JP2002530838A - 改善された低温性能を有する電解質 - Google Patents

改善された低温性能を有する電解質

Info

Publication number
JP2002530838A
JP2002530838A JP2000584549A JP2000584549A JP2002530838A JP 2002530838 A JP2002530838 A JP 2002530838A JP 2000584549 A JP2000584549 A JP 2000584549A JP 2000584549 A JP2000584549 A JP 2000584549A JP 2002530838 A JP2002530838 A JP 2002530838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbonate
electrochemical cell
electrolyte
cell according
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000584549A
Other languages
English (en)
Inventor
バーカー,ジェレミー
ガオ,フェン
スタックス,アーノルド
Original Assignee
ヴェイランス・テクノロジー・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヴェイランス・テクノロジー・インコーポレーテッド filed Critical ヴェイランス・テクノロジー・インコーポレーテッド
Publication of JP2002530838A publication Critical patent/JP2002530838A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0569Liquid materials characterised by the solvents
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/40Separators; Membranes; Diaphragms; Spacing elements inside cells
    • H01M50/409Separators, membranes or diaphragms characterised by the material
    • H01M50/411Organic material
    • H01M50/414Synthetic resins, e.g. thermoplastics or thermosetting resins
    • H01M50/426Fluorocarbon polymers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0565Polymeric materials, e.g. gel-type or solid-type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/58Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic compounds other than oxides or hydroxides, e.g. sulfides, selenides, tellurides, halogenides or LiCoFy; of polyanionic structures, e.g. phosphates, silicates or borates
    • H01M4/583Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx
    • H01M4/587Carbonaceous material, e.g. graphite-intercalation compounds or CFx for inserting or intercalating light metals
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Primary Cells (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Cell Separators (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は様々な炭素質材料および金属酸化物の電極活性材料とともに用いることができる新規な電解質溶媒を提供し、広い温度範囲にわたって改善された性能を提供し、そして長いサイクルにわたって電池の容量を安定して維持する。それは特定の混合物中にRCOOR''で表される化合物を含み、ここでR'とR''はエチルおよびプロピルからなる群から各々独立して選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、イオン移動性及び導電性を提供するためのアルカリ金属のイオン源
として機能する電解質に関する。特に本発明は、かかる電解質が電極間でイオン
的に導電路として機能する電解電池に関する。
【0002】 発明の背景 電解質は、電解電池またはバッテリーの本質的な部材である。一つの配置では
、バッテリーまたは電池(cell)は、電池の充填/放電サイクルの間に中間のセパ
レーター部材を通って源電極材料からのリチウムイオンが電池の電極間を移動す
る、電解質溶液を含有する前記中間セパレーター部材を含む。本発明は、イオン
源電極がリチウム化合物またはリチウムイオンを挿入し得る他の材料であり、イ
オン移動性を与える解離可能なリチウム塩の有機溶液を含むことによってイオン
導電性にされたポリマーマトリックスを電極セパレーター膜が含むような電池を
製造するのに特に有用である。
【0003】 初期の金属リチウム電池 初期の再充電可能なリチウム電池は、電池の放電時にその構造内にリチウムイ
オンを挿入し得る化合物を含んでいる正電極と共にイオン源として金属リチウム
の電極を使用していた。そのような電池は、主として、通常、セパレーター構造
体または膜に依存しており、このセパレーター構造体または膜はリチウム化合物
の溶液の状態で、ある程度の流体電解質を物理的に含み、及び電池の電極の間で
破壊的な接触が起きないようにするための手段としても機能していた。ガラス繊
維、濾紙または布から微孔質ポリオレフィンフィルムまたは有機若しくは無機の
不織布まで多岐にわたるシートまたは膜を、無機リチウム化合物(たとえば、LiC
lO4、LiPF6、またはLiBF4)の有機溶媒中の溶液で飽和させて、そのような電解質
/セパレーター部材を形成していた。電極の間にこのようにして確立された流体
電解質のブリッジは、約10-3S/cmの範囲の導電率で必要なLi+イオン移動度を効
果的に提供した。
【0004】 イオン、ロッキングチェア型電池及びポリマー電池 金属リチウムアノードは、充電サイクル時にデンドライトの形成を起こし、こ
れは最終的に内部電池短絡化を引き起こす。両方の電極が挿入材料[たとえば、
リチウム化金属酸化物(lithiated metal oxide)及び炭素:米国特許第5,196,2
79号]を含むリチウム-イオン電池を使用して、不都合なデンドライトの成長を促
進させる金属リチウムを排除することによってこの問題に取り組むことで、幾ら
かはうまくいっていた。デンドライト問題を制御する別の試みとしては、リチウ
ムデンドライトが拡大してしまう低粘度流体の連続性自由行路を殆どまたは全く
与えないポリマー材料の連続フィルムまたはボデーを使用することがあった。こ
れらの材料はポリマー類、たとえば、ポリ(アルキレンオキシド)を含むことがで
き、これらは、通常リチウム塩(たとえば、LiClO4、LiPF6など)の塩を含ませる
ことによってイオン導電率が向上する。しかしながら、実用的なイオン導電率の
範囲(即ち約10-5〜10-3S/cm)は、室温より十分高い温度でこれらのポリマー組成
物を使用した時だけ到達可能であった(米国特許第5,009,970号及び同第5,041,34
6号)。
【0005】 従来の「ソリッド」バッテリー及び「リキッド」バッテリー より具体的には、アノードと、カソードと、無機イオン塩を含有する固体の、
液体含有電解質とを含有する電解電池は「ソリッド・バッテリー」と呼ばれてい
た(米国特許第5,411,820号)。これらの電池は、優れた安全係数を含む液体電解
質を含有する電解電池(即ち、「リキッド・バッテリー」)よりもずっと都合が良
い。そのように都合が良いにも拘わらず、これらのソリッド・バッテリーの製造
業者らは不純物の形成を抑えるために綿密なプロセスを求めている。ソリッド・
バッテリーでは、カソードとアノードとの間に挿入された固体電解質マトリック
スを使用する。この無機マトリックスは非-ポリマー性[たとえば、β-アルミナ
、酸化銀、ヨウ化リチウムなど]であるか、ポリマー性[たとえば、無機(ポリホ
スファゼン)ポリマー]であってもよいが、この有機マトリックスは通常ポリマー
性である。好適な有機ポリマーマトリックスは当業界で公知であり、通常、米国
特許第4,908,283号に記載のような好適な有機モノマーの重合により得られる有
機ポリマー類である。
【0006】 当業界で公知の溶媒の例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボ
ネート、γ-ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、グリム(ジメトキシエタン)
、ジグリム、テトラグリム、ジメチルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラン
、ジエトキシエタンなどがある。これらは非プロトン性、極性溶媒の例である。
【0007】 近年、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマーから非常
に好ましい電解質/セパレーターフィルムが製造されている。電池電極及び電解
質/セパレーター層用のそのようなフィルムの製造法は、本明細書中、その全体
が参照として含まれる、Bell Communications Researchに譲渡された米国特許
第5,418,091号;同第5,460,904号及び同第5,456,000号に記載されている。再充
電可能なバッテリーなどの電解装置で電極間セパレーターまたは電解質部材とし
て有用な柔軟なポリマーフィルムは、フッ化ビニリデンと2〜25%のヘキサフル
オロプロピレンとのコポリマーを含む。このフィルムは、エチレンカーボネート
またはプロピレンカーボネートなどの溶媒を含む高沸点溶媒または溶媒混合物を
約20%〜70%保持する自立性の層として注入成形または形成することができる。こ
のフィルムを、そのような状態でまたはフィルム-不活性低沸点溶媒で保持溶媒
を浸出させた後で使用してセパレーター部材を提供し、続いてこの中に電解質塩
の溶液を吸収させて、保持されていた溶媒を置換したり、ポリマーマトリックス
から予め浸出させた溶媒を置換したりすることができる。
【0008】 電解質の性能 電解質/セパレーターを製造するのに使用した方法に拘わらず、比較的狭い温
度範囲の電解質の操作性;電解質の効率低下;及び電解質劣化などの問題が発生
する。現在のところ、広い温度範囲、特に低温で電解質の有用性を維持する有効
な手段はない。
【0009】 上記のことを考慮すると、低温を含む比較的広い温度範囲で操作可能であり、
且つ例として上記したようなものを含む種々の電解質/セパレーター構造形で電
池容量を維持する優れた電解質を得ることが望ましい。
【0010】 発明の概要 本発明は、種々の炭素質材料及び金属酸化物電極活性材料と共に使用可能で、
広範な温度範囲にわたって優れた性能を提供し、且つ多くのサイクルにわたって
電池容量を維持するように安定化されている新規電解質溶媒を提供する。本発明
の電解質は、特定的に選択された種類の溶媒、及びそのような新規溶媒を使用す
る溶媒の組合せを含む。この新規溶媒を補助溶媒として使用すると、溶媒混合物
の操作可能な温度範囲が広がる。本発明の溶媒は、ジメチルカーボネートまたは
ジエチルカーボネートなどの通常使用される溶媒に関して観察される範囲と比較
して低融点と高沸点とを通常特徴とするエステル類である。本発明の新規なエス
テル溶媒は、慣用の溶媒よりももっと低い融点と高い沸点とをもつ。この溶媒は
、高温溶媒と低温溶媒のいずれとしても有用であるが、起動、点火、着火(SLI)
などの低温用途で特に有用である。本発明溶媒として使用可能な化合物は、一般
式:R'COOR"(アルキル脂肪族エステル)[式中、R'及びR"はそれぞれ独立してエチ
ル及びプロピルからなる群から選択される]により表される化合物である。
【0011】 一態様において、この一般式により表されるエステルは、エチレンカーボネー
ト(EC)及びプロピレンカーボネート(PC)をも含む溶媒混合物中に配合する。一態
様では、ECとPCの混合量は、重量ベースで上記式のエステルの量よりも多い。
【0012】 別の態様では、この溶媒混合物はさらに、上記エステルと一緒に、並びにEC及
び/またはPCエステル混合物と一緒に1種以上の他の有機溶媒を含む。そのよう
な他の追加の(単数または複数種類の)有機溶媒をこの混合物中に配合する場合に
は、カーボネート類;ラクトン類;プロピオネート類;5員の複素環式化合物;
及び酸素を介して炭素に結合した低級アルキル(1〜4個の炭素)基をもち、且つ
C/O/C結合を含む有機溶媒化合物の群から選択するのが好ましい。
【0013】 好ましい溶媒混合物の一例では、EC、またはECとPC;DMC;本発明のエステル
化合物R'COOR"とを含む。好ましい組合せはEC/DMC/R'COOR"またはEC/DMC/EP/EC
であり、その重量比は、EC/DMC/EPは約25:40:35〜約3:5:2であり、EC/DM
C/EP/PCは約58:29:12:1である。
【0014】 都合の良いことに、本発明の溶媒のエステルは、LiMn2O4、LiNiO2、LiCoO2、L
iNiVO4及びLiCoNiO2などの酸化リチウム遷移金属化合物を含む種々の電池電極活
性材料と一緒に使用することが可能である。電極活性材料は、公称の一般式:Li
1+xMn2-xO4(−0.20.2)により表される酸化リチウムマンガンであるのが最
も好ましい。
【0015】 都合の良いことに、本発明のエステル溶媒は、0.33〜0.34ナノメートルのX-線
回折により決定されるような002平面の層間距離空間;約20ナノメートルを超え
、約2000ナノメートル未満のC-軸(Lc)方向の晶子サイズ;及び約60ミクロン未満
のサイズを持つ少なくとも90重量%の黒鉛粒子をもつ粒子からなる黒鉛活性材料
と一緒に使用可能である。この黒鉛粒子は約0.3平方メートル/gを超え、約35平
方メートル/g以下のBET表面積を持つのが最も好ましい。
【0016】 1種以上の追加の有機溶媒をこのエステルと一緒に溶媒混合物中で使用する場
合には、添加した溶媒は約80℃〜300℃の沸点を持つ有機溶媒であるのが好まし
く、リチウム塩と一緒に溶質を形成することができる。添加した溶媒は、非プロ
トン性の極性溶媒であることを特徴とするのも好ましい。好ましい追加の有機溶
媒は、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカ
ーボネート(PC)である。添加した溶媒と本発明のエステル化合物の相対量は、本
発明のエステルを含む限り変動することができる。特に有用な組合せの一つとし
ては、EC/PC/DMC/R'COOR"[式中、R'及びR"はそれぞれ独立してエチル及びプロピ
ルからなる群から選択される]を含む溶媒混合物がある。本発明を除いては、EC/
PC/R'COOR"を含む溶媒の組合せを使用することは知られていない。
【0017】 都合の良いことに、本発明の溶媒は炭素質電極活性材料と、遷移金属活性電極
材料と一緒であっても優れた性能を示す。もっと慣用の有機溶媒と一緒の場合に
は、これらの材料は低い性能を示すことが知られている。
【0018】 本発明の目的、特徴及び好都合な点は、優れた充放電特性;大放電容量;長期
サイクルにわたる優れた完全性;及び広い温度範囲、特に比較的低温での操作性
を備え、炭素質及び黒鉛電極活性材料に関して安定で且つ金属酸化物電極材料に
関して安定である優れた電気化学電池またはバッテリーを含む。
【0019】 これら及び他の目的、特徴及び好都合な点は、好ましい態様の説明、請求の範
囲及び付記図面から明らかになるだろう。
【0020】 好ましい態様の説明 当業界の現状では、プロピレンカーボネート電解質溶媒と一緒に使用するとき
に、負電極材料として黒鉛を使用すると問題がある。黒鉛とプロピレンカーボネ
ートと他の同様の電解質とを含む電池は、脱リチウム化(脱挿入)時の可逆性が非
常に悪い。さらに、電解質の分解が起こり、ガスがかなり放出して、安全面で危
険性を引き起こす。電解質が分解するのは、黒鉛がその構造中に多くの活性部位
を持つためと考えられている。
【0021】 溶媒としてプロピレンカーボネートを含有する電極に黒鉛負電極を使用すると
、溶媒は明らかに黒鉛負電極の活性部位に吸収されて、分解によりガスが直ちに
発生することが知見された。その結果、溶媒の分解によって活性材料としてのリ
チウムイオンがバッテリー充填時に黒鉛に挿入せず、極性が増加し;その結果、
バッテリー容量が減少する。言い換えれば、黒鉛は触媒作用性であり、プロピレ
ンカーボネートを分解すると考えられている。そのようなプロピレンカーボネー
トの分解によって、ガス、おそらくプロピレンが放出される。
【0022】 上記のような問題点を考慮すると、プロピレンカーボネートは非黒鉛性アノー
ドと一緒の時にのみ使用可能であり、結晶質の、配列化平面構造の黒鉛アノード
と一緒には利用可能ではないということである。近年、あらゆるタイプの炭素質
アノードに関してエチレンカーボネート(EC)と組み合わせてジメチルカーボネー
ト(DMC)を使用することが提案されてきた。本明細書中、その全体が参照として
含まれる米国特許第5,352,548号及び同第5,192,629号を参照されたい。しかしな
がら、DMCは急速に蒸発してECを残し、このECは直ちに固化して電池を使用でき
なくしてしまうので、そのような電解質は都合が悪い。米国特許第5,474,862号
において、Okunoらは、エチレンカーボネートの使用を黒鉛活性材料に限定して
いる。Okunoの前記第5,474,862号特許において、PCは黒鉛用に推奨されていない
。Okunoらによればエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートは一緒に使
用されたことはない。Okunoは、PCは非晶質炭素または金属リチウムと組み合わ
せたときだけ使用し得ると述べている。
【0023】 一態様に於いて、本発明の電解質は、本発明の新規溶媒エステル類を含み、EC
及びPCと一緒に使用可能な溶媒混合物を含む。そのような溶媒エステル類は、通
常使用される溶媒、たとえば、ジメチルカーボネート(DMC)に関して知見される
範囲と比較して低い融点と高い沸点をもつ。DMCは高沸点ではないので、高温操
作には適していない。その高融点により、低温操作にも適していない。本発明の
エステル類は、高低いずれの温度の溶媒としても有用なさらに低い融点と高い沸
点をもつ。従って、融点と沸点との間に広がる温度の利点は、式:R'COOR"[式中
、R'とR"はそれぞれ独立してエチルとプロピルからなる群から選択される]の好
ましい化合物を使用することにより、本発明のエステル類によって得られる。好
ましい溶媒は、エチルプロピオネート、エチルブチラート、プロピルプロピオネ
ート及びプロピルブチラートである。これらの溶媒の物理的特徴を表1に示す。
【0024】 本発明のエステル化合物は、溶媒混合物で使用するのが好ましい。そのような
溶媒混合物は1種以上の他の有機溶媒を含むのが好ましい。そのような溶媒混合
物は、約80℃〜約300℃の沸点を持つ1種以上の他の有機溶媒を含むのが好まし
く、そのような他の溶媒はリチウム塩と共に溶質を形成し得る。
【0025】 本発明のエステル化合物溶媒は少量であっても混合物にとって有用であるので
、下限は0を超える。実用的な範囲は、混合物中の他の有機溶媒に対して85%重
量以下のエステル化合物溶媒である。このエステルはリチウムの塩から本質的に
なる溶質と、エステルと組み合わせる1種以上の非プロトン性の極性溶媒化合物
から本質的になる溶媒とを含む電解質溶液中で効果的である。
【0026】 好ましくは、この非プロトン性極性溶媒は、カーボネート類、ラクトン類、プ
ロピオネート類、5員環化合物、及び酸素を介して炭素に結合した低級アルキル
基(1〜4個の炭素)をもち、且つC-O-C結合を含む有機溶媒化合物から選択され
る。
【0027】 非プロトン性の極性溶媒は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネ
ート(EC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプ
ロピルカーボネート(DPC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ブチレンカーボネート
(BC)、ジブチルカーボネート(DBC)、ビニレンカーボネート(VC)及びそれらの混
合物からなる群から選択されるカーボネートである(表2参照)。メチルエチルカ
ーボネート(MEC)とエチルメチルカーボネート(EMC)は交換可能に使用されること
は留意すべきである。これらの溶媒の物理的特性を表2に示す。
【0028】 本発明の新規塩を使用するバッテリーまたは電池について説明する。本明細書
で記載する好ましい電池の配置は例示的であって、本発明はこれによって限定さ
れるものではない。全体または半分の電池の配置をベースとする実験を以下の記
載毎に実施した。
【0029】 ポリマー電解電池は、ポリマーフィルム組成物の電極とセパレーター膜とを含
む。特に、再充填可能なリチウムバッテリーセルは、電解液を含有する中間セパ
レーター部材を含み、これを通って電池の充填/放電サイクル時にリチウムイオ
ンが源電極材料から電池電極の間を移動する。そのような電池では、イオン源電
極はリチウム化合物であるか、リチウムイオンを挿入し得る他の材料である。電
極セパレーター膜は、イオン移動性を提供する解離可能なリチウム塩の有機溶液
を配合することによってイオン的に導電性にされたポリマーマトリックスを含む
。強く、柔軟なポリマー電解電池セパレーター膜材料は電解質リチウム塩溶液を
保持し、室温よりも十分下の温度範囲でもその機能を維持する。これらの電解質
膜は、機械的に組み立てられたバッテリーセル成分と一緒にセパレーター部材と
して通常の方法で、または電極と電解質組成物を連続してコーティングした層で
作った複合バッテリーで使用する。
【0030】 本発明の好ましい溶媒混合物に関する性能データを、実際の電池で試験した結
果として図1〜8に示す。本発明について詳細に記載する前に、通常のイオン電
池の構造について図9及び10を参照して記載する。
【0031】 典型的な積層化バッテリーセル構造10を図9に示す。この電池は負電極側1
2と、正電極側14と、その間の電解質/セパレーター16とを含む。負電極側
12は集電部材18を含み、正電極側14は集電部材22を含む。好ましくは開
口メッシュグリッドの形態の銅集電箔18は、その上にポリマー結合剤マトリッ
クスに分散された炭素若しくは黒鉛または低電圧リチウム挿入化合物などの挿入
材料を含む負電極膜20が置かれている。可塑化コポリマーの電解質セパレータ
ーフィルム16の膜は電極部材上に配置され、ポリマー結合剤マトリックス中に
微粉砕リチウム挿入化合物の組成物を含む正電極膜24で覆われている。アルミ
ニウム集電箔またはグリッド22でアセンブリが完成する。保護袋地材料40で
電池を覆って、空気や水分の侵入を防ぐ。
【0032】 別の実施態様において、図10によるマルチセルバッテリー構造は、銅集電部
材51、負電極53、電解質/セパレータ55、正電極57、およびアルミニウ
ム集電部材59を設けて調製される。集電要素のタブ52と58はバッテリー構
造のための各々の端子を形成する。
【0033】 正電極の成分の相対的な重量比率は概ね次の通りである:活性材料50〜90
重量%;導電性希釈剤としてのカーボンブラック5〜30重量%;および全ての
粒状材料をイオン導電性を低下させることなく互いに接触させて保持するために
選択される結合剤3〜20重量%。記載した範囲は重要ではなく、電極中の活性
材料の量は25〜85重量%の範囲としてよい。負電極は約50〜95重量%の
好ましい黒鉛と残りの結合剤からなる。典型的な電解質セパレータ膜は、一部の
好ましいヒュームドシリカについて概ね二部のポリマーを含む。可塑剤を除去す
る前、セパレータ膜は約20〜70重量%のその組成物を含み、残りは前記の相
対重量比率のポリマーとヒュームドシリカからなる。導電性溶媒は本発明の溶媒
と適当な塩を含む。望ましい塩および溶媒/塩の比率は米国特許5,712,05
9号と5,418,091号に記載されている。一つの例は、重量比で約90部以
上の溶媒と10部以下の塩からなる混合物である。従って、塩の含有量の範囲は
非常に広い。
【0034】 当業者は、慣用の計量バーまたはドクターブレード装置を用いて注入成形溶液
から膜を形成するために多くの方法が用いられることを理解するであろう。コポ
リマー組成物からなる自立性の膜を得るためには、膜を適度な温度で空気乾燥す
れば、通常は十分である。製作された電池構造の積層は、金属板の間で約120
〜160℃の温度で圧縮することによって慣用の手段で行われる。積層に続いて
、バッテリーセル材料は、保持された可塑剤を伴って保存するか、あるいは選択
性低沸点溶媒を用いて可塑剤を抽出した後の乾燥したシートとして保存すること
ができる。可塑剤抽出用溶媒は重要ではなく、メタノールまたはエーテルがしば
しば用いられる。
【0035】 セパレータ膜要素16は一般にポリマー性のものであり、コポリマーを含む組
成物から調製される。好ましい組成物は、8〜25%のヘキサフルオロプロピレ
ン・コポリマーを伴う75〜92%の弗化ビニリデン(Atochem North America
社からKynar FLEXとして市販されている)と有機溶媒型可塑剤からなるものであ
る。そのようなコポリマー組成物は電極膜要素の調製のためにも好ましい。とい
うのは、後続の積層界面の適合性が保証されるからである。可塑化溶媒としては
、注入成形用溶媒として一般に用いられる種々の有機化合物のうちの一つを用い
ることができ、例えばカーボネートである。ジブチルフタレート、ジメチルフタ
レート、ジエチルフタレート、およびトリスブトキシエチルホスフェートのよう
な高沸点可塑剤化合物は特に適している。無機充填剤添加物(例えばヒュームド
アルミナまたはシラン化ヒュームドシリカ)を、セパレータ膜の物理的強度と溶
融粘度を高めるために、そしてある組成物においては電解液の吸収の引き続きの
レベルを増大させるために、用いることができる。
【0036】 リチウムイオンバッテリーの構造において、アルミニウム箔またはグリッドか
らなる集電層は、挿入電極組成物(intercalation electrode composition)の
分散液からなる被覆層として別個に調製される正電極の膜で被覆される。これは
典型的にはLiMn24(LMO)、LiCoO2、またはLiNiO2のような
挿入化合物であり、コポリマー母材溶液中の粉末の形態であり、これが乾燥され
て正電極が形成される。電解質/セパレータ膜は、VdF:HFPコポリマーを
含む溶液からなる組成物の乾燥した被覆として形成され、次いで可塑剤の溶媒が
正電極膜の上に塗布される。VdF:HFPコポリマー母材溶液中の粉末炭素ま
たはその他の負電極材料の分散体からなる乾燥した被覆として形成される負電極
膜は、同様にセパレータ膜の層の上に塗布される。銅の集電体の箔またはグリッ
ドが負電極層の上に置かれて、電池アセンブリが完成する。従って、VdF:H
FPコポリマー組成物は電池の主要な構成要素、すなわち正電極膜、負電極膜、
および電解質/セパレータ膜の全てにおいて結合剤として用いられる。次いで、
組み立てられた構成要素は圧力下で加熱されて、可塑化したコポリマー母材電極
と電解質要素の間で熱溶融結合が達成され、そして集電体グリッドに結合され、
それによって電池の構成要素からなる有効な積層体が形成される。これによって
、実質的に一体で可撓性のバッテリーセル構造物が製造される。
【0037】 金属リチウムのアノード、挿入電極、固体電解質、および液体電解質を有する
電池を形成する例は、米国特許4,668,595号、4,830,939号、4,
935,317号、4,990,413号、4,792,504号、5,037,71
2号、5,262,253号、5,300,373号、5,435,054号、5,4
63,179号、5,399,447号、5,482,795号、および5,411,
820号において見いだされ、これらの各々はその全体が本明細書中に参考文献
として取り込まれる。旧世代の電池は、有機ポリマーおよび無機の電解質マトリ
ックス材料を含んでいて、そしてポリマーのものが最も好ましいことに留意され
たい。5,411,820号のポリエチレンオキシドが一例である。もっと近年の
例はVdF:HFPポリマーマトリックスである。VdF:HFPを用いる注入
成形、積層、および電池の形成の例は、米国特許5,418,091号、5,46
0,904号、5,456,000号、および5,540,741号に記載されてい
て、これらはBell Communications Research社に譲渡されていて、これらの各々
はその全体が本明細書中に参考文献として取り込まれる。
【0038】 前述したように、本発明の新規な溶媒を用いる電気化学電池は様々な方法で調
製することができる。一つの態様においては、負電極を金属リチウムとすること
ができる。さらに望ましい態様においては、負電極は金属酸化物や黒鉛のような
挿入活性材料である。金属酸化物の活性材料が用いられるとき、電極の構成要素
は金属酸化物、導電性カーボン、および結合剤であり、これらの比率は正電極に
ついて上述したものと近似している。好ましい態様において、負電極の活性材料
は黒鉛粒子である。バッテリーとして用いる電池を形成するとき、挿入金属酸化
物の正電極と黒鉛炭素の負電極を用いるのが好ましい。電気化学電池とバッテリ
ーを製作するための、および電極の構成要素を形成するための様々な方法がここ
で記述される。しかし、本発明は特定の製造方法によって限定されず、その新規
な点はその特有の電解質にある。
【0039】 実施例1 黒鉛電極が、BG-35黒鉛、結合剤、可塑剤、および注入成形溶媒からなる
スラリーを溶媒注入成形することによって製造された。BG-35黒鉛はSuperio
r Graphite社(イリノイ州、シカゴ)から得られた。BGの系列は、熱処理プロ
セスによって精製された片状の天然黒鉛から誘導された高純度黒鉛である。その
物理特性を表3に示す。結合剤はポリビニリデンジフルオリド(PVDF)とヘ
キサフルオロプロピレン(HFP)のコポリマーであり、PVDF対HFPの重
量比率は88:12であった。この結合剤はKynar Flex 2801(登録商標)の銘
柄で市販されている。Kynar FlexはAtochem Corporation 社から得られる。電子
等級の溶媒が用いられた。スラリーはガラス上に注がれ、注入成形溶媒が蒸発し
て自立性の電極が形成された。電極の組成は乾燥重量%基準で概ね次の通りであ
った:黒鉛60%、結合剤16%、可塑剤21%、および導電性炭素2%。
【0040】 電極カソードも、酸化リチウムマンガン(LMO)、導電性炭素、結合剤、可
塑剤、および溶媒からなるスラリーを溶媒注入成形することによって製造された
。用いられた酸化リチウムマンガンはLiMn24(KerrMcGee社(ソーダスプ
リング、ID)によって供給)であり、用いられた導電性炭素はSuper P(MMM c
arbon社)であり、結合剤(可塑剤を含む)としてKynar Flex 2801が用いられ、
そして溶媒として電子等級のアセトンが用いられた。スラリーはポリアクリル酸
/導電性炭素の混合物で被覆されたアルミニウム箔の上に注がれた。スラリーが
ガラスの上に注がれ、溶媒が蒸発して自立性の電極が形成された。カソード電極
の組成は乾燥重量%基準で概ね次の通りであった:LiMn2465%、黒鉛5
.5%、結合剤10%、および可塑剤19.5%。
【0041】 黒鉛のアノード、挿入化合物のカソード、および本発明の新規な電解質添加物
を含むロッキングチェアーバッテリーが調製された。BG-35からなる負電極
が上述のようにして調製された。酸化リチウムマンガンの正電極も上述のように
して調製された。負電極の活性重量は493ミリグラムで、正電極の活性重量は
1480ミリグラムであった。EC/DMC/EP(容量比で1:2:2、重量
比で約25:40:35)の溶媒中の1モルのLiPF6からなる第一の電解液
が調製された。二つの電極層が間に電解質層を置いて配置され、これらの層はBe
ll Communications Research社の上述の特許に従って熱と圧力を用いて積層され
た。この電池のパルス充電タイプの試験の結果を図1に示す。
【0042】 実施例2 実施例1の方法に従って別の電池が調製された。ただし、電解質はEC/EM
C/EP(容量比で1:2:2、重量比で約25:40:35)の溶媒中の1モ
ルのLiPF6からなる。試験の結果を図2に示す。
【0043】 実施例3 実施例1の方法に従って別の電池が調製された。ただし、電解質はEC/EM
C/EP(重量比で3:5:2)の溶媒中の1モルのLiPF6からなる。試験
の結果を図3に示す。
【0044】 実施例4 実施例1の方法に従って別の電池が調製された。ただし、電解液はEC/DM
C/EP(重量比で3:5:2)の溶媒中の1モルのLiPF6からなる。試験
の結果を図4に示す。
【0045】 図5と図6は、25mA/cm2、30秒、−18℃における、および19mA/cm2
30秒、−29℃におけるSLIパルスデータについてのものである。試験され
た電池は実施例1において記載したのと同じものであり、BG35/LMOおよ
びEC/DMC/EP(容量比で1:2:2)の電解質中の1モルのLiPF6
を有する。
【0046】 図1〜6は実施例1〜4の実験上の電解質についてのパルスデータを要約する
ものである。パルス放電試験は特定の時間について選択された温度において行わ
れた。時間は所望の運転条件(例えば自動車の始動)に相当するように選択され
る。時間のリミットは通常30秒である。電圧のリミットは1.8ボルト以上で
あり、電流は実施された試験温度に伴って変化する。最高の性能は、低い温度で
の高い放電量と30秒以上にわたる最高電圧を兼ね備える。最初のパルスデータ
は20mA/cm2、30秒において集められた(図1〜4)。次いで二回繰り返して
、図5と図6に示すようにEC/DMC/EP(1:2:2)について−18℃
および−29℃におけるターゲット電流密度において測定値がモニターされた。
1.8ボルトの遮断(cut-off)が図5と図6に示されている。最高の低温度性能
はEC/DMC/EP(容量比1:2:2)において示された。この電解質は改
善された高温性能と低温性能の両者が求められるような用途に適している。
【0047】 実施例5 実施例1の方法に従って別の電池が調製された。ただし、負電極の活性材料は
KX44の銘柄の炭素材料であった。この炭素電極活性材料は天然の黒鉛であり、4
〜20ミクロンの範囲の繊維径(典型的には9ミクロンのオーダー)を有する黒
鉛炭素繊維の形態のものである。これらの炭素繊維はPETOCA, Ltdによってメル
ブロン繊維の銘柄で販売されていて、工業用途に適する炭素繊維である。これら
の炭素繊維は、開始材料としての石油ピッチ(中間相ピッチ)から生成されたも
のであるため、高い強度を有する。KX44炭素繊維の物理特性を表4に示す。この
実施例の電解質は、EC/DMC/EP/PC(重量比で58:29:12:1
)の溶媒混合物中の1モルのLiPF6塩であった。
【0048】 図7は二つの部分のグラフである。図7Aは実施例5に従って調製された電池
の優れた再充電性能を示し、図7Bは同じ電池の優れたサイクル特性と容量を示
す。容量は、上述の試験パラメータと一致する1〜10サイクルの定電流サイク
ルにおいて測定された。図7は、サイクル数とともに比較的緩やかに容量が低下
することによって実証される長いサイクル寿命を示す。再充電比率のデータは、
顕著な副反応と長い寿命サイクルにわたっての分解が無いことを示す。このこと
は図7Aからもっと詳細にわかる。再充電比率は極めて1に近い値を維持する。
電池は10サイクルまでの長いサイクルにわたって100%に近い容量を維持す
る。緩やかで最少の容量低下と優れた再充電比率の組み合わせは、顕著な副反応
が無いことを示す。1モルのLiPF6とEC/DMC/EP/PC(重量比で
58:29:12:1)を含む図7の電池は、少ない容量低下を伴って良好なサ
イクルを示し、また黒鉛/LMO系中の溶媒の良好な適合性を示した。
【0049】 比較例 比較のために、実施例1の方法に従って別の電池が調製された。ただし、溶媒
はEC/DMCだけを含んでいた。この溶媒はEC/DMC(2:1)中の1モ
ルのLiPF6とであった。この電解質も、LMO酸化リチウムマンガンの正電
極とBG-35の負の反対電極を有する電池において用いられた。正電極の活性
重量は1480ミリグラムで、負電極の活性重量は493ミリグラムであった。
【0050】 図8は10mA/cm2における比較の電池のサイクルの結果を示す。この電池は上
の実施例のEC/DMC/EP溶媒をベースとする電池ほどには良好に作動しな
かった。この電池は−10℃で停止した。0℃、10℃、および20℃において
、この電池は上の実施例よりも低い性能を示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】 要するに、本発明は従来の電解質に伴う問題を解決する。DMCを含有する溶
媒は、DMCが容易に沸騰するために、常に問題を有していた。ECは容易に固
化するので、ECが溶融してそれが固化するのを防ぐために、電池を40℃の温
度にする必要がある。さらに、DMC/ECの混合物は、溶液の色の変化および
/またはガスの形成によって示される分解が起こることが見いだされている。こ
れに対して、本発明の溶媒は高度に望ましい広い温度作動範囲を与え、電池の構
成要素の分解は避けられる。本発明の溶媒はまた、反応性の活性材料に伴う問題
を克服するのにも役立ち、電解質溶媒の分解を促進させる触媒反応が起こるのを
防止する。従って、本発明の溶媒は従来の溶媒を上回る改良されたものである。
【0058】 上記の性能に基づいて、本発明の電解質は様々な炭素質活性材料とともに用い
ることができると考えられる。このことは、EP/EC/EMCと比較してのE
P/EC/DMCの良好な性能によって実証される。EP/EC/EMCは炭素
質黒鉛電極とともに用いるとき、低温においては作動すらしない。本発明の電解
質とともに用いることのできる炭素質材料(炭素)は高度に構造化した形態から
非晶質までのものであり、また粉末から繊維までのものである。そのような材料
は明白に証明された物理特性を有する。ある炭素物質は、高度に構造化された、
高度に結晶性の、かつ高度に黒鉛化した異方性黒鉛であり、ほぼ完全な層状構造
を有し、そして好ましくは合成黒鉛として形成され、また約3000℃まで熱処
理される。その例としてはSFG黒鉛とKS黒鉛があり、これらはLonza G.&T.,
Ltd.(Sins、スイス)によって供給される。ある炭素物質は、非常に大きな結
晶サイズ(2000以上のLC)を有していて完全に黒鉛化した黒鉛炭素である
。Superiorから供給されるBG等級のものは精製された天然黒鉛である。ある炭
素物質は非黒鉛炭素である。これらは、非晶質で、非結晶性で、規則性がなく、
そして一般に石油コークスとカーボンブラックであると考えられ、そのようなも
のは、FC-250の銘柄でLonzaによって、またXPおよびX-30の銘柄でConoco(米国
)によって供給される。
【0059】 本発明を特定の実施態様について記述したが、本発明は上の記述に限定される
ものではなく、特許請求の範囲によってのみ示される。排他的権利が請求されて
いる本発明の態様は特許請求の範囲において定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、1480ミリグラムの酸化リチウムマンガン(LMO)カソード活性材料と、4
93ミリグラムのBG-35炭素黒鉛アノード活性材料と、約25:40:35の重量比に相
当する、1:2:2の溶媒容積比のEC/DMC/EP溶液中に1モルのLiPF6を含む電解
質とを備える電池のパルス放電試験結果を示すグラフである。試験は、+20℃〜
−30℃の範囲の温度で20ミリアンペア/平方センチメートルで実施した。
【図2】 図2は、酸化リチウムマンガンカソードと、BG-35炭素黒鉛アノードと、約25
:40:35の重量比に相当する、1:2:2の溶媒容積比のEC/EMC/EPの溶液中に
1モルのLiPF6を含む電解質とを備える電池のパルス放電試験結果を示すグラフ
である。試験は、+20℃〜−20℃の範囲の温度で20ミリアンペア/平方センチメ
ートルで実施した。
【図3】 図3は、酸化リチウムマンガンカソードと、BG-35炭素黒鉛アノードと、約3
:5:2の溶媒重量比のEC/EMC/EPの溶液中に1モルのLiPF6を含む電解質とを備
える電池のパルス放電試験結果を示すグラフである。試験は、+20℃〜−20℃の
範囲の温度で20ミリアンペア/平方センチメートルで実施した。
【図4】 図4は、酸化リチウムマンガンカソードと、BG-35炭素黒鉛アノードと、約3
:5:2の溶媒重量比のEC/DMC/EPの溶液中に1モルのLiPF6を含む電解質とを備
える電池のパルス放電試験結果を示すグラフである。試験は、+20℃〜−20℃の
範囲の温度で20ミリアンペア/平方センチメートルで実施した。
【図5】 図5は、図1で記載した電池の起動、点火、着火(SLI)試験データを示し、こ
こでこの試験条件は−18℃で25ミリアンペア/平方センチメートルである。
【図6】 図1で記載したのと同一電池の起動、点火、着火(SLI)試験データを示し、試
験は−29℃及び18.5ミリアンペア/平方センチメートルで実施した。
【図7】 図7は、二つのグラフに分かれている。図7Aは酸化リチウムマンガンカソード
と黒鉛炭素繊維であるKX44というアノード電極活性材料とを備える電池の試験に
ついて示す。この電池は58:29:12:1の重量比でEC/DMC/EC/PCの溶液中に1モ
ルのLiPF6を含む電解質を備える。電池の充放電は、+/−2ミリアンペア時間/
平方センチメートルで1〜10回のサイクルでは3.0〜4.2ボルトであった。負電
極はKX44活性材料667ミリグラムを含み、正電極は酸化リチウムマンガン活性材
料2000ミリグラムを含んでいた。電極のそれぞれの表面積は48平方センチメート
ルであった。図7Aはサイクルに対するクーロン効率であり、図7Bはサイクルに対
する放電容量である。
【図8】 図8は、本発明のR'COOR"を全く使用せずに、EC/DMCのみを含有する溶媒を使
用する比較例の電池の試験結果を示すグラフである。このグラフにおいて、電解
質は1モルのLiPF6と2:1のEC/DMC溶媒であった。この電解質を酸化リチウム
マンガン(LMO)正電極とBG-35負電極とを備える電池で使用した。正電極の活性重
量は1480ミリグラムであり、負電極の活性重量は493ミリグラムであった。図8
において、比較例の電池を20℃〜−10℃の温度で10ミリアンペア時間/平方セン
チメートルでサイクルにかけた。電池が壊れたので−10℃に関するサイクルのデ
ータは示されていない。
【図9】 図9は、本発明の電解質塩を使用して製造した典型的な積層化リチウムイオン
バッテリーセル構造を図示したものである。
【図10】 図10は、本発明の電解質塩を使用して製造した複数のバッテリーセル構造を
図示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 4/58 H01M 4/58 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE ,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS, JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN ,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 スタックス,アーノルド アメリカ合衆国メリーランド州21211,ボ ルティモア,ウエスト・トゥエンティナイ ンス・ストリート 215,ナンバー2エフ Fターム(参考) 5H021 CC01 CC07 EE04 EE06 EE28 5H029 AJ05 AK03 AL06 AL07 AL08 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 DJ04 DJ09 EJ04 EJ12 HJ01 HJ02 5H050 AA07 BA17 CA08 CA09 CB07 CB08 CB09 DA18 DA19 HA01 HA02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の電極、この第一の電極と電気化学的な対を構成する反
    対電極、および電解質を有する電気化学電池であって、前記第一の電極は炭素質
    挿入活性材料からなる粒子を含み、前記電解質は溶媒混合物と溶質を含み、前記
    溶媒混合物はエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)
    、およびR'COOR''で表される化合物を含み、ここでR'とR''はエチルおよ
    びプロピルからなる群から各々独立して選択される、電気化学電池。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電気化学電池であって、前記溶媒混合物は
    実質的に前記プロピレンカーボネート(PC)、前記エチレンカーボネート(E
    C)、前記R'COOR''で表される化合物、および任意に含む1種以上のその
    他の有機溶媒からなり、このとき前記R'COOR''で表される化合物は前記E
    C、前記PC、および前記1種以上のその他の有機溶媒の合計量よりも多くない
    量(重量基準)で存在する。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電気化学電池であって、前記1種以上のそ
    の他の有機溶媒は各々、カーボネート、ラクトン、プロピオネート、5員複素環
    式化合物、および酸素を介して炭素に結合した低級(炭素数1〜4)アルキル基
    を有していてC−O−C結合を含む有機溶媒化合物からなる群から選択される。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の電気化学電池であって、前記1種以上のそ
    の他の有機溶媒は各々、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボ
    ネート(DEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)、ジメチルカーボネート
    (DMC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジブチルカーボネート(DBC)
    、ビニレンカーボネート(VC)、ジエトキシエタン(DEE)、およびこれら
    の混合物からなる群から選択される。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の電気化学電池であって、前記溶媒混合物は
    実質的に前記エチレンカーボネート(EC)、前記プロピレンカーボネート(P
    C)、前記R'COOR''で表される化合物、およびジメチルカーボネート(D
    MC)からなる。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電気化学電池であって、この電気化学電池
    は前記EC/DMC/R'COOR''を約25:40:35の重量比で有してい
    て、前記PCは前記R'COOR''で表される化合物よりも少ない量で存在する
  7. 【請求項7】 第一の電極、この第一の電極と電気化学的な対を構成する反
    対電極、および電解質を有するリチウムイオン電気化学電池であって、前記電極
    の各々は挿入活性材料を含み、少なくとも一つの前記活性材料は炭素質活性材料
    であり、前記電解質は溶媒混合物と溶質を含み、前記溶媒混合物は実質的にエチ
    レンカーボネート(EC)、R'COOR''で表される化合物(ここでR'とR''
    はエチルおよびプロピルからなる群から各々独立して選択される)、およびジメ
    チルカーボネート(DMC)からなる。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電気化学電池であって、前記第一の電極の
    前記活性材料は炭素質のものであり、そして黒鉛粒子からなる。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の電気化学電池であって、前記反対電極の前
    記活性材料は酸化リチウム遷移金属化合物である。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電気化学電池であって、前記酸化リチウ
    ム遷移金属化合物はLiMn24、LiNiO2、LiCoO2、およびこれらの
    混合物からなる群から選択される。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の電気化学電池であって、前記酸化リチウ
    ム遷移金属化合物は酸化リチウムマンガンである。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の電気化学電池であって、前記酸化リチ
    ウムマンガンは公称一般式Li1+xMn2-x4(−0.2≦x≦0.2)で表され
    る。
  13. 【請求項13】 請求項7に記載の電気化学電池であって、前記電解質はさ
    らに、網状構造を形成している固体マトリックスの形態のセパレータを含み、前
    記網状構造は前記溶媒混合物と前記溶質が浸透している空隙を有する。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の電気化学電池であって、前記マトリッ
    クスは高分子アクリレート、多孔質ポリプロピレン、多孔質ポリエチレン、およ
    びガラス繊維材料からなる群から選択される。
  15. 【請求項15】 請求項7に記載の電気化学電池であって、R'COOR''
    で表される前記化合物はプロピオン酸エチル(EP)であり、前記溶媒混合物は
    25:40:35の重量比の前記EC/DMC/EPからなる。
JP2000584549A 1998-11-20 1999-09-30 改善された低温性能を有する電解質 Pending JP2002530838A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/196,882 US6444370B2 (en) 1998-11-20 1998-11-20 Electrolytes having improved low temperature performance
US09/196,882 1998-11-20
PCT/US1999/022829 WO2000031817A1 (en) 1998-11-20 1999-09-30 Electrolytes having improved low temperature performance

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002530838A true JP2002530838A (ja) 2002-09-17

Family

ID=22727141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000584549A Pending JP2002530838A (ja) 1998-11-20 1999-09-30 改善された低温性能を有する電解質

Country Status (10)

Country Link
US (2) US6444370B2 (ja)
EP (1) EP1153455B1 (ja)
JP (1) JP2002530838A (ja)
CN (1) CN1333932A (ja)
AT (1) ATE263436T1 (ja)
AU (1) AU6281299A (ja)
CA (1) CA2351476A1 (ja)
DE (1) DE69916125T2 (ja)
HK (1) HK1043705A1 (ja)
WO (1) WO2000031817A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010537369A (ja) * 2007-08-16 2010-12-02 エルジー・ケム・リミテッド 非水電解液リチウム二次電池
JP2011526726A (ja) * 2008-06-30 2011-10-13 エルジー・ケム・リミテッド 円筒型リチウム二次電池
CN102361097A (zh) * 2011-11-14 2012-02-22 中国海洋石油总公司 一种磷酸铁锂动力电池用低温电解液的制备方法
JP6083459B1 (ja) * 2015-10-01 2017-02-22 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ
WO2017057588A1 (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ
JP2017076623A (ja) * 2010-08-02 2017-04-20 セルガード エルエルシー 微多孔質リチウムイオン再充電可能電池セパレータおよびその使用方法
JPWO2017057588A1 (ja) * 2015-12-22 2018-08-23 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5594651A (en) 1995-02-14 1997-01-14 St. Ville; James A. Method and apparatus for manufacturing objects having optimized response characteristics
ATE517392T1 (de) * 1999-08-23 2011-08-15 Ville James A St Herstellungs-system und verfahren
US7238448B1 (en) * 2000-04-26 2007-07-03 The Gillette Company Cathode for air assisted battery
JP4524881B2 (ja) * 2000-08-14 2010-08-18 ソニー株式会社 非水電解質二次電池
JP4042034B2 (ja) * 2002-02-01 2008-02-06 株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション 非水電解質電池
EP1758198B1 (en) * 2004-05-28 2009-07-08 Ube Industries, Ltd. Non-aqueous electrolyte solution and lithium secondary battery using same
KR101347671B1 (ko) * 2005-06-07 2014-01-03 히다치 막셀 가부시키가이샤 비수전해액 이차 전지
US20070075450A1 (en) * 2005-10-04 2007-04-05 Aztec Ip Company Llc Parametrized material and performance properties based on virtual testing
US7718319B2 (en) 2006-09-25 2010-05-18 Board Of Regents, The University Of Texas System Cation-substituted spinel oxide and oxyfluoride cathodes for lithium ion batteries
US20080216946A1 (en) * 2007-03-05 2008-09-11 Mark White Adhesive tape
KR100918387B1 (ko) * 2007-09-06 2009-09-24 한국전자통신연구원 고속 충전 및 고출력 방전 소자용 액체 전해질 조성물의설계 방법
US9293773B2 (en) 2008-04-08 2016-03-22 California Institute Of Technology Electrolytes for wide operating temperature lithium-ion cells
US8920981B2 (en) * 2008-04-08 2014-12-30 California Institute Of Technology Lithium ion electrolytes and lithium ion cells with good low temperature performance
JP2009277597A (ja) * 2008-05-16 2009-11-26 Panasonic Corp 非水電解質二次電池
US8993177B2 (en) * 2009-12-04 2015-03-31 Envia Systems, Inc. Lithium ion battery with high voltage electrolytes and additives
US10411299B2 (en) 2013-08-02 2019-09-10 Zenlabs Energy, Inc. Electrolytes for stable cycling of high capacity lithium based batteries
CN105811010B (zh) * 2014-12-29 2019-01-01 张家港市国泰华荣化工新材料有限公司 一种锂电池
CN105811003B (zh) * 2014-12-29 2019-01-01 张家港市国泰华荣化工新材料有限公司 一种低温电解液
WO2016160703A1 (en) 2015-03-27 2016-10-06 Harrup Mason K All-inorganic solvents for electrolytes
US20180076453A1 (en) 2016-06-23 2018-03-15 Government Of The United States As Represented By The Secretary Of The Air Force Bendable, creasable, and printable batteries with enhanced safety and high temperture stability - methods of fabrication, and methods of using the same
US10707531B1 (en) 2016-09-27 2020-07-07 New Dominion Enterprises Inc. All-inorganic solvents for electrolytes
US11973178B2 (en) 2019-06-26 2024-04-30 Ionblox, Inc. Lithium ion cells with high performance electrolyte and silicon oxide active materials achieving very long cycle life performance

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5521027A (en) 1990-10-25 1996-05-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Non-aqueous secondary electrochemical battery
DE69127251T3 (de) 1990-10-25 2005-01-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd., Kadoma Nichtwässrige elektrochemische Sekundärbatterie
JP3196226B2 (ja) 1991-03-13 2001-08-06 ソニー株式会社 非水電解液二次電池
US5256504A (en) 1991-09-13 1993-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Monaqueous electrolyte secondary batteries
US5474862A (en) 1991-09-13 1995-12-12 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Nonaqueous electrolyte secondary batteries
JP3199426B2 (ja) 1991-12-27 2001-08-20 松下電器産業株式会社 非水電解液二次電池
US5484669A (en) 1991-12-27 1996-01-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Nonaqueous electrolyte secondary batteries
US5192629A (en) 1992-04-21 1993-03-09 Bell Communications Research, Inc. High-voltage-stable electrolytes for Li1+x Mn2 O4 /carbon secondary batteries
JP3059832B2 (ja) 1992-07-27 2000-07-04 三洋電機株式会社 リチウム二次電池
DE69508671T2 (de) 1994-07-07 1999-10-14 Mitsui Chemicals Nichtwässrige Elektrolytlösungen und diese enthaltende sekundäre Zellen
JPH08195221A (ja) 1994-11-15 1996-07-30 Fuji Elelctrochem Co Ltd 電池用電解液およびリチウム二次電池
US5712059A (en) 1995-09-26 1998-01-27 Valence Technology, Inc. Carbonaceous electrode and compatible electrolyte solvent
JP3460407B2 (ja) * 1995-09-27 2003-10-27 ソニー株式会社 非水電解液二次電池
JPH0997609A (ja) 1995-09-28 1997-04-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 非水溶媒電解液を有する二次電池
US5916707A (en) * 1995-11-15 1999-06-29 Sony Corporation Nonaqueous-electrolyte secondary battery and battery case for limiting expansion thereof due to internal pressure
JPH09147910A (ja) 1995-11-22 1997-06-06 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
JP3809662B2 (ja) 1996-01-30 2006-08-16 宇部興産株式会社 非水二次電池
CN1203462A (zh) 1997-06-20 1998-12-30 索尼株式会社 电池
JPH1131527A (ja) 1997-07-09 1999-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解液二次電池
US6015639A (en) * 1998-01-30 2000-01-18 Valence Technology, Inc. Thermally stable, highly conductive salt

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010537369A (ja) * 2007-08-16 2010-12-02 エルジー・ケム・リミテッド 非水電解液リチウム二次電池
JP2011526726A (ja) * 2008-06-30 2011-10-13 エルジー・ケム・リミテッド 円筒型リチウム二次電池
JP2017076623A (ja) * 2010-08-02 2017-04-20 セルガード エルエルシー 微多孔質リチウムイオン再充電可能電池セパレータおよびその使用方法
CN102361097A (zh) * 2011-11-14 2012-02-22 中国海洋石油总公司 一种磷酸铁锂动力电池用低温电解液的制备方法
JP6083459B1 (ja) * 2015-10-01 2017-02-22 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ
JP2017069132A (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ
WO2017057588A1 (ja) * 2015-10-01 2017-04-06 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ
US10868336B2 (en) 2015-10-01 2020-12-15 Ube Industries, Ltd. Non-aqueous electrolytic solution for lithium secondary battery or lithium ion capacitor, and lithium secondary battery or lithium ion capacitor using the same
JPWO2017057588A1 (ja) * 2015-12-22 2018-08-23 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用又はリチウムイオンキャパシタ用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池又はリチウムイオンキャパシタ

Also Published As

Publication number Publication date
EP1153455A1 (en) 2001-11-14
AU6281299A (en) 2000-06-13
CN1333932A (zh) 2002-01-30
US6444370B2 (en) 2002-09-03
US20030077518A1 (en) 2003-04-24
DE69916125T2 (de) 2004-10-14
US20020009651A1 (en) 2002-01-24
WO2000031817A1 (en) 2000-06-02
CA2351476A1 (en) 2000-06-02
HK1043705A1 (zh) 2002-09-20
EP1153455B1 (en) 2004-03-31
ATE263436T1 (de) 2004-04-15
DE69916125D1 (de) 2004-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002530838A (ja) 改善された低温性能を有する電解質
JP4196373B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP3702318B2 (ja) 非水電解質電池用電極及びその電極を用いた非水電解質電池
JP4412778B2 (ja) ポリマー電解質電池
JP4961654B2 (ja) 非水電解質二次電池
KR20160141676A (ko) 리튬 이온 이차전지
EP1060528B1 (en) Novel electrochemically stable plasticizer
US5789110A (en) Cathode-active material blends comprising Lix Mn2 O4 (0&lt;x≦2)
JP3525553B2 (ja) 非水系ポリマー電池
JPH09259929A (ja) リチウム二次電池
JP3244389B2 (ja) リチウム二次電池
US20020039688A1 (en) Lactone solvents for electrochemical cells
JP2000182602A (ja) 非水二次電池
JPH11204145A (ja) リチウム二次電池
JP2006066298A (ja) リチウム二次電池
CN112216876B (zh) 锂离子电池重复单元、锂离子电池及其使用方法、电池模组和汽车
JP2002216744A (ja) 非水電解質電池および非水電解質電池用正極の製造法。
US5910381A (en) Chlorinated diethyl carbonate solvent for battery
JP2002343437A (ja) 非水電解質電池
JP3373978B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2001202996A (ja) リチウムポリマー二次電池
JP3258907B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2000208167A (ja) 非水電解質二次電池
JP2002527873A (ja) 高性能リチウムイオンポリマー電池及び蓄電池
JP2002110160A (ja) 非水電解質二次電池