JP6727990B2 - 二次電池用電極の製造方法、及び二次電池の製造方法 - Google Patents

二次電池用電極の製造方法、及び二次電池の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、二次電池用電極の製造方法、及び二次電池の製造方法に関する。
二次電池に使用される電極は、一般的に、長尺状の芯体に活物質層が形成された電極前駆体を所定の形状に切断して製造される。例えば、特許文献1には、パルス発振方式のレーザを用いて長尺状の電極前駆体を所定の形状に切断する技術が開示されている。また、特許文献1には、長尺状の電極前駆体を複数の搬送用ローラで搬送しながらレーザ光を照射する加工装置が開示されている。
特開2007−14993号公報
ところで、レーザを用いて長尺状の電極前駆体を切断する場合、特許文献1にも開示されるように、電極前駆体の各搬送用ローラの間に位置する部分にレーザ光を照射することが好ましい。しかし、本発明者らが開発を行うなかで、電極前駆体の切断をレーザ光の照射により行う場合、電極前駆体を安定的に切断できない場合があるという課題を見出した。
本開示に係る二次電池用電極の製造方法は、長尺状芯体の少なくとも一方の面に活物質層を形成する第1工程と、前記活物質層が形成された前記長尺状芯体である電極前駆体の上方に向いた上面にレーザ光を照射して当該前駆体を所定の形状に切断する第2工程とを含み、前記第2工程では、互いに間隔をあけて配置された2つのローラで前記電極前駆体の下方に向いた下面を支持すると共に、当該前駆体の前記各ローラの間に位置する部分の上方を減圧した状態で、当該部分の上面に前記レーザ光を照射することを特徴とする。
本開示に係る二次電池用電極の製造方法によれば、綺麗な切断部を有する電極を安定に製造することができる。
実施形態の一例である二次電池用電極を示す図である。 実施形態の一例である二次電池用電極の製造方法を説明するための図である。 実施形態の一例である二次電池用電極の製造方法を説明するための図である。 実施形態の一例である二次電池用電極の製造方法を説明するための図である。 実施形態の一例である二次電池の断面図である。
近年、二次電池の高容量化等に伴い、電極前駆体を高速で切断して電極の生産性を向上させることの重要性が高まっている。レーザを用いて長尺状の電極前駆体を切断する方法は、カッター等を用いた従来の一般的な切断法と比べて切断速度の高速化が期待できる。しかし、本発明者らは開発を行うなかで、電極前駆体の切断をレーザ光の照射により行う場合、電極前駆体を安定的に切断できない場合があるという課題を見出した。また、このような課題は、レーザとして連続発振レーザ(CWレーザ)を用いる場合、顕著に生じる。検討の結果、本発明者らは、このような課題は以下の原因により生じると考えた。
電極前駆体にレーザ光を照射すると、電極前駆体においてレーザ光が照射された部分の活物質層ないし芯体が瞬間的に溶融・蒸発し、電極前駆体においてレーザ光が照射された面側(上面側)で局所的に爆発的な圧力上昇が生じる。これにより電極前駆体が、電極前駆体においてレーザ光が照射された面とは反対の面側(下面側)に押される。これにより、電極前駆体が撓んだり、あるいは小刻みに振動したりする。そのため、レーザ光の焦点と電極前駆体の切断予定部の位置が僅かにずれることがあり、電極前駆体を安定的に切断できない場合があると考えられる。
本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、電極前駆体の各ローラの間に位置する部分の上方を減圧した状態で当該部分の上面にレーザ光を照射することにより、レーザ光の照射に起因する電極前駆体の撓みが大幅に抑制されることを見出した。本開示に係る製造方法によれば、電極前駆体を綺麗に高速で切断することが可能である。
レーザには、パルスレーザを用いてもよいが、好ましくは連続発振レーザ(CWレーザ)を用いる。上記特許文献1に開示されるようなパルスレーザを用いた切断法では、電極前駆体の切断部が波打った形状となり易く、また切断部で活物質層が除去されてしまい芯体の表面が露出する場合がある。連続発振レーザを用いることにより、綺麗な切断部を有する電極をより安定に製造し易くなる。
以下、図面を参照しながら、実施形態の一例について詳細に説明する。実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。本明細書において「略〜」との用語は、略一定を例に説明すると、完全に一定はもとより、実質的に一定と認められるものを含む意図である。
以下では、積層型電極体に適用される二次電池用電極10及びその製造方法を例示するが、本開示に係る製造方法は巻回型電極体用の電極の製造にも適用できる。
図1は、後述の製造方法で製造される二次電池用電極10を示す正面図であって、電極の断面図を併せて示している。図1に例示するように、二次電池用電極10は、芯体11と、芯体11の両面に形成された活物質層12とを備える。活物質層12は、芯体11の一方の面のみに形成されてもよいが、好ましくは芯体11の両面に形成される。二次電池用電極10は、レーザを用いて電極前駆体20(後述の図2等参照)を高速に切断して製造されるが、切断部(端面)は直線状の綺麗な形状を有している。二次電池用電極10は、正極、負極のいずれであってもよい。但し、正極と負極では、後述するように、芯体11を構成する材料、活物質層12に含まれる活物質等、電極サイズなどが互いに異なる。
二次電池用電極10は、基部13と、基部13の一端から突出したリード部14とを有する。二次電池用電極10では、基部13とリード部14が一体成形されている。基部13は、活物質層12が形成される部分であって、芯体11の両面の全域に活物質層12が形成されている。基部13は、横方向に長い正面視矩形形状を有するが、その形状は特に限定されない。リード部14は、基部13の短辺方向一端側において長辺方向一端から突出し、正面視矩形形状を有する。活物質層12は、一般的にリード部14の付け根にも形成されるが、リード部14の大部分には形成されない。
二次電池用電極10は、積層型電極体に適用される。積層型電極体は、複数の正極と複数の負極を有し、正極と負極がセパレータを介して交互に積層されてなる電極体である。二次電池用電極10が正極である場合、セパレータと負極を介して積層された複数の正極のリード部14同士が溶接等により接合される。そして、当該リード部14が、直接あるいは金属製の集電部材を介して電池の正極端子に接続される。
二次電池用電極10が適用される二次電池は、例えばリチウムイオン電池等の非水電解質二次電池であるが、これに限定されるものではない。また、二次電池としては、角形の金属製ケースを有する角形電池、金属層ラミネートフィルムで構成された外装体を有するラミネート電池などが例示できるが、他の形態の電池であってもよい。以下では、二次電池用電極10がリチウムイオン電池に適用されるものとして説明する。
二次電池用電極10が正極である場合、芯体11(正極集電体)には、アルミニウムやアルミニウム合金などの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極集電体の厚みは、例えば5μm〜30μmである。活物質層12が正極合材層である場合、活物質層12には、一般的にリチウム含有遷移金属酸化物等の正極活物質、導電材、及び結着材が含まれる。正極合材層の厚みは、例えば正極集電体の片側で20〜200μmが好ましく、50μm〜150μmがより好ましい。特に限定されないが、導電材は炭素材料等が好ましく、また、結着材はポリフッ化ビニリデン等が好ましい。
二次電池用電極10が負極である場合、芯体11(負極集電体)には、銅や銅合金などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極集電体の厚みは、例えば5μm〜30μmである。活物質層12が負極合材層である場合、活物質層12には、一般的に天然黒鉛、人造黒鉛等の炭素材料、Si、Sn等のリチウムと合金化する金属、合金、複合酸化物などの負極活物質、及び結着材が含まれる。負極合材層の厚みは、例えば負極集電体の片側で20〜200μmが好ましく、50μm〜150μmがより好ましい。特に限定されないが、結着材はスチレンブタジエンゴム等のゴム系の結着材等が好ましい。
以下、図2〜図4を参照しながら、二次電池用電極10の製造方法の一例について詳細に説明する。図2は、レーザシステム30の全体構成を示す。図3及び図4は、レーザシステム30から出力されるレーザ光αにより電極前駆体20を切断する様子を示す図であって、電極前駆体20の搬送方向を矢印Dで示している。ここでは、電極前駆体20の切断により二次電池用電極10の芯体11となる部材を長尺状芯体21、活物質層12となる層を活物質層22とする。
図2〜図4に例示するように、二次電池用電極10は、長尺状芯体21の両面に活物質層22が形成された長尺状の電極前駆体20を所定の形状に切断して製造される。二次電池用電極10の製造工程は、長尺状芯体21の少なくとも一方の面に活物質層22を形成する第1工程と、電極前駆体20の鉛直上方に向いた上面20aにレーザ光αを照射して電極前駆体20を所定の形状に切断する第2工程とを含む。本実施形態では、第1の工程で長尺状芯体21の両面に活物質層22が形成される。第1工程では、活物質層22の構成材料を含む合材スラリーを調製し、当該スラリーを長尺状芯体21の両面に塗布し、塗膜を乾燥させて、活物質層22を形成する。
第1工程では、電極前駆体20の長手方向に沿って、芯体表面が露出した露出部23を形成する。露出部23は、長尺状芯体21の幅方向一端から略一定の幅で形成されることが好ましい。露出部23の幅は、例えば長尺状芯体21の幅の1/5以下である。露出部23は、長尺状芯体21の両面の全域に活物質層22を形成した後、活物質層22の一部を剥離除去して形成されてもよいが、好ましくは長尺状芯体21の一部に合材スラリーを塗布しないことにより形成される。本実施形態では、長尺状芯体21が幅方向に2枚の二次電池用電極10を形成可能な幅を有し、電極前駆体20の幅方向両端部に露出部23が形成される。
第2工程では、互いに間隔をあけて配置された2つのローラ40で電極前駆体20の鉛直下方に向いた下面20bを支持し、当該前駆体の各ローラ40の間に位置する部分の上方を減圧した状態で、当該部分の上面20aにレーザ光αを照射する。以下では、電極前駆体20の各ローラ40の間に位置する部分をローラ間部20pという。電極前駆体20のローラ40上に位置する部分にレーザ光αを照射するとローラ40が損傷する虞があるため、レーザ光αはローラ間部20pに照射することが好ましい。しかし、ローラ間部20pにレーザ光αを照射すると、レーザ光αが照射された部分の電極前駆体20の爆発的な蒸発により電極前駆体20が撓む、あるいは電極前駆体20が動くため、電極前駆体20を綺麗に切断することが難しくなる。そこで、本製造工程では、レーザ光αが照射されるローラ間部20pの上方に位置する空間Zを減圧することによりローラ間部20pを上方に持ち上げ(図2参照)、かかる電極前駆体20の撓みを抑制している。
第2工程では、電極前駆体20とレーザシステム30の加工ヘッドとの相対位置を変化させながら、電極前駆体20に対してレーザ光αを照射する。具体的には、複数のローラ40等により電極前駆体20を搬送しながら電極前駆体20の長手方向に連続してレーザ光αを照射する。ローラ40は、電極前駆体20を長手方向に搬送するための搬送用ローラであって、回転軸が電極前駆体20の幅方向に沿うように設けられている。ローラ40はモータで回転駆動されなくてもよく、図示しない巻取り機が回転駆動することで電極前駆体20が搬送されればよい。ローラ40は、例えば電極前駆体20の搬送に伴い受動的に回転する。
図2に例示するように、レーザシステム30は、レーザ発振器31と、ガルバノスキャナー33を内蔵する加工ヘッドとを備える。ガルバノスキャナー33を用いることで、加工ヘッド自体を固定した状態でレーザ光αを走査することができる。即ち、本実施形態では電極前駆体20を搬送しながらレーザ光αも走査する。レーザ光αは、電極前駆体20の搬送方向に走査されてもよく、搬送方向と反対方向に走査されてもよい。
レーザ発振器31は、連続発振が可能な発振器であることが好ましい。つまり、第2工程では、連続発振レーザを用いて電極前駆体20を切断することが好ましい。連続発振レーザを用いる場合、パルスレーザを用いる場合と比べて、切断部の波打ち及び芯体表面の露出が起こり難く、綺麗な切断部を有する二次電池用電極10を安定に製造し易い。
レーザ発振器31の好適な例としては、連続発振モードでレーザ光αを出力可能なYAGレーザ、CO2レーザ、Arレーザ、ファイバーレーザなどが挙げられる。特に好適な一例は、ファイバーレーザである。発振波長の好適な範囲の一例は、900nm〜1200nmである。レーザシステム30では、レーザ発振器31とガルバノスキャナー33の間に、レーザ発振器31から出力されたレーザ光αを平行なビームとするコリメータ32が設けられている。
ガルバノスキャナー33は、レーザ発振器31側から順に、反射ミラー34、光学素子35、X軸ミラー36、Y軸ミラー37、及びFθレンズ38を有する。光学素子35には、例えば回折格子等が用いられる。コリメータ32を通過した連続波であるレーザ光αは、反射ミラー34で光学素子35側に曲げられ、光学素子35を通過して、X軸ミラー36、Y軸ミラー37に導かれる。X軸ミラー36及びY軸ミラー37を動かすことでレーザ光αを走査し、二次元平面内で照射スポットPの位置を変更することができる。X軸ミラー36及びY軸ミラー37で反射されたレーザ光αは、Fθレンズ38及び保護ガラス39を通って電極前駆体20に照射される。
図3に例示するように、第2工程では、電極前駆体20の活物質層22が設けられた部分を露出部23に沿って切断すると共に、略一定周期で切断方向を変えて露出部23を切断することによりリード部14となる凸部24を形成する。レーザ光αは、活物質層22が設けられた部分と露出部23の境界位置に照射することもできるが、この場合、照射スポットPの僅かなズレでリード部14以外の部分に芯体表面の露出部が形成される。リード部14以外の部分に形成される露出部は、正負極間の低抵抗な短絡を招くおそれがあるため、特に正極では当該露出部が形成されないように電極前駆体20を切断することが好ましい。このため、露出部23の近傍の活物質層22が設けられた部分にレーザ光αを照射して電極前駆体20を切断する。
レーザ光αは、露出部23(電極前駆体20の長手方向)に沿って走査され、凸部24に対応する部分で露出部23側(電極前駆体20の幅方向)に走査される。活物質層22が設けられた部分と露出部23との境界位置においてもレーザ光αは連続的に照射されるため、活物質層22が設けられた部分の切断部C22と、露出部23の切断部C23とは、連続した1本の線状に形成される。略一定周期で切断方向を変えて露出部23を切断することで、電極前駆体20の長手方向に略等間隔で並ぶ複数の凸部24が形成される。そして、活物質層12が全体に形成された基部13と、付け根に活物質層12が形成されたリード部14とを有する二次電池用電極10が得られる。
レーザ照射条件は、長尺状芯体21及び活物質層22の材質、厚み、切断形状等に基づいて調整することが好ましいが、概ね、連続発振レーザ(レーザ発振器31)の出力は500W〜5000W、レーザ光αのスポット径は5μm〜100μmである。また、連続発振レーザによる電極前駆体20の切断速度は、例えば500mm/s〜8000mm/sである。電極前駆体20が正極の前駆体である場合と、負極の前駆体である場合とで、照射条件を変更してもよい。一般的には、正極前駆体の方が切断し易い。
レーザ出力、スポット径、及び切断速度に関する好適な範囲の一例は次の通りである。・レーザ出力は、1000W〜3000Wであることがより好ましい。
・スポット径は、10μm〜100μmであることが好ましく、10μm〜40μmであることが更に好ましい。
・切断速度は、1000mm/秒〜5000mm/秒であることがより好ましい。
図4に例示するように、第2工程では、レーザ光αを電極前駆体20の幅方向両端部に照射してもよい。電極前駆体20は二次電池用電極10の2枚分に対応する幅を有し、幅方向両端部にそれぞれ露出部23を有するため、本実施形態では各露出部23に沿ってレーザ光αをそれぞれ同時に照射する。レーザシステム30は、例えば1つのレーザ発振器31から出力されたレーザ光αを分岐して電極前駆体20の幅方向両端部に照射する。図4に示す例では、各照射スポットPが電極前駆体20の幅方向に略並んでおり、また幅方向両端部に形成される凸部24も幅方向に略並んでいる。
第2工程では、上述のように、電極前駆体20のローラ間部20pの上方(空間Z)を減圧した状態で、ローラ間部20pの上面20aにレーザ光αを照射する。レーザ光αは、例えばローラ間部20pの各ローラ40から略等距離の位置に照射される。第2工程では、少なくともローラ間部20pが持ち上がる程度にまで空間Zを減圧し、好ましくは減圧によりローラ間部20pに作用する上方への力がレーザ光αの照射により生じる下方への力と釣り合うようにする。即ち、レーザ光αが照射されたときに、ローラ間部20pが撓むことを抑制するように減圧する。
第2工程では、電極前駆体20の上面20aに沿って送風することにより、ローラ間部20pの上方を減圧することが好適である。上面20aに沿って送風すると、ローラ間部20pの上方の空間Zが減圧状態となり、ローラ間部20pが持ち上げられる。換言すると、少なくともローラ間部20pを持ち上げる負圧が発生するように上面20aに沿って風を流す。図4に示す例では、ローラ間部20pの幅方向中央部の上方において各ローラ40から略等距離の位置に送風機41が設けられている。送風機41は、例えばレーザシステム30と連動し、レーザ光αが電極前駆体20に照射されるときに風を噴出して空間Zを減圧する。送風機41から噴出されるガスは、空気であってもよいが、好ましくは窒素等の不活性ガスである。
本実施形態では、電極前駆体20の幅方向中央部の上方から幅方向両側に向かって送風する。送風機41は、レーザ光αの各照射スポットPと電極前駆体20の幅方向に並んで配置されており、電極前駆体20の幅方向中央部の上方から各照射スポットPの方向に向かってローラ間部20pの上面20aに沿った風を噴出させる。そして、空間Zを減圧してローラ間部20pをフラットな状態に維持することが好ましい。送風機41の風量は、レーザ光αの照射により生じる下方への力、ローラ間部20pのテンション等に応じて調整され、例えばレーザ出力が高くレーザ光αの照射により生じる下方への力が強いほど、風量を増加させる。また、ローラ間部20pの幅方向端部の上方又はその近傍等に吸引機を設けてもよい。
なお、送風機41は電極前駆体20の幅方向に送風するが、電極前駆体20の長手方向に送風してもよい。また、ローラ間部20pの上方から吸引してローラ間部20pを持ち上げてもよい。この場合も、吸引ローラ間部20pの上方の空間Zが減圧される。或いは、ローラ間部20pの下面20bに風を当ててローラ間部20pを押し上げてもよい。
第2工程では、連続発振レーザを用いて、電極前駆体20を電極サイズに切断してもよい。長尺状芯体21は幅方向に2枚の二次電池用電極10が形成可能な幅を有するため、凸部24を形成する切断工程後に、電極前駆体20の幅方向中央の切断予定部Xで長手方向に沿って電極前駆体20を切断する。切断予定部Xで電極前駆体20を切断すると、1枚の二次電池用電極10に対応する幅に切断された電極前駆体20が得られるが、当該切断工程には、連続発振レーザを用いることが好ましい。電極前駆体20を切断予定部Y(図3参照)で切断して個々の電極サイズとする工程は、連続発振レーザを用いて行われてもよく、カッター等を用いた従来の一般的な切断法を用いて行われてもよい。
連続発振レーザを用いて切断予定部X,Yで電極前駆体20を切断する場合、電極前駆体20の上面20aに沿って送風することにより、ローラ間部20pの上方を減圧してもよい。切断予定部Xで電極前駆体20を切断する場合は、ローラ間部20pの上方を減圧した状態で、ローラ間部20pの上面20aにレーザ光αを照射することが好ましい。この場合は、送風機がレーザ光αの照射を妨げないように、例えばローラ間部20pの幅方向端部の上方又はその近傍に送風機を配置して上面20aに沿った風を噴出させる。
二次電池用電極10の製造工程は、活物質層22を圧縮する工程をさらに含むことが好ましい。活物質層22の圧縮は、例えば電極前駆体20を両側から挟む圧延ローラを用いて行われる。活物質層22の圧縮工程は、第2工程の前に実施されてもよいが、好ましくは第2工程後に実施される。電極前駆体20をレーザにより切断する場合、圧縮される前の電極前駆体20を切断する方が、より安定的に電極前駆体20を切断することができる。したがって、活物質層22の圧縮工程は、第2工程後に実施されることが好ましい。また、レーザ光αの照射により切断部近傍で活物質層22の表面が粗くなる場合がある。第2工程後に圧縮工程を行うことにより、活物質層22の表面において粗くなった部分を平坦化することが可能となる。
圧縮工程は、電極前駆体20を個々の電極サイズに切断した後に実施されてもよいが、生産性を考慮すると、例えば1枚の二次電池用電極10に対応する幅にサイズ調整された電極前駆体20の状態で行われることが好ましい。
以上のように、レーザ光αが照射される部分の上方を減圧した状態で電極前駆体20を切断することにより、レーザ光αの照射に起因する電極前駆体20の撓みが大幅に抑制され、直線状の綺麗な切断部C22,C23等を高速で形成することが可能となる。
以下に二次電池用電極10を用いた二次電池100の構成について説明する。
図5に示すように、二次電池100は、複数枚の正極と複数枚の負極とがセパレータを介して交互に積層された電極体50が、電解液(不図示)とともに、電池ケース60内に収容されている。ここで、正極ないし負極として、二次電池用電極10を用いる。電池ケース60の開口部は、封口体61によって封口されている。正極端子62及び負極端子63が、それぞれ、樹脂部材64、65を介して、封口体61に固定されている。正極は正極リード部51及び正極集電部材52を介して正極端子62に電気的に接続されている。負極は負極リード部53及び負極集電部材54を介して負極端子63に電気的に接続されている。封口体61には、電解液を注液する注液孔が設けられ、この注液孔は、電解液を注液した後、封止部材66で封止される。また、封口体61には、電池ケース60の内部圧力が上昇したときに、圧力を開放するガス排出弁67が設けられている。電池ケース60が金属製である場合、電極体50を箱状又は袋状の絶縁シート55の内部に配置した状態で電池ケース60内に配置することが好ましい。
なお、各正極から突出した正極リード部51は、湾曲した状態とし、正極集電部材52において、封口体61と略平行に配置される部分に接続されることが好ましい。また、各負極から突出した負極リード部53は、湾曲した状態とし、負極集電部材54において、封口体61と略平行に配置される部分に接続されることが好ましい。これにより、体積エネルギー密度のより高い二次電池となる。
<その他>
長尺状の正極と長尺状の負極をセパレータを介して巻回した巻回型電極体に用いる正極又は負極の製造方法として、本開示に係る二次電池用電極の製造方法を適用することが可能である。この場合、巻回電極体の巻回軸が延びる方向における一方の端部側に、正極に設けられた複数の正極リード部と、負極に設けられた複数の負極リード部がそれぞれ配置されるようにすることが好ましい。これにより、より体積エネルギー密度の高い二次電池となる。なお、長尺状の正極に設けられた複数の正極リード部は等間隔ではなく、巻回型電極体において複数の正極リード部が積層されるように、間隔を変えて形成されることが好ましい。長尺状の負極に設けられた複数の負極リード部の形成位置についても同様である。
10 二次電池用電極、11 芯体、12 活物質層、13 基部、14 リード部、20 電極前駆体、20a 上面、20b 下面、20p ローラ間部、21 長尺状芯体、22 活物質層、23 露出部、24 凸部、30 レーザシステム、31 レーザ発振器、32 コリメータ、33 ガルバノスキャナー、34 反射ミラー、35 光学素子、36 X軸ミラー、37 Y軸ミラー、38 Fθレンズ、39 保護ガラス、40 ローラ、41 送風機、C22,C23 切断部、α レーザ光、P 照射スポット、X,Y 切断予定部、Z 空間

Claims (10)

  1. 長尺状芯体の少なくとも一方の面に活物質層を形成する第1工程と、
    前記活物質層が形成された前記長尺状芯体である電極前駆体の鉛直上方に向いた上面にレーザ光を照射して当該前駆体を所定の形状に切断する第2工程と、
    を含み、
    前記第2工程では、互いに間隔をあけて配置された2つのローラで前記電極前駆体の鉛直下方に向いた下面を支持し、前記電極前駆体の前記各ローラの間に位置する部分の上方を減圧した状態で、当該部分の上面に前記レーザ光を電極前駆体の幅方向端部に照射することで前記電極前駆体の幅方向端部を所定形状に切断して複数の凸部を形成した後、前記複数の凸部を有する前記電極前駆体をその幅方向に横切るように切断する、
    二次電池用電極の製造方法。
  2. 前記第2工程では、前記電極前駆体の上面に沿って送風することにより、当該前駆体の前記各ローラの間に位置する部分の上方を減圧する、請求項1に記載の二次電池用電極の製造方法。
  3. 前記第2工程では、連続発振レーザを用いて前記電極前駆体を切断する、請求項1または2に記載の二次電池用電極の製造方法。
  4. 前記第2工程では、前記レーザ光を前記電極前駆体の幅方向両端部に照射する、請求項1〜のいずれか1項に記載の二次電池用電極の製造方法。
  5. 前記第1工程では、前記電極前駆体の長手方向に沿って、前記長尺状芯体の表面が露出した露出部を形成し、 前記第2工程では、前記電極前駆体の前記活物質層が設けられた部分を前記露出部に沿って切断すると共に、切断方向を変えて前記露出部を切断することにより電極リードとなる凸部を形成する、請求項1〜のいずれか1項に記載の二次電池用電極の製造方法。
  6. 長尺状芯体の少なくとも一方の面に活物質層を形成する第1工程と、
    前記活物質層が形成された前記長尺状芯体である電極前駆体の鉛直上方に向いた上面にレーザ光を照射して当該前駆体を所定の形状に切断する第2工程と、
    を含み、
    前記第2工程では、互いに間隔をあけて配置された2つのローラで前記電極前駆体の鉛直下方に向いた下面を支持し、前記電極前駆体の幅方向中央部の上方から幅方向両側に向かって送風して、前記電極前駆体の前記各ローラの間に位置する部分の上方を減圧した状態で、当該部分の上面に前記レーザ光を照射する、二次電池用電極の製造方法。
  7. 前記第2工程では、連続発振レーザを用いて前記電極前駆体を切断する、請求項6に記載の二次電池用電極の製造方法。
  8. 前記第2工程では、前記レーザ光を前記電極前駆体の幅方向両端部に照射する、請求項6または7のいずれか1項に記載の二次電池用電極の製造方法。
  9. 前記第1工程では、前記電極前駆体の長手方向に沿って、前記長尺状芯体の表面が露出した露出部を形成し、
    前記第2工程では、前記電極前駆体の前記活物質層が設けられた部分を前記露出部に沿って切断すると共に、切断方向を変えて前記露出部を切断することにより電極リードとなる凸部を形成する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の二次電池用電極の製造方法。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の二次電池用電極の製造方法により作製した二次電池用電極を用いた二次電池の製造方法。
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