JPH10146556A - エクストルージョン型のコータヘッド - Google Patents
エクストルージョン型のコータヘッドInfo
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- JPH10146556A JPH10146556A JP32347996A JP32347996A JPH10146556A JP H10146556 A JPH10146556 A JP H10146556A JP 32347996 A JP32347996 A JP 32347996A JP 32347996 A JP32347996 A JP 32347996A JP H10146556 A JPH10146556 A JP H10146556A
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- coating material
- coater head
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Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エクストルージョン型のコータヘッドにおい
て、ウエブ幅方向における塗膜厚みのばらつきを解消
し、コート材の成膜品質を向上する。 【解決手段】 ヘッド本体1の内部にマニホールド3と
スロット4と供給通路6とを設ける。マニホールド3は
トンネル断面状に形成する。供給通路6は、ヘッド本体
1の前面にマニホールド3の中央部に連通する状態で設
ける。試験データから、マニホールド3の弧状壁の半径
Rと、その前後幅Bとの関係は、0.7≦B/2R≦0.8
とする。マニホールド3とスロット4との間に流動案内
面9を設け、その傾斜角度θを10°≦θ≦50°に設
定する。
て、ウエブ幅方向における塗膜厚みのばらつきを解消
し、コート材の成膜品質を向上する。 【解決手段】 ヘッド本体1の内部にマニホールド3と
スロット4と供給通路6とを設ける。マニホールド3は
トンネル断面状に形成する。供給通路6は、ヘッド本体
1の前面にマニホールド3の中央部に連通する状態で設
ける。試験データから、マニホールド3の弧状壁の半径
Rと、その前後幅Bとの関係は、0.7≦B/2R≦0.8
とする。マニホールド3とスロット4との間に流動案内
面9を設け、その傾斜角度θを10°≦θ≦50°に設
定する。
Description
【0001】本発明は、エクストルージョン型のコータ
ヘッドに関する。
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】エクストルージョン型のコータヘッドを
用いた塗工装置では、塗材をスロットから吐出供給し
て、ウエブ面に塗膜を直接に形成する。そのため、従来
のグラビアコータやリバースロールコータ等の間接塗布
型の塗工機において避けられない、空気中での塗材の暴
露を防止でき、塗材の性状変化に基づく塗膜品質の低下
を解消できる。
用いた塗工装置では、塗材をスロットから吐出供給し
て、ウエブ面に塗膜を直接に形成する。そのため、従来
のグラビアコータやリバースロールコータ等の間接塗布
型の塗工機において避けられない、空気中での塗材の暴
露を防止でき、塗材の性状変化に基づく塗膜品質の低下
を解消できる。
【0003】しかし、ウエブの送給条件や塗材の粘度、
あるいは塗布厚みなどの塗工条件によっては、塗膜を塗
布幅方向へ均一に形成できないことがある。塗膜厚のば
らつき方にはいくつかの傾向がみられ、ウエブの中央部
付近で塗膜厚が標準値に対して大小に変化する場合と、
ウエブの幅方向両端の塗膜厚が標準値に対して大小に変
化する場合と、これらが複合して複数個所の塗膜厚が大
小にばらつく場合等がある。ある塗材粘度では塗膜を均
一に形成できるが、粘度が変わると塗膜厚が大小にばら
つくこともある。
あるいは塗布厚みなどの塗工条件によっては、塗膜を塗
布幅方向へ均一に形成できないことがある。塗膜厚のば
らつき方にはいくつかの傾向がみられ、ウエブの中央部
付近で塗膜厚が標準値に対して大小に変化する場合と、
ウエブの幅方向両端の塗膜厚が標準値に対して大小に変
化する場合と、これらが複合して複数個所の塗膜厚が大
小にばらつく場合等がある。ある塗材粘度では塗膜を均
一に形成できるが、粘度が変わると塗膜厚が大小にばら
つくこともある。
【0004】このような塗膜厚のばらつきを防ぐため
に、コータヘッドのマニホールドに、スロットからの吐
出量を越える余分な塗材を供給し、余分な塗材を排出通
路から常時排出しながら塗布する形態が知られている
(特公平5−8065号公報)。また、磁性塗料を塗布
するコータヘッドにおいて、スロット壁の両側端を磁化
しておき、その吸着作用によって塗材の流速を低下させ
て塗布する形態(特開平4−10219号公報)や、ス
ロット壁の両側端の表面粗さを他の部位より大きくし
て、そこを通過する塗材の流速を低下させて塗布する形
態(特開平4−170720号公報)などが先に提案さ
れている。
に、コータヘッドのマニホールドに、スロットからの吐
出量を越える余分な塗材を供給し、余分な塗材を排出通
路から常時排出しながら塗布する形態が知られている
(特公平5−8065号公報)。また、磁性塗料を塗布
するコータヘッドにおいて、スロット壁の両側端を磁化
しておき、その吸着作用によって塗材の流速を低下させ
て塗布する形態(特開平4−10219号公報)や、ス
ロット壁の両側端の表面粗さを他の部位より大きくし
て、そこを通過する塗材の流速を低下させて塗布する形
態(特開平4−170720号公報)などが先に提案さ
れている。
【0005】また、マニホールドをトンネル断面状に形
成し、マニホールドの中心軸線と直交する側から塗材を
マニホールド内へ供給する形式のコータヘッドは、前出
の特開平4−170720号公報(第1図)に公知であ
る。上記のようなばらつき防止のための措置を講じたコ
ータヘッドによれば、塗工条件がある程度変化しても対
応できる。しかし、対応できる塗工条件の変化幅は狭い
範囲に限られ、安定性にも欠ける。
成し、マニホールドの中心軸線と直交する側から塗材を
マニホールド内へ供給する形式のコータヘッドは、前出
の特開平4−170720号公報(第1図)に公知であ
る。上記のようなばらつき防止のための措置を講じたコ
ータヘッドによれば、塗工条件がある程度変化しても対
応できる。しかし、対応できる塗工条件の変化幅は狭い
範囲に限られ、安定性にも欠ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
ような塗膜厚のばらつきを解消するために繰り返し試験
を行い、「マルホールドをトンネル断面状に形成するこ
と、マニホールドの弧状壁の半径をRとし、マニホール
ドの前後幅をBとするとき、0.65≦B/2R≦0.95
の関係式を満足するようにマニホールドを形成するこ
と」を骨子としたコータヘッドを先に提案した(特願平
7−324008号)。このコータヘッドによれば、塗
工条件が変化しても、塗膜厚のばらつきを十分に抑止し
た高品質の塗工シートが得られる。しかし,塗材の粘度
が変化すると、塗膜厚にばらつきを生じる傾向があり、
この点を改善するために引き続き試験と試行錯誤を繰り
返した結果、本発明を提案するに至った。
ような塗膜厚のばらつきを解消するために繰り返し試験
を行い、「マルホールドをトンネル断面状に形成するこ
と、マニホールドの弧状壁の半径をRとし、マニホール
ドの前後幅をBとするとき、0.65≦B/2R≦0.95
の関係式を満足するようにマニホールドを形成するこ
と」を骨子としたコータヘッドを先に提案した(特願平
7−324008号)。このコータヘッドによれば、塗
工条件が変化しても、塗膜厚のばらつきを十分に抑止し
た高品質の塗工シートが得られる。しかし,塗材の粘度
が変化すると、塗膜厚にばらつきを生じる傾向があり、
この点を改善するために引き続き試験と試行錯誤を繰り
返した結果、本発明を提案するに至った。
【0007】本発明の目的は、ウエブ幅方向に均一な厚
みの塗膜を安定して形成することができるエクストルー
ジョン型のコータヘッドを提供するにある。本発明の目
的は、塗材の粘度条件が広い範囲で変化する場合にも、
ウエブ幅方向に均一な厚みの塗膜を形成することができ
るコータヘッドを提供するにある。
みの塗膜を安定して形成することができるエクストルー
ジョン型のコータヘッドを提供するにある。本発明の目
的は、塗材の粘度条件が広い範囲で変化する場合にも、
ウエブ幅方向に均一な厚みの塗膜を形成することができ
るコータヘッドを提供するにある。
【0008】本発明の目的は、粘度の変化幅が大きく、
しかも変揺性を有する磁性体分散液をウエブに均一に塗
布でき、より高品質の磁気記録媒体用の原材シートを製
造するのに好適なコータヘッドを提供するにある。
しかも変揺性を有する磁性体分散液をウエブに均一に塗
布でき、より高品質の磁気記録媒体用の原材シートを製
造するのに好適なコータヘッドを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のコータヘッド
は、図1および図2に示すごとく左右方向に長いヘッド
本体1の内部に、トンネル断面状のマニホールド3と、
マニホールド3とヘッド面5とを連通するスロット4と
が設けてある。マニホールド3に塗材を送給する供給通
路6は、ヘッド本体1の前面の左右幅方向の中央に開口
する。マニホールド3とスロット4との隣接部位に、ス
ロット4の側へ向かって先すぼまり状に傾斜する流動案
内面9を設け、この流動案内面9の傾斜角度θが、10
°≦θ≦50°に設定してあることを特徴とする。
は、図1および図2に示すごとく左右方向に長いヘッド
本体1の内部に、トンネル断面状のマニホールド3と、
マニホールド3とヘッド面5とを連通するスロット4と
が設けてある。マニホールド3に塗材を送給する供給通
路6は、ヘッド本体1の前面の左右幅方向の中央に開口
する。マニホールド3とスロット4との隣接部位に、ス
ロット4の側へ向かって先すぼまり状に傾斜する流動案
内面9を設け、この流動案内面9の傾斜角度θが、10
°≦θ≦50°に設定してあることを特徴とする。
【0010】具体的には、マニホールド3の弧状壁の半
径をRとし、マニホールド3の前後幅をBとするとき、
マニホールド3が、0.65≦B/2R≦0.95の関係式
を満足するよう形成する。マニホルド3の弧状壁に外接
する外接線に沿って流動案内面9を形成する。更に好ま
しくは、マニホールド3が、0.7≦B/2R≦0.8の関
係式を満足するよう形成し、流動案内面9の傾斜角度θ
を20°≦θ≦40°に設定する。
径をRとし、マニホールド3の前後幅をBとするとき、
マニホールド3が、0.65≦B/2R≦0.95の関係式
を満足するよう形成する。マニホルド3の弧状壁に外接
する外接線に沿って流動案内面9を形成する。更に好ま
しくは、マニホールド3が、0.7≦B/2R≦0.8の関
係式を満足するよう形成し、流動案内面9の傾斜角度θ
を20°≦θ≦40°に設定する。
【0011】
【実施例】図1ないし図2は本発明に係るエクストルー
ジョン型のコータヘッドの実施例を示す。図1において
コータヘッドは、異形断面状の鋼合金ブロックで形成し
た左右方向に長いヘッド本体1と、ヘッド本体1の左右
幅方向の両端に固定した一対の端板2・2とからなる。
ヘッド本体1の内部には、マニホールド3とスロット4
とを設け、ヘッド本体1の前面下部に供給通路6を設け
てある。
ジョン型のコータヘッドの実施例を示す。図1において
コータヘッドは、異形断面状の鋼合金ブロックで形成し
た左右方向に長いヘッド本体1と、ヘッド本体1の左右
幅方向の両端に固定した一対の端板2・2とからなる。
ヘッド本体1の内部には、マニホールド3とスロット4
とを設け、ヘッド本体1の前面下部に供給通路6を設け
てある。
【0012】マニホールド3は基本形状を断面半円状と
する主内壁3aと、主内壁3aの底端に連続する水平の
底壁3bと、主内壁3aと対向する垂直の内奥壁3cと
で、前面側に弧状壁を有するトンネル断面状に形成し、
ヘッド本体1の下半部の左右長手方向の全長にわたって
水平に形成する。その左右両端は一対の端板2・2で塞
いである。
する主内壁3aと、主内壁3aの底端に連続する水平の
底壁3bと、主内壁3aと対向する垂直の内奥壁3cと
で、前面側に弧状壁を有するトンネル断面状に形成し、
ヘッド本体1の下半部の左右長手方向の全長にわたって
水平に形成する。その左右両端は一対の端板2・2で塞
いである。
【0013】スロット4はマニホールド3とヘッド面5
とを連通する。詳しくは、内奥壁3cと主内壁3aとで
挟さまれるマニホールド3の上隅から、ヘッド本体1の
上面のヘッド面5へ向かって、内奥壁3cに連続する状
態でスロット4を垂直に導出する。このスロット4によ
ってヘッド面5は前後に分断され、分断されたヘッド面
5のそれぞれが前リップ面5aと後リップ面5bになっ
ている。
とを連通する。詳しくは、内奥壁3cと主内壁3aとで
挟さまれるマニホールド3の上隅から、ヘッド本体1の
上面のヘッド面5へ向かって、内奥壁3cに連続する状
態でスロット4を垂直に導出する。このスロット4によ
ってヘッド面5は前後に分断され、分断されたヘッド面
5のそれぞれが前リップ面5aと後リップ面5bになっ
ている。
【0014】供給通路6は、ヘッド本体1の前面中央に
開口されていて、マニホールド3の中心軸線と直交し、
しかも主内壁3aの左右幅方向の中央においてマニホー
ルド3に連通するよう水平に形成する。塗材は図外の定
量ポンプで加圧されて、供給通路6からマニホールド3
内へ送給され、スロット4を通過する間に整流されて、
上端の吐出口7からウエブWへ直接に塗布される。ウエ
ブWは矢印T方向へ一定速度で送給する。
開口されていて、マニホールド3の中心軸線と直交し、
しかも主内壁3aの左右幅方向の中央においてマニホー
ルド3に連通するよう水平に形成する。塗材は図外の定
量ポンプで加圧されて、供給通路6からマニホールド3
内へ送給され、スロット4を通過する間に整流されて、
上端の吐出口7からウエブWへ直接に塗布される。ウエ
ブWは矢印T方向へ一定速度で送給する。
【0015】マニホールド3内へ流入した塗材を、より
スムーズにスロット4側へ流動案内するために、マニホ
ールド3とスロット4との隣接部位に、スロット4の側
へ向かって先すぼまり状に上り傾斜する流動案内面9を
設ける。流動案内面9は、マニホールド3の主内壁3a
の上半周面に外接する外接線に沿って形成する。
スムーズにスロット4側へ流動案内するために、マニホ
ールド3とスロット4との隣接部位に、スロット4の側
へ向かって先すぼまり状に上り傾斜する流動案内面9を
設ける。流動案内面9は、マニホールド3の主内壁3a
の上半周面に外接する外接線に沿って形成する。
【0016】マニホールド3、スロット4および流動案
内面9を正確に形成し、しかもその加工をより安価に行
うために、ヘッド本体1は内奥壁3cを含む垂直平面を
分割面にした前ブロック1aと後ブロック1bとで構成
する。分割した両ブロック1a・1bは、それぞれ加工
が容易な外面加工によって、マニホールド3、スロット
4および流動案内面9を加工でき、その面精度や位置精
度を比較的低コストで高度化できる。前後のブロック1
a・1bは、マニホールド3より下方においてねじで締
結固定し、さらに一対の端板2にねじ締結されて、適正
な接合姿勢を維持する。
内面9を正確に形成し、しかもその加工をより安価に行
うために、ヘッド本体1は内奥壁3cを含む垂直平面を
分割面にした前ブロック1aと後ブロック1bとで構成
する。分割した両ブロック1a・1bは、それぞれ加工
が容易な外面加工によって、マニホールド3、スロット
4および流動案内面9を加工でき、その面精度や位置精
度を比較的低コストで高度化できる。前後のブロック1
a・1bは、マニホールド3より下方においてねじで締
結固定し、さらに一対の端板2にねじ締結されて、適正
な接合姿勢を維持する。
【0017】本発明者は、トンネル断面状のマニホール
ド3を備えたコータヘッドの塗工性能を確認し、マニホ
ールド3の形状の限界や、流動案内面9と水平面とで挟
まれた、流動案内面9の傾斜角度θの適正な角度範囲を
探るために、以下の塗工試験を行った。
ド3を備えたコータヘッドの塗工性能を確認し、マニホ
ールド3の形状の限界や、流動案内面9と水平面とで挟
まれた、流動案内面9の傾斜角度θの適正な角度範囲を
探るために、以下の塗工試験を行った。
【0018】(試験1)上記の実施例で説明したコータ
ヘッドを用意して、ウエブWに塗材1〜塗材5を個別に
塗工した。コータヘッドの各部の寸法は以下の通りとし
た。 マニホールド幅(塗布幅) 300mm マニホールド半径(主内壁の半径)R 5.5mm マニホールドの前後幅 B 7.7mm スロットの前後隙間 0.3mm 供給通路の直径 6.0mm 傾斜角度θ 10° ウエブWはPETフィルムを用い、その幅寸法を315
mm、厚み寸法を10μmとした。ウエブWの送り速度は
70m/min とし、ウエブの張力は3Kg/315mmとし
た。
ヘッドを用意して、ウエブWに塗材1〜塗材5を個別に
塗工した。コータヘッドの各部の寸法は以下の通りとし
た。 マニホールド幅(塗布幅) 300mm マニホールド半径(主内壁の半径)R 5.5mm マニホールドの前後幅 B 7.7mm スロットの前後隙間 0.3mm 供給通路の直径 6.0mm 傾斜角度θ 10° ウエブWはPETフィルムを用い、その幅寸法を315
mm、厚み寸法を10μmとした。ウエブWの送り速度は
70m/min とし、ウエブの張力は3Kg/315mmとし
た。
【0019】塗材は磁性材とバインダーを所定比で混合
した後、これにシクロヘキサノンとトルエンとを混合し
た溶剤を加えて形成した磁性体分散液であって、溶剤の
量を加減して粘度が異なる5種の塗材を調整した。各塗
材の粘度は、塗材1=0.2P、塗材2=1.0P、塗材3
=5.0P、塗材4=10.0P、塗材3=20.0Pとし
た。この塗材のコータヘッドに対する供給量は40ml/
min とした。
した後、これにシクロヘキサノンとトルエンとを混合し
た溶剤を加えて形成した磁性体分散液であって、溶剤の
量を加減して粘度が異なる5種の塗材を調整した。各塗
材の粘度は、塗材1=0.2P、塗材2=1.0P、塗材3
=5.0P、塗材4=10.0P、塗材3=20.0Pとし
た。この塗材のコータヘッドに対する供給量は40ml/
min とした。
【0020】(試験2)傾斜角度θを30°とし、他の
条件は試験1と同じ条件で塗工を行った。
条件は試験1と同じ条件で塗工を行った。
【0021】(試験3)傾斜角度θを50°とし、他の
条件は試験1と同じ条件で塗工を行った。
条件は試験1と同じ条件で塗工を行った。
【0022】(比較例1)比較のために、流動案内面9
を省略した以外は試験1と同じ条件のコータヘッドを用
いて、試験1と同じ条件で塗工を行った。
を省略した以外は試験1と同じ条件のコータヘッドを用
いて、試験1と同じ条件で塗工を行った。
【0023】(比較例2〜5)マニホールド3の前後幅
Bに関して、比較例2では8.25mm、比較例3では9.9
mm、比較例4では5.5mm、比較例5では12.3mmとし、
他の全ての条件は比較例1と同一条件で塗工した。
Bに関して、比較例2では8.25mm、比較例3では9.9
mm、比較例4では5.5mm、比較例5では12.3mmとし、
他の全ての条件は比較例1と同一条件で塗工した。
【0024】上記の塗工で得られた各磁気シート原反に
ついて、塗膜の幅方向の厚さのばらつきを計測した。測
定器としては、蛍光X線微小膜厚計(セイコー電子工業
社製のSFT−156型、コリメータスポット径0.5m
m)を用いて、平均膜厚(0.4μm)からの偏差を百分
率で表した。この計測結果を試験1〜3については図3
(a)〜(c)に、比較例1〜3については図4(a)
〜(c)にそれぞれ図表として示す。各図表において横
軸はウエブWの一側端からの幅方向寸法を示し、縦軸は
塗膜厚みの偏差率を示す。なお、比較例4および比較例
5では塗材粘度の違いによって塗膜厚の偏差率に最大で
±20%以上ものばらつきが認められたので、図表を割
愛する。
ついて、塗膜の幅方向の厚さのばらつきを計測した。測
定器としては、蛍光X線微小膜厚計(セイコー電子工業
社製のSFT−156型、コリメータスポット径0.5m
m)を用いて、平均膜厚(0.4μm)からの偏差を百分
率で表した。この計測結果を試験1〜3については図3
(a)〜(c)に、比較例1〜3については図4(a)
〜(c)にそれぞれ図表として示す。各図表において横
軸はウエブWの一側端からの幅方向寸法を示し、縦軸は
塗膜厚みの偏差率を示す。なお、比較例4および比較例
5では塗材粘度の違いによって塗膜厚の偏差率に最大で
±20%以上ものばらつきが認められたので、図表を割
愛する。
【0025】比較例1〜5の試験結果から、マニホール
ド3の半径Rを5.5mmとするとき、その前後幅Bは7.7
〜9.9前後の範囲に設定すべきことを見い出し、これを
整理して0.65≦B/2R≦0.95の関係式を導いた。
より好ましくは、0.7≦B/2R≦0.8とする。
ド3の半径Rを5.5mmとするとき、その前後幅Bは7.7
〜9.9前後の範囲に設定すべきことを見い出し、これを
整理して0.65≦B/2R≦0.95の関係式を導いた。
より好ましくは、0.7≦B/2R≦0.8とする。
【0026】図4(a)〜(c)に示す計測データから
明らかな通り、比較例1〜3においては、塗材粘度が異
なる場合にも塗膜厚の偏差率は概ね10%以内に止まっ
ている。しかし、塗材粘度が異なる場合の塗膜厚のばら
つきの傾向は一様ではなく、塗膜厚が塗材粘度の違いに
よって、ウエブ幅方向の各所においてばらついているこ
とが判る。
明らかな通り、比較例1〜3においては、塗材粘度が異
なる場合にも塗膜厚の偏差率は概ね10%以内に止まっ
ている。しかし、塗材粘度が異なる場合の塗膜厚のばら
つきの傾向は一様ではなく、塗膜厚が塗材粘度の違いに
よって、ウエブ幅方向の各所においてばらついているこ
とが判る。
【0027】上記の比較例に比べて図3(a)〜(c)
に示す計測データにおいては、塗材粘度が異なる場合に
も、塗膜厚のばらつきの傾向がウエブ幅方向にほぼ一様
であることが判る。しかも、塗膜厚の偏差率は比較例1
〜3と同様に概ね10%以内に収まっている。以上の結
果から、傾斜角度θを10°≦θ≦50°の範囲に設定
した。傾斜角度θを30°とした場合(図3(b))に
は、塗膜厚の偏差率が±5%以内にあり、塗材粘度の違
いによる塗膜厚のばらつきの幅も,ウエブ幅方向にほぼ
一様で±数%以内に収まっている。つまり、θ=30°
の付近に傾斜角度の最適値があると想定され、このこと
から20°≦θ≦40°を傾斜角度θのより好適な範囲
として選定した。
に示す計測データにおいては、塗材粘度が異なる場合に
も、塗膜厚のばらつきの傾向がウエブ幅方向にほぼ一様
であることが判る。しかも、塗膜厚の偏差率は比較例1
〜3と同様に概ね10%以内に収まっている。以上の結
果から、傾斜角度θを10°≦θ≦50°の範囲に設定
した。傾斜角度θを30°とした場合(図3(b))に
は、塗膜厚の偏差率が±5%以内にあり、塗材粘度の違
いによる塗膜厚のばらつきの幅も,ウエブ幅方向にほぼ
一様で±数%以内に収まっている。つまり、θ=30°
の付近に傾斜角度の最適値があると想定され、このこと
から20°≦θ≦40°を傾斜角度θのより好適な範囲
として選定した。
【0028】上記の試験以外に、試験1および比較例1
のコータヘッドについて、コンピュータでシュミレーシ
ョンを行い、マニホールド3からスロット4へ流入する
塗材の流動状態を解析した。コータヘッドの構造および
塗工条件は試験1および比較例1と同じであるが、塗材
粘度は5.0Pとした。その解析結果を図5(試験1)と
図6(比較例1)に示す。なお、シュミレーションソフ
トとしては、米国FLUENT社の汎用流体解析ソフト
である「FIDAP」を用いた。
のコータヘッドについて、コンピュータでシュミレーシ
ョンを行い、マニホールド3からスロット4へ流入する
塗材の流動状態を解析した。コータヘッドの構造および
塗工条件は試験1および比較例1と同じであるが、塗材
粘度は5.0Pとした。その解析結果を図5(試験1)と
図6(比較例1)に示す。なお、シュミレーションソフ
トとしては、米国FLUENT社の汎用流体解析ソフト
である「FIDAP」を用いた。
【0029】マニホールド3の内壁からスロット4の内
壁に沿って流動する塗材には剪断力が加わることによ
り、内壁部分、およびそれら近傍を流動する塗材粘度は
低下するという粘度挙動を示す。図5および図6におい
て、点描部は低粘度流動部を、斜線部は中間粘度流動図
を、白地部は高粘度流動部をそれぞれ示す。実際の解析
結果は塗材の粘度挙動により多段的に表現したものとな
っているが、煩雑さを避けるために、先のように三段階
で表示している。
壁に沿って流動する塗材には剪断力が加わることによ
り、内壁部分、およびそれら近傍を流動する塗材粘度は
低下するという粘度挙動を示す。図5および図6におい
て、点描部は低粘度流動部を、斜線部は中間粘度流動図
を、白地部は高粘度流動部をそれぞれ示す。実際の解析
結果は塗材の粘度挙動により多段的に表現したものとな
っているが、煩雑さを避けるために、先のように三段階
で表示している。
【0030】図6(比較例1)に示すように、流動案内
面9を省略したコータヘッドでは、マルホールド3内の
塗材に剪断力を加えながらスロット4に導入するという
機能に乏しいために、マニホールド3とスロット4の隣
接部において、塗材粘度の不均一な部分が発生してい
る。この隣接部における粘度変化が、スロット出口にお
ける塗材通過量のばらつきとして現れ、図4(a)〜
(c)にみた塗膜厚のばらつきを招いているものと考え
られる。これに対して、図5に示す流動案内面9を備え
ているコータヘッドでは、スロット内壁に沿う低粘度流
動部が流動案内面9と内奥壁3cの延長壁面に沿ってそ
れぞれ分離した状態で、マニホールド3側へ向かって伸
びるように形成されており、しかも中間流動部は低粘度
流動部と分断されていない。これは、流動案内面9の作
用によりマニホールド3内の塗材に剪断力が加わり、塗
材粘度が平準化されるためである。これによりスロット
出口における塗材通過量のばらつきを減らすことがで
き、図3(a)〜(c)にみた塗膜厚のばらつきの小さ
さとなって現れる。
面9を省略したコータヘッドでは、マルホールド3内の
塗材に剪断力を加えながらスロット4に導入するという
機能に乏しいために、マニホールド3とスロット4の隣
接部において、塗材粘度の不均一な部分が発生してい
る。この隣接部における粘度変化が、スロット出口にお
ける塗材通過量のばらつきとして現れ、図4(a)〜
(c)にみた塗膜厚のばらつきを招いているものと考え
られる。これに対して、図5に示す流動案内面9を備え
ているコータヘッドでは、スロット内壁に沿う低粘度流
動部が流動案内面9と内奥壁3cの延長壁面に沿ってそ
れぞれ分離した状態で、マニホールド3側へ向かって伸
びるように形成されており、しかも中間流動部は低粘度
流動部と分断されていない。これは、流動案内面9の作
用によりマニホールド3内の塗材に剪断力が加わり、塗
材粘度が平準化されるためである。これによりスロット
出口における塗材通過量のばらつきを減らすことがで
き、図3(a)〜(c)にみた塗膜厚のばらつきの小さ
さとなって現れる。
【0031】
【発明の効果】本発明のコータヘッドによれば、マニホ
ールド3の基本形状をトンネル断面状に形成し、マニホ
ールド3とスロット4との間に流動案内面9を設けるこ
とにより、マニホールド3内の塗材をスロット4に至ら
せるまで均一な粘度でもって流動させることができるよ
うにした。これにより、出口7での塗材通過量のばらつ
きを幅方向に均らすことができる。しかも塗材の粘度条
件が広範に変化する場合にも、ウエブWに対して均一な
厚みの塗膜を安定して形成できるコータヘッドが得ら
れ、従来例に比べて塗膜厚みのばらつきを十分に抑止し
た、高品質の塗工シートを提供できる。変揺性を有する
磁性体分散液を塗材とする場合にも、塗材をウエブWに
均一な厚みで塗布して、高品質の磁気記録媒体用の原材
シートを安価に製造できる。
ールド3の基本形状をトンネル断面状に形成し、マニホ
ールド3とスロット4との間に流動案内面9を設けるこ
とにより、マニホールド3内の塗材をスロット4に至ら
せるまで均一な粘度でもって流動させることができるよ
うにした。これにより、出口7での塗材通過量のばらつ
きを幅方向に均らすことができる。しかも塗材の粘度条
件が広範に変化する場合にも、ウエブWに対して均一な
厚みの塗膜を安定して形成できるコータヘッドが得ら
れ、従来例に比べて塗膜厚みのばらつきを十分に抑止し
た、高品質の塗工シートを提供できる。変揺性を有する
磁性体分散液を塗材とする場合にも、塗材をウエブWに
均一な厚みで塗布して、高品質の磁気記録媒体用の原材
シートを安価に製造できる。
【図1】コータヘッドの縦断側面図である。
【図2】コータヘッドの縦断正面図である。
【図3】試験1〜試験3のコート材の塗膜厚みのばらつ
きを示す図表である。
きを示す図表である。
【図4】比較例1〜比較例3のコート材の塗膜厚みのば
らつきを示す図表である。
らつきを示す図表である。
【図5】試験1のコータヘッドにおける流動圧のシュミ
レーション結果を示す図表である。
レーション結果を示す図表である。
【図6】比較例1のコータヘッドにおける流動圧のシュ
ミレーション結果を示す図表である。
ミレーション結果を示す図表である。
1 ヘッド本体 3 マニホールド 4 スロット 6 供給通路 9 流動案内面
Claims (4)
- 【請求項1】 左右方向に長いヘッド本体1の内部に、
トンネル断面状のマニホールド3と、マニホールド3と
ヘッド面5とを連通するスロット4とが設けられてお
り、 マニホールド3に塗材を送給する供給通路6が、ヘッド
本体1の前面の左右幅方向の中央に開口しているエクス
トルージョン型のコータヘッドであって、 マニホールド3とスロット4との隣接部位に、スロット
4の側へ向かって先すぼまり状に傾斜する流動案内面9
が設けられており、 流動案内面9の傾斜角度θが、10°≦θ≦50°に設
定してあるエクストルージョン型のコータヘッド。 - 【請求項2】 マニホールド3の弧状壁の半径をRと
し、マニホールド3の前後幅をBとするとき、マニホー
ルド3が、0.65≦B/2R≦0.95の関係式を満足す
るよう形成されている請求項1記載のエクストルージョ
ン型のコータヘッド。 - 【請求項3】 流動案内面9が、マニホルド3の弧状壁
に外接する外接線に沿うよう形成されている請求項1又
は2記載のエクストルージョン型のコータヘッド。 - 【請求項4】 マニホールド3が、0.7≦B/2R≦0.
8の関係式を満足するよう形成されており、 流動案内面9の傾斜角度θが、20°≦θ≦40°に設
定されている請求項1又は2又は3記載のエクストルー
ジョン型のコータヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32347996A JPH10146556A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | エクストルージョン型のコータヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32347996A JPH10146556A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | エクストルージョン型のコータヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10146556A true JPH10146556A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=18155154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32347996A Withdrawn JPH10146556A (ja) | 1996-11-18 | 1996-11-18 | エクストルージョン型のコータヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10146556A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009112940A (ja) * | 2007-11-06 | 2009-05-28 | Toppan Printing Co Ltd | ダイヘッド、塗布装置、光学フィルムの製造方法 |
US7622004B2 (en) | 2003-03-03 | 2009-11-24 | Toray Industries, Inc. | Slit die, and method and device for producing base material with coating film |
CN104069982A (zh) * | 2013-03-27 | 2014-10-01 | 日东电工株式会社 | 涂敷装置 |
-
1996
- 1996-11-18 JP JP32347996A patent/JPH10146556A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7622004B2 (en) | 2003-03-03 | 2009-11-24 | Toray Industries, Inc. | Slit die, and method and device for producing base material with coating film |
JP2009112940A (ja) * | 2007-11-06 | 2009-05-28 | Toppan Printing Co Ltd | ダイヘッド、塗布装置、光学フィルムの製造方法 |
CN104069982A (zh) * | 2013-03-27 | 2014-10-01 | 日东电工株式会社 | 涂敷装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |