JP2001229919A - 電池用極板の連続製造装置 - Google Patents

電池用極板の連続製造装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高粘度で且つ、チクソトロピック性の高いペ
ーストの塗着方法において、従来のダイコート塗工方式
では困難であった集電体上に均一な厚みで塗着できる電
池用極板の連続製造設備を提供する。 【解決手段】 ダイノズルのスロット部のクリアランス
を広くし、また、液溜まり部に直結した圧力調整機構を
設けることにより、液溜まり内のペースト圧力を低く安
定化させて集電体にペーストを塗着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高粘度でチクソト
ロピック性の高いペーストを用いた電池用極板の連続製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年は特に、各種ポータブル電気機器の
小形化、軽量化が進み、それに伴って電池の低価格化と
併せて、小形、高容量化も強く求められている状況にあ
る。その要望に答えるために、リチウムイオン電池やポ
リマー電池などの非水系リチウム二次電池が開発され、
大量に市場に供給されるようになってきている。
【0003】これらの電池の負極は、集電効率を高め内
部抵抗を小さくする為、活物質として導電性に優れ、リ
チウムイオンの吸蔵、放出性に優れた球状黒鉛、鱗片状
黒鉛、塊状黒鉛などの各種黒鉛を用い、結着剤、有機溶
媒等を混練、分散させたペーストを塗着して作製されて
いる。
【0004】従来の塗着方法の一例としては、特開平1
0−188962号公報に代表されるダイコート方式が
あり、その概略図を図3に示す。
【0005】ダイコート方式は、ペーストの塗着量設定
が定量ポンプの吐出量により可能であり、ペーストは集
電体に塗着されるまで外気に触れにくいことから、有機
溶媒の蒸発によるペーストの濃度変化が生じにくいの
で、安定したペースト塗着が可能で、製品性能のバラツ
キが比較的少ないという優れた特徴がある。さらに、集
電体に対して断続的にペーストを塗着することも可能
で、集電体へのペースト塗着が必要な部分にだけ選択的
に塗着することが可能であり、工数の削減、省資源など
の面からも優れている方式である。
【0006】ノズル本体1のスロット部4のクリアラン
スCを0.5mmに設定し、混練、分散後の粘度が3P
as(B型粘度計、回転速度20回転/分、ペースト温
度25℃)のペーストを用い、乾燥後の塗膜厚みが0.
35mm程度となるように、集電体8上に塗工を行っ
た。ペースト6は、定量ポンプ(図示省略)によりダイ
ノズル本体1の液溜まり5に供給され、スロットノズル
部4を通って、その先端のペースト吐出口3からバック
ロール7上を走行する集電体8に塗着される。
【0007】塗工の結果、集電体8の全面(但し、幅方
向の両端部10mmは除く)に対して、均等な厚さにペ
ースト6を塗着することを意図して塗工したにもかかわ
らず、図3に示すように、集電体8の中央部から両端部
に向かって急激にペーストの塗着厚さが増加し、塗着厚
さが最大0.37mm程度の最も厚い部分を形成した。
集電体8の中央付近は、両端部からなだらかに塗着厚さ
を減少させて薄くなり、最も厚い部分と比べて50μm
程度の高低差になっている状態で塗着され、大きくばら
ついた結果が得られた。(ペースト塗着部の断面形状は
略M形の分布となる)。このような現象が発生する原因
としては、非水系リチウム二次電池などで最近用いられ
ているペーストが、環境や塗着後の乾燥時間を考慮し
て、ペースト中の有機溶媒の量を少なくした、高粘度で
チクソトロピック性の高いペーストを用いるようになっ
た為である。
【0008】すなわち、ノズル本体1のスロットノズル
部4をペースト6が流れる際に、ノズル本体1のノズル
幅方向の中央部に於いては、ペースト6に働くスロット
ノズル部4の摩擦力の影響が比較的大きく、剪断力が働
きにくい為に、ペースト6の粘度が本来の高い状態のま
まで維持されている。その結果、ペースト6の速度勾配
が小さくなって供給量が減少し、塗着厚みtも薄くなる
と推測される。一方、集電体8の中央部から幅方向の両
端部に向うに連れて、ペースト6の速度勾配(剪断速
度)が次第に大きくなり、両端部の位置で最大となる
為、ペースト6の粘度が一時的に最も低くなる。その為
に、この部分ではペースト6の流速が一時的に大きくな
り、大量のペースト6が吐出されることになり塗着厚さ
も厚くなる。
【0009】また、同一のペーストを用いて塗着を何度
も繰り返してテストすると、大体上記の傾向は認められ
るが、必ずしも、同一の場所で同一の塗着厚さになる訳
ではないので、スロットノズル部のクリアランスC形状
を、実際の塗工に先立って均一な厚さに塗着が可能な形
状に修正しておくことも困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来か
ら一般的に広く用いられているダイコート方式による塗
着装置を用いて、高粘度でチクソトロピック性の高い非
水系二次電池用ペーストを、幅の広い集電体へ均一に塗
着しようとする場合には、集電体の走行方向に縦筋が現
れたり、未塗着状部分が発生したり、また、しばしば集
電体の幅方向に不均等な厚さに塗着されることになり、
高品質な電池用極板を高能率に、しかも安定的に製造す
る上で大きな障害となっている。本発明は、このような
問題点を解決する為のものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、ペースト貯蔵タンクから定量ポンプを利
用して、ダイノズル本体のスロットノズル部先端にペー
ストを強制的に供給する際に、ペーストはポンプケーシ
ング内部、フイルター、配管部、スロットノズル部など
を流れてダイノズル本体のスロットノズル部の先端に到
達するが、塗着厚さを不均一とする最も大きな原因は、
ペーストが幅の狭いスロットノズル部を流れる際に、ス
ロットノズル部の幅方向の中央部を流れるか、また端部
近くを流れるか、その流れる位置の差によって、速度勾
配(剪断速度)に局部的な差が生じ、チクソトロピック
性の高いペーストの場合には、狭いスロットノズル部を
ペーストが流れているうちに、速度勾配が大きくて粘度
を異常に低下させる部分と、さほど粘度の低下しない部
分が発生し、粘度が不均一になる為であると推定され
る。
【0012】従って、集電体に対してペーストを均一な
厚さに塗着する為には、ペーストの粘度を異常に低い値
にまで低下させることなく、本来の粘度を可能な限り維
持させて、比較的粘度の安定している状態の下で塗着す
ることが大切である。
【0013】また、脈動が少なくペーストを連続的に吐
出できるポンプを用いて、ペーストをスロットノズル部
に向けてゆっくりと静かに供給すること、特に塗着厚さ
の均一性に影響力が大きいと推定されるスロットノズル
部については、高さ方向の幅を4mm以上、12mm以
下と従来のクリアランスに対して約10〜20倍程度に
幅を広くし、内部を低速で集電体に向けてゆっくりとな
だらかに送り、ペーストには可能な限り、大きな速度勾
配となる部分が生じないようにする。
【0014】スロットノズル部のクリアランスを、従来
と比べて極端に幅広く設定することによりダイノズル本
体に設けてある液溜まり部の内部圧力も低下するため、
その他のペーストの全輸送経路内のペーストもゆっくり
となだらかに送られることとなる。その結果、定量ポン
プに働く圧力も、従来の1/3〜1/10に迄低下す
る。
【0015】なお、ペーストは比較的粘度が高く、スロ
ットノズルの先端部から集電体に塗着されるペースト量
は、定量ポンプの吐出量で所定の量に設定される。ま
た、スロットノズル部のクリアランスは従来と比べて非
常に広く設定されているが、塗着に際してクリアランス
を広げたことに起因する不都合は何ら認められない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら本発明の
実施の形態について説明する。図には従来例と共通する
要素には同一の符号を付した。図1は本発明の最も重要
な部分であるノズル本体1の内部に設けられた、スロッ
トノズル部のクリアランスCを、従来のダイコート方式
のノズル本体のスロットノズル部のクリアランスCと比
べて、約12倍の6mmと、非常に広く設定したことを
示す概略断面図であり、解り易く示すために、ノズル本
体1の側壁を取り外した状態を示している。また、液溜
まり部5内のペースト6の圧力を低圧力で維持させるた
めの圧力調整機構9を設けた以外の点では従来から一般
的に用いられているものと、大きく変更した箇所は無
い。
【0017】集電体8の走行方向Aは、下から上に向け
て一定速度で走行する。図示は省略するが、ペースト6
の温度は30℃程度に保温され、一定の時間間隔をおい
て短時間のみ撹拌を繰り返すことの出来る貯蔵タンク内
部に貯蔵しておき、脈動の少ないモーノポンプを用い
て、フイルタ、配管部、ペースト流入口、ペーストの液
溜まり5、スロットノズル部4を経由して、ノズル本体
1のスロットノズル部4先端部に向けて連続的にゆっく
りとした速度で強制的に送られる。
【0018】また、ペースト6の塗着には、ダイノズル
本体1を2個用い、集電体8を挟んで両側から対向する
位置に配設し、集電体8の両方の表面から同時にペース
トを塗着し、引き続き背丈の高い熱風式乾燥炉を利用し
て乾燥させることにより、生産性の向上と、省エネ化を
意図したプロセスを採用している。
【0019】ところで、本発明において用いられる長い
帯状の金属箔またはシートからなる集電体は、孔があい
ていない集電体であっても、孔があいている集電体であ
っても良い。孔があいている集電体の場合、その開口率
は30%〜80%の範囲が好ましく、45%〜70%の
範囲が最適である。
【0020】また、チクソトロピック性とは、揺変性を
あらわす指標で、粘度計の回転速度の違いによる粘度の
違いを表すもので、チクソトロピック性=(回転速度が
2回転/分の時の粘度)/(回転速度が20回転/分の
時の粘度)のとき、5.0〜12.0の範囲が好まし
い。
【0021】そして、高粘度のペーストは、B型粘度計
を用い25℃、回転速度20回転/分の時の粘度測定
で、1.5Pas以上、6.0Pas以下の範囲が好ま
しく、2.0Pas以上、5.0Pas以下の範囲が最
適である。
【0022】
【実施例】以下、本発明の具体例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0023】(実施例1)実施例1では、リチウムポリ
マー電池に使用する負極板を用いて説明する。
【0024】まず、結着剤としてフッ化ビニリデンと6
フッ化プロピレンの共重合体(P(VDF−HFP))
50gを有機溶媒であるアセトン310gに溶解した溶
液中に、活物質であるメソフェーズ粉体を炭素化及び黒
鉛化して得られた平均粒径6μmの球状黒鉛(大阪ガス
製)250g、気相成長炭素繊維(大阪ガス製)60g
をジブチルフタレート60gと一緒に、自転する撹拌機
と公転しながら自転する撹拌機を装備した万能ミキサを
用いて、混練、分散し負極用のペースト6を調合した。
このペースト6は、固形分含有率が60重量%、粘度は
B型粘度計を用い25℃、回転速度20回転/分の時の
粘度測定で、2.1Pasで、回転速度2回転/分の時
の粘度測定で、10.5Pasで、チクソトロピック性
は5.0であった。そしてこのようにして調合したペー
スト6を集電体8上に塗着させた。集電体8は、厚さ5
0μm、幅275mm、開口率50%の銅箔を用いた。
【0025】塗着方法としては、図1に示すように、集
電体8の両方の面にノズル本体1を、集電体8を介して
対向する位置に配設した。集電体8は、塗着装置(図示
省略)の巻き出し部より繰り出され、図1中の下方より
上方Aに向かって走行する。塗着部でペースト6を両面
に塗着された集電体8は、乾燥室でペースト6を乾燥さ
せた後、塗着装置の巻き取り部で巻き取られる。
【0026】また、入口側リップ2のリップ面10と出
口側リップ11のリップ面12は入口側リップ面10の
方が300μm突き出ている。さらに、入口側リップ面
10と集電体8との隙間は0.5mmとなるように調整
し、塗布幅255mm、集電体8の搬送速度は5m/m
inとした。
【0027】この塗着装置につながる乾燥室は6室から
なり、フローティング搬送を行い、第1室40℃、ノズ
ルスリット風量8m/sec、第2室80℃、ノズルス
リット風量10m/sec、第3室100℃、ノズルス
リット風量15m/sec、第4、5、6室120℃、
ノズルスリット風量15m/secの条件で乾燥を行っ
た。
【0028】ここで、ノズル本体1のスロットノズル部
4のクリアランスCは4mm、10mm、12mmのも
のを用意して実施した。
【0029】図2は、上記クリアランスCが4mmのも
のを用いて、塗着した場合の塗着厚さの分布を示すが、
集電体8の幅方向の中央部で、ペースト6の塗着厚さが
薄くなるという傾向は完全に解消されて、塗着厚さの均
一性は、従来から一般的に用いられているダイコート方
式を用いて塗工を行った図4と比べて大きく改善してい
ることが明らかである。なお、図2は集電体の両面にペ
ーストを塗着した場合の厚さの分布を示すが、片面にペ
ーストを塗着した場合もその傾向は変わらない。
【0030】(実施例2)図1に示したノズル本体の中
央部に、液溜まり部5と直結し且つ、液溜まり部内のペ
ースト6圧力を調整するための、圧力調整機構9をノズ
ル本体1中央部に取り付けて塗工を実施した。
【0031】ペースト6の粘度はB型粘度計を用い25
℃、回転速度20回転/分の時の粘度測定で、5.1P
asで、回転速度2回転/分の時の粘度測定で、58.
1Pasで、チクソトロピック性は11.4であった。
ここで、ノズルスリット部のクリアランスCは、実施例
1と全く同様の4mm、10mm、12mmのものを用
意して塗工を実施した。
【0032】ただし、ノズル本体1中央部のペースト6
圧力測定個所に関しては、圧力調整機構9を取り付けた
都合上、実施例1よりは若干最奥部に近づいた取り付け
位置となった。
【0033】その他の塗工条件は実施例1と同様であ
る。
【0034】(比較例1)ノズル本体1のスロットノズ
ル部4のクリアランスCが0.5mm、1mm、2m
m、14mmものを用意して塗工を行った以外は、実施
例1と同様にして塗工を実施した。
【0035】(比較例2)ノズル本体1のスロットノズ
ル部4のクリアランスCが0.5mm、1mm、2m
m、14mmものを用意して塗工を行った以外は、実施
例2と同様にして塗工をおこなった(クリアランスCの
寸法と塗着厚み差、液溜まり部のペースト圧力;圧力調
整機構なし)。
【0036】実施例1、比較例1におけるそれぞれのク
リアランスCにおける塗着厚みtと液溜まり部5のペー
スト6の圧力も同時に測定した。
【0037】塗着厚みtの測定は、デジタルマイクロメ
ータ(ミツトヨ製)を用いて、集電体8の幅方向に5m
mピッチで測定し、最も厚い部分と最も薄い部分の厚み
を差し引いた値を厚み精度として(表1)に示した。ま
た、液溜まり部5のペースト6の圧力測定個所は、ノズ
ル本体1幅方向でペースト6供給部、ノズル本体1中央
部、ノズル本体1最奥部の3箇所の測定を行い、その測
定結果を厚み精度と同様に(表1)に示した。ペースト
6の圧力測定に際しては、市販されている一般的な圧力
計を用いて測定した。
【0038】
【表1】
【0039】(表1)の結果から明らかなように、ノズ
ル本体1のスロットノズル部4のクリアランスCを4m
m以上、12mm以下とすることにより、厚み精度とし
ては優れたものが得られることが判明した。しかし、ク
リアランスCが0.5mm、1mm、2mmの条件で
は、液溜まり部のペースト圧力のばらつきが大きい為
に、厚み精度が悪い。また、クリアランスCが14mm
の条件では、ノズル先端部分からのペースト6の漏れが
発生する為に厚み精度が悪く、好ましくないことが分か
った。ここで、ペーストの粘度範囲が、本実験で使用し
たペースト6の粘度範囲を常識的に考えて大きく逸脱し
た場合にはこの限りではない(クリアランスCの寸法と
塗着厚み差、液溜まり部のペースト圧力;圧力調整機構
あり)。
【0040】実施例2、比較例2におけるそれぞれのク
リアランスCにおける塗着厚みtと液溜まり部5のペー
スト6の圧力も同時に、(クリアランスCの寸法と塗着
厚み差、液溜まり部のペースト圧力;圧力調整機構な
し)と全く同様に測定した結果を(表2)に示す。
【0041】
【表2】
【0042】(表2)の結果から、液溜まり部5に直結
した圧力調整機構9を設けることにより、塗着厚みtの
塗着精度も向上し、液溜まり部5のペースト6の圧力の
バラツキも小さくなって、より安定した塗工が可能であ
ることが明らかになった。
【0043】本実施例は、圧力調整機構9はノズル本体
1中央部に一箇所のみでの実施例を示すが、取り付け位
置に関しては、圧力調整機構9が液溜まり部5に直結さ
れる位置であればノズル本体1のどの位置であっても何
等限定されるものではない。また、取り付け箇所が2箇
所以上となっても何等限定されない。さらに、圧力調整
機構9のサイズに関しても特に限定されない。ただし、
圧力調整機構9の高さ方向に関しては、最低、液溜まり
部5より高い位置となるだけの高さは必要である。
【0044】図2は、実施例2の塗工条件で、スロット
ノズル部4のクリアランスCが6mm、圧力調整機構9
をノズル本体1中央部に取り付けて塗工した時の、集電
体8幅方向の塗着厚みの分布を記載したものである。図
4に示した従来の塗工条件で塗工を行った塗着厚みの分
布に比べて、大きく改善されていることが一目瞭然であ
る。
【0045】本実施例においては、リチウムポリマー電
池用の負極極板について述べたが、本発明は、これだけ
にとどまるものではなく正極極板の製造においても用い
られることは言うまでもない。さらに、リチウムポリマ
ー電池だけに限らずチクソトロピック性の高いペースト
を用いる塗工方法にも極めて有効な方法であり何等限定
されるものではない。さらには、ペーストを断続的に塗
着させる方法においても、応用可能であることは言うま
でもない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、電池極板に用いる集電体幅方向に対して、均一に
塗着することが極めて困難であった、チクソトロピック
性の高いペーストを用いる場合についても、均一な厚さ
で、しかも高能率に塗着することが可能となった。さら
に、従来から広く一般的に用いられおり、ペーストを断
続的に集電体に塗着可能である機能のみならず、ペース
トが集電体に塗着されるまでは、大気に触れさせる必要
がなく、ペースト中の有機溶媒の蒸発による濃度変化が
無いなど、各種のメリットを備えたダイコート方式の大
部分をそのまま利用して、ペーストの塗着を可能とする
優れた塗着方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるペースト塗着方法全
体の概略の構成を示す図で側壁を取り外した状態を示す
【図2】本発明の塗着方法を利用して、チクソトロピッ
ク性の高いペーストを集電体に塗着乾燥した場合の塗着
厚さの分布図
【図3】従来のダイコート方式による塗着装置の主要部
を示す図
【図4】従来のダイコート方式を用いて、チクソトロピ
ック性の高いペーストを集電体に塗着乾燥した場合の塗
着厚さの分布図
【符号の説明】
1 ノズル本体 2 入口側リップ 4 スロットノズル部 5 液溜まり部 6 ペースト 8 集電体 9 圧力調整機構 10 入口側リップ面 11 出口側リップ A 集電体走行方向 C スロットノズル部のクリアランス t 塗着厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義高 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井内 正明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ14 AL07 CJ03 CJ08 CJ22 CJ30 HJ04 HJ12 HJ15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して直線的に移動する長い帯状の金
    属箔またはシートからなる集電体に、高粘度でチクソト
    ロピック性の高いペーストをノズルより吐出させて塗着
    する装置であって、このペーストを所望とする塗着幅で
    吐出させる細長い吐出口と液溜まり部を持ったノズルを
    有し、ノズルのペースト吐出口の高さ方向の開口幅が4
    mm以上、12mm以下であることを特徴とする電池用
    極板の連続製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルの液溜まり部の内部圧力が
    1.0×104Pa以上、6.0×104Pa以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池用極板の連続製
    造装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの液溜まり部の内部圧力を低
    圧力に維持するために、ノズルの液溜まり部に直結し
    た、少なくとも1箇所以上の圧力調整機構を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池用極板の連続製
    造装置。
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