JP2002537858A - 核酸の配列を直接決定するための方法 - Google Patents

核酸の配列を直接決定するための方法

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デレック ライル ステンプル,
ニアル アントニー アーメス,
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    • G01N21/648Specially adapted constructive features of fluorimeters using evanescent coupling or surface plasmon coupling for the excitation of fluorescence

Abstract

(57)【要約】 本発明は、同時に並行して、多くの単一核酸分子のヌクレオチド配列を決定するために使用される新規な配列決定装置および方法を提供する。本発明の方法および装置は、迅速な、効率的な費用の、高生産性方法を提供し、それにより、任意の供給源に由来する核酸分子が、前のサンプルの増幅または前の任意の配列情報の知識を伴わずに、容易に配列決定され得る。 本発明は、核酸サンプルを配列決定するための方法に関する。より詳細には、本発明は、増幅;配列決定プライマーを生成するためのいくつかのヌクレオチド配列に関する先行知識;および労働集約的な電気泳動技術、の必要性なしに、配列決定するための方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、核酸サンプルを配列決定するための方法に関する。より詳細には、
本発明は、増幅;配列決定プライマーを生成するためのいくつかのヌクレオチド
配列に関する先行知識;および労働集約的な電気泳動技術、の必要性なしに、配
列決定するための方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 核酸サンプルの配列決定は、近代の分子生物学技術において重要な分析技術で
ある。DNA配列決定のための信頼性のある方法の開発は、遺伝子の機能および
制御の理解のために、ならびに分子生物学の多くの基本的技術の適用のために重
要であった。これらの方法はまた、ゲノム分析および多くの非研究適用(例えば
、遺伝子同定、法医学分析、遺伝子カウンセリング、医学的診断など)における
ツールとしてますます重要になっている。これらの後者の適用において、部分的
な配列情報を提供する技術(例えば、フィンガープリンティングおよび配列比較
)、ならびに完全配列決定を提供する技術の両方が、用いられている。例えば、
Gibbsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:191
9〜1923(1989);Gyllenstenら,Proc.Natl.A
cad.Sci.USA 85:7652〜7656(1988);Carra
noら、,Genomics 4;129〜136(1989);Caetan
o−Annolesら,Mol.Gen.Genet.235:157〜165
(1992);BrennerおよびLivak,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 86:8902〜8906(1989);Greenら,
PCR Methods and Applications 1:77〜90
(1991);ならびにVersalovicら、,Nucleic Acid
s Res.19:6823〜6831(1991)を参照のこと。
【0003】 最も現在利用されているDNA配列決定方法は、ヌクレオチド組成に従って長
さで注文されるDNAフラグメントのセットの生成を必要とする。注文されたフ
ラグメントのこのセットの作製は、2つ様式のうちの一方で生じる:(1)Ma
xam−Gilvert法を使用する、特定のヌクレオチドでの化学分解、また
は(2)Sanger法を使用する、ジデオキシヌクレオチドの取り込み。Ma
xamおよびGilbert,Proc.Natl.Acad.Sci.USA
74:560〜564(1977);Sangerら,Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 74:5463〜5467(1977)を参照のこ
と。必要とされる工程の型および数は、並行して配列決定され得るDNAセグメ
ントの数、および所定の部位から決定され得る配列の量の両方を固有に制限する
。さらに、両方の方法は、変性ゲルでのDNAフラグメントの特異な移動に起因
して誤りがちである。これらのゲルベースの方法に固有な時間および空間の限界
は、代替方法についての探索を促す。
【0004】 現在の大規模配列決定の需要を満たす試みにおいて、Sanger法に対して
、改良がなされている。例えば、蛍光鎖ターミネータの使用は、ヌクレオチドの
検出を簡単にする。より長いDNAフラグメントの合成およびフラグメント解像
度の改良は、各実験からより多くの配列情報を生成する。ゲルまたはキャピラリ
ーでのフラグメントの自動化分析は、配列情報の収集および処理に関与する労働
を大幅に低減した。例えば、Proberら、Science 238:336
〜341(1987);Smithら,Nature 321:674〜679
(1986);Luckeyら,Nucleic Acids Res 18:
4417〜4421(1990);Dovichi,Electrophore
sis 18:2393〜2399(1997)を参照のこと。
【0005】 しかし、現在のDNA配列決定技術はなお、3つの主な限界に苦しんでいる。
第1に、それらは、一般に、DNA配列の分子クローニング、またはDNA配列
のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅のいずれかによって得られる、大量の同
一なDNA分子を必要とする。現在の検出方法は、感度が悪く、従って、最小限
必要な数の標識されたオリゴヌクレオチドを必要とする。また、オリゴヌクレオ
チドの多くの同一のコピーが、配列ラダーを生成するために必要とされる。第2
の限界は、現在の配列決定技術が、配列手順を開始する前に合成されなければな
らない配列特異的オリゴデオキシヌクレオチドからのプライミングに依存すると
いうことである。SangerおよびCoulson,J.Mol.Biol.
94:441〜448(1975)。複数の同一鋳型の必要性は、同じ所定部位
からの各コピーの同調的なプライミングを必要とする。第3に、現在のスクリー
ニング技術は、フラグメントが分離され得る速度によって制限され、そしてまた
ゲル上で入手可能な分解能による所定の実験にて配列決定され得る塩基の数によ
り制限される、長期の労働集約型の電気泳動技術に依存している。
【0006】 電気泳動技術に対する必要性を免除する試みにおいて、さらなる伸長のために
拘束されない(uncaged)または脱保護され得る鎖ターミネータを使用す
る配列決定方法が、開発された。米国特許第5,302,509号;Metzk
erら,Nucleic Acids Res.22:4259〜4267(1
994)を参照のこと。この方法は、塩基取り込み、取り込みの検出、および鎖
ターミネータを再活性化してDNA合成の次のサイクルを可能にするという反復
サイクルを含む。従って、DNA鎖が生長している間に、各々付加された塩基を
検出することによって、サイズ分画に対する必要性がなくなった。それにもかか
わらず、この方法はなお、配列決定される大量の核酸および鎖の生長の開始をプ
ライムするための既知の配列の使用に高度に依存する。さらに、この技術は、取
り込みおよび脱保護の任意の非効率性によって悩まされる。取り込みおよび3’
−OH再生は、完全に効率的ではないことから、最初に同一の伸長鎖のプールは
、迅速に非同調的になり、そして配列は、少数の制限された初期の付加を超えて
は分解され得ない。
【0007】 従って、増幅;配列決定プライマーを生成するためのいくつかのヌクレオチド
配列の先行知識;および労働集約型の電気泳動技術、の必要性を排除する、未知
の核酸サンプルを配列決定するための迅速で経済的なハイスループット方法につ
いて当該分野での必要性がなお、存在する。
【0008】 (発明の要旨) 本発明は、増幅;配列決定プライマーを生成するためのいくつかのヌクレオチ
ド配列の先行知識;および労働集約型の電気泳動技術の必要性を排除する、未知
の核酸サンプルを配列決定するための迅速で経済的なハイスループット方法を提
供する。本発明の方法は、単一の核酸分子の直接的核酸配列決定(DNAS)を
可能にする。
【0009】 本発明の方法に従って、複数のポリメラーゼ分子が、共有結合または非共有結
合の相互作用を通じて、固体支持体上に固定化される。核酸サンプルおよびオリ
ゴヌクレオチドプライマーは、4つ全てが標識ケージ化ヌクレオシドトリホスフ
ェートターミネータを含む緩衝液中で、反応チャンバ(reaction ch
amber)内に導入される。核酸の鋳型駆動伸長は、標識ケージ化ヌクレオシ
ドトリホスフェートターミネータを使用して、付着されたポリメラーゼによって
媒介される。反応中心は、部位の大部分が、単一の取り込まれた標識ケージ化ヌ
クレオチドターミネータを有する核酸鋳型に結合した固定化ポリメラーゼを含む
まで、顕微鏡システムによってモニターされる。次いで、この反応チャンバは、
洗浄緩衝液で洗浄される。次いで、特定のヌクレオチドの取り込みが、各活性反
応中心について決定される。検出後に、反応チャンバは、取り込まれたヌクレオ
チドを脱拘束するために照射され、そして洗浄緩衝液で再度洗浄される。標識ケ
ージ化ヌクレオチドの存在は、再度、新鮮な試薬を添加して合成を再び開始する
前にモニターされ、反応中心が首尾よく脱拘束されることを確認する。しかし、
放出または取り込みの持続的な失敗は、反応中心の失敗を示す。放出または取り
込みの持続的な失敗は、2〜20サイクル、好ましくは3〜10サイクル、より
好ましくは3〜5サイクルからなり、ここで標識ケージ化ヌクレオチドの存在は
、第2の検出工程の間に検出される。このことは、反応中心が首尾よく脱拘束さ
れなかったことを示す。上記に概略された配列決定サイクルは、多くの割合の反
応中心が失敗するまで繰り返される。本発明の配列決定方法に使用された差示的
に標識されたヌクレオチドは、検出可能な標識基を有し、そして分離可能なブロ
ッキング基で3’部分でブロックされる。好ましい実施形態において、この標識
基は、分離可能な3’ブロッキング基に直接結合される。ヌクレオチドの脱拘束
は、標識基および3’ブロッキング基をヌクレオチドに連結するために使用され
る分離可能なリンカーに依存して、酵素的、科学的、または好ましくは光分解的
に達成され得る。
【0010】 別の好ましい実施形態において、標識基は、分離可能な3’ブロッキング基で
はなく、分離可能なリンカーを有する各ヌクレオチドの塩基に結合される。この
標識基および3’ブロッキング基は、酵素的、化学的、または光分解的に除去さ
れ得る。あるいは、この標識基は、3’ブロッキング基とは異なる方法によって
除去され得る。例えば、この標識基は、酵素的に除去され得、一方、3’ブロッ
キング基は、化学的または光化学活性化によって除去される。
【0011】 多くの独立した反応が、反応チャンバ内で同時に生じ、各個々の反応中心は、
数百または数千の塩基対を生成する。この装置は、特定の配列点または無作為の
配列点のいずれかから、数千およびおそらくは数百万の別々の鋳型を、並行して
配列決定する能力を有する。各実行からの組み合わされた配列は、配列の数百万
のオーダーの塩基対であり、そして増幅、標的配列の一部の先行知識、またはゲ
ルまたはキャピラリーでのフラグメントの分解を必要としない。任意の供給源か
らの簡単なDNA調製物が、本発明の装置および方法を使用して配列決定され得
る。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明は、新規な配列決定装置および新規な配列決定方法を提供する。本発明
の方法(本明細書中で直接的核酸配列決定(DNAS)といわれる)は、任意の
供給源由来の核酸分子が先行して増幅する必要なく容易に配列決定され得る、迅
速で経済的なハイスループット方法を提供する。DNASは、並行して、多くの
単一の核酸分子のヌクレオチド配列を決定するために使用され得る。
【0013】 (1.DNAS反応中心アレイ) ポリメラーゼは、顕微鏡システムの光学解像力よりも広く周期的に存在する反
応中心のアレイにおいて、規則的な間隔で隔てられた固体支持体に結合される。
好ましくは、たった1つのポリメラーゼ分子が、各反応中心に存在し、そして各
反応中心は、他の反応中心から光学的に分解可能な距離で配置される。配列決定
反応は、好ましくは、密封されたカバーガラスおよび光学的に透明な固体支持体
を備える、薄い水性反応チャンバで生じる。
【0014】 核酸配列決定における使用のためのポリメラーゼ分子の固定化は、PCT出願
WO99/05315においてDenshamによって開示されている。Den
shamは、ポリメラーゼ内の選択されたアミノ基の、デキストランまたはN−
ヒドロキシスクシンイミドエステル活性化表面への結合を記載している。WO9
9/05315;EP−A−0589867;Lofasら,Biosens.
Bioelectron 10:813〜822(1995)。立体障害がアレ
イ中の任意の所定のスポットでの1よりも多くのポリメラーゼの結合を妨げる程
度に活性化領域が十分に小さいことを保障するために、これらの技術が、本発明
において改変され得る。
【0015】 単一のポリメラーゼ分子を含む反応中心のアレイは、電子制御回路の構築に使
用されているリソグラフィック技術を使用して構築される。この方法論は、オリ
ゴデオキシヌクレオチドの顕微鏡アレイおよび単一のタンパク質モーター(pr
otein motor)のアレイを構築するために、当該分野において使用さ
れている。例えば、Cheeら,Science 274:610〜614(1
996);Fodorら,Nature 364:555〜556(1993)
;Fodorら,Science 251:767〜773(1991);Gu
shinら,Anal.Biochem.250:203〜211(1997)
;Kinositaら,Cell 93:21〜24(1998);Kato−
Yamadaら,J.Biol.Chem.273:19375〜19377(
1998);およびYasudaら,Cell 93:1117〜1124(1
998)を参照のこと。写真平版および/または電子ビームリソグラフィーのよ
うな技術[Raj−Choudhuury,Handbook of Micr
olithography,Micromachining,and Micr
ofabrication,第I巻:Microlithography,PM
39巻、SPIE Press(1997);Service,Science
283:27〜28(1999)]を使用して、基板は、単一の改変されたタ
ンパク質の結合を可能にする連結基を用いて感作される。あるいは、感作された
部位のアレイが、薄膜技術(例えば、Langmuir−Blodgett)を
使用して生成され得る。例えば、Zasadzinskiら,Science
263:1726〜1733(1994)を参照のこと。
【0016】 タンパク質の規則的な間隔は、基板上のこれらの感作部位へのタンパク質の結
合によって達成される。適切なタグを含有するポリメラーゼは、単一のポリメラ
ーゼ分子が各感作部位に結合するように感作された基板とともにインキュベート
される。ポリメラーゼの結合は、共有結合または非共有結合の相互作用を通じて
達成され得る。当該分野で一般的なこのような結合の例としては、Ni2+/ヘキ
サヒスチジン、ストレプトアビジン/ビオチン、アビジン/ビオチン、グルタチ
オンS−トランスフェラーゼ(GST)/グルタチオン、モノクローナル抗体/
抗原、およびマルトース結合タンパク質/マルトースが挙げられる。
【0017】 反応中心の模式図は、図3に示される。DNAポリメラーゼ(例えば、The
rmus aquaticus由来)は、ガラス顕微鏡スライドに結合される。
結合は、ポリメラーゼ上のヘキサヒスチジンタグによって媒介され、このタグは
、強力な非共有結合相互作用によってNi2+原子に結合され、次いでこのNi2+ 原子は、ニトリロトリ酢酸およびリンカー分子によってガラスに保持される。ニ
トリロトリ酢酸は、シラン化学によって結合されたリンカーによってガラスに共
有結合される。シラン化学は、電子ビームリソグラフィーまたは写真平版によっ
てガラス上に均等に空けられた間隔でエッチングされた小さな直径のスポットに
限定される。結合されたポリメラーゼに加えて、反応中心は、鋳型DNA分子お
よびオリゴヌクレオチドプライマー(両方がポリメラーゼに結合している)を含
む。このガラススライドは、DNAS反応チャンバの下のスライドを構成する。
【0018】 反応チャンバアセンブリは、DNAS反応中心のアレイを収容し、そして試薬
と緩衝液との交換を媒介する。DNAS反応チャンバアセンブリの例は、図4に
示される。この反応チャンバは、透明な上のスライドおよび下のスライドを備え
る密封された区画である。このスライドは、スライドの交換を可能にするように
構築されそして分解され得る、金属またはプラスチックハウジングによって、適
所に保持される。容器へのアクセスを可能にする2つのポートが存在する。一方
のポートは、緩衝液(および試薬)の投入を可能にし、そして他方のポートは、
容器から緩衝液(および反応生成物)が引き抜かれることを可能にする。下のス
ライドは、反応中心アレイを運ぶ。さらに、プリズムが、下のスライドに取り付
けられて、下のスライド内にレーザー光の全反射を生成するような角度で、下の
スライドにレーザー光を指向する。この配置は、消失波(evanescent
wave)が反応中心アレイに対して生成されることを可能にする。高数(h
igh numerical)絞り対物レンズが、反応中心アレイの画像をデジ
タルカメラシステム上に焦点を合わせるために使用される。反応チャンバハウジ
ングは、反応の温度を調節するために、発熱体および冷却体(cooling
element)(例えば、ペルチエデバイス)を取り付けられ得る。
【0019】 光学システム内にヌクレオチド取り込み部位を固定することによって、配列情
報が、多くの異なる核酸分子から同時に得られ得る。DNAS反応中心アレイの
図は、図5に示される。上記のように、各反応中心は、反応チャンバの下方のス
ライドに結合される。4つの連続する検出事象(別々の蛍光色素の各々に対して
1つ)により記録されるように、アレイ全体の表示が左側のパネル(顕微鏡の視
野)に示される。中心パネルは、個々の反応中心の空間を示す、視野の一部の拡
大図である。最終的には、最も右のパネルは、単一の反応中心のカメラの図を示
す。各反応中心は、それが真に孤立することを保障するように100ピクセルを
割り当てられる。各反応中心に割り当てられた1μm X 1μmの領域に対す
る1ピクセルの画像領域が、示される。反応中心の密度は、顕微鏡システムの光
学解像度によって制限される。実際的には、これは、反応中心が異なる部位とし
て検出されるように、少なくとも0.2μm分離されなければならないことを意
味する。
【0020】 (2.酵素の選択) 一般的に、ポリヌクレオチド配列の形成を触媒する任意の高分子は、ポリメラ
ーゼとして使用され得る。いくつかの実施形態において、ポリメラーゼは、以下
:1)活性部位における相補的な鋳型ヌクレオチドと、タグ(例えば、通常のヌ
クレオチドもしくは改変ヌクレオチド、または相補的な鋳型ヌクレオチドと特異
的に会合し得る任意の化合物)との会合(例えば、水素結合または塩基対合によ
る)を促進し;2)タグと合成鎖またはプライマーとの間の共有結合の形成を触
媒し;そして3)活性部位を次の鋳型ヌクレオチドに移す、酵素複合体であり得
る。
【0021】 ポリメラーゼは、代表的には、タンパク質様酵素であるが、ポリメラーゼ活性
がタンパク質様酵素と関連する必要性がないことは、当業者に自明である。例え
ば、ポリメラーゼは、リボザイムまたはDNAベースの酵素の場合には、それ自
体核酸であり得る。
【0022】 タンパク質様酵素の多数の選択が、本発明における使用のために利用可能であ
る。例えば、ポリメラーゼは、DNA指向性DNAポリメラーゼ、RNA指向性
DNAポリメラーゼ、DNA指向性RNAポリメラーゼ、またはRNA指向性R
NAポリメラーゼのような酵素であり得る。いくつかのポリメラーゼは、コア酵
素、およびコアの活性を増強する付随する因子(例えば、それらは、コアサブユ
ニットの処理能(processivity)または信頼性(fidelity
)を増大させる)から構成される、マルチサブユニット複製系である。この酵素
は、この酵素を支持体に連結するために、改変されなければならない。この酵素
は、適切な連結タグを有する組換えタンパク質を生成するために、当該分野に周
知の技術によってクローニングされ得る。好ましい実施形態において、この連結
は、固体支持体上のニッケルイオンへの強力な結合を可能にする、ヘキサヒスチ
ジンタグである。好ましい酵素は、高度に処理能がある。すなわち、それらは、
連続的なヌクレオチド付加のために鋳型ヌクレオチド配列と会合したままであり
、そして活発に合成されない場合でさえも、ポリメラーゼ−ポリヌクレオチド複
合体を維持し得る。さらに、好ましいポリメラーゼは、3’−改変ヌクレオチド
を取り込み得る。十分な量の酵素は、当該分野で公知の標準的な組換え技術を使
用して得られる。例えば、DabrowskiおよびKur.Protein
Expr.Purif.14:131〜138(1998)を参照のこと。
【0023】 (2.1 DNAポリメラーゼ) 好ましい実施形態において、配列決定は、DNA依存性DNAポリメラーゼを
用いて行われる。DNA依存性DNAポリメラーゼは、プライムされたDNA鋳
型の相補鎖を形成するように、デオキシヌクレオチドのポリマー化を触媒する。
DNA依存性DNAポリメラーゼの例としては、Bacillus stear
othermophilus(Bst)由来のDNAポリメラーゼ、E.col
i DNAポリメラーゼIクレノーフラグメント、E.coli DNAポリメ
ラーゼIIIホロ酵素、バクテリオファージT4およびT7 DNAポリメラー
ゼ、ならびにThermus aquaticus(Taq)、Pyrococ
cus furiosis(Pfu)、およびThermococcus li
toralis(Vent)由来のDNAポリメラーゼが挙げられるがこれらに
限定されない。T7遺伝子5由来のポリメラーゼもまた、チオレドキシンと複合
体化される場合には使用され得る。Taborら、J.biol.Chem.、
262;1612〜1623(1987)。Bst DNAポリメラーゼは、生
長しているDNA鎖に3’−O−(2−ニトロベンジル)−dATPを効率良く
取り込み、高度な処理能があり、非常に安定であり、そして3’−5’エキソヌ
クレアーゼ活性を欠損することが示されているので、好ましい。この酵素のコー
ド鎖は、決定されている。米国特許第5,830,714号および同第5,81
4,506号(本明細書中に参考として援用される)を参照のこと。
【0024】 別の好ましい実施形態において、RNAが鋳型として使用される場合、選択さ
れたDNA依存性DNAポリメラーゼは、RNA依存性DNAポリメラーゼ(す
なわち、逆転写酵素)として機能する。例えば、Thermus thermo
philus(Tth)由来のDNAポリメラーゼは、特定の条件下で、RNA
依存性DNAポリメラーゼ(すなわち、逆転写酵素)として機能することが報告
されている。MeyersおよびGelfand,Biochem.30:76
61〜7666(1991)を参照のこと。従って、Tth DNAポリメラー
ゼは、基板に結合され、そして配列決定反応は、この酵素がRNA鋳型の配列を
読み取り、それによって、相補DNA鎖を生成する場合に特定の条件下で行わる
【0025】 いくつかの実施形態において、ポリメラーゼサブユニットまたはフラグメント
は、支持体に結合され、そして他の必要なサブユニットまたはフラグメントは、
配列決定されるサンプルとともに複合体の一部として添加される。このアプロー
チは、多数の異なる複製因子が関与するポリメラーゼ系に有用である。例えば、
DNAS配列決定についてバクテリオファージT4複製系を使用するために、g
p43ポリメラーゼが、支持体に結合され得る。他の複製因子(例えば、クラン
プローダー(clamp loader)(gp44/62)およびスライディ
ングクランプ(sliding clamp)(gp45))が、複製系の処理
能を増大するために、核酸鋳型とともに添加される。同様のアプローチが、E.
coliポリメラーゼIII系で使用され得る。ここでは、ポリメラーゼコアが
、アレイに固定化され、そしてβダイマーサブユニット(スライディングクラン
プ)ならびにτおよびγサブアセンブリ(クランプローダー)が、DNAS配列
決定の前に核酸サンプルに添加される。さらに、このアプローチは、真核生物D
NAポリメラーゼ(例えば、αまたはσ)および対応するPCNA(増殖細胞核
抗原)とともに使用され得る。いくつかの実施形態において、スライディングク
ランプは、アレイに結合された複製因子であり、そしてポリメラーゼ部分は、核
酸サンプルとともに添加される。
【0026】 (2.2 逆転写酵素) 逆転写酵素は、RNA依存性DNAポリメラーゼ(RNA鋳型に相補的なDN
A鎖を生成する酵素)である。別の好ましい実施形態において、逆転写酵素は、
RNA分子の配列決定における使用のために支持体に結合される。これは、RN
Aを組織から直接的に採取して予め逆転写することなく配列決定することを可能
にする。逆転写酵素の例としては、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)、モロニ
ーマウス白血病ウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス−1(HIV−1)が挙げ
られるがこれらに限定されない。HIV−1逆転写酵素が特に好ましい。なぜな
ら、これは、構造的または生化学的の両方で十分に特徴付けられているからであ
る。例えば、Huangら、Science 282:1669〜1675(1
998)を参照のこと。
【0027】 別の好ましい実施形態において、固定化された逆転写酵素は、DNA依存性D
NAポリメラーゼとして機能して、それによってサンプルまたは標的DNA鋳型
鎖のDNAコピーを生成する。
【0028】 (2.3 RNAポリメラーゼ) なお別の好ましい実施形態において、DNA依存性RNAポリメラーゼは、支
持体に結合され、そして標識ケージ化リボヌクレオチドを使用して、サンプルお
よび配列決定されているDNA鎖のRNAコピーを生成する。これらの酵素の好
ましい例としては、E.coli由来のRNAポリメラーゼ[Yinら、Sci
ence 270:1653〜1657(1995)]、ならびにバクテリオフ
ァージT7、T3およびSP6由来のRNAポリメラーゼが挙げられるがこれら
に限定されない。別の好ましい実施形態において、改変されたT7 RNAポリ
メラーゼは、DNA依存性DNAポリメラーゼとして機能する。このRNAポリ
メラーゼは、支持体に結合され、そして標識ケージ化デオキシリボヌクレオチド
を使用して、DNA鋳型のDNAコピーを生成する。例えば、Izawaら、J
.Biol.Chem.273:14242〜14246(1998)を参照の
こと。
【0029】 (2.4 RNA依存性RNAポリメラーゼ) 多くのウイルスは、それらの複製周期においてRNA依存性RNAポリメラー
ゼを用いる。好ましい実施形態において、RNA依存性RNAポリメラーゼは、
支持体に結合され、そして標識ケージ化リボヌクレオチドを使用して、配列決定
されているサンプルRNA鎖のRNAコピーを生成する。これらの酵素の好まし
い例としては、ウイルス科(ブロモウイルス(bromoviruses)、ト
バモウイルス(tobamoviruses)、トンブウイルス(tombus
virus)、レビウイルス(leviviruses)、C型肝炎様ウイルス
およびピコマウイルス(picomaviruses))由来のRNA依存性R
NAポリメラーゼが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、Huangら
、Science 282:1668〜1675(1998);Lohmann
ら、J.Virol.71:8416〜8428(1997);Lohmann
ら、Virology 249:108〜118(1998)、ならびにO’R
eillyおよびKao、Virology 252:287〜303(199
8)を参照のこと。
【0030】 (3.サンプルの調製) 配列決定される核酸は、任意の供給源から入手され得る。配列決定される核酸
サンプルの例としては、二本鎖DNA、一本鎖DNA、プラスミド由来のDNA
、第1鎖cDNA、総ゲノムDNA、RNA、切断/末端−改変DNA(例えば
、RNAポリメラーゼプロモーターを用いる)、インビトロトランスポゾン(タ
グ化)(例えば、RNAポリメラーゼプロモーターのランダムインサーション)
が挙げられる。配列決定されるべき標的核酸またはサンプル核酸は、好ましくは
、特定のサイズに剪断(または切断)され、当該分野で周知の技術を用いてオリ
ゴヌクレオチドプライマーとアニーリングされる。好ましくは、サンプル核酸は
変成され、中和され、そして沈殿され、次いで適切な濃度に稀釈され、オリゴヌ
クレオチドプライマーと混合され、65℃に加熱され、次いで適切な緩衝液中で
室温に冷却される。次いで、ポリメラーゼが支持体上に固定された後、核酸は、
反応チャンバに添加されるか、あるいは固定工程の前に核酸はポリメラーゼと合
わされる。
【0031】 (3.1 鋳型DNAのインビトロトランスポゾンタグ化) 別の好ましい実施形態において、精製されたトランスポゾンおよび転移因子(
transposable element)タグを用いて、鋳型二本鎖DNA
中に特定の配列をランダムに挿入する。1つの構成において、転移因子は、特定
のRNAポリメラーゼに対するプロモーターを含む。あるいは、転移因子の逆方
向反復(inverted repeat)は、DNAポリメラーゼを用いてD
NASのための相補オリゴヌクレオチドプライマーとハイブリダイズされ得る。
これらのトランスポゾンおよび転移因子の好ましい例としては、TC1およびT
C3A(C.elegans由来)、ならびに操作された硬骨魚系Sleepi
ng Beautyが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、Ivics
ら、Cell 91:501〜510(1997);Plasterk,Cur
r.Top.Microbiol.Immunol.204:125〜143(
1996);van Luenenら、EMBO J.12:2513〜252
0(1993)、およびVosら、Gene Dev.10:755〜761(
1996)。
【0032】 (3.2 二本鎖鋳型DNA) なお別の実施形態において、二本鎖DNAは、プライマーアニーリングの必要
なしに、Bst DNA ポリメラーゼによって配列決定される。例えば、Lu
ら、Chin.J.Biotechnol.8:29〜32(1992)を参照
のこと。
【0033】 (3.3 プライマー) 種々のプライマーおよびプロモーターが当該分野で公知であり、そしてDNA
Sにおける配列伸長(sequence extension)に適切であり得
る。例としては、ランダムプライマー、アンカーポイントプライマーライブラリ
ー、一本鎖結合タンパク質マスキング/プライマーライブラリー、およびプライ
マーゼが挙げられる。
【0034】 好ましい実施形態において、アンカーされたプライマーが、ランダムプライマ
ーの代わりに用いられる。アンカープライマーは、以前に同定された配列に対す
るオリゴヌクレオチドプライマーである。アンカープライマーは、ゲノムDNA
全体、cDNAまたはRNAに由来する特定の配列の迅速な決定のために用いら
れ得る。これは、迅速な遺伝子型決定のため、および/または以前に同定された
疾患関連遺伝子もしくは目的の他の遺伝子における多型性もしくは変異を検出す
るための臨床的スクリーニングのための特有の用途である。一旦、ゲノムプロジ
ェクトおよび他の研究が、特定の目的の配列を同定すれば、次いで、その配列中
およびその配列のまわりの多くの位置に対応するオリゴヌクレオチドがDNAS
における使用のために設計され得る。これは、一回の配列決定泳動から得られ得
る有用なデータの量を最大化し、複合DNAサンプルが用いられる場合、特に有
用である。変異したかまたは多型性の疾患遺伝子の同定のために、この技術は、
現行の任意の他の手段(一本鎖コンフォメーション多形性(SSCP)の使用[
Oritaら、Genomics 5:874〜879(1989)]、PCR
配列決定またはDNAアレイハイブリダイゼーション技術[Hacia,Nat
.Genet.21:42〜47(1999)]の使用を含む)によって遺伝子
決定を実行する必要性を取り除く。疾患遺伝子の直接配列決定は、SSCPおよ
びハイブリダイゼーション技術より優れる。なぜなら、これらは比較的鈍感であ
り、そして頻繁に、変異を陽性にまたは陰性に同定し得るからである。多くのア
ンカーオリゴヌクレオチドは、一緒に混合され得、その結果、数百数千の遺伝子
または配列が同時に同定され得る。本質的に、すべての公知の疾患関連遺伝子ま
たはその可能性のある遺伝子が所定のサンプルから同時に配列決定され得る。
【0035】 (4.標識ケージ化停止(labeled−caged terminati
ng)停止ヌクレオチド) 本発明の方法のための鎖停止(chain terminating)基質と
して有用であるために、ヌクレオチドは、他の3つのヌクレオチドからそれを識
別する検出可能な標識を含まなければならない。さらに、鎖停止ヌクレオチドは
、塩基取り込みが可能でなければならない。取り込みの際、伸長は終止されなけ
ればならず、そして解放され得、さらなる連鎖伸長を可能にし、それにより取り
込みの反復サイクルを可能にし、組み込まれた塩基の同一性をモニタリングし、
そして次のサイクルの連鎖伸長を可能にするように解放されなければならない。
【0036】 塩基性分子は3’−OH(R)、2’−OH(R’)または塩基(R”)で改
変を有するNTPである。標準的なジデオキシNTP、R=H、R’=Hおよび
R”=Hにおいて、R=H、R’=OHおよびR”=Hが、RNAポリメラーゼ
に関する連鎖ターミネーターである。
【0037】 本発明の方法のために有用な鎖停止ヌクレオチドのセットの1つは、R=ケー
ジ/標識、R’=(HまたはOH)、およびR”=Hである。好ましい実施形態
において、改変されたヌクレオチドは3’−O−(−2−ニトロベンジル)基に
より糖部分に連結された標識(例えば、発蛍光団(fluorophore))
である。改変された3’−O−(−2−ニトロベンジル)−dNTPは、支持体
に連結されたBst DNAポリメラーゼにより生長しているDNA鎖に取り込
まれる。連鎖伸長を再開するために、適切な周波数の光への曝露による2−ニト
ロベンジル基(その対応する検出可能標識を有する)の除去によりヌクレオチド
を解放する。改変されたヌクレオチド3’−O−(−2−ニトロベンジル)−d
ATPは、一回のヌクレオチド取り込みおよび解放において、以前に使用された
。Metzkerら、Nucleic Acids Res.22:4259〜
4267(1994)。また、Cheesman、米国特許第5,302,50
9号(本明細書において参考として援用される)を参照のこと。
【0038】 有用な鎖停止ヌクレオチドの別のセットは、以下の構成:R=ケージ、R’=
(HまたはOH)、およびR”=ケージ/標識を有する。好ましい実施形態にお
いて、検出可能な標識基は2−ニトロベンジル基によりヌクレオチドの基に連結
された標識(例えば、発蛍光団)であり、そして離脱可能ブロッキング基は、3
’−O−(−2−ニトロベンジル)基である。改変されたヌクレオチドは、支持
体に連結されたBst DNA ポリメラーゼにより成長しているDNA鎖に取
り込まれる。鎖の伸長を再開するために、適切な周波数の光への曝露による標識
基およびブロッキング基の両方の除去によりヌクレオチドを解放する。
【0039】 これらの構成のいずれかにおいて、WO98/33939に記載されているよ
うに、各ケージに2つの標識(例えば、2つの蛍光色素)を配置することが有利
であることが証明され得る。
【0040】 合成鎖がRNAである場合、配列決定のためには、標識したケージ化リボヌク
レオチド(すなわち、R’=OH)が、支持体連結RNAポリメラーゼによる取
り込みのために設計された改変ヌクレオチドとして、合成される。
【0041】 (4.1 蛍光標識) 核酸配列決定においてヌクレオチドを同定するための蛍光タグの使用は、当該
分野で周知である。例えば、米国特許第4,811,218号;同第5,405
,747号;同第5,547,839号および同第5,821,058号(それ
ぞれ、本明細書において参考として援用される)を参照のこと。Metzker
およびGibbsは、改善されたスペクトル特性を有するCy発蛍光団に基づい
て蛍光的にタグ化されたヌクレオチドのファミリーを最近、開示している。米国
特許第5,728,529号(参考として、本明細書において援用される)。発
蛍光団の別のセットとしては以下が挙げられる:ローダミンベースの発蛍光団、
TARAM、ROX、JOEおよびFAM;BigDye(登録商標)発蛍光団
(Applied Biosystems,Inc.);およびBODIPY( 登録商標)発蛍光団(米国特許第5,728,529号)。
【0042】 本発明の好ましい実施形態において、蛍光標識は、感光性3’ブロッキング基
(すなわち、ケージ)に結合される。DNASについて改変されたヌクレオチド
の例は、図1(パネルA〜C)に模式的に例示される。パネルAは、リボースの
3’炭素への感光性リンカー蛍光色素結合体の付着により改変されたデオキシア
デノシン三リン酸を示す。360nm未満の光によるリンカーの光分解により、
蛍光色素を解離させ、ヌクレオチドインタクトの3’−OH基を解離する。パネ
ルBは別の構成を示す。ここでは、蛍光色素が感光性リンカーの手段によりヌク
レオチドの塩基に付着されている。3’−OHは、別の感光性基によりブロック
される。パネルAおよびBに示されるような改変ヌクレオチドは、DNASにお
ける使用のための標識ケージ化(labeled−caged)デオキシリボヌ
クレオチドの例である。種々の蛍光色素および感光性の基は、標識ケージ化デオ
キシリボヌクレオチドの合成に用いられ得る。あるいは、リボヌクレオチドはま
た、RNAポリメラーゼとともに用いるために合成され得る。異なるスペクトル
特性を有する4つの蛍光色素は、DNAS反応サイクルの検出期の間に、4つの
ヌクレオチドが識別されることを可能にする。図1(パネルC)は、直接核酸配
列決定における使用のための4つの異なる標識ケージ化ターミネーターヌクレオ
チドの模式的な提示である。
【0043】 固定されたポリメラーゼ分子による標識ケージ化ターミネーターヌクレオチド
の取り込み後、発蛍光団を照射し、それぞれ4つの種の発蛍光団において蛍光を
励起させる。アレイにおける各ポイントでの発光を、光学的に検出し、そして記
録する。一旦、配列情報が得られれば、解離波長の光(<360nm))を用い
て感光性リンカーを照射により取り除く。
【0044】 図2において示されるのは、以下の1回の反応サイクルである:すなわち、(
1)標識ケージ化ヌクレオチドの取り込み;(2)標識ヌクレオチドの検出;お
よび(3)のケージ化ヌクレオチドの離脱(unblocking)。これは、
最初の配列情報が推論されるDNAS反応サイクルの首尾良い回にわたっている
。第1のパネル(工程1)は、一本鎖鋳型DNA(3’−AGCAGTCAG−
5’)の例であり、左側は、短いプライマー配列(5’−TC−3’)および標
識ケージ化dGTP(取り込みを受けている)である。真ん中のパネル(工程2
)では、蛍光色素であるBODIPY564570が532nmのYAGレーザー照
射により励起されている。蛍光色素は、570nmの波長に集中した光を発光し
、これは顕微鏡システムにより検出される。最後に、工程3において、360n
m未満の光を用いる照射によるリンカーの光分解は、蛍光色素を同時に解離し、
そして3’ブロックをはずす。結果として、プライマーは1塩基伸長され(5’
−TCG−3’)、そして3’−OHは回復され、その結果別のヌクレオチドが
次回のサイクルに取り込まれ得る。
【0045】 (4.2 量子ドット標識(quantum dot label)) 本発明の別の好ましい実施形態において、それぞれのケージ化ターミネーター
は異なるタイプの量子ドットで標識される。近年、高度に発光性の半導体量子ド
ット(QDs)は、生体分子に共有結合されている。ChanおよびNie、S
cience 281:2016〜2018(1998)。これらの発光性標識
は、従来の有機色素を上回る改善されたスペクトル特性を示し、そして単一のド
ットレベルで共焦点蛍光顕微鏡を用いた鋭敏な検出を可能にすることが示されて
いる。この実施形態において、ケージ化量子ドットターミネーターは、蛍光ケー
ジ化ターミネーターについて上記されたのと同じ様式で、取り込まれ、検出され
、そして解放される。
【0046】 (4.3 プラスモン共鳴粒子(plasmon resonance pa
rticle) 好ましい実施形態において、それぞれのケージ化ターミネーターをコロイド銀
プラスモン−共鳴粒子(PRP)で標識する。Schultzら、J.Clin
.Ligand Assay 22:214〜216(1999);Schul
tzら、Proc.Natl.Acad.Sci.97:996〜1001(2
000)。PRPは、代表的には40〜100nmの直径の金属のナノ粒子(n
anoparticle)であり、可視範囲のスペクトルのいずれにおいても効
率的に光を散乱するように操作され得る。これらの粒子は、単一分子検出に用い
るのに十分明るい。PRPは、5百万のフルオレセイン分子に由来する散乱束(
scattering flux)に等しく、代表的な量子ドット由来のものよ
り105倍大きい散乱束を生じることが示された。Schultzら、Proc
.Natl.Acad.Sci.97:996〜1001(2000)。さらに
、標準的なCCDにより画像化した場合、空間的なピークは、10Åの精度に配
置され得る。これは、金のナノ粒子上に画像化する単一の発蛍光団で観察された
精度と同様である。DenkおよびWebb,Appl.Opt.29:238
2〜2391(1990)。検出を容易にするため、特定の実施形態において、
それぞれ異なる型のヌクレオチドを異なる色のPRPで改変する。隣接する反応
中心でサンプルに取り込まれる2つのPRP由来のシグナルを分解するため、反
応中心を少なくともコヒーレンス長(ほぼ照射光の波長)まで分離しなければな
らない。さらに、ラマン散乱が、PRPを検出するために用いられ得る。Nie
およびEmory、Science 275:1102〜1106(1997)
【0047】 (5.取り込まれたヌクレオチドの検出) 顕微鏡的技術における進歩は、単一分子の分光光学的検出を可能にした。Ni
eおよびZare、Annu.Rev.Biophys.Biomol.Str
uct.26:567〜596(1997)、ならびにKellerら、App
l.Spectrosc.50:12A〜32A(1996)を参照のこと。例
えば、水溶液中の単一の蛍光分子は、全反射蛍光顕微鏡(TIRFM)、共焦点
顕微鏡、蛍光共鳴エネルギートランスファー(FRET)、または表面プラスモ
ン共鳴分光法(SPR)のもとで可視化され得る。Dicksonら、Natu
re 388:355〜358(1997);Dicksonら、Scienc
e 274:966〜969(1996);Ishijimaら、Cell 9
2:161〜171(1998);Iwaneら、FEBS Lett.407
:235〜238(1997);Nieら、Science 266:1018
〜1021(1994);Pierceら、Nature 388:338(1
997);Haら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:6
264〜6268(1996)、およびGordonら、Biophys.J.
74:2702〜2713(1998)、Yokotaら、Phys.Rev.
Letts.80:4606〜4609(1998)を参照のこと。単一の分子
は分光高度的に検出され得るので、配列決定には、クローニングされた核酸サン
プルは、もはや必要でない。反応中心内に含まれる鋳型の単一コピーは十分なサ
ンプルサイズである。本発明の装置および方法は、光学平面内の単一のヌクレオ
チドタグ由来のシグナルの分解、およびそれらのデジタル情報への引き続く変換
を可能にする。光子は、酵素および新たに合成された塩基残基の容積におおよそ
等しい薄層平面から収集される。
【0048】 (5.1 TIRFM) 光が所定の幅の屈折媒体(例えば、ガラススライド)中に特定の角度で指向さ
れる場合、全反射(TIR)が得られる。屈折媒体の平面上には、消失波(ev
anescent wave)として公知の電磁的な事象が生じる。消失波の原
理は図6に示す。消失波は、表面から光の波長のオーダーの距離まで伸びる。重
要なことに、消失波も用いて、この距離内で蛍光色素を励起し得る。この現象が
顕微鏡に用いられる場合、これは全反射蛍光顕微鏡(TIRFM)と呼ばれる。
この図に示される顕微鏡スライド、プリズムおよびレーザービームの配列は、下
部のスライド内にTIRをもたらし、従って、消失波は下部のスライドの上部表
面の約150nm内で生成される。蛍光色素分子(例えば、DNAS反応中心内
のもの)は、励起され、そして対物レンズ、顕微鏡およびカメラシステムを用い
て光学的に検出され得る。消失波励起を用いて、高いシグナル対ノイズの比が得
られる。なぜなら消失波内のそれらの蛍光色素分子のみが刺激されるからである
【0049】 好ましい実施形態において、TIRFMが、検出のために使用される。図7に
おいて、TIRFMを使用してDNASを行うために必要とされる装置の配置を
示す。標準的な実験用顕微鏡スタンドは、反応チャンバアセンブリ、対物レンズ
、フィルターホイール、マイクロチャネルプレート増幅器、および冷却式CCD
カメラを備える。レーザー光は、二色性ミラーおよびコンピューター制御された
シャッターによって、プリズム内に指向される。消失波(evanescent
wave)励起を使用して、サンプルを刺激する。消失波励起は、ガラス−液
体界面での全反射によって達成される。この界面において、光学的電磁界は、急
激に0に降下しないが、この液体相内に指数的減衰する。この急速に減衰する電
磁界(消失波)を用いて、この界面に直ぐ隣接する約150nmの薄層中の蛍光
分子を励起し得る。PCT特許出願WO98/33939(本明細書中に参考と
して援用される)を参照のこと。単一分子の検出を可能にする感度は、走査され
るサンプル量が少ないことに起因する。TIRFMの1つの利点は、反応中心ア
レイ全体が、同時に画像化され得ることである。この反応中心アレイの画像は、
フィルターホイール上で保持されるバリアフィルターを通して、マイクロチャネ
ルプレート増幅器の面上にフォーカスされる。このマイクロチャネルプレート増
幅器は、画像を増幅し、そしてその画像を冷却式CCDカメラの面に転送する。
画像データは、このCCDチップから読み取られ、そしてマイクロコンピュータ
ー上で処理される。刺激レーザー、または刺激レーザーのセットは、光学テーブ
ルによって試料に指向される。別のレーザーは、3’−OH保護基をアンゲージ
する。さらなるレーザーは、光学的蛍光色素の刺激に必要とされ得る。フィルタ
ーホイールもまた、本発明に含まれ、その4つの異なる蛍光色素(それぞれ、異
なる型の標識ケージ化ヌクレオチドに対応する)が、明確に区別されるように、
バリアフィルターを変化させる。
【0050】 図7に示されるように、プリズムは、顕微鏡スライド上に設けられ、この顕微
鏡の外側からスライド内にレーザーを指向する。Ishijimaら、Cell
92;161−171(1998)。あるいは、対物型TIRFMが、蛍光検
出に使用され得る。レーザー光は、対物レンズオフセンターを通して指向され、
その結果、限界角が、この対物レンズ自体を使用して達成される。Tokuna
gaら、Biochem.Biophys.Res.Comm.235:47−
53(1997)を参照のこと。
【0051】 (5.2 共焦点顕微鏡) 代替的な好ましい実施形態において、共焦点顕微鏡が、検出に使用される。共
焦点顕微鏡において、レーザービームが、油浸系の高開口数(NA)対物レンズ
を使用して、サンプル内側のその回折限界焦点に導かれる。単一分子は、多光子
共焦点蛍光によって、溶液中に検出されている。Mertzら、Opt.Let
t.20:2532−2534(1995)。本発明の1つの実施形態において
、ヌクレオチド標識は、多光子共焦点顕微鏡を走査することによって検出される
。Nieら、Science 266:1018−1021(1994)。
【0052】 (5.3 蛍光共鳴エネルギー転移) 代替的な好ましい実施形態において、FRET技術が、検出に使用される。蛍
光共鳴エネルギー転移は、2つの色素分子の電子励起状態間の、距離依存性相互
作用であり、ここで、励起は、光子の放出を伴わずにドナー分子からアクセプタ
ー分子に転移される。FRETは、分子間距離の逆6乗則(inverse s
ixth power)に依存し、これが、FRETを種々の生物学的高分子の
寸法に匹敵する距離にわたって有用にする。従って、FRETは、分子の近接性
に変化を生じる、種々の生物学的減少を調べるための重要な技術である。
【0053】 この技術は、色素分子のいくつかの独特な特性を使用する。蛍光色素を使用す
る実験において、この色素分子は、代表的に、ある波長の光で励起され、データ
は、より長い波長で収集される。しかし、2つの異なる色素分子が、互いに非常
に近接して配置される場合、光は、一方の分子(ドナー)によって吸収され得、
次いで、その放出が、隣接する分子(アクセプター)によって直ぐに捕捉され得
る。次いで、さらにより長い波長の光が、アクセプターから放出される。多くの
適用において、ドナーおよびアクセプター色素は異なり、この場合、FRETは
、アクセプターの増感蛍光の出現またはドナー蛍光の消光によって検出され得る
。ドナーおよびアクセプターが同じ場合、FRETは、その生じた蛍光の脱分極
(depolarization)によって検出され得る。ドナーおよびアクセ
プター分子は、近接(代表的に、10〜100Å)しなければならない。アクセ
プターの吸収スペクトルは、ドナーの蛍光放出スペクトルと重複しなければなら
ず、そしてドナーおよびアクセプターの遷移双極子の方向は、ほぼ平行でなけら
ばならない。
【0054】 FRETは、SN比を増加するために使用され得る。さらに、FRETは、D
NASにおいて、蛍光色素上の感光性リンカーの必要性を回避するために、使用
され得る。FRETは、一般に、分子間または分子の部分間の距離を測定するた
めに、または遷移分子相互作用を検出するために使用される。実際には、候補分
子または同分子の異なる部分が、2つの異なる蛍光基で修飾される。次いで、溶
液は、この2つの蛍光色素のより短い励起波長に対応する光によって励起される
。第2の蛍光色素が、第1の蛍光色素に近接する場合、これは、その前者の放出
エネルギーによって励起され、それ自体の固有の波長で放出する。変換効率(量
子収量)は、この2つの蛍光色素間の物理的距離に直接的に関連する。DNAS
に対する特定の適用のために、ポリメラーゼ分子が、蛍光色素でタグ化され、こ
の蛍光色素は、その修飾ヌクレオチドに対する光子ドナーとして挙動する。これ
は、そのヌクレオチドの励起を、ポリメラーゼの活性部位またはポリメラーゼの
任意の他の適切な部分に制限する。このような配置は、ヌクレオチド検出のSN
比を有意に増加する。さらに、ポリメラーゼ内のヌクレオチドのみが励起可能で
あるので、DNASに適用されるようなFRETは、先に取り込まれた蛍光部分
の除去を不必要にする。FRETは、DNASに必要とされるような単一分子レ
ベルで行われ[Haら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93
:6264−6268(1996)]、そして蛍光顕微鏡における定量化に適切
であった。Gordonら、Biophys.J.74:2702−2713(
1998)。最適には、このポリメラーゼは、組換え緑色蛍光タンパク質(GF
P)融合タンパク質として合成される。なぜなら、これは、ポリメラーゼを誘導
体化する必要性を排除し、そして多くの一般的に使用される蛍光色素GFPとは
異なり、光退色(photobleaching)に実質的に耐性であるからで
ある。しかし、本発明者らは、最適な配置が、合成蛍光色素または量子のドット
が結合されてない化学修飾されたポリメラーゼであることを見出し得る。
【0055】 (5.4 表面プラスモン共鳴) 1つの実施形態において、表面プラスモン共鳴(SPR)分光法を使用して、
核酸サンプル内の標識の取り込みを検出する。SPRは、溶液のバルク相と消失
波領域との間の屈折率における変化を検出することによって、溶液の特性を測定
する。SPRは、最近、水溶液中の表面プラスモンによって、金属上での蛍光標
識されたタンパク質の単一分子画像化に使用されている。Yokotaら、Ph
ys.Rev.Letts.80:4606−4609(1998)。この技術
は、蛍光標識化ヌクレオチドからのシグナルを増強するために、反応チャンバ表
面を金属の薄層でコーティングする工程を包含する。
【0056】 (5.5 DNAS検出器) 検出器は、マイクロチャネルプレート増幅器を取り付けられた冷却式CCDカ
メラである。この機器のセットアップのブロック図を、図7に示す。近年利用可
能な増幅型冷却式CCDカメラは、少なくとも1000×1000画素の解像度
を有する。本発明の好ましい実施形態において、アレイは、100×100の反
応中心からなる。従って、このアレイが、カメラの面上に画像化されるとき、各
々の反応中心は、約10×10画素に分配される。図5に示されるように、DN
ASは、63×1.4 NAレンズを使用して、規則的に間隔を開けて配置され
た反応中心のアレイ(100×100μm四方)を画像化する。情報は、10,
000個の反応中心から同時に記録され得る。この予測される解像度は、TIR
FMを使用して、ナイルレッド蛍光体(nile red fluoropho
re)のサンプルを画像化し、そして多くの単一分子の画像が得られた、最近の
報告において達成されている解像度に匹敵する。単一のナイルレッド分子は、8
×8画素四方に明確に画像化された。Dicksonら、Nature 388
:355−358(1997)。
【0057】 (6.配列決定サイクル) この反応チャンバアセンブリは、DNAS反応中心のアレイを収容し、そして
試薬および緩衝液の交換を媒介する。この反応チャンバは、透明な上方スライド
および下方スライドで密閉された区画である。これらのスライドは、金属ハウジ
ングまたはプラスチックハウジングによって静置され、このハウジングは、取り
付けおよび取り外しされて、これらのスライドの交換を可能にする。チャンバへ
のアクセスを可能にする2つのポートが存在する。一方のポートは、緩衝液(お
よび試薬)の注入を可能にし、もう一方のポートは、緩衝液(および反応生成物
)がチャンバから取り出されるのを可能にする。下方スライドは、反応中心アレ
イを保持する。さらに、プリズムが、下方スライドに装着され、下方スライド内
でレーザー光の全反射を生じるような角度で、下方スライド内にレーザー光を指
向する。この配置は、消失波が、反応中心アレイにわたって発生されるのを可能
にする。高開口数対物レンズは、反応中心アレイの画像をデジタルカメラシステ
ム上にフォーカスするために使用される。反応チャンバハウジングには、加熱お
よび冷却要素(例えば、Peltierデバイス)が取り付けられ、反応温度を
調節する。核酸サンプルは、4つの全ての標識されたヌクレオシド三リン酸ター
ミネーターを含む緩衝液中で、反応チャンバに導入される。
【0058】 反応チャンバアセンブリの模式図を、図4に示す。大部分の反応中心が、それ
が含む固定されたポリメラーゼが、テンプレートに単一の取り込み標識ケージ化
ターミネーターヌクレオチドを結合させるまで、反応中心が、この顕微鏡システ
ムによってモニターされる。次いで、反応チャンバに、洗浄緩衝液が流される。
次いで、特定のヌクレオチドの取り込みを、各反応中心について決定する。検出
後、この反応チャンバは、その取り込まれたヌクレオチドをアンケージするよう
に照射され、そして再度、洗浄緩衝液が流される。標識されたヌクレオチドの存
在が、再度モニターされ、その後、新しい試薬が添加されて、合成を再開する。
この第2の検出は、反応中心が首尾よくアンケージされていることを確認する。
この工程の間のチャンバ中の標識されたヌクレオチドの存在は、この反応中心が
アンケージされていないことを示す。従って、このサイクルの次の検出工程の間
の、この反応中心からのその後の読み取りは、無視される。従って、首尾よくア
ンケージされていない反応中心からのシグナルを無視することによって、本発明
の方法は、先行技術の配列決定方法における不完全なアンケージによって引き起
こされる問題を回避する。上記に概略された配列決定サイクルは、大部分の反応
中心が、さらなるヌクレオチドを、その後、取り込まなくなるか、またはアンケ
ージしなくなるまで繰り返される。
【0059】 反応中心への試薬の供給(および除去)、ならびに反応チャンバの環境(例え
ば、温度、および酸化的環境)を調節するための方法は、当該分野での通常の技
術を使用して、反応チャンバ内に組み込まれる。この技術の例は、Kricka
,Clinical Chem.44:2008−2014(1998)に概略
される;米国特許第5,846,727もまた参照のこと。
【0060】 (7.配列収集ソフトウェア) 配列収集ソフトウェアは、配列決定サイクル間に画像データを取得および分析
する。配列決定実験の開始時に、各反応中心を含む画素のビン(bin)を、決
定する。各配列決定サイクル間に、アレイ全体の4つの画像が生成され、そして
各画像は、4つの蛍光標識されたヌクレオチド塩基A、C、GまたはT(U)の
うちの1つの励起に対応する。各反応中心ビンについて、4つの画像の全てが分
析され、どのヌクレオチド種が、そのサイクル中のその反応中心で取り込まれた
かを決定する。上記のように、特定の反応中心に対応する反応中心ビンは、10
×10アレイの画素を含む。この反応中心において、単一の蛍光体によって生じ
る光子の総数は、そのアレイ中の各画素値の合計によって決定される。代表的に
、顕微鏡スライドの表面に5kW/cm2の強度で生じるレーザーで100ミリ
秒間励起された場合、500〜1500個の光子が放出される。Dickson
ら、Science 274:966−969(1996)。各4つの画像から
の反応中心ビンの合計が比較され、そして有意な合計を生じる画像は、その反応
中心で新たに取り込まれた塩基に対応する。これらの画像が、各々の反応中心に
ついて処理され、そして取り込まれたヌクレオチドの配列が、記録される。デー
タ収集アルゴリズムの例を、図8に提供する。このような処理は、近年の画像処
理コンピューターを用いて低コストでリアルタイムで行われる。
【0061】 反応中心アレイの複数の読み取りが、その4つのヌクレオチドが正確に区別さ
れることを確実にするために、検出工程間で必要とされ得る。露光時間は、10
0m秒程度の短さであり得、そしてCCDチップの読み出し時間は、250m秒
程度の長さであり得る。従って、そのアレイの4つの完全な読み取りに必要とさ
れる最大時間は、1.5秒である。試薬の添加、除去および洗浄を含む、所定の
サイクルの間の全時間は、確実に10秒未満である。従って、10,000の反
応中心のアレイからなる配列決定装置は、控えめに見積もって、少なくとも36
0塩基/部位/時間、すなわち、全配列で3.6メガ塩基/時間で検出可能であ
る。この速度は、従来の配列決定方法の速度より、有意に速い。
【0062】 短い配列決定時間に加えて、本発明の方法は、サンプル増幅(クローニングま
たはPCR)、およびゲル電気泳動の、時間消費的プロセスを必要としない。少
ない試薬容量(反応チャンバ容量は、10μlオーダーである)および手動操作
の必要性の減少と共に、このサンプル増幅および電気泳動についての消費必要性
の欠失は、従来の配列決定技術と比較して、配列決定されるヌクレオチドあたり
のコストを劇的に減少する。
【0063】 (8.配列決定分析ソフトウェア) 図8に、3×3アレイの反応中心を使用するDNASデータ収集の例を示す。
しかし、代表的な構成では、DNASは、100×100の反応中心のアレイを
利用する。この例において、4サイクルのDNASが示される。各サイクルにつ
いて、このアレイの4つの画像が、生成される。各画像は、特定の励起波長およ
びバリアフィルターの組み合わせに対応し、従って、特定の修飾ヌクレオチドの
取り込みに対応する。左上のアレイ(サイクル1.A)を考察のこと。この場合
において、BODIPYセットの修飾ヌクレオチドを使用する場合、「A」は、
3’−O−(DMNPE−(BODIPY493503))−2’デオキシATPで
ある。従って、この反応中心アレイは、Arレーザーからの488nm光で照射
され、そして画像が、503nmのバリアフィルターを通してフォーカスされる
。3×3行列中の9個の各要素は、CCDカメラアウトプットの10×10画素
領域に対応する。この4つの画像の各々について、各反応中心画素群が分析され
て、所定のヌクレオチドが取り込まれたか否かを決定する。従って、本発明者ら
は、その例において、サイクル1.A中で、修飾デオキシATPが、反応中心X
1およびZ1で取り込まれたことを理解する。それゆえ、この表において、反応
中心X1およびZ1について記録された第1ヌクレオチドが、「A」である。本
発明者らが、DNASの4サイクルにわたって、所定の反応中心(例えば、反応
中心X1)を考慮する場合、本発明者らは、この反応中心が、第1のサイクルで
「A」、第2のサイクルで「C」、第3のサイクル「C」、そして第4のサイク
ルで「T」を取り込んだことを理解する。それゆえ、反応中心Y3に結合された
テンプレートDNAの配列フラグメントは、5’−ACCT−3’の逆相補体、
5’−TGGA−3’である。その主要配列は、各々単一反応中心に由来する配
列の集合体(array)として存在する。各反応中心配列の長さは、所定の反
応中心が実験中に活性な状態であるサイクル数に依存する。当該分野で報告され
たクローン化されたポリメラーゼの進化性に基づいて、数百から数千塩基の配列
長が期待される。
【0064】 本発明の1つの実施形態において、核酸サンプルは、反応中心中での封入前に
せん断される。一旦、これらのフラグメントが配列決定されると、配列分析ソフ
トウェアを使用して、それらの配列を連続性のストレッチにアセンブルする。配
列を比較し、それらの正確な重複を推定し得る多くのアルゴリズムが、当該分野
に存在する。最近、新しいアルゴリズムが、ショットガン(ランダム)配列決定
アプローチからの多量の配列データを処理するために設計されている。
【0065】 1つの好ましい実施形態において、アルゴリズムは、最初に、所定の実験にお
いて単一の反応中心から推測された配列のいずれかの末端から誘導された、わず
か2つのより小さい配列を使用することによって、処理されるべきデータ量を減
少する。このアプローチは、ヒトゲノムのショットガン配列決定における使用の
ために提唱された。Rawlinsonら、J.Virol.70:8833−
8849(1996);Venterら、Science 280:1540−
1542(1998)。これは、Institute for Genome
Research(TIGR)で開発されたアルゴリズムを使用する。Sutt
onら、Genome Sci.Technol.1:9(1995)。
【0066】 代替的な好ましい実施形態において、生データが、より小さいワード(例えば
、ヘキサヌクレオチド制限酵素部位)のフィンガープリントに圧縮され、そして
これらのフィンガープリントが、比較され、そしてより大きい連続性の配列ブロ
ック(コンティグ)にアセンブルされ得る。この技術は、オリゴヌクレオチドハ
イブリダイゼーション後に重複配列を推定するために使用される技術に類似する
。IduryおよびWaterman,J.Comput.Biol.2:29
1−306(1995)。なお別の実施形態は、遺伝マップまたは物理的連鎖マ
ップからの既存の配列データを使用して、ゲノム全体または大きいゲノム片から
の新しい配列データのアセンブリを補助する。
【0067】 (9.DNASの有用性) (a)臨床的用途 医学における遺伝子診断の重要性を、控えめにいうことはできない。出生前診
断および新生児診断について有害な遺伝的特性のキャリアを同定し得る技術の使
用が最も明白である。現在、生化学試験および核型分析が、最も一般的に使用さ
れる技術であるが、これらは明らかな制限を有する。生化学試験は、疾患状態に
関連する酵素またはタンパク質の活性またはレベルにおける変化が存在する場合
においてのみ、有用であり、そしてその酵素またはタンパク質についての特定の
試験が決定されてきた。タンパク質が疾患状態に起因している場合でさえも、そ
のような試薬の開発は困難であり、高価であり、そして時間がかかり得る。核型
分析は、ひどい遺伝子障害(例えば、倍数性、転座および大きな欠失)を同定す
るためにのみ、有用である。現在のDNA技術によって、個体が、所定の遺伝子
の不完全な対立遺伝子を所有するか否かを決定することは、理論的には可能であ
るが、有効なスクリーニングプログラムは、共通の変異がその疾患に関連し、そ
してその存在が非配列決定技術によって決定され得る場合においてのみ、現在実
施可能である。
【0068】 本発明の方法は、ほとんど技術的努力を伴わずに、そして患者DNAをクロー
ン化する必要性またはPCRによる特定配列を増幅する必要性を伴わずに、個々
の患者に由来する、大量のDNA配列データが決定されることを可能にする。単
一分子は、患者の血液、組織サンプルまたは羊水に由来する単純なDNA調製物
から直接配列決定され得る。従って、DNASは、遺伝子障害、特性または一次
DNA配列情報(例えば、先天性障害の出生前、新生児、出生後診断もしくは検
出;遺伝子組換えおよび/または変異によって引き起こされる身体上の疾患の病
理学的分析;ヘテロ接合性の欠損、点変異もしくは癌に関連する他の遺伝子変化
または前癌性状態にあるということの同定)から予測可能な他の特徴の臨床的診
断のために使用され得る。
【0069】 本発明の方法はまた、病気に冒された組織の直接的配列決定によって疾患を引
き起こす病原体(例えば、ウイルス、細菌、真菌)を同定するために使用され得
る。
【0070】 (b)機能的遺伝子の同定 特定のプロセスに関与する遺伝子についての大量遺伝子スクリーニングは、例
えば発生の間、現在共通であり、そして大きなゲノムを有する脊椎動物(例えば
、ゼブラフィッシュ(Danio rerio)および両性類Xenopus
tropicalis)に適用される。マウスおよびヒトにおける変異体遺伝子
をクローン化する試みは長期に渡っており、かつ困難であり、そして遺伝学的に
より分析可能である生物体(例えばゼブラフィッシュのような)においてさえも
、それは時間がかかり、かつ困難である。
【0071】 本発明の方法は、短期間で哺乳動物のゲノムサイズ全体の配列決定を可能にす
るので、変異体遺伝子の同定は、大量配列スクリーニングによって達成され得る
(すなわち、キャリアのゲノム全体もしくは大きなゲノムセグメントを配列決定
することおよび所定の種の異なるメンバーのゲノム全体もしくは大きなゲノムセ
グメントの配列と比較すること)。
【0072】 同様に、本発明の方法は、細菌ゲノム全体の容易な配列決定を可能にする。こ
の様式で生成された配列情報は、広範に種々の生物体(イクストリモフィリック
(extremophillic)細菌を含む)に由来する新規な酵素をコード
する遺伝子の迅速な同定のために使用され得る。
【0073】 さらに、本発明の方法はまた、任意の組織または細胞型において、変異誘発物
質および放射に応じた変異割合の評価のために使用され得る。この技術は、将来
の変異体スクリーニングのためのプロトコルの最適化のために有用である。
【0074】 (c)腫瘍における遺伝子改変の分析 多くの癌、おそらく全ての癌は、1つの細胞または少しの細胞のゲノムにおけ
る特定の改変とともに始まり、ついでこれらの細胞は、正常増殖の制御によるチ
ェックを受けずに増殖する。癌の処置の多くは、特定の薬剤に対するこれらの異
常細胞の特定の生理学的応答に依存する。
【0075】 本発明の方法は、個々の腫瘍に由来する遺伝子プロフィールの迅速な生成を可
能にし、研究者が、どのような遺伝子変化が腫瘍の発達の種々の段階で同時に起
こるかを正確に理解することを可能にする。この情報はまた、個々の腫瘍に対す
るあつらえむきの襲撃のための標的癌細胞に対する特異的薬剤の設計を可能にす
る。
【0076】 (d)遺伝子バリエーションの分析 多くの重要な生理学的特性(例えば、血圧の制御)は、遺伝子座の多重度によ
って制御される。現在、これらの特性は、量的特性連鎖(QTL)分析によって
、分析される。一般に、QTL分析において、多型遺伝子連鎖マーカーのセット
が特定の特性(例えば、家族性慢性高血圧)を有する被験体の群に対して利用さ
れる。その特性を有するマーカーの連鎖の分析を介して、特定の遺伝子座のセッ
トとその特性との間の相関が得られる。通常、少数の遺伝子座が、大多数の特性
に寄与し、そしてより大きな群の遺伝子座が、その特性に対してより小さい効果
を有する。
【0077】 本発明の方法は、ゲノム全体の迅速な配列決定を可能にする。従って、本発明
の方法を使用して、QTL分析は、非常に微細なスケールにて実行され、そして
大きな群の被験体について、所定の特性に寄与する全ての主要な遺伝子座、およ
び重要でないほとんどの遺伝子座が容易に同定される。
【0078】 さらに、本発明の方法は、先のゲノム組換え(例えば、逆位、転座、欠失、点
変異)の評価もしくは多型マーカーの分布に影響を及ぼす先の減数分裂組換え事
象によって、系統樹および/または血縁関係を構築するために使用され得る。本
発明の方法を使用して、遺伝子型と表現型とを関連付ける目的で、変異または多
型を同定し得る。また、本発明の方法を使用して、特定の表現型において生じる
か、または多遺伝子特性に寄与するそれらの変異体または多型遺伝子の配列を同
定し得る。
【0079】 (e)農業的用途 農業的有用性および生産性は、最適な遺伝子特徴を有する植物および動物の品
種改良を生成することによって増加する。本発明の方法を使用して、例えば、農
業的に重要な植物および動物における所望の特性および不用の特性の両方を強調
する遺伝子バリエーションを明らかにし得る。さらに、本発明の方法を使用して
、植物および動物の病原体を同定し得、そして病原体と戦うための方法を示す。
【0080】 (f)法医学的用途 本発明の方法は、犯罪の調査および法医学的調査において使用され得る。すな
わち疑わしい個体と法医学的に関連するサンプルとの間の結びつけを明白に確立
するために、血液、髪の毛、皮膚および他の組織のサンプルを遺伝的に同定する
ことによって父性/母性決定のために使用され得る。得られた結果は、現在の遺
伝子フィンガープリント法技術を用いて得られた結果と類似しているが、かなり
より詳細な情報を提供し、そしておそらく偽陽性同定を提供しない。さらに、混
合されたサンプルからの個体の同一性が決定され得る。
【0081】 (g)研究用途 本発明の方法は、いくつかの研究用途、例えば、一次配列を確認/顕在化させ
るための人工的DNA構築物の配列決定、および/または無作為変異誘発スクリ
ーニングから特定の変異体クローンを単離するため:試料に由来する遺伝子発現
プロフィールを決定するために、任意の発生段階もしくは環境的状況に由来する
単一細胞、組織全体もしくは生物体に由来するcDNAの配列決定;任意の供給
源から単離された任意のサイズのPCR産物および/またはクローン化されたD
NAフラグメントの配列決定のために使用され得る。
【0082】 本発明の方法はまた、酵素、放射または化学的処理(例えば、クロマチンの部
分的なDNase処理)に対する異なる感受性によってより高次のDNA構造を
精査する分析技術によって生成されるDNAフラグメントの配列決定のためか、
あるいは、ポリメラーゼにより認識される効果的な塩基としてメチルシトシンを
チミン(または他のヌクレオチド)に変える化学を用いる前処理を伴うか、もし
くは伴わずに所定の組織から生成される配列を比較することによってDNAのメ
チル化状態を決定するために使用され得る。さらに、本発明の方法を使用して、
発生または老化の間に生じる細胞性の生理学的変化を、一次配列のレベルにおい
てアッセイし得る。
【0083】 本発明の方法はまた、所望の組込み状態を有する個体を選択するために、形質
転換細胞のゲノム全体または大きなゲノムセグメントの配列決定のために使用さ
れ得る。例えば、DNASは、特定の構築物の正確な組込みについて、トランス
フェクトされた胚性幹細胞のスクリーニングをするためか、あるいは、特定の組
込み事象について、生物体(例えば、Drosophila、ゼブラフィッシュ
、マウス、またはヒト組織)のスクリーニングのために使用され得る。
【0084】 さらに、本発明の方法を使用して、進化的に分岐した生物体に由来する配列も
しくはモチーフの保存されたブロックの同定を介して新規な遺伝子を同定し得る
。本発明の方法はまた、配列保存および相対的遺伝子位置によって、他の遺伝子
要素(例えば、調節配列およびタンパク質結合部位)を同定するために使用され
得る。
【0085】 本発明の一つ以上の実施形態の詳細が、付随の上記の説明において述べられて
きた。本明細書中に記載される方法および材料と類似しているか、または等価で
ある任意の方法および材料が、本発明の実施または試験において使用され得るが
、好ましい方法および材料が現在記載される。本発明の他の特徴、目的および利
点は、発明の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかである。明細書および
添付の特許請求の範囲において、単数の形態は、その文脈が明確に他のものを示
さないかぎり複数の対象を含む。他に定義されない限り、本明細書中で使用され
る全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般
的に理解される場合と同じ意味を有する。本明細書中で引用された全ての特許お
よび出版物は、参考として援用される。
【0086】 以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより充分に例示するために提示
される。これらの実施例は、上記特許請求の範囲に規定される本発明を限定する
とは決して解釈すべきではない。
【0087】 (実施例1:反応チャンバ基層調製、ニッケル/キレート剤結合体) DNA方法論の基本単位は、反応中心である(図3)。この反応中心は、テン
プレート核酸分子に結合し、そしてそれぞれそのポリメラーゼに付着した基と基
板との間の高親和性相互作用を介して透明の基板における固定された位置にテザ
ーされたポリメラーゼ分子を備える。1つの構成において、DNAS反応は、そ
の基底である基板が、ポリメラーゼ分子が規則的なアレイに付着し得るように改
変されたガラス(SiO2)から作製される反応チャンバ中で生じる。電子ビー
ムリソグラフィーを用いて、寸法が100μm×100μmの正方形のアレイを
作製する。Rai−Choudhury,Handbook of Micro
lithography,Micromachining,and Micro
fabrication,Volume I.−Microlithograp
hy,Volume PM39,SPIE Press(1997)。小さなス
ポット(50μm未満の直径)をスライドガラスを覆うレジスト材料中で1μm
間隔でエッチングする。このエッチングは、そのガラスを、引き続く誘導体化の
ために露出させる。誘導体化においてニトリロ三酢酸基をシラン化学で共有結合
させる。Schmidら、Anal Cherl 69:1979−1985(
1997)。各々のニトリロ三酢酸基は、Ni2+イオンに対するキレート剤とし
て機能する。次いで、配位されたNi2+イオンは、種々のポリメラーゼ分子へと
操作されたヘキサヒスチジン部分によって結合され得る。従って、10,000
ポリメラーゼ分子のアレイを、100μm×100μmプのアレイにおいて作製
する。これを、光学顕微鏡系で観察する。代替の構成では、ビオチンを各々のス
ポットにシラン化学により共有結合させる。次いで、このビオチンは、そのポリ
メラーゼ分子に連結または操作されたストレプトアビジン部分によって結合され
得る。
【0088】 (実施例2:微小流動化反応チャンバは、反応体、緩衝剤および生成物の迅速
な交換を可能にする) その反応チャンバは、反応中心のアレイを収容するデバイスであり、そしてそ
の環境を調節する。実施例1に記載されるように、その基板は、共有結合的部分
の規則的な顕微鏡アレイを用いて調製される顕微鏡スライドガラスである。プリ
ズムを、そのアレイの反対の表面上のそのスライドに付着させる。そのプリズム
は、そのスライドへレーザー光を、そのレーザ光の内部反射の合計がそのスライ
ド内に達するような角度でそのスライドへと向けられる。この条件で、消失波は
、配列決定反応サイクルの間に、そのアレイにわたって生成する。そのスライド
およびプリズムをアセンブリに固定する。このアセンブリは、1〜10μl(図
4)の容量を有する封入チャンバを生成する。試薬および緩衝剤を、そのチャン
バから、そのチャンバのいずれかの側における微小流体ポートを通ってそのチャ
ンバへ、およびそこからポンピングする。容量の完全な交換は、1秒以内かかり
、そして電気的に制御されるバルブおよびポンプによって媒介される。
【0089】 (実施例3:標識されたケージされた鎖を終結させるヌクレオチドの調製) (蛍光色素−光不安定性リンカー結合体の調製) 蛍光色素連結した2−ニトロベンジル誘導体は、まず、Anasawaら、W
O 98/33939によって記載されるとおりに生成させる。あるいは、感受
性にした光不安定性リンカー(例えば、DMNPEケージングキット、カタログ
番号D−2516,Molecular Probes,Inc.を使用する)
は、以下に詳述するようにdNTPの3’基にまず付着させ得、次いで、スクシ
ンイミド化学または他の方法を用いて蛍光色素へと連結し得る。蛍光色素とケー
ジング基との間が可変長のリンカーを使用して、大きな化学基によって生じる可
能な立体障害を減少させることが最適であることが証明され得る。Brandi
sら,Biochemistry 35:2189−2200(1996)。
【0090】 (3’−O−改変−2’−デオキシヌクレオチドアナログの調製) 3’−O−改変−2’−デオキシヌクレオチドは、dATP,dCTP,dG
TPおよびdTTPの3’−OH基のエステル化によって合成する。これは、い
くつかの一般的な方法により達成される。Metzkerら、 Nucleic
Acids Res 22:4259−4267(1994)。
【0091】 (方法1) まず、2’−デオキシ−5’−ヒドロキシ−dNTPを、イミダゾールおよび
ジメチルホルムアミド(DMF)の存在下でtert−ブチルジフェニルシリル
(TBDPS)と反応させ、5’保護デオキシヌクレオチドを生成する。次いで
、得られる2’−デオキシ−5’−tert−ブチルジフェニルシリルdNTP
を、ベンゼン中に溶解し、そして水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)
(およびいくつかの場合にはさらにNaOH)の存在下で蛍光色素不安定性リン
カー結合体のそのハライド誘導体と混合し、25℃で16時間攪拌する。有機相
を、エチル酢酸で抽出し、そして脱イオン水で洗浄し、飽和NaClで洗浄し、
Na2SO4で乾燥し、そして段階勾配(10%メタノール/酢酸エチルから5%
メタノール/酢酸エチルを2%間隔で)フラッシュクロマトグラフィーにより精
製する。
【0092】 (方法2) 上記に詳述したように調製した9’−デオキシ−5’−tert−ブチルジフ
ェニルシリルdNTPを直接、蛍光色素光安定化リンカー結合体の酸無水物と、
乾燥ピリジン中で、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で25℃
で6時間反応させる。次いで、そのピリジンを減圧下で除去し、その残渣を脱イ
オン水中に溶解し、クロロホルム中で抽出し、脱イオン水で洗浄し、10% H
Clで洗浄し、NaHCO3で飽和差異、飽和NaClで飽和させ、Na2SO4
で乾燥させ、そしてフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
【0093】 (方法3) 2’−デオキシ−5’−tert−ブチルジフェニルシリルdNTPを、反復
したピリジンとの共エバポレーションによって乾燥し、熱DMF中に溶解し、そ
して氷浴中で0℃まで冷却する。NaOHを、乾燥ベンゼンで洗浄した後にDM
F中に溶解し、次いで溶解した2’−デオキシ−5’−tert−ブチルジフェ
ニルシリルに添加し、そして45分間攪拌する。DMF中の蛍光色素光安定化リ
ンカー結合体のハロゲン化誘導体を添加し、そしてその反応を数時間にわたり攪
拌する。次いで、その反応を、冷脱イオン水でクエンチし、そして一晩攪拌する
。得られた個体を濾過し、乾燥し、そしてエタノール中で再結晶化させる。
【0094】 (方法4) 3’−ケージ化NTPを、Hiratsukaら、Biochim Biop
hys Acta 742:496−508(1983)に従ってトリホスフェ
ートから直接調製し得る。
【0095】 方法1〜3の場合において、得られる化合物を、1.0当量のテトラブチルア
ンモニウムフルオリド(Bu4NF)の添加により次に脱シリル化する。この反
応を、薄層クロマトグラフィーによってモニターし、そして完了(約15分)後
、その反応を、1等量の氷酢酸でクエンチする。その溶媒を除去し、そしてその
残渣をシリカカラムクロマトグラフィーにより精製する。方法1〜3によってそ
の化合物の5’−トリホスフェート誘導体を、以下のプロトコルによって合成す
る。3’−改変されたヌクレオシド(1.0当量)を、トリメチルホスフェート
中に、窒素雰囲気下で溶解する。オキシ塩化リン(POCl3)(3.0当量)
を添加し、そしてその反応を−10℃で4時間にわたって攪拌する。その反応を
、DMF中のトリブチルアンモニウムトリホスフェート(5.0当量)およびト
リブチルアミンを用いてクエンチする。10分間激しく攪拌した後、その反応を
、TEAB pH7.5でクエンチする。この溶液を濃縮し、そしてDEAEセ
ルロース(HCO3形態)カラムを用いた線形勾配(0.01〜0.5M TE
AB)によってそのトリホスフェート誘導体を単離する。
【0096】 最終の合成生成物を、HPLCによって精製し得、そして必要に応じてさらに
酵素モップアップによって精製し得る。(Metzkerら,Biotechn
iques 25:814−817(1998)これは、デオキシヌクレオチド
対その3’ブロックの対応物についての多くのポリメラーゼの極度の酵素的優先
性を利用する技術である。これは、おそらく、3’改変されたヌクレオチドがそ
の酵素活性部位に存在する場合にホスホジエステル結合の触媒的形成の効率が低
いことから生じ、その結果その酵素が迅速に正常な汚染デオキシヌクレオチドを
消費する傾向がある。Brandisら,Biochemistry 35:2
189−2200(1996)。
【0097】 代替的構成において、光不安定生基を、スクシンイミドまたは他の化学を使用
して3’−OHへと付着させ、そして蛍光色素光不安定性リンカー結合体を、A
nasawaら、WO 98/33939によって記載されるように、直接、そ
のヌクレオチドの塩基に付着させる。3’−付着した光安定性基は、可逆性の鎖
ターミネータとして作用し(Metzkerら、Nucleic Acids
Res 22:4259−4267 (1994))、そして塩基付着した蛍光
色素−光安定化リンカーは、除去可能な標識として作用する。各サイクルを用い
たこの構成において、両方の光安定性基は、光分解によって除去され、その後、
さらに、取り込みがなされる。そのような構成は、ヌクレオチドの3’−OHに
付着した大きな蛍光色素基の立体障害がそのポリメラーゼにそのヌクレオチドが
進入すること妨害することが見出される場合に好ましくあり得る。
【0098】 (実施例4:クローニングされたヘキサヒスチジンタグ化されたDNAポリメ
ラーゼ、ランダムプライムされた一本鎖DNAテンプレートおよび総合内部反射
蛍光顕微鏡を用いたDNAS) このプロセスには、2つの相がある。
【0099】 (相1) 第一相は、設定相である。ヘキサヒスチジンタグ化されたDNAポリメラーゼ
を、反応チャンバ註へと洗浄し、そしてNi2+ニトリロ三酢酸アレイに付着させ
る。例として、ヘキサヒスチジンタグ化されたThermos aquatic
us由来のDNAポリメラーゼを使用し得る。Dabrowskiら、Acta
Biochim Pol 45:661−667(1998)。テンプレート
DNAは、剪断または制限消化によって調製し、続いて、95℃で変性およびラ
ンダムオリゴヌクレオチドプライマーの混合物とアニーリングする。次いで、プ
ライミングされた一本鎖DNAテンプレートをその反応チャンバへとポンピング
する。
【0100】 (相2) そのプロセスの第二相は、主要部である配列決定サイクルである。このサイク
ルは以下のとおりである。
【0101】 1.標識されケージされた鎖終結デオキシヌクレオチドトリホスフェート(d
NTP*)を含む反応緩衝液を、その反応チャンバへとポンピングする。反応緩
衝液は、以下からなる:10 mM Tris HCl,pH 8.3;50
mM KCI;および 2.5 mM MgC12。このdNTP*は、各々、0
.02〜0.2mMである。
【0102】 2.dNTP*のない反応緩衝液を反応チャンバを通してリンスする。
【0103】 3.10,000の反応中心の各々について、新たに取り込まれたヌクレオチ
ドの同一性を、総合内部反射蛍光顕微鏡(TIRFM)によって決定する。反応
中心アレイの複数の記録を作成し、その結果、その4つのヌクレオチドの各々が
識別される。使用した識別色素は、蛍光について高い消光計数および/または高
い量子収率を有する。さらに、その蛍光色素は、良好に解像される励起および/
または放射極大を有する。使用されるいくつかの蛍光色素ファミリーが存在し、
例えば、BODIPYファミリーの蛍光色素(Molecular Probe
s,Inc.)がある。BODIPY蛍光色素および光不安定性のリンカーであ
る1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチル(DMNPE)を用
いて、ヌクレオチドアナログの追跡セットを以下のDNASについて使用し得る
: 3’−O−(DMNPE−(BODIPY493503))−2’デオキシATP 3’−O−(DMNPE−(BODIPY530550))−2’デオキシCTP 3’−O−(DMNPE−(BODIPY564570))−2’デオキシGTP 3’−O−(DMNPE−(BODIPY581591))−2’デオキシTTP 。
【0104】 従って、取り込まれた「A」は、488nmのアルゴンイオンレーザ照射およ
び503nm2中心を有するバリアフィルタによって検出される。取り込まれた
「C」「G」および「T」を、532nmのTAGレーザ照射およびそれぞれ5
50nm、570nm、および591nmに中心を有するバリアフィルタを用い
て検出する。
【0105】 別個の照射事象の各々について、消失波を、反応中心アレイにおいて生成し、
そしてそのアレイの画像を、マイクロチャネルプレートで強化された冷却CCD
カメラの表面に顕微鏡系によって集束される。
【0106】 4.新たに取り込まれたヌクレオチドは、他のYAGレーザからの<360n
mの光での照射によって光学的にケージがはずされる。これは、新生の核酸鎖か
らのDMNPE−BODIPYの解離を引き起こし、それをインタクトのままに
し、そして次のヌクレオチドを取り込むように調製される。
【0107】 5.その蛍光部分の除去を、TIRFMによって確認し、そしてその反応サイ
クルを、ヌクレオチドがもはや取り込まれないまで反復する。
【0108】 代表的に、各々の蛍光色素についての暴露時間は、100m秒である。CCD
チップのその読み出し時間は、0.25秒である。従って、各々のサイクルにつ
いての検出工程は、<1.5秒である。この反応チャンバの合計容量は、1〜1
0μlである。1秒未満がその反応チャンバを完全にフラッシュして流すのにか
かる。従って、所定のサイクルについての合計時間は、10秒未満である。従っ
て、10秒/サイクルにおいて、DNAS機器の10,000反応中心の各々は
、1時間あたり少なくとも360塩基の配列を推定し得る。これは、全体として
DNAS機器によって推定される3.6M塩基/時間の配列に対応する。
【0109】 シャッター制御レーザ照射、バリアフィルタおよびCCDカメラを有するフィ
ルターホイールはすべて、マイクロコンピュータによって制御される。画像収集
およびデータ分析はすべて、同じマイクロコンピュータにより実行される。抽出
された配列データおよびアレイの画像は、それらが収集されるときにCD−RO
M上に永遠に格納される。
【0110】 (等価物) 本発明の特定の実施形態の上記の詳細な説明から、核酸配列決定のための特定
の方法および装置が記載されていることは明らかであるべきである。特定の実施
形態が本明細書において詳細に開示されたが、これは単なる例示の目的のみの例
であって、そして上記の特許請求の範囲の範囲に関して限定するとは意図されな
い。特に、発明者らによって、種々の置換、変更および改変が本発明に対して、
特許請求の範囲によって規定されるように本発明の趣旨および範囲から逸脱する
ことなくなされ得ることが企図される、例えば、特定のポリメラーゼ、特定のポ
リメラーゼの固体支持体への連結、または特定のヌクレオチドターミネータの選
択は、当業者にとっては、本明細書に記載される実施形態に鑑み、慣用事項であ
ると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(パネルA〜C)は、直接的核酸配列決定での使用のための、標識ケージ
化ターミネータヌクレオチドの模式図である。パネルAは、光不安定性リンカー
−蛍光色素結合体のリボース3’炭素への結合によって改変されたデオキシアデ
ノシントリホスフェートを示す。パネルBは、代替の構成を示し、ここでは、蛍
光色素は、光不安定性リンカーによってヌクレオチドの塩基に結合されている。
パネルCは、各々が異なるスペクトル特性を有する蛍光色素で標識されている、
4つの異なるヌクレオチドを示す。このスペクトル特性は、4つのヌクレオチド
が、直接的核酸配列決定の反応サイクルの検出段階の間に識別されることを可能
にする。
【図2】 図2は、異なる核酸配列決定の1サイクルの工程の模式図であり、ここで工程
1は、標識ケージ化ヌクレオチドの取り込みを例示しており、工程2は、標識の
検出を例示しており、そして工程3は、3’−OH拘束の脱ブロック化を例示し
ている。
【図3】 図3は、固定化されたポリメラーゼおよび配列決定されている核酸サンプルを
示す、反応中心の模式図である。
【図4】 図4は、DNAS反応中心のアレイを収納し、そして試薬と緩衝液との交換を
媒介する、反応チャンバアセンブリの模式図である。
【図5】 図5は、反応中心アレイの模式図である。左側のパネル(顕微鏡視野)は、4
つの連続する検出事象(別々の蛍光色素の各々について1つ)によって記録され
るような、アレイ全体の図を示す。中央のパネルは、個々の反応中心の空間を示
す視野の一部の拡大図を示す。最も右のパネルは、単一の反応中心のカメラの図
を示す。
【図6】 図6は、消失する波の原理の模式図である。
【図7】 図7は、全反射型(total internal reflection)
蛍光顕微鏡を使用する、直接的核酸配列決定の設定の模式図である。
【図8】 図8は、3×3の行列から得られたデータ取得アルゴリズムの例の模式図であ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月25日(2001.10.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アーメス, ニアル アントニー イギリス国 エヌ3 2エイチエックス ロンドン, ロング レーン 140 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA20 HA19 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ42 QR08 QR42 QR58 QR62 QR63 QS03 QS28 QX02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヌクレオチド塩基の配列決定をするための方法であって、該
    方法は、以下の連続工程; (a)ポリメラーゼを固体支持体上に固定する工程; (b)核酸サンプルおよび複数の異なるオリゴヌクレオチドプライマーを提供
    する工程であって、ここで該核酸サンプルがオリゴヌクレオチドプライマーとハ
    イブリダイズする、工程; (c)4つの異なるヌクレオチドを提供する工程であって、各ヌクレオチドは
    脱離可能な標識基を用いて差次的に標識され、そして脱離可能なブロッキング基
    を用いて3’部分にてブロックされ、ここで該ポリメラーゼが該核酸サンプルと
    ハイブリダイズした該プライマーを、該サンプル核酸と相補的である差次的に標
    識された該ヌクレオチドを用いて伸長させる、工程; (d)該プライマーに組み込まれなかったヌクレオチドを除去する工程; (e)伸長した該プライマーに組み込まれた標識された該ヌクレオチドを検出
    する工程であって、それによって標識された該3’−ブロック化ヌクレオチドの
    相補体を同定する工程; (f)取り込まれた該ヌクレオチドから該3’ブロッキング基および該標識基
    を分離する工程; (g)分離された該3’ブロッキング基および工程(f)の分離された該標識
    基を除去する工程; (h)該プライマーに取り込まれた該ヌクレオチドから3’ブロッキング基の
    分離および除去を確認する工程;ならびに (i)工程(c)において新たなヌクレオチドが取り込まれなくなるまでか、
    または3’ブロッキング基が、工程(f)および(g)において分離かつ除去さ
    れずに固持するまで、工程(c)〜(g)を繰り返す工程、 を包含し、それによって、工程(d)において標識された該ヌクレオチドが検出
    される順序が、該核酸サンプルの少なくとも一部の配列の該相補体に対応する、
    方法。
  2. 【請求項2】 前記3’ブロッキング基および前記標識基が、光化学的活性
    化によって、組み込まれた前記ヌクレオチドから分離される、請求項1に記載の
    方法。
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