JP2003023257A - プリント配線板 - Google Patents
プリント配線板Info
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- JP2003023257A JP2003023257A JP2001206096A JP2001206096A JP2003023257A JP 2003023257 A JP2003023257 A JP 2003023257A JP 2001206096 A JP2001206096 A JP 2001206096A JP 2001206096 A JP2001206096 A JP 2001206096A JP 2003023257 A JP2003023257 A JP 2003023257A
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- capacitor
- printed wiring
- wiring board
- dielectric
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 幅広い周波数範囲のノイズ成分を抑制するこ
とができる、コンデンサ積層体を備えたプリント配線板
を提供する。 【解決手段】 誘電体3の両側に設けられた導電層30
をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコンデンサ積層
体20,21をプリント配線板10に複数備える。複数
のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2つのコン
デンサ積層体20,21の電気容量が互いに異なる。
とができる、コンデンサ積層体を備えたプリント配線板
を提供する。 【解決手段】 誘電体3の両側に設けられた導電層30
をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコンデンサ積層
体20,21をプリント配線板10に複数備える。複数
のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2つのコン
デンサ積層体20,21の電気容量が互いに異なる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサ積層体
を備えて形成されるプリント配線板に関するものであ
る。
を備えて形成されるプリント配線板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】これまで、プリント配線板における電源
層と接地層(グラウンド層)との間で生じるノイズを減
少させるためには、バイパスコンデンサを形成する方法
が採られてきた。すなわちバイパスコンデンサの電気容
量によって、上記のノイズ成分を減衰させることができ
るのである。
層と接地層(グラウンド層)との間で生じるノイズを減
少させるためには、バイパスコンデンサを形成する方法
が採られてきた。すなわちバイパスコンデンサの電気容
量によって、上記のノイズ成分を減衰させることができ
るのである。
【0003】そして、上記のバイパスコンデンサとして
は、従来はプリント配線板の外面に実装されるコンデン
サが用いられてきたが、近年はデジタル機器の高速化に
伴って、プリント配線板自体に形成されるコンデンサ積
層体が用いられるようになってきており、この方法が注
目されている。
は、従来はプリント配線板の外面に実装されるコンデン
サが用いられてきたが、近年はデジタル機器の高速化に
伴って、プリント配線板自体に形成されるコンデンサ積
層体が用いられるようになってきており、この方法が注
目されている。
【0004】ここで、従来のように、プリント配線板の
外面に実装されるコンデンサをバイパスコンデンサとし
て用いる場合は、コンデンサと電子デバイスとを接続す
る配線や、コンデンサと電源層及び接地層とを接続する
スルーホール等の、導体に流れる電流によってインダク
タンスが生じ、ノイズ抑制の効果が減少することが知ら
れている。またコンデンサは、電気容量だけではなく誘
電性値も有しているため、コンデンサ自体が電子デバイ
スの信号信頼性に影響を与えるという傾向があり、しか
もこの影響は、伝送速度が高速になるほど大きくなるも
のである。このように、プリント配線板の外面にコンデ
ンサを実装するのは、信号信頼性に当初望んでいなかっ
た影響を与えるだけでなく、プリント配線板を複雑にし
たり、製造コストを増加させたりするものであるという
ことは、十分理解されている。
外面に実装されるコンデンサをバイパスコンデンサとし
て用いる場合は、コンデンサと電子デバイスとを接続す
る配線や、コンデンサと電源層及び接地層とを接続する
スルーホール等の、導体に流れる電流によってインダク
タンスが生じ、ノイズ抑制の効果が減少することが知ら
れている。またコンデンサは、電気容量だけではなく誘
電性値も有しているため、コンデンサ自体が電子デバイ
スの信号信頼性に影響を与えるという傾向があり、しか
もこの影響は、伝送速度が高速になるほど大きくなるも
のである。このように、プリント配線板の外面にコンデ
ンサを実装するのは、信号信頼性に当初望んでいなかっ
た影響を与えるだけでなく、プリント配線板を複雑にし
たり、製造コストを増加させたりするものであるという
ことは、十分理解されている。
【0005】一方、プリント配線板自体に形成されるコ
ンデンサ積層体をバイパスコンデンサとして用いる場合
は、これまでプリント配線板の外面に実装されてきた多
くのコンデンサを除くことができるものである。すなわ
ち、このコンデンサ積層体は、誘電体とこの両側を挟む
2つの導電層から形成されると共に、この2つの導電層
がそれぞれ電源層及び接地層となっている。そして、こ
のようにして形成されたコンデンサ積層体をプリント配
線板の内部に1つ又はそれ以上設けると共に、プリント
配線板の表面に設けられた個々の電子デバイスを、一対
の配線によって、プリント配線板における電源層と接地
層に電気的に接続することにより、電子デバイスとプリ
ント配線板の内部に設けたコンデンサ積層体とを接続す
るようにしているものである。
ンデンサ積層体をバイパスコンデンサとして用いる場合
は、これまでプリント配線板の外面に実装されてきた多
くのコンデンサを除くことができるものである。すなわ
ち、このコンデンサ積層体は、誘電体とこの両側を挟む
2つの導電層から形成されると共に、この2つの導電層
がそれぞれ電源層及び接地層となっている。そして、こ
のようにして形成されたコンデンサ積層体をプリント配
線板の内部に1つ又はそれ以上設けると共に、プリント
配線板の表面に設けられた個々の電子デバイスを、一対
の配線によって、プリント配線板における電源層と接地
層に電気的に接続することにより、電子デバイスとプリ
ント配線板の内部に設けたコンデンサ積層体とを接続す
るようにしているものである。
【0006】つまり、上記のような方法によって、プリ
ント配線板の外面に実装されるコンデンサは、全てでは
ないにしても、ほとんどその必要性が失われ、このよう
にプリント配線板の外面からコンデンサを除くことによ
り、他の電子デバイスをより効率よく配置できるように
なるのである。また、プリント配線板の内部に電源層と
接地層とを有するコンデンサ積層体を設けることによっ
て、配線又はスルーホールの数や長さを減少させ、プリ
ント配線板の製造を容易にしたり、コストを最小にした
りするだけでなく、信号信頼性をも大きく改善すること
ができたのである。
ント配線板の外面に実装されるコンデンサは、全てでは
ないにしても、ほとんどその必要性が失われ、このよう
にプリント配線板の外面からコンデンサを除くことによ
り、他の電子デバイスをより効率よく配置できるように
なるのである。また、プリント配線板の内部に電源層と
接地層とを有するコンデンサ積層体を設けることによっ
て、配線又はスルーホールの数や長さを減少させ、プリ
ント配線板の製造を容易にしたり、コストを最小にした
りするだけでなく、信号信頼性をも大きく改善すること
ができたのである。
【0007】ところで、一般にプリント配線板に実装さ
れる電子デバイスが、ノイズを発生させる主要因となっ
ていることから、個々の電子デバイスについてノイズ抑
制を実現するためには、通常、コンデンサ積層体として
は、比較的高い誘電率を有する誘電材料で形成されたも
のが用いられており、また誘電体の厚さやコンデンサ積
層体の面積を適宜変更することによって、ノイズ抑制を
保証できる電気容量に調節されている。なお、誘電率と
いえば慣用的には比誘電率を意味するものであり、本明
細書においても同様とする。
れる電子デバイスが、ノイズを発生させる主要因となっ
ていることから、個々の電子デバイスについてノイズ抑
制を実現するためには、通常、コンデンサ積層体として
は、比較的高い誘電率を有する誘電材料で形成されたも
のが用いられており、また誘電体の厚さやコンデンサ積
層体の面積を適宜変更することによって、ノイズ抑制を
保証できる電気容量に調節されている。なお、誘電率と
いえば慣用的には比誘電率を意味するものであり、本明
細書においても同様とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、近年に
おいてはデジタル機器の高速化に伴い、プリント配線板
自体にコンデンサ積層体を形成する方法が注目されてお
り、このコンデンサ積層体は、主に高い周波数成分を有
するノイズ成分を抑制できる電気容量となるように設計
されている。
おいてはデジタル機器の高速化に伴い、プリント配線板
自体にコンデンサ積層体を形成する方法が注目されてお
り、このコンデンサ積層体は、主に高い周波数成分を有
するノイズ成分を抑制できる電気容量となるように設計
されている。
【0009】しかしながら、個々の電子デバイスについ
ては、上記のように高い周波数成分を有するノイズ成分
だけではなく、高速と低速の両方の動作でノイズ抑制を
保証する必要があり、従来は低速に対するノイズ抑制対
策は、今まで主流とされてきた、プリント配線板の外面
に配置されるコンデンサによって、行われてきたもので
ある。
ては、上記のように高い周波数成分を有するノイズ成分
だけではなく、高速と低速の両方の動作でノイズ抑制を
保証する必要があり、従来は低速に対するノイズ抑制対
策は、今まで主流とされてきた、プリント配線板の外面
に配置されるコンデンサによって、行われてきたもので
ある。
【0010】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、幅広い周波数範囲のノイズ成分を抑制することが
できる、コンデンサ積層体を備えたプリント配線板を提
供することを目的とするものである。
あり、幅広い周波数範囲のノイズ成分を抑制することが
できる、コンデンサ積層体を備えたプリント配線板を提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プリント配線板は、誘電体3の両側に設けられた導電層
30をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコンデンサ
積層体20,21を複数備えると共に、複数のコンデン
サ積層体20,21の電気容量がそれぞれ異なることを
特徴とするものである。
プリント配線板は、誘電体3の両側に設けられた導電層
30をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコンデンサ
積層体20,21を複数備えると共に、複数のコンデン
サ積層体20,21の電気容量がそれぞれ異なることを
特徴とするものである。
【0012】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、複数のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2
つのコンデンサ積層体20,21の間に信号層40を介
在させて成ることを特徴とするものである。
て、複数のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2
つのコンデンサ積層体20,21の間に信号層40を介
在させて成ることを特徴とするものである。
【0013】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、複数のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2
つのコンデンサ積層体20,21の電源層1又は接地層
2を共通のものにして成ることを特徴とするものであ
る。
て、複数のコンデンサ積層体20,21から選ばれる2
つのコンデンサ積層体20,21の電源層1又は接地層
2を共通のものにして成ることを特徴とするものであ
る。
【0014】また請求項4の発明は、請求項1乃至3の
いずれかにおいて、複数のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3の誘電率がそれぞれ異なることを特徴
とするものである。
いずれかにおいて、複数のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3の誘電率がそれぞれ異なることを特徴
とするものである。
【0015】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、複数のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3の厚さがそれぞれ異なることを特徴と
するものである。
いずれかにおいて、複数のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3の厚さがそれぞれ異なることを特徴と
するものである。
【0016】また請求項6に係るプリント配線板は、誘
電率が異なる誘電体4,5を少なくとも2層以上積層
し、この両側に導電層30を設けることによって形成さ
れたコンデンサ積層体22を備えると共に、このコンデ
ンサ積層体22の両側の導電層30をそれぞれ電源層1
及び接地層2として成ることを特徴とするものである。
電率が異なる誘電体4,5を少なくとも2層以上積層
し、この両側に導電層30を設けることによって形成さ
れたコンデンサ積層体22を備えると共に、このコンデ
ンサ積層体22の両側の導電層30をそれぞれ電源層1
及び接地層2として成ることを特徴とするものである。
【0017】また請求項7の発明は、請求項1乃至6の
いずれかにおいて、誘電体3,4,5として、熱硬化性
樹脂と、平均粒径が0.01〜5μm、誘電率が50〜
10000である無機充填材とを、厚さが5〜40μ
m、誘電率が5〜30である基材に含浸し、この基材を
1枚又は複数枚積層することによって、厚さが10μm
〜1.0mm、表面の平均粗さが1〜7μm、誘電率が
10〜100となるように形成されたものを少なくとも
1つ用いて成ることを特徴とするものである。
いずれかにおいて、誘電体3,4,5として、熱硬化性
樹脂と、平均粒径が0.01〜5μm、誘電率が50〜
10000である無機充填材とを、厚さが5〜40μ
m、誘電率が5〜30である基材に含浸し、この基材を
1枚又は複数枚積層することによって、厚さが10μm
〜1.0mm、表面の平均粗さが1〜7μm、誘電率が
10〜100となるように形成されたものを少なくとも
1つ用いて成ることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0019】図1は、請求項1の発明におけるプリント
配線板10の実施の形態の一例を示すものであり、この
プリント配線板10には、誘電体3の両側に設けられた
導電層30をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコン
デンサ積層体20,21が2つ設けられている。ここ
で、誘電体3の両側に設けられる導電層30は、いずれ
が電源層1又は接地層2であってもよい。そしてこのよ
うに、図1に示すプリント配線板10にあっては、コン
デンサ積層体20,21は2つ設けられているが、複数
であれば特に限定されるものではない。また図1に示す
プリント配線板10にあっては、2つのコンデンサ積層
体20,21は、熱硬化性樹脂等からなる絶縁層60を
挟み込むようにして、それぞれプリント配線板10の外
側に設けられているが、コンデンサ積層体20,21
は、プリント配線板10の内部に設けることもできる。
上記の絶縁層60を形成するにあたっては、特に制限さ
れるものではなく、例えば、公知のプリプレグを積層し
加熱加圧成形することによって行うことができ、一方、
コンデンサ積層体20,21は、以下に示すような基
材、熱硬化性樹脂、無機充填材を用いて製造することが
できる。
配線板10の実施の形態の一例を示すものであり、この
プリント配線板10には、誘電体3の両側に設けられた
導電層30をそれぞれ電源層1及び接地層2にしたコン
デンサ積層体20,21が2つ設けられている。ここ
で、誘電体3の両側に設けられる導電層30は、いずれ
が電源層1又は接地層2であってもよい。そしてこのよ
うに、図1に示すプリント配線板10にあっては、コン
デンサ積層体20,21は2つ設けられているが、複数
であれば特に限定されるものではない。また図1に示す
プリント配線板10にあっては、2つのコンデンサ積層
体20,21は、熱硬化性樹脂等からなる絶縁層60を
挟み込むようにして、それぞれプリント配線板10の外
側に設けられているが、コンデンサ積層体20,21
は、プリント配線板10の内部に設けることもできる。
上記の絶縁層60を形成するにあたっては、特に制限さ
れるものではなく、例えば、公知のプリプレグを積層し
加熱加圧成形することによって行うことができ、一方、
コンデンサ積層体20,21は、以下に示すような基
材、熱硬化性樹脂、無機充填材を用いて製造することが
できる。
【0020】すなわち基材としては、厚さが5〜40μ
m、誘電率が5〜30のものが好ましいが、特に制限さ
れるものではなく、例えば、ガラスクロス、ガラスマッ
ト、ガラスペーパー等のガラス基材や、リンター紙、ク
ラフト紙等の紙基材を用いることができる。基材の厚さ
が5μm未満であると、取扱いが困難となるおそれがあ
り、逆に40μmを超えると、薄型化が困難となり、製
造されるコンデンサ積層体20,21の電気容量が小さ
くなるおそれがある。また誘電率が5〜30の範囲にお
いて、より高い誘電率を有する基材を用いると、熱硬化
性樹脂に添加する無機充填材の量を低減することが可能
となり、熱硬化性樹脂本来の特性を損なうことなくコン
デンサ積層体20,21を製造することができるもので
ある。しかし基材の誘電率が30を超えると、基材に高
誘電率の無機充填材を混入又は付着させておく必要が生
じ、基材が非常に脆くなり取扱い性が困難となるおそれ
があり、逆に基材の誘電率が5未満であると、熱硬化性
樹脂に添加する無機充填材の量を増加させる必要が生
じ、熱硬化性樹脂本来の特性を損なうおそれがある。
m、誘電率が5〜30のものが好ましいが、特に制限さ
れるものではなく、例えば、ガラスクロス、ガラスマッ
ト、ガラスペーパー等のガラス基材や、リンター紙、ク
ラフト紙等の紙基材を用いることができる。基材の厚さ
が5μm未満であると、取扱いが困難となるおそれがあ
り、逆に40μmを超えると、薄型化が困難となり、製
造されるコンデンサ積層体20,21の電気容量が小さ
くなるおそれがある。また誘電率が5〜30の範囲にお
いて、より高い誘電率を有する基材を用いると、熱硬化
性樹脂に添加する無機充填材の量を低減することが可能
となり、熱硬化性樹脂本来の特性を損なうことなくコン
デンサ積層体20,21を製造することができるもので
ある。しかし基材の誘電率が30を超えると、基材に高
誘電率の無機充填材を混入又は付着させておく必要が生
じ、基材が非常に脆くなり取扱い性が困難となるおそれ
があり、逆に基材の誘電率が5未満であると、熱硬化性
樹脂に添加する無機充填材の量を増加させる必要が生
じ、熱硬化性樹脂本来の特性を損なうおそれがある。
【0021】また熱硬化性樹脂としては、特に制限され
るものではなく、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)、ポ
リフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド・トリアジ
ン樹脂(BT樹脂)、ポリブタジエン樹脂等を用いるこ
とができ、これらのうちの1種を単独で用いたり、2種
以上を混合して用いたりすることができる。好ましい熱
硬化性樹脂としては、臭素化ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポ
キシ樹脂であり、このようなエポキシ樹脂を用いると、
無機充填材が添加されることによって、誘電率や電気容
量を一層高めることができると共に、その他の熱硬化性
樹脂を用いた場合よりも密着性の良好なコンデンサ積層
体20,21を製造することができるものである。
るものではなく、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)、ポ
リフェニレンエーテル樹脂、ビスマレイミド・トリアジ
ン樹脂(BT樹脂)、ポリブタジエン樹脂等を用いるこ
とができ、これらのうちの1種を単独で用いたり、2種
以上を混合して用いたりすることができる。好ましい熱
硬化性樹脂としては、臭素化ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポ
キシ樹脂であり、このようなエポキシ樹脂を用いると、
無機充填材が添加されることによって、誘電率や電気容
量を一層高めることができると共に、その他の熱硬化性
樹脂を用いた場合よりも密着性の良好なコンデンサ積層
体20,21を製造することができるものである。
【0022】また無機充填材としては、特に制限される
ものではないが、例えば、チタン酸ジルコン酸バリウム
系セラミック、二酸化チタン系セラミック、チタン酸バ
リウム系セラミック、チタン酸鉛系セラミック、チタン
酸ストロンチウム系セラミック、チタン酸カルシウム系
セラミック、チタン酸ビスマス系セラミック、チタン酸
マグネシウム系セラミック、ジルコン酸系セラミックを
用いるのが好ましく、これらのうちの1種を単独で用い
たり、2種以上を混合して用いたりすることができる。
ものではないが、例えば、チタン酸ジルコン酸バリウム
系セラミック、二酸化チタン系セラミック、チタン酸バ
リウム系セラミック、チタン酸鉛系セラミック、チタン
酸ストロンチウム系セラミック、チタン酸カルシウム系
セラミック、チタン酸ビスマス系セラミック、チタン酸
マグネシウム系セラミック、ジルコン酸系セラミックを
用いるのが好ましく、これらのうちの1種を単独で用い
たり、2種以上を混合して用いたりすることができる。
【0023】また無機充填材としては、誘電率が2.2
〜3.9や4.4〜4.7であるような公知のものを用
いることができるが、特に平均粒径が0.01〜5μ
m、誘電率が50〜10000であるものを用いるのが
好ましい。このような無機充填材を用いると、その他の
無機充填材を用いた場合よりも高誘電率や高電気容量の
コンデンサ積層体20,21を製造することができるも
のである。なお、無機充填材の平均粒径が0.01μm
未満であると、無機充填材を熱硬化性樹脂と混合しワニ
スを調製する際に、ワニスの粘度が増加し基材へのワニ
スの含浸が妨げられると共に、ワニスを含浸した基材を
積層成形する際に、ワニスの溶融粘度が増加し成形性が
悪くなるおそれがあり、逆に平均粒径が5μmを超える
と、コンデンサ積層体20,21の薄型化が困難となる
おそれがある。また誘電率が50〜10000の範囲に
おいて、より高い誘電率を有する無機充填材を用いる
と、添加する無機充填材の総量を低減することができ、
熱硬化性樹脂本来の特性を損なうことなくコンデンサ積
層体20,21を製造することができるものである。し
かし、無機充填材の誘電率が10000を超えると、誘
電率の温度による変化が大きくなり、誘電体材料として
好ましくなく、逆に誘電率が50未満であると、無機充
填材の添加量を多くする必要があり、熱硬化性樹脂本来
の特性を損なうおそれがある。
〜3.9や4.4〜4.7であるような公知のものを用
いることができるが、特に平均粒径が0.01〜5μ
m、誘電率が50〜10000であるものを用いるのが
好ましい。このような無機充填材を用いると、その他の
無機充填材を用いた場合よりも高誘電率や高電気容量の
コンデンサ積層体20,21を製造することができるも
のである。なお、無機充填材の平均粒径が0.01μm
未満であると、無機充填材を熱硬化性樹脂と混合しワニ
スを調製する際に、ワニスの粘度が増加し基材へのワニ
スの含浸が妨げられると共に、ワニスを含浸した基材を
積層成形する際に、ワニスの溶融粘度が増加し成形性が
悪くなるおそれがあり、逆に平均粒径が5μmを超える
と、コンデンサ積層体20,21の薄型化が困難となる
おそれがある。また誘電率が50〜10000の範囲に
おいて、より高い誘電率を有する無機充填材を用いる
と、添加する無機充填材の総量を低減することができ、
熱硬化性樹脂本来の特性を損なうことなくコンデンサ積
層体20,21を製造することができるものである。し
かし、無機充填材の誘電率が10000を超えると、誘
電率の温度による変化が大きくなり、誘電体材料として
好ましくなく、逆に誘電率が50未満であると、無機充
填材の添加量を多くする必要があり、熱硬化性樹脂本来
の特性を損なうおそれがある。
【0024】そして、上記の熱硬化性樹脂に無機充填材
を添加すると共に、ジシアンジアミド等の硬化剤やトリ
アリルイソシアヌレート等の架橋性モノマーを添加する
ことによって熱硬化性樹脂組成物を調製することができ
る。このとき熱硬化性樹脂に添加した無機充填材の全量
に対して、カップリング剤を0.5〜3.0質量%添加
しておくのが好ましく、これによって無機充填材が熱硬
化性樹脂中に分散し易くなるものである。なお、カップ
リング剤の添加量が0.5質量%未満であると、無機充
填材の分散性を高めることができないおそれがあり、逆
に添加量が3.0質量%を超えると、製造されるコンデ
ンサ積層体20,21やこれを加工して得られるプリン
ト配線板10の電気特性が劣化するおそれがあるもので
ある。またカップリング剤としては、制限されるもので
はないが、特にエポキシシラン、アミノシラン、メルカ
プトシランを用いるのが好ましく、これらのうちの1種
を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりするこ
とができ、これによって無機充填材を一層分散し易くす
ることができるものである。
を添加すると共に、ジシアンジアミド等の硬化剤やトリ
アリルイソシアヌレート等の架橋性モノマーを添加する
ことによって熱硬化性樹脂組成物を調製することができ
る。このとき熱硬化性樹脂に添加した無機充填材の全量
に対して、カップリング剤を0.5〜3.0質量%添加
しておくのが好ましく、これによって無機充填材が熱硬
化性樹脂中に分散し易くなるものである。なお、カップ
リング剤の添加量が0.5質量%未満であると、無機充
填材の分散性を高めることができないおそれがあり、逆
に添加量が3.0質量%を超えると、製造されるコンデ
ンサ積層体20,21やこれを加工して得られるプリン
ト配線板10の電気特性が劣化するおそれがあるもので
ある。またカップリング剤としては、制限されるもので
はないが、特にエポキシシラン、アミノシラン、メルカ
プトシランを用いるのが好ましく、これらのうちの1種
を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりするこ
とができ、これによって無機充填材を一層分散し易くす
ることができるものである。
【0025】また上記の熱硬化性樹脂組成物には、必要
に応じて2−エチル−4−メチルイミダゾール等の硬化
促進剤やジクミルパーオキサイド等の重合開始剤を添加
することができる。
に応じて2−エチル−4−メチルイミダゾール等の硬化
促進剤やジクミルパーオキサイド等の重合開始剤を添加
することができる。
【0026】上記のようにして調製した熱硬化性樹脂組
成物を溶剤に溶解して希釈することによって、ワニスを
調製することができる。ここで、溶剤としては特に制限
されるものではなく、例えば、メチルエチルケトン、メ
チルセロソロブ、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルピロリドン、トルエン等を用いることができ、こ
れらのうちの1種を単独で用いたり、2種以上を混合し
て用いたりすることができる。そしてこのワニスを前述
した基材に含浸し、乾燥機中で120〜160℃程度の
温度で2〜10分間程度乾燥することによって、熱硬化
性樹脂を半硬化状態(B−ステージ)にしたプリプレグ
を作製することができる。
成物を溶剤に溶解して希釈することによって、ワニスを
調製することができる。ここで、溶剤としては特に制限
されるものではなく、例えば、メチルエチルケトン、メ
チルセロソロブ、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチルピロリドン、トルエン等を用いることができ、こ
れらのうちの1種を単独で用いたり、2種以上を混合し
て用いたりすることができる。そしてこのワニスを前述
した基材に含浸し、乾燥機中で120〜160℃程度の
温度で2〜10分間程度乾燥することによって、熱硬化
性樹脂を半硬化状態(B−ステージ)にしたプリプレグ
を作製することができる。
【0027】次に、上記のようにして作製したプリプレ
グを所要枚数重ねると共に、この片側若しくは両側に金
属箔を重ね、これを170〜220℃、2〜5MPa、
50〜90分の条件で加熱加圧して積層成形することに
よって、プリント配線板10に加工するためのコンデン
サ積層体20,21を製造することができる。なお、こ
のコンデンサ積層体20,21にあって、プリプレグは
複数枚積層せずに1枚のみでも良い。金属箔としては、
特に制限されるものではなく、例えば、銅箔、銀箔、ア
ルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。
好ましくはこのような金属箔において、プリプレグに重
ねる側の表面を前述したカップリング剤を用いて処理し
ておくものであり、これによって金属箔とプリプレグと
の密着性を高めることができるものである。
グを所要枚数重ねると共に、この片側若しくは両側に金
属箔を重ね、これを170〜220℃、2〜5MPa、
50〜90分の条件で加熱加圧して積層成形することに
よって、プリント配線板10に加工するためのコンデン
サ積層体20,21を製造することができる。なお、こ
のコンデンサ積層体20,21にあって、プリプレグは
複数枚積層せずに1枚のみでも良い。金属箔としては、
特に制限されるものではなく、例えば、銅箔、銀箔、ア
ルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。
好ましくはこのような金属箔において、プリプレグに重
ねる側の表面を前述したカップリング剤を用いて処理し
ておくものであり、これによって金属箔とプリプレグと
の密着性を高めることができるものである。
【0028】ここで、上記のようにして製造されるコン
デンサ積層体20,21にあって、1枚又は複数枚のプ
リプレグを積層することによって、誘電体3である絶縁
層が形成されており、この絶縁層を以下では特に断らな
い限り誘電体3という。一方、金属箔によって導電層3
0が形成されているものである。なお、この導電層30
は誘電体3の表面にめっき処理等を施すことによって形
成しても良い。そして、上記のコンデンサ積層体20,
21の誘電率すなわち誘電体3の誘電率は10〜10
0、また、単位面積当たりの電気容量は0.155〜
3.10nF/cm 2であることが好ましい。コンデン
サ積層体20,21の誘電率が10未満であると、高誘
電率を有し、かつ高電気容量を有するコンデンサ積層体
20,21を得ることができないおそれがあり、逆に誘
電率が100を超えると、熱硬化性樹脂に添加する無機
充填材の量を増加しなければならなくなり、熱硬化性樹
脂本来の特性を損なうおそれがある。また、コンデンサ
積層体20,21の単位面積当たりの電気容量が0.1
55nF/cm2未満であると、電気容量が小さく、従
来材料とあまり変わらない電気容量となるおそれがあ
り、逆に3.10nF/cm2を超えると、樹脂中の無
機充填材の量を増加させ、誘電体3の厚みを薄くする必
要が生じ、脆くなって取扱い性に劣るものとなるおそれ
がある。
デンサ積層体20,21にあって、1枚又は複数枚のプ
リプレグを積層することによって、誘電体3である絶縁
層が形成されており、この絶縁層を以下では特に断らな
い限り誘電体3という。一方、金属箔によって導電層3
0が形成されているものである。なお、この導電層30
は誘電体3の表面にめっき処理等を施すことによって形
成しても良い。そして、上記のコンデンサ積層体20,
21の誘電率すなわち誘電体3の誘電率は10〜10
0、また、単位面積当たりの電気容量は0.155〜
3.10nF/cm 2であることが好ましい。コンデン
サ積層体20,21の誘電率が10未満であると、高誘
電率を有し、かつ高電気容量を有するコンデンサ積層体
20,21を得ることができないおそれがあり、逆に誘
電率が100を超えると、熱硬化性樹脂に添加する無機
充填材の量を増加しなければならなくなり、熱硬化性樹
脂本来の特性を損なうおそれがある。また、コンデンサ
積層体20,21の単位面積当たりの電気容量が0.1
55nF/cm2未満であると、電気容量が小さく、従
来材料とあまり変わらない電気容量となるおそれがあ
り、逆に3.10nF/cm2を超えると、樹脂中の無
機充填材の量を増加させ、誘電体3の厚みを薄くする必
要が生じ、脆くなって取扱い性に劣るものとなるおそれ
がある。
【0029】また、上記のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3の厚さは10μm〜1.0mmである
のが好ましく、より好ましくは10〜60μmである。
特に誘電体3の厚さが10〜60μmである場合は、上
記のような、単位面積当たりの電気容量が0.155〜
3.10nF/cm2であるコンデンサ積層体20,2
1を得るのが容易となり、従ってこのコンデンサ積層体
20,21を備えたプリント配線板10を実現すること
ができる。一方、誘電体3の厚さが60μmより厚く、
1.0mm以下である場合は、コンデンサ積層体20,
21において、従来材料と同等以上の単位面積当たりの
電気容量条件を満たしながら、誘電体3の厚さを厚くす
ることができる。このため、誘電体3を挟んでいる導電
層30間の短絡が生じにくくなるだけでなく、コンデン
サ積層体20,21の製造が容易になり、生産効率を高
めることができるものである。しかも、導電層30間の
印加電圧による絶縁破壊も生じにくくなり、これによっ
て、4層又は6層構造のように、あまり多層化されてい
ない廉価なプリント配線板10を製造するにあたって、
配線パターンを太くする必要がなくなるものである。
における誘電体3の厚さは10μm〜1.0mmである
のが好ましく、より好ましくは10〜60μmである。
特に誘電体3の厚さが10〜60μmである場合は、上
記のような、単位面積当たりの電気容量が0.155〜
3.10nF/cm2であるコンデンサ積層体20,2
1を得るのが容易となり、従ってこのコンデンサ積層体
20,21を備えたプリント配線板10を実現すること
ができる。一方、誘電体3の厚さが60μmより厚く、
1.0mm以下である場合は、コンデンサ積層体20,
21において、従来材料と同等以上の単位面積当たりの
電気容量条件を満たしながら、誘電体3の厚さを厚くす
ることができる。このため、誘電体3を挟んでいる導電
層30間の短絡が生じにくくなるだけでなく、コンデン
サ積層体20,21の製造が容易になり、生産効率を高
めることができるものである。しかも、導電層30間の
印加電圧による絶縁破壊も生じにくくなり、これによっ
て、4層又は6層構造のように、あまり多層化されてい
ない廉価なプリント配線板10を製造するにあたって、
配線パターンを太くする必要がなくなるものである。
【0030】なお、誘電体3の厚さが60μm以下であ
ると、誘電体3の厚さを厚くするメリットが少なくなる
おそれがあり、逆に誘電体3の厚さが60μmを超える
と、コンデンサ積層体20,21の電気容量が低下する
おそれがあるが、この点については、必要とするプリン
ト配線板10の特性に応じて、誘電体3の厚さを10〜
60μmにしたり、あるいは60μmより厚く1.0m
m以下となるようにしたりすることができるものであ
る。そして、いずれの場合であっても、誘電率が10未
満であるような従来材料を用いて製造されるコンデンサ
積層体20,21と同じ電気容量を得ようとする際に
は、本発明においては、誘電体3の厚さをより厚くする
ことができ、また面積を広狭にする自由度が高まり、プ
リント配線板10の設計をより容易に行うことができる
ものである。しかし、誘電体3の厚さが10μm未満で
あると、コンデンサ積層体20,21の取扱いが困難と
なるおそれがあって好ましくなく、逆に誘電体3の厚さ
が1.0mmを超えると、単一層の厚さとして実用性が
少なくなり、つまり、一般に使用されているプリント配
線板10の厚さは1.0mm前後であるので、コンデン
サ積層体20,21がプリント配線板10より厚くなる
と実用性がなくなるおそれがあって好ましくない。
ると、誘電体3の厚さを厚くするメリットが少なくなる
おそれがあり、逆に誘電体3の厚さが60μmを超える
と、コンデンサ積層体20,21の電気容量が低下する
おそれがあるが、この点については、必要とするプリン
ト配線板10の特性に応じて、誘電体3の厚さを10〜
60μmにしたり、あるいは60μmより厚く1.0m
m以下となるようにしたりすることができるものであ
る。そして、いずれの場合であっても、誘電率が10未
満であるような従来材料を用いて製造されるコンデンサ
積層体20,21と同じ電気容量を得ようとする際に
は、本発明においては、誘電体3の厚さをより厚くする
ことができ、また面積を広狭にする自由度が高まり、プ
リント配線板10の設計をより容易に行うことができる
ものである。しかし、誘電体3の厚さが10μm未満で
あると、コンデンサ積層体20,21の取扱いが困難と
なるおそれがあって好ましくなく、逆に誘電体3の厚さ
が1.0mmを超えると、単一層の厚さとして実用性が
少なくなり、つまり、一般に使用されているプリント配
線板10の厚さは1.0mm前後であるので、コンデン
サ積層体20,21がプリント配線板10より厚くなる
と実用性がなくなるおそれがあって好ましくない。
【0031】また、上記のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3は、表面の平均粗さが1〜7μmとな
るように形成されているのが好ましい。この表面の平均
粗さが1μm未満であると、導電層30との密着性が低
下するおそれがあり、逆に表面の平均粗さが7μmを超
えると、絶縁性が低下するおそれがある。
における誘電体3は、表面の平均粗さが1〜7μmとな
るように形成されているのが好ましい。この表面の平均
粗さが1μm未満であると、導電層30との密着性が低
下するおそれがあり、逆に表面の平均粗さが7μmを超
えると、絶縁性が低下するおそれがある。
【0032】また、上記のコンデンサ積層体20,21
における誘電体3において、誘電体3の全体積に対して
基材の体積分率は10〜25体積%、無機充填材の体積
分率は25〜50体積%であることが好ましい。基材の
体積分率が10体積%未満であると、コンデンサ積層体
20,21が脆くなり、取扱いが困難となるおそれがあ
り、逆に25体積%を超えると、コンデンサ積層体2
0,21の誘電率が低下するおそれがある。また無機充
填材の体積分率が25体積%未満であると、誘電率の低
下を招くおそれがあり、逆に50体積%を超えると、樹
脂特性の劣化を招くおそれがある。
における誘電体3において、誘電体3の全体積に対して
基材の体積分率は10〜25体積%、無機充填材の体積
分率は25〜50体積%であることが好ましい。基材の
体積分率が10体積%未満であると、コンデンサ積層体
20,21が脆くなり、取扱いが困難となるおそれがあ
り、逆に25体積%を超えると、コンデンサ積層体2
0,21の誘電率が低下するおそれがある。また無機充
填材の体積分率が25体積%未満であると、誘電率の低
下を招くおそれがあり、逆に50体積%を超えると、樹
脂特性の劣化を招くおそれがある。
【0033】上記のようにして得られたコンデンサ積層
体20,21は、絶縁層が有機基板で形成されているの
で、セラミック基板よりも加工性に優れているものであ
り、しかも基材や無機充填材として所定のものを用いて
誘電体3が形成されているので、誘電率及び電気容量の
いずれもが高くなるものである。
体20,21は、絶縁層が有機基板で形成されているの
で、セラミック基板よりも加工性に優れているものであ
り、しかも基材や無機充填材として所定のものを用いて
誘電体3が形成されているので、誘電率及び電気容量の
いずれもが高くなるものである。
【0034】そして、請求項1に係るプリント配線板1
0を製造するにあたっては、上記のようにして製造した
コンデンサ積層体20,21を内層材や外層材として複
数使用し、従来と同様の方法によって行うことができ
る。ただし、請求項1の発明においては複数のコンデン
サ積層体20,21の電気容量は、それぞれ異なるよう
にしている。また、プリント配線板10において複数の
コンデンサ積層体20,21のうち、少なくとも1つの
コンデンサ積層体20(21)における誘電体3が、上
述したような基材、熱硬化性樹脂、無機充填材を用いて
形成されていることが好ましい。
0を製造するにあたっては、上記のようにして製造した
コンデンサ積層体20,21を内層材や外層材として複
数使用し、従来と同様の方法によって行うことができ
る。ただし、請求項1の発明においては複数のコンデン
サ積層体20,21の電気容量は、それぞれ異なるよう
にしている。また、プリント配線板10において複数の
コンデンサ積層体20,21のうち、少なくとも1つの
コンデンサ積層体20(21)における誘電体3が、上
述したような基材、熱硬化性樹脂、無機充填材を用いて
形成されていることが好ましい。
【0035】一般的にマイクロファラデーで表される電
気容量Cは、誘電体の絶対誘電率をε、コンデンサ積層
体の面積をA、誘電体の厚さをtとすると、C=εA/
t…(1)で近似的に計算することができる。この式
(1)によれば、コンデンサ積層体の面積A、誘電体の
絶対誘電率ε、誘電体の厚さtを変化させることによっ
て、電気容量Cを調節できることが分かる。なお、上記
の絶対誘電率εは、真空の誘電率をε0=8.854×
10-12(F/m)、誘電体の比誘電率をεrとすると、
ε=ε0×εrと表されるため、実際には比誘電率εrす
なわち誘電率を変化させることによって、電気容量Cを
調節することができるのである。
気容量Cは、誘電体の絶対誘電率をε、コンデンサ積層
体の面積をA、誘電体の厚さをtとすると、C=εA/
t…(1)で近似的に計算することができる。この式
(1)によれば、コンデンサ積層体の面積A、誘電体の
絶対誘電率ε、誘電体の厚さtを変化させることによっ
て、電気容量Cを調節できることが分かる。なお、上記
の絶対誘電率εは、真空の誘電率をε0=8.854×
10-12(F/m)、誘電体の比誘電率をεrとすると、
ε=ε0×εrと表されるため、実際には比誘電率εrす
なわち誘電率を変化させることによって、電気容量Cを
調節することができるのである。
【0036】そこで、複数のコンデンサ積層体20,2
1の電気容量をそれぞれ異ならせるにあたっては、各コ
ンデンサ積層体20,21における誘電体3の誘電率を
それぞれ異ならせることによって行うことができる。す
なわち複数のコンデンサ積層体20,21について、例
えばプリント配線板設計上の理由等により、コンデンサ
積層体20,21の面積及び誘電体3の厚さを同一にす
る必要があれば、誘電率が大きく異なる誘電体3を使用
することによって、電気容量が大きく異なるコンデンサ
積層体20,21を実現することができ、従ってこれら
のコンデンサ積層体20,21を備えたプリント配線板
10を製造することができるものである。
1の電気容量をそれぞれ異ならせるにあたっては、各コ
ンデンサ積層体20,21における誘電体3の誘電率を
それぞれ異ならせることによって行うことができる。す
なわち複数のコンデンサ積層体20,21について、例
えばプリント配線板設計上の理由等により、コンデンサ
積層体20,21の面積及び誘電体3の厚さを同一にす
る必要があれば、誘電率が大きく異なる誘電体3を使用
することによって、電気容量が大きく異なるコンデンサ
積層体20,21を実現することができ、従ってこれら
のコンデンサ積層体20,21を備えたプリント配線板
10を製造することができるものである。
【0037】また、複数のコンデンサ積層体20,21
の電気容量をそれぞれ異ならせるにあたっては、各コン
デンサ積層体20,21における誘電体3の厚さをそれ
ぞれ異ならせることによっても行うことができる。すな
わち複数のコンデンサ積層体20,21について、例え
ばプリント配線板設計上の理由等により、コンデンサ積
層体20,21の面積及び誘電体3の誘電率を同一にす
る必要があれば、厚さが大きく異なる誘電体3を使用す
ることによって、電気容量が大きく異なるコンデンサ積
層体20,21を実現することができ、従ってこれらの
コンデンサ積層体20,21を備えたプリント配線板1
0を製造することができるものである。
の電気容量をそれぞれ異ならせるにあたっては、各コン
デンサ積層体20,21における誘電体3の厚さをそれ
ぞれ異ならせることによっても行うことができる。すな
わち複数のコンデンサ積層体20,21について、例え
ばプリント配線板設計上の理由等により、コンデンサ積
層体20,21の面積及び誘電体3の誘電率を同一にす
る必要があれば、厚さが大きく異なる誘電体3を使用す
ることによって、電気容量が大きく異なるコンデンサ積
層体20,21を実現することができ、従ってこれらの
コンデンサ積層体20,21を備えたプリント配線板1
0を製造することができるものである。
【0038】そして、通常、コンデンサ積層体は、その
電気容量の高低によって、図4の11,12,13で示
すようなV字型のインピーダンス特性を有しており、ま
たこのようなコンデンサ積層体をプリント配線板におい
てバイパスコンデンサとして用いると、上記のようなイ
ンピーダンス特性に応じて、インピーダンスがある閾値
以下の周波数範囲におけるノイズ成分を抑制することが
できるものである。
電気容量の高低によって、図4の11,12,13で示
すようなV字型のインピーダンス特性を有しており、ま
たこのようなコンデンサ積層体をプリント配線板におい
てバイパスコンデンサとして用いると、上記のようなイ
ンピーダンス特性に応じて、インピーダンスがある閾値
以下の周波数範囲におけるノイズ成分を抑制することが
できるものである。
【0039】請求項1の発明においては、例えば、3つ
のコンデンサ積層体を使用する場合は、電気容量が大き
く異なる、図4の11,12,13で示すようなV字型
のインピーダンス特性を有するものをバイパスコンデン
サとして使用するのであり、このように3つのコンデン
サ積層体の電気容量をそれぞれ異ならせておくと、プリ
ント配線板における3つのコンデンサ積層体は、全体と
して、図4の14で示すようなインピーダンス特性を有
するようになり、つまり、インピーダンスが低くなる周
波数範囲が広がり、高速と低速の両方の動作で必要な幅
広い周波数成分のノイズ抑制を実現することができるも
のである。この効果は、電気容量がそれぞれ異なる2つ
又は4つ以上のコンデンサ積層体をプリント配線板にお
いてバイパスコンデンサとして使用する場合にも得られ
るものである。なお、コンデンサ積層体の電気容量を調
節するにあたっては、コンデンサ積層体の面積は、プリ
ント配線板の面積を最大限として、広げたり狭めたりす
ることができるものである。
のコンデンサ積層体を使用する場合は、電気容量が大き
く異なる、図4の11,12,13で示すようなV字型
のインピーダンス特性を有するものをバイパスコンデン
サとして使用するのであり、このように3つのコンデン
サ積層体の電気容量をそれぞれ異ならせておくと、プリ
ント配線板における3つのコンデンサ積層体は、全体と
して、図4の14で示すようなインピーダンス特性を有
するようになり、つまり、インピーダンスが低くなる周
波数範囲が広がり、高速と低速の両方の動作で必要な幅
広い周波数成分のノイズ抑制を実現することができるも
のである。この効果は、電気容量がそれぞれ異なる2つ
又は4つ以上のコンデンサ積層体をプリント配線板にお
いてバイパスコンデンサとして使用する場合にも得られ
るものである。なお、コンデンサ積層体の電気容量を調
節するにあたっては、コンデンサ積層体の面積は、プリ
ント配線板の面積を最大限として、広げたり狭めたりす
ることができるものである。
【0040】また請求項2の発明は、請求項1に係るプ
リント配線板10において、複数のコンデンサ積層体2
0,21から選ばれる2つのコンデンサ積層体20,2
1の間に、信号の伝達をする信号線の配線パターンがあ
る信号層40を介在させておくものであり、これによっ
て高速と低速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を
一層高く得ることができるものである。具体的には、例
えば上述したような図1に示すプリント配線板10にあ
っては、2つのコンデンサ積層体20,21の間にあ
る、熱硬化性樹脂等からなる絶縁層60の内部に信号層
40が設けられている。そして、一方のコンデンサ積層
体20は、高速の動作で必要なノイズ成分を除去するこ
とができるように電気容量が設定されており、他方のコ
ンデンサ積層体21は、低速の動作で必要なノイズ成分
を除去することができるように電気容量が設定されてい
る。もちろん、いずれのコンデンサ積層体20,21が
高速又は低速の動作におけるノイズ除去用であってもよ
い。絶縁層60を介して信号層40を挟んでいる2つの
コンデンサ積層体20,21の電気容量の差が大きけれ
ば、より好ましく、このように電気容量が大きく異なる
2つのコンデンサ積層体20,21をそれぞれ信号層4
0にスルーホール(図示省略)等で接続しバイパスコン
デンサとして用いることによって、高速と低速の両方の
動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く得ることがで
きるものである。
リント配線板10において、複数のコンデンサ積層体2
0,21から選ばれる2つのコンデンサ積層体20,2
1の間に、信号の伝達をする信号線の配線パターンがあ
る信号層40を介在させておくものであり、これによっ
て高速と低速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を
一層高く得ることができるものである。具体的には、例
えば上述したような図1に示すプリント配線板10にあ
っては、2つのコンデンサ積層体20,21の間にあ
る、熱硬化性樹脂等からなる絶縁層60の内部に信号層
40が設けられている。そして、一方のコンデンサ積層
体20は、高速の動作で必要なノイズ成分を除去するこ
とができるように電気容量が設定されており、他方のコ
ンデンサ積層体21は、低速の動作で必要なノイズ成分
を除去することができるように電気容量が設定されてい
る。もちろん、いずれのコンデンサ積層体20,21が
高速又は低速の動作におけるノイズ除去用であってもよ
い。絶縁層60を介して信号層40を挟んでいる2つの
コンデンサ積層体20,21の電気容量の差が大きけれ
ば、より好ましく、このように電気容量が大きく異なる
2つのコンデンサ積層体20,21をそれぞれ信号層4
0にスルーホール(図示省略)等で接続しバイパスコン
デンサとして用いることによって、高速と低速の両方の
動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く得ることがで
きるものである。
【0041】また請求項3の発明は、請求項1に係るプ
リント配線板10において、複数のコンデンサ積層体2
0,21から選ばれる2つのコンデンサ積層体20,2
1の電源層1又は接地層2を共通のものにするものであ
り、これによって高速と低速の両方の動作で必要なノイ
ズ抑制の効果を一層高く得ることができると共に、共用
する電源層1又は接地層2の分だけプリント配線板にお
ける層の数を減少させることができ、プリント配線板の
加工ステップを簡易化することができるものである。し
かも、層の数を減少させることによって、プリント配線
板の小型化・薄型化を容易に達成することができるもの
である。具体的には、例えば図2に示すプリント配線板
10にあっては、一方のコンデンサ積層体20の片側の
導電層30と他方のコンデンサ積層体21の片側の導電
層30とを共通のものにしている。そして、一方のコン
デンサ積層体20の電気容量と他方のコンデンサ積層体
21の電気容量とを異ならせておき、つまり、一方のコ
ンデンサ積層体20には高速の動作で必要なノイズ抑制
を実現できる電気容量を、他方のコンデンサ積層体21
には低速の動作で必要なノイズ抑制を実現できる電気容
量を持たせておく。このとき、図2に示すプリント配線
板10にあっては、両コンデンサ積層体20,21が共
用する導電層30は電源層1にしているが、接地層2に
してもよい。そして、上記のコンデンサ積層体20,2
1とプリント配線板10の表面に実装された電子デバイ
ス6とを電気的に接続するにあたっては、一対のスルー
ホール50,51を使用し、一方のスルーホール51に
よって両コンデンサ積層体20,21が共用する電源層
1と電子デバイス6とを接続し、他方のスルーホール5
0によって各コンデンサ積層体20,21の接地層2と
電子デバイス6とを接続することによって、行うことが
できる。このように、両コンデンサ積層体20,21を
バイパスコンデンサとして用いることによって、高速と
低速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く
得ることができるものである。なお、図2に示すプリン
ト配線板10にあっては、導電層30を共通のものにす
るコンデンサ積層体20,21は1組であるが、複数組
であってもよい。また、電子デバイス6としては、特に
制限されるものではなく、例えば、集積回路やトランジ
スタ等の能動デバイスや、コンデンサ、抵抗器のような
受動デバイスを使用することができ、これらの電子デバ
イス6は、プリント配線板10の片側だけではなく、両
側にも配置することができる。
リント配線板10において、複数のコンデンサ積層体2
0,21から選ばれる2つのコンデンサ積層体20,2
1の電源層1又は接地層2を共通のものにするものであ
り、これによって高速と低速の両方の動作で必要なノイ
ズ抑制の効果を一層高く得ることができると共に、共用
する電源層1又は接地層2の分だけプリント配線板にお
ける層の数を減少させることができ、プリント配線板の
加工ステップを簡易化することができるものである。し
かも、層の数を減少させることによって、プリント配線
板の小型化・薄型化を容易に達成することができるもの
である。具体的には、例えば図2に示すプリント配線板
10にあっては、一方のコンデンサ積層体20の片側の
導電層30と他方のコンデンサ積層体21の片側の導電
層30とを共通のものにしている。そして、一方のコン
デンサ積層体20の電気容量と他方のコンデンサ積層体
21の電気容量とを異ならせておき、つまり、一方のコ
ンデンサ積層体20には高速の動作で必要なノイズ抑制
を実現できる電気容量を、他方のコンデンサ積層体21
には低速の動作で必要なノイズ抑制を実現できる電気容
量を持たせておく。このとき、図2に示すプリント配線
板10にあっては、両コンデンサ積層体20,21が共
用する導電層30は電源層1にしているが、接地層2に
してもよい。そして、上記のコンデンサ積層体20,2
1とプリント配線板10の表面に実装された電子デバイ
ス6とを電気的に接続するにあたっては、一対のスルー
ホール50,51を使用し、一方のスルーホール51に
よって両コンデンサ積層体20,21が共用する電源層
1と電子デバイス6とを接続し、他方のスルーホール5
0によって各コンデンサ積層体20,21の接地層2と
電子デバイス6とを接続することによって、行うことが
できる。このように、両コンデンサ積層体20,21を
バイパスコンデンサとして用いることによって、高速と
低速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く
得ることができるものである。なお、図2に示すプリン
ト配線板10にあっては、導電層30を共通のものにす
るコンデンサ積層体20,21は1組であるが、複数組
であってもよい。また、電子デバイス6としては、特に
制限されるものではなく、例えば、集積回路やトランジ
スタ等の能動デバイスや、コンデンサ、抵抗器のような
受動デバイスを使用することができ、これらの電子デバ
イス6は、プリント配線板10の片側だけではなく、両
側にも配置することができる。
【0042】また、請求項3の発明の実施の形態の他例
として、以下のようなプリント配線板10を製造するこ
ともできる。すなわち、このプリント配線板10は図2
に示すものと基本的には同様であるが、コンデンサ積層
体20における誘電体3は、上述したような基材、熱硬
化性樹脂、無機充填材を用いることによって高誘電率を
有するように形成されており、一方、コンデンサ積層体
21における誘電体3は、上述したような基材、熱硬化
性樹脂、無機充填材のうち、無機充填材としては誘電率
4.4〜4.7のものを用いることによって低誘電率を
有するように形成されている。つまり、コンデンサ積層
体20の誘電体3によって高誘電率層が形成されてお
り、またコンデンサ積層体21の誘電体3によって低誘
電率層が形成されているものである。
として、以下のようなプリント配線板10を製造するこ
ともできる。すなわち、このプリント配線板10は図2
に示すものと基本的には同様であるが、コンデンサ積層
体20における誘電体3は、上述したような基材、熱硬
化性樹脂、無機充填材を用いることによって高誘電率を
有するように形成されており、一方、コンデンサ積層体
21における誘電体3は、上述したような基材、熱硬化
性樹脂、無機充填材のうち、無機充填材としては誘電率
4.4〜4.7のものを用いることによって低誘電率を
有するように形成されている。つまり、コンデンサ積層
体20の誘電体3によって高誘電率層が形成されてお
り、またコンデンサ積層体21の誘電体3によって低誘
電率層が形成されているものである。
【0043】ここで、上記の低誘電率層を形成するため
の熱硬化性樹脂組成物としては、エポキシ樹脂、ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)あるいは少なく
ともポリフェニレンオキサイド(PPO樹脂)を含有す
る樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂(BT樹脂)、ポ
リブタジエン樹脂、フッ素樹脂等から選ばれるものを樹
脂成分とし、ジシアンジアミド等の硬化剤やトリアリル
イソシアヌレート等の架橋性モノマーを添加することに
よって調製されたものを用いることができる。なお、高
誘電率層と低誘電率層とは、いずれもエポキシ樹脂を用
いて形成することができるが、この場合は無機充填材の
添加の有無やその配合量を調整することで、高誘電率層
と低誘電率層との誘電率の差を調節することができるも
のである。
の熱硬化性樹脂組成物としては、エポキシ樹脂、ポリフ
ェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)あるいは少なく
ともポリフェニレンオキサイド(PPO樹脂)を含有す
る樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂(BT樹脂)、ポ
リブタジエン樹脂、フッ素樹脂等から選ばれるものを樹
脂成分とし、ジシアンジアミド等の硬化剤やトリアリル
イソシアヌレート等の架橋性モノマーを添加することに
よって調製されたものを用いることができる。なお、高
誘電率層と低誘電率層とは、いずれもエポキシ樹脂を用
いて形成することができるが、この場合は無機充填材の
添加の有無やその配合量を調整することで、高誘電率層
と低誘電率層との誘電率の差を調節することができるも
のである。
【0044】上記のようにして得られたプリント配線板
10は、高誘電率層と低誘電率層とが多層化された構造
を有し、この構造において高誘電率層を挟持するように
導電層30を形成することによって、バイパスコンデン
サーが形成されているものである。従って、低誘電率層
によって高速信号伝達に対応することができると共に、
高誘電率層で形成されるバイパスコンデンサーによって
高速信号伝達に伴うノイズを除去することができ、安定
した電源電圧供給ができるものである。
10は、高誘電率層と低誘電率層とが多層化された構造
を有し、この構造において高誘電率層を挟持するように
導電層30を形成することによって、バイパスコンデン
サーが形成されているものである。従って、低誘電率層
によって高速信号伝達に対応することができると共に、
高誘電率層で形成されるバイパスコンデンサーによって
高速信号伝達に伴うノイズを除去することができ、安定
した電源電圧供給ができるものである。
【0045】図3は、請求項6の発明におけるプリント
配線板10の実施の形態の一例を示すものであり、この
プリント配線板10には、コンデンサ積層体22が1つ
設けられている。そして、このコンデンサ積層体22
は、誘電率が異なる誘電体4,5を2層積層すると共に
この両側に導電層30を設けることによって形成されて
おり、両側の導電層30はそれぞれ電源層1及び接地層
2としている。ここで、上記のコンデンサ積層体22に
おいて、一方の誘電体4には高速の動作で必要なノイズ
抑制を実現できる誘電率を、他方の誘電体5には低速の
動作で必要なノイズ抑制を実現できる誘電率を持たせて
いる。なお、図3に示すプリント配線板10にあって
は、コンデンサ積層体22は1つ設けられているが、複
数設けることもでき、またコンデンサ積層体22におけ
る誘電体4,5は、誘電率が異なるものを3層以上積層
することもでき、さらにコンデンサ積層体22の面積
は、プリント配線板10の面積を最大限として、広げた
り狭めたりすることもできる。
配線板10の実施の形態の一例を示すものであり、この
プリント配線板10には、コンデンサ積層体22が1つ
設けられている。そして、このコンデンサ積層体22
は、誘電率が異なる誘電体4,5を2層積層すると共に
この両側に導電層30を設けることによって形成されて
おり、両側の導電層30はそれぞれ電源層1及び接地層
2としている。ここで、上記のコンデンサ積層体22に
おいて、一方の誘電体4には高速の動作で必要なノイズ
抑制を実現できる誘電率を、他方の誘電体5には低速の
動作で必要なノイズ抑制を実現できる誘電率を持たせて
いる。なお、図3に示すプリント配線板10にあって
は、コンデンサ積層体22は1つ設けられているが、複
数設けることもでき、またコンデンサ積層体22におけ
る誘電体4,5は、誘電率が異なるものを3層以上積層
することもでき、さらにコンデンサ積層体22の面積
は、プリント配線板10の面積を最大限として、広げた
り狭めたりすることもできる。
【0046】上記のようなコンデンサ積層体22を製造
するにあたっては、上述した基材、熱硬化性樹脂、無機
充填材を用いて行うことができるが、ここでは、基材の
厚さやその誘電率、熱硬化性樹脂の種類、無機充填材の
平均粒径やその誘電率等を適宜変更することによって、
少なくとも2種以上のプリプレグを作製し、これらのプ
リプレグを積層することによって、誘電率が異なる誘電
体4,5を少なくとも2層以上積層したものを得ること
ができる。つまり、誘電率が異なる誘電体4,5を形成
するにあたっては、誘電率が異なるプリプレグを作製す
ることによって行うことができるものである。
するにあたっては、上述した基材、熱硬化性樹脂、無機
充填材を用いて行うことができるが、ここでは、基材の
厚さやその誘電率、熱硬化性樹脂の種類、無機充填材の
平均粒径やその誘電率等を適宜変更することによって、
少なくとも2種以上のプリプレグを作製し、これらのプ
リプレグを積層することによって、誘電率が異なる誘電
体4,5を少なくとも2層以上積層したものを得ること
ができる。つまり、誘電率が異なる誘電体4,5を形成
するにあたっては、誘電率が異なるプリプレグを作製す
ることによって行うことができるものである。
【0047】そして、請求項6に係るプリント配線板1
0を製造するにあたっては、上記のコンデンサ積層体2
2を内層材や外層材として1つ又は複数使用し、従来と
同様の方法によって行うことができる。図3に示すプリ
ント配線板10にあっては、熱硬化性樹脂等からなる絶
縁層60によって1つのコンデンサ積層体22の両側が
挟み込まれている。また、このコンデンサ積層体22と
プリント配線板10の表面に実装された電子デバイス6
とを電気的に接続するにあたっては、一対のスルーホー
ル50,51を使用し、一方のスルーホール51によっ
て電源層1と電子デバイス6とを接続し、他方のスルー
ホール50によって接地層2と電子デバイス6とを接続
することによって、行うことができる。このようにして
上記のコンデンサ積層体22をバイパスコンデンサとし
て用いることができるのであるが、請求項6の発明では
特に、コンデンサ積層体22における誘電体4,5を、
誘電率の異なる誘電材料を2種以上用いて複層構成とし
たことにより、1つのコンデンサ積層体22で高速と低
速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を得ることが
できるものである。
0を製造するにあたっては、上記のコンデンサ積層体2
2を内層材や外層材として1つ又は複数使用し、従来と
同様の方法によって行うことができる。図3に示すプリ
ント配線板10にあっては、熱硬化性樹脂等からなる絶
縁層60によって1つのコンデンサ積層体22の両側が
挟み込まれている。また、このコンデンサ積層体22と
プリント配線板10の表面に実装された電子デバイス6
とを電気的に接続するにあたっては、一対のスルーホー
ル50,51を使用し、一方のスルーホール51によっ
て電源層1と電子デバイス6とを接続し、他方のスルー
ホール50によって接地層2と電子デバイス6とを接続
することによって、行うことができる。このようにして
上記のコンデンサ積層体22をバイパスコンデンサとし
て用いることができるのであるが、請求項6の発明では
特に、コンデンサ積層体22における誘電体4,5を、
誘電率の異なる誘電材料を2種以上用いて複層構成とし
たことにより、1つのコンデンサ積層体22で高速と低
速の両方の動作で必要なノイズ抑制の効果を得ることが
できるものである。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
する。
【0049】(実施例1)熱硬化性樹脂組成物の各成分
及びその配合量は以下に示す通りである。 ・臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 88質量部 (エポキシ当量500、東都化成社製「YDB−500」) ・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 9.7質量部 (エポキシ当量220、東都化成社製「YDCN−701」) ・ジシアンジアミド 2.3質量部 ・2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.097質量部 ・エポキシシラン 3質量部 (日本ユニカー社製「A−187」) ・チタン酸バリウム(平均粒径:1.2μm、誘電率:5000)300質量部 上記の各成分を配合して得られたエポキシ樹脂組成物に
メチルセロソルブを50質量%、N,N−ジメチルホル
ムアミドを50質量%含有する溶剤を加えて、樹脂濃度
80質量%のワニスを調製した。
及びその配合量は以下に示す通りである。 ・臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 88質量部 (エポキシ当量500、東都化成社製「YDB−500」) ・クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 9.7質量部 (エポキシ当量220、東都化成社製「YDCN−701」) ・ジシアンジアミド 2.3質量部 ・2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.097質量部 ・エポキシシラン 3質量部 (日本ユニカー社製「A−187」) ・チタン酸バリウム(平均粒径:1.2μm、誘電率:5000)300質量部 上記の各成分を配合して得られたエポキシ樹脂組成物に
メチルセロソルブを50質量%、N,N−ジメチルホル
ムアミドを50質量%含有する溶剤を加えて、樹脂濃度
80質量%のワニスを調製した。
【0050】次に、基材としてガラスクロス(厚さ:3
0μm、誘電率:5.8)を用い、これに上記のワニス
の含浸を行った。含浸後の乾燥は160℃、4分間行っ
た。樹脂付着量は84質量%であった。一方、厚さ35
μmの両面粗化銅箔のS面(シャイニー面、光沢面)を
カップリング剤(エポキシシラン)を用いて処理し、こ
の面の側を上記のようにして得られたプリプレグ1枚の
両面に対向して重ね、これを170℃、3MPa、12
0分間の条件で加熱・加圧成形することによってコンデ
ンサ積層体20を得た。
0μm、誘電率:5.8)を用い、これに上記のワニス
の含浸を行った。含浸後の乾燥は160℃、4分間行っ
た。樹脂付着量は84質量%であった。一方、厚さ35
μmの両面粗化銅箔のS面(シャイニー面、光沢面)を
カップリング剤(エポキシシラン)を用いて処理し、こ
の面の側を上記のようにして得られたプリプレグ1枚の
両面に対向して重ね、これを170℃、3MPa、12
0分間の条件で加熱・加圧成形することによってコンデ
ンサ積層体20を得た。
【0051】さらに、このコンデンサ積層体20の一方
の面に誘電率4.4〜4.7を有する熱硬化性樹脂組成
物を含浸させた1枚のプリプレグを重ねると共に、この
外側の面に銅箔を配して加熱加圧成形を行うことによっ
て、導電層を共通のものにするコンデンサ積層体20,
21を得た。
の面に誘電率4.4〜4.7を有する熱硬化性樹脂組成
物を含浸させた1枚のプリプレグを重ねると共に、この
外側の面に銅箔を配して加熱加圧成形を行うことによっ
て、導電層を共通のものにするコンデンサ積層体20,
21を得た。
【0052】そして、このコンデンサ積層体20,21
を内層基材とし、一方の面に誘電率4.4〜4.7を有
する熱硬化性樹脂組成物を含浸させた1枚のプリプレグ
を、他方の面に誘電率2.2〜3.9を有する熱硬化性
樹脂組成物を含浸させた1枚のプリプレグを積層すると
共に、両側の面に外層基材となる銅箔(図示省略)を配
して加熱加圧成形を行った。その後、スルーホール5
0,51を形成することによって内層基材と外層基材と
の導通を取り、さらに外層基材の表面にICチップを搭
載することによって、図2に示すような多層のプリント
配線板10を製造した。
を内層基材とし、一方の面に誘電率4.4〜4.7を有
する熱硬化性樹脂組成物を含浸させた1枚のプリプレグ
を、他方の面に誘電率2.2〜3.9を有する熱硬化性
樹脂組成物を含浸させた1枚のプリプレグを積層すると
共に、両側の面に外層基材となる銅箔(図示省略)を配
して加熱加圧成形を行った。その後、スルーホール5
0,51を形成することによって内層基材と外層基材と
の導通を取り、さらに外層基材の表面にICチップを搭
載することによって、図2に示すような多層のプリント
配線板10を製造した。
【0053】(実施例2)カップリング剤として、アミ
ノシラン(日本ユニカー社製「A−1100」)を3質
量部用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線
板10を得た。
ノシラン(日本ユニカー社製「A−1100」)を3質
量部用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線
板10を得た。
【0054】(実施例3)カップリング剤として、メル
カプトシラン(信越化学工業社製「KBM803」)を
3質量部用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント
配線板10を得た。
カプトシラン(信越化学工業社製「KBM803」)を
3質量部用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント
配線板10を得た。
【0055】(実施例4)カップリング剤として、エポ
キシシランを4.5質量部、無機充填材として、チタン
酸バリウムを450質量部用いた以外は、実施例1と同
様にしてプリント配線板10を得た。
キシシランを4.5質量部、無機充填材として、チタン
酸バリウムを450質量部用いた以外は、実施例1と同
様にしてプリント配線板10を得た。
【0056】(実施例5)カップリング剤を添加せず、
カップリング剤によって処理していない銅箔を用いた以
外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。
カップリング剤によって処理していない銅箔を用いた以
外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。
【0057】(実施例6)カップリング剤によって処理
していない銅箔を用いた以外は、実施例1と同様にして
プリント配線板10を得た。
していない銅箔を用いた以外は、実施例1と同様にして
プリント配線板10を得た。
【0058】(実施例7)カップリング剤として、エポ
キシシランを9質量部、無機充填材として、チタン酸バ
リウムを900質量部用いた以外は、実施例1と同様に
してワニスを得た。
キシシランを9質量部、無機充填材として、チタン酸バ
リウムを900質量部用いた以外は、実施例1と同様に
してワニスを得た。
【0059】(実施例8)カップリング剤及び無機充填
材を用いず、カップリング剤によって処理していない銅
箔を用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線
板10を得た。
材を用いず、カップリング剤によって処理していない銅
箔を用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線
板10を得た。
【0060】そして、上記の実施例1〜8について、ワ
ニス保存性を調べた。ワニス保存性は、ワニス50cm
2をサンプル瓶に取り、これを25℃で4日間放置し、
ワニス底部にハードケーキが形成されたものを「有
り」、ハードケーキが形成されなかったものを「無し」
として評価した。ここで、ワニス保存性はハードケーキ
が形成されなかったもの、つまり「無し」が好ましい。
さらにIPC−TM−650に基づいて、プリント配線
板10におけるコンデンサ積層体22の誘電率、電気容
量、ピール強度を測定した。これらの結果を表1及び表
2に示す。
ニス保存性を調べた。ワニス保存性は、ワニス50cm
2をサンプル瓶に取り、これを25℃で4日間放置し、
ワニス底部にハードケーキが形成されたものを「有
り」、ハードケーキが形成されなかったものを「無し」
として評価した。ここで、ワニス保存性はハードケーキ
が形成されなかったもの、つまり「無し」が好ましい。
さらにIPC−TM−650に基づいて、プリント配線
板10におけるコンデンサ積層体22の誘電率、電気容
量、ピール強度を測定した。これらの結果を表1及び表
2に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】表1及び表2にみられるように、実施例1
〜7のものは高誘電率及び高電気容量であり、しかも実
施例1〜4と実施例5,6とを比較すると、銅箔をカッ
プリング剤によって処理することにより、ピール強度が
向上することが確認される。
〜7のものは高誘電率及び高電気容量であり、しかも実
施例1〜4と実施例5,6とを比較すると、銅箔をカッ
プリング剤によって処理することにより、ピール強度が
向上することが確認される。
【0064】他方、実施例8のものは、ピール強度は良
好であるものの、誘電率及び電気容量のいずれもが実施
例1〜7のものより小さいことが確認される。
好であるものの、誘電率及び電気容量のいずれもが実施
例1〜7のものより小さいことが確認される。
【0065】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係るプ
リント配線板は、誘電体の両側に設けられた導電層をそ
れぞれ電源層及び接地層にしたコンデンサ積層体を複数
備えると共に、複数のコンデンサ積層体の電気容量がそ
れぞれ異なるので、幅広い周波数範囲においてインピー
ダンスを低く得ることができ、高速と低速の両方の動作
で必要な幅広い周波数成分のノイズ抑制を実現すること
ができるものである。
リント配線板は、誘電体の両側に設けられた導電層をそ
れぞれ電源層及び接地層にしたコンデンサ積層体を複数
備えると共に、複数のコンデンサ積層体の電気容量がそ
れぞれ異なるので、幅広い周波数範囲においてインピー
ダンスを低く得ることができ、高速と低速の両方の動作
で必要な幅広い周波数成分のノイズ抑制を実現すること
ができるものである。
【0066】また請求項2の発明は、複数のコンデンサ
積層体から選ばれる2つのコンデンサ積層体の間に信号
層を介在させているので、高速と低速の両方の動作で必
要なノイズ抑制の効果を一層高く得ることができるもの
である。
積層体から選ばれる2つのコンデンサ積層体の間に信号
層を介在させているので、高速と低速の両方の動作で必
要なノイズ抑制の効果を一層高く得ることができるもの
である。
【0067】また請求項3の発明は、複数のコンデンサ
積層体から選ばれる2つのコンデンサ積層体の電源層又
は接地層を共通のものにしているので、高速と低速の両
方の動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く得ること
ができると共に、プリント配線板における層の数を減少
させることができ、プリント配線板の加工ステップを簡
易化することができるものである。
積層体から選ばれる2つのコンデンサ積層体の電源層又
は接地層を共通のものにしているので、高速と低速の両
方の動作で必要なノイズ抑制の効果を一層高く得ること
ができると共に、プリント配線板における層の数を減少
させることができ、プリント配線板の加工ステップを簡
易化することができるものである。
【0068】また請求項4の発明は、複数のコンデンサ
積層体における誘電体の誘電率がそれぞれ異なるので、
特にコンデンサ積層体の面積や誘電体の厚さが同一であ
る場合は、電気容量が大きく異なるコンデンサ積層体を
実現することができると共に、これらのコンデンサ積層
体を備えたプリント配線板を製造することができるもの
である。
積層体における誘電体の誘電率がそれぞれ異なるので、
特にコンデンサ積層体の面積や誘電体の厚さが同一であ
る場合は、電気容量が大きく異なるコンデンサ積層体を
実現することができると共に、これらのコンデンサ積層
体を備えたプリント配線板を製造することができるもの
である。
【0069】また請求項5の発明は、複数のコンデンサ
積層体おける誘電体の厚さがそれぞれ異なるので、特に
コンデンサ積層体の面積や誘電体の誘電率が同一である
場合は、電気容量が大きく異なるコンデンサ積層体を実
現することができると共に、これらのコンデンサ積層体
を備えたプリント配線板を製造することができるもので
ある。
積層体おける誘電体の厚さがそれぞれ異なるので、特に
コンデンサ積層体の面積や誘電体の誘電率が同一である
場合は、電気容量が大きく異なるコンデンサ積層体を実
現することができると共に、これらのコンデンサ積層体
を備えたプリント配線板を製造することができるもので
ある。
【0070】また請求項6に係るプリント配線板は、誘
電率が異なる誘電体を少なくとも2層以上積層し、この
両側に導電層を設けることによって形成されたコンデン
サ積層体を備えると共に、このコンデンサ積層体の両側
の導電層をそれぞれ電源層及び接地層としているので、
1つのコンデンサ積層体で高速と低速の両方の動作で必
要なノイズ抑制の効果を得ることができるものである。
電率が異なる誘電体を少なくとも2層以上積層し、この
両側に導電層を設けることによって形成されたコンデン
サ積層体を備えると共に、このコンデンサ積層体の両側
の導電層をそれぞれ電源層及び接地層としているので、
1つのコンデンサ積層体で高速と低速の両方の動作で必
要なノイズ抑制の効果を得ることができるものである。
【0071】また請求項7の発明は、誘電体として、熱
硬化性樹脂と、平均粒径が0.01〜5μm、誘電率が
50〜10000である無機充填材とを、厚さが5〜4
0μm、誘電率が5〜30である基材に含浸し、この基
材を1枚又は複数枚積層することによって、厚さが10
μm〜1.0mm、表面の平均粗さが1〜7μm、誘電
率が10〜100となるように形成されたものを少なく
とも1つ用いているので、セラミック基板よりも加工性
に優れていると共に、誘電率及び電気容量をいずれも高
く得ることができるものである。
硬化性樹脂と、平均粒径が0.01〜5μm、誘電率が
50〜10000である無機充填材とを、厚さが5〜4
0μm、誘電率が5〜30である基材に含浸し、この基
材を1枚又は複数枚積層することによって、厚さが10
μm〜1.0mm、表面の平均粗さが1〜7μm、誘電
率が10〜100となるように形成されたものを少なく
とも1つ用いているので、セラミック基板よりも加工性
に優れていると共に、誘電率及び電気容量をいずれも高
く得ることができるものである。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の実施の形態の他例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図3】本発明の実施の形態の他例を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図4】コンデンサ積層体における周波数とインピーダ
ンスとの関係を示すグラフである。
ンスとの関係を示すグラフである。
1 電源層
2 接地層
3 誘電体
4 誘電体
5 誘電体
6 電子デバイス
20 コンデンサ積層体
21 コンデンサ積層体
22 コンデンサ積層体
30 導電層
40 信号層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 松下 幸生
大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株
式会社内
(72)発明者 中芝 徹
大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株
式会社内
Fターム(参考) 4E351 AA02 AA06 BB01 BB03 BB23
BB24 BB29 BB35 BB41 BB46
DD01 DD48 DD51 DD54 GG06
5E082 AB03 BB02 BC40 CC03 FF14
FG22 FG34 PP01 PP04 PP09
5E338 AA02 AA03 AA16 AA18 BB63
BB75 CC01 CC04 CC06 CD11
EE13 EE22 EE32
5E346 AA02 AA12 AA13 AA15 AA23
AA33 BB02 BB03 BB04 BB07
BB20 CC02 CC08 CC16 CC21
CC31 DD02 DD03 DD07 DD31
EE02 EE06 EE09 EE13 FF01
FF45 GG28 GG40 HH01 HH22
HH33
Claims (7)
- 【請求項1】 誘電体の両側に設けられた導電層をそれ
ぞれ電源層及び接地層にしたコンデンサ積層体を複数備
えると共に、複数のコンデンサ積層体の電気容量がそれ
ぞれ異なることを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項2】 複数のコンデンサ積層体から選ばれる2
つのコンデンサ積層体の間に信号層を介在させて成るこ
とを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項3】 複数のコンデンサ積層体から選ばれる2
つのコンデンサ積層体の電源層又は接地層を共通のもの
にして成ることを特徴とする請求項1に記載のプリント
配線板。 - 【請求項4】 複数のコンデンサ積層体における誘電体
の誘電率がそれぞれ異なることを特徴とする請求項1乃
至3に記載のプリント配線板。 - 【請求項5】 複数のコンデンサ積層体における誘電体
の厚さがそれぞれ異なることを特徴とする請求項1乃至
4に記載のプリント配線板。 - 【請求項6】 誘電率が異なる誘電体を少なくとも2層
以上積層し、この両側に導電層を設けることによって形
成されたコンデンサ積層体を備えると共に、このコンデ
ンサ積層体の両側の導電層をそれぞれ電源層及び接地層
として成ることを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項7】 誘電体として、熱硬化性樹脂と、平均粒
径が0.01〜5μm、誘電率が50〜10000であ
る無機充填材とを、厚さが5〜40μm、誘電率が5〜
30である基材に含浸し、この基材を1枚又は複数枚積
層することによって、厚さが10μm〜1.0mm、表
面の平均粗さが1〜7μm、誘電率が10〜100とな
るように形成されたものを少なくとも1つ用いて成るこ
とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプリ
ント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001206096A JP2003023257A (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | プリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001206096A JP2003023257A (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | プリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003023257A true JP2003023257A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=19042285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001206096A Withdrawn JP2003023257A (ja) | 2001-07-06 | 2001-07-06 | プリント配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003023257A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005067359A1 (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-21 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | セラミック多層基板 |
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JP2011075313A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Three M Innovative Properties Co | Icデバイス検査用ソケット |
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US10009997B2 (en) | 2011-06-17 | 2018-06-26 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Metal-clad laminate and printed wiring board |
-
2001
- 2001-07-06 JP JP2001206096A patent/JP2003023257A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081007 |