JPH08266979A - 塗布装置 - Google Patents

塗布装置

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JPH08266979A
JPH08266979A JP7097632A JP9763295A JPH08266979A JP H08266979 A JPH08266979 A JP H08266979A JP 7097632 A JP7097632 A JP 7097632A JP 9763295 A JP9763295 A JP 9763295A JP H08266979 A JPH08266979 A JP H08266979A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • B05C5/0262Coating heads with slot-shaped outlet adjustable in width, i.e. having lips movable relative to each other in order to modify the slot width, e.g. to close it

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スロットギャップの平行度を加味した上で、
塗布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現できるようにす
ること。 【構成】 スロット部18の上流側に塗料12を塗布幅
方向に分配させるチャンバ部17を形成し、スロット部
からウエブ11上へ塗料を押し付けるように塗布する塗
布装置10において、スロット部のスロットギャップH
と上記塗布幅方向におけるスロットギャップの誤差ΔH
とが ΔH/H≦0.05 を満たし、且つチャンバ部内を塗布幅方向に流動する塗
料の圧力損失Pbと、スロット部内を流動する塗料の圧
力損失Psとが Pb/Ps≦0.15 を満たすよう構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行する支持体に塗布
液を塗布する塗布装置に関する。本発明でいう支持体と
は、プラスチック、紙、布、金属などのシート又はウエ
ブを指し、塗布液とは磁性分散液、感光液、感熱分散
液、粘着液などを指し、夫々磁性記録媒体、写真フィル
ム、感熱紙、粘着テープを成すものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような塗布には種々な塗布装置が
用いられているが、その一つとしてエクストルージョン
型ダイ塗布装置(以降“ダイ”と称す)が各分野で用い
られている。このエクストルージョン型ダイ塗布装置
(ダイ)においては、塗布幅方向に均一に塗布液を分配
させることが重要な設計要素の一つである。このような
ダイにはTダイ、コートハンガー型チャンバダイ、多段
チャンバダイ及びチャンバ塗料循環型ダイがある。
【0003】(a) Tダイ このTダイは、通常円柱形状の比較的容積の大きなチャ
ンバ部を有し、塗料が、このチャンバ内を塗布幅方向に
流れる際の流動抵抗を小さくして、塗布膜の塗布幅方向
における膜厚むらを抑制するものである。
【0004】しかし、このTダイでは、チャンバ内での
塗料の流れが緩慢であるため、特に磁性分散塗料のよう
なディスパージョン塗料の場合、塗料の凝集が進行し
て、塗布膜の表面性が低下してしまうおそれがある。
【0005】(b) コートハンガー型チャンバダイ このコートハンガー型チャンバダイは、チャンバの形状
がコートハンガー形状に形成され、このチャンバ内を塗
布幅方向に流れる塗料の流速を一定以上に保持して、塗
料を同方向に均一に分配し、塗布膜の塗布幅方向の膜厚
むらを抑制すると同時に、チャンバ内を流れる塗料に剪
断力を与えて、塗料の凝集を抑制し、塗布膜の表面性を
良好にしたものである。
【0006】ところが、上述の塗布膜の膜厚むらの抑制
や表面性の向上を達成するためには、塗料の流動物性を
的確に把握した上で、このダイの設計を実施しなければ
ならない。また、一旦設計されたダイは、ごく狭い範囲
の塗布操作条件(例えば塗布速度、塗布膜厚、塗布粘度
等)下でなければ適用できない。
【0007】(c) 多段チャンバダイ この多段チャンバダイは、特開昭53-36458号公報や英国
特許番号1,389,074 号に記載されているように、チャン
バを直列に複数段設けたものであり、それぞれのチャン
バ容量、スロット部のスロットギャップ、スロット長を
最適化することにより、塗布幅方向における塗料の分配
性を良好にして、塗布膜の同方向における膜厚むらを抑
え、且つ、塗料に剪断力を付与して塗料の凝集を抑制
し、塗布膜の表面性を向上させることができる。
【0008】ところが、塗料に更に剪断力を付与しよう
とすると、チャンバ容量やスロットギャップを更に小さ
くしなければならず、この場合、塗布膜に、塗布幅方向
のむらが生じてしまうおそれがある。
【0009】(d) チャンバ塗料循環型ダイ このチャンバ塗料循環型ダイは、特開昭52-22039号公報
や米国特許番号4,465,707 号に記載のように、塗料の一
部をスロット部以外の部位から外部へ排出させることに
より、塗料を積極的に流動させて、塗料に剪断力を付与
するものである。また、チャンバ塗料循環型ダイとは異
なるが、米国特許番号3,227,136 号記載の如く、チャン
バ内にシリンダを設置し、このシリンダを回転させて、
チャンバ内の塗料に剪断力を付与するダイも提案されて
いる。
【0010】しかしながら、上述のチャンバ塗料循環型
ダイ等では、ポンプや配管の追加が必要となって、装置
構造が煩雑となってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、各種ダ
イには一長一短があるが、いずれのダイも、塗布幅方向
における均一膜厚塗布が第1の目的であり、塗布膜の表
面性向上が第2の目的である。
【0012】また、近年、塗布膜の薄膜化が要請されて
おり、そのために、スロット部のスロットギャップが狭
小化する傾向にある。このスロットギャップが狭小化す
ると、スロットギャップの加工精度、即ち塗布幅方向の
平行度が膜厚むらに与える影響が著しく大きくなってく
る。しかし、従来の各種ダイには、このスロットギャッ
プの平行度を加味した設計がなされていない。
【0013】本発明は、上述の事情を考慮してなされた
ものであり、スロットギャップの平行度を加味した上
で、塗布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現できる塗布
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上流側リップと下流側リップに挟まれて塗布幅方向
に均一なスロット部が形成され、このスロット部の上流
側に塗布液を塗布幅方向に分配させるチャンバー部が形
成され、上記上流側リップ及び下流側リップに対向して
走行する支持体上に上記スロット部から上記塗布液を押
し付けるように塗布する塗布装置において、上記スロッ
ト部のスロットギャップHと上記塗布幅方向におけるス
ロットギャップの誤差ΔHとが ΔH/H≦0.05 を満たし、且つ、上記チャンバ部内を上記塗布幅方向に
流動する塗料の圧力損失Pbと、上記スロット部内を流
動する塗料の圧力損失Psとが Pb/Ps≦0.15 を満たすよう構成されたものである。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記塗料がディスパージョン塗料の場
合には、 ΔH/H≦0.03 Pb/Ps≦0.06 を満たすよう構成されたものである。
【0016】
【作用】請求項1に記載の発明には、次の作用がある。
スロットギャップHと塗布幅方向におけるスロットギャ
ップの誤差ΔHとから規定されるスロットギャップの精
度(平行度)ΔH/Hは、 ΔH/H≦0.05 なる範囲に設定されているので、スロットギャップHの
加工精度ΔH/Hに基づく塗布幅方向の塗布膜厚のむら
を極力抑えることができる。また、チャンバ部内を塗布
幅方向に流動する塗料の圧力損失Pbとスロット部内を
流動する塗料の圧力損失Psとが Pb/Ps≦0.15 なる範囲に設定されたので、更に、塗布幅方向における
塗布膜の膜厚むらを、更に抑えることができる。これら
の結果、スロットギャップの精度(平行度)を加味した
上で、塗布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現できる。
【0017】一般に、Pb/Psを小さくすればするほ
ど塗布幅方向の膜厚分布を均一化できる。Pb/Psを
小さくするにはPbを小さくするか、Psを大きくすれ
ば良い。Pbを小さくするのはチャンバ容量を大きくす
る事によって達成できるが機械装置としての大きさの制
限からPbには設計上達成可能な下限が存在する。一
方、Psを大きくするためにはスロット長を長くする
か、スロットギャップHを小さくすれば良い。然しなが
ら、Psはスロット長に対する依存度が低く、スロット
長を長くすることはチャンバ容量を大きくすることと同
様設備上の制限が存在する。従って、スロットギャップ
Hを小さくすることが望ましいが、式の制限によりス
ロットギャップHを単純に小さくすることは出来ない。
このような条件のもとでPb/Psをどの程度まで小さ
くすれば満足な塗布が行なえるのか、換言すれば、チャ
ンバの大きさ、スロット長、スロットギャップなどの大
きさや長さはどの程度までなら許されるのかの限度が式
によって与えられる。
【0018】請求項2に記載の発明には、次の作用があ
る。ディスパージョン塗料はチャンバ内で凝集し易く、
更に、塗布膜の塗布幅方向に膜厚むらが生じ易いので、 ΔH/H≦0.03 Pb/Ps≦0.06 に設定することによって、スロットギャップの精度(平
行度)を加味した上で、塗布膜の表面性を良好に維持し
つつ、塗布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現できる。
【0019】ディスパージョン系塗料は通常チキソ性を
有し、且つ凝集性も合わせ持つ。そのため、チャンバ部
においても流動状態にあることが望まれるが、それには
Pbを大きくする必要がある。然しながら、ディスパー
ジョン系塗料の場合、ニュートニアンに近い塗料に比
べ、膜厚が塗布巾方向に不均一化の傾向にあるので、膜
厚分布の均一化を第1目的とした場合、Pb/Ps=0.
06が上限となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る塗布装置の一実施例にお
けるダイヘッドを示す斜視図である。図2は、図1のダ
イヘッドの縦断面図である。図3は、図2の一部拡大図
である。
【0021】図1及び図2に示す塗布装置10はTダイ
であり、連続的に走行する支持体としてのウエブ11に
塗料12を塗布するものである。ここで、支持体として
は、ウエブ11の他にプラスチック、紙、布或いは金属
等の可撓性シート等がある。また、塗料12は、磁性分
散液、感光液、感熱分散液或いは粘着液等である。
【0022】塗布装置10は、上流側ブロック13と下
流側ブロック14とを接合して構成されたダイヘッド1
5を有し、上記接合部分に液インレット16、チャンバ
部17及びスロット部18が形成される。上流側ブロッ
ク13と下流側ブロック14との先端部に、上流側リッ
プ19と下流側リップ20とがそれぞれ設けられる。ス
ロット部18は、これらの上流側リップ19及び下流側
リップ20間に形成され、チャンバ部17に連通され
る。このチャンバ部17は液インレット16に連通され
る。この液インレット16に、液供給系21から塗料1
2が供給される。従って、塗料12は、液供給系21か
ら液インレット16を経てチャンバ部17内に流入し、
スロット部18を通って、上流側リップ19及び下流側
リップ20に対向して走行するウエブ11に連続的に塗
布される。
【0023】上記上流側リップ19及び下流側リップ2
0、チャンバ部17並びにスロット部18は、ウエブ1
1の幅とほぼ同一幅に設定される。また、チャンバ部1
7は、円柱形状に形成され、液インレット16からの塗
料12を、塗布幅方向において塗布量が均一になるよう
に分配させ、スロット部18へ供給する。
【0024】スロット部18は、平行平板形状の狭路と
して構成され、チャンバ部17と組み合わされて、塗料
12を塗布幅方向に均一に塗布できるように機能する。
【0025】このスロット部18のスロットギャップH
は、塗布対象によっても異なるが、通常数十μm から数
mmに設定される。このスロットギャップHは、図3に示
すように、スロット部18の塗布幅方向における最大値
をHmax とし、最小値をHmin とすると、
【数1】 として規定される。尚、塗布幅方向におけるスロットギ
ャップの誤差ΔHは、 ΔH=Hmax −Hmin として規定される。
【0026】ところで、塗布幅方向における塗布膜の膜
厚むらや塗布膜の表面性状は、スロットギャップHの塗
布幅方向の平行度つまりスロットギャップHの精度(Δ
H/H)、及び塗料12がチャンバ部17内を塗布幅方
向に流動する際の圧力損失Pbと塗料12がスロット部
18から流出する方向にこのスロット部18内を流動す
る際の圧力損失Psとの比(Pb/Ps)の影響を受け
る。
【0027】上記スロットギャップHの精度ΔH/Hは ΔH/H≦0.05 … の範囲に設定され、また圧力損失の比Pb/Psは、 Pb/Ps≦0.15 … に設定される。
【0028】一般に、Pb/Psを小さくすればするほ
ど塗布幅方向の膜厚分布を均一化できる。Pb/Psを
小さくするにはPbを小さくするか、Psを大きくすれ
ば良い。Pbを小さくするのはチャンバ容量を大きくす
る事によって達成できるが機械装置としての大きさの制
限からPbには設計上達成可能な下限が存在する。一
方、Psを大きくするためにはスロット長を長くする
か、スロットギャップHを小さくすれば良い。然しなが
ら、Psはスロット長に対する依存度が低く、スロット
長を長くすることはチャンバ容量を大きくすることと同
様設備上の制限が存在する。従って、スロットギャップ
Hを小さくすることが望ましいが、式の制限によりス
ロットギャップHを単純に小さくすることは出来ない。
このような条件のもとでPb/Psをどの程度まで小さ
くすれば満足な塗布が行なえるのか、換言すれば、チャ
ンバの大きさ、スロット長、スロットギャップなどの大
きさや長さはどの程度までなら許されるのかの限度が式
によって与えられる。
【0029】また、特に、塗料12が磁性分散液や熱転
写型インクリボン用塗料等のようなディスパージョン塗
料である場合には、この塗料が凝集しやすく、然も塗布
膜の膜厚むらが生じやすいので、スロットギャップHの
精度ΔH/Hと圧力損失の比Pb/Psは、 ΔH/H≦0.03 … Pb/Ps≦0.06 … に設定される。ディスパージョン系塗料は通常チキソ性
を有し、且つ凝集性も持ち合わせる。そのため、チャン
バ部においても流動状態にあることが望まれるが、それ
にはPbを大きくする必要がある。然しながら、ディス
パージョン系塗料の場合、ニュートニアンに近い塗料に
比べ、膜厚が塗布巾方向に不均一化の傾向にあるので、
膜厚分布の均一化を第1目的とした場合、Pb/Ps=
0.06が上限となる。
【0030】上記実施例によれば、スロットギャップH
と塗布幅方向におけるスロットギャップの誤差ΔHとか
ら規定されるスロット部18の精度(塗布幅方向の平行
度)ΔH/Hは式なる範囲に設定され、更に、チャン
バ部17内を塗布幅方向に流動する塗料12の圧力損失
Pbと、スロット部18内を流動する塗料12の圧力損
失Psとが式なる範囲に設定されているので、塗布幅
方向における塗布膜の膜厚むらを抑えることができる。
これらの結果、スロットギャップの精度(平行度)を加
味した上で、塗布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現で
きる。
【0031】また、塗料12が磁性分散液等のようなデ
ィスパージョン塗料の場合には、このディスパージョン
塗料がチャンバ部17内で凝集しやすく、然も塗布膜の
塗布幅方向における膜厚むらが生じやすいので、スロッ
トギャップHの精度ΔH/Hと圧力損失の比Pb/Ps
をそれぞれ式、式と設定したことから、この場合に
も、スロットギャップの平行度を加味した上で、塗布膜
表面性を良好に維持しつつ、塗布幅方向に均一な膜厚の
塗布膜を実現できる。
【0032】ここで、実験結果を用いて、上記実施例の
効果を明確化する。図4は、実験装置として採用したダ
イを示す斜視図である。図5は、図4のダイの正面図で
ある。図6は、図5のVI-VI 線に沿う断面図である。図
7は、図4〜図6の液セパレータを示す斜視図である。
図8は、バインダー希釈溶液についてのΔH/H、Pb
/Psと塗布性との関係を示すグラフである。図9は、
磁性分散液についてのΔH/H、Pb/Psと塗布性と
の関係を示すグラフである。
【0033】実験装置として採用されたダイ30は、図
4〜図6に示すように、上流側ブロック31に下流側固
定ブロック32及び下流側可動ブロック33が接合され
て構成され、接合面にチャンバ部34及びスロット部3
5が形成される。
【0034】ダイ30の幅は約300mm であり、チャンバ
部34は、ダイ30の幅方向に同一断面形状の円柱形状
に形成されて、スロット部35に連通する。このチャン
バ部34は、ダイ30の幅方向の両端に設置されたダイ
側面部36及び37により画成され、一方のダイ側面部
36に液供給系39が接続される。この液供給系39か
らの塗布液40は、一方のダイ側面部36に形成された
液インレット38を経てチャンバ部34へ導かれ、スロ
ット部35へ供給される。
【0035】スロット部35は、上流側ブロック31と
下流側可動ブロック33との両先端部にそれぞれ形成さ
れた上流側リップ41と下流側リップ42との間に形成
される。そして、このスロット部35は、下流側可動ブ
ロック33を上流側ブロック31に対し接近或いは離反
させ、固定ボルト29で固定することによりスロットギ
ャップHが規定される。このスロットギャップHは、本
実験では100 〜1000μm の範囲に設定されている。
【0036】スロットギャップHは、スロット部35の
ダイ幅方向両端部にシム43及び44を介在することに
より所望の値に設定される。本実験では、シム43とシ
ム44との肉厚を異ならせることによって、塗布幅方向
におけるスロットギャップHの誤差ΔHを設定してい
る。尚、本実験では、スロット部35のスロットギャッ
プHの値によっても異なるが、スロット部35からの塗
料40の吐出量は10〜1000cc/min に設定されている。
【0037】また、チャンバ部34には、液インレット
38側の一端部と他端部とに第1圧力計45と第2圧力
計46がそれぞれ設置され、チャンバ部34の両端部の
圧力がそれぞれ測定される。この第1圧力計45の測定
値P1 と第2圧力計46の測定値P2 との差の絶対値を
計算して、塗料40がチャンバ部34を塗布幅方向に流
動する際に生ずる圧力損失Pbを求める。また、上記測
定値P1 とP2 との平均値を計算して、塗料40がスロ
ット部35から流出する方向にスロット部35内を流れ
る際の圧力損失Psを求める。
【0038】ここで、塗料40としては、ニュートニア
ンを示すバインダー希釈溶液と、擬塑性を示す磁性分散
塗料を用いた。バインダー希釈溶液は、VAGH(ユニ
オンカーバイト社製)をメチルエチルケトン、トルエン
及びシクロヘキサノンの混合溶剤で希釈し、粘度10〜50
Cp に調整したものである。また、磁性分散塗料は、表
1に示す配合を有するものである。
【表1】
【0039】また、ダイ30のスロット部35近傍の上
流側リップ41に、図4〜図6に示すように液セパレー
タ47を設置し、スロット部35から吐出される塗料4
0の流量を直接重量測定する。この液セパレータ47
は、図7に示すように、平面形状の基板48に、三角形
状の流路49を約30mmのピッチで形成し、スロット部3
5を塗布幅方向に例えば10分割して、このスロット部3
5から吐出される塗料40を分離するものである。この
分離された塗料40が、複数の計量カップ50のそれぞ
れにて集められる。この塗布膜方向に配置された複数の
計量カップ50のそれぞれにて集められた塗料の重量流
量の相違(流量むら)は、塗布膜の塗布幅方向の膜厚む
らに対応する。
【0040】上述のように、スロット部35から吐出さ
れた塗料40の流量を液セパレータ47及び計量カップ
50を用いて直接重量測定することにより、チャンバ部
34、スロット部35及び塗布操作条件が塗布膜の膜厚
に及ぼす影響を明確化できる。
【0041】つまり、塗料40としてバインダー希釈溶
液を用いた実験例1では、図8に示すように、スロット
ギャップHの精度(平行度)ΔH/Hが式を満たし、
且つ、圧力損失の比Pb/Psが式を満たす場合に、
記号〇で示すように、塗布幅方向の塗料40の流量むら
(つまり塗布膜の同方向における膜厚むら)が30%以下
となっている。尚、図8中においては、塗布幅方向の塗
料40の流量むらが30〜50%の場合を記号△で示し、同
流量むらが50%以上の場合を記号Xで示している。
【0042】塗料40として磁性分散塗料を用いた実験
例2では、図9に示すように、スロットギャップHの精
度(平行度)ΔH/Hが式を満たし、且つ圧力損失の
比Pb/Psが式を満たす場合に、記号〇で示すよう
に、塗布幅方向の塗料40の流量むら(つまり塗布膜の
同方向における膜厚むら)が30%以下となっている。
尚、図9中においても、塗布幅方向の塗料40の流量む
らが30〜50%の場合を記号△で示し、同流量むらが50%
以上の場合を記号Xで示している。
【0043】尚、上記実施例では、塗布装置10がTダ
イの場合を述べたが、図10に示すコートハンガー型チ
ャンバダイ51や図11に示す片ハンガー型チャンバダ
イ52に本発明を適用しても良い。この両変形例では、
前記実施例と同様な部分に、同一の符号を付すことによ
り説明を省略する。
【0044】コートハンガー型チャンバダイ51は、液
インレット53が、ダイ51の幅方向中央部に設けられ
たものであり、この液インレット53に連通したチャン
バ54は、液インレット53から両方向へ遠ざかる程断
面積が減少するように形成されている。また、片ハンガ
ー型チャンバダイ52は、液インレット55がダイ52
の一側面部に形成されたものであり、この液インレット
55に連通したチャンバ部56は、液インレット55か
ら一方向に遠ざかる程断面積が減少して形成される。こ
れらのコートハンガー型チャンバダイ51及び片ハンガ
ー型チャンバダイ52を用いることにより、塗布幅方向
における塗布膜の膜厚をより一層均一にすることができ
る。
【0045】更に本発明を多段チャンバダイやチャンバ
塗料循環型ダイに適用しても良い。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る塗布装置に
よれば、スロットギャップの平行度を加味した上で、塗
布幅方向に均一な膜厚の塗布膜を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る塗布装置の一実施例にお
けるダイヘッドを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のダイヘッドの縦断面図である。
【図3】図3は、図2の一部拡大図である。
【図4】図4は、実験装置として採用したダイを示す斜
視図である。
【図5】図5は、図4のダイの正面図である。
【図6】図6は、図5のVI-VI 線に沿う断面図である。
【図7】図7は、図4〜図6の液セパレータを示す斜視
図である。
【図8】図8は、バインダー希釈溶液についてのΔH/
H、Pb/Psと塗布性との関係を示すグラフである。
【図9】図9は、磁性分散液についてのΔH/H、Pb
/Psと塗布性との関係を示すグラフである。
【図10】図10は、本発明に係る塗布装置が適用され
たコートハンガー型チャンバダイを示し、図10(A)
が図10(B)のXA-XA 線に沿う断面図であり、図10
(B)が図10(A)のXB-XB 線に沿う断面図である。
【図11】図11は、本発明の塗布装置が適用された片
ハンガー型チャンバダイを示し、図11(A)が図11
(B)のXIA-XIA 線に沿う断面図であり、図11(B)
が図11(A)のXIB-XIB 線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10 塗布装置 11 ウエブ 12 塗料 17 チャンバ部 18 スロット部 19 上流側リップ 20 下流側リップ 30 ダイ 34 チャンバ部 35 スロット部 40 塗料 41 上流側リップ 42 下流側リップ H スロットギャップ ΔH スロットギャップの誤差 Pb 圧力損失 Ps 圧力損失

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流側リップと下流側リップに挟まれて
    塗布幅方向に均一なスロット部が形成され、このスロッ
    ト部の上流側に塗料を塗布幅方向に分配させるチャンバ
    ー部が形成され、上記上流側リップ及び下流側リップに
    対向して走行する支持体上に上記スロット部から上記塗
    料を押し付けるように塗布する塗布装置において、 上記スロット部のスロットギャップHと上記塗布幅方向
    におけるスロットギャップの誤差ΔHとが ΔH/H≦0.05 を満たし、且つ、上記チャンバ部内を上記塗布幅方向に
    流動する塗料の圧力損失Pbと、上記スロット部内を流
    動する塗料の圧力損失Psとが Pb/Ps≦0.15 を満たすよう構成されたことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 上記塗料がディスパージョン塗料の場合
    には、 ΔH/H≦0.03 Pb/Ps≦0.06 を満たすよう構成された請求項1に記載の塗布装置。
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