JP2004081989A - 塗布装置、及び塗布方法 - Google Patents

塗布装置、及び塗布方法 Download PDF

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Noboru Masuda
桝田  昇
Masaru Watanabe
渡辺  勝
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    • B05C11/10Storage, supply or control of liquid or other fluent material; Recovery of excess liquid or other fluent material
    • B05C11/1002Means for controlling supply, i.e. flow or pressure, of liquid or other fluent material to the applying apparatus, e.g. valves
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Abstract

【課題】基材の幅方向において塗料を均一に塗布することができる塗布装置と、その塗布装置を用いたセラミックグリーンシートの製造装置とを提供すること。
【解決手段】スリット101を形成している一対の部材のうちの上流側の部材の、スリット101の側とは反対側の面には、基材2の走行する方向と直交する方向及び平行な方向にそれぞれ直交溝105及び平行溝が形成されており、直交溝105及び平行溝が上流側リップ103を移動させる際の基点を形成しており、平行溝が1個または複数個形成されており、上流側の部材の、平行溝によって区切られた部分は個別に移動可能になっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、セラミックグリーンシート,リチウムイオン二次電池,PDP等に用いられる誘電体スラリーや活物質ペースト等の塗料をPETフィルムや金属箔等の基材上に塗布形成する塗布装置、及び塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エクストルージョンダイを用いて、連続走行する基材に塗料を走行及び幅方向均一に塗布する手段として、塗料をエクストルージョンダイのスリット出口から幅方向均一に吐出させるため、塗布に用いる塗料の粘度特性に合わせて、エクストルージョンダイの内部形状となるマニホールドの相当直径やスリットの長さ、更には、スリットの隙間等を実験的な合わせ込みや流体解析等の数値計算により、最適な形状に加工している。
【0003】
また、ダイのリップ先端部にヒートボルト,差動ネジ,圧電素子等を取り付けて、部分的に塗膜の厚い箇所や薄い箇所がある場合に、ダイのリップ先端部を弾性変形させて、スリットの隙間を調整して塗料の吐出量を制御することにより、塗膜の厚みを均一にする方法がある。最近では塗膜の高精度化の要望が強いため、厚みセンサー等により、塗膜厚みをオンラインで測定しながら、その厚みデーターのバラツキをフィードバックさせて、自動制御によりダイのリップ先端部の変形量を調整する方法で幅方向均一に塗布している。
【0004】
さらに、特開平10−15461号公報には、エクストルージョンダイにおいて、塗料溜まりとスリットを設けたダイにスリットギャップ調整板を設け、スリットギャップ縮小用ネジとスリットギャップ拡大用ネジとを取付け、スリットギャップ縮小用ネジは、スリットギャップ調整板のネジ孔にねじ込まれて、先端でダイを押してスリットを縮小する方向に調整し、また、スリットギャップ拡大用ネジは、スリットギャップ調整板の挿通孔を通してダイのネジ孔にねじ込まれることで、ダイをスリットギャップ調整板側に引っ張る用にして、スリットギャップを拡大する方向に調整する。そして、スリットギャップ縮小用ネジに設けた目盛りにより、スリットの調整量を数量的に認識しながら、スリット全長にわたってスリットギャップを均一に調整する手段が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平10−15461号公報記載の塗布手段により、セラミックグリーンシートの膜厚及び単位面積当たりの重量精度を高めて、塗膜密度を一定に保持するため、スリットギャップ調整板のスリットギャップ縮小用ネジとスリットギャップ拡大用ネジを調整してスリットギャップを微調整させて塗布したが、セラミックグリーンシートの幅方向膜厚及び単位面積当たりの重量バラツキが大きく、また、塗膜表面の平滑性を得ることができずに、セラミックグリーンシートとしては使用できないという課題のあることが判った。
【0006】
上記塗布手段により得られたセラミックグリーンシートの幅方向膜厚及び単位面積当たりの重量を測定した結果、塗布後のセラミックグリーンシート膜厚及び単位面積当たりの重量は、±10%以上のバラツキが生じることを確認した。
【0007】
すなわち、従来の塗布装置では、重量ばらつきが大きく、塗膜表面の平滑性を得ることが出来ないという課題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を考慮し、基材の幅方向において塗料を均一に塗布することができる塗布装置、及び塗布方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、所定の塗料が供給されるマニホールドと、
そのマニホールドに供給された前記塗料を通過させるスリットと、
そのスリットを通過した前記塗料を、上流側から下流側に走行する基材に吐出するための上流側リップ及び下流側リップと、
前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させるための複数の移動手段とを備え、
前記スリットを形成している一対の部材のうちの上流側の部材の、前記スリットの側とは反対側の面には、前記基材の走行する方向と直交する方向及び平行な方向にそれぞれ直交溝及び平行溝が形成されており、
その直交溝及び平行溝が前記上流側リップを移動させる際の基点を形成しており、
前記平行溝が1個または複数個形成されており、
前記上流側の部材の、前記平行溝によって区切られた部分は個別に移動可能になっている塗布装置である。
【0010】
また、第2の本発明は、前記基材を案内する、前記ノズルより上流側及び下流側にそれぞれ配置されたガイドロールを備えた第1の本発明の塗布装置である。
【0011】
また、第3の本発明は、前記基材を支持し案内するロールを備えた第1の本発明の塗布装置である。
【0012】
また、第4の本発明は、前記直交溝の幅が0.5mm以上、10mm以下の範囲にある第1の本発明の塗布装置である。
【0013】
また、第5の本発明は、前記ノズルの上流側リップの下流エッジと前記直交溝の底部との距離が1mm以上、5mm以下の範囲にある第1の本発明の塗布装置である。
【0014】
また、第6の本発明は、前記上流側リップがステンレス系鋼材で形成されており、前記下流側リップの先端部分が超硬部材で形成されている第1の本発明の塗布装置である。
【0015】
また、第7の本発明は、前記移動手段は、ピエゾアクチュエーターである第1の本発明の塗布装置である。
【0016】
また、第8の本発明は、上流側から下流側に走行する基材に対して、塗料を吐出するスリットを有するノズルと、
前記ノズルより上流側と下流側とにそれぞれ配置され、前記基材を案内する第1及び第2のガイドロールと、
前記基材を介して前記ノズルと対向する位置に配置され、前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる複数の移動手段とを備え、
前記複数の移動手段は、前記基材の幅方向の少なくとも2カ所以上を独立して移動させることが出来る塗布装置である。
【0017】
また、第9の本発明は、前記移動手段は、前記ノズルの下流側エッジ線上から下流側に向かって−0.5mm以上、50mm以下の範囲に配置されている第8の本発明に記載の塗布装置である。
【0018】
また、第10の本発明は、セラミックグリーンシートを製造する装置である第1〜9の本発明のいずれかの塗布装置である。
【0019】
また、第11の本発明は、第1の本発明の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
吐出された前記塗料の前記基材における膜圧が所定の膜圧になるように、前記複数の移動手段により、予め前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させる移動工程と、
前記基材に前記塗料を塗布する塗布工程とを備えた塗布方法である。
【0020】
また、第12の本発明は、第1の本発明の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
吐出された前記塗料の前記基材における膜圧を計測する計測工程と、
計測された前記膜圧に基づいて、複数の移動手段を制御する制御工程と、
前記制御に基づいて、前記移動手段が前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させる移動工程とを備えた塗布方法である。
【0021】
また、第13の本発明は、第8の本発明の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
吐出された前記塗料の前記基材における膜圧が所定の膜圧になるように、前記複数の移動手段により、予め前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる移動工程と、
前記基材に前記塗料を塗布する塗布工程とを備えた塗布方法である。
【0022】
また、第14の本発明は、第8の本発明の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
吐出された前記塗料の前記基材における膜圧を計測する計測工程と、
計測された前記膜圧に基づいて、複数の移動手段を制御する制御工程と、
前記制御に基づいて、前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる移動工程とを備えた塗布方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0024】
(実施の形態1)
図1〜3に、本発明にかかる第1の実施の形態の塗布装置を実施するための装置の概略構成図を示す。
【0025】
本発明にかかる第1の実施の形態を実施するための装置の構成を説明する。
【0026】
図1に示すように、ノズル1は、上流リップ103、下流リップ104、さらに塗料4の溜である第1マニホールド102と押し出しのためのスリット101と平行溝105を基点に上流側リップ先端部103を弾性変形させるための移動手段5とで構成される。また、基材2を上流側から下流側へ案内するための上流側ガイドロール6と下流側ガイドロール7で構成される。
【0027】
次に、このような本実施の形態の動作を説明する。
【0028】
塗料4は、ポンプ(図示せず)によりフィルタ(図示せず)を通り、ノズル1のマニホールド102へ供給されスリット101から押し出される。基材2は、上流側ガイドロール6と下流側ガイドロール7に支持され且つ、一定の張力とスリット101から吐出される塗料4の圧力と塗料4の粘度のバランスにより、上流側リップ103と下流側リップ104から浮上する。このことによりスリット101から押し出された塗料4が基材2に流れ込み、基材2の上に塗膜3として塗布形成される。
【0029】
上流側ガイドロール6,下流側ガイドロール7は、ノズル1に対する基材2の角度を調節できるようにしてある。ノズル1の上流側と下流側に位置するガイドロール6,7は矢印A、B方向に移動可能であることが好ましい。
【0030】
次に、本実施の形態のノズル1の構成について説明する。
【0031】
図3は、本発明のノズル1の側面図である。図3に示すように、ノズル1は、上ブロック1002と下ブロック1003とをスリット101が所定の隙間となるように組み合わせてネジで締結(図示せず)している。さらに、ノズル1の両サイドに塗料9をシールするためのサイドブロック(図示せず)を締結してある。
【0032】
下ブロック1003は、金属の弾性変形を利用して容易に上流側リップ103を下流側リップ104側に変形させる基点となる平行溝105を設けてある。また、上流側リップ103の先端部に上流側リップを局部的に変形させるための塗工面と直交する方向に直交溝107を設けている。
【0033】
直交溝107によって区切られた各部分は移動手段5によって個別にに移動可能になっている。平行溝105と直交溝107とを基点に弾性変形させるための移動手段5は、乾燥後の塗膜3の幅方向における膜厚を連続的に測定し、常時膜厚を均一にするために、得られた膜厚データーを移動手段5へフィードバックさせて、瞬時に上流側リップ103の変形により塗膜3の膜厚を均一にさせるため、移動手段5の応答速度が重要となる。
【0034】
ここで用いる移動手段は、応答速度に優れているピエゾアクチュエーターが好ましく、更には、サーボモーター等を駆動源とした精密アクチュエーターを用いることもできる。
【0035】
すなわち、膜圧計測手段108は、乾燥後の塗膜3の幅方向における膜厚を連続的に測定しており、常時膜厚を均一にするために、得られた膜厚データーを制御手段109に通知し、制御手段109は、その通知された膜圧データに基づいて、移動手段5を制御して、瞬時に上流側リップ103を変形させる。これにより、塗膜3の膜厚を均一にすることが出来る。
【0036】
なお、本実施の形態では、基材2に塗料4を塗布している最中に制御手段109が移動手段5を制御するとして説明したが、これに限らない。基材2に塗料4を塗布する前に予め移動手段5を、塗膜3の膜圧が所定の膜圧になるように調整してから、基材2に塗料4を塗布しても構わない。
【0037】
本実施の形態において、ノズル1の上流側リップ103先端部のスリット面と反対側の直交溝107の幅Wが0.5mm以上、10mm以下の範囲にすることは重要である。ノズル1の上流側リップ103先端部のスリット面と反対側の直交溝107の幅Wが0.5mmより狭い場合、上流側リップ103の変形量が小さくなりすぎるため、幅方向の厚みバラツキを均一にすることができない。また、ノズル1の上流側リップ103先端部のスリット面と反対側の直交溝107の幅Wが10mmより広い場合、上流側リップ103の変形させたくない部分、すなわち厚みが均一となっている部分へ変形が生じるため、幅方向の厚みバラツキを均一にすることができない。
【0038】
それとともに、ノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面と反対側の直交溝107の底部との距離Hが1mm以上、5mm以下の範囲にすることは重要である。ノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面と反対側の直交溝107の底部との距離Hが1mmより短い場合、上流側リップ103が容易に変形できるため、高精度に変形量を制御できないことと加工歪みの影響を受け易くなるので、幅方向の厚みバラツキを均一にすることができない。また、ノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面と反対側の直交溝107の底部との距離Hが5mmより長い場合、直交溝107が無い場合と同じ変形量となり、これもまた上流側リップ103の変形させたくない部分、すなわち厚みが均一となっている部分へ変形が生じるため、幅方向の厚みバラツキを均一にすることができない。
【0039】
本実施の形態の範囲内では、上流側リップ103先端部を移動手段5により変形させた場合、局部的に上流側リップ103を変形できるため、塗膜3を極めて均一に塗布することができる。
【0040】
なお、本実施の形態の平行溝105は本発明の直交溝の例であり、本実施の形態の直交溝107は本発明の平行溝の例である。
【0041】
次に、本実施の形態の具体例をセラミックグリーンシートに応用した場合について説明する。
【0042】
ノズル1は図1,3に示すもので、スリットギャップt=0.5mm、塗布幅300mmである。ノズル1の上流側リップ103先端部のスリット面と反対側の直交溝107の幅Wを0.2〜10mmの範囲で変化させ、さらに、ノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面とは反対側の直交溝107の底部との距離Hを0.5〜10mmの範囲で変化させた。
【0043】
セラミックグリーンシートとしては、基材の厚み50μm、幅320mm、セラミックグリーンシート用スラリーは、アルミナ系セラミック、アルコール系樹脂、可塑剤、酢酸ブチルを混合し、メディア系分散機により分散したものを用いた。これを、まず本実施の形態により基材上に所定の塗膜を塗布形成、乾燥した。
【0044】
得られたセラミックグリーンシートを所定の長さ,幅にスリットし、内部電極を印刷により形成し、所定寸法の高さに積層、プレス機により圧縮し、焼成、外部電極を印刷した後、スイッチフィルターを作成した。
【0045】
比較例として従来の塗布装置により同様の塗布を行った。得られたセラミックグリーンシートを所定の長さ,幅にスリットし、内部電極を印刷により形成し、所定寸法の高さに積層、プレス機により圧縮し、焼成、外部電極を印刷した後、比較例のスイッチフィルターを作成した。
【0046】
上記塗布乾燥後のセラミックグリーンシートとスイッチフィルターに対して以下の評価を行い本実施の形態の効果を確認した。
(1)セラミックグリーンシートの厚み及び重量バラツキ
セラミックグリーンシートについて厚みをマイクロメーターにより30箇所測定し、また、重量をφ30に打ち抜いて9箇所測定し、厚み及び重量の平均値に対する最大厚み,重量と最小厚み,重量の差を厚み及び重量バラツキとして評価した。その結果を、表1にまとめて示す。
【0047】
【表1】
Figure 2004081989
本実施の形態の範囲内であれば、明らかに厚み及び重量バラツキを小さくすることができ、セラミックグリーンシートとして良好なことがわかる。すなわち、直交溝107の幅Wが0.5mm以上、10mm以下の範囲にし、ノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面と反対側の直交溝107の底部との距離Hが1mm以上、5mm以下の範囲にすることにより、明らかに厚み及び重量ばらつきを小さくすることが出来、良好なセラミックグリーンシートを製造することが出来る。
(2)フィルター特性
スイッチフィルターのフィルター特性結果を図5に示した。スイッチフィルターのフィルター特性は、使用している信号の通り易さとなる透過特性をロスとして、周辺雑音の遮断特性を減衰量とした。これらの関係を比較した。その結果を図5に示す。図5に示すように、本実施の形態によるスイッチフィルターは、減衰量とロスのバラツキが従来例によるスイッチフィルターに比べて明らかに小さくなっている。
【0048】
上記評価の結果、本実施の形態の効果をまとめて説明する。
【0049】
基材2上に塗膜3をノズル1の上流側リップ103の先端部を移動手段5により変形させながら塗布形成したとき、ノズル1の上流側リップ103先端部のスリット面と反対側の直交溝107の幅Wを0.5〜10mmの範囲にし、かつノズル1の上流側リップ103の下流エッジとノズル1のスリット面とは反対側の直交溝107の底部との距離Hを1〜5mmの範囲にすることで、塗料の粘度バラツキや凝集等により、厚み及び重量が局部的に不均一となる場合に、幅方向均一に厚み及び重量を調整することができ、すなわち塗膜密度バラツキを極めて小さくすることができる。
【0050】
従って、スイッチフィルターなどの生産工程におけるセラミックグリーンシートの厚み、塗膜密度バラツキが極めて小さくなるため、製品歩留まりを格段に向上させることができた。その結果、本実施の形態で作成したスイッチフィルターのフィルター特性を格段に向上させることができた。
【0051】
また、図2は本実施の形態の基材2をバックロール8で支持した場合の塗布装置の概略構成図である。図2に示すように、ノズル1を用いた場合、基材2をバックロール8で支持しながら、基材2とノズル1の下流側リップ104に隙間dを設けて塗布するものであり、この構成を用いた場合でも本実施の形態と同様の効果が得られる。
【0052】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
【0053】
図4を用いて本発明にかかる実施の形態2を説明する。
【0054】
本実施の形態は、基材2の背面側から基材2を移動させる移動手段5を備えた塗布装置に関するものでり、それ以外は実施の形態1と同様のため、それ以外の構成は実施の形態1のものを用いることができ、ここでは説明を省略する。
【0055】
本実施の形態の特徴は、図4に示すように、所定方向に走行する未塗布面を有する基材2に対して、少なくとも1つ以上の塗料4を吐出するスリット101を有したノズル1と、基材2を案内するノズル1より上流側と下流側に配置されたガイドロール6,7と、基材2を介して1ノズルと対向する位置に配置され、基材2の背面側から基材2を移動させる移動手段5とを備えたことを特徴としている。なお、移動手段5は、基材2の走行する方向とは直交する方向すなわち基材2の幅方向に複数個配置されいる。そして、移動手段5は、前記基材の幅方向の少なくとも2カ所以上を独立して移動させることが出来るものである。
【0056】
また、膜圧計測手段110は、乾燥後の塗膜3の幅方向における膜厚を連続的に測定しており、常時膜厚を均一にするために、得られた膜厚データーを制御手段111に通知し、制御手段111は、その通知された膜圧データに基づいて、移動手段5を制御して、瞬時に基材2を移動させる。これにより、塗膜3の膜厚を均一にすることが出来る。
【0057】
なお、本実施の形態では、基材2に塗料4を塗布している最中に制御手段111が移動手段5を制御するとして説明したが、これに限らない。基材2に塗料4を塗布する前に予め移動手段5を、塗膜3の膜圧が所定の膜圧になるように調整してから、基材2に塗料4を塗布しても構わない。
【0058】
本実施の形態において、移動手段5は、ノズル1の下流側エッジ1001線上に対して、下流側に向かって−0.5mm以上、50mm以下の範囲に配置することは重要である。すなわち、移動手段5は、ノズル1の下流側エッジ1001線上の上流側0.5mmからノズル1の下流側エッジ線上の下流側50mmまでの範囲に存在することは重要である。移動手段5をノズル1の下流側エッジ1001線上に対して、下流側に向かって−0.5mm以下に配置した場合及び移動手段5をノズル1の下流側エッジ1001線上に対して、下流側に向かって50mm以上に配置した場合共に、移動手段5により、基材と下流側リップ104との隙間を調整しても下流側リップ104にかかる圧力が小さくなるために厚み変化に対応できないため、幅方向に厚みバラツキが生じる。
【0059】
本実施の形態の範囲内では、移動手段5により、基材2と下流側リップ104との隙間を基材2の背面側から局部的に調整できるため、幅方向の厚みを極めて均一に塗布することができる。それ以外では、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0060】
以上述べたところから明らかなように、本実施の形態によれば、基材の幅方向において塗料を均一に塗布することができる塗布装置と、その塗布装置を用いたセラミックグリーンシートの製造装置とを提供することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したところから明らかなように、本発明は、基材の幅方向において塗料を均一に塗布することができる塗布装置、及び塗布方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態の塗布装置を示す略示構成図
【図2】本発明にかかる第1の実施の形態の塗布装置を示す略示構成図
【図3】本発明にかかる第1の実施の形態の塗布装置を示す側面図
【図4】本発明にかかる第2の実施の形態の塗布装置を示す略示構成図
【図5】第1の実施の形態におけるフィルター特性のバラツキ結果を説明するための図
【符号の説明】
1   ノズル
2   基材
3   塗膜
4   塗料
5   移動手段
6   上流側ガイドロール
7   下流側ガイドロール
8   バックロール
101 スリット
102 マニホールド
103  上流側リップ
104  下流側リップ
105  平行溝
106 超硬部材
107  直交溝
1001 下流エッジ

Claims (14)

  1. 所定の塗料が供給されるマニホールドと、
    そのマニホールドに供給された前記塗料を通過させるスリットと、
    そのスリットを通過した前記塗料を、上流側から下流側に走行する基材に吐出するための上流側リップ及び下流側リップと、
    前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させるための複数の移動手段とを備え、
    前記スリットを形成している一対の部材のうちの上流側の部材の、前記スリットの側とは反対側の面には、前記基材の走行する方向と直交する方向及び平行な方向にそれぞれ直交溝及び平行溝が形成されており、
    その直交溝及び平行溝が前記上流側リップを移動させる際の基点を形成しており、
    前記平行溝が1個または複数個形成されており、
    前記上流側の部材の、前記平行溝によって区切られた部分は個別に移動可能になっている塗布装置。
  2. 前記基材を案内する、前記ノズルより上流側及び下流側にそれぞれ配置されたガイドロールを備えた請求項1記載の塗布装置。
  3. 前記基材を支持し案内するロールを備えた請求項1記載の塗布装置。
  4. 前記直交溝の幅が0.5mm以上、10mm以下の範囲にある請求項1記載の塗布装置。
  5. 前記ノズルの上流側リップの下流エッジと前記直交溝の底部との距離が1mm以上、5mm以下の範囲にある請求項1記載の塗布装置。
  6. 前記上流側リップがステンレス系鋼材で形成されており、前記下流側リップの先端部分が超硬部材で形成されている請求項1記載の塗布装置。
  7. 前記移動手段は、ピエゾアクチュエーターである請求項1記載の塗布装置。
  8. 上流側から下流側に走行する基材に対して、塗料を吐出するスリットを有するノズルと、
    前記ノズルより上流側と下流側とにそれぞれ配置され、前記基材を案内する第1及び第2のガイドロールと、
    前記基材を介して前記ノズルと対向する位置に配置され、前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる複数の移動手段とを備え、
    前記複数の移動手段は、前記基材の幅方向の少なくとも2カ所以上を独立して移動させることが出来る塗布装置。
  9. 前記移動手段は、前記ノズルの下流側エッジ線上から下流側に向かって−0.5mm以上、50mm以下の範囲に配置されている請求項8に記載の塗布装置。
  10. セラミックグリーンシートを製造する装置である請求項1〜9のいずれかに記載の塗布装置。
  11. 請求項1記載の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
    吐出された前記塗料の前記基材における膜圧が所定の膜圧になるように、前記複数の移動手段により、予め前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させる移動工程と、
    前記基材に前記塗料を塗布する塗布工程とを備えた塗布方法。
  12. 請求項1記載の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
    吐出された前記塗料の前記基材における膜圧を計測する計測工程と、
    計測された前記膜圧に基づいて、複数の移動手段を制御する制御工程と、
    前記制御に基づいて、前記移動手段が前記上流側リップを前記下流側リップの側に移動させる移動工程とを備えた塗布方法。
  13. 請求項8記載の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
    吐出された前記塗料の前記基材における膜圧が所定の膜圧になるように、前記複数の移動手段により、予め前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる移動工程と、
    前記基材に前記塗料を塗布する塗布工程とを備えた塗布方法。
  14. 請求項8記載の塗布装置を用いて前記基材を塗布する塗布方法であって、
    吐出された前記塗料の前記基材における膜圧を計測する計測工程と、
    計測された前記膜圧に基づいて、複数の移動手段を制御する制御工程と、
    前記制御に基づいて、前記基材の塗布面の反対側の面から前記基材を移動させる移動工程とを備えた塗布方法。
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