JP3149579B2 - 脱スケール方法及び装置 - Google Patents
脱スケール方法及び装置Info
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- JP3149579B2 JP3149579B2 JP31409792A JP31409792A JP3149579B2 JP 3149579 B2 JP3149579 B2 JP 3149579B2 JP 31409792 A JP31409792 A JP 31409792A JP 31409792 A JP31409792 A JP 31409792A JP 3149579 B2 JP3149579 B2 JP 3149579B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば鋼材、特に鋼
板、鋼管、条鋼、あるいは型鋼の製造過程で発生する酸
化スケールを効率的に除去可能な方法及びこの方法を実
施する装置に関するものである。
板、鋼管、条鋼、あるいは型鋼の製造過程で発生する酸
化スケールを効率的に除去可能な方法及びこの方法を実
施する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板、鋼管、条鋼、あるいは型鋼等の熱
間製造過程においては、これら鋼材の表面に酸化スケー
ルが発生するが、このスケールは圧延工程での押し込み
等による表面疵防止の観点から圧延前に除去しなければ
ならない。鋼材の製造過程で発生するスケールは、鋼材
の加熱過程すなわち加熱炉内で発生する1次スケール、
1次スケール除去後圧延過程で発生する2次スケール、
さらに圧延後の冷却過程で発生する3次スケールに大別
される。
間製造過程においては、これら鋼材の表面に酸化スケー
ルが発生するが、このスケールは圧延工程での押し込み
等による表面疵防止の観点から圧延前に除去しなければ
ならない。鋼材の製造過程で発生するスケールは、鋼材
の加熱過程すなわち加熱炉内で発生する1次スケール、
1次スケール除去後圧延過程で発生する2次スケール、
さらに圧延後の冷却過程で発生する3次スケールに大別
される。
【0003】1次スケールは、材質や在炉時間によって
も異なるが一般的に厚く、数mmにも達する。2次スケ
ールは、圧延速度や圧延温度によっても異なるが一般的
に1次スケールより薄く、数百μm程度である。さら
に、3次スケールは、鋼材温度が前二者に比べて低くス
ケール生成速度が低下しているので、百μm以下と薄く
なる。
も異なるが一般的に厚く、数mmにも達する。2次スケ
ールは、圧延速度や圧延温度によっても異なるが一般的
に1次スケールより薄く、数百μm程度である。さら
に、3次スケールは、鋼材温度が前二者に比べて低くス
ケール生成速度が低下しているので、百μm以下と薄く
なる。
【0004】従来、この熱間スケールの除去には高圧水
ジェットを噴射する方法が用いられている。そして、こ
の高圧水ジェットを噴射する方法では、1次スケール
は、加熱炉から出た直後で鋼材の温度が1000℃以上
であるとともに、搬送速度も10〜100m/分と遅い
ため、脱スケール圧力は比較的低圧でも可能であり、一
般的に100〜150kg/cm2 で行われている。ま
た、2次スケールになると、温度も若干低下し、さらに
圧延速度も100〜600m/分と高速になるので、脱
スケール圧力は150〜200kg/cm2 が必要とい
われている。また、3次スケールの除去には、温度も5
00〜600℃以下と低く、速度も600/1000m
/分と非常に高速になるので、250〜400kg/c
m2 の高圧が必要といわれている。なお、鋼材走行中の
接触、衝突によるノズルの損傷防止の観点から、高圧水
噴射ノズルは鋼材から通常200〜700mm離して設
置される。
ジェットを噴射する方法が用いられている。そして、こ
の高圧水ジェットを噴射する方法では、1次スケール
は、加熱炉から出た直後で鋼材の温度が1000℃以上
であるとともに、搬送速度も10〜100m/分と遅い
ため、脱スケール圧力は比較的低圧でも可能であり、一
般的に100〜150kg/cm2 で行われている。ま
た、2次スケールになると、温度も若干低下し、さらに
圧延速度も100〜600m/分と高速になるので、脱
スケール圧力は150〜200kg/cm2 が必要とい
われている。また、3次スケールの除去には、温度も5
00〜600℃以下と低く、速度も600/1000m
/分と非常に高速になるので、250〜400kg/c
m2 の高圧が必要といわれている。なお、鋼材走行中の
接触、衝突によるノズルの損傷防止の観点から、高圧水
噴射ノズルは鋼材から通常200〜700mm離して設
置される。
【0005】近年、鋼材の多様化、高機能化、高性能化
が進み、種々の元素が添加された合金鋼が多用されはじ
めた。このような合金鋼のスケール構造は、従来の一般
炭素鋼と異なり地鉄への付着力が増加するので、上述し
た脱スケール圧力を備えた現状設備ではスケールの除去
が不十分であり、スケール疵が発生するという問題が起
こりはじめた。これに対処するため、脱スケール圧力の
増圧が検討されているが、合金鋼のスケールを完全に除
去するには1次あるいは2次スケールでも400〜70
0kg/cm2 以上の高圧が必要となる。しかし、この
ような高圧化には、現設備(高圧ポンプ、配管、アキュ
ムレータ、ヘッダー、ノズル等)のリプレースが必要で
あり、設備コストは言うまでもなく、メンテナンスも大
変になる。従って、低圧で高効率に脱スケールが可能な
方法及び装置が強く望まれている。
が進み、種々の元素が添加された合金鋼が多用されはじ
めた。このような合金鋼のスケール構造は、従来の一般
炭素鋼と異なり地鉄への付着力が増加するので、上述し
た脱スケール圧力を備えた現状設備ではスケールの除去
が不十分であり、スケール疵が発生するという問題が起
こりはじめた。これに対処するため、脱スケール圧力の
増圧が検討されているが、合金鋼のスケールを完全に除
去するには1次あるいは2次スケールでも400〜70
0kg/cm2 以上の高圧が必要となる。しかし、この
ような高圧化には、現設備(高圧ポンプ、配管、アキュ
ムレータ、ヘッダー、ノズル等)のリプレースが必要で
あり、設備コストは言うまでもなく、メンテナンスも大
変になる。従って、低圧で高効率に脱スケールが可能な
方法及び装置が強く望まれている。
【0006】そこで、低圧で高効率の脱スケール法とし
て、特開昭59−76615号公報に記載されている
「ノズルを鋼材に近接させて鋼材面への衝突力を増加さ
せる方法」、特開昭59−20480号公報に記載さ
れている「粒径0.3mm以下の研掃材を投射する方
法」、特開昭61−119322号公報に記載されて
いる「高圧水ジェットに研掃材スラリーを混入噴射する
方法」、特開昭61−1410号公報に記載されてい
る「ブラシロールによる機械的除去方法」、特開昭5
8−128216号公報に記載されている「上記の方
法と他(例えば上記)の方法を併せた方法」等が提案
されている。
て、特開昭59−76615号公報に記載されている
「ノズルを鋼材に近接させて鋼材面への衝突力を増加さ
せる方法」、特開昭59−20480号公報に記載さ
れている「粒径0.3mm以下の研掃材を投射する方
法」、特開昭61−119322号公報に記載されて
いる「高圧水ジェットに研掃材スラリーを混入噴射する
方法」、特開昭61−1410号公報に記載されてい
る「ブラシロールによる機械的除去方法」、特開昭5
8−128216号公報に記載されている「上記の方
法と他(例えば上記)の方法を併せた方法」等が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法は、前述した鋼材走行時の接触、衝突によるノズ
ル損傷防止対策が必要であるとともに、本発明者の実
験、検討によればノズル近接化による衝突力の増加にも
限度があり、上記したような合金鋼の脱スケールにはや
はり水ジェットの増圧が必要であった。
の方法は、前述した鋼材走行時の接触、衝突によるノズ
ル損傷防止対策が必要であるとともに、本発明者の実
験、検討によればノズル近接化による衝突力の増加にも
限度があり、上記したような合金鋼の脱スケールにはや
はり水ジェットの増圧が必要であった。
【0008】また、及びの方法は、低圧での高効率
脱スケールは可能であるが、脱スケール後、研掃材のク
リーニングを十分に行わないと研掃材による押し込み疵
が発生し易い。また、跳ね返った研掃材による周辺機器
設備の摩耗も発生するため、その防護設備が必要であ
り、そのメンテナンスも大変である。
脱スケールは可能であるが、脱スケール後、研掃材のク
リーニングを十分に行わないと研掃材による押し込み疵
が発生し易い。また、跳ね返った研掃材による周辺機器
設備の摩耗も発生するため、その防護設備が必要であ
り、そのメンテナンスも大変である。
【0009】また、の方法は、ブラシの損耗が激し
く、頻繁にブラシの交換を行わなければならず、メンテ
ナンスコストが高くなる。さらに、の方法は、スケー
ルの除去効率は非常に良いものの、上述した欠点をそれ
ぞれ兼ね備えており、メンテナンスの問題が大きい。
く、頻繁にブラシの交換を行わなければならず、メンテ
ナンスコストが高くなる。さらに、の方法は、スケー
ルの除去効率は非常に良いものの、上述した欠点をそれ
ぞれ兼ね備えており、メンテナンスの問題が大きい。
【0010】本発明は、上記した問題点の全くない、低
圧で高効率の脱スケール方法及び装置を提供することを
目的としている。
圧で高効率の脱スケール方法及び装置を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】液体を一定の圧力でノズ
ルから噴射する定常ジェット(連続ジェット)に比べ
て、この定常ジェットに時間的変動を付与した非定常ジ
ェット(不連続ジェット)では、水撃作用の発現により
物体への衝突圧力が増大することはよく知られている。
ちなみに、非定常ジェットでは、持続時間は短いが、そ
の衝突圧力は定常ジェットと比較して約一桁大きくな
る。従って、この非定常ジェットを加工、洗浄、破壊に
利用することが考えられ、定常ジェットに機械的、電気
的、あるいは自励共振的振動を加える種々の方法が考案
されている(山本勝弘、能美基彦;非定常高速水噴流に
ついて,ターボ機械,第17巻第11号,1989年1
1月)。
ルから噴射する定常ジェット(連続ジェット)に比べ
て、この定常ジェットに時間的変動を付与した非定常ジ
ェット(不連続ジェット)では、水撃作用の発現により
物体への衝突圧力が増大することはよく知られている。
ちなみに、非定常ジェットでは、持続時間は短いが、そ
の衝突圧力は定常ジェットと比較して約一桁大きくな
る。従って、この非定常ジェットを加工、洗浄、破壊に
利用することが考えられ、定常ジェットに機械的、電気
的、あるいは自励共振的振動を加える種々の方法が考案
されている(山本勝弘、能美基彦;非定常高速水噴流に
ついて,ターボ機械,第17巻第11号,1989年1
1月)。
【0012】本発明者は、上記した知見に鑑み、高速水
ジェットの壊食特性に関して種々の調査、実験検討を行
い、上記した外部変動付与方式に対して、液体の内部か
らの変動発生方法を発明し、以下の本発明を成立させ
た。
ジェットの壊食特性に関して種々の調査、実験検討を行
い、上記した外部変動付与方式に対して、液体の内部か
らの変動発生方法を発明し、以下の本発明を成立させ
た。
【0013】すなわち、本発明の脱スケール方法は、加
圧した液体をノズルから噴射させることにより形成する
高圧液体ジェットを対象物に衝突させてスケールを除去
する脱スケール方法において、前記液体として、噴射さ
れる高圧液体ジェット部の雰囲気圧力、及び、該高圧液
体ジェット温度における飽和溶解度以上の気体を溶解さ
せた液体を使用することを要旨とするものである。
圧した液体をノズルから噴射させることにより形成する
高圧液体ジェットを対象物に衝突させてスケールを除去
する脱スケール方法において、前記液体として、噴射さ
れる高圧液体ジェット部の雰囲気圧力、及び、該高圧液
体ジェット温度における飽和溶解度以上の気体を溶解さ
せた液体を使用することを要旨とするものである。
【0014】また、上記した本発明方法を実施するため
の第1の本発明装置は、ノズルに液体を供給する液体管
路の途中に加圧装置を備えた脱スケール装置において、
前記加圧装置に液体を供給する液体管路の途中に、前記
ノズルから噴射される高圧液体ジェット部の雰囲気圧力
より高く、かつ、前記加圧装置で加圧した液体圧力より
低い圧力を保持可能な予圧気体溶解促進タンクを介設す
るとともに、この予圧気体溶解促進タンクに、液体中に
溶解させる気体の供給管路を設置したことを要旨とする
ものである。
の第1の本発明装置は、ノズルに液体を供給する液体管
路の途中に加圧装置を備えた脱スケール装置において、
前記加圧装置に液体を供給する液体管路の途中に、前記
ノズルから噴射される高圧液体ジェット部の雰囲気圧力
より高く、かつ、前記加圧装置で加圧した液体圧力より
低い圧力を保持可能な予圧気体溶解促進タンクを介設す
るとともに、この予圧気体溶解促進タンクに、液体中に
溶解させる気体の供給管路を設置したことを要旨とする
ものである。
【0015】また、上記した本発明方法を実施するため
の第2の本発明装置は、上記第2の本発明装置におい
て、予圧気体溶解促進タンクに代えて、液体に気体を接
触可能な気体溶解促進タンクを設置するとともに、さら
に、加圧装置とノズル間の液体管路途中に、前記気体溶
解促進タンク、加圧装置を経て送られてきた液体の加熱
装置を介設したことを要旨とするものである。
の第2の本発明装置は、上記第2の本発明装置におい
て、予圧気体溶解促進タンクに代えて、液体に気体を接
触可能な気体溶解促進タンクを設置するとともに、さら
に、加圧装置とノズル間の液体管路途中に、前記気体溶
解促進タンク、加圧装置を経て送られてきた液体の加熱
装置を介設したことを要旨とするものである。
【0016】
【作用】溶存気体の多い液体を加圧してノズルから噴出
すると、ノズル出口において前記液体は大気圧まで減圧
されるので、溶存気体は発泡して気泡が発生する。ノズ
ルから噴出して形成された液体ジェットは、前記気泡に
より分断されて液滴となるとともに、気泡の急膨張によ
りノズルからの噴出速度よりさらに加速される。
すると、ノズル出口において前記液体は大気圧まで減圧
されるので、溶存気体は発泡して気泡が発生する。ノズ
ルから噴出して形成された液体ジェットは、前記気泡に
より分断されて液滴となるとともに、気泡の急膨張によ
りノズルからの噴出速度よりさらに加速される。
【0017】すなわち、ノズル直上の流速がノズルから
の噴出速度に比べて十分小さいとしてこれを無視した場
合、ノズルから噴射される液体ジェットのノズル出口直
後での速度Vl (m/秒)は、ノズル直上の圧力をP0
(Pa)、噴出される液体ジェット部の雰囲気圧力をP
a(Pa)、液体の密度をρl (kg/m3 )とする
と、下記数式1で表される。なお、数式1でCはノズル
の流量係数であり、ノズルの形状や仕上げ状況によって
異なるが、良好に仕上げられた円形ノズルでは0.9〜
1である。
の噴出速度に比べて十分小さいとしてこれを無視した場
合、ノズルから噴射される液体ジェットのノズル出口直
後での速度Vl (m/秒)は、ノズル直上の圧力をP0
(Pa)、噴出される液体ジェット部の雰囲気圧力をP
a(Pa)、液体の密度をρl (kg/m3 )とする
と、下記数式1で表される。なお、数式1でCはノズル
の流量係数であり、ノズルの形状や仕上げ状況によって
異なるが、良好に仕上げられた円形ノズルでは0.9〜
1である。
【0018】
【数1】Vl =C〔2(P0−Pa)/ρl 〕1/2
【0019】一方、ノズル直上の流速がノズルからの噴
出速度に比べて十分小さいとしてこれを無視した場合、
ノズルから噴射される気体ジェットのノズル出口直後で
の速度Vg(m/秒)は、噴出される気体ジェット部の
雰囲気温度をTa(K)、気体の比熱比をκ(−)、ガ
ス定数をR(J/kg/K)とすると、下記数式2で表
される。
出速度に比べて十分小さいとしてこれを無視した場合、
ノズルから噴射される気体ジェットのノズル出口直後で
の速度Vg(m/秒)は、噴出される気体ジェット部の
雰囲気温度をTa(K)、気体の比熱比をκ(−)、ガ
ス定数をR(J/kg/K)とすると、下記数式2で表
される。
【0020】
【数2】
【0021】ちなみに、100kg/cm2 のノズル圧
力で大気中に噴射した場合、常温の水ではノズルの流量
係数を1とすると吐出流速は140m/秒であるが、常
温の空気では798m/秒と水の約5.7倍の速度にな
るとともに、衝撃波の発生を伴う。
力で大気中に噴射した場合、常温の水ではノズルの流量
係数を1とすると吐出流速は140m/秒であるが、常
温の空気では798m/秒と水の約5.7倍の速度にな
るとともに、衝撃波の発生を伴う。
【0022】そこで、気体を過溶解した液体(以下、
「気体過溶解液体」という)をノズルから噴射すると、
急減圧のため、液体中に過溶解した気体は発泡してその
速度は液体よりも速くなる。従って、発泡気体は液体ジ
ェットを分断して不連続ジェットを形成するとともに、
発泡気体が分断液滴を加速するので物体への衝突圧力は
より増加する。
「気体過溶解液体」という)をノズルから噴射すると、
急減圧のため、液体中に過溶解した気体は発泡してその
速度は液体よりも速くなる。従って、発泡気体は液体ジ
ェットを分断して不連続ジェットを形成するとともに、
発泡気体が分断液滴を加速するので物体への衝突圧力は
より増加する。
【0023】以上より、かかる気体過溶解液体ジェット
を脱スケールに応用すれば、低圧で高能率のスケール除
去が可能となる。本発明方法は、上記した気体過溶解液
体ジェットを利用したものであり、本発明方法を実施す
る本発明装置において必要不可欠な気体過溶解液体の製
造方法については、気体の液体への溶解特性を利用すれ
ばよい。
を脱スケールに応用すれば、低圧で高能率のスケール除
去が可能となる。本発明方法は、上記した気体過溶解液
体ジェットを利用したものであり、本発明方法を実施す
る本発明装置において必要不可欠な気体過溶解液体の製
造方法については、気体の液体への溶解特性を利用すれ
ばよい。
【0024】つまり、一般の気体では、ヘンリーの法則
〔χ=p/E〕で示されるように、液体への溶解モル分
率χは気体の分圧p(atm)に比例し、比例定数であ
るヘンリー定数E(atm/モル分率)は、一般に温度
の上昇とともに増大(溶け難くなる)し、80〜100
℃で最大に達し、さらに温度が上昇すると再び減少す
る。すなわち、80〜100℃以下では、低温高圧ほど
気体の液体への溶解度は大きくなる。
〔χ=p/E〕で示されるように、液体への溶解モル分
率χは気体の分圧p(atm)に比例し、比例定数であ
るヘンリー定数E(atm/モル分率)は、一般に温度
の上昇とともに増大(溶け難くなる)し、80〜100
℃で最大に達し、さらに温度が上昇すると再び減少す
る。すなわち、80〜100℃以下では、低温高圧ほど
気体の液体への溶解度は大きくなる。
【0025】従って、噴射する液体を高圧となす加圧装
置に供給する前に、予圧下あるいは低温下で気体と接触
させることによって気体過溶解液体とすることができ
る。そして、その際、予圧あるいは低温室での液体の攪
拌、液体の気体中への噴霧、気体の液体中へのバブリン
グ等により液体への気体溶解をさらに促進することがで
きる。また、ノズルからの噴出前に、加熱(80〜10
0℃以下)すれば、液体の溶解度が低下するので、噴出
後の溶解気体の発泡を促進できる。
置に供給する前に、予圧下あるいは低温下で気体と接触
させることによって気体過溶解液体とすることができ
る。そして、その際、予圧あるいは低温室での液体の攪
拌、液体の気体中への噴霧、気体の液体中へのバブリン
グ等により液体への気体溶解をさらに促進することがで
きる。また、ノズルからの噴出前に、加熱(80〜10
0℃以下)すれば、液体の溶解度が低下するので、噴出
後の溶解気体の発泡を促進できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて説明する。図1は本発明装置の第1実施例を示す説
明図で、請求項2に該当するもの、図2は本発明装置の
第2実施例を示す説明図で、請求項2に該当するもの、
図3は本発明装置の第3実施例を示す説明図で、請求項
2に該当するもの、図4は本発明装置の第4実施例を示
す説明図で、請求項2に該当するもの、図5は本発明装
置の第5実施例を示す説明図で、請求項2に該当するも
の、図6は本発明装置の第6実施例を示す説明図で、請
求項3に該当するもの、図7は本発明装置の第7実施例
を示す説明図で、請求項3に該当するものである。
いて説明する。図1は本発明装置の第1実施例を示す説
明図で、請求項2に該当するもの、図2は本発明装置の
第2実施例を示す説明図で、請求項2に該当するもの、
図3は本発明装置の第3実施例を示す説明図で、請求項
2に該当するもの、図4は本発明装置の第4実施例を示
す説明図で、請求項2に該当するもの、図5は本発明装
置の第5実施例を示す説明図で、請求項2に該当するも
の、図6は本発明装置の第6実施例を示す説明図で、請
求項3に該当するもの、図7は本発明装置の第7実施例
を示す説明図で、請求項3に該当するものである。
【0027】図1〜図7において、1は噴射液体の貯蔵
槽であり、この貯蔵槽1内の噴射液体は予圧ポンプ2に
よって予圧タンク4に供給されるが、この時、液体流量
調整弁3により供給量が調節される。また、この予圧タ
ンク4には気体ホルダー5あるいはコンプレッサーによ
って予圧タンク4内の液体に溶解させる気体が供給され
るが、この気体も気体流量調整弁6によって供給量が調
節される。
槽であり、この貯蔵槽1内の噴射液体は予圧ポンプ2に
よって予圧タンク4に供給されるが、この時、液体流量
調整弁3により供給量が調節される。また、この予圧タ
ンク4には気体ホルダー5あるいはコンプレッサーによ
って予圧タンク4内の液体に溶解させる気体が供給され
るが、この気体も気体流量調整弁6によって供給量が調
節される。
【0028】前記気体は、予圧タンク4内において液体
への溶解を促進された後、高圧ポンプユニット7に導か
れ、ここで噴射所要圧力まで加圧される。そして、噴射
所要圧力まで加圧された気体過溶解液体は、脱スケール
用ノズルヘッダー8a・8bに供給されて、ノズル9か
ら鋼材10の表裏面に向けて噴射される。
への溶解を促進された後、高圧ポンプユニット7に導か
れ、ここで噴射所要圧力まで加圧される。そして、噴射
所要圧力まで加圧された気体過溶解液体は、脱スケール
用ノズルヘッダー8a・8bに供給されて、ノズル9か
ら鋼材10の表裏面に向けて噴射される。
【0029】この噴射過程において、気体過溶解液体は
雰囲気圧(大気圧)まで急速に減圧されるので、溶解気
体は急発泡して液体ジェットを分断するとともに液滴を
加速し、衝突力が強化された状態で鋼材10に衝突し、
良好な脱スケール能力を発揮する。以上の構成によるも
のが、図1に示す、本発明の第1実施例である。
雰囲気圧(大気圧)まで急速に減圧されるので、溶解気
体は急発泡して液体ジェットを分断するとともに液滴を
加速し、衝突力が強化された状態で鋼材10に衝突し、
良好な脱スケール能力を発揮する。以上の構成によるも
のが、図1に示す、本発明の第1実施例である。
【0030】図2は、本発明の第2実施例を示すもので
あり、図1の予圧タンク4内に、気体との接触面積を増
加させて気体の液体への溶解をより促進させるための攪
拌装置11を付設するとともに、予圧タンク4内の液面
を効率的に攪拌できるような位置に保つための液位置測
定制御装置12を付加したものである。この液位置測定
制御装置12は、例えば液高さ位置の検出計12aと、
この検出計12aからの検出信号に基づいて気体流量調
整弁6や予圧タンク4に取り付けた排気弁13の開閉操
作信号を出力する液位置制御計12bとで構成されてい
る。
あり、図1の予圧タンク4内に、気体との接触面積を増
加させて気体の液体への溶解をより促進させるための攪
拌装置11を付設するとともに、予圧タンク4内の液面
を効率的に攪拌できるような位置に保つための液位置測
定制御装置12を付加したものである。この液位置測定
制御装置12は、例えば液高さ位置の検出計12aと、
この検出計12aからの検出信号に基づいて気体流量調
整弁6や予圧タンク4に取り付けた排気弁13の開閉操
作信号を出力する液位置制御計12bとで構成されてい
る。
【0031】すなわち、予圧タンク4内の液高さ位置が
低下すると、排気弁13を開操作するか、あるいは気体
流量調整弁6を閉操作するかさせて予圧タンク4内の圧
力を低減させ、これによって予圧ポンプ2から供給され
てくる液体流量を増加し、液高さ位置を上昇させる。反
対に、液高さ位置が上昇すると、排気弁13を閉操作す
るか、あるいは気体流量調整弁6を開操作するかさせて
予圧タンク4内の圧力を増加させ、これによって予圧ポ
ンプ2から供給されてくる液体流量を減少し、液高さ位
置を低下させる。なお、ここでは、気体流量を調節する
ことにより液高さを調節する方法について説明したが、
液体流量調整弁3の制御によって液高さを調節してもよ
い。
低下すると、排気弁13を開操作するか、あるいは気体
流量調整弁6を閉操作するかさせて予圧タンク4内の圧
力を低減させ、これによって予圧ポンプ2から供給され
てくる液体流量を増加し、液高さ位置を上昇させる。反
対に、液高さ位置が上昇すると、排気弁13を閉操作す
るか、あるいは気体流量調整弁6を開操作するかさせて
予圧タンク4内の圧力を増加させ、これによって予圧ポ
ンプ2から供給されてくる液体流量を減少し、液高さ位
置を低下させる。なお、ここでは、気体流量を調節する
ことにより液高さを調節する方法について説明したが、
液体流量調整弁3の制御によって液高さを調節してもよ
い。
【0032】図3は、本発明の第3実施例を示すもので
あり、図1の予圧タンク4への気体の供給を、予圧タン
ク4の底部に取り付けたバブリングノズル14から行う
ようにしたものである。かかるごとく構成することによ
り、液体と気体との接触面積が増大して気体の液体への
溶解が促進され、短時間で予圧タンク4内の温度、圧力
における飽和溶解度に到達する。この図3に示す実施例
では、気体のバブリングを効率的に行うため、図2と同
様に、予圧タンク4の上部に排気弁13を取り付け、余
剰気体を排出しながら上述の操作を行えるようにしたも
のを示している。なお、図3中の19は気泡が高圧ポン
プユニット7に流入するのを防止するための堰である。
あり、図1の予圧タンク4への気体の供給を、予圧タン
ク4の底部に取り付けたバブリングノズル14から行う
ようにしたものである。かかるごとく構成することによ
り、液体と気体との接触面積が増大して気体の液体への
溶解が促進され、短時間で予圧タンク4内の温度、圧力
における飽和溶解度に到達する。この図3に示す実施例
では、気体のバブリングを効率的に行うため、図2と同
様に、予圧タンク4の上部に排気弁13を取り付け、余
剰気体を排出しながら上述の操作を行えるようにしたも
のを示している。なお、図3中の19は気泡が高圧ポン
プユニット7に流入するのを防止するための堰である。
【0033】図4は、本発明の第4実施例を示すもので
あり、図3に示す第3実施例とは逆に予圧タンク4の上
部に液体噴霧ノズル15を設置し、この液体噴霧ノズル
15から予圧タンク4への液体の供給を行うようにした
ものである。かかるごとく構成することにより、図3の
第3実施例と同様に、液体と気体との接触面積が増大し
て気体の液体への溶解が促進され、短時間で予圧タンク
4内の温度、圧力における飽和溶解度に到達する。
あり、図3に示す第3実施例とは逆に予圧タンク4の上
部に液体噴霧ノズル15を設置し、この液体噴霧ノズル
15から予圧タンク4への液体の供給を行うようにした
ものである。かかるごとく構成することにより、図3の
第3実施例と同様に、液体と気体との接触面積が増大し
て気体の液体への溶解が促進され、短時間で予圧タンク
4内の温度、圧力における飽和溶解度に到達する。
【0034】図5は、本発明の第5実施例を示すもので
あり、図1の予圧タンク4に超音波発生装置16を設置
して液体と気体との界面に乱れを起こさせ、気体の液体
への溶解を促進させるものである。なお、この実施例で
は超音波発生装置16によって振動を付与するものを示
したが、その他、機械的、電気的な振動付与装置を使用
してもよいことは勿論である。
あり、図1の予圧タンク4に超音波発生装置16を設置
して液体と気体との界面に乱れを起こさせ、気体の液体
への溶解を促進させるものである。なお、この実施例で
は超音波発生装置16によって振動を付与するものを示
したが、その他、機械的、電気的な振動付与装置を使用
してもよいことは勿論である。
【0035】図6は、本発明の第6実施例を示すもので
あり、全体の構成は図1に示す第1実施例とほぼ同じで
ある。しかし、この第6実施例の場合は、液体の供給を
予圧ポンプ2に代え、ただ単にタンク4’に液体を送る
だけの送液ポンプ2’によって行い、その代わりに高圧
ポンプユニット7にて加圧された液体をノズル9から噴
射する前に高圧水加熱装置17で加熱するようにしてい
る。かかるごとく構成することにより、ノズル9から噴
射する液体の温度が高くなって気体の飽和溶解度が低下
し、ノズル9からの噴射時に溶解気体が発泡し易くな
る。なお、この第6実施例においても、第1〜第5実施
例のように予圧ポンプ2を用いて液体を供給し、予圧タ
ンク4内での気体の溶解を促進する手段を併用すれば、
ノズル9からの液体噴射後の発泡がさらに促進されて脱
スケール効率は向上することは勿論である。
あり、全体の構成は図1に示す第1実施例とほぼ同じで
ある。しかし、この第6実施例の場合は、液体の供給を
予圧ポンプ2に代え、ただ単にタンク4’に液体を送る
だけの送液ポンプ2’によって行い、その代わりに高圧
ポンプユニット7にて加圧された液体をノズル9から噴
射する前に高圧水加熱装置17で加熱するようにしてい
る。かかるごとく構成することにより、ノズル9から噴
射する液体の温度が高くなって気体の飽和溶解度が低下
し、ノズル9からの噴射時に溶解気体が発泡し易くな
る。なお、この第6実施例においても、第1〜第5実施
例のように予圧ポンプ2を用いて液体を供給し、予圧タ
ンク4内での気体の溶解を促進する手段を併用すれば、
ノズル9からの液体噴射後の発泡がさらに促進されて脱
スケール効率は向上することは勿論である。
【0036】図7は、本発明の第7実施例を示すもので
あり、全体の構成は図6に示す第6実施例とほぼ同じで
ある。しかし、この第7実施例の場合は、タンク4’に
冷却装置18を設置し、低温下で液体と気体を接触させ
て気体の溶解度を向上させるようにしている。なお、こ
の第7実施例においても、第1〜第5実施例のように予
圧ポンプ2を用いて液体を供給し、予圧タンク4内での
気体の溶解を促進する手段を併用すれば、ノズル9から
の液体噴射後の発泡がさらに促進されて脱スケール効率
は向上することは勿論である。
あり、全体の構成は図6に示す第6実施例とほぼ同じで
ある。しかし、この第7実施例の場合は、タンク4’に
冷却装置18を設置し、低温下で液体と気体を接触させ
て気体の溶解度を向上させるようにしている。なお、こ
の第7実施例においても、第1〜第5実施例のように予
圧ポンプ2を用いて液体を供給し、予圧タンク4内での
気体の溶解を促進する手段を併用すれば、ノズル9から
の液体噴射後の発泡がさらに促進されて脱スケール効率
は向上することは勿論である。
【0037】次に、本発明装置を用いて本発明方法を実
施した場合の効果を実験的に検討した結果を、従来方法
と比較して説明する。実験は、鋼材を電気炉により大気
雰囲気下で加熱してスケールを発生させた後、本発明方
法による非定常ジェットを噴射してスケールの剥離除去
状況を観察することにより行った。
施した場合の効果を実験的に検討した結果を、従来方法
と比較して説明する。実験は、鋼材を電気炉により大気
雰囲気下で加熱してスケールを発生させた後、本発明方
法による非定常ジェットを噴射してスケールの剥離除去
状況を観察することにより行った。
【0038】使用した鋼材は、ファイヤライト(2Fe
O・SiO2 )の発生によりスケールの剥離除去性が悪
いと言われている、下記表1に示す化学成分を有する、
Siキルド鋼を用いた。
O・SiO2 )の発生によりスケールの剥離除去性が悪
いと言われている、下記表1に示す化学成分を有する、
Siキルド鋼を用いた。
【0039】
【表1】
【0040】本実験で用いた本発明方法は、下記の諸元
の、図4に示す第4実施例の装置を用いて行った。 記 予圧タンクの内容積;50リットル 高圧ポンプユニット;55KW電動機駆動の能力が50
0Kg/cm2×52l/分の三連プランジャーポンプ 予圧ポンプ ;5.5KW電動機駆動の能力が9
Kg/cm2×0.1m3/分の4段渦巻きポンプ 気体ホルダー ;37KW電動機駆動の能力が7Kg
/cm2×5.5Nm3/分のスクリュー式圧縮機
の、図4に示す第4実施例の装置を用いて行った。 記 予圧タンクの内容積;50リットル 高圧ポンプユニット;55KW電動機駆動の能力が50
0Kg/cm2×52l/分の三連プランジャーポンプ 予圧ポンプ ;5.5KW電動機駆動の能力が9
Kg/cm2×0.1m3/分の4段渦巻きポンプ 気体ホルダー ;37KW電動機駆動の能力が7Kg
/cm2×5.5Nm3/分のスクリュー式圧縮機
【0041】本実験では予圧タンクの内圧を6.5Kg/c
m2になるように気体及び液体の流量調整弁を調節した。
ノズルは内径が1.5mmのものを使用し、圧縮空気駆
動のリニアーシリンダーに取り付けて、前記鋼材上を一
定の速度で移動させることによってスケールの除去を行
った。また、従来方法は、図4において水を予圧タンク
を通さずに直接高圧ポンプユニットに供給することによ
り行った。実験の結果を下記表2に示す。
m2になるように気体及び液体の流量調整弁を調節した。
ノズルは内径が1.5mmのものを使用し、圧縮空気駆
動のリニアーシリンダーに取り付けて、前記鋼材上を一
定の速度で移動させることによってスケールの除去を行
った。また、従来方法は、図4において水を予圧タンク
を通さずに直接高圧ポンプユニットに供給することによ
り行った。実験の結果を下記表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】本実験では、表2のように、脱スケールの
評価は、脱スケール部(ジェットが当たった部分)のス
ケール残存率を目視判定により行った。表2において、
◎はスケール残存率が1〜2%未満を、○は同じく2〜
5%を、△は5〜10%を、×は10%を超えたものを
示している。
評価は、脱スケール部(ジェットが当たった部分)のス
ケール残存率を目視判定により行った。表2において、
◎はスケール残存率が1〜2%未満を、○は同じく2〜
5%を、△は5〜10%を、×は10%を超えたものを
示している。
【0044】上記表2に示すように、スケールの除去率
の悪いSiキルド鋼において十分な脱スケールを行うた
めには、従来方法では400〜500Kg/cm2の高圧が必
要であったのに対して、本発明方法では200〜300
Kg/cm2と従来方法の約半分の圧力で効率良く脱スケール
が行えることが確認できた。なお、本発明方法では、ノ
ズルから噴出した後に溶解気体の発泡が起こるので、従
来方法に比べてジェット噴出騒音がわずかに大きいが、
実用上、差し支えることはない。
の悪いSiキルド鋼において十分な脱スケールを行うた
めには、従来方法では400〜500Kg/cm2の高圧が必
要であったのに対して、本発明方法では200〜300
Kg/cm2と従来方法の約半分の圧力で効率良く脱スケール
が行えることが確認できた。なお、本発明方法では、ノ
ズルから噴出した後に溶解気体の発泡が起こるので、従
来方法に比べてジェット噴出騒音がわずかに大きいが、
実用上、差し支えることはない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鋼材の脱スケールを比較的低圧で、かつ、効率よく行う
ことができ、品質の向上に有利である。また、従来の方
法、装置を使用して脱スケールを行う場合と比較してコ
ストの低減も図れる。
鋼材の脱スケールを比較的低圧で、かつ、効率よく行う
ことができ、品質の向上に有利である。また、従来の方
法、装置を使用して脱スケールを行う場合と比較してコ
ストの低減も図れる。
【0046】なお、本実施例では鋼材の脱スケールにつ
いてのみ説明したが、本発明の技術はこれに限らず、構
造物の表面洗浄剥離、すなわち、ビルの内外壁、床、天
井の洗浄、コンクリート面の洗浄剥離、構造物へのコー
ティング材の剥離洗浄、船舶の付着物の剥離洗浄、岩盤
の掘削等への応用も可能である。
いてのみ説明したが、本発明の技術はこれに限らず、構
造物の表面洗浄剥離、すなわち、ビルの内外壁、床、天
井の洗浄、コンクリート面の洗浄剥離、構造物へのコー
ティング材の剥離洗浄、船舶の付着物の剥離洗浄、岩盤
の掘削等への応用も可能である。
【図1】本発明装置の第1実施例を示す説明図で、請求
項2に該当するものである。
項2に該当するものである。
【図2】本発明装置の第2実施例を示す説明図で、請求
項2に該当するものである。
項2に該当するものである。
【図3】本発明装置の第3実施例を示す説明図で、請求
項2に該当するものである。
項2に該当するものである。
【図4】本発明装置の第4実施例を示す説明図で、請求
項2に該当するものである。
項2に該当するものである。
【図5】本発明装置の第5実施例を示す説明図で、請求
項2に該当するものである。
項2に該当するものである。
【図6】本発明装置の第6実施例を示す説明図で、請求
項3に該当するものである。
項3に該当するものである。
【図7】本発明装置の第7実施例を示す説明図で、請求
項3に該当するものである。
項3に該当するものである。
1 貯蔵槽 2 予圧ポンプ 4 予圧タンク 5 気体ホルダー 7 高圧ポンプユニット 9 ノズル 10 鋼材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−76615(JP,A) 特開 昭59−20480(JP,A) 特開 昭61−119322(JP,A) 特開 昭61−1410(JP,A) 特開 昭58−128216(JP,A) 特開 昭63−309318(JP,A) 特開 平2−182315(JP,A) 特開 平2−6010(JP,A) 特開 昭59−19019(JP,A) 特開 平6−179014(JP,A) 特開 昭53−18431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/08
Claims (3)
- 【請求項1】 加圧した液体をノズルから噴射させるこ
とにより形成する高圧液体ジェットを対象物に衝突させ
てスケールを除去する脱スケール方法において、前記液
体として、噴射される高圧液体ジェット部の雰囲気圧
力、及び、該高圧液体ジェット温度における飽和溶解度
以上の気体を溶解させた液体を使用することを特徴とす
る脱スケール方法。 - 【請求項2】 ノズルに液体を供給する液体管路の途中
に加圧装置を備えた脱スケール装置において、前記加圧
装置に液体を供給する液体管路の途中に、前記ノズルか
ら噴射される高圧液体ジェット部の雰囲気圧力より高
く、かつ、前記加圧装置で加圧した液体圧力より低い圧
力を保持可能な予圧気体溶解促進タンクを介設するとと
もに、この予圧気体溶解促進タンクに、液体中に溶解さ
せる気体の供給管路を設置したことを特徴とする請求項
1記載の方法を実施する脱スケール装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の脱スケール装置におい
て、予圧気体溶解促進タンクに代えて、液体に気体を接
触可能な気体溶解促進タンクを設置するとともに、さら
に、加圧装置とノズル間の液体管路途中に、前記気体溶
解促進タンク、加圧装置を経て送られてきた液体の加熱
装置を介設したことを特徴とする脱スケール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31409792A JP3149579B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 脱スケール方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31409792A JP3149579B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 脱スケール方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06142751A JPH06142751A (ja) | 1994-05-24 |
JP3149579B2 true JP3149579B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=18049207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31409792A Expired - Fee Related JP3149579B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 脱スケール方法及び装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3149579B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4838627B2 (ja) * | 2006-04-25 | 2011-12-14 | 株式会社神戸製鋼所 | 表面性状に優れた高Si含有鋼板およびその製造方法ならびにその製造用の素材の高Si含有鋼材 |
CN101920275B (zh) * | 2010-08-25 | 2012-07-25 | 河北文丰钢铁有限公司 | 一种循环水冷却系统 |
JP6058976B2 (ja) * | 2012-11-08 | 2017-01-11 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板のデスケーリング水温の管理方法 |
CN104438386B (zh) * | 2014-11-21 | 2016-07-13 | 山东雷帕得汽车技术股份有限公司 | 少片弹簧长锥轧制生产线高压水除鳞系统 |
JP6981435B2 (ja) * | 2019-01-29 | 2021-12-15 | Jfeスチール株式会社 | 熱延鋼板の製造設備 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP31409792A patent/JP3149579B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH06142751A (ja) | 1994-05-24 |
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