JP2003017005A - 低圧放電ランプ - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 管状ガラスランプ容器の特定の箇所に穴が開
くことを防止でき、長寿命化が図れる低圧放電ランプを
提供する。 【解決手段】 管状ガラスランプ容器20の端部の外面に
誘電体バリア放電型電極30,40を有する低圧放電ランプ1
1において、少なくとも電極の配設部分の内側に相当す
る管状ガラスランプ容器の内壁面を、当該容器20の内部
空間に対して露出しないように蛍光体層又は金属酸化物
層のような保護層70,90によって被覆した。
くことを防止でき、長寿命化が図れる低圧放電ランプを
提供する。 【解決手段】 管状ガラスランプ容器20の端部の外面に
誘電体バリア放電型電極30,40を有する低圧放電ランプ1
1において、少なくとも電極の配設部分の内側に相当す
る管状ガラスランプ容器の内壁面を、当該容器20の内部
空間に対して露出しないように蛍光体層又は金属酸化物
層のような保護層70,90によって被覆した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体バリア放電
型電極を有する低圧放電ランプに関する。
型電極を有する低圧放電ランプに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、誘電体バリア放電型電極を有する
低圧放電ランプとして、実開昭６１−１２６５５９号公
報に記載されたものが知られている。この従来の低圧放
電ランプ１０は、図１０及び図１１に示すような構造で
あり、管状ガラスランプ容器１の内部に希ガス又は水銀
と希ガスを主成分とするイオン化可能な充填剤４が気密
封入されている。この管状ガラスランプ容器１の長手方
向両端部の外周面には電極２，３が配設してある。
低圧放電ランプとして、実開昭６１−１２６５５９号公
報に記載されたものが知られている。この従来の低圧放
電ランプ１０は、図１０及び図１１に示すような構造で
あり、管状ガラスランプ容器１の内部に希ガス又は水銀
と希ガスを主成分とするイオン化可能な充填剤４が気密
封入されている。この管状ガラスランプ容器１の長手方
向両端部の外周面には電極２，３が配設してある。
【０００３】図１１から明らかなように、電極２，３の
取付構造は、ばね弾性を有するＣ形状の当接金属導体２
Ａ，３Ａを管状ガラスランプ容器１の両端部の外周に嵌
め込んだものである。
取付構造は、ばね弾性を有するＣ形状の当接金属導体２
Ａ，３Ａを管状ガラスランプ容器１の両端部の外周に嵌
め込んだものである。
【０００４】また従来、図１２に示すように、管状ガラ
スランプ容器１の内壁面に蛍光体層５が形成された低圧
放電ランプ１０も知られている。この低圧放電ランプ１
０は蛍光ランプとして使用されるものであるが、その場
合にも、電極２，３の構造は図１１に示したようなもの
である。
スランプ容器１の内壁面に蛍光体層５が形成された低圧
放電ランプ１０も知られている。この低圧放電ランプ１
０は蛍光ランプとして使用されるものであるが、その場
合にも、電極２，３の構造は図１１に示したようなもの
である。
【０００５】図１０に示した従来の低圧放電ランプ１０
では、電極２，３間に高周波電圧を供給すると、電極
２，３の内側のガラス部分が誘電体として動作すること
によって管状ガラスランプ容器１内に電力が入り、これ
により充填剤４がイオン化されて発光する。また、図１
２に示した低圧放電ランプ１０では、充填剤４で発光し
た光が管状ガラスランプ容器１の内周面に形成されてい
る蛍光体層５に当たり蛍光を発光する。
では、電極２，３間に高周波電圧を供給すると、電極
２，３の内側のガラス部分が誘電体として動作すること
によって管状ガラスランプ容器１内に電力が入り、これ
により充填剤４がイオン化されて発光する。また、図１
２に示した低圧放電ランプ１０では、充填剤４で発光し
た光が管状ガラスランプ容器１の内周面に形成されてい
る蛍光体層５に当たり蛍光を発光する。
【０００６】このような低圧放電ランプは、ランプの電
流−電圧特性が正特性を持つため、１つの点灯装置に対
して複数のランプを並列接続して点灯させることがで
き、点灯装置の設計が容易になる特長がある。
流−電圧特性が正特性を持つため、１つの点灯装置に対
して複数のランプを並列接続して点灯させることがで
き、点灯装置の設計が容易になる特長がある。
【０００７】また、電極２，３の取付構造としてばね弾
性を有するＣ形状の当接金属導体２Ａ，３Ａをそのばね
弾性を利用して嵌め込むので、電極の取付が容易である
特長がある。
性を有するＣ形状の当接金属導体２Ａ，３Ａをそのばね
弾性を利用して嵌め込むので、電極の取付が容易である
特長がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の低圧
放電ランプでは、次のような問題点があった。その１つ
は、低圧放電ランプの点灯中にガラス製のランプ容器１
に穴が開き、不点灯に陥ってしまうことがある点であ
る。そしてこの穴が開く場所はランプ容器１における電
極配設部分の内側に位置する部分である。また図１２に
示した構造の低圧放電ランプでも穴開きが発生するが、
その場所は、電極配設部の内側において蛍光体膜５が形
成されていないガラス部分である。
放電ランプでは、次のような問題点があった。その１つ
は、低圧放電ランプの点灯中にガラス製のランプ容器１
に穴が開き、不点灯に陥ってしまうことがある点であ
る。そしてこの穴が開く場所はランプ容器１における電
極配設部分の内側に位置する部分である。また図１２に
示した構造の低圧放電ランプでも穴開きが発生するが、
その場所は、電極配設部の内側において蛍光体膜５が形
成されていないガラス部分である。
【０００９】従来の低圧放電ランプの他の問題点は、当
接金属導体を電極として管状ガラスランプ容器の長手方
向の端部にばね弾性を利用して嵌め込む構造であると、
管状ガラスランプ容器の曲面全体に電極の内周面が十分
に密着することができず、その結果として、管状ガラス
ランプ容器の内部へ十分な大きさの電力を注入できない
ことである。
接金属導体を電極として管状ガラスランプ容器の長手方
向の端部にばね弾性を利用して嵌め込む構造であると、
管状ガラスランプ容器の曲面全体に電極の内周面が十分
に密着することができず、その結果として、管状ガラス
ランプ容器の内部へ十分な大きさの電力を注入できない
ことである。
【００１０】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るためになされたもので、管状ガラスランプ容器の特定
の箇所に穴が開くことを防止でき、長寿命化が図れる低
圧放電ランプを提供することを目的とする。
るためになされたもので、管状ガラスランプ容器の特定
の箇所に穴が開くことを防止でき、長寿命化が図れる低
圧放電ランプを提供することを目的とする。
【００１１】本発明はまた、管状ガラスランプ容器の表
面とこれに当接される電極との密着性を改善できる低圧
放電ランプを提供することを目的とする。
面とこれに当接される電極との密着性を改善できる低圧
放電ランプを提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明は、管状ガラスラ
ンプ容器の端部の外面に誘電体バリア放電型電極を有す
る低圧放電ランプであって、少なくとも前記電極の配設
部分の内側に位置する管状ガラスランプ容器の内壁面に
保護層を形成して、前記内壁面の該当部分が前記ランプ
容器の内部空間に対して露出しないようにしたものであ
る。
ンプ容器の端部の外面に誘電体バリア放電型電極を有す
る低圧放電ランプであって、少なくとも前記電極の配設
部分の内側に位置する管状ガラスランプ容器の内壁面に
保護層を形成して、前記内壁面の該当部分が前記ランプ
容器の内部空間に対して露出しないようにしたものであ
る。
【００１３】上記の発明の低圧放電ランプにおいて、前
記保護層は、蛍光体層又は金属酸化物層とすることがで
きる。また、前記保護層は、蛍光体層とその内側の金属
酸化物層との複層構造にし、あるいは逆に、金属酸化物
層とその内側の蛍光体層との複層構造にし、さらには、
金属酸化物層とその内側の蛍光体層とさらにその内側の
金属酸化物層との複層構造にすることができる。また、
前記保護層は、蛍光体と金属酸化物との混合物によって
形成することができる。さらに、前記保護層に用いる金
属酸化物として、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化
イットリウム、酸化亜鉛の中から選択した１の材料又は
複数の材料の混合物を用いることができる。
記保護層は、蛍光体層又は金属酸化物層とすることがで
きる。また、前記保護層は、蛍光体層とその内側の金属
酸化物層との複層構造にし、あるいは逆に、金属酸化物
層とその内側の蛍光体層との複層構造にし、さらには、
金属酸化物層とその内側の蛍光体層とさらにその内側の
金属酸化物層との複層構造にすることができる。また、
前記保護層は、蛍光体と金属酸化物との混合物によって
形成することができる。さらに、前記保護層に用いる金
属酸化物として、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化
イットリウム、酸化亜鉛の中から選択した１の材料又は
複数の材料の混合物を用いることができる。
【００１４】また、本発明の低圧放電ランプは、管状ガ
ラスランプ容器の端部の外面に可塑性の導電材料を介在
させ、その外周に電極としてばね弾性を有するＣ形状の
金属導体を弾性的に嵌めたものである。
ラスランプ容器の端部の外面に可塑性の導電材料を介在
させ、その外周に電極としてばね弾性を有するＣ形状の
金属導体を弾性的に嵌めたものである。
【００１５】上記の発明の低圧放電ランプにおいて、前
記可塑性の導電材料は金属テープとし、前記ランプ容器
の端部の外面に巻き付けたものとすることができる。ま
た、前記可塑性の導電材料は導電性樹脂層とし、前記ラ
ンプ容器の端部の外面に塗布形成したものとすることが
できる。
記可塑性の導電材料は金属テープとし、前記ランプ容器
の端部の外面に巻き付けたものとすることができる。ま
た、前記可塑性の導電材料は導電性樹脂層とし、前記ラ
ンプ容器の端部の外面に塗布形成したものとすることが
できる。
【００１６】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図１は本発明の第１の実施の形態の
誘電体バリア放電型電極を有する低圧放電ランプの構造
を示している。図１において、１１は低圧放電ランプ、
２０は管状ガラスランプ容器であり、この管状ガラスラ
ンプ容器２０は、両端が封止され、希ガス又は水銀と希
ガスを含むイオン化可能な充填剤８０が封入されてお
り、蛍光体層７０が内面に形成されている。管状ガラス
ランプ容器２０のランプ軸方向の両端部の外周には、従
来と同様の電極３０，４０それぞれが設けられている。
基づいて詳説する。図１は本発明の第１の実施の形態の
誘電体バリア放電型電極を有する低圧放電ランプの構造
を示している。図１において、１１は低圧放電ランプ、
２０は管状ガラスランプ容器であり、この管状ガラスラ
ンプ容器２０は、両端が封止され、希ガス又は水銀と希
ガスを含むイオン化可能な充填剤８０が封入されてお
り、蛍光体層７０が内面に形成されている。管状ガラス
ランプ容器２０のランプ軸方向の両端部の外周には、従
来と同様の電極３０，４０それぞれが設けられている。
【００１７】前述の蛍光体層７０は、管状ガラスランプ
容器２０の全長に渡って形成されている。すなわち、電
極３０，４０が位置するランプ容器２０の端部の内壁面
を蛍光体層７０によって覆うことによって、ランプ容器
２０の該当部分が内部空間に露出して充填剤８０と接触
しないようにしてある。
容器２０の全長に渡って形成されている。すなわち、電
極３０，４０が位置するランプ容器２０の端部の内壁面
を蛍光体層７０によって覆うことによって、ランプ容器
２０の該当部分が内部空間に露出して充填剤８０と接触
しないようにしてある。
【００１８】このように、低圧放電ランプ１１におい
て、少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に位置
する管状ガラスランプ容器２０の内壁面を、当該容器２
０の内部空間に対して露出しないように蛍光体層７０の
ような保護層によって被覆したことにより、この部分の
ガラス材を保護することができ、容器２０の端部に穴が
開くのを防止し、ランプの長寿命化を図ることができ
る。
て、少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に位置
する管状ガラスランプ容器２０の内壁面を、当該容器２
０の内部空間に対して露出しないように蛍光体層７０の
ような保護層によって被覆したことにより、この部分の
ガラス材を保護することができ、容器２０の端部に穴が
開くのを防止し、ランプの長寿命化を図ることができ
る。
【００１９】次に、本発明の第２の実施の形態の低圧放
電ランプ１２を図２に基づいて説明する。第２の実施の
形態の低圧放電ランプ１２は、図１に示した第１の実施
の形態の低圧放電ランプ１１の構成に対して蛍光体層７
０は備えず、ランプ容器２０の端部内壁を保護するため
に、金属酸化物層９０をランプ容器２０の端部内壁部分
に限定的に形成したことを特徴とする。なお、金属酸化
物には酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウ
ム、酸化亜鉛の中から選択した１の材料又は複数の材料
の混合物を用いることができる。
電ランプ１２を図２に基づいて説明する。第２の実施の
形態の低圧放電ランプ１２は、図１に示した第１の実施
の形態の低圧放電ランプ１１の構成に対して蛍光体層７
０は備えず、ランプ容器２０の端部内壁を保護するため
に、金属酸化物層９０をランプ容器２０の端部内壁部分
に限定的に形成したことを特徴とする。なお、金属酸化
物には酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化イットリウ
ム、酸化亜鉛の中から選択した１の材料又は複数の材料
の混合物を用いることができる。
【００２０】このように、低圧放電ランプ１２におい
て、少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に相当
する管状ガラスランプ容器２０の内壁面を、当該容器２
０の内部空間に対して露出しないように金属酸化物層９
０のような保護層によって被覆したことによってもこの
部分のガラス材を保護することができ、容器２０の端部
に穴が開くのを防止することができ、ランプの長寿命化
が図れる。
て、少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に相当
する管状ガラスランプ容器２０の内壁面を、当該容器２
０の内部空間に対して露出しないように金属酸化物層９
０のような保護層によって被覆したことによってもこの
部分のガラス材を保護することができ、容器２０の端部
に穴が開くのを防止することができ、ランプの長寿命化
が図れる。
【００２１】そして特に、紫外線吸収効果のある酸化チ
タンを金属酸化物層９０に用いる場合、ガラス、電極、
蛍光体（蛍光体層を設けている場合）の紫外線劣化を抑
制することができる。また、紫外線反射効果の高い酸化
アルミニウムを用いた場合にも、ガラス、電極、蛍光体
（蛍光体層を設けている場合）の紫外線劣化を抑制する
ことができる。さらに、水銀を吸着しにくい物質である
酸化イットリウムを金属酸化物層９０に用いる場合、ガ
ラスや蛍光体（蛍光体層を設けている場合）への水銀の
吸着による水銀消耗を抑えることができる。
タンを金属酸化物層９０に用いる場合、ガラス、電極、
蛍光体（蛍光体層を設けている場合）の紫外線劣化を抑
制することができる。また、紫外線反射効果の高い酸化
アルミニウムを用いた場合にも、ガラス、電極、蛍光体
（蛍光体層を設けている場合）の紫外線劣化を抑制する
ことができる。さらに、水銀を吸着しにくい物質である
酸化イットリウムを金属酸化物層９０に用いる場合、ガ
ラスや蛍光体（蛍光体層を設けている場合）への水銀の
吸着による水銀消耗を抑えることができる。
【００２２】次に、本発明の第３の実施の形態を、図３
を用いて説明する。第３の実施の形態の低圧放電ランプ
１３は、図２に示した第２の実施の形態の低圧放電ラン
プ１２に対して、ガラス内壁の保護層である金属酸化物
層９０を管状ガラスランプ容器２０の内壁全面に形成し
たことを特徴とする。
を用いて説明する。第３の実施の形態の低圧放電ランプ
１３は、図２に示した第２の実施の形態の低圧放電ラン
プ１２に対して、ガラス内壁の保護層である金属酸化物
層９０を管状ガラスランプ容器２０の内壁全面に形成し
たことを特徴とする。
【００２３】この実施の形態にあっても、第２の実施の
形態と同様に電極３０，４０の設けられているガラスラ
ンプ容器２０の端部におけるガラス内壁を保護し、穴開
きを防止できる。なお、金属酸化物材料には、第２の実
施の形態に列挙したもののいずれをも用いることができ
る。
形態と同様に電極３０，４０の設けられているガラスラ
ンプ容器２０の端部におけるガラス内壁を保護し、穴開
きを防止できる。なお、金属酸化物材料には、第２の実
施の形態に列挙したもののいずれをも用いることができ
る。
【００２４】次に、本発明の第４の実施の形態の低圧放
電ランプ１４について、図４を用いて説明する。第４の
実施の形態の低圧放電ランプ１４は、管状ガラスランプ
容器２０の内壁面全体を第１の実施の形態と同様の蛍光
体層７０と第２、第３の実施の形態と同様の金属酸化物
層９０との２層構造にしたことを特徴とする。この場
合、金属酸化物層９０はランプ容器２０の端部だけに部
分的に形成してもよい。
電ランプ１４について、図４を用いて説明する。第４の
実施の形態の低圧放電ランプ１４は、管状ガラスランプ
容器２０の内壁面全体を第１の実施の形態と同様の蛍光
体層７０と第２、第３の実施の形態と同様の金属酸化物
層９０との２層構造にしたことを特徴とする。この場
合、金属酸化物層９０はランプ容器２０の端部だけに部
分的に形成してもよい。
【００２５】次に、本発明の第５の実施の形態の低圧放
電ランプ１５について、図５を用いて説明する。第５の
実施の形態の低圧放電ランプ１５は、図４に示した第４
の実施の形態の低圧放電ランプ１４に対して、管状ガラ
スランプ容器２０の内壁面において外側に金属酸化物層
９０を形成し、その金属酸化物層９０を覆うようにその
内側全体に蛍光体層７０を形成したことを特徴としてい
る。この場合にも、金属酸化物層９０はランプ容器２０
の端部だけに部分的に設けてもよい。
電ランプ１５について、図５を用いて説明する。第５の
実施の形態の低圧放電ランプ１５は、図４に示した第４
の実施の形態の低圧放電ランプ１４に対して、管状ガラ
スランプ容器２０の内壁面において外側に金属酸化物層
９０を形成し、その金属酸化物層９０を覆うようにその
内側全体に蛍光体層７０を形成したことを特徴としてい
る。この場合にも、金属酸化物層９０はランプ容器２０
の端部だけに部分的に設けてもよい。
【００２６】次に、本発明の第６の実施の形態の低圧放
電ランプ１６について、図６を用いて説明する。第６の
実施の形態の低圧放電ランプ１６は、管状ガラスランプ
容器２０の内壁面全体を第３の実施の形態と同様の金属
酸化物層９１で被覆し、その内側の全体に蛍光体層７０
を形成し、さらに蛍光体層７０の内側全体をもう１層の
金属酸化物層９２で被覆し、３層構造にしたことを特徴
とする。この場合にも、金属酸化物層９１，９２はラン
プ容器２０の端部だけに部分的に設けてもよい。
電ランプ１６について、図６を用いて説明する。第６の
実施の形態の低圧放電ランプ１６は、管状ガラスランプ
容器２０の内壁面全体を第３の実施の形態と同様の金属
酸化物層９１で被覆し、その内側の全体に蛍光体層７０
を形成し、さらに蛍光体層７０の内側全体をもう１層の
金属酸化物層９２で被覆し、３層構造にしたことを特徴
とする。この場合にも、金属酸化物層９１，９２はラン
プ容器２０の端部だけに部分的に設けてもよい。
【００２７】これら第４〜第６の実施の形態によれば、
電極３０，４０の配設部分の内側に相当する管状ガラス
ランプ容器２０の両端部の内壁に金属酸化物層と蛍光体
層との複層構造の保護層を形成し、当該容器２０の内部
空間に対してガラス部分が露出しないようにしたので、
電極３０，４０の内側のガラス部分の穴開き防止効果を
いっそう高めることができる。
電極３０，４０の配設部分の内側に相当する管状ガラス
ランプ容器２０の両端部の内壁に金属酸化物層と蛍光体
層との複層構造の保護層を形成し、当該容器２０の内部
空間に対してガラス部分が露出しないようにしたので、
電極３０，４０の内側のガラス部分の穴開き防止効果を
いっそう高めることができる。
【００２８】次に、本発明の第７の実施の形態を、図７
を用いて説明する。第７の実施の形態の低圧放電ランプ
１７は、保護層の材料として前述の蛍光体材料と金属酸
化物材料との混合物を用い、この混合物の保護層９３を
少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に相当する
管状ガラスランプ容器２０の両端部の内壁面に形成し、
当該容器２０の内部空間に対してガラス部分が露出しな
いようにしたことを特徴とする。
を用いて説明する。第７の実施の形態の低圧放電ランプ
１７は、保護層の材料として前述の蛍光体材料と金属酸
化物材料との混合物を用い、この混合物の保護層９３を
少なくとも電極３０，４０の配設部分の内側に相当する
管状ガラスランプ容器２０の両端部の内壁面に形成し、
当該容器２０の内部空間に対してガラス部分が露出しな
いようにしたことを特徴とする。
【００２９】この第７の実施の形態の低圧放電ランプに
あっても、電極３０，４０の配設部分の内側に相当する
管状ガラスランプ容器２０の両端部の内壁に金属酸化物
と蛍光体との混合物による保護層９３を形成し、当該容
器２０の内部空間に対してガラス部分が露出しないよう
にしたので、電極３０，４０の内側のガラス部分の穴開
きを効果的に防止できる。
あっても、電極３０，４０の配設部分の内側に相当する
管状ガラスランプ容器２０の両端部の内壁に金属酸化物
と蛍光体との混合物による保護層９３を形成し、当該容
器２０の内部空間に対してガラス部分が露出しないよう
にしたので、電極３０，４０の内側のガラス部分の穴開
きを効果的に防止できる。
【００３０】次に、本発明の第８の実施の形態の低圧放
電ランプについて、図８及び図９を用いて説明する。第
８の実施の形態の低圧放電ランプ１８は、電極３０，４
０の構造として、第１〜第７の実施の形態のいずれかと
同様の内部構成の管状ガラスランプ容器２０に対して、
その両端部の外周に例えば、比較的柔軟なアルミニウム
テープのような金属テープを可塑性導電材料３２，４２
として貼り付け、さらにその外周に、図１１に示した従
来例と同様の構造のばね弾性を有するＣ形状の当接金属
導体３１，４１を嵌め込んだ構造にしたことを特徴とす
る。
電ランプについて、図８及び図９を用いて説明する。第
８の実施の形態の低圧放電ランプ１８は、電極３０，４
０の構造として、第１〜第７の実施の形態のいずれかと
同様の内部構成の管状ガラスランプ容器２０に対して、
その両端部の外周に例えば、比較的柔軟なアルミニウム
テープのような金属テープを可塑性導電材料３２，４２
として貼り付け、さらにその外周に、図１１に示した従
来例と同様の構造のばね弾性を有するＣ形状の当接金属
導体３１，４１を嵌め込んだ構造にしたことを特徴とす
る。
【００３１】これにより、第８の実施の形態の低圧放電
ランプ１８では、電極３０，４０の主要部をなす当接金
属導体３１，４１とその内側の湾曲ガラス面との間に可
塑性導電材料３２，４２が介在することによって当接金
属導体３１，４１の電気的な密着性が改善され、電流供
給量を改善することができる。
ランプ１８では、電極３０，４０の主要部をなす当接金
属導体３１，４１とその内側の湾曲ガラス面との間に可
塑性導電材料３２，４２が介在することによって当接金
属導体３１，４１の電気的な密着性が改善され、電流供
給量を改善することができる。
【００３２】なお、上記第８の実施の形態において、可
塑性導電材料３２，４２には金属テープに代えて導電性
樹脂材料を用い、これを管状ガラスランプ容器２０の両
端部の外周に塗布して樹脂層を形成し、その樹脂層部分
に当接金属導体３１，４１を弾性的に嵌める構成にする
こともできる。
塑性導電材料３２，４２には金属テープに代えて導電性
樹脂材料を用い、これを管状ガラスランプ容器２０の両
端部の外周に塗布して樹脂層を形成し、その樹脂層部分
に当接金属導体３１，４１を弾性的に嵌める構成にする
こともできる。
【００３３】また、この第８の実施の形態の場合、特に
蛍光体膜７０を管状ガラスランプ容器２０の内壁面全体
に形成せず、図１２に示した従来例のような範囲で形成
したとしても、電流供給量の改善が図れる。
蛍光体膜７０を管状ガラスランプ容器２０の内壁面全体
に形成せず、図１２に示した従来例のような範囲で形成
したとしても、電流供給量の改善が図れる。
【００３４】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【００３５】（実施例１）図１に示した第１の実施の形
態の構造の低圧放電ランプ１１を次の仕様で作成した。
態の構造の低圧放電ランプ１１を次の仕様で作成した。
【００３６】＜管状ガラスランプ容器２０＞ホウ珪酸ガ
ラス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３
５０ｍｍ。
ラス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３
５０ｍｍ。
【００３７】＜電極３０，４０＞アルミニウムテープ、
厚み：０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ。
厚み：０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ。
【００３８】＜蛍光体層７０＞三波長蛍光体、厚み：２
０μｍ。
０μｍ。
【００３９】＜充填剤８０＞ネオンとアルゴンの混合ガ
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
【００４０】（比較例１）図１０に示す構造の低圧放電
ランプ１０を次の仕様で作成した。ただし、電極２，３
には、ばね弾性のＣ形状の当接金属導体ではなく、以下
の金属テープを用いた。
ランプ１０を次の仕様で作成した。ただし、電極２，３
には、ばね弾性のＣ形状の当接金属導体ではなく、以下
の金属テープを用いた。
【００４１】＜管状ガラスランプ容器１＞ホウ珪酸ガラ
ス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３５
０ｍｍ。
ス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３５
０ｍｍ。
【００４２】＜電極２，３＞アルミニウムテープ、厚
み：０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ。
み：０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ。
【００４３】＜蛍光体層＞なし。
【００４４】＜充填剤４＞ネオンとアルゴンの混合ガ
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
【００４５】これらの実施例１の低圧放電ランプ１１と
比較例１の低圧放電ランプ１０とのそれぞれを連続点灯
した結果、比較例１では約１０時間でガラスに穴が開い
たのに対して、実施例１では１０，０００時間の連続点
灯に対してもガラスに穴が開くことはなかった。
比較例１の低圧放電ランプ１０とのそれぞれを連続点灯
した結果、比較例１では約１０時間でガラスに穴が開い
たのに対して、実施例１では１０，０００時間の連続点
灯に対してもガラスに穴が開くことはなかった。
【００４６】（実施例２）図８に示した第８の実施の形
態の構造の低圧放電ランプ１８を次の仕様で作成した。
態の構造の低圧放電ランプ１８を次の仕様で作成した。
【００４７】＜管状ガラスランプ容器２０＞ホウ珪酸ガ
ラス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３
５０ｍｍ。
ラス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３
５０ｍｍ。
【００４８】＜当接金属導体３１，４１＞ステンレス製
メッシュ、厚み：０．２ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍ
ｍ。
メッシュ、厚み：０．２ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍ
ｍ。
【００４９】＜可塑性導電材料３２，４２＞アルミニウ
ムテープ、厚み０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ ＜蛍光体層７０＞三波長蛍光体、厚み：２０μｍ。
ムテープ、厚み０．１ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍｍ ＜蛍光体層７０＞三波長蛍光体、厚み：２０μｍ。
【００５０】＜充填剤８０＞ネオンとアルゴンの混合ガ
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
【００５１】（比較例２）図１２に示す構造の低圧放電
ランプ１０を次の仕様で作成した。
ランプ１０を次の仕様で作成した。
【００５２】＜管状ガラスランプ容器１＞ホウ珪酸ガラ
ス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３５
０ｍｍ。
ス、外径：２．６ｍｍ、内径：２．０ｍｍ、全長：３５
０ｍｍ。
【００５３】＜当接金属導体２Ａ，３Ａ＞ステンレス製
メッシュ、厚み：０．２ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍ
ｍ。
メッシュ、厚み：０．２ｍｍ、配設部の長さ：２０ｍ
ｍ。
【００５４】＜蛍光体層７０＞三波長蛍光体、厚み：２
０μｍ。
０μｍ。
【００５５】＜充填剤８０＞ネオンとアルゴンの混合ガ
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
ス、組成比：ネオン／アルゴン＝９０モル％／１０モル
％、封入圧：６０Ｔｏｒｒ。水銀、封入量：３ｍｇ。
【００５６】これらの実施例２の低圧放電ランプ１８と
比較例２の低圧放電ランプ１０とのそれぞれの当接金属
導体間に約３５００Ｖ、５０ｋＨｚの高周波電圧を供給
した結果、比較例２では６ｍＡの電流しか流れなかった
が、実施例２では８ｍＡの電流を流すことができ、電流
量が改善できることが分かった。
比較例２の低圧放電ランプ１０とのそれぞれの当接金属
導体間に約３５００Ｖ、５０ｋＨｚの高周波電圧を供給
した結果、比較例２では６ｍＡの電流しか流れなかった
が、実施例２では８ｍＡの電流を流すことができ、電流
量が改善できることが分かった。
【００５７】
【発明の効果】以上のように本発明の低圧放電ランプに
よれば、少なくとも電極の配設部分の内側に相当する管
状ガラスランプ容器の両端部の内壁面に保護層を形成し
て、内壁面の該当部分がランプ容器の内部空間に対して
露出しないようにしたので、その使用によって電極の配
設部分の内側のガラス部分に穴が開くことがなく、ラン
プ寿命を長くすることができる。
よれば、少なくとも電極の配設部分の内側に相当する管
状ガラスランプ容器の両端部の内壁面に保護層を形成し
て、内壁面の該当部分がランプ容器の内部空間に対して
露出しないようにしたので、その使用によって電極の配
設部分の内側のガラス部分に穴が開くことがなく、ラン
プ寿命を長くすることができる。
【００５８】また、本発明の低圧放電ランプによれば、
管状ガラスランプ容器の端部の外面に可塑性の導電材料
を介在させ、その外周に電極としてばね弾性を有するＣ
形状の金属導体を弾性的に嵌めているので、管状ガラス
ランプ容器の表面に対する電極としての金属導体の密着
性を良くすることができ、電極に流せる電流量を大きく
し、発光量を上げることができる。
管状ガラスランプ容器の端部の外面に可塑性の導電材料
を介在させ、その外周に電極としてばね弾性を有するＣ
形状の金属導体を弾性的に嵌めているので、管状ガラス
ランプ容器の表面に対する電極としての金属導体の密着
性を良くすることができ、電極に流せる電流量を大きく
し、発光量を上げることができる。
【図１】本発明の第１の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図２】本発明の第２の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図３】本発明の第３の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図４】本発明の第４の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図５】本発明の第５の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図６】本発明の第６の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図７】本発明の第７の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図８】本発明の第８の実施の形態の低圧放電ランプの
断面図。
断面図。
【図９】図８におけるＢ−Ｂ線断面図。
【図１０】従来例の低圧放電ランプの断面図。
【図１１】図１０におけるＡ−Ａ線断面図。
【図１２】他の従来例の断面図。
１１，１２，１３，１４，１５，１６，１７，１８ 低
圧放電ランプ ２０ 管状ガラスランプ容器 ３０ 電極 ３１ 当接金属導体 ３２ 可塑性導電材料 ４０ 電極 ４１ 当接金属導体 ４２ 可塑性導電材料 ７０ 蛍光体層 ８０ 充填剤 ９０，９１，９２ 金属酸化物層 ９３ 蛍光体・金属酸化物層
圧放電ランプ ２０ 管状ガラスランプ容器 ３０ 電極 ３１ 当接金属導体 ３２ 可塑性導電材料 ４０ 電極 ４１ 当接金属導体 ４２ 可塑性導電材料 ７０ 蛍光体層 ８０ 充填剤 ９０，９１，９２ 金属酸化物層 ９３ 蛍光体・金属酸化物層
Claims (11)
- 【請求項１】 管状ガラスランプ容器の端部の外面に誘
電体バリア放電型電極を有する低圧放電ランプにおい
て、少なくとも前記電極の配設部分の内側に位置する管
状ガラスランプ容器の内壁面に保護層を形成して、前記
内壁面の該当部分が前記ランプ容器の内部空間に対して
露出しないようにしたことを特徴とする低圧放電ラン
プ。 - 【請求項２】 前記保護層は、蛍光体層であることを特
徴とする請求項１に記載の低圧放電ランプ。 - 【請求項３】 前記保護層は、金属酸化物層であること
を特徴とする請求項１に記載の低圧放電ランプ。 - 【請求項４】 前記保護層は、蛍光体層とその内側の金
属酸化物層との複層にしたことを特徴とする請求項１に
記載の低圧放電ランプ。 - 【請求項５】 前記保護層は、金属酸化物層とその内側
の蛍光体層との複層にしたことを特徴とする請求項１に
記載の低圧放電ランプ。 - 【請求項６】 前記保護層は、金属酸化物層とその内側
の蛍光体層とさらにその内側の金属酸化物層との複層に
したことを特徴とする請求項１に記載の低圧放電ラン
プ。 - 【請求項７】 前記保護層は、蛍光体と金属酸化物との
混合物によって形成したことを特徴とする請求項１に記
載の低圧放電ランプ。 - 【請求項８】 前記金属酸化物は、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化イットリウム、酸化亜鉛の中から選択
した１の材料又は複数の材料の混合物を用いたことを特
徴とする請求項３〜７のいずれかに記載の低圧放電ラン
プ。 - 【請求項９】 管状ガラスランプ容器の端部の外面に可
塑性の導電材料を介在させ、その外周に電極としてばね
弾性を有するＣ形状の金属導体を弾性的に嵌めて成る低
圧放電ランプ。 - 【請求項１０】 前記可塑性の導電材料は金属テープで
あり、前記ランプ容器の端部の外面に巻き付けたことを
特徴とする請求項９の記載の低圧放電ランプ。 - 【請求項１１】 前記可塑性の導電材料は導電性樹脂層
であり、前記ランプ容器の端部の外面に形成したことを
特徴とする請求項９に記載の低圧放電ランプ。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001194868A JP2003017005A (ja) | 2001-06-27 | 2001-06-27 | 低圧放電ランプ |
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| US10/482,133 US20040178731A1 (en) | 2001-06-27 | 2002-06-25 | Outside electrode discharge lamp |
| CN 02802196 CN1465090A (zh) | 2001-06-27 | 2002-06-25 | 外部电极放电灯 |
| PCT/JP2002/006358 WO2003003408A1 (fr) | 2001-06-27 | 2002-06-25 | Lampe a decharge a electrodes exterieures |
| EP02738800A EP1408533A4 (en) | 2001-06-27 | 2002-06-25 | FOREIGN ELECTRODE DISCHARGE LAMP |
| TW091114067A TW554368B (en) | 2001-06-27 | 2002-06-26 | External electrode discharge lamp |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|
| JP2003017005A true JP2003017005A (ja) | 2003-01-17 |
Family
ID=19032928
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
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| TW (1) | TW554368B (ja) |
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