JP2003015151A - 液晶表示装置および携帯端末または表示機器 - Google Patents

液晶表示装置および携帯端末または表示機器

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JP2003015151A
JP2003015151A JP2001378905A JP2001378905A JP2003015151A JP 2003015151 A JP2003015151 A JP 2003015151A JP 2001378905 A JP2001378905 A JP 2001378905A JP 2001378905 A JP2001378905 A JP 2001378905A JP 2003015151 A JP2003015151 A JP 2003015151A
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crystal display
display device
segment
wiring pattern
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JP2001378905A
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Toshiro Motomura
敏郎 本村
Hiromi Fukuoka
宏美 福岡
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寸法を小さくして小型化を達成した液晶表示装
置を提供する。 【解決手段】基板1上に形成したセグメント透明電極群
10はシール樹脂7の一辺部を通して延在しセグメント
用接続端子8と成し、シール樹脂7の一辺部に沿って並
設したコモン用接続端子6をシール樹脂7の一辺部を通
して延在せしめた配線パターン5を、シール樹脂7の他
辺部と表示部3との間に形成し、さらにシール樹脂7の
他辺部と表示部3との間、もしくはシール樹脂7の他辺
部内にて基板1と基板2との間にて通電せしめる導電接
続部22を設け、この導電接続部22を通して配線パタ
ーン5とコモン透明電極群4とを通電接続せしめ、そし
て、配線パターン5と対向するガラス基板2の部位に遮
光膜Jを設けた液晶表示装置S。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板上の半導体素子
接続用の接続端子が矩形状の表示領域の一辺または対向
する二辺にそって形成した液晶表示装置に関するもので
ある。さらに本発明は、かかる液晶表示装置を配設した
携帯端末または表示機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、小型の液晶表示装置、たとえば携
帯電話用などの液晶表示装置が量産されている。
【0003】図3と図4により、この小型化したSTN
方式の液晶表示装置Pを説明する。
【0004】図3のAは液晶表示装置Pの平面図、同図
Bはその右側面図、同図Cは上側面図である。図4は図
3Aにおける切断面線a−aによる断面図である。
【0005】液晶表示装置Pにおいては、ドライバーI
Cを2個用いて、一方をセグメント用に、他方をコモン
用にして、それぞれを矩形状のガラス基板貼り合せ構造
の2辺にそって、それらの外側に実装する。
【0006】その実装にはドライバーICが実装された
TCP(テープキャリアパッケージ)やCOF(チップオ
ンフィルム)を用いている。なお、液晶表示装置Pにお
いては、TCPやCOFをガラス基板貼り合せ構造に並
べて配設するが、それらは図示していない。
【0007】このガラス基板貼り合せ構造によれば、ガ
ラス基板1とガラス基板2との貼り合せ面に表示部3が
設けられる。
【0008】ガラス基板2の上にはITOからなるn本
のコモン用透明電極群4と、このコモン用透明電極群4
を延在してなる台形状の配線パターン5とが形成され、
他方のガラス基板1の上にはITOからなるセグメント
用透明電極群10と、このセグメント用透明電極群10
を延在してなる台形状の配線パターン9とが形成され、
コモン用透明電極群4とセグメント用透明電極群10と
が交差する領域が表示部3となる。
【0009】表示部3のさらに外側にはシール樹脂7を
周設し、このシール樹脂7でもってガラス基板1とガラ
ス基板2との貼り合せ、その内部空間に液晶12を注入
口13を通して注入し、シール樹脂7により封止する。
11はUV硬化樹脂であり、注入した液晶を封止する。
【0010】セグメント用透明電極群10がm本である
場合には、画素数はm×nとなるが、カラー化した液晶
表示装置Pにおいては、1画素はR(赤)、G(緑)、B
(青)の3種類でもって構成することで、画素数をm×n
とする場合には、セグメント用透明電極群10を(3×
m)本設ける。
【0011】また、ガラス基板1の2端辺にはTCPや
COFを接続するためのITOなどからなるコモン側端
子群6とセグメト側端子群8が形成され、これらの上に
異方性導電膜等を用いて熱圧着される。
【0012】シール樹脂7には導電粒子14を含有さ
せ、これにより、コモン側端子群6は扇状に広がる配線
パターン5および導電粒子14を経由してコモン用透明
電極群4と通電される。
【0013】コモン透明電極群4上には液晶12を配向
させるための配向膜23が、他方のセグメント透明電極
群10上にも配向膜24が形成されており、配向膜23
と配向膜24の間には基板隙間を一定に保つためのスペ
ーサ45が分散されている。
【0014】セグメント透明電極群10、セグメント側
端子群8はそれぞれm×3本あり、コモン透明電極群
4、コモン側端子群6はそれぞれn本あるが、図の上で
は途中を省略して描いている。
【0015】かくして上記構成の液晶表示装置Pにおい
ては、導電粒子14を含有するシール樹脂7を通して、
コモン側端子群6と配線パターン5とコモン用透明電極
群4と通電させることで、ガラス基板2上の配線パター
ン5をガラス基板1上のコモン側端子群6に引き出し、
他のセグメント側端子群8とともに、それぞれTCPや
COFと接続させることができる(特開平8ー1793
48号参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の液晶表示装置Pによれば、ドライバーICを2個用
いて、一方をセグメント用に、他方をコモン用にして、
それぞれを矩形状のガラス基板貼り合せ構造の2辺にそ
って、それらの外側に実装していることで、ドライバー
ICの実装領域を減らし、外形寸法を小さくして小型化
にすべく、ドライバーICの個数を少なくすることが求
められる。
【0017】したがって、双方のIC機能を備えたドラ
イバーICでもって1個に集約し、これにより、小型化
およびICや実装のコストを安くすることが望ましいと
言える。
【0018】このように1個のドライバーICを実装し
た液晶表示装置を図5〜図7により説明する。
【0019】図5のAは液晶表示装置P1の平面図、同
図Bはその右側面図、同図Cは上側面図である。図6は
図5に示す要部Bの拡大図であり、図7は図6における
切断面線c−cによる断面図である。なお、これらの図
において前記液晶表示装置Pと同一個所には同一符号を
付す。
【0020】図5に示すように表示部3を上下に2分
し、同図Aにおいて上側の部分のコモン透明電極群4を
右側に、下側の部分のコモン透明電極群4を左側に導出
して、双方をガラス基板2上において配線パターン5と
成し、そして、これら配線パターン5を、基板間導通部
18、19にまで延ばす。
【0021】これら基板間導通部18、19はガラス基
板1とガラス基板2との双方の配線を通電せしめるもの
であって、本例では、図7に示すように導電粒子14を
含有するシール樹脂7を用いる。
【0022】このように双方の配線パターン5を、かか
る構成の基板間導通部18、19を通してガラス基板1
上にてセグメント側端子群8の両側に延ばし、これによ
ってITOからなる扇状に広がる配線パターン20と接
続され、さらにコモン側端子群6とも接続される。
【0023】一方、セグメント側端子群8は扇状に広が
るITOからなる配線パターン9を介してITOからな
るセグメント透明電極群10へ接続される。
【0024】さらに、n本のコモン透明電極群4を上か
ら順番に1〜n'、n'+1〜n本目とすると(1<n'<
n)、通常、n'はnのほぼ半分の値になるが、コモン
側端子群6と対応させると、コモン側端子群6の右側ブ
ロックにおいて、最右端子から1本目で順番に左へ数え
て最左端子をn'本目であり、また、コモン側端子群6
の左側ブロックにおいて、最左端子がn'+1本目で順番
に右へ数えて最右端子がn本目となる。
【0025】一方、m×3本のセグメント透明電極群1
0を右から順番に1〜m×3本としセグメント側端子群
8と対応させると、セグメント側端子群8の最右端子が
1本目で順番に左へ数えて最左端子がm×3本目にな
る。
【0026】また、図5と図6に示すように、ガラス基
板1上において、双方のコモン側端子群6付近に、それ
ぞれ位置合わせマーカー15が形成され、これらのマー
カーによってTCPまたはCOF圧着時の位置合わせを
おこなう。
【0027】つぎに上記構成の液晶表示装置P1におい
て、TCPやCOPを圧着固定しない状態にて点灯検査
をおこなう場合を図8と図9に示す。
【0028】図8は圧着に用いる導電ゴム29の斜視図
であり、図9は図5Aに示す液晶表示装置P1の下側面
図であって、この端面に液晶表示装置P1を点灯させる
プリント基板28を並設させ、そのプリント基板28側
から見た側面図である。また、図10は図6における切
断面線d−dによる断面図である。
【0029】プリント基板28の上には電極25、27
が形成され、これでもってガラス基板1上のコモン側端
子群6に対し電圧を印加する。さらにプリント基板28
の上には電極26も形成され、これによってガラス基板
1上のセグメント側端子群8に対し電圧印加する。
【0030】導電ゴム29については、ガラス基板1上
のコモン側端子群6の二つのブロックとセグメント側端
子群8に対し、それぞれ独立して接触させている。これ
によって3個の導電ゴム29を用いるが、コモン側端子
群6とセグメント側端子群8との間にて、双方に異なる
電圧を印加し、コモン透明電極群4とセグメント透明電
極群10の間に電圧を印加することで液晶表示装置P1
の点灯検査をおこなう。
【0031】上記構成の液晶表示装置P1を、かかる方
法でもって点灯検査する場合、セグメント側端子群8と
コモン側端子群6とが近接していると、セグメント側端
子群8に接触する導電ゴム29とコモン側端子群6に接
触する導電ゴム29がショートする不具合が生じ、その
ために点灯検査ができなくなるので、このような不具合
を解消するために、コモン側端子群6とセグメント側端
子群8の間にある程度の広さのスペース16、17を設
けている。
【0032】一方、基板間導通部18、19において
は、シール樹脂7内の導電粒子14の接触面積を増やし
確実に導通させるために配線幅をできるだけ大きくする
必要がある。
【0033】すなわち、図10に示すように基板間導通
部18において数多くの導電粒子14を接触させること
で低い導通抵抗で安定して接続するためには一定幅以上
の配線パターン5が必要であり、また、導電粒子14に
より隣接配線パターン間がショートしないためには一定
以上のパターン間の隙間が必要になる。現状、基板間導
通部18、19の最低配線ピッチ(=配線パターン幅+
パターン間隙間)はコモン側端子群6の最低端子ピッチ
(60μm程度)より大きくとる必要がある。
【0034】したがって、コモン側端子群6から扇状に
広がる配線パターン20による引き回し部(寸法L)が必
要になり、そのために、配線引き回しが複雑になり、図
5Aにおけるパネルの縦寸法が大きくなり、その結果、
近年の小型化の市場ニーズに応じられていない。
【0035】たとえば、パネル寸法の制限された携帯電
話用液晶パネルにおいては商品価値が低くなる。
【0036】すなわち、図5Aに示すように表示部3の
周囲に形成した配線パターン5およびシール樹脂7によ
る周辺部分の幅W1、W2の寸法が十分大きければ、パ
ネル下辺のコモン側端子群6の端子ピッチが大きくで
き、基板間導通部18、19へ配線を垂直に上げること
ができるため、配線パターン20による引き回し部(寸
法L)が不要になるが、しかし、携帯電話用液晶パネル
においては、手の平にはまる小スペース設計が商品価値
を生むため、寸法W1、W2をできるだけ小さくするの
がよい。そのために、配線パターン20による引き回し
部(寸法L)が必要かつ複雑になり、図5Aにおけるパネ
ルの縦寸法が大きくなり、近年の小型化の市場ニーズに
応じられていない。
【0037】また、たとえば携帯電話用などの小型の液
晶表示装置については、その表示部3の小型化に伴っ
て、配線パターンの形成により、そのパターンが表示面
から見えたり、また、配線パターンを金属材により形成
すると、それによる反射光でもって視認性が低下してい
ると言える。したがって、その改善が望まれるが、いま
だ十分に検討されていない。
【0038】その上、ガラス基板2上において、表示部
3とシール樹脂7との間に形成した配線パターン5に対
し、セグメント透明電極群10との関係で、その有効性
はいまだ検討されていないと言える。
【0039】したがって本発明は叙上に鑑みて完成され
たものであり、その目的は寸法を小さくして小型化を達
成するとともに、視認性を改善した高性能な液晶表示装
置を提供することにある。
【0040】本発明の他の目的は、製造コストを下げて
低コスト化を達成した液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0041】本発明のさらに他の目的は携帯電話などの
携帯端末に適した液晶表示装置を提供することにある。
【0042】また、本発明の目的は、かかる本発明の液
晶表示装置の効果を奏する表示機器を提供することにあ
る。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、セグメント透明電極群と配向膜とを順次積層して成
るセグメント側の基板と、コモン透明電極群と配向膜と
を順次積層して成るコモン側の基板とを、双方の透明電
極が直交するように対向させて矩形状の表示部を設け、
さらに双方の基板を貼り合せるべく矩形状に周設したシ
ール部材の内部に液晶層を充填して成り、そして、セグ
メント側の基板上に形成したセグメント透明電極群はシ
ール部材の一辺部を通して延在しセグメント用接続端子
と成し、このシール部材の一辺部に沿って並設したコモ
ン用接続端子をシール部材の一辺部を通して延在せしめ
た配線パターンを、シール部材の他辺部と表示部との間
に形成するとともに、この配線パターンと対向するコモ
ン側の基板部位に遮光膜を形成し、さらにシール部材の
他辺部と表示部との間、もしくはシール部材の他辺部内
にてセグメント側の基板とコモン側の基板との間にて通
電せしめる導電接続部を設け、この導電接続部を通して
前記配線パターンとコモン透明電極群とを通電接続せし
めたことを特徴とする。
【0044】また、本発明の他の液晶表示装置は、前記
セグメント透明電極群に代えて金属膜にて形成したセグ
メント電極群を設けるとともに、配線パターンも金属膜
にて形成したことを特徴とする。
【0045】さらにまた、本発明の他の液晶表示装置
は、前記セグメント透明電極群に代えて、透明導電層と
金属膜との積層からなる配線にて形成してなるセグメン
ト電極群を設けるとともに、配線パターンも金属膜にて
形成したことを特徴とする。
【0046】また、かかるセグメント電極群の金属膜に
対し画素ごとに光透過部を形成したことを特徴とする。
【0047】本発明の携帯端末または表示機器は、かか
る本発明の液晶表示装置を搭載したことを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶表示装置を
(例1)〜(例7)により図でもって説明する。
【0049】(例1)にて本発明の液晶表示装置Sを図
1と図2でもって説明する。(例2)にて液晶表示装置
S1を図11と図12でもって、(例3)にて液晶表示
装置S2を図13でもって、(例4)にて液晶表示装置
S3を図14でもって、(例5)にて液晶表示装置S4
を図15でもって、それぞれ説明する。また、(例6)
において液晶表示装置S5を図16〜図19にて、(例
7)にて液晶表示装置S6を図20でもって説明する。
【0050】また、本発明の構成要件である前記遮光膜
については、これら各図面にて省略しているが、その配
設構造を図23に示す。同図は遮光膜の配設を示す要部
拡大断面図である。
【0051】(例1)図1のAは液晶表示装置Sの平面
図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図である。
図2は図1における切断面線e−eによる断面図であ
る。なお、これらの図において前記液晶表示装置P、P
1と同一個所には同一符号を付す。
【0052】この液晶表示装置Sにおいては、ガラス基
板1とガラス基板2とのガラス基板貼り合せ構造におい
て、表示部3が設けられる。
【0053】ガラス基板2の上にはITOからなるn本
のコモン用透明電極群4と、液晶12を配向させるため
の配向膜23とが順次形成され、他方のガラス基板1の
上にはITOからなるセグメント用透明電極群10と、
配向膜24とが順次形成され、配向膜23と配向膜24
の間には基板隙間を一定に保つためのスペーサ45が分
散されている。セグメント透明電極群10、セグメント
側端子群8はそれぞれm×3本あり、コモン透明電極群
4、コモン側端子群6はそれぞれn本あるが、図の上で
は途中を省略して描いている。
【0054】コモン用透明電極群4とセグメント用透明
電極群10とが交差する領域が表示部3となる。
【0055】表示部3のさらに外側には導電粒子14を
含有するシール樹脂7を周設し、このシール樹脂7でも
ってガラス基板1とガラス基板2とを貼り合せ、その内
部空間に液晶12を注入口13を通して注入し、シール
樹脂7により封止する。
【0056】セグメント用透明電極群10がm本である
場合には、画素数は(m×n)個となるが、カラー化し
た液晶表示装置Sにおいては、1画素はR(赤)、G
(緑)、B(青)の3種類でもって構成することで、画素数
をm×nとする場合には、セグメント用透明電極群10
を(3×m)本設ける。
【0057】図1Aに示すように、ガラス基板1の下方
端辺には、シール樹脂7の一辺部の外側に、ITOなど
からなるコモン側端子群6とセグメト側端子群8を並設
し、これらの上に異方性導電膜等を用いてTCPやCO
Fと接続する。
【0058】セグメント側端子群8は扇状に広がるIT
Oからなる配線パターン9を通してITOからなるセグ
メント透明電極群10へ接続され、また、コモン側端子
群6から延ばしたITOの配線は図1Aに示すように上
方に伸ばし、ITOからなる配線パターン5に接続され
る。このように引回された配線パターン5は、ガラス基
板1上において、前記他辺部である右側のシール樹脂7
へ向けて折れ曲がる構成になっている。
【0059】この配線パターン5を、基板間導通部22
にまで延ばす。この基板間導通部22はガラス基板1と
ガラス基板2との双方の配線を通電せしめるものであっ
て、本例では、図2に示すように導電粒子14を含有す
るシール樹脂7を用いる。
【0060】このような構成の基板間導通部22を設け
ることで、ガラス基板2上のITOからなるコモン透明
電極群4から右方に延びた配線パターンが、導電粒子1
4を含有する樹脂シール7を通して導通され、配線パタ
ーン5と通電される。
【0061】そして、この液晶表示装置Sをカラー液晶
表示用に供する場合には、縦方向の1画素はR(赤)、G
(緑)、B(青)から構成されるため、一方のガラス基板1
上に形成され縦方向に配列されるITOからなるセグメ
ント透明電極群10の数はm×3本になり、一方のガラ
ス基板2に形成され横方向に配列されるITOからなる
コモン透明電極群4はn本となる。
【0062】n本のコモン透明電極群4を上から順番に
1〜n本目とした場合、コモン側端子群6と対応させる
と、コモン側端子群6において、最左端子から1本目で
順番に右へ数えて最右端子がn本目となる。
【0063】m×3本のセグメント透明電極群10を右
から順番に1〜m×3本とし、セグメント側端子群8と
対応させると、セグメント側端子群8の最右端子が1本
目で順番に左へ数えて最左端子がm×3本目となる。モ
ノクロ表示の場合は、R、G、Bが不要となるため、セ
グメント透明電極群10の数はm本となる。
【0064】そして、本発明においては、図23に示す
如く、ガラス基板1上に形成した配線パターン5と対向
するガラス基板2上の部位に遮光膜Jを形成する。この
遮光膜Jはアルミニウム金属やクロム金属、銀、アルミ
ニウム合金、銀合金などの金属膜、もしくはカーボンブ
ラックなどの黒色材を混合した合成樹脂や、その他の光
の非透過性の合成樹脂にて形成する。
【0065】この液晶表示装置Sについては、配線パタ
ーン5は片側に形成したことで、遮光膜Jも、それに対
応して形成するが、表示部3の周囲を遮光膜Jにて囲む
ことで液晶表示装置全体としての外観や見栄えに優れる
ことから、表示部3からシール下近傍までの領域に遮光
膜Jを形成するのが望ましい。
【0066】かくして図5に示す従来の液晶表示装置P
1においては、シール樹脂7とコモン側端子群6との間
に扇状に広がる配線パターン20が設けられていること
で、その分、スペースが大きくなるが、これに対する本
例の液晶表示装置Sでは、このような扇状の配線パター
ンがなくなることで、そのスペースが不要となり、その
結果、小型化が達成される。
【0067】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、これにより視認性が顕著に向上
する。とくに小型化した液晶表示装置において、その効
果が著しくなる。
【0068】また、液晶表示装置Sに対する点灯検査は
TCPやCOPを圧着固定しない状態にて従来と同様に
おこなうが、以下、この検査を説明する。
【0069】図26は液晶表示装置Sを点灯させるプリ
ント基板28を並設させ、そのプリント基板28側から
見た図1Aに対する側面図である。
【0070】プリント基板28の上には電極25が形成
され、これでもってガラス基板1上のコモン側端子群6
に対し電圧を印加する。さらにプリント基板28の上に
は電極26も形成され、これによってガラス基板1上の
セグメント側端子群8に対し電圧印加する。
【0071】導電ゴム29については、ガラス基板1上
のコモン側端子群6とセグメント側端子群8に対し、そ
れぞれ独立して接触させている。これによって2個の導
電ゴム29を用いるが、コモン側端子群6とセグメント
側端子群8との間にて、双方に異なる電圧を印加し、コ
モン透明電極群4とセグメント透明電極群10の間に電
圧を印加することで液晶表示装置Sの点灯検査をおこな
う。
【0072】セグメント側端子群8とコモン側端子群6
とが近接していると、セグメント側端子群8に接触する
導電ゴム29とコモン側端子群6に接触する導電ゴム2
9がショートする不具合が生じ、そのために点灯検査が
できなくなるので、このような不具合を解消するため
に、コモン側端子群6とセグメント側端子群8の間にあ
る程度の広さのスペース21を設けている。
【0073】以下、(例2)〜(例7)の液晶表示装置
S1〜S6についても同様なスペースを設けている。
【0074】(例2)図11のAは液晶表示装置S1の
平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図であ
る。図12は図11における切断面線f−fによる断面
図である。なお、これらの図において前記液晶表示装置
Sと同一個所には同一符号を付す。
【0075】(例1)の液晶表示装置Sにおいては、基
板間導通部22として導電粒子14を含有するシール樹
脂7を用いたが、これに代えて銀ペーストなどの導電体
30からなる基板間導通部31を表示部3とシール樹脂
7との間にて、前記他辺部であるシール樹脂7にそって
設ける。その他の構成は前記の液晶表示装置Sと同じで
ある。
【0076】図11Aに示すようにITOからなる配線
パターン5を上方に伸ばし、このように引回された配線
パターン5は、ガラス基板1上において右側の導電体3
0からなる基板間導通部31へ向けて折れ曲がり、基板
間導通部31にまで延ばす構成になっており、このよう
な構成の基板間導通部31を設けることで、ガラス基板
2上のITOからなるコモン透明電極群4から右方に延
びた配線パターンが、導電体30を通して導通され、配
線パターン5と通電される。
【0077】さらに(例1)の液晶表示装置Sと同様
に、n本のコモン透明電極群4を上から順番に1〜n本
目とし、コモン側端子群6と対応させると、コモン側端
子群6において、最左端子から1本目で順番に右へ数え
て最右端子がn本目である。m×3本のセグメント透明
電極群10を右から順番に1〜m×3本とし、セグメン
ト側端子群8と対応させると、セグメント側端子群8の
最右端子が1本目で順番に左へ数えて最左端子がm×3
本目になる。
【0078】かくして本例の液晶表示装置S1において
も、従来のような扇状の配線パターン(図5に示す扇状
に広がる配線パターン20)がなくなることで、そのス
ペースが不要となり、その結果、小型化が達成される。
【0079】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上し、とくに小型化
した液晶表示装置において、その効果が顕著になる。
【0080】本例についても、(例1)にて記載したよ
うに、表示部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表
示装置全体としての外観や見栄えに優れることから、表
示部3からシール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成す
るのが望ましい。
【0081】(例3)図13のAは液晶表示装置S2の
平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図であ
る。なお、これらの図において前記液晶表示装置Sと同
一個所には同一符号を付す。
【0082】本例においては、図13Aに示すように表
示部3を上下に2分し、同図Aにおいて上側の部分のコ
モン透明電極群4を右側に、下側の部分のコモン透明電
極群4を左側に導出して、双方を基板間導通部34、3
5にまで延ばす。これら基板間導通部34、35はガラ
ス基板1とガラス基板2との双方の配線を通電せしめる
ものであって、本例では、図2に示すように導電粒子1
4を含有するシール樹脂7を用いる。このような構成の
基板間導通部34、35を通してガラス基板1上にて配
線パターン5からセグメント側端子群8の両側付近にま
で延ばして、コモン側端子群6と接続される。
【0083】さらに配線構造を詳述すると、セグメント
側端子群8については、扇状に広がるITOからなる配
線パターン9を通してセグメント透明電極群10へ接続
され、一方のコモン側端子群6についても、図13Aに
示すように配線が垂直に延びており、ITOからなる配
線パターン5に接続される。
【0084】このような配線パターン5については、表
示部3の両側に形成したことで、Iブロックの配線パタ
ーン5と、IIブロックの配線パターン5とに区別する。
【0085】Iブロックの配線パターン5は上方に引き
回し、そして、右辺のシール樹脂7へ水平に折れ、基板
間導通部34を通してガラス基板2上のコモン透明電極
群4と導通される。
【0086】IIブロックの配線パターン5についても上
方に引き回し、そして、左辺のシール樹脂7へ水平に折
れ、基板間導通部35を通してガラス基板2上のコモン
透明電極群4と導通される。
【0087】また、n本のコモン透明電極群4とコモン
側端子群6とを対応させた場合、Iブロックの配線パタ
ーン5に関しては、最左端子から1本目で順番に右へ数
えて最右端子がn'本目であり、IIブロックの配線パタ
ーン5に関しては、最右端子がn'+1本目で順番に左へ
数えて最左端子がn本目となる。m×3本のセグメント
透明電極群10を右から順番に1〜m×3本としセグメ
ント側端子群8と対応させると、セグメント側端子群8
の最右端子が1本目で順番に左へ数えて最左端子がm×
3本目になる。なお、32、33はスペースである。
【0088】かくして本例の液晶表示装置S2でも前述
した如く小型化が達成される。
【0089】この液晶表示装置S2と、従来の図5に示
す液晶表示装置P1と寸法比較する。双方とも 画素ピッチ:横0.08mm×3(R,G,B)、縦
0.24mm 画素数:120×160 セグメント側端子群8とコモン側端子群6の各ピッチ:
0.06mm に設定した場合、従来の液晶表示装置P1のガラス基板
1の寸法が40mm×48mmであったが、これに対す
る本例の液晶表示装置S2のガラス基板1の寸法は40
mm×45〜46mmにまで小さくできた。
【0090】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上し、とくに小型化
した液晶表示装置において、その効果が顕著になる。
【0091】本例についても、(例1)にて記載したよ
うに、表示部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表
示装置全体としての外観や見栄えに優れることから、表
示部3からシール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成す
るのが望ましい。
【0092】(例4)図14のAは液晶表示装置S3の
平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図であ
る。なお、これらの図において前記液晶表示装置Sと同
一個所には同一符号を付す。
【0093】(例3)の液晶表示装置S2については、
表示部3を上下に2分し、双方のコモン透明電極群4
を、ガラス基板1上にてセグメント側端子群8の両側付
近にまで延ばして、コモン側端子群6と通電した構成に
したが、本例の液晶表示装置S3においては、このよう
な構成を2個組合せている。
【0094】すなわち、コモン透明電極群4を4個のブ
ロックに区分し、IIIブロック、IVブロック、Vブロッ
ク、VIブロックとし、IIIブロックとIVブロックとでも
って、前述した液晶表示装置S2を構成し、Vブロック
とVIブロックとでもって、同様の他の液晶表示装置S2
とする。
【0095】以下、詳述するに、VブロックとVIブロッ
クについては、図14Aにて示す如く、右側コモン接続
端子群6は表示部3のVブロックのコモン透明電極群4
に接続され、左側コモン接続端子群6は表示部3のVIブ
ロックのコモン透明電極群4に接続される。
【0096】また、IIIブロックとIVブロックについて
は、右側コモン接続端子群6は表示部3のIIIブロック
のコモン透明電極群4に接続され、左側コモン接続端子
群6は表示部3のIVブロックのコモン透明電極群4に接
続される。
【0097】下辺セグメント側端子群8は扇状に広がる
ITOからなる配線パターン9を介してITOからなる
セグメント透明電極群10へ接続され、上辺セグメント
側端子群8は扇状に広がるITOからなる配線パターン
47を介してITOからなるセグメント透明電極群48
へ接続される。なお、セグメント透明電極群10とセグ
メント透明電極群48は表示部3の中央にて接続されて
いない。
【0098】下辺コモン側端子群6からの配線は図14
Aに示すように、垂直に立ち上がりITOからなる配線
パターン5に接続される。ガラス基板1上の右下側に形
成した配線パターン5は垂直に上方に引き回された後、
ガラス基板1の右辺に形成したシール樹脂7へ向けて水
平に折れる。
【0099】ガラス基板1、2の右辺付近に形成した基
板間導通部49においては、ガラス基板2上のITOか
らなるVブロックのコモン透明電極群4から右に延びた
配線パターンへ導電粒子14を含有するシール樹脂7を
介して導通される。
【0100】また、ガラス基板1上の左下側に形成した
配線パターン5ついては、垂直に上方に引き回された
後、ガラス基板1の左辺の樹脂シール7へ向けて水平に
折れる。
【0101】ガラス基板1、2の左辺の基板間導通部5
0においては、ガラス基板2上のITOからなるVIブロ
ックのコモン透明電極群4から左に延びた配線パターン
へ導電粒子14を含有する樹脂シール7を介して導通さ
れる。
【0102】上辺コモン側端子群6からの配線について
は、垂直に立ち下がりITOからなる配線パターン5に
接続される。
【0103】すなわち、ガラス基板1上の右上側の配線
パターン5は垂直に下方に引き回された後、ガラス基板
1の右辺の樹脂シール7へ水平に折れる。ガラス基板
1、2の右辺の基板間導通部51においてガラス基板2
上のITOからなるIIIブロックのコモン透明電極群4
から右に延びた配線パターンへ導電粒子14を含有する
樹脂シール7を介して導通される。
【0104】また、ガラス基板1上の左上側の配線パタ
ーン5は垂直に下方に引き回された後、ガラス基板1の
左辺の樹脂シール7へ水平に折れる。ガラス基板1、2
の左辺の基板間導通部52においてガラス基板2上のI
TOからなるIVブロックのコモン透明電極群4から左に
延びた配線パターンへ導電粒子14を含有する樹脂シー
ル7を介して導通される。
【0105】つぎに各端子群と透明電極群の接続につい
て説明する。n本のコモン透明電極群4を上から順番に
1〜n/4、n/4+1〜n/2、n/2+1〜3n/4、3
n/4+1〜n本目とする。コモン側端子群6と対応させ
ると、上側コモン側端子群6の右側において、最右端子
から1本目で順番に左へ数えて最左端子がn/4本目で
あり、また、上側コモン側端子群6の左側において、最
左端子がn/4+1本目で順番に右へ数えて最右端子がn
/2本目となる。下側コモン側端子群6の右側におい
て、最左端子からn/2+1本目で順番に右へ数えて最右
端子が3n/4本目であり、また、下側コモン側端子群
6の左側において、最右端子が3n/4+1本目で順番に
左へ数えて最左端子がn本目となる。36〜39はスペ
ースである。
【0106】かくして本例の液晶表示装置S3において
も、従来のような扇状の配線パターン(図5に示す扇状
に広がる配線パターン20)がなくなることで、そのス
ペースが不要となり、その結果、小型化が達成される。
【0107】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上し、とくに小型化
した液晶表示装置において、その効果が顕著になる。
【0108】本例についても、(例1)にて記載したよ
うに、表示部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表
示装置全体としての外観や見栄えに優れることから、表
示部3からシール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成す
るのが望ましい。
【0109】(例5)図15のAは液晶表示装置S4の
平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図であ
る。なお、これらの図において前記液晶表示装置Sと同
一個所には同一符号を付す。
【0110】この液晶表示装置S4においては、ガラス
基板1の相対向する2辺にそれぞれ接続端子群が設けら
れ、各々の接続端子群は中央のセグメント接続端子群8
と、このセグメント接続端子群8の隣に形成したコモン
接続端子群6からなる。
【0111】表示部3は図15Aに示すように上下に2
分され、上辺の接続端子群において、左上側コモン接続
端子群6は表示部3の上側のVIIブロックのコモン透明
電極群4に接続され、また、下辺の接続端子群におい
て、右下側コモン接続端子群6は表示部3の下側のVIII
ブロックのコモン透明電極群4に接続される。
【0112】基板上辺付近のセグメント側端子群8は扇
状に広がるITOからなる配線パターン47を介してI
TOからなるセグメント透明電極群48へ接続され、基
板下辺付近のセグメント側端子群8は扇状に広がるIT
Oからなる配線パターン8を介してITOからなるセグ
メント透明電極群10へ接続される。なお、セグメント
透明電極群48とセグメント透明電極群10は表示部3
の中央にて接続されていない。
【0113】上辺コモン側端子群6からの配線はITO
からなる配線パターン5に接続される。ガラス基板1上
の配線パターン5は引き回された後、ガラス基板1の左
辺の樹脂シール7へ水平に折れる。ガラス基板1、2の
左辺の基板間導通部57においてガラス基板2上のIT
OからなるVIIブロックのコモン透明電極群4から左へ
延びた配線パターンへ導電粒子14を含有する樹脂シー
ル7を介して導通される。
【0114】下辺コモン側端子群6からの配線は垂直に
立ち上がりITOからなる配線パターン5に接続され
る。ガラス基板1上の配線パターン5は垂直に上に引き
回された後、ガラス基板1の右辺の樹脂シール7へ水平
に折れる。ガラス基板1、2の右辺の基板間導通部56
においてガラス基板2上のITOからなるVIIIブロック
のコモン透明電極群4から右に延びた配線パターンへ導
電粒子14を含有する樹脂シール7を介して導通され
る。
【0115】各端子群と透明電極群の接続について説明
する。n本のコモン透明電極群4を上から順番に1〜n
/2、n/2+1〜n本目とする。コモン側端子群6と対
応させると、上側コモン側端子群6において、最左端子
から1本目で順番に右へ数えて最右端子がn/2本目で
あり、また、下側コモン側端子群6において、最左端子
からn/2+1本目で順番に右へ数えて最右端子がn本目
となる。54と55はスペースである。
【0116】かくして本例の液晶表示装置S4において
も、従来のような扇状の配線パターン(図5に示す扇状
に広がる配線パターン20)がなくなることで、そのス
ペースが不要となり、その結果、小型化が達成される。
【0117】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上し、とくに小型化
した液晶表示装置において、その効果が顕著になる。
【0118】本例についても、(例1)にて記載したよ
うに表示部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表示
装置全体としての外観や見栄えに優れることから表示部
3からシール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成するの
が望ましい。
【0119】本例では、基板間導通部56と基板間導通
部57は、表示部3を介して設けているが、さらに横方
向にわたって小型化を達成するためには、表示部3の一
方側だけに基板間導通部56と基板間導通部57とを設
けるような配線構成にした方がよい。
【0120】なお、(例1)〜(例5)の各液晶表示装
置S1〜S4については、その表示面側をガラス基板1
もしくはガラス基板2のいずれでもよいが、望ましくは
遮光膜Jを設けたガラス基板2側に設定するとよく、こ
れによって、その遮光膜Jの効果がもっとも有利に奏す
る。
【0121】(例6)図16のAは本例の液晶表示装置
S5の平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面
図である。図17は図16における切断面線g−gによ
る断面図、図18は図16における切断面線g'−g'によ
る断面図、また、図19は図16における切断面線g
“−g”による断面図である。なお、これらの図におい
て前記液晶表示装置Sと同一個所には同一符号を付す。
【0122】上述した各例では、配線パターン5や配線
パターン9をITOにて形成したが、これに代えて導電
性に優れた金属層、たとえばアルミニウム(Al)やア
ルミニウム合金、銀や銀(Ag)合金などからなる層を
用いている。
【0123】すなわち、ドライバーICからの出力配線
抵抗が高いと、表示部3のコモン透明電極群4とセグメ
ント透明電極群10に印加される電圧が不足し、これに
よって安定な表示が得られなくなる。そこで、ITOよ
りも低抵抗な金属層でもって形成するとよい。
【0124】液晶表示装置S5によれば、配線パターン
5と配線パターン9をアルミニウム金属(Al)にて形
成した場合を示し、その配線をハッチングにて表す。
【0125】ガラス基板1上の下辺1辺にITOからな
るセグメント側端子群8と、このセグメント側端子群8
を挟んで二つのブロックに分かれてITOからなるコモ
ン側端子群6が形成されている。
【0126】セグメント側端子群8は扇状に広がるAl
からなる配線パターン9を介してITOからなるセグメ
ント透明電極群10へ接続される。また、ITOからな
るコモン側端子群6からの配線は垂直に立ち上がり、A
lからなる配線パターン5に接続される。
【0127】ガラス基板1上のIブロックの配線パター
ン5は垂直に上に引き回された後、ガラス基板1の右辺
の樹脂シール7へ水平に折れる。ガラス基板1、2の右
辺の基板間導通部43においてガラス基板2上のITO
からなるコモン透明電極群4から右に延びた配線パター
ンへ導電粒子14を含有する樹脂シール7を介して導通
される。
【0128】また、ガラス基板1上のIIブロックのAl
からなる配線パターン5は垂直に上に引き回された後、
ガラス基板1の左辺の樹脂シール7へ水平に折れる。ガ
ラス基板1、2の左辺の基板間導通部44においてガラ
ス基板2上のITOからなるコモン透明電極群4から右
に延びた配線パターンへ導電粒子14を含有する樹脂シ
ール7を介して導通される。また、配線パターン5は、
樹脂シール7で囲まれた内側を引き回される。
【0129】基板間導通部43の断面gーgを示す図17
によれば、ガラス基板1上のAlからなる配線パターン
5はシール樹脂部において表面がITOとなり、このI
TOからシール樹脂内の導電粒子14を介してガラス基
板2上のコモン透明電極群4から右に延びたITOから
なる配線パターンへ導通される。基板間導通部44にお
いても同様である。
【0130】コモン透明電極群4上には液晶12を配向
させるための配向膜23が、また、セグメント透明電極
群10上にも液晶12を配向させるための配向膜24が
形成されており、配向膜23と24の間には基板隙間を
一定に保つためのスペーサ45が分散されている。
【0131】各透明電極群と各端子群の結線は、図13
の液晶表示装置S2と同じである。
【0132】かくして本例の液晶表示装置S5において
は、配線パターン5や配線パターン9を、たとえばアル
ミニウム(Al)やアルミニウム合金、銀(Ag)、銀
合金などからなる導電性に優れた金属層を用いたこと
で、表示部3のコモン透明電極群4とセグメント透明電
極群10に印加される電圧が不足しなくなり、これによ
って安定な表示が得られた。
【0133】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上した。また、表示
部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表示装置全体
としての外観や見栄えに優れることから、表示部3から
シール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成するのが望ま
しい。
【0134】さらにまた、配線パターンを金属材で形成
する場合には、それによる反射光でもって視認性が低下
することが考えられるが、配線パターンとの対向位置に
遮光膜Jを形成することで、金属材による反射光はな
く、これによって視認性が改善される。
【0135】(各液晶表示装置S,S1〜S5の変形
例)(例1)〜(例6)の各液晶表示装置S,S1〜S
5に対し、本発明によれば、セグメント電極群10を光
反射性材料により形成することで、反射型もしくは半透
過型の液晶表示装置を作製してもよい。
【0136】詳細には、(例1)〜(例6)の各液晶表
示装置S,S1〜S5に形成するセグメント電極群10
を、ITOなどの透明導電膜と、前記金属膜である光反
射性材料からなる光反射層との積層構造にするとよい。
【0137】この光反射性材料としては、たとえば、ア
ルミニウム(Al)やアルミニウム合金、銀や銀(A
g)合金などからなる金属材がある。
【0138】光反射性材料として、アルミニウム(A
l)材を用いた場合には、ITOとの密着性を高めるた
めに、ITO/Cr/Alの積層構造にするとよい。な
お、この場合にはCr/Alの積層でもって前記金属膜
とする。
【0139】以下、このような積層のセグメント電極群
10からなる液晶表示装置を反射型または半透過型に適
用した場合を、以下、(イ)と(ロ)により説明する。
【0140】(イ)反射型液晶表示装置。
【0141】反射型液晶表示装置の場合は、セグメント
電極群をセグメント電極群の全面にわたって、ITO/
Cr/Alの積層構造にすれば、このセグメント電極群
が、反射電極の役目を果たす事により、反射型液晶表示
装置となる。
【0142】そこで、光反射性の電極とすべく、完全反
射とするが、そのためにはAlの膜厚を800Å以上、
好ましくは、1000Å以上にする。
【0143】Cr層は、このようにITO膜とAl膜と
の密着性を向上させるために形成するが、その他、ガラ
ス基板上のSiO2との密着性を向上させるために形成
させてもよく、そのようなCr金属の膜厚としては、3
00Å〜500Åにすればよい。
【0144】(ロ)半透過型液晶表示装置。
【0145】半透過型液晶表示装置の場合は、セグメン
ト電極群をITO/Cr/Alの積層構造にするが、セ
グメント電極群の金属膜に対し画素ごとに光透過部を形
成する。すなわち、各画素ごとにITO/Cr/Alの
積層構造部分を設けて反射領域(反射電極)となし、そ
して、光透過部でもってITOの単独構造部分(1画素
内の一部のCr/Alを除去する)として透過領域(透
過電極)となし、これにより、セグメント電極群に反射
領域と透過領域が形成され半透過型液晶表示となる。
【0146】また、1画素内の反射領域と透過領域の比
率は、反射と透過の特性に応じて適宜選択すれば良い。
反射領域と透過領域の1画素内での配置の例を図27の
A、B、図28のC、D、図29のE、Fに示す。な
お、反射と透過領域の配置構造に関しては、この構造に
限定されるものでは無い。
【0147】この場合も反射電極となるために、上述し
た反射型液晶表示装置と同様にAlの膜厚としては、完
全反射となるべく、800Å以上、好ましくは、100
0Å以上の膜厚にするとよい。また、同様にITOとA
lとの密着性の向上、さらにはガラス基板上のSiO2
との密着性向上という点で、Cr金属の膜厚としては3
00Å〜500Åにすればよい。
【0148】この構造は、液晶表示装置S,S1〜S5
の配線パターン5と配線パターン9をアルミニウム金属
(Al)にて形成し、更に表示部をITOと金属膜で形
成した構造である。
【0149】上記の(イ)と(ロ)の各液晶表示装置の
如く、配線パターンと表示部のセグメント電極群に金属
層を配置する構造は、以下の点で、生産性が向上する。
【0150】この点を順次(工程1)〜(工程3)にて
述べる。金属として、Cr、Alを使用する場合で説明
するが、これに限定されるものでは無い。
【0151】(工程1)ガラス基板の全面に形成された
透明電極であるITOを、レジスト塗布、露光、エッチ
ングのプロセスを経ることで、その液晶表示装置のパタ
ーンに形成する。
【0152】(工程2)そのパターン上にCr、Alを
成膜する。その際の各膜厚については、上述した膜厚で
それぞれ成膜をおこなう。
【0153】(工程3)そのパターン上に形成されたC
r、Alを所定のパターンに形成する。この時に、配線
パターン5と配線パターン9は、Cr、Alの2層構造
に、セグメント電極群は、ITOとCrとAlの3層構
造の領域とITO層のみの構造の領域が形成される。す
なわち、セグメント電極群では、一部のAlとCrがエ
ッチングプロセスで除去される事により、この様な構造
となり得る。
【0154】以上のような製造プロセスにより、配線パ
ターンが金属層、表示部のセグメント電極群がITOと
金属層にて形成される構造が実現する。
【0155】かくして、この構造によれば、反射領域を
形成するために必要な金属層を配線パターンの形成と同
時に表示領域のセグメント電極群に形成することがで
き、これによって製造プロセスが増加しなくなる。な
お、その他の点については、上述した液晶表示装置S,
S1〜S5と同じになる。
【0156】「配線パターン5や配線パターン9の金属
層の厚みについて」ガラス基板1上の配線パターンを形
成する膜がAl等のITOと異なる金属膜である場合、
ALの膜厚がガラス基板1上のITO膜厚またはガラス
基板2上のITO膜厚に比較し非常に厚くなると、ガラ
ス基板1とガラス基板2間の基板間ギャップを一定に保
つことがむずかしくなる。
【0157】たとえば、ガラス基板1上のITO膜厚と
ガラス基板2上のITO膜厚がそれぞれ2000Åであ
り、Al金属層の膜厚が10000Åの場合を、図16
での切断面線g'ーg'による断面図としての図18に示
す。
【0158】ガラス基板1上の配線パターン5のAl部
分と、この部分と対向するガラス基板2上のITO部分
との基板間ギャップと、表示部3のガラス基板1上のI
TOとガラス基板2上のITOに挟まれるエリアでの基
板間ギャップとでは、双方にて異なる。
【0159】ガラス基板1とガラス基板2の基板間ギャ
ップは、ガラス基板1、2の配線パターン上に形成され
たポリイミド合成樹脂の配向膜上に微少な粒子のスペー
サ45を散布し、このスペーサ45によって一定に保た
れるが、スペーサ45の上下の金属膜厚の違いにより基
板間ギャップが影響される。
【0160】図18に示すH部においては、基板間ギャ
ップが狭くなるところにスペーサ45が入ることになる
ため、現象としては基板が広がることになり、このよう
に基板間ギャップが一様でないと、結果として表示ムラ
が発生する。したがって、基板間ギャップを一定に保つ
ことが液晶表示装置の表示部の色ムラのない一様な表示
をつくる。
【0161】図18に示す構成においては、ガラス基板
1上のITO(電極)の膜厚とガラス基板2上のITO
(電極)膜厚がそれぞれ2000Åであり、Al金属層
の膜厚が10000Åであり、そのために、基板間ギャ
ップを一定に保ちムラのない一様な表示にすることがむ
ずかしくなる。
【0162】これに対し、Alの膜厚を2000Åにし
た場合を図19に示す。
【0163】ガラス基板1上のAl膜厚をガラス基板1
上のITO膜厚2000Åやガラス基板2上のITO膜
厚2000Åと同じすることで、表示部3および表示部
3近傍のエリアの基板間ギャップを一定に保つことがで
き、その結果、ムラのない一様な表示を得ることができ
る。
【0164】本発明者はガラス基板1とガラス基板2と
の各々の上に形成したITO膜を膜厚2000Åでもっ
て形成し、そして、配線パターン5および配線パターン
9を下記のように幾とおりにも膜厚を変えたAl金属層
にて形成し、これによって表示特性を評価したところ、
表1に示すような結果が得られた。
【0165】同表にはAl金属層の膜厚とともに、IT
O膜厚との比率も記載している。表示特性は表示ムラで
もって示し、◎印は全然表示ムラが見られず、きわめて
優れた表示特性が得られた場合であり、〇印は表示ムラ
が若干発生したように見えるが、良好な表示特性が達成
できた場合であり、△印はわずかに表示ムラが発生し、
やや表示特性が劣化した場合であり、×印は表示ムラが
顕著に生じた場合である。
【0166】
【表1】
【0167】この表から明らかなとおり、Al金属層の
膜厚を1000Å〜3000Åにし、その膜厚をITO
膜厚との比率でもって0.5〜1.5にするとよいこと
がわかる。
【0168】(例7)図20のAは本例の液晶表示装置
S6の平面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面
図である。なお、これらの図において前記液晶表示装置
Sと同一個所には同一符号を付す。
【0169】液晶表示装置において一様な表示を得るた
めには、m×3本のセグメント透明電極群につながるド
ライバーーICからの各出力配線に対し、各々抵抗差を
小さくし、また、n本のコモン透明電極群につながるド
ライバーICからの各出力配線に対し、各々の抵抗差を
小さくすることが重要であり、各透明電極にいたる各配
線パターンの抵抗値差が大きくなると、電圧降下の違い
から表示部の透明電極に印加される電圧が異なり、一様
な表示が得られない。
【0170】そこで、本例の液晶表示装置S6において
は、前記した液晶表示装置S5に対し、さらにコモン側
端子群6からコモン透明電極群4にいたる配線パターン
において、ITOとAlの配設の割合を調整することで
各配線パターン間の抵抗差を小さくしている。
【0171】このようなAlで形成された配線をハッチ
ングにて表示する。
【0172】ガラス基板1上の下辺1辺にITOからな
るセグメント側端子群8と、このセグメント側端子群8
を挟んで二つのブロックに分かれてITOからなるコモ
ン側端子群6が形成されている。
【0173】セグメント側端子群8は扇状に広がるAl
からなる配線パターン9を介してITOからなるセグメ
ント透明電極群10へ接続され、ITOからなるコモン
側端子群6からの配線は垂直に立ち上がりAlとITO
からなる配線パターン5に接続される。
【0174】ガラス基板1上のIブロックの配線パター
ン5は垂直に上方に引き回された後、ガラス基板1の右
辺の樹脂シール7へ水平に折れる。ガラス基板1、2の
右辺の基板間導通部43においてガラス基板2上のIT
Oからなるコモン透明電極群4から右に延びた配線パタ
ーンへ導電粒子を含有する樹脂シール7を介して導通さ
れる。
【0175】また、ガラス基板1上のIIブロックのAl
とITOからなる配線パターン5は垂直に上方に引き回
された後、ガラス基板1の左辺の樹脂シール7へ水平に
折れる。ガラス基板1、2の左辺の基板間導通部44に
おいてガラス基板2上のITOからなるコモン透明電極
群4から左に延びた配線パターンへ導電粒子を含有する
樹脂シール7を介して導通される。また、配線パターン
5は、樹脂シール7で囲まれた内側を引き回される。
【0176】n本のコモン透明電極群4を上から順番に
1〜n'、n'+1〜n本目としコモン側端子群6と対応
させると、コモン側端子群6の右側ブロックにおいて、
最左端子から1本目で順番に右へ数えて最右端子がn'
本目であり、また、コモン側端子群6の左側ブロックに
おいて、最右端子がn'+1本目で順番に左へ数えて最左
端子がn本目となる。m×3本のセグメント透明電極群
10を右から順番に1〜m×3本としセグメント側端子
群8と対応させると、セグメント側端子群8の最右端子
が1本目で順番に左へ数えて最左端子がm×3本目にな
る。
【0177】ここで、コモン透明電極群4からの引き回
しパターンである配線パターン5の配線群の中でもっと
も長い配線は1本目であり、段階的に短くなり、n'本
目、n'+1本目、の順番で短くなり、n本目がもっとも
短くなる。したがって、配線パターン5を同種の金属
膜、同じ膜厚、同じ線幅で形成すれば、1本目からn本
目まで不連続に段階的に配線抵抗が小さくなり、1本目
とn本目の抵抗差は非常に大きくなる。
【0178】そこで、実施例では、各配線パターンの線
幅をフォトリソグラフィによるパターニング最小寸法で
一定として、抵抗率の小さいAlと、Alに比較し抵抗
率の大きいITOの面積比率を変えて配線パターン間の
抵抗差を小さくしている。1本目の配線パターン5をす
べてAlで形成し、n本目の配線パターン5をすべてI
TOで形成し、2本目の配線パターン5からnー1本目
の配線パターン5までAlに対するITOの比率を徐々
に増加させる。なお、本例ではAl膜を形成する例を挙
げたが、Alに限定せずITOに比較し低抵抗な金属膜
でもって形成してもよい。
【0179】さらに遮光膜Jを形成したことで、表示部
3の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上した。また、表示
部3の周囲を遮光膜Jにて囲むことで液晶表示装置全体
としての外観や見栄えに優れることから、表示部3から
シール下近傍までの領域に遮光膜Jを形成するのが望ま
しい。
【0180】さらにまた、配線パターンを金属材で形成
する場合には、それによる反射光でもって視認性が低下
することが考えられるが、配線パターンとの対向位置に
遮光膜Jを形成することで、金属材による反射光はな
く、これによって視認性が改善される。
【0181】
【実施例】つぎに(例7)の液晶表示装置S6に対し、
さらに具体的に実施した例を図21と図22に示す。
【0182】図21のAは本例の液晶表示装置S6の平
面図、同図Bはその右側面図、同図Cは上側面図であ
る。また、図22は図21における切断面線j−jによ
る断面図である。なお、これらの図において前記液晶表
示装置Sと同一個所には同一符号を付す。
【0183】ガラス基板1の寸法横40×縦48mm、
ガラス基板2の寸法横40×縦45.5mm、画素数1
20×160にした液晶表示装置S6である。
【0184】160本のコモン透明電極群4を上から順
番に1〜160本目としコモン側端子群6と対応させる
と、コモン側端子群6の右側において、最左端子から1
本目で順番に右へ数えて最右端子が80本目であり、ま
た、コモン側端子群6の左側において、最右端子が81
本目で順番に左へ数えて最左端子が160本目となる。
【0185】360(120×3)本のセグメント透明電
極群10を右から順番に1〜360本としセグメント側
端子群8と対応させると、セグメント側端子群8の最右
端子が1本目で順番に左へ数えて最左端子が360本目
になる。
【0186】ここで、コモン透明電極群4からの引き回
しパターンである配線パターン5の配線群の中でもっと
も長い配線は1本目であり、段階的に短くなり、160
本目がもっとも短くなる。配線パターン5の各配線幅を
一様に30μmとする。1本目の配線パターン5をすべ
てAl層で形成し、160本目の配線パターン5をすべ
てITO層で形成し、2本目の配線パターン5から15
9本目の配線パターン5までAl層の配設面積に対する
ITO層の配設面積の比率を徐々に増加させている。
【0187】さらに図22でもって、その構成を詳述す
る。ガラス基板1上には、Al膜の配線パターン5、I
TOからなるセグメント透明電極群10が形成され、そ
の上にポリイミドからなる配向膜23が形成されてい
る。
【0188】ガラス基板2上には、赤R、緑G、青Bの
各レジスト樹脂からなるカラーフィルター46が形成さ
れ、その上に合成樹脂やシリカなどの絶縁体からなるオ
ーバーコートが被覆され、さらにその上にITOからな
るコモン透明電極群4が形成されている。さらにポリイ
ミド樹脂からなる配向膜24が形成される。
【0189】ガラス基板1,2間には、その各辺が導電
粒子14が含まれた樹脂シール7により囲まれ、その内
部に液晶12が注入されている。また、基板間には基板
間ギャップを一定に保つスペーサ45が散布されてい
る。各ITOの膜厚およびAlの膜厚は、双方とも20
00Åである。
【0190】このような構造の液晶表示装置において、
ガラス基板上の配線パターンの一部または全部にITO
と比較し低抵抗な金属膜、たとえばAl層を形成するこ
とで、コモン側端子群からコモン透明電極群へいたる配
線抵抗を低く抑えることができる。
【0191】そして、複数の配線パターンのそれぞれに
おいて、Al層とITO層の面積比率を変えることで複
数の配線パターン間の抵抗差を小さくすることができ
る。
【0192】本発明者は、160本の配線パターン5に
おいて、すべてITOの場合と、すべてAlの場合、A
lとITOの面積比率を調整した場合の3種類の構成に
おいて、それぞれ1本目の最大抵抗値(MAX.)と160本
目の最小抵抗値(MIN.)を求め、さらに表示ムラを評価
したところ、表2に示すような結果が得られた。
【0193】なお、シート抵抗は、ITO:10Ω/□
(膜厚2000Å)であり、Al:0.4Ω/□(膜厚20
00Å)である。
【0194】
【表2】
【0195】この表から明かなとおり、本例のように抵
抗調整した構成にしたことで、表示ムラをなくすことが
できた。また、すべてAlの場合も実使用上問題のない
レベルであった。
【0196】液晶表示装置S、S1〜S6の具体的な構
図23にて液晶表示装置S、S1〜S6が反射型もしく
は半透過型液晶表示装置である場合を説明する。
【0197】ガラス基板2の外面上にポリカーボネイト
などからなる位相差板(図示せず)とヨウ素系の偏光板
(図示せず)とを順次積み重ね、これらはアクリル系の
材料からなる粘着材を用いて貼り付ける。
【0198】また、半透過型の場合にはガラス基板1の
外面にポリカーボネイトなどからなる位相差板とヨウ素
系の偏光板とを順次積み重ね、さらにバックライトを配
置する。
【0199】液晶パネルにおいては、ガラス基板1上に
は前記セグメント透明電極群である信号電極53と、一
定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜5
4とを順次形成している。なお、信号電極53と配向膜
54との間にSiO2等からなる絶縁層を介在してもよ
い。
【0200】この信号電極53は配線パターン5や配線
パターン9と同じ金属層にて形成する。たとえばアルミ
ニウム(Al)やアルミニウム合金、銀、銀(Ag)合
金などからなる導電性に優れた金属材を用いる。
【0201】反射型にする場合には、金属材の膜厚を1
000Å〜1500Å程度、半透過型にする場合には、
その膜厚を50Å〜900Åの範囲で、透過率、反射率
の割合によって適宜選択すればよい。
【0202】ガラス基板2の内面にはカラーフィルタ4
6を設けている。さらにカラーフィルタ46の間にアル
ミニウムやクロムなどの金属からなる薄膜からなる遮光
膜もしくは感光性レジストにて形成した遮光膜であるブ
ラックマトリックスを形成してもよい。
【0203】この金属薄膜からなる遮光膜もしくは感光
性レジストにて形成した遮光膜を形成する際に同時に遮
光膜Jを形成する。この形成にはスパッタリング法や真
空蒸着、もしくはレジスト塗布後のフォトリソ法などで
もって成膜することで、カラーフィルタ形成時に同時に
形成できるので、製造プロセスを加えることなく、形成
でき、製造コストが低減できる。
【0204】また、セグメント透明電極群および配線パ
ターンとを双方とも金属膜にて形成したことで、双方を
同時に形成するという点でも、製造コストが低下する。
【0205】そして、カラーフィルタ46の上にSiO
2や樹脂からなるオーバーコート層55を被覆し、オー
バーコート層55の上に走査電極56と、一定方向にラ
ビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜57とを順次
形成している。この走査電極56は上記信号電極53と
直交している。なお、走査電極56と配向膜57との間
にSiO2等からなる絶縁層を設けてもよい。
【0206】信号電極53は鏡面性であっても、散乱性
を有していてもよい。散乱性を有する信号電極53を作
製するには樹脂によって凹凸形状となし、その上に金属
膜を形成すればよい。
【0207】上記カラーフィルタ46は顔料分散方式、
すなわちあらかじめ顔料(赤、緑、青など)により調合
された感光性レジストを基板上に塗布し、フォトリソグ
ラフィにより形成する。
【0208】このように形成した各ガラス基板1、2
を、たとえば200〜270°の角度でツイストされた
カイラルネマチック液晶からなる液晶層58を介してシ
ール材59により貼り合わせる。さらに両ガラス基板
1、2の間には液晶層58の厚みを一定にするためにス
ペーサを多数個配している。
【0209】上記構成のように信号電極53を配設して
なる液晶表示装置S、S1〜S6においては、反射型の
場合、太陽光、蛍光灯などの外部照明による照射光は偏
光板と位相差板と液晶パネルとを順次通過するが、液晶
パネルの内部に入射された光はカラーフィルタ46を透
過して信号電極53に至り、そして、信号電極53にて
反射され、そして、液晶パネルを通過し、位相差板と偏
光板とを通過して光出射される。
【0210】半透過型にて反射モードの場合には、反射
型の場合と同じであるが、透過モードの場合、バックラ
イトからの照射光が偏光板、位相差板、液晶パネル、そ
して、上側の位相差板と偏向板を通過して光出射され
る。
【0211】かくして信号電極53と配線パターン5や
配線パターン9とを同じ金属層にて形成したことで、そ
れらをスパッタリング法などの薄膜形成手段でもって同
時に形成することができ、これにより、製造コストが低
下する。
【0212】つぎの図23に示す液晶表示装置の上記構
成において、信号電極53をITOと金属層にて形成し
てもよい。たとえばアルミニウム(Al含むCr)やア
ルミニウム合金、銀、銀(Ag)合金などからなる導電
性に優れた金属材を用いる。
【0213】反射領域の金属層のAlの膜厚を800Å
〜1500Åの範囲で、基板間ギャップの均一性を考慮
して適宜選択すればよい。
【0214】この金属薄膜からなる遮光膜もしくは感光
性レジストにて形成した遮光膜を形成する際に同時に遮
光膜Jを形成する。この形成にはスパッタリング法や真
空蒸着、もしくはレジスト塗布後のフォトリソ法などで
もって成膜することで、カラーフィルタ形成時に同時に
形成できるので、製造プロセスを加えることなく、形成
でき、製造コストが低減できる。
【0215】また、セグメント電極群(ITO/Cr/
Al)および配線パターンとを双方とも金属膜にて形成
したことで、双方を同時に形成するという点でも、製造
コストが低下する。
【0216】携帯端末 図24にて液晶表示装置S、S1〜S6を搭載した携帯
電話60を説明する。携帯電話60によれば、小型の筐
体61内に液晶表示装置S、S1〜S6を配設してい
る。また、筐体61の上部には送信/受信用のアンテナ
62を設け、さらに表面にはレシーバ63とマイク64
とが形成されている。
【0217】図25にて液晶表示装置S、S1〜S6を
配設した携帯端末65を説明する。この携帯端末65は
携帯電話60以外のさまざまな情報端末として示す。た
とえば、時計、計算機、ゲーム機器、万歩計(登録商
標)、GPS、POS、ハンディーターミナル、工業計
器などがあるが、これらに限定されるものではない。こ
の携帯端末65においても、小型の筐体66内に液晶表
示装置S、S1〜S6を配設している。
【0218】かくしてこれら携帯電話60や携帯端末6
5においては、小型化した液晶表示装置液晶表示装置
S、S1〜S6を用いたことで、さらに小型化を達成す
ることができた。
【0219】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更や改善などは何ら差し支えない。たとえば、上記
の実施形態においては、STN型単純マトリックスタイ
プのカラー液晶表示装置でもって説明しているが、その
他に双安定型単純マトリックスタイプの液晶表示装置や
モノクロタイプのSTN型単純マトリックスの液晶表示
装置、TN型単純マトリックスタイプの液晶表示装置で
あっても同様な作用効果が得られる。
【0220】また、本発明の液晶表示装置を配設した装
置として、携帯端末でもって例示したが、その他、この
液晶表示装置を表示デバイスとして使用する各種機器に
も適用できる。たとえば、ミシン、ステレオ、楽器、ビ
デオ、ATM、複写機やファクシミリ、駅、レストラ
ン、工場内の表示パネルなどのさまざまな表示機器の表
示板にも使用してもよい。
【0221】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の液晶表示装置に
おいては、セグメント透明電極群と配向膜とを順次積層
して成るセグメント側の基板と、コモン透明電極群と配
向膜とを順次積層して成るコモン側の基板とを、双方の
透明電極が直交するように対向させて矩形状の表示部を
設け、さらに双方の基板を貼り合せるべく矩形状に周設
したシール部材の内部に液晶層を充填して成り、そし
て、セグメント側の基板上に形成したセグメント透明電
極群はシール部材の一辺部を通して延在しセグメント用
接続端子と成し、このシール部材の一辺部に沿って並設
したコモン用接続端子をシール部材の一辺部を通して延
在せしめた配線パターンを、シール部材の他辺部と表示
部との間に形成し、さらにシール部材の他辺部と表示部
との間、もしくはシール部材の他辺部内にてセグメント
側の基板とコモン側の基板との間にて通電せしめる導電
接続部を設け、この導電接続部を通して前記配線パター
ンとコモン透明電極群とを通電接続せしめたことで、寸
法を小さくして小型化が達成され、これによってさらに
小型の液晶表示装置が提供できた。
【0222】また、本発明によれば、基板間ギャップを
一様にして、表示ムラが生じないようにしたり、さらに
は配線パターンでのAl層とITO層の配設面積を調整
することで、高性能かつ高品質な液晶表示装置が提供で
きた。
【0223】さらに本発明においては、配線パターンと
対向するコモン側の基板部位に遮光膜を形成したこと
で、表示部の周囲が鮮鋭になり、視認性が向上し、とく
に小型化した液晶表示装置において、その効果が顕著に
なった。
【0224】さらにまた、本発明では、セグメント透明
電極群および配線パターンとを双方とも金属膜にて形成
したことで、双方を同時に形成することで、製造コスト
が低下し、低コストな液晶表示装置が提供できた。
【0225】しかも、本発明によれば、さらに小型化を
達成した高性能な表示機器が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置Sであり、Aはその平面
図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図2】図1における切断面線e−eによる断面図であ
る。
【図3】従来の液晶表示装置Pであり、Aはその平面
図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図4】図3における切断面線a−aによる断面図であ
る。
【図5】従来の液晶表示装置P1であり、Aはその平面
図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図6】図5に示す要部Bの拡大図である。
【図7】図6における切断面線c−cによる断面図であ
る。
【図8】導電ゴムの斜視図である。
【図9】図5Aに示す液晶表示装置P1の下側面図であ
る。
【図10】図6における切断面線d−dによる断面図で
ある。
【図11】本発明の液晶表示装置S1であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図12】図11における切断面線f−fによる断面図
である。
【図13】本発明の液晶表示装置S2であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図14】本発明の液晶表示装置S3であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図15】本発明の液晶表示装置S4であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図16】本発明の液晶表示装置S5であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図17】図16における切断面線g−gによる断面図
である。
【図18】図16における切断面線g'ーg'による断面図
である。
【図19】図16における切断面線g"ーg"による断面図
である。
【図20】本発明の液晶表示装置S6であり、Aはその
平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図である。
【図21】本発明の液晶表示装置S6の具体例であり、
Aはその平面図、Bはその右側面図、Cは上側面図であ
る。
【図22】図21における切断面線j―jによる断面図
である。
【図23】本発明の液晶表示装置S、S1〜S6の要部
拡大断面図である。
【図24】携帯電話の正面図である。
【図25】携帯端末の正面図である。
【図26】図1Aに示す液晶表示装置Sの下側面図であ
る。
【図27】AとBはそれぞれ画素の拡大図である。
【図28】CとDはそれぞれ画素の拡大図である。
【図29】EとFはそれぞれ画素の拡大図である。
【符号の説明】
S、S1〜S6・・・液晶表示装置 J・・・遮光膜 1、2・・・ガラス基板 3・・・表示部 4・・・コモン用透明電極群 5、9、20、47・・・配線パターン 6・・・コモン側端子群 7・・・シール樹脂 8・・・セグメント側端子群 10、48・・・セグメント用透明電極群 14・・・導電粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 343 G09F 9/30 343Z 9/35 9/35 Fターム(参考) 2H089 LA15 LA41 LA48 NA37 PA15 QA11 TA02 TA07 TA09 2H091 FA34Y GA02 GA03 GA06 GA08 GA09 GA11 LA11 2H092 GA32 GA36 GA40 GA59 NA27 NA29 PA02 PA03 PA04 PA06 5C094 AA03 AA15 AA44 BA43 BA44 BA45 CA19 CA24 DA07 DB03 DB05 EC01 ED03 ED11 ED15 FB12 HA02 HA03 HA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セグメント透明電極群と配向膜とを順次積
    層して成るセグメント側の基板と、コモン透明電極群と
    配向膜とを順次積層して成るコモン側の基板とを、双方
    の透明電極が直交するように対向させて矩形状の表示部
    を設け、さらに双方の基板を貼り合せるべく矩形状に周
    設したシール部材の内部に液晶層を充填して成る液晶表
    示装置であって、セグメント側の基板上に形成したセグ
    メント透明電極群はシール部材の一辺部を通して延在し
    セグメント用接続端子と成し、このシール部材の一辺部
    に沿って並設したコモン用接続端子をシール部材の一辺
    部を通して延在せしめた配線パターンを、シール部材の
    他辺部と表示部との間に形成するとともに、この配線パ
    ターンと対向するコモン側の基板部位に遮光膜を形成
    し、さらにシール部材の他辺部と表示部との間、もしく
    はシール部材の他辺部内にてセグメント側の基板とコモ
    ン側の基板との間にて通電せしめる導電接続部を設け、
    この導電接続部を通して前記配線パターンとコモン透明
    電極群とを通電接続せしめたことを特徴とする液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】前記セグメント透明電極群に代えて金属膜
    にて形成したセグメント電極群を設けるとともに、配線
    パターンも金属膜にて形成した請求項1記載の液晶表示
    装置。
  3. 【請求項3】前記セグメント透明電極群に代えて、透明
    導電層と金属膜との積層からなる配線にて形成してなる
    セグメント電極群を設けるとともに、配線パターンも金
    属膜にて形成した請求項1記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】前記セグメント電極群の金属膜に対し画素
    ごとに光透過部を形成した請求項3記載の液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は請求項4の液晶表示
    装置を配設した携帯端末または表示機器。
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