JP2003004561A - 応力センサ及びその製造法 - Google Patents

応力センサ及びその製造法

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JP2003004561A
JP2003004561A JP2001189063A JP2001189063A JP2003004561A JP 2003004561 A JP2003004561 A JP 2003004561A JP 2001189063 A JP2001189063 A JP 2001189063A JP 2001189063 A JP2001189063 A JP 2001189063A JP 2003004561 A JP2003004561 A JP 2003004561A
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solder
stress
stress sensor
plating
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Hideyuki Teraoka
秀幸 寺岡
Makoto Noguchi
真 野口
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K Tech Devices Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】はんだにより回路板へ固定される基板1と、歪
ゲージ8と、当該基板1の上面に固着又は一体化される
ポスト6とを有し、当該ポスト6への応力付与に起因す
る前記歪ゲージ8への刺激による歪ゲージ特性値変化か
ら前記応力の方向と大きさとを把握し得る応力センサに
おいて、はんだ9と基板1との密着性を十分に確保でき
る応力センサを提供する。 【解決手段】はんだ9が付着する基板端子部5が、めっ
きにより得られるはんだ9を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーソナルコンピュ
ータ用ポインティングディバイスや、各種電子機器用多
機能スイッチ等に用いることができる応力センサ及びそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】はんだ32により回路板31へ固定され
る基板20と、歪ゲージ22と、当該基板20の上面に
固着又は一体化されるポスト30とを有し、当該ポスト
30への応力付与に起因する前記歪ゲージ22への刺激
による歪ゲージ特性値変化から前記応力の方向と大きさ
とを把握し得る応力センサについては、特開2000−
267803号公報にその開示がある。
【0003】その具体的な構造は、図7、図8に示すよ
うに、はんだ32により回路板31へ固定される基板2
0面上で、且つ基板20面のセンサ有効領域の中心を交
点とする基板20面に沿った直交する二直線上、且つ当
該交点から実質的に等距離位置に4箇所歪ゲージ22と
しての抵抗素子が配され、前記基板20面のセンサ有効
領域の中心とポスト30底面の中心とが実質的に一致す
るよう、ポスト30が固着又は一体化され、当該ポスト
30への応力付与に起因する前記抵抗素子の受ける刺激
による抵抗値変化から前記応力の方向と大きさとを把握
し得る応力センサとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構造の応力センサ
では、図8に示すようにポスト30に付与される応力
(X、Y軸方向は(a)、Z軸方向は(b)に示す。)
は基板20を介して直接的にはんだ32へ伝達される。
ここではんだ32と基板20との密着性が十分でない場
合にあっては、繰返しの応力付与を長期間に亘って付与
されることが予想される用途、特にパーソナルコンピュ
ータ用ポインティングディバイスや、各種電子機器用多
機能スイッチ等の用途には不向きであると考えられる。
長期間に亘る使用により、はんだ32と基板20との界
面における剥離が生じると考えられるためである。
【0005】そこで本発明が解決しようとする課題は、
はんだと基板との界面における剥離を抑制できる応力セ
ンサを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の応力センサの第1の構成は、例えば図1に
示すようにはんだ9により回路板へ固定される基板1
と、歪ゲージ8と、当該基板1の上面に固着又は一体化
されるポスト6とを有し、当該ポスト6への応力付与に
起因する前記歪ゲージ8への刺激による歪ゲージ8特性
値変化から前記応力の方向と大きさとを把握し得る応力
センサにおいて、前記はんだ9が付着する基板端子部5
が、めっきにより得られるはんだ9を有することを特徴
とする。
【0007】一般的に応力センサは、上記抵抗値等の電
気特性を検知、演算等する制御部があってはじめて応力
センサとして機能する。しかし本明細書では、便宜上前
記制御部を除いた部分について「応力センサ」と表現す
ることとする。
【0008】また「ポスト6が基板1面に固着される」
とは、ポスト6と基板1とがそれぞれ別の部材であり、
両者が接着剤等で固定される状態を言う。また「ポスト
6が基板1面と一体化される」とは、ポスト6と基板1
とが一体成形等で形成された状態を言う。
【0009】上記第1の構成にあっては、歪ゲージ8は
基板1面に形成されていてもよく、またはポスト6側面
等に形成されていてもよい。即ちポスト6への応力付与
に起因して歪ゲージ8が刺激される機構を有していれば
よい。また歪ゲージ8は図1に示す抵抗素子2に限定さ
れず、応力付与に起因する刺激により電気特性を変化さ
せる機能を有するものであれば適用可能である。例えば
チップ化された、厚膜や薄膜がアルミナ等の基板上に形
成された抵抗器や、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)か
らなる圧電セラミック等の圧電素子等が歪ゲージ8とし
て好適に使用可能である。
【0010】上記刺激とは、ポスト6側面又は基板1の
撓みに起因する、それらに配された歪ゲージ8の伸張、
収縮や、ポスト6底面が基板1を介さずにする歪ゲージ
8の圧縮、当該圧縮解除等のことである。図1に例示し
た応力センサは、ポスト6底面が基板1を介さずにする
歪ゲージの圧縮、当該圧縮解除により刺激を与える機構
を有する応力センサである。
【0011】上記第1の構成を有することによって、は
んだ9と基板1との界面における剥離を抑制できる応力
センサを提供することができる。ここで、「はんだ9と
基板1との界面」とは、通常は基板1にははんだとは別
に導体(図1では基板端子部5)が基板1面と強固に固
着しており、当該導体とはんだとが界面を形成している
ため、実質的に「はんだ9と基板端子部5との界面」と
同義である。
【0012】はんだ9と基板1との界面における剥離を
抑制できる応力センサを提供することができる理由は、
基板1のはんだ9が配される部分(通常は端子電極部
5)へめっきによりはんだ9を形成すると、はんだ9が
非常に緻密に端子電極部5との接点を形成しながら端子
電極部5を被覆することとなるためである。仮にめっき
によるはんだ9が無い場合には、クリームはんだ10等
の加熱溶融・固化によって得られる端子電極部5とはん
だ9との接点が得られるのみである。クリームはんだ1
0等の加熱溶融・固化によって得られる端子電極部5と
はんだ9との接点は、緻密には形成されず且つ端子電極
部5全域に亘っての形成は困難である。
【0013】めっきによる上記接点形成と、クリームは
んだ10等の溶融・固化による上記接点形成とでは当該
接点の形成の緻密さに差異がある理由は、前者が事実上
原子レベルでの、金属結合を伴う接点形成操作であるの
に対し、後者が事実上単なる相変化に伴う電極端子部5
表面凹凸に起因する機械的噛合、及び局部的な基板端子
部5材料との合金形成による接点(接続箇所)形成であ
るためである。また当該合金形成は、基板端子部5表面
の清浄さ等によりその実現確実性が大きく左右されるた
め、非常に不安定な要因となり得る。これらのことか
ら、めっきによる上記接点形成は、はんだ9と基板端子
部5との界面における剥離を、クリームはんだ10等の
加熱溶融・固化による上記接点形成との比較において抑
制できることが明らかである。
【0014】またクリームはんだ10等の溶融・固化に
よる上記接点形成では当該接点の基板端子部5全域に亘
っての形成が困難な理由は、クリームはんだ10等を基
板端子部5全域に配することが製造工程上極めて困難な
ことによる。通常クリームはんだ10は、スクリーン印
刷により回路板に配され、その後実装技術により基板1
を決められた位置に搭載し、その後リフローに供しては
んだを加熱溶融・固化してはんだ9と基板端子部5との
界面における接点を形成していく。ここでスクリーン印
刷時の印刷ずれや、実装工程における搭載ずれを皆無に
することは略不可能であり、現実的でない。また、図8
のように回路板31と向かい合う基板20面のみにはん
だを配することは希であり、主として基板20の端面と
回路板31とをはんだにて接続する場合の方が一般的で
ある。その場合、スクリーン印刷によってクリームはん
だをその端面全域に配することは更にその困難性を増す
要因となる。他方めっきによる上記接点は、露出する導
体部(つまり基板端子部5)であればその全域に形成す
ることは原理上また現実的にも容易であることは明らか
である。
【0015】また上記課題を解決するための、本発明の
応力センサの第2の構成は、例えば図1に示すように、
はんだ9により回路板へ固定される基板1面上で、且つ
基板1面のセンサ有効領域の中心を交点とする基板1面
に沿った直交する二直線上、且つ当該交点から実質的に
等距離位置に4箇所抵抗素子2が配され、前記基板1面
のセンサ有効領域の中心とポスト6底面の中心とが実質
的に一致するよう、ポスト6が固着又は一体化され、当
該ポスト6への応力付与に起因する前記抵抗素子2の受
ける刺激による抵抗値変化から前記応力の方向と大きさ
とを把握し得る応力センサにおいて、前記はんだ9が付
着する基板端子部5が、めっきにより得られるはんだ9
を有することを特徴とする。
【0016】上記第2の構成において、「センサ有効領
域の中心」、及び「ポスト6底面の中心」における「中
心」は、厳密な中心点を指す用語ではなく、応力センサ
が有効に機能する範囲での当該中心点からのずれを含む
用語である。
【0017】上記第2の構成においても、はんだ9と基
板1との界面における剥離を抑制できる機構や理由につ
いては上記第1の構成におけるそれと同一である。
【0018】上記第1の構成及び第2の構成において、
めっきにより得られるはんだ9が、基板1面のセンサ有
効領域の中心を通る基板1面に沿った直線上で、且つ基
板1端部である1対以上に存在することが好ましい。そ
のことにより、基板1と回路板との強固な固定部をバラ
ンス良く配置することができる。即ち、通常応力センサ
の動作バランスの中心となるセンサ有効領域の中心を通
る直線上で、且つ当該直線と交差する2箇所の基板1端
に強固な固定部を配することにより、特定箇所に応力が
集中しにくい構成とすることができるのである。図1に
例示した応力センサにあっては、8つ全ての基板端子部
5にめっきによるはんだ9が配されており、基板端子部
5が、基板1面のセンサ有効領域の中心を通る基板1面
に沿った線上で、且つ基板1端部にある4対の基板端子
部5に存在している。
【0019】また上記第1の構成及び第2の構成におい
て、めっきにより得られるはんだ9が、基板1面のセン
サ有効領域の中心を中心とする基板1面に沿った多角形
頂点付近であって、基板1端部に存在することが好まし
い。そのことにより、基板1と回路板との強固な固定部
をバランス良く配置することができる。通常応力センサ
の動作バランスの中心となるセンサ有効領域の中心を中
心とする基板1面に沿った多角形頂点付近であって、基
板1端部に強固な固定部を存在させることにより、特定
箇所に応力が集中しにくい構成とすることができるので
ある。図1に例示した応力センサにあっては、8つ全て
の基板端子部5にめっきによるはんだ9が配されてお
り、当該基板端子部5が、基板1面のセンサ有効領域の
中心を中心とする基板1面に沿った八角形の頂点付近で
あって、基板1端部に存在している。
【0020】また上記第1の構成及び第2の構成、及び
それらを基本とした好ましい本発明の構成において、め
っきにより得られるはんだがSn単体、Sn−Bi系合
金、Sn−Bi−Cu系合金、Sn−Cu系合金、Sn
−Ag−Cu系合金、Sn−Ag系合金、Sn−In系
合金、Sn−Zn系合金から選ばれることが好ましい。
これらはんだには、Pbが含まれておらず、環境調和生
に優れるためである。これらのはんだの中でさらに好ま
しいのは、Sn単体、Sn−Cu系合金、Sn−Ag−
Cu系合金、Sn−Ag系合金、Sn−In系合金、S
n−Zn系合金である。その理由は、これらはんだ中に
Biが含まれていないためである。Biが合金中に含ま
れるとはんだとしての接続強度が低下し、はんだ9と基
板1との界面における剥離を抑制する効果が得られにく
い場合があることに配慮している。
【0021】また上記課題を解決するため、本発明の応
力センサの製造法は、基板1面に歪ゲージ8を配し、当
該歪ゲージ8から導出される配線により基板1端部に基
板端子部5を形成する第1の工程と、当該基板1面にポ
スト6を、当該ポスト6への応力付与に起因する前記歪
ゲージ8への刺激による歪ゲージ8特性値変化から前記
応力の方向と大きさとを把握し得る位置に固着又は一体
化する第2の工程と、前記基板端子部5にはんだめっき
を施す第3の工程とを有することを特徴とする。
【0022】この製造法を経て得られる応力センサが上
記第1の構成、第2の構成又はこれらの構成を基本とし
た好ましい構成となる。従って、はんだ9と基板1との
界面における剥離を抑制できる機構や理由については第
1の構成、第2の構成におけるそれと同一となる。
【0023】ここで前記基板1が、図3に示すような個
々の応力センサに要する基板1が縦横の分割用溝17に
よって区切られた大型の基板16であり、それに対し前
記第1の工程を実施し、その後に第2の工程、第3の工
程、及び当該分割用溝17に沿って個々の応力センサに
要する基板単位に分割する第4の工程を有することが好
ましい。その理由は、製造工程の簡略化が可能となるた
めである。即ち、第4の工程を経る前であれば、個々の
基板を多数個まとめて一つの部材として取り扱うことが
でき、その分製造作業の煩雑化を防ぐことができるため
である。特に第2の工程を第4の工程前に実施する場合
にあっては、ポスト6及び大型の基板16を一体化され
た部材として取り扱うことができるため、取扱い性の向
上、それに伴う更なる製造工程の簡略化が可能となる。
【0024】また上記本発明の製造法、及びそれを基本
とした好ましい製造法において、第3の工程が無電解め
っき技術によることが好ましい。無電解めっき技術は、
電解めっきに必要な配線を不用にすること、それに付随
して第3の工程に要する設備が簡略化できること、また
複雑な三次元形状表面へのめっきによる膜形成が容易で
あり、且つ当該膜を略均一な膜厚とすることができる等
の利点を有する。
【0025】また上記本発明の製造法、及びそれを基本
とした好ましい製造法において、第3の工程が第4の工
程よりも前に実施される電解めっきとすることが好まし
い。第3の工程を第4の工程よりも前に実施することと
したのは、上述したような個々の基板を多数個まとめて
一つの部材として取り扱うことができる利点を考慮した
ためである。また一般に電解めっき工程で使用されるめ
っき液は、無電解めっきで使用されるめっき液に比して
使用による濃度変化が小さいことから、その濃度管理等
の負担軽減が可能となる利点を有する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を示
す。図3に示すように外形が四角形の形状を1単位と
し、それが多数スルーホール18を横切る分割用溝17
で縦横に区切られている、アルミナ製の大型の基板16
を用意する。
【0027】大型の基板16面の、図2(g)に示す各
々の基板1下面に、まずAg−Pd系の導体ペーストを
スクリーン印刷により形成し、それを焼成して基板端子
部5を得る(図2(h))。次に図2(b)に示すパタ
ーンとなるようAg−Pd系の導体ペーストをスクリー
ン印刷により形成し、それを焼成して基板端子部5を得
る。これら基板端子部5を得る際のスクリーン印刷は、
いわゆるスルーホール印刷によるものであり、図1側面
図に示すように基板1側面(端面)のスルーホール側壁
面の基板端子部5を介して基板1上面と下面との導体が
導通する。
【0028】次に酸化ルテニウム系の抵抗体ペーストを
図2に示す前記基板端子部5との組合せで抵抗素子2と
なるようスクリーン印刷し、焼成して抵抗体3を得る
(図2(c))。次いで4つの抵抗体3それぞれに対し
一定の抵抗値になるようレーザトリミングを施し、トリ
ミング溝4が形成される(図2(d))。
【0029】その後抵抗体3を含み、4つの抵抗素子2
全てを覆うようにシリコーン系樹脂を更にスクリーン印
刷し、硬化工程を経て保護膜15を得る(図2
(e))。このときの保護膜厚みは10〜30μmとし
た。ポスト6への応力付与に対する抵抗素子2の感度の
ばらつきを抑制するには、保護膜15厚みを15〜20
μm程度までに均一にするのが好ましい。更に、基板1
下面には、隙間形成部材(後述する)としてのエポキシ
樹脂ペーストをスクリーン印刷により厚み約50μmで
形成する(図2(i))。ここで図2(e)(f)
(i)に示すように、基板端子部5付近の基板1上下面
の導体が、僅かに露出するようにする。
【0030】そして図2(f)に示すように、各基板1
の略中央に、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を
成形した、底面の輪郭が正方形のポスト6を、その底面
が基板1の抵抗素子2が配された面と同一の面に当接す
るよう、且つ各抵抗素子2の抵抗体3部分と一部重なっ
た状態になる位置に基板1及びポスト6とを公知の実装
装置を用いて搬送し、エポキシ系接着剤で固定する。こ
のとき、前記重なりの面積はそれぞれ略等しくなるよう
にする。これで本発明の応力センサの集合体が得られ
る。当該応力センサの集合体において、導電性物質が露
出している箇所は、基板スルーホール18内壁、及びそ
の周囲(付近)の基板1両面のみである。
【0031】概ね図2(e)の保護膜15が配された領
域が、前述した基板1面の「センサ有効領域」となる。
その理由は図2におけるスルーホールの側壁面が、クリ
ームはんだ10にてリフロー工程を経る等して前記印刷
回路板と固定されることから、基板1の四隅は前記撓み
可能領域とはならないと考えられるためである。そのこ
とから、ここでのセンサ有効領域の中心は、基板1の四
隅から伸びる対角線の直交する点である。従って図2
(f)に示すポスト6は、その底面の中心がセンサ有効
領域の中心と略一致する位置に配した。
【0032】上記応力センサの集合体の基板端子部5に
電解はんだめっきを施す。本例におけるはんだはSn単
体とした。ここで用いるめっき液は、アルカノールスル
ホン酸塩とした。図4にはめっき装置の概略図を示して
いる。めっき液を略一定温度に調節でき、且つめっき液
を攪拌可能な攪拌機構14を有する恒温槽であるめっき
浴19(図4b)中に応力センサ集合体を浸漬する。そ
の際、図4(a)に示すように第2のめっき用電極11
の突起部13が大型の基板16裏面の基板端子部5に当
接するように、且つ第1のめっき用電極12がポスト6
の頂面と当接するよう応力センサ集合体を多少の圧接力
を伴って挟みながら固定する。当該固定は第2のめっき
用電極11、第1のめっき用電極12及び応力センサ集
合体とを、図示しないシリコーンゴムからなる帯にて締
付けることによる。
【0033】めっき工程の諸条件は、結果的にめっきに
より形成される膜厚が3〜12μmで、膜表面が比較的
平滑となるよう、めっき液温度、印加電流、及び通電時
間の各条件を選択した。
【0034】次いで分割用溝17を開くように大型の基
板16へ応力を加え、個々の応力センサの単位に割って
(分割して)本発明の応力センサを得る。得られた応力
センサにおける、ポスト6が固着された基板1面とは逆
側の基板1面を、印刷回路板に対向するよう実装する。
当該印刷回路板には、応力センサの電気特性(抵抗値変
化)を検知、演算等する制御部への配線がなされてお
り、前記端子とハンダにより応力センサと電気接続・固
定される。このとき前述した隙間形成部材が図8におけ
るはんだ32の代わりになり、同図に示すようなポスト
6へX方向、Z方向の応力付与した際の基板1の撓みが
可能となる。ここで、隙間形成部材はあくまでも基板1
と回路板との間に隙間を形成するのみの役割を担い、そ
れに対してはんだは図5に示すように、基板1と回路板
とを固定する役割を担っている。従ってポスト6に付与
された応力を略直接的にはんだ9が受けることととな
る。
【0035】図6には本発明の応力センサにおける、電
気信号入出力の状態の概要を示している。四つの抵抗素
子2がブリッジ回路を構成している。このブリッジ回路
の電圧印加端子(Vcc)−(GND)間には所定の電
圧が印加されている。また同図左側の抵抗素子2及びY
端子(Yout)によりY軸方向の応力センサが構成さ
れ、更に同図右側の抵抗素子2及びX端子(Xout)
によりX軸方向の応力センサが構成される。
【0036】図5を参照しながら、前記実装状態におけ
るはんだの存在状態を、端子電極にはんだめっきを施さ
ない場合との比較において説明する。図5(a)は、図
2(f)におけるA−A’断面図に略相当する。但し保
護膜15及び隙間形成部材は図示していない。図5
(a)(i)は、基板端子部5にはんだめっきを施した
本発明にかかる応力センサの基板端子部5を示してい
る。基板端子部5を覆うようにめっきにより形成された
はんだ9が存在している。このとき、前記保護膜15と
隙間形成部材が図2(f)のように存在しているなら、
それらにより覆われた部分を除く、露出した基板端子部
5を覆うようにめっきにより形成されたはんだ9が存在
することとなる。それに対して図5(b)(i)の基板
端子部5表面には当然ながらめっきによるはんだ9は存
在しない。
【0037】図5(a)、(b)の(ii)は、基板1
が回路板へ搭載された直後の状態を示している。通常ク
リームはんだ10が基板1よりも前に、回路板のランド
に配されているため、その上に搭載される基板端子部5
は、現時点ではその全域がクリームはんだ10により覆
われることはない。図10(a)、(b)の(iii)
は、いわゆるリフロー工程後の基板1と回路板との固定
状態を示している。図5(a)(iii)は、クリーム
はんだ10の加熱溶融に誘引され、めっきにより形成さ
れたはんだ9が溶融し、両者が一体化した状態を示して
いる。従って基板1上面、端面、下面に連続して存在す
る基板端子部5全体を覆うようにはんだが存在しながら
固化している。それに対し、図5(b)(iii)は、
クリームはんだと図5(b)(ii)において接触して
いる基板端子部5領域のみが、はんだ9と基板端子部5
との接合界面となっていることがわかる。
【0038】本発明では、本例によるめっき法以外に
も、いわゆるバレルめっき法等の採用が可能である。バ
レルめっき法を採用する際には、大型の基板16の分割
工程終了後に実施することとなる。その場合にはポスト
6を基板に固着する前か、固着した後であってもめっき
浴の回転速度を非常に遅く(1〜2rpm程度)して、
極力ポスト6と基板との固着部に過剰な衝撃を与えない
よう留意すべきである。
【0039】本例における図4に示した第2のめっき用
電極11形状については、当然本例によるものに限定さ
れず、種々の形状を適用可能である。例えば突起部13
を除去して平板としてもよい。また突起部13に代えて
図3に示す大型の基板16にあるスルーホール18の径
よりも小さな径の棒状突起部とし、当該棒状突起部をス
ルーホール18に挿入することによる、スルーホール内
壁面の導体への第2のめっき用電極11の接触により、
第2のめっき用電極11と基板端子部5との電気接続を
確保するようにしてもよい。
【0040】また本例では、図4に示した第1のめっき
用電極12と第2のめっき用電極11とを非常に近づけ
ている。しかしそのために基板端子部5付近のめっき液
の拡散が阻害される場合がある。その場合には、めっき
により形成される膜厚が均一になりにくい。それが不都
合である場合には、攪拌機構14の攪拌能力を強力なも
のにして対処したり、第1のめっき用電極12を第1の
めっき用電極から離すことにより対処することができ
る。後者の対処を選択する場合には、本例においてシリ
コーンゴム製帯により固定されるのは、第2のめっき用
電極11とポスト6及び基板端子部5付き大型の基板1
6である。このとき第1のめっき用電極はポスト6から
離れることとなる。
【0041】
【発明の効果】本発明により、はんだと基板との密着性
を十分に確保できる応力センサを提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の応力センサの上面及び側面を示した概
略図である。
【図2】本発明の応力センサの製造過程を説明する図で
ある。
【図3】本発明の応力センサの製造に用いることのでき
る大型のアルミナ製基板の平面図である。
【図4】本発明の応力センサを製造する際に用いるめっ
き装置の一例の概略図である。
【図5】応力センサの実装状態におけるはんだの存在状
態を説明する図である。
【図6】本発明の応力センサにおける、電気信号入出力
の状態の概要の一例を示す図である。
【図7】従来の応力センサにかかる各構成要素の位置関
係を示した図である。
【図8】応力センサの動作状態を示す図であり、(a)
はポストに対しX又はY軸方向(横方向)に、(b)は
Z軸方向(下方向)に応力を付与した状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
1.基板 2.抵抗素子 3.抵抗体 4.トリミング溝 5.基板端子部 6.ポスト 8.歪ゲージ 9.はんだ 10.クリームはんだ 11.第2のめっき用電極 12.第1のめっき用電極 13.突起部 14.攪拌機構 15.保護膜 16.大型の基板 17.分割用溝 18.スルーホール 19.めっき浴 20.基板 22.歪ゲージ 30.ポスト 31.回路板 32.はんだ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】はんだにより回路板へ固定される基板と、
    歪ゲージと、当該基板の上面に固着又は一体化されるポ
    ストとを有し、当該ポストへの応力付与に起因する前記
    歪ゲージへの刺激による歪ゲージ特性値変化から前記応
    力の方向と大きさとを把握し得る応力センサにおいて、 前記はんだが付着する基板端子部が、めっきにより得ら
    れるはんだを有することを特徴とする応力センサ。
  2. 【請求項2】はんだにより回路板へ固定される基板面上
    で、且つ基板面のセンサ有効領域の中心を交点とする基
    板面に沿った直交する二直線上、且つ当該交点から実質
    的に等距離位置に4箇所抵抗素子が配され、前記基板面
    のセンサ有効領域の中心とポスト底面の中心とが実質的
    に一致するよう、ポストが固着又は一体化され、当該ポ
    ストへの応力付与に起因する前記抵抗素子の受ける刺激
    による抵抗値変化から前記応力の方向と大きさとを把握
    し得る応力センサにおいて、 前記はんだが付着する基板端子部が、めっきにより得ら
    れるはんだを有することを特徴とする応力センサ。
  3. 【請求項3】めっきにより得られるはんだが、基板面の
    センサ有効領域の中心を通る基板面に沿った直線上で、
    且つ基板端部である1対以上に存在することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の応力センサ。
  4. 【請求項4】めっきにより得られるはんだが、基板面の
    センサ有効領域の中心を中心とする基板面に沿った多角
    形頂点付近であって、基板端部に存在することを特徴と
    する請求項1又は2記載の応力センサ。
  5. 【請求項5】めっきにより得られるはんだがSn単体、
    Sn−Bi系合金、Sn−Bi−Cu系合金、Sn−C
    u系合金、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−Ag系合
    金、Sn−In系合金、Sn−Zn系合金から選ばれる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の応力
    センサ。
  6. 【請求項6】基板面に歪ゲージを配し、当該歪ゲージか
    ら導出される配線により基板端部に端子を形成する第1
    の工程と、当該基板面にポストを、当該ポストへの応力
    付与に起因する前記歪ゲージへの刺激による歪ゲージ特
    性値変化から前記応力の方向と大きさとを把握し得る位
    置に固着又は一体化する第2の工程と、前記端子部には
    んだめっきを施す第3の工程とを有することを特徴とす
    る応力センサの製造法。
  7. 【請求項7】個々の応力センサに要する基板が縦横の分
    割用溝によって区切られた大型の基板に対し第1の工程
    を実施し、その後に第2の工程、第3の工程、及び当該
    分割用溝に沿って個々の応力センサに要する基板単位に
    分割する第4の工程を有することを特徴とする請求項6
    記載の応力センサの製造法。
  8. 【請求項8】第3の工程が無電解めっき技術によること
    を特徴とする請求項6又は7記載の応力センサの製造
    法。
  9. 【請求項9】第3の工程が第4の工程よりも前に実施さ
    れる電解めっきであることを特徴とする請求項7記載の
    応力センサの製造法。
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