNa換算値:0.05〜0.22%、 F化合物のF換算値:0.03〜0.25% を含有し、Naを前記Na化合物のNa換算値としたと
    き、 F換算値:(Na−0.1)〜(Na+0.1)% とし、さらにフラックスおよび外皮の一方または両方
    に、 鉄酸化物:0.2〜0.8% を含有することを特徴とするガスシールドアーク溶接用
    フラックス入りワイヤ。
  2. 【請求項2】 さらにワイヤ全質量に対する質量%で、
    フラックスに、 Ti酸化物(TiO2 換算値):2〜4%、 Si酸化物(SiO2 換算値):0.6〜1.2% を含有すると共に、フラックスおよび外皮の一方または
    両方に、 C:0.05〜0.12%、 Si:0.3〜1.2%、 Mn:1.5〜4.0%、 AlおよびAl酸化物の一方または両方のAl23
    算値、ならびにMgおよびMg酸化物の一方または両方
    のMgO換算値の1種または2種の合計:0.2〜1.
    2%、ただし、 AlおよびAl酸化物の一方または両方のAl23
    算値:1.0%以下でかつ、 MgおよびMg酸化物の一方または両方のMgO換算
    値:0.8%以下で、さらに、 ZrおよびZr酸化物の一方または両方のZrO2 換算
    値:0.05〜0.2%を含有することを特徴とする請
    求項1記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入り
    ワイヤ。
  3. 【請求項3】 前記Na化合物の少なくとも一部が珪酸
    ソーダを主成分とする水ガラスであることを特徴とする
    請求項1または2記載のガスシールドアーク溶接用フラ
    ックス入りワイヤ。
  4. 【請求項4】 ワイヤの全水素量が50ppm以下であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  5. 【請求項5】 鋼製外皮は貫通した隙間がないワイヤ断
    面形態であることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のガスシールドアーク溶接用フラックス入り
    ワイヤ。
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