JP2003013194A - めっき鋼帯の製造方法 - Google Patents

めっき鋼帯の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製品外観を損なうことなく、高効率でかつ安
定してめっき鋼帯に表面粗さを付与できるめっき鋼帯の
製造方法を提供する。 【解決手段】 大気中においてめっき鋼帯の表面に向け
て液体を高圧で噴射する工程を備え、前記高圧噴射工程
では、噴射液体が連続する液柱から個々の液滴群となる
形態変化を生じる距離におかれた液噴射口から前記液体
を噴射して前記めっき鋼帯の表面に液滴群を連続的に衝
突させることにより前記めっき鋼帯に表面粗さを付与す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のボ
ディ部材の原材料として用いられるめっき鋼帯の製造方
法およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、亜鉛めっき又は錫めっきを施し
ためっき鋼帯にプレス成形等の二次加工を施す場合、プ
レス成形性を高めるために、めっき鋼帯の表面にあらか
じめ所定の表面粗さを付与する。プレス成形性を高める
ために必要とされる表面粗さは、例えばJISB061
0に規定された中心線平均粗さRaであって、カットオ
フ0.8mmに対する値で0.6〜2.0μmにされ
る。
【0003】このように鋼帯にあらかじめ表面粗度を付
与するのは、プレス加工中、鋼帯表面に形成された凹部
に加工用潤滑油を行き亘らせて金型との摩擦を低減し、
鋼帯の成形性を向上させるともに、金型との型かじりや
焼き付きを防止することを意図しているからである。
【0004】ところで、めっき鋼帯を塗装する場合、鋼
帯表面への塗料の乗りを良好なものとするためにあらか
じめ前述した表面粗さを付与することに加えて、塗装後
表面の鮮映性を高めるためにあらかじめ鋼帯表面におけ
る長周期のうねり(起伏)を小さくすることが必要とさ
れている。塗装後表面の鮮映性を高めるためには、例え
ばJIS B 0610で規定されたろ波中心線うねり
Wcaであって、高域カットオフ0.8mmおよび低域
カットオフ8mmのときの値で0.7μmにされる。
【0005】成形性および塗装後表面の鮮映性が向上さ
れためっき鋼帯は、自動車用部材や建築用材料、家電製
品の部材の原材料としてその利用分野が幅広い。その一
方で、近時、めっき鋼帯の表面性状に対するユーザーの
要求はますます高くなっている。
【0006】例えば自動車のボディ部材等に使用されて
いる溶融亜鉛めっき鋼帯は、次のようにして製造されて
いる。すなわち、冷延鋼帯等の被めっき鋼帯を非酸化性
雰囲気下又は微還元性雰囲気下で連続焼鈍した後、亜鉛
浴又はアルミニウムを含む亜鉛浴中に浸漬させてめっき
し、浴から引き上げた直後に鋼帯の表裏面にワイピング
ガスを吹き付けることによりめっき量(目付け量)を調
整する。次いで、材料の降伏点伸びの消去および鋼帯の
平坦化を行なうとともに、所定の表面粗さを付与するた
めに、鋼帯に調質圧延を施す。
【0007】調質圧延で用いられるワークロールは、あ
らかじめショットブラスト加工、放電加工、レーザー加
工、電子ビーム加工等によりロール周面の加工がなさ
れ、ロール周面の表面粗度が比較的大きなものとされて
いる。
【0008】特開昭61−147906号公報には、表
面粗度が異なる複数のロールを用いて1パスずつ圧延を
行なう加工方法が開示されている。特開平2−1515
4号公報には、ロール周面を中心線平均粗さRaで1.
6〜3.0μmとする加工方法が開示されている。特開
平2−30309号公報には、所定の目付け量に周面を
クロムめっきしたロールを用いた加工方法が開示されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように比較的
表面粗度が大きな圧延ロールを用いて、例えば溶融亜鉛
めっき鋼帯を調質圧延した場合、めっき皮膜は極めて柔
らかくかつ融点が低いため、加工時に生じる摩擦熱等に
よりロールが温度上昇してロール周面に亜鉛が凝着しや
すい。また、この場合、圧延ロール周面に凝着した亜鉛
は再度鋼帯に転写されやすく、このため鋼帯表面にマー
クが生じて製品外観を損なうおそれがある。さらに、調
質圧延するにあたり同じロールを使用し続けると、ロー
ル周面の凹部に亜鉛が目詰まりするため、後続の鋼帯の
表面に所定の表面粗さを安定して付与することが困難と
なる。
【0010】このような事情から、現状では、ある一定
量の鋼帯を調質圧延した後に、圧延ロールを交換するこ
とにより対応しているため、効率的でなく生産性が非常
に低いものとなっている。また、めっき鋼帯に付与する
表面粗さを変更するためには、圧延ロールの表面粗さを
変更する必要がある。このため、複数の異なる表面粗度
を有する圧延ロールをあらかじめ準備しておき、その都
度ロールを交換する必要があり、工程が複雑化する。ま
た、これらのロールの保管場所を確保する必要があると
ともに、その在庫管理を行なう手間が生じる。さらに、
圧延ロールに表面粗度を付与するために上述したショッ
トブラスト加工、放電加工装置、レーザー加工装置、電
子ビーム加工装置等の加工装置を導入する必要があり、
設備コストが増大する問題がある。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、製品外観を損
なうことなく、高効率でかつ安定してめっき鋼帯に表面
粗さを付与できるめっき鋼帯の製造方法を提供できる。
【0012】設備コストを抑え、製品品質を低下させる
ことなくかつ高効率で表面粗さを付与することができる
めっき鋼帯の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を積み重ねた結果、鋼帯表
面への高圧液体の噴射により発生する壊食現象を利用す
ることにより、上述したような圧延ロールを用いた調質
圧延を行なわなくてもめっき鋼帯に表面粗さを付与でき
ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0014】以下、本発明に係るめっき鋼帯の製造方法
について説明する。
【0015】本発明に係る第1の手段は、大気中におい
てめっき鋼帯の表面に向けて液体を高圧で噴射する工程
を備え、前記高圧噴射工程では、噴射液体が連続する液
柱から個々の液滴群となる形態変化を生じる距離におか
れた液噴射口から前記液体を噴射して前記めっき鋼帯の
表面に液滴群を連続的に衝突させることにより前記めっ
き鋼帯に表面粗さを付与することを特徴とする。
【0016】上記の噴射液体は、水、油、ポリマー等を
添加した水溶液を挙げることができ、中でも水であるこ
とが好ましい。
【0017】例えば水平にノズルから高圧の液体を大気
雰囲気下で噴射した場合、噴射された液体の形態はノズ
ル噴射口からの距離によって図1に示すように変化す
る。図1において、ノズル1の先端部近傍の位置Xpま
での距離においては、噴流がノズル噴射口での流速と同
じ流速を維持する領域であり、ポテンシャルコア(2)
と呼ばれる。噴射口から位置Xbまでの距離において
は、噴流は減速するものの、噴流が連続した柱状をなす
液柱3を形成する。ここで、液柱3が形成される領域を
連続流領域と呼ぶ。位置Xbからさらに離れると液柱3
が細かい液滴群4に分裂して噴流の連続性が失われる。
ここで、液滴群4が形成される領域を液滴領域と呼ぶ。
【0018】上記の連続流領域で、噴流が標的物体に衝
突したときの衝撃圧Ps(Pa)は、運動量保存則から
次の式(1)のように表わされる。 Ps=ρV/2 ・・・(1) ただし、式(1)において、ρ:液体密度、V:液体流
速、V=(2P/ρ)1/2、P:ノズル吐出圧力
である。
【0019】一方、液滴領域においては、液滴群が連続
的に標的物体に衝突すると水撃作用により高い衝撃圧を
生じる。水撃現象とは、高速の液滴群を物体に連続的に
衝突させたときに発生する圧縮波によって、より高い衝
撃力を生じる現象である。液滴領域での衝撃圧Pw(P
a)は次の式(2)により表わされる。 Pw=ρCV …(2) なお、式(2)において、ρ:液体密度、C:液体中で
の速度(液体として常温・常圧の水を用いた場合ではお
よそ1450m/秒となる。)、V:液滴速度,V=
(2P/ρ)1/2、P:ノズル吐出圧力である。
【0020】液滴領域では連続流領域に比べてより高い
衝撃圧で標的物体に衝撃力を与えることができる。具体
的には、例えば常温の水を噴射圧50MPaで噴射した
場合、ノズル噴射口での速度は約313m/秒となり、
連続流領域での衝撃圧力は式(1)により約50MPa
となる。これに対して液滴領域での衝撃圧力は式(2)
により約450MPaとなり、連続流領域での衝撃圧力
の約9倍もの衝撃圧力を標的物体に与えることができ
る。
【0021】すなわち、本発明の第1の手段によれば、
大気中において液体の噴射により形成される液滴群を連
続的に鋼帯表面に衝突させ、衝突時の高い衝撃圧を繰り
返し鋼帯表面に作用させる。これにより、鋼帯表面にお
いて壊食現象によりクレーター状のピットが形成される
ので、表面粗さを付与することができる。
【0022】図2は、スタンドオフ距離(ノズル噴射口
から噴射口の開口方向に沿って標的物体に至るまでの直
線距離)と、衝撃圧との関係を示す特性線図である。図
2の特性線は、衝撃圧の値が極大となる1つのピークを
有している。このピークを示すスタンドオフ距離の領域
では、液体噴流がほぼ完全に液滴となり、かつ液滴の減
速も少ないため、水撃作用が有効に及ぼされ、より高い
衝撃圧を発生させることができる。
【0023】このようなことから、本発明に係る第1の
手段においては、液滴群の鋼帯表面への衝突により生じ
る衝撃圧が極大となる距離離れた位置で液体を噴射する
ことが好ましい。
【0024】また、大気中で液体を噴射するにあたり、
液体噴射位置を所定位置に固定した場合には液体の噴射
圧を適宜変更することにより、或いは液体の噴射圧を所
定圧に固定する場合にはスタンドオフ距離を適宜変更す
ることにより、鋼帯表面に衝突するときの液滴群の個々
の液滴径を調整できる。これにより、壊食により形成さ
れるピットの深さ、ピットの大きさ等を変化させること
ができ、めっき鋼帯に付与する表面粗さを容易に調整で
きる。
【0025】図3は、横軸に噴射圧力(MPa)をと
り、縦軸に中心線平均粗さRa(μm)をとって、大気
雰囲気下で溶融亜鉛めっき鋼板の表面に向けて水を一定
時間噴射して水滴群を衝突させたときの水の噴射圧力と
鋼板表面における中心線平均粗さRaとの関係を調べた
結果を示す特性線図である。中心線平均粗さRaとは、
JISB0610に規定されるものであり、ここではカ
ットオフ0.8mmに対する値を採用している。また、
水の噴射は、フラットスプレーにより、スタンドオフ距
離を100mmとし、噴射時間を5秒間として行なっ
た。
【0026】図3から明らかなように、噴射圧力の値が
上昇するとともにRaの値も上昇している。しかし、噴
射圧力が4.9MPa(50kg/cm)未満の領域
ではRaの値が小さくなり、必要な表面粗さを付与でき
なくなる。このため、この場合には、噴射圧は4.9M
Pa以上であることが好ましい。このように、スタンド
オフ距離に応じて噴射圧を変更することが必要である。
【0027】本発明の第1の手段において、噴射される
液体中には固体粒子が混合されていることが好ましい。
このように固体粒子が混合された液体を噴射することに
より、固体粒子が液体とともに加速され、液滴群ととも
に固体粒子が鋼帯表面に衝突するため、衝撃圧をより高
めることができ、鋼帯に容易に表面粗度を付与すること
ができる。
【0028】上記の固体粒子としては、ガーネット、鋳
鉄グリッド、アルミナ、スチールグリッド、シリカ、氷
などを挙げることができる。固体粒子の粒径は付与すべ
き表面粗度の値に応じて変更することができる。固体粒
子の形状は、球形状、塊状、破砕状などいずれであって
もよい。なお、固体粒子の材質および粒度は、鋼帯表面
のめっき皮膜の材質や表面粗度に応じて適宜選択するこ
とができる。
【0029】本発明の第1の手段においては、さらに、
高圧噴射工程の前にブライトロールを用いてめっき鋼帯
を調質圧延する圧延工程を備えることが好ましい。
【0030】上記のブライトロールは周面が中心線平均
粗さRaで0.2μmであることが好ましい。このよう
なワークロールを用いてめっき鋼帯に調質圧延をあらか
じめ施すことにより、鋼帯表面における長周期のうねり
(起伏)を小さく修正できるとともに、表面欠陥が生じ
るのを抑制できる。これにより、製品の外観を損なうこ
となく調質圧延できるとともに、めっき鋼帯の塗装時に
塗料の乗りを良好なものとし、塗装後表面の鮮映性を優
れたものとすることができる。すなわち、長周期のうね
り(起伏)を小さく修正する工程と表面粗さを付与する
工程との別々の工程に分けることができるので、これら
2つの工程を調質圧延のみにより同時に行なう従来技術
と比べて、製品の外観を損なうことなく、かつ長周期の
うねりの修正精度および付与すべき表面粗さの精度をと
もに高めることができる。
【0031】次に、本発明の第2の手段について説明す
る。
【0032】本発明に係る第2の手段は、めっき鋼帯を
第1の液体中に連続的に浸漬する浸漬工程と、前記第1
の液体中で前記めっき鋼帯の表面に向けて第2の液体を
高圧で噴射する噴射工程とを備え、前記高圧噴射工程で
は、第1液体中での第2液体の噴射によりキャビテーシ
ョンクラウドを生成する距離におかれた液噴射口から前
記第2の液体を噴射してキャビテーションを伴う噴流を
前記めっき鋼帯の表面に衝突させることにより前記めっ
き鋼帯に表面粗さを付与することを特徴とする。
【0033】上記の第1液体としては、水、油、もしく
はポリマー等を添加した水溶液を挙げることができ、中
でも水であることが好ましい。上記の第2液体として
は、水、油、ポリマー等を添加した水溶液を挙げること
ができ、中でも水であることが好ましい。
【0034】高圧液体を液体中で噴射させると、気体中
で噴射させた場合と比べて流体の減速がはやい。しか
し、液体中に含まれる気泡が急速に圧力低下して局所的
に蒸気相(気泡,空洞)を生成し、蒸気相中の気泡が消
滅するときに数GPa程度の高い圧力が発生する、いわ
ゆるキャビテーションを生じる。
【0035】すなわち、本発明の第2の手段によれば、
液中でキャビテーションを伴う液体噴流を連続的に鋼帯
表面に衝突させ、衝突時の高い衝撃圧を繰り返し鋼帯表
面に作用させる。これにより、鋼帯表面において壊食現
象によりクレーター状のピットが形成され、表面粗さを
付与できる。
【0036】図4に、ノズルから高圧水を液体中に噴射
したときのキャビテーションの生成過程を模式的に示
す。図4において、キャビテーションノズル5から水が
噴射されると、液体中でキャビテーションクラウド7が
形成される。その後、このキャビテーションクラウド7
は分裂し、最終的に微小の残存気泡8となって液体中に
分散された状態となる。本発明の第2の手段において
は、キャビテーションクラウド7が確実に発生するスタ
ンドオフ距離に離れた位置で液体を噴射する必要があ
る。
【0037】また、一般的には、以下の式(3)で表わ
されるキャビテーション係数σの値が0.6以下になる
とキャビテーションが発生し、このσの値が小さいほど
キャビテーションは発達することが知られている。 σ=(P−P)/(P−P) ・・・(3) ただし、式(3)においてPは流体圧力(Pa)、P
は流体の蒸気圧力(Pa)、Pはノズル吐出圧力
(Pa)を表わす。
【0038】図5は、横軸にスタンドオフ距離をとり、
縦軸に衝撃圧をとって、噴流媒体として水を用いた場合
に、キャビテーションを伴った水噴流を標的物体に衝突
させたときのスタンドオフ距離と標的物体に及ぼす衝撃
圧との関係を示す特性線図である。図5に示すように、
特性線は、短いスタンドオフ距離での第1のピークと、
この第1のピークのスタンドオフ距離も長い距離での第
2のピークとの2つのピークを有している。第1のピー
クは狭幅で鋭い形状であるのに対して、第2のピークは
幅広でプラトー状である。すなわち、第1のピークに着
目すると、スタンドオフ距離がわずかに変化すると衝撃
圧値が急激に変化する。これに対して、第2のピークに
着目すると、スタンドオフ距離が変化しても衝撃圧はほ
とんど変化せずにほぼ一定の衝撃圧値となる。このこと
から、本発明の第2の手段においては、スタンドオフ距
離を第1のピークが形成される領域内としてもよいが、
スタンドオフ距離を第2のピークが形成される領域内と
することにより、鋼帯のバタツキ等があってもほぼ一定
の衝撃圧を鋼帯表面に作用させることができ、ほぼ一定
の表面粗度を安定して付与できる。
【0039】図6は、図5で説明したのと同様に、横軸
にスタンドオフ距離をとり、縦軸に衝撃圧をとって、ス
タンドオフ距離と標的物体に及ぼす衝撃圧との関係を示
す特性線図であって、上記の式(3)のキャビテーショ
ン係数σの値を変化させたときに第2のピークが変位す
る様子を示している。
【0040】ここで、式(3)によれば、吐出圧力P
を高めるとσ値が低下する。この場合に、図5に示す特
性線においては、実線で示す第2のピークがσ値の低下
に伴って破線で示すように右肩上がりに変位し、衝撃圧
を高められることがわかる。逆に、吐出圧力Pを低く
すると破線で示す第2のピークが実線で示すように変位
する。すなわち、スタンドオフ距離を第2のピークが形
成される領域内とした場合、噴射すべき流体の吐出圧を
調整することにより衝撃圧を調整でき、これにより鋼帯
に付与する表面粗度を容易に調整できる。
【0041】本発明の第2の手段において、第2の液体
中には固体粒子が混合されていることが好ましい。この
ように固体粒子が混合された高圧液体を噴射することに
より、鋼帯表面にキャビテーションによる衝撃圧を作用
させるとともに、高圧液体により加速された固体粒子を
鋼帯表面に衝突させるので、衝撃圧をより高めることが
でき、鋼帯に容易に表面粗度を付与することができる。
【0042】また、第1の液体中に固体粒子を混合する
ようにしてもよい。これにより、液体中に存在させた固
体粒子は噴射流に随伴して鋼帯表面に繰り返し衝突され
るので、固体粒子を補充することなくその使用量が少な
く済むという利点がある。
【0043】上記の固体粒子としては、前述した第1の
手段で説明したのと同様に、ガーネット、鋳鉄グリッ
ド、アルミナ、スチールグリッド、シリカ、氷などを挙
げることができる。固体粒子の粒径は付与すべき表面粗
度の値に応じて変更することができる。また、固体粒子
の形状は、球形状、塊状、破砕状などいずれであっても
よい。なお、固体粒子の材質および粒度は、鋼帯表面の
めっき皮膜の材質や表面粗度に応じて適宜選択すること
ができる。
【0044】さらに、本発明の第2の手段においては、
浸漬工程の前に、ブライトロールを用いてめっき鋼帯を
調質圧延する圧延工程を備えることが好ましい。
【0045】上記のブライトロールは周面が中心線平均
粗さRaで0.2μmであることが好ましい。このよう
なワークロールを用いてめっき鋼帯に調質圧延をあらか
じめ施すことにより、鋼帯表面における長周期のうねり
(起伏)を小さく修正できるとともに、表面欠陥が生じ
るのを抑制できる。これにより、製品の外観を損なうこ
となく調質圧延できるとともに、めっき鋼帯の塗装時に
塗料の乗りを良好なものとし、塗装後表面の鮮映性を優
れたものとすることができる。すなわち、長周期のうね
り(起伏)を小さく修正する工程と表面粗さを付与する
工程との別々の工程に分けることができるので、これら
2つの工程を調質圧延のみにより同時に行なう従来技術
と比べて、製品の外観を損なうことなく、かつ長周期の
うねりの修正精度および付与すべき表面粗さの精度をと
もに高めることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について添付の図面を参照しながら説明する。
【0047】(第1の実施形態)図7は、本発明の第1
の手段を実施するための装置Aを示す概略図である。
【0048】この装置Aは、図示しない高圧水供給源
(高圧水発生装置)に連通する5本のヘッダ管10を備
えている。これらのヘッダ管10は、めっき鋼帯11の
上方および下方にそれぞれ配置されている。各ヘッダ管
10はめっき鋼帯11の幅方向と平行にかつ水平に延
び、めっき鋼帯11の進行方向に所定間隔をもって配列
されている。ヘッダ管10には、複数のフラットスプレ
ーノズル12がめっき鋼帯11の帯幅に応じて等ピッチ
間隔で取り付けられ、それぞれヘッダ管10と連通して
いる。各ノズル12の噴射口はめっき鋼帯11の表面を
向いて開口している。また、各フラットスプレーノズル
12の噴射口とめっき鋼帯11の表面との最短距離(ス
タンドオフ距離)は、噴射口から噴射された水がめっき
鋼帯11の表面に達するときに液滴群として衝突するよ
うに調整可能となっている。
【0049】さらに、図8に示すように、図示しないめ
っき処理装置の下流側であって、図7に示す装置Aの上
流側に、ブライトロール13を有する調質圧延機14が
設けられている。
【0050】図示しないめっき処理装置でめっきされた
めっき鋼帯11は、調質圧延機14により調質圧延さ
れ、めっき鋼帯11の表面における長周期のうねり(起
伏)を除去される。これに引き続き、めっき鋼帯11は
大気雰囲気下で図7に示す装置Aに搬送される。ヘッダ
管10内には図示しない高圧水供給源からの高圧水が流
通し、高圧水は各フラットスプレーノズル12に導入さ
れ、噴射口からめっき鋼帯11の表面に向けて噴射さ
れ、液滴群としてめっき鋼帯11の表面に衝突する。
【0051】図9は、フラットスプレーノズル12から
噴射された水が液滴群としてめっき鋼帯11の表面に達
したときの形跡を模式的に示す図である。フラットスプ
レーノズル12の噴射口は、ヘッダ管10の端面側から
見ると、図10に示すように鉛直下向きの方向に対して
めっき鋼帯11の進行方向と逆の方向(上流側)に角度
θ1をもって傾斜する方向を向いている。さらに、フラ
ットスプレーノズル12の噴射口は、めっき鋼帯11の
幅方向と平行な方向に対して反時計回りにねじられた角
度θ2をもつように方向づけられている。すなわち、フ
ラットスプレーノズル12の噴射口から噴射された水は
ヘッダ管10の位置よりも上流側のめっき鋼帯11の表
面に向けて平面状かつ扇形状をなして噴射され、図9に
示すようにめっき鋼帯11の表面に達したときにめっき
鋼帯11の幅方向に対して反時計回りに角度θ2をも
つ、ほぼ線状(狭幅のレンズ状)の形跡をなすように衝
突する。また、めっき鋼帯11の進行方向に見たとき
に、この形跡の端部が隣り合う形跡の端部と重なり合う
ように、噴射水がなす扇形状の中心角、すなわち噴射水
の拡がり角度が設定されている。ここで、上記の角度θ
1およびθ2をともに5°以上とすると、噴射された水
はめっき鋼帯11の進行方向に逆行するように噴射され
るため、めっき鋼帯11の表面での衝撃圧を有効に作用
させることができるとともに、隣り合うフラットスプレ
ーノズル12からの噴射水がめっき鋼帯11の表面上で
互いにオーバーラップするように到達するため、めっき
鋼帯11の表面上において衝撃圧が低くなる部位を補償
できる。このため、めっき鋼帯11の幅方向にわたり均
一に表面粗さを付与することができるようになってい
る。
【0052】なお、上記の第1実施形態では、高圧水を
噴射させるにあたり、フラットスプレーノズル12を使
用するものとして記述したが、これのみに限定されるこ
となく、例えば円錐状に噴射するフルコーンスプレーノ
ズルや角筒状に噴射する角吹きスプレーノズル等を使用
するようにしてもよい。
【0053】(第2の実施形態)図11は、本発明の第
2の手段を実施するための装置Bを概略的に示す図であ
る。
【0054】この装置Bは、槽20、ルーパー21a,
21b,21cおよびヘッダ管22a,22b,22
c,22d,22e,22fを備えている。さらに、図
示しないめっき処理装置の下流側であって、この装置B
の上流側には、上記の第1実施形態で説明したのと同様
な、ブライトロールを有する調質圧延機(図示せず)が
設けられている。
【0055】槽20内には水が収容されている。ルーパ
ー21a、21bは、槽20の一方の側壁の開口側近傍
および対向する他方の側壁の開口側近傍にそれぞれ回転
可能に設けられている。また、ルーパー21cはルーパ
ー21aおよび21bとそれぞれ等距離をもって槽20
内に回転可能に設けられている。これらルーパー21a
〜21cはそれぞれ、水平にかつめっき鋼帯11の幅方
向と平行に配列されている。
【0056】ヘッダ管22a〜22fは、それぞれルー
パー21a〜21cと平行に配列するように設けられて
いる。対をなすヘッダ管22a,22bは槽20内に設
けられ、ルーパー21a,21cの間に位置するめっき
鋼帯11の下面からそれぞれ所定距離をもつように配置
されている。
【0057】また、対をなすヘッダ管22c,22dは
槽20内に設けられ、ルーパー21b,21cの間に位
置するめっき鋼帯11の下面からそれぞれ所定距離をも
つように配置されている。
【0058】さらに、対をなすヘッダ管22e,22f
は槽20内においてルーパー21cの直上に設けられ、
ルーパー21a,21cの間に位置するめっき鋼帯11
の上面と、ルーパー21b,21cの間に位置するめっ
き鋼帯11の上面との両方から所定距離をもつように配
置されている。
【0059】ヘッダ管22a,22bおよび22c,2
2dには、複数のキャビテーションノズル23が設けら
れている。キャビテーションノズル23はめっき鋼帯1
1の帯幅に応じて等ピッチ間隔で取り付けられ、それぞ
れヘッダ管22a〜22dと連通している。これらのキ
ャビテーションノズル23の噴射口はそれぞれめっき鋼
帯11の下面を向いて開口している。
【0060】ヘッダ管22e,22fには、ルーパー2
1a,21cの間に位置するめっき鋼帯11の上面を向
いて開口する複数のキャビテーションノズル23がめっ
き鋼帯11の帯幅に応じて等ピッチ間隔で取り付けら
れ、かつそれぞれヘッダ管22e,22fに連通してい
る。また、ヘッダ管22e,22fには、ルーパー21
b,21cの間に位置するめっき鋼帯11の上面を向い
て開口する複数のキャビテーションノズル23がめっき
鋼帯11の帯幅に応じて等ピッチ間隔で取り付けられ、
かつそれぞれヘッダ管22e,22fに連通している。
キャビテーションノズル23の各噴射口と鋼帯表面との
スタンドオフ距離は、キャビテーションクラウドが形成
されるように調整可能となっている。
【0061】図12は、キャビテーションノズル23を
拡大して示す断面図である。キャビテーションノズル2
3は外形が円筒形状をなし、その内部がいわゆるホーン
ノズルと呼ばれるものと同様な形状をなすように開口さ
れている。このキャビテーションノズルは、一端部が円
筒状に開口された高圧水導入路24を有し、図示しない
ヘッダ管22aないし22fに連通する。また、高圧水
導入路24の終端縁から円錐状に収縮するように開口さ
れた収縮部25を有し、この収縮部25と連通する噴射
口26とこの噴射口26から放射状に拡幅開口され、外
部開放された膨張部27とを有している。この膨張部2
7を設けることにより、高圧水が噴射口26から放射状
に広がって液中に噴射されるので、液中でのキャビテー
ションの発生領域を広げることができる。このため、液
中を通過するめっき鋼帯11の表面全体にわたりキャビ
テーションを作用させることができ、均一な表面粗度を
付与することができるようになっている。
【0062】図示しないめっき処理装置から送給された
めっき鋼帯11は、調質圧延機(図示せず)により調質
圧延され、めっき鋼帯11の表面における長周期のうね
り(起伏)を除去される。これに引き続き、鋼帯は図1
1に示す装置Bに搬送され、槽20の上方からルーパー
21aを介して槽20内に水没し、ルーパー21cを介
した後にルーパー21bを介して槽20外に引き上げら
れる。各ヘッダ管22a〜22f内には図示しない高圧
水供給源からの高圧水が流通し、高圧水は各キャビテー
ションノズル23に導入され、噴射口から槽20内の水
中を通過するめっき鋼帯11の表面に向けて噴射され、
水中において発生したキャビテーションを伴う噴流をめ
っき鋼帯11の表面に衝突させ、めっき鋼帯11に表面
粗さを付与する。
【0063】以上説明した図7に示す装置Aおよび図1
1に示す装置Bにおいては、高圧水に固体粒子を混合さ
せる系統を設けるようにしてもよい。
【0064】例えば、図13に示すように、固体粒子導
入装置30をヘッダ管と連通するように設けることがで
きる。この固体粒子導入装置30により固体粒子がヘッ
ダ管内に導入され、ヘッダ管内で高圧水と混合される。
この場合に、用いる固体粒子は、図7の装置Aに用いた
フラットスプレーノズル12や図13の装置Bに用いた
キャビテーションノズル23において最小となる内部流
路径よりも小さい粒径のものを用いる必要がある。
【0065】また、図14に示すように、高圧水供給源
(高圧水発生装置)40とヘッダ管との間の配管部分に
圧力容器41を介在させ、この圧力容器に連通するよう
に前述した固体粒子導入装置30を設けるようにしても
よい。この場合、高圧水供給源40から供給された高圧
水と、固体粒子導入装置30から所定量導入された固体
粒子とが圧力容器41内で十分混合され、スラリー状の
高圧水としてヘッダ管に導入される。
【0066】さらに、図11に示す第2の手段を実施す
るための装置Bにおいては、図15に示すように、固体
粒子導入装置30を槽の外部に設けて、槽20内に収容
された水中に固体粒子を導入するようにしてもよい。な
お、図15には、固体粒子導入装置30は、槽20の上
方から固体粒子を投入するものと、槽20の対向する側
壁においてそれぞれ開口する配管を介して固体粒子を導
入するものとを示している。また、この場合には、槽2
0内に収容された水にあらかじめ固体粒子を所定濃度で
混合させておく。槽20内の水中で高圧水が噴射され続
けると、水とともに固体粒子がオーバーフローにより槽
20外に流出するが、固体粒子導入装置30から槽20
内の固体粒子濃度が所定値となるように固体粒子を適宜
導入するようにすればよい。さらに、この場合に、図1
5に示すように、槽20内に攪拌羽等を有する攪拌装置
50を設けることが好ましい。これにより槽20内に収
容された水を攪拌して固体粒子を水中で均一に分散させ
ることができる。これにより、水中の固体粒子を有効利
用でき、めっき鋼帯11の表面全体にわたり衝突させる
ことができるので、めっき鋼帯11に均一な表面粗さを
付与できる。
【0067】(実施例)以下、本発明の実施例を記載す
る。
【0068】(例1)図7に示す構成の装置Aにおい
て、図13に示す固体粒子を導入する系統が設けられて
いるものを用いた。この系統により、固体粒子としての
鉄粉(粒径50μm)と高圧水とがヘッダ管で混合でき
るようになっている。なお、本例1では、この系統は用
いず、鉄粉を混合しないようにした。
【0069】調質圧延機14に用いるワークロールとし
ては、直径600mmおよび胴長2000mmであっ
て、周面が中心線平均粗さRaで0.28μmであるブ
ライトロールを用いた。
【0070】本例1においては、フラットスプレーノズ
ル12はヘッダ管10の長手方向に150mmピッチで
取り付けられている。各フラットスプレーノズル12の
噴射口とめっき鋼帯11の表面とのスタンドオフ距離を
150mmとした。前述した角度θ1およびθ2は、1
5°となるように設定した。
【0071】このような装置を用い、板厚0.8mm、
板幅1250mmの溶融亜鉛めっき鋼帯(長さ200k
m)を調質圧延し、引き続き表面粗さを付与した。この
一連の処理における通板速度は100m/分とし、高圧
水の噴射圧力は9.8MPa(100kg/cm)と
した。
【0072】(例2)周面が中心線平均粗さRaで0.
27μmであるブライトロールを用い、高圧水の圧力を
29.4MPa(300kg/cm)とした以外は、
前述した例1と同様にして溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧
延および表面粗さ付与を行なった。
【0073】(例3)周面が中心線平均粗さRaで0.
27μmであるブライトロールを用い、フラットスプレ
ーノズルの噴射口と鋼帯表面とのスタンドオフ距離を3
00mmとした以外は、例1と同様にして溶融亜鉛めっ
き鋼帯の調質圧延および表面粗さ付与を行なった。
【0074】(例4)周面が中心線平均粗さRaで0.
29μmであるブライトロールを用い、固体粒子を導入
する系統を用いてヘッダ管内で鉄粉が体積比で10%の
割合で混合された高圧水を圧力4.9MPa(50kg
/cm)で噴射するようにした以外は、例1と同様に
して溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延および表面粗さの付
与を行なった。
【0075】(例5)周面が中心線平均粗さRaで3.
1μmであるダルロール(放電加工)を用いた以外は、
例1と同様にして溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延および
表面粗さ付与を行なった。
【0076】(例6)周面が中心線平均粗さRaで2.
9μmであるダルロール(SB加工)を用いた以外は、
例1と同様にして溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延および
表面粗さ付与を行なった。
【0077】(例7)周面が中心線平均粗さRaで0.
28μmであるブライトロールを用い、高圧水の噴射圧
力を2.45MPa(25kg/cm)とした以外
は、例1と同様にして溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延お
よび表面粗さ付与を行なった。
【0078】(例8)例8では、図11に示す装置Bに
おいて、固体粒子としての鉄粉(平均粒径50μm)を
導入する固体粒子導入装置30および攪拌羽を有する攪
拌装置50が設けられた図15に示す構成のものを用い
た。この固体粒子導入装置30は、槽内の鉄粉がオーバ
ーフローにより槽外に流出しても所定の混合割合を維持
できるように鉄粉を槽内に導入するようになっている。
なお、本例8では固体粒子導入装置30は用いなかっ
た。
【0079】調質圧延機に用いるワークロールとして
は、直径600mmおよび胴長2000mmであって、
周面が中心線平均粗さRaで0.25μmであるブライ
トロールを用いた。
【0080】本例8においては、キャビテーションノズ
ル23は各ヘッダ管22a〜22fの長手方向に150
mmピッチで取り付けられている。キャビテーションノ
ズル23において、噴射口26の口径は1.2mm、膨
張部27の角度θ3は120°となっている。各キャビ
テーションノズル23の噴射口26とめっき鋼帯11の
表面とのスタンドオフ距離は100mmとした。
【0081】このような装置を用い、板厚0.8mm、
板幅1250mmの溶融亜鉛めっき鋼帯(長さ200k
m)を調質圧延し、これに引き続き、調質圧延された溶
融亜鉛めっき鋼帯を水中に浸漬し、浸漬時に高圧水を噴
射して表面粗さを付与した。この一連の処理における通
板速度は100m/分とし、高圧水の噴射圧力は9.8
MPa(100kg/cm)とした。
【0082】(例9)例9では、槽20内に収容された
水にはあらかじめ平均粒径50μmの鉄粉が質量比で1
%となるように混合し、攪拌装置50により水を攪拌す
るようにした。そして、周面が中心線平均粗さRaで
0.3μmであるブライトロールを用いた以外は、例8
と同様にして溶融亜鉛めっき鋼帯の調質圧延および表面
粗さ付与を行なった。
【0083】(例10)周面が中心線平均粗さRaで3
μmであるダルロール(放電加工)を用いて例1で説明
したのと同様な溶融亜鉛めっき鋼帯につき調質圧延のみ
行なった。
【0084】(例11)周面が中心線平均粗さRaで
2.9μmであるダルロール(SB加工)を用いた以外
は、例10と同様に調質圧延のみ行なった。
【0085】上述した例1〜11で得られた各溶融亜鉛
めっき鋼帯につき、鋼帯表面の中心線平均粗さRaの値
を調べるとともに、ろ波中心線うねりWcaの値を調べ
た。また、鋼帯全長にわたって表面の外観検査を行ない
疵等の表面欠陥の有無を調べた。これらの評価結果を表
1に示す。なお、表1には鋼帯の全長にわたる粗さ変化
の有無を調べた結果も併記する。
【0086】
【表1】
【0087】表1に示すように、例1の溶融亜鉛めっき
鋼帯は、Ra値がトップ部(トップから1kmの部位の
ことをいう。)で1.5μm、ボトム部(ボトムから1
km(トップから199km)の部位のことをいう。)
で1.6μmとなり、かつ鋼帯全長にわたり粗さ変化が
なく、Wca値がトップ部で0.57μm、ボトム部で
0.6μmとなり、さらに表面欠陥が認められないこと
から、優れたプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、
かつ優れた外観を有することが判明した。
【0088】例2の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で2.5μm、ボトム部で2.5μmとなり、W
ca値がトップ部で0.62μm、ボトム部で0.63
μmとなり、例1と比べてRa値は1.0μm高くなる
とともにWca値はほぼ同じ値であった。すなわち、ノ
ズル噴射口と鋼帯表面とのスタンドオフ距離を一定にし
た場合、高圧水の噴射圧力の調整により、Wca値をほ
とんど変化させることなくRa値を調整できることが判
明した。また、例2のめっき鋼帯は、上記のように高い
Ra値および低いWca値を示し、かつ鋼帯全長にわた
り粗さ変化がなく表面欠陥が認められないことから、優
れたプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、かつ優れ
た外観を有することが判明した。
【0089】例3の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で1.0μm、ボトム部で1.0μm、Wca値
がトップ部で0.55μm、ボトム部で0.54μmと
なり、例1と比べてRa値が0.5μm低下するととも
にWca値はほぼ同じ値を示した。すなわち、高圧水の
噴射圧力を一定にした場合、ノズル噴射口と鋼帯表面と
のスタンドオフ距離を調整することにより、Wca値を
ほとんど変化させることなくRa値を調整できることが
判明した。また、例3のめっき鋼帯は、上記のように高
いRa値および低いWca値を示し、かつ鋼帯全長にわ
たり粗さ変化がなく表面欠陥が認められないことから、
優れたプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、かつ優
れた外観性を有することが判明した。
【0090】例4の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で3.0μm、ボトム部で3.1μm、Wca値
がトップ部で0.70μm、ボトム部で0.68μmと
なり、例1と比べてRa値は1.5μm高くなるととも
に、Wca値はほぼ同じ値を示した。すなわち、固体粒
子を混合させることにより高圧水の噴射圧力を低くして
も容易に表面粗さを付与でき、しかもWca値をほとん
ど変化させることなく表面粗さを付与できることが判明
した。また、例4のめっき鋼帯は、上記のように高いR
a値および低いWca値を示し、かつ鋼帯全長にわたり
粗さ変化がなく表面欠陥が認められないことから、優れ
たプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、かつ優れた
外観を有することが判明した。
【0091】例5の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で1.6μm、ボトム部で1.5μm、Wca値
がトップ部で0.72μm、ボトム部で0.67μmと
なり、かつ鋼帯全長にわたり粗さ変化がないものの、表
面欠陥が認められることから、外観を損なうことが判明
した。
【0092】例6の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で1.7μm、ボトム部で1.6μmと高い値を
示し、かつ鋼帯全長にわたり粗さ変化がないものの、W
ca値がトップ部で1.26μm、ボトム部で1.27
μmと大幅に高くなり塗装後鮮映性に劣るものであるこ
とが判明した。しかも、このめっき鋼帯は表面欠陥が認
められ、製品外観を損なうことが判明した。
【0093】例7の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Wca値が
トップ部で0.45μm、ボトム部で0.48μmとな
り低い値を示し、また表面欠陥が認められないものの、
Ra値がトップ部で0.2μm、ボトム部で0.2μm
となり大幅に低下することから、プレス成形性に劣るも
のであることが判明した。
【0094】例8の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で1.5μm、ボトム部で1.4μmと高い値を
示し、かつ鋼帯全長にわたり粗さ変化がなく、Wca値
もトップ部で0.62μm、ボトム部で0.64μmと
低い値を示し、さらに表面欠陥が認められないことか
ら、優れたプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、か
つ優れた外観性をも有することが判明した。
【0095】例9の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値がト
ップ部で3.0μm、ボトム部で2.8μmと高い値を
示し、かつ鋼帯全長にわたり粗さ変化がなく、Wca値
もトップ部で0.69μm、ボトム部で0.70μmと
低い値を示し、さらに表面欠陥が認められないことか
ら、優れたプレス成形性および塗装後鮮映性を有し、か
つ優れた外観をも有することが判明した。
【0096】例10の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Wca値
がトップ部で0.70μm、ボトム部で0.82μmと
なり、低い値であるものの、Ra値がトップ部で1.5
μm、ボトム部で0.4μmとなり、ボトム部でRa値
が大幅に低下し、しかも鋼帯全長にわたり粗さ変化が認
められ、プレス成形性に劣るものであることが判明し
た。しかも、例10のめっき鋼帯は表面欠陥が認めら
れ、外観が損なわれることが判明した。
【0097】例11の溶融亜鉛めっき鋼帯は、Ra値が
トップ部で1.4μm、ボトム部で0.3μmとなり、
ボトム部で大幅に低下し、鋼帯全長にわたり粗さ変化が
認められ、しかもWca値がトップ部で1.20μm、
ボトム部で1.18μmとなり、高い値を示すことから
プレス成形性および塗装後鮮映性ともに劣ることが判明
した。しかも、例11のめっき鋼帯は表面欠陥が認めら
れ、外観が損なわれることが判明した。
【0098】図16は、横軸にめっき鋼帯の先方端縁か
らの長手方向距離(km)をとり、縦軸に中心線平均粗
さRa(μm)をとって、上記の例1〜4および例8,
9の各溶融亜鉛めっき鋼帯につき、めっき鋼帯の先方端
縁からの距離と、その距離に位置する部位の表面粗さR
a値との関係を調べた結果を示す特性線図である。図1
6において、黒丸を結んだ曲線は例1の場合の結果を示
す特性線、白丸を結んだ曲線は例2の場合の結果を示す
特性線、黒三角を結んだ曲線は例3の場合の結果を示す
特性線、白三角を結んだ曲線は例4の場合の結果を示す
特性線、白四角を結んだ曲線は例8の場合の結果を示す
特性線、黒四角を結んだ曲線は例9の場合の結果を示す
特性線である。
【0099】図17は、上記の図16と同様に、横軸に
めっき鋼帯の先方端縁からの長手方向距離(km)をと
り、縦軸に中心線平均粗さRa(μm)をとって、上記
の例7,例10の各溶融亜鉛めっき鋼帯につき、めっき
鋼帯の先方端縁からの距離と、その距離に位置する部位
の表面粗さRa値との関係を調べた結果を示す特性線図
である。図17において、白菱形を結んだ曲線は例7の
場合の結果を示す特性線図であり、黒菱形を結んだ曲線
は例10の場合の結果を示す特性線である。
【0100】図16から、例1〜4および例8,9の各
溶融亜鉛めっき鋼帯はいずれも鋼帯全長にわたってRa
値が高い値を示し、かつそれぞれのRa値がほぼ一定で
あり、鋼帯全長にわたり高い表面粗さを安定して付与で
きることが明らかである。
【0101】これに対して、図17に示すように、例7
では鋼帯全長にわたりほぼ一定のRa値であるものの、
その値は約0.2μmと低いことから、高い表面粗さを
付与できないことが判明した。例10では距離が増加す
るとともにRa値が大幅に低下し、距離約125kmか
ら200kmまでの範囲に至ってはRa値が約0.4μ
mと極めて低くなり、鋼帯全長にわたり高い表面粗さを
安定して付与できないことが判明した。
【0102】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、製
品外観を損なうことなく、高効率でかつ安定してめっき
鋼帯に表面粗さを付与できるめっき鋼帯の製造方法を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高圧の液体を大気中で水平に噴射したときの液
体の形態変化を説明するために示す模式図。
【図2】スタンドオフ距離と衝撃圧との関係を示す特性
線図。
【図3】大気雰囲気下で溶融亜鉛めっき鋼板の表面に向
けて水を一定時間噴射して水滴群を衝突させたときの水
の噴射圧力と鋼板表面における中心線平均粗さRaとの
関係を調べた結果を示す特性線図。
【図4】ノズルから高圧水を液体中で噴射したときのキ
ャビテーションの生成過程を模式的に示す図。
【図5】キャビテーションを伴った水噴流を標的物体に
衝突させたときのスタンドオフ距離と衝撃圧との関係を
示す特性線図。
【図6】図5の特性線図において、キャビテーション係
数σの値を変化させたときのスタンドオフ距離と衝撃圧
との関係を示す特性線図。
【図7】本発明の第1の手段を実施するための装置Aを
示す概略図。
【図8】図7の装置Aにおいて、調質圧延機の配置を示
す概略図。
【図9】フラットスプレーノズルから噴射された水が鋼
帯表面に達したときの形跡を模式的に示す図。
【図10】図7の装置Aのフラットスプレーノズルの噴
射口の向く方向を説明するための概略図。
【図11】本発明の第2の手段を実施するための装置を
概略的に示す図。
【図12】図11の装置Bのキャビテーションノズルを
拡大して示す断面図。
【図13】図7の装置Aまたは図11の装置Bに固体粒
子を導入する系統を適用した例を示す概略図。
【図14】図7の装置Aまたは図11の装置Bに固体粒
子を導入する別の系統を適用した例を示す概略図。
【図15】図11の装置Bに固体粒子を導入する別の系
統を適用した例を示す概略図。
【図16】例1〜4および例8,9の各溶融亜鉛めっき
鋼帯につき、鋼帯の長手方向一端縁からの距離と、その
距離に位置する部位の表面粗さRa値との関係を調べた
結果を示す特性線図。
【図17】例7,例10の各溶融亜鉛めっき鋼帯につ
き、鋼帯の長手方向一端縁からの距離と、その距離に位
置する部位の表面粗さRa値との関係を調べた結果を示
す特性線図。
【符号の説明】 1…高圧水噴射ノズル、 2…ポテンシャルコア、 3…液柱、 4…液滴群、 5…キャビテーションノズル、 6…周囲液体、 7…キャビテーションクラウド、 8…残存気泡、 10,22a,22b,22c,22d,22e,22
f…ヘッダ管、 11…めっき鋼帯、 12…フラットスプレーノズル、 13…ブライトロール、 14…調質圧延機、 20…槽、 21a,21b,21c…ルーパー、 23…キャビテーションノズル、 30…固体粒子導入装置、 40…高圧水供給源(高圧水発生装置)、 41…圧力容器、 50…攪拌装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 幸雄 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 植野 雅康 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 藤林 晃夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA05 AA22 AB02 AB44 AC86 AC87 AE25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気中においてめっき鋼帯の表面に向け
    て液体を高圧で噴射する工程を備え、 前記高圧噴射工程では、噴射液体が連続する液柱から個
    々の液滴群となる形態変化を生じる距離におかれた液噴
    射口から前記液体を噴射して前記めっき鋼帯の表面に液
    滴群を連続的に衝突させることにより前記めっき鋼帯に
    表面粗さを付与することを特徴とするめっき鋼帯の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記液体中には固体粒子が混合されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 さらに、前記高圧噴射工程の前に、ブラ
    イトロールを用いてめっき鋼帯を調質圧延する圧延工程
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 めっき鋼帯を第1の液体中に連続的に浸
    漬する浸漬工程と、 前記第1の液体中で前記めっき鋼帯の表面に向けて第2
    の液体を高圧で噴射する高圧噴射工程とを備え、 前記高圧噴射工程では、第1液体中での第2液体の噴射
    によりキャビテーションクラウドを生成する距離におか
    れた液噴射口から前記第2の液体を噴射してキャビテー
    ションを伴う噴流を前記めっき鋼帯の表面に衝突させる
    ことにより前記めっき鋼帯に表面粗さを付与することを
    特徴とするめっき鋼帯の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の液体には固体粒子が混合され
    ていることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の液体中には固体粒子が混合さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに、前記浸漬工程の前に、ブライト
    ロールを用いてめっき鋼帯を調質圧延する圧延工程を備
    えたことを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記めっき鋼帯は、溶融亜鉛めっき鋼帯
    であることを特徴とする請求項1または4のうちいずれ
    か1項に記載のめっき鋼帯の製造方法。
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