JP2006328986A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 機関始動時における遅角側油圧室内の空気圧によるタイミングスプロケットとベーン部材との不用意な拘束解除を防止し得るバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】 タイミングスプロケット1と相対回転可能なベーン部材3を、進角側・遅角側油圧室17,18への油圧の選択的に給排させることにより正逆回転させて、前記スプロケットとカムシャフト2との相対回転位相を変換させる。ハウジング5に対して前記ベーン部材を拘束あるいは拘束を解除する拘束機構を、2つの拘束部27,28によって構成し、機関始動時に遅角側油圧室から受圧室33bに供給された作動油圧によって第2ロック部材33を後退移動させて、第1ロック部材30との係合状態を維持しつつ解除準備状態となるように形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の吸気弁や排気弁の開閉時期を運転状態に応じて可変にするバルブタイミング制御装置に関する。
従来のバルブタイミング制御装置(VTC)としては、以下の特許文献1に記載されたベーンタイプのものが知られている。
概略を説明すれば、このバルブタイミング制御装置は、前記開口端がフロントカバーとリアーカバーで閉塞されたタイミングスプロケットの筒状ハウジングの内部に、カムシャフトの端部に固定されたベーンが回転自在に収納されていると共に、ハウジングの内周面に直径方向から互いに内方へ突出されたほぼ台形状の4つのシューとベーン部材の4つのベーン(羽根部)との間に進角側油圧室と遅角側油圧室が画成されている。そして、機関運転状態に応じて前記進角側と遅角側の各油圧室に作動油圧が給排されてベーン部材を正逆回転させることによりタイミングプーリとカムシャフトとの相対回動位相を変化させて、吸気弁の開閉時期を可変にするようになっている。
また、前記ハウジングとベーン部材との間には、機関運転状態に応じてタイミングスプロケットとベーン部材との相対回転を拘束するか、あるいは拘束を解除する拘束機構が設けられている。
この拘束機構はタイミングスプロケットの一つのシュー内に貫通孔がカムシャフト軸方向に沿って形成され、この貫通孔内にロックピンが摺動自在に設けられていると共に、前記ベーン部材と一体に回転するリアカバーに貫通孔と連続した係止穴が形成されている。
前記ロックピンは、外端側に弾装されたスプリングのばね力で係止穴側へ付勢されていると共に、前記係止穴内に位置する外周面の受圧部に作用する前記進角側油圧室あるいは遅角側油圧室に供給される作動油圧によって、前記スプリングのばね力に抗して前記係止穴から押し出されるようになっている。
したがって、機関始動時には、ロックピンが係止穴内に係入することにより、ベーン部材の自由な回転を拘束しつつ正逆方向のばたつきを防止する一方、始動後には、機関運転状態の変化に応じて、前記受圧部に遅角側油圧室あるいは進角側油圧室からの作動油圧が作用して前記ロックピンが係止穴から抜け出してタイミングスプロケットとベーン部材との拘束が解除された後に、両者の相対回転が行われて、これによってバルブタイミングを進角、遅角制御して機関性能を向上させるようになっている。
特開2000−2104号公報
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、機関を長時間停止させた場合には、前記進角側油圧室と遅角側油圧室の両方の油圧室から作動流体の大部分が外部に排出された状態になる。このため、機関始動時に、前記進角側油圧室あるいは遅角側油圧室に作動流体を供給しようとすると、この作動油圧によって前記油圧室内の空気が圧縮されて圧力が上昇し、この高圧縮空気が前記受圧部に作用して、前記ロックピンが係合穴から抜け出て、タイミングスプロケットとベーン部材の相対回動の拘束が不用意に解除されてしまうおそれがある。
これにより、油圧室内に圧縮空気が残留した状態でタイミングスプロケットとベーン部材とが不用意に相対回転の拘束解除されてしまうので、ベーン部材が正逆回転方向へばたついてしまい、異音の発生原因になってしまう。
また、前記進角側油圧室または遅角側油圧室に供給される作動流体のうち、実際に相対回転位相を変更させようとする際に供給される側の作動流体のみでロックピンを係合穴から解除させることも考えられるが、相対回転位相を変更しながらロックピンが解除されるので、ロックピンに剪断方向の力が入った状態に、該ロックピンの先端部が係合穴の開口縁に当たって、いわゆる首吊り状態になり、その状態が継続してしまうおそれがある。
本発明は、前記従来のバルブタイミング制御装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、前記制御開始流体が作用して該制御開始流体が所定圧以下の場合には、前記駆動部材と従動部材を拘束状態とし、前記制御開始流体が所定圧以上になった場合には、前記拘束状態を解除する拘束機構と、前記始動準備流体が所定圧以上になった際に作動して、前記拘束機構による拘束状態を維持しつつ拘束解除の準備を行う解除準備機構と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、機関始動時において、予め駆動部材と従動部材が互いに拘束状態にあり、この状態で進角室あるいは遅角室に空気圧が作用しても、この空気圧が始動準備圧力となるだけであるから、前記拘束状態が解除されることはなく、拘束解除の準備だけを行ことになる。
さらに、前記流体制御機構によって所定圧となった制御開始流体が前記進角室あるいは遅角室内に供給されて初めて拘束が解除されるが、この時点では、前述のように拘束解除の準備が行われているので、容易に解除することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、前記進角室と遅角室のいずれか他方側に供給された制御開始流体が所定圧以下の場合には進出移動し、該制御開始流体が所定圧以上になった場合には、後退移動するロック部材と、該ロック部材が進出移動した際に該ロック部材に当接して前記駆動部材と従動部材の相対回転を拘束する当接部とによって構成された拘束機構と、前記進角室あるいは遅角室内の始動準備流体が所定圧以上になった際に、前記ロック部材と前記当接部との当接面積が零にならないように減少させる解除準備機構と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、機関始動時において、予めロック部材が当接部に当接して駆動部材と従動部材が互いに拘束状態にあり、この状態で進角室あるいは遅角室に空気圧が作用すると、この空気圧が始動準備圧力となって当接部を後退移動させるが、この時点ではロック部材との当接面積が零にならずに僅かに当接状態を維持するから、前記拘束状態が解除されることはなく、拘束解除の準備だけを行うことになる。
さらに、前記流体制御機構によって所定圧となった制御開始流体が、前記進角室あるいは遅角室内に供給されてロック部材が後退移動して当接部と離間して初めて拘束が解除されるが、この時点では、前述のように拘束解除の準備が行われているので、容易に解除することが可能になる。
請求項3に記載の発明は、機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、機関の始動時には、前記駆動部材と従動部材を拘束状態とし、機関の始動後に始動開始流体によって拘束状態を解除する拘束機構と、前記進角室あるいは遅角進角室に前記始動開始流体が供給される前に作動して前記拘束機構の拘束状態を維持しつつ拘束解除の準備を行う解除準備機構と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、前記請求項1や2の発明と同様な作用効果が得られるが、特にこの発明では、解除準備機構が、機関始動開始流体が十分に供給される前に、装置の回転遠心力などによって作動して拘束解除の準備を行うようにすることも可能である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の各実施形態を図面に基づいて詳述し、吸気弁側に適用したものを示している。なお、本発明を排気側に適用することも可能である。
すなわち、図1及び図2は本発明の第1の実施形態を示し、機関の図外のクランクシャフトによりタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動部材であるタイミングスプロケット1と、該タイミングスプロケット1に対して相対回転可能に設けられたカムシャフト2と、該カムシャフト2の端部に固定されてタイミングスプロケット1内に回転自在に収容された従動部材であるベーン部材3と、該ベーン部材3を油圧によって正逆回転させる油圧回路4とを備えている。
前記タイミングスプロケット1は、外周にタイミングチェーンが噛合する歯部5aが一体に設けられて、前記ベーン部材3を回転自在に収容したハウジング5と、該ハウジング5の前端開口を閉塞する蓋体たる円板状のフロントカバー6と、ハウジング5の後端開口を閉塞するほぼ円板状のリアカバー7とから構成され、これらハウジング5及びフロントカバー6,リアカバー7は、4本の小径ボルト8によってカムシャフト軸方向から一体的に共締め固定されている。
前記ハウジング5は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面の周方向の約120°位置に3つのシューである隔壁部10が内方に向かって突設されている。この各隔壁部10は、横断面ほぼ台形状を呈し、それぞれハウジング5の軸方向に沿って設けられて、その軸方向の両端縁がハウジング5の両端縁と同一面になっていると共に、ほぼ中央位置に前記各ボルト8が挿通する3つのボルト挿通孔11が軸方向へ貫通形成されている。さらに、各隔壁部10は、内端面が前記ベーン部材3の後述するベーンロータの外形に沿って傾斜状に形成されていると共に、内端面の高位部位置に軸方向に沿って切欠形成された保持溝11内に、コ字形のシール部材12と該シール部材12を内方へ押圧する図外の板ばねが嵌合保持されている。
前記フロントカバー6は、中央に比較的大径なボルト挿通孔6aが穿設されていると共に、外周部に前記ハウジング5の各ボルト挿通孔8挿通する3つのボルト孔6bが穿設されている。
前記リアカバー7は、ほぼ中央に前記カムシャフト2の前端部2aを回転自在に支持する軸受孔7aが形成されていると共に、外周部に前記各小径ボルト8が螺着する3つの雌ねじ孔7bが形成されている。
前記カムシャフト2は、シリンダヘッドSの上端部にカム軸受13を介して回転自在に支持され、外周面所定位置に図外の吸気弁をバルブリフターを介して開作動させるカムが一体に設けられている。
前記ベーン部材3は、焼結合金材で一体に形成され、中央にボルト挿通孔14aを有する円環状のベーンロータ14と、該ベーンロータ14の外周面の周方向の120°位置に一体に設けられた3つのベーン15とを備えている。また、ベーン部材3は、前記ベーンロータ14のボルト挿通孔14aに軸方向から挿通したカムボルト16によってカムシャフト2の前端部2aに軸方向から固定されている。
前記3つのベーン15,15,15は、夫々長方体形状を呈し、それぞれの幅長さが最小幅Lと中間幅L1及び最大幅L2に形成されて、ベーン部材3全体の重量バランスが取られている。また、各ベーン15は、各隔壁部10間に配置されていると共に、それぞれの外面に最小幅Lのものは、外周面の中央に、中間幅L2のものは、該ベーン部材3の回転方向位置に、最大幅L2のものは、ベーン部材3の回転方向と反対の位置に保持溝が切欠形成され、この各保持溝内に、前記ハウジング5の内周面に摺接するコ字形のシール部材16と該シール部材16をハウジング5の内周面方向に押圧する図外の板ばねが夫々嵌着保持されている。
また、この各ベーン15の両側と各隔壁部10の両側面との間に、それぞれ3つの進角室である進角側油圧室17と遅角室である遅角側油圧室18がそれぞれ隔成されている。
前記油圧回路4は、図1に示すように、前記各進角側油圧室17に対して第1流体である作動油の油圧を給排する第1油圧通路19と、前記各遅角側油圧室18に対して第2流体である作動油の油圧を給排する第2油圧通路20との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路19,20には、供給通路21とドレン通路22とが夫々通路切替用の電磁切替弁23を介して接続されている。前記供給通路21には、オイルパン24内の油を圧送する一方向のオイルポンプ25が設けられている一方、ドレン通路22の下流端がオイルパン24に連通している。
前記第1油圧通路19は、シリンダヘッドS内からカムシャフト2の軸心内部に形成された第1通路部19aと、前記ベーンロータ14のカムシャフト2側の端部に形成されて第1通路部19aと連通する第1油室19bと、ベーンロータ14の内部にほぼ放射状に形成されて第1油室19cと各進角側油圧室17とを連通する3本の図外の分岐路とから構成されている。
一方、第2油圧通路20は、シリンダヘッドS内及びカムシャフト2の内部一側に形成された第2通路部20aと、ベーンロータ14の内部にほぼL字形状に折曲形成されて、前記第2通路部20aと各遅角側油圧室18と連通する第2油路20bとから構成されている。
前記電磁切替弁45は、4ポート2位置型であって、内部の弁体が各油圧通路19、20と供給通路21及びドレン通路22とを相対的に切り替え制御するようになっていると共に、コントローラ26からの制御信号によって切り替え作動されるようになっている。
このコントローラ26は、機関回転数を検出する図外のクランク角センサや吸入空気量を検出するエアフローメータからの信号によって現在の運転状態を検出すると共に、クランク角及びカム角センサからの信号によってタイミングスプロケット1とカムシャフト2との相対回動位置を検出している。
そして、前記ベーン部材3と各進角、遅角側油圧室17,18及び油圧回路4によって可変機構が構成され、前記油圧回路4の電磁切替弁23により流体制御機構が構成されて、この電磁切替弁23の切り替え作動によって、機関始動時に前記遅角側油圧室18に始動開始流体である作動油を供給し、その後に、進角側油圧室17に制御開始流体となる作動油を供給するようになっている。
また、前記最小幅L側のベーン15が位置するベーンロータ14とハウジング5との間には、該ハウジング5に対してベーン部材3の回転を拘束及び拘束を解除する拘束機構が設けられている。
この拘束機構は、ベーンロータ14側に設けられた第1拘束部27と、該第1拘束部27と対向したハウジング5側に設けられた第2拘束部28とを備えている。
前記第1拘束部27は、図1〜図3に示すように、ベーンロータ14の前記最小幅Lのベーン15の進角側油圧室17側に形成されたボス部14b内にほぼ径方向に沿って形成された第1摺動用穴29と、該摺動用穴29の内部に摺動自在に設けられた有蓋円筒状のロック部材である第1ロック部材30と、前記摺動用穴29の底面と第1ロック部材30の先端部内面との間に弾装されて、前第1ロック部材30を第2拘束部28方向へほぼ径方向へ進出移動するように付勢するコイルスプリングであるの第1スプリング31とから構成されている。
前記第1摺動用穴29は、開口部が前記進角側油圧室17に臨んで形成されていると共に、その深さが第1ロック部材30の軸方向の長さよりも大きく設定されている。
前記第1ロック部材30は、図3Bに示すように、先端部30aのほぼ円弧状先端面に前記進角側油圧室17の作動油圧が作用するようになっていると共に、後端側の外周に第1フランジ30bが一体に形成されている。この第1フランジ30bは、前記第1摺動用穴29の開口部内周面に圧入固定された円筒状のストッパ35の内端縁に当接して第1ロック部材30の前記第1スプリング31のばね力によるその最大進出位置を規制するようになっている。
前記第1スプリング31は、進角側油圧室17に作動油圧が供給されない場合は、そのばね力によって第1ロック部材30を進出方向へ移動させるばね力に設定されていると共に、進角側油圧室17内の作動油圧に抗して圧縮変形して第1ロック部材30を第1摺動用穴29内に後退移動させるばね力に設定されている。
一方、前記第2拘束部28は、図1〜図3に示すように、前記ハウジング5の1つの隔壁部10の側部に一体に設けられたボス部5b内にほぼ径方向に沿って形成された第2摺動用穴32と、該第2摺動用穴32の内部に摺動自在に設けられた当接部である有蓋円筒状の第2ロック部材33と、前記第2摺動用穴32の底面と第2ロック部材33の先端部内面との間に弾装されて、前第2ロック部材33を前記第1拘束部27方向へほぼ径方向へ進出するように付勢するコイルスプリングである第2スプリング34とから構成されている。
前記第2摺動用穴32は、開口端の内周に、前記第2スプリング34の外端部を支持する中央がそれぞれ開口形成された2枚のスプリングリテーナ40が嵌着固定されていると共に、内周面が段差径状に形成されて底部側が大径部に、先端側が小径部にそれぞれ形成されて、この境界位置に段差部32aが形成されている。また、この摺動用穴32の内部には、前記隔壁部10を介して隣接する遅角側油圧室18内の作動油圧がハウジング5内の連通孔36を介して供給されるようになっている。
前記第2ロック部材33は、その外径が第1ロック部材30の先端部30a外径よりも十分に大きく形成されていると共に、先端部側に円板状の凹壁部37が一体に設けられている。また、第2ロック部材33は、外周面が大、小径状の段差形状に形成されて、この段差部が受圧用の第2フランジ33aとして構成されて、この第2フランジ33aが、前記段差部32aに当接して第2ロック部材33の最大進出位置が規制するようになっている。また、前記第2フランジ33aと前記第2摺動用穴32の段差部33bとの間には、前記連通孔36の一端部36aが開口形成されて遅角用油圧室18の作動油圧が供給される環状の受圧室33bが形成され、この受圧室33b内の高い作動油圧によって後退位置に移動して、後端縁が前記スプリングリテーナ40に当接して、その最大後退移動位置が規制されるようになっている。
また、前記第2スプリング34は、前記遅角側油圧室18に作動油が供給されない場合は、そのばね力で第2ロック部材33を進出方向に付勢しているが、遅角側油圧室18から前記受圧室33bに供給された作動油圧によって圧縮変形して第2ロック部材33を第2摺動用穴32内に後退移動させるばね力に設定されている。また、この第2スプリング34のばね力は、前記第1スプリング31のばね力よりも大きく設定されている。
また、第2ロック部材33の先端側には、前記第1ロック部材30の先端部30aが径方向から係脱自在な凹部である係合穴38が前記凹壁部37によって隔成されている。この係合穴38は、その内径が前記第1ロック部材30の先端部30aの外径よりも比較的大きく設定されて、係入時には、該先端部30aが遊嵌状態に係合すると共に、先端部30aの先端側面が係合穴38の内周面に径方向から当接するようになっている。つまり、前記先端部30aの先端側面と係合穴38の内周面とは、各ロック部材30,33の軸方向に対して直角方向(ベーン部材3とハウジング5の円周方向)から当接するようになっている。
また、第2ロック部材33の先端部外周面には、後退手段である円環テーパ状のガイド面39が形成されている。このガイド面39は、第1ロック部材30が第2ロック部材33の係合穴38から離脱している状態から該係合穴38内に係合する際に、先端部30aの外周縁を押圧しながら該先端部30aを係合穴38内に案内するようになっている。
そして、機関停止時などにおいて、各進角側油圧室17及び各遅角側油圧室18に作動油圧が供給されない状態時には、図1及び図3に示すように、3枚のベーン部材3のうちの1枚の最大幅L2のベーン15の一側面がこれに対向する隔壁部10の一側面に当接し、他のベーン15,15とこれに対向するそれぞれの隔壁部10との間を微小隙間Cをもって離間状態となるように設定されており、この状態で第1ロック部材30の先端部30aが第2ロック部材33の係合穴38に係合するように両者の相対的な位置関係が設定されている。
また、前記第1ロック部材30と第2ロック部材33とは、該第2ロック部材33が最大に後退移動した状態で、前記第1ロック部材30が第2スプリング31のばね力で最大進出方向に移動している際には、該第1ロック部材30の先端部30aの一部が前記係合穴38内に係入するように両者の相対的な位置関係が設定されており、これらによって解除準備機構が構成されている。
なお、前記微小隙間Cは、平均トルクや摺動フリクション及びベーン部材3の大きさによって決定されるようになっている。したがって、他のベーン部材3と隔壁部10との張り付きが防止されて、回転時の応答性を向上させることができる。また、前記3枚のベーン15の全てを離間状態に設定することも可能である。
以下、本実施形態の作用を説明する。まず、機関始動時には、コントローラ26から制御信号が出力された電磁切替弁23が供給通路21と第2油圧通路20を連通させると共に、ドレン通路22と第1油圧通路19とを連通させる。このため、オイルポンプ25から圧送された油圧は第2油圧通路20を通って遅角側油圧室18に供給される一方、進角側油圧室17は、機関停止時と同じく油圧が供給されず低圧状態を維持している。
したがって、図3A、Bに示すように、前記第1ロック部材30は、第1スプリング31のばね力によって第1フランジ30bがストッパ35の内端縁に当接するまで最大に進出移動している一方、第2ロック部材33は、この時点では遅角側油圧室18の内部油圧が十分高くなっていないことから、第2スプリング34のばね力によって第2フランジ33aが段差部32aに突き当たるまで最大進出位置に移動している。これにより、第1ロック部材30の先端部30aが第2ロック部材33の係合穴38内に係合している。このとき、第1ロック部材30の先端部30aは、その外周縁が係合穴38の遅角側油圧室18側の内端縁に当接して係合状態になっている。
よって、ベーン部材3は、図2及び図3Aに示すように最大幅L2のベーン15が各隔壁部10の進角側油圧室17側の一側面に当接した状態になっていると共に、前記両ロック部材30,33の係合状態によって自由な回動が拘束されている。
これにより、タイミングスプロケット1とカムシャフト2との相対回転位置から一方側(遅角側)に保持されて、吸気弁の開閉時期を遅角側に制御する。これによって、慣性吸気の利用による燃焼効率が向上して機関始動性が良好になる。また、前記ロック状態によって、機関始動時にカムシャフト2に発生した正負の交番トルクに起因したベーン部材3の揺動振動(ばたつき)を防止できる。
また、始動後の例えばアイドリング運転状態になると、電磁切替弁23は現状の作動状態を維持し、遅角側油圧室18内の油圧が高くなると、つまり、前記交番トルクよりも大きな油圧になると、連通孔36と受圧室33bを介して同じく第2フランジ33aに作用する油圧も高くなる。
これにより、第2ロック部材33は、図4A、Bに示すように、第2スプリング34を圧縮変形させながらばね力に抗して後退移動するが、この時点では第1ロック部材30は、第1スプリング31のばね力によっていまだ最大進出位置にあり、その先端部30aの一部が係合穴38の内部に位置して係合状態を維持している(拘束解除準備状態)。ここで、前記係合穴38に対する第1ロック部材30の先端部30aの当接長さは約0.2mm以下に設定されている。
このため、ベーン部材3は、いまだ自由な回動が許容されずに拘束状態になっていると共に、遅角側油圧室18内の油圧が高くなっているので、図4に示す位置に安定に保持される(待機状態)。
その後、車両が走行を開始して例えば所定の低回転低負荷域に移行すると、コントローラ26からの制御信号によって電磁切替弁23が作動して、供給通路21と第1油圧通路19を連通させる一方、ドレン通路22と第2油圧通路20を連通させる。
したがって、今度は遅角側油圧室18内の油圧が第2油圧通路20を通ってドレン通路22からオイルパン24内に戻されて遅角側油圧室18内が低圧になる一方、進角側油圧室17内に油圧が供給されて高圧となる。
このため、第2ロック部材33は、遅角側油圧室18内の作動油圧の低下によって第2スプリング34のばね力により進出方向へ移動しようとするが、進角側油圧室17内の油圧を凹壁部37によって受け、この油圧が第2スプリング34のばね力に打ち勝つため、図5A、Bに示すように、最大後退位置に維持される。一方、第1ロック部材30は、進角側油圧室17内の油圧によって第1スプリング31のばね力に抗して第1摺動用穴29内に後退移動する。このため、前述した拘束解除準備状態にある第1ロック部材30の先端部30aが、第1ロック部材33の係合穴38から速やかに離脱して、両者の拘束状態(係合ロック状態)が即座に解除される。
したがって、ベーン部材3は、図4A、Bに示す位置から時計方向に回転して図5A、Bに示す回転方向のほぼ中間位置に回転保持される。
さらに、例えば中回転中負荷域に移行して前記進角側油圧室17内の供給油圧が高くなると、ベーン部材3は、図6A、Bに示すように、同方向へさらに回転して、各ベーン15が反対側(遅角側油圧室側)の各隔壁部10の他側面に当接する位置まで最大に回転する。
したがって、タイミングスプロケット1とカムシャフト2とは、他方側へ相対回動して吸気弁の開閉時期を進角側へ制御する。これによって、機関のポンプ損失が低減して出力の向上が図れる。
また、機関高回転域に移行すると、電磁切替弁23が作動してアイドリングなどと同じように供給通路21と第2油圧通路20,ドレン通路22と第1油圧通路19とを夫々連通させて、進角側油圧室17を低圧、遅角側油圧室18を高圧にするため、ベーン部材3は、図4Aに示すように反時計方向へ最大に回動する。したがって、タイミングスプロケット1とカムシャフト2とを一方側へ相対回動させ、吸気弁の開閉時期を遅角側へ制御する。これによって、吸気充填効率の向上による出力の向上が図れる。
このとき、第1ロック部材30は、第1スプリング31のばね力で第1フランジ30bがストッパ35に突き当たるまで最大進出方向へ移動しているが、第2ロック部材33は、遅角側油圧室18の油圧が連通孔36を介して受圧室33bから第2フランジ33aに作用して、図4A、Bに示すように、最大後退位置に保持されている。この状態でベーン部材3は、遅角側方向へ回転すると、進出した状態にある第1ロック部材30の先端部30aの先端縁が第2ロック部材33の前記テーパ状のガイド面39に当接してそのままこのガイド面39に押されながら、第1ロック部材30が第1スプリング31のばね力に抗して後退移動してガイド面39を摺動しつつ先端部30aが係合穴38内に係合する。
なお、機関停止時には、アイドリング運転等を経るため、ベーン部材3は、図2及び図3に示すように、最大幅L2のベーン15が隔壁部18に当接するまで進角側油圧室17方向へ最大に回転した状態となる。つまり、カムシャフト2に作用する交番トルクによってベーン部材3が揺動しながら図示の位置に回転移動する。一方、遅角側油圧室18内の油圧低下に伴って第2ロック部材33が最大進出移動位置になっているが、前記ガイド面39を第1ロック部材30の先端部30aが案内されながら係合穴38内に係合する。
また、例えばエンストなどのアイドリング運転等を経ないで状態で機関が停止した場合は、同じく前記交番トルクによってベーン部材3が進角側油圧室17方向へ回動して、第1ロック部材30がガイド面39に案内されながら第2ロック部材33の係合穴38内に自動的に係合する。
すなわち、エンストと同時にオイルポンプ25の駆動が停止し、各進角側、遅角側油圧室17,18への作動油圧の供給が遮断されることから、第1、第2ロック部材30,33は第1,第2スプリング31,34のばね力によって進出方向へ移動する。この状態でベーン部材3は、前述のように交番トルクの作用によって遅角側方向へ回転するが、前記両ロック部材30、33は互いに進出した状態にあるため、第1ロック部材30の先端部30aの先端縁が第2ロック部材33の前記テーパ状のガイド面39に当接してそのままこのガイド面39に押されながら、第1ロック部材30が第1スプリング31のばね力に抗して徐々に後退移動してガイド面39を摺動しつつ先端部30aが係合穴38内に係合する。
したがって、機関の再始動時においてベーン部材3の自由な回転が規制されることから、前記通常の機関始動時と同じように良好な始動性が得られる。
また、各油圧室17,18には、機関の運転状態に応じて油圧を適宜給排することによりベーン部材3を、図5に示す所望の中間位置に保持することも可能である。
以上のように、本実施形態によれば、各油圧室17,18への油圧の給排制御によってベーン部材3の正逆回転を得て吸気弁の開閉時期を可変制御できることは勿論のこと、機関を長時間停止させた後に機関を始動させた際には、予めタイミングスプロケット1とベーン部材3が互いに拘束状態にあり、この状態で遅角側油圧室18に空気圧が作用しても、この空気圧が始動準備圧力となるだけで、つまり、前述のように、第2ロック部材33を最大後退位置方向へ移動させるだけで、係合穴38と第1ロック部材30の先端部30aとの係合状態が継続されている。したがって、前記タイミングスプロケット1とベーン部材3との拘束状態が空気圧などによって解除されることはなく、拘束解除の準備だけを行ことになる。
その後、電磁切替弁23によって進角側油圧室17内に作動流体(制御開始流体)が供給されて初めて拘束が解除されるが、この時点では、前述のように係合穴38に対して先端部30aが僅かな接触面積で接触していて予め拘束解除の準備が行われているので、進角側油圧室17への作動油圧の供給によって両者1,3の拘束を容易に解除することが可能になる。
この結果、第1ロック部材30の首吊り現象が確実に防止されると共に、進角側油圧室17や遅角側油圧室18に空気が圧縮された状態で拘束が解除されてしまうことによるベーン部材3のばたつきによる異音の発生を防止できる。
図7〜図10は第2の実施形態を示し、第2スプリング34のばね力を、回転中にハウジング5に発生する遠心力の所定の大きさよりも小さく設定し、前記ハウジング5の回転遠心力が、機関の回転数が例えばアイドリング運転の約900rpmの回転数以上になったときに、前記第2スプリング34が圧縮変形を開始するように設定されている。
また、前記ハウジング5の周壁内に、前記第2摺動用穴32の内部とハウジング5の外部とを連通する大気開放通路41が形成され、第2摺動用穴32内を大気開放状態にして、第2ロック部材33の自由移動を可能にした。
これによって、前記第2ロック部材33は、機関作動中にハウジング5に所定以上の遠心力が作用した際に、第2スプリング34が圧縮変形して第2摺動用穴32内への後退移動が許容されるようになっている。なお、この実施形態では、前記遅角側油圧室18と第2摺動用穴32とを連通する連通孔36が廃止されている。
したがって、機関が始動された時点では、ハウジング5の回転遠心力もあまり大きくならないので、第2ロック部材33は、図7に示すように第2スプリング34は圧縮変形せずに第2ロック部材33が進出した状態となって第1ロック部材30との係合状態が維持されている。
その後、機関回転数が900rpm程度のアイドリング運転になると、ハウジング5の遠心力が大きくなって、この遠心力により第2スプリング34が、図8に示すように、漸次圧縮変形されて、第2ロック部材33を第2摺動用穴32内に後退移動させる。この時点では、いまだ第1ロック部材30が第1スプリング31のばね力によって最大進出位置に維持されていることから、該第1ロック部材30の先端部30aの先端側面が係合穴38の内周面に僅かな当接面積で当接して両者のロック状態が維持されている(解除準備状態)。また、この時点では遅角側油圧室18内に油圧が供給されているので、ベーン部材3は、図8に示す最遅角側の回転位置に保持されている。
機関回転数が900rpm以上の低回転低負荷域から中回転高負荷域になると、作動油圧の供給が前記電磁切替弁23によって各遅角側油圧室18から進角側油圧室17に切り替えられるため、この時点から遅角側油圧室18内の油圧が低くなり、進角側油圧室17内の油圧が高くなる。このため、第2ロック部材33は、凹壁部37に作用する作動油圧によって最大後退位置に維持されている一方、第1ロック部材30は、先端部30aの先端面に作用する進角側油圧室17の油圧によって第1摺動用穴29内に後退移動する。
したがって、待機状態(解除準備状態)にあった前記先端部30aが係合穴38から即座に離脱してベーン部材3の自由回動を許容すると同時に、進角側油圧室17の作動油圧によってベーン部材3が、図9及び図10に示すように、図8の位置から時計方向(進角方向)へ回転して、中間回転位置に保持されるか、該中間回転位置を経由して最大進角方向へ回転する。これにより、タイミングスプロケット1に対してカムシャフト2が最進角側へ相対回転することから、前述と同じ作用効果が得られる。
この時点における前記第2ロック部材33は、遠心力の作用とともに進角側油圧室17に供給された油圧が凹壁部37に作用して、第2スプリング34を圧縮変形させていることから、図9及び図10に示すように、最大後退方向へ移動している。
このように、この実施形態では、第2ロック部材33の後退移動をハウジング5の回転遠心力を利用して行うため、装置の構造が簡素化されて、コストの低減化が図れる。
図11〜図12は第3の実施形態を示し、前記拘束機構の第1,第2ロック部材をピンタイプに変更したものである。
すなわち、前記第1、第2ロック部材30,33は、同一形状のピン型に形成され、その各後端部に円板状の第1、第2摺動部30c、33cが一体に形成されている。
一方、各摺動用穴29,32は、各軸線がベーン部材3の円周方向の位置で重なり合うように配置され、内周面が段差径状に形成されて、各大径部内に前記摺動部30c、33cが摺動自在に配置されていると共に、各段差部29a、32aに前記第1,第2摺動部30c、33cが当接することによって各ロック部材30,33の進出方向の最大移動位置が規制されるようになっている。
また、第1ロック部材30は、進角側油圧室17内の作動油圧によって後退移動して、第1摺動部30cの後端面が第1摺動穴29の段差面に当接した位置で最大後退移動が規制されて、先端部が第1摺動穴29の先端開口と同一平面上になるように形成されている。一方、第2ロック部材33は、受圧室33bに供給された遅角側油圧室3内の作動油圧と、先端面に作用する進角側油圧室17内の作動油圧によって後退移動して、第2摺動部33cがスプリングリテーナ40の端面に当接した位置で最大後退移動が規制されて、先端部が第2摺動穴32の先端開口から僅かに突出するように形成されている。
また、前記各第1、第2ロック部材30,33は、図12に示すように、ベーン部材3が最大遅角側に回転している場合には、第1ロック部材30が第2ロック部材33に対してベーン部材3の時計方向の回転位置で互いに先端部が径方向から当接しており、この当接状態と最大幅L2のベーン15の隔壁部10に対する当接状態とによって、ベーン部材3の自由な回転を制限するようになっている。
各スプリング31,34は、そのコイル径が小さく設定されており、第1スプリング31の一端部が第1摺動用穴29の底部に形成された保持穴内に弾接保持されている一方、第2スプリング34の一端部が第2摺動用穴32の底部に有するスプリングリテーナ40の保持溝内に弾接保持されている。他の構成は、前記第1の実施形態と同様である。
したがって、この実施形態では、まず、機関始動時は、図11に示すように、各ロック部材30,33の各先端部が互いに径方向から当接してベーン部材3の自由回転を制限している。
また、アイドリング運転時には、遅角側油圧室18から受圧室33bに供給された作動油圧によって第2ロック部材33が最大に後退移動するものの、その先端部が、図12に示すように、第2摺動用穴32から突出した状態になっている。このため、第1ロック部材30と第2ロック部材33の各先端部での僅かな当接面積で当接状態が維持されている(解除準備状態)。
続いて、アイドリング運転以上の低回転低負荷域に移行した場合には、遅角側油圧室18から進角側油圧室17に切り替えられて、該進角側油圧室17内の油圧が高くなる。このため、図13に示すように、第2ロック部材33は、先端部が第2摺動用穴32の先端開口から突出した状態で最大後退位置に保持されている一方、第1ロック部材30は、先端部30aの先端面に掛かる油圧によって全体が第1摺動用穴29内に後退移動する。これによって、第1ロック部材30は、第2ロック部材33との当接状態が即座に解除されて、ベーン部材3の自由な回転が許容されると同時に、進角側油圧室17の油圧によってベーン部材3が進角側(時計方向)へ回転する。
また、低回転低負荷域から中回転高負荷域に移行した場合などで、進角側油圧室17の油圧がさらに高くなると、ベーン部材3は、図14に示すように、最大幅L2のベーン15が隔壁部10に当接して最大進角位置に保持される。
さらに、例えば高回転高負荷域に移行すると、前述と同じく、進角側油圧室17内の作動油圧がドレンされて、ベーン部材3は最遅角方向(反時計方向)へ回転するが、この切換時点では、遅角側油圧室18に油圧が供給され、また、進角側油圧室17内の油圧も急激に低下するわけではないので、第1ロック部材30の進出移動量も少なく、また、第2ロック部材33も僅かに後退位置に移動していることから両者30,33の先端部が干渉することなく、第1ロック部材30は第2ロック部材33の上方を通過してベーン部材3を最遅角側に速やかに回転させることができる。
また、この実施形態では、前記両ロック部材30,33の形状が同一であることから、製造コストの低減化が図れる。
なお、前記機関運転状態の変化に伴うベーン部材3の回転位置制御によって第1の実施形態のような燃費の向上などの機関性能が十分に発揮されることは勿論である。
図15及び図16は第4の実施形態を示し、第1ロック部材30と第2ロック部材33を、ハウジング5の径方向ではなく軸方向に沿って配置したものである。
すなわち、周方向の幅が大きく形成された1つのベーン15の内部軸方向に、段差径状の第1摺動用穴29が形成されている一方、ハウジング5の比較的肉厚に形成されたリアプレート7の前記第1摺動用穴29と対応する位置に第2摺動用穴32が形成されている。この第2摺動用穴32は、後端部側に薄板円板状の2枚のスプリングリテーナ40が固定されており、この各スプリングリテーナ40のほぼ中央に第2ロック部材33の円滑な移動を確保するための空気抜き孔が形成されている。
また、前記第1、第2摺動用穴29、32の内部には、有蓋円筒状の第1、第2ロック部材30、33がそれぞれ摺動自在に設けられている。
前記第1ロック部材30は、先端部30aが円柱凸状に形成されていると共に、後端部外周に第1摺動用穴29に形成された段差部29cに当接して最大進出位置を規制する第1フランジ30bが一体に設けられている。
一方、第2ロック部材33は、段差形状に形成されて、先端部内に凹壁部37が一体に形成されていると共に、該凹壁部37の先端側に前記先端部30aが遊嵌状態に係合する凹部である係合穴38が形成されている。また、第2ロック部材33の外周の段差部には、受圧室33b内の作動油圧を受ける第1フランジ33が形成されており、この受圧面積は所定の大きさに設定されている。
なお、前記ベーン部材3のフロントカバー6側の端面には、前記第1摺動用穴29と外気とを連通させて第1ロック部材30の自由な摺動を確保する背圧抜き溝42が形成されている。
前記受圧室33bには、連通孔36を介して遅角側油圧室18内の作動油圧が供給されるようになっていると共に、前記係合穴38内(第1ロック部材30の先端部30a側)には、進角側油圧室17の作動油圧が導入されるようになっている。他の油圧回路4などの構成は第1の実施形態と同様である。
したがって、この実施形態によれば、前記第1の実施形態と同様な作用効果が得られ、機関始動時には、遅角側油圧室18を介して導入された受圧室33bの作動油圧がいまだ上昇していないため、第2ロック部材33と第1ロック部材30との係合状態が維持されているが、アイドリング運転時に移行した場合には、受圧室33bの油圧が高くなって、第2ロック部材33が最大に後退移動するが、係合穴38の内周面と先端部30aの先端側面が僅かな当接面積で当接して、係合状態を維持している(解除準備状態)。
さらに、例えば低回転低負荷に移行すると、電磁切替弁23の切り替え作動により、遅角側油圧室18から進角側油圧室17に油圧が供給されて、前記第1ロック部材30が、進角側油圧室17から係合穴38内に導入された高油圧によって第1スプリング31のばね力に抗して最大後退位置に移動して、係合穴38から先端部30aが離脱して両者の係合が速やかに解除されてベーン部材3の自由な回転が許容されると同時に、該ベーン部材3が進角側に回転する。
また、低回転低負荷から中回転高負荷域に移行すると、進角側油圧室17内の作動油圧がさらに高くなって、ベーン部材3は最進角側へ回転する。
したがって、第1実施形態と同様に機関運転状態に応じて機関性能を十分に引き出すことが可能になると共に、始動時に遅角側油圧室18内の空気が圧縮されて、受圧室33bに作用して第2ロック部材33が後退移動しても、この状態では、前述と同様に、解除準備状態になっているだけであるから、ベーン部材3のばたつきなどによる異音の発生を防止できる。
また、この実施形態では、特に、第1、第2ロック部材30,33などがカムシャフト2の軸方向に形成されているため、ハウジング5の回転遠心力の影響を受けないことから、進角側、遅角側油圧室17、18の作動油圧及び第1、第2スプリング31,34のばね力のみによって各ロック部材30,33を常時円滑に進退作用、つまり制限、解除作用が得られる。この結果、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の相対回転位相の変換制御応答性が向上する。
図17〜図19は第5の実施形態を示し、第4の実施形態と同じくロック部材30を、ハウジング5の径方向ではなく軸方向に沿って配置したものであるが、第2拘束機構などを廃止するなど、具体的な構造を変更したものである。
すなわち、リアカバー7の第2摺動用穴に相当する位置に形成された保持孔43に、縦断面コ字形状の係合部44が圧入固定されていると共に、該係合部44の内部に前記係合穴38が形成されている。
また、ロック部材30は、第4の実施形態の第1ロック部材ものとほぼ同様な構成であるが、前記係合穴38内に係入する先端部30aの外周面が先細り状のテーパ状に形成されていると共に、スプリング31のばね力によって先端部30aが係合穴38内に係入する進出方向へ付勢されている。
ロック部材30の基端部外周に一体に形成されたフランジ部30bの段差部と摺動用穴29の段差部29cとの間に受圧室45が形成されている。この受圧室45には、ベーン15内に形成された第1油孔45を介して遅角側油圧室18内の作動油圧が導入されるようになっている。
一方、ロック部材30の先端部30a側、つまり、前記係合穴38内には、ベーン7の内部に形成された第2油孔47を介して進角側油圧室17内の作動油圧が導入されるようになっている。
前記受圧室45は、遅角側油圧室18の作動油圧を受ける受圧面積が進角側油圧室17の作動油圧を受ける前記先端部30aの受圧面積よりも小さく設定されていると共に、その受圧力が前記スプリング31のばね力よりも僅かに大きく設定されている。
したがって、この実施形態にあっては、機関始動時には、遅角側油圧室18内から受圧室45に導入された油圧がいまだ十分に上昇していないため、ロック部材30の先端部30aと係合穴38との係合状態が維持されているが、アイドリング運転時に移行した場合には、受圧室45内の作動油圧が高くなってロック部材30が後退移動するが、前記受圧室45の受圧面積が小さく設定されていることから、スプリング31のばね力との相対関係で最大後退位置までは移動しない。これにより、先端部30aの先端側一部が係合穴38の内周面に当接していまだ係合状態を維持している(解除準備状態)。
さらに、例えば低回転低負荷に移行すると、電磁切替弁23の切り替え作動により、遅角側油圧室18から進角側油圧室17に油圧が供給されて、前記ロック部材30が、進角側油圧室17から係合穴38内に導入された高油圧によってスプリング31のばね力に抗して最大後退位置に移動して、係合穴38から先端部30aが離脱して両者の係合が速やかに解除されてベーン部材3の自由な回転が許容されると同時に、該ベーン部材3が進角側に回転する。
また、低回転低負荷から中回転高負荷域に移行すると、進角側油圧室17内の作動油圧がさらに高くなって、ベーン部材3は最進角側へ回転する。
したがって、前記各実施形態と同様に機関運転状態に応じて機関性能を十分に引き出すことが可能になると共に、始動時に遅角側油圧室18内の空気が圧縮されて、受圧室45に作用してロック部材30が後退移動しても、この状態では、前述と同様に、解除準備状態になっているだけであるから、空気圧によって不用意に解除されることがなくなると共に、ベーン部材3のばたつきなどによる異音の発生を防止できる。
本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば駆動部材(回転伝達部材)であるタイミングスプロケットを、ゴム製のタイミングベルトで駆動されるタイミングプーリによって構成することも可能であり、これによって振動及び振動騒音の低下が図れる。
さらに、駆動部材(回転伝達部材)としてギア同士の噛み合いによるギア伝達機構を利用するものでもよく、この場合は駆動力を確実に伝達することができる。さらに、前記ギア機構としてバックラッシ音を低減するために、シザーズギアを用いることも可能である。
また、前記可変機構は、ベーンタイプの油圧によるものに限らず、例えば筒状歯車の軸方向の移動に伴って相対回転位相が変換されるいわゆるヘリカル式のVTCであってもよい。
さらに、前記可変機構は、電動モータや電磁ブレーキなどの電気媒体を動力源として相対回転位相が変換される電磁式のVTCであってもよい。
また、前記進角側油圧室と遅角側油圧室は少なくとも一対あればよく、何対存在していても構わないが、ベーン式VTCに用いる場合には複数対である方が受圧面積が拡大されるため、応答性が向上する。
第1ロック部材と第2ロック部材は、進角側油圧室または遅角側油圧室内に配置する必要はなく、進角側油圧室と遅角側油圧室から離れた場所に設けられていてもよい。
前記第1ロック部材と第2ロック部材は、タイミングスプロケットまたはベーン部材間に配置される必要はなく、相対回転する部位であれば、タイミングスプロケットとベーン部材間に介在された部材(例えば前記ヘリカルVTCの筒状歯車)に配置されいてもよい。
第1ロック部材と第2ロック部材の一方を円筒状のピンで構成したが、円筒状のピンに限らず、多角形状のものであってもよい。また、ピンでなくてもリング状部材や板状部材、さらにはレバー状部材などによって構成されていてもよい。
前記実施形態では、当接部を凹部によって構成したが、凹部でなくてもよく、可変機構が所定範囲に限り相対回転可能に構成されている場合には、一方向側の規制は、可変機構によって規制し、他方向側の規制のみを当接部とストッパピンの周方向の当接によって規制するものであれば、どのような形状のものであってもよい。
前記第1、第2スプリングをそれぞれコイルスプリングによって構成したが、これ以外に板ばねや皿ばねなどを用いてもよい。
前記第1ロック部材と第2ロック部材の移動方向はどのような方向でもよく、また、両部材を進角側油圧室と遅角側油圧室内の油圧によってそれぞれ解除させるようにしてあるが、一方を回転遠心力のみによって解除方向へ移動させることも可能であり、また、全く別異の油圧で解除することも可能である。
前記退出手段を、第2ロック部材の凹部外周に形成したテーパ面で構成したが、凹部に収容される側の第2ロック部材にテーパ面を形成してもよく、さらに該テーパ面は凹部外周全体に形成する必要はなく、一部分だけに形成することも可能である。この場合、ロック部材の回転方向の位置決めが必要になる。
また、前記退出手段は、テーパ面以外にもタイミングスプロケットとベーン部材の相対回転を動力として、少なくとも一方のロック部材を後退させればよく、例えばリンクなどを用いた機構であってもよい。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記解除準備機構は、作動できる範囲内において最大に作動したとしても、前記拘束機構の拘束状態を解除しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この発明によれば、機関始動時において、進角室あるいは遅角室に対して始動準備流体の供給時に滞留していた空気の圧力がどんなに大きくなったとしても拘束機構の拘束が解除されない。この結果、前記室内に空気が多量に滞留している状態で解除されてしまうことがない。
請求項(2)前記解除準備機構は、前記当接部が前記ロック部材に対して離接するように移動可能に構成されて、前記当接部に対して所定圧以上の前記始動準備流体が作用することによって前記ロック部材から離れる方向へ移動して所定長さ分だけ当接するように形成したことを特徴とする請求項(1)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(3)前記解除準備機構が作動した際の前記ロック部材と当接部との当接長さを1mm以下に設定したことを特徴とする請求項(2)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
解除準備段階においてロック部材と当接部との当接長さが1mm以下であれば、制御開始流体が作用しても十分に解除可能である。したがって、その後、拘束機構による拘束を確実に解除することができる。
請求項(4)前記解除準備機構が作動した際の前記ロック部材と当接部との当接長さを0.2mm以下に設定したことを特徴とする請求項(3)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
ロック部材と当接部との当接長さが0.2mm以下であれば、さらに、拘束機構による拘束解除を確実するには好ましい。
請求項(5)前記ロック部材と前記当接部を、互いに同一方向へ移動するように形成し、前記ロック部材と当接部を互いの移動方向に対して垂直な面によって当接させたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この発明によれば、ロック部材と当接部が互いの移動方向に対して垂直な面で当接するので、可変機構の作動が拘束機構の解除力となってしまうことがない。したがって、解除準備状態において、確実に拘束状態を維持することができる。
請求項(6)前記当接部を、前記ロック部材の先端を受容する凹部によって形成したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(7)前記当接部は、移動方向の側面に突出した段差状のフランジ部を有し、該フランジ部に前記始動準備流体を作用させるように形成したことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(8)前記可変機構は、
前記駆動部材としての回転伝達部材と、
該回転伝達部材に一体に形成され、内周方向に延びるシューを有するハウジングと、
該ハウジングの内部に相対回転自在に収容配置されると共に、外周方向に延びるベーンを有し、該ベーンと前記シューとによって前記進角室と遅角室とを隔成する前記従動部材としてのベーン部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜(7)のいずれかに記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(9)前記ベーン部材に、前記ロック部材あるいは前記当接部のいずれか一方を設け、前記ハウジングに前記ロック部材あるいは前記当接部のいずれか他方を設けたことを特徴とする請求項(8)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(10)前記当接部を、前記ハウジングに径方向外側へ移動可能に設けると共に、前記ロック部材を、前記ベーン部材に径方向内側へ移動可能に設けたことを特徴とする請求項(9)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
当接部がハウジングの径方向外側に移動可能になっているため、この当接部には解除準備方向に遠心力が作用するが、ロック部材には、反対に拘束方向に遠心力が作用する。したがって、レイアウト上、ロック部材や当接部の移動方向が径方向になるが、制御開始流体が所定以上になるまでは拘束機構が解除されることはない。
請求項(11)前記当接部とロック部材を、前記ハウジングの回転軸方向に移動可能に形成したことを特徴とする請求項(9)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
この発明によれば、前記ハウジングに回転遠心力が作用しても、前記当接部やロック部材の移動には前記遠心力の影響を受けることがない。
請求項(12)前記当接部とロック部材を、それぞれ付勢部材によって互いに進出方向へ付勢したことを特徴とする請求項(10)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
当接部とロック部材とは、付勢部材によって互いに当接する方向へ付勢されていることから、前記始動準備流体と制御開始流体の圧力が低下した際には、互いに確実に当接させることができる。これによって、機関の停止時には、駆動部材と従動部材を確実に拘束することが可能になる。
請求項(13)前記制御開始流体と始動準備流体が所定圧以上に低下した場合には、前記当接部及び/又は前記ロック部材を前記付勢部材の付勢力に抗して一時的に後退移動させる後退手段を有することを特徴とする請求項(12)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
機関の停止時に流体圧が低下したとしても、後退手段によって駆動部材と従動部材とを確実に拘束状態とすることが可能になる。
請求項(14)前記後退手段を、前記当接部及び/又は前記ロック部材に形成された傾斜面によって形成したことを特徴とする請求項(13)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(15)前記傾斜面を、前記カムシャフトに発生する交番トルクによって後退可能な角度に形成したことを特徴とする請求項(14)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
請求項(16)前記傾斜面を、前記当接部の外周縁に形成したことを特徴とする請求項(14)に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
当接部とロック部材とは互いの当接によって拘束状態を得るようにしてあるため、かかる当接箇所以外の当接部の外周縁に傾斜面を形成しても拘束状態に何らの影響を及ぼさない。この結果、拘束状態に影響なく、傾斜面を形成することが可能になる。
本発明の第1の実施形態を示す図2のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 Aは本実施形態の機関始動時の作用を示す図1のB−B線断面図、BはAの部分拡大図である。 Aは本実施形態の機関アイドリング運転時の作用を示す図1のB−B線断面図、BはAの部分拡大図である。 Aは本実施形態の機関低回転低負荷時の作用を示す図1のB−B線断面図、BはAの部分拡大図である。 Aは本実施形態の機関中回転中負荷時の作用を示す図1のB−B線断面図、BはAの部分拡大図である。 第2の実施形態のバルブタイミング制御装置を示す一部破断図である。 第2の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第2の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第2の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第3の実施形態のバルブタイミング制御装置を示す一部破断図である。 第3の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第3の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第3の実施形態の作用を示す一部破断図である。 第4の実施形態のバルブタイミング制御装置を示す図16のC−C線断面図である。 図15のD−D線断面図である。 第5の実施形態のバルブタイミング制御装置を示す図18のE−E線断面図である。 図17のF−F線断面図である。 図17の要部拡大断面図である。
符号の説明
1…タイミングスプロケット(駆動部材)
2…カムシャフト
3…ベーン部材(従動部材)
4…油圧回路
5…ハウジング
10…隔壁部
14…ベーンロータ
15…ベーン
17…進角側油圧室(進角室)
18…遅角側油圧室(遅角室)
23…電磁切替弁
25…オイルポンプ
26…コントローラ
27…第1拘束部
28…第2拘束部
29・32…第1、第2摺動用穴
30…第1ロック部材
30a…先端部
33…第2ロック部材(当接部)
31・34…第1・第2スプリング(付勢部材)
37…凹壁部
38…係合穴

Claims (3)

  1. 機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、
    該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、
    進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、
    機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、
    前記制御開始流体が作用して該制御開始流体が所定圧以下の場合には、前記駆動部材と従動部材を拘束状態とし、前記制御開始流体が所定圧以上になった場合には、前記拘束状態を解除する拘束機構と、
    前記始動準備流体が所定圧以上になった際に作動して、前記拘束機構による拘束状態を維持しつつ拘束解除の準備を行う解除準備機構と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、
    該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、
    進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、
    機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、
    前記進角室と遅角室のいずれか他方側に供給された制御開始流体が所定圧以下の場合には進出移動し、該制御開始流体が所定圧以上になった場合には、後退移動するロック部材と、該ロック部材が進出移動した際に該ロック部材に当接して前記駆動部材と従動部材の相対回転を拘束する当接部とによって構成された拘束機構と、
    前記進角室あるいは遅角室内の始動準備流体が所定圧以上になった際に、前記ロック部材と前記当接部との当接面積が零にならないように減少させる解除準備機構と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動部材と、
    該駆動部材と相対回転可能なカムシャフトに一体的に設けられた従動部材と、
    進角室と遅角室とを有し、前記進角室に第1流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を進角方向へ移動させ、前記遅角室に第2流体が供給されると前記駆動部材に対して前記従動部材を遅角方向へ移動させる可変機構と、
    機関の運転状態に応じて前記進角室あるいは遅角室側への流体の給排を制御すると共に、機関始動時には、前記進角室または遅角室のいずれか一方側に始動準備流体を供給し、その後に、前記進角室または遅角室の他方側に制御開始流体を供給するように構成された流体制御機構と、
    機関の始動時には、前記駆動部材と従動部材を拘束状態とし、機関の始動後に始動開始流体によって拘束状態を解除する拘束機構と、
    前記進角室あるいは遅角進角室に前記始動開始流体が供給される前に作動して前記拘束機構の拘束状態を維持しつつ拘束解除の準備を行う解除準備機構と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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