JP2003024857A - ノズル、塗布方法、及びスリット長調節方法 - Google Patents

ノズル、塗布方法、及びスリット長調節方法

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JP2003024857A
JP2003024857A JP2001218418A JP2001218418A JP2003024857A JP 2003024857 A JP2003024857 A JP 2003024857A JP 2001218418 A JP2001218418 A JP 2001218418A JP 2001218418 A JP2001218418 A JP 2001218418A JP 2003024857 A JP2003024857 A JP 2003024857A
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slit
lip
manifold
nozzle
paint
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Noboru Masuda
桝田  昇
Masaru Watanabe
渡辺  勝
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に塗料を塗布する際、基材の幅方向にお
いて塗料を均一に塗布することができない。 【解決手段】 所定の塗料が供給される第1マニホール
ド102と、その第1マニホールド102に供給された
塗料を通過させるスリット101と、そのスリット10
1を通過した塗料を外部に吐出するための上流リップ1
03及び下流リップ104と、上流リップ103の先端
部を下流リップ104側に移動させるための移動手段9
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、リチウム
イオン電池やセラミックチップコンデンサー等に用いら
れる活物質及び誘電体ペースト等の塗料を基材上に塗布
形成する際に、幅方向均一に所定の厚みにする場合等に
利用可能な塗布装置に用いられるノズルと、そのノズル
を用いて塗料を基材に塗布する塗布方法と、ノズルのス
リット長を調節するスリット長調節方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】エクストルージョンダイを用いて、連続
走行する基材に塗料を走行方向及び幅方向共に均一に塗
布する手段として、ダイのリップ先端部にヒートボル
ト、差動ネジ、圧電素子等を取り付けて、部分的に塗膜
の厚い箇所や薄い箇所がある場合に、ダイのリップ先端
部を弾性変形させて、スリットの隙間を調整して塗料の
吐出量を制御することにより、塗膜の厚みを均一にする
方法がある。
【0003】最近では塗膜の高精度化の要望が強いた
め、厚みセンサー等により、塗膜厚みをオンラインで測
定しながら、その厚みデータのバラツキをフィードバッ
クさせて、自動制御によりダイのリップ先端部の変形量
を調整する方法で幅方向均一に塗布している。
【0004】さらに、エクストルージョンダイにおい
て、スリットを挟んで設置された一対のリップのうち、
少なくとも一方の内部に空間を形成し、更に、このリッ
プのうち流路と空間との間に挟まれた部分を、押圧手段
にて空間側から押圧し、流路側に弾性変形させる構成に
より、シート状物品に対する異物の混入や筋の形成等を
防止しつつ、シート状物品の厚さを変更する方法も提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案されている塗布手段において、リチウム二次電池極板
の幅方向の厚み精度を高めるために押圧手段を用いてリ
ップの一部をスリット側に弾性変形させて塗布しても、
極板の幅方向厚みバラツキが大きく、また、塗膜表面の
平滑性を得ることができずに、電池用極板としては使用
できないという課題のあることが判った。具体的には、
上記塗布手段により得られたシート状極板の幅方向の厚
みを測定した結果、塗布後の極板の厚みバラツキは10
%以上のバラツキが生じることを確認した。このよう
に、従来では、基材に塗料を塗布する際、基材の幅方向
において塗料を均一に塗布することができないという課
題がある。
【0006】また、従来では、基材に塗料を塗布するた
めのノズルのスリット長を変更しようとすると、ノズル
を分解しなければならないという課題もある。
【0007】本発明は、上記従来の課題を考慮し、基材
の幅方向において塗料を均一に塗布することができるノ
ズルと、そのノズルを用いた塗布方法とを提供すること
を目的とする。
【0008】また、本発明は、分解することなくスリッ
ト長を変更することができるノズルと、そのノズルのス
リット長調節方法とを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に対応)は、所定の塗料が供給されるマニホールドと、
そのマニホールドに供給された前記塗料を通過させるス
リットと、そのスリットを通過した前記塗料を外部に吐
出するための上流側リップ及び下流側リップと、前記上
流側リップの先端部を前記下流側リップ側に移動させる
ための移動手段とを備えたノズルである。
【0010】第2の本発明(請求項2に対応)は、前記
スリットを形成している一対の部材のうちの上流側の部
材の、前記スリット側と反対側の面には切り欠き部が形
成されており、その切り欠き部が前記上流側リップの先
端部を移動させる際の基点を形成している第1の本発明
に記載のノズルである。
【0011】第3の本発明(請求項3に対応)は、前記
移動手段が、前記切り欠き部を基点として前記上流側リ
ップの先端部を前記下流側リップ側に移動させるための
連結、及びテーパー部を持つ第1テーパーブロックと、
その第1テーパーブロックのテーパー部に当接するテー
パー部を持ち、そのテーパー部を移動させることによっ
て前記連結を前記スリット側に移動させる第2テーパー
ブロックと、その第2テーパーブロックを移動させる駆
動手段とを有する第2の本発明に記載のノズルである。
【0012】第4の本発明(請求項4に対応)は、前記
上流側リップの先端部がステンレス系鋼材で形成されて
おり、前記下流側リップの先端部が超硬部材で形成され
ている第1から第3のいずれかの本発明に記載のノズル
である。
【0013】第5の本発明(請求項5に対応)は、前記
マニホールドの出口部から前記下流側リップの先端部ま
での長さが5mm以上、150mm以下の範囲にあり、
前記下流側リップの先端部の厚みが0.1mm以上、1
0mm以下の範囲にある第1から第4のいずれかの本発
明に記載のノズルである。
【0014】第6の本発明(請求項6に対応)は、第1
から第5のいずれかの本発明に記載のノズルを用い、そ
のノズルの前記上流側リップの先端部を前記移動手段を
利用して前記下流側リップ側に移動させながら塗料を所
定の基材に塗布する塗布方法である。
【0015】第7の本発明(請求項7に対応)は、所定
の塗料が供給されるマニホールドと、そのマニホールド
に供給された前記塗料を通過させるスリットと、そのス
リットを通過した前記塗料を外部に吐出するための上流
側リップ及び下流側リップと、前記マニホールドと前記
スリットとの境界部を前記スリット方向において変更す
ることにより前記スリットの長さを調節するスリット長
調節手段とを備えたノズルである。
【0016】第8の本発明(請求項8に対応)は、前記
スリット長調節手段が、一面が前記スリットの一部を形
成し、他の一面が前記マニホールドの一の壁面を形成し
ている、前記境界部を変更するための部材を有し、その
部材を利用して前記境界部を変更する第7の本発明に記
載のノズルである。
【0017】第9の本発明(請求項9に対応)は、前記
スリットには前記塗料を溜める塗料貯留部が設けられて
おり、前記境界部から前記塗料貯留部の入口部までの長
さが5mm以上、300mm以下の範囲で変更可能であ
る第7又は第8の本発明に記載のノズルである。
【0018】第10の本発明(請求項10に対応)は、
第7から第9のいずれかの本発明に記載のノズルの前記
スリットの長さを、前記スリット長調節手段を利用し
て、前記マニホールドと前記スリットとの境界部を前記
スリット方向において変更することにより調節するスリ
ット長調節方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて説明する。
【0020】(実施の形態1)図1に、本発明にかかる
実施の形態1の塗布装置の概略構成を示し、図2及び図
3に、本発明にかかる実施の形態1のノズルの概略構成
を示す。
【0021】まず、本発明にかかる実施の形態1の塗布
装置の構成を説明する。図1に示すように、ノズル1
は、上流リップ103及び下流リップ104と、塗料8
の溜である第1マニホールド102と、押し出しのため
のスリット101とで構成される。塗料8は、タンク5
からポンプ6によりフィルタ7を通り、ノズル1の第1
マニホールド102へ供給されスリット101から押し
出される。基材2は、バックロール4に支持され且つ、
下流リップ104の先端との距離dが10〜1000μ
mとなるように設定される。なお、上記距離dは塗料粘
度によって適宜設定される。この隙間にスリット101
から押し出された塗料8が流れ込み、基材2の上に塗膜
3が塗布形成される。
【0022】次に、本発明の実施の形態1のノズル1の
構成について説明する。
【0023】図2は、本発明の実施の形態1のノズル1
の側面図である。また、図3は、本発明の実施の形態1
のノズル1の斜視図である。図2に示すように、ノズル
1は、上ブロック1001と下ブロック1002とをス
リット101が所定の隙間となるように組み合わされて
ネジで締結(図示せず)されている。さらに、ノズル1
の両サイドに塗料8をシールするためのサイドブロック
(図示せず)が締結されている。
【0024】スリット101を形成している一対の部材
X(上ブロック1001の一部)及び部材Y(下ブロッ
ク1002の一部)のうち、部材Yには、上流リップ1
03の先端部を下流リップ104側に容易に移動させる
ための切り欠き部105が設けられている。また、上流
リップ103の先端部を移動させるための、テーパー部
を有する上テーパーブロック901と、上テーパーブロ
ック901のテーパー部と当接するテーパー部を有する
下テーパーブロック902と、下テーパーブロック90
2を移動させる調整ハンドル10とで構成される移動手
段9を、上流リップ103の下部へ配置させている。更
に、移動手段9の下テーパーブロック902の摺動性を
高めるためにガイドロール903と、下テーパーブロッ
ク902をノズル1の背面側から調整ハンドル10で移
動させるための貫通孔905とが、下ブロック1002
に設けられている。
【0025】次に、上流リップ103の先端部を下流リ
ップ104側に移動させる場合の動作について説明す
る。調整ハンドル10を矢印C方向へ回し、下テーパー
ブロック902が矢印A方向へ摺動すると同時に上テー
パーブロック901が矢印B方向へ摺動することによ
り、上テーパーブロック901の連結901aを介して
上流リップ103へ荷重が加わり、切り欠き部105を
基点に上流リップ103の先端部が下流リップ104側
へ移動し、スリット101の隙間が狭くなる。調整ハン
ドル10を矢印C’方向に回すとスリット101の隙間
が広くなることはいうまでもない。
【0026】次に、本実施の形態の特徴について詳細に
説明する。
【0027】第1の特徴として、ノズル1の上ブロック
1001の下流リップ104の先端部を超硬部材で形成
し、下ブロック1002の上流リップ103の先端部を
ステンレス系鋼材で形成しているため、塗膜3の表面を
平滑にするための下流リップ104の下流側エッジを、
極めてシャープエッジにすることができるので、塗膜3
の表面粗度を極めて細かくすることができる。
【0028】第2の特徴として、上流リップ103の先
端部を移動させるための移動手段9は、ノズル1の下ブ
ロック1002へ配置させて、ノズル1の背面側から調
整用ハンドル10により、上流リップ103の先端部を
移動させるため、オンライン塗工によりスリット101
の隙間調整を行うことができ、幅方向の厚みを均一にす
ることができる。
【0029】第3の特徴として、調整用ハンドル10の
目盛り表示を上流リップ103の先端部の移動量に対応
させている。例えば調整用ハンドル10の目盛り表示が
50μm変化すると、上流リップ103の先端部が1c
m下流リップ104側へ又はその反対側へ移動するよう
に対応させる。このようにすると、定量的に上流リップ
103の先端部を移動させて、スリット101の隙間を
塗膜3のバラツキ度合いに応じて設定することができ、
極めて幅方向の厚みが均一な塗膜3を得ることができ
る。
【0030】上述した本実施の形態のノズル1を用いる
と、活物質及び誘電体ペースト等の塗料を基材上に塗布
形成することによって得られる塗膜の厚み及び重量バラ
ツキを、幅方向において実質上均一にできる。
【0031】なお、上述した実施の形態では、本発明の
ノズルの移動手段の一例として、上テーパーブロック9
01と、下テーパーブロック902と、調整ハンドル1
0とで構成される手段を用いた。
【0032】また、上述した実施の形態では、本発明の
移動手段を構成する、第1テーパーブロックの一例とし
て下テーパーブロック902を、第2テーパーブロック
の一例として上テーパーブロック901を、それぞれ用
いた。
【0033】(実施の形態2)図1〜3を用いて、本発
明にかかる実施の形態2を説明する。
【0034】本実施の形態のノズル1は、上ブロック1
001のリップ先端部が超硬部材で形成され、下ブロッ
ク1002のリップ先端部がステンレス系鋼材で形成さ
れたノズル1であって、下ブロック1002のリップ先
端部を移動手段9により移動させながら塗布する。
【0035】ここで、下ブロック1002の第1マニホ
ールド102の出口部から下流リップ104の先端部ま
での長さL1(図2参照)と、下流リップ104の下端
部から頂部までの長さ(下流リップ104の先端部の厚
み)L2(図2参照)とを変化させて塗料を基材に塗布
したときの、幅方向の塗膜厚みのバラツキを調べた結果
を表1に示す。
【0036】
【表1】 表1に示すように、下ブロック1002の第1マニホー
ルド102の出口部から外部までの長さL1を5mm以
上、150mm以下の範囲にすることは重要である。下
ブロック1002の第1マニホールド102の出口部か
ら外部までの長さL1が5mmより短い場合、リップ先
端部分を移動手段9により移動させたときに第1マニホ
ールド102にかかる圧力が低くなるために、リップ先
端部分の移動に応じて厚みを変化させることができな
い。また、下ブロック1002の第1マニホールド10
2の出口部から外部までの長さL1が150mmより長
い場合、リップ先端部分を移動手段9により移動させた
ときに第1マニホールド102にかかる圧力が高くなり
すぎるために、厚みバラツキが生じる。
【0037】それとともに、上ブロック1001の下流
リップ104のスリット101の出口の下端部から頂部
までの長さL2を0.1mm以上、10mm以下の範囲
にすることは重要である。上ブロック1001の下流リ
ップ104のスリット101の出口の下端部から頂部ま
での長さL2が0.1mmより短い場合、下流リップ1
04の面部分の塗膜3にかかる圧力が低くなりすぎるこ
ととシャープエッヂの形成ができなくなることにより、
塗膜3の表面性が著しく悪化し、幅方向の厚みバラツキ
が大きくなる。また、上ブロック1001の下流リップ
104のスリット101の出口の下端部から頂部までの
長さL2が10mmより長い場合、下流リップ104の
下流エッヂとバックロール4の隙間とスリット101と
バックロール4の隙間との差が大きくなるために、特
に、下流リップ104の下流エッヂよりスリット101
の方がバックロール4に対する隙間が大きくなるので液
溜まりを安定に保持できないことにより、幅方向の厚み
バラツキが大きくなる。
【0038】本実施の形態の範囲内では、下ブロック1
002のリップ先端部を移動手段9により移動させなが
ら塗布したところ、塗膜3を極めて均一に塗布すること
ができる。
【0039】次に、本実施の形態の具体例をリチウムイ
オン2次電池に応用した場合について説明する。
【0040】ノズル1は図2に示すもので、d=300
μm、スリットギャップt=0.5mmとし、塗布幅は
480mmである。下ブロック1002の第1マニホー
ルド102の出口部から外部までの長さL1を3〜16
0mmの範囲で変化させ、さらに、上ブロック1001
の下流リップ104のスリット101の出口の下端部か
ら頂部までの長さL2を0.08〜12mmの範囲で変
化させた。
【0041】負極としては、集電体が厚み10μm、幅
500mmの銅箔、負極用ペーストは炭素材、CMC及
び水を混練したものを用いた。これを、まず本実施の形
態により集電体上に130mmの所定のピッチで間欠的
に活物質層を塗布形成、乾燥した。正極としては、集電
体が厚み20μm、幅500mmのアルミ箔、正極用ペ
ーストはLiCoO2、導電性カーボンブラック、フッ
素系樹脂、CMC及び水を混練したものを用いた。これ
を、まず本実施の形態により集電体上に所定のピッチで
間欠的に活物質層を塗布形成、乾燥した。得られた正極
及び負極板を所定の厚みに圧延した後、所定の幅にスリ
ットしてリチウムイオン2次電池を作成した。比較例と
して従来の塗布装置により同様の塗布を行った。得られ
た正極及び負極板を所定の厚みに圧延した後、所定の幅
にスリットして比較例のリチウムイオン2次電池を作成
した。
【0042】上記塗布乾燥後の極板と電池に対して以下
の評価を行い本実施の形態の効果を確認した。
【0043】(1)活物質層の厚みバラツキ 活物質層について厚みをマイクロメーターにより50箇
所測定し、厚みの平均値に対する最大厚みと最小厚みの
差を厚みバラツキとして評価した。その結果を、表1に
まとめて示す。本実施の形態の範囲内であれば、明らか
に厚みバラツキを小さくすることができ、電池極板とし
て良好なことがわかる。
【0044】(2)放電容量 常温において、一定電流(160mA)、終止電圧
(4.2V)で充電を完了した2次電池を、一定電流
(160mAから3200mA)で放電して、放電開始
から低下する電圧が終止電圧(3V)に達したときの放
電容量で比較した。結果を図5に示す。本実施の形態に
よる電池は放電容量が従来例による電池に比べて明らか
にアップしている。
【0045】上記評価の結果、本実施の形態の効果を以
下にまとめて説明する。
【0046】集電体上に活物質層をノズル1の下ブロッ
ク1002のリップ先端部を移動手段9により移動させ
ながら塗布形成したとき、下ブロック1002の第1マ
ニホールド102の出口部から外部までの長さL1を5
mm以上、150mm以下の範囲にし、かつ上ブロック
1001の下流リップ104のスリット101の出口の
下端部から頂部までの長さL2を0.1mm以上、10
mm以下の範囲にすることで、部分的に厚みが厚い部分
や薄い部分が生じたときに、幅方向均一に厚みを調整す
ることができ、バラツキを極めて小さくすることができ
る。従って、リチウムイオン2次電池などの生産工程に
おける極板の容量バラツキが極めて少なくなるため、製
品歩留まりを格段に向上させることができた。さらに、
同時に単位面積当たりの活物質密度も向上することがで
きた。その結果、本実施の形態で作成した電池の放電容
量を格段に向上させることができた。
【0047】(実施の形態3)図4に、本発明にかかる
実施の形態3のノズルの概略構成を示す。図4は、本発
明の実施の形態3のノズル1の側面図である。
【0048】本実施の形態は、下ブロック1002に調
整用ブロック107及び押し引きネジ108を備えたノ
ズル1に関するものであり、それ以外は実施の形態1と
同様のため、それ以外の構成は実施の形態1のものを用
いることができ、ここでは説明を省略する。
【0049】本実施の形態の特徴は、図4に示すよう
に、上ブロック1001と下ブロック1002とで構成
されるノズル1であって、下ブロック1002に第1マ
ニホールド102と第2マニホールド106を形成且つ
第1マニホールド102から外部までのスリット長を任
意に変更するための調整用ブロック107及びその調整
用ブロック107をスリット101方向において移動さ
せるための押し引きネジ108を備えたことを特徴とし
ている。
【0050】本実施の形態において、ノズル1の下ブロ
ック1002に具備されている押し引きネジ108によ
り、調整用ブロック107が前後に摺動し、第1マニホ
ールド102とスリット101との境界部101bがス
リット101方向において移動する。従って、ノズル1
のマニホールド102やスリット101内部に塗料8が
充填された状態、即ち、ノズル1を分解、洗浄しなくて
もノズル1内部のスリット長やマニホールドの相当直径
を変更することができるため、作業性の大幅な向上且
つ、幅方向の厚みを極めて均一に塗布することができ
る。それ以外では、実施の形態2と同様の効果が得られ
る。
【0051】なお、上述した実施の形態では、本発明の
ノズルのスリット長調節手段の一例として調整用ブロッ
ク107及び押し引きネジ108を用いた。
【0052】(実施の形態4)図4を用いて本発明にか
かる実施の形態4を説明する。
【0053】本実施の形態のノズル1は、上ブロック1
001と下ブロック1002とを組み合わせて、下ブロ
ック1002に調整用ブロック107を備えたノズル1
であって、ノズル1を分解洗浄しないで、第1マニホー
ルド102及び第2マニホールド106の相当直径且つ
スリット長を変更するための調整用ブロック107を微
調整させて塗布することができることを特徴とする。
【0054】図4に示すように、本実施の形態におい
て、第1マニホールド102の出口部から第2マニホー
ルド106までの長さL3を5mm以上、300mm以
下の範囲にすることは重要である。第1マニホールド1
02の出口部から第2マニホールド106までの長さL
3が5mmより短い場合、第1マニホールド102の出
口部から第2マニホールド106間にかかる圧力が低い
ために調整用ブロック107を前後に移動させても塗料
8の流れを変化させることができないため、幅方向に厚
みバラツキが生じる。また、第1マニホールド102の
出口部から第2マニホールド106までの長さL3が3
00mmより長い場合、第1マニホールド102と第2
マニホールド106との圧力差が大きくなるために、幅
方向の厚みが不均一となる。
【0055】本実施の形態の範囲内では、第1マニホー
ルド102及び第2マニホールド106の相当直径且つ
スリット長を変更するための調整用ブロック107を微
調整させて塗布したところ、塗膜3を極めて均一に塗布
することができる。
【0056】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、基材の幅方向において塗料を均一に塗布する
ことができるノズルと、そのノズルを用いた塗布方法と
を提供することができる。
【0057】また、本発明は、分解することなくスリッ
ト長を変更することができるノズルと、そのノズルのス
リット長調節方法とを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の塗布装置の略示構成
【図2】本発明に係る実施の形態1、2のノズルの側面
【図3】本発明に係る実施の形態1、2のノズルの斜視
【図4】本発明に係る実施の形態3、4のノズルの略示
構成図
【図5】本発明の実施の形態2、3における放電容量の
測定結果を説明するための図
【符号の説明】
1 ノズル 2 基材 3 塗膜 4 バックロール 5 タンク 6 ポンプ 7 フィルタ 8 塗料 9 移動手段 10 調整ハンドル 101 スリット 102 第1マニホールド 103 上流リップ 104 下流リップ 105 切り欠き部 106 第2マニホールド 107 調整用ブロック 108 押し引きネジ 901 上テーパーブロック 902 下テーパーブロック 903 ガイドロール 904 軸受け 905 貫通孔 1001 上ブロック 1002 下ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC04 CA48 DA04 DB06 DB07 DC19 EA14 EB01 EC07 EC08 4F041 BA05 BA11 BA12 BA57

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の塗料が供給されるマニホールド
    と、そのマニホールドに供給された前記塗料を通過させ
    るスリットと、そのスリットを通過した前記塗料を外部
    に吐出するための上流側リップ及び下流側リップと、前
    記上流側リップの先端部を前記下流側リップ側に移動さ
    せるための移動手段とを備えたノズル。
  2. 【請求項2】 前記スリットを形成している一対の部材
    のうちの上流側の部材の、前記スリット側と反対側の面
    には切り欠き部が形成されており、その切り欠き部が前
    記上流側リップの先端部を移動させる際の基点を形成し
    ている請求項1に記載のノズル。
  3. 【請求項3】 前記移動手段が、前記切り欠き部を基点
    として前記上流側リップの先端部を前記下流側リップ側
    に移動させるための連結、及びテーパー部を持つ第1テ
    ーパーブロックと、その第1テーパーブロックのテーパ
    ー部に当接するテーパー部を持ち、そのテーパー部を移
    動させることによって前記連結を前記スリット側に移動
    させる第2テーパーブロックと、その第2テーパーブロ
    ックを移動させる駆動手段とを有する請求項2に記載の
    ノズル。
  4. 【請求項4】 前記上流側リップの先端部がステンレス
    系鋼材で形成されており、前記下流側リップの先端部が
    超硬部材で形成されている請求項1から3のいずれかに
    記載のノズル。
  5. 【請求項5】 前記マニホールドの出口部から前記下流
    側リップの先端部までの長さが5mm以上、150mm
    以下の範囲にあり、前記下流側リップの先端部の厚みが
    0.1mm以上、10mm以下の範囲にある請求項1か
    ら4のいずれかに記載のノズル。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のノズ
    ルを用い、そのノズルの前記上流側リップの先端部を前
    記移動手段を利用して前記下流側リップ側に移動させな
    がら塗料を所定の基材に塗布する塗布方法。
  7. 【請求項7】 所定の塗料が供給されるマニホールド
    と、そのマニホールドに供給された前記塗料を通過させ
    るスリットと、そのスリットを通過した前記塗料を外部
    に吐出するための上流側リップ及び下流側リップと、前
    記マニホールドと前記スリットとの境界部を前記スリッ
    ト方向において変更することにより前記スリットの長さ
    を調節するスリット長調節手段とを備えたノズル。
  8. 【請求項8】 前記スリット長調節手段が、一面が前記
    スリットの一部を形成し、他の一面が前記マニホールド
    の一の壁面を形成している、前記境界部を変更するため
    の部材を有し、その部材を利用して前記境界部を変更す
    る請求項7に記載のノズル。
  9. 【請求項9】 前記スリットには前記塗料を溜める塗料
    貯留部が設けられており、前記境界部から前記塗料貯留
    部の入口部までの長さが5mm以上、300mm以下の
    範囲で変更可能である請求項7又は8に記載のノズル。
  10. 【請求項10】 請求項7から9のいずれかに記載のノ
    ズルの前記スリットの長さを、前記スリット長調節手段
    を利用して、前記マニホールドと前記スリットとの境界
    部を前記スリット方向において変更することにより調節
    するスリット長調節方法。
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