JP4301941B2 - 核酸プローブ固定化基体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、標的核酸の存在を検出するための核酸プローブ固定化基体およびそれを用いた核酸検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の遺伝子工学の発展に伴い、医療分野では遺伝子による病気の診断や予防が可能となっている。これらは遺伝子診断と呼ばれる。例えば、病気の原因となるヒト遺伝子の欠陥や変化を検出することによって、病気の発症前もしくは極めて初期の段階で、その病気の診断や予測を行うことが可能である。また、ヒトゲノムの解読と共に、遺伝子型と疾病との関連に関する研究が進み、各個人の遺伝子型に合わせた治療(テーラーメイド医療)も現実化しつつある。従って、遺伝子の検出や、遺伝子型の決定を簡便に行うことは非常に重要である。
【0003】
このような遺伝子解析において注目されているのが、一般的にはDNAチップまたはDNAマイクロアレイと称される装置である(ここでは、両者を総してDNAチップと称す)。DNAチップは、基板上に多種類の塩基配列からなる多数の核酸プローブを固定して具備する装置である。このようなDNAチップを使用することによって、一回の試験で多種類の標的核酸を検出することが可能である。しかしながら、そのような長所を持つ一方で、試料中に存在する異なる標的核酸のハイブリダイゼーションの効率が異なり、場合によっては非常に低いハイブリダイゼーション効率しか得られないことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の状況に鑑み、本発明の目的は、高効率でハイブリダイゼーションを行うことの可能なプローブ固定化基体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下のような本発明の態様により達成され得る。即ち、
(1)電気化学的検出を行うことが可能な電極を具備し、前記電極に核酸プローブがスペーサを介して固定化されている核酸プローブ固定化基体であって、前記スペーサの長さをX、前記核酸プローブに相補的な塩基配列を含む全長が70塩基以上の標的核酸が前記核酸プローブにハイブリダイズした際の、当該ハイブリダイゼーション部位の基体側末端から前記標的核酸の基体側末端までの長さをYとした場合において、X≧Y、Y≧10Å、且つ200Å≧Xの関係が成立する核酸プローブ固定化基体;
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
1.発明の概要
本発明は、基本的には、基体と、前記基体にスペーサを介して固定された核酸プローブとを具備する核酸プローブ固定化基体である。本発明は、本発明者らが、スペーサの長さを特定することにより、より効率のよいハイブリダイゼーションが得られることを見出したことに基づく。
【0007】
即ち、本発明の態様に従う核酸プローブ固定化基体では、スペーサの長さをXとし、前記核酸プローブに対して前記標的配列をその一部に含む標的核酸がハイブリダイズした際に、当該ハイブリダイゼーション部位の基体側末端から、前記標的核酸の基体側末端までの長さをYとした場合に、X≧Yの関係が成立するようなスペーサを介して核酸プローブが基体に対して固定されている。
【0008】
また、本願発明の態様に従う核酸プローブ固定化基体の測定原理は以下の通りである。当該核酸プローブは、標的配列に相補的な配列を有するように設計されている。試料核酸に標的配列が存在する場合には、当該核酸プローブ固定化基体上でハイブリダイゼーションが生じる。従って、本発明の装置は、基本的には、このハイブリダイゼーションの結果、生じた二本鎖核酸の存在を検出することにより、または当該核酸プローブにハイブリダイズした核酸の存在を検出することにより、試料核酸中に標的配列が存在することを検出することが可能である。ここで使用される「ハイブリダイゼーションを検出する」の語は、生じた当該二本鎖核酸を検出すること、または試料核酸を予め何れかの標識物質により標識しておいて、ハイブリダイゼーション後にその標識物質に由来する信号を検出すること、或いはそれ自身公知の他の手段により、反応によって二本鎖核酸が存在することまたはハイブリダイゼーションが生じたことを検出することを総括的に示す語である。
【0009】
そのようなハイブリダイゼーションの検出は、例えば、後述するような電気化学的検出または蛍光検出により行うことが可能である。
【0010】
このような電気化学的検出の場合、核酸プローブ固定化基体は、基本的には、基体に電気化学的信号を検出可能に配置された電極に対して、所望の核酸プローブとスペーサを介して固定化すれば得られる。
【0011】
また、蛍光物質などの標識物質を用いて検出を行う手段を行う場合、核酸プローブ固定化基体は、基本的には、基体に対して、所望の核酸プローブをスペーサを介して固定化すれば得られる。
【0012】
2.用語の説明
ここで使用される「核酸」の語は、リボ核酸(即ち、RNA)、デオキシリボ核酸(即ち、DNA)、ペプチド核酸(即ち、PNA)、メチルフォスホネート核酸、S−オリゴ、cDNAおよびcRNA等、並びに何れのオリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド等、核酸及び核酸類似体を総括的に示す語である。また、そのような核酸は、天然に存在するものであっても、人工的に合成されたものであってもよい。
【0013】
ここで「核酸プローブ」とは、標的配列に相補的な塩基配列を含む核酸であって、基体に固定化されるための核酸断片をいう。核酸プローブは、目的とする標的配列に相補的な配列を有し、それによって適切な条件下で標的配列とハイブリダイズすることが可能である。
【0014】
ここで「標的配列」とは、その存在を検出したい塩基配列、または核酸プローブの塩基配列によって捕捉しようとする配列を指す。また、そのような標的配列を含む核酸を標的核酸と称す。
【0015】
ここで使用される「相補」、「相補的」および「相補性」の語は、50%〜100%の範囲で相補的あればよく、好ましくは100%で相補的であることをいう。
【0016】
ここで使用される「スペーサ」の語は、核酸プローブと基板の間に配置されるある程度の長さを有した鎖状物質をいう。スペーサを構成する物質が核酸であった場合、標的配列に相補的またはハイブリダイズする部分はプローブ、それ以外の部分をスペーサと分類する。
【0017】
ここで使用される「スペーサの長さ」の語は、核酸プローブと基体の間に配置される鎖状分子の長さをいう。また、基体に図3に示したようなブロッキング剤を使用する場合は、上記スペーサの長さからブロッキング剤の長さをひいたものを「スペーサの長さ」とする。
【0018】
3.発明の態様
まず、本発明の基本的な構成の例を以下に説明する。
【0019】
(1)第1の態様
図1を用いて、本発明の第1の態様を説明する。本発明の第1の態様である核酸プローブ固定化基体1は、基体2に具備された電極3に、スペーサ4を介して固定化された核酸プローブ5を具備する(図1Aおよび図1B)。電極3は、電気的情報を取り出すためのパット6に接続されている。図1Bでは、便宜上、スペーサ4を太線で示し、核酸プローブ5を鎖状の線で示した。
【0020】
このような核酸プローブ固定化基体1は、例えば、それ自身公知の手段によりシリコン基板に電極を配置し、その電極表面に対してスペーサを介して核酸プローブを固相化することにより製造することが可能である。
【0021】
本態様においては、電極の数を6としたが1つの基体に配置する電極の数はこれに限定するものではない。また、電極の配置パターンも図1Aに示したものに限定されるものではなく、当業者が必要に応じて適宜設計変更することが可能である。必要に応じて参照電極および対極を設けてもよい。そのような核酸プローブ固定化基体も本発明の範囲内である。
【0022】
(2)第2の態様
図2に本発明の第2の態様を模式的に示した。本発明の第2の態様である核酸プローブ固定化基体11は、基体12に、スペーサ13を介して固定化された核酸プローブ14を具備する(図2)。図2においても、便宜上、スペーサ13を太線で示し、核酸プローブ14を鎖状の線で示した。
【0023】
このような核酸プローブ固定化基体11は、例えば、それ自身公知の手段によりシリコン基板に対してスペーサを介して核酸プローブを固相化することにより製造することが可能である。
【0024】
本態様においては、1つの基体に配置する核酸プローブの数はこれに限定するものではなく、所望に応じて変更してもよく、また、複数種類の塩基配列を有する核酸プローブを1つの基体に配置してもよい。複数および/または複数種類の核酸プローブの基体への固相パターンは、当業者が必要に応じて適宜設計変更することが可能である。そのような核酸プローブ固定化基体も本発明の範囲内である。
【0025】
4.構成
本発明に従う態様は、上述したような基本的な構成を有しているが、核酸プローブがスペーサを介して固定されているところに特徴がある。詳細には、本発明において使用されるスペーサは、スペーサの長さをXとし、前記核酸プローブに対して前記標的配列をその一部に含む標的核酸がハイブリダイズした際に、当該ハイブリダイゼーション部位の基体側末端から、前記標的核酸の基体側末端までの長さをYとした場合に、X≧Yの関係が成立するようなスペーサである。
【0026】
図3に、核酸プローブと標的核酸の結合状態の1例を示す。図3の左側には、核酸プローブ固定化基体30と一般的な標的核酸の例を模式的に示す。基体31に配置された電極32の表面にリンカー剤33aおよびブロッキング剤33bが処理されている。当該リンカー剤33aにより、核酸プローブ35はスペーサ34を介して電極32に固定されている。このような核酸プローブ35の配列に対して相補的な標的配列をその一部分に有する標的核酸36を、その隣に並べて示した。
【0027】
個体や組織および細胞などの対象から得られた試料や、それを所望に応じて処理して得られた試料から得られた試料核酸のうち、検出しようとする標的配列を含む標的核酸であっても、標的核酸の存在する位置は様々であると考えられる。図3の左図の試料核酸36はそのような多様な標的核酸のうちの平均的な1例としてここに示した。
【0028】
このように固定化された核酸プローブ35と標的核酸36がハイブリダイズした場合の状態を、基線37から上部を比較するように図3の右側に示す。図から明かであるように、スペーサ34の長さが「X」であり、核酸プローブ35に対して標的配列を介して標的核酸36がハイブリダイズした際に、標的配列部分の基体側の末端からこの標的核酸の基体側の末端までの長さが「Y」である。
【0029】
X<Yの場合には、標的配列に相補的な配列を有する核酸プローブ35と標的核酸36とのハイブリダイズの効率は低い。即ち、このような場合には、標的核酸の長さや、その標的核酸における標的配列の位置を考慮すると、固定化される核酸プローブは基体表面近くに存在し過ぎる。そのために核酸プローブ同士が互いに立体障害の原因となったり、固相である基体が立体障害の原因となり得る。その結果、核酸プローブと標的核酸とのハイブリダイゼーション効率は十分には得られないと考えられる。
【0030】
それに対して、X≧Yの場合には、標的配列に相補的な配列を有する核酸プローブ35と標的核酸36とのハイブリダイズの効率が高い。X≧Yの場合には、図3の右図から分かるように、核酸プローブと標的配列がハイブリダイズした場合に、標的配列よりも基体31側に存在する標的核酸36の部分に余剰は、仮にあったとしても短く、或いはそのような余剰は存在しない。また、スペーサ34が、標的核酸の長さおよび標的配列の位置からみても、充分な長さがあるために、核酸プローブは、反応溶媒中で自由に動く範囲が広くなり(即ち、自由度が十分に大きく)、ハイブリダイゼーション反応中に標的配列と遭遇する確率が向上すると考えられる。
【0031】
XとYとの関係を図5に示す。図5のグラフは横軸がXの長さであり、縦軸がYの長さである。中央の直線はY=Xのグラフである。本発明の態様に従うYとXの好ましい関係はX≧Yである。図中、領域Aは、標的核酸と固相との立体障害を小さくするためにX≧Yを満たす領域である。領域Bは、領域Aに含まれ、更に核酸プローブの自由度を向上させるためにX−50Å≧Yを満たす領域である。領域Cは、B領域に含まれ、更に核酸プローブ合成の際の費用や収量を考慮した場合に望ましい領域である。領域Dは、Yが数10Åよりも短い場合でも、Xは自由度を確保するために一定の長さが以上必要であるということを考慮した場合に、回避することが望ましい領域である。更に領域Eは、Yが0であるか、または極短いために、スペーサの有無や長さによってもハイブリダイゼーションの効率に影響が生じない領域である。
【0032】
実際に検出を行った場合に多いのは、領域A、B、CおよびDであるが、本発明の態様においてより好ましい領域は領域Cおよび領域Dである。
【0033】
本発明の趣旨に従えばXの長さの限界は、20000Å以下であっても、10000Å以下であってもよい。核酸プローブを合成する側面から考慮した場合のXの長さの上限は、2000Å(これは核酸で約400塩基に相当する)であればよく、1000Åが好ましく、500Åがより好ましい。即ち、Xの長さを長く設定すると、核酸プローブを合成する場合の収量および純度が低下する可能性があるためである。
【0034】
また、上述のような本発明の態様に従う条件を満たすためには、標的配列を選択する際に工夫したり、試料から標的配列を含む標的核酸を増幅する場合に使用するプライマーの配列を選択する際に工夫したりすることも可能である。スペーサの長さを調節するだけではなく、そのような調整を行うことにより、よりよいハイブリダイゼーション効率を達成することが可能である。
【0035】
当該スペーサとして使用される物質の例は、有機鎖状分子であればよく、例えば、核酸、アルカンおよびポリエチレングリコール、ポリペプチドなどであればよい。
【0036】
例えば、スペーサが核酸からなる核酸スペーサである場合、その塩基配列は、標的核酸や試料中に含まれ得る核酸と結合しないような配列とすることが好ましい。また、後述するような電気化学的検出により生じたハイブリダイゼーションを検出を行う場合、そこにおいて使用する二本鎖認識体の核酸塩基との結合傾向を考慮した配列とすることが好ましい。例えば、ヘキスト33258は、シトシンおよびグアニンとは結合し難く、チミンおよびアデニンとは結合し易い。一方で、グアニンの連続する配列は合成が難しい。従って、シトシンのみまたはシトシンを多く含有する塩基配列がより好ましく、チミンからなるまたはそれらを多く含む塩基配列が好ましく、グアニンあるいはアデニンのみまたはそれらを多く含有する塩基配列はあまり好ましくない。
【0037】
このようなスペーサを配置することにより、核酸プローブと標的核酸との効率よいハイブリダイゼーションが達成される。
【0038】
本発明において使用される核酸プローブは、一般的にプローブとして使用されるような長さであればよい。例えば、核酸プローブの長さは約3塩基長から約1000塩基長であってよく、好ましくは約10塩基長から約200塩基長であってよい。
【0039】
本発明において使用され得る基体は、標的配列とのハイブリダイゼーションを行うための核酸プローブが固定化される基体であればよい。そのような基体の例は、例えば、非多孔性、硬質および半硬質な材質であってよく、ウェル、溝または平らな表面を有する板状であっても、並びに球体および立方体などの立体形状からなる形態であってもよい。基体は、これに限定されるものではないが、シリコン、ガラスなどのシリカ含有基材、並びにポリアクリルアミド、ポリスチレンおよびポリカーボネート等のなどのプラスチックおよびポリマーなどで製造されてもよい。しかしながら、基体を使用せずに後述するような電極自体を基体として使用することも可能である。
【0040】
蛍光検出を行うための核酸プローブ固定化基体の場合は、上記の何れかの基体に対して核酸プローブをスペーサを介して固定化すればよい。また、電気化学的検出を行うための核酸プローブ固定化基体の場合は、上記の何れかの基体に電気化学的な検出が可能であるように電極を配置し、その電極上に核酸プローブを固定化すればよい。
【0041】
本発明において使用され得る電極は、特に限定されるものではないが、例えば、グラファイト、グラシーカーボン、パイロリティックグラファイト、カーボンペースト、カーボンファイバーのような炭素電極、白金、白金黒、金、パラジウム、ロジウムのような貴金属電極、酸化チタン、酸化スズ、酸化マンガン、酸化鉛のような酸化物電極、Si、Ge、 ZnO、 CdS、 TiO2 、GaAsのような半導体電極、チタン等が挙げられる。これらの電極は導電性高分子によって被覆しても、単分子膜によって被覆してもよく、所望に応じてその他の表面処理剤を処理してもよい。
【0042】
スペーサを介しての核酸プローブの固定は、それ自身公知の何れの手段によっても行ってよい。例えば、スペーサを電極に対して固定し、その後、更にスペーサに対して核酸プローブを固定してもよい。または、予め核酸プローブにスペーサを結合させ、そのスペーサを介して電極に固定してもよい。或いは、電極上でスペーサと核酸プローブをそれ自身公知の手段によって合成していってもよい。また、スペーサを介しての核酸プローブの固定は、処理または無処理の基体または電極表面に対して当該スペーサを、共有結合、イオン結合または物理吸着等によって直接固定化してもよい。或いは、スペーサを介しての核酸プローブの固定を助けるリンカー剤を用いてもよく、そのようなリンカー剤を利用し、基板または電極に対してスペーサを介して核酸プローブを固定化してもよい。また、電極に対する試料核酸の非特異的な結合を防止するためのブロッキング剤をリンカー剤と共に電極に処理してもよい。また、ここで使用されるリンカー剤およびブロッキング剤は、例えば、電気化学的検出を有利に行うための物質であってもよい。
【0043】
また、異なる塩基配列を有する核酸プローブは、それぞれ、異なる電極に対してスペーサを介して固定化されてもよく、異なる塩基配列を有する複数種類の核酸プローブが混合された状態で1つの電極に対してスペーサを介して固定化されてもよい。
【0044】
5.検出
本発明に従う核酸プローブ固定化基体は、前記基体に固定化された核酸プローブと標的核酸との間のハイブリダイゼーション反応の結果生じた二本鎖の存在を検知するための手段として、電気化学的方法および蛍光検出法を利用することが可能である。
【0045】
(1)電気化学的検出
電気化学的による二本鎖核酸の検出は、例えば、それ自身公知の二本鎖認識物質を用いて行えばよい。
【0046】
ここで用いられる二本鎖認識体は特に限定されるものではないが、例えば、ヘキスト33258、アクリジンオレンジ、キナクリン、ドウノマイシン、メタロインターカレーター、ビスアクリジン等のビスインターカレーター、トリスインターカレーターおよびポリインターカレーター等を用いることが可能である。更に、これらのインターカレーターを電気化学的に活性な金属錯体、例えば、フェロセン、ビオロゲン等で修飾しておくことも可能である。また、その他の公知の何れの二本鎖認識物質も本発明において好ましく使用される。
【0047】
本発明に従う核酸プローブ固定化基体では、スペーサを介して核酸プローブが電極に固定化されている。このような電極を用いての二本鎖核酸の検出は他の一般的な電気化学的検出法と同じように、更に対極や参照極を使用してもよい。参照極を配置する場合、例えば、銀/塩化銀電極や水銀/塩化水銀電極などの一般的な参照極を使用してよい。
【0048】
例えば、試料核酸中に標的核酸が含まれているか否かを検出する場合には、以下のように試験を行えばよい。例えば、ヒトを含む動物などの個体、組織または細胞などの対象から採取した試料より核酸成分を試料核酸として抽出する。得られた試料核酸は、必要に応じて、逆転写、伸長、増幅および/または酵素処理などの処理を行う。前処理された試料核酸を、核酸プローブ固定化基体に固定化された核酸プローブと接触させ、適切なハイブリダイゼーションが可能な条件下で反応を行う。そのような適切な条件は、標的配列に含まれる塩基の種類、核酸プローブ固定化基体に具備されるスペーサおよび核酸プローブの種類、試料核酸の種類およびそれらの状態などの諸条件に応じて、当業者であれば適宜選択することが可能である。これに限定されるものではないが、例えば以下のような条件下で反応を行ってよい。
【0049】
即ち、ハイブリダイゼーション反応溶液は、イオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液中で行う。この溶液中にはハイブリダイゼーション促進剤である硫酸デキストラン、並びに、サケ精子DNA、牛胸腺DNA、EDTAおよび界面活性剤などを添加してもよい。ここに得られた試料核酸を添加し、90℃以上で熱変性させる。熱変性された試料核酸への核酸プローブ固定化基体の挿入は、変性直後、あるいは0℃に急冷後に行ってもよい。また、基体上に液を滴下することでハイブリダイゼーション反応を行うことも可能である。
【0050】
反応中は、撹拌、あるいは振とうなどの操作で反応速度を高めてもよい。反応温度は、例えば、10℃〜90℃の範囲で、反応時間は1分以上1晩程度で行えばよい。ハイブリダイゼーション反応後、電極を洗浄する。洗浄には、例えば、イオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液を用いればよい。試料核酸中に標的配列を含む標的核酸が存在した場合、核酸プローブとハイブリダイズし、それにより二本鎖核酸が生じる。
【0051】
続いて、電気化学的手段により、以下のような手順で生じた二本鎖核酸の検出を行う。一般的には、ハイブリダイゼーション反応の後に、基体を洗浄し、電極表面に形成された二本鎖部分に二本鎖認識体を作用させて、それにより生じる信号を電気化学的に測定する。
【0052】
二本鎖認識体の濃度は、その種類によって異なるが、一般的には1ng/mL〜1mg/mLの範囲で使用する。この際には、イオン強度0.001〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液を用いればよい。
【0053】
例えば、電気化学的な測定は、二本鎖認識体が電気化学的に反応する電位以上の電位を印加し、二本鎖認識体に由来する反応電流値を測定してよい。この際、電位は定速で掃引するか、あるいはパルスで印加するか、あるいは、定電位を印加してもよい。測定の際に、例えば、ポテンショスタット、デジタルマルチメーターおよびファンクションジェネレーター等の装置を用いて電流、電圧を制御してもよい。例えば、得られた電流値を基に、検量線から標的核酸の濃度を算出してもよい。
【0054】
また、それ自体公知の電気化学的検出手段、例えば、以下の文献に開示されている(Hashimoto et al. 1994, Wang et al. 1998)手段なども本発明の方法において好ましく使用できる。当該文献において、橋本らは、DNAプローブで修飾された金電極と電気化学的に活性な色素を用いる配列特異的遺伝子検出を報告した。色素に由来する陽極の電流は、標的DNAの濃度に相関する。また、ワンらは、インディケーターフリーの電気化学的なDNAのハイブリダイゼーションを報告した。このバイオセンサーの構成は、カーボンペースト電極へのイノシン置換プローブ(グアニンを含まない)の固定化と、当該標識のグアニン酸化ピークの存在による二重鎖の形成のクロノポテンショメトリック検出を含む。これらの文献に記載される検出手段は好ましく本発明において使用されてよい。
【0055】
(2)蛍光検出法
蛍光標識物質を用いる方法の場合には、試料核酸が、FITC、Cy3、Cy5若しくはローダミンなどの蛍光色素、またはビオチン、ハプテン、オキシダーゼ若しくはホスファターゼ等の酵素、またはフェロセン若しくはキノン類等の電気化学的に活性な物質で標識される。或いは前述した物質で標識したセカンドプローブを用いることで検出を行う。複数の標識物質を同時に使用してもよい。
【0056】
幾つかの態様においては、試料物質から抽出した核酸成分とプローブ固定化チップに固定化されたプローブとのハイブリダイゼーション反応は、例えば、以下のように行う。即ち、ハイブリダイゼーション反応溶液は、イオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液中で行う。この溶液中にはハイブリダイゼーション促進剤である硫酸デキストラン、並びに、サケ精子DNA、牛胸腺DNA、EDTAおよび界面活性剤などを添加してもよい。ここに抽出した核酸成分を添加し、90℃以上で熱変性させる。プローブ固定化チップの挿入は、変性直後、あるいは0℃に急冷後に行ってよい。また、基体上に液を滴下することでハイブリダイゼーション反応を行うことも可能である。反応中は、撹拌、あるいは振とうなどの操作で反応速度を高めてもよい。反応温度は、例えば、10℃〜90℃の範囲で、反応時間は1分以上1晩程度で行えばよい。ハイブリダイゼーション反応後、洗浄を行う。洗浄には、例えば、イオン強度0.01〜5の範囲で、pH5〜10の範囲の緩衝液を用いる。
【0057】
蛍光検出の場合、ハイブリダイゼーション反応の検出は、標識の種類に応じた適宜の検出装置を用いて、試料中の標識された塩基配列又は2次プローブ中の標識を検出することによって行う。標識が蛍光物質の場合には、例えば、蛍光検出器を用いて標識を検出すればよい。
【0058】
また、上述のような本発明の核酸プローブを使用する何れの標的核酸または標的配列の存在を検出する方法も本発明の範囲内である。
【0059】
特に、上述のようなXとYの関係を得るためのプライマーを用いて試料核酸を増幅し、得られた増幅産物を、本発明の態様に従う核酸プローブ固定化基体に固定化された核酸プローブと反応させ、生じたハイブリダイゼーションを検出することにより、標的核酸の存在を検出することにより、よりよいハイブリダイゼーション効率を得ることが可能である。そのような方法も本発明に含まれる。また、そのような方法において用いることが可能な増幅は、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(一般的にPCRと称される、以下、PCRと記す)などの増幅であっても、逆転写酵素を使用する逆転写増幅などの逆転写PCRであっても、それ以外のそれ自身公知の増幅であれば何れも含まれる。
【0060】
本発明の態様に従って使用できる増幅は、例えば、Nucleic acid strand amplification(NASBA)、Transcription mediated amplification(TMA)、Ligase chain reaction(LCR)、Strand displacement amplification(SDA)、Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids(ICANN)、Rolling circle amplification(RCA)法等の増幅法などである。
【0061】
本発明の態様に従う核酸解析方法は、サンプル中に含まれる検体核酸の解析、例えば、標的配列の存在の検出および定量、遺伝子発現の出現消失などの発現解析、ゲノムにおける単塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism、即ち、SNP)やマイクロサテライト配列などの多型の解析、疾患関連遺伝子の解析による疾患の診断や発症危険率の予測、感染の存在の検出、ウイルス型の解析、並びに毒性試験などを実施する場合などに利用され得る。従って、臨床的診断や発症予測などの種々の臨床的目的のために利用され得る。また、例えば、食品検査、検疫、医薬品検査、法医学、農業、畜産、漁業および林業など、種々の基礎的研究および応用研究などに広範に利用され得る。
【0062】
【実施例】
以下に、本発明による核酸検出方法の実施例を説明する。
【0063】
本実施例は、核酸プローブのスペーサの長さ(X)と標的核酸における核酸プローブ結合部位からその基体側の末端までの長さ(Y)との関係と、ハイブリダイゼーション効率の程度の関係を調べたものである。
【0064】
(1)核酸プローブと標的核酸の関係
本実施例で使用した核酸プローブと標的核酸との関係を図4に示した。核酸プローブと標的核酸の詳しい配列は後述するが、最初にそれらの大まかな構成と相関について説明する。
【0065】
図4は、核酸プローブC−0、核酸プローブC−10、核酸プローブC−20および核酸プローブC−30と、標的核酸70−0、標的核酸70−20および標的核酸70−40とを、共に20塩基である標的配列および標的配列に相補的な配列を基準として並記した図である。
【0066】
ここで使用した核酸プローブは4種類である。核酸プローブの標的配列に相補的な配列は20塩基であり、図4では斜線を付した部分に相当する。
【0067】
核酸プローブC−0は、その5’末にスペーサを付されていない。
【0068】
核酸プローブC−10は、その5’末にシトシン10塩基からなるスペーサX1が付されている。
【0069】
核酸プローブC−20は、その5’末にシトシン20塩基からなるスペーサX2が付されている。
【0070】
核酸プローブC−30は、その5’末にシトシン30塩基からなるスペーサX3が付されている。これらの4種類の核酸プローブは、スペーサ以外に関しては等しい。また、これらの核酸プローブは、何れも5’端で基体に固定化される。
【0071】
ここで使用した標的核酸は3種類である。これら3種類の標的核酸が具備する標的配列は、長さが等しく20塩基である。図4では、標的配列は網掛け部分に相当する。3種類の標的核酸に含まれる標的配列の塩基配列は等しい。
【0072】
標的核酸70−0は、全長が70塩基の核酸であり、その3’端に20塩基の標的配列が存在する。
【0073】
標的核酸70−20は、全長が70塩基の核酸である。標的配列の5’側には30塩基が存在し、標的配列の3’側には20塩基の配列Y1が存在する。
【0074】
標的核酸70−40は、全長が70塩基の核酸である。標的配列の5’側には10塩基が存在し、標的配列の3’側には40塩基の配列Y2が存在する。
【0075】
(2)核酸プローブ
核酸プローブに含まれる標的配列に相補的な配列は20塩基である。核酸プローブC−0、C−10、C−20、C−30は、前記20塩基の核酸プローブ配列の5’末端に、それぞれ、C(即ち、シトシン)を0塩基、10塩基、20塩基および30塩基でスペーサとして付加したプローブである。配列は以下のとおりである。
C−0: 5’-SH-TGGACGAAGACTGACGCTC-3’(配列番号1)
C−10:5’-SH-(C10)TGGACGAAGACTGACGCTC-3’(配列番号2)
C−20:5’-SH-(C20)TGGACGAAGACTGACGCTC-3’(配列番号3)
C−30:5’-SH-(C30)TGGACGAAGACTGACGCTC-3’(配列番号4)
上記4種類のプローブ、即ち、C−0、C−10、C−20およびC−30の5’末端にはチオール基が修飾されている。また、核酸プローブC−0、C−10、C−20、C−30のXは、夫々、0塩基、10塩基、20塩基および30塩基である。
【0076】
(3)標的核酸
一方、標的核酸のモデルとして、上記20塩基の配列に対して相補的な配列を含む、70塩基のオリゴヌクレオチドを用意した。このオリゴヌクレオチドは、プローブ結合部位の末端から、3’末端までの長さは、0塩基、20塩基、40塩基の3種類である。それぞれの配列は以下に示す通りである。
標的核酸70−0(配列番号5):
5’CTATAAACATGCTTTCCGTGGCAGTGAGAACAAATGGGACCGTGCATTGC(GAGCGTCAGTCTTCGTCCAG)
標的核酸70−20(配列番号6):
5’CTATAAACATGCTTTCCGTGGCAGTGAGAA(GAGCGTCAGTCTTCGTCCAG)CAAATGGGACCGTGCATTGC
標的核酸70−40(配列番号7)
5’CTATAAACAT(GAGCGTCAGTCTTCGTCCAG)GCTTTCCGTGGCAGTGAGAACAAATGGGACCGTGCATTGC
であり、括弧“()”で挟んだ配列がプローブ結合部位である。また、5’末端には、蛍光色素が標識してある。これらの標的核酸である配列番号5、配列番号6および配列番号7のYは、夫々0塩基、20塩基および40塩基である。
【0077】
(4)核酸プローブの固定化
本実施例では基体として金基板を用いた。金基板を、核酸プローブC−0、C−10、C−20およびC−30をそれぞれに含む緩衝液に浸し、室温で一時間静置した。その後、蒸留水で洗浄して乾燥させることによって核酸プローブ固定化金基板を作製した。
【0078】
(5)標的核酸のハイブリダイゼージョン
3種類の標的核酸をそれぞれに含む緩衝液を、95℃で5分間に亘り熱変性を行った。その後、氷中で急冷して標的核酸溶液とした。この標的核酸溶液に、各核酸プローブを固定化した核酸プローブ固定化金基板を浸した。これを35℃で1時間静置した。その後、前記の核酸プローブ固定化金基板を何れも核酸も含まない緩衝液に浸し、35℃で1時間静置することで洗浄を行った。
【0079】
(6)ハイブリダイズした標的核酸の検出
標的核酸の5’末端に修飾した蛍光色素に由来する蛍光強度を検出することにより、当該固定化された核酸プローブに対してハイブリダイズした標的核酸の存在を検出した。
【0080】
(7)結果
(i)標的核酸70−0を用いた場合
標的核酸70−0を用いた場合の結果を図6に示す。標的核酸70−0と核酸プローブC−0、C−10、C−20およびC−30の結合の様子を、図6Aに模式的に示す。何れの核酸プローブの場合もX≧Yである。また、このとき、図6Bに示すように、それぞれの核酸プローブC−0、核酸プローブC−10、核酸プローブC−20、核酸プローブC−30とハイブリダイズした標的核酸70−0の量はほぼ同程度であることが検出された蛍光強度より分かった。
【0081】
(ii)標的核酸70−20を用いた場合
標的核酸70−20を用いた場合の結果を図7に示す。標的核酸70−20と核酸プローブC−0、C−10、C−20およびC−30の結合の様子を図7Aに模式的に示す。核酸プローブC−0およびC−10では、X<Yであり、核酸プローブC−20ではX=Yであり、核酸プローブC−30ではX>Yである。
【0082】
また、このとき、検出された蛍光強度は、図7Bに示すように、核酸プローブのスペーサの長さに依存して強くなった。同様に、当該スペーサの長さに依存して、標的核酸70−20のハイブリダイズ量が増加し、核酸プローブ結合部位から標的核酸の3’末端までの塩基数と同じシトシン20塩基(即ち、C20)のスペーサを含む核酸プローブを使用した際で最大となり、それ以上の塩基を含むスペーサを使用した場合と比較してほぼ同程度であった(図7B)。
【0083】
(iii)標的核酸70−40を用いた場合
標的核酸として標的核酸70−40を用いた場合、標的核酸70−20と核酸プローブC−0、C−10、C−20およびC−30の結合の様子を図8Aに模式的に示す。何れの核酸プローブの場合でもX<Yである。このとき、各核酸プローブとハイブリダイズした標的核酸は、何れの場合もほぼ同程度であり、ハイブリ効率は低かった(図8B)。
【0084】
(iv)まとめ
以上の結果から、核酸プローブを固相担体に結合する際に用いるスペーサの長さ(X)と、前記核酸プローブに対して標的配列をその一部に含む標的核酸がハイブリダイズした際に、当該ハイブリダイゼーション部位の基体側末端から前記標的核酸の基体側末端までの長さ(Y)との間にX≧Yの関係が成り立つときにハイブリダイゼーション効率が向上することが確認された。ハイブリダイゼーション効率の向上により、より精度よく標的核酸の存在の検出を行うことが可能となる。
【0085】
(8)プライマーを用いた試料核酸の増幅による調節1
本発明の更なる態様に従うと、上述のような本発明の態様に従う、核酸プローブ固定化基体と試料核酸とを反応させる前に、好ましい標的核酸が得られるような核酸プローブを用いて試料核酸を増幅する工程を具備する方法が提供される。そのような核酸プローブは、標的核酸が標的配列で核酸プローブとハイブリダイズしたときに、当該標的配列部位の基体側末端部から約40塩基以内、好ましくは約26塩基〜約12塩基に、前記標的核酸の末端が位置するように、試料核酸を増幅するためのプライマーであればよい。
【0086】
図9は、本発明の更なる態様に係る増幅断片と核酸プローブとの関係を示す図である。ここでは、ヒトゲノム中のMxA遺伝子を検出するための系を示す。図9には、配列番号8の核酸プローブと二種類のPCR産物を示した。配列番号8の核酸プローブは、20塩基のスペーサ部分(図中、「Spacer-20」と記す)を有している。PCR産物A(以下「A」と記す)は、5’末端をビオチン化した配列番号9の塩基配列に示すプライマーと、cy5標識した配列番号10の塩基配列に示すプライマーを用いて作製した。PCR産物B(以下「B」と記す)は、5’末端をビオチン化した配列番号11の塩基配列に示すプライマーと、cy5標識した配列番号12の塩基配列に示すプライマーを用いて作製した。一本鎖の調製はアビジン標識磁気微粒子を用いて行った。図9でAは核酸プローブ結合部位の末端からの距離が12塩基(図中、「12mer」と記す)、Bは26塩基(図中、「26mer」と記す)である。このターゲットを用いてハイブリダイゼーション反応を行い、蛍光強度を測定した。その結果、AはBの約10倍の蛍光強度示した(図10)。
【0087】
また、Bは約1時間で反応がほぼ飽和に達したのに対し、Aは約10分で反応が飽和に達した。更に、SNP検出の特異性を調べた結果、A、B間でS/Nが約2倍異なっていた。
【0088】
(9)プライマーを用いた試料核酸の増幅による調節2
図11は、本発明の更なる態様に従う増幅断片とプローブとの関係を示す図である。図11では、ヒトゲノム中のMBL遺伝子の多型を決定するために増幅して得た増幅産物と核酸プローブの例の結果を示す。図11において配列番号13の塩基配列で示される核酸プローブと、三種類のPCR産物を示した。PCR産物C(以下「C」と記す)は、5’末端をリン酸化した配列番号14の塩基配列で示されるプライマーとcy5標識した配列番号15の塩基配列で示されるプライマーを用いて作製した。PCR産物D(以下「D」と記す)は5’末端をリン酸化した配列番号16の塩基配列で示されるプライマーと、cy5標識した配列番号15の塩基配列で示されるプライマーを用いて作製した。PCR産物E(以下「E」と記す)は5’末端をリン酸化した配列番号18の塩基配列で示されるプライマーとcy5標識した配列番号17の塩基配列で示されるプライマーを用いて作製した。更に、PCR産物の核酸プローブ結合部位の末端からの距離が40塩基となるようなプライマーも用いた。一本鎖の調製はλヌクレアーゼを用いて行った。図11に示すようにPCR産物は、それぞれ、Cはプローブ結合部位の末端からの距離が13塩基(図中、「13mer」と記す)、Dは33塩基(図中、「33mer」と記す)、Eは48塩基(図中、「48mer」と記す)である。図示はしないが、更に、プローブ結合部位の末端からの距離が40塩基となるPCR産物も得た。これらのターゲットを用いてハイブリダイゼーション反応を行い蛍光強度を測定した。その結果、CはDの約6倍、Eの約40倍の蛍光強度を示した(図12)。
【0089】
また、図13には電気化学的な手法によるMBL検出系の検出結果を示した。それぞれのターゲットとハイブリダイゼーション反応後、ヘキスト33258の電流測定を行った。その結果、ターゲットCはDの約3倍、Eの10倍以上の電流値を示した。
【0090】
以上の結果から、核酸プローブの結合する部位の中心から40塩基以上プライマーの3’末端が、離れた部位に位置するとハイブリダイゼーション効率が大幅に低下することがわかった。更に、特異性も低下する現象が見られたことから、高速、高選択性、高感度に核酸検出を行うためには核酸プローブの結合する部位の中心から40塩基以内に位置するプライマーを用いて増幅することが重要である。
【0091】
上述のような本発明により、検出感度および特異性の高い核酸配列を検出する方法およびそれに使用するプライマーが提供された。
【0092】
更なる利点および変更は、当業者によって容易に見出されるであろう。従って、その広範な側面において本発明は、ここに示した詳細な説明および典型的な態様に限定されるものではない。従って、添付された請求の範囲およびその均等物により明示される全般的な発明の思想の精神または範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは、本発明の核酸プローブ固定化基体の1例を示す平面図であり、図1Bは、図1Aの線B−Bに沿った断面図である。
【図2】 図2は、本発明の核酸プローブ固定化基体の1例を示す図である。
【図3】 図3は、核酸プローブと標的核酸の結合状態を示す図である。
【図4】 図4は、実施例において使用した核酸プローブと標的核酸を模式的に示す図である。
【図5】 図5は、XとYの関係を示すグラフである。
【図6】 図6Aは、実施例において使用された種々のスペーサを含む核酸プローブと標的核酸との結合状態を示す図であり、図6Bは、実施例において行われた試験により得られた結果を示す図である。
【図7】 図7Aは、実施例において使用された種々のスペーサを含む核酸プローブと標的核酸との結合状態を示す図であり、図7Bは、実施例において行われた試験により得られた結果を示す図である。
【図8】 図8Aは、実施例において使用された種々のスペーサを含む核酸プローブと標的核酸との結合状態を示す図であり、図8Bは、実施例において行われた試験により得られた結果を示す図である。
【図9】 図9は、実施例において用いた増幅断片と核酸プローブとの関係を示す図である。
【図10】 図10は、実施例において行った試験により得られた結果を示すグラフである。
【図11】 図11は、実施例において用いた増幅断片と核酸プローブとの関係を示す図である。
【図12】 図12は、実施例において行った試験により得られた結果を示すグラフである。
【図13】 図13は、実施例において行った試験により得られた結果を示すグラフである。
【配列表】
Claims (7)
- 試料核酸中の標的配列の存在を検出するためのキットであって、
電気化学的検出を行うことが可能な電極に核酸プローブがスペーサを介して固定化されている核酸プローブ固定化基体であって、前記スペーサの長さをXとした場合に200Å≧Xである核酸プローブ固定化基体と、
前記試料核酸を増幅し標的核酸を得るためのプライマーであって、前記標的核酸が、前記核酸プローブに相補的な塩基配列を含み、全長が70塩基以上となり、前記核酸プローブにハイブリダイズした際の当該ハイブリダイゼーション部位の基体側末端から前記標的核酸の基体側末端までの長さをYとした場合に、X≧Y、Y≧10Åの関係が成立するように前記試料核酸を増幅するプライマーと、
を備えるキット。 - 前記プライマーは、前記標的核酸が前記核酸プローブとハイブリダイズした際に、当該標的配列部位の基体側末端部から40塩基以内に、前記標的核酸の基体側末端が位置するように増幅するプライマーであることを特徴とする請求項1に記載のキット。
- 前記XとYの関係が、X-10Å≧Y、且つY≧10Åであることを特徴とする請求項1に記載のキット。
- 前記XとYの関係が、X-10Å≧Y、且つY≧10Å、且つX≧100Åであることを特徴とする請求項1に記載のキット。
- 前記XとYの関係が、X-10Å≧Y、且つY≧10Å、且つ100Å≧Xであることを特徴とする請求項1に記載のキット。
- 前記スペーサが、有機鎖状分子であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のキット。
- 前記スペーサが、核酸、エチレングリコールおよびアルカンからなる群より選択されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のキット。
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