JP2003016921A - 構造体、電子放出素子、画像形成装置およびそれらの製造方法 - Google Patents

構造体、電子放出素子、画像形成装置およびそれらの製造方法

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JP2003016921A
JP2003016921A JP2001266062A JP2001266062A JP2003016921A JP 2003016921 A JP2003016921 A JP 2003016921A JP 2001266062 A JP2001266062 A JP 2001266062A JP 2001266062 A JP2001266062 A JP 2001266062A JP 2003016921 A JP2003016921 A JP 2003016921A
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electron
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pores
film
conductive film
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Nobuhiro Yasui
伸浩 安居
Toru Den
透 田
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/304Field-emissive cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes

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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界集中時の耐久性を向上させ、連鎖的放電
破壊になりにくい電子放出素子を提供する。 【解決手段】 導電性膜と、該導電性膜上に配置された
酸化アルミニウムを主成分とする層と、該酸化アルミニ
ウムを主成分とする層に配置された細孔と、該細孔内に
配置され、前記導電性膜の材料を含む電子放出体とを有
する電子放出素子であって、前記電子放出体がポーラス
であり、前記導電性膜と電気的に接続してなる電子放出
素子。導電性膜はアルミニウム以外の元素を主成分と
し、電子放出体が柱状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造体、陽極酸化
アルミナナノホールを適用した構造体、その製造方法、
電子放出素子および画像形成装置に関する。特に、本発
明の構造体は、電子放出素子、画像形成装置、エレクト
ロクロミック素子、撮像管などへの応用が可能である。
【0002】
【従来の技術】現在、フラットパネルディスプレイに代
表されるように、均一、微細、高効率、長寿命などの特
徴を備えた電子放出素子の研究が盛んである。その微細
な電子放出部の形成には、フォトリソグラフィー、電子
線露光などの半導体加工技術を駆使して、多くのプロセ
スを踏んでいる。
【0003】しかし、電子放出部の形成を均一かつ大面
積に行う簡便な方法として、微細な構造をもつ材料(ナ
ノ構造体)の適用があげられる。とくに、自己組織的に
形成される構造が注目されている。
【0004】そのナノ構造体としては、アルミニウムの
陽極酸化によって得られるアルミナのポーラス皮膜の採
用が適している。まず、アルミニウムの陽極酸化におい
ては、蓚酸、燐酸または硫酸水溶液中などでおこなった
場合、バリア層(アルミナ)で囲われたナノサイズの細
孔(ナノホール)が形成され、ポーラス皮膜を得ること
ができ、また、硼酸アンモニウム、または酒石酸アンモ
ニウム、またはクエン酸アンモニウム水溶液中などでお
こなった場合、細孔は形成されず均一なアルミナの膜
(バリア皮膜)が形成され、バリア皮膜を得ることがで
きるという特徴がある。
【0005】図2はアルミニウムの陽極酸化で得られる
膜の模式図であり、図2(a)はポーラス皮膜の平面
図、図2(b)は図2(a)のBB’線断面図である。
また、図2(c)はバリア皮膜の断面図である。アルミ
ナのポーラス皮膜の特徴は、図2(a)、図2(b)に
示すように、細孔の直径26が数nm〜数100nmの
極めて微細な円柱状細孔が、数10nm〜数100nm
の間隔25で平行に配列するという特異的な幾何学的構
造を有することにある。そして、細孔の配列間隔は、陽
極酸化の際の電流、電圧を調整することにより制御が可
能である。
【0006】このアルミナのポーラス皮膜においては、
細孔一つ一つの内部に電子放出部材を配置することで電
子放出部とし、その複数の集合体で一つの電子放出素子
とする試みがなされている(特開平5−211030号
公報、特開平10−12124号公報など)。この場合
の特徴は、細孔の径が十分小さいということである。こ
れは、電子放出部の先端の局率半径が小さく、電界集中
しやすいため、電子放出が容易に起こること、また複数
の電子放出部から一つの電子放出素子を形成するため電
流が安定するといった利点を利用している。
【0007】ただし、個々の電子放出部間でのばらつき
や、電界のかかり方を均一にすること、また、作製プロ
セスをより簡易にすることが求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】大面積に、均一な電子
放出部を有する電子放出素子を、容易に形成するにあた
り、上記ポーラスアルミナ皮膜を用いることが有用であ
る。しかし、従来の素子では、電子放出部の均一性が十
分ではなく、その結果生じる電界集中のムラが電子放出
部の寿命の低下を招く場合があった。
【0009】これを解決するため、電子放出部の均一性
向上、および局所的電界集中への耐久性の向上が望まれ
る。また、作製プロセスを簡略化することも必要であ
る。
【0010】本発明は、この様な従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、電界集中時の耐久性
を向上させ、連鎖的放電破壊になりにくい構造体および
その構造体の容易な製造方法を提供し、均一性の高い構
造体、および電子放出素子並びに画像形成装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、本発明の
以下の構成及び製造方法により解決できる。
【0012】すなわち、本発明は、導電性膜と、該導電
性膜上に配置された酸化アルミニウムを成分として含む
層と、該酸化アルミニウムを成分として含む層に配置さ
れた細孔と、該細孔内に配置され、前記導電性膜の材料
を含む導電体とを有する構造体であって、前記導電体が
ポーラスであり、かつ前記導電性膜と電気的に接続して
なることを特徴とする。
【0013】また、本発明は、導電性膜と、該導電性膜
上に配置された酸化アルミニウムを成分として含む層
と、該酸化アルミニウムを成分として含む層に配置され
た細孔と、該細孔内に配置され、前記導電性膜の材料を
含む電子放出体とを有する電子放出素子であって、前記
電子放出体がポーラスであり、前記導電性膜と電気的に
接続してなることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、下地電極上に積層したア
ルミニウムを主成分とする膜の陽極酸化により形成され
る細孔の底部から内包物が形成されている構造体におい
て、該内包物は下地電極の構成元素またはその酸化物を
主成分として、かつポーラスであることを特徴とする。
【0015】また、本発明は、下地電極上に積層したア
ルミニウムを主成分とする膜の陽極酸化により形成され
る細孔の底部から内包物が形成されている構造体の製造
方法であって、前記アルミニウムを主成分とする膜にポ
ーラス皮膜を形成する浴を用いて陽極酸化を行う工程、
次いでバリア皮膜を形成する浴を用いて陽極酸化を行う
工程、次いで熱処理を行う工程を有することを特徴とす
る。
【0016】また、本発明は、導電性膜と、該導電性膜
上に配置された、酸化アルミニウムを成分として含む層
と、 該酸化アルミニウムを成分として含む層に配置さ
れた細孔と、該細孔内に配置され、前記導電性膜と電気
的に接続し、前記導電性膜の材料を含むポーラスな導電
体とを有する構造体であって、前記導電性膜は2層以上
の膜からなり、それぞれの膜に含まれる元素のうちの少
なくとも1以上の元素が、他の膜に含まれる元素のうち
の少なくとも1つの元素と異なることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、導電性膜と、該導電性膜
上に配置された、酸化アルミニウムを成分として含む層
と、該酸化アルミニウムを成分として含む層に配置され
た細孔と、該細孔内に配置され、前記導電性膜と電気的
に接続し、前記導電性膜の材料を含むポーラスな電子放
出体とを有する電子放出素子であって、前記導電性膜は
2層以上の膜からなり、それぞれの膜に含まれる元素の
うちの少なくとも1以上の元素が、他の膜に含まれる元
素のうちの少なくとも1つの元素と異なることを特徴と
する。
【0018】また、本発明は、下地電極上に積層したア
ルミニウムを成分として含む膜の陽極酸化により形成さ
れる細孔の底部から下地電極の構成元素またはその酸化
物を成分として含むポーラスな内包物が形成されている
構造体において、該下地電極は2層以上の膜からなり、
それぞれの膜に含まれる元素のうちの少なくとも1以上
の元素が、他の膜に含まれる元素のうちの少なくとも1
つの元素と異なることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、下地電極上に積層したア
ルミニウムを成分として含む膜の陽極酸化により形成さ
れる細孔の底部から下地電極の構成元素またはその酸化
物を成分として含むポーラスな内包物が形成されている
構造体の製造方法であって、該下地電極は2層以上の膜
からなり、それぞれの膜に含まれる元素のうちの少なく
とも1以上の元素が、他の膜に含まれる元素のうちの少
なくとも1つの元素と異なることを特徴とする。
【0020】本発明の構造体によれば、内包物が導電性
をもつことから、電子放出部への適用が可能である。ま
た、本発明の構造体を電子放出素子として用いた場合に
は、電子放出部とした内包物に不均一に電界が集中し、
ミクロな放電が生じる場合でも、ポーラスであることで
電流制限抵抗として作用し、放電に強いナノ構造体を提
供することが可能である。
【0021】また、細孔(ナノホール)を規則的に配列
することにより、不規則な場合に比べてナノホールの形
状の均一性が格段に向上し、電界も均一にかかり、電子
放出による電流値を安定化することが可能である。さら
に、ナノホールの内包物がない部分の径が、内包物のあ
る部分の径より大きいことで、電界が集中しやすくな
り、かつ電子がナノホールから出射しやすくなる。以上
の特徴から電子放出部を放電から保護することで長寿命
化できる。
【0022】また、本発明の構造体のナノホール上部に
引き出し電極を形成することで、効率よく電子を放出さ
せることが可能である。ここで、引き出し電極と電子放
出部の距離は、電子放出部形成時の陽極酸化電圧により
高い精度で制御が可能である。
【0023】さらに、本発明の構造体の製造方法では、
容易に、かつ大面積に高さの均一な電子放出部となる内
包物の形成を可能にする。
【0024】本発明においては、前記導電性膜は、アル
ミニウム以外の元素を主成分とすることを特徴とする。
また、前記電子放出体が柱状であることを特徴とする。
また、前記酸化アルミニウムを成分として含む層に配置
された細孔の上端には引き出し電極が設けられており、
バイアスの印加によって電子放出体から電子の放出を可
能とすることを特徴とする。また、前記ポーラスな内包
物の充填率が80%以下であることを特徴とする。ま
た、前記熱処理を行う工程にあって、還元雰囲気中で4
00℃以上に加熱して還元することを特徴とする。ま
た、前記細孔の下地電極にあって、前記細孔の底部と接
する層の陽極酸化により形成される酸化物がアルカリま
たは酸に不溶乃至難溶であることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第1の構造体を図面に基
づいて説明する。図1は本発明の第1の構造体の一実施
態様を示す模式図であり、図1(a)は平面図、図1
(b)は図1(a)のA−A’線での断面図を示す。図
1において、11はナノサイズの細孔(ナノホール)で
あり、12はバリア層(アルミナ)である。13は導電
体からなる内包物(電子放出部材)であり、図5にその
断面形状を示す様に、ポーラスな形状を有する。14は
内包物のない部分、15は内包物のある部分、16は導
電性膜からなる下地電極、17は基板、18は引き出し
電極、19は上部細孔径(内包物のない部分)、110
は下部細孔径(内包物のある部分)、111は細孔(ナ
ノホール)の間隔である。尚、本発明における内包物を
構成する「導電体」とは、金属や半導体を含む。また、
内包物を構成する「導電体」とは、バンドギャップが4
eV以下、好ましくは3.5eV以下の材料であると言
う事もできる。
【0026】上記ナノサイズの構造体(「ナノ構造体」
とも呼ぶ)の細孔(ナノホール)は、アルミニウムの陽
極酸化においてポーラス皮膜を形成することのできる
浴、例えば蓚酸、燐酸、硫酸などの水溶液を用いて形成
することができる。このとき細孔(ナノホール)を囲む
アルミナ部分がバリア層(アルミナ)12である。
【0027】次いで、ポーラスな内包物(電子放出部
材)13を形成するには、アルミニウムの陽極酸化にお
いて均一なアルミナの膜であるバリア皮膜を形成するこ
との出来る浴、例えば硼酸アンモニウム、酒石酸アンモ
ニウム、クエン酸アンモニウムなどの水溶液を用いて形
成することが可能である。
【0028】上記内包物(電子放出部材)13は、ポー
ラスであり、導電性膜からなる下地電極16の構成元素
を主成分とするものか、その構成元素の酸化物を主成分
とするものである。また、本発明の構造体を電子放出素
子として用いる場合には、上記方法により形成した直後
の内包物13は酸化物となっている事が多いため、後述
する還元処理をして内包物13の導電性を向上する処理
を行うことが好ましい。
【0029】また、内包物(電子放出部材)13の高さ
は、バリア皮膜を形成する浴中での陽極酸化時の印加電
圧で制御可能である。電圧の印加に関しては、所望の電
圧に到達するまでに、段階を踏んでも、一気に印加して
も内包物の高さは同等にすることが可能である。
【0030】本発明におけるバリア層(アルミナ)12
とは、ポーラス皮膜における細孔間を分離するアルミナ
部分のことであり、バリア皮膜とは従来アルミニウムの
陽極酸化を硼酸アンモニウム等の浴で行った場合に得ら
れるアルミナの一様な膜のことであり、ポーラス皮膜と
対比して使われる。したがって、本発明において、ポー
ラス皮膜を形成する浴を用いて陽極酸化した場合、ポー
ラス皮膜が得られる。しかし、ポーラス皮膜に対して引
き続きバリア皮膜を形成する浴を用いて陽極酸化する
と、バリア皮膜が得られる訳でなく、細孔内に、柱状の
内包物が形成できることが特徴である。
【0031】上記細孔(ナノホール)の間隔111は、
ポーラス皮膜を形成する浴中での陽極酸化の印加電圧で
制御することが可能である。また、FIB(Focus
edIon Beam)、または規則的に突起が並んだ
モールド、または光や電子線を用いたリソグラフィー技
術などを用いて、陽極酸化前に細孔形成開始点をアルミ
ニウムの表面に規則的に形成しておくことで、形成され
る細孔(ナノホール)の間隔111を所望の値に形成す
ることができる。
【0032】上記下部細孔径(内包物のある部分)11
0は、ポーラス皮膜を形成する浴中での陽極酸化後に孔
径拡大処理の時間によって制御可能である。また、上部
細孔径(内包物のない部分)19は、バリア皮膜を形成
する浴中での陽極酸化後、もしくは熱処理後に孔径拡大
処理の時間によって制御可能である。
【0033】上記の孔径拡大処理は、燐酸中に浸漬する
ことにより行なうことができる。また、時間によって径
を制御することが可能である。
【0034】図1における基板17としては、下地電極
16とアルミニウムを主成分とする膜が成膜可能な材質
ならば使用可能である。例えば、基板としては、ガラ
ス、SiO2 、Al23 などの酸化物、Si、GaA
s、InPなどの半導体といった平坦で400℃程度の
温度に耐えうるものが可能である。また、下地電極16
としては、W,Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,Hfな
どの金属があげられる。
【0035】図1における引き出し電極18は、ナノホ
ール上端に笠状に被さるように形成すれば効率良く電子
を放出させることができる。
【0036】以下に図面を参照して、本発明の更に好適
な、本発明第2の形態の構造体を例示的に詳しく説明す
る。以下に説明する第2の形態の構造体では、図1など
を用いて前述した第1の形態の構造体に比べて、前述の
内包物13を歩留まり良く形成できるものである。
【0037】ただし、以下に示す第2の形態に用いられ
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、
特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれ
らのみに限定する趣旨のものではない。
【0038】更には、また、以下の図面においても、既
述の図面に記載された部材と同様の部材には同じ番号を
付す。また、以下に説明する、第2の構造体の形態及び
実施例の説明は、本発明に係る電子放出素子、画像形成
装置、ナノ構造体及びその製造方法の実施形態及び実施
例の説明を兼ねる。
【0039】図7は、本発明第2の形態の構造体の一実
施形態の模式図であり、図7(a)は平面図、図7
(b)は図7(a)のC−C’線での断面図を示す。
【0040】図7において、11は細孔(ナノホー
ル)、12は酸化アルミニウムを成分として含む層とし
てのバリア層(アルミナ)である。13はポーラスな導
電体からなる内包物(電子放出部材)である。13aは
上部内包物、13bは下地電極占有内包物、14は内包
物のない部分、15は内包物のある部分、16は導電性
膜からなる下地電極(電極)、16aは上部下地電極
(第1の電極)、16bは下部下地電極(第2の電
極)、17は基板、18は引き出し電極、19は上部細
孔径(内包物のない部分)、110は下部細孔径(内包
物のある部分)、111は細孔(ナノホール)の間隔で
ある。
【0041】ただし、バリア層12は、酸化アルミニウ
ムを成分として含む場合に限定されるものではなく、酸
化アルミニウムを主成分として含む場合であっても良
い。
【0042】上記細孔11は、一般的にアルミニウムの
陽極酸化においてポーラス皮膜を形成することで知られ
る浴(蓚酸、燐酸、硫酸など)を用いて形成することが
できる。このときナノホールを囲むアルミナ部分がバリ
ア層(アルミナ)12である。
【0043】ポーラスな上部内包物(電子放出部材)1
3a、下地電極占有内包物(電子放出部)13bを形成
するには、前述した第1の構造体の内包物と同様に、ア
ルミニウムの陽極酸化において均一なアルミナの膜であ
るバリア皮膜を形成することができる浴(硼酸アンモニ
ウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウムな
ど)を用いて形成することが可能である。
【0044】また、本発明の第2の構造体を電子放出素
子として用いる場合においても、上記方法により形成し
た直後の内包物13は酸化物となっている事が多いた
め、還元処理をして内包物13の導電性を向上する処理
を行うことが好ましい。
【0045】尚、本発明の第2の構造体においても、内
包物を構成する「導電体」とは、金属や半導体を含む。
また、内包物を構成する「導電体」とは、バンドギャッ
プが4eV以下、好ましくは3.5eV以下の材料であ
ると言う事もできる。
【0046】前述した本発明の第1の構造体を製造する
際に、陽極酸化においてポーラス皮膜を形成する浴(蓚
酸、燐酸、硫酸など)を用いる工程において、下地電極
がW層のみの構造体では、陽極酸化中の電流値を観察し
た場合、電流値が一定になってからその値が5/6にな
ったところで陽極酸化を終了しなければ、次の内包物を
形成する工程での歩留まりが良くなかった。
【0047】しかし、本発明第2の構造体のように、上
部下地電極16aをNb、Mo、Ta、Ti、Zr、H
fのうち一つ以上の元素を主成分として含む膜にし、下
部下地電極16bをWを主成分として含む膜にすれば、
終了条件を一定電流値の5/6から1/12まで広げる
ことが可能である。
【0048】ただし、本発明の第2の構造体において
は、上部下地電極(第1の電極)16aをNb、Mo、
Ta、Ti、Zr、Hfのうち一つ以上の元素を主成分
として含む膜にし、下部下地電極(第2の電極)16b
をWを主成分として含む膜にする場合に限定されるもの
ではなく、上部下地電極(第1の電極)16aをNb、
Mo、Ta、Ti、Zr、Hfのうち一つ以上の元素を
成分として含む膜にし、下部下地電極(第2の電極)1
6bをWを成分として含む膜にする場合であっても良
い。
【0049】本発明第2の構造体においては、陽極酸化
を行う前の上部下地電極(第1の電極)の膜厚は、含有
される元素の種類や陽極酸化中の電流値により異なる
が、好ましくは1〜100nm、さらに好ましくは3〜
30nmが望ましい。
【0050】上記本発明の第2の構造体において、上部
下地電極16aの一部は、下部電極内包物13bにより
占有されている。また、上部下地電極16aは細孔11
直下以外の部分、あるいはバリア層12が接合している
直下部分に存在することが特徴である。上記の下地電極
占有内包物13bは、本発明の第2の構造体の形成過程
において生じる。
【0051】上記内包物(電子放出部材)13aの高さ
は、バリア皮膜を形成することで知られる浴(硼酸アン
モニウム、酒石酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム
など)を用いる工程において印加する電圧に比例する。
また、下地電極16の材料によっても高さの変化を生ず
る。電圧の印加に関しては、所望の電圧に到達するまで
に、段階を踏んでも、一気に印加しても内包物の高さは
同じにすることが可能である。
【0052】上記細孔の間隔111は、前述した様に、
ポーラス皮膜を形成する浴中での陽極酸化の印加電圧で
制御することが可能である。また、FIB(Focus
edIon Beam)、または規則的に突起が並んだ
モールド、または光や電子線を用いたリソグラフィー技
術などを駆使して陽極酸化前に開始点を規則的に形成し
ておくことで、ナノホールの間隔111は場所に関わら
ずに一定にすることができる。
【0053】上記下部細孔径(内包物のある部分)11
0は、ポーラス皮膜を形成する浴中での陽極酸化後に孔
径拡大処理の時間によって制御可能である。また、上部
細孔径(内包物のない部分)19は、バリア皮膜を形成
する浴中での陽極酸化後、もしくは熱処理後に孔径拡大
処理の時間によって制御可能である。
【0054】上記の基板17としては、下地電極16と
Alを主成分とする膜が成膜可能な材質ならば使用可能
である。
【0055】例えば、基板としては、ガラス、SiO
2 、Al23 などの酸化物、Si、GaAs、InP
などの半導体といった平坦で400℃程度の温度に耐え
うるものが可能である。また、下地電極としては、W,
Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,Hfなどの金属があげ
られる。
【0056】また、基板17と下地電極16が一体とな
っていても良く、W,Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,
Hfなどの金属板を基板17としても良い。また、基板
17がW,Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,Hfなどの
金属板である場合、下地電極16が2層以上とは基板1
7を一層とみなすことであり、このような状況でも本発
明の効果を得ることは可能である。
【0057】図7における引き出し電極18は、ナノホ
ール上端に笠状に被さるように形成すれば効率良く電子
を放出させることができる。
【0058】そして、上記構造体の内包物13を電子放
出部材として用いることにより、上記構造体は、電子放
出素子として機能する。
【0059】また、上記電子放出素子と、この電子放出
素子から放出される電子が照射される、例えば蛍光体な
どの画像形成部材が配置された部材とを組み合わせるこ
とにより、本発明に係る画像形成装置が構成される。
【0060】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をより詳細に
説明する。以後、ポーラス皮膜を形成する浴中での陽極
酸化を第一の陽極酸化と呼び、バリア皮膜を形成する浴
中での陽極酸化を第二の陽極酸化と呼ぶことにする。
【0061】実施例1 本実施例においては、本発明の構造体の作製の手順を示
すものである。以下の図3(a)〜図4(g)に示す手
順で作製した。
【0062】1)ガラス基板33上にRFスパッタ法に
より、タングステン32の膜(膜厚50nm)とアルミ
ニウム31の膜(膜厚500nm)からなる積層膜を形
成した。さらに、アルミニウムの表面にFIB(Foc
used Ion Beam)で、窪み38を蜂の巣状
に100nm間隔で細孔形成開始点として形成した。
(図3(a)参照)
【0063】2)上記のアルミニウム31の膜を16℃
の0.3mol/L蓚酸水溶液中で、40Vの電圧を印
加して第一の陽極酸化を行った。(図3(b)参照) 3)続いて、10℃の0.05mol/L硼酸アンモニ
ウム水溶液中で、200Vの電圧を印加して第二の陽極
酸化を行った。(図4(c)参照)
【0064】4)上記の状態で孔径拡大処理を行っても
よく、先に熱還元処理を行ってもよい。熱還元処理によ
り内包物(酸化タングステン)35は、ポーラスタング
ステン36に還元される。(図4(d),(e)参照) 5)上記で孔径拡大処理を行った場合、熱還元処理を行
い、熱還元処理を行った場合、孔径拡大処理を行う。
(図4(f)参照) 6)最後に、引き出し電極37となるタンタルを斜入射
スパッタ法によって、形成する。(図4(g)参照)
【0065】以上の二通りの作製手順で作製された試料
の断面を手順を追ってFE−SEMで観察した。その結
果、各手順において、手順1)で図3(a)に、手順
2)で図3(b)に、手順3)で 図4(c)、手順
4)でそれぞれ図4(d)と図4(e)、手順5)で図
4(f)、手順6)で図4(g)に対応する構造体が得
れた。
【0066】実施例2 本実施例においては、ナノ構造体の内包物に関するもの
である。RFスパッタ法により、W,Si,Nb,P
t,Mo,Ta,Ti,Zr,Hf膜を、膜厚50nm
にそれぞれ成膜した9種類の基板を用意した。その後、
それぞれの基板上に更にアルミニウム膜(膜厚500n
m)を形成した。そして、それぞれの基板について第一
の陽極酸化、第二の陽極酸化を実施例1と同様に施し
た。その後、それらのFE−SEMによる観察を行っ
た。なお、タングステン膜の場合、熱還元処理を施した
ものの内包物の状態もFE−SEMにより観察した。
【0067】観察の結果、W,Si,Nb,Pt,M
o,Ta,Ti,Zr,Hf膜のうち、内包物が形成さ
れていたものは、W,Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,
Hf膜を用いた場合のみで、その他Si,Ptは内包物
が形成されていなかった。
【0068】また、内包物が形成されたものの内、タン
グステンを用いたものを詳しく観察すると、図5(a)
のように熱還元処理前の内包物(酸化タングステン)4
1に気泡42の空孔の存在が明らかになった。また、そ
の熱還元処理後の状態は、図5(b)のように内包物は
還元され粒子状のものが結合したポーラスタングステ
ン、すなわち粒子が結合した状態であることが確認でき
た。
【0069】内包物41の形成後の充填率はおよそ78
%であり、熱還元処理を施した内包物44の充填率はお
よそ67%であった。
【0070】実施例3 本実施例においては、構造体作製時における第二の陽極
酸化の印加電圧とそれに伴う内包物の高さの揺らぎに関
するものである。
【0071】第一の陽極酸化工程は、実施例1と同じ条
件で行った。まず、実施例1と同様の第1の陽極酸化工
程を終了した試料を4つ用意した。また、第二の陽極酸
化工程においても実施例1の浴の条件を用いた。第二の
陽極酸化工程において、各試料への印加電圧をそれぞれ
100V、130V、160V、200Vとした。
【0072】評価 陽極酸化終了後、FE−SEMにより試料の断面観察を
行い、内包物の高さとおおまかな揺らぎの程度を見積っ
た。その結果を以下の表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】以上の表1より、内包物の高さと印加電圧
の関係は、比例関係であることがわかり、大まかに次の
式で与えられることが判明した。
【0075】
【数1】
【0076】また、内包物の高さの揺らぎ量を内包物1
00本ほどの観察で大まかに見積もると、揺らぎの最大
値が上記の表のようになり、揺らぎが小さいことが確認
できた。
【0077】実施例4 本実施例においては、ナノホールの規則化に関するもの
である。ガラス基板上にRFスパッタ法により、タング
ステン膜(膜厚50nm)とアルミニウム膜(膜厚50
0nm)を形成したものに、FIB(FocusedI
on Beam)により蜂の巣状に窪みをつけた。窪み
の間隔は100nmである。
【0078】次に、第一の陽極酸化を0.3mol/L
蓚酸水溶液中で40Vの電圧を印加して行い、第二の陽
極酸化を0.05mol/L硼酸アンモニウム水溶液中
で200Vの印加電圧で行った。
【0079】この試料の断面をFE−SEMで観察し
た。比較のためにFIBを用いずに作製した試料も観察
した。その結果、図6(a)のように規則化した場合
は、通常のナノホール(内包物)53は完全に下地電極
に対して垂直であり、すべて一直線であった。それに対
して、図6(b)のように規則化していない場合は、ほ
ぼナノホールは下地電極に垂直であるが、下地電極に到
達していないナノホール51や径の小さい内包物52も
見受けられた。これにより、周囲のナノホールが影響を
受けナノホール径にばらつきが生じる。その結果、その
他の内包物よりも電界が集中し、電流値が安定しないこ
とが判明した。
【0080】したがって、ナノホールを規則化したもの
は、均一性が高く、電流値を安定化する上で重要である
ことが確認できた。
【0081】実施例5 本実施例においては、構造体を用いた電子放出素子の耐
久性に関するものである。
【0082】試料の作製は、実施例1と同様の方法で、
ガラス基板上にRFスパッタ法により、タングステン膜
(膜厚50nm)とアルミニウム膜(膜厚500nm)
を形成したものを第一の陽極酸化電圧40V、第二の陽
極酸化電圧200Vとして陽極酸化し、その後、細孔径
拡大処理は行わなかったのものと、燐酸5wt%中に5
0分浸漬して細孔径拡大処理を行ったものを準備した。
続いて、水素雰囲気中(一酸化炭素雰囲気、または真空
中でもよい。)での熱処理を400℃で2時間行った。
【0083】最後に斜入射スパッタ法によりタンタルの
引き出し電極を形成した(図1(b)参照)。引き出し
電極と電子放出部間の距離は、およそ300nmであ
る。また、このときの電子放出部の径は、45nmであ
る。また、細孔(ナノホール)上部の電子放出部がない
部分の径は、孔径拡大処理の有無で、45nmと77n
mであった。
【0084】一方、比較用の試料として、上記試料と同
様に細孔拡大処理を行った構造体の細孔中に電着により
埋め込んだニッケルを電子放出部としたものも用意し
た。両方の試料に電極をつけ、真空中で電圧を印加した
ところ、ニッケルを電子放出部としたものとポーラスな
タングステン金属を電子放出部としたもの双方で、印加
電圧が50V付近で電子の放出を確認した。
【0085】また、ニッケルを電子放出部材としたもの
に比べ、ポーラスなタングステンを電子放出部材とした
方が電流値が安定していることが確認できた。そして、
ニッケルを用いた電子放出部材の構造とタングステンを
用いた電子放出部材の構造をTEMで観察したところ、
タングステンの方は図5(b)に示す様にポーラスであ
ったが、ニッケルを用いた電子放出部材の方はタングス
テンを用いた電子放出部材に比べ緻密な構造であった。
【0086】以上から、本発明の電子放出部はポーラス
であったためにミクロな放電の影響をうけずらく、無数
の電子放出部から安定して電流量を確保できることが確
認できた。また、孔径拡大処理の有無で、有る場合が無
い場合の電流値の約2倍であった。これは、電界がより
集中したためである。
【0087】以下には、本発明の第2の構造体の実施例
をあげて、その製造方法と共に本発明の構造体を説明す
る。以後、ポーラス皮膜を形成する浴(蓚酸、燐酸、硫
酸など)中での陽極酸化を第1の陽極酸化と呼び、バリ
ア皮膜を形成する浴(硼酸アンモニウム、酒石酸アンモ
ニウム、クエン酸アンモニウムなど)中での陽極酸化を
第2の陽極酸化と呼ぶことにする。
【0088】実施例6 本実施例においては、本発明の第2の構造体が形成可能
な条件に関するものである。
【0089】ガラス基板上にTi(膜厚5nm)、W
(膜厚50nm)をRFスパッタ法により成膜した後、
上部下地電極としてNb、Mo、Ta、Ti、Zr、H
fをそれぞれの元素を2nmづつ成膜した6種類の基板
を、それぞれの種類の基板について4枚(合計24枚)
準備した。さらに、それぞれの基板上にAlを500n
m成膜した。
【0090】以上の試料(基板)の蓚酸0.3mol/
L水溶液での第1の陽極酸化における終了条件a,b,
c,dを図8に示す。図8は、本実施例における第1の
陽極酸化の電流のプロファイルである。図8に示され
る、a,b,c,dは、電流一定値I0 から値が順番に
5/6I 0 ,1/2I0 ,1/6I0 ,1/12I0
減少した場合に対応する。
【0091】さらに、これらの試料に対して硼酸アンモ
ニウム0.05mol/L水溶液での第2の陽極酸化を
印加電圧160Vで実施し、得られた試料表面を目視し
た結果を下記の表2に示す。表2は、本実施例におけ
る、硼酸アンモニウム0.05mol/L水溶液での第
2の陽極酸化を印加電圧160Vで実施し、得られた試
料表面を目視した結果を示す。ここで、比較例1はW層
のみの場合である。
【0092】
【表2】
【0093】(注)良好は、試料表面に膜はがれ等の破
壊がない事を示す。一部破壊は、試料表面の一部に膜は
がれがある事を示す。破壊は、試料表面の全面にわたり
膜はがれがある事を示す。
【0094】以上の結果から、W層上に新たに層を設け
ることで陽極酸化における安定性を向上させることが可
能である。なお、陽極酸化中に破壊する理由としては、
高電圧により発生する気泡によるものであると考えら
れ、この点から新たな層は陽極酸化アルミナナノホール
との密着性の向上にも効果があると考えられる。
【0095】実施例7 本実施例においては、本発明の第2の構造体の内包物に
関するものである。ガラス基板上にTi(膜厚5n
m)、W(膜厚50nm)をRFスパッタ法により成膜
した後、上部下地電極としてNbを1nm、5nm、1
0nm、20nmづつ成膜したものと無しのもの5種類
の基板を準備した。その後、それぞれの基板にAlを5
00nm成膜した。
【0096】それぞれの基板について蓚酸0.3mol
/L水溶液中で第1の陽極酸化を行い、電流値I0 が1
/3I0 になってから終了した。そして、第2の陽極酸
化を硼酸アンモニウム0.05mol/L水溶液中で電
圧160Vを印加して実行し、内包物を形成した。内包
物の高さをFE−SEM(Feild Emissio
n−Scanning Electron Micro
scopy)で観察すると、下記の表3に示されるよう
になった。表3は、本実施例における、第2の陽極酸化
を硼酸アンモニウム0.05mol/L水溶液中で電圧
160Vを印加して実行し、内包物を形成した際の内包
物の高さの観察結果の表である。
【0097】
【表3】
【0098】表3に示されるように、Nb膜厚が厚いほ
うが内包物の高さが高いことが判明した。
【0099】次に、これらを導電性を向上させる目的で
還元雰囲気中400℃でアニールして、Taの引き出し
電極を設けることによって、電子放出の有無を調べた。
条件は、Nb無しのものに対しての電子放出の比率で表
した。表4にその結果を示す。表4は、本実施例におけ
る、電子放出率の測定結果の表である。
【0100】
【表4】
【0101】表4に示されるように、Nb膜の存在で電
子放出率の低下が見られるのは、Nbの陽極酸化で生じ
る酸化物が、熱による400℃での還元処理では十分に
還元されなかったことによると考えられる。
【0102】以上から、安定的に構造体を構成でき、か
つ電子放出も良好な領域は、Nb膜厚が1から5nmの
間である場合であることが判明した。
【0103】実施例8 本実施例においては、本発明の第2の構造体の下地電極
に関するものである。ガラス基板上にTi(膜厚5n
m)、W(膜厚50nm)をRFスパッタ法により成膜
した後、上部下地電極としてNbを2.5nm成膜した
ものに、Alを500nm成膜した。
【0104】これを蓚酸0.3mol/L水溶液で第1
の陽極酸化を印加電圧40Vで行い、引き続き硼酸アン
モニウム0.05mol/L水溶液で第2の陽極酸化を
行った。そこで、第2の陽極酸化を印加電圧をそれぞれ
100V、150V、200Vにして行い、その後上部
下地電極の観察をFE−SEMで行った。
【0105】図9は、本実施例の、構造体製造後の上部
下地電極層の形状に関する概略模式図である。観察の結
果、100Vに対して図9(a)、150Vに対して図
9(b)、200Vに対して図9(c)のようになって
いた。図9(a)のD−D’断面形状は、図9(a’)
のようになっている。
【0106】これから、上部下地電極層は製造工程にお
いて形は変化するが、最終的に図9のような形で存在
し、陽極酸化して形成した細孔を基板に繋ぎとめている
こが確認できた。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により以下
の効果がある。本発明により、W,Nb,Mo,Ta,
Ti,Zr,Hfもしくはその酸化物を主成分とする導
電体からなるポーラスな内包物を有する構造体を用いた
電子放出素子は、ミクロな放電に強いものであり、安定
な放出電流を確保することができる。
【0108】また、細孔をFIB(Focused I
on Beam)を用いて規則的に配列させることで、
一直線な内包物が基板に対して垂直に形成され、均一性
が格段に向上することができる。これにより従来の電子
放出素子より電界が均一にかかり、電子放出による電流
値を安定化することを可能にした。さらに、本発明の構
造体の製造方法においては、容易に、かつ大面積に高さ
の均一な電子放出部となる内包物の形成を可能にした。
【0109】また、本発明の第2の構造体においては、
細孔の底部と接している層を陽極酸化した場合に生成さ
れる酸化物が、アルカリ、または酸に不溶乃至難溶であ
る特徴をもたせることで、陽極酸化工程を重ねるごとに
生じる下地電極の酸化反応、侵食による細孔と下地電極
の密着性の脆弱化を抑止し、構造破壊を起こさせないこ
とを可能にした。
【0110】また、試料作成においても十分ゆとりのあ
る作製条件にすることが可能になった。特に、この効果
は、下地電極のうち陽極酸化アルミナナノホールの底部
と接している層にNb,Mo,Ta,Ti,Zr,Hf
を成分として含め、それに隣接する下部下地電極にWを
成分として含めたとき最も有効であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造体の一実施態様を示す模式図であ
る。
【図2】陽極酸化アルミナナノホールの模式図である。
【図3】本発明の構造体における各作製段階の状態を示
す模式図である。
【図4】本発明の構造体における各作製段階の状態を示
す模式図である。
【図5】本発明の構造体における内包物の状態を示した
ものである。
【図6】本発明における細孔(ナノホール)の規則化を
示す模式図である。
【図7】本発明の構造体の別の実施形態の模式図であ
る。
【図8】本発明に係る構造体の実施例6における第1の
陽極酸化の電流のプロファイルである。
【図9】本発明に係る構造体の実施例8の構造体製造後
の上部下地電極層の形状に関する概略模式図である。
【符号の説明】
11 細孔(ナノホール) 12 バリア層(アルミナ) 13 内包物(電子放出部材) 14 内包物のない部分 15 内包物のある部分 16 下地電極 17 基板 18 引き出し電極 19 上部細孔径(内包物のない部分) 21 ナノホール(細孔) 22 バリア層(アルミナ) 23 下地電極 24 基板 25 細孔の間隔 26 細孔の直径 27 バリア皮膜(アルミナ) 28 アルミニウム 31 アルミニウム 32 タングステン 33 ガラス基板 34 アルミナ 35 内包物(酸化タングステン) 36 ポーラスタングステン 37 引き出し電極(タンタル) 38 開始点 41 熱処理前の内包物(酸化タングステン) 42 気泡 43 バリア層(アルミナ) 44 熱処理後の内包物(ポーラスタングステン) 45 下地電極(タングステン) 51 下地電極に到達していないナノホール 52 径の小さい内包物 53 通常の内包物 54 ガラス基板 55 下地電極 110 下部細孔径(内包物のある部分) 111 細孔の間隔

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性膜と、該導電性膜上に配置された
    酸化アルミニウムを成分として含む層と、該酸化アルミ
    ニウムを成分として含む層に配置された細孔と、該細孔
    内に配置され、前記導電性膜の材料を含む導電体とを有
    する構造体であって、前記導電体がポーラスであり、か
    つ前記導電性膜と電気的に接続してなることを特徴とす
    る構造体。
  2. 【請求項2】 前記導電性膜は、アルミニウム以外の元
    素を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の構
    造体。
  3. 【請求項3】 前記導電体が柱状であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の構造体。
  4. 【請求項4】 導電性膜と、該導電性膜上に配置された
    酸化アルミニウムを成分として含む層と、該酸化アルミ
    ニウムを成分として含む層に配置された細孔と、該細孔
    内に配置され、前記導電性膜の材料を含む電子放出体と
    を有する電子放出素子であって、前記電子放出体がポー
    ラスであり、前記導電性膜と電気的に接続してなること
    を特徴とする電子放出素子。
  5. 【請求項5】 前記導電性膜は、アルミニウム以外の元
    素を主成分とすることを特徴とする請求項4に記載の電
    子放出素子。
  6. 【請求項6】 前記電子放出体が柱状であることを特徴
    とする請求項4または5に記載の電子放出素子。
  7. 【請求項7】 前記酸化アルミニウムを成分として含む
    層に配置された細孔の上端には引き出し電極が設けられ
    ており、バイアスの印加によって電子放出体から電子の
    放出を可能とすることを特徴とする請求項4乃至6のい
    ずれかに記載の電子放出素子。
  8. 【請求項8】 電子放出素子と、該電子放出素子から放
    出された電子が照射されることによって画像を形成する
    部材とを有する画像形成装置であって、前記電子放出素
    子が請求項4乃至7のいずれかに記載の電子放出素子で
    あることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 下地電極上に積層したアルミニウムを主
    成分とする膜の陽極酸化により形成される細孔の底部か
    ら内包物が形成されている構造体において、該内包物は
    下地電極の構成元素またはその酸化物を主成分として、
    かつポーラスであることを特徴とする構造体。
  10. 【請求項10】 前記下地電極はアルミニウム以外の元
    素を主成分とすることを特徴とする請求項9に記載のナ
    ノ構造体。
  11. 【請求項11】 前記内包物が導電性を有することを特
    徴とする請求項9または10に記載の構造体。
  12. 【請求項12】 前記ポーラスな内包物の充填率が80
    %以下であることを特徴とする請求項9乃至11のいず
    れかに記載の構造体。
  13. 【請求項13】 前記細孔の下地電極としてW,Nb,
    Mo,Ta,Ti,Zr,Hfのうち一つ以上の元素を
    主成分とする金属が配置されていることを特徴とする請
    求項9乃至12のいずれかに記載の構造体。
  14. 【請求項14】 前記細孔が規則的に配列していること
    を特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載の構造
    体。
  15. 【請求項15】 前記内包物が前記細孔の底部から、前
    記細孔の途中まで充填されており、内包物がない部分の
    前記細孔の径が内包物のある部分の径より大きいことを
    特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の構造
    体。
  16. 【請求項16】 前記細孔上端には引き出し電極が設け
    られており、バイアスの印加によって内包物から電子の
    放出を可能とすることを特徴とする請求項9乃至15の
    いずれかに記載の構造体。
  17. 【請求項17】 下地電極上に積層したアルミニウムを
    主成分とする膜の陽極酸化により形成される細孔の底部
    から内包物が形成されている構造体の製造方法であっ
    て、前記アルミニウムを主成分とする膜にポーラス皮膜
    を形成する浴を用いて陽極酸化を行う工程、次いでバリ
    ア皮膜を形成する浴を用いて陽極酸化を行う工程、次い
    で熱処理を行う工程を有することを特徴とする構造体の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 前記下地電極はアルミニウム以外の元
    素を主成分とすることを特徴とする請求項17に記載の
    構造体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記ポーラス皮膜を形成する浴を用い
    て陽極酸化を行う工程にあって、蓚酸、リン酸または硫
    酸の水溶液中で陽極酸化することを特徴とする請求項1
    7または18に記載の構造体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記バリア皮膜を形成する浴を用いて
    陽極酸化を行う工程にあって、硼酸アンモニウム、酒石
    酸アンモニウムまたはクエン酸アンモニウムの水溶液中
    で陽極酸化することを特徴とする請求項17乃至19の
    いずれかに記載の構造体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記熱処理を行う工程にあって、還元
    雰囲気中で400℃以上に加熱して還元することを特徴
    とする請求項17乃至20のいずれかに記載の構造体の
    製造方法。
  22. 【請求項22】 導電性膜と、該導電性膜上に配置され
    た、酸化アルミニウムを成分として含む層と、該酸化ア
    ルミニウムを成分として含む層に配置された細孔と、該
    細孔内に配置され、前記導電性膜と電気的に接続し、前
    記導電性膜の材料を含むポーラスな導電体とを有する構
    造体であって、前記導電性膜は2層以上の膜からなり、
    それぞれの膜に含まれる元素のうちの少なくとも1以上
    の元素が他の膜に含まれる元素のうちの少なくとも1つ
    の元素と異なることを特徴とする構造体。
  23. 【請求項23】 前記導電性膜は、前記酸化アルミニウ
    ムを成分として含む層と接する層の陽極酸化により形成
    される酸化物が、アルカリまたは酸に不溶乃至難溶であ
    ることを特徴とする請求項22に記載の構造体。
  24. 【請求項24】 前記導電性膜は、前記酸化アルミニウ
    ムを成分として含む層と接する層が、Nb,Mo,T
    a,Ti,Zr,Hfのうち一種類以上を成分として含
    み、それに隣接する層が少なくともWを成分として含む
    ことを特徴とする請求項22または23に記載の構造
    体。
  25. 【請求項25】 導電性膜と、該導電性膜上に配置され
    た、酸化アルミニウムを成分として含む層と、該酸化ア
    ルミニウムを成分として含む層に配置された細孔と、該
    細孔内に配置され、前記導電性膜と電気的に接続し、前
    記導電性膜の材料を含むポーラスな電子放出体とを有す
    る電子放出素子であって、前記導電性膜は2層以上の膜
    からなり、それぞれの膜に含まれる元素のうちの少なく
    とも1以上の元素が他の膜に含まれる元素のうちの少な
    くとも1つの元素と異なることを特徴とする電子放出素
    子。
  26. 【請求項26】 前記導電性膜は、前記酸化アルミニウ
    ムを成分として含む層と接する層の陽極酸化により形成
    される酸化物が、アルカリまたは酸に不溶乃至難溶であ
    ることを特徴とする請求項25に記載の電子放出素子。
  27. 【請求項27】 前記導電性膜は、前記酸化アルミニウ
    ムを成分として含む層と接する層が、Nb,Mo,T
    a,Ti,Zr,Hfのうち一種類以上を成分として含
    み、それに隣接する層が少なくともWを成分として含む
    ことを特徴とする請求項25又は26に記載の電子放出
    素子。
  28. 【請求項28】 前記酸化アルミニウムを成分として含
    む層に配置された細孔の上端には引き出し電極が設けら
    れており、該電極へのバイアスの印加によって電子放出
    体からの電子の放出を可能とすることを特徴とする請求
    項25乃至27のいずれかに記載の電子放出素子。
  29. 【請求項29】 請求項25乃至28のいずれかに記載
    の電子放出素子と、当該電子放出素子から放出された電
    子が照射されることによって画像を形成する部材とを有
    することを特徴とする画像形成装置。
  30. 【請求項30】 下地電極上に積層したアルミニウムを
    成分として含む膜の陽極酸化により形成される細孔の底
    部から下地電極の構成元素またはその酸化物を成分とし
    て含むポーラスな内包物が形成されている構造体におい
    て、該下地電極は2層以上の膜からなり、それぞれの膜
    に含まれる元素のうちの少なくとも1以上の元素が他の
    膜に含まれる元素のうちの少なくとも1つの元素と異な
    ることを特徴とする構造体。
  31. 【請求項31】 前記細孔の下地電極にあって、前記細
    孔の底部と接する層の陽極酸化により形成される酸化物
    がアルカリまたは酸に不溶乃至難溶であることを特徴と
    する請求項30に記載の構造体。
  32. 【請求項32】 前記細孔の下地電極として、前記細孔
    の底部と接する層は、Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,
    Hfのうち一つ以上の元素を成分として含み、それに隣
    接する層は少なくともWを成分として含むことを特徴と
    する請求項30又は31に記載の構造体。
  33. 【請求項33】 下地電極上に積層したアルミニウムを
    成分として含む膜の陽極酸化により形成される細孔の底
    部から下地電極の構成元素またはその酸化物を成分とし
    て含むポーラスな内包物が形成されている構造体の製造
    方法であって、該下地電極は2層以上の膜からなり、そ
    れぞれの膜に含まれる元素のうちの少なくとも1以上の
    元素が、他の膜に含まれる元素のうちの少なくとも1つ
    の元素と異なることを特徴とする構造体の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記細孔の下地電極にあって、前記細
    孔の底部と接する層の陽極酸化により形成される酸化物
    がアルカリまたは酸に不溶乃至難溶であることを特徴と
    する請求項33に記載の構造体の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記細孔の下地電極として、前記細孔
    の底部と接する層は、Nb,Mo,Ta,Ti,Zr,
    Hfのうち一つ以上の元素を成分として含み、それに隣
    接する層は少なくともWを成分として含むことを特徴と
    する請求項33又は34に記載の構造体の製造方法。
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