JP4039087B2 - 電気光学装置用基板及びその製造方法、電気光学パネル並びに電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置などの電気光学装置に関し、特に基板に形成される反射電極の製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、外光を利用した反射型表示と、バックライトなどの照明光を利用した透過型表示とのいずれをも視認可能とした半透過反射型の液晶表示パネルが知られている。この半透過反射型の液晶表示パネルは、そのパネル内に外光を反射するための反射膜を有し、この反射膜をバックライトなどの照明光を透過することができるように構成したものである。この種の反射膜としては、例えば液晶表示パネルの画素毎に所定割合の開口部(スリット)を備えたパターンを持つものがある。
【0003】
このような半透過反射型の液晶装置では、従来、反射層としてアルミニウムなどの金属膜が用いられてきたが、近年ではより一層明るい画面が求められており、そのため、アルミニウムよりも反射率が高い合金であるAPC(銀・パラジウム・銅;Ag−Pd−Cu)合金も用いられるようになっている。
【0004】
ところが、APCは製造プロセス中において耐水性が弱いという性質を持っており、パターン形成されたAPCが電気的にイオン化して溶け出すことからエレクトロマイグレーションやこれによる電食(即ち、コロージョン)が信頼性において問題とされている。このようにAPC単独では使いにくいため、APCの上層又は下層にITO(インジウム錫酸化物:Indium Tin Oxide)を積層して積層膜を形成し、この積層膜を半透過反射膜として用いることが提案されている。同様に、アルミニウムを反射膜に使用する際にもアルミニウムの上層又は下層にITOを積層することが行われている。また、アルミニウムやAPCなどの合金は導電性を有するので、それらの反射性導電膜とITOを積層した構造の反射膜を、半透過反射層として機能させるのと同時に、液晶駆動用の電極としても機能するように構成した液晶装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アルミニウムやAPCなどの合金上にITOを積層すると、ITO層により特定波長において光の吸収が起こり、反射膜としての反射率が低下してしまうという問題がある。図13に、ITOの透過率分光特性を示す。図13からわかるように、ITOは430nm以下の波長、特に400nm付近の波長帯において吸収が大きく、また、それ以上の波長帯においても吸収による透過率の減少が見られる。よって、アルミニウムやAPCなどの合金の上面をITOで覆う積層構造とすると、ITOで覆わない場合と比較して反射膜全体としての反射率が低下してしまう。よって、反射型表示を行った場合に、反射光量が少なくなり、表示画面の明るさが不足する傾向がある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、アルミニウムやAPCなどの合金とITOの積層構造を利用して、より反射率の高い反射電極を構成することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る電気光学装置用基板は、基板上に配置されたストライプ状の反射性導電膜と、前記反射性導電膜の幅方向における第1の側面及び前記第1の側面と対向する第2の側面を覆うように配置されたITO膜と、前記反射性導電膜上で、前記ITO膜が形成されていない前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に配置されたアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜と、を有し、前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板は、上記に記載の電気光学装置用基板であって、前記反射性導電膜及び前記ITO膜のいずれも配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに有することを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板は、上記に記載の電気光学装置用基板であって、前記反射導電膜が配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに有し、前記ITO膜は前記反射性導電膜と前記基板上オーバーコート膜の境界を覆うように配置されることを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板の製造方法は、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板の製造方法は、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域及びITO膜を形成すべき領域を除いた領域に、アクリル又はエポキシ樹脂で構成された透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板の製造方法は、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域を除いた領域に、アクリル又はエポキシ樹脂で構成された透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする。
また、本発明に係る電気光学装置用基板の製造方法は、上記に記載の電気光学装置用基板の製造方法であって、前記反射性導電膜は所定幅の帯状の平面形状を有するように形成され、前記オーバーコート膜は前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に形成され、前記ITO膜は少なくとも前記反射性導電膜の幅方向の側部領域であって前記オーバーコート膜が形成配置されていない領域に形成されることを特徴とする。
本発明の1つの観点では、電気光学装置用基板において、基板上に配置された反射性導電膜と、前記反射性導電膜上に、部分的に配置されたオーバーコート膜と、少なくとも前記オーバーコート膜が配置されていない領域において前記反射性導電膜上に配置された金属酸化物膜と、を備える。
【0008】
上記の電気光学装置用基板は、例えば液晶装置などの基板として使用される。ガラスやプラスチックなどの基板上に、アルミニウムや銀合金などの反射性導電膜が配置される。反射性導電膜は、反射型表示の際に外光を反射する反射膜として機能するとともに、その導電性により電極としても機能する。反射性導電膜上には、部分的にオーバーコート膜が配置され、オーバーコート膜が配置されていない領域においてはITOなどの金属酸化物膜が配置される。反射性導電膜を覆うオーバーコート膜による外光の吸収は、ITOによる吸収と比べて小さいので、反射性導電膜の高反射率を生かして、より高い反射率を実現することができる。その一方で、反射性導電膜はオーバーコート膜及び金属酸化物膜により覆われているので、エレクトロマイグレーションなどの不具合が生じることがない。また、反射性導電膜上には、オーバーコート膜が配置されていない領域においてITOなどの金属酸化物膜が配置されるので、反射性導電膜と金属酸化物膜との間の導通が確保され、それらを電極として機能させることができる。よって、高反射率の反射電極を有する基板を実現することができる。
【0009】
上記の電気光学装置用基板の一態様では、前記反射性導電膜は所定幅の帯状の平面形状を有し、前記オーバーコート膜は前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に配置され、前記金属酸化物膜は前記反射性導電膜の幅方向の側部領域に配置されることが好ましい。これにより、反射性導電膜の中央領域はオーバーコート膜により覆われるので、高反射率で外光を反射することができ、それ以外の領域において反射性導電膜と金属酸化物膜との導通を確保することができる。
【0010】
上記の電気光学装置基板の他の一態様では、前記金属酸化物膜は、前記反射性導電膜の幅方向において、前記反射性導電膜の前記所定幅の略10%の幅だけ前記反射性導電膜とオーバーラップするように配置されることが好ましい。これにより、反射性導電膜と金属酸化物膜との導通を確保しつつ、オーバーコート膜により覆われる高反射領域を広くすることができる。
【0011】
上記の電気光学装置用基板のさらに他の一態様では、前記金属酸化物膜は、前記反射性導電膜の側面を側方から覆うように前記反射性導電膜のみならず前記基板上にも配置されることが好ましい。これにより、反射性導電膜の側面においても金属酸化物膜との導通を得られるので、その分反射性導電膜上での金属酸化膜と接触領域を小さくして、オーバーコート膜が配置される領域を大きくすることができ、反射電極としての反射率をより向上させることが可能となる。
【0012】
上記の電気光学装置用基板の他の一態様では、前記反射性導電膜及び前記金属酸化膜のいずれも配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに設けてもよい。また、上記の電気光学装置用基板のさらに他の一態様では、前記反射導電膜が配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに設け、前記金属酸化物膜を、前記反射性導電膜と前記基板上オーバーコート膜の境界を覆うように配置してもよい。
【0013】
この態様によれば、当該基板の製造工程において、反射性導電膜上のオーバーコート膜の上にある金属酸化物膜と、基板用オーバーコート膜上の金属酸化物膜を同一工程でともに高精度でパターニングすることが可能となる。
【0014】
上記の電気光学装置用基板を用いて電気光学パネルを構成することができ、その電気光学パネルを表示部として備える電子機器を構成することができる。
【0015】
本発明の他の観点では、電気光学装置用基板の製造方法において、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にオーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上に金属酸化物膜を形成する工程と、を有する。
【0016】
上記の製造方法によれば、反射膜として機能する反射性導電膜上には、ITOと比べて吸収の小さいオーバーコート膜が形成されるので、外光を高反射率で反射することができる。また、オーバーコート膜が形成されない領域において反射性導電膜と金属酸化物膜とを導通させるので、反射電極として機能を確保することができる。
【0017】
本発明のさらに他の観点では、電気光学装置用基板の製造方法において、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にオーバーコート膜を形成する工程と、前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域及び金属酸化膜膜を形成すべき領域を除いた領域に、透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上に金属酸化物膜を形成する工程と、を有する。
【0018】
また、本発明のさらに他の観点では、電気光学装置用基板の製造方法において、基板上に反射性導電膜を形成する工程と、前記反射性導電膜上に、部分的にオーバーコート膜を形成する工程と、前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域を除いた領域に、透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上に金属酸化物膜を形成する工程と、を有する。
【0019】
これらの電気光学装置用基板の製造方法によれば、反射膜として機能する反射性導電膜上に吸収の少ないオーバーコート膜が形成されるので、外光を高反射率で反射することができる。また、オーバーコート膜が形成されない領域において反射性導電膜と金属酸化物膜とを導通させるので、反射電極としての機能を確保することができる。また、反射性導電膜上のオーバーコート膜の上にある金属酸化物膜と、基板用オーバーコート膜上の金属酸化物膜を同一工程でともに高精度でパターニングすることが可能となる。
【0020】
上記の電気光学装置用基板の製造方法の一態様では、前記反射性導電膜は所定幅の帯状の平面形状を有するように形成され、前記オーバーコート膜は前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に形成され、前記金属酸化物膜は少なくとも前記反射性導電膜の幅方向の側部領域であって前記オーバーコート膜が形成配置されていない領域に形成することが好ましい。これにより、反射性導電膜の中央領域はオーバーコート膜により覆われるので、高反射率で外光を反射することができ、それ以外の領域において反射性導電膜と金属酸化物膜との導通を確保することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0022】
[液晶装置の概要]
図1に、本発明の実施形態にかかる液晶装置の一実施形態を示す。この実施形態は、単純マトリクス方式で、COG(Chip On Glass)方式のカラー表示が可能な液晶装置に本発明を適用した場合の実施形態である。また、図2は、図1におけるI−I線に従った液晶装置の断面構造を示しており、図3は、図1に示す液晶措置の1画素部分における電極の平面的構造を示している。また、図4は、図1に示す液晶装置の1画素部分における反射性導電膜とカラーフィルタとの平面的な位置関係を示している。なお、上記の各図においては、構造をわかりやすく示すために、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは実際のものとは異なっている。
【0023】
図1において、本実施形態に係る液晶装置1は、平面形状が矩形状である下基板2と、同じく矩形状である上基板3とが、それらの周辺において環状のシール材4によって互いに貼り合わされることにより、互いに対向して配置されている。これらの下基板2及び上基板3は、例えばガラス、プラスチックなどの透明基板によって形成される。
【0024】
シール材4の一部は、各基板2、3の一辺(即ち、図1における上辺)側で開口して液晶注入口5となっている。また、図2に示すように、双方の基板2、3とシール材4とに囲まれた間隙内には液晶23、例えばSTN(Super Twisted Nematic)液晶が封入され、その状態で図1の液晶注入口5が封止材6によって封止されている。
【0025】
図1において、下基板2の外形寸法は上基板3よりも大きく形成されている。また、上基板3と下基板2は、それらの1辺(即ち、図1における上辺)において、それらの縁が揃うように貼り合わされ、残りの3辺(即ち、図1における下辺、右辺、左辺)において、下基板2の周縁部が上基板3の外部へ張り出すように貼り合わされている。そして、下基板2の下辺側の張り出し部に駆動用IC7が実装され、この駆動用IC7によって上基板3及び下基板2の双方の電極が駆動される。なお、符号8は有効表示領域の周囲を遮光するための環状の遮光層を示している。
【0026】
図1において、下基板2上に、図中縦方向に延在する複数のセグメント電極10が互いに平行に形成されて全体としてストライプ状に形成されている。一方、上基板3上には、セグメント電極10と直交するように図中横方向に延在する複数の直線上のコモン電極11が互いに平行に形成されて全体としてストライプ状に形成されている。
【0027】
図2において、下基板2の下面側、即ち観察者の裏面側に照明装置25がバックライトとして配置されている。また、上基板3の液晶側表面にカラーフィルタ13が形成されている。このカラーフィルタ13はR(赤)、G(緑)、B(青)の各色素層13r、13g、13bを適宜の配列パターン、例えば図4に示すようなストライプ配列で並べることによって形成されている。なお、色素層の配列は、ストライプ配列以外に、例えばデルタ配列やモザイク配列などとすることもできる。各色素層13r、13g、13bの間はブラックマスク33によって区画されている。このブラックマスク33は例えば樹脂ブラックや比較的反射率の低いクロムなどといった遮光性の金属によって形成される。
【0028】
各色素層13r、13g、13bは各セグメント電極10の延在方向(即ち図2の紙面垂直方向)に対応して配置されており、図2に示す横方向に並んだR、G、Bの3個の表示ドットによって1つの画素が構成されている。下基板2の液晶側表面には、例えばアルミニウム(Al)、APCなどの反射性導電膜18と、金属酸化物膜としてのITO膜19と、アクリルやエポキシ樹脂などからなるオーバーコート膜35とからなる積層構造によってセグメント電極10が構成されている。ここで、反射性導電膜18は電極を構成するとともに反射膜として機能するようになっている。また、セグメント電極10の上にはポリイミドなどからなる配向膜20が形成される。そして、この配向膜20には、両基板2、3を貼り合わせる前に配向処理、例えばラビング処理が施される。なお、必要に応じて、配向膜20の下にアクリル樹脂やエポキシ樹脂などにより保護膜を形成してもよい。
【0029】
図1において、複数のコモン電極11のうち、図1の上側半分のコモン電極11については、引き回し配線14がコモン電極11の右端からシール材4に向けて引き出されている。そして、これらの引き回し配線14は、シール材4の中に混入させた導電粒子からなある上下導通材41を介して上基板3から下基板2にかけて電気的に接続され、下基板2の周縁部に引き回され、さらに駆動用IC7の出力端子に接続されている。
【0030】
同様に、図1の下側半分のコモン電極11については、引き回し配線14がコモン電極11の左端からシール材4に向けて引き出されている。そして、これらの引き回し配線14は、シール材4の中に混入させた導電粒子からなる上下導通材41を介して上基板3から下基板2にかけて電気的に接続され、下基板2の周縁部に引き回され、さらに駆動用IC7の出力端子に接続されている。一方、セグメント電極10については、引き回し配線15がセグメント電極10の下端からシール材4に向けて引き出され、そのまま駆動用IC7の出力端子に接続されている。
【0031】
図2において、引き回し配線14、15は、反射性導電膜18とITO膜19との積層膜によって構成されている。また、図1において、駆動用IC7に各種信号を供給するための入力用配線16が下基板2の下辺から駆動用IC7の入力端子に向けて設けられている。
【0032】
図2に示されるように、セグメント電極10及び引き回し配線14、15において、ITO膜19のエッジ部分は反射性導電膜18の外側へ張り出しており、そのためITO膜19は単に反射性導電膜18の上面に積層されるだけでなく、反射性導電膜18の側面も覆うように形成されている。
【0033】
上基板3の液晶側表面に形成されたカラーフィルタ13の表面上には、各色素層間の段差を平均化すると同時に各色素層の表面を保護するための保護膜(オーバーコート膜)21が形成されている。この保護膜21は、アクリル、ポリイミドなどの樹脂膜でもよいし、シリコン酸化膜などの無機膜でもよい。さらに、保護膜21の表面上にITOの単層膜からなるコモン電極11が、図2の紙面横方向に矢印A方向から見てストライプ上に形成されており、その表面上にポリイミドなどからなる配向膜22が形成されている。この配向膜22には、両基板2、3を貼り合わせる前に配向処理、例えばラビング処理が施される。
【0034】
図2において、ブラックマスク33の幅は、互いに隣接する2つの表示ドット内のITO膜19同士の間隔とほぼ等しく形成される。そして、基板2と基板3とが正確に貼り合わされたときに、ブラックマスク33の側面周縁とITO膜19の側面周縁とが矢印A方向から見て位置的に一致するように設定されている。図3はこのことを平面的に示しており、図示の通り、ブラックマスク33の縦方向の側面と、セグメント電極10を構成するITO膜19の側面とが図の縦方向に関して位置的に一致している。
【0035】
また、図2乃至図4において、セグメント電極10を構成するITO膜19の両側部、即ちITO電極19のうち反射性導電膜18の外側のエッジ部分34は、照明装置25が発光したときにその光を透過させて液晶23へ導くための光透過領域を構成する。一方、反射性導電膜18は、上基板3側から太陽光、室内光などといった外部光が入射したときに、その外部光を反射する光反射領域を構成する。図3に示すように、反射性導電膜18の外側に位置するITO膜19のエッジ部分34は、ブラックマスク33によって区画される長方形領域である個々の表示ドット内において、ブラックマスク33の縦方向の延在方向に沿って位置している。
【0036】
[セグメント電極]
次に、本発明のセグメント電極10について詳しく説明する。本発明のセグメント電極10は、反射性導電膜18の上面を部分的にオーバーコート膜35で覆ったことを特徴としている。
【0037】
反射性導電膜18としては、例えばアルミニウム合金やAPCなどの銀合金が使用されるが、APCなどはそれ自体が耐水性が弱く、使用時にエレクトロマイグレーションが起こりやすいという性質を持っている。そのため、一般的に反射性導電膜18上をITO膜19で覆う構造が採用されている。しかし、反射性導電膜18をITO膜19で覆うと、ITO膜の分光特性に起因して反射性導電膜18による反射率が低下するという問題がある。そこで、本発明では、反射性導電膜18を透明なオーバーコート膜で部分的に覆うこととした。
【0038】
(第1実施形態)
図5(a)に本発明によるセグメント電極10の第1実施形態の断面を示し、図5(b)にその一部の平面を示す。なお、図5(a)は図1に示すセグメント電極10の部分を抜き出して表示したものであり、配向膜などは便宜上図示を省略している。
【0039】
図5に示すように、本発明のセグメント電極10においては、下基板2上に反射性導電膜18が形成されている。また、反射性導電膜18の中央部においては、その上にオーバーコート膜35が形成され、反射性導電膜18の両端部、即ちオーバーコート膜35が形成されていない領域にはITO膜19が形成されている。オーバーコート膜35は、例えばアクリルやエポキシ樹脂などの透明な樹脂により構成することができる。
【0040】
図13に、オーバーコート膜の透過率分光特性を、ITOの透過率分光特性とともに示す。図13からわかるように、オーバーコート膜も430nm以下の波長において吸収が生じ、透過率が低下しているが、ITOと比べると透過率は高く、同一波長においては、オーバーコート膜による光の吸収は、ITOによる吸収の約1/2程度で済むことがわかる。また、約500nm以上の波長ではオーバーコート膜による光の吸収はほとんど見られないが、ITOでは約500nm以上の波長帯でも光の吸収が生じ、透過率が減少している。
【0041】
図5に示す構造によれば、図5(a)の上方から入射し、反射性導電膜18により反射されて観察者の方向へ進む反射表示光のオーバーコート膜35による吸収は、ITO膜を形成した場合と比較してかなり抑制することが可能となる。よって、同じ反射性導電膜を使用した場合に、より高い反射率を得ることができる。
【0042】
また、オーバーコート膜35の両側部には、反射性導電膜18を覆うようにITO膜19が形成されているので、反射性導電膜18とITO膜19とはそれらの接触部分において導通し、セグメント電極として機能する。また、オーバーコート膜35とITO膜19が、反射性導電膜18の上面及び側面を完全に覆うので、反射性導電膜18としてAPCなどを使用した場合でも、反射性導電膜18がオーバーコート膜35及びITO膜19により保護され、エレクトロマイグレーションなどの不具合が生じることを防止することができる。
【0043】
このように本発明においては、反射性導電膜を使用するセグメント電極において、その一部を透明なオーバーコート膜で覆うこととしたので、反射性導電膜をITO膜で覆った場合と比べて高い反射率を得ることができる。この際オーバーコート膜35は、反射性導電膜18の幅方向の両側部を所定幅だけ残すように形成される。そして、オーバーコート膜35が形成されない領域にITO膜19を形成して、ITO膜19と反射性導電膜18との導通を確保している。
【0044】
次に、このセグメント電極10の構造について詳細に検討する。図6(a)は、図5に示す1つのセグメント電極10をより詳細に示した断面図である。図6(a)において、下基板2上に反射性導電膜18が形成され、反射性導電膜18上には、その中央部にオーバーコート膜35が形成されている。また、反射性導電膜18上の両側部、即ちオーバーコート膜35が形成されていない領域にはITO膜19が形成される。
【0045】
ここで、各部の寸法について検討する。まず、オーバーコート膜35の厚さは、反射性導電膜18を覆って保護するという機能が確保できる範囲内でできる限り薄いことが好ましい。これは、オーバーコート膜35が厚くなりすぎると、誘電体として作用してしまう恐れがあるからである。従って、オーバーコート膜35は、それを形成する際に、膜厚の均一性などの成膜精度が確保できる限りにおいて薄く形成することが好ましく、例えば0.2〜0.3μm程度が適当と考えられる。
【0046】
次に、ITO膜19と反射性導電膜18が重なり合うオーバーラップ幅T(図6(a)参照)について検討する。ITO膜19と反射性導電膜18との安定的な導通を確保するという観点からは、オーバーラップ幅Tは大きい方が好ましい。しかし、オーバーラップ幅Tを大きくとると、その分オーバーコート膜35を形成する領域が減少する。即ち、反射性導電膜18上のITO膜19が占める面積が増加し、オーバーコート膜35を設けた効果が減少し、ストライプ電極10全体としての反射率は低下する。以上より、オーバーラップ幅Tは、ITO膜19と反射性導電膜18との安定的な導通が得られる限りにおいて、できる限り小さいことが好ましい。
【0047】
現実には、ITO膜19をパターニングする際の露光精度に制限があるため、ITO膜19を形成する際に、図6(a)の横方向においてある程度(およそ4μm程度)の位置ずれが想定される。よって、ITO膜19の位置が幅方向の両側に4μm程度ずれる可能性あると想定し、ITO膜19と反射性導電膜18との安定的な導通を確保するためには、オーバーラップ幅Tとして約8μm程度確保することが好ましい。一方、オーバーコート膜35の領域をなるべく大きくしてストライプ電極10全体としての反射率を高めるためには、図6(a)においてオーバーラップ幅Tを反射性導電膜18の幅Wの10%程度以下とすることが好ましい。
【0048】
なお、図5(a)及び図6(a)においては、ITO膜19はオーバーコート膜35の外側でオーバーコート膜35が形成されていない部分のみに形成されているが、図6(b)に示すようにITO膜19の一部がオーバーコート膜35の端部を部分的に覆う構造としても構わない。また、図示はしないが、図6(a)や図6(b)に示すセグメント電極の構造において、ITO膜19及びオーバーコート膜35の上にさらにアクリル樹脂やエポキシ樹脂などの透明樹脂によりオーバーコート膜を形成して、ITO膜を保護するとともに、セグメント電極10の上面を平坦化して配向膜20を形成しやすいようにすることもできる。
【0049】
次に、本発明のセグメント電極10の第1実施形態の製造方法について図7を参照して説明する。図7は、第1実施形態のセグメント電極10の製造工程を示す断面図である。
【0050】
まず、ガラスなどの下基板2上に反射性導電膜18をスパッタリングなどにより成膜する。反射性導電膜18としては、アルミニウム単体、アルミニウム合金、APCなどの銀合金などが使用され、より反射率の高いものが好ましい。そして、この反射性導電膜18をフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いてパターニングして、図7(a)に示すように反射性導電膜18を部分的に成膜する。
【0051】
次に、反射性導電膜18上にアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透明樹脂によりオーバーコート膜35を形成し、フォトリソグラフィー技術を用いてパターニングすることにより、図7(b)に示すようにオーバーコート膜35を反射性導電膜18上の中央部にのみ形成する。なお、前述のように、オーバーコート膜35は反射性導電膜18の両側部には形成されない。
【0052】
次に、図7(c)に示すように、反射性導電膜18及びオーバーコート膜35が形成された基板2上にITO膜を成膜する。そして、図7(d)に示すようにオーバーコート膜35の領域の外側の領域にレジストパターンを形成し、ITO膜をエッチングして図7(e)に示すようにITO膜19をパターニングする。このエッチングの際、同時にオーバーコート膜35上のITO膜も除去する。こうして、第1実施形態によるセグメント電極が形成される。
【0053】
(第2実施形態)
次に、セグメント電極の第2実施形態について説明する。図8に第2実施形態のセグメント電極10aの断面図を示す。第2実施形態のセグメント電極10aは、第1実施形態と同様に反射性導電膜18の中央部にオーバーコート膜35を形成して、セグメント電極全体としての反射率を向上させる一方、反射性導電膜18の側部(オーバーコート膜35を形成していない領域)にITO膜19を形成し、反射性導電膜18と導通させて電極として機能させている。
【0054】
第2実施形態のセグメント電極10aが第1実施形態のセグメント電極10と異なる点は、隣接するセグメント電極10a間にオーバーコート膜36を形成している点である。このように構成する理由は以下の通りである。第1実施形態のセグメント電極10の場合は、その製造方法について図7(d)及び(e)に示したように、最終的に残すべきITO膜19に対応するレジストパターンを形成した後、隣接するセグメント電極10間のITO膜と、オーバーコート膜35上のITO膜とを同一の工程においてエッチングにより除去する。しかし、実際にはガラスなどの下基板2に対するITO膜の密着性と、オーバーコート膜35に対するITO膜の密着性は異なるため、ガラスなどの下基板2上のITO膜とオーバーコート35上のITO膜とを同一工程でエッチングすることとすると、エッチングレートの調整が難しくなる、エッチングの精度が低下するなどの問題がある。
【0055】
そこで、第2実施形態では、隣接するセグメント電極10a間にオーバーコート膜36を形成し、最後のエッチング工程では、オーバーコート膜35及び36上のITO膜をエッチングにより除去する。こうすれば、除去するITO膜はいずれもオーバーコート膜上に存在するので、エッチング精度を向上させ、容易かつ高精度でITO膜を除去することとしている。
【0056】
次に、第2実施形態のセグメント電極10aの製造方法について図9を参照して説明する。図9は第2実施形態のセグメント電極10aの製造方法の工程図である。まず、第1実施形態の場合と同様に、下基板2上に反射性導電膜18を形成する(図9(a))。次に、図9(b)に示すように、反射性導電膜18の中央部上にオーバーコート膜35を形成するとともに、隣接するセグメント電極10aの間の領域(即ち、最終的にITO膜19を残す領域以外の領域)にオーバーコート膜36を形成する。これは、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透明樹脂を塗布した後、それぞれオーバーコート膜35及び36の形状に対応するパターニングを行ってオーバーコート膜を部分的に除去することにより行われる。
【0057】
次に、図9(c)に示すように基板全体にITO膜を形成し、図9(d)に示すようにレジストパターンを形成してITO膜をエッチングする。これにより、オーバーコート膜35上のITO膜と、隣接するセグメント電極10a間のオーバーコート膜36上のITO膜とが同時に除去され、図9(e)に示すようなセグメント電極10aが形成される。
【0058】
(第3実施形態)
次に、本発明のセグメント電極の第3実施形態について説明する。図10に第3実施形態のセグメント電極10bの断面図を示す。第3実施形態のセグメント電極10bは、第1実施形態と同様に反射性導電膜18の中央部にオーバーコート膜35を形成して、セグメント電極全体としての反射率を向上させる一方、反射性導電膜18の端部(オーバーコート膜35を形成していない領域)にITO膜19を形成し、反射性導電膜18と導通させて電極としての機能を確保している。また、第2実施形態のセグメント電極10aと同様に、隣接するセグメント電極間にオーバーコート膜36を形成し、ITO膜のエッチング精度を向上させている。
【0059】
第3実施形態のセグメント電極10bが第2実施形態のセグメント電極10aと異なる点は、第2実施形態のセグメント電極10aではITO膜19が反射性導電膜18の上面及び側面において反射性導電膜18と接触しているのに対し、第3実施形態のセグメント電極10bでは反射性導電膜19の上面においてのみITO膜19と反射性導電膜18が接触している点である。即ち、図10(a)に示すように、第3実施形態のセグメント電極10bでは、隣接する反射性導電膜18の間にオーバーコート膜36が形成されており、反射性導電膜18とオーバーコート膜36の上にITO膜19が形成されている。よって、ITO膜18と反射性導電膜18とは、反射性導電膜18上の端部においてのみ導通している。これ以外の点は、第3実施形態のセグメント電極10bは第2実施形態のセグメント電極10aと同様である。この構造により、第3実施形態のセグメント電極10bも、ITO膜のエッチングを高精度で行うことができるという利点を有する。
【0060】
次に、第3実施形態のセグメント電極10bの製造方法について図11を参照して説明する。図11は第3実施形態のセグメント電極10bの製造方法の工程図である。まず、第2実施形態の場合と同様に、下基板2上に反射性導電膜18を形成する(図11(a))。次に、図11(b)に示すように、反射性導電膜18の中央部上にオーバーコート膜35を形成するとともに、隣接する反射性導電膜18間の領域全体にオーバーコート膜36を形成する。これは、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの透明樹脂を塗布した後、それぞれオーバーコート膜35及び36の形状に対応するパターニングを行ってオーバーコート膜を部分的に除去することにより行われる。
【0061】
次に、図11(c)に示すように基板全体にITO膜を形成し、図11(d)に示すようにレジストパターンを形成してITO膜をエッチングする。これにより、オーバーコート膜35上のITO膜と、隣接する反射性導電膜18間のオーバーコート膜36上のITO膜とが同時に除去され、図11(e)に示すようなセグメント電極10bが形成される。
【0062】
[液晶パネルの製造方法]
次に、こうしてセグメント電極が形成された下基板2を用いて、図1及び図2に示す液晶装置1を製造する方法について説明する。
【0063】
まず、上記の方法により、セグメント電極10、10a又は10bが形成された下基板2に対して配向膜20を形成し、配向膜20にラビング処理を施す。
【0064】
一方、ガラスなどからなる基板上にカラーフィルタ13、ブラックマスク33、オーバーコート膜21、コモン電極11、配向膜22を形成して上基板3を完成させる。そして、上基板3と下基板2とをシール材4を介して貼り合わせ、基板2、3とシール材4により形成されるセルギャップ内に液晶23を封入する。
【0065】
こうして主要なパネル構造が完成した後に、位相差板、偏光板、バックライト25などを必要に応じてパネル構造の外側に配置し、図1に示す液晶装置1が完成する。
【0066】
[電子機器]
次に、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器の例について図12を参照して説明する。
【0067】
まず、本発明に係る液晶表示パネルを、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図12(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ41は、キーボード411を備えた本体部412と、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部413とを備えている。
【0068】
続いて、本発明に係る液晶表示パネルを、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図12(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機42は、複数の操作ボタン421のほか、受話口422、送話口423とともに、本発明に係る液晶表示パネルを適用した表示部424を備える。
【0069】
なお、本発明に係る液晶表示パネルを適用可能な電子機器としては、図12(a)に示したパーソナルコンピュータや図12(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の平面図である。
【図2】図1に示す液晶装置のI−I’線による断面図である。
【図3】図1に示す液晶装置のセグメント電極及びコモン電極部分の平面構造を示す平面図である。
【図4】図1に示す液晶装置のカラーフィルタ部分の平面構造を示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るセグメント電極の構造を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るセグメント電極の詳細構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るセグメント電極の製造工程を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るセグメント電極の構造を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るセグメント電極の製造工程を示す図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係るセグメント電極の構造を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るセグメント電極の製造工程を示す図である。
【図12】本発明に係る液晶装置を適用した電子機器の例を示す図である。
【図13】ITO及びオーバーコート層の透過率分光特性を示す。
【符号の説明】
1 液晶装置
2 下基板
3 上基板
4 シール材
10 セグメント電極
11 コモン電極
13 カラーフィルタ
18 反射性導電膜
19 ITO膜
23 液晶
25 照明装置
33 ブラックマスク
35、36、オーバーコート膜
Claims (9)
- 基板上に配置されたストライプ状の反射性導電膜と、
前記反射性導電膜の幅方向における第1の側面及び前記第1の側面と対向する第2の側面を覆うように配置されたITO膜と、
前記反射性導電膜上で、前記ITO膜が形成されていない前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に配置されたアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜と、を有し、
前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする電気光学装置用基板。 - 前記反射性導電膜及び前記ITO膜のいずれも配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
- 前記反射導電膜が配置されていない領域において前記基板上に配置された基板上オーバーコート膜をさらに有し、前記ITO膜は前記反射性導電膜と前記基板上オーバーコート膜の境界を覆うように配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電気光学装置用基板。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板を有することを特徴とする電気光学パネル。
- 請求項4に記載の電気光学パネルを表示部として備えることを特徴とする電子機器。
- 基板上に反射性導電膜を形成する工程と、
前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、
少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、
前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。 - 基板上に反射性導電膜を形成する工程と、
前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、
前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域及びITO膜を形成すべき領域を除いた領域に、アクリル又はエポキシ樹脂で構成された透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、
少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、
前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。 - 基板上に反射性導電膜を形成する工程と、
前記反射性導電膜上に、部分的にアクリル又はエポキシ樹脂で構成されたオーバーコート膜を形成する工程と、
前記基板上の、前記反射性導電膜が形成された領域を除いた領域に、アクリル又はエポキシ樹脂で構成された透明な基板上オーバーコート膜を形成する工程と、
少なくとも前記オーバーコート膜が形成されていない領域において、前記反射性導電膜上にITO膜を形成する工程と、を有し、
前記オーバーコート膜は、少なくとも430nm以下の波長帯において前記ITO膜よりも透過率が高いことを特徴とする電気光学装置用基板の製造方法。 - 前記反射性導電膜は所定幅の帯状の平面形状を有するように形成され、前記オーバーコート膜は前記反射性導電膜の幅方向における中央領域に形成され、前記ITO膜は少なくとも前記反射性導電膜の幅方向の側部領域であって前記オーバーコート膜が形成配置されていない領域に形成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板の製造方法。
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