JP2002538782A - グルコースデヒドロゲナーゼ融合蛋白質及び発現システムにおけるそれらの使用 - Google Patents

グルコースデヒドロゲナーゼ融合蛋白質及び発現システムにおけるそれらの使用

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JP2002538782A
JP2002538782A JP2000599776A JP2000599776A JP2002538782A JP 2002538782 A JP2002538782 A JP 2002538782A JP 2000599776 A JP2000599776 A JP 2000599776A JP 2000599776 A JP2000599776 A JP 2000599776A JP 2002538782 A JP2002538782 A JP 2002538782A
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fusion protein
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    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid

Abstract

(57)【要約】 本発明は、1つの構成要素としてグルコースデヒドロゲナーゼの生物学的活性を有する蛋白質配列を含む新規な組換え体融合蛋白質に関し、SDS-Pageゲルにおける任意のタイプの蛋白質/ポリペプチドの簡単で効果的な検出のため、および前記蛋白質/ポリペプチドを発現し得る発現システムの素早い最適化のための利用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、グルコースデヒドロゲナーゼ(GlcDH)の生物学的活性を有する蛋
白質配列を1つの構成要素として含む新規な組換え体融合蛋白質に関し、また融
合パートナーとして好適に用いられる任意の蛋白質/ポリペプチドの簡単で効果
的な検出のための、および前記蛋白質/ポリペプチドを発現できる発現システム
の高速最適化のためのその使用に関する。
【0002】 これに関して、GlcDHまたはGlcDHの生物学的活性を有する配列は、マーカーま
たは検出蛋白質の役割が想定される。この酵素の特殊な特性は、SDSなどの変性
剤に対して並外れて安定であることである。マーカーまたは検出蛋白質としての
GlcDHは、SDS-PAGEゲルの還元および変性条件の後であっても、酵素活性の低下
が見られない。したがって、GlcDHを含む融合蛋白質は、この驚くべき性質に基
づく感度のよい酵素反応を用いて検出され得る。したがって、所望の発現蛋白質
に対するマーカーとしてのGlcDHでもって、低コストで効率的に迅速に検出する
ことができる。
【0003】 さらに多くの場合、GlcDHなしの場合と比べ、より高い収率と安定性で、特に
大腸菌(E. coli)において、GlcDH蛋白質/ポリペプチド融合蛋白質を発現する
ことができる。したがって相当する融合蛋白質を、本質的に、蛋白質/ポリペプ
チドを得て、製造するために用いることができる。
【0004】 インビボでの組換え体蛋白質の発現は、バイオテクノロジーにおいて、絶えず
増大する役割を果たしている。例えば、細菌、酵母、昆虫または哺乳動物の細胞
などの原核および真核の発現システムから、クローニングされた遺伝子産物を得
て、精製し、検出する可能性は、しばしば蛋白質の構造および機能の研究、蛋白
質−蛋白質および蛋白質−DNAの相互作用の研究、そして抗体の製造および変
異誘発の研究のためにも用いられる。DNA組換え技術の助けによって、天然の
蛋白質を特異的に修飾し、その機能を改善したり、置き換えたりすることができ
る。組換え体蛋白質は、絶えずさらに開発され、そのシステムの多くの種々の点
で最適化され得る発現システムにおいて合成される。
【0005】 組換え体蛋白質合成の全体的なプロセスは、2つのセクションに分けることが
できる。第一工程では、遺伝子の分子生物学的な単離および標的蛋白質の発現が
あり、次の工程では、組換え体細胞またはその増殖培地からの検出と精製がある
。分子レベルでは、ある蛋白質の遺伝子がこの目的で供給された発現ベクターに
クローニングされ、次いで宿主細胞(原核または真核細胞)に挿入され、そこで
発現する。これに関して、細菌の細胞が、高い収率をもたらす簡単で費用効率の
よいシステムであることが示される。最も頻繁に用いられる宿主細胞は、グラム
陰性細菌の大腸菌である。
【0006】 大腸菌での外来遺伝子の発現の目的は、生物活性な組換え体蛋白質の最大可能
な量を得ることであり、これは過剰発現といわれる。真核の外来蛋白質は、封入
体として、会合する間に、誤ったフォールディングまたは蛋白質分解を介して、
その生物活性を失い得ることが知られている。これら頻発する問題を避ける1つ
の可能性は、分泌蛋白質として細胞から放出される発現蛋白質か、ほかには、い
わゆる融合蛋白質が用いられ、これを介して不溶性の組換え体蛋白質が細胞内で
可溶な形態で存在し得る。
【0007】 蛋白質および機能に重要な相互作用するパートナーの機能を調べるために、通
常、蛋白質を真核細胞で発現させる。機能に重要である転写後修飾、および正し
い区切りがそこに生じる。加えて、正しいフォールディングおよびプロセッシン
グに重要な他の蛋白質が存在する。
【0008】 また真核の発現システムは、比較的大きな蛋白質や正しいフォールディングの
ために例えばS−S架橋構造、グリコシル化、リン酸化などの転写後修飾を要求
する蛋白質の発現にも適している。これらのシステムは、大抵複雑で費用がかか
り、そして発現率は大腸菌のそれに比べて低いので、迅速で、確実で、感度が良
く、手ごろな価格である検出システムをもつことが特に重要である。
【0009】 組換えによって形成され、その生物学的機能が知られていない外来蛋白質を検
出するために、多くの遺伝子融合システムが存在する。これらにおいて、発現し
た融合蛋白質は、機能の知られた融合蛋白質部分を介して検出される。
【0010】 正しい発現、発現量、分子量、および形成された融合蛋白質の機能的活性を測
定するために、感度のよい検出システムが必要である。機能の知られていない多
数の蛋白質は、急速に増加しており、それらのための迅速で、費用のかからない
検出システムを開発することの重要性が高まってきている。ほとんどの遺伝子融
合システムでは、例えば免疫酵素測定法(ELISA)などの免疫学的方法また
はウェスタンブロット法が用いられており、ここで組換えによって形成された融
合蛋白質は特異的な抗体の助けによって検出される。
【0011】 しかしながら、対応する融合蛋白質は、外来蛋白質が容易に間接的に検出され
、分析されるという記載された利点を有するだけでなく;それどころか多くの場
合で、所望の蛋白質が、融合パートナーなしの場合と比べて、高い収量で発現さ
せ得る。各融合パートナーは利点を有しており、それは特有な発現システムにお
いて他のパートナーへ移すことはとりわけできない。したがって、例えば、融合
蛋白質の形である場合、蛋白質分解(原文まま)に対するいくつかの蛋白質の感
度を減ずることが可能である(原文まま)。融合蛋白質もまた、しばしばそれぞ
れの成分よりもより好ましい溶解性と分泌特性を有する。
【0012】 したがって、異種宿主において組換え体蛋白質を発現させるための遺伝子融合
を行なうための多くの理由が存在する。これらは:外来蛋白質の溶解性の増大、
可溶性の外来蛋白質の安定性の増大、細胞の特異的な部位での外来蛋白質の局在
、簡略化された精製戦略による外来蛋白質の迅速な単離、特異的に切り離される
融合蛋白質の可能性、精製していない細胞抽出物からの外来蛋白質の迅速な検出
の可能性である。
【0013】 現在では、遺伝子融合システムによる組換え体蛋白質の発現をテストする多く
の機能的なテストがある。これらは、通常、精製していない細胞抽出物から直接
検出可能にする簡単なテストを含んでいる。しかしながら、該テストシステムは
、かかる時間、処理能力および感度において相当異なるものである。
【0014】 前述の目的のために、融合蛋白質の2つのタイプを区別することができる。一
方は所望の蛋白質と通常短いオリゴペプチドからなる融合蛋白質。このオリゴペ
プチド(「タグ(tag)」)は、所望の蛋白質のマーカーまたは認識配列として
機能する。タグは、付加的に精製を簡便化してもよい。
【0015】 タグの主な用途は、第一に発現をテストすること、第二に蛋白質の精製である
。これらの1例として、6つの連続したヒスチジン残基を有するぺプチド配列か
らなり、直接的に組換え体蛋白質に結合される、いわゆるHisタグがあげられる
。付着したHis残基の助けによって、金属アフィニティーカラムで融合蛋白質の
精製が容易にできる(Smith et al., 1988)。このHisタグは高度に特異的なモ
ノクローナル抗体His-1によって簡単に検出される(Pogge v. Strandmann et al
., 1995)。融合蛋白質に用いられる他のマーカーは、GFP、クラゲ Aequorea vi
ctoria由来の緑色蛍光蛋白質(GFP)であり、生体発光蛋白質として種々の生物
工学の応用に用いられている(Kendall and Badminton, 1998; Chalfie et al.,
1994; Inouye et al., 1994)。これは、その自家蛍光により、生きた細胞中、
ゲル中、そして生きた哺乳動物中でさえも簡単に検出することができる。
【0016】 さらなるタグの例は、さらには説明されないのであるが、Strep-タグシステム
(Uhlen et al., 1990)またはmycエピトープタグ(Pitzurra et al., 1990)で
ある。 組換え体蛋白質と機能的に活性な蛋白質からなる融合蛋白質の主な用途は、上
記の検出に加えて、発現した融合蛋白質の簡略化された精製にある。これらの中
で、種々のシステムが知られており、そのうちのいくつかは、以下に簡単に述べ
る。
【0017】 GSTシステムにおいて、融合ベクターは、グルタチオンS-トランスフェラーゼ
との融合における完全な遺伝子および遺伝子断片を発現することを可能にする。
GST融合蛋白質は、グルタチオン-セファロースのアフィニティークロマトグラフ
ィーによって細胞溶解物から容易に精製することができる(Smith, Johnson, 19
88)。生化学的および免疫学的検出が利用可能である。MBPシステムにおけるマ
ルトース結合蛋白質は、マルトースおよびマルトデキストリンを細菌の膜を通し
て輸送することを含む大腸菌由来のペリプラズムの蛋白質である(Kellermann e
t al., 1982)。特に架橋したアミロースカラムのアルカリホスファターゼを発
現および精製するために用いられてきた。インテイン(intein)システムは、標
的蛋白質の迅速な精製に特に適している。インテイン遺伝子は、インテインキチ
ン結合ドメイン(CBD)の配列を有し、それを介して融合蛋白質が、細胞抽出物
からキチンカラムに直接的に結合され、したがって精製され得る(Chong et al.
, 1997)。
【0018】 グルコースデヒドロゲナーゼ(GlcDH)は、Bacillus megateriumの胞子形成の
初期相の間、重要な酵素である。これは補酵素として作用するNAD+またはNADP+
での、β-D-グルコースからD-グルコノラクトンまでの酸化に特異的な触媒作用
をする。細菌の胞子に加えて、酵素は哺乳動物の肝臓にも存在する。2つの互い
に独立したグルコースデヒドロゲナーゼ遺伝子(gdh)がB. megaterium M1286に
存在する(Heilmann et al., 1988)。gdhAおよびgdhBはヌクレオチド配列にお
いて、顕著に異なり、一方で、蛋白質配列において異なるにもかかわらず、GlcD
H-AおよびGlcDH-Bはおよそ同じ基質特異性を有する。さらなる情報および対応す
るDNAおよびアミノ酸配列もまた、例えばEP-B 0290 768に見られる。
【0019】 組換えによって形成され、生物学的機能が知られていないかまたは不十分に知
られている外来蛋白質を検出するための前記システムは、通常複雑であり、時間
がかかる。これは、発現条件の改善および最適化は、充分に速くまたは簡単には
、しばしばすることができないことを意味する。
【0020】 したがって、優れた利点は融合蛋白質の一層速い検出を可能にする融合蛋白質
パートナーを開発していることであり、類似システム分野の記述における前記の
不利をもたないことである。
【0021】 今やGlcDHまたはGlcDHの生物学的活性を有する配列を含む融合蛋白質が見出さ
れ、記載の当該分野の技術を用いるよりも、よりすばやく、簡単にそして効果的
に、いかなる所望の「外来または標的蛋白質」を検出するためにも著しく適して
いる。この特性は、GlcDHは他の酵素が不活化される条件(例えばSDS-PAGEで)
のもとでその酵素活性を保持しているという驚くべき知見に基づいている。
【0022】 シバクロンブルー3Gなどの固定化染料、または例えばアミノヘキシル-AMPな
どの、その構造によって、NAD補酵素に類似し、全てのデヒドロゲナーゼに同
様に結合する他のNAD-類似体化合物でデヒドロゲナーゼを精製する可能性が知ら
れている。
【0023】 したがって、融合蛋白質の部分として、グルコースデヒドロゲナーゼは、例え
ばゲルに固定化され、商業的に利用可能な染料に対するアフィニティーによって
、1工程での融合蛋白質の精製を促進する。さらに、酵素反応を感度のよい呈色
反応、好ましくはヨードフェニルニトロフェニル−フェニルテトラゾリウム塩(
INT)またはニトロブルーテトラゾリウム塩(NBT)(記述の条件下で)、
とつなげることによって、融合蛋白質の構成要素としてGlcDHを検出することを
可能にし、さらに外来蛋白質の間接的な検出を簡略化する。マーカー酵素として
GlcDHを染色する方法は、さらに、同じゲルで、例えばクマシー染料または銀染
色を用いる蛋白質の慣例の染色を邪魔しないという利点を有する。
【0024】 本発明の1つの態様として、融合蛋白質は、GlcDHおよび外来蛋白質だけでな
く、タグペプチドからもなり、これはタグペプチドに結合する蛋白質のさらなる
特徴づけに用いられ得る。例えば、特徴づけは、特異的な抗体によって抗原とし
て認識されるポリヒスチジンタグを介して、行なわれる。次いで得られた抗原-
抗体複合体の検出は、従来知られた方法を介して、例えば、ペルオキシダーゼ(
POD)標識抗体を用いて行なわれる。結合したペルオキシダーゼは、適切な基質
(例えば、ECLシステム、ウェスタンエクスポージャー化学発光検出システム、
アマシャムより)の添加後、この目的に適したフィルムを使って検出され得る化
学発光産物を生じる。けれども免疫学的検出は、例えばmycタグなどの特異的な
抗体タグを介して、従来知られた技術によって行なわれ得る。ポリヒスチジンタ
グは、単独またはmycタグと組み合わせることによって、さらに、融合蛋白質が
金属キレートカラムと結合することによって精製され得るという利点を有する。
【0025】 しかしながら、GlcDH融合蛋白質は、例えばアガロースなどのクロマトグラフ
ィーゲルに固定化される特異的な抗-GlcDH抗体で直接的にアフィニティークロマ
トグラフィーによって精製、単離されることも可能である。
【0026】 他の本発明の利点は、GlcDHが知られた発現システムによって高い収率で、好
ましくは大腸菌において、可溶の形で発現され得ることである(上記参照)。し
たがって、Bacillus megaterium M1286からの組換え体グルコースデヒドロゲナ
ーゼは、大腸菌において高い酵素活性を伴ってうまく発現されている(Heilmann
1988)。大腸菌での他の真核遺伝子の発現は、細菌宿主内でのポリペプチド鎖
の不安定さによって、しばしば制限されている。正しくないフォールディングが
、集合(「封入体」)、生物学的活性の減少または欠落および蛋白質分解を引き
起こす可能性がある。GlcDH遺伝子またはGlcDHの生物学的活性を有する断片が所
望の外来蛋白質の遺伝子とライゲーションされている対応する融合遺伝子は、本
発明によって、融合パートナーのないGlcDH遺伝子と比較して、実質的に発現率
および収量を変えることなく、融合蛋白質に変換することができる。これは、自
身の外来蛋白質の発現が、従来可能でないか、収量が減るときだけ可能か、正し
くない折りたたみ状態のときだけか、さらなる技術を用いることによってだけの
場合にも行なうことができる。したがって、続くマーカー蛋白質GlcDH蛋白質ま
たは標的蛋白質の削除、例えばエンドプロテアーゼによって、所望の外来蛋白質
を得ることができる。
【0027】 大腸菌でGlcDHとともに融合蛋白質としてうまく発現し得る標的蛋白質の本発
明による例は、トリデジンである。トリデジンは、血液凝固因子XIIIaに対し極
めて効果のあるペプチド阻害剤であって、ヒルHaementeria ghilianiiに由来す
る(66AA、7.6kD;Finney et al., 1997)。
【0028】 しかしながら、用いられる外来蛋白質の性質および特性に関して、本発明によ
り述べるべき制限はない。
【0029】 本発明は、大腸菌での本発明による融合蛋白質の発現に対して制限されるもの
ではない。逆に、このような蛋白質を、従来知られた方法と適切に安定したベク
ター構築物(例えばヒトサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターによって)
を、哺乳動物、酵母、または昆虫細胞においてよい発現率で用いて有利に合成す
ることができる。
【0030】 したがって、前の記載から、本発明を次に概略するように、そして請求の範囲
に示すように特徴付けることが可能である:
【0031】 本発明は、少なくとも第1および第2アミノ酸配列からなる組換え体融合蛋白
質、グルコースデヒドロゲナーゼの生物学的活性を有する第1配列に関する。本
発明は、第2配列が、任意の組換え体蛋白質/ポリペプチドXであるか、または
それらの部分を提示する対応する組換え体融合蛋白質に関する。
【0032】 本発明の融合蛋白質は、さらに認識配列、特にタグ配列を含んでいてもよい。
したがって本発明は、さらに少なくとも1つの検出に適した他のタグ配列または
認識配列を有する対応する融合蛋白質に関する。
【0033】 本発明の融合蛋白質は広い種々の可能な用途を有している。これに関して、そ
の特性を備えたグルコースデヒドロゲナーゼは重大な役割を担う。したがって、
本発明は、1つの該融合蛋白質において任意の組換え体蛋白質/ポリペプチドX
に対する検出蛋白質としてのグルコースデヒドロゲナーゼの使用に関する。さら
に本発明は、対応する融合蛋白質の構成要素としての組換え体蛋白質/ポリペプ
チドXの発現用検出システムにおけるグルコースデヒドロゲナーゼの使用に関す
る。さらに本発明は、1つのパートナーが本明細書中で定義する組換え体蛋白質
/ポリペプチドXに対応する、蛋白質−蛋白質相互作用を検出するためのGlcDH
の使用に関する。最後に、GlcDHは、本発明にしたがい、融合蛋白質の構成要素
でなく、融合蛋白質における蛋白質/ポリペプチドXの第2配列に結合し得る任
意の第3蛋白質/ポリペプチドに対する検出蛋白質として用い得る。さらにGlcD
HはELISAシステム、ウェスタンブロットおよび関連のシステムでパートナーに対
するマーカー蛋白質として用いることができる。
【0034】 本発明は組換え技術を用いているので、もちろん、対応するベクター、宿主細
胞および発現システムをも含む。本発明は、これらベクターおよび宿主細胞だけ
でなく、組換え体製造工程での組換え体蛋白質/ポリペプチドXの発現を最適化
することにおける対応する発現ベクターの使用にも関し、組換え体製造工程での
組換え体蛋白質/ポリペプチドXの発現を最適化することにおける対応する宿主
細胞の使用にも関する。
【0035】 また本発明は、ゲル電気泳動による組換え体蛋白質/ポリペプチドXの高速検
出方法であって、対応する融合蛋白質が調製され、ゲル電気泳動、特にSDS-PAGE
ゲル電気泳動、によって分画され、かつ検出されるべき組換え体蛋白質/ポリペ
プチドがグルコースデヒドロゲナーゼの酵素活性を介してゲルで視覚化される、
前記方法に関する。
【0036】 これに関して、グルコースデヒドロゲナーゼの酵素活性を検出するために本発
明にしたがい用いられるのは、テトラゾリウム塩、とくにヨードフェニルニトロ
フェニル−フェニルテトラゾリウム塩(INT)またはニトロブルーテトラゾリ
ウム塩(NBT)、に基づく呈色反応であり、これによって前記呈色反応が起き
る前か後に適切に続いて当該分野の技術による一般的な蛋白質染色が行なうこと
ができる。
【0037】 図を以下に簡単に説明する。 図1:ベクターpAW2の構築スキーム。該ベクターはGlcDHに対する配列を含む。
完全な配列を配列番号1に示す。 図2:ベクターpAW3の構築スキーム。 図3:ベクターpAW4の構築スキーム。該ベクターはGlcDHおよびトリデジンに対
する配列を含む。完全な配列を配列番号3に示す。
【0038】 図4:SDS-PAAゲル上のGlcDHの染色。染色方法は、例に詳細に記載している。 :レインボーマーカー;: GlcDH 0.1μg;:GlcDH 0.05μg;:GlcD
H 0.001μg;:HC11細胞の溶解物;:前染色されたSDSマーカー。 図5:発現GlcDH酵素の検出(15% SDS-PAAゲル、INT染色);:レインボーマ
ーカー;: 天然のGlcDH 0.2μg;:細胞抽出物10μl/クローン2懸濁液1m
l;:細胞抽出物10μl/クローン1懸濁液1ml;:前染色されたSDSマーカー
;細胞抽出物の体積:100μl。
【0039】 図6:pAW2発現からの連続希釈(15% SDS-PAAゲル、INT染色);:レインボ
ーマーカー;: 細胞抽出物10μl/懸濁液100μl;:細胞抽出物10μl/1:5希
釈;:細胞抽出物10μl/1:10希釈;:細胞抽出物10μl/1:20希釈;:GlcD
H 0.5μg;:広範囲SDSマーカー;:前染色されたSDSマーカー;細胞抽出
物の体積:100μl。 図7:発現したトリデジン/GlcDH融合蛋白質の検出(10% SDS-PAAゲル、INT/CB
B);:広範囲SDSマーカー;:GlcDH 1μg;:GlcDH 0.5μg;:GlcD
H 0.1μg;:細胞抽出物500μl;:細胞抽出物200μl;:細胞抽出物100
μl;:細胞抽出物(pAW2発現)500μl;細胞抽出物の体積:100μl。
【0040】 図8:トリデジン/Hisおよびトリデジン/His/GlcDH融合蛋白質の免疫学的検出(
10% SDS-PAAゲルから、ECL検出)およびトリデジン/His/GlcDH(10% SDS-PAA
ゲル、INT-CBB染色)との比較;:広範囲マーカー;:細胞抽出物(pAW2発
現)1ml;:細胞抽出物(pST106発現)100μl;:細胞抽出物(pST106発現
)200μl;:細胞抽出物(pAW4発現)300μl;:カリン(calin)-Hisポジ
ティブの対照2.5μg;:広範囲マーカー;:細胞抽出物(pAW4発現)100μ
l;細胞抽出物の体積:100μl。 図9:GlcDHの検出感度を説明するSDSゲル。GlcDH 1、5、10、25および50ng並び
に分子量マーカー(左側のカラム)が示されている。
【0041】 本明細書中を通して用いられている略号は以下のとおり説明される。 A アデニン AX x nmでの吸光度 Ab 抗体 Amp アンピシリン AP アルカリホスファターゼ APS ペルオキソ二硫酸アンモニウム AA アミノ酸 bla β-ラクタマーゼ遺伝子 BIS N,N'-メチレンビスアクリルアミド bp 塩基対 BSA ウシ血清アルブミン C シトシン cDNA 複製(相補的)DNA CBB クマシーブリリアントブルー CIP 仔ウシ腸ホスファターゼ
【0042】 dNTP 2’-デオキシリボヌクレオシド 5’-トリホスフェート ddNTP 2’,3’-デオキシリボヌクレオシド 5’-トリホスフェート DMF ジメチルホルムアミド DMSO ジメチルスルホキシド DNA デオキシリボ核酸 dsDNA 二本鎖DNA DTT ジチオスレイトール ECL ExposureTM 化学発光 EDTA エチレンジアミン-N,N,N’,N’-四酢酸二ナトリウム塩 ELISA 酵素免疫測定法 EtBr エチジウムブロマイド EtOH エタノール f.c. 終濃度 FACS 蛍光活性化細胞選別
【0043】 G グアニン GFP 緑色蛍光蛋白質 GlcDH グルコースデヒドロゲナーゼ(蛋白質) gdh グルコースデヒドロゲナーゼ(遺伝子) GST グルタミンS-トランスフェラーゼ His ヒスチジン残基 HRP 西洋ワサビペルオキシダーゼ IB 封入体 IgG イムノグロブリンG INT ヨードニトロテトラゾリウムバイオレット kb キロ塩基対 kD キロダルトン mA ミリアンペア m-RNA メッセンジャーRNA MBP マルトース結合蛋白質 MCS マルチクローニング部位 Mr 相対分子量 NAD(P) ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(リン酸塩)、遊離酸
【0044】 Odx x nmでの光学密度 ompA 外膜蛋白質A ori 複製起点 PAA ポリアクリルアミド PAGE ポリアクリルアミドゲル電気泳動 PCR ポリメラーゼ連鎖反応 POD ペルオキシダーゼ PVDF ポリビニリデンジフルオリド RNA リボ核酸 RNAse リボヌクレアーゼ rpm 毎分回転数 rRNA リボソームRNA RT 室温 SDS ドデシル硫酸ナトリウム ssDNA 一本鎖DNA Strep ストレプトアビジン
【0045】 T チミン Tm 融点(DNA二本鎖) t-RNA 転写RNA Taq テルムス アクアティクス(Thermus aquaticus) TCA トリクロロ酢酸 TEMED N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン Tet テトラサイクリン Tris トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン U 酵素活性単位 U ウラシル UV 紫外線 ON 一晩 V ボルト VIS 可視 w/v 体積当たりの重量
【0046】
【外1】
【0047】
【外2】
【0048】
【外3】
【0049】 別の方法を指定しなければ、本発明に用いる方法および技術は、関連文献にお
いて充分によく知られ、記載されている方法および手順にしたがう。特に、前述
の刊行物および特許出願、とりわけSambrook et al.およびHarlow & Laneによる
もの、およびEP-B-0290 768の開示内容は、本発明に含まれる。本発明に用いる
プラスミドおよび宿主細胞は、原則として典型的なものであり、本発明に不可欠
である構成要素を尚保有している限りにおいて、原理的に、修飾されるかまたは
異なる構造を有するベクター構築物、または他の宿主細胞によって置き換えられ
得る。このようなベクター構築物の調製、適切な宿主細胞のトランスフェクショ
ンおよび所望の蛋白質の発現および精製は、実質的によく知られ、広い範囲内で
本発明にしたがい同様に修飾され得る標準的な技術に対応する。
【0050】 本発明はさらに以下に記載される。さらなる詳細は、例において説明される。
【0051】 Bucillus megateriumのGlcDH構造遺伝子は、鋳型として作用するプラスミドpJ
H115(EP 0290 768)をともなうPCRによって修飾された。一端にPstI認識配列、
他端にEco47III認識配列を有する増幅断片(0.8kb)は、これら酵素で消化され
、細胞質(pRG45)またはペリプラズム(pST84)の大腸菌発現ベクターにクロー
ニングされた(図1、2)。得られたプラスミド、pAW2およびpAW3は、今や約30
kD(261AA)の蛋白質をコードし、強力なTetプロモーターの下流に位置するGlcD
H遺伝子をもった。細胞質のpAW2発現ベクターは約4kbの大きさをもつ。ペリプラ
ズムのpAW3分泌ベクターは、マルチクローニング部位(MCS)の上流にあり、組
換え体蛋白質をペリプラズムに分泌することを可能にするomp Aシグナル配列に
よってだけpAW2よりわずかに大きく、そして異なる。
【0052】 両方のベクターは、付加的に、次のHisタグを備えたインフレーム(in-frame)
クローニングを可能にさせる12の異なる制限開裂部位を有するMCSを備えてい
る。ポリヒスチジン(6His)タグは、組換え体蛋白質を金属アフィニティカラム
上で精製することを可能にする。ベクターpAW4は最終的に、MCSで一緒に連結さ
れたトリデジン遺伝子およびGlcDH遺伝子、GlcDH遺伝子の下流にライゲーション
されたポリヒスチジン(6His)タグを含む。個々の構築は図1、2および3に示
している。しかしながら、選ばれたプラスミドの構築は例の方法によるものであ
るにすぎず、本発明を制限しない。これらは前述のDNA配列を含む他の適した構
築によって置き換えられてもよい。ベクターおよびクローンの調製並びに蛋白質
の発現は、例においてさらに述べられている。
【0053】 活性染色の感度は、還元されたSDSゲルにおいて天然のGlcDHに対して行なわれ
た。この目的のために、天然GlcDH(c=1 mg/ml;A=200 U/ml)で連続的な濃度
が調製され、そしてネガティブな対照が調製された。INTを用いたSDS-PAGEおよ
び活性染色は、図3に示されたSDSゲルの結果になった。用いたテストで、50ng
の濃度より低いGlcDHを検出することが可能であった。GlcDHを含まない、ネガテ
ィブな対照は、予想通りバンドを示さなかった。
【0054】 天然GlcDHの正確な分子量を、マーカー蛋白質を用いて、校正プロットの補助
によって、決定することができる。これをするために、マーカー蛋白質の相対的
な移動距離を測定し、それぞれの対数的な分子量に対してプロットした。
【0055】 行なわれた発現の手順は、概略に示したものであった(表1)。
【表1】
【0056】 プラスミドpAW2/クローン9(pAW2/K9)は、コンピテント大腸菌発現系統W3110
に形質転換され、得られた形質転換プレートからの2つのクローンが5ml前培養に
接種するために用いられた。無水テトラサイクリンによる誘導は、主培養の接種
の2時間後に開始した。発現は全体で5時間続け、クローン1に対してOD 1.65で
、クローン2に対してOD 1.63で停止した。SDS-PAGEおよびGlcDH活性染色の後、
1mlの細胞懸濁液からのそれぞれのクローンに対して、強いGlcDHのバンド(約35
kD)が検出できた。還元条件下および非還元条件下でSDS-PAGEを行なった場合、
得られたGlcDHのバンド間に違いがなかったことが明らかになった。この目的で
、それぞれの場合において、500から100μlの細胞懸濁液がSDSゲルにおいて、IN
TでのGlcDH活性染色によって調査された。
【0057】 クマシー染色と比較したGlcDH活性染色の感度を示すために、細胞懸濁液100μ
lのサンプル、および1/5、1/10、1/20希釈の細胞懸濁液を調製した。希釈の最終
体積は、同様に100μlであった。得られたSDSゲルを、GlcDH活性染色の後、クマ
シー染色に用いて、さらなる蛋白質のバンドを視覚化した。これによって得られ
たSDSゲルは図4に示されている。ここでクマシー染色したバンドがほとんど検
出できないのに対して、GlcDH活性染色を用いた1/20希釈において、明確なバン
ドが尚示されている。
【0058】 HisタグをもつHaementeria ghilianiiのトリデジン構造遺伝子を、鋳型として
作用するプラスミドpST106を用いたPCRによって改変した。ClaI認識配列とPstI
認識配列とが側面に位置する増幅断片(0.25kb)をこれら酵素で消化し、細胞質
の大腸菌GlcDH融合ベクターpAW2にクローニングした。得られたプラスミドpAW4
は、今や約44kDの蛋白質をコードし、強力なTetプロモーターの下流に位置する
トリデジン-His-GlcDH融合蛋白質遺伝子を有する。細胞質のpAW4プラスミドを含
む大腸菌系統W3110からの細胞抽出物をSDS-PAGEおよびGlcDH活性染色によって分
析した。それによって35、37、40および43kDで赤紫に染色されたいくつかのバン
ドが検出することができた。分子量は理論値の44kDよりも幾分小さいが、43kDの
バンドが所望のトリデジン-His-GlcDH融合蛋白質を含んでいた。残りの検出可能
なバンドは、35kDの最も小さい染色されたバンドがGlcDHの大きさにほぼ対応す
るので、おそらく大腸菌における融合蛋白質の蛋白質分解によって生じた。大き
さの比較に基づいて形成された35kDのバンドがHis-GlcDH分解産物として同定す
ることができた。
【0059】 行われた発現反応速度論によって、形成された融合蛋白質の蛋白質分解が、無
水テトラサイクリンでのTetプロモーターの誘導の2時間後に始まること、換言す
れば、この時間の後、付加的なバンドが活性染色によってSDSゲルから検出可能
であったことが明らかにされた。形成された融合蛋白質は、大腸菌プロテアーゼ
に対して安定ではなく、これはその相対的に速い蛋白質分解によって示される。
構築したペリプラズムのGlcDH融合ベクターpAW3を用いることによって、細胞に
おける融合蛋白質の蛋白質分解を避けることができる。その理由は、この場合、
発現した融合蛋白質は大腸菌の細胞間のペリプラズムの空間へ分泌されるからで
ある。大腸菌のプロテアーゼは主に細胞質で見つかる。
【0060】 GlcDH融合蛋白質の検出の感度および特異性によって、組換え体外来蛋白質を
迅速かつ簡単に選別することが可能になる。GlcDH検出システムの感度は、天然G
lcDHを用いることで決定された。天然のGlcDH活性の検出の結果、SDS-PAAゲルで
約30〜35kDで赤紫に染色されたバンドが得られた。 pAW2からの組換え体GlcDHの大腸菌系統W3110における細胞質発現は同じ分子量
を示した。天然のGlcDHと組換え体GlcDHとの感度の比較はバンドの強度を比較す
ることで可能であった。
【0061】 開発されたテストシステム(例参照)は、付加的に、SDSゲルの二重染色をす
ることを可能にする。第一の染色において、GlcDHのバンドの特異的な検出があ
る。背景染色は、例えば残りの蛋白質のクマシー染色などの従来の蛋白質染色に
よって続けることができる。GlcDHは驚くことに、本発明にしたがってSDS存在
下の還元条件下でその完全な活性を保持しており、これはSDSゲルにおける迅速
な検出が可能にさせる。
【0062】 さらに本発明にしたがって、GlcDHの基質としてニトロブルーテトラゾリウム
塩(NBT)を用いることによってGlcDH活性の検出感度を増大することができる。
しかしながら、INTを用いたGlcDH検出の反応率は、Triton X-100(1%最終溶液
)を用いること、またはNaCl(1M最終溶液)を加えることによってさらに増大
させることができる。
【0063】 組換え体融合蛋白質トリデジン/Hisおよびトリデジン/His/GlcDHは、pST106お
よびpAW4プラスミドの発現によって得られた(図1、2)。関連発現混合物にお
ける細胞の破砕の後、サンプルはSDS-PAGEで分画され、メンブレンに転写された
。トリデジン-His-GlcDH融合蛋白質は、その中に存在するHisタグを介して、ウ
ェスタンブロットにおいて、抗−RGS.His抗体を用いることによって免疫学的に
検出可能であった。用いた対照は、末端Hisタグを有する精製された組換え体カ
リン(calin)(ヒル蛋白質)、およびHisタグをもたない発現した組換え体GlcD
Hの細胞抽出物であった。抗−RGS.His抗体は、約37kDでのバンドと組換え体トリ
デジン/His/GlcDH融合蛋白質の約43kDの他のバンドとが検出可能であった(図6
)。
【0064】 得られたバンドのサイズとSDSゲルで活性染色後に得られたバンドとの比較は
、43kDのバンドがトリデジン-His-GlcDH融合蛋白質を表し、37kDのバンドが完全
な融合蛋白質のHis-GlcDH分解産物を表していることを示している。カリン/His
タグ蛋白質は約26kDでバンドをつくる。幾分小さい組換え体トリデジン/Hisタグ
蛋白質によって、約23kDのバンドと他の発現蛋白質とのHis抗体の結合を示すさ
らなるバンドが生じた。したがって、抗−RGS.His抗体による免疫学的検出は、4
3kDで検出された蛋白質と37kDで検出された蛋白質とがHisタグを含むことを明ら
かにする。加えて、あとの蛋白質のサイズは、Hisタグと連結したGlcDHの理論的
サイズ(36.5kD)とおよそ対応した。
【0065】 組換え体トリデジンの発現の検出に加え、トリデジン-GlcDH融合蛋白質の構成
要素としてトリデジンの生物学的活性を、特にpAW4由来のものの場合において、
調査した。このテストは、天然のヒルの分泌線ホモジネートおよび精製したトリ
デジンによる因子XIIIaの阻害に基づく(Finney, et al., 1997)。改変したテ
ストは、例において記載される。対照として、pST106からの対応する融合蛋白質
およびpAW2からのGlcDH蛋白質を発現した。大腸菌でGlcDH-トリデジン融合蛋白
質として発現したものもトリデジン-Hisとして発現したものも、組換え体トリデ
ジンでの酵素活性の比較は無視し得る差異しか示さなかった。さらに、2つの異
なる発現からの組換え体トリデジン蛋白質は、天然のヒルの分泌線ホモジネート
に匹敵する生物学的活性を示した。このことから、GlcDHとの融合は、共発現さ
れた外来遺伝子の生物学的活性において全く阻害効果をもたないと結論付けるこ
とができる。
【0066】 トリデジン自体(即ち、融合蛋白質としてではなく)は大腸菌の発現の後活性
をもたず、封入体として形成される。大腸菌におけるGlcDHの発現の結果、可溶
な形での高い特異的な活性と安定性を備えた酵素となった。発現実験において、
大腸菌での発現に高い溶解性能力をもつ蛋白質が、外来蛋白質と融合される場合
、後者の発現の溶解性能力を増大することが示された(LaVallie, 1995)。この
場合でのGlcDHとのトリデジンの融合もまた、トリデジンの溶解性を増大させる
。なぜなら、トリデジンが因子XIIIaを阻害する生物学的検出によって、トリデ
ジン-His-GlcDH融合蛋白質としての大腸菌の発現後のトリデジンの活性を検出す
ることが可能だったからである。GlcDH融合蛋白質は、大腸菌で高い収率で発現
される。
【0067】 大きさおよび生物学的機能の知られた蛋白質を含む融合蛋白質としてのクロー
ニングされた遺伝子を発現する能力は、遺伝子産物の検出を顕著に簡単にする。
この理由として、イントロダクションで述べたように、多数の融合発現システム
が、種々の検出戦略で開発されてきたからである。
【0068】 大腸菌での本発明によるGlcDH融合システムと既知のシステムとの比較を、表
2に示す。いくつかのシステムにおいて、N-末端融合蛋白質が、C-末端標的また
は外来蛋白質から切り離すことができる(Collins-Racie et al., 1995)。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】 本発明によるGlcDH検出システムの極めてすばらしい利点は、例えばウェスタ
ンブロット検出のための抗体や、例えばメンブレン、ブロット装置、フィルムを
備えた現像機、マイクロタイタープレート、タイタープレートリーダーなどのほ
かの材料を必要としないという事実である。これは、GlcDHシステムを用いた組
換え体融合蛋白質の検出が大変有利かつ迅速に行なわれることを意味する。GlcD
H検出の助けによって、発現した融合蛋白質の量だけでなく、融合蛋白質の対応
するサイズをも、直接的に、メンブレンに転写することなくSDS-PAAゲル上にお
いて、明らかにすることが可能である。融合蛋白質においてGlcDH活性が検出可
能である場合、融合パートナーは原則として機能的に活性であるはずである。Gl
cDHは融合パートナーのフォールディングを妨げない。本発明によるGlcDH融合蛋
白質の利点は、比較において以下に、文献から選ぶことで、大腸菌で得た融合蛋
白質を分離および検出する効果的な方法であることが示される(下記表3)。
【0073】 本発明によるGlcDH融合蛋白質システムはさらに、特に大腸菌で、続く蛋白質
精製を困難にし、費用がかかることとなる封入体として、形成した蛋白質の溶解
性を増大するのに特に適している。通常封入体として形成された蛋白質を天然の
状態に、入念な方法で変換する必要がある。これは本発明による融合蛋白質の使
用においては不必要である。
【0074】 要するに、GlcDH検出システムとしての使用における本発明による融合蛋白質
の利点は次のとおりである。 ・SDSおよび還元(変性)条件下での安定性 ・感度のよいGlcDH-特異な酵素的な呈色テスト ・少なくとも50ngまでの感度 ・融合パートナーの分子量の決定を伴うSDSゲルにおける直接的で迅速な検出 ・付加的な蛋白質染色の可能性 ・低価格な材料、装置にほとんど費用がかからない ・大腸菌での良好な発現、生物学的な活性の保持を伴う標的蛋白質の良好な発現
を含む ・外来/標的蛋白質の封入体または他の正しくないフォールディングによって生
じる集合体を避ける可能性 ・例えば染料(シバクロン(Cibacron)ブルー3G)上、アフィニティークロマ
トグラフィーを介して融合蛋白質を精製する可能性
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】 次の例は本発明をさらにそれに限定することなく示している。
【0078】例1:
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】 上記のヌクレオチドは、本発明にしたがって用いた(表4)。
【0081】 以下の表5は用いた微生物をまとめている。すべての微生物は大腸菌K12に由
来し、リスクグループ1に属する。
【0082】
【表9】
【0083】ドナー微生物 :21.10.96のM 7037発現系統(大腸菌N 4830/pJH 115)(Merckに
より提供される)。pJH 115 :pUC誘導体、5.9kb、0プロモーター、gdh、to(ターミネーター
)、galk(ガラクトシダーゼ遺伝子)、bla(β-ラクタマーゼ遺伝子)、ori(
複製起点)、2つのHindIII、2つのBamHI並びにそれぞれ1つのEcoRIおよびCla
I開裂部位。
【0084】例2: コンピテント大腸菌細胞へのプラスミドの形質転換:SOC培地: バクト(Bacto)トリプトン20g、バクトイースト抽出物5g、NaCl 0.5
g、KCl 0.2g、ddH2O 1lまで、オートクレーブ。使用前、添加:1M MgCl2/1M MgS
O4(滅菌ろ過)0.5ml、1M グルコース(滅菌ろ過)1ml
【0085】LB(Amp)寒天プレート: 1lのLB培地(アンピシリンなし)と15gの寒天とを、オ
ートクレーブし、約60℃に冷まし、そして1mlのアンピシリン溶液(100mg/ml)
を一緒に混ぜる。手順:
【0086】混合物 1〜5μl ライゲーション産物またはプラスミドDNA(5〜50ng/μl) 50μl コンピテント細胞 450μl SOC培地 ・ コンピテント細胞を氷上で10分間融解する。 ・ コンピテント細胞にDNAを加える。 ・ 氷上で30分間インキュベートする。 ・ 熱ショック:42℃で30秒(ウォーターバス) ・ 細胞を氷上に2分間置く。 ・ 予め温めたSOC培地を450μl加える。 ・ 37℃、220rpmで1時間インキュベートする。 ・ 予め温めたLB(Amp)プレートに混合物の一部100μlをストリークする。 ・ 一晩、37℃でプレートをインキュベートする。
【0087】例3: TOPO-TA-Cloning(登録商標)およびライゲーション TOPO-TA-Cloning(登録商標)は、Taqポリメラーゼで増幅したPCR産物の5分
間クローニング方法である。 インビトロゲン(Invitrogen)によって供給されるTOPO-TA-Cloning(登録商
標)キット(バージョンC)は、PCR産物の直接クローニングのために開発された
。このシステムは、PCRにおいて全ての二本鎖分子の3′末端に単一のデオキシア
デノシンを付ける(3′-A突出)熱安定なポリメラーゼの特性を利用している。
これら3′-A突出のおかげで、PCR産物を、3′-T突出を有するベクターに直接的
に結合することができる。このキットは、この目的に特別に開発されたpCR(登
録商標)2.1-TOPOベクターを提供する。このベクターは、サイズが3.9kbで、ブ
ルー/ホワイト選抜のためのlac Z遺伝子、そしてアンピシリンおよびカナマイ
シン抵抗性遺伝子を有する。クローニング部位は、単一のEcoRI開裂部位によっ
て両端にできる。
【0088】ライゲーション混合物: 2μl 新鮮なPCR産物(10ng/μl) 1μl pCR(登録商標)-TOPOベクター 2μl 滅菌水 5μl 全量 ・ 注意深く混合物を混ぜ、RTで5分間インキュベートする。 ・ 軽く遠心分離し、チューブを氷上に置く。 ・ すぐにライゲーション産物をOne ShotTM形質転換に用いる。
【0089】 PCR産物を除き、ベクターと水だけからなる5μlの混合物を対照として用いる
。 One ShotTM形質転換は次の方法によって行なった: 氷上で溶かしたOne ShotTM TOP10コンピテントセル50μlに0.5M β−メルカプト
エタノール2μlを加える; コンピテントセルのバイアルごとに2μlのTOPO-TA-Cloning(登録商標)ライゲ
ーションを加える; 氷上で30分間インキュベートする; 熱ショック:42℃で30秒間; 氷上で2分間冷却する; 250μl のSOC培地(RT)を加える; バイアルを37℃で220rpm、30分間インキュベートする; それぞれの形質転換混合物100μlを予め37℃に温めたLB(Amp)プレートにスト
リークする; プレートを37℃で一晩インキュベートする; 得られた形質転換体を少量前処理(minipreparation)(3.2.2.1)の後
、分析的な制限的消化に適した酵素で分析する。
【0090】例4: 大腸菌細胞における遺伝子発現 手順は次のように概略を示す: ・ プラスミドをうまくシークエンスの決定されたクローンから単離し、発現系
統W3110に形質転換する。 ・ 形質転換プレートからクローンを拾い、5mlのON前培養を調製するのに用い
る。 ・ 前培養はLB(Amp)プレートにストリークし、このプレートからのクローン
は後に行なわれる発現体を接種するために用いられる。 ・ 次いで1mlの前培養は、50mlの本培養(比1:50)に接種するために用いら
れ、OD600を測定する(非接種のLB(Amp)培地での測定を参照する)。
【0091】 ・ 本培養(200mlの三角フラスコ中)は、37℃、220rpmでインキュベートする
。 ・ OD600を30分ごとに測定する。 ・ 一度ODが0.5に達したら、細胞を細胞懸濁液50mlあたり無水テトラサイクリ
ン(1mg/ml)10μl(f.c. 細胞懸濁液1mlあたり0.2μgの無水テトラサイクリン
)で誘導し、そしてODを再び測定する(0値)。 ・ ODを1時間ごとに測定し、誘導時から3時間後に増殖を止める。 ・ 充分に混合した細菌懸濁液1mlをチューブに入れ、6000rpmで5分間遠心分離
する(必要であれば、あまり懸濁しなくてもよい)。 ・ 上清を減圧し、ペレットを1×red.サンプルバッファー100μl中で磨砕する
。 ・ 磨砕物を5分間煮沸し、氷上で冷却し、軽く遠心分離する。 ・ サンプル10μlをSDSゲルの各ウェルに流し込み、電気泳動(3.2.16)を行な
う。 ・ ゲルはクマシーブルー染色および/または例5の方法で染色する。
【0092】 細胞破砕: 50mlの一晩培養物からの細胞を3500rpm、4℃で15分間遠心分離する。得られた
上清を流して捨て、細胞を100mMトリス/HCl(pH 8.5)40ml中で再懸濁する。懸
濁された細胞を18,000psi下で1インチシリンダーのフレンチプレス(French pr
ess)を用いて破砕する。これによって細胞は、狭い開口部(<1mm)を通るよ
うに強いられ、急激な圧力降下の下に置かれる。開口部を通り抜けるのと異なる
圧力によって細胞が破裂する。細胞蛋白質の構造は、この間保持される。所望の
蛋白質の蛋白質分解による劣化を避けるために、細胞破砕後すぐにプロテアーゼ
阻害剤を加えるべきである。この目的のために、EDTA非含有 CompleteTM プロテ
アーゼ阻害剤カクテル(ロッシュ(Roche))を1錠を、各蛋白質溶液40mlに加
え、RTで溶解する。続く6000rpm、20分間での遠心分離によって、細胞の破片お
よびDNAとRNAの大部分が除かれる。次いでサンプルを-20℃で凍結する。
【0093】例5: SDSゲル中でのGlcDHバンドの活性染色: グルコースデヒドロゲナーゼのバンドは、ヨードフェニルニトロフェニルフェ
ニルテトラゾリウムクロライド(INT)を用いてSDSゲル上で特異的に検出するこ
とができる。これはただSDS処理によってGlcDH活性が破壊されないので可能であ
る。 GlcDHは呈色反応によって検出される。これは反応で形成された水素がテトラ
ゾリウム塩INTに転移されることを伴い、紫のホルマザンを生成する。フェナン
ジンメトサルフェートが電子移動剤として使われる。
【0094】プレインキュベーションバッファー (0.1M トリス/HCl、pH 7.5) 15.76g トリス/HCl ddH2O 1lまで、NaOHでpH 7.5
【0095】反応バッファー (0.1M トリス/HCl(pH 7.5)中、0.08% INT、0.005% フェナ
ンジンメトサルフェート、0.065% NAD、5% Glc) 0.8g ヨードフェニルニトロフェニルテトラゾリウムクロライド(INT) 0.05g メチルフェナジニウムメトサルフェート(フェナンジンメトサルフェー
ト) 0.65g NAD 50g D-(+)-グルコース一水和物(Glc) 0.1M トリス/HCl(pH 7.5) 1lまで
【0096】GlcDH用貯蔵バッファー: 26.5g EDTA 15g Na2HPO4 1lまで、pH 7.0(NaOH)
【0097】サンプル調整: ・ サンプルバッファーにサンプルとマーカーを希釈する。 ・ ウォーターバスで3分間煮沸し、氷上で冷却し、遠心分離する。
【0098】 標準的な方法によるSDSゲル電気泳動 活性染色: ・ 37℃で5分間穏やかに振盪するプレインキュベーション緩衝液において、分
画した蛋白質のバンドをもつSDSゲルをインキュベートする。 ・ バッファーを流して捨て、充分な量の反応バッファー(RT)をかぶせ、37℃
で穏やかに振盪しながらインキュベートする(少なくとも1回バッファーをかえ
る)。 ・ 約30分間のインキュベーション後、GlcDHのバンドが赤紫に染められる。 ・ ゲルをプレインキュベーションバッファー中で洗浄し、撮影し、乾燥させる
。 ・ 必要であれば、続くクマシー染色を行い、次いでゲルを乾燥する。
【0099】例6: ECLシステム(Western ExposureTM 化学発光検出システム)を用いた免疫学的検
出: Hisタグと連結した蛋白質が2つの抗体を用いて間接的に検出される。用いら
れる第1のAbは、6×Hisでタグされた蛋白質を検出するためのRGS.His抗体
(キアゲン(QIAGEN))である。次いで得られた抗原−抗体複合体は、ペルオキ
シダーゼ(POD)標識アフィニピュア(AffiniPure)ヤギ抗マウスIgG(H+L)抗
体を用いて検出される。ECL基質混合物の添加後、結合したペルオキシダーゼが
、高感度化学発光フィルムを用いて検出され得る化学発光産物となる。
【0100】ポンソー(Ponceau)S溶液 (0.5% ポンソーS、7.5% TCA) 1.25g ポンソーS 18.75g TCA 2回蒸留水で250mlにする。10×PBSバッファー pH 7.4 14.98g リン酸水素二ナトリウム×2H2O 2.13g リン酸二水素カリウム 87.66g 塩化ナトリウム 1lにして、pHが7.4であることを確認する。 バッファーの1×濃度を用いる。
【0101】バイオメトラ(Biometra)ブロットバッファー 25mM トリス 150mM グリシン 10% メタノールブロッキング試薬 5% スキムミルク粉末 1×PBSバッファーに溶解する。
【0102】洗浄バッファー 0.1% NonidetTM P-40 (シグマ(Sigma)) 1×PBSバッファーに溶解する。 検出は次のように行なった: ・ PVDFメンブレン(Immobilon P、ミリポア(Millipore))と6×ブロッティ
ング用ろ紙をゲルのサイズに切る。 ・ PVDFメンブレンをメタノール中で15秒間、次いでバイオメトラブロットバッ
ファー中で平衡化し、同じ手順をSDSゲルとろ紙に適用する。 ・ ブロット構築:ブロットチャンバーで、3層のろ紙、メンブレン、ゲル、3
層のろ紙を組立てる(層の間の気泡は、追い出さなくてはならない。さもなけれ
ばこれらの部位で蛋白質が転写しない。) ・ ブロッティング: 1〜1.5mA/ゲルcm2、1時間
【0103】 ・ 蛋白質の転写の確認: ・ ブロッティング後、PVDFメンブレンへの蛋白質の転写は、ポンソーSでの染
色によって確認される:少なくとも2分間、穏やかに振盪しながら、シャーレ中
に0.5%ポンソーS溶液とともにメンブレンをインキュベートする。染料を流して
捨て(再使用可能)、流れる脱イオン水の下でメンブレンを脱色する。この場合
、強い蛋白質のバンドだけが染色されている。分子量マーカーはボールペンで印
をつける。
【0104】 ・ ブロットの現像: 以下の工程の間、メンブレンを決して乾燥してはならないので、全てのインキュ
ベーションは、セロシェイカー(Celloshaker)上のシャーレの中および50mlフ
ァルコン(Falcon)チューブ中のローラーキャビネット内で行なわれるべきであ
る。 (1)飽和 PBS/5%スキムミルク粉末とともにローラーキャビネット内で37℃、30分間。 (2)第1の抗体:PBS/5%スキムミルク粉末で1:2000に希釈して(体積はおよ
そ7ml/メンブレン)、37℃、1時間インキュベートする。 (3)洗浄:大量の洗浄溶液PBS/0.1% NP-40 washで、メンブレンを3×5分間
洗浄する。 (4)POD-標識Ab:PBS/5%スキムミルク粉末で1:1000に希釈して(新しいチュ
ーブ)、37℃、1時間インキュベートする。 (5)洗浄:大量の洗浄溶液PBS/0.1% NP-40 washで、メンブレンを3×5分間
洗浄する。 (6)現像:メンブレンを充分に旋回させ(乾燥させない)、プラスチックシー
トの上におき、ECL現像液(アマシャム(Amersham))で、1分間完全に覆い、メ
ンブレンを旋回させ、2重のシートの中に置き、一番上にポラロイドハイパーフ
ィルムを横たえ、そして現像する。
【0105】例7: 因子XIIIaの阻害によるトリデジン検出(本発明にしたがって改変したFinney et
al., 1997の方法): 因子XIIIaの天然基質、即ちアミノ酸のアミノ含有側鎖の代わりに、合成アミン
もまた適した蛋白質基質に組み込まれる。これら合成アミンは、検出を可能にさ
せる分子内マーカーを有する。アミン組み込みテストは、固相テストである。タ
イタープレートはカゼインで覆われる。基質ビオチンアミドペンチルアミンが因
子XIIIaによって、このカゼインに組み込まれる。カゼイン-ビオチンアミドペン
チルアミン産物は、ストレプトアビジンーアルカリホスファターゼ融合蛋白質(
strep/AP)によって検出できる。このサンドウィッチは、p-ニトロフェニルホス
フェートを用いてホスファターゼ活性を検出することをによって、達成し得る。
これは次の反応を含む:
【0106】
【外4】
【0107】 4-ニトロフェノレート(原文まま)の形成は、405nmで光度測定法により測定
され、AP活性に正比例する。ビオチンおよびストレプトアビジンの高いアフィニ
ティ相互作用は、ホスファターゼ活性が同様に因子XIIIa活性に比例することを
意味し、言い換えれば、強い吸収(黄色い色合い)は、高い因子XIIIa活性を意
味する(Janowski, 1997)。EDTAは因子XIIIaの極めて非特異的な阻害剤であり
、その補因子Ca2+はキレート錯体でEDTAによって結合される。このため、用いる
蛋白質サンプルはEDTAを含んでいてはならず、EDTA非含有プロテアーゼ阻害剤カ
クテル(ベーリンガー(Boehringer))で前処理された。
【0108】洗浄バッファー: 100mM トリス/HCl、pH 8.5溶液A: 洗浄バッファーに0.5%スキムミルク粉末を溶解する。溶液B: 洗浄バッファーに0.5mMビオチン-アミドペンチルアミン、10mM DTT、5
mM CaCl2を溶解する。溶液C: 洗浄バッファーに200mM EDTAを溶解する。溶液D: 溶液Aに1.7μg/mlのストレプトアビジン-アルカリホスファターゼを溶
解する。溶液E: 洗浄バッファーに0.01%(w/v)Triton X-100を溶解する。溶液F: 洗浄バッファーに1mg/ml p-ニトロフェニルホスフェート、5mM MgCl2
を溶解する。
【0109】コーティング: ・ サンプルの数にしたがって、タイタープレートの各ウェルに200μlの溶液A
を分配する。 37℃で30分間振盪する(サーモシェイカー(Thermoshaker))。洗浄: ・ ウェルあたり300μlの洗浄バッファーで2回洗浄する。組み込み反応: ・ ウェルあたり10〜150μlのサンプルを分配し、ウェルあたり5μlの因子XIII
aおよびウェルあたり200μlの溶液Bを加える。 37℃で30分間振盪する。停止: ・ ウェルあたり300μlの溶液C(因子XIIIa阻害)で2回洗浄する。 ・ ウェルあたり300μlの洗浄バッファーで2回洗浄する。
【0110】Strep/Ap結合(特異的): ・ ウェルあたり250μlの溶液Dを加える。 ・ RTで60分間インキュベートする。洗浄: ・ ウェルあたり300μlの溶液Eで洗浄する(共有結合していない蛋白質をはず
す)。 ・ ウェルあたり300μlの洗浄バッファーで4回洗浄する。基質: ・ ウェルあたり50μlの溶液F+ウェルあたり200μlの洗浄バッファーを加える
。 ・ RTで30分間インキュベートする。 405nmでマイクロタイタープレートリーダーにおいてコンピュータが支援する
評価を測定する。
【0111】例8: GlcDH検出の感度 定量の精製したGlcDHをSDSゲルにおいた。流した後、SDSゲルは37℃で5分間、
プレインキュベーションバッファー中でインキュベートされた。バッファーは捨
てられ、ゲルは37℃で反応バッファー中で振盪された。更なる工程において、ゲ
ルはクマシーブルーで染色された。
【0112】 反応バッファー1リットルに対し: 0.1M トリス/HCl、pH 7.5 0.5M NaCl 0.2% Triton X-100 0.8g ヨードフェニルニトロフェニルテトラゾリウムクロライド 0.05g メチルフェナジニウムメトサルフェート 0.65g NAD 50g D-(+)-グルコース一水和物 プレインキュベーションバッファー: 0.1M トリス/HCl、pH 7.5 0.5M NaCl
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ベクターpAW2の構築スキームを示す。
【図2】 ベクターpAW3の構築スキームを示す。
【図3】 ベクターpAW4の構築スキームを示す。
【図4】 SDS-PAAゲル上のGlcDHの染色を示す。
【図5】 発現GlcDH酵素の検出(15% SDS-PAAゲル、INT染色)を示す。
【図6】 pAW2発現からの連続希釈(15% SDS-PAAゲル、INT染色)を示す。
【図7】 発現したトリデジン/GlcDH融合蛋白質の検出(10% SDS-PAAゲル、
INT/CBB)を示す。
【図8】 トリデジン/Hisおよびトリデジン/His/GlcDH融合蛋白質の免疫学的
検出(10% SDS-PAAゲルから、ECL検出)およびトリデジン/His/GlcDH(10% SD
S-PAAゲル、INT-CBB染色)との比較を示す。
【図9】 GlcDHの検出感度を説明するSDSゲルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12Q 1/32 4H045 9/04 G01N 33/483 F C12Q 1/32 33/52 C G01N 27/447 33/573 A 33/483 33/68 33/52 C12N 15/00 ZNAA 33/573 G01N 27/26 315F 33/68 315G 325E C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW (71)出願人 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 リンクスヴァイラー,ヴィンフリート ドイツ連邦共和国 デー−64823 グロッ ス−ウムシュタット、バーンホフシュトラ ーセ 48 (72)発明者 ブルガー,クリスタ ドイツ連邦共和国 デー−64289 ダルム シュタット、カルソンヴェーク 23 (72)発明者 ポシュケ,オリビエ ドイツ連邦共和国 デー−65203 ヴァイ スバーデン、パラセルシュスヴェーク 7 (72)発明者 ホフマン,ウーヴェ ドイツ連邦共和国 デー−64665 アルス バッハ、ハーンライネルシュトラーセ 42 (72)発明者 ヴォルフ,アンドレア ドイツ連邦共和国 デー−68239 マンハ イム、ラーレル シュトラーセ 15アー Fターム(参考) 2G045 DA20 DA36 FB01 FB03 FB05 FB11 4B024 AA11 AA20 BA08 CA04 CA07 DA01 DA02 DA05 DA11 EA01 EA02 EA03 EA04 GA11 HA01 HA11 4B050 CC03 CC05 DD02 FF01 FF02 LL03 4B063 QA01 QA18 QQ01 QQ22 QQ79 QR33 QR57 QR59 QR74 QR80 QS05 QS16 QS26 QS36 QX02 4B065 AA01X AA15Y AA57X AA87X AB01 BA01 CA24 CA28 CA46 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 BA41 CA11 DA89 EA50 FA72 FA74

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1および第2アミノ酸配列からなる組換え体融
    合蛋白質であって、第1配列が、グルコースデヒドロゲナーゼの生物学的活性を
    有することを特徴とする、前記組換え体融合蛋白質。
  2. 【請求項2】 第2配列が、任意の組換え体蛋白質/ポリペプチドXである
    か、またはそれらの部分を示すことを特徴とする、請求項1に記載の組換え体融
    合蛋白質。
  3. 【請求項3】 さらに少なくとも1つの検出に適した他の認識配列(「タグ
    配列」)を有することを特徴とする、請求項2に記載の組換え体融合蛋白質。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の融合蛋白質をコードするこ
    とを特徴とする、DNA。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のDNAを含むことを特徴とする、発現ベク
    ター。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の発現ベクターを含むことを特徴とする、組
    換え体蛋白質/ポリペプチドを発現するための宿主細胞。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載の融合蛋白質における任意の
    組換え体蛋白質/ポリペプチドXに対する検出蛋白質としてのグルコースデヒド
    ロゲナーゼの使用。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載の融合蛋白質の構成要素とし
    ての、組換え体蛋白質/ポリペプチドXの発現用検出システムにおけるグルコー
    スデヒドロゲナーゼの、使用。
  9. 【請求項9】 1つのパートナーが請求項1〜3のいずれかに記載の組換え
    体蛋白質/ポリペプチドXに相当する、蛋白質−蛋白質相互作用を検出するため
    のグルコースデヒドロゲナーゼの使用。
  10. 【請求項10】 請求項1〜3のいずれかに記載の融合蛋白質の構成要素で
    なく、融合蛋白質における蛋白質/ポリペプチドXの第2配列に結合し得る任意
    の第3蛋白質/ポリペプチドに対する検出蛋白質としての、請求項1〜3のいず
    れかに記載の融合蛋白質におけるグルコースデヒドロゲナーゼの使用。
  11. 【請求項11】 組換え体製造工程での組換え体蛋白質/ポリペプチドXの
    発現を最適化することにおける、請求項5に記載の発現ベクターの使用。
  12. 【請求項12】 組換え体製造工程での組換え体蛋白質/ポリペプチドXの
    発現を最適化することにおける、請求項6に記載の宿主細胞の使用。
  13. 【請求項13】 ゲル電気泳動による組換え体蛋白質/ポリペプチドXの高
    速検出方法であって、請求項1〜4のいずれかに記載の融合蛋白質が調製され、
    ゲル電気泳動によって分画され、かつゲルで検出されるべき組換え体蛋白質/ポ
    リペプチドがグルコースデヒドロゲナーゼの酵素活性を介して視覚化される、前
    記方法。
  14. 【請求項14】 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PA
    GE)が、ゲル電気泳動法として用いられることを特徴とする、請求項13に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 テトラゾリウム塩に基づく呈色反応が、グルコースデヒド
    ロゲナーゼの酵素活性を検出するために用いられることを特徴とする、請求項1
    3に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ヨードフェニルニトロフェニル−フェニルテトラゾリウム
    塩(INT)またはニトロブルーテトラゾリウム塩(NBT)が、テトラゾリウ
    ム塩として用いられることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 グルコースデヒドロゲナーゼの特異的な染色に続いて、一
    般的な蛋白質染色が行なわれることを特徴とする、請求項13〜16のいずれか
    に記載の方法。
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