JP2002309974A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2002309974A
JP2002309974A JP2001113016A JP2001113016A JP2002309974A JP 2002309974 A JP2002309974 A JP 2002309974A JP 2001113016 A JP2001113016 A JP 2001113016A JP 2001113016 A JP2001113016 A JP 2001113016A JP 2002309974 A JP2002309974 A JP 2002309974A
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valve
variable
engine
internal combustion
combustion engine
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JP2001113016A
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Yasuhiro Oi
康広 大井
Hiroki Ichinose
宏樹 一瀬
Akira Kamoto
明 加本
Takeshi Watanabe
剛 渡辺
Masahiro Ozawa
正弘 小澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関の出力軸の回転動作に対応する吸気バ
ルブや排気バルブの動作特性を可変する機能と、その動
作特性を可変範囲の特定位置で固定する機能を併せ備え
た機構を含む内燃機関の制御装置において、当該機関の
始動時における排気特性や出力特性を最適化することの
できる内燃機関の制御装置を提供する。 【解決手段】バルブタイミング可変機構100は、エン
ジンECU50のデューティ指令値に基づいて油圧制御
され、クランクシャフトと吸気バルブとの相対位相(バ
ルブタイミング)を可変調整する。中間位置ロックピン
131は、バルブタイミングをその可変範囲内の中間位
置で適宜固定する機能を有する。エンジンECU50
は、シフト位置が「N」又は「P」に切り換わったこと
を、エンジン1の停止直前、必然的に発生する予備的な
事象として認識し、この認識に基づいて、バルブタイミ
ングを中間位置に固定する操作を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の運転
中に各気筒の吸気バルブや排気バルブの動作特性を可変
制御する内燃機関の制御装置に関し、特に、その動作特
性を可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備えた内
燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、内燃機関の出力
軸の回転位相に対応する吸気バルブや排気バルブの動作
特性、すなわち、各バルブの動作量に関する時間軸上の
プロフィールを最適化するために用いられる。
【0003】例えば、内燃機関の吸気バルブや排気バル
ブについて、それらの作動タイミング(バルブタイミン
グ)を可変制御する装置として周知のバルブタイミング
制御装置は、エンジン(内燃機関)の1本のカムシャフ
トを回転軸として共有する第1の回転部及び第2の回転
部を構成要素として含む機構(バルブタイミング可変機
構)を備える。第1の回転部はクランクシャフトにチェ
ーン等で駆動連結され同クランクシャフトに同期して回
転し、第2の回転部はカムシャフトと一体に形成され同
カムシャフトに同期して回転する。さらに、第1の回転
部と第2の回転部との相対的な回転位相は、油圧制御を
通じて変更可能とされる。すなわちバルブタイミング制
御装置は、バルブタイミング可変機構を油圧駆動して、
同機構を構成する2つの回転部の相対位相を変更するこ
とで、バルブタイミングを連続的に変化させる制御(バ
ルブタイミング制御)を行う。
【0004】図6は、従来知られているバルブタイミン
グ可変機構の一例を概略的に示す断面図である。
【0005】同図6に示すように、バルブタイミング可
変機構500は、エンジンのクランクシャフト(図示
略)に駆動連結されるハウジング(第1の回動部)50
2と、カムシャフトに係止された内部ロータ(第2の回
動部)501とを主要構成要素として備える。ハウジン
グは、その内周面から回転軸心に向かって突出する複数
の凸部502aを備え、内部ロータ501は、その外周
面から放射状に突出する複数の凸部(ベーン)501a
を備える。ハウジング502の各凸部502a間は内部
ロータ501のベーン501aによって区画され、各ベ
ーン501aの左右に油圧室501,502が形成され
る。当該機構が搭載されるエンジンが機関運転を行って
いるときには、エンジン出力によって駆動する油圧ポン
プ(図示略)の作用で各油圧室501,502に所定油
圧の作動油が満たされる。そして、電子制御装置等の指
令信号に基づきこれら作動油の油圧が適宜変更されるこ
とにより、両回転部501,502の相対位相、すなわ
ちクランクシャフトおよびカムシャフト間の相対的な回
転位相が可変制御される。
【0006】ところで、機関始動時等、作動油の温度が
低く、その粘性が高い状態にあると、各油圧室に十分な
油圧が付与されない。このように、ハウジング502内
の油圧室に十分な油圧が付与されていない条件下では、
例えばバルブの往復運動に起因する振動(バルブ反力ト
ルク)がカムシャフトを介して内部ロータに伝達され、
内部ロータ501のベーン501aがハウジング502
内で揺動する。この結果、両回転部501,502の相
対位相を所望の配置で安定させることが困難となるばか
りか、ベーン501aとハウジング502内壁とが衝突
及び離反を繰り返して打音を発生させるといった不具合
も生じる。
【0007】このため、同図に示すロックピン機構53
1Aのように、ハウジング502および内部ロータ50
1を互いに係合させ当該両回転部の相対位相を特定位置
で係止することのできる機構構成を用い、機関始動時等
には、両回転部501,502の相対位相によって決定
づけられるバルブタイミングが最も遅角される状態とな
るところで当該両回転部501,502の相対位相を固
定するのが一般的である。なお、このときの両回転部5
01,502の相対位相を、以下「最遅角位置」とい
う。
【0008】ロックピン機構531Aは、内部ロータ5
01及びハウジング502を適宜連結する柱状のロック
ピンと、内部ロータ501のベーン501aをカムシャ
フト方向に向かって貫通形成されその内部にロックピン
を収容するロックピン収容孔と、ロックピン収容孔に収
容されたロックピンをハウジング内壁に向かって付勢す
るコイルバネと、当該ハウジング内壁に形成される係止
穴とを主要構成要素として備える。また、両回転部50
1,502が最遅角位置にある場合、ロックピン収容孔
及び係止穴は互いに連通する。
【0009】すなわち、バルブタイミング可変機構50
0がその作動を停止している際には、コイルバネのバネ
力がロックピンの先端部を係止穴に押し出し、両回転部
501,502の相対位相が最遅角位置で固定される。
一方、バルブタイミング可変機構500が作動状態にあ
る際には、所定の油路を通じて係止穴及びロックピン収
容孔内に供給される作動油の油圧がコイルバネの付勢力
と相反する方向に作用し、ロックピンをロックピン収容
孔内に押し戻す。
【0010】この結果、機関始動時には両回転部50
1,502の相対位相が最遅角位置に係止され、ハウジ
ング502内に供給される作動油が、バルブタイミング
可変機構500に駆動力を伝達する媒体として十分に機
能するようになった時点で、両回転部501,502に
よる相互に独立した動作が許容されるようになる。
【0011】上記のようなロックピン機構を適用し、機
関始動時に両回転部の相対位相を最遅角位置で係止すれ
ば、機関始動時におけるバルブタイミング可変機構の作
動状態の不安定や打音の発生等は解消される。
【0012】また、両回転部の相対位相が最遅角位置に
ある状態に対応するバルブタイミングは、機関始動時に
おける最適なバルブタイミングとは必ずしも一致しない
ため、機関始動時における排気特性やドライバビリティ
のさらなる向上を図るべく、両回転部の相対位相をその
可動範囲の中間位置に固定する機構も知られている。
【0013】例えば、特開平11−210424号公報
に記載された制御装置には、上記遅角位置ロックピン機
構とほぼ同様の原理で動作し、バルブタイミング可変機
構を構成する両回転部の相対位相をその可変範囲の中間
位置に固定することのできるロックピン機構が採用され
ている。このようなロックピン機構を採用することで、
機関始動時における排気特性やドライバビリティは一層
向上するようになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ロック
ピン機構の機能を利用し、バルブタイミングを特定の位
相に固定した状態で機関始動を行うためには、エンジン
が始動する以前にバルブタイミングを固定しておく必要
がある。ところが、停止状態にあるエンジンでは、エン
ジン出力によって駆動される油圧ポンプも作動しなくな
るため、この状態でバルブタイミング可変機構を駆動す
るは困難である。また、運転中のエンジンでは、バルブ
タイミング制御を継続的に実施すること、言い換えれば
バルブタイミングを連続的に変更することにより、可能
な限りエンジンの運転状態の最適化を図ることが望まれ
る。さらに、エンジンの停止に伴い作動油の油圧は急速
に失われるため、たとえエンジンの停止直後にバルブタ
イミングを固定位置まで移行させるよう試みたとして
も、バルブタイミングをその固定位置まで確実に到達さ
せることは保証し得ない。
【0015】なお、上記のようなバルブタイミング可変
機構を採用してバルブタイミング制御を行う装置のみな
らず、吸気バルブや排気バルブの往復動作にかかる動作
範囲(各バルブのリフト量、カムシャフトの作用角等)
を変更する機構等、内燃機関の出力軸の回転動作に連動
して往復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくと
も一方について、その動作特性を可変とする機能、及び
その動作特性を可変範囲の特定位置に固定する機能を併
せ備えた機構を含む装置では、このような問題がかねが
ね共通したものとなっていた。
【0016】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、内燃機関の出力軸の回転動作に対応する
吸気バルブや排気バルブの動作特性を可変する機能と、
その動作特性を可変範囲の特定位置で固定する機能を併
せ備えた機構を含む内燃機関の制御装置において、当該
機関の始動時における排気特性や出力特性を最適化する
ことのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的
とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、内燃機関の出力軸の回転動作に連動
して往復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくと
も一方について、前記出力軸の回転動作に対応する動作
特性を可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの
動作特性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併
せ備えたバルブ特性可変機構と、当該内燃機関の運転状
態に基づいて前記バルブ特性可変機構を制御する制御手
段と、を有する内燃機関の制御装置であって、前記制御
手段は、当該内燃機関に設けられた変速機のシフト位置
が、同機関を搭載する車両の非走行状態に対応する位置
にある場合、前記バルブ特性可変機構を制御して前記可
変とされるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置
に固定せしめることを要旨とする。
【0018】ここで、当該内燃機関に設けられた変速機
のシフト位置にとって、同機関を搭載する車両の非走行
状態に対応する位置は、ニュートラル位置やパーキング
位置であるのがよい。
【0019】また第2の発明は、内燃機関の出力軸の回
転動作に連動して往復動作する吸気バルブ及び排気バル
ブの少なくとも一方について、前記出力軸の回転動作に
対応する動作特性を可変とする機能、及び前記可変とさ
れるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
する機能を併せ備えたバルブ特性可変機構と、当該内燃
機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変機構を制
御する制御手段と、を有する内燃機関の制御装置であっ
て、当該機関の運転の停止に先立つ特定のタイミング要
素を認識するタイミング要素認識手段を有して、且つ、
前記制御手段は、前記特定のタイミング要素が認識され
た場合に前記バルブ特性可変機構を制御して、前記可変
とされるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に
固定せしめることを要旨とする。
【0020】ここで、出力軸の回転動作に対応する吸気
バルブ又は排気バルブの動作特性とは、出力軸の回転位
相に対する各バルブの開閉動作量(例えば各バルブのリ
フト量、カムシャフトの作用角)に関する時間軸上のプ
ロフィールを意味する。
【0021】また、ここでいう特定のタイミング要素と
は、当該機関の運転の停止に先立ち、ある程度を確実性
をもって発生し、前記制御手段が前記可変とされるバル
ブの動作特性をその可変範囲の特定位置に固定せしめる
動作を行う引き金となり得る如何なる事象をも意味す
る。
【0022】吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一
方について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性
を可変制御する機能を備えた内燃機関にとって、機関始
動時のように当該機関が特定の運転条件下にあるときに
は、前記可変となるバルブの動作特性を特定状態に固定
するのが、当該機関の排気特性や出力特性の好適化を図
る上で好ましい。ところで、前記可変となるバルブの動
作特性を固定するには、可変範囲内の所定位置にある動
作特性を、目標となる状態(特定状態)になるように変
化させ、当該目標となる状態になった時点で、例えば機
械的に固定(係止)するといった処理を行うことにな
る。一方、このような一連の処理は、当該機関が始動す
るまでに完了している必要がある。また、基本的には、
前記バルブ特性可変機構の動作と当該機関の運転動作と
は相互に関連していることから、機関運転が一旦停止す
ると、同バルブ特性可変機構を制御することが難しくな
る。同構成によれば、前記制御手段が、当該機関の運転
が停止する直前にバルブ特性可変機構を制御し、前記可
変となるバルブの動作特性を、機関始動時にとって最適
な状態に固定することになる。
【0023】従って、吸気バルブや排気バルブの動作特
性を可変とすることによって当該機関の運転状態を最適
化するといったバルブ特性可変機構の利点は機関停止の
直前まで活用され、当該機関の運転が停止した場合に
は、次回の機関始動に備えて最適な状態が確保されてい
るようになる。
【0024】また第3の発明は、内燃機関の出力軸の回
転動作に連動して往復動作する吸気バルブ及び排気バル
ブの少なくとも一方について、前記出力軸の回転動作に
対応する動作特性を可変とする機能、及び前記可変とさ
れるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
する機能を併せ備えたバルブ特性可変機構と、当該内燃
機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変機構を制
御する制御手段と、を有する内燃機関の制御装置であっ
て、当該機関の運転の停止に先立つ特定のタイミング要
素を認識するタイミング要素認識手段を有して、且つ、
前記制御手段は、前記特定のタイミング要素が認識され
た場合に前記バルブ特性可変機構を制御して、前記可変
とされるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に
接近させることを要旨とする。
【0025】吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一
方について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性
を可変制御する機能を備えた内燃機関にとって、機関始
動時のように当該機関が特定の運転条件下にあるときに
は、前記可変となるバルブの動作特性を特定状態に固定
するのが、当該機関の排気特性や出力特性の好適化を図
る上で好ましい。ところで、前記可変となるバルブの動
作特性を固定するには、可変範囲内の所定位置にある動
作特性を、目標となる状態(特定状態)になるように変
化させ、当該目標となる状態になった時点で、例えば機
械的に固定(係止)するといった処理を行うことにな
る。一方、このような一連の処理は、当該機関が始動す
るまでに完了している必要がある。また、基本的には、
前記バルブ特性可変機構の動作と当該機関の運転動作と
は相互に関連していることから、当該機関の運転が停止
したときに、前記可変となるバルブの動作特性が目標と
なる状態(特定状態)に十分近接し、当該機関の運転が
停止した後、同バルブ特性可変機構を制御して当該目標
となる状態(特定状態)に移行させることが容易とな
る。すなわち、当該機関の運転停止後であれ、前記バル
ブ特性可変機構を駆動して、前記可変となるバルブの動
作特性を機関始動時にとって最適な状態に固定すること
ができるようになる。
【0026】従って、吸気バルブや排気バルブの動作特
性を可変とすることによって当該機関の運転状態を最適
化するといったバルブ特性可変機構の利点は機関停止の
直前まで活用され、当該機関の運転が停止した場合に
は、次回の機関始動に備えて最適な状態が確保されてい
るようになる。
【0027】また、前記タイミング要素認識手段は、当
該内燃機関が搭載される車両の変速状態を切り換える変
速機のシフト位置を検出するシフト位置検出手段を有し
て、且つ、前記制御手段は、前記検出されるシフト位置
が前記車両の走行状態に対応する位置から同車両の非走
行状態に対応する位置に切り換えられたタイミングを前
記特定のタイミング要素として認識することとするのが
よい。
【0028】同構成によれば、当該内燃機関の搭載され
る車両が走行状態にあるときにはその動作特性を可変と
し、当該内燃機関の搭載される車両が非走行状態にある
ときにはその動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
するといった制御態様を、容易且つ確実に実施すること
ができるようになる。よって、吸気バルブや排気バルブ
の動作特性を可変とすることによって当該機関の運転状
態を最適化するといったバルブ特性可変機構の利点は機
関停止の直前まで活用され、当該機関の運転が停止した
場合には、次回の機関始動に備えて最適な状態が確保さ
れているようになる。
【0029】また、前記タイミング要素認識手段は、当
該内燃機関が搭載される車両の運転者が機関停止に先立
って行う動作を検知する検知手段を有して、且つ、前記
制御手段は、前記機関停止に先立つ動作が検知されたタ
イミングを前記特定のタイミング要素として認識するこ
ととしてもよい。
【0030】同構成によれば、当該内燃機関の搭載され
る車両が走行状態にあるときにはその動作特性を可変と
し、当該内燃機関の搭載される車両が非走行状態にある
ときにはその動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
するといった制御態様を、容易且つ確実に実施すること
ができるようになる。よって、吸気バルブや排気バルブ
の動作特性を可変とすることによって当該機関の運転状
態を最適化するといったバルブ特性可変機構の利点は機
関停止の直前まで活用され、当該機関の運転が停止した
場合には、次回の機関始動に備えて最適な状態が確保さ
れているようになる。
【0031】また第4の発明は、内燃機関の出力軸の回
転動作に連動して往復動作する吸気バルブ及び排気バル
ブの少なくとも一方について、前記出力軸の回転動作に
対応する動作特性を可変とする機能、及び前記可変とさ
れるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
する機能を併せ備えたバルブ特性可変機構と、当該内燃
機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変機構を制
御する制御手段と、を有する内燃機関の制御装置であっ
て、当該内燃機関の停止後、その機関出力に依らない駆
動力に基づいて前記バルブタイミング可変機構を制御
し、前記可変とされるバルブの動作特性を前記特定位置
に固定することを要旨とする。
【0032】また、前記バルブ特性可変機構は、油圧に
基づいて駆動制御される一方、当該内燃機関の停止後、
その駆動制御に要する油圧が所定値以下になった場合、
前記機関出力に依らない駆動力に基づいて制御され、前
記可変とされるバルブの動作特性を前記特定位置に固定
するのがよい。
【0033】ここで、当該内燃機関の機関出力に依らな
い駆動力は、例えば電動式モータによって得ることがで
きる。
【0034】同構成によれば、バルブ特性可変機構を制
御して前記可変となるバルブの動作特性を特定状態に固
定するか、若しくは接近させる上で、例えば当該機関の
運転が継続している期間中には機関出力を積極的に活用
する一方、当該機関の運転停止後においてはその機関出
力に依らない駆動力を補助的に活用することができるよ
うになる。よって、前記可変となるバルブの動作特性を
特定状態に固定する制御を実施するにあたり、当該機関
の出力が効率的に活用されるとともに、当該制御の信頼
性(確実性)も向上する。すなわち、前記可変となるバ
ルブの動作特性の特定状態への固定が効率的にしかも確
実に行われるようになる。
【0035】また第5の発明は、内燃機関の出力軸の回
転動作に連動して往復動作する吸気バルブ及び排気バル
ブの少なくとも一方について、前記出力軸の回転動作に
対応する動作特性を可変とする機能、及び前記可変とさ
れるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に固定
する機能を併せ備えたバルブ特性可変機構と、当該内燃
機関の出力に基づいて前記バルブ特性可変機構を駆動す
る第1の駆動手段と、当該内燃機関の出力とは独立した
駆動力に基づいて前記バルブ特性可変機構を駆動する第
2の駆動手段と、前記第1の駆動手段および前記第2の
駆動手段を制御する制御手段と、を有する内燃機関の制
御装置であって、前記制御手段は、前記第1の駆動手段
を制御して前記可変とされるバルブの動作特性を前記特
定位置に固定する第1の駆動制御手段と、前記第1の駆
動制御手段によって前記可変とされるバルブの動作特性
を前記特定位置に固定することが可能か否かを判断する
判断手段と、前記判断手段が、前記第1の駆動制御手段
によって前記可変とされるバルブの動作特性を前記特定
位置に固定することが可能ではないと判断した場合に、
前記第2の駆動手段を制御して前記可変とされるバルブ
の動作特性を前記特定位置に固定する第2の駆動制御手
段と、を有してなることを要旨とする。
【0036】同構成では、前記第1の駆動手段の動作と
当該機関の運転動作とが相互に関連する一方、前記第2
の駆動手段の動作と当該機関の運転動作とは互いに独立
したものとなる。このため前記制御手段は、バルブ特性
可変機構を制御して前記可変となるバルブの動作特性を
特定状態に固定するか、若しくは接近させる上で、例え
ば当該機関の運転が継続している期間中には前記第1の
駆動手段(機関出力)を積極的に活用する一方、当該機
関の運転停止後においては前記第2の駆動手段を補助的
に活用することができるようになる。よって、前記可変
となるバルブの動作特性を特定状態に固定する制御を実
施するにあたり、当該機関の出力が効率的に活用される
とともに、当該制御の信頼性(確実性)も向上する。す
なわち、前記可変となるバルブの動作特性の特定状態へ
の固定が効率的にしかも確実に行われるようになる。
【0037】また、前記第1の駆動手段は作動油の油圧
を通じて前記バルブ特性可変機構を駆動し、且つ、前記
判断手段は、前記第1の駆動制御手段によって前記可変
とされるバルブの動作特性を前記特定位置に固定するこ
とが可能か否かを、前記作動油の油圧に基づいて判断す
るのがよい。
【0038】同構成において、前記第1の駆動手段は、
当該内燃機関の出力に基づいて供給される作動油の油圧
を通じて前記バルブ特性可変機構を駆動することにな
る。このような装置構成を適用した場合、前記バルブ特
性可変機構の緻密な制御が容易になるとともに、同第1
の駆動手段による前記バルブ特性可変機構の駆動能力が
作動油の油圧に正確に反映される。従って、当該機関が
運転を停止することで第1の駆動手段による前記バルブ
特性可変機構の駆動能力が低下した場合、同バルブ特性
可変機構の駆動力の供給を速やかに前記第2の駆動手段
に委ねることができるようになる。よって、前記バルブ
特性可変機構を駆動して前記可変とされるバルブの動作
特性を前記特定位置に固定するに際し、その作業効率の
最適化や、エネルギー(燃料や電力)消費量の最小化が
図られるようになる。
【0039】なお、上記各構成は、例えば、内燃機関出
力軸の回転位相に対するカムシャフトの回転位相を変位
せしめて吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の
(動作特性としての)作動タイミングを可変とする(バ
ルブ特性可変機構としての)バルブタイミング可変機構
と、当該内燃機関の運転状態に基づいて前記バルブタイ
ミング可変機構を制御する制御手段と、前記作動バルブ
タイミングを、その可変範囲の特定位置に固定する固定
機構と、を有する内燃機関の制御装置に対し、好適に適
用することができる。
【0040】また、上記各構成は、内燃機関のカムシャ
フトと出力軸とのうちの一方に連結されるとともに、内
部に放射状に形成された仕切壁を有するハウジングと、
前記カムシャフトと出力軸とのうち他方に連結されると
ともに、前記ハウジング内部に回動可能に配置され、前
記仕切壁によりハウジング内に形成される区画を進角油
圧室と遅角油圧室とに区分する放射状ベーンを有するベ
ーン体と、前記進角油圧室と遅角油圧室とに供給する作
動油圧力を制御し前記ベーン体を前記ハウジングに対し
て相対回転させることにより出力軸とカムシャフトとの
相対回転位相を変化させる油圧制御装置と、前記ベーン
体に設けられ、前記油圧室内の圧力が所定の圧力より低
いときにベーン体から突出してハウジングに設けられた
係合孔に係合し、前記ベーン体と前記ハウジングとの相
対位相を特定の位相に固定する固定機構と、を有してな
り、当該内燃機関のバルブタイミングを可変とする機
能、及び同バルブタイミングをその可変範囲の特定位置
に固定する機能を併せ備えた内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置に対し、好適に適用することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態について説明する。本
実施の形態の装置は、車載用エンジンに設けられる制御
装置(バルブタイミング制御装置)である。
【0042】図1において、内燃機関としての車載用エ
ンジン(以下、エンジンという)1は、複数のシリンダ
11を備えて構成される。各シリンダ11内に往復動可
能に設けられたピストン12は、コネクティングロッド
13を介して、エンジン1の出力軸であるクランクシャ
フト14に接続されている。シリンダ11内においてピ
ストン12の上側には燃焼室15が形成されている。イ
グナイタ16は、適宜のタイミングで高電圧を誘起し、
点火プラグ17に電気火花を発生させる。燃焼室15に
導入された混合気は、点火プラグ17の発生する電気火
花によって点火される。燃焼室15は、吸気ポート30
を通じて吸気通路31に、また、排気ポート40を通じ
て排気通路41に連通している。
【0043】また、吸気ポート30に噴孔を臨ませるよ
うに燃料噴射弁18が設けられている。燃料噴射弁18
は、加圧ポンプ(図示略)を介し燃料タンク(図示略)
から移送された燃料(ガソリン)を、吸気ポート30内
(燃焼室へ向かう方向)に噴射供給する。吸気通路31
の通路途中には、吸気の脈動を抑制するためのサージタ
ンク32や、吸気中の塵や埃等を取り除くためのエアク
リーナボックス33が設けられている他、同通路31内
を流れる新気の質量(吸入空気質量)に対応した電気信
号を出力するエアフローメータ51が取り付けられてい
る。吸気通路31においてエアフローメータ51より下
流の部位には、同吸気通路31内を流れる吸気の流量を
調整するスロットルバルブ34が設けられている。
【0044】スロットルバルブ34には、同バルブ34
を開閉駆動するスロットル用アクチュエータ34aや、
スロットルバルブ34の開度に対応した電気信号をエン
ジン用電子制御装置(エンジンECU)50に出力する
スロットルポジションセンサ52の他、アクセルペダル
35に機械的に接続され同アクセルペダル35の操作量
に対応した電気信号をエンジンECU50に出力するア
クセルポジションセンサ53が取り付けられている。
【0045】一方、排気通路41の通路途中には、触媒
ケーシング42やマフラー(図示略)が設けられている
他、同通路41を通じて触媒ケーシング42に流入する
排気の空燃比に対応した電気信号をエンジンECU50
に出力する空燃比センサ54が取り付けられている。
【0046】触媒ケーシング42は、例えば、同触媒ケ
ーシング42に流入する排気の空燃比が理論空燃比近傍
の所定の空燃比であるときに、排気中に含まれる炭化水
素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO
x)を浄化する三元触媒等をその内部に備える。
【0047】また、クランクシャフト14の端部に取り
付けられたタイミングロータ55aと、タイミングロー
タ55a近傍に取り付けられた電磁ピックアップ55b
とを備えて構成されるクランク角センサ55は、クラン
クシャフト14の回転位相に応じた電気信号をエンジン
ECU50に出力する。また、シリンダ11の外郭をな
すシリンダブロック1aや、吸気ポート30や排気ポー
ト40の外郭をなすシリンダ11ヘッド1bの内部に
は、冷却水通路1cが形成されている。冷却水通路1c
の所定部位には水温センサ56が設けられており、同冷
却水通路1c内を流れる冷却水の温度(冷却水温)に応
じた電気信号をエンジンECU50に出力する。
【0048】燃焼室に臨む吸気ポート30の開口端は、
シリンダヘッド1bに進退自在に支持された吸気バルブ
36によって開閉される。また、燃焼室に臨む排気ポー
ト40の開口端は、同じくシリンダヘッド1bに進退自
在に支持された排気バルブ46によって開閉される。こ
れらバルブ36,46は、それぞれ吸気カムシャフト3
7および排気カムシャフト47の回転動作に連動す
る。。また、吸気カムシャフト37及び排気カムシャフ
ト47各々の先端部に取り付けられたカムスプロケット
38,48は、タイミングチェーン19を介してクラン
クシャフト14につながっている。
【0049】エンジン1の運転時には、クランクシャフ
ト14の回転力がタイミングチェーン19および吸気カ
ムスプロケット38,48を介して各カムシャフト3
7,47に伝達される。この結果、各カムシャフト3
7,47がクランクシャフト14の回転に同期して回転
し、ピストン12の往復動に対応する所定のタイミング
で各バルブ36,46を開閉する。すなわち、各バルブ
36,46は、ピストン12の上下動に応じたエンジン
1の吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程
に同期して、所定のタイミングで作動可能となってい
る。
【0050】また、吸気カムスプロケット38が取り付
けられる吸気カムシャフト37の先端部は、吸気カムス
プロケット38および吸気カムシャフト37間の相対的
な回転位相、言い換えるとクランクシャフト14および
吸気カムシャフト37間の相対的な回転位相(吸気バル
ブ36のバルブタイミング)を可変調整するためのバル
ブタイミング可変機構100を構成する。なお、バルブ
タイミング可変機構100は、エンジンECU50の指
令信号に基づく油圧制御によって作動する。また、吸気
カムシャフト37の端部に取り付けられたタイミングロ
ータ(図示略)と、同タイミングロータの近傍に取り付
けられた電磁ピックアップ57bとを備えて構成される
カム角センサ57は、吸気カムシャフト37の回転位相
に応じた電気信号をエンジンECU50に出力する。
【0051】また、エンジン1が搭載される車両のドラ
イブシャフト(図示略)と、クランクシャフト14と
は、油圧制御に基づいて機能する周知の自動変速機60
を介して、駆動連結及び連結解除がなされる。自動変速
機60は、自動変速機用電子制御装置(変速機用EC
U)70を介してシフト位置センサ71と電気的に接続
されている。シフト位置センサ71は、車両の運転席
(図示略)に設けられたシフト操作装置(シフトレバ
ー)72に取り付けられる。運転者がシフト操作装置7
2を操作することにより、当該車両の変速モードがP
(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラ
ル)、D(ドライブ)、S(セカンド)及びL(ロー)
等に切り換わる。シフト位置センサ71は、現在設定さ
れている変速モードに対応する識別信号を変速機ECU
70に出力する。さらに、変速機ECU70には、車速
センサ73が電気的に接続されている。車速センサ73
は、当該車両の車速に応じた信号を変速機用ECU70
に出力する。
【0052】エンジンECU50及び変速機ECU70
は、周知のマイクロコンピュータである。エンジンEC
U50および変速機ECU70の内部では、中央処理装
置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダ
ムアクセスメモリ(RAM)、バックアップRAM、タ
イマーカウンタ、A/D変換器を含む外部入力回路、外
部出力回路等が相互に接続され、論理演算回路を構成し
ている。
【0053】エンジンECU50は、上記スロットルポ
ジションセンサ52、アクセルポジションセンサ53、
空燃比センサ54、クランク角センサ55、クランク角
センサ55、水温センサ56およびカム角センサ57の
他、エンジン1の各部位に取り付けた各種センサの出力
する検出信号を外部入力回路を介して入力し、エンジン
1の運転状態に関連する各種情報を把握する。そして、
これら各種情報に基づき、イグナイタ16、燃料噴射弁
18、スロットルバルブ34やバルブタイミング可変機
構100等、エンジン1の各構成部材を駆動する。すな
わち、エンジンECU50は、燃料噴射弁18を通じて
行う吸気ポート30への燃料噴射の制御(燃料噴射制
御)、燃焼室15に導入された混合気の点火時期(イグ
ナイタに電流を付与するタイミング)を決定する制御
(点火時期制御)、或いはバルブタイミング可変機構1
00の駆動制御(バルブタイミング制御)等、エンジン
1の運転に関する各種制御を併せて実行する。
【0054】一方、変速機ECU70は、基本的にはシ
フト位置センサ71の出力する信号に基づき、また車速
センサの出力信号等エンジン1の運転状態を反映する各
種パラメータを加味することにより、駆動装置74への
指令信号を通じて自動変速機60を油圧制御し、上記ド
ライブシャフト(図示略)とクランクシャフト14とを
所定の変速段で駆動連結、或いは連結解除するといった
制御を行う。
【0055】また、両ECU50,70は、相互間で各
種信号を通信しており、エンジンECU50の実行する
各種制御の処理内容は変速機ECU70の実行する制御
に反映され、一方、変速機ECU70の実行する制御の
処理内容はエンジンECU50の実行する各種制御に反
映される。
【0056】なお、上記バルブタイミング可変機構10
0は、同機構100を油圧駆動するための各種周辺部材
(エンジンECU50や変速機ECU70を含む)と併
せて、エンジン1のバルブタイミング制御装置を構成す
る。
【0057】以下、このような構成を備えたバルブタイ
ミング制御装置について詳細に説明する。
【0058】図2には、バルブタイミング可変機構10
0の正面断面構造及び同機構100の各種周辺部材の概
略構成を示す。
【0059】同図2に示すように、バルブタイミング可
変機構100の内部に設けられた内部ロータ101は、
吸気カムシャフト37の先端にボルト等で締結されるこ
とで同吸気カムシャフト37と一体回転可能とされる。
この内部ロータ101の外周には、4枚の羽根体(ベー
ン)101aが放射状に形成されている。
【0060】また、この内部ロータ101の外周を覆う
ようにハウジング102が設けられている。これらのハ
ウジング102は、複数の取り付けボルト103により
吸気カムスプロケット38に固定されることで、同吸気
カムスプロケット38と一体回転可能とされる。なおハ
ウジング102の内周には、内部ロータ101のベーン
101aと同数(4枚)の凸部102aが形成されてお
り、隣り合った凸部102aの間に形成された凹部10
4内に個々のベーン101aが収容されている。
【0061】ベーン101aの先端は凹部104の内周
と摺接し、凸部102aの先端は内部ロータ101の外
周と摺接している。その結果、内部ロータ101及び吸
気カムシャフト37と、吸気カムスプロケット38及び
ハウジング102は、互いに同一の軸心を中心として相
対回動可能となる。
【0062】また、凹部104には、ベーン101aに
よって区画されることで2つの空間105,106が形
成されている。以後、これら2つの空間105,106
のうち、ベーン101aに対して吸気カムシャフト37
の回転方向(矢指α方向)側の空間105を遅角油圧
室、その反対側の空間106を進角油圧室という。ま
た、内部ロータ101に設けられた1つのベーン101
aには、カムシャフト37の軸方向に沿って貫通孔(収
容孔)130が貫通形成されている。収容孔130には
中間位置ロックピン131が収容されている。中間位置
ロックピン131は、内部ロータ101及びハウジング
102を特定の相対位相に固定する機能を有する。
【0063】このように構成されたバルブタイミング可
変機構100では、遅角油圧室105や進角油圧室10
6等、各部位に供給される油圧の制御を通じて、両回転
部101,102間の相対位相が自在に変更或いは保持
される。
【0064】次に、上記バルブタイミング可変機構10
0の各部位に供給する油圧を制御する油圧制御系につい
て説明する。
【0065】同図2において、オイルポンプ201は、
クランクシャフト37の回転力に基づき機械的に駆動さ
れ、オイルパン202内の作動油を吸引し、供給油路P
1を介してオイルコントロールバルブ(OCV)203
に作動油を供給する。
【0066】このOCV203はデューティ制御に基づ
き開度制御される4ポート弁であり、上記供給油路P1
に加え、作動油をオイルパン202に還流する2本の排
出油路P2,P3と、上記バルブタイミング可変機構1
00の遅角油圧室105に連通する遅角油路P4と、進
角油圧室106に連通する進角油路P5とが接続されて
いる。OCV203は往復摺動可能に配設されたスプー
ル204と、同スプール204を付勢するコイルバネ2
05と、電圧を印加されることによってスプール204
を矢指β方向に吸引する電磁ソレノイド(図示略)を内
蔵する。
【0067】上記電磁ソレノイドに印加される電圧は、
エンジンECU50によってデューティ制御されてい
る。電磁ソレノイドが発生する吸引力は、印加される電
圧のデューティ比に応じて変化する。この電磁ソレノイ
ドが発生する吸引力とコイルバネ205の付勢力との釣
り合いによって、スプール204の位置が決められる。
【0068】スプール204が移動することによって、
遅角油路P4及び進角油路P5と、供給油路P1及び排
出油路P2,P3との連通量が変化し、遅角油路P4及
び進角油路P5に対して供給される作動油の量、あるい
はこれら油路P4,P5より排出される作動油の量が変
化する。エンジンECU50は、このようにして上記遅
角油圧室105及び進角油圧室106内の油圧を調節す
ることにより、内部ロータ101及びハウジング102
の相対的な動きを制御する。
【0069】他方、オイルポンプ201によって吸引さ
れた作動油の一部は、供給油路P1から分岐する油路P
6を通じてオイルスイッチングバルブ(OSV)250
に供給される。OSV250は、OCV203と同様、
電磁ソレノイド(図示略)及びコイルバネ(図示略)の
協働によって往復動するスプール(図示略)を内蔵し、
同電磁ソレノイドへの供給電圧がエンジンECU50に
よってデューティ制御されることで開度制御される3ポ
ート弁である。OSV250には、上記油路P6に加
え、作動油をオイルパン202に還流する排出油路P7
と、中間位置ロックピン131を備えたベーン101a
が収容される凹部104内の所定部位に連通するロック
ピン制御油路P8とが接続されている。エンジンECU
50は、OCV203と同様、ロックピン制御油路P8
を通じて供給する作動油の油圧を調節することにより、
中間位置ロックピン131の作動状態を制御する。
【0070】なお、ハウジング102(吸気カムスプロ
ケット38)に対する内部ロータ101(吸気カムシャ
フト37)の相対位相が矢指方向αに向かって最も進ん
だ状態は、吸気バルブ36のバルブタイミング(以下、
単にバルブタイミングという)が最も進角された状態に
あたる。このときの両回転部101,102の相対位相
を、以下「最進角位置」という。一方、ハウジング10
2に対する内部ロータ101の相対位相が矢指方向αに
向かって最も遅れた状態は、吸気バルブ36のバルブタ
イミング(以下、単にバルブタイミングという)が最も
遅角された状態にあたる。このときの両回転部101,
102の相対位相を、以下「最遅角位置」という。すな
わち、本実施の形態のエンジン1では、上記「最進角位
置」および「最遅角位置」間でバルブタイミングが可動
となる。そして、中間位置ロックピン131は、このよ
うに内部ロータ101及びハウジング102の相対位相
によって決定づけられるバルブタイミングがその可変範
囲内の中間状態にあるところで、内部ロータ101及び
ハウジング102の相対位相を固定する。この相対位相
に対応するバルブタイミングを、以下「中間位置のバル
ブタイミング」という。
【0071】次に、上記中間位置ロックピン131の構
造及び機能について、詳しく説明する。
【0072】次に、図3(a)及び図3(b)には、内
部ロータ101及びハウジング102の相対位相が可変
範囲の中間にあるときの中間位置ロックピン131及び
その周辺部位の断面構造、すなわち図2の状態にあるバ
ルブタイミング可変機構100について、III−III線に
沿った断面構造を示す。なお、図3(a)は、OSV2
50によるロックピン制御油路P8への作動油(油圧)
供給が行われていない状態を示す(図2を併せ参照)。
また、図3(b)は、OSV250によるロックピン制
御油路P8への作動油(油圧)供給が行われている状態
を示す(図2を併せ参照)。
【0073】両図3(a),(b)に示すように、収容
孔130は、その内部において中間位置ロックピン13
1が往復動可能となるように形成されている。ハウジン
グカバー110及び側板111は、ボルト締結等によっ
てハウジング102と一体形成され、内部ロータ101
をクランクシャフト37の軸方向両端から挟持する。
【0074】側板111には、ロックピン131の先端
部131aと係合する形状を有する係止穴111bが設
けられている。係止穴111bは、ハウジングカバー1
10と対峙する方向に向かって開口する。また、係止穴
111bの奥部は、ロックピン制御油路P8と連通して
いる。一方、中間位置ロックピン131の後端部にはコ
イルバネ131bを収容するバネ収容穴131cが設け
られている。コイルバネ131bは、収容孔130内に
収容された中間位置ロックピン131をハウジングカバ
ー110側から側板111側に向けて付勢する。
【0075】ここで、図3(a)に示すように、OSV
250によるロックピン制御油路P8への作動油(油
圧)供給が行われていない状態では、コイルバネ131
bのバネ力により、中間位置ロックピン131の先端部
131aが係止穴111bに係合し、内部ロータ101
及びハウジング102の相対位相が固定される。
【0076】一方、図3(b)に示すように、ロックピ
ン制御油路P8を通じて矢指C方向に十分高い油圧が付
与されると、この油圧がコイルバネ131bのバネ力に
打ち勝って中間位置ロックピン131の先端部131a
を係止穴111bから離間させる。
【0077】例えば、エンジン1の始動時或いは始動時
直後においては、中間位置ロックピン131によりバル
ブタイミングは中間位置に固定されている。その後作動
油の温度が上昇し、所定値を上回る(作動油の粘性があ
る程度低下する)ようになると、エンジンECU50の
油圧制御に基づき、中間位置ロックピン131によるバ
ルブタイミングの固定機能が解除され、通常の運転状態
が持続する限りこの解除状態が保持されることになる。
【0078】つづいて、このバルブタイミング可変機構
100の作動制御について説明する。
【0079】エンジンECU50は、クランク角センサ
55等の各種センサの検出結果より把握されるエンジン
1の運転状態に基づき、バルブタイミングの目標値(以
下「目標バルブタイミング」という)VTTを逐次更新
・算出する。そして、エンジンECU50は、クランク
角センサ55とカム角センサ57との出力信号から把握
される実際のバルブタイミング(以下「実作動バルブタ
イミング」という)VTと上記目標バルブタイミングV
TTとの比較に基づきデューティ指令値DTを算出す
る。さらに、エンジンECU50は、この算出したデュ
ーティ指令値DTに応じたデューティ比の指令信号(電
圧)をOCV203の電磁ソレノイドに印加する。こう
してOCV203の開度を調節することで、バルブタイ
ミング可変機構100の各油圧室105,106内の油
圧を適宜調節し、同機構100を作動させる。上記のよ
うな態様で、エンジンECU50はバルブタイミング可
変機構100の作動制御(フィードバック制御)し、吸
気バルブ36のバルブタイミング(実作動バルブタイミ
ングVT)を目標バルブタイミングVTTに収束させ
る。なお、このような態様で実施するバルブタイミング
の変更制御を、通常モードのバルブタイミング制御とい
う。
【0080】ところで、中間位置ロックピン131の機
能を利用し、バルブタイミングを特定の位相に固定した
状態でエンジン1の始動を行うためには、エンジン1が
始動する以前にバルブタイミングを固定しておく必要が
ある。ところが、停止状態にあるエンジン1では、エン
ジン出力によって駆動されるオイルポンプ201も作動
しなくなるため、この状態でバルブタイミング可変機構
を駆動するは困難である。また、運転中のエンジン1で
は、バルブタイミングの変更制御を継続的に実施するこ
とにより、可能な限りエンジンの運転状態の最適化を図
ることが望まれる。その一方、エンジン1が停止すれば
作動油の油圧は急速に失われるため、たとえエンジンの
停止直後にバルブタイミングを固定位置まで移行させる
よう試みたとしても、バルブタイミングをその固定位置
まで確実に到達させることは保証し得ない。
【0081】そこで、本実施の形態にかかるバルブタイ
ミング制御装置では、エンジン1の停止に先立って実施
される予備的な事象をエンジンECU50が認識し、こ
の認識に基づき、中間位置ロックピン131によってバ
ルブタイミングを中間位置に固定する操作をエンジン1
が停止する直前に開始する制御を実施する。
【0082】以下、本実施の形態のエンジン1が行うバ
ルブタイミング制御に関し、その基本的な制御手順につ
いてフローチャートを参照して説明する。
【0083】図4には、バルブタイミング制御を実施す
るための「バルブタイミング制御ルーチン」を示す。本
ルーチンは、エンジンECU50を通じてエンジン1の
運転中、所定時間間隔で実行される。
【0084】同ルーチンに処理が移行すると、エンジン
ECU50は先ずステップS101において、エンジン
1の始動時から現時点までの冷却水温THWの履歴に基
づいて中間止め解除水温THWSTDを決定する。ここ
で、中間止め解除水温THWSTDとは、エンジン1の
運転状態を最適化する上で、バルブタイミングを中間位
置に固定する方が望ましいか否かを判断するための基準
となる冷却水温である。例えば、作動油の油温が所定の
基準値THOSTDを下回っていると、その粘度が高す
ぎてバルブタイミング可変機構100に対し十分な油圧
が供給されない。また、作動油の油温は、冷却水温TH
Wが高くなるほど高くなり、冷却水温THWが低くなる
ほど低くなる傾向にはあるものの、同等の熱量を付与し
た場合であれ、両者の温度変化の速度は異なる。例え
ば、エンジン1の始動時には、作動油の油温と冷却水温
THWとは等温であると推定されるが、作動油と冷却水
とがエンジン1から同等の熱量を吸収した場合、作動油
の油温の方が、冷却水温THWに比べ早く昇温する傾向
を示す。
【0085】そこでエンジンECU50は、同ステップ
S101においては、現時点までの冷却水温THWの履
歴と、予め実験等に基づいて作成されたマップや関数等
とを併せ参照することによって、上記作動油の油温の基
準値THOSTDに対応する冷却水温(中間止め解除水
温)THWSTDを求める。
【0086】そして、冷却水温THWが中間止め解除水
温THWSTDを下回っている状態では、作動油の粘度
が高くバルブタイミングを中間位置に固定する方が望ま
しいと判断し、一方、冷却水温THWが中間止め解除水
温THWSTD以上になっている状態では、作動油の粘
度は十分低く、バルブタイミングの変更制御を実施して
差し支えないと判断する(ステップS102)。
【0087】上記ステップS102において作動油の粘
度が高くバルブタイミングを中間位置に固定する方が望
ましいと判断した場合、エンジンECU50はその処理
をステップS200に移行する。同ステップS200に
おいてエンジンECU50は、OSV250を制御する
ことによって、ロックピン制御油路P8を通じた係止穴
111bへの油圧供給を停止する(ステップS20
0)。図3(a)及び図3(b)において説明したよう
に、ロックピン制御油路P8を通じた係止穴111bへ
の油圧供給が停止された状態でバルブタイミングが中間
位置に達すると、コイルバネ131bのバネ力により、
中間位置ロックピン131の先端部131aは係止穴1
11bに速やかに係合する。また、中間位置ロックピン
131の先端部131aが係止穴111bに既に係合し
ている場合には、その状態が維持されることになる。
【0088】一方、上記ステップS102において作動
油の粘度は十分低くバルブタイミングの変更制御を実施
して差し支えないと判断した場合、エンジンECU50
はその処理をステップS103に移行する。同ステップ
S103においてエンジンECU50は、変速機ECU
70との交信を通じて、シフト操作装置72による変速
モード(シフト位置)が、P(パーキング)及びN(ニ
ュートラル)の一方に設定されているか否かを判断す
る。自動変速機付き車両に搭載されたエンジンでは、当
該車両の運転者は、エンジンの運転を停止するに先立
ち、シフト操作装置72の変速モードを「P」若しくは
「N」に設定するといった操作(変速モードを車両の走
行状態に対応するシフト位置から車両の非走行状態に対
応するシフト位置に切り換える操作)を必然的に行う。
また、多少の個人差はあれ、変速モードを「P」若しく
は「N」に設定した後、数秒程度が経過したところでエ
ンジンの運転を停止することとなる。そこで、エンジン
ECU50は、シフト操作装置72による変速モードが
「P」若しくは「N」に切り換わったことを引き金とし
て、実作動バルブタイミングVTを中間位置に近接させ
る制御を開始する。
【0089】すなわち、上記ステップS102における
判断が肯定である場合、エンジンECU50は数秒以内
にエンジン1が停止すると予測し、その処理をステップ
S104に移行する。ステップS104においてエンジ
ンECU50は、目標バルブタイミングVTTを優先的
に中間位置或いは中間位置近傍の値(以下、中間位置目
標バルブタイミングVTTMという)に設定する。
【0090】続くステップS400においてエンジンE
CU50は、実作動バルブタイミングVTを中間位置目
標バルブタイミングVTTMに収束させる処理を実行す
る。
【0091】一方、先のステップS103における判断
が否定であった場合、エンジンECU50はエンジン1
の運転は継続されるものと推定し、その処理をステップ
S300に移行する。
【0092】ステップS300においてエンジンECU
50は、上述した通常モードのバルブタイミング制御を
実施する。すなわち、実作動バルブタイミングVTを、
エンジン1の運転状態を最適化するべく算出された目標
バルブタイミングVTTに収束させるためのフィードバ
ック制御を実行する。
【0093】上記ステップS200、S300又はS4
00の何れかを経た後、エンジンECU50は本ルーチ
ンを一旦抜ける。
【0094】なお、エンジン1の運転停止と同期し、エ
ンジンECU50は別途のルーチンに従い中間位置ロッ
クピン131(先端部131a)を係止穴111bに係
合させる制御を実行する。すなわち、OSV250を制
御することによってロックピン制御油路P8を通じた係
止穴111bへの油圧供給を停止するとともに、OCV
203を制御することによりバルブタイミングを中間位
置まで移行させる。このとき、上記ステップS400で
の処理によってバルブタイミングが既に中間位置まで到
達していれば、中間位置ロックピン131(先端部13
1a)は直ちに係止穴111bと係合することとなる。
また、中間位置にまでは到達していない場合であって
も、同ステップS400での処理により、バルブタイミ
ングは少なくともその中間位置に近接している。このた
め、エンジン1の運転停止に伴って作動油の油圧が低下
しバルブタイミング可変機構100が作動しなくなる前
に、バルブタイミングの中間位置への固定が確実に完了
するようになる。
【0095】このように、本実施の形態のバルブタイミ
ング制御装置では、エンジン1の運転状態に応じて適宜
更新される目標バルブタイミングVTTに実作動バルブ
タイミングVTを収束させる変更制御を行う一方、バル
ブタイミング可変機構100の作動状態(作動油の粘
度)がそうしたバルブタイミングの変更制御に適さない
場合には、中間位置ロックピン131を用いてバルブタ
イミングを中間位置に固定する。さらに、エンジン1の
運転停止が間近であると予測した場合には、エンジン1
の運転が実際に停止する前に、中間位置ロックピン13
1を係止穴111bとの係合位置(固定位置)に向けて
移行する処理を開始する。
【0096】このため、エンジン1が停止することで作
動油の油圧が急速に失われることになっても、バルブタ
イミングをその固定位置(中間位置)まで確実に到達さ
せることができるようになる。
【0097】よって、バルブタイミングを確実に中間位
置に固定した状態で次回のエンジン始動を行うことがで
きるようになり、エンジン始動時におけるバルブタイミ
ングの不安定やバルブ反力トルクに起因する打音の発生
は確実に解消される。また、エンジン始動時における排
気特性の好適化も図られるようになる。
【0098】なお、当該第1の実施の形態においては、
シフト操作装置72による変速モードが「P」若しくは
「N」に切り換わったことを「引き金」として、実作動
バルブタイミングVTを中間位置に近接させるといった
制御構造を適用することとした(図4のステップS10
3を参照)。これに対し、機関停止に先立つ事象として
ある程度の確実性が保証されるのであれば、変速モード
の切り換わりに限らず他の事象を「引き金」として採用
することとしてもよい。
【0099】また、変速モードが「N」に切り換わり、
その状態が1秒以上継続した場合に、実作動バルブタイ
ミングVTを中間位置に近接させるといった複合的な条
件を「引き金」として採用してもよい。ちなみに、この
ような条件を「引き金」として採用するのであれば、自
動変速機を搭載した車両のエンジンに限らず、マニュア
ルトランスミッションを搭載した車両のエンジンにも、
本実施の形態とほぼ同等の制御構造を適用することがで
きる。
【0100】また、本実施の形態においては、上記「引
き金」となる事象の発生に伴い、作動バルブタイミング
VTを中間位置目標バルブタイミングVTTMに収束さ
せる処理を実行することとした。このような制御構造の
他、例えば、上記「引き金」となる事象の発生に伴い、
作動バルブタイミングVTを変更させる範囲を、「中間
位置」近傍の所定範囲内に限定するといった制御構造を
適用してもよい。また、作動バルブタイミングVTが中
間位置に到達した時点で、OSV250を制御し、(エ
ンジン1の停止前であっても)中間位置ロックピン13
1を係止穴111bに係止するといった制御構造等を適
用してもよい。 (第2の実施の形態)次に、本発明を具体化した第2の
実施の形態について、上記第1の実施の形態と異なる点
を中心に説明する。本実施の形態の装置は、上記第1の
実施の形態と同じく車載用エンジンに設けられるバルブ
タイミング制御装置である。
【0101】第2の実施の形態の装置にあっても、バル
ブタイミング可変機構100やエンジンECU50を含
む車載用エンジン1の基本構成は、上記第1の実施形態
の装置と同等である。このため、それら構成に関するこ
こでの重複する説明は割愛する。
【0102】先ず、本実施の形態にかかるバルブタイミ
ング制御装置は、基本的にはエンジン1の運転に伴って
発生する出力で駆動されるオイルポンプ201に対し、
エンジン1の停止後、要求に応じて補助的な駆動力を付
与することにより、バルブタイミング可変機構100を
作動し、バルブタイミングを確実に中間位置に移行させ
る制御構造を適用する点で第1の実施の形態と異なる。
【0103】以下、本実施の形態のエンジン1が行うバ
ルブタイミング制御に関し、とくにエンジン1の運転停
止後、オイルポンプ201の作動に関し、機関運転に頼
らない補助的な駆動源を適宜活用してバルブタイミング
を中間位置に固定するための制御手順について説明す
る。
【0104】図5には、本実施の形態にかかるバルブタ
イミング制御装置が実行する「バルブタイミング補助制
御ルーチン」について説明する。本ルーチンは、エンジ
ン1の運転中、およびエンジン1の停止後所定期間(例
えばエンジンの停止後30秒間)、エンジンECU50
を通じて所定時間間隔で実行される。
【0105】なお、エンジンECU50は、本ルーチン
の他、上記第1の実施の形態で説明した「バルブタイミ
ング制御ルーチン」(図4参照)と同等の制御ルーチン
を、エンジン1の運転中は所定間隔で実行する。
【0106】上記「バルブタイミング補助制御ルーチ
ン」に処理が移行すると、エンジンECU50は先ずス
テップS501において、エンジン1が停止しているか
否かを判断する。そして、その判断が否定である場合
(エンジン1が運転されている場合)、エンジンECU
50は本ルーチンを一旦抜ける。一方、同ステップS5
01での判断が肯定である場合、エンジンECU50は
その処理をステップS502に移行する。
【0107】ステップS502においてエンジンECU
50は、バルブタイミング可変機構100に供給される
作動油の油圧が所定値以下になっているか否かを判断す
る。作動油の油圧は、油路P4若しくは油路P5等に油
圧センサ(図示略)を取り付けて直接検出するか、或い
は、OCV203の制御量(制御デューティ)に対応す
るバルブタイミングの変化量や応答性に基づいて推定す
る。
【0108】上記ステップS502における判断が肯定
である場合、エンジンECU50はその処理をステップ
S503に移行する。ステップS503においてエンジ
ンECU50は、エンジン1の始動時にクランクシャフ
ト37を回転させるべく、同クランクシャフト37に付
設されている周知の電動式スタータ(図示略)を作動さ
せ、クランクシャフト37を回転させる(オイルポンプ
201を駆動する)。またこれと同時に、エンジンEC
U50は、中間位置ロックピン131(先端部131
a)を係止穴111bに係合させる制御を実行する。す
なわち、OSV250を制御することによってロックピ
ン制御油路P8を通じた係止穴111bへの油圧供給を
停止するとともに、OCV203を制御することにより
バルブタイミングを中間位置まで移行させる。バルブタ
イミングが中間位置まで到達すると、コイルバネ131
bのバネ力によって中間位置ロックピン131(先端部
131a)は直ちに係止穴111bと係合することとな
る(図3を参照)。
【0109】一方、上記ステップS502における判断
が否定である場合、エンジンECU50はその処理をス
テップS504に移行する。ステップS504において
エンジンECU50は、電動式スタータを作動させるこ
となく、中間位置ロックピン131(先端部131a)
を係止穴111bに係合させる制御を実行する。すなわ
ち、OSV250を制御することによってロックピン制
御油路P8を通じた係止穴111bへの油圧供給を停止
するとともに、OCV203を制御することによりバル
ブタイミングを中間位置まで移行させる。そして、バル
ブタイミングが中間位置まで到達すると、コイルバネ1
31bのバネ力によって中間位置ロックピン131(先
端部131a)が直ちに係止穴111bと係合すること
は、上記ステップS503における処理結果と同様であ
る。
【0110】上記ステップS503若しくはS504の
何れかを経た後、エンジンECU50はステップS50
5において、中間位置ロックピン131(先端部131
a)が係止穴111bと係合しているか否か、言い換え
ればバルブタイミングが中間位置に固定されたか否かを
判断する。例えば、バルブタイミングが中間位置におい
て所定期間(例えば、本ルーチンを所定回数実行する
間)変動していない場合、バルブタイミングは中間位置
に固定されたものと判断することができる。
【0111】上記ステップS505における判断が否定
である場合、エンジンECU50は本ルーチンを一旦終
了する。この場合、本ルーチンへの割り込みは再度繰り
換えされる。一方、上記ステップS505における判断
が肯定である場合、エンジンECU50はステップS5
06に移行し、本ルーチンへの再度の割り込みを禁止す
る処理(制御終了処理)を行った上で、同ルーチンを抜
ける。
【0112】このように、本実施の形態のバルブタイミ
ング制御装置によれば、エンジン1の停止後、バルブタ
イミング可変機構100を駆動してバルブタイミングを
中間位置まで移行させるために十分な回転力(オイルポ
ンプ201を作動させる回転力)がクランクシャフト3
7に得られない場合であっても、電動式スタータを活用
してクランクシャフト37(オイルポンプ201)を駆
動することにより、バルブタイミングをその固定位置
(中間位置)まで確実に到達させることができるように
なる。
【0113】よって、バルブタイミングを確実に中間位
置に固定した状態で次回のエンジン始動を行うことがで
きるようになり、エンジン始動時におけるバルブタイミ
ングの不安定やバルブ反力トルクに起因する打音の発生
は確実に解消される。また、エンジン始動時における排
気特性の好適化も図られるようになる。
【0114】なお、当該第2の実施の形態においては、
バルブタイミング可変機構100を駆動する第1の駆動
手段としてのエンジン1の機関出力に頼ることなく、バ
ルブタイミングを変更させ得る補助的な駆動源(第2の
駆動手段)として、電動式スタータを適用することとし
た。これに対し、補助的な駆動源として、バルブタイミ
ング可変機構100を駆動する専用のアクチュエータを
設ける構成を適用してもよい。
【0115】また、本実施の形態においては、電動式ス
タータを活用してバルブタイミング可変機構100を駆
動する場合、電動式スタータを作動させてクランクシャ
フト37を回転し、このクランクシャフト37の回転力
によってオイルポンプ201を駆動する構成を適用する
こととした。これに対し、電動式スタータの駆動力をオ
イルポンプ201やバルブタイミング可変機構100に
直接伝達することのできる機構を付加することにしても
よい。
【0116】また、上記各実施の形態では、中間位置ロ
ックピン131をバルブタイミングを特定位置で固定す
る手段として、一箇所にのみ設けることとしたが、複数
箇所に設けることとしてもよい。また、また、バルブタ
イミングを固定する特定位置は、バルブタイミングの可
変範囲のうち、その中間位置以外であってもよい。すな
わち、上記中間位置ロックピン131と同様の構成を備
えた機構を適用することにより、例えば最遅角位置や最
進角位置でバルブタイミングを固定することとしても上
記各実施の形態と同等若しくはこれに準ずる効果を奏す
ることはできる。
【0117】さらに、上記各実施の形態のように、ロッ
クピンと係止穴とを組み合わせて構成された機構ではな
くとも、バルブタイミングをその可変範囲の特定位置で
固定する如何なる機構を採用する装置であっても、上記
各実施の形態で適用することとした制御構造と同様の制
御構造を適用することはできる。
【0118】また、バルブタイミング可変機構は、吸気
カムシャフト側ではなく排気カムシャフト側に、あるい
は吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの両方に設け
る構成としてもよい。
【0119】また、上記各実施の形態では、いわゆるベ
ーン式バルブタイミング可変機構を備えるバルブタイミ
ング制御装置について説明したが、他の作動原理に基づ
くバルブタイミング可変機構、例えばヘリカルスプライ
ン式バルブタイミング可変機構などを備えるバルブタイ
ミング制御装置にあっても、油圧制御に基づき同様のバ
ルブタイミング制御を行う装置であれば、上記各実施の
形態と同様の制御構造を適用することができる。
【0120】さらに、上記各実施の形態では、いわゆる
バルブタイミング制御装置、すなわちエンジンのクラン
クシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフト(若し
くは排気カムシャフト)の回転位相を変更する機構(バ
ルブタイミング可変機構)に本発明を適用することとし
た。これに対し、例えば吸気バルブ若しくは排気バルブ
の開閉動作に関し、そのリフト量を可変調整する機構
(いわゆるバルブリフト量可変機構)等に対しても上記
各実施の形態の同様の制御構造を適用することができ
る。要は、クランクシャフトの回転位相に対する相対的
な動作特性の変化として時間軸上に現れるパラメータ
(吸気バルブ若しくは排気バルブのリフト量のプロフィ
ール)を可変調整する如何なる装置であれ、当該パラメ
ータを可変範囲の特定位置(特定の状態)で固定する機
構を備えるものであれば、上記各実施の形態と同様の制
御構造を適用して、当該各実施の形態と同等若しくはこ
れに準ずる効果を奏することはできる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吸気バルブや排気バルブの動作特性を可変とすることに
よって当該機関の運転状態を最適化するといったバルブ
特性可変機構の利点が機関停止の直前まで活用され、し
かも当該機関の運転が停止した場合には、次回の機関始
動に備えて最適な状態が確保されているようになる。
【0122】また、可変となるバルブの動作特性を特定
状態に固定する制御を実施するにあたり、当該機関の出
力が効率的に活用されるとともに、当該制御の信頼性
(確実性)も向上する。すなわち、前記可変となるバル
ブの動作特性の特定状態への固定が効率的にしかも確実
に行われるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるバルブタイ
ミング制御装置が設けられたエンジンの概要を示す略
図。
【図2】同実施の形態にかかるバルブタイミング可変機
構の正面断面構造を主に示す断面図。
【図3】同実施の形態にかかるバルブタイミング可変機
構の中間位置ロックピン及びその周辺部位の断面構造を
示す断面図。
【図4】同実施の形態のバルブタイミング制御手順を示
すフローチャート。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるバルブタイ
ミング制御手順を示すフローチャート。
【図6】従来のバルブタイミング制御装置に備えられる
バルブタイミング可変機構の正面断面構造を概略的に示
す断面図。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 1a シリンダブロック 1b シリンダヘッド 1c 冷却水通路 11 シリンダ 12 ピストン 13 コネクティングロッド 14 クランクシャフト 15 燃焼室 16 イグナイタ 17 点火プラグ 18 燃料噴射弁 19 タイミングチェーン 30 吸気ポート 31 吸気通路 32 サージタンク 33 エアクリーナボックス 34 スロットルバルブ 34a スロットル用アクチュエータ 35 アクセルペダル 36 吸気バルブ 37 吸気カムシャフト 38,48 カムスプロケット 40 排気ポート 41 排気通路 42 触媒ケーシング 46 排気バルブ 47 排気カムシャフト 50 エンジンECU 51 エアフローメータ 52 スロットルポジションセンサ 53 アクセルポジションセンサ 54 空燃比センサ 55 クランク角センサ 55a タイミングロータ 55b 電磁ピックアップ 56 水温センサ 57 カム角センサ 57b 電磁ピックアップ 60 自動変速機 70 変速機ECU 71 シフト位置センサ 72 シフト操作装置 73 車速センサ 74 駆動装置 100 バルブタイミング可変機構(バルブ特性可変機
構) 101 内部ロータ 101a ベーン 101a,101b 各油路 101b 油路 101c 油路 101 内部ロータ 102 ハウジング 102a 凸部 103 ボルト 104 凹部 105 遅角油圧室 106 進角油圧室 110 ハウジングカバー 111 側板 111a,111b 係止穴 120,130 貫通孔(収容孔) 121 遅角位置ロックピン 121a 先端部 121b コイルバネ 121c バネ収容穴 131 中間位置ロックピン 131a 先端部 131b コイルバネ 131c バネ収容穴 201 オイルポンプ 202 オイルパン 203 オイルコントロールバルブ(OCV) 204 スプール 205 コイルバネ 250 オイルスイッチングバルブ(OSV) P1 供給油路 P2,P3 排出油路 P4 遅角油路 P5 進角油路 P6 油路 P7 排出油路 P8 ロックピン制御油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加本 明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 剛 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小澤 正弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AB17 BA33 CA20 DA00 DA18 EA17 EA21 EA22 EA26 EA33 FA07 GA11 GA32 3G092 AA11 DA01 DA02 DA10 DG05 DG07 EA03 EA04 EA13 FA31 GA10 HF05X HF13Z HF20Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の出力軸の回転動作に連動して往
    復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方
    について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性を
    可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの動作特
    性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備え
    たバルブ特性可変機構と、 当該内燃機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変
    機構を制御する制御手段と、 を有する内燃機関の制御装置であって、 前記制御手段は、当該内燃機関に設けられた変速機のシ
    フト位置が、同機関を搭載する車両の非走行状態に対応
    する位置にある場合、前記バルブ特性可変機構を制御し
    て前記可変とされるバルブの動作特性をその可変範囲の
    特定位置に固定せしめることを特徴とする内燃機関の制
    御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の出力軸の回転動作に連動して往
    復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方
    について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性を
    可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの動作特
    性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備え
    たバルブ特性可変機構と、 当該内燃機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変
    機構を制御する制御手段と、 を有する内燃機関の制御装置であって、 当該機関の運転の停止に先立つ特定のタイミング要素を
    認識するタイミング要素認識手段を有して、且つ、 前記制御手段は、前記特定のタイミング要素が認識され
    た場合に前記バルブ特性可変機構を制御して、前記可変
    とされるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に
    固定せしめることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】内燃機関の出力軸の回転動作に連動して往
    復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方
    について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性を
    可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの動作特
    性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備え
    たバルブ特性可変機構と、 当該内燃機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変
    機構を制御する制御手段と、 を有する内燃機関の制御装置であって、 当該機関の運転の停止に先立つ特定のタイミング要素を
    認識するタイミング要素認識手段を有して、且つ、 前記制御手段は、前記特定のタイミング要素が認識され
    た場合に前記バルブ特性可変機構を制御して、前記可変
    とされるバルブの動作特性をその可変範囲の特定位置に
    接近させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】前記タイミング要素認識手段は、当該内燃
    機関が搭載される車両の変速状態を切り換える変速機の
    シフト位置を検出するシフト位置検出手段を有して、且
    つ、 前記制御手段は、前記検出されるシフト位置が前記車両
    の走行状態に対応する位置から同車両の非走行状態に対
    応する位置に切り換えられたタイミングを前記特定のタ
    イミング要素として認識することを特徴とする請求項2
    又は3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】前記タイミング要素認識手段は、当該内燃
    機関が搭載される車両の運転者が機関停止に先立って行
    う動作を検知する検知手段を有して、且つ、 前記制御手段は、前記機関停止に先立つ動作が検知され
    たタイミングを前記特定のタイミング要素として認識す
    ることを特徴とする請求項2又は3記載の内燃機関の制
    御装置。
  6. 【請求項6】内燃機関の出力軸の回転動作に連動して往
    復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方
    について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性を
    可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの動作特
    性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備え
    たバルブ特性可変機構と、 当該内燃機関の運転状態に基づいて前記バルブ特性可変
    機構を制御する制御手段と、 を有する内燃機関の制御装置であって、 当該内燃機関の停止後、その機関出力に依らない駆動力
    に基づいて前記バルブタイミング可変機構を制御し、前
    記可変とされるバルブの動作特性を前記特定位置に固定
    することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】前記バルブ特性可変機構は、油圧に基づい
    て駆動制御される一方、当該内燃機関の停止後、その駆
    動制御に要する油圧が所定値以下になった場合、前記機
    関出力に依らない駆動力に基づいて制御され、前記可変
    とされるバルブの動作特性を前記特定位置に固定するこ
    とを特徴とする請求項6記載の内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】内燃機関の出力軸の回転動作に連動して往
    復動作する吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方
    について、前記出力軸の回転動作に対応する動作特性を
    可変とする機能、及び前記可変とされるバルブの動作特
    性をその可変範囲の特定位置に固定する機能を併せ備え
    たバルブ特性可変機構と、 当該内燃機関の出力に基づいて前記バルブ特性可変機構
    を駆動する第1の駆動手段と、 当該内燃機関の出力とは独立した駆動力に基づいて前記
    バルブ特性可変機構を駆動する第2の駆動手段と、 前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段を制御す
    る制御手段と、 を有する内燃機関の制御装置であって、 前記制御手段は、 前記第1の駆動手段を制御して前記可変とされるバルブ
    の動作特性を前記特定位置に固定する第1の駆動制御手
    段と、 前記第1の駆動制御手段によって前記可変とされるバル
    ブの動作特性を前記特定位置に固定することが可能か否
    かを判断する判断手段と、 前記判断手段が、前記第1の駆動制御手段によって前記
    可変とされるバルブの動作特性を前記特定位置に固定す
    ることが可能ではないと判断した場合に、前記第2の駆
    動手段を制御して前記可変とされるバルブの動作特性を
    前記特定位置に固定する第2の駆動制御手段と、 を有してなることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 【請求項9】前記第1の駆動手段は作動油の油圧を通じ
    て前記バルブ特性可変機構を駆動し、 且つ、前記判断手段は、前記第1の駆動制御手段によっ
    て前記可変とされるバルブの動作特性を前記特定位置に
    固定することが可能か否かを、前記作動油の油圧に基づ
    いて判断することを特徴とする請求項8記載の内燃機関
    の制御装置。
JP2001113016A 2001-04-11 2001-04-11 内燃機関の制御装置 Withdrawn JP2002309974A (ja)

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