JP2008004281A - リチウム電池用電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロール・トゥ・ロール法と真空プロセスとを組み合わせてリチウム電池用電極を生産する場合、真空プロセスとして真空蒸着法を適用した場合では、蒸着材料の突沸が生じ、電極表面に突起物が形成される。
【解決手段】リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と活物質膜表面の突起物を直線状刃先を有する刃物で除去する第2の工程とを有し、第2の工程は直線状刃先を活物質膜の表面から所定の距離に維持した状態で活物質膜を移動させることにより突起物を除去する工程であることとする。この製造方法によれば活物質膜を集電体箔上に形成した後にロールへ巻き取る前に突起物を除去しているので、突起物によって集電体箔や活物質膜が傷つくことを防止できる。また得られた電極を用いて電池を作製した際に、突起物がセパレータを貫通することによる内部短絡は生じない。
【選択図】図1
【解決手段】リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と活物質膜表面の突起物を直線状刃先を有する刃物で除去する第2の工程とを有し、第2の工程は直線状刃先を活物質膜の表面から所定の距離に維持した状態で活物質膜を移動させることにより突起物を除去する工程であることとする。この製造方法によれば活物質膜を集電体箔上に形成した後にロールへ巻き取る前に突起物を除去しているので、突起物によって集電体箔や活物質膜が傷つくことを防止できる。また得られた電極を用いて電池を作製した際に、突起物がセパレータを貫通することによる内部短絡は生じない。
【選択図】図1
Description
本発明はリチウム電池用電極の製造方法に関するものである。
近年、携帯機器の小型化や多機能化が進み、これに伴って携帯機器の電源としての電池の高容量化が切望されている。現在主に使用されている負極活物質である炭素の理論容量は372mAh/gである。炭素よりも高容量化が可能な活物質として、理論容量が4200mAh/gであるシリコンが有望視されている。したがってシリコンを主成分とする材料およびシリコンを主成分とする材料の構造が数多く検討されている。
それらの1つに、集電体上にシリコンを主成分とする膜として形成した活物質膜がある。この活物質膜の形成法として真空蒸着法等の真空プロセスが検討されている。
一方、リチウム電池の電極を生産性良く製造するためには、ロールに巻き取られた長尺の集電体箔を別のロールに巻き取る間に活物質膜を形成する方法、いわゆるロール・トゥ・ロール法がある。すなわち、ロールに巻かれた長尺の集電体箔を活物質膜の成膜工程の上流に設けた巻き出し装置に装着し、別のロールを成膜工程の下流に設けた巻き取り装置に装着し、巻き出した集電体箔に活物質膜を成膜し、得られた電極を巻き取り装置に装着したロールに巻き取る方法である。
ロール・トゥ・ロール法と真空プロセスとして真空蒸着法を組み合わせた場合では、蒸着材料の突沸が生じ、電極表面に突起物が形成されるという課題がある。ロール・トゥ・ロール法は電極を重ねて巻く方法であり、突起物のある電極を巻き取った上に電極を巻き取れば集電体箔に傷がついてしまい、ひどい場合は集電体箔に穴が開いてしまう。したがって、電極の巻き取り前に突起物を除去する必要がある。
蒸着材料の突沸は、坩堝内の蒸着材料が気化するのではなく、液体又は固体として飛び出す現象で、突沸した材料が成膜している集電体箔および活物質膜上にぶつかれば望ましくない突起物を形成してしまう。蒸着材料の突沸は、坩堝に入れた蒸着材料の不純物や、坩堝内の温度ムラなどが原因と考えられ、低減することは可能であるが無くすことは困難である。特に蒸発材料を補給しながら長時間にわたり成膜を行う場合には突沸を無くすことは困難である。
また電極上の突起物には別の課題もある。突起物のある電極を用いて電池を作製すると、電極表面の突起物がセパレータ(厚さ:約20μm)の厚みより高い場合、突起物がセパレータを貫通し、正極と負極とが内部短絡するおそれがある。したがって、セパレータの厚さ以上の高さの突起物は、電池形成前に除去する必要がある。
電極表面の突起物を除去する方法としては、電極上を払拭布でこすり、取れた物質を吸引して除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、突起物のある電極上に、電極に対して100〜400Vの電圧を印加した導電板を0.1〜0.5mmの間隔に近接して突起物のみを選択的にスパークさせる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このスパークは火花放電と呼ばれ、電極と導電板間に存在する気体分子が電圧によって加速された電子と衝突して電離し、また、電離によって生成された正イオンが負極側に衝突する際に起こる二次電子放出により負極側より電子が電極と導電板間の空間に供給されることにより生じる。これらの二つの作用により生成される荷電粒子の量が、電極、導電板あるいは周囲の空間へと失われる量よりも多いと、流れる荷電粒子の量はなだれ的に増加し、大電流が流れるようになることで起こる。
特開平11−347504号公報
特開平8−222212号公報
電極を巻き取る前に突起物を除去する方法として、特許文献1に記載の払拭布で表面をこする方法はペーストを塗布したタイプの電極には有効である。しかしながら、真空蒸着法において蒸着材料の突沸により形成された突起物は、ペースト塗布タイプの電極上の突起物よりも、硬く、集電体箔や活物質膜との結合力が強い。強度の低い材質の払拭布を用いると、布地が破れるために突起物は除去できない。一方、強度の高い材質の払拭布を用いると、払拭布にひっかかった突起物が取れる場合もあるが、突起物と一緒に集電体箔が裂けてしまう場合がある。
一方、前述のように真空プロセスを用いて連続成膜する場合には、巻き取り機構自体が真空槽内に配置されているため、突起物の除去も真空槽内で行うことが必要となる。しかし従来の方法を用いて真空中で突起物の除去を行うには以下の問題がある。すなわち、払拭布を用いる場合には真空であるため、取れた突起物を吸引等の手段を用いて布から除去することはできない。
また特許文献2に示された方法である、電極上の突起物のみの選択的なスパークは、真空中には気体分子が少ないために火花放電が生じないので使えない。
前記従来の課題を解決するために、本発明のリチウム電池用電極(以下、電極とも言う)の製造方法は、リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と、活物質膜表面の突起物を直線状刃先を有する刃物で除去する第2の工程と、を有し、第2の工程は、直線状刃先を活物質膜の表面から所定の距離に維持した状態で活物質膜を移動させることにより突起物を除去する工程であること、を特徴とする。
あるいは、本発明の電極の別の製造方法は、リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と、活物質膜表面の突起物をレーザビームの照射により溶融または除去する第2の工程と、を有し、第2の工程は、レーザビームを活物質膜の表面から所定の距離に照射する工程であること、を特徴とする。
本発明の電極の製造方法によれば、活物質膜を集電体箔上に形成した後にロールへ巻き取る前に突起物を除去しているので、突起物によって集電体箔や活物質膜が傷つくことを防止できる。また得られた電極を用いて電池を作製した際に、突起物がセパレータを貫通することによる内部短絡は生じない。
払拭布ではなく、刃によって突起物を除去するので、布地が破れて突起物を除去できない場合や、払拭布にひっかかった突起物と一緒に集電体箔が裂ける場合がない。また、吸引等の手段で払拭布より突起物を除去する必要もない。
また、火花放電を用いないので、気体分子の少ない真空中で突起物の除去が行える。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態において、同一の部分には同一の番号を記し、重複する記載を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1におけるリチウム電池用電極の製造装置の一例を示す概略図である。
図1は、本実施の形態1におけるリチウム電池用電極の製造装置の一例を示す概略図である。
図1において、真空槽12の内部は真空ポンプ33で排気される。巻き出しロール21から巻き出された長尺の集電体箔1は、搬送ローラ22および円筒状のキャンロール2の周面に沿って走行し、各搬送ローラ23〜25を経て、巻き取りロール26に巻き取られる。ここで使用する集電体箔1は銅、ニッケルなどからなるシート状の箔である。活物質付与源である坩堝3には、ケイ素やスズなどのリチウムを吸蔵・放出する活物質源が入れられている。坩堝3は抵抗加熱装置、誘導加熱装置、電子ビーム加熱装置などの加熱装置(図示せず)により加熱され、活物質が蒸発する。集電体箔1がキャンロール2に沿った状態で、坩堝3からマスク4の開口部を通過して飛来する活物質にさらされることにより、集電体箔1上に活物質膜8が形成される。その際、坩堝3内での活物質の突沸により突起物(図示せず)が点在して形成される。
活物質膜8が形成された集電体箔1が巻き取りロール26に巻き取られる前に、搬送ローラ23の近傍に設置された第1の刃物5によって、突起物が除去される。除去された突起物は、受け皿31に落下する。さらに、搬送ローラ25の近傍に設置された第2の刃物6によっても、突起物が除去される。除去された突起物は、受け皿32に落下する。
第1の刃物5の近傍での状況について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態1における第1の刃物5近傍の概略図である。
図2において、搬送ローラ23の表面には、集電体箔1と、その表面に形成された活物質膜8とを含む電極10が走行している。活物質膜8との距離が一定(a)となるように、第1の刃物5が設置されている。活物質膜8上に出ている突起物14は、第1の刃物5によって、その高さがa以上の部分が削り取られ、第1の刃物5によって削られた突起物15となる。
このように、搬送ローラ23近傍に設置された第1の刃物5によって、突起物14の高さはaにまで削り取られる。削られた突起物14のくずは、受け皿31に落下する。
その後、第1の刃物5と同様、搬送ローラ25近傍に活物質膜8との距離が一定(b、但しa>b)となるように設置された第2の刃物6によって、突起物14の高さはbにまで削り取られる。削られた突起物15のくずは、受け皿32に落下する。
以上のようにして、活物質膜8の表面に付着した突起物14は、その高さがbにまで削られ、巻き取りロール26に巻き取られる。
本実施の形態1において、突起物14の除去が第2の刃物6のみでも十分なほど、突起物14の高さが低い場合には、第1の刃物5は無くても構わない。しかし、突起物14の高さが高い場合には、第1の刃物5も併用した方が好ましい。例えば第1の刃物5では、振動を与えた耐久性のある刃によって、距離aを50μmにし、突起物14の高さが50μm以上の突起物を除去する。第2の刃物6では、鋭利で直線性の高い刃によって、距離bを15μmにし、高さ15μm以上の突起物を除去するなどすればよい。
さらに、長期間にわたり精度良く突起物14を除去するためには、第1の刃物5および第2の刃物6の刃先には高い耐久性が要求される。特に大きな突起物14を削る場合には、衝撃に対する刃先の耐久性がより必要となる。それで、第1の刃物5および第2の刃物6の刃先は、炭化物、窒化物、ダイヤモンドライクカーボンまたはチタン等を被覆するなどにより耐久性を向上してあるものが好ましい。
硬度が高く、集電体箔や活物質膜との結合力が強い突起物を除去するためには、刃に振動を与えることが有効である。第1の刃物5に振動を与える方法としては、例えば第1の刃物5を固定する部分に振動を与える手段を取り付けることで得られる。振動を加える手段としては、ピエゾ素子などの強誘電体があり、駆動回路により交流電圧をかけて伸縮させることで、第1の刃物5に振動を与えることができる。ピエゾ素子の変位量は駆動電圧に比例する。駆動周波数が50Hzや60Hzでも静止した刃と比べて衝撃力は増すが、超音波カッターなどに用いられる数10kHzとすれば、より大きな衝撃力が得られ、突起物14を容易に削ることができる。第1の刃物5の振動方向は、刃先と活物質膜8表面の距離を精度よく得るために、活物質膜8の進行方向と平行の方向がよい。第1の刃物5の振動における変位量は、10μm程度あれば突起を除去するために充分であり、ピエゾ素子と駆動回路の設計により容易に得ることができる。
第1の刃物5と活物質膜8の表面の距離を例えば50μmに一定に保持する方法は、活物質膜8の位置をレーザ変位計9で測定し、第1の刃物5を固定する部分を駆動して一定にすればよい。例えば電動モータアクチュエータを用いれば、±10μm以下の位置決め精度が可能である。
なお、距離aは小さいほど好ましいが、活物質膜8に対して刃物が触れてしまえば活物質膜8に傷が生じて問題となる。レーザ変位計9で活物質膜8の位置を測定し、第1の刃物5を固定する部分で電動モータアクチュエータを駆動して制御すれば前記のように±10μmの誤差を生じる。したがって、前記方法では距離aを20μmまで小さくすることが可能である。非接触での距離測定手段および第1の刃物5を固定する部分の駆動手段により距離aの値を決める必要がある。
また、セパレータ厚さよりも薄く、高さが15μm程度の小さな突起物14を削るには、活物質膜8の表面と刃先の間隔を高精度に制御する必要がある。したがって直線性の高い刃先と、刃先の位置を高精度に制御する方法が必要である。
第2の刃物6と活物質膜8表面の距離を例えば15μmに一定に保持する方法は、図3に示すように段差を設けた刃を押し付ける接触式で行えばよい。第2の刃物6の面Aを研磨して凹凸を1μm以下にした面に、15μm厚の金属板7を貼り付けるか、あるいはエッチングの手法を用いてギャップ15μmの段差部を形成し、突出部分を活物質膜8の表面に圧力をかけて接触させてやればよい。
あるいは、図4に示すように一定角度で押し付ける接触式で行えばよい。第2の刃物6の面Bを研磨して、刃先の角度Cを例えば10度にする。第2の刃物6の面Bと活物質膜8の表面の角度Dが1度になるように、第2の刃物6を活物質膜8の表面に圧力をかけて接触させてやる。第2の刃物6の厚みが150μmであれば、刃先と活物質膜8の表面の間隔を15μmにすることができる。
第2の刃物6の幅が長い時には、面Aおよび面Bの平坦性を出すことが難しいが、第2の刃物6の幅が10mm程度であれば、研磨によって凹凸を1μm以下の精度にすることは比較的容易である。
突起物14が連続して存在する場合、先行した突起物14は15μmの高さに削られるが、削られた突起物15が刃先と活物質膜の間隔を一定にすることを邪魔する。削られた突起物15が図3における金属板7の下や、図4における刃6を活物質膜8に接触させている部位に来るために、活物質膜8と第2の刃物6の刃先の間隔は15μmよりも大きくなる。したがって、後続の突起物14は15μmの高さで削ることができず、15μm以上の高さの突起物が残ったままになる。したがって、図3における金属板7の長さおよび図4における第2の刃物6を活物質膜8に接触させている部位と刃先の距離はいずれも短いことが好ましい。また、活物質から突沸する数を低減させることが必要である。
(実施の形態2)
活物質膜8の幅が10mm以上あり、幅10mm以上で突起物を除去することが必要な場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施の形態2における幅10mm以上で突起物を除去する装置の構造概略図である。
活物質膜8の幅が10mm以上あり、幅10mm以上で突起物を除去することが必要な場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施の形態2における幅10mm以上で突起物を除去する装置の構造概略図である。
図5(a)は、図1における第2の第2の刃物6周辺を表す図であり、図5(b)は図5(a)を下から見上げた図である。集電体箔1および活物質膜8は図5(a)において左から右に向かって移動する。刃61から69はそれぞれ幅10mmであり、刃61と刃62および刃65と刃66のように隣り合った刃の間隔は10mm未満に配置して固定されている。集電体箔1および活物質膜8がロール25に沿っている部分では、刃61、62、63、64および65で突起物を除去し、ロール27に沿っている部分では、刃66、67、68および69で突起物を除去する。
第2の刃物6には1μm以下の精度が求められており、幅10mm以上でこのような精度を出すことは難しく、コストアップの要因となる。容易に加工可能な10mm程度の刃を図5に示すように複数配置することで、活物質膜8の幅が10mm以上あっても全ての領域において、突起物を除去することが可能となる。
(実施の形態3)
活物質膜8を成膜した集電体箔1の表面にレーザビームを走査し突起物を除去する場合について、図6を参照しながら説明する。図6は本実施の形態3におけるレーザビームによって突起物を除去する装置の構造概略図である。
活物質膜8を成膜した集電体箔1の表面にレーザビームを走査し突起物を除去する場合について、図6を参照しながら説明する。図6は本実施の形態3におけるレーザビームによって突起物を除去する装置の構造概略図である。
図6(a)は側面図であり、図6(b)は上面図を表す。レーザビームヘッド17から出たレーザビームはポリゴンミラー18で反射し、走査レンズ19および走査レンズ20を通って、ロール28に沿った位置にある活物質膜8上に達する。図6(a)において活物質膜8を成膜した集電体箔1が左から右に移動し、活物質膜8上より飛び出した突起物がロール28上のレーザビームの焦点位置に来れば、レーザビームのエネルギーを吸収して突起物は除去される。レーザビームの焦点位置における活物質膜8の表面位置は、活物質膜8の上部に取り付けたレーザ変位計9で測定し、距離情報をレーザビームヘッド17の駆動部(図示せず)に送る。レーザビームヘッド17の駆動部では前記距離情報によって上下に移動することで、活物質膜8表面とレーザビーム焦点位置の間隔を一定に保つ。
なお、活物質膜8表面とレーザビーム焦点位置の間隔は小さいほど好ましいが、間隔がゼロあるいはマイナスになってしまえば活物質膜8に傷が生じて問題となる。レーザ変位計9で活物質膜8の表面位置を測定し、レーザビームヘッド17の駆動部で例えば、電動モータアクチュエータを駆動して制御すれば±10μmの誤差を生じる。したがって、電動モータアクチュエータによる駆動制御では活物質膜8表面とレーザビーム焦点位置の間隔を20μmまで小さくすることが可能である。非接触での距離測定手段およびレーザビームヘッド17の駆動部の駆動制御手段により活物質膜8表面とレーザビーム焦点位置の間隔を決める必要がある。
レーザビームはロール28上の活物質膜8の幅方向全てを走査する。所定の速度で移動してくる活物質膜8上を隙間無く走査するために、連続で出射することが望ましい。
照射するレーザビームの光源は活物質に吸収されやすい波長が良く、活物質がシリコンの場合は高い出力が出せて吸収率の高い波長1064nmのYAGレーザであることが好ましい。レーザビームの出力は大きいほど良いが、10W程度あればよい。なお、スポット形状補正、焦点補正に係るレンズ系に関する記載は省略する。
ポリゴンミラー18から焦点位置までの距離は、走査レンズ19および走査レンズ20によって活物質膜8の幅方向全てに焦点を合わせる距離であればよく、30cm程度であれば好ましい。
本発明にかかるリチウム電池用電極の製造方法は、リチウム二次電池の製造方法として有用である。またリチウム一次電池等の他の電池電極の製造方法にも応用できる。
1 集電体箔
2 キャンロール
3 坩堝
4 マスク
5 第1の刃物
6 第2の刃物
7 金属板
8 活物質膜
9 レーザ変位計
10 電極
12 真空槽
14 突起物
15 第1の刃物によって削られた突起物
17 レーザビームヘッド
18 ポリゴンミラー
19、20 走査レンズ
21 巻き出しロール
22、23、24、25、27、28 搬送ローラ
26 巻き取りロール
31、32 受け皿
33 真空ポンプ
61、62、63、64、65、66、67、68、69 刃
2 キャンロール
3 坩堝
4 マスク
5 第1の刃物
6 第2の刃物
7 金属板
8 活物質膜
9 レーザ変位計
10 電極
12 真空槽
14 突起物
15 第1の刃物によって削られた突起物
17 レーザビームヘッド
18 ポリゴンミラー
19、20 走査レンズ
21 巻き出しロール
22、23、24、25、27、28 搬送ローラ
26 巻き取りロール
31、32 受け皿
33 真空ポンプ
61、62、63、64、65、66、67、68、69 刃
Claims (8)
- リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と、
前記活物質膜表面の突起物を直線状刃先を有する刃物で除去する第2の工程と、を有し、
前記第2の工程は、前記直線状刃先を前記活物質膜の表面から所定の距離に維持した状態で前記活物質膜を移動させることにより前記突起物を除去する工程であること、を特徴とするリチウム電池用電極の製造方法。 - 前記刃物は、前記直線状刃先と前記活物質膜との距離がaである第1の刃物と、
前記直線状刃先と前記活物質膜との距離がbである第2の刃物とを含み、
a>bであり、
前記活物質膜は前記第1の刃物の近傍を移動した後、前記第2の刃物の近傍を移動することを特徴とすること、を特徴とする請求項1記載のリチウム電池用電極の製造方法。 - 前記刃物に振動を与える振動手段を有し、前記刃物が前記振動手段により振動すること、を特徴とする請求項1または2に記載のリチウム電池用電極の製造方法。
- 前記振動手段がピエゾ素子とその駆動回路を含むことを、特徴とする請求項3記載のリチウム電池用電極の製造方法。
- 前記刃物の一部を前記活物質膜に接触させることにより、前記直線状刃先を前記活物質膜の表面から所定の距離に維持すること、を特徴とする請求項1または2に記載のリチウム電池用電極の製造方法。
- リチウムを吸蔵・放出する活物質膜を集電体箔上に真空プロセスで形成する第1の工程と、
前記活物質膜表面の突起物をレーザビームの照射により溶融または除去する第2の工程と、を有し、
前記第2の工程は、前記レーザビームを前記活物質膜の表面から所定の距離に照射する工程であること、を特徴とするリチウム電池用電極の製造方法。 - 前記リチウムを吸蔵・放出する活物質膜が、シリコンを含む膜であること、を特徴とする請求項1または6に記載のリチウム電池用電極の製造方法。
- 前記真空プロセスが真空蒸着法であること、を特徴とする請求項1または6に記載のリチウム電池用電極の製造方法。
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2006
- 2006-06-20 JP JP2006170007A patent/JP2008004281A/ja active Pending
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