JP2003012834A - 生分解性軟質フィルム - Google Patents
生分解性軟質フィルムInfo
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Abstract
え、優れた耐熱性、包装適性や加工適性を同時に具備し
た乳酸系樹脂軟質フィルムを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 乳酸系樹脂50〜95質量%と可塑剤5
〜50質量%とからなる乳酸系樹脂組成物を含有する組
成物からなり、フィルム中の乳酸系樹脂成分の結晶化熱
量△Hcが0〜10J/gであり、融解熱量△Hmが1
0〜50J/gとする。
Description
ィルムに関する。
期にわたって安定であり、しかも嵩比重が小さいため、
廃棄物埋め立て地の短命化を促進したり、自然の景観や
野生動植物の生活環境を損なうといった問題点が指摘さ
れていた。
プラスチック製品が自然環境中に棄却された場合、経時
的に分解・消失し、最終的に自然環境に悪影響を及ぼさ
ないことが求められている。
を集めている。この生分解性樹脂は、土壌中や水中で、
加水分解や生分解により、徐々に崩壊・分解が進行し、
最終的に微生物の作用により無害な分解物となることが
知られている。
は、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル、変性PVA、セル
ロースエステル化合物、デンプン変性体、及びこれらの
ブレンド体等があげられる。
れ固有の特徴を有し、これらに応じた用途展開が図られ
ており、例えば、ポリオレフィンライクの中軟質の生分
解性プラスチック材料や、ポリスチレンライクの硬質の
生分解性プラスチック材料等は、広く知られている。
柔らかくて透明な、軟質塩化ビニルライクの生分解性プ
ラスチック材料は、知られていない。
C」と略する。)は、食品ストレッチ包装用フィルム
や、工業用保護フィルム、ダイシングフィルム、絆創膏
用フィルム等に広く使われているものであり、環境対応
の観点から、生分解性の代替材料の開発が望まれてい
た。
を添加し、軟質化しようとする試みは、特開平4−33
5060号公報、特開平7−118513号公報、特開
2000−136300号公報、特開2000−198
908号公報、特開2000−248164号公報等に
開示されている。これらの公報には、乳酸系樹脂と可塑
剤からなる組成物や成形体が開示されているものの、可
塑剤のブリードや脆化等の経時的な変化が生じる、耐熱
性が不十分である、軟質PVCフィルムのような応力歪
み特性や緩和特性を有していない等の課題を有し、軟質
PVCフィルム代替材料としての実用特性を十分に有し
ていなかった。
ている生分解性に加え、経時安定性、耐熱性、包装適性
等を同時に具備した乳酸系樹脂軟質フィルムを提供する
ことを目的とする。
50〜95質量%と可塑剤5〜50質量%とからなる乳
酸系樹脂組成物を主成分とし、フィルム中の乳酸系樹脂
成分の結晶化熱量△Hcが0〜10J/gであり、融解
熱量△Hmが10〜50J/gとすることにより上記の
課題を解決したのである。
詳細に説明する。この発明にかかる生分解性軟質フィル
ムは、乳酸系樹脂と可塑剤からなる乳酸系樹脂組成物を
主成分とするフィルムである。上記乳酸系樹脂とは、構
造単位がL−乳酸又はD−乳酸であるホモポリマー、す
なわち、ポリ(L−乳酸)又はポリ(D−乳酸)、構造
単位がL−乳酸及びD−乳酸の両方である共重合体、す
なわち、ポリ(DL−乳酸)や、これらの混合体をい
い、さらには、α−ヒドロキシカルボン酸やジオール/
ジカルボン酸との共重合体であってもよい。
開環重合法など公知のいずれの方法を採用することがで
きる。例えば、縮重合法ではL−乳酸又はD−乳酸、あ
るいはこれらの混合物を直接脱水縮重合して任意の組成
を持った乳酸系樹脂を得ることができる。
あるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いなが
ら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸系重合体を得るこ
とができる。ラクチドにはL−乳酸の2量体であるL−
ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、さら
にL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがあり、
これらを必要に応じて混合して重合することにより任意
の組成、結晶性をもつ乳酸系樹脂を得ることができる。
応じ、少量共重合成分として、テレフタル酸等の非脂肪
族ジカルボン酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加物等の非脂肪族ジオール等を用いてもよい。
の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキ
シ化合物、酸無水物等を使用することができる。
ヒドロキシ−カルボン酸単位としては、乳酸の光学異性
体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対しては
L−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−
ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒド
ロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ3−メチ
ル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等
の2官能脂肪族ヒドロキシ−カルボン酸やカプロラクト
ン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が
あげられる。
ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール,1,4−シクロヘキサンジメタノール等が
あげられる。また、上記脂肪族ジカルボン酸としては、
コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸及びド
デカン二酸等があげられる。
い範囲としては、5万から40万、好ましくは10万か
ら25万であり、この範囲を下回る場合は実用物性がほ
とんど発現されず、上回る場合には、溶融粘度が高すぎ
て成形加工性に劣る。
の乳酸系樹脂成分の結晶化熱量△Hcは、0〜10J/
gがよく、0〜5J/gが好ましい。△Hcがかかる範
囲を上回ると、室温においてフィルムの結晶化度が経時
的に増大し、脆化したり、結晶化に伴い可塑剤のブリー
ドが起こり易い。
系樹脂成分の融解熱量△Hmは、10〜50J/gがよ
く、20〜50J/gが好ましい。△Hmが10J/g
を下回ると、食品用ストレッチフィルムとした場合に、
電子レンジ中で溶けてしまう等、耐熱性が乏しくなる。
また、ポリ乳酸ホモポリマーの完全結晶融解熱量は93
J/gであるが、工業的には50J/gを越えるのは困
難であり、製造コスト上の問題を伴う。
m、特に後者を調整する一つの大きな因子は、乳酸系樹
脂におけるL−乳酸とD−乳酸の共重合比である。上記
乳酸系樹脂を単独でこれらの範囲を達成するためには、
L体とD体の共重合比を、L体:D体=100:0〜9
0:10、若しくは0:100〜10:90に、好まし
くは、100:0〜93:7、若しくは0:100〜
7:93、さらに好ましくは、100:0〜95:5、
若しくは0:100〜5:95、にすることが好まし
い。かかる範囲外では、△Hmを所望の範囲に調整する
のが困難になる。
する複数の乳酸系樹脂をブレンドすることも可能であ
る。この場合には、複数の乳酸系樹脂のL体とD体の共
重合比の平均値が上記範囲に入るようにしたら良い。L
−乳酸又はD−乳酸を構造単位とするホモポリマーと、
L−乳酸及びD−乳酸の両方を構造単位とする共重合体
のブレンド体を用いることが、ブリードのしにくさと耐
熱性の発現のバランスをとる上では、特に好ましい。
付与する目的で、ガラス転移温度Tgが0℃以下の脂肪
族ポリエステル樹脂や、脂肪族芳香族ポリエステル樹脂
を、20重量部以下でブレンドすることもできる。
酸系樹脂を除く脂肪族ポリエステル樹脂、例えば、脂肪
族ジオールと脂肪族ジカルボン酸を縮合して得られる脂
肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合した脂肪
族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステル等があげら
れる。
酸を縮合して得られる脂肪族ポリエステルは、脂肪族ジ
オールであるエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール及び1,4−シクロヘキサンジメタノール等と、脂
肪族ジカルボン酸であるコハク酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等の中から、それぞ
れ1種類以上選んで縮合重合して得られる。必要に応じ
てイソシアネート化合物等でジャンプアップして所望の
ポリマーを得ることができる。また、耐熱性や機械強度
を高めるために、ジカルボン酸成分として、50mol
%以下のテレフタル酸等の芳香族モノマー成分を共重合
することもできる。
ポリエステルとしては、環状モノマーであるε−カプロ
ラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレ
ロラクトン等が代表的にあげられ、これらから1種類以
上選ばれて重合される。
環状酸無水物とオキシラン類との共重合体、例えば、無
水コハク酸とエチレンオキサイドとの共重合体、プロピ
レンオキサイド等との共重合体等があげられる。
ために用いられるものであり、本発明の他の条件を満た
すものが適宜選ばれるが、相溶性や生分解性の観点か
ら、下記(1)〜(9)に示される化合物から少なくと
も1種類が選ばれるのが好ましい。
H3)n (但し、0<n≦3) これは、グリセリンのモノ−、又はジ−、又はトリアセ
テートであり、これらの混合物でも構わないが、nは3
に近い方が好ましい。 (2)グリセリンアルキレート(アルキル基は炭素数2
〜20、水酸基の残基があってもよい) 例えば、グリセリントリプロピオネート、グリセリント
リブチレート等があげられる。
(アルキル基は炭素数1〜20、水酸基の残基があって
もよい) 例えば、エチレングリコールジアセテート等があげられ
る。 (4)エチレン繰り返し単位が5 以下のポリエチレン
グリコールアルキレート(アルキル基は炭素数1〜2
0、水酸基の残基があってもよい) 例えば、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチ
レングリコールジアセテート等があげられる。
テル(アルキル基は炭素数1〜20) 例えば、ステアリン酸ブチル等があげられる。 (6)脂肪族ジカルボン酸アルキルエステル(アルキル
基は炭素数1〜20、カルボキシル基の残基があっても
よい) 例えば、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジ(2
−エチルヘキシル) アゼレート等があげられる。
テル(アルキル基は炭素数1〜20、カルボキシル基の
残基があってもよい) 例えば、クエン酸トリメチルエステル等があげられる。 (8)重量平均分子量2万以下の低分子量脂肪族ポリエ
ステル。 例えば、コハク酸とエチレングリコール/プロピレング
リコール縮合体(大日本インキ(株) 商品名:ポリサ
イザ−)等があげられる。
なたね油等があげられる。
塑剤との混合割合は重量比で、乳酸系樹脂:可塑剤=5
0〜95:5〜50がよく、60〜90:10〜40が
好ましい。可塑剤の量がかかる範囲外では、軟質フィル
ムとして好適な特性が付与されない場合がある。特に、
過少の場合は軟質化そのものが進まず、過多の場合は、
溶融押出時に粘度が下がりすぎるという問題が生じる場
合がある。
数10Hz、温度20℃の条件下で動的粘弾性測定法に
より測定したフィルムの貯蔵弾性率E’が、20〜70
0MPaの範囲にあるのが好ましく、50〜500MP
aの範囲にあるのがより好ましい。
て変形に対し応力が小さすぎる場合があり、食品ストレ
ッチ包装用としては、包装作業性が悪くなる場合があ
り、また、パック品のフィルムの張りが十分でなく、デ
ィスプレー効果が劣る場合がある。一方、E’が700
MPaを越えると、硬くて伸びにくいフィルムになり、
トレーの変形を生じやすい場合がある。
失正接tanδが0.2〜0.8の範囲にあるのが好ま
しく、0.25〜0.6の範囲にあるのがより好まし
い。tanδが0.2未満であると、上記生分解性軟質
フィルムの伸びに対する復元挙動が瞬間的であるため、
生分解性軟質フィルムをトレーの底に折り込むまでのわ
ずかな間に生分解性軟質フィルムが復元してしまい、生
分解性軟質フィルムがうまく張れずにしわが発生しやす
い。また底部のヒートシール状態も、ストレッチ包装の
場合は、熱による十分な融着がなされにくいので、包装
後、輸送中ないし陳列中に次第に底シールの剥がれを生
じやすくなる。
仕上がりは良好であるものの、塑性的な変形を示し、パ
ック品の外力に対する張りが弱すぎて、輸送中ないし陳
列中の積み重ねなどにより、トレー上面のフィルムがた
るみ易く、商品価値が低下しやすい。また自動包装の場
合には縦に伸びやすいためチャック不良などの問題が生
じやすい。tanδの特に好適な範囲は、0.30〜
0.60である。なお、食品ストレッチ包装以外の用途
であっても、作業性や機械適性の観点から、同様のE’
及びtanδの範囲が望ましい。
anδを上記の範囲にするためには、可塑剤量を上記範
囲にすることが特に重要であるが、乳酸系樹脂の組成、
可塑剤の種類、可塑剤量、成形加工条件の組み合わせに
おいて適宜調整される。
系樹脂組成物には、上記の乳酸系樹脂組成物の他に、必
要に応じて、この発明の効果を損なわない範囲で、熱安
定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、光安定剤、顔料、着色
剤、滑剤、核剤、加水分解防止剤等の添加剤を処方する
ことができる。
は、通常の溶融押出によるフィルム成形法の任意の方法
によって製造することができる。また、組成物を得る方
法としては、あらかじめ、同方向2軸押出機、ニーダ
ー、ヘンシェルミキサー等を用い、プレコンパウンドし
ても構わないし、各原料をドライブレンドし、直接フィ
ルム押出機に投入しても構わない。可塑剤等の液状成分
は、固体成分とは別に、ポンプ等を用いベント口から注
入することもできる。フィルム成形法の具体例として
は、キャスト法、延伸法、インフレーション法、チュー
ブラー法などを採用することができる。
△Hmを10〜50J/gの範囲に調整するため、上記
した原料のLD比の調整以外に、フィルム成形後、徐冷
したり、再加熱する等、フィルムに一定時間熱を加える
ことが好ましい。好ましい加熱条件は、30〜130℃
で1〜200秒であり、40〜100℃で2〜30秒が
より好ましく、50〜80℃で3〜20秒がさらに好ま
しい。かかる範囲を下回ると、得られる生分解性軟質フ
ィルムは所望の融解熱量に到達せず、温度が上回ると、
生分解性軟質フィルムが工程内のロールへ貼りつき、工
程トラブルが発生し易くなる。さらに、時間がかかる範
囲を上回ると、工程が長くなり、製造コスト的に好まし
くない。直接加熱以外に、高周波や超音波などのエネル
ギー波で加熱しても構わない。
ムのMD方向(引取り方向)に対するTD方向(MD方
向の直角方向)の引張り応力比(σMD/TD)は、伸
び率200%までの範囲において0.4〜2.5の範囲
にすることがよく、0.5〜2.0の範囲にするのが好
ましい。かかる範囲外では、食品ストレッチ包装におい
ては、トレーのコーナー周辺にシワが入りやすく、工業
用保護フィルムにおいては、貼り合わせ時の作業性が確
保しにくい。
にするためには、インフレーション法においては、引き
取り速度とブロー比が重要であり、ブロー比を1.2〜
5.0の範囲にすることが好ましい。また、キャスト法
においては、押出引き落とし率を1.0〜10.0にす
ることが好ましい。さらに、延伸法においては、縦延伸
倍率を1.5〜5.0に、横延伸倍率を2.0〜6.0
にすることが好ましい。
は、工業用保護フィルム、絆創膏等の軟質フィルム、特
に食品ストレッチ包装用フィルムとして使用することが
できる。
は何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中に示
す測定値は次に示すような条件で測定を行ない、算出し
た。
ー製DSC−7を用い、JIS−K7121に基づいて
昇温測定を行い、得られたサーモグラムより、乳酸系樹
脂成分のみの熱量を算出した。
より、岩本製作所(株)製粘弾性スペクトロメーターV
ES−F3を用い、振動周波数10Hz、温度20℃及
び0℃でフイルムの横方向について測定した。
て、JIS− K1702に準じて引張速度200mm
/分で引張試験を行い、MDの応力をTDの応力で除す
ことにより、算出した。
を用い、自動包装機(石田衡器(株)社製ISHIDA
・Wmin MK−II)により発泡ポリスチレントレ
ー(長さ200mm、幅130mm、高さ30mm)を
包装し、表1に示す基準で、評価した。
m、高さ30mm)にエビの天ぷら(長さ160mm程
度)2尾を入れ、4)の包装機にてフィルム包装を行
い、500W電子レンジに入れて、3分間加熱し、熱に
よるフィルムの破れ具合を観察し、以下の基準で評価し
た。 ○= 穴があかなかった。 △= 少し穴があいたが使用上問題のないレベル。 ×= 大きな穴があいた。
リード量を以下のように相対評価した。 ○= 試験前と変わらない。 △= ブリードが少し認められる。 ×= 明らかに大量にブリードしている。
カーギル・ダウ社製乳酸系樹脂NatureWorks
4031Dと、滑剤としてステアリン酸アルミ0.1p
hrを混合し、三菱重工(株)製45mmφ同方向押出
機に供し、ベント口より可塑剤としてジブチルアジペー
ト(大八化学(株)製)38質量部を注入しながら、押
出温度200℃で、原料コンパウンドを行った。
レーション製膜ラインを併設した三菱重工(株)製60
mmφ単軸押出機に供し、押出温度200℃で押出を行
い、ブローアップ比(BUR)3.0で、厚み15μm
の筒状フィルムを得た。
フィルムを平面状に開いた後、多段熱処理ロールに接触
させ、70℃×20秒間、熱処理を行った。得られたフ
ィルムの評価結果を表2に示す。
々の条件を変えるのみで、実施例1と同様の方法により
種々のフィルムサンプルを採取した。得られたフィルム
の評価結果を表2に示す。
料や条件は以下の通りである。 ・実施例2:第二の乳酸系樹脂として、カーギル・ダウ
社製NatureWorks4060Dを使用。 ・比較例1:熱処理を行わなかった。 ・比較例2:乳酸系樹脂として、カーギル・ダウ社製N
atureWorks4060Dを使用。 ・比較例4:可塑剤として、トリアセチン(大八化学
(株)製)を使用。 ・比較例5:可塑剤として、ジオクチルフタレート(大
八化学(株)製)を使用。
リアセチン(大八化学(株)製)を使用し実施例1と同
様の方法で採取したコンパウンド原料を、90mmφ単
軸押出機を具備した三菱重工(株)製逐次2軸延伸フィ
ルムテンターに供し、押出温度200℃、延伸温度60
℃で成形を行い、15μmのフィルムを得た。
た。 ・実施例3: MD×TD=3×3倍 ・比較例6: MD×TD=1×5倍 得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
ている生分解性に加え、優れた耐熱性、包装適性や加工
適性を同時に具備した乳酸系樹脂軟質フィルムを提供す
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 乳酸系樹脂50〜95質量%と可塑剤5
〜50質量%とからなる乳酸系樹脂組成物を主成分と
し、フィルム中の乳酸系樹脂成分の結晶化熱量△Hcが
0〜10J/gであり、融解熱量△Hmが10〜50J
/gである生分解性軟質フィルム。 - 【請求項2】 周波数10Hz、温度20℃の条件下で
動的粘弾性測定法により測定した貯蔵弾性率E′が20
〜700MPa、損失正接tanδが0.2〜0.8の
範囲にある請求項1に記載の生分解性軟質フィルム。 - 【請求項3】 フィルムのMD方向(引取り方向)に対
するTD方向(MD方向の直角方向)の引張り応力比
(σMD/TD)が、伸び率200%までの範囲におい
て0.4〜2.5の範囲にあることを特徴とする請求項
1又は2に記載の生分解性軟質フィルム。 - 【請求項4】 乳酸系樹脂が、L−乳酸又はD−乳酸を
構造単位とするホモポリマーと、L−乳酸及びD−乳酸
の両方を構造単位とする共重合体のブレンド体である請
求項1乃至3のいずれかに記載の生分解性軟質フィル
ム。
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