JP2002528144A - 投与装置に使用する表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 開放位置と閉鎖位置との間で移動可能な弁を備えた容器（１００）から、定量された用量の医薬を送出する送出装置に使用するための表示装置。好ましい実施形態では、容器（１００）は、ハウジング（１０）内で、長手方向軸線に沿って往復移動できる。ハウジング（１０）は、好ましくは、弁ステム（１１０）および排出ポート（２６）を受け入れることができるウェル（１８）を有している。ウェル（１８）は、弁が開放位置に移動されると定量された用量の医薬がポート（２６）を通して送出されるように、ポート（２６）と連通している。インジケータ組立体は、使用者が見ることができる用量表示（６６）を備えたインジケータ部材（５０）を有している。好ましい実施形態では、インジケータ組立体はインジケータモジュール（１２０）に設けられる。吸入装置として組み立てることができるキットと一緒に、定量された用量を送出する方法も提供される。キー部材（３００）およびキー入口通路を備えた送出システムも提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本願は、「エアロゾル投与装置（Aerosol Dispensing Device）」という名称
に係る１９９８年１月１６日付けの米国特許出願第０９／００８，１８４号の一
部継続出願であり、この全開示は本願に援用する。本願に援用することから、こ
の米国特許出願および該米国特許出願に基く特許に関しいかなる権利の取得をも
意図するものではない （技術分野） 本発明は広くは表示装置に関し、より詳しくは、投与装置（dispensing
device）により投与されたまたは投与装置内に残存している物質（特に医薬）
の定量された用量（１回分の服用量）の数を示す表示装置に関する。

【０００２】 （背景技術） 送出システム（delivery system）から投与された物質の定量された用量の数
を表示するか、送出システム内に残存する用量の数を表示するための計数装置す
なわち用量表示装置を備えた送出システム、より詳しくは投与装置が開発されて
いる。例えば、患者は、エアロゾルで散布されおよび吸息により患者に投与され
る医薬て治療される或る条件を有している。１つのフォーマットでは、エアロゾ
ルおよび医薬が容器内に収容されており、アクチュエータブートを備えた投与装
置を用いて定量すなわち計量された用量で投与される。このような形態では、患
者が、容器内に残存する定量された用量の数を、容器内に残存する数の表示によ
り、または容器から既に投与された数を知ることにより確認でき、従って、患者
が医薬を必要とするときに容器が空になっていることに気付かないという事態を
なくすことが重要である。かくして、投与装置は、容器内に残存する用量の数ま
たは容器から既に投与された用量の数を正確に表示できることが重要である。

【０００３】 一般に、慣用のエアロゾル容器は、本体と、該本体に対して押し下げられ、定
量された用量のエアロゾルおよび医薬を放出する弁ステムとを有している。容器
には通常、所定数（例えば、約２００程度）の計量された用量が供給され、弁ス
テムの押下げ回数の計数および投与される定量された用量の対応数と、容器内に
残存する用量の数とが直接関連できるようになっている。

【０００４】 操作に際し、容器は、一般に投与装置のハウジング内に受け入れられ、これに
より弁がハウジングの支持ブロックと係合される。使用者は、ハウジングに対し
て容器を移動させ、弁ステムおよび内部弁を押し下げることにより、定量された
用量を放出させて医薬を投与する。医薬は、一般に、ハウジングから延びている
ポートまたはマウスピースを通して使用者に投与される。別の送出システムでは
、定量された用量は最初にチャンバ内に放出され、次に患者に投与される。定量
された用量が容器から放出されると、弁ステム（一般に、ばねにより付勢されて
いる）が、容器を支持ブロックから離れる方向に押圧して、再びハウジングに対
して容器を移動させる。これにより、ハウジングに対する容器の直線往復移動の
サイクル毎に、医薬の定量された用量が放出される。

【０００５】 幾つかの投与装置は、ハウジングに対する容器の直線往復移動をインジケータ
の一方向または単一サイクル移動に変換させる。この構成では、インジケータが
、容器の相対充填度、容器内に残存する定量された用量の数、または既に投与さ
れた用量の数を識別する。インジケータを備えたこれらの投与装置は、一般に、
用量の数の追跡を維持できる点で優れているが、依然として改善の余地がある。
例えば、この特徴を有する表示装置は、組立てが困難でかつ製造コストが嵩むも
のである。また、このような装置は、割出し部品すなわち組合せ部品の構造から
計数が不正確になりがちであったり、比較的多数の可動部品を収容するためハウ
ジング内に過大な空間を必要とする。他の投与装置は、吸入装置から空気流およ
び投与される医薬を妨げるものがある。他の幾つかの装置は、投与用量の計数お
よび記録に電気回路を使用している。しかしながら、このような装置は製造コス
トが比較的高く、かつ一般に、種々の環境において湿度条件等による故障が生じ
易い。

【０００６】 （発明の開示） 簡単にいえば、本発明の一態様は、表示装置を備えた投与装置に関するもので
ある。本発明の投与装置は、閉鎖位置と開放位置との間で移動可能な弁を備えた
容器から、物質の定量された用量を投与する。弁ステムにより作動された弁が開
放位置に移動されると、容器は定量された用量を投与する。例示の一実施形態で
は、投与装置は、ハウジング内で長手方向軸線に沿って往復移動可能な容器を支
持できるハウジングを有している。ハウジングは、弁ステムを受け入れることが
できるウェルと、排出ポートとを有している。ウェルはポートと連通していて、
弁ステムが開放位置に移動されると、物質の定量された用量がポートを通って投
与されるようになっている。

【０００７】 表示装置の一実施形態では、インジケータ組立体は、ハウジング内で長手方向
軸線に対して横方向の軸線の回りで回転可能に取り付けられたウォームを有し、
該ウォームは、ハウジング内での容器の往復移動に応答し、ハウジングに対する
容器の長手方向移動によりその軸線の回りで回転される。円形ギヤがウォームと
係合している。

【０００８】 好ましい実施形態では、インジケータ組立体は、ハウジング内で回転可能に取
り付けられかつハウジングに対する容器の長手方向軸線に沿う往復移動に応答で
きるラチェットホイールを更に有している。ラチェットホイールは、ラチェット
の回転によりウォームギヤをその軸線の回りで回転させるようにウォームに連結
されている。また、アームを備えたアクチュエータ部材は、好ましくは、ハウジ
ング内に取り付けられ、かつ容器の移動に応答して移動できかつラチェットホイ
ールと係合してハウジングに対する容器の長手方向移動に応答してホイールを回
転させる。また、好ましい第１実施形態では、インジケータ部材は、該インジケ
ータ部材の回転軸線を形成する軸線上で円形ギヤと同軸状に取り付けられたイン
ジケータホイールを有している。インジケータホイールの表面には、用量表示が
記されている。

【０００９】 表示装置の他の実施形態では、ハウジングは少なくとも１つの係合部材を有し
、インジケータ組立体は、少なくとも第１および第２インジケータ部材を備えた
複数のインジケータ部材を有している。複数のインジケータ部材はハウジングに
同軸状に取り付けられる。第１および第２インジケータ部材の少なくとも一方は
前進部材を有し、第１および第２インジケータ部材の少なくとも一方は前進部材
を有し、第１および第２インジケータ部材の少なくとも他方は複数の歯を有して
いる。作動に際し、第１インジケータ部材は第２インジケータ部材に対して回転
され、これにより、係合部材が選択的に係合しかつ前進部材を押圧して複数の歯
の少なくとも１つと係合させ、第２インジケータ部材を一定増分量だけ回転させ
る。

【００１０】 好ましい実施形態では、アクチュエータ部材がハウジング内に取り付けられか
つ容器の移動に応答する。アクチュエータ部材は、第１インジケータ部材の複数
の歯の少なくとも１つと選択的に係合し、ハウジングに対する容器の移動に応答
して、第１インジケータ部材を一定増分量だけ前進させる。好ましくは、アクチ
ュエータ部材を押圧して容器と係合させるばねがハウジング内に配置される。

【００１１】 本発明の他の態様では、第１実施形態のラチェットホイール、ウォーム、アク
チュエータ部材およびインジケータ部材を含むインジケータ組立体は、ディスペ
ンサハウジング内に取り付けられるインジケータモジュール内に取り付けられる
。同様に、第２実施形態に関しては、複数のインジケータ部材、前進部材、ばね
およびラチェット部材を含むインジケータ組立体がインジケータモジュール内に
支持される。モジュールは、好ましくは、包囲体すなわちハウジングを形成すべ
く結合される第１および第２部材を有し、これらの第１および第２部材は、第１
実施形態のラチェットホイール、ウォーム、アクチュエータ部材およびインジケ
ータ部材の任意のものを支持するか、第２実施形態の複数のインジケータ部材、
前進部材、ばねおよびアクチュエータ部材を支持する。第２実施形態では、係合
部材も、モジュールハウジング内に配置するのが好ましい。

【００１２】 本発明の他の態様では、容器およびハウジングの一方にキー部材が取り付けら
れ、該キー部材は、容器およびハウジングの他方に形成された通路内に受け入れ
られる形状を有している。

【００１３】 本発明の更に別の態様では、容器から定量された用量を投与する方法が提供さ
れる。一実施形態では、この方法は、容器を長手方向軸線に沿って移動させ、弁
ステムおよび弁を、定量された用量が放出される開放位置に移動させる。ハウジ
ング内での容器の長手方向移動により、ラチェットギヤが所定角度回転され、こ
れによりウォームがその軸線の回りで回転される。次に、ウォームはインジケー
タ部材の円形ウォームギヤと係合して、ウォームギヤをその軸線の回りで回転さ
せる。

【００１４】 別の第２実施形態では、第１インジケータ部材が、閉鎖位置と開放位置（また
はこの逆）との間での弁の移動に応答して、所定量だけ回転される。弁が所定の
移動数だけ回転すると、第１インジケータ部材は、第２インジケータ部材を所定
量だけ回転させる。

【００１５】 本発明の他の態様では、ハウジング、容器およびインジケータモジュールを有
するディスペンサ（投与装置）を組立てる方法が提供される。

【００１６】 本発明の更に別の態様では、キットは、物質の定量された用量を容器から投与
する投与装置として組み立てることができる部品を有している。このキットは、
ハウジング、物質の定量された複数の用量を有する容器、およびインジケータ部
材を備えたインジケータモジュールを有している。

【００１７】 本発明は、他の表示装置に比べて優れた長所を提供する。より詳しくは、表示
装置の第１実施形態に関しては、ウォームは、ハウジング内に過大な空間を占拠
しないコンパクトな駆動部品を形成する。また、ウォームは、高いギヤ減速比が
得られると同時に、円形をギヤとの連続的係合を維持できる。ウォームと円形ギ
ヤとの連続的係合は、計数装置の精度の維持を確保すると同時に、製造および組
立て方法を簡単化する。

【００１８】 また、非平行軸線（好ましくは、ハウジング内の容器の長手方向移動に対して
横方向すなわち垂直な軸線）をもつ円形ギヤの使用によっても幾つかの長所が得
られる。重要なことは、安価で容易に取り付けられる軸を用いて、ギヤを容易に
ハウジングに取り付けられることである。従って、円形ギヤは、ハウジングに容
易に取り付けられるコンパクトな単一サイクル装置であって、ウォームギヤとの
連続的係合を維持してインジケータ部材の優れた高精度の割出しを行なう装置を
提供する。また、部品は、弁ステムからハウジングの排出ポートに流れる空気流
を妨げないように配置される。更に、インジケータホイール（好ましくは、ウォ
ームギヤと同軸状に取り付けられる）は、用量表示をディスプレイするのに理想
的な平坦面を提供する。使用者は、覗き窓を介してこの表示（しるし）を容易に
見ることができる。

【００１９】 表示装置の第２実施形態も同様な長所が得られる。より詳しくは、複数のイン
ジケータ部材は、使用者への空気流を妨げない種々の作動条件下で、精度および
信頼性が得られるコンパクトな構成に取り付けられる。また、種々の部品は、比
較的安価に製造および組立てを行なうことができる。覗き窓を介して使用者が見
ることができる表示は、使用者が容易に読取りおよびアクセスを行うことができ
る。

【００２０】 インジケータモジュール（この中に、表示組立体の種々の任意の実施形態が配
置される）も幾つかの長所を提供する。より詳しくは、あらゆる慣用形式の投与
装置に最小の改造を施すことにより、必要に応じて、内蔵型ユニットを別々に製
造しかつ装着できる。また、弁ステムから排出ポートおよび最終的には使用者へ
の空気流を妨げることなく、モジュールを容易に装着できる。

【００２１】 キー部材も幾つかの長所を提供する。より詳しくは、使用者が種々の容器およ
びハウジングを互換して、計数すべき用量の数が変わってしまうことを防止する
ため、医薬等の種々の物質を収容する容器および対応する投与システムのハウジ
ング間に、異なる形状をもつキー部材および通路を設けることができる。また、
キー部材および通路は、使用者が、医薬等の特定物質を収容する特定容器の送出
システムの誤った使用をしないように防止できる。

【００２２】 （発明を実施するための最良の形態） 本発明は、他の目的および長所とともに、添付図面に関連して述べる以下の詳
細な説明から最も良く理解されよう。

【００２３】 図面、特に図１、図４、図６、図７および図２４を参照すると、ハウジング１
０すなわちアクチュエータブートと、この中に配置される容器１００とを有する
投与装置すなわちディスペンサとして構成された送出システムが示されている。
ハウジング１０は、長手方向に延びかつ容器１００を受け入れる形状をもつキャ
ビティ１２を有している。一般に、ハウジング１０はその頂部が開口しており、
容器１００が開口１４を通してハウジング内に挿入されかつ容器１００の底端部
１０２がハウジングから突出して使用者が操作できるようになっている。

【００２４】 本願で使用する用語「送出システム（delivery system）」は、容器、リザー
バまたは同様な入れ物から使用者に物質を送出するためのシステムすなわち装置
をいい、使用者により吸入されるエアロゾルの形態で物質を使用者に送出する、
本願に開示の投与装置を含むがこれに限定されないことを意味すると理解された
い。また、本願で使用する用語「投与装置（dispensing device）」は、物質を
便利な単位で押し出し、噴霧しまたは他の方法で供給する装置をいい、使用者が
吸入できるエアロゾル形態で物質の定量された用量を送出する、本願に開示の吸
入装置を含むがこれに限定されないことを意味するものである。

【００２５】 本願で使用する用語「長手方向（longitudinal）」は、ハウジングに対する容
器の往復移動方向を表すことを意図するものである。用語「頂部」、「底部」、
「上方」および「下方」は、図示の吸入装置を見るときの方向を示すものである
が、容器は、その頂面がハウジングの底部に隣接して配置されるように反転され
る（逆も同様）ことを理解されたい。

【００２６】 図５、図６および図７に示すように、ハウジング１０の底部２２には、ウェル
１８を備えた円筒状の支持ブロック１６が形成されている。支持ブロック１６を
オリフィス２０が貫通しており、ウェル１８の底部と連通している。患者の口内
に挿入されるマウスピース２４は、オリフィス２０およびウェル１８と連通する
排出ポート２６を形成している。マウスピース２４は、患者の口に容易に挿入で
きるようにハウジング１０から横方向に延びている。

【００２７】 容器１００は円筒状キャニスタ１０４として形成されており、該キャニスタ１
０４はこの頂面１０８に配置されたハブ１０６を有している。ハブ１０６からは
、弁ステム１１０が長手方向に延びている。弁ステム１１０は、キャニスタから
同軸状に延びており、かつキャニスタ内に取り付けられたばね（図示せず）によ
りキャニスタから外方に押圧されている。容器１００は、支持ブロック１６のウ
ェル１８内に弁ステム１１０を押し込むことによりハウジング内に取り付けられ
る。容器１００は種々の形状およびサイズに構成でき、かつ当該技術分野で良く
知られた任意数の弁システムにより内容物が放出されることを理解すべきである
。弁システムは、種々のポンプ、レバー、アクチュエータブーツ、ボタン等を含
む（但しこれらに限定されるものではない）種々のアクチュエータにより作動さ
れることを理解すべきである。このような実施形態において、弁システムは、容
器１００がハウジング１０に対して静止した状態を維持して、容器およびハウジ
ングに対して移動できるアクチュエータにより作動される。

【００２８】 好ましい実施形態では、容器１００には物質が充填されており、該物質は、弁
ステム１１０を、伸長した閉鎖位置から、押し下げられた開放位置（この位置で
は弁すなわち弁システムを開く）へと押し下げ、すなわち、移動させることによ
り、特定の定量された用量で容器１００から投与される。物質は医薬が好ましい
が、容器には、種々の送出システムおよび／または送出装置により送出される種
々の液体、発泡体またはエアロゾルを含む（但しこれらに限定されない）種々の
非医薬物質を収容できることを理解すべきである。医薬とは、病気（例えば、呼
吸器系疾患）の治療を含む種々の治療処置および痛みの緩和等の治療に使用でき
るものであると定義され、薬剤および広範囲の医薬物質を含むものと理解すべき
である。弁ステムを長手方向に往復移動させて弁を開閉させる度毎に、１回分の
定量された用量が容器から投与される。一般に、医薬は、エアロゾル、スプレー
または液体の形態で、患者の口および／または鼻を介して、使用者すなわち患者
に送出される。

【００２９】 操作に際し、弁ステムおよび弁の開放は、弁ステムおよび容器の往復移動によ
り定められる長手方向軸線に沿って、ハウジング１０内で容器１００を移動させ
、ハウジング１０に対してキャニスタの露出底端部１０２を押し下げることによ
り、支持ブロックによりウェル内に支持された弁ステム１１０を開放位置に移動
させることにより行なわれる。或いは、アクチュエータを移動させて、容器（容
器は支持ハウジング、キャップおよび／またはこれに取り付けられた表示装置に
対して静止状態に維持される）の弁システムを開くこともできる。例えば、アク
チュエータは、ポンプ装置等の形態をなして、容器の端部に取り付けることがで
きる。

【００３０】 図５〜図７に示すように、弁ステムが開放位置に移動されると、容器は、物質
の定量された用量を、エアロゾルの形態で、ウェル１８およびオリフィス２０を
通して排出ポート内に投与する。エアロゾル形態の物質は、次に、自然発生した
気流または補助気流に載って、マウスピースの排出ポートを通して使用者に搬送
される。或いは、液体等の定量された用量を、容器から投与することもできる。

【００３１】 他の送出システム（投与装置を備えたものも含む）では、容器のハウジングお
よびホルダが、出口端を備えたチャンバを有する部品に取り付けられる。これら
の種類の送出装置および投与装置の例が、例えば、１９９１年５月７日付けの米
国特許第５，０１２，８０３号および１９８４年９月１１日付けの米国特許第４
，４６０，４１２号に開示されている。これらの米国特許の全開示は本願に援用
する（本願に援用することから、これらの米国特許に説明しまたは暗示した事項
に関しいかなる権利の取得をも意図するものではない）。これらの種類の送出シ
ステムでは、チャンバを備えた部品がハウジングのマウスピースを受け入れるこ
とができるようにするか、容器を支持するホルダと一体に連結することができる
。いずれの実施形態でも、物質（好ましくはエアロゾルの医薬）の定量された用
量が、最初に容器からチャンバ内に投与され、その後に使用者によって吸入され
る。

【００３２】 好ましい実施形態では、容器１００は、物質の定量された用量を所定数投与で
きるように意図されている。例えば、慣用の吸入器容器は、一般に、１００〜２
００個程度の定量された用量を保有している。操作に際し重要なことは、使用者
が容器内に残存する定量された用量の数を把握しており、従って、医薬のような
物質を必要とするときに空のキャニスタに気付かないという事態を引き起こさな
いことである。

【００３３】 ここで図２および図３を参照すると、ここには、ハウジングと、該ハウジング
内に上記のようにして取り付けられる容器と、インジケータ組立体とを備えてお
りかつエアロゾルディスペンサとして構成された投与装置が示されている。イン
ジケータ組立体は、ハウジング１０の下部で、軸４２上のウォーム４０と同軸状
に取り付けられたラチェットギヤ３２を有している。ラチェットギヤ３２の周囲
には複数の歯３４が形成されている。歯３４には、テーパ面３６および係合面３
８が切削すなわち形成されている。好ましい実施形態では、ラチェットおよびウ
ォームは、硬質で耐久性に優れたプラスチックで形成される。しかしながら、金
属のような他の材料を使用できることも理解されよう。ラチェットおよびウォー
ムは、別体部品として作ることもできるし、或いは、単一の一体部材として成形
することもできる。

【００３４】 好ましい実施形態では、軸４２およびウォーム４０は、弁ステムおよびハウジ
ングに対する容器の往復移動により定められる長手方向軸線に対して横方向すな
わち垂直方向の回転軸線を形成する。軸４２の反対側の端部は、ハウジングに回
転可能に支持される。

【００３５】 更に図２および図３に示すように、インジケータ部材５０は、円形ウォームギ
ヤ５２と、軸５６上に同軸状に取り付けられたインジケータホイール５８とを有
している。好ましい実施形態では、軸５６は、ウォームにより形成される軸線に
対して横方向で、かつハウジング１０に対する容器１００の往復移動により形成
される長手方向軸線に対して横方向の回転軸線を形成する。軸５６はハウジング
に回転可能に支持されている。歯５４がウォームギヤ５２の周囲に形成されてお
り、ウォーム４０と永久的に係合する形状を有している。図２に示すように、イ
ンジケータホイール５８は平坦面６０を有し、該面６０は、ハウジング１０に形
成された覗き窓２８を介して患者に露出される。

【００３６】 ラチェットギヤ３２、ウォーム４０、ウォームギヤ５２およびインジケータホ
イール５８は、容器１００内に残存する用量の数、または容器から投与された数
を表示するための理想的な構成である。より詳しくは、ラチェット、ウォームお
よびウォームギヤの使用により、ラチェットギヤおよびウォームギヤの少なくと
も一方に非常に細かい歯を設ける必要なくして、比較的高い減速比が可能になる
。また、ウォームとウォームギヤとの組合せは、細かい歯をもつ慣用の平歯車の
噛合いおよび潜在的なスキッピングに付随して発生する不正確さを回避できる。
また、インジケータ部材５０の取付けは、ハウジング内の複数の位置および角度
方向に支持できる簡単な軸の取付けにより行なわれる。重要なことは、ウォーム
４０によって実現される高減速比により、ウォームギヤ５２の直径を比較的小さ
くでき、このためハウジング内の小さい空間内にウォームギヤを容易に取り付け
られることである。実際に、図６および図１２に示すように、全インジケータ組
立体は支持ブロック１６の後方でかつ該支持ブロック１６の上面１７の下方に取
り付けられ、このため、インジケータ組立体が、オリフィスからの医薬の投与を
妨げたり、或いは医薬の投与時に患者により発生される空気流を妨げることがな
い。

【００３７】 図５に示すように、アクチュエータ部材７０は、ハウジング１０内での容器１
００の往復移動により定められる長手方向軸線に対して平行な軸線に沿って移動
できるようにハウジング内に支持された支柱部材７２として構成されている。図
７〜図９に示す別の実施形態では、支柱部材７２は、上方部分７４と、中央部分
７６と、下方部分７８とを有している。弾性アーム部材８０が、支柱部材７０の
中央部分７６から延びており、かつラチェットホイール３２の歯の１つと選択的
に係合する形状をもつテーパ状フック部材８２に終端している。中央部分７６に
は、上下のストップ面８４、８６が形成されている。支柱部材７２の下方部分７
８の周囲にはばね８８が配置されており、該ばね８８は下方のストップ面８６と
係合して、図７に示すように、キャニスタ１０４の頂面１０８に対してアクチュ
エータ部材７０を押し付けるようになっている。図面には圧縮ばねが示されてい
るが、片持ちばね、捩りばね、板ばねおよび引張りばね等を用いて、アクチュエ
ータ部材を上方に押圧して容器と係合させることができることも理解されよう。
ばねは、金属またはプラスチックで作ることができる。

【００３８】 図２および図３に示す別の実施形態では、アクチュエータ部材９０は、ロック
リング９２と、該ロックリング９２から下方に長手方向に延びている弾性アーム
部材９４とを有している。ロックリング９２には長手方向スリット９６が形成さ
れており、これにより、ロックリング９２が拡大してキャニスタのハブ１０６（
図５参照）の周囲に嵌合する形態で配置され、容器の弁ステムがロックリングの
開口９８を通ることができるようになっている。弾性アーム部材９４の遠位端は
、ラチェットホイール３２の歯と選択的に係合する形状をもつフック部材９５に
終端している。

【００３９】 図６〜図９、図１３〜図１８および図２０に示す実施形態の操作に際し、弁ス
テムを開放位置に押し下げるべく容器がハウジング内で長手方向に移動され、こ
れにより、前述のようにして弁が開かれる。容器がハウジング内で下方に移動さ
れると、アクチュエータ部材７０が長手方向下方に移動され、これによりフック
部材８２がラチェットホイールと係合して、該ラチェットホイールを、歯のピッ
チに相当する所定角度だけ回転させる。使用者が容器から手を離すと、容器内の
ばね（図示せず）が、容器を、ハウジング内で長手方向軸線に沿って上方に押圧
し、これにより弁ステム１１０が閉鎖位置に移動され、弁が閉じられる。容器が
上方に移動すると、フック部材８２のテーパ状端部がラチェット歯の１つのテー
パ面３６に沿って摺動するにつれて弾性アーム部材８０が横方向外方に押圧され
る。容器および弾性アーム部材がストロークの頂点に到達すると、弁ステムが完
全に閉鎖位置に移動され、フック部材８２が歯の１つのテーパ面上を摺動して、
次のサイクルのための歯３４の係合面３８上に位置決めされるにつれて、弾性ア
ーム部材８０がその通常の真直形状に戻る。

【００４０】 別の実施形態では、ラチェットホイールの作動は、図３に示すように反転され
る。この実施形態では、弾性アーム部材９４は、下降ストローク時に、ラチェッ
トギヤ歯の１つのテーパ面によって外方に押圧される。ストロークの底点では、
フック部材９５が、歯の係合面の下に位置する関係をなすように滑り込む。使用
者が容器から手を離すと、キャニスタ内のばね（図示せず）が、容器を、ハウジ
ング内で長手方向軸線に沿って上方に押圧し、これにより弁ステムが容器内の閉
鎖位置に移動される。容器がハウジングに対して上方に移動すると、弾性アーム
部材９４が長手方向上方に移動し、これにより、フック部材９５が歯の１つの係
合面３８と係合して、ラチェットホイールを一定増分量だけ回転させる。

【００４１】 図６〜図９、図１３〜図１８および図２０に示す実施形態では、ばね８８の力
が、アーム部材８０を上方に移動し、次のサイクルの準備のためにアクチュエー
タ部材を戻す。図２および図３に示す別の実施形態では、弁ステムに作用する内
部ばね作用によって上方に押圧されるときの容器の移動によって、ロックリング
９２およびアーム部材９４が上方に移動され、ラチェットギヤが回転される。

【００４２】 図８および図１７に示すように、弾性戻り止め部材２００がフック部材に隣接
するラチェットギヤと係合し、ラチェットギヤが確実に一方向に回転するように
している。或いは、戻り止め部材は、アクチュエータアーム部材とは反対側でラ
チェットギヤと係合するように配置できる。戻り止め部材は、ラチェットギヤの
歯の係合面と係合できる端部を有している。ラチェットギヤがアクチュエータに
より回転されると、戻り止め部材がラチェットホイールの歯の１つのテーパ面に
沿って摺動し、その回転を妨げることはない。

【００４３】 ラチェットギヤの回転により、ウォーム４０が所望の所定量だけ回転される。
所望の回転量は、ラチェットホイールの直径と、該ラチェットホイールの周囲の
歯の数とに基いて定まることを理解すべきである。ウォームギヤの歯と永久的に
係合するウォームの回転により、ウォームギヤおよびインジケータホイールが一
定増分量だけ回転される。インジケータホイールの回転量は、ウォームのピッチ
、ウォームねじの数、ウォームギヤのピッチおよびウォームギヤの歯数によって
定まる。

【００４４】 ギヤは細かい歯をもつギヤとして形成されているが、製造を容易にするには、
ラチェットギヤおよびウォームギヤのピッチはできる限り粗くするのが好ましい
。しかしながら、インジケータ部材は、容器から医薬が完全に空になったことに
対応して、１回転だけ回転（単一サイクル）するように考えられている。かくし
て、キャニスタ内に多数の用量（約２００個以上）が収容されるときには、ラチ
ェット、ウォームおよびウォームギヤが比較的大きい減速比を与え、アクチュエ
ータ部材の２００回の直線往復移動がインジケータ部材の１回転以下に相当する
ように構成することが重要である。ラチェットギヤとウォームとは一緒に回転す
るので、ラチェットギヤおよびウォームギヤの歯数およびウォームのねじ数が、
ラチェットギヤの回転とインジケータホイールの回転との最終減速比を決定する
ことは理解されよう。

【００４５】 例えば、容器が２４０個の定量された用量を保有する場合には、ラチェットが
１０枚の歯をもつものとして比較的粗く作られておりかつウォームギヤに２８枚
の歯が設けられているならば、許容できる比が実現される。作動に際し、１０個
の定量された用量の投与によってウォームが完全に１回転し、これによりウォー
ムギヤの歯が１つだけ移動される。２４０回直線往復移動すると、ウォームギヤ
は２４枚の歯だけ前進されたことになる。容器が充満および空であることをそれ
ぞれ表示するスタート表示および終了表示が互いに重ならないようにラベル貼着
されるようにするため、余分な歯が設けられている。

【００４６】 図９および図１５に示す好ましい実施形態では、ウォームギヤ５２の周囲の一
部のみに歯が形成されており、これにより、残余の周囲部分の歯と歯との間には
ギャップが形成されている。作動に際し、ギヤは、最後の規定された医薬の用量
が投与されたときに、ウォーム４０がウォームギヤの最後の歯から離脱するよう
に構成されている。この位置では、インジケータホイール５８上の表示は、キャ
ニスタが空であることを使用者に知らせる。従って、使用者が弁を開こうとして
容器を移動し続けることはできるが、この結果生じるアクチュエータ７０、ラチ
ェットギヤ３２およびウォームの移動によってインジケータ部材が回転されるこ
とはない。ウォームギヤの歯のギャップによって、ウォームとウォームギヤとが
係合していないからである。この態様では、インジケータホイールが、充満表示
から空表示へと不意に回転され、次に再び充満表示に戻ること（このようなこと
が生じると、キャニスタに残存する用量の数について使用者を混乱させてしまう
）が防止される。

【００４７】 インジケータホイール５８、表示（しるし）６６および覗き窓２８は、使用者
が見易い種々の構成に配置できる。例えば、覗き窓２８、１２４は、図２または
図１０に示すように矩形窓として形成するか、図４に示すように、インジケータ
ホイールの表面の約１／３をいつでも見ることができる弧状窓２９として形成で
きる。或いは、円形窓（図示せず）または使用者がインジケータホイールおよび
該ホイールに記された表示を見ることを可能にする他の任意の形状として形成で
きる。一実施形態では、表示はカラーコードの形態をなし、この場合には、例え
ば、ホイールの一部がスタートの充満位置を表示する緑色に着色され、一部が中
間充満位置を表示する黄色に着色され、更に他の一部は容器が空であることを表
示する赤色に着色される。容器の相対充満度または空の度合いを表示するのに、
インジケータホイールに、他の色、陰影または英数字表示を設けることができる
ことは明白である。

【００４８】 別の実施形態では、インジケータホイールは、表示が付されたその平面または
周面がマウスピースの排出ポートを介して使用者に見えるようにしてハウジング
内で配向される。

【００４９】 図２５には、インジケータ組立体の他の実施形態が示されている。インジケー
タ組立体は、軸５５６上に同軸状に取り付けられかつ該軸の回りで回転できる３
つのインジケータ部材５５０を有している。図２８および図２９に最も良く示す
ように、各インジケータ部材は、表示（数字として示されている）が記される外
周面５６０をもつ周方向スカート５５９を備えたインジケータホイール５５８と
、該インジケータホイールと同軸状に取り付けられたラチェットギヤ５５２とを
有している。インジケータホイールおよびラチェットギヤは、軸を受け入れる形
状をもつ開口を有している。ラチェットギヤ５５２の周囲には複数の歯５５４が
形成されている。ラチェットギヤは、インジケータホイールと一体に成形される
のが好ましいが、ギヤとホイールとを別々に作り、後で融着および接着等により
一体に取り付けられたことができることは理解されよう。

【００５０】 インジケータ部材の一実施形態では、スカート５５９の下でかつ該スカートか
ら半径方向内方の位置で、インジケータホイールに細長い切除部６０２を設ける
ことにより弾性前進部材６００が形成される。前進部材６００は、係合面６０６
を備えた、横方向に延びた歯部分６０４を有している。３つのインジケータ部材
は、第１インジケータ部材の前進部材の歯部分６０４が第２インジケータ部材の
ラチェットギヤ歯５５４上に載り、かつ第２インジケータ部材の前進部材の歯部
分６０４が第３インジケータ部材のラチェットギヤ歯５５４上に載るようにして
、同軸状に取り付けられる。図２５に示すように３つのみのインジケータ部材を
使用する場合には、第３インジケータ部材は前進部材を必要としないが、製造の
簡単化のためには、同じ表示が記されかつ同じ前進部材が形成されたモジュライ
ンジケータ部材を、第１、第２および第３の各々に使用するのが好ましい。当業
者ならば、１つ以上のインジケータ部材を使用して、使用すなわち利用できる用
量の表示を行なうことができること、および図示の３つのインジケータ部材は例
示であって限定するものではないことが理解されよう。また、複数のインジケー
タ部材とは、１より大きい任意数のインジケータ部材をいうものと理解されたい
。

【００５１】 図３９、図４２および図４３に示すインジケータ部材６５０の別の実施形態で
は、前進部材８００は、周方向スカート６５９から半径方向内方に配置されてお
り、かつインジケータホイールの平らな側部すなわちハブ６５５に連結された第
１端部６５７を有している。前進部材は湾曲弾性部分７０８を有し、該部分７０
８は、図４８に示すように同軸状に取り付けられた隣接インジケータ部材のラチ
ェットギヤの歯の上に載るように部分７０８から横方向外方に延びている歯部分
７０４を備えた自由端を有している。スカートの周面には、好ましくは数字の形
態の表示が記される。インジケータホイールと同軸状に、複数の歯６５４を備え
たラチェットギヤ６５２が取り付けられている。図４８に示すように、軸６５６
には３つのインジケータ部材が同軸状に取り付けられている。

【００５２】 図２５および図３９を参照すると、ラチェット部材とも呼ばれるアクチュエー
タ部材５７０、６７０は、下方部分５７８、６７８から上方に延びている上方部
分５７４、６７４と、ここから外方に延びておりかつ第１インジケータ部材のラ
チェットギヤの少なくとも１つの歯と選択的に係合する形状を有する弾性フック
部材５８２、６８２に終端する弾性アーム部材５８０、６８０とを備えたものが
示されている。アクチュエータ部材の下方部分の回りにはばね５８８、６８８が
配置されており、該ばね５８８、６８８はアクチュエータ部材の上部５７４、６
７４を押圧して容器と係合させる。

【００５３】 図２７を参照するとハウジング８２０が示されており、該ハウジング８２０は
、これと一体に成形されかつ傾斜面７７２を備えた１対の係合部材７７０を有し
ている。ハウジングからは複数の戻り止め部材９００が延びており、該戻り止め
部材９００は、図３５〜図３８に示すように、ラチェットギヤと選択的に係合し
てインジケータ部材の一方向回転を確保する。係合部材および戻り止め部材はモ
ジュールハウジングに形成されているか、モジュールハウジングから延びている
ものが示されているが、後述のように、当業者ならば、これらの部材または均等
物の特徴は、容器を支持するディスペンサハウジングまたはアクチュエータブー
トに形成するかこれらに連結しても形成でき、或いは容器自体に配置するか連結
できることも理解されよう。

【００５４】 図２５および図３５〜図３８には、図２５に示されたインジケータ組立体の作
動が全体的に示されている。より詳しくは、容器は、前述のように、弁１０を開
放位置に押し下げて弁を開くべく、ハウジング１０内で長手方向に移動される。
容器がハウジング内で下方に、すなわち後述のモジュールハウジングに対して下
方に移動されると、アクチュエータ部材５７０が長手方向下方に移動され、これ
により、フック部材５８２が、第１外側インジケータ部材のラチェットギヤ５５
２により外方に押圧される。ストロークの底点で、フック部材５８２はラチェッ
トギヤの歯に対して下に位置するように滑り込む。使用者が容器から手を離すと
、容器内のばね（図示せず）が、容器を、ハウジング内で長手方向軸線に沿って
上方に押圧し、これにより弁ステム１１０および弁が容器内で閉鎖位置に移動さ
れる。容器が上方に移動されると、弾性アーム部材５８０が長手方向上方に移動
し、これによりフック部材５８２は、第１インジケータ部材を、ラチェットギヤ
の周囲に配置された歯のピッチに対応する所定角度すなわち一定増分量だけ回転
させる。容器および弾性アーム部材がストロークの頂点に到達すると（このとき
、弁ステムおよび弁は完全に閉鎖位置に移動された状態にある）、弾性アーム部
材５８０は次のサイクルのためにラチェットギヤ上に位置している。別の構成と
して、アクチュエータ部材およびラチェットギヤの作動は、図６〜図９に示した
実施形態に関して上述した作動とは逆にすることができる。

【００５５】 図３９〜図４１および図４４〜図４８を参照すると、複数の弾性アーム部材７
００が、各インジケータ部材のラチェットギヤと整列するようにモジュールハウ
ジングから延びているものとして示されている。各アーム部材７００は、係合部
材と戻り止め部材との組合せ部材として機能する。より詳しくは、図４０および
図４１に示すように、アーム部材７００は戻り止め部材として機能し、かつアク
チュエータ部材または前進部材を備えた隣接インジケータ部材が付勢されてラチ
ェットギヤを前進させるときにラチェットギヤの歯から離れる方向に押圧される
端部を有している。アクチュエータ部材６７０およびラチェットギヤの作動は、
図６〜図９に示した上記ラチェットギヤの作動と同じである。アーム部材７００
はパチンと戻り、これにより端部がラチェットギヤの歯の１つと係合し、ラチェ
ットギヤが一方向に回転することを確保する。図４４〜図４７に示すように、第
２および第３インジケータ部材のラチェットギヤ上に位置するアーム部材７００
もまた、インジケータ部材に連結された前進部材と選択的に係合する係合部材と
して機能する。

【００５６】 操作に際し、ハウジングに対する容器の往復移動は、第１インジケータ部材５
５０、６５０およびラチェットギヤが完全に１回転するまで反復される。第１イ
ンジケータ部材を１回転前進させるのに要する往復移動の所定回数は、ラチェッ
トギヤ５５２、６５２の周囲に設けられた歯の数に等しい。第１インジケータ部
材がハウジングに対する容器の連続移動分だけ回転されると、第１インジケータ
部材の前進部材６００、８００が、ハウジングに形成された傾斜面７７２として
または上方に延びたアーム部材７００として構成された係合部材と選択的に係合
される。より詳しくは、係合部材７００、７７２は、前進部材の歯部分６０４、
７０４を押圧して、第２インジケータ部材のラチェットギヤの歯５５４、６５４
のうちの１つと係合させる。

【００５７】 第１インジケータ部材が、ハウジング（ハウジングが、容器のディスペンサハ
ウジングであるか、後述のモジュールハウジングであるかを問わない）に対する
容器の連続移動により更に回転されると、前進部材６００は、隣接するインジケ
ータ部材のラチェットホイールの歯の１つと係合しかつインジケータ部材をラチ
ェットギヤの歯のピッチに対応する所定の増分角度だけ前進させる。用語「増分
（incremental）」とは、１回の付勢の前進により移動されるインジケータ部材
の角度の大きさをいうことを意味し、この大きさは、表示装置が残された用量の
数（例えばカウントダウン）を表示するものであるか、投与された用量の数（例
えばカウントアップ）を表示するものであるかを問わず、１つの歯の移動に対応
する。

【００５８】 弾性前進部材６００、８００が係合部材７７２、７００を通過するとき、係合
部材はラチェットギヤから離れる方向に弾発し、これにより、第１インジケータ
部材が更に前進しても、第１インジケータ部材がもう１サイクルを完了して、前
進部材を第２インジケータ部材のラチェットギヤの次の歯と再び係合させるまで
、第２インジケータ部材を回転させることがない。このことは、以下に、順次反
復される。同様に、前進部材６００、８００を備えた第２インジケータ部材５５
０、６５０も、第３インジケータ部材の歯の上に載っている第２係合部材と相互
作用し、これにより、第２インジケータ部材が完全に１回転する度毎に、第３イ
ンジケータ部材と選択的に係合して、該第３インジケータ部材を所定の増分量だ
け回転させる。より多くのインジケータ部材を同様に組み付けて、増分表示装置
を作ることができることは理解されよう。

【００５９】 図６〜図１０、図１３〜図１８、図２０、図２４、図２５および図３９に示す
投与装置の好ましい実施形態では、インジケータ組立体は、インジケータモジュ
ールとして構成されている。インジケータモジュール１２０、１０２０、１１２
０はハウジング内に受け入れられ、該ハウジング内で、支持ブロック１６の一部
の回りに配置される形状を有している。より詳しくは、支持ブロックは、ディス
ペンサハウジング（アクチュエータブートとも呼ばれる）の壁から間隔を隔てて
配置され、ハウジングの底部にドーナツ型ソケットを形成している。モジュール
はモジュールハウジング１３０、１０３０、１１３０を有し、該モジュールハウ
ジング１３０、１０３０、１１３０は、円筒状支持ブロックの凸状外面と組み合
される形状を有する凹状内面１３２、１０３２、１１３２と、ハウジング（これ
も円筒状である）の凹状内面と組み合される形状を有する凸状外面１３４、１０
３４、１１３４とを備えている。この態様では、モジュールハウジングは、支持
ブロックの回りに形成されたソケット内に受け入れられる形状を有している。好
ましくは、モジュールハウジングは半円形状でありかつオリフィス開口とは反対
側で支持ブロックの一部の回りに嵌合し、これにより医薬の投与または患者に医
薬を搬送する空気流を妨げることがない。この態様では、モジュールは支持ブロ
ックの中間点の後方に維持される。しかしながら、当業者ならば、モジュールま
たはモジュールハウジングは、支持ブロックの有無を問わず種々のハウジングま
たはキャップ組立体に適合できるようにするため、任意数の異なるサイズおよび
形状に構成できることは理解されよう。

【００６０】 図８および図９に示すように、モジュールの一実施形態は、好ましくは、モジ
ュールの後方凸面から延びかつモジュール覗き窓６４を備えている面部分２１０
を有している。この面部分２１０は、ハウジングの覗き窓開口（図示しない円形
開口）内に嵌合され、モジュールをここに固定する。図１０〜図１２の別の実施
形態に示すように、面部分は垂直方向の矩形の覗き窓６８と、ディスペンサの覗
き窓開口１２４を通って延びかつハウジングの底壁と係合する、下方に延びたロ
ック部材１２２とを有している。図２４および図３０に示す更に別の実施形態で
は、面部分１０３１、１１３１および覗き窓１０６４、１１６４は水平方向に細
長く、このため、使用者は、モジュール内に取り付けられた複数のインジケータ
部材を見ることができる。しかしながら、モジュールは、緊締具または接着剤を
含む任意の慣用手段によりハウジング内に固定できることは理解されよう。或い
は、モジュールは、支持ブロックとハウジング壁厚との間に形成されたソケット
内に簡単に圧嵌めすることもできる。

【００６１】 図８に示した実施形態では、平坦なインジケータホイールの大部分を露出させ
るための円形覗き窓６４がモジュールハウジングに設けられている。インジケー
タホイールの面６０上には、容器内の用量の数に対応する数字が記されている。
覗き窓に隣接するハウジングには、矢印等のインジケータが記されており、該イ
ンジケータはハウジング内に残存する用量の数、またはインジケータホイールが
回転されるときにハウジングから投与される数の表示を与える。

【００６２】 例えば図１０、図１１、図２５および図３９に示す他の実施形態では、インジ
ケータホイールの周面６２、５６０、６６０に表示が記されている。好ましくは
矩形のモジュール覗き窓６８、１０６４、１１６４およびインジケータホイール
は、ホイール（単一または複数）の周囲がモジュールおよびディスペンサ覗き窓
を介して見ることができるように構成されている。他の実施形態と同様に、表示
はカラーコードおよび英数字等の形態にすることができる。

【００６３】 図２８、図２９、図４２および図４３に示す実施形態では、好ましくは、０〜
９の範囲の数字の形態をなす表示がインジケータホイールの周面５６０、６６０
の周囲に形成されており、インジケータ部材のラチェットギヤは１０枚の歯を有
する。作動に際し、３つ程度のインジケータ部材を、容器内に収容される用量の
最大数にプリセットすることができる。容器の連続作動によりインジケータ部材
がカウントダウンするように、表示（この場合には数字）がインジケータホイー
ルの周囲に配置されている。

【００６４】 別の構成として、インジケータ部材は、各インジケータ部材のゼロ（０）が覗
き窓を介して使用者に表示されるように組み立てられる。次に、容器は、第１イ
ンジケータ部材がハウジング内で回転して、投与された用量の数を１〜９まで連
続的に表示するように使用者により作動される。ラチェットギヤの周囲に好まし
くは１０枚の歯（この歯数は所定の付勢回数に等しい）が形成されているため、
１０回目の作動がなされるとインジケータ部材は１回転を完了し、かつ第１イン
ジケータ部材が再び０を表示するときに第２インジケータ部材を０から１へと１
つの数字だけ前進させ、これにより、２つの数字が協働して１０個の用量が投与
されたことを表示する。第１インジケータ部材は、更に１回転して、第２インジ
ケータが２を表し、２０個の用量が投与されたことを表示するまで、連続的作動
により再び回転される。第２インジケータ部材が１回転すると（これは、１００
回作動したことに相当する）、第３インジケータ部材が前進されて、覗き窓に１
を露出させる。第１および第２インジケータ部材は０等を露出している。

【００６５】 図６〜図１０、図１３〜図１８および図２０に示すように、ウォーム、ウォー
ムギヤ、ラチェットギヤおよびインジケータ部材を備えたインジケータ組立体の
一実施形態がモジュールハウジング１３０内に取り付けられている。同様に、図
２５および図３９に示すインジケータ組立体の実施形態も、好ましくは、モジュ
ールハウジング１０３０、１１３０内に支持される。モジュラハウジングは第１
および第２カバー部材１３６、１３８、１０３６、１０３８、１１３６、１１３
８から形成するのが好ましいが、任意の複数の部材を一体に結合させるのと同様
に、単一の一体材料ピースでも構成できることは理解されよう。図６〜図１０、
図３０および図３９に示すように、第１カバー部材１３６、１１３６、１０３６
は、前述のようにハウジングの内面と組み合される形状をもつ凸状外面１３４、
１０３４、１１３４の少なくとも一部を形成する垂直壁１４０、１１４０、１０
４０を有している。垂直壁１４０、１０４０、１１４０にはモジュールの第２覗
き窓６４、１０６４、１１６４が設けられており、該第２覗き窓は、モジュール
がハウジング内に装着されたときにハウジングの覗き窓と整列するようになって
いる。覗き窓は、面部分により縁取りされている。図９に示す一実施形態では、
第１部材はまた、垂直壁の内面上に形成された１対の対向支持座１４４を有して
いる。別の構成として、図９および図３０に最も良く示すように、一方の支持座
に隣接する第１部材のベース１５０、１０５０から支柱部材１４６、１０４６が
上方に延びており、該支柱部材にはソケットが同軸状に形成されている。図３９
に最も良く示すように、ベース１１５０はカバー部材の一部として形成されてお
り、かつアクチュエータ部材の下部６７８を受け入れる形状をもつ開口１１４８
を有している。

【００６６】 図８および図９に示すように、第２カバー部材１３８、１０３８、１１３８は
第１カバー１３６、１０３６、１１３６と組み合されて、これらの両者の間に包
囲空間を形成する。第２カバー部材は垂直壁１５２、１０５２、１１５２を有し
、該垂直壁の一部は、支持ブロックの外面と組み合される形状をもつ凹状面１３
２、１０３２、１１３２を形成している。垂直壁１５２、１０５２、１１５２か
らは上方水平フランジ１５４、１０５４、１１５４が延びている。該フランジは
、第２部材の垂直壁の上に載る関係をなして該垂直壁と組み合わされて、モジュ
ールの頂部を封鎖する。別の実施形態では、カバー部材の一部として上方フラン
ジ１１５４が形成されている。上方フランジ１５４、１０５４、１１５４には開
口１５６、１０５６、１１５６が形成されており、該開口は支柱部材の上部７４
、５７４、６７４を受け入れる形状を有している。一実施形態では、フランジの
上面は、支持ブロックの頂面の下で該頂面と平行に維持され、これにより、容器
が支持ブロックに向って押し下げられるときに容器を妨げないようになっている
。別の構成として、図８および図９に示すように、モジュールハウジングには、
容器が付勢されるときにハブを受け入れる形状を有する半円形状凹部１５５が設
けられている。これにより、容器の表面１０８は、弁が開放位置に移動されると
きに、アクチュエータ部材の上部７４と係合しかつモジュールハウジングの表面
１５４に隣接して配置される。垂直壁の底縁部１５８は第１カバー部材のベース
１５０と組み合わされて、モジュールの底部を閉じる。図８、図９、図２５〜図
２７および図３０に示すように、カバー部材は、第２カバー部材に形成された溝
１６２、１０６２を備えた第１カバー部材の垂直フランジ１６０、１０６０と摺
動可能に係合するように結合されている。内方に延びているタブ２２０、１０６
１は、第２カバー部材に第２カバー部材に形成されたスロット２２２、１０６３
内に嵌合される。図２６、図２７および図３０に示す実施形態では、タブ部材１
０６７は、モジュールハウジングの凹状外面の一部を形成する壁部材１０６９に
形成された開口１０７１と係合する。別の構成として、第１および第２カバー部
材を緊締具、接着剤等で結合できることは理解されよう。

【００６７】 図７、図１５、図３２および図４８に最も良く示すように、両カバー部材が組
立てられてモジュールハウジングを形成するときには、支柱部材の上部７４、５
７４、６７４が第１カバー部材の上方フランジの開口を通って延びかつ容器の上
面１０８（該上面はハウジング内に反転している）と係合する。別の構成として
、アクチュエータ部材は、前述のように、ロック部材を備えた容器のハブに取り
付けることができる。このような実施形態では、アクチュエータ部材のアーム部
材は、リングから第１カバー部材の頂部の開口を通って下方に延び、ラチェット
ギヤと選択的に係合するように配置されている。開口内へのアームの挿入により
、キャニスタおよび取り付けられたロックリングが回転して、アーム部材がラチ
ェットギヤとの選択的係合を行なう位置から外れる方向に移動することが防止さ
れる。

【００６８】 図９および図２５に最も良く示すように、支柱部材の下部７８、５７８は、第
２カバー部材のベースから延びている支柱部材１４６、１０４０に形成されたソ
ケット１４８、１０４８内に移動可能に受け入れられている。別の構成として、
下部６７８は、図３９に示すような開口１１４８内に受け入れられる。図９、図
２５および図３９に示すように、下部７８、５７８、６７８の周囲にはばね８８
、５８８、６８８が配置されており、該ばねは、或る実施形態では支柱部材１４
６、１０４６上に取り付けられる下端部を有している。ばねの上端部は支柱部材
７２、５７２、６７２の下方ストップ面８６、５８６、６８６と係合する。ばね
は、上部７４、５７４、６７４が開口を通って突出し、容器１０８の頂面と係合
するようにハウジング内で支柱部材を上方に押圧する。

【００６９】 図８および図９に示す一実施形態では、ウォーム４０およびラチェットギヤ３
２が、第２部材に形成された支持座１４４上に回転可能に支持されている。好ま
しくは、軸４２の両端部が支持座内に嵌合される。インジケータ部材５０は、カ
バー部材が一体に結合されるとウォームギヤがウォームと噛み合うように、第２
カバー部材により回転可能に支持される。より詳しくは、第２カバーは、下向き
に開口した１対のラグ部材１６４、１６６を有している。インジケータ部材の軸
５６は第１ラグ部材１６４内に受け入れられ、ギヤとインジケータホイールとの
間に配置されたハブ部分５９が第２ラグ部材１６６内に受け入れられる。好まし
くは、軸およびハブはラグ内に嵌合されるが、この中で自由に回転することがで
きる。カバー部材が結合されると、インジケータ部材、より詳しくはウォームギ
ヤがラグ部材とウォームとの間に捕捉される。

【００７０】 図２５〜図２７および図３０に示す別の実施形態では、軸５５６は、上下のカ
バー部材１０３６、１０３８の各々から延びているラグ部分１０４４により両端
部が支持されている。軸５５６は、成形プロセスの結果として、例えば軸が１つ
以上のモジュールハウジングカバー部材と一体に成形されるときに形成されるＴ
型断面を有している。軸のこの形状は、１つ以上のラグ部分内に形成される同様
な形状のソケット内に受け入れられるときにキー部材として機能することを可能
にする。軸は、ラグ部分から外方に延びている。図３５〜図３８に最も良く示す
ように、軸は、該軸上に回転可能に取り付けられるインジケータ部材の支持面を
形成する対向湾曲面５５５、５５７とを有している。当業者ならば、軸を円形断
面をもつものとしかつハウジングに対して回転可能に取り付けることができるこ
とが理解されよう。このような実施形態では、少なくとも１つのインジケータ部
材を軸と一体に形成すること、または全てのインジケータ部材を別々に軸に取り
付けることができる。

【００７１】 図２〜図５に示す別の実施形態では、支持座等を有するウォームおよびラチェ
ットの支持構造およびラグ部材を有するインジケータ部材の支持構造は、モジュ
ールハウジング内に設けられる構造と同じであるが、ハウジング内に一体に成形
できることが理解されよう。同様に、支柱およびソケット部材は、アクチュエー
タ部材およびばねを支持すべくディスペンサハウジングの底部内に一体に成形で
きる。

【００７２】 同様に、図２５および図３９のインジケータ組立体はインジケータモジュール
内に取り付けられるものが好ましい実施形態として示されているが、当業者なら
ば、軸、インジケータ部材、アクチュエータ部材およびばねを有する組立体は、
容器を支持するディスペンサハウジングまたはアクチュエータに直接取り付ける
ことができるが理解されよう。同様に、単一または複数の係合部材および単一ま
たは複数の戻り止め部材を、容器を支持するディスペンサハウジング（アクチュ
エータブートとも呼ぶことができる）に形成することもできる。

【００７３】 図１９に示す別の実施形態では、モジュールハウジングの垂直外壁の下部１７
２は傾斜しており、同様に傾斜した平らな底面をもつハウジングと組み合わせる
ことができるようになっている。図１９に示すように、インジケータ部材の回転
軸は長手方向軸線から約４５°の角度に向けられており、これにより、インジケ
ータホイール６０の面はハウジングの傾斜面に対して実質的に平行になる。傾斜
面１７２には覗き窓が設けられ、該覗き窓はディスペンサハウジングの傾斜壁に
設けられた同様な覗き窓と整列される。

【００７４】 ここで図２１〜図２３を参照すると、キー部材３００が、容器の頂部を受け入
れる形状をもつ凹部３０４を備えたベース部分３０２を有するものとして示され
ている。ベース部分は円形の形状を有しかつ中央部が開口している。キー部材は
、凹部を形成する周方向フランジ３０６を圧嵌めすることにより、容器の周囲で
容器に取り付けられ、これにより、弁ステムおよびハブが、キー部材の中央に形
成された開口３０８を通ることができる。或いは、キー部材は接着剤その他の緊
締具で容器に取り付けることができる。キー部材には、ベース部分から下方に延
びるキー部分３１０を設けることができる。キー部分は円形フランジ部材として
部材として形成するのが好ましいが、他の形状にすることもできる。

【００７５】 図２５、図３２および図３３に示す別の実施形態では、キー部材１３００は、
複数のリブ付き部分１３０４を備えたフープ部材として形成された取付け部分１
３０２を有している。取付け部材１３０２は、容器の端部上に嵌合され、これに
よりリブ付き部分が容器の一部をグリップする。複数のアーム部材１３０６がキ
ー部分１３０８を取付け部材に固定する。

【００７６】 図３４に示す別の実施形態では、取付け部材１４０２はキー部分より小さい直
径を有し、かつキー部分と同軸状に配置される。ベース部材１４０４は取付け部
材とキー部分とを連結する。取付け部材は、容器のハブ部分１０６のテーパ状外
面と係合する内方を向いた複数のタブ部材１４１０を有している。

【００７７】 図２５および図３４に示す実施形態では、キー部分１３０８、１４０８は、周
囲に複数の開口１３１２、１４１２が形成された円形フランジ部材として形成さ
れており、これにより、空気が殆ど妨げられないようにしてキー部材を通って流
れることができる。図３２および図３４に示す実施形態では、キー部分１５０８
に、直径の異なる２つのキー部分が同軸状に取り付けられており、各キー部分は
、空気の流れを容易にする複数の開口を有している。

【００７８】 図２１に示すインジケータモジュールの実施形態は、モジュールハウジングの
上面に形成された凹部３１２として構成されたキー入口通路を有している。好ま
しくは、この実施形態では、凹部は、弧状または半円形状のスロットとして形成
されている。アクチュエータ部材３１４がモジュールハウジングからスロット内
へと延びている。アクチュエータ部材３１４ははモジュール３１６の上面と実質
的に同一面内またはこれより下方に維持される。この態様では、アクチュエータ
を使用者の指等で付勢することはできず、このため、インジケータ部材が不意に
進められ、従って、容器内に残存する用量の数または容器から投与された用量の
数を不正確に表示することがなくなる。

【００７９】 キー部分および対応する入口通路の形状または直径は、キー部分がモジュール
ハウジングに形成された通路内に受け入れられかつ該通路と連通できるように構
成されている。弁ステムが支持ブロックのウェル内に受け入れられるようにして
、容器がディスペンサハウジング内に取り付けられると、キー部分は通路内に受
け入れられて、アクチュエータ部材と係合する。

【００８０】 投与装置の別の実施形態（インジケータモジュールまたはインジケータ組立体
の有無を問わない）では、キー入口通路はディスペンサハウジング、例えば容器
に配置されたキー部分を受け入れるディスペンサハウジングの底部に直接形成で
きる。本願で使用する用語「ハウジング」とは、ディスペンサハウジング、イン
ジケータモジュールハウジングまたはこれらのハウジングの組合せをいうものと
理解されたい。

【００８１】 更に別の実施形態では、キー部分およびキー入口通路が逆になっている。この
実施形態では、投与装置がインジケータモジュールおよび／またはインジケータ
組立体を保有しない場合には、キー部分は、ハウジング、すなわちインジケータ
モジュールハウジングまたはディスペンサハウジングに形成され、キー入口通路
は容器に形成される。例えば、モジュールハウジングまたはディスペンサハウジ
ングには、容器のハブに形成されたリング状凹部に受け入れられるリング部材を
設けることができる。すなわち、ディスペンサハウジングまたはモジュールハウ
ジングは、容器に形成された１つ以上の凹部に受け入れられる１つ以上の突出部
を有するものとして構成できる。

【００８２】 この態様では、異なる形状のキー部分を有するキー部材は、医薬等の種々の物
質を収容する容器に適用でき、これにより使用者が容器と投与装置とを混乱する
ことが防止される。操作に際し、特定のキー部分を備えた或るキー部材を有する
容器は、当該キー部分を受け入れることができる通路を備えたディスペンサハウ
ジングにのみ装着できる。キー部分が凹部に適合しない場合には、キーリングは
モジュールハウジングの上面と係合して、ディスペンサハウジングに対する容器
の付勢およびこれに伴う弁の開放を防止する。これにより、使用者が異なる物質
を収容した容器を異なる投与装置に装着すること、従って陽気から投与される容
量の計数または容器内に残留する用量の計数に及ぼす悪影響を防止する。例えば
、１ｍｍの厚さおよび１３ｍｍの内径をもつキー部分を備えたキー部材は、１ｍ
ｍの幅および１５ｍｍの内径をもつ通路内に装着されることが防止され、かつこ
の逆の場合についても同じことがいえる。

【００８３】 互いに組み合されるキー部材およびキー入口通路は、前述のような表示装置を
備えていない種々の送出システムにも使用できることは理解されよう。しばしば
、送出システムは、特定種類の物質を送出するように構成される。異なる形状を
もつ送出システムは医薬のような意図物質の送出を最大化しないので、特定の送
出システムが特定物質に使用されることを確保することが重要である。この態様
では、組み合されるキー部材およびキー入口通路は、送出システムの容器および
ハウジングまたは同様な構造物の一方または他方に取り付けられ、適正な送出シ
ステムに適正な容器を確実に装着することができる。

【００８４】 図２５の別の実施形態では、モジュールハウジングが３対の直立部材１０８０
、１０８２を有し、各対をなす直立部材間にはスロットまたは凹部１０８４が形
成されている。また、１つの対の直立部材１０８２は、互いに向かい合って開口
するチャンネルとして形成されている。対をなす部材間に形成された細長い凹部
１０５６は、アクチュエータ部材５７４の上部を受け入れる形状を有している。
作動に際し、キー部材のキー部分１３０８は半径方向に形成された種々のスロッ
ト、凹部すなわちキー入口通路内に受け入れられる形状を有し、細長い凹部内に
配置されるアクチュエータ部材と係合することができる。弁を開放位置に移動さ
せるべく、容器がモジュールハウジングに対して移動されると、容器のハブが各
対の内側直立部材間に形成された凹部内に入り込む。

【００８５】 図３２および図３３に示す実施形態では、３組からなる３つの直立部材１１８
０、１１８２が設けられており、各組の３つの直立部材は、部材間に形成された
２つのスロットを有しており、キー部材１５００の２つのキー部分を受け入れる
ことができるようになっている。この場合も、３つの直立部材１１８２からなる
１つの組は、アクチュエータ部材を受け入れる形状を有する細長い通路すなわち
凹部１０５６を形成している。２つのキー部分の構造は、種々の容器から投与さ
れる多数の物質の各々についての種々のキー組合せが得られるように、キー部分
の形状および直径の多数の組合せを可能にする。

【００８６】 図示のように、キー部分の円形形状および該キー部分を受け入れる形状をもつ
対応スロットは、ディスペンサハウジング内で、容器をその長手方向軸線の回り
で回転できるので好ましいが、キー部分およびスロットまたは同様な通路または
キー孔は任意の形式の組合せ形状にすることができること、および組合せ形状は
図示の円形形状に限定されないことは理解されよう。

【００８７】 インジケータモジュールは、医薬等の用量の計数を行なう安価で正確な装置を
提供する。モジュールは、モジュールの覗き窓と整列する覗き窓をハウジングに
設けること、支持ブロックとハウジングの外壁との間に形成されるあらゆる構造
物を除去することを含む、ハウジングの最小の改造を行なうことにより殆どの慣
用吸入器ハウジングに別体ユニットとして容易に装着できるサイズを有している
。また、モジュールは、医薬を投与する空気流を妨げないように、支持ブロック
の後方に配置することができる。

【００８８】 以上、好ましい実施形態に関連して本発明を説明したが、当業者ならば、本発
明の精神および範囲を逸脱することなく、形状および細部に種々の変更を施すこ
とができる。従って、以上の説明は例示であって、限定するものではなく、本発
明の範囲はそのあらゆる均等物を含む特許請求の範囲の記載により定められるも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 用量表示を露出する覗き窓を備えた投与装置を示す斜視図である。

【図２】 ハウジングの一部を破断した投与装置の一実施形態を示す斜視図である。

【図３】 インジケータ組立体の一実施形態を示す斜視図である。

【図４】 投与装置の別の実施形態を示す斜視図である。

【図５】 ハウジングの一部を破断した図４の投与装置を示す斜視図である。

【図６】 ハウジングの一部を破断した、容器、ディスペンサハウジング、およびインジ
ケータモジュールの一実施形態を示す斜視図である。

【図７】 ハウジングの一部を破断した、容器、ディスペンサハウジング、およびインジ
ケータモジュールの一実施形態を示す分解斜視図である。

【図８】 インジケータモジュールの一実施形態を示す分解斜視図である。

【図９】 図８とは反対側から見たインジケータモジュールの分解斜視図である。

【図１０】 容器と、ディスペンサハウジングおよびインジケータモジュールとの別の実施
形態を示す分解斜視図である。

【図１１】 図１０に示したインジケータモジュールの別の実施形態を示す斜視図である。

【図１２】 ハウジングと、該ハウジング内に取り付けられたインジケータモジュールとを
示す断面図である。

【図１３】 インジケータモジュールの一実施形態を示す平面図である。

【図１４】 図１３に示したインジケータモジュールの背面図である。

【図１５】 図１３の１５−１５線におけるインジケータモジュールの断面図である。

【図１６】 図１３の１６−１６線におけるインジケータモジュールの断面図である。

【図１７】 図１３の１７−１７線におけるインジケータモジュールの断面図である。

【図１８】 図１３の１８−１８線におけるインジケータモジュールの断面図である。

【図１９】 モジュールの別の実施形態を示す斜視図である。

【図２０】 図１４の２０−２０線におけるインジケータモジュールの断面図である。

【図２１】 容器、キー部材およびインジケータモジュールを示す分解図である。

【図２２】 キー部材を示す平面図である。

【図２３】 図２２の２３−２３線におけるキー部材の断面図である。

【図２４】 ハウジングの一部を破断した、容器と、ディスペンサハウジング内に取り付け
られたインジケータモジュールの別の実施形態とを示す斜視図である。

【図２５】 インジケータモジュール、キー部材およびインジケータ組立体の別の実施形態
を示す分解斜視図である。

【図２６】 インジケータモジュールハウジングの一実施形態の第１部材を示す上方から見
た斜視図である。

【図２７】 図２６に示した部材を下方から見た斜視図である。

【図２８】 インジケータモジュールの一実施形態を示す斜視図である。

【図２９】 図２８に示したインジケータ部材を反対方向から見た斜視図である。

【図３０】 軸が取り付けられたインジケータモジュールの一実施形態の第２部材を上方か
ら見た斜視図である。

【図３１】 アクチュエータ部材を示す斜視図である。

【図３２】 インジケータモジュールの一実施形態の上方に配置されたキーボード部材の別
の実施形態を備えた容器を示す斜視図である。

【図３３】 キー部材の別の実施形態を示す斜視図である。

【図３４】 容器に取り付けられるキー部材の別の実施形態を示す分解斜視図である。

【図３５】 第１インジケータ部材の前進部材、係合部材および第２インジケータ部材を示
すインジケータモジュールの断面図である。

【図３６】 第１インジケータ部材の前進部材がインジケータモジュールハウジング内で係
合部材と最初に係合するときの前進部材を示す断面図である。

【図３７】 前進部材が係合部材により押圧されて第２インジケータ部材と係合し、第２イ
ンジケータ部材を回転させるところを示す断面図である。

【図３８】 前進部材が係合部材から解放されて第２インジケータ部材から離脱したところ
を示す断面図である。

【図３９】 インジケータモジュールおよびインジケータ組立体の別の実施形態を示す分解
斜視図である。

【図４０】 第１インジケータ部材に隣接する離脱位置にあるアクチュエータ部材を示す拡
大側面図である。

【図４１】 アクチュエータ部材が第１インジケータ部材と係合して、戻り止めを外方に押
圧しているところを示す側面図である。

【図４２】 インジケータ部材の別の実施形態を示す斜視側面図である。

【図４３】 図４２のインジケータ部材を反対側から見た斜視側面図である。

【図４４】 第１インジケータ部材の前進部材、第２インジケータ部材および係合部材を示
す断面図である。

【図４５】 前進部材が最初に係合部材と係合したところを示す断面図である。

【図４６】 前進部材が係合部材により押圧されてインジケータ部材と係合しているところ
を示す断面図である。

【図４７】 前進部材が係合部材により更に押圧されて、第２インジケータ部材と係合して
いるところを示す断面図である。

【図４８】 モジュールハウジングの下方部材に配置されたインジケータ組立体の別の実施
形態を示す斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 シュミット ジェームズ エヌ カナダ オンタリオ エヌ６ジー 122 ロンドン フォックスチャペル 22

Claims (83)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャビティを備えたディスペンサハウジング内に配置された
   容器から投与され、または、容器内に残存する医薬の定量された用量の数を示す
   表示装置であって、容器が、閉鎖位置と開放位置との間で移動できる弁を備えて
   おり、かつ、該弁が開放位置に移動されると前記定量された用量を投与する構成
   の表示装置において、 インジケータモジュールが、 ディスペンサハウジングのキャビティ内に受け入れられるモジュールハウジン
   グと、 該モジュールハウジング内で移動可能に取り付けられた少なくとも１つのイン
   ジケータ部材とを有し、少なくとも１つのインジケータ部材は、容器から投与さ
   れまたは容器内に残存する定量された用量の数を示す表示を有し、前記少なくと
   も１つのインジケータ部材は、医薬の定量された用量の連続的投与に応答してモ
   ジュールハウジング内で移動して、容器から投与されまたは容器内に残存する定
   量された用量の数を表示できることを特徴とする表示装置。
2. 【請求項２】 前記キャビティを備えた前記ディスペンサハウジングを更に
   有し、前記ディスペンサハウジングは、支持ブロックと、該支持ブロックとの間
   に空間を形成すべく該支持ブロックから間隔を隔てて配置された壁とを有し、前
   記空間は前記キャビティの少なくとも一部を形成し、支持ブロックは容器から延
   びる弁ステムを受け入れる寸法をもつウェルを備え、前記モジュールハウジング
   は前記壁と支持ブロックとの間の空間内に受け入れられることを特徴とする請求
   項１記載の表示装置。
3. 【請求項３】 前記モジュールハウジングは更に覗き窓を有し、前記少なく
   とも１つのインジケータ部材の前記表示は、モジュールハウジングの覗き窓を介
   して使用者が見ることができることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
4. 【請求項４】 前記ディスペンサハウジングは更に覗き窓を有し、前記少な
   くとも１つのインジケータ部材の前記表示は、ディスペンサハウジングの覗き窓
   を介して使用者が見ることができることを特徴とする請求項２記載の表示装置。
5. 【請求項５】 前記モジュールハウジングは、包囲体を形成する第１および
   第２部材を有していることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
6. 【請求項６】 前記容器に取り付けられるキー部材を更に有し、モジュール
   ハウジングには通路が形成されており、キー部材は、容器をディスペンサハウジ
   ングに操作可能に連結できるようにするため、前記通路内に受け入れられること
   を特徴とする請求項１記載の表示装置。
7. 【請求項７】 前記インジケータモジュールは、モジュールハウジング内に
   配置されかつ前記通路内に延びているアクチュエータ部材を更に有し、前記キー
   部材は前記通路内に受け入れられるとアクチュエータ部材と係合し、アクチュエ
   ータは、操作により前記少なくとも１つのインジケータ部材と選択的に連結され
   て、定量された用量の医薬の連続的投与に応答して前記少なくとも１つのインジ
   ケータ部材を移動させることを特徴とする請求項６記載の表示装置。
8. 【請求項８】 前記モジュールハウジングは上面を有し、アクチュエータ部
   材は、キー部材から離脱すると前記上面と実質的に同一面内に位置することを特
   徴とする請求項７記載の表示装置。
9. 【請求項９】 前記通路がスロットを有していることを特徴とする請求項６
   記載の表示装置。
10. 【請求項１０】 前記少なくとも１つのインジケータ部材が複数のインジケ
    ータ部材を有していることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
11. 【請求項１１】 操作により前記容器と係合できるアクチュエータ部材を更
    に有し、該アクチュエータ部材はモジュールハウジング内で移動できかつ複数の
    インジケータ部材のうちの少なくとも１つと選択的に係合し、閉鎖位置と開放位
    置との間での前記弁の移動に応答して少なくとも１つのインジケータ部材を移動
    させることを特徴とする請求項１０記載の表示装置。
12. 【請求項１２】 前記モジュールハウジング内に配置されかつアクチュエー
    タ部材と係合して該アクチュエータ部材をモジュールハウジング内で上方に押圧
    するばねを更に有していることを特徴とする請求項１１記載の表示装置。
13. 【請求項１３】 前記複数ののインジケータ部材はモジュールハウジング内
    で同軸状に取り付けられていることを特徴とする請求項１０記載の表示装置。
14. 【請求項１４】 前記モジュールハウジングは少なくとも１つの係合部材を
    更に有し、同軸状に配置された前記複数のインジケータ部材が少なくとも第１お
    よび第２インジケータ部材を有し、第１および第２インジケータ部材の少なくと
    も一方が前進部材を有し、第１および第２インジケータ部材の少なくとも他方が
    複数の歯を有し、前記少なくとも１つの係合部材が前進部材と選択的に係合し、
    第１インジケータ部材が第２インジケータ部材に対して回転されると、前記前進
    部材を押圧して、第１および第２インジケータ部材の前記他方のインジケータ部
    材の前記複数の歯の少なくとも１つの歯と係合させ、前進部材が、第２インジケ
    ータ部材を一定増分量だけ回転させることを特徴とする請求項１３記載の表示装
    置。
15. 【請求項１５】 前記モジュールハウジング内に取り付けられたアクチュエ
    ータ部材を更に有し、第１インジケータ部材は複数の歯を有し、アクチュエータ
    部材は、第１インジケータ部材の複数の歯の少なくとも１つと選択的に係合し、
    弁の移動に応答して第１インジケータ部材を一定増分量だけ前進させることを特
    徴とする請求項１４記載の表示装置。
16. 【請求項１６】 前記第１および第２インジケータ部材と同軸状にモジュー
    ルハウジング内に取り付けられた第３インジケータ部材を更に有し、第２および
    第３インジケータ部材の少なくとも一方が前進部材を有し、第２および第３イン
    ジケータ部材の少なくとも他方が複数の歯を有し、モジュールハウジングが更に
    、少なくとも第２係合部材を有し、第２係合部材は、第２および第３インジケー
    タ部材の少なくとも一方の前進部材と選択的に係合し、第２インジケータ部材が
    第３インジケータ部材に対して回転されると、前記前進部材を押圧して、第２お
    よび第３インジケータ部材の前記他方のインジケータ部材の前記複数の歯の少な
    くとも１つの歯と係合させ、前進部材が、第３インジケータ部材を一定増分量だ
    け回転させることを特徴とする請求項１４記載の表示装置。
17. 【請求項１７】 前記モジュールハウジングは、複数のインジケータ部材の
    少なくとも１つのインジケータ部材の複数の歯の少なくとも１つと選択的に係合
    される少なくとも１つの戻り止め部材を更に有していることを特徴とする請求項
    １４記載の表示装置。
18. 【請求項１８】 前記少なくとも１つのインジケータ部材は、周面を備えた
    インジケータホイールを有し、前記表示はインジケータホイールの周面に記され
    ていることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
19. 【請求項１９】 前記複数のインジケータの少なくとも１つが更に、インジ
    ケータホイールと同軸状に該インジケータホイールに取り付けられたラチェット
    ギヤを有し、該ラチェットギヤは前記複数の歯を有することを特徴とする請求項
    １４記載の表示装置。
20. 【請求項２０】 請求項１記載の表示装置であって、更に、 前記モジュールハウジングに回転可能に取り付けられたラチェットホイールと
    、 第１回転軸線に沿ってモジュールハウジングに回転可能に取り付けられたウォ
    ームとを有しており、該ウォームは、ラチェットホイールの回転によりウォーム
    ギヤが前記第１軸線の回りで回転されるようにラチェットホイールに連結されて
    おり、 前記少なくとも１つのインジケータ部材はウォームと係合するギヤを有し、該
    ギヤは、ウォームの第１回転軸線に対して実質的に垂直な第２回転軸線の回りで
    モジュールハウジングに取り付けられていることを特徴とする表示装置。
21. 【請求項２１】 前記モジュールハウジング内に移動可能に取り付けられた
    アクチュエータ部材を更に有し、該アクチュエータ部材は、ラチェットホイール
    と選択的に係合し、医薬の定量された用量の投与に応答してラチェットホイール
    を回転させることを特徴とする請求項２０記載の投与装置。
22. 【請求項２２】 前記少なくとも１つのインジケータ部材は平坦面を備えた
    インジケータホイールを備え、前記表示は、使用者に見えるようにしてインジケ
    ータホイールの前記平坦面に記されていることを特徴とする請求項１記載の表示
    装置。
23. 【請求項２３】 前記ディスペンサハウジングのキャビティは長手方向延長
    部を有し、容器を更に有し、該容器は、これから長手方向に延びかつ閉鎖位置と
    開放位置との間で移動できる弁ステムを有し、容器は医薬の定量された複数の用
    量を収容しており、弁ステムは、これが開放位置に移動されると前記定量された
    複数の用量の１つを投与し、容器は、弁ステムがウェル内に受け入れられるよう
    にしてハウジングのキャビティ内に配置され、容器は、キャビティの長手方向延
    長部に沿ってハウジング内で往復移動でき、これにより弁ステムがウェルの支持
    ブロックと係合することにより開放位置と閉鎖位置との間で移動でき、インジケ
    ータモジュールは容器と係合し、これにより少なくとも１つのインジケータ部材
    が、ディスペンサハウジングに対する容器の往復移動に応答して移動されること
    を特徴とする請求項２記載の表示装置。
24. 【請求項２４】 前記容器に取り付けられたキー部材を更に有し、モジュー
    ルハウジングには通路が形成されており、キー部材は、容器の弁ステムが開放位
    置を占めるように容器がディスペンサハウジングに対して移動できるようにする
    ため、通路内に受け入れられる形状を有することを特徴とする請求項２３記載の
    表示装置。
25. 【請求項２５】 前記インジケータモジュールは、モジュールハウジング内
    に配置されかつ前記通路内に延びているアクチュエータ部材を更に有し、キー部
    材は、前記通路内に受け入れられるとアクチュエータ部材と係合し、アクチュエ
    ータは、少なくとも１つのインジケータ部材を作動できるように該インジケータ
    部材に選択的に連結されることを特徴とする請求項２４記載の表示装置。
26. 【請求項２６】 容器から長手方向に延びておりかつ閉鎖位置と開放位置と
    の間で移動できる弁ステムを有し、容器は弁ステムが開放位置に移動されると定
    量された用量を投与する構成の、容器から医薬の定量された用量を投与するため
    のディスペンサにおいて、 長手方向軸線に沿ってハウジング内で往復移動可能な容器を支持できるハウジ
    ングを有し、該ハウジングは弁ステムを受け入れることができるウェルと排出ポ
    ートとを備え、ウェルは、弁ステムが開放位置に移動されると、医薬の定量され
    た用量が排出ポートを通して投与されるように排出ポートと連通しており、 ハウジング内に回転可能に取り付けられておりかつ前記長手方向軸線に沿うハ
    ウジング内での容器の往復移動に応答できるラチェットホイールを有し、容器の
    長手方向移動によりラチェットホイールが回転され、 ハウジング内での容器の長手方向移動軸線に対して実質的に垂直な第１回転軸
    線に沿ってハウジング内に回転可能に取り付けられたウォームを有し、該ウォー
    ムはラチェットホイールに連結されていて、ラチェットホイールの回転によりウ
    ォームギヤが第１回転軸線の回りで回転し、 ウォームと係合する円形ギヤを備えたインジケータ部材を更に有し、円形ギヤ
    は、ハウジング内での容器の長手方向移動軸線方向線およびウォームの第１回転
    軸線方向線に対して実質的に垂直な第２回転軸線の回りでハウジング内に取り付
    けられており、インジケータ部材は、使用者が見ることができかつ容器から投与
    された定量された用量の数および容器内に残存する定量された用量の数を示す表
    示を有していることを特徴とするディスペンサ。
27. 【請求項２７】 前記ハウジング内に移動可能に取り付けられたアクチュエ
    ータ部材を更に有し、該アクチュエータ部材は、前記長手方向軸線に沿うハウジ
    ング内での容器の移動に応答して移動してラチェットホイールと係合し、ハウジ
    ング内での容器の長手方向移動に応答してラチェットホイールを回転させること
    を特徴とする請求項２６記載のディスペンサ。
28. 【請求項２８】 前記アクチュエータ部材は、選択的に係合してラチェット
    ホイールを回転させることができるアームを有していることを特徴とする請求項
    ２７記載のディスペンサ。
29. 【請求項２９】 前記アクチュエータ部材は容器と係合できるリングを有し
    、該リングはハウジング内で移動可能に取り付けられており、アームはリングか
    ら長手方向に延びていることを特徴とする請求項２８記載のディスペンサ。
30. 【請求項３０】 前記アクチュエータ部材を、前記ラチェットホイールとの
    係合から離脱させる方向に押圧するばねを更に有していることを特徴とする請求
    項２７記載のディスペンサ。
31. 【請求項３１】 前記アクチュエータ部材は、容器と係合できる一端を備え
    た支柱と、ラチェットホイールと選択的に係合できるアームとを有し、前記ばね
    は支柱の周囲に配置されかつアクチュエータ部材をラチェットホイールとの選択
    的係合から離脱させる方向に押圧すべく支柱と係合していることを特徴とする請
    求項３０記載のディスペンサ。
32. 【請求項３２】 前記インジケータ部材は前記円形ギヤと同軸状に取り付け
    られたインジケータホイールを更に有し、該インジケータホイールは、使用者に
    見えるようにしてインジケータホイールの平坦面に記されていることを特徴とす
    る請求項２６記載のディスペンサ。
33. 【請求項３３】 前記ハウジングは更に覗き窓を有し、前記表示は覗き窓を
    介して使用者が見ることができることを特徴とする請求項２６記載のディスペン
    サ。
34. 【請求項３４】 前記ラチェットホイールおよびウォームはハウジング内で
    同軸状に取り付けられていることを特徴とする請求項２６記載のディスペンサ。
35. 【請求項３５】 モジュールハウジングを備えたインジケータモジュールを
    更に有し、モジュールはハウジング内に配置され、ラチェットホイール、ウォー
    ムおよびインジケータ部材はモジュールハウジング内に回転可能に取り付けられ
    ることを特徴とする請求項２６記載のディスペンサ。
36. 【請求項３６】 前記容器内に取り付けられるキー部材を更に有し、モジュ
    ールハウジングには通路が形成されており、キー部材は、通路内に受け入れられ
    て容器が操作可能にハウジングに連結されることを可能にすることを特徴とする
    請求項３５記載のディスペンサ。
37. 【請求項３７】 容器から投与されたまたは容器内に残存する医薬の定量さ
    れた用量の数を示す表示装置であって、前記弁が開放位置に移動されると定量さ
    れた用量を投与する構成の表示装置において、 少なくとも１つの係合部材を備えたハウジングと、 ハウジング内に同軸状に取り付けられかつ少なくとも第１および第２インジケ
    ータ部材を備えている複数のインジケータ部材を有し、少なくとも１つのインジ
    ケータ部材が用量表示を備え、第１および第２インジケータ部材の少なくとも一
    方が前進部材を備え、第１および第２インジケータ部材の少なくとも他方が複数
    の歯を備え、前記係合部材は、前進部材と選択的に係合して該前進部材を押圧し
    、第１インジケータ部材が第２インジケータ部材に対して回転されると、少なく
    とも１つのインジケータ部材の前記複数の歯のうちの少なくとも１つと前進部材
    とを係合させ、これにより前進部材は、第２インジケータ部材を一定増分量だけ
    回転させることを特徴とする表示装置。
38. 【請求項３８】 前記ハウジング内に取り付けられかつ前記弁の移動に応答
    するアクチュエータ部材を更に有し、第１インジケータ部材は複数の歯を有し、
    アクチュエータ部材は第１インジケータ部材の複数の歯のうちの少なくとも１つ
    と選択的に係合して、第１インジケータ部材を前記弁の移動に応答して一定増分
    量だけ前進させることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
39. 【請求項３９】 前記ハウジング内に配置されかつアクチュエータ部材を押
    圧して容器と係合させることを特徴とする請求項３８記載の表示装置。
40. 【請求項４０】 前記第１および第２インジケータ部材と同軸状に前記ハウ
    ジング内に取り付けられた第３インジケータ部材を更に有し、第２および第３イ
    ンジケータ部材の少なくとも一方が前進部材を有しかつ第２および第３インジケ
    ータ部材の少なくとも他方が複数の歯を有し、ハウジングは少なくとも第２係合
    部材を更に有し、該第２係合部材は、第２および第３インジケータ部材の少なく
    とも一方の前進部材と選択的に係合して該前進部材を押圧し、第２インジケータ
    部材が第３インジケータ部材に対して回転されると、前記他方のインジケータ部
    材の前記複数の歯のうちの少なくとも１つと前進部材とを係合させ、これにより
    前進部材は、第３インジケータ部材を一定増分量だけ回転させることを特徴とす
    る請求項３７記載の表示装置。
41. 【請求項４１】 前記ハウジングは、前記複数のインジケータ部材の少なく
    とも１つの前記複数の歯の少なくとも１つと選択的に係合される少なくとも１つ
    の戻り止め部材を有していることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
42. 【請求項４２】 前記係合部材および戻り止め部材は単一部材として一体に
    形成されていることを特徴とする請求項４１記載の表示装置。
43. 【請求項４３】 前記係合部材は傾斜面を有していることを特徴とする請求
    項３７記載の表示装置。
44. 【請求項４４】 前記係合部材はハウジングから延びている弾性アーム部材
    を有していることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
45. 【請求項４５】 前記ハウジングはディスペンサハウジング内に配置される
    モジュールハウジングを有し、前記複数のインジケータ部材はモジュールハウジ
    ング内に取り付けられ、少なくとも１つの係合部材がモジュールハウジング内に
    配置され、ディスペンサハウジングが前記容器を支持できることを特徴とする請
    求項３７記載の表示装置。
46. 【請求項４６】 前記ハウジングは、容器を支持できるディスペンサハウジ
    ングを備えていることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
47. 【請求項４７】 前記ハウジングは覗き窓を有し、前記表示は覗き窓を介し
    て使用者に露出されることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
48. 【請求項４８】 前記少なくとも１つのインジケータ部材が、周面を備えた
    インジケータホイールを有し、前記周面には用量表示が記されていることを特徴
    とする請求項３７記載の表示装置。
49. 【請求項４９】 前記複数のインジケータ部材の少なくとも１つが、インジ
    ケータホイールと同軸状に該インジケータホイールに取り付けられたラチェット
    ギヤを更に有し、該ラチェットギヤは前記複数の歯を有していることを特徴とす
    る請求項４８記載の表示装置。
50. 【請求項５０】 前記少なくとも１つのインジケータ部材が、周方向スカー
    トを備えたインジケータホイールを有していることを特徴とする請求項３７記載
    の表示装置。
51. 【請求項５１】 前記前進部材は前記周方向スカートの一部から形成されて
    いることを特徴とする請求項５０記載の表示装置。
52. 【請求項５２】 前記前進部材は周方向スカートの半径方向内方に配置され
    ていることを特徴とする請求項５０記載の表示装置。
53. 【請求項５３】 前記前進部材は、前記隣接インジケータ部材の前記複数の
    歯の前記少なくとも１つと係合できる歯部分を有していることを特徴とする請求
    項３７記載の表示装置。
54. 【請求項５４】 キー部分を備えたキー部材を更に有し、該キー部材は容器
    に取り付けることができ、ハウジングは、キー部分を受け入れることができる形
    状をもつ通路を有していることを特徴とする請求項３７記載の表示装置。
55. 【請求項５５】 容器から投与されたまたは容器内に残存する医薬の定量さ
    れた用量の数を示す表示装置であって、容器が、これから長手方向に延びており
    かつ閉鎖位置と開放位置との間で移動できる弁ステムを備え、容器は、弁ステム
    が開放位置に移動されたときに前記定量された用量を投与する構成の表示装置に
    おいて、 弁ステムが開放位置と閉鎖位置との間で移動されるときに容器に対して移動で
    きるハウジングと、 ハウジング内で同軸状にかつ回転可能に支持された複数のインジケータ部材を
    有し、各インジケータ部材の周面には使用者が見ることができる表示が記されて
    おり、複数のインジケータ部材は、ハウジングに対する容器の連続的移動によっ
    て少なくとも１つのインジケータ部材が回転されるように、選択的にかつ作動可
    能に連結されており、これにより、使用者が見ることができる表示が、少なくと
    も１つの定量された用量の投与を表示するように変更されることを特徴とする表
    示装置。
56. 【請求項５６】 前記ハウジングはディスペンサハウジング内に配置される
    モジュールハウジングを有し、該ディスペンサハウジングは容器を移動可能に支
    持できることを特徴とする請求項５５記載の表示装置。
57. 【請求項５７】 前記ハウジングは、容器を支持できるようになっているデ
    ィスペンサハウジングを有していることを特徴とする請求項５５記載の表示装置
    。
58. 【請求項５８】 前記複数のインジケータ部材は少なくとも第１および第２
    インジケータ部材を有し、第１インジケータ部材は、該第１インジケータ部材が
    連続回転すると第２インジケータ部材と選択的にかつ作動可能に係合して、第１
    インジケータ部材が連続回転する度毎に一定増分量だけ第２インジケータ部材を
    回転させることを特徴とする請求項５５記載の表示装置。
59. 【請求項５９】 前記容器と係合できるアクチュエータ部材を更に有し、該
    アクチュエータ部材は、ハウジングに対する容器の移動に応答して、第１インジ
    ケータ部材を一定増分量だけ回転させることができることを特徴とする請求項５
    ８記載の表示装置。
60. 【請求項６０】 使用者に医薬を送出するための送出システムにおいて、 ハウジングと、 医薬を収容する容器と、 ハウジングおよび容器のうちの一方に配置されたキー部材とを有し、ハウジン
    グおよび容器のうちの他方は通路を有し、 前記容器は、キー部材が通路内に受け入れられる形状に形成されている場合に
    はハウジングに連結でき、キー部材が通路内に受け入れられる形状に形成されて
    いない場合にはハウジングに連結できないことを特徴とする送出システム。
61. 【請求項６１】 前記ハウジングは長手方向に延びたキャビティおよびウェ
    ルを有し、容器は弁ステムを有し、容器は、弁ステムがウェル内に取り付けられ
    たときに容器がキャビティ内で長手方向に往復移動できるように、ディスペンサ
    ハウジングに連結されることを特徴とする請求項６０記載の送出システム。
62. 【請求項６２】 前記キー部材は容器に配置され、通路はハウジングに形成
    されていることを特徴とする請求項６０記載の送出システム。
63. 【請求項６３】 モジュールハウジングおよび該モジュールハウジングに取
    り付けられた少なくとも１つのインジケータ部材を備えたインジケータモジュー
    ルを更に有し、モジュールハウジングはディスペンサハウジング内に配置され、
    キー通路およびキー部材のうちの一方はインジケータモジュールハウジングに形
    成されていることを特徴とする請求項６１記載の送出システム。
64. 【請求項６４】 前記キー部材はハウジングに配置され、通路は容器に形成
    されていることを特徴とする請求項６１記載の送出システム。
65. 【請求項６５】 容器から医薬の定量された用量を投与する投与装置として
    組み立てられる部品を有するキットにおいて、 長手方向に延びたキャビティと、該キャビティの底に配置されたウェルとを備
    えたハウジングを有し、 容器は、これから長手方向に延びている弁ステムを有し、容器は、前記医薬の
    複数の定量された用量を収容し、弁ステムはハウジングのウェル内に受け入れら
    れ、 インジケータモジュールはインジケータ部材を有し、インジケータモジュール
    は、容器の下のハウジングのキャビティの底内に取り付けられることを特徴とす
    るキット。
66. 【請求項６６】 容器から医薬の定量された用量を投与するディスペンサを
    組み立てる方法において、 支持ブロックと、該支持ブロックとの間に空間を形成すべく支持ブロックから
    間隔を隔てて配置された壁とを備えたディスペンサハウジングを設ける段階を含
    み、支持ブロックはウェルを有し、 前記容器内に残存しまたは容器から投与された定量された用量の数を表示する
    少なくとも１つのインジケータ部材を備えたインジケータモジュールを、支持ブ
    ロックとディスペンサハウジングの前記壁との間の空間内でディスペンサハウジ
    ング内に挿入する段階と、 弁ステムを備えた容器を設ける段階と、 容器がインジケータモジュールの上方でディスペンサハウジング内に配置され
    るように、容器の弁ステムを支持ブロックのウェル内に挿入する段階とを更に含
    むことを特徴とする組立て方法。
67. 【請求項６７】 前記ディスペンサハウジングは覗き窓を更に有し、インジ
    ケータ部材は覗き窓を介して使用者が見ることができることを特徴とする請求項
    ６６記載の組立て方法。
68. 【請求項６８】 前記インジケータモジュールは、モジュールハウジングと
    、該モジュールハウジングから上方に延びておりかつ容器と係合できるアクチュ
    エータ部材とを更に有することを特徴とする請求項６６記載の組立て方法。
69. 【請求項６９】 容器から長手方向に延びておりかつ閉鎖位置と開放位置と
    の間で移動可能な弁ステムを備えた容器から、物質の定量された用量を投与する
    方法であって、弁ステムが開放位置に移動されると容器が前記定量された用量を
    投与する構成の投与方法において、 ウェルおよび排出ポートを備えたハウジングを設ける段階を含み、ウェルは排
    出ポートと連通しており、 所定数の定量された用量が充填された容器を設ける段階を含み、容器は長手方
    向軸線に沿ってハウジング内で移動可能に支持され、容器は、ハウジングの前記
    ウェル内に受け入れられかつ容器がハウジング内で長手方向に移動されると閉鎖
    位置と開放位置との間で移動できる弁ステムを有し、容器は、弁ステムが開放位
    置に移動されると、定量された用量を放出でき、 前記長手方向軸線に沿って容器を移動させて、弁ステムを開放位置に移動させ
    、これにより、ウェルおよび前記ポートから定量された用量を放出させる段階と
    、 ハウジングに取り付けられたウォームを、容器の長手方向移動に応答して所定
    角度回転させる段階とを含み、ウォームは、容器の前記長手方向移動軸線に対し
    て横方向の軸線に沿ってハウジング内に取り付けられており、 前記長手方向軸線およびウォームの軸線に対して横方向の軸線の回りでハウジ
    ングに取り付けられるインジケータ部材を設ける段階とを含み、インジケータ部
    材は円形ギヤおよび表示を有し、 円形ギヤとウォームとを係合させて、前記長手方向軸線およびウォームの軸線
    に対して横方向の軸線の回りで円形ギヤを回転させる段階を更に含むことを特徴
    とする投与方法。
70. 【請求項７０】 前記ハウジング内でウォームに同軸状に取り付けられるラ
    チェットホイールを設ける段階および該ラチェットホイールを回転させてウォー
    ムを回転させる段階を更に含むことを特徴とする請求項６９記載の投与方法。
71. 【請求項７１】 アクチュエータ部材と容器とを係合させて、前記長手方向
    軸線に沿うハウジング内での容器の移動に応答してアクチュエータ部材を移動さ
    せる段階と、ラチェットホイールとアクチュエータ部材とを係合させて、ハウジ
    ング内での容器の長手方向移動に応答してラチェットホイールを回転させる段階
    とを更に含むことを特徴とする請求項７０記載の投与方法。
72. 【請求項７２】 前記アクチュエータ部材は、ラチェットホイールと選択的
    に係合して該ラチェットホイールを回転させる端部を備えたアームを有している
    ことを特徴とする請求項７１記載の投与方法。
73. 【請求項７３】 前記アクチュエータ部材は容器と係合できるリングを更に
    有し、該リングはハウジング内に取り付けられ、前記アームはリングから長手方
    向に延びていることを特徴とする請求項７２記載の投与方法。
74. 【請求項７４】 アクチュエータを、ラチェットホイールとの選択的係合か
    ら離脱させるばねを更に有していることを特徴とする請求項７１記載の投与方法
    。
75. 【請求項７５】 前記ハウジング内に取り付けられる支柱部材を更に有し、
    前記ばねは支柱部材に配置されることを特徴とする請求項７４記載の投与方法。
76. 【請求項７６】 前記インジケータ部材は円形ギヤと同軸状に取り付けられ
    るインジケータホイールを更に有し、インジケータホイールの面には、使用者が
    見ることができる表示が記されていることを特徴とする請求項６９記載の投与方
    法。
77. 【請求項７７】 前記ハウジングは覗き窓を更に有し、前記表示は覗き窓を
    介して使用者が見ることができることを特徴とする請求項６９記載の投与方法。
78. 【請求項７８】 前記ラチェットホイールおよびウォームは、ハウジング内
    で同軸状に取り付けられることを特徴とする請求項７０記載の投与方法。
79. 【請求項７９】 容器から物質の定量された用量を投与する方法において、 ハウジングを設ける段階と、 所定数の定量された物質の用量が充填された容器を設ける段階とを含み、容器
    はハウジング内に支持され、容器は、閉鎖位置と開放位置との間で移動できる弁
    を有し、容器は、弁が開放位置に移動されると、定量された用量を放出でき、 弁を開放位置に移動させ、これにより、定量された用量を放出させる段階と、 弁ステムを閉鎖位置に移動させる段階と、 ハウジング内に回転可能に取り付けられた第１インジケータ部材を、弁の少な
    くとも１回の移動に応答して回転させる段階と、 第２インジケータ部材を、弁が所定回数移動されたときに、第１インジケータ
    部材の回転に応答して回転させる段階とを含み、第２インジケータ部材は、ハウ
    ジング内で第１インジケータ部材と同軸状に取り付けられており、 第１および第２インジケータ部材の少なくとも一方に表示を設ける段階を更に
    含むことを特徴とする投与方法。
80. 【請求項８０】 前記ハウジングはウェルおよび排出ポートを有し、ウェル
    は排出ポートと連通しており、容器はハウジングのウェル内に受け入れられる弁
    ステムを有し、開放位置への弁の移動は、ハウジングに対して容器を移動させて
    、弁ステムを開放位置に移動させることからなり、閉鎖位置への弁の移動は、ハ
    ウジングに対して容器を移動させて、弁ステムを閉鎖位置に移動させることから
    なり、第１インジケータ部材の回転は、ハウジングに対する容器の少なくとも１
    回の移動に応答して行なわれることを特徴とする請求項７９記載の投与方法。
81. 【請求項８１】 アクチュエータ部材がハウジング内での長手方向軸線に沿
    う容器の移動に応答して移動するように、移動アクチュエータ部材と容器とを係
    合させる段階と、第１インジケータ部材とアクチュエータ部材とを係合させて、
    第１インジケータ部材を、ハウジング内での容器の長手方向移動に応答して所定
    量だけ回転させる段階とを更に含むことを特徴とする請求項８０記載の投与方法
    。
82. 【請求項８２】 前記アクチュエータ部材は、第１インジケータ部材と選択
    的に係合して該第１インジケータ部材を回転させる一端を備えたアームを有して
    いることを特徴とする請求項８１記載の投与方法。
83. 【請求項８３】 前記第１インジケータ部材は前進部材を有しかつ第２イン
    ジケータ部材は複数の歯を有し、ハウジングは少なくとも１つの係合部材を有し
    、第２インジケータ部材を回転させる前記段階は更に、第１インジケータ部材を
    回転させ、これにより係合部材が前進部材を押圧して第２インジケータ部材の前
    記複数の歯の少なくとも１つと係合させて、第１インジケータ部材と一緒に第２
    インジケータ部材を回転させることを含むことを特徴とする請求項７９記載の投
    与方法。