JP6988329B2 - 電極板の製造方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は,集電箔上に活物質層を形成した構造のものである電極板を製造する方法および装置に関する。さらに詳細には,活物質の形成のための原料として,活物質の粉末を粒状化したものである造粒体を用いる,電極板の製造方法および電極板の製造装置に関するものである。
活物質の粉末をペースト状にしたものを用いて電極板の活物質層を形成することは従来から行われている。近年では,液成分を極力少なくして湿潤状態の造粒体とし,これを用いて活物質層を形成することが行われている。このような技術として例えば,特許文献1に提案したものが挙げられる。同文献の技術では,その図3に示されるように,「造膜ロール11」と「転写ロール12」との間に「造粒体2」を供給する。これにより「造粒体2」は,「転写ロール12」の表面上で「膜状の合剤2a」となる。「膜状の合剤2a」はさらに,「バックロール13」に搬送されている「集電箔21」上に転写されて「合剤層23」となる。
特開2015−201318号公報
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。形成される「合剤層23」の表面に,微細な局所凸部が生じることがあるのである。このような局所凸部においては,面積当たりの活物質の量が他の場所より多い。このため小さいといえどもその場所だけ充放電特性が異なる。また,局所凸部がウェブハンドリング上,電極板自体に打痕や破れ等を生じさせることもある。これにより,電池品質の向上に対する足かせとなっていた。また,下流工程にてこの局所凸部が設備にダメージを与えてしまう場合があった。
局所凸部が生じるのは,「造粒体2」の粒サイズや固形分率が完全には一律でないことによる。このように「造粒体2」の性状に不均一があると,場所によっては「合剤層23」の表面の一部が局所的に盛り上がった形状となってしまう場合がある。例えば,「造粒体2」に「転写ロール12」側に付着しやすい傾向のものがあると,その箇所の合剤は,「転写ロール12」と「バックロール13」との間の隙間を通過するときに「転写ロール12」側に持ち上げられることになる。このためそこに局所的に凹部ができる。しかし持ち上げられた合剤のうち,「転写ロール12」側で担持しきれない部分は結局「合剤層23」側に戻ってくる。戻ってきた合剤が,前述の凹部の箇所の後続側に隣接する位置に載って局所的な凸部をなすのである。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,造粒体を電極活物質の主原料として使用しつつ,かつ,形成される活物質層の表面の局所凸部を解消するようにした,電極板の製造方法および電極板の製造装置を提供することにある。
本発明の一態様における電極板の製造方法は,集電箔上に活物質層を形成してなる電極板を製造する方法であって,活物質の粉末を粒状化した造粒体を層状形状にして集電箔の一面上に供給して活物質層を形成する成膜工程と,成膜工程後の活物質層の表面の凸部をブレードの切っ先で削ぎ取る平坦化工程とにより構成され,ブレードについて,おもて面が活物質層の法線に対して集電箔の進行方向の下流側に向けて傾斜している傾斜角であるすくい角を20°以上とする方法である。
上記態様における電極板の製造方法では,成膜工程での活物質層の原料として活物質の粉末を粒状化した造粒体を使用する。こうして集電箔上に形成された活物質層には局所的な凸部が存在している場合があるが,その凸部は平坦化工程でブレードの切っ先で削ぎ取られて平坦化される。このため,局所的な凸部が解消された良質な電極板を製造することができる。
上記態様の電極板の製造方法ではさらに,平坦化工程で,集電箔における成膜工程で活物質層の形成を受けなかった裏面に接する支持ロールを用いるとともに,支持ロール上の集電箔における活物質層側にブレードを配置することが望ましい。さらに,支持ロール上の集電箔の活物質層の表面とブレードの切っ先との間のクリアランスDを,支持ロールの表面の振れ量δ,活物質層の目標膜厚Tに対して,
δ ≦ D ≦ T/4
の範囲内とすることが望ましい。また,支持ロールは,集電箔が巻き架けられるものであることがより望ましい。
このようにすることで次のような利点がある。まず,ブレードによる活物質層の凸部の削ぎ取りが,集電箔が支持ロールで支持されている位置で行われる。このため,集電箔の振れが少なく安定した状態で削ぎ取りが行われる。また,クリアランスDが上記の範囲内に設定されていることにより,ブレードによる活物質層へのダメージが防止されつつ,必要な削ぎ取りが確実に行われる。
本発明の別の一態様における電極板の製造装置は,集電箔上に活物質層を形成してなる電極板を製造する装置であって,集電箔の一面上に活物質の粉末を粒状化した造粒体を供給して活物質層を形成する成膜工程部と,成膜工程部で形成された活物質層の表面の凸部をブレードの切っ先で削ぎ取る平坦化工程部とを有し,ブレードのすくい角が20°以上であるものである。この製造装置により,前述の態様の電極板の製造方法を実施することができる。製造装置の態様にあってもむろん,平坦化工程部は,集電箔における成膜工程部で活物質層の形成を受けなかった裏面に接する支持ロールを有しており,ブレードは,支持ロール上の集電箔における活物質層側に配置されていることが望ましい。また,支持ロール上の集電箔の活物質層の表面とブレードの切っ先との間のクリアランスが前述の範囲内にあることが望ましい。
本構成によれば,造粒体を電極活物質の主原料として使用しつつ,かつ,形成される活物質層の表面の局所凸部を解消するようにした,電極板の製造方法および電極板の製造装置が提供される。
実施の形態に係る電極板の製造装置の構成を示す断面図である。 平坦化工程部のブレードに係わる各パラメータを説明する断面図である。 ブレードのクリアランス調節機構を示す側面図である。 平坦化工程の前後における,活物質層の凸部の最大高さを比較するグラフである。 凸部の箇所における長手方向に対する活物質層の膜厚プロファイルの例を示すグラフである。 凸部が削ぎ取られた後における長手方向に対する活物質層の膜厚プロファイルの例を示すグラフである。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,集電箔とその表面上の活物質層とを有する構造の電極板を製造するための装置およびその装置により実施される製法として,本発明を具体化したものである。図1に,本形態に係る製造装置1の構成を示す。図1の製造装置1は,成膜工程部3と,平坦化工程部4とを有している。成膜工程部3は,集電箔21の一面上に活物質層5を形成する部分である。平坦化工程部4は,成膜工程後の活物質層5の表面の微小な凸部を削ぎ取って平坦化する部分である。製造装置1にはこれらの他に,乾燥炉6,巻き取り部7が設けられている。
図1中の成膜工程部3について説明する。成膜工程部3は,投入部8,造膜ロール11,転写ロール12,バックロール13,箔供給部9を有している。投入部8は,活物質層5の原料である造粒体2を投入する部分である。投入部8に投入された造粒体2は,造膜ロール11と転写ロール12との間の隙間に上方から供給されるようになっている。これにより,投入部8から下向きに押し出された造粒体2が,転写ロール12上に活物質層5を形成するようになっている。一方バックロール13には,箔供給部9から集電箔21が供給されるようになっている。これにより,集電箔21の表面上に転写ロール12から活物質層5が転写されるようになっている。集電箔21上に転写された活物質層5は,乾燥炉6で乾燥させられるようになっている。
続いて,図1中の平坦化工程部4について説明する。平坦化工程部4には,成膜工程部3で活物質層5の形成を受けた集電箔21が進入してくるようになっている。さらに,平坦化工程部4に進入してくる集電箔21および活物質層5は,乾燥炉6を通過した後のものである。平坦化工程部4には,ブレード10が設けられている。ブレード10は,その切っ先14が活物質層5の表面にほぼ接触するように配置されている。また,ブレード10の根本位置は,切っ先14よりも集電箔21の流れ方向の下流側に位置している。ブレード10は,集電箔21上の活物質層5の表面に存在していることがある局所的な凸部を削ぎ取るためのものである。
また,図1の製造装置1においては,乾燥炉6の下流側に,支持ロール15が設けられている。乾燥炉6を出た集電箔21は支持ロール15に対して,活物質層5が外向きになるように巻き架けられている。つまり支持ロール15は,集電箔21における,成膜工程部3で活物質層5の形成を受けなかった方の面である裏面に接する。そして平坦化工程部4は,支持ロール15が設けられている箇所に配置されている。つまりブレード10は,集電箔21が支持ロール15に支持されている位置において活物質層5の平坦化を行う。
製造装置1の全体の中での支持ロール15の位置は,集電箔21の流れにおいて,乾燥炉6より下流で補助ロール28より上流の位置である。補助ロール28は,成膜工程部3を出た集電箔21および活物質層5のうちの活物質層5が初めて接触する部材である。平坦化工程部4で活物質層5の平坦化を受けた集電箔21,つまり電極板16は,巻き取り部7に巻き取られて回収されるようになっている。
平坦化工程部4について,図2によりさらに詳細に説明する。図2には,ブレード10の切っ先14と活物質層5の表面17との関係を断面図で示している。なお図2においては集電箔21および活物質層5を直線状に描いているが,実際の平坦化工程部4の箇所においては図1に示される通り,電極板16は支持ロール15上で,活物質層5が外向きになるように湾曲している。図2に示されるように,ブレード10の切っ先14と活物質層5の表面17との関係として,次の3つのパラメータがある。
D:クリアランス
θ:すくい角
φ:逃げ角
この3つうち最も重要なパラメータはクリアランスDである。クリアランスDは,ブレード10の切っ先14と,活物質層5の表面17(ただし局所的な凸部18ではない箇所)との間の法線方向の距離である。クリアランスDが大きすぎると,凸部18の削ぎ取りができない。一方,クリアランスDが小さすぎても問題がある。支持ロール15のわずかな偏心等の要因により活物質層5の表面17の高さが,凸部18以外の場所であっても完全に一定という訳ではないからである。よってクリアランスDには,好ましい範囲がある。
好ましい範囲の下限は,支持ロール15の表面の振れ量である。振れ量とは,支持ロール15の偏心による最大半径と最小半径との差である。クリアランスDが振れ量未満であると,凸部18ではない箇所でもブレード10が活物質層5を削ってしまうことがある。これではかえって活物質層5を傷つけてしまう。あるいは,逆にブレード10が損傷することにもなりかねない。一方,好ましい範囲の上限であるがこれは,削ぎ落とされない凸部18の高さ,あるいは凸部18の削ぎ落とし後に痕跡として残る台地形状の高さをどこまで許容するかにより決められる。例えば,活物質層5の膜厚Tの狙い値の4分の1をその許容限度とするならば,値(T/4)が好ましい範囲の上限となる。この場合,クリアランスDの好ましい範囲は次式で表される。
δ ≦ D ≦ T/4 (δは前述の振れ量)
次にすくい角θについて述べる。これは,ブレード10のおもて面(活物質層5に対面しない方の面)19が,活物質層5の法線に対して集電箔21の進行方向の下流側に向けて傾斜している傾斜角のことである。このすくい角θが小さすぎたり(つまり活物質層5の表面17に対して切り立ち過ぎている),さらには負の値であったり(つまり逆傾斜)すれば,凸部18の削ぎ落としができない。このためすくい角θは,20°以上あることが望ましい。すくい角θの上限は特にないが(ただし90°以上のすくい角θはそもそも想定できない),次述する逃げ角φの下限により実質的に規制されることとなる。
逃げ角φは,ブレード10の裏面(活物質層5に対面する方の面)20が,活物質層5の表面17に平行な面に対してなす角である。表面17に平行な面とは図1中では,切っ先14に最も近い位置での表面17の接平面に平行な面とする。この逃げ角φが小さすぎると,支持ロール15の振れの状況等によっては,切っ先14を通過した直後の活物質層5の表面17が裏面20に擦ってしまうことがある。これでは活物質層5が損傷してしまう。このため逃げ角φも20°以上あることが望ましい。逃げ角φについても上限は特にないが,前述のすくい角θの下限により実質的に規制されることとなる。
続いて,図3によりブレード10の上記パラメータの調節機構について述べる。図3に示すように平坦化工程部4には,ブレード10の保持機構22が設けられている。保持機構22では,固定フレーム24に対してマイクロメータ25を介して保持アーム26が設けられている。マイクロメータ25の操作により保持アーム26の位置が上下方向に調節可能となっている。そして保持アーム26に対して揺動可能に,ブレードホルダ27が取り付けられている。ブレード10はブレードホルダ27に対して固定的に取り付けられており,ブレードホルダ27と一体的に保持アーム26に対して揺動可能である(矢印A)。
図3の保持機構22では,保持アーム26の高さ調節(矢印B)およびブレードホルダ27の角度調節(矢印A)により,上記3つのパラメータを適宜調節することができる。主として矢印Aの角度調節によるクリアランスDの調節が行われる。矢印Aの角度調節を行うとすくい角θや逃げ角φもその分変化するが,通常,クリアランスDの調節のための角度調節量自体がごくわずかなのでほぼ無視できる範囲内である。
上記のように構成された本形態の製造装置1では,次のようにして電極板16の製造を行う。製造装置1による電極板16の製造は,大きく,成膜工程と平坦化工程とにより構成される。むろん,成膜工程は成膜工程部3により,平坦化工程は平坦化工程部4により実施される。
成膜工程では成膜工程部3の投入部8に造粒体2を投入する。本形態で使用する造粒体2は,特許文献1にいう「成形体」(特許文献1の[0013]参照)とされているものでもよいし,そうでないものでもよい。投入された造粒体2は,造膜ロール11と転写ロール12との間の隙間を通過して層状の活物質層5となり,転写ロール12上に担持されて搬送される。一方,集電箔21が,箔供給部9からバックロール13に供給されている。このため活物質層5は転写ロール12から集電箔21に転写される。こうして,集電箔21の表面上に活物質層5が形成された状態が得られる。この状態での活物質層5には,ところどころに前述の局所的な凸部18が存在している場合がある。この集電箔21および活物質層5は,乾燥炉6を経由して平坦化工程部4に送られる。乾燥炉6では,活物質層5の液成分が除去される。
続く平坦化工程では,平坦化工程部4のブレード10により,凸部18が削ぎ取られる。こうして,活物質層5の表面17の凸部18が除去され,平坦化される。このブレード10による凸部18の削ぎ取り作業は前述のように,集電箔21が支持ロール15で支えられている位置にて行われる。このため,ブレード10による削ぎ取り作業が行われる箇所での集電箔21および活物質層5は,支持ロール15の振れ量δを超えて大きく振れることがない。したがって削ぎ取り作業は安定して行われる。なお,ブレード10の前述のパラメータ,特にクリアランスDは,図3に示した保持機構22の調節機能によりあらかじめ,集電箔21や活物質層5の膜厚に合わせて適宜調節されているものとする。
なお,集電箔21および活物質層5が成膜工程部3を出てから平坦化工程部4に至るまでの間に活物質層5は,図1の製造装置1のいかなる部材とも接触していない。このため,平坦化工程部4でブレード10により削ぎ取られる前の凸部18が製造装置1のどこかにダメージを与えているということはない。また,活物質層5が成膜工程部3を出てから最初に接触するのは補助ロール28であるが,その時点では既に平坦化工程部4により活物質層5は平坦化済みとなっている。このため補助ロール28も,凸部18によりダメージを受けることはない。製造装置1における補助ロール28より下流側のすべての部材においても同じことがいえる。
こうして平坦化工程部4で活物質層5の表面17の平坦化がなされた電極板16は,巻き取り部7に巻き取られる。その後,裏面へのさらなる活物質層5の形成や,プレス・スリット工程などの下流工程へ電極板16が提供される。あるいは図1の全体装置構成において巻き取り部7の代わりにプレス・スリット工程などの下流工程の工程部を設けてもよい。その場合に電極板16は,平坦化された後,一旦巻き取られることなく直接に下流工程に供されることとなる。
続いて,本形態による効果を説明する。図4は,活物質層5の表面17に存在する凸状の箇所の高さを,平坦化工程部4の前と後とで比較するグラフである。図4のグラフでは,連続して100mの集電箔21および活物質層5を成膜工程部3から出力して平坦化工程部4を通したときの,測定された最大の高さを示している。平坦化工程部4より前における高さとはむろん,前述の凸部18の高さのことである。平坦化工程部4より後における高さとは,ブレード10による削ぎ取りの後に残った前述の台地形状の高さのことである。図4に示されるように平坦化後では平坦化前と比較して,約8分の1に高さが減少している。
図5,図6は,凸部18の箇所における長手方向に対する活物質層5の膜厚プロファイルの例である。図5は平坦化前の実際に凸部18がある場所で測定されたプロファイルである。図6は平坦化後の凸部18が削ぎ取られた後の場所で測定されたプロファイルである。図5の平坦化前ではグラフ上の読みで70μm程度の高さのスパイク形状(凸部18による)が見られるが,図6の平坦化後ではグラフ上で凸部らしきプロファイルを認めることができない。なお図4〜図6は,RC計と称される一般的な膜厚計での測定結果に基づくものである。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,造粒体2に基づいて形成され成膜工程部3を出た活物質層5および集電箔21における活物質層5に対して,平坦化工程部4でブレード10により凸部18を削ぎ取るようにしている。これにより,造粒体2を電極活物質の主原料として使用しつつ,かつ,活物質層5の表面17が平坦である電極板16が製造される製造装置1,および製造方法が実現されている。これにより,電池品質の向上や,後の工程の設備へのダメージ防止に寄与できるものである。なお本形態では,活物質層5の局所的な凹部の解消はできないが,そのことは別段問題とはならない。活物質層5の局所的な凹部は,電池としての充放電性能が凹部以外の場所より低いことは否めないが,その点を除けば電池品質上大きな問題とはならないからである。特に正極の場合にこのことが強くいえる。
本実施の形態ではまた,平坦化工程部4を,補助ロール28より上流の位置に設けることで,凸部18による設備ダメージを防止している。また,平坦化工程部4を,支持ロール15上に設けることで,集電箔21の振れを抑制して安定した削ぎ取れがなされるようにしている。また,ブレード10の配置のパラメータ,特にクリアランスDを適宜に調節することで,ブレード10による活物質層5のダメージを防止しつつ,かつ,必要な削ぎ取りがより確実に行われるようにすることができる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,造粒体2を構成する粉末成分や液成分の具体的な種類は,製造しようとする電極板の種類に合わせて適宜選択すればよい。集電箔21の材質も同様である。また,成膜工程部3での3本のロールの配置も,図1に示したものに限らず,特許文献1に記載されているような配置であってもよい。また,造粒体2における液成分の量が極少ない場合には,乾燥炉6は不要である。
1 製造装置 15 支持ロール
2 造粒体 16 電極板
3 成膜工程部 17 活物質層の表面
4 平坦化工程部 21 集電箔
5 活物質層 D クリアランス
10 ブレード T 活物質層の膜厚
14 切っ先

Claims (6)

  1. 集電箔上に活物質層を形成してなる電極板の製造方法であって,
    活物質の粉末を粒状化した造粒体を層状形状にして集電箔の一面上に供給して活物質層を形成する成膜工程と,
    前記成膜工程後の活物質層の表面の凸部をブレードの切っ先で削ぎ取る平坦化工程とを有し,
    前記ブレードについて,おもて面が前記活物質層の法線に対して前記集電箔の進行方向の下流側に向けて傾斜している傾斜角であるすくい角を20°以上とすることを特徴とする電極板の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電極板の製造方法であって,前記平坦化工程では,
    前記集電箔における前記成膜工程で活物質層の形成を受けなかった裏面に接する支持ロールを用いるとともに,
    前記支持ロール上の集電箔における活物質層側に前記ブレードを配置することを特徴とする電極板の製造方法。
  3. 請求項2に記載の電極板の製造方法であって,
    前記支持ロール上の集電箔の活物質層の表面と前記ブレードの切っ先との間のクリアランスDを,前記支持ロールの表面の振れ量δ,前記活物質層の目標膜厚Tに対して,
    δ ≦ D ≦ T/4
    の範囲内とすることを特徴とする電極板の製造方法。
  4. 集電箔上に活物質層を形成してなる電極板を製造する電極板の製造装置であって,
    集電箔の一面上に活物質の粉末を粒状化した造粒体を供給して活物質層を形成する成膜工程部と,
    前記成膜工程部で形成された活物質層の表面の凸部をブレードの切っ先で削ぎ取る平坦化工程部とを有し,
    前記ブレードは,おもて面が前記活物質層の法線に対して前記集電箔の進行方向の下流側に向けて傾斜している傾斜角であるすくい角が20°以上であるものであることを特徴とする電極板の製造装置。
  5. 請求項4に記載の電極板の製造装置であって,
    前記平坦化工程部は,前記集電箔における前記成膜工程部で活物質層の形成を受けなかった裏面に接する支持ロールを有しており,
    前記ブレードは,前記支持ロール上の集電箔における活物質層側に配置されていることを特徴とする電極板の製造装置。
  6. 請求項5に記載の電極板の製造装置であって,
    前記支持ロール上の集電箔の活物質層の表面と前記ブレードの切っ先との間のクリアランスDが,前記支持ロールの表面の振れ量δ,前記活物質層の目標膜厚Tに対して,
    δ ≦ D ≦ T/4
    の範囲内にあることを特徴とする電極板の製造装置。
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