JP2003004978A - 光ファイバ用フェルール及びその製造方法 - Google Patents
光ファイバ用フェルール及びその製造方法Info
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Abstract
を提供する。 【解決手段】光ファイバの挿入孔2を有するフェルール
1であって、前記挿入孔2の内壁に複数の溝3を網目状
に形成する。
Description
の先端部を挿着するために用いられる光ファイバ用フェ
ルール及びその製造方法に関する。
大容量通信手段として光ファイバを用いた光信号による
情報通信が広く行われつつある。これら情報伝達は、通
信網としての整備から情報機器間データ移送まで幅広い
応用展開が見込まれている。
は、光ファイバ用フェルールに挿通保持された光ファイ
バの端面同士を接続する光コネクタが使用される。
方向に光ファイバ心線及び前記光ファイバ心線を被覆層
で覆った光ファイバを挿通する挿入孔が形成され略円筒
形状を有している。
度とされており、この光ファイバ用フェルールは、いず
れも細径の光ファイバを保持、接続する目的から、サブ
ミクロンの非常に高い寸法精度が要求されるが、今後は
更に小型化していくと考えられ、より高精度が求められ
る。
ファイバを挿入保持する多心フェルールは、一度に多量
の情報を交換する接続器などに用いられ、横一列に多数
の光ファイバを挿通する複数の挿入孔を有した構造や、
より一層の小型化のため、複数の行列に光ファイバを挿
入した構造の多心フェルールが提案されている。
ェルールの挿入孔に、光ファイバ心線を保持するには、
挿入孔の内壁と光ファイバとの間に間隙を設け、接着剤
を充填して行うか、もしくは挿入孔と光ファイバとの間
に接着剤を充填して行われ、光ファイバを強固に固定す
るため、挿入孔の内壁に凹凸を形成することが本願出願
人より提案されている(特開平7−239425号公報
参照)。
一に有するセラミックスを用いて光ファイバー用フェル
ールを形成することにより、挿入孔の内壁に現れた気孔
によって内壁が平滑でなくなり、この気孔に接着剤が入
り込むことによって光ファイバの固定強度を高めること
が提案されている(特開平11−52180号公報参
照)。
光ファイバー用フェルールのように、細孔の内壁に凹凸
を形成する場合、金型に溝を形成して製作するため、コ
ストが高くなり、また細孔の内壁を同心円状に研磨する
必要があるため、加工時間が長くなって製造コストが高
くなるという欠点を有していた。また、直径0.1〜5
μmの空孔を略均一に有するセラミックスからなる光フ
ァイバー用フェルールは、細孔の内壁以外に光ファイバ
用フェルールの外周部や端面にも0.1〜5μmの空孔
が存在することから、機械的強度が低下し、この光ファ
イバ用フェルールをスリーブに挿入することによって、
他の光ファイバ用フェルールと接続する際、大きな曲げ
モーメントが生じ、破損しやすく、長期間の使用に供す
ることができないという欠点を有していた。
ので、その目的は光ファイバを強固に固定するととも
に、高強度を有し長期間の使用に供することができる光
ファイバ用フェルールを提供することにある。
ェルールは、光ファイバの挿入孔を有するフェルールで
あって、前記挿入孔の内壁に複数の溝を網目状に形成し
たことを特徴とするものである。
は、前記溝間の表面粗さRaが0.2μm以下であるこ
とを特徴とするものである。さらに、本発明の光ファイバ
用フェルールは、前記挿入孔の内壁近傍の結晶粒子は、
内壁表面における平均長さが1μm以下、かつ前記内壁
に対して垂直方向の平均長さが1〜20μmであること
を特徴とするものである。
ールは、前記挿入孔の内壁表面から垂直方向に30μm
以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μm
以下であることを特徴とするものである。
ールの製造方法は、セラミックス部材にパルスレーザを
照射し溶融過程により前記挿入孔を形成するとともに、
該挿入孔の内壁に溶融層を残すことによって網目状の溝
を加工することを特徴とするものである。
ば、挿入孔内壁に溝を網目状に形成することから、該光
ファイバ用フェルールの挿入孔に光ファイバを挿入保持
する際、溝に接着剤が入り込み、アンカー効果によって
光ファイバを強力に接着できるものである。
よれば、挿入孔内壁の溝間の表面粗さRaが0.2μm
以下であることから、光ファイバを挿入孔に強固に、か
つ傷をつけることなく保持することができる。
によれば、前記挿入孔の内壁近傍の結晶粒子が内壁表面
での平均長さが1μm以下であり、かつ前記内壁に対し
て垂直方向の平均長さが1〜20μmであることから、
挿入孔内壁の溝の深さ、溝間の距離を調整し、挿入孔に
光ファイバ心線を保持する際、より高いアンカー効果を
得られるとともに、チッピング等が生じるのを防止する
ことができる。
ールによれば、前記挿入孔の内壁表面から垂直方向に3
0μm以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が
1μm以下であることから、光ファイバ用フェルール自
体を緻密体とし、機械的強度、耐候性の高い光ファイバ
用フェルールを得ることができる。
ールの製造方法によれば、セラミックス部材にパルスレ
ーザを照射し、その溶融過程により前記挿入孔を形成す
るとともに、該孔内壁に溶融層を残すことによって網目
状の溝を加工して得られることから、挿入孔を形成する
と同時にその内壁に網目状の溝を容易に形成することが
できる。また、挿入孔の位置精度が高いため単心並びに
多心の光ファイバ用フェルールを容易に製造することが
できる。
て説明する。
ールの一実施形態を示す断面図であり、(b)は同図
(a)の光ファイバの挿入孔の内壁を示す部分上面図で
あり、(c)は同図(b)の挿入孔の内壁近傍の結晶粒
子を示す模式図である。
1(a)に示すように、その中心に光ファイバを挿通保
持する挿入孔2が形成されており、この光ファイバ用フ
ェルールを光ファイバコネクタとする場合には、図2に
示すように、この光ファイバ用フェルール1の後方をバ
ックボディ4に保持しておいて、挿入孔2に光ファイバ
5を挿入して接着固定する。そして一対の光ファイバ用
フェルール1の先端面同士を当接させれば光ファイバコ
ネクタとすることができる。
ルコニア、アルミナ、ムライト、窒化珪素、炭化珪素、
窒化アルミなどの他、SiO2−Al2O3系、SiO2−
B2O3系の結晶化ガラス等のガラスセラミックス、及び
Al2O3を主成分としZrO2を混合したジルコニア分
散アルミナセラミックス、アルミナの結晶粒界に粒径が
ナノレベルの非常に微細なジルコニア粒子を分散させ、
粒界強度を飛躍的に向上させたジルコニア分散アルミナ
セラミックス、Al2O3を主成分としてAl 2B2O9を
混合したセラミックス等の各種複合セラミックス等から
成り、これらの中でも耐候性、曲げ強度等がより優れた
部分安定化ジルコニアがより好ましい。
主成分とし、安定化剤としてY2O3、MgO、Ce
O2、Dy2O3、CaO等を含有するものであり、耐候
性が優れ、高靭性、そして研磨しやすいため、長期間の
使用に供する高精度な光ファイバ用フェルールを得るこ
とができる。
1の挿入孔2内壁には、図1(b)に示すように網目状
の溝3が形成されていることが重要である。
しておくことから、挿入孔2に光ファイバを保持する
際、前記溝3に接着剤が十分に入り込み、アンカー効果
が作用することによって、挿入孔2に光ファイバを強固
に保持することができる。また、前記挿入孔2内壁の溝
3間の表面粗さRaが0.2μm以下としておくことが
好ましい。これによって光ファイバを挿入孔2に強固
に、かつ光ファイバに傷をつけることはなく保持するこ
とができる。なお、前記溝3間の表面粗さRaを0.2
μm以下とするには、挿入孔2をレーザ加工によって形
成することで、レーザ光の熱による滑らかな溶融表目を
得ることができる。
子は、図1(c)に示すように内壁表面での平均長さA
が1μm以下、かつ前記内壁に対して垂直方向の平均長
さBが1〜20μmとしておくことが好ましい。前記挿
入孔2内壁の溝3は、各溝3間の距離及び深さが、前記
内壁近傍の結晶粒子によって決まるため、結晶粒子の内
壁表面での平均長さAを1μm以下と小さくすることに
よって、溝3間の距離及び挿入孔2の表面粗さを小さく
することができ、内壁に対して垂直方向の平均長さBを
1〜20μmとしておくことによって、溝3の深さを1
〜20μmとして、挿入孔2に光ファイバを保持する
際、より高いアンカー効果が得られ、光ファイバを強固
に保持することができる。また、光ファイバ用フェルー
ル1の先端面を研磨する際、挿入孔2にチッピングが生
じることはなく、強度の高い光ファイバ用フェルール1
を得ることができる。
のような形状にするためには、後述するように挿入孔2
の内壁にパルスレーザ加工を施すことによって、挿入孔
2の内壁近傍の結晶粒子を溶融させることによって得る
ことができる。
状は、挿入孔2の内壁近傍の断面写真及び内壁表面の写
真から測定する。内壁表面での平均長さは内壁表面の写
真に、任意に直線を引き、該直線上の結晶粒子の数より
大きさを算出するインターセプト法によって測定するこ
とができる。
m以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μ
m以下、さらには0.4μm以下であることが好まし
い。該結晶粒子の平均粒径はインターセプト法によって
測定することができる。前記挿入孔2の内壁表面より離
れた内部が、小さな粒径の結晶粒子からなることで、光
ファイバ用フェルール1全体の強度、耐候性を向上させ
ることができる。
m以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1μ
m以下とするには、使用する原料の粒径を小さくし、焼
成温度を低くすることによって結晶粒径を小さく保持し
て焼結させることができ、例えばジルコニアによって光
ファイバ用フェルール1を形成する場合、原料の一次粒
径を0.1μm以下とし、焼成温度を1450℃以下と
することで粒径が1μm以下の焼結体を得ることがで
き、さらに1400℃以下で焼成することによって粒径
を0.4μm以下にすることができる。
1の製法を説明する。
主原料とした場合、ジルコニアの純度は95%以上、よ
り好ましくは98%以上とし、走査型電子顕微鏡(SE
M)により観察される一次平均粒径が0.01〜0.1
μm、より好ましくは0.04〜0.07μm、二次凝
集粒子の平均粒径が1〜4μmの粉末を選ぶとよい。こ
のジルコニアに安定化剤として、純度99%以上、好ま
しくは99.5%以上のイットリア粉末をジルコニア粉
末85〜99重量%、好ましくは90〜98重量%に対
して、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の割
合で混合する。そして、前記組成を満足するように配合
された混合粉末をボールミル等により十分混合粉砕した
後、バインダを添加し、混合後、必要に応じて造粒して
成形用原料を得る。バインダは20〜50体積%含有す
ることが好ましい。
型に充填してプレス成形することによって、成形体を得
る。なお、前記プレス成形の他、射出成形、鋳込成形、
冷間静水圧成形、押出し成形、射出成形等の手法により
成形することができる。
て1300〜1500℃の温度で、より好ましくは13
50〜1450℃で0.5〜3時間焼成することによ
り、ジルコニア焼結体を得ることができる。
スレーザを照射することで、挿入孔の寸法、真円度を整
えるとともに挿入孔2の内壁表面を溶融させ網目状の溝
を形成する。
Gレーザ等の穿孔可能な出力を有し、パルス発振できる
ものであれば使用することができる。特に、波長の短
さ、出力の高さ、コスト等からYAGレーザが好まし
く、前記パルスレーザを挿入孔2に照射することで、挿
入孔2の内壁近傍に溶融部が限定されテーパのつかない
孔を開けることができる。
アシストガスを溶融部が除去されない程度に微弱にする
ことが重要であり、レーザ照射時に内壁の溶融部が吹き
飛ばされず残留し、これらが固化することで内壁近傍の
結晶粒子が内壁に対して垂直方向に粒成長するため、前
記図1(c)のような内壁表面における平均長さAが1
μm以下、かつ前記内壁に対して垂直方向の平均長さB
が1〜20μmの形状となり、この溶融部の固化にとも
なう収縮によって生じる割れが網目状の溝3となり、各
溝3間の距離及び深さは、前記挿入孔2の内壁近傍の結
晶粒子とほぼ同じ値を有し、各溝3間の距離が1μm以
下、溝3の深さが1〜20μmとなる。
を加工する際は、予め光ファイバ被覆部を挿通するため
の径の大きい挿入孔2を形成した焼結体に、光ファイバ
心線部を挿通する径の小さい挿入孔2をパルスレーザに
よって穿孔することによって、位置精度が高く、加工時
間、製造コストを小さくすることができる。
雰囲気が酸素雰囲気になっていることが好ましい。これ
によりレーザ照射による還元作用に伴うセラミックスの
変色を抑えることができる。
2を形成した後、光ファイバ用フェルール1を熱処理し
てもよい。これによりレーザ加工による部分的な加熱・
冷却に伴う残留応力を解放し、光ファイバ用フェルール
1の強度、信頼性をより高めることができ、酸素欠陥等
による変色をなくすことができる。また、レーザを照射
することで挿入孔2の周辺では熱膨張に伴う応力がかか
り、残留応力が生じることがある。特に、ジルコニアか
ら成る場合、熱伝導率が低いため、挿入孔2の周辺では
他のセラミックスに比べ大きな応力が生じるとともにジ
ルコニアに酸素欠陥が生じて黒変してしまうことがあ
る。そのため、レーザ照射後、熱処理を行うことで応力
を解放したり、該黒変を解消することができる。この熱
処理の温度は材質によって異なるが、500〜1600
℃の温度範囲、好ましくは750〜1300℃の温度範
囲で熱処理することが好ましく、黒変を解消する場合は
酸素濃度を5〜100容量%の酸素雰囲気中で行うこと
が好ましい。なお、熱処理工程が焼成工程を兼ねていて
もよい。
ール1は、挿入孔2の内壁に網目状の溝3を形成するこ
とから、光ファイバの固定強度をより高くすることがで
き、高精度で長期間の使用に供することができる。
イバ用フェルールを用いて説明したが、複数の光ファイ
バ挿入孔を有する多心ファイバ用フェルールとして用い
ることができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能である。
ールを作製するため、先ず、アルミナを0.2重量%含
有した純度99%、一次平均粒径0.05μmのジルコ
ニア粉末、純度99.9%のイットリア粉末を97:3
のモル比で調合し、ボールミルによる混合を行って原料
粉末を得た。この原料粉末にバインダとしてメチルセル
ロースを混合粉末100重量%に対して4重量%加え、
二次凝集粒の平均粒径が2.5μmとなるように造粒す
る。
用いて長径方向に180MPaの圧力で加圧して円筒形
の成形体を作製した。こうして得られた成形体を135
0〜1450℃で3時間焼成した。
100重量部に対して、バインダとしてパラフィンワッ
クス、ポリメタクリル酸イソブチル、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体及びフタル酸ジオクチルを合計で13重量部
加えた射出成形用原料を作製する。この原料を用い、射
出成形により光ファイバ挿入孔を有したフェルール成形
体を作製した。さらに成形体を450℃で48時間脱脂
を行い、このようにして得られた成形体を1350〜1
450℃で3時間焼成した。
工し、長さ10.5mm、外径2.5mmの円柱体を
得、次いで、YAGレーザによって長さ3mmの挿入孔
を穿孔した。
成形体を焼成した後、ダイヤモンドペーストによって前
記同様な挿入孔を加工した試料(No.13)を用意し
た。
径、溝の大きさなどの測定用に5個ずつの計25個ずつ
作製した。
接着剤であるエポテック353NDを挿入孔に充填した
後、シングルモード用の光ファイバを挿入し、接着剤を
固化させて接続した後、図2に示すように1対の光ファ
イバ用フェルールを光コネクタに組み込んで、長さ1.
2mの光ファイバを有する1対のフェルールの突合せ部
をお互いに接触させるように対向接続した各試料10組
の光コネクタを用意した。これら光コネクタを湿度93
%の環境下で、65℃にて3時間、25℃にて1時間、
65℃にて3時間、−10℃で3時間と順に保持した
後、25℃に戻る温度サイクルの負荷を与え、1サイク
ル終了の度に各対向接続部の接続損失の変動量をモニタ
ーし、合計10サイクルを行いその最大値を接続損失の
変動量とした。
いては、各試料を挿入孔の軸方向に対して垂直、及び平
行に切断し、SEM観察によって測定した。表面粗さ
は、レーザ顕微鏡により挿入孔内壁の表面の凹凸の測定
を行い、溝の部分の値を除いた数値の平均値を表面粗さ
(Ra)とし、結晶粒子の平均長さ及び粒径について
は、インターセプト法を用いて測定した。
網目状の溝が形成されている本発明の試料(No.1〜
11)は、接続損失変動量がすべての試料で0.1dB
以下と非常に小さいことが判った。
下、内壁近傍の結晶粒子の平均長さAが1μm以下、平
均長さBが1〜20μm、内部の結晶粒径が1μm以下
の試料(No.1〜3、7、9〜10)は、接続損失の
変動量が0.05dB以下と非常に小さいことが判っ
た。
めに、挿入孔の内壁に網目状の溝が形成されていない試
料(No.12)は、接続損失変動量が0.3dB以上
と3倍以上大きくなっていることが判った。
ば、挿入孔内壁に溝を網目状に形成することから、該光
ファイバ用フェルールの挿入孔に光ファイバを挿入保持
する際、溝に接着剤が入り込み、アンカー効果によって
光ファイバを強力に接着できるものである。
よれば、挿入孔内壁の溝間の表面粗さRaが0.2μm
以下であることから、光ファイバを挿入孔に強固に、か
つ傷をつけることなく保持することができる。
によれば、前記挿入孔の内壁近傍の結晶粒子が内壁表面
での平均長さが1μm以下であり、かつ前記内壁に対し
て垂直方向の平均長さが1〜20μmであることから、
挿入孔内壁の溝の深さ、溝間の距離を調整し、挿入孔に
光ファイバ心線を保持する際、より高いアンカー効果を
得られるとともに、チッピング等が生じるのを防止する
ことができる。
ールによれば、前記挿入孔の内壁表面から垂直方向に3
0μm以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が
1μm以下であることから、光ファイバ用フェルール自
体を緻密体とし、機械的強度、耐候性の高い光ファイバ
用フェルールを得ることができる。
ールの製造方法によれば、セラミックス部材にパルスレ
ーザを照射し、その溶融過程により前記挿入孔を形成す
るとともに、該孔内壁に溶融層を残すことによって網目
状の溝を加工して得られることから、挿入孔を形成する
と同時にその内壁に網目状の溝を容易に形成することが
できる。また、挿入孔の位置精度が高いため単心並びに
多心の光ファイバ用フェルールを容易に製造することが
できる。
実施形態を示す断面図、(b)は同図(a)の光ファイ
バの挿入孔の内壁表面を示す拡大図、(c)は同図
(a)の挿入孔の内壁近傍の結晶粒子を示す模式図であ
る。
ネクタを示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】光ファイバの挿入孔を有するフェルールで
あって、前記挿入孔の内壁に複数の溝を網目状に形成し
たことを特徴とする光ファイバ用フェルール。 - 【請求項2】前記内壁における複数の溝間の表面粗さR
aが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1記
載の光ファイバ用フェルール。 - 【請求項3】前記挿入孔の内壁近傍の結晶粒子は、内壁
表面における平均長さが1μm以下、かつ前記内壁に対
して垂直方向の平均長さが1〜20μmであることを特
徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ用フェル
ール。 - 【請求項4】前記挿入孔の内壁表面から垂直方向に30
μm以上離れた領域に存在する結晶粒子の平均粒径が1
μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいず
れかに記載の光ファイバ用フェルール。 - 【請求項5】セラミックス部材の所定位置にパルスレー
ザを照射し、その溶融過程によって挿入孔を形成すると
ともに、該挿入孔の内壁に溶融層を残すことによって網
目状の溝を加工することを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれかに記載の光ファイバ用フェルールの製造方法。
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