JP2003020963A - 機関作動特性変更手段のロック係合作動制御方法 - Google Patents

機関作動特性変更手段のロック係合作動制御方法

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JP2003020963A
JP2003020963A JP2001203340A JP2001203340A JP2003020963A JP 2003020963 A JP2003020963 A JP 2003020963A JP 2001203340 A JP2001203340 A JP 2001203340A JP 2001203340 A JP2001203340 A JP 2001203340A JP 2003020963 A JP2003020963 A JP 2003020963A
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Mamoru Tomatsuri
衛 戸祭
Toshibumi Takaoka
俊文 高岡
Naoto Suzuki
直人 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気圧縮比等を可変に制御でき且つ制御され
た一つの作動状態にロック手段によりロックできるよう
になっている機関作動特性変更手段に於いて、ロック手
段を作動させるための機関作動特性変更手段の整合作動
を容易にし且つロック手段の係合を確実にするよう機関
作動特性変更手段を制御する。 【解決手段】 機関作動特性変更手段をロック手段の係
合により一つの作動状態にロックするとき、ロックのた
めの機関作動特性変更手段の整合に加えたロック手段に
係合促進のための揺さ振りをかける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の作動特
性を変更する技術に係わり、特に吸気圧縮比等の可変制
御により内燃機関の作動特性を変更すべく第一と第二の
作動状態の間に変化するようになっている機関作動特性
変更手段が、その第一の作動状態にロック手段によりロ
ックされ得るようになっている場合の、機関作動特性変
更手段のロックに関連する制御に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車の内燃機関に於いて、機関暖機後
の通常運転時には吸気圧縮比を比較的低くして機関を低
振動且つ高燃費にて運転し、機関暖機前の機関冷温時、
特に機関冷温でのクランキング時には吸気圧縮比を高め
て機関の始動性をよくすることが従来より知られてい
る。また、吸気圧縮比は機関暖機後の運転時にも負荷の
高低に応じて増減制御されてよく、これによって内燃機
関の燃費を改善することができる。ピストン式内燃機関
の吸気圧縮比の変更は、弁開閉タイミング制御装置によ
り吸気弁が閉じる位相を前後に偏倚させること、吸気行
程より圧縮行程に移行する間の適宜の位相を選んで排気
弁を一時開弁させること、吸排気弁駆動用カムを3次元
カムとしてそのリフトを適宜調節すること、ピストンロ
ッドとクランク軸或はピストンロッドとピストンの間の
連結部に調節可能な偏心軸受を設けること等、種々の方
法により可能である。
【0003】その一例として、吸気弁の閉じ位相を前後
に偏倚させることにより吸気圧縮比を変更する装置の例
が、本件出願人と同一人の出願になる特開2000−3
20356号公報に開示されている。この構造による吸
気圧縮比の変更は、吸気弁開閉タイミング制御装置によ
る吸気弁の開閉位相をクランク軸の回転位相に対し図1
に示す如く可変に制御し、特にその閉じ位相をピストン
の往復動位相に対し相対的に進めたり遅らせたりするこ
とにより、吸気弁が閉じられる瞬間にシリンダ室内に装
填される吸気の量を増減して吸気の圧縮比を可変に制御
するものである。4サイクルエンジンに於ける吸気弁閉
じ位相は、従来一般に下死点以後(After Bottom Dead
Center、略してABDC)で測って70°近辺にある
が、これが吸気弁開閉タイミング制御装置により110
〜120°程度まで更に大きくされる(遅らされる)
と、吸気弁が閉じる時点にてシリンダ室内に捕捉される
吸気の量が少なくなることにより吸気圧縮比が下がる。
かかる吸気弁開閉タイミング制御装置による吸気弁閉じ
位相の変更により、圧縮行程終了時に於ける筒内圧は、
図2に例示する如く大きく変化する。
【0004】上記の如く吸気圧縮比を可変に制御される
内燃機関は、機関暖機状態では、吸気圧縮比を下げ、高
めのクランキング回転数とすることにより、低振動にて
静粛に機関が始動され、機関が冷温状態にて始動される
べきときには、吸気圧縮比を上げることによりその始動
性を確保することができるので、現今燃料資源の節約と
環境保全の必要から注目されてきている信号待ち等の車
輌一時停止時に内燃機関を一時停止させるエコラン車や
内燃機関による駆動と電動機による駆動とを適宜織り交
ぜて行うハイブリッド車に適している。
【0005】図3〜5は、上記公報に示されている吸気
弁開閉タイミング制御装置を、本発明の目的に合わせて
一部修正して再現し、ハイブリッド車に適用した例を示
したものであり、このうち図4および5は図3における
断面A-Aを2つの作動態様にて示す図である。図3に
於いて、eは内燃機関であり、そのクランク軸cに電動
機と発電機の両機能を備えた第一および第二の電動発電
機(モータ・ジェネレータ)mg1およびmg2が遊星
歯車式のトルク分配装置pを介して駆動連結されてお
り、また、かかる内燃機関と電動発電機よりなる原動回
生装置に対し、一対の車輪wが、車軸s、差動歯車d、
変速機tを経て電動発電機mg1の回転軸の部分にて駆
動連結されている。電動発電機mg1およびmg2はイ
ンバータiを介して蓄電装置bと電気的に接続され、車
輌の運行状態に応じて電動機または発電機として作動す
るようになっている。
【0006】10にて全体的に示されている部分が上記
の吸気弁開閉タイミング制御装置であり、後述の通り吸
気圧縮比の観点からみれば吸気圧縮比制御手段である。
この吸気弁開閉タイミング制御装置は、内燃機関のクラ
ンク軸cより無端ベルト12を経てクランク軸に同期し
て回転駆動される歯車14と、吸気弁作動カム16を担
持する吸気弁カム軸18との間に作用する、ロータリア
クチュエータの構造を有している。
【0007】より詳細には、歯車14には4本のボルト
20によって内歯スプライン状の環状部材22と、環状
の端板24とが組み合わされて、4つの内向きの放射状
隔壁部26を備えた作動室空間が郭定されている。そし
てこの作動室空間内には、ボルト28によりカム軸18
の一端に固定されたロータ30が設けられている。この
ロータ30はその中心のハブ部の周りに4つの羽根部3
2を有するものであり、各羽根部は、その周方向両側に
位置する一対の郭壁部26の間に形成された扇形室34
内にて、図4に示されている如き回動位置と、図5に示
されている如き回動位置との間で、歯車14、環状部材
22、端板24とからなるハウジングに対し、相対的に
回動し得るようになっている。
【0008】同ハウジングは、クランク軸の正回転に伴
って、無端ベルト12により歯車14の部分にて図4お
よび5において矢印にて示されている如く時計廻り方向
に駆動されるので、図4に示されている状態では、カム
軸18はクランク軸に対し最も位相を遅らされた状態に
あり、図5に示されている状態では、逆にカム軸18は
クランク軸に対し最も位相を進められた状態にある。
【0009】羽根部32の一つには段付きシリンダ孔3
6が設けられており、該段付きシリンダ孔内にはその大
径部に大径のヘッド部38にてピストン式に係合したロ
ックピン40がはめ込まれている。ロックピン40の小
径部42は段付きシリンダ孔36の小径部に係合し、そ
れに沿って摺動するよう案内されている。そしてこの小
径部42の先端部は、カム軸18がクランク軸に対して
最も進角されたとき、即ちロータ30の羽根部32が環
状部材22に対し図5に示されている回動位置に来たと
き、歯車14の対応する個所にロックピンの先端部を受
入れるピン孔として設けられた窪み孔44内に嵌入し得
るようになっている。ロックピン40は圧縮コイルばね
46により窪み孔44へ向けて付勢されており、段付き
シリンダ孔36の大径部内にロックピン40のヘッド部
38との間に形成された環状の作動室(符号36の引出
し位置)内に後述の要領にて油圧が供給されていないと
きには、ロータ30が環状部材22に対し図5に示され
ている如き最進角位置に来たとき、ロックピン40は圧
縮コイルばね46のばね力によりその小径部42の端部
が窪み孔44内へ落とし込まれ、クランク軸に対するカ
ム軸18の相対的回動位置関係を最進角位置に係止する
ようになっている。
【0010】環状部材22の4つの郭壁部26の隣接す
るものどうしの間に形成された作動室34の各々に対し
ては、その内部に配置されたロータ30の羽根部32に
対しこれを環状部材22に対し図4または5でみて反時
計廻り方向へ駆動する油圧を供給する第一のポート48
と、逆に羽根部32を環状部材22に対し図4または5
でみて時計廻り方向へ駆動する油圧を供給する第二のポ
ート50とが開口している。第一のポート48は環状の
油路52に連通しておリ、第二のポート50は環状の油
路54に連通している。油路52は更に段付きシリンダ
孔36の上記の環状作動室(符号36の引出し位置)に
も連通している。環状溝52はカム軸18の端部内に形
成された油路56を経て内燃機関のシリンダヘッド部に
形成されたカム軸18のための軸受部58に形成された
環状油路60に連通している。一方、環状油路54は同
じくカム軸18の端部内に形成された油路61、62を
経て軸受部58に形成された環状油路64に連通してい
る。環状油路60はポート66およびそれに接続された
油路68を経て電磁作動の油圧切換弁70の第一のポー
ト72に接続されており、一方、環状油路64はポート
74より油路76を経て電磁式油圧切換弁の第二のポー
ト78に接続されている。
【0011】電磁式油圧切換弁70は、上記のポート7
2および78に加えて、油圧ポンプ80よりその吐出油
圧を受ける油圧ポート82と、第一のポート72を選択
的に油溜84へ向けて逃がす第一のドレンポート86
と、第二のポート78を選択的に油溜84へ向けて逃が
す第二のドレンポート88とを有する弁ハウジング90
と、該弁ハウジング内にソレノイド92と圧縮コイルば
ね94との作用の下に往復動して上記の各ポート間の連
通を制御する弁スプール96とを有している。
【0012】ソレノイド92は、コンピュータを組み込
んだ車輌運転制御装置(ECU)98からの指令信号に
よりその作動を制御される。ソレノイド92が通電され
ていないときには、弁スプール96は圧縮コイルばね9
4の作用により図示の如く右方へ一杯に変位した位置に
あり、このとき第二のポート78は油圧ポート82に連
通され、第一のポート72は第一のドレンポート86へ
連通される。従って、かかる状態にてポンプ80が作動
されると、油路76を経て供給された油圧はポート74
より環状油路64を経て油路62へ供給され、これより
油路61を経て環状油路54へ供給され、更にポート5
0を経て作動室34へ供給される。従って、このときに
はロータ30の羽根部32は環状部材22に対し図4ま
たは5で見て時計廻り方向へ駆動され、吸気弁閉じ位相
は進角される。かかる進角方向の駆動が終端に達する
と、ロックピン40は窪み孔44に整合し、ロックピン
は圧縮コイルばね46の作用により図3でみて右方へ駆
動され、その小径端42が窪み孔44内に嵌入し、カム
軸18はクランク軸に対し最進角位置にロックされるこ
とになるが、機関始動時には油圧ポンプ80の吐出油圧
は未だ立ち上がっていないので、油圧によるかかる最進
角位置への進角は機関始動時には生じない。
【0013】これに対しソレノイド92が連続的に通電
されると、弁スプール96は圧縮コイルばね94の作用
に抗して図3で見て左方へ一杯に駆動される。このとき
には第一のポート72が油圧ポート82に連通し、第二
のポート78は第二のドレンポート88に連通する。弁
スプール96がかかる位置にあるとき、油圧ポンプ80
が作動されると、それが発生する油圧は、油路68を経
てポート66より環状油路60へ供給され、これより油
路56および環状油路52を経てポート48より作動室
34へ供給されると同時に、段付きシリンダ孔36の上
記環状作動室へも供給される。従って、このときにはロ
ックピン40は圧縮コイルばね46の作用に抗して図3
に示されている位置へ駆動され、その小径端部42が窪
み孔44に嵌入していたときには、その嵌入が解除され
るとともに、ロータ30の羽根部32は環状部材22に
対し図4または図5でみて反時計廻り方向へ駆動され、
カム軸18はクランク軸に対し遅角方向へ変位される。
【0014】ソレノイド92への通電がオンオフパルス
通電として制御されるときには、弁スプール96はパル
ス電流のデューティ比に応じて上記の2つの極端位置の
間の任意の中間位置に設定され、それに応じてロータ3
0の羽根部32の両側に作用する油圧の大きさが相対的
に平衡制御され、クランク軸に対するカム軸18の相対
的角度位置は、最進角位置と最遅角位置の間の任意の中
間位置に設定される。
【0015】車輌運転制御装置(ECU)98には、図
には示されていない車輌のキースイッチよりそれがオン
とされたか否か、さらにそれが機関のクランキングを行
なうクランキング位置まで回動されたか否かを表す信号
Sk、アクセルペダルの踏込み量を表す信号Da、車速
を表す信号Ve、機関回転数を表す信号Ne、機関温度
を表す信号Te、クランク軸cの回転角を表す信号A
c、吸気弁作動カム軸18の回転角を表す信号Av、電
動発電機mg1およびmg2の回転速度を表す信号ω
r、ωs等が供給され、車輌自動制御装置98はこれら
の入力信号に基づいて所定の制御プログラムによる制御
演算を行い、その一環としてソレノイド92の作動を上
記の要領にて制御し、ピストンの往復動に対する吸気弁
の開閉タイミングを制御する。
【0016】図3に於いて解図的に示されている遊星歯
車式トルク分配装置pは、より詳細には、図6に示す通
り、遊星歯車機構のプラネタリキャリアに内燃機関eの
クランク軸cが連結され、リングギアに第一の電動発電
機mg1の回転軸が連結され、サンギアに第二の電動発
電機mg2の回転軸が連結されたものであり、これによ
って内燃機関と第一および第二の電動発電機は、それぞ
れ遊星歯車機構によって定まる相互の差動回転関係を保
って回転するようになっている。従って、その一つの作
動状態として、電動発電機mg1が停止(A)してお
り、電動発電機mg2も停止(B)しており、内燃機関
も停止している状態がある。また、他の一つの作動状態
として、電動発電機mg1が正転(C)しており、電動
発電機mg2も正転(D)しており、内燃機関も正転し
ている状態がある。この状態には、内燃機関について
は、それが出力運転している場合も、エンジンブレーキ
状態にある場合も、ただ空転している場合も、始動のた
めにクランキングされている場合もある。また、電動発
電機mg1およびmg2については、各々、電動機とし
て駆動力を出している場合も、発電機として動力を吸収
している場合も、ただ空転している場合もある。電動発
電機mg1およびmg2が、正転または逆転方向の各回
転に於いて、電動機として作動するか発電機として作動
するかは、インバータiによって制御される電気回路の
切換えの問題である。更に、内燃機関が一時停止した状
態でハイブリッド車が電動走行している場合であって、
車軸sと連結された電動発電機mg1は電動機として正
転(C)し、電動発電機mg2も電動機として逆転
(E)している場合がある。更に、機関停止状態で車輌
が後進駆動される場合であって、電動発電機mg1は電
動機として逆転(F)し、電動発電機mg2は電動機と
して正転(G)している場合がある。更にまた、上に記
した通り車輌運行開始時等にクランク軸の逆転駆動によ
り吸気弁開閉タイミング制御装置を図5に示す進角位置
へもたらす場合の如く、内燃機関および電動発電機mg
1が停止している状態で電動発電機mg2の逆転により
により内燃機関が逆転される場合(A、H)がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関には温度等の
条件に応じて異なる作動特性があり、かかる作動特性の
変化を有効に利用して機関を作動させることが有利であ
る。吸気圧縮比制御手段を備えた内燃機関は、機関暖機
後の通常運転時には吸気圧縮比を下げた状態にある。こ
れを上記の図3〜5に示した吸気弁開閉タイミング制御
装置の例について見ると、機関暖機後の通常運転時に
は、図4に示された状態乃至それに近い状態にあり、吸
気弁の開閉タイミングは最遅角位置乃至それに近い位置
にある。このように吸気弁開閉タイミングが最遅角位置
乃至それに近い位置まで遅らされていても、機関一時停
止後の機関始動時には、機関はまだ暖機状態にあるの
で、そのままの吸気圧縮比を下げた状態にてクランキン
グが行われてよく、かかる低圧縮比によるクランキング
により、振動の少ない静かな機関始動を達成することが
できる。
【0018】これに対し、車輌の運行開始時に機関を始
動するときには機関は通常冷えており、また車輌運行途
中の機関一時停止の場合にもそれが長引いたときには機
関は冷えた状態となるので、クランキングは吸気弁開閉
タイミング制御装置を進角位相に進めてから行なえば、
機関の始動はより容易となる。しかし機関始動前には上
記の油圧ポンプ80の如き吸気弁開閉タイミング制御の
ための油圧源は未だ得られないので、油圧によって吸気
弁開閉タイミングを進角位置へ進めることができないこ
とから、クランキングに先立って発電機電動機mg1、
mg2の一方または両方により機関のクランク軸cを一
時逆回転方向に回動させ、カム軸18と共に停止してい
るロータ30に対し環状部材22の側を逆転させること
により、ロータ30を環状部材22に対し相対的に図5
に示されている如き最進角位置へもたらし、ロックピン
40と窪み孔44とが整合したところで、圧縮コイルば
ね46の作用によりロックピンを窪み孔44へ向けて押
しやり、ロックピンの小径部42の先端部を窪み孔内へ
嵌入させ、両者をロックピン40により機械的に係止し
て吸気弁開閉タイミングを最進角位置にロックすること
が行なわれる。こうしてクランキングに先立って吸気圧
縮比を高める制御が行なわれれば、機関冷温時の機関始
動は、それによってより容易且つ確実となる。
【0019】ところで、上記の如き機関クランク軸の逆
転により吸気弁開閉タイミング制御装置を図5に示され
ている如き最進角位置にもたらし、ここでロックピン4
0の先端部を窪み穴44内に嵌入せしめて進角ロックを
達成せんとするとき、図5に見られる通りロータ30の
羽根部32が環状部材22の放射状隔壁部26に当接す
ることにより、ロックピン40が窪み孔44に丁度整合
するような設計がなされていれば、図5の状態が得られ
るに十分な環状部材22の逆転を生ずる角度或はそれ以
上に機関クランク軸を逆転駆動しさえすれば、ロックピ
ン40と窪み孔44の整合は直ちに且つ容易に達成され
ると思われるかもしれないが、実際にはそうは行かな
い。扇形室34内には作動油が導入されており、羽根部
32と隔壁部26とがぴたりと当接するにはその間に存
在する作動油が完全に排除されなければならないが、羽
根部32と隔壁部26の間に挟まれた空間よりかなりの
粘性を有する作動油を完全に排出させることは困難であ
り、また時間を要する。
【0020】更にまた、図3〜5の例に於いてロックピ
ン40の先端部が窪みアナ44内に嵌入される如く、ピ
ンの先端部をピン孔に嵌合させる構造では、ピン孔の径
がピンの径に比して遥かに大きくされてよい場合は別と
して、ピン孔へのピンの嵌入を容易にするため、通常、
ピンの最先端の縁またはピン孔の開口端の縁の少なくと
も一方に面取りを施すことが行われる。その場合、図3
〜5の例のようにピンを担持する部材とピン孔を備えた
部材とが、ピンの縦軸線に垂直の方向に相対的に移動し
て、ピンとピン孔とが出会う構造では、一方の部材の面
取り部に他方の部材の端縁が捕捉されることにより、ピ
ンがそれ以上ピン孔内に嵌入できなくなるという事態が
生ずる虞れがある。
【0021】本発明は、上記の吸気圧縮比を可変に制御
でき且つ吸気圧縮比を高める作動状態にロック手段によ
りロックできるようになっている機関作動特性変更手段
に於ける如く、機関作動特性変更手段に組み込まれたロ
ック手段の迅速且つ確実な係合を達成するには、上記の
如き問題があることに想到し、この点に於いて改良され
た機関作動特性変更手段の制御方法を提供することを課
題としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するも
のとして、本発明は、第一の作動状態と第二の作動状態
との間に変化し、前記第一の作動状態に於いては前記第
二の作動状態に於けると異なる内燃機関作動特性をもた
らし、ロック手段により前記第一の作動状態にロックさ
れ得るようになっている内燃機関の作動特性変更手段の
作動を制御する方法にして、前記機関作動特性変更手段
を前記ロック手段の係合により前記第一の作動状態にロ
ックするとき、該ロック手段に係合促進のための揺さ振
りをかけることを特徴とする機関作動特性変更手段の作
動制御方法を提供するものである。
【0023】前記機関作動特性変更手段は、上に発明の
課題の説明にあたって例記した通り、特に前記第一の作
動状態にあるとき前記第二の作動状態にあるときより吸
気圧縮比を高めるものであってよい。
【0024】この場合、前記第一の作動状態が前記第二
の作動状態より吸気圧縮比を高めるのは該第一の作動状
態に於ける内燃機関のクランク軸回転位相に対する吸気
弁閉じ位相が該第二の作動状態に於けるより進角される
ことによるものであってよい。
【0025】更には、クランク軸回転位相に対する吸気
弁閉じ位相は、クランク軸の回転を吸気弁開閉カム軸に
伝達する回転伝達手段の途中に設けられた吸気弁開閉タ
イミング制御手段により制御され、前記ロック手段は該
吸気弁開閉タイミング制御手段のクランク軸に同期して
回転する第一の回転部材と該第一の回転部材と同心で吸
気弁開閉カム軸に同期して回転する第二の部材との間に
作用し、該第一および第二の回転部材がクランク軸回転
位相に対する吸気弁閉じ位相をその調節範囲内にて進み
側にある所定の位相に設定するとき該第一の回転部材と
該第二の回転部材の間の相対的回転をその相対回転位置
に係止するようになっていてよい。
【0026】この場合、前記ロック手段は前記第一およ
び第二の回転部材の一方に可動に設けられたロックピン
の先端部が前記第一および第二の回転部材の他方に設け
られたピン孔に嵌入することにより前記第一および第二
の回転部材の間の相対回転を阻止する構造を含んでいて
よい。
【0027】更に、前記ロックピンの先端部の最先端と
前記ピン孔の開口端の少なくとも一方はその縁が面取り
されていてよい。
【0028】前記ロック手段に係合促進のためにかけら
れる揺さ振りは、前記第一および第二の回転部材を前記
ロックピンの先端部が前記ピン孔に整合する相対回転位
置の前後に往復回動させることを含んでいてよい。
【0029】更にまた、車輌は、内燃機関が差動機構を
経て第一および第二の電動発電機に連結され、前記第一
および第二の電動発電機を対向回転させることにより前
記内燃機関の回転を停止させることも逆転させることも
できるハイブリッド車であり、前記第一の回転部材の前
記第二の回転部材に対する進み方向または遅れ方向への
駆動は前記第一および第二の電動発電機の対向回転の制
御により行なえるようになっていてよい。
【0030】この場合、前記ロック手段に係合促進のた
めにかけられる揺さ振りは、前記第一および第二の電動
発電機の対向回転の制御により、前記内燃機関のクラン
ク軸を回転駆動し、前記第一および第二の回転部材が前
記ロックピンの先端部を前記ピン孔に整合させる相対回
転位置の前後に相対的に往復動されるようにすることを
含んでいてよい。
【0031】
【発明の作用及び効果】上記の通り、第一の作動状態と
第二の作動状態との間に変化し、第一の作動状態に於い
ては第二の作動状態に於けると異なる内燃機関作動特性
をもたらし、ロック手段により第一の作動状態にロック
され得るようになっている内燃機関用作動特性変更手段
に於いて、それを前記ロック手段の係合により前記第一
の作動状態にロックするとき、該ロック手段に係合促進
のための揺さ振りをかけることが行なわれれば、該ロッ
ク手段がその係合位置に正確に継続して位置決めされな
くても、正確な係合位置を含む凡その範囲内にもたらさ
れれば、その係合を進行させることができ、また該ロッ
ク手段に上記の如きピン或はピン孔の端縁の面取り部に
よる相手方の捕捉が生じても、それは一時的な捕捉に終
って直ぐ解除されるので、かかる面取り部捕捉係合によ
ってロック手段の係合進行が妨げられることも回避され
る。
【0032】これは、機関作動特性変更手段が、特に第
一の作動状態にあるとき第二の作動状態にあるときより
吸気圧縮比を高めるものであるときには、機関の冷温始
動時であって油圧作動装置がまだ作動しないときにも、
吸気圧縮比の増大という機関の冷温始動にとって非常に
有効な制御を、ロックという機械的な手段にて確実に達
成することを可能にするものである。
【0033】機関作動特性変更手段を第一の作動状態が
第二の作動状態より吸気圧縮比を高めるのは該第一の作
動状態に於ける内燃機関のクランク軸回転位相に対する
吸気弁閉じ位相が該第二の作動状態に於けるより進角さ
れることであり、クランク軸回転位相に対する吸気弁閉
じ位相はクランク軸の回転を吸気弁開閉カム軸に伝達す
る回転伝達手段の途中に設けられた吸気弁開閉タイミン
グ制御手段により制御され、ロック手段は吸気弁開閉タ
イミング制御手段のクランク軸に同期して回転する第一
の回転部材と該第一の回転部材と同心で吸気弁開閉カム
軸に同期して回転する第二の部材との間に作用し、該第
一および第二の回転部材がクランク軸回転位相に対する
吸気弁閉じ位相をその調節範囲内にて進み側にある所定
の位相に設定するとき該第一の回転部材と該第二の回転
部材の間の相対的回転をその相対回転位置に係止するよ
うになっている場合には、機関作動特性変更手段を前記
第一の作動状態にロックするとは、先ず第一の回転部材
に対し相対的に第二の回転部材が進角方向へ変位され、
図4および5で見て図4の状態乃至それに近い状態にあ
る吸気弁開閉タイミング制御手段を図5の状態にもたら
すことを要するが、この場合、ロック手段に係合促進の
ための揺さ振りがかけられるのであれば、第一の回転部
材と第二の回転部材の相対位置は図5の状態に継続して
正確に設定されなくてもよく、図5の状態の前後を含む
或る幅をもった概略位置に設定されればよい。
【0034】また、上記の如きピンとピン孔の係合によ
るロック手段に於いて、ピンの先端部の最先端とピン孔
の開口端の少なくとも一方の縁が面取りされていれば、
一方に於いてはピンとピン孔の間の係合のための整合の
精度は面取り部の幅に相当する寸法だけ緩められるが、
他方に於いては、かかる面取り部に係合相手の縁が一度
捕捉されると、係合がそれ以上進行しなくなる虞れがあ
るが、この点に関し、ロック手段に係合促進のための揺
さ振りがかけられれば、面取り部による係合相手の捕捉
は確実に解除され、かかる面取り部捕捉によりロック係
合が不完全になる虞れは確実に防止される。ロック手段
が第一および第二の回転部材の一方に可動に設けられた
ロックピンの先端部を該第一および第二の回転部材の他
方に設けられたピン孔に嵌入せしめる構造の場合に、上
記の揺さ振りとして、第一および第二の回転部材をロッ
クピンの先端部がピン孔に整合する相対回転位置の前後
に相対的に往復回動させれば、両者間にさして精度の高
い整合をもたらさなくても、ロックピンはピン孔に対す
る整合を自ら判断してピン孔を捉えて係合を開始し、ま
た、たとえ上記の面取り部捕捉が生じても、かかる往復
回動によりそれは直ちに解除される。
【0035】また、車輌が図3に例示されている如き内
燃機関と第一および第二の電動発電機とを含む駆動手段
を有するハイブリッド車であり、内燃機関が差動機構を
経て該第一および第二の電動発電機に連結され、該第一
および第二の電動発電機を対向回転させることにより内
燃機関の回転を停止させることも逆転させることもでき
るようになっており、第一の回転部材の第二の回転部材
に対する進み方向または遅れ方向への駆動が第一および
第二の電動発電機の対向回転の制御により行なえるよう
になっている場合には、吸気圧縮比を高くする前記第一
の作動状態にロック手段により機関作動特性変更手段を
ロックすることは、第一および第二の電動発電機の回転
制御により行なうことができ、またロックピンとぴん孔
の整合設定をロックピンの先端部がピン孔に整合する正
確な相対回転位置を含む概略範囲の設定とし、その概略
設定に係合促進のための往復動揺さ振りをかけることを
第一および第二の電動発電機の対向回転の微調整として
行なうことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図7は、上記の如き本発明による
機関作動特性変更手段の作動制御を、図3〜5に示され
ている機関作動特性変更手段に適用した場合について示
す図であり、該手段の該当要部の幾つかの作動状態に於
ける幾分解図的断面図である。ここで機関作動特性変更
手段の該当要部とは、図3に於けるロックピン40と窪
み孔44の部分であり(但し、図3に於ける断面と図7
に於ける断面とは互いに直交している)、一つの説明上
の作動例として、上記部分は機関作動特性変更手段が吸
気圧縮比を高める第一の作動状態にロックされるとき、
図7中の図Aに示されている状態から始まってアルファ
ベット順に図Fに示されている状態まで変化する。
【0037】先ず、図Aに示されている状態では、吸気
圧縮比を高める第一の作動状態へのロックを達成すべ
く、ローラ30と歯車14、環状部材22、端板24と
からなるハウジングとは、ロックピン40と窪み孔44
とを互いに整合させる相対位置へ向けて相対的に移動し
つつある。今、この例では、前記第一の作動状態の達成
のため、第一および第二の電動発電機mg1とmg2の
一方または両方の作動(一例として図6に於けるmg1
とmg2の作動例で見てAとH)によりクランク軸が逆
転駆動され、上記ハウジングが図4および5で見て反時
計廻り方向に回動されているものとし、図Aで見て、歯
車14と端板24とは互いに一体となって、静止してい
るロータ30に対し、左方へ移動しているとする。かか
る状態から歯車14(と共に端板24、以下同様につき
省略)が更に図にて左方へ移動すると、そこに設けられ
た窪み孔44がロックピン40の小径部42の下端の下
に来る。
【0038】この場合、扇形室34内に於けるロータ3
0の羽根部32と放射状隔壁部26と間にある空間部
が、油圧室ではなく例えば空気室であれば、羽根部32
と隔壁部26とが互いに当接したとき、窪み孔44が丁
度ロックピン40の小径部42の下端に整合するように
装置が設計されていれば、歯車14の逆転駆動が行き止
まったところで、ロックピン40と窪み孔44の整合が
必ず達成されよう。しかし扇形室34は油圧室であり、
羽根部32と隔壁部26の間には不確定量の作動油が存
在し、羽根部32と隔壁部26とを互いに押し合わせて
その間に存在する作動油を排出することに対し作動油が
呈する抵抗の大きさも装置の作動状況によって異なる。
そのような状況に於いては、歯車14の逆転駆動の行き
止まりによりロックピン40と窪み孔44の高度の整合
を確保するのは困難である。従って、ロック位置への歯
車14の駆動距離は、種々の作動状況に対応できる余裕
を持ったものとされる。そのため、歯車14の図にて左
方への移動は、一先ず、ロックピン40と窪み孔44と
が丁度整合する位置を幾分過ぎるまで進むようになって
いるとする。
【0039】この場合、窪み孔44がロックピン40の
下端を横切り、ロックピン40の下端が歯車14の面と
の接触より完全に外れた瞬間から、ロックピン40は圧
縮コイルばね46の作用の下に下方へ動き始めるが、段
付きシリンダ孔36内に存在する作動油によりロックピ
ンの下方への移動は抵抗を受けるので、その下方への動
きは緩やかである。そのためロックピンの下端に面取り
部43が設けられているときには、下降の途中で、図B
に示されている如く、この面取り部にて窪み孔44の開
口縁と接触し、このままではロックピンのそれ以上の窪
み孔内への嵌入が妨げられる事態が起こり得る。
【0040】しかし、本発明によれば、たとえ図Bに示
されている状態となっても、次の瞬間にはロック手段に
対し掛けられる係合促進のための揺さ振りとして、歯車
14は図にて右方へ移動され、図Bに於ける面取り部の
係合は解除される。かかるロータ30に対する歯車14
の移動の正転方向への反転は、一例として図6で見てm
g1とmg2の回転をA−HよりA−Iに変化させるこ
とにより得られる。
【0041】しかし、また、かかるロータに対する歯車
の移動方向の反転により、図Bに示す面取り部係合は解
除されても、今度は図Cに示す如く反対側の面取り部に
て面取り部係合が起こる可能性がある。ただ、図Bと図
Cの対比より分かる通り、たとえ図Bの面取り部係合に
続いて図Cの面取り部係合が生じたとしても、その間に
窪み孔内へのロックピンの嵌入は進行している。そこで
ロック手段に対し掛けられる係合促進のための揺さ振り
が適当な往復動回数にて行われ、図示の例では、図Cの
状態から再度ロータに対し歯車が逆転方向へ反転移動さ
れれば、図Cの面取り部係合は解除される。ただ、この
ときにも、状況によっては、更に図Dに示す如く、反対
側のロックピン面取り部が上縁ぎりぎりのところで窪み
孔の開口縁に係合することも起こり得る。しかし、ここ
でも、更に今一度、ロータに対する歯車の移動方向が反
転されれば、次には必ず図Eに示す如く、ロックピンの
面取り部が最早窪み孔の開口縁に係合することのない状
態が得られる。そして、こうなれば、その後は必ず図F
に示す如くロックピンが窪み孔内に完全に嵌入した状態
が達成される。
【0042】尚、図7に示したように図Aの状態から図
B、C、D、Eの全ての状態を経て図Fの状態に至るの
はロックが最も多彩な経過を経て生ずる場合であり、作
動状況によっては図Bの状態から歯車14が図にて右方
へ反転移動されると、これより直ちに図Eに至ることも
あろうし、また図Aの状態から歯車14が左方へ移動さ
れると、次ぎは図Dの状態となり、これより歯車14が
右方へ反転移動されると、図Eの状態となる場合もある
であろう。しかし、どのような状況に於いても、窪み孔
44が一度ロックピン40の下端に整合する位置を越え
るよう歯車14がロータ30に対し移動され、その後窪
み孔がロックピンの下端を数度にわたって横切るような
ロック係合促進のための揺さ振りが掛けられれば、ロッ
クピンに対する窪み孔(或は窪み孔に対するロックピ
ン)の整合の狙い精度を緩やかにしても、またこの整合
精度を更に緩めるべくロックピンの下端の周縁に面取り
が施されても、面取り部係合によるロックピンの不完全
係合を来すことなく確実なロック係合が得られることが
理解されよう。
【0043】図8は、図7に示す如くロックピン下端の
周縁に面取りを施す代わりに、窪み孔44の開口端の周
縁に面取り部45を設けた場合のロック係合経過の例を
図7に対応させて示す図7と同様の図である。図8に於
いて、図A〜Fは、ロック係合促進のために掛けられる
揺さ振りに応じて、窪み孔開口端の周縁に設けられた面
取り部45が、ロックピンの下端の周縁と係合してロッ
クピンの窪み孔内への嵌入を一時的に係止ししつつも、
次第に許容していく状況を、図7の図A〜Fに対応する
各段階にて示している。このように窪み孔の開口端の周
縁に面取り部が設けられた場合にも、ロック手段にロッ
ク係合促進のための揺さ振りを掛けることにより、ロッ
クピンに対する窪み孔(或は窪み孔に対するロックピ
ン)の整合の狙い精度を緩やかにし、またこの整合精度
を窪み孔開口端の周縁に面取りを施すことにより緩めた
場合にも、面取り部係合によるロックピンの不完全係合
を来すことなく確実なロック係合が得られることが理解
されよう。
【0044】以上に於いては本発明をいくつかの実施例
について詳細に説明したが、これらの実施例について本
発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者
にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸気圧縮比を可変に制御するために吸気弁の開
閉位相を可変に制御する要領を排気弁の開閉位相と共に
示す線図。
【図2】吸気弁閉じ位相の下死点後角度の大小に応じて
クランキングにより筒内圧が上昇する経過を例示するグ
ラフ。
【図3】吸気弁開閉タイミング制御装置の一例の基本構
成をハイブリッド車に適用したものとして幾分解図的に
示す説明図。
【図4】図3の吸気弁開閉タイミング制御装置を吸気弁
閉じ位相が最遅角された状態にて示す図3のA−Aによ
る矢視図。
【図5】図3の吸気弁開閉タイミング制御装置を吸気弁
閉じ位相が最進角された状態にて示す図3のA−Aによ
る矢視図。
【図6】図3に示す遊星歯車式トルク分配装置pの更な
る詳細と、ここに於ける内燃機関と第一および第二の電
動発電機の間の作動平衡関係を示す解図。
【図7】本発明による機関作動特性変更手段のロック係
合作動制御方法を図3に示す吸気弁開閉タイミング制御
装置にて実行する場合について、その作動の進行状況
を、ロックピンの下端に面取り部が設けられた場合の一
つの典型的な例について示す一連の幾分解図的断面図。
【図8】本発明による機関作動特性変更手段のロック係
合作動制御方法を図3に示す吸気弁開閉タイミング制御
装置にて実行する場合について、その作動の進行状況
を、窪み孔の開口端に面取り部が設けられた場合の一つ
の典型的な例について図7に対応させて示す図7と同様
の図。
【符号の説明】
e…内燃機関 c…クランク軸 mg1、mg2…電動発電機 p…遊星歯車式トルク分配装置 t…変速機 d…差動歯車 w…車輪 s…車軸 i…インバータ b…蓄電装置 10…吸気弁開閉タイミング制御装置 12…無端ベルト 14…歯車 16…吸気弁作動カム 18…吸気弁カム軸 20…ボルト 22…スプライン状の環状部材 24…環状の端板 26…放射状隔壁部 28…ボルト 30…ロータ 32…羽根部 34…扇形室 36…段付きシリンダ孔 38…大径のヘッド部 40…ロックピン 42…ロックピンの小径部 43…ロックピン下端の面取り部 44…窪み孔 45…窪み孔開口端の面取り部 46…圧縮コイルばね 48…ポート 50…ポート 52…環状油路 54…環状油路 56…油路 58…軸受部 60…環状油路 61、62…油路 64…環状油路 66…ポート 68…油路 70…油圧切換弁 72…ポート 74…ポート 76…油路 78…ポート 80…油圧ポンプ 82…油圧ポート 84…油溜 86、88…ドレンポート 90…弁ハウジング 92…ソレノイド 94…圧縮コイルばね 96…弁スプール 98…車輌運転制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 F02D 29/02 D (72)発明者 鈴木 直人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AA06 AA14 AB02 BA33 BA36 CA19 CB01 DA18 DA20 DA72 DA73 DA74 FA01 FA07 GA02 GA03 GA11 GA34 GA38 3G092 AA11 AA12 AA13 AC02 BA02 DA10 DD03 DD04 DG05 EA21 EA27 FA11 FA13 FA31 GA01 HC07Z HE01Z HF05Z HF19Z 3G093 AA07 BA10 BA12 BA15 BA18 BA28 CA01 DA01 DA06 DA07 DA12 EA15 EC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の作動状態と第二の作動状態との間に
    変化し、前記第一の作動状態に於いては前記第二の作動
    状態に於けると異なる内燃機関作動特性をもたらし、ロ
    ック手段により前記第一の作動状態にロックされ得るよ
    うになっている内燃機関の作動特性変更手段のロック係
    合作動を制御する方法にして、前記機関作動特性変更手
    段を前記ロック手段の係合により前記第一の作動状態に
    ロックするとき、該ロック手段に係合促進のための揺さ
    振りをかけることを特徴とする機関作動特性変更手段の
    作動制御方法。
  2. 【請求項2】前記機関作動特性変更手段は前記第一の作
    動状態にあるとき前記第二の作動状態にあるときより吸
    気圧縮比を高めることを特徴とする請求項1に記載の機
    関作動特性変更手段の作動制御方法。
  3. 【請求項3】前記第一の作動状態が前記第二の作動状態
    より吸気圧縮比を高めるのは該第一の作動状態に於ける
    該内燃機関のクランク軸回転位相に対する吸気弁閉じ位
    相が該第二の作動状態に於けるより進角されることによ
    ることを特徴とする請求項2に記載の機関作動特性変更
    手段の作動制御方法。
  4. 【請求項4】クランク軸回転位相に対する吸気弁閉じ位
    相はクランク軸の回転を吸気弁開閉カム軸に伝達する回
    転伝達手段の途中に設けられた吸気弁開閉タイミング制
    御手段により制御され、前記ロック手段は該吸気弁開閉
    タイミング制御手段のクランク軸に同期して回転する第
    一の回転部材と該第一の回転部材と同心で吸気弁開閉カ
    ム軸に同期して回転する第二の部材との間に作用し、該
    第一および第二の回転部材がクランク軸回転位相に対す
    る吸気弁閉じ位相をその調節範囲内にて進み側にある所
    定の位相に設定するとき該第一の回転部材と該第二の回
    転部材の間の相対的回転をその相対回転位置に係止する
    ようになっていることを特徴とする請求項3に記載の機
    関作動特性変更手段の作動制御方法。
  5. 【請求項5】前記ロック手段は前記第一および第二の回
    転部材の一方に可動に設けられたロックピンの先端部が
    前記第一および第二の回転部材の他方に設けられたピン
    孔に嵌入することにより前記第一および第二の回転部材
    の間の相対回転を阻止する構造を含むことを特徴とする
    請求項4に記載の機関作動特性変更手段の作動制御方
    法。
  6. 【請求項6】前記ロックピンの先端部の最先端と前記ピ
    ン孔の開口端の少なくとも一方はその縁が面取りされて
    いることを特徴とする請求項5に記載の機関作動特性変
    更手段の作動制御方法。
  7. 【請求項7】前記ロック手段に係合促進のためにかけら
    れる揺さ振りは、前記第一および第二の回転部材を前記
    ロックピンの先端部が前記ピン孔に整合する相対回転位
    置の前後に往復回動させることを含むことを特徴とする
    請求項5または6に記載の機関作動特性変更手段の作動
    制御方法。
  8. 【請求項8】車輌は、内燃機関が差動機構を経て第一お
    よび第二の電動発電機に連結され、前記第一および第二
    の電動発電機を対向回転させることにより前記内燃機関
    の回転を停止させることも逆転させることもできるハイ
    ブリッド車であり、前記第一の回転部材の前記第二の回
    転部材に対する進み方向または遅れ方向への駆動は前記
    第一および第二の電動発電機の対向回転の制御により行
    なえることを特徴とする請求項4〜7のいづれかに記載
    の機関作動特性変更手段の作動制御方法。
  9. 【請求項9】前記ロック手段に係合促進のためにかけら
    れる揺さ振りは、前記第一および第二の電動発電機の対
    向回転の制御により、前記内燃機関のクランク軸を回転
    駆動し、前記第一および第二の回転部材が前記ロックピ
    ンの先端部を前記ピン孔に整合させる相対回転位置の前
    後に相対的に往復動されるようにすることを含むことを
    特徴とする請求項8に記載の機関作動特性変更手段の作
    動制御方法。
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