JP2003017047A - アルカリ蓄電池用ニッケル電極およびその製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用ニッケル電極およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高次化されたニッケル酸化物(高次水酸化ニ
ッケル)に残存する酸化剤を減少させて、酸化剤による
悪影響を生じることなく、かつ負極余剰容量を削減して
高容量のアルカリ蓄電池が得られるようにする。 【解決手段】 本発明のアルカリ蓄電池用ニッケル電極
は、正極活物質中の塩素量が正極活物質の質量に対して
0.01質量%以下になるように、塩素を含有する酸化
剤で高次化処理された高次水酸化ニッケルを主体とする
正極活物質を備えている。このように、酸化剤で高次化
処理された高次水酸化ニッケルに残留する塩素量を正極
活物質の質量に対して0.01質量%以下に規制する
と、酸化剤による悪影響を防止することができるように
なるので、高次化された水酸化ニッケルにより負極余剰
容量を削減することができて高容量のアルカリ蓄電池が
得られるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニッケル−水素蓄電
池、ニッケル−カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池
に係り、特に、水酸化ニッケルを主成分とする正極活物
質を備えたニッケル電極およびその製造方法の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種のアルカリ蓄電池の正極として一
般に用いられるニッケル電極は、下記の(1)式および
(2)式で示すように、2価の水酸化ニッケル(Ni
(OH) 2)と3価のオキシ水酸化ニッケル(NiOO
H)の可逆反応を利用している。 Ni(OH)2+OH-→NiOOH+H2O+e-・・・(1) 2OH-→1/2O2+H2O+e- ・・・(2) 上記反応は完全な可逆的反応ではなく、オキシ水酸化ニ
ッケル(NiOOH)から水酸化ニッケル(Ni(O
H)2)に戻る際に、2.2価程度で放電反応が停止し
てしまうという現象が生じた。このため、負極には0.
2価に相当する電気量が不可逆分として常に残存し、こ
の残存した電気量は電池容量に寄与しないこととなる。
【0003】そこで、このような負極での不可逆容量を
削減する方法が、例えば、特許第2765008号公報
で提案されるようになった。ここで、特許第27650
08号公報において提案された方法にあっては、電池作
製前にニッケル電極を予め充電したり、あるいはニッケ
ル電極を化学的に酸化して、水酸化ニッケルを2価を超
えるニッケル酸化物(高次水酸化ニッケル)に変化させ
るようにしている。これにより、負極には不可逆分とし
て残存するような電気量がなくなり、全ての電気量が電
池容量に寄与することとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、予め水
酸化ニッケルを化学的に酸化して高次化されたニッケル
酸化物(高次水酸化ニッケル)とし、これを正極活物質
として用いてニッケル電極を作製し、このニッケル電極
を用いてアルカリ蓄電池を作製した場合、実際には様々
な品質の低下が生じたり電池特性が低下するという問題
を生じた。特に、ニッケル電極の保管(保存)の期間が
大幅に短くなるという問題が生じて、実用には耐えられ
なかった。
【0005】そこで、本発明者らは、このような特性低
下を生じるメカニズムを詳細に検討した結果、化学酸化
の際に用いられた酸化剤が残留して正極活物質、ニッケ
ル電極およびアルカリ蓄電池中に混入することにより、
本来酸化すべきである水酸化ニッケル以外の電池構成要
素を酸化してしまうことが原因であることを突き止め
た。
【0006】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
であり、高次化されたニッケル酸化物(高次水酸化ニッ
ケル)に残存する酸化剤を取り除くことで、酸化剤によ
る悪影響を生じることなく、長期に渡って安定した品質
・特性が得られ、かつ負極余剰容量を削減した高容量の
アルカリ蓄電池を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記目的を達成するため、本発明のアルカリ蓄電池用ニッ
ケル電極は、塩素を含有する酸化剤で高次化処理(水酸
化ニッケルの価数を2価を超える状態にすること)され
た高次水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を備える
とともに、正極活物質中の全塩素量が該正極活物質の質
量に対して0.01質量%以下に規制したことを特徴と
する。このように、酸化剤で高次化処理された高次水酸
化ニッケルに残留する塩素量を正極活物質の質量に対し
て0.01質量%以下に規制すると、酸化剤による悪影
響を防止することができるようになるので、高次化され
た水酸化ニッケルにより負極余剰容量を削減することが
できて高容量のアルカリ蓄電池が得られるようになる。
【0008】この場合、高次水酸化ニッケルの表面がコ
バルト化合物で被覆されていると、コバルト化合物は導
電性に優れているので、活物質の利用率が向上して放電
容量が増大し、高容量のアルカリ蓄電池が得られるよう
になる。さらに、上記コバルト化合物が結晶性が乱れた
アルカリカチオンを含む高次コバルト化合物であると、
高次コバルト化合物は、さらに導電性に優れているの
で、さらに活物質の利用率が向上して放電容量がさらに
増大し、さらに高容量のアルカリ蓄電池が得られるよう
になる。
【0009】ここで、水酸化ニッケルを酸化剤により酸
化させて高次化した際に酸化剤の洗浄が不十分である
と、酸化剤の一部が正極活物質中に残留し、この残留し
た酸化剤(主として塩素分)がニッケル電極の保管中に
ニッケル電極中に含まれる糊剤を酸化し、正極活物質の
結着力が低下して活物質の脱落が生じることとなる。こ
のため、本発明のアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造
方法においては、水酸化ニッケルを塩素を含有する酸化
剤で高次化させる水酸化ニッケル高次化工程と、水酸化
ニッケル高次化工程により高次化された水酸化ニッケル
を洗浄処理することにより酸化剤を除去する洗浄工程と
を備えるとともに、洗浄工程において水酸化ニッケルに
付着した残留塩素量が水酸化ニッケルの質量に対して
0.01質量%以下になるまで洗浄するようにしてい
る。
【0010】このように、正極活物質中に残留する全塩
素量が0.01質量%以下になるまで洗浄すると、ニッ
ケル電極の保管中にニッケル電極中に含まれる糊剤が酸
化されることが防止できるようになって、正極活物質の
結着力が低下することが防止できるようになる。これに
より、酸化剤による酸化を行っても活物質の脱落が防止
できるようになって、高次化された水酸化ニッケルによ
り負極余剰容量を削減することができ、高容量のアルカ
リ蓄電池が得られるようになる。
【0011】この場合、コバルト被覆工程により、水酸
化ニッケルの表面をコバルト化合物で被覆すると、コバ
ルト化合物は導電性が良好であるため、ニッケル電極内
に良好な導電ネットワークが形成されて、活物質利用率
が向上して、高容量の蓄電池が得られるようになる。さ
らに、水酸化ニッケルの表面に被覆されたコバルト化合
物を高次化すると、高次コバルト化合物はコバルト化合
物よりもさらに導電性が良好であるため、一層、ニッケ
ル電極内に良好な導電ネットワークが形成されて、さら
に活物質利用率が向上して、さらに高容量の蓄電池が得
られるようになる。
【0012】そして、高次水酸化ニッケルの平均価数が
2.05価よりも低くなると負極での不可逆容量の削減
量が充分でなく、限られた電池の内部空間を有効に利用
することができなくなる。一方、平均価数が2.30価
よりも高くなると負極の充電量が小さくなることで、負
極規制の電池となって容量が大幅に低下する。このこと
から、高次水酸化ニッケルの平均価数は2.05価以上
で2.30価以下にすることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】1.ニッケル電極の作製 (1)実施例1 質量比で金属ニッケル100に対して亜鉛4質量%、コ
バルト1質量%となるように、硫酸ニッケル、硫酸亜
鉛、硫酸コバルトの混合水溶液を攪拌しながら、水酸化
ナトリウム水溶液を徐々に添加し、反応溶液中のpHを
13〜14に安定させて粒状の水酸化ニッケルを析出さ
せた。次に、粒状の水酸化ニッケルに対して、10倍量
の純水で3回洗浄した後、脱水、乾燥することにより、
粒状の水酸化ニッケル活物質を作製した。
【0014】ついで、このようにして作製された粒状の
水酸化ニッケル活物質を、60℃の温度に維持された3
2質量%の水酸化ナトリウム水溶液中で撹拌しながら、
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)(酸化剤)を所定
量滴下して、主成分の水酸化ニッケルを酸化(高次化)
させて高次水酸化ニッケルとした。なお、水酸化ナトリ
ウム水溶液中に滴下する次亜塩素酸ナトリウム(NaC
lO)の滴下量は、2価の水酸化ニッケルを20質量%
だけ3価のオキシ水酸化ニッケルに酸化させるだけの量
とした。これらの粒子(高次水酸化ニッケル)を化学分
析法により分析した結果、平均価数は2.2価であっ
た。
【0015】ついで、この活物質を貯めた容器に活物質
の10倍量の純水を投入し、15分間の撹拌を行い、撹
拌を停止した後、上澄み液を捨てるという操作を2回繰
り返して洗浄を行った。この後、脱水、乾燥することに
より、粒状の高次水酸化ニッケル活物質(正極活物質)
を作製した。この正極活物質を化学分析法により分析し
た結果、正極活物質の質量に対する全塩素量は0.01
質量%であった。この後、この正極活物質に40質量%
のHPC(ヒドロキシルプロピルセルロース)ディスパ
ージョン液を添加混合して活物質スラリーを作製した。
この活物質スラリーを発泡ニッケルからなる多孔性電極
基板に所定の充填密度となるように充填した後、乾燥さ
せて、所定の厚みになるように圧延して非焼結式ニッケ
ル電極を作製した。この非焼結式ニッケル電極を実施例
1のニッケル電極aとした。
【0016】(2)実施例2 実施例1と同様に、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバ
ルトの混合水溶液を攪拌しながら、水酸化ナトリウム水
溶液を徐々に添加し、反応溶液中のpHを13〜14に
安定させて粒状の水酸化ニッケルを析出させ、洗浄した
後、脱水、乾燥することにより、粒状の水酸化ニッケル
活物質を作製した。この後、実施例1と同様に、60℃
の温度に維持された32質量%の水酸化ナトリウム水溶
液中で撹拌しながら、次亜塩素酸ナトリウム(NaCl
O)(酸化剤)を所定量滴下して、主成分の水酸化ニッ
ケルを酸化(高次化)させて平均価数が2.2価の高次
水酸化ニッケルとした。
【0017】ついで、この活物質を貯めた容器に活物質
の10倍量の純水を投入し、15分間の撹拌を行い、撹
拌を停止した後、上澄み液を捨てるという操作を3回繰
り返して洗浄を行った。この後、脱水、乾燥することに
より、粒状の高次水酸化ニッケル活物質(正極活物質)
を作製した。この正極活物質を化学分析法により分析し
た結果、正極活物質の質量に対する全塩素量は0.00
5質量%であった。この後、実施例1と同様に活物質ス
ラリーを作製し、これを多孔性電極基板に所定の充填密
度となるように充填、乾燥させて、所定の厚みに圧延し
て非焼結式ニッケル電極を作製した。この非焼結式ニッ
ケル電極を実施例2のニッケル電極bとした。
【0018】(3)実施例3 実施例1と同様に、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバ
ルトの混合水溶液を攪拌しながら、水酸化ナトリウム水
溶液を徐々に添加し、反応溶液中のpHを13〜14に
安定させて粒状の水酸化ニッケルを析出させ、洗浄した
後、脱水、乾燥することにより、粒状の水酸化ニッケル
活物質を作製した。この後、実施例1と同様に、60℃
の温度に維持された32質量%の水酸化ナトリウム水溶
液中で撹拌しながら、次亜塩素酸ナトリウム(NaCl
O)(酸化剤)を所定量滴下して、主成分の水酸化ニッ
ケルを酸化(高次化)させて平均価数が2.2価の高次
水酸化ニッケルとした。
【0019】ついで、この活物質を貯めた容器に活物質
の10倍量の40℃に加温した純水を投入し、15分間
の撹拌を行い、撹拌を停止した後、上澄み液を捨てると
いう操作を3回繰り返して洗浄を行った。この後、脱
水、乾燥することにより、粒状の高次水酸化ニッケル活
物質(正極活物質)を作製した。この正極活物質を化学
分析法により分析した結果、正極活物質の質量に対する
全塩素量は0.001質量%であった。この後、実施例
1と同様に活物質スラリーを作製し、これを多孔性電極
基板に所定の充填密度となるように充填、乾燥させて、
所定の厚みに圧延して非焼結式ニッケル電極を作製し
た。この非焼結式ニッケル電極を実施例3のニッケル電
極cとした。
【0020】(4)実施例4 実施例1と同様に、質量比で金属ニッケル100に対し
て亜鉛4質量%、コバルト1質量%となるように、硫酸
ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバルトの混合水溶液を攪拌
しながら、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、反
応溶液中のpHを13〜14に安定させて粒状の水酸化
ニッケルを溶出させた。次に、水酸化ニッケルが溶出し
た溶液に、反応溶液中のpHを9〜10に維持するよう
にして硫酸コバル水溶液を添加して、主成分が水酸化ニ
ッケルである球状水酸化物を結晶核とし、この核の周囲
に水酸化コバルトを析出させた。なお、水酸化コバルト
の析出量は水酸化ニッケルに対して10質量%とした。
【0021】ついで、この析出物を採取して水洗、乾燥
させて水酸化ニッケル粒子の表面に水酸化コバルト層を
形成した複合粒子粉末を得た。ついで、この複合粒子粉
末を100℃の加熱空気の雰囲気中で保持し、この複合
粒子粉末に対して25質量%の水酸化ナトリウム(Na
OH)を0.5時間噴霧した。これにより、水酸化ニッ
ケル粒子の表面に形成された水酸化コバルト層は高次化
されて、結晶性が乱れたアルカリカチオンを含有する高
次コバルト化合物層となる。ついで、この複合粒子粉末
に対して、10倍量の純水で3回洗浄した後、脱水、乾
燥することにより、高次コバルト化合物被覆層を有する
粒状の水酸化ニッケル活物質を作製した。
【0022】ついで、このようにして作製された高次コ
バルト化合物被覆層を有する粒状の水酸化ニッケル活物
質を、40℃〜60℃の温度に維持された32質量%の
水酸化ナトリウム水溶液中で撹拌しながら、次亜塩素酸
ナトリウム(NaClO)(酸化剤)を所定量滴下し
て、主成分の水酸化ニッケルを酸化(高次化)させて高
次水酸化ニッケルとした。なお、水酸化ナトリウム水溶
液中に滴下する次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)の
滴下量は、2価の水酸化ニッケルを20質量%だけ3価
のオキシ水酸化ニッケルに酸化させるだけの量とした。
これらの粒子(高次水酸化ニッケル)を化学分析法によ
り分析した結果、平均価数は2.2価であった。
【0023】ついで、この活物質を貯めた容器に活物質
の10倍量の40℃に加温した純水を投入し、15分間
の撹拌を行い、撹拌を停止した後、上澄み液を捨てると
いう操作を3回繰り返して洗浄を行った。この後、脱
水、乾燥することにより、高次コバル被覆層を有する粒
状の高次水酸化ニッケル活物質(正極活物質)を作製し
た。この正極活物質を化学分析法により分析した結果、
正極活物質の質量に対する全塩素量は0.001質量%
であった。この後、実施例1と同様に活物質スラリーを
作製し、これを多孔性電極基板に所定の充填密度となる
ように充填、乾燥させて、所定の厚みに圧延して非焼結
式ニッケル電極を作製した。この非焼結式ニッケル電極
を実施例4のニッケル電極dとした。
【0024】(5)実施例5 実施例1と同様に、質量比で金属ニッケル100に対し
て亜鉛3質量%、コバルト1質量%となるような硫酸ニ
ッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバルトの混合水溶液を攪拌し
ながら、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、反応
溶液中のpHを13〜14に安定させて粒状の水酸化ニ
ッケルを溶出させた。次に、実施例4と同様に、水酸化
ニッケル粒子の表面に水酸化コバルト層を形成した複合
粒子粉末を得た後、この複合粒子粉末を100℃の加熱
空気の雰囲気中で保持し、この複合粒子粉末に対して2
5質量%の水酸化ナトリウム(NaOH)を0.5時間
噴霧して、水酸化ニッケル粒子の表面に形成された水酸
化コバルト層を高次化して高次コバルト化合物層とし
た。ついで、この複合粒子粉末に対して、10倍量の純
水で3回洗浄した後、脱水、乾燥することにより、高次
コバルト化合物被覆層を有する粒状の水酸化ニッケル活
物質を作製した。
【0025】ついで、実施例4と同様に、高次コバルト
化合物被覆層を有する粒状の水酸化ニッケル活物質を、
40℃〜60℃の温度に維持された32質量%の水酸化
ナトリウム水溶液中で撹拌しながら、次亜塩素酸ナトリ
ウム(NaClO)(酸化剤)を所定量滴下して、主成
分の水酸化ニッケルの平均価数が2.2価になるように
酸化(高次化)させて高次水酸化ニッケルとした。つい
で、この高次水酸化ニッケルを貯めた容器に、活物質の
10倍量の40℃に加温したpHが12.5になるよう
に調整したアルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム
(NaOH)水溶液、水酸化カリウム(KOH)水溶
液、水酸化リチウム(LiOH)水溶液など)を投入
し、15分間の撹拌を行い、撹拌を停止した後、上澄み
液を捨てるという操作を3回繰り返して洗浄を行った。
この後、脱水、乾燥することにより、粒状の高次水酸化
ニッケル活物質(正極活物質)を作製した。
【0026】この正極活物質を化学分析法により分析し
た結果、正極活物質の質量に対する全塩素量は0.00
1質量%であった。この後、実施例1と同様に活物質ス
ラリーを作製し、これを多孔性電極基板に所定の充填密
度となるように充填、乾燥させて、所定の厚みに圧延し
て非焼結式ニッケル電極を作製した。この非焼結式ニッ
ケル電極を実施例5のニッケル電極eとした。
【0027】(6)比較例1 実施例1と同様に、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバ
ルトの混合水溶液を攪拌しながら、水酸化ナトリウム水
溶液を徐々に添加し、反応溶液中のpHを13〜14に
安定させて粒状の水酸化ニッケルを析出させ、洗浄した
後、脱水、乾燥することにより、粒状の水酸化ニッケル
活物質を作製した。この後、実施例1と同様に、60℃
の温度に維持された32質量%の水酸化ナトリウム水溶
液中で撹拌しながら、次亜塩素酸ナトリウム(NaCl
O)(酸化剤)を所定量滴下して、主成分の水酸化ニッ
ケルを酸化(高次化)させて平均価数が2.2価の高次
水酸化ニッケルとした。
【0028】ついで、この活物質を貯めた容器に活物質
の10倍量の純水を投入し、15分間の撹拌を行い、撹
拌を停止した後、上澄み液を捨てるという操作を行って
洗浄した後、脱水、乾燥することにより、粒状の高次水
酸化ニッケル活物質(正極活物質)を作製した。この正
極活物質を化学分析法により分析した結果、正極活物質
の質量に対する全塩素量は0.02質量%であった。こ
の後、実施例1と同様に活物質スラリーを作製し、これ
を多孔性電極基板に所定の充填密度となるように充填、
乾燥させて、所定の厚みに圧延して非焼結式ニッケル電
極を作製した。この非焼結式ニッケル電極を比較例1の
ニッケル電極xとした。
【0029】(7)比較例2 実施例1と同様に、質量比で金属ニッケル100に対し
て亜鉛3質量%、コバルト1質量%となるような硫酸ニ
ッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバルトの混合水溶液を攪拌し
ながら、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、反応
溶液中のpHを13〜14に安定させて粒状の水酸化ニ
ッケルを析出させた。次に、粒状の水酸化ニッケルに対
して、10倍量の純水で1回洗浄した後、脱水、乾燥す
ることにより、粒状の水酸化ニッケル活物質(正極活物
質)を作製した。この粒子(水酸化ニッケル)を化学分
析法により分析した結果、平均価数は2.0価であっ
た。この正極活物質を化学分析法により分析した結果、
正極活物質の質量に対する全塩素量は0.0001質量
%(検出限界)であった。この正極活物質を用いて、実
施例1と同様に活物質スラリーを作製し、これを多孔性
電極基板に所定の充填密度となるように充填、乾燥させ
て、所定の厚みに圧延して非焼結式ニッケル電極を作製
した。この非焼結式ニッケル電極を比較例2のニッケル
電極yとした。
【0030】2.ニッケル電極の保存特性 ついで、上述のようにして作製された各ニッケル電極
a,b,c,d,e,x,yの質量を測定した後、これ
らの各ニッケル電極を室温(約25℃)の雰囲気で4ヶ
月間保存した。このとき、1ヶ月経過する毎に各ニッケ
ル電極a,b,c,d,e,x,yの表面の活物質を吹
き飛ばすようにしてエアスプレーを吹きかけたときの質
量を測定して質量変化比を求めると、下記の表1に示す
ような結果となった。なお、各ニッケル電極a,b,
c,d,e,x,yの製造直後の質量を100とし、こ
れに対する1ヶ月経過毎のエアスプレーを吹きかけたと
きの質量の割合を質量変化比として求めた。また、表1
の結果をグラフで表すと図1に示すような結果となっ
た。
【0031】
【表1】
【0032】上記表1および図1の結果から明らかなよ
うに、酸化剤(次亜塩素酸ナトリウム(NaClO))
による酸化処理後に洗浄を行って、残留塩素量を0.0
1質量%以下とした正極活物質を用いたニッケル電極
a,b,c,d,eおよび酸化剤による酸化を行わなか
った正極活物質を用いたニッケル電極yは、長期の保管
においても活物質の脱落が生じないのに対して、残留塩
素量を0.02質量%とした正極活物質を用いたニッケ
ル電極xは、2ヶ月経過した時点で5%の質量が減少
し、3ヶ月経過した時点では15%の質量が減少し、4
ヶ月経過した時点では30%もの質量が減少しているこ
とが分かる。
【0033】これは、水酸化ニッケルを酸化剤により酸
化させて高次化した際に酸化剤の洗浄が不十分である
と、酸化剤の一部が正極活物質中に残留し、この残留し
た酸化剤(主として塩素分)がニッケル電極の保管中に
ニッケル電極中に含まれる糊剤を酸化し、正極活物質の
結着力が低下して活物質の脱落が生じたためと考えられ
る。一方、酸化剤による酸化を行わなかったり、あるい
は酸化剤により酸化させても洗浄が十分で、正極活物質
中に残留する全塩素量が正極活物質の質量に対して0.
01質量%以下であると、ニッケル電極の保管中にニッ
ケル電極中に含まれる糊剤が酸化されることがなく、正
極活物質の結着力が低下することがないために活物質の
脱落が生じなかったと考えられる。このことから、正極
活物質中に残留する全塩素量が正極活物質の質量に対し
て0.01質量%以下になるように充分に洗浄する必要
があるということができる。
【0034】3.ニッケル−水素蓄電池の作製 ミッシュメタル(Mm:希土類元素の混合物)、ニッケ
ル、コバルト、アルミニウム、およびマンガンを1:
3.6:0.6:0.2:0.6の比率で混合し、この
混合物をアルゴンガス雰囲気の高周波誘導炉で誘導加熱
して合金溶湯となす。この合金溶湯を公知の方法で冷却
し、組成式Mm1.0Ni3.6Co0.6Al0.2Mn0.6で表
される水素吸蔵合金のインゴットを作製した。この水素
吸蔵合金インゴットを機械的に粉砕し、平均粒子径が約
100μmの水素吸蔵合金粉末となし、この水素吸蔵合
金粉末にポリエチレンオキサイド等の結着剤と、適量の
水を加えて混合して水素吸蔵合金ペーストを作製した。
このペーストをパンチングメタルに塗布し、乾燥した
後、厚み0.4mmに圧延して水素吸蔵合金負極を作製
した。
【0035】一方、上述のように作製した各ニッケル電
極a,b,c,d,e,x,yを用い、これらと上述し
た水素吸蔵合金負極とをそれぞれポリプロピレン製不織
布あるいはナイロン製不織布からなるセパレータを介し
て卷回して、渦巻状の電極群を作製した後、この電極群
を外装缶に挿入した。その後、外装缶内に電解液として
リチウムおよびナトリウムを含有した30質量%の水酸
化カリウム水溶液を注入し、更に外装缶を封口して、公
称容量1200mAhのAAサイズのニッケル−水素蓄
電池A,B,C,D,E,X,Yをそれぞれ作製した。
【0036】ここで、ニッケル電極aを用いたニッケル
−水素蓄電池を電池Aとし、ニッケル電極bを用いたニ
ッケル−水素蓄電池を電池Bとし、ニッケル電極cを用
いたニッケル−水素蓄電池を電池Cとし、ニッケル電極
dを用いたニッケル−水素蓄電池を電池Dとし、ニッケ
ル電極eを用いたニッケル−水素蓄電池を電池Eとし
た。また、ニッケル電極xを用いたニッケル−水素蓄電
池を電池Xとし、ニッケル電極yを用いたニッケル−水
素蓄電池を電池Yとした。
【0037】4.充放電特性の測定 ついで、上述のように作製した各ニッケル−水素蓄電池
A,B,C,D,E,X,Yをそれぞれ用い、これらの
各電池をそれぞれ120mA(0.1It)の充電電流
で16時間充電した後、1時間休止させ、1200mA
(1It)の放電電流で電池電圧が0.8Vになるまで
放電させるというサイクルを1サイクルとする充放電サ
イクルを繰り返して行った。このとき、各サイクル後の
放電時間から放電容量を求め、電池Yの初期放電容量を
100として各サイクル毎の放電容量の比率、および電
池Yの放電容量に対する他の電池A,B,C,D,E,
Xの放電容量の比率を放電容量比として算出すると、図
1に示すような結果となった。また、200,400,
600,800.1000サイクル後の放電容量比を示
すと下記の表2に示すような結果となった。
【0038】
【表2】
【0039】上記表2の結果から明らかなように、酸化
剤による酸化(高次化)処理を行った正極活物質を用い
た比較例1のニッケル電極xを備えた電池Xおよび実施
例1〜5のニッケル電極a〜eを備えた電池A〜Eは、
酸化処理を行わなかった正極活物質を用いた比較例2の
ニッケル電極yを備えた電池Yよりも初期放電容量が5
〜8%程度向上していることが分かる。これは、正極活
物質(水酸化ニッケル)を酸化剤によって酸化処理を施
すと、放電性が高くて導電性がよいオキシ水酸化ニッケ
ル(β−NiOOH)が生成したことにより、ニッケル
電極内に良好な導電ネットワークが形成されて、活物質
利用率が向上したためと考えられる。
【0040】また、電池D,Eの初期の放電容量比は1
06および108で、電池A,B,C,Xの初期の放電
容量比105よりも向上していることが分かる。これ
は、電池D,Eに備えられたニッケル電極d,eは、正
極活物質の表面が導電性が良好な高次コバルト化合物で
被覆された正極活物質を用いているため、導電性がさら
に向上して、ニッケル電極内にさらに良好な導電ネット
ワークが形成されて、活物質利用率がさらに向上したた
めと考えられる。
【0041】そして、酸化剤による酸化(高次化)処理
を行った正極活物質を用いた比較例1のニッケル電極x
を備えた電池Xは、酸化処理を行わなかった正極活物質
を用いた比較例2のニッケル電極yを備えた電池Yより
も充放電を繰り返すに伴って放電容量が急激に低下して
いることが分かる。これは、上述した表1の結果からも
分かるように、酸化剤による酸化を行って残留塩素量を
0.02質量%とした正極活物質を用いたニッケル電極
xは、正極活物質中に残留した酸化剤(主として塩素
分)が時間の経過とともにニッケル電極中に含まれる糊
剤を酸化し、正極活物質の結着力が低下して正極活物質
の脱落が生じて、放電容量が低下し、サイクル寿命が低
下したと考えられる。
【0042】一方、酸化剤による酸化を行った後、洗浄
を充分に行って残留塩素量を0.01質量%とした正極
活物質を用いたニッケル電極aを備えた電池Aは、電池
Xよりも充放電の繰り返しに伴う放電容量の低下が抑制
されていることが分かる。これは、正極活物質に含有さ
れる残留塩素量が0.01質量%に低下すると、ニッケ
ル電極中に含有された糊剤の酸化剤による影響が低下し
て、活物質の脱落が生じにくくなったためと考えられ
る。この場合、残留塩素量を0.005質量%(電池
B)、0.001質量%(電池C)に減少させるに伴っ
て、酸化剤(主として塩素分)による影響が低下してサ
イクル寿命が向上する。
【0043】さらに、電池Dおよび電池Eはともに導電
性の高い高次コバルト化合物の効果により、電池A、電
池Bおよび電池Cよりもさらに放電容量が向上している
が、電池Dと電池Eを比較すると、電池Eの方がさらに
高い放電容量を示した。これは、高次コバルト化合物で
表面を被覆した高次水酸化ニッケルにおいては、pHが
中性に近い純水で洗浄を行うと、表面に被覆された導電
性の高い高次コバルト化合物が剥がれて脱落するという
現象が生じたためである。このような現象が起こる理由
は定かでないが、純水中に水酸化ナトリウム(NaO
H)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化リチウム(L
iOH)などのアルカリを添加して、pHを12.0以
上にした水溶液を用いて洗浄を行うことで、このような
高次コバルト化合物の脱落を抑制できるようになって、
さらに高い放電容量を得ることができ、サイクル寿命が
向上したと考えられる。
【0044】上述したように、本発明においては、水酸
化ニッケルを酸化剤により酸化して高次化した後、高次
化された水酸化ニッケルに含有された酸化剤に含まれる
残留塩素量が0.01質量%以下になるように洗浄する
ようにしている。このため、酸化剤による悪影響を生じ
ることなく、負極余剰容量を削減することが可能となる
とともに、導電性に優れたオキシ水酸化ニッケル(β−
NiOOH)が生成されるようになる。この結果、ニッ
ケル電極内の導電性が向上して活物質の利用率が増大
し、さらに、放電容量が増大して高容量で長寿命のアル
カリ蓄電池を得ることが可能となる。
【0045】なお、上述した実施の形態においては、水
酸化ニッケルを酸化剤により2.2価に高次化する例に
ついて説明したが、水酸化ニッケルを高次化するに際し
て、価数が2.05価よりも低い場合は負極の不可逆容
量の削減量が充分ではなくて、電池内の内部空間を有効
に利用することができないということが分かった。ま
た、価数が2.30価よりも高くなると、負極の充電量
が小さくなって、ニッケル電極の放電容量よりも負極の
放電容量が小さくなり、結果的に、負極支配の電池が形
成されて著しく放電容量が低下することが分かった。こ
のため、水酸化ニッケルを酸化剤により高次化するに際
しては、価数が2.05価以上で2.30価になるよう
に調整するのが望ましい。
【0046】また、上述した実施の形態においては、酸
化処理する酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを用いる
例について説明したが、次亜塩素酸ナトリウム以外の酸
化剤、例えば、ペルオキソ二硫酸ナトリウム(Na22
8)、ペルオキソ二硫酸カリウム(K228)等の他
の酸化剤を用いても同様の効果が得られた。さらに、上
述した実施の形態においては、本発明をニッケル−水素
蓄電池に適用する例について説明したが、本発明はニッ
ケル−水素蓄電池に限らず、ニッケル−カドミウム蓄電
などの他のアルカリ蓄電池に適用しても同様な効果が期
待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電極保存の経過時間(月)と電極質量の変化
の関係を示す図である。
【図2】 充放電サイクル数と放電容量比の関係を示す
図である。
【符号の説明】
a…実施例1のニッケル電極、b…実施例2のニッケル
電極、c…実施例3のニッケル電極、d…実施例4のニ
ッケル電極、e…実施例5のニッケル電極、x…比較例
1のニッケル電極、y…比較例2のニッケル電極、A…
実施例1のニッケル電極を備えた電池、B…実施例2の
ニッケル電極を備えた電池、C…実施例3のニッケル電
極を備えた電池、D…実施例4のニッケル電極を備えた
電池、E…実施例5のニッケル電極を備えた電池、X…
比較例1のニッケル電極を備えた電池、Y…比較例2の
ニッケル電極を備えた電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 良貴 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5H050 AA08 AA09 AA19 BA11 CA03 CB14 CB16 DA10 EA11 FA18 GA12 GA15 GA27 HA00 HA02 HA10 HA14

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素を含有する酸化剤で高次化処理され
    た高次水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を備えた
    アルカリ蓄電池用ニッケル電極であって、 前記正極活物質中の塩素量が該正極活物質の質量に対し
    て0.01質量%以下であることを特徴とするアルカリ
    蓄電池用ニッケル電極。
  2. 【請求項2】 前記高次水酸化ニッケルの表面がコバル
    ト化合物で被覆されていることを特徴とする請求項1に
    記載のアルカリ蓄電池用ニッケル電極。
  3. 【請求項3】 前記コバルト化合物は結晶性が乱れたア
    ルカリカチオンを含む高次コバルト化合物であることを
    特徴とする請求項2に記載のアルカリ蓄電池用ニッケル
    電極。
  4. 【請求項4】 前記高次水酸化ニッケルの平均価数は
    2.05価以上で2.30価以下であることを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載のアルカリ蓄
    電池用ニッケル電極。
  5. 【請求項5】 高次水酸化ニッケルを主体とする正極活
    物質を備えたアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法
    であって、 水酸化ニッケルを塩素を含有する酸化剤で高次化させる
    水酸化ニッケル高次化工程と、 前記水酸化ニッケル高次化工程により高次化された水酸
    化ニッケルを洗浄処理することにより前記酸化剤を除去
    する洗浄工程とを備えるとともに、 前記洗浄工程において前記水酸化ニッケルに付着した残
    留塩素量が該水酸化ニッケルの質量に対して0.01質
    量%以下になるまで洗浄するようにしたことを特徴とす
    るアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
  6. 【請求項6】 高次水酸化ニッケルを主体とする正極活
    物質を備えたアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法
    であって、 前記水酸化ニッケルの表面をコバルト化合物で被覆する
    コバルト被覆工程と、 前記コバルト被覆工程によりコバルト化合物で表面が被
    覆された水酸化ニッケルを塩素を含有する酸化剤で高次
    化させる水酸化ニッケル高次化工程と、 前記水酸化ニッケル高次化工程により高次化された水酸
    化ニッケルを洗浄処理することにより前記酸化剤を除去
    する洗浄工程とを備えるとともに、 前記洗浄工程において前記水酸化ニッケルに付着した残
    留塩素量が該水酸化ニッケルの質量に対して0.01質
    量%以下になるまで洗浄するようにしたことを特徴とす
    るアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
  7. 【請求項7】 高次水酸化ニッケルを主体とする正極活
    物質を備えたアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法
    であって、 前記水酸化ニッケルの表面をコバルト化合物で被覆する
    コバルト被覆工程と、 前記コバルト化合物を高次コバルト化合物に高次化する
    コバルト高次化工程と、 前記高次コバルト化合物で表面が被覆された水酸化ニッ
    ケルを塩素を含有する酸化剤で高次化させる水酸化ニッ
    ケル高次化工程と、 前記水酸化ニッケル高次化工程により高次化された水酸
    化ニッケルを洗浄処理することにより前記酸化剤を除去
    する洗浄工程とを備えるとともに、 前記洗浄工程において前記水酸化ニッケルに付着した残
    留塩素量が該水酸化ニッケルの質量に対して0.01質
    量%以下になるまで洗浄するようにしたことを特徴とす
    るアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記水酸化ニッケル高次化工程において
    前記高次水酸化ニッケルの平均価数が2.05価以上で
    2.30価以下になるように高次化するようにしたこと
    を特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の
    アルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記洗浄工程において純水により洗浄す
    るようにしたことを特徴とする請求項5から請求項8の
    いずれかに記載のアルカリ蓄電池用ニッケル電極の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記洗浄工程において40℃以上に加
    温された純水により洗浄するようにしたことを特徴とす
    る請求項5から請求項8のいずれかに記載のアルカリ蓄
    電池用ニッケル電極の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記洗浄工程においてpHが12以上
    のアルカリ溶液により洗浄するようにしたことを特徴と
    する請求項5から請求項8のいずれかに記載のアルカリ
    蓄電池用ニッケル電極の製造方法。
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