JP2002262883A - モノクローナル抗体の製造方法 - Google Patents

モノクローナル抗体の製造方法

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JP2002262883A
JP2002262883A JP2001070928A JP2001070928A JP2002262883A JP 2002262883 A JP2002262883 A JP 2002262883A JP 2001070928 A JP2001070928 A JP 2001070928A JP 2001070928 A JP2001070928 A JP 2001070928A JP 2002262883 A JP2002262883 A JP 2002262883A
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JP2001070928A
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Akira Ideno
晃 井手野
Tadashi Maruyama
正 丸山
Masahiro Furuya
昌弘 古谷
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Marine Biotechnology Institute Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Marine Biotechnology Institute Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、効率的な、イン・ビトロでの高特異
性、高親和性モノクローナル抗体の製造方法の提供。 【解決手段】 (a)抗体遺伝子とシャペロン様活性を
有するPPIaseをコードする遺伝子とを形質転換体
内で共発現させ、モノクローナル抗体を可溶画分として
産生させること、又は、(b)封入体として発現させた
モノクローナル抗体を、変性剤によって可溶化させ、さ
らにシャペロン様活性を有するPPIaseの共存下で
フォールディングさせることにより提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イン・ビトロでの
モノクローナル抗体の製造方法に関し、さらに詳しく
は、シャペロン様活性を有するPPIaseの機能を利
用した、安価で、高効率な、イン・ビトロでの高特異
性、高親和性モノクローナル抗体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗体は、分子量が10万Daを越える巨
大分子であり、特定の抗原物質に特異的に結合する機能
が利用され、分析用試薬、生体外診断薬等として幅広く
使用されている。抗体分子において、抗原物質との結合
に寄与している部分は、V領域(可変領域)と呼ばれ、
H鎖のV領域とL鎖のV領域とから構成されている。特
定抗原に対する抗体を取得する方法としては、ラットや
ウサギ等の実験動物に抗原物質を免疫感作させ、その血
清に含まれる抗体(ポリクロナール抗体)を得る方法
と、次に述べるモノクローナル抗体を得る方法が一般的
である。
【0003】モノクローナル抗体は、単一クローンの抗
体産生細胞が産生する抗体であり、その特徴は一次構造
が均一なことである。モノクローナル抗体は、ケーラー
とミルシュタインによるハイブリドーマ技術の確立によ
って容易に製造できるようになった。この方法では、ま
ず、所定の抗原物質をマウス等の実験動物に投与して免
疫感作を行う。次に、免疫感作された動物の脾臓から、
該抗原物質に対する抗体産生能を獲得した脾臓細胞を取
り出し、これをミエローマのような適切な腫瘍細胞と融
合させてハイブリドーマを作製する。次いで、ELIS
A等の適当な免疫分析法を用いたスクリーニングによ
り、目的の抗体物質を産生しているハイブリドーマを選
択する。その後、限界希釈法等を用いてクローニングす
ることにより、目的のモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマ株を樹立する。こうして樹立されたハイブ
リドーマを適当な培地中で培養した後、その代謝産物を
含む培地をクロマトグラフ等を用いて分離することによ
り、目的のモノクローナル抗体が得られる。
【0004】現在、ハイブリドーマ技術はモノクローナ
ル抗体を取得するための方法として汎用されているが、
この方法は、動物に対する免疫感作というイン・ビボで
の生体反応を利用しているため、必然的に実験動物の介
在を必要とする。即ち、モノクローナル抗体を取得する
ためには、実験動物を飼育維持しなければならず、煩雑
な労力を必要とするとともに、多大なコストが必要とな
る。また、この方法では、生体反応を利用しているため
に試行錯誤的な要素が含まれ、必ずしも全ての抗原物質
に対するモノクローナル抗体が製造できるとは限らない
という問題がある。
【0005】一方、近年、遺伝子工学技術が飛躍的に進
歩し、大腸菌の表層に、抗体のH鎖及びL鎖のV領域の
みを適当なリンカーを介して連結させたscFV(si
ngle chain Fv)、抗体のFab部分等を
発現することが可能となった。また、PCR法を用いて
抗体遺伝子をランダムに増幅することで抗体遺伝子のラ
イブラリーを作製、細胞外に提示させ、これらのライブ
ラリーから特定抗原に親和性を有するものをスクリーニ
ングする方法が開発されつつある(熊谷ら,タンパク質
・核酸・酵素,1998,43,159−167)。従
って、このスクリーニング法によって得られた抗体遺伝
子を、大腸菌等を用いて遺伝子工学的に発現できれば、
実験動物を用いることなく目的の抗原に対する抗体を生
産することが可能となる。
【0006】しかしながら、上記技術には、例えば、大
腸菌を用いて抗体遺伝子を大量発現させる場合、抗体の
ほとんどが不溶性のインクルージョンボディ(封入体)
として発現され、活性型を直接的に得ることはできない
という問題がある。
【0007】このため、抗体遺伝子にシグナル配列を連
結し、ペリプラズム領域に抗体を分泌発現させる方法も
提案されているが、分泌量が極めて少ない(Pluck
thun,Biothechnology,1991,
9,545)ため、実用的な方法とはいい難い。ところ
で、FabはscFVと比べて構造が安定であるため機
能性に優れているという利点を有するが、技術的な困難
性が高いためか、scFVタイプの抗体の大腸菌細胞内
での発現に関する報告(Wirts etal.,(2
000)Protein Sci.8,2245)はあ
るものの、Fabタイプの抗体の発現に関する報告は未
だない。
【0008】また、活性型の抗体を効率的に生産するた
めに、タンパク質の立体構造形成や構造変化に関与する
因子を、抗体のリフォールディングに利用することも検
討されており、例えば、特開平9−220092号公報
には、封入体として発現された抗体を、塩酸グアニジン
等で可溶化し、シャペロニンを用いてリフォールディン
グさせる方法や、抗体遺伝子をシャペロニン遺伝子と大
腸菌内で共発現させる方法が開示されている。しかしな
がら、シャペロニンをタンパク質生産に応用する場合に
は、ATP、CTP、UDPといった高エネルギー物質
を共存させる必要があり、また、シャペロニンは、目的
タンパク質と1:1のモル比率で作用するため、分子量
が100万Daに近い高分子量のシャペロニンを目的タ
ンパク質に対して非常に高濃度で用いる必要もあり、利
便性に欠け、経済性にも欠けるという問題がある。
【0009】なお、シャペロニンは、熱ショックタンパ
ク質の一群であり、細胞が温度変化等の様々な環境スト
レスにさらされた際に産生されるが、これらは、原核生
物、真核生物を問わず広く存在しており、特に、大腸菌
から産生される分子シャペロンとしてのGroEが良く
知られている。また、このGroEは、タンパク質の種
類を選ばず、非特異的にタンパク質の立体構造形成に関
与することも明らかにされている。例えば、上記Gro
Eの構成体であるGroELは、7個のサブユニットが
環状に連なったドーナツ型構造が2段に重なった、合計
14サブユニットからなる特徴的な構造を有している
が、このドーナツ構造の凹部に変性タンパク質を捕捉
し、ATP等のヌクレオチドの消費と、補助因子である
GroESの結合によって、変性タンパク質を正しい立
体構造のタンパク質へと効率的に折り畳むことが知られ
ている。
【0010】さらに、特開平11−285398号公報
には、メタノコッカス属細菌から調製したPPIase
(Peptidyl prolyl cis−tran
sisomerase)を変性タンパク質のリフォール
ディングに利用することが開示されているが、高い特異
性、親和性を要求される抗体のリフォールディングへの
適用は検討されておらず、また、変性タンパク質のリフ
ォールディング効率の点からも十分満足できるものでは
なかった。なお、PPIaseは、後述のように、ポリ
ペプチド鎖中のプロリン残基のN末端側ペプチド結合の
回転を促し、タンパク質高次構造の再生速度を促進させ
る機能(PPIase活性)を有する酵素である。
【0011】上記のとおり、実験動物を用いることな
く、目的の抗原に対する抗体を遺伝子工学的に生産する
ための方法が種々検討されているが、発現−フォールデ
ィング効率の点からは十分満足できるものではなく、高
い特異性、親和性を有するモノクローナル抗体を遺伝子
工学的に生産する方法のさらなる効率向上が望まれてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点に鑑み、安価で、高効率な、イン・
ビトロでの高特異性、高親和性モノクローナル抗体の製
造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意研究した結果、(a)抗体遺伝子とシ
ャペロン様活性を有するPPIaseをコードする遺伝
子とを形質転換体内で共発現させ、モノクローナル抗体
を可溶画分として産生させること、又は、(b)インク
ルージョンボディとして発現させたモノクローナル抗体
を、変性剤によって可溶化させ、さらにシャペロン様活
性を有するPPIaseの共存下でフォールディングさ
せることにより、上記課題が達成されることを見出し、
斯かる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0014】即ち、本発明の第1の発明によれば、抗体
遺伝子とシャペロン様活性を有するPPIaseをコー
ドする遺伝子とを含む形質転換体が提供される。
【0015】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明の形質転換体を培養して、抗体遺伝子とシャペロ
ン様活性を有するPPIaseをコードする遺伝子とを
形質転換体内で共発現させ、モノクローナル抗体を可溶
画分として産生させることを特徴とするモノクローナル
抗体の製造方法が提供される。
【0016】また、本発明の第3の発明によれば、第1
又は第2の発明において、シャペロン様活性を有するP
PIaseをコードする遺伝子が、古細菌由来FKBP
タイプPPIase遺伝子、バクテリア由来トリガーフ
ァクタータイプPPIase遺伝子、及び真核生物由来
FKBP52タイプPPIase遺伝子からなる群から
選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするモノク
ローナル抗体の製造方法が提供される。
【0017】また、本発明の第4の発明によれば、第3
の発明において、古細菌由来FKBPタイプPPIas
e遺伝子が、16〜18kDaの古細菌由来FKBPタ
イプPPIaseをコードする遺伝子であることを特徴
とするモノクローナル抗体の製造方法が提供される。
【0018】また、本発明の第5の発明によれば、第1
〜第4のいずれかの発明において、抗体遺伝子が、Fa
b遺伝子であることを特徴とするモノクローナル抗体の
製造方法が提供される。
【0019】さらに、本発明の第6の発明によれば、第
5の発明において、Fab遺伝子が、マウスIgG由来
Fab遺伝子であることを特徴とするモノクローナル抗
体の製造方法が提供される。
【0020】一方、本発明の第7の発明によれば、イン
クルージョンボディとして発現させたモノクローナル抗
体を、変性剤によって可溶化させ、さらにシャペロン様
活性を有するPPIaseの共存下でフォールディング
させることを特徴とするモノクローナル抗体の製造方法
が提供される。
【0021】また、本発明の第8の発明によれば、第7
の発明において、シャペロン様活性を有するPPIas
eが、古細菌由来FKBPタイプPPIase、バクテ
リア由来トリガーファクタータイプPPIase、及び
真核生物由来FKBP52タイプPPIaseからなる
群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする
モノクローナル抗体の製造方法が提供される。
【0022】また、本発明の第9の発明によれば、第8
の発明において、古細菌由来FKBPタイプPPIas
eが、16〜18kDaの古細菌由来FKBPタイプP
PIaseであることを特徴とするモノクローナル抗体
の製造方法が提供される。
【0023】また、本発明の第10の発明によれば、第
7〜第9のいずれかの発明において、モノクローナル抗
体が、Fabであることを特徴とするモノクローナル抗
体の製造方法が提供される。
【0024】さらに、本発明の第11の発明によれば、
第7〜第9のいずれかの発明において、モノクローナル
抗体が、マウスIgG由来のFabであることを特徴と
するモノクローナル抗体の製造方法が提供される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0026】1.PPIase(Peptidyl p
rolyl cis−trans isomeras
e) 本発明で用いられるPPIase(Peptidyl
prolyl cis−trans isomeras
e)は、シャペロン様活性を有する、古細菌由来のFK
BPタイプPPIase、バクテリア由来トリガーファ
クタータイプPPIase、及び真核生物由来52kD
a FKBPタイプPPIaseからなる群から選ばれ
た少なくとも1種のPPIaseである。
【0027】PPIaseは、免疫抑制剤として知られ
るサイクロスポリンやFK506のターゲット分子であ
り、これらの免疫抑制剤に対する感受性から、シクロフ
ィリンタイプとFKBP(FK506 binding
protein)タイプとに大別される。
【0028】また、PPIaseは、ポリペプチド鎖中
のプロリン残基のN末端側ペプチド結合のシストランス
異性化反応を触媒することにより、タンパク質高次構造
の再生速度を高める機能(PPIase活性)を有する
ことから、前記シャペロニンと同様に、タンパク質の安
定化や変性タンパク質の再生に利用できるものとして期
待されていた。
【0029】興味深いことに、古細菌由来のFKBPタ
イプPPIaseは、上記PPIase活性だけでな
く、本来シャペロニンの機能とされていた、タンパク質
巻き戻りの収量そのものを増大させる活性やタンパク質
の不可逆的凝集を抑制する活性(シャペロン様活性)を
有し(Maruyama etal.,2000, F
ront Biosci. 2000 Sep 1,
5,D821−836)、また、このシャペロン様活性
は、バクテリア由来のトリガーファクター型PPIas
e(Huang,G.−C.,etal.(2000)
Protein Sci.9,1254−1261)、
真核生物由来FKBP52タイプPPIase(Bos
e,S.,etal.(1996)Science 2
74,1715−1717)にも見られる機能である。
【0030】また、PPIaseは、シャペロニンとは
異なり、タンパク質生産への応用において、ATP等と
いった高エネルギー物質を必要とせず、分子量が小さい
ため、安価で、かつ取り扱い上の利便性も高く、さら
に、発現−フォールディングの効率も高いという特徴を
有する。
【0031】ここで、上記のシャペロン様活性は、ロダ
ネーゼやクエン酸合成酵素、リンゴ酸脱水素酵素、グル
コース−6−リン酸脱水素酵素等をモデル酵素とし(河
田1998,バイオサイエンスとインダストリー56,
593−598)、これらを6M塩酸グアニジン等のタ
ンパク質変性剤で変性処理後、PPIaseやシャペロ
ニンを含む緩衝液で変性剤を希釈した際に開始する変性
タンパク質の再生率や、変性タンパク質の凝集の抑制率
で評価することができる。変性タンパク質の再生率を評
価する方法としては、例えば、ホロビッチらの方法が
(Horowitz,1995,Methods Mo
l. Biol.40,361−368)、変性タンパ
ク質の凝集抑制を評価する方法としては、田口らの方法
(Taguchi etal.1994,J. Bio
l. Chem. 269,8529−8534)等が
それぞれ挙げられる。
【0032】なお、上記の免疫抑制剤に非感受性でアミ
ノ酸配列のホモロジーも異なるパーブリン(Parvu
lin)タイプが近年見つかってきており、また、バク
テリア由来のトリガーファクターはFKBPと相同性の
高い領域を持つため、FKBPタイプPPIaseのサ
ブクラスと位置づけられている。
【0033】本発明で用いられる古細菌由来のFKBP
タイプPPIaseとしては、例えば、アシディアヌス
(Acidianus)属、メタロスファエラ(Met
allosphaera)属、スティジオロバス(St
ygiolobus)属、スルフォロバス(Sulfo
lobus)属、スルフロコッカス(Sulfuroc
occus)属及びスルフリスファエラ(Sulfur
isphaera)属等のスルフォロバレス(Sulf
olobales)目、アエロパイラム(Aeropy
rum)属、デスルフロコッカス(Desulfuro
coccus)属、ステッテリア(Stetteri
a)属、スタフィロサーマス(Staphylothe
rmus)属、サーモディスカス(Thermodis
cus)属、イグネオコッカス(Igneococcu
s)属、サーモスファエラ(Thermosphaer
a)属、スルフォフォボコッカス(Sulfophob
ococcus)属、ハイパーサーマス(Hypert
hermus)属、パイロディクティウム(Pyrod
ictium)属、及びパイロロバス(Pyrolob
us)属等のイグネオコッカレス(Igneococc
ules)目、パイロバキュラム(Pyrobacul
um)属、サーモプロテウス(Thermoprote
us)属、サーモフィラム(Thermofilum)
属、及びカルドコッカス(Caldococcus)属
等のサーモプロテアレス(Thermoproteal
es)目、アーキオグロブス(Archaeoglob
us)属、及びフェログロブス(Ferroglobu
s)属等のアーキオグロバレス(Archaeoglo
bales)目、メタノサーマス(Methanoth
ermus)属、メタノバクテリウム(Methano
bacterium)属、メタノサーモバクター(Me
thanothermobacter)属、及びメタノ
スファエラ(Methanosphaera)属等のメ
タノバクテリアレス(Methanobacteria
les)目、メタノコッカス(Methanococc
us)属、メタノサーモコッカス(Methanoth
ermococcus)属、メタノカルドコッカス(M
ethanocaldococcus)属、及びメタノ
イグニス(Methanoignis)属等のメタノコ
ッカレス(Methanococcales)目、メタ
ノミクロバイアレス(Methanomicrobia
les)目、メタノザルチナ(Methanosarc
ina)属等のメタノザルチナレス(Methanos
arcinales)目、メタノパイラレス(Meth
anopyrales)目、パイロコッカス(Pyro
coccus)属、及びサーモコッカス(Thermo
coccus)属等のサーモコッカレス(Thermo
coccales)目、サーモプラズマ(Thermo
plasma)属、及びピクロフィラス(Picrop
hilus)属等のサーモプラスマレス(Thermo
plasmales)目、ハロバクテリウム(Halo
bacterium)属、ハロコッカス(Haloco
ccus)属、ナトゥノバクテリウム(Natrono
bacterium)属、ナトゥノコッカス(Natr
onococcus)属、ハロアーキュラ(Haloa
rcula)属、ハロフェラックス(Halofera
x)属、ハロバキュラム(Halobaculum)
属、ハロルブラム(Halorubrum)属、ナトゥ
リアルバ(Natrialba)属、ナトゥロノモナス
(Natronomonas)属、ハロジェオメトリカ
ム(Halogeometricum)属、及びハロテ
リジェナ(Haloterrigena)属等のハロバ
クテリアレス(Halobacteriales)目等
由来のPPIaseが挙げられる。
【0034】本発明においては、これら古細菌由来のP
PIaseの中でも、好熱性又は超好熱性古細菌由来の
PPIaseを使用することが好ましく、とりわけメタ
ノコッカス属、サーモコッカス属、パイロコッカス属、
サーモプラズマ属、メタノバクテリウム属由来のPPI
aseを使用することが好ましい。
【0035】また、古細菌由来のFKBPタイプのPP
Iaseは、分子量が17−18kDa程度の短いタイ
プのものと、分子量が26−33kDa程度の長いタイ
プのものとに分類される(Maruyama, T a
nd Furutani,MFront Biosc
i. 2000 Sep 1,5,D821−836;
Iida etal.,2000,Gene 256,
319−326)。本発明においては、いずれの分子量
のPPIaseを用いてもよいが、発現−リフォールデ
ィング効率の観点から、17−18kDa程度の短いも
のを用いることが好ましい。古細菌由来PPIaseの
一例として、メタノコッカス・ヤナシイ由来の18kD
a FKBPタイプPPIaseのアミノ酸配列と遺伝
子配列を、配列番号1、2にそれぞれ示す。
【0036】トリガーファクタータイプPPIase
は、ヒト由来12kDa FKBPタイプPPIase
と相同性の高い領域を有し、そのN末端とC末端に、そ
れぞれ約140アミノ酸と約200アミノ酸からなるド
メインを形成するタンパク質である(Zarnt,et
al.(1997)J.Mol.Biol.271,8
27−837)。これらは、タンパク質新生の初期段階
においてリボゾームと相互作用し、タンパク質のフォー
ルディングに関与していると言われている。本発明で用
いられるトリガーファクタータイプPPIaseとして
は、大腸菌やバチラス、サーモトガ、マイコバクテリウ
ム、マイコプラズマ等、バクテリア由来のものが挙げら
れる。バクテリア由来PPIaseの一例として、大腸
菌由来のトリガーファクタータイプPPIaseのアミ
ノ酸配列と遺伝子配列を、配列番号3、4にそれぞれ示
す。
【0037】真核生物由来のFKBPタイプPPIas
eは、分子量が約52kDaであり、p59又はHSP
56等と呼ばれる。そのアミノ酸配列は、ヒト由来12
kDa FKBPタイプPPIaseと相同性の高い領
域2つがタンデムに連なり、さらに、そのC末端側にカ
ルモジュリン結合部位を含む領域が連なった構造を有す
る(Ratajczak,T.,etal.1993,
J. Biol. Chem. 268,13187−
13192)。また、これらは、PPIase活性だけ
でなく、シャペロン様活性を持つことが報告されている
(Bose,S.,etal.(1996)Scien
ce 274,1715−1717)。本発明において
は、ヒト由来のものと相同性が高く、シャペロン様活性
を示すものであれば、いずれのFKBP52タイプPP
Iaseを用いてもよい。真核生物由来FKBPタイプ
PPIaseの一例として、ヒト由来のFKBP52タ
イプPPIaseのアミノ酸配列と遺伝子配列を、配列
番号5、6にそれぞれ示す。
【0038】本発明においては、上記PPIaseのい
ずれを用いてもよく、また2種以上を併用してもよい
が、発現−リフォールディング効率の観点からは、古細
菌由来の約16−18kDaのFKBPタイプPPIa
seを用いることが好ましい。さらに、本発明において
は、タンパク質のフォールディング効率を向上させるた
めに、ジスルフィド結合の組替えを促進する機能を有す
るPDI(プロテインジスルフィドイソメラーゼ)を併
用してもよい。
【0039】2.抗体遺伝子とPPIase遺伝子との
共発現 本発明においては、好ましい実施態様の一つとして、シ
ャペロン様活性を有するPPIase遺伝子とともに抗
体遺伝子を形質転換体内で共発現させ、抗体遺伝子の発
現産物を可溶画分に産生させる。
【0040】PPIase遺伝子とともに抗体遺伝子を
共発現させる方法としては、PPIaseをコードする
遺伝子を、例えば、pACYC系プラスミドの発現プロ
モーターの下流部に挿入し、宿主菌内に導入すればよ
い。抗体遺伝子がpET等のcolE1系のDNA複製
開始領域を持つ発現ベクターに挿入されている場合、p
ACYCベクターは同ベクターと宿主菌内で共存可能で
あるため、それぞれのプラスミドに別の薬剤耐性マーカ
ーを所有させておけば、両遺伝子が導入された形質転換
体を選別でき、また、両遺伝子はそれぞれのプロモータ
ー制御下で発現が可能となる。逆に、目的タンパク質を
pACYC系に、PPIase遺伝子をColE1系に
組み込んでもよい。もちろん、PPIase遺伝子と抗
体遺伝子を、一つの発現ベクター上に直列に挿入し、1
つ又は2種以上のプロモーターで発現を制御してもよ
い。両遺伝子を含む形質転換体を適当な培地で培養し、
両遺伝子の発現を誘導すれば、PPIaseのPPIa
se活性及びシャペロン様活性等の効果により、抗体の
ミスフォールディングが抑制されるとともに、抗体の封
入体形成が妨げられ、可溶性画分に抗体が高効率に産生
される。
【0041】3.封入体のリフォールディング 本発明においては、好ましい他の実施態様の一つとし
て、大腸菌等の形質転換体によって封入体として発現さ
せたモノクローナル抗体を変性剤によって可溶化し、シ
ャペロン様活性を有するPPIaseの共存下でリフォ
ールディングさせる。
【0042】封入体は、不溶性のため、菌体を超音波破
砕し、その不溶性画分を精製することで得られ、尿素又
は塩酸グアニジン等を用いて可溶化することができる。
可溶化した抗体をリフォールディングするには、可溶化
した目的の抗体を上記のPPIaseと共存させればよ
い。具体的には、封入体として発現した抗体を、あらか
じめ8M尿素や6M塩酸グアニジンで可溶化しておき、
PPIaseを含む緩衝液で30−200倍に希釈すれ
ばよい。必要に応じて、緩衝液にはDTT等の様な還元
剤やEDTA等のようなキレート剤等を加えておいても
よい。抗体とPPIaseの混合比率は、モル比で、抗
体1に対して、通常0.01−100、好ましくは0.
1−30である。
【0043】4.抗体 本発明の製造方法が適用可能な抗体としては、いずれの
動物種由来の抗体であっても、いずれのサブクラスの抗
体であってもよく、また、抗体全長であっても、Fa
b、scFV等であってもよい。本発明の製造方法は、
Fabの産生、特に、マウス由来IgGからのFabの
産生に好適に用いることができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の製造方法をさらに詳細に説明
するために、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発
明は、これらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0045】〔実施例1〕サーモコッカスsp.KS−
1由来FKBPタイプPPIaseのシャペロン様活性 Thermoplasma acidophilum由
来クエン酸合成酵素(以後CSという;Sigma社)
を6M塩酸グアニジン及び5mM DTTを含む25m
Mリン酸ナトリウム(pH7.0)中に溶解し、50℃
で30分変性させた。この変性CS 1に対し、特開平
11−318464号公報記載のサーモコッカスsp.
KS−1由来FKBPタイプPPIase(以後TcF
K)1.5−30倍量を含む25mMリン酸ナトリウム
(pH7.0)で40倍に希釈することによりフォール
ディングを開始させた。反応は50℃で50分間(図1
−1)、及び、30℃にて90分間(図1−2)行っ
た。反応中のCSの最終濃度は0.33μMとした。C
Sの活性は文献[Srere,P.A.,etal.,
(1963)Acta Chem. Scand. 1
7,S129−S134;Furutani,M.,e
tal.,(1998)J. Biol.Chem.
273,28399−28407]に従って測定し、ネ
イティブ型CSの活性を100%として相対評価した。
50℃の実験に関しては、TcFKの代わりにRNas
eT1を、30℃の実験ではBSA及びヒト12kDa
FKBPタイプPPIaseをそれぞれ比較例として
用いた。図1−1に示すとおり、TcFKは変性したC
Sのフォールディング収量を上げるシャペロン様活性を
示した。比較例として用いたRNaseT1にはシャペ
ロン様活性は見られなかった。また、図1−2に示すよ
うに、30℃においてもTcFKはCSのフォールディ
ング収量を向上させたのに対し、BSA及びヒト12k
Da FKBPタイプPPIaseにはシャペロン様活
性は見られなかった。
【0046】〔実施例2〕サーモコッカスsp.KS−
1由来FKBPタイプPPIase及びその発現ユニッ
トのクローニング 特開平11−318464号公報記載のサーモコッカス
sp.KS−1由来FKBPタイプPPIase(Tc
FK)の発現用プラスミドpEFE1−3を鋳型とし、
T7プロモーターを上流に含むTcFK遺伝子をPCR
法によって増幅した。遺伝子増幅用のプライマーとし
て、TcFK−Fc2及びTcFK−Rc1をそれぞれ
用いた(表1)。また、PCRの反応組成及び反応サイ
クルは、それぞれ表2び表3に示すとおりである。DN
Aポリメラーゼは、TaKaRa社Ex.Taqを使用
した。PCR法によって得られた増幅産物を、2%アガ
ロースゲル電気泳動により分離後、DNA断片を含むバ
ンド部分を切り出し、フェノール・クロロホルム処理及
びエタノール沈殿により目的DNAの抽出を行った。D
NA断片を滅菌水に溶解し、各約10〜100ngに対
して10倍量のpT7 blue Tプラスミドベクタ
ー(Novegen)を加え、さらに16℃にて1時間
処理することによりDNA断片をライゲーションした。
上記ライゲーション液をコンピテントセル大腸菌JM1
09株に加えることによりトランスフォーメーションし
た。これら菌株の懸濁液を100μgml−1アンピシ
リンナトリウム、100μM IPTG及び0.004
% X−Galを含有するLB寒天培地に接種し、一晩
37℃にて培養し、得られたホワイトコロニーについ
て、その菌株のプラスミドDNAを鋳型とするPCRを
行い、DNA断片に対応するプライマーで増幅されるコ
ロニーを陽性コロニーとした。陽性コロニーからpT7
プラスミドDNAを回収した後、プラスミドを鋳型と
し、BIG Dye(PERKIN−ELMER)を用
いたシーケンス反応(プライマーはT7プロモータープ
ライマー及びU−19リバースプライマー)を行うこと
により、得られたPCR産物の塩基配列を決定した。こ
の配列をサーモコッカスsp.KS−1のTcFK遺伝
子の塩基配列、及びT7プロモータ領域のそれと比較し
た結果、その遺伝子の配列と相違ないことを確認した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】〔実施例3〕サーモコッカスsp.KS−
1由来FKBPタイプPPIaseの発現系構築 PPIase遺伝子及びT7プロモータ領域を含むpT
7 blueプラスミドDNAについて制限酵素処理を
行い、PPIase遺伝子発現ユニットをコードするD
NA断片の切り出しを行った。制限酵素はSph I及
びBamHIの組み合わせを用いた。切断した遺伝子断
片は2%アガロースゲルにより、分離・抽出した後、あ
らかじめ制限酵素処理したpACYC184プラスミド
DNA(和光純薬)にライゲーションした。得られたラ
イゲーション反応液を100μgml−1クロラムフェ
ニコールを含有するLB寒天培地に接種し、一晩37℃
にて培養し、得られたコロニーについて、その菌株のプ
ラスミドDNAを鋳型とするPCRを行い、DNA断片
に対応するプライマーで増幅されるコロニーを陽性コロ
ニーとした。PPIase遺伝子を含む陽性コロニーか
らpACYC184プラスミドDNAを回収した。
【0051】〔実施例4〕マウス由来抗−卵白リゾチー
ム(HEL)Fab遺伝子のクローニング Ibaらによって構築されたAnti−HEL−Fab
発現用プラスミドpAALFabを鋳型とし(Iba,
Y., etal.1997,Gene 194,35
−46)、H鎖及びL鎖をPCR法によって増幅した。
遺伝子増幅用のプライマーとして、H鎖についてはHE
LVH−F1及びHELVH−R1を、L鎖については
HELVL−F1及びHELVL−R1をそれぞれ用い
た(表4)。また、PCRの反応組成及び反応サイクル
は、それぞれ表5び表6に示とおりである。DNAポリ
メラーゼは、TaKaRa社Ex.Taqを使用した。
PCR法によって得られた各々の増幅産物を、2%アガ
ロースゲル電気泳動により分離後、DNA断片を含むバ
ンド部分を切り出し、フェノール・クロロホルム処理及
びエタノール沈殿により目的DNAの抽出を行った。H
鎖及びL鎖それぞれのDNA断片を滅菌水に溶解し、各
約10〜100ngに対して10倍量のpT7 blu
e Tプラスミドベクター(Novegen)を加え、
さらに16℃にて1時間処理することによりそれぞれの
DNA断片をライゲーションした。上記ライゲーション
液をそれぞれのコンピテントセル大腸菌JM109株に
加えることによりトランスフォーメーションした。これ
ら菌株の懸濁液を100μgml−1アンピシリンナト
リウム、100μM IPTG及び0.004%X−G
alを含有するLB寒天培地に接種し、一晩37℃にて
培養し、得られたホワイトコロニーについて、その菌株
のプラスミドDNAを鋳型とするPCRを行い、DNA
断片に対応するプライマーで増幅されるコロニーを陽性
コロニーとした。それぞれの陽性コロニーからpT7プ
ラスミドDNAを回収した後、プラスミドを鋳型とし、
BIG Dye(PERKIN−ELMER)を用いた
シーケンス反応(プライマーはT7プロモータープライ
マー及びU−19リバースプライマー)を行うことによ
り、得られたPCR産物の塩基配列を決定した。この配
列をAnti−HEL−Fab H鎖 、及びL鎖の遺
伝子の塩基配列と比較した結果、それらの遺伝子の配列
と相違ないことを確認した。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】〔実施例5〕マウス由来抗−卵白リゾチー
ム(HEL)Fab遺伝子の発現系構築 Anti−HEL−Fab H鎖、及び、L鎖をコード
する遺伝子を含むそれぞれのpT7 blueプラスミ
ドDNAについて制限酵素処理を行い、Anti−HE
L−Fab遺伝子断片の切り出しを行った。制限酵素は
H鎖についてはNde I及びHind IIIの組み
合わせを、L鎖についてはHind III及びBam
HIをそれぞれ用いた。切断した遺伝子断片はそれぞ
れ2%アガロースゲルにより、分離・抽出した後、H鎖
及びL鎖の順であらかじめ制限酵素(Nde I及びB
am HI)処理したpET21aプラスミドDNA
(Novagen)にライゲーションした。得られたラ
イゲーション反応液をコンピテントセル大腸菌JM10
9株に加えることによりトランスフォーメーションした
後、H鎖及びL鎖双方のAnti−Hel−Fab遺伝
子を含む陽性コロニーからpET21aプラスミドDN
Aを回収した。
【0056】〔実施例6〕PPIase遺伝子とFab
遺伝子の共発現 実施例3及び実施例5で得られたTcFK遺伝子を含む
pACYC184プラスミド、及びAnti−HEL−
Fab遺伝子を含むpET21aプラスミドの共発現を
試みた。両プラスミドをコンピテントセル大腸菌BL2
1(DE3)株に加えることによりトランスフォーメー
ションした後、100μg/mlアンピシリン及びクロ
ラムフェニコールを含む寒天培地にて培養した。得られ
たコロニーを2×YT培地(Yeast Extrac
t 16gL−1,BACTOTRYPTON 20g
−1,NaCl 5gL−1,アンピシリン 100
μgml−1, クロラムフェニコール 100μgm
−1,pH7.5)700mlに接種した。35℃で
回転培養(110rpm)した後、OD600が0.7
となった時点で100mM IPTGを添加することに
より、TcFK及びAnti−HEL−Fabの発現を
誘導した。遠心分離(10000rpm×10min)
にて菌体を回収した。得られた菌体は1mM EDTA
を含む25mM HEPES緩衝液(pH6.8)20
mlに懸濁し、−20℃にて一晩凍結保存した。菌体を
超音波破砕後、上清及び沈澱画分に分離し、それぞれを
SDS−PAGEに供した(図2)。なお、図2−1中
のレーン1はTcFK及びAnti−HEL−Fabを
共発現させた大腸菌液、レーン2及び3は、それぞれ、
その破砕液上清及び沈澱画分である。また、レーン4
は、実施例4にて、大腸菌にTcFK遺伝子を組み込ま
ず、クロラムフェニコールを除いた2xYT培地で培養
した大腸菌の菌液である(比較例)。また、レーン5及
び6は、それぞれ、その破砕液上清及び沈澱画分であ
る。TcFKを発現させなかった場合、Anti−HE
L−Fab遺伝子は不溶性画分に発現した(レーン
6)。また、図2−2に示すように、発現したAnti
−HEL−Fabを、anti−mouse IgG抗
体を用いたウエスタンブロッティングにより確認した。
上記のように、従来封入体としてしか発現しなかった抗
体遺伝子を、TcFK遺伝子との共発現により、可溶画
分に産生することが可能となった。
【0057】〔実施例7〕Fabの活性測定 得られたFabの活性は、HELを抗原とするELIS
A法において、1次抗体として機能するか否かで評価し
た。すなわち、96穴プレートに0.1mg/mlニワ
トリ卵白リゾチーム(HEL)溶液100μlを添加
し、30℃にて3時間インキュベーションすることによ
り、HELを固定化した。PBS緩衝液(pH7.0)
にてプレートを洗浄後、ブロックエース(大日本製薬)
を含むPSB緩衝液でブロッキングした(4℃、オーバ
ーナイト)。PBSにて洗浄後、実施例6のTcFKと
の共発現の結果得られた可溶性Anti−HEL−Fa
bを含む大腸菌上清液及び10%ブロックエースを含む
PBSを1次抗体液として用い、室温にて3時間インキ
ュベートした。PBSにて洗浄後、2次抗体として0.
1% Anti−マウスIgG−HRPコンジュゲート
(フナコシ)を含むPBS緩衝液でインキュベート(2
時間、30℃)した。PBSにて洗浄後、HRPの基質
としてABTS液(フナコシ)100μlを加え、30
分間インキュベートし、OD405を測定した。得られ
た結果を図3に示す。TcFKと共発現させたAnti
−HEL−Fabを含む大腸菌破砕液を1次抗体液とし
て用いた場合、抗原に特異的に結合することが明らかで
ある(■)。TcFKと共発現させたAnti−HEL
−Fabを含む大腸菌破砕液の代わりに、共発現させな
かった大腸菌破砕液を用いた場合と比べ(□)、有意に
一次抗体として機能していることが明らかである。
【0058】〔実施例8〕封入体のフォールディングと
活性評価 実施例6で得られたAnti−HEL−Fabの封入体
を精製し、6Mグアニジン塩酸を含むPBS緩衝液(p
H7.0)で1時間室温にてインキュベーションするこ
とにより、封入体を可溶化させた。この変性Anti−
HEL−Fab1に対し、20倍量のTcFKを含む2
5mM リン酸ナトリウム(pH7.0)で40倍に希
釈することにより、Anti−HEL−Fabのフォー
ルディングを開始させた。反応は30℃で90分間行っ
た。得られた反応溶液を実施例7に記載した方法によ
り、フォールディングしたAnti−HEL−Fabが
一次抗体として機能するか否かを検討した。実施例7で
用いた大腸菌破砕液の代わりに、上記反応溶液を用いて
ELISAにて評価した。結果を図4に示す。TcFK
と反応させたAnti−HEL−Fabは(■)、作用
させなかったものと比べ(□)、有意に一次抗体として
機能していることが明らかである。これらは抗原がない
場合、全く反応せず、高い特異性を示した。
【0059】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、実験動
物を用いることなく、高効率に高特異性、高親和性のモ
ノクローナル抗体を調製することができる。また、本発
明によれば、抗体遺伝子と他のタンパク質やペプチド等
をコードする遺伝子とを結合させることにより、多機能
な抗体を調製することも可能となる。得られた抗体は、
基礎研究分野だけでなく、診断分野、医療分野等の応用
面においても極めて有用である。
【0060】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Sekisui Chemical Co.,Ltd <110> Marine Biotechnology Institute <130> 01P00164 <160> 6 <210> 1 <211> 157 <212> PRT <213> Methanococcus jannaschii <400> 1 Met Ile Asn Leu Ile Lys Lys Gly Asp Tyr Val Lys Val Asp Tyr Ile 1 5 10 15 Leu Glu Val Asp Gly Lys Val Ile Asp Thr Ser Ile Glu Glu Val Ala 20 25 30 Lys Glu Asn Lys Ile Tyr Tyr Pro Glu Arg Glu Tyr Glu Pro Ile Gly 35 40 45 Phe Ile Val Gly Asn Gly Glu Leu Ile Glu Gly Phe Glu Glu Ala Val 50 55 60 Ile Gly Met Glu Val Gly Glu Glu Lys Thr Val Thr Ile Pro Pro Glu 65 70 75 80 Lys Gly Tyr Gly Leu Arg Asp Glu Arg Leu Ile Gln Glu Ile Pro Lys 85 90 95 Glu Met Phe Ala Asp Ala Asp Phe Glu Pro Gln Glu Gly Met Leu Ile 100 105 110 Leu Ala Ser Gly Ile Pro Ala Lys Ile Ile Lys Val Thr Asp Asp Thr 115 120 125 Val Thr Leu Asp Phe Asn His Glu Leu Ala Gly Lys Glu Leu Lys Phe 130 135 140 Thr Ile Lys Val Arg Asp Val Gln Pro Ala Glu Ser Glu 145 150 155 <210> 2 <211> 471 <212> DNA <213> Methanococcus jannaschii <400> 2 atg att aac ttg att aaa aaa ggt gac tat gtc aaa gta gat tat ata 48 tta gaa gta gat gga aaa gtt att gac aca tca att gaa gaa gta gct 96 aaa gaa aat aaa ata tac tat cct gaa aga gaa tat gag cca att gga 144 ttt att gta ggt aat gga gaa tta atc gaa ggt ttt gaa gag gct gtt 192 ata ggc atg gaa gtt gga gaa gaa aaa act gta aca att cct cct gaa 240 aaa ggt tat gga ctt aga gat gag aga tta atc caa gaa ata cct aag 288 gaa atg ttt gct gat gct gac ttt gaa cca cag gag gga atg tta atc 336 tta gcc agt gga att cct gca aag ata ata aaa gtt act gat gat act 384 gta act tta gac ttt aac cac gag ctt gct gga aaa gaa tta aaa ttc 432 aca ata aaa gta aga gat gtc cag cca gct gag tca gaa taa 471 <210> 3 <211> 432 <212> PRT <213> Escherichia coli <400> 3 Met Gln Val Ser Val Glu Thr Thr Gln Gly Leu Gly Arg Arg Val Thr 1 5 10 15 Ile Thr Ile Ala Ala Asp Ser Ile Glu Thr Ala Val Lys Ser Glu Leu 20 25 30 Val Asn Val Ala Lys Lys Val Arg Ile Asp Gly Phe Arg Lys Gly Lys 35 40 45 Val Pro Met Asn Ile Val Ala Gln Arg Tyr Gly Ala Ser Val Arg Gln 50 55 60 Asp Val Leu Gly Asp Leu Met Ser Arg Asn Phe Ile Asp Ala Ile Ile 65 70 75 80 Lys Glu Lys Ile Asn Pro Ala Gly Ala Pro Thr Tyr Val Pro Gly Glu 85 90 95 Tyr Lys Leu Gly Glu Asp Phe Thr Tyr Ser Val Glu Phe Glu Val Tyr 100 105 110 Pro Glu Val Glu Leu Gln Gly Leu Glu Ala Ile Glu Val Glu Lys Pro 115 120 125 Ile Val Glu Val Thr Asp Ala Asp Val Asp Gly Met Leu Asp Thr Leu 130 135 140 Arg Lys Gln Gln Ala Thr Trp Lys Glu Lys Asp Gly Ala Val Glu Ala 145 150 155 160 Glu Asp Arg Val Thr Ile Asp Phe Thr Gly Ser Val Asp Gly Glu Glu 165 170 175 Phe Glu Gly Gly Lys Ala Ser Asp Phe Val Leu Ala Met Gly Gln Gly 180 185 190 Arg Met Ile Pro Gly Phe Glu Asp Gly Ile Lys Gly His Lys Ala Gly 195 200 205 Glu Glu Phe Thr Ile Asp Val Thr Phe Pro Glu Glu Tyr His Ala Glu 210 215 220 Asn Leu Lys Gly Lys Ala Ala Lys Phe Ala Ile Asn Leu Lys Lys Val 225 230 235 240 Glu Glu Arg Glu Leu Pro Glu Leu Thr Ala Glu Phe Ile Lys Arg Phe 245 250 255 Gly Val Glu Asp Gly Ser Val Glu Gly Leu Arg Ala Glu Val Arg Lys 260 265 270 Asn Met Glu Arg Glu Leu Lys Ser Ala Ile Arg Asn Arg Val Lys Ser 275 280 285 Gln Ala Ile Glu Gly Leu Val Lys Ala Asn Asp Ile Asp Val Pro Ala 290 295 300 Ala Leu Ile Asp Ser Glu Ile Asp Val Leu Arg Arg Gln Ala Ala Gln 305 310 315 320 Arg Phe Gly Gly Asn Glu Lys Gln Ala Leu Glu Leu Pro Arg Glu Leu 325 330 335 Phe Glu Glu Gln Ala Lys Arg Arg Val Val Val Gly Leu Leu Leu Gly 340 345 350 Glu Val Ile Arg Thr Asn Glu Leu Lys Ala Asp Glu Glu Arg Val Lys 355 360 365 Gly Leu Ile Glu Glu Met Ala Ser Ala Tyr Glu Asp Pro Lys Glu Val 370 375 380 Ile Glu Phe Tyr Ser Lys Asn Lys Glu Leu Met Asp Asn Met Arg Asn 385 390 395 400 Val Ala Leu Glu Glu Gln Ala Val Glu Ala Val Leu Ala Lys Ala Lys 405 410 415 Val Thr Glu Lys Glu Thr Thr Phe Asn Glu Leu Met Asn Gln Gln Ala 420 425 430 <210> 4 <211> 1296 <212> DNA <213> Escherichia coli <400> 4 atg caa gtt tca gtt gaa acc act caa ggc ctt ggc cgc cgt gta acg 48 att act atc gct gct gac agc atc gag acc gct gtt aaa agc gag ctg 96 gtc aac gtt gcg aaa aaa gta cgt att gac ggc ttc cgc aaa ggc aaa 144 gtg cca atg aat atc gtt gct cag cgt tat ggc gcg tct gta cgc cag 192 gac gtt ctg ggt gac ctg atg agc cgt aac ttc att gac gcc atc att 240 aaa gaa aaa atc aat ccg gct ggc gca ccg act tat gtt ccg ggc gaa 288 tac aag ctg ggt gaa gac ttc act tac tct gta gag ttt gaa gtt tat 336 ccg gaa gtt gaa ctg cag ggt ctg gaa gcg atc gaa gtt gaa aaa ccg 384 atc gtt gaa gtg acc gac gct gac gtt gac ggc atg ctg gat act ctg 432 cgt aaa cag cag gcg acc tgg aaa gaa aaa gac ggc gct gtt gaa gca 480 gaa gac cgc gta acc atc gac ttc acc ggt tct gta gac ggc gaa gag 528 ttc gaa ggc ggt aaa gcg tct gat ttc gta ctg gcg atg ggc cag ggt 576 cgt atg atc ccg ggc ttt gaa gac ggt atc aaa ggc cac aaa gct ggc 624 gaa gag ttc acc atc gac gtg acc ttc ccg gaa gaa tac cac gca gaa 672 aac ctg aaa ggt aaa gca gcg aaa ttc gct atc aac ctg aag aaa gtt 720 gaa gag cgt gaa ctg ccg gaa ctg act gca gaa ttc atc aaa cgt ttc 768 ggc gtt gaa gat ggt tcc gta gaa ggt ctg cgc gct gaa gtg cgt aaa 816 aac atg gag cgc 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Trp Leu Leu Asp Gly 50 55 60 Thr Lys Phe Asp Ser Ser Leu Asp Arg Lys Asp Lys Phe Ser Phe Asp 65 70 75 80 Leu Gly Lys Gly Glu Val Ile Lys Ala Trp Asp Ile Ala Ile Ala Thr 85 90 95 Met Lys Val Gly Glu Val Cys His Ile Thr Cys Lys Pro Glu Tyr Ala 100 105 110 Tyr Gly Ser Ala Gly Ser Pro Pro Lys Ile Pro Pro Asn Ala Thr Leu 115 120 125 Val Phe Glu Val Glu Leu Phe Glu Phe Lys Gly Glu Asp Leu Thr Glu 130 135 140 Glu Glu Asp Gly Gly Ile Ile Arg Arg Ile Gln Thr Arg Gly Glu Gly 145 150 155 160 Tyr Ala Lys Pro Asn Glu Gly Ala Ile Val Glu Val Ala Leu Glu Gly 165 170 175 Tyr Tyr Lys Asp Lys Leu Phe Asp Gln Arg Glu Leu Arg Phe Glu Ile 180 185 190 Gly Glu Gly Glu Asn Leu Asp Leu Pro Tyr Gly Leu Glu Arg Ala Ile 195 200 205 Gln Arg Met Glu Lys Gly Glu His Ser Ile Val Tyr Leu Lys Pro Ser 210 215 220 Tyr Ala Phe Gly Ser Val Gly Lys Glu Lys Phe Gln Ile Pro Pro Asn 225 230 235 240 Ala Glu Leu Lys Tyr Glu Leu His Leu Lys Ser Phe Glu Lys Ala Lys 245 250 255 Glu Ser Trp Glu Met Asn Ser Glu Glu Lys Leu Glu Gln Ser Thr Ile 260 265 270 Val Lys Glu Arg Gly Thr Val Tyr Phe Lys Glu Gly Lys Tyr Lys Gln 275 280 285 Ala Leu Leu Gln Tyr Lys Lys Ile Val Ser Trp Leu Glu Tyr Glu Ser 290 295 300 Ser Phe Ser Asn Glu Glu Ala Gln Lys Ala Gln Ala Leu Arg Leu Ala 305 310 315 320 Ser His Leu Asn Leu Ala Met Cys His Leu Lys Leu Gln Ala Phe Ser 325 330 335 Ala Ala Ile Glu Ser Cys Asn Lys Ala Leu Glu Leu Asp Ser Asn Asn 340 345 350 Glu Lys Gly Leu Phe Arg Arg Gly Glu Ala His Leu Ala Val Asn Asp 355 360 365 Phe Glu Leu Ala Arg Ala Asp Phe Gln Lys Val Leu Gln Leu Tyr Pro 370 375 380 Asn Asn Lys Ala Ala Lys Thr Gln Leu Ala Val Cys Gln Gln Arg Ile 385 390 395 400 Arg Arg Gln Leu Ala Arg Glu Lys Lys Leu Tyr Ala Asn Met Phe Glu 405 410 415 Arg Leu Ala Glu Glu Glu Asn Lys Ala Lys Ala Glu Ala Ser Ser Gly 420 425 430 Asp His Pro Thr Asp Thr Glu Met Lys Glu Glu Gln Lys Ser Asn Thr 435 440 445 Ala Gly Ser Gln Ser Gln Val Glu Thr Glu Ala 450 455 <210> 6 <211> 1377 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 6 atg aca gcc gag gag atg aag gcg acc gag agc ggg gcg cag tcg gcg 48 ccg ctg ccc atg gag gga gtg gac atc agc ccc aaa cag gac gaa ggc 96 gtg ctg aag gtc atc aag aga gag ggc aca ggt aca gag atg ccc atg 144 att ggg gac cga gtc ttt gtc cac tac act ggc tgg cta tta gat ggc 192 aca aag ttt gac tcc agt ctg gat cgc aag gac aaa ttc tcc ttt gac 240 ctg gga aaa ggg gag gtc atc aag gct tgg gac att gcc ata gcc acc 288 atg aag gtg ggg gag gtg tgc cac atc acc tgc aaa cca gaa tat gcc 336 tac ggt tca gca ggc agt cct cca aag att ccc ccc aat gcc acg ctt 384 gta ttt gag gtg gag ttg ttt gag ttt aag gga gaa gat ctg acg gaa 432 gag gaa gat ggc gga atc att cgc aga ata cag act cgc ggt gaa ggc 480 tat gct aag ccc aat gag ggt gct atc gtg gag gtt gca ctg gaa ggg 528 tac tac aag gac aag ctc ttt gac cag cgg gag ctc cgc ttt gag att 576 ggc gag ggg gag aac ctg gat ctg cct tat ggt ctg gag agg gcc att 624 cag cgc atg gag aaa gga gaa cat tcc atc gtg tac ctc aag ccc agc 672 tat gct ttt ggc agt gtt ggg aag gaa aag ttc caa atc cca cca aat 720 gct gag ctg aaa tat gaa tta cac ctc aag agt ttt gaa aag gcc aag 768 gag tct tgg gag atg aat tca gaa gag aag ctg gaa cag agc acc ata 816 gtg aaa gag cgg ggc act gtg tac ttc aag gaa ggt aaa tac aag caa 864 gct tta cta cag tat aag aag atc gtg tct tgg ctg gaa tat gag tct 912 agt ttt tcc aat gag gaa gca cag aaa gca cag gcc ctt cga ctg gcc 960 tct cac ctc aac ctg gcc atg tgt cat ctg aaa cta cag gcc ttc tct 1008 gct gcc att gaa agc tgt aac aag gcc cta gaa ctg gac agc aac aac 1056 gag aag ggc ctc ttc cgc cgg gga gag gcc cac ctg gcc gtg aat gac 1104 ttt gaa ctg gca cgg gct gat ttc cag aag gtc ctg cag ctc tac ccc 1152 aac aac aaa gcc gcc aag acc cag ctg gct gtg tgc cag cag cgg atc 1200 cga agg cag ctt gcc cgg gag aag aag ctc tat gcc aat atg ttt gag 1248 agg ctg gct gag gag gag aac aag gcc aag gca gag gct tcc tca gga 1296 gac cat ccc act gac aca gag atg aag gag gag cag aag agc aac acg 1344 gca ggg agc cag tct cag gtg gag aca gaa gca tag 1377
【図面の簡単な説明】
【図1】サーモコッカスsp.KS−1由来FKBPタ
イプPPIaseのシャペロン様活性を示す図である。
【図2】古細菌由来FKBP型PPIaseとマウス由
来Anti−HEL−Fabの共発現を示す図である。
【図3】共発現で得られたAnti−HEL−Fabの
活性を示す図である。
【図4】封入体をリフォールディングして得られたAn
ti−HEL−Fabの活性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12N 9/90 C12P 21/08 (C12P 21/08 // C12N 9/90 C12R 1:01) (C12P 21/08 C12N 15/00 ZNAA C12R 1:01) 5/00 A (72)発明者 丸山 正 岩手県釜石市平田第3地割75番1 株式会 社バイオテクノロジー研究所釜石研究所内 (72)発明者 古谷 昌弘 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 AA20 BA07 BA43 CA04 DA06 EA04 GA11 HA01 4B050 CC07 DD02 EE10 LL05 4B064 AG27 CA02 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01Y AA26X AA91Y AB01 AC14 BA02 BC50 CA25 CA44 CA46 4H045 AA20 BA10 CA11 CA42 DA76 DA89 EA20 EA50 FA67 FA74

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体遺伝子とシャペロン様活性を有する
    PPIaseをコードする遺伝子とを含む形質転換体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の形質転換体を培養し
    て、抗体遺伝子とシャペロン様活性を有するPPIas
    eをコードする遺伝子とを形質転換体内で共発現させ、
    モノクローナル抗体を可溶画分として産生させることを
    特徴とするモノクローナル抗体の製造方法。
  3. 【請求項3】 シャペロン様活性を有するPPIase
    をコードする遺伝子が、古細菌由来FKBPタイプPP
    Iase遺伝子、バクテリア由来トリガーファクタータ
    イプPPIase遺伝子、及び真核生物由来FKBP5
    2タイプPPIase遺伝子からなる群から選ばれた少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のモノクローナル抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 古細菌由来FKBPタイプPPIase
    遺伝子が、16〜18kDaの古細菌由来FKBPタイ
    プPPIaseをコードする遺伝子であることを特徴と
    する請求項3に記載のモノクローナル抗体の製造方法。
  5. 【請求項5】 抗体遺伝子が、Fab遺伝子であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモノ
    クローナル抗体の製造方法。
  6. 【請求項6】 Fab遺伝子が、マウスIgG由来Fa
    b遺伝子であることを特徴とする請求項5に記載のモノ
    クローナル抗体の製造方法。
  7. 【請求項7】 インクルージョンボディとして発現させ
    たモノクローナル抗体を、変性剤によって可溶化させ、
    さらにシャペロン様活性を有するPPIaseの共存下
    でフォールディングさせることを特徴とするモノクロー
    ナル抗体の製造方法。
  8. 【請求項8】 シャペロン様活性を有するPPIase
    が、古細菌由来FKBPタイプPPIase、バクテリ
    ア由来トリガーファクタータイプPPIase、及び真
    核生物由来FKBP52タイプPPIaseからなる群
    から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項7に記載のモノクローナル抗体の製造方法。
  9. 【請求項9】 古細菌由来FKBPタイプPPIase
    が、16〜18kDaの古細菌由来FKBPタイプPP
    Iaseであることを特徴とする請求項8に記載のモノ
    クローナル抗体の製造方法。
  10. 【請求項10】 モノクローナル抗体が、Fabである
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    モノクローナル抗体の製造方法。
  11. 【請求項11】 Fabが、マウスIgG由来のFab
    であることを特徴とする請求項10に記載のモノクロー
    ナル抗体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005063964A1 (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Sekisui Chemical Co., Ltd. FKBP型PPIase、発現ベクター、形質転換体、融合タンパク質、融合タンパク質の製造方法、目的タンパク質の製造方法、FKBP型PPIaseの精製方法、及び融合タンパク質の精製方法
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