JP2002525353A - トリオンビス(オキシムエーテル)誘導体の調製方法、およびそれによって得られるトリオンモノ−およびトリオンビス(オキシムエーテル)誘導体 - Google Patents

トリオンビス(オキシムエーテル)誘導体の調製方法、およびそれによって得られるトリオンモノ−およびトリオンビス(オキシムエーテル)誘導体

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JP2002525353A JP2000572188A JP2000572188A JP2002525353A JP 2002525353 A JP2002525353 A JP 2002525353A JP 2000572188 A JP2000572188 A JP 2000572188A JP 2000572188 A JP2000572188 A JP 2000572188A JP 2002525353 A JP2002525353 A JP 2002525353A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式I 【化1】 [式中、置換基は下記を意味する:R1、R3はそれぞれ、非置換の、一部ハロゲン化された、または完全にハロゲン化された、C1-C6-アルキルまたはC3-C6-シクロアルキルであり;R2、R4はそれぞれ、非置換C1-C4-アルキルであるか、またはC2-C4-アルケニル-、C2-C4-アルキニル-もしくはフェニル-置換メチルであり;そしてXは酸素またはN-OHである。]で示されるトリオンビス(オキシムエーテル)誘導体の調製方法、およびこの方法によって得られる中間体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、式Iのトリオンビス(オキシムエーテル)誘導体の調製方法に関す
る。
【0002】
【化14】 [式中、置換基は下記を意味する: R1、R3はそれぞれ、非置換の、一部ハロゲン化された、または完全にハロゲン化
されたC1-C6-アルキルまたはC3-C6-シクロアルキルであり; R2、R4はそれぞれ、非置換C1-C4-アルキルであるか、またはC2-C4-アルケニル-
、C2-C4-アルキニル-もしくはフェニル-置換メチルであり、そして Xは酸素またはN-OHである。] また、本発明は、式IIIのケタール、
【化15】 式IVのビスオキシムエーテルケタール、
【化16】 および式Iaのビスオキシムエーテルケトン
【化17】 に関するが、これらは本発明の方法によって得られる。
【0003】 式Iaのビスオキシムエーテルケトンおよび式Ibのビスオキシムエーテルオキシ
ムは、WO-A 97/15552号によって公知の作物保護剤を調製するための興味ある中
間体である。
【0004】
【化18】 先行技術において、隣接するトリケトンを有するビスオキシムまたはトリスオ
キシム誘導体の合成を目的とする文献資料は、わずかしか存在しない。さらに、
古い文献資料の一部には、構造が不正確、または誤りである場合もある(Gazz.
Chim. Ital., 67(1937), 388; Gazz. Chim. Ital., 52(1922), 289)。たとえば
3-(ヒドロキシイミノ)ペンタン-2,4-ジオンとヒドロキシルアミンとの反応で
生成した物質からなる複雑な混合物の構造的な解明は、現代の分析法によって初
めて可能となった:ペンタン-2,3,4-トリオントリスオキシムの(E,E,E)-および(
E,Z,E)-異性体の他に、環化したフロキサンおよびイソオキサゾールが生成する
(J. Chem. Soc., Perkin Trans. II (1987), 523)。生成される環状副生物、
ならびに誤った位置-および立体化学のため、トリケトンとヒドロキシルアミン
の反応によって得られる物質の混合物は、トリオンビス(オキシムエーテル)誘
導体IaおよびIbの合成には適さない。
【0005】 ビスオキシムエーテルオキシムIbを目的とする合成はWO 97/15552号に記載さ
れている。
【0006】
【化19】 この合成順序には、中央のオキシムエーテル官能基(R2O-N=C)が最終段階では
じめて合成されるという欠点がある。中央の炭素原子についている2つの置換基
(R1-C=NOR4およびR3-C=NOH)の立体要求性がごくわずかしか違わないため、オ
キシム化が立体選択的に進行せず、R2O-Nの結合に関して、分離の困難な異性体
の混合物が生成する。
【0007】 本発明の目的は、式IaおよびIbの化合物を標的としてこれらの合成を可能にす
る方法、さらにこれらの化合物の望ましい異性体を直接、異性体を分離すること
なく、生成する方法を提供することである。
【0008】 こうした目的は、最初に言及した方法によって達成されることが明らかになっ
たが、その方法は下記を含んでなる。
【0009】 1)式IIのジオン
【化20】 [式中、置換基R1、R2およびR3はそれぞれ上記と同様に定義される。] を、酸の存在下でアルコールまたはジオールと反応させて、式IIIのケタールを
得、
【化21】 [式中、置換基R5およびR6はそれぞれC1-C6-アルキル、ベンジル、またはC1-C3-
ハロアルキルであるか、またはR5およびR6はケタール基の炭素原子および2つの
酸素原子と共にA環を形成する。
【0010】
【化22】 ここで、置換基および添え字nは下記を表す: R7、R8、R11、R12はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C3-ハロアル
キル、C1-C4-アルコキシメチル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニルまたはフ
ェニルであり、フェニルはニトロまたはハロゲンで置換されていてもよい; R9、R10はそれぞれR7、R8、R11またはR12について与えられた定義のうちの1つ
を表し、またR9およびR10が一緒になってエキソ-メチレン基またはカルボニル基
を形成し、さらに nは0、1または2である。] 2)得られたケタールIIIを
【化23】 [式中、置換基R1からR6はそれぞれ上記の定義と同様である。] a) 式R4O-NH2(R4は上記の定義の通り)のアルコキシアミン、もしくはその酸
付加塩の1つを用いてビスオキシムエーテルケタールIVに変換するか、または b) ヒドロキシルアミンもしくはその酸付加塩を用い、その後アルキル化剤R4-L 1 (R4は上記の定義の通りであり、L1は求核置換可能な脱離基である)を用いて
アルキル化してビスオキシムエーテルケタールIVに変換し、そして 3)このようにして得られたビスオキシムエーテルケタールIVを酸の存在下で加
水分解して、 a) ビスオキシムエーテルケトンIaを得るか、または
【化24】 b) ヒドロキシルアミンもしくはその酸付加塩を用いてそれをアミノ化して
、ビスオキシムエーテルオキシムIbを得ること。
【0011】
【化25】 本発明の方法によって、式IaまたはIbの化合物を標的として合成することが可
能であり、それはそれぞれの場合のステップ3)の進め方によって決まる。この方
法のさらなる利点は、化合物IaおよびIbが、中央のオキシムエーテルユニットに
ついて、異性体として純粋な形で得られることである。
【0012】 本方法の特別な実施形態を略図1に示す。
【0013】
【化26】 適当な方法で反応を行なうことによって、ビスオキシムエーテルケタールIV
’を経て、望ましいE,E-異性体Ia’およびE,Z,E-異性体Ib’を得ることが可能で
ある(略図1参照): -ステップ1)において、ジオール、たとえばエチレングリコール、1.3-プ ロパンジオールまたは、望ましくは2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールを 用いて環状ケタールIIIを生成する。
【0014】 -オキシム化ステップは、変法2a)にしたがって実施される。すなわち、ケ タールIIIを、20-65℃でアルコキシアミンR4O-NH2の酸付加塩と反応させ、 反応中に遊離した酸の少なくとも一部は塩基の添加によって結合させる。
【0015】 -ステップ3a)/3b)において、加水分解/アミノ分解は0.5-1.5のpH、 20-40℃で開始する。
【0016】 これに対して、たとえば、40℃以上の温度で加水分解(ステップ3a)または
アミノ化(ステップ3b)されるジメチルケタールIIIa(R5、R6 = メチル)を出
発材料として使用した場合、反応混合物中のZ-異性体Ia”またはIb”の画分は、
一般的に増加する。
【0017】
【化27】 それぞれの製法のステップを、より詳細に下記に説明する。
【0018】1)ケタールの生成
【化28】 一般に、C1-C6-アルカノール、たとえばメタノール、エタノール、n-プロパノ
ール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノール、n-ペ
ンタノールを用いて、ベンジルアルコールを用いて、またはC1-C3-ハロアルキル
アルコール、たとえば2,2,2-トリクロロエタノールを用いて、ケタールの生成を
行なうことができる。特に適しているのはジオールであって、その例としては、
o-ジヒドロキシベンゼン、エチレングリコール(1,2-エタンジオール)、1-(2-
ニトロフェニル)-1,2-エタンジオール、へキス-5-エン-1,2-ジオール、1,3-プ
ロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-ブロモ-1,2-プロパン
ジオール、2-エキソ-メチレン-1,3-プロパンジオール、2,2-ジブロモ-1,3-プロ
パンジオール、1,4-ブタンジオール、1,4-ジメトキシ-2,3-ブタンジオールがあ
る。特に適しているのは立体配置について要求性のあるジオール、たとえば1,3-
プロパンジオールおよび2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールである。
【0019】 ケタールの生成は、一般に、BF3 x Et2O(ルイス酸)または望ましくはブレン
ステッド酸、たとえば硫酸、塩化水素、臭化水素、もしくはヨウ化水素、過塩素
酸、オルトリン酸、ポリリン酸、p-トルエンスルホン酸、p-ドデシルベンゼンス
ルホン酸、またはショウノウスルホン酸のような酸の存在下で行なわれる。p-ト
ルエンスルホン酸または硫酸を使用することが望ましい。
【0020】 酸は通常、ジオンIIに対して、触媒量である0.05から2mol%で使用されるが、
0.5から1mol%が望ましい。
【0021】 一般的に、反応温度は使用するアルコールの性質によって決まるが、だいたい
20-150℃であり、60-110℃が望ましい。ジオールを用いる場合、60-90℃の温度
が、多くの場合において有利であることが判明した。
【0022】 反応中に生成する水は、通常反応混合物から除去される。このために、先行技
術において記載されている方法を使用する(Organikum, Barth Verlagsgesellsc
haft, Leipzig)。
【0023】 反応で生じる水は、一方では、たとえばオルトエステルのような脱水剤を用い
て除去することができる。たとえばオルトギ酸トリメチルのようなオルトエステ
ルは、一般に1から1.5mol当量の濃度で使用される。反応時間は通常、0.5から3
時間である。
【0024】 これに対して、トルエンやシクロヘキサンのような添加溶剤を用いて反応水を
除去することが有利であることが判明した。反応の終点を、分離された水の量に
よって容易に判定することができる。場合によっては、減圧条件下で反応を行な
うことが有効である。
【0025】 望ましい溶媒は、ケタール化のために必要なアルコールであり、それをこの場
合一般に過剰に使用する。たとえば、1-10mol当量のジオールを使用して良好な
結果が得られた。添加溶剤の存在下で脱水によってケタール化を行なう場合には
、一般的に、ジオールの量を1-3mol当量に減らすことができる。そのほかに、適
当な溶媒は、炭化水素(たとえばトルエンまたはシクロヘキサン)、ハロゲン化
炭化水素(たとえばクロロベンゼンまたは塩化メチレン)、アミド(たとえばジ
メチルホルムアミド)、およびエーテル(たとえば、ジエチルエーテルまたはジ
オキサン)である。
【0026】 反応混合物は、たとえば、エーテル、ハロゲン化炭化水素、または特にシクロ
ヘキサンのような炭化水素、といった非極性溶媒で抽出することによって後処理
する。水相を分離除去した後、有機相をほぼそのまま次のオキシム化ステップに
使用することができる。多くの場合、溶媒を交換する必要もない。
【0027】 式IIのジオンは文献によって知られ、文献により公知の方法によって調製する
ことができる[Indian J. Chem. B, (1991) 749-753; Bull. Acad. Sci. USSR Di
v. Chem. Sci. (Engl. Transl.) 28, (1979) 121-128; EP-A 416 857]。
【0028】 より詳細には、ジオンIIは、下記に、より詳細に説明する方法によって調製す
ることができる。
【0029】 式Vの1,3-ジケトン
【化29】 は、ニトロ化(nitrozation)によって式VIの化合物に変換される。
【0030】
【化30】 [ここで、式VおよびVIにおける置換基R1およびR3は請求項1で定義したとおり
である。] ニトロ化は、通常、カルボン酸または鉱酸の存在下で亜硝酸ナトリウムを用い
て行なう。酢酸、塩酸および特に硫酸が、非常に適している。
【0031】 一般に、ニトロ化は、-10から60℃まで、特に10から20℃までの温度で行なう
【0032】 一般に、ニトロ化は、pH2から6まで、特にpH4から5で、行なう。
【0033】 下記の変法は、著しく有用であることが判明した:i) 1,3-ジケトンVを最初に
亜硝酸ナトリウム水溶液中に加える。次に、酸を滴下して加えpH4-5とする;ii) 1,3-ジケトンVを最初に水中に加え、酸および亜硝酸ナトリウム水溶液を同時に
計量しながら加え、pH4-5とする。
【0034】 さらに、化合物VIが溶解可能であるような有機溶媒を反応の開始または終了時
に添加することは有益であると考えられる。得られた溶液を、次のアルキル化ス
テップにそのまま使用することができる。熱および加水分解に不安定な化合物VI
の中間体の単離をこうして避けることができる。場合によっては、VIの抽出に使
用する溶媒をアルキル化により適した溶媒に変えることがさらに有益である。抽
出に特に適した溶媒は非プロトン性で、適当であるならば部分的に水混和性の溶
媒である。その例としては、塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素、酢酸エ
チルのようなカルボン酸エステル、またはメチルt-ブチルエーテルのようなエー
テルがある。
【0035】 VIをアルキル化してジオンIIとする反応は、たとえばメタノールのようなアル
コール、塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素、酢酸エチルのようなカルボ
ン酸エステル、またはメチルt-ブチルエーテルのようなエーテル中で行なうこと
ができる。アセトンのようなケトン、およびジメチルホルムアミドまたはN-メチ
ルピロリドンのようなアミドは特に適している。
【0036】 適当なアルキル化剤は、たとえば、ハロゲン化アルキル、アルキルトシラート
、および硫酸ジアルキルである。式VIIの硫酸ジアルキルが特に適している。
【0037】
【化31】 [式中置換基R2は請求項1で定義されたとおりである。] アルキル化は通常、塩基の存在下で行なわれるが、その例としては、アルカリ
金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の炭酸塩、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のアルコキシド、または
第3級アミドがある。
【0038】 反応温度は、一般に−20から100℃であるが、-10から35℃が望ましく、0から2
5℃が特に望ましい。
【0039】 通常、溶媒および塩基が最初に用意され、次に化合物VIおよびアルキル化剤を
同時にまたは連続して計量しながら添加する。
【0040】2)オキシム化
【化32】 2a)アルコキシアミンR4O-NH2は、酸付加塩の形で、または遊離塩基としてのい
ずれかで使用され、後者は強塩基の添加によって塩から遊離させることができる
【0041】 アルコキシアミンの酸付加塩を使用することが望ましい。通例としてすべての
酸が酸付加塩を調製するのに適合する。以下に、少しだけ例を挙げる:酢酸やプ
ロピオン酸といったカルボン酸、シュウ酸やコハク酸といったジカルボン酸、リ
ン酸や炭酸といった鉱酸、および特に塩酸または硫酸。
【0042】 アルコキシアミンの酸付加塩を使用する場合には、一般に、反応中に遊離する
酸と結合する塩基を添加することが有利である。多くの場合において、2から5ま
でのpH、特に3から4までのpHがオキシム化に有利であることが判明した。
【0043】 一般に、1から2.5mol当量の塩基を添加する。適当な塩基は、特に、ピリジン
、トリアルキルアミン、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウムおよびナトリウムメ
トキシドである。酢酸ナトリウムを使用する場合には、通常、氷酢酸を添加する
【0044】 これに対して、アルコキシアミンを遊離塩基として使用し、上記のpH範囲に調
節するために上記の酸のうち1つを使用することも当然可能である。
【0045】 適当な溶媒は、たとえば、前のステップで述べた溶媒である。また、酢酸のよ
うなカルボン酸、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルt-ブチルエー
テルのようなエーテル、または他に、水/ピリジン混合物も適している。メタノ
ール、エタノール、n-プロパノールまたはイソプロパノールといったアルコール
が特に適している。
【0046】 さらに、ケタール化において用いられた溶媒、またはケタールIIIの後処理後
に存在する溶媒混合物をオキシム化ステップに使用することが有利であることが
判明した。適当ならば、他の溶媒を混合物に添加することは好都合であると考え
られる。このようにして、ステップ1)およびステップ2)を1つの容器内での
変法として実施することができる。
【0047】 反応温度は、一般に-20〜150℃であり、0〜100℃が望ましく、20〜65℃が特に
望ましい。
【0048】 2b)最初にケタールIIIをヒドロキシルアミンまたはその酸付加塩と反応させ、
続いてR4-L1を用いてアルキル化することによって、2a)で述べた処理を2段階
で行なうこともできる。反応を行なう方法に関しては、上記の記述が適用される
【0049】 反応混合物は、前のステップで述べたように、抽出法によって後処理すること
が望ましい。
【0050】3)ケタールの開裂:(a)加水分解および(b)アミノ化
【化33】 ケタールは通常、酸性媒質中で開裂する。0〜2、望ましくは0.5〜1.5のpHが有
利であることが明らかになった。
【0051】 上記のpH範囲は、あらゆる通常の酸を用いて調節することができる。たとえば
、酢酸、塩酸、または硫酸が適当であることが分かっている。
【0052】 ケタールの開裂は溶媒を添加して、または添加せずに、行なうことができる。
上記のpH範囲において安定な有機溶媒(たとえば酢酸エチル)を使用することが
有利であることが判明した。また、水/酸と単相で混和する溶媒を使用すること
も有用であると考えられる。ここで、たとえばメタノールのようなアルコールは
特に適している。ケタールの開裂は、たとえば水/メタノール/氷酢酸(適当な
混合比はたとえば1/1/0.2である)または酢酸エチル/水混合物において、有
利に行なうことができる。
【0053】 化合物Ibを生じるアミノリシスは、ヒドロキシルアミンまたはその酸付加塩の
存在下である以外は、ケタールの開裂について述べた条件下で行なわれる。通常
の酸はすべて、酸付加塩の調製に適している。塩酸または硫酸が特に有利である
ことが明らかとなっている。
【0054】 ヒドロキシルアミンまたはその酸付加塩は通常、ビスオキシムエーテルケター
ルIVに対して、1〜2、望ましくは1〜1.3mol当量の比率で使用される。
【0055】 反応温度は、一般に0〜150℃である。20〜40℃の低い反応温度は、異性体Ia’
および特にIb’の調製にとりわけ有利であることが判明した。高い反応温度(>4
0℃)では、一般的に、異性体Ia”およびIb”の割合が増加する。
【0056】 反応混合物の後処理は、2つの前段階で述べたように、抽出によって行なうこ
とが望ましい。
【0057】 式Ibの化合物は、たとえばそのナトリウム塩によって精製することが可能であ
る。塩基を添加することによって、オキシムを対応する塩に変えることができる
。続いて酸性化することによって、適切に分離または精製された塩からビスオキ
シムエーテルオキシムIbを次に遊離させることができる。
【0058】 本発明の方法は、式IIIのケタール、
【化34】 式IVのビスオキシムエーテルケタール、
【化35】 および式Iのビスオキシムエーテルケトン
【化36】 を調製するために特に適しているが、ここで置換基はそれぞれ下記を意味する: R1、R3はそれぞれ非置換の、一部ハロゲン化された、または完全にハロゲン化
されたC1-C6-アルキルまたはC3-C6-シクロアルキルであり; R2、R4はそれぞれ非置換のC1-C4-アルキルであるか、またはC2-C4-アルケニル
-、C2-C4-アルキニル-もしくはフェニル-置換メチルであり; Xは酸素またはN-OHであり; R5、R6はそれぞれC1-C6-アルキル、ベンジルまたはC1-C3-ハロアルキルである
か、あるいは R5、R6はケタール基の炭素原子および2つの酸素原子と共にA環を形成し、
【化37】 ここで、置換基および添え字nは下記を表す: R7、R8、R11、R12はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C3-ハロア
ルキル、C1-C4-アルコキシメチル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニルまたは
フェニルであり、フェニルはニトロまたはハロゲンで置換されていてもよく; R9、R10はそれぞれR7、R8、R11またはR12について与えられた定義のうちの1
つを表し、R9およびR10が一緒になってエキソ-メチレン基またはカルボニル基を
形成し、さらに nは0、1または2である。
【0059】 化合物IV(R4は水素ではない)を調製するための適当な中間体は、R4が水素で
ある式IVの化合物であると考えられる(式IVa参照)。
【0060】 上記で与えられる化合物I、IIおよびIVの定義において、基R1からR12について
、個々に列挙したそれぞれ一群の化合物を表す共通の用語を使用した。アルキル
基、アルケニル基またはアルキニル基は直鎖または分枝鎖とすることができる。
【0061】 「一部または完全にハロゲン化された」という用語は、このように特徴づけら
れる基において水素原子の一部またはすべてが、同一の、または異なるハロゲン
原子によって置換されることを表すものである。「ハロゲン」という用語は、そ
れぞれの場合において、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を表す。
【0062】 他の意味するところの例は下記の通りである:C1-C4-アルキル: メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-
メチルプロピルおよび1,1- ジメチルエチル;C1-C6-アルキル: 上記のC1-C4-アルキル、ならびにペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル
、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、へキシル、1,1-
ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチ
ル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチル
ブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-
ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル
、1-エチル-1-メチルプロピルおよび1-エチル-3-メチルプロピル;C1-C3-ハロアルキル: 部分的に、または完全にフッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素によって置
換された上記のC1-C3-アルキル基、すなわち、たとえば、クロロメチル、ジクロ
ロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオ
ロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロ
メチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2-ヨードエチル
、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエ
チル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,
2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2-フルオロプロピル、3-フルオロ
プロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピ
ル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプ
ロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、2,2,3,3,3-
ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-
フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-
ブロモエチル;C1-C4-アルコキシメチルのアルコキシ部分におけるC1-C4-アルコキシ: メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチルプ
ロポキシ、2-メチルプロポキシおよび1,1-ジメチルエトキシ;C2-C4-アルケニル: エテニル、プロプ-1-エン-1-イル、プロプ-2-エン-1-イル、1-メチルエテニル
、ブト-1-エン-1-イル、ブト-2-エン-1-イル、ブト-3-エン-1-イル、1-メチル-
プロプ-1-エン-1-イル、2-メチル-プロプ-1-エン-1-イル、1-メチル-プロプ-2-
エン-1-イルおよび2-メチル-プロプ-2-エン-1-イル;C2-C4-アルキニル: エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニ
ル、1-メチル-2-プロピニル;C3-C6-シクロアルキル: シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル。
【0063】 WO-A 97/15552によって公知の作物保護剤を調製するための中間体として、化
合物の安定性を得るためには、下記の置換基を有する式I、IIIおよびIVの化合物
が特に優れており、それぞれの場合において単独、または組み合わせが望ましい
: R1、R3はそれぞれ、メチル、エチル、トリフルオロメチルまたはトリクロロメ
チルであるが、特にメチルまたはエチルであり; R2、R4はそれぞれメチル、エチル、ベンジルまたはプロパギルであるが、特に
メチルであり; Xは酸素またはN-OHであり; R5、R6はそれぞれ、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、
イソブチル、s-ブチルまたはベンジルであるが、特に R5、R6はケタール基の炭素および2つの酸素原子と共にA環を形成し、
【化38】 ここで、置換基および添え字nは下記を意味する: R7、R8、R11、R12はそれぞれ水素、臭素またはメチルであるが、水素およびメ
チルが望ましく; R9、R10はそれぞれR7、R8、R11またはR12について与えられた定義のうちの1
つを表し; nは0または1であるが、特に1である。
【0064】 WO-A 97/15552によって公知の作物保護剤を調製するための中間体として、化
合物の安定性を得るためには、式IV’、Ia’およびIb’の化合物がさらに優れて
いる。
【0065】 特に望ましいのは、下記の製造例に記載した化合物である。
【0066】製造例 ジオンII(前駆体)の製造 ペンタン-2,3,4-トリオン3-オキシム 変法a):撹拌容器内に、最初に21 lの20%濃度の硫酸および6kg(60mol)のア
セチルアセトンを入れる。混合物を約17℃に冷却し、15〜20℃で4.2kg(60.84mo
l)の40.5%濃度の亜硝酸ナトリウム水溶液を計り入れる。続いて、その混合物を
さらに20分間約17℃で撹拌し、次に25 lの酢酸エチルで抽出した。有機相を減圧
下で濃縮し、7.42kg(96%収率)の表記の化合物を得た。
【0067】 変法b):500g(5mol)のアセチルアセトン、1 lの水、および1305gの25%濃度
の亜硝酸ナトリウム水溶液からなる溶液中に、20%濃度の硫酸1225gを計り入れ、
pHが3〜5となるように、また内部温度が25〜17℃となるように調整した。変法a
と同様にして有効な生成物を単離した。これは570gの表記の化合物を与えた(89
%収率)。
【0068】 変法c): 50%濃度の硫酸490g(2.5mol)および40.5%濃度の亜硝酸ナトリウム
水溶液852g(5mol)を同時に、アセチルアセトン500g(5mol)および2 lの水か
らなる混合物中に計り入れ、pHが3.7〜4.2、温度が15〜18℃となるように調節し
た。変法aと同様に後処理をして、588gの表記の化合物を得た(91%収率)。
【0069】ペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム) 20 l容器内で、4.5kg(32.6mol)の炭酸カリウムを3.2 lのメチルt-ブチルエ
ーテルおよび1リットルのDMFに懸濁した。撹拌しながら、混合物を0〜-10℃に冷
却した。次に、内部温度<25℃で、2時間かけて、4128g(32mol)のペンタン-2,3
,4-トリオン3-オキシム、2 lのDMFおよび4032g(32mol)の硫酸ジメチルからな
る溶液を計り入れた。混合物をさらに3.5時間室温で撹拌した。次に20 lの水を
さらに添加し、上層の有機相を取り除き、水相を2 lのメチルt-ブチルエーテル
で洗浄し、その有機相を合わせて、5%濃度の塩酸1 lで洗浄し、溶媒を蒸留して
除去した。これによって、4214gの表記の化合物が純度96.6%(GC面積%)で得ら
れ、これは収率89%に相当した。
【0070】ケタールIIIの製造(ステップ1) 例1 4,4-ジメトキシペンタン-2,3-ジオン3(E)-(O-メチルオキシム)(表1、III.1) 4.3g(0.03mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)および6.2g
(0.06mol)のトリメチルオルトギ酸エステルを15mlのメタノールに溶解し、ス
パーテルの先1杯分のp-トルエンスルホン酸と混合した。つぎに、その混合物を
50℃で5時間撹拌し、その後溶媒を留去した。こうして、5.5gの油状物質が得ら
れた(98%収率)(物理的データは表1参照)。
【0071】例2 1-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン1(E)-(O-メチルオ キシム)(表1、III.2) 2400g(39mol)のエチレングリコール、430g(3.62mol)のトリメチルオルト
ギ酸エステル、550g(3.9mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム
)、および9g のp-トルエンスルホン酸(46mmol)を撹拌しながら15分間かけて85
℃まで加熱した。85℃で30分後に、混合物を室温に冷却した。反応中に、揮発性
成分は、カラムヘッドを経て留去された。後処理のために、混合物を飽和炭酸水
素ナトリウム溶液で洗浄し、メチルt-ブチルエーテルで抽出し、さらにその有機
相を集めて水で2回洗浄し、最終的に硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を
蒸留で除去して580gの赤褐色の油状物を得た(物理的データは表1参照)。
【0072】例3 1-(2-メチル-[1,3]ジオキサン-2-イル)-プロパン-1,2-ジオン1(E)-(O-メチルオ
キシム)(表1、III.3) 103 g(0.72mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)、275 g(
3.62 mol)の1,3-プロパンジオール、80 g(0.76 mol)のトリメチルオルトギ酸
エステルおよび1.6 gの p-トルエンスルホン酸(9 mol)から出発して、例2の
手順を用い、137 g(94%収率)の赤みのある油状物質が得られたが、これはHPLC
によると、純度70%であった(物理的データは表1参照)。
【0073】例4 1-(2,5,5-トリメチル-[1,3]-ジオキサン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン1(E)-(O-
メチルオキシム)(表1、III.4) a)脱水剤としてトリメチルオルトギ酸エステルを使用 430 g(3 mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)、1600 g(1
5 mol)のネオペンチルグリコール、330 g(3.15 mol)のトリメチルオルトギ酸
エステル、および7 g のp-トルエンスルホン酸を、30分間にわたって、撹拌しな
がら60℃まで加熱した。90分後、反応が終了した(TLCまたはHPLCによってモニ
ターした)。後処理のために、混合物を20℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム
溶液と共に15分間撹拌した。1 lの水を反応混合物に添加し、続いてそれをシク
ロヘキサンで抽出した。有機相を水で1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し
濃縮した。こうして663 gの表記の化合物が90%の純度で得られ、これは収率87%
に相当した(物理的データは表1参照)。
【0074】 b)水の除去による方法(添加溶剤:シクロヘキサン) 100 g(0.69 mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)、216 g
(2.08 mol)のネオペンチルグリコール、および0.25 g のp-トルエンスルホン
酸を400 mlのシクロヘキサン中で、水分離器内でもはや水が分離除去されなくな
るまで、沸騰状態で加熱した(およそ13時間)。反応混合物を室温に冷却し、水
および塩化メチレンと混合した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を
留去して、158.7 gの油状物が得られたが、その純度は定量的HPLCによって90%で
あり、収率90%に相当した。
【0075】 c)水の除去による方法(添加溶剤:トルエン) 20 g(0.14 mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)、43.4 g
(0.42 mol)のネオペンチルグリコール、および0.1 gの濃硫酸を、80 mlのトル
エン中で、水分離器内で800 mbarの圧力で2時間、沸騰状態で加熱した。反応混
合物を水およびトルエンで抽出し、続いて例4b)と同様に後処理した。こうして3
0 gの油状物質が純度84%で得られた。(収率79%)。
【0076】表1:選択されたケタールIIIの分析データ
【表1】 ビスオキシムエーテルケタールIVの製造(ステップ2) 例5 4,4-ジメトキシペンタン-2,3(E,E)-ジオン ビス(O-メチルオキシム)(表2、IV. 1) 23 ml(0.3 mol)のピリジンおよび2.5 g(0.03 mol)の塩酸メトキシアミン
を最初に室温で容器に入れた。つぎに、5 mlのメタノールに溶解した5.5 g(0.0
3 mol)のケタール(例1)を滴下して添加した。反応混合物を室温で約18時間
撹拌した。後処理のために、反応混合物を濃縮し、メチルt-ブチルエーテルに溶
解し、蒸留水、希塩酸および炭酸水素ナトリウム溶液で順次、洗浄した。混合物
を硫酸マグネシウム上で乾燥し、つぎに溶媒を蒸留により除去した。こうして、
4 gの表記の化合物が得られた(61%収率)(E,E-異性体の物理的データは表2参
照)。
【0077】例6 1-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン ビス(O-メチルオ キシム)(表2、IV.2) 例5の方法により、メタノールに溶解した508 g(2.72 mol)のケタール(例
2)、430 g(5.43 mol)のピリジンおよび1570 g(2.72 mol)の塩酸メトキシ
アミン14%濃度溶液から、492 gの表記化合物が得られた(E,E-異性体の物理的デ
ータは表2参照)。
【0078】例7 1-(2-メチル-[1,3]ジオキサン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン ビス(O-メチルオキ シム)(表2、IV.3) a)ピリジン/メタノール存在下 例5の方法により、メタノールに溶解した50 g(0.25 mol)のケタール(例3
)、40 g(0.5 mol)のピリジンおよび140 g(0.25 mol)の塩酸メトキシアミン
14%濃度溶液から、46 gの表記化合物を得た(E,E-異性体の物理的データは表2
参照)。
【0079】 b)ピリジン/水存在下 45.5 g(0.2 mol)のプロパンジオールケタール(純度89%)、125.7 gの水、4
0.9 g(0.517 mol)のピリジンおよび134.7 g(0.484 mol)の塩酸メトキシアミ
ン溶液(30%濃度水溶液)を25℃で22時間撹拌した。つぎに100 mlの塩化メチレ
ンおよび300 ml の2%塩酸を添加し、有機相を分離除去した。無機相を塩化メチ
レンで2回抽出した。有機相を合わせて、水で洗浄し、続いて硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶媒を留去した。残渣として、EE-異性体含量が86.2%である表記の
化合物、45.1 gが、84.5%の収率で得られた。
【0080】 c)酢酸ナトリウム/メタノール存在下 239 g(0.4 mol)の14%濃度のメタノール性メトキシアミン溶液、250 mlのメ
タノールに溶解した50 g(0.6 mol)の酢酸ナトリウム(無水)、75 gの硫酸マ
グネシウムおよび100 mlのメタノールに溶解した92 gのケタール(例3)を最初
に室温で容器に入れた。pHメーターは6の値を示した。この混合物を10分間撹拌
したが、その間にpHは5.2に低下し、さらに酢酸を滴下して添加することによっ
て、pHを4.2に調整した。混合物をその後20時間室温で撹拌し、変換をHPLCでモ
ニターした。出発物質の7%が残存した。さらに4時間撹拌した後、希薄な水酸化
ナトリウム水溶液を用いて反応混合物を中和し、水で希釈した。この混合物をメ
チルt-ブチルエーテルで抽出した。有機相を合わせて、希薄な塩化アンモニウム
溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮した。こうして、92 g(収率
89%)の表記化合物を得た。
【0081】 d)酢酸ナトリウム/氷酢酸/水存在下 22.3 g(0.1 mol)のプロパンジオールケタール(純度90%)、61 gの水、8.2
gの酢酸ナトリウム(0.1 mol)および55.7 g(0.2 mol)塩酸メトキシアミン溶
液(30%濃度の水溶液)を最初に容器内に入れた。氷酢酸を添加してpHを3.5に調
整した。続いて、混合物を25℃で4時間撹拌し、その後8.2 g(0.1 mol)の酢酸
ナトリウムを添加した。この混合物を25℃でさらに7時間撹拌し、50 mlの塩化メ
チレンを添加し、有機相を分離除去した。水相を塩化メチレンで3回抽出した。
有機相を合わせて、水で2回洗浄し、乾燥した。溶媒を蒸留して除去し、E,E-異
性体含有量80.8%の表記化合物25 g(収率87.8%)が残存した。
【0082】例8 1-(2,5,5-トリメチル-[1,3]ジオキサン-2-イル)プロパン-1,2-ジオンビス(O-メ
チルオキシム)(表2、IV.4) a)例4から出発 室温で、350 g(4.4 mol)のピリジンおよび1.3 kg(2.2 mol)の14%濃度のメ
タノール性塩酸メトキシアミン溶液をはじめに容器に入れた。300 mlのメタノー
ルに溶解した458 g(2.0 mol)のケタール(例4)を滴下して加え、反応混合物
を18時間撹拌した。例5の方法によって後処理し、484 g(収率93%)の表記化合
物を得た(E,E-異性体の物理的データは表2参照)。
【0083】 b)ペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)から出発 214.5 g(1.5 mol)のペンタン-2,3,4-トリオン3-(O-メチルオキシム)、2.75
g(0.0144 mol)のp-トルエンスルホン酸、191 g(1.80 mol)のトリメチルオル
トギ酸エステルおよび779.5 g(7.5 mol)のネオペンチルグリコールを約15分に
わたって85℃まで加熱した。その混合物を85℃で30分間撹拌し、つぎに、25℃ま
で冷却した。反応混合物を215.8 g(2.84 mol)のピリジンおよび1904 g(3.12
mol)の塩酸メトキシアミン溶液(13.7%濃度、メタノール溶液)と混合し、25℃
で24時間撹拌した。2803 g水を添加し、pHを7に調整するために207 mlの50%水酸
化ナトリウム水溶液を添加し、その混合物をメチルt-ブチルエーテルで3回抽出
した。合わせた有機相を5%塩酸で2回洗浄し、続いて水で洗浄した。混合物を硫
酸ナトリウム上で乾燥し、つぎに溶媒を留去した。残存物として、EE-異性体含
有量が78.4%の334 gの表記化合物が得られ、2段階を通しての収率は67.6%であっ
た。
【0084】 c)例10から出発 51.5 gのケタールオキシム(例10)および221.5 ml のDMFを撹拌容器に入れて
25℃とし、40.0 g(0.2 mol)の27%ナトリウムメトキシド溶液と混合した。混合
物を25℃で30分間撹拌し、生成したメタノールをつぎに、蒸留して除いた。続い
て27.7 g(0.22 mol)の硫酸ジメチルを20〜25℃で添加し(氷冷)、混合物を25
℃で1時間撹拌した。つぎに、ロータリーエバポレーターを用いて、反応混合物
を濃縮した。残留物(84.8 g)を551.1 gのトルエン、33.6 gの水および8.4 gの
ジメチルアミン溶液(40%濃度)に溶解し、室温で1.5時間撹拌した。相に分離さ
せ、水相をトルエンで抽出した。合わせた有機相を水で洗浄した後、溶媒を減圧
蒸留によって除去した。こうして52.0 gの表記化合物が得られ、収率は92%であ
った(定量的HPLC: 90.1% EE)。
【0085】例9 1-(2-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン 1-(O-メチルオキ シム) 2-オキシム(表2、IV.5) 24 g(0.03 mol)の50%水酸化ナトリウム水溶液および200 mlの水を最初に25
℃として、一度に少しずつ、総量で25 g(0.0152 mol)の硫酸ヒドロキシルアン
モニウムと混合した。つぎに、50 g(0.0267 mol)のケタール(例2)を滴下し
て加え、その反応混合物を50℃(pH = 7〜8)で9時間撹拌した。つぎに水酸化ナ
トリウム水溶液を用いてpHを5〜6に調整して、混合物を50℃で48時間撹拌した。
さらに25 gの硫酸ヒロドキシルアンモニウムおよび24 gの50%水酸化ナトリウム
水溶液を計り入れ、その混合物を50℃でさらに20時間撹拌した。つぎに300 mlの
メチルt-ブチルエーテルを添加した。2相の混合物に溶解しない固形物を濾別し
、少量のヘキサンで洗浄して乾燥した。こうして9 gの表記化合物(E,E-異性体
の物理的データは表2参照)が得られた。母液として得られた2相混合物の有機
相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、その後ロータリーエバポレーターで濃縮した。
これによって、さらに17.5 gの表記化合物が得られた。
【0086】例10 1-(2,5,5-トリメチル-[1,3]ジオキサン-2-イル)プロパン-1,2-ジオン 1-(O-メチ ルオキシム) 2-オキシム(表2、IV.6) 上記と同様の方法で、51 gのケタール(例4)から57.7 gの表記化合物が得ら
れた(純度:約90%)(E,E-異性体の物理的データは表2参照)。
【0087】表2:選択されたビスオキシムエーテルケタールIVの分析データ
【表2】 ビスオキシムエーテルオキシムIaの製造(ステップ3a) 例11 ペンタン-2,3,4-トリオン3,4-ビス(O-メチルオキシム) 4.2 gの例5の化合物および4.2 gのシリカゲル60を10 mlアセトニトリルに溶解
した。10 mlの水および3滴のトリフルオロ酢酸を添加した。30分後、生成した固
形物を分離し、濾液をシクロヘキサンで抽出し、溶媒を蒸留して除いた。こうし
て1.7 gの表記化合物が油として得られた。
【0088】1 H NMR (CDCl3, δ[ppm]): 3.9 (2s, 6H), 2.3 (s, 3H), 2.0 (s, 3H).ビスオキシムエーテルオキシムIbの製造(ステップ3b) 例12 ペンタン-2,3,4-トリオン3,4-ビス(O-メチルオキシム) 2-オキシム a)塩化ヒドロキシルアンモニウムを用いたオキシム化 aa)例8から出発 500 mlのメタノールに溶解した例8の化合物387 g(1.5 mol)を、500 mlの水
に溶解した塩化ヒドロキシルアンモニウム125 gに添加した。500 mlの氷酢酸を
加え、その混合物を室温で3時間撹拌した(HPLCでモニターした)。後処理のた
めに、反応混合物を冷却しながら、20%水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し
た。その混合物をメチルt-ブチルエーテルで抽出し、ロータリーエバポレーター
を用いて溶媒を除去した。残存した油状物質を希薄な水酸化ナトリウム水溶液に
溶解し、メチルt-ブチルエーテルで抽出した。有機相を捨て、水相をHClで酸性
化し、メチルt-ブチルエーテルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、溶媒をロータリーエバポレーターで蒸留して除去した。残留した油状物質を
放置して結晶化した:250 g(89%収率);異性体比:EZE/EZZ : 96 : 4。
【0089】1 H NMR (CDCl3; δ[ppm]): 1.92 (s, 3H); 2.12 (s, 3H); 3.92 (s, 3H); 3.99
(s, 3H); 9.92 (s, 1H); ab)例7から出発 例7の化合物(純度80%)45 g(0.2 mol)を100 mlのメタノールに溶解した。1
6 g(0.24 mol)の塩化ヒドロキシルアンモニウムを100 mlの水に溶解し、100 m
lの氷酢酸を加えた。濁った溶液が生成したが、これを室温で16時間、変換が完
了するまで撹拌した(HPLCでモニターした)。
【0090】 後処理のため、この混合物を50%水酸化ナトリウム水溶液で中和してメチルt-
ブチルエーテルで抽出し、有機相を2N NaOHで洗浄した。NaOH相を氷および酢酸
エチルの混合物と混ぜ、濃塩酸を用いてpHを2に調整した。この混合物を酢酸エ
チルで抽出し、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄した。有機
相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮して、29 gの油状物質が得られた;異性
体比:EZE/EZZ : 96 : 4。
【0091】 ac)例6から出発 例12 aa)の方法により、500 ml のTHF、500 mlの水および500 mlの氷酢酸か
らなる溶媒混合物に溶解した、216 g(1 mol)のケタール(例6)および139 g(
2 mol)の塩化ヒドロキシルアンモニウムから、125 gの表記化合物が無色の結晶
として得られた。収率は67%に相当する。
【0092】 b)硫酸ヒドロキシルアンモニウムを用いたオキシム化 ba)例8から出発 25℃で、740 mlの水、74 mlの濃塩酸、148 mlの氷酢酸および73.3 g(0.447 m
ol)の硫酸ヒドロキシルアンモニウムを、例8の化合物(粗生成物;64.2% EE-異
性体)297 g(0.739 mol)を740 mlメタノールに溶解した溶液と混合した。混合
物を25℃で24時間撹拌した。希薄なNaOHの添加によって、pHを6に調整し、その
反応溶液をメチルt-ブチルエーテルで2回抽出した。有機相を合わせ、飽和NaHCO 3 で洗浄し、乾燥した。溶媒をロータリーエバポレーターで蒸留して除去した。
異性体比EZE : EZZ、89.4 : 10.6を示す190.9 gの表記化合物を単離した。定量
的HPLCにより、EZE異性体の収率は87.9%であった。
【0093】 さらなる実験において、共存溶媒の氷酢酸なしに済ませることができることが
判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ウルフ、ベルンド ドイツ連邦共和国 ディー−67136 フシ ュゲンハイム、ハールベルグシュトラーセ 4 (72)発明者 ラック、ミヒャエル ドイツ連邦共和国 ディー−69123 ハイ デルベルク、サントヴィンゲルト 67 (72)発明者 ゲッツ、ロランド ドイツ連邦共和国 ディー−68809 ノイ ルーシュハイム、ランゲブリューカー シ ュトラーセ 25 (72)発明者 ギプサー、アンドレアス ドイツ連邦共和国 ディー−68159 マン ハイム、ベー 4.4 (72)発明者 シュタインメッツ、アドリアン ドイツ連邦共和国 ディー−68165 マン ハイム、ブルグシュトラーセ 28 (72)発明者 サウター、フーベルト ドイツ連邦共和国 ディー−68305 マン ハイム、コルバンゲル 21 (72)発明者 カイル、ミヒャエル ドイツ連邦共和国 ディー−67251 フラ インスハイム、フォンタネシュトラーセ 4 (72)発明者 マイアー、ホースト ドイツ連邦共和国 ディー−67069 ルト ヴィクシャーフェン、ファセルヴィエセ 19 Fターム(参考) 4C022 GA08 4H006 AA01 AA02 AB84 AC43 AC59

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式Iで示されるトリオンビス(オキシムエーテル)誘導体の
    調製方法であって、 【化1】 [式中、置換基は下記を意味する:R1、R3はそれぞれ、非置換の、一部ハロゲン
    化された、または完全にハロゲン化されたC1-C6-アルキルまたはC3-C6-シクロア
    ルキルであり; R2、R4はそれぞれ、非置換C1-C4-アルキルであるか、またはC2-C4-アルケニル-
    、C2-C4-アルキニル-もしくはフェニル-置換メチルであり;そして Xは酸素またはN-OHである。] 1)式IIのジオン 【化2】 [式中、置換基R1、R2およびR3はそれぞれ上記と同様に定義される。] を、酸の存在下でアルコールまたはジオールと反応させて、式IIIのケタールを
    得、 【化3】 [式中、置換基R5およびR6はそれぞれC1-C6-アルキル、ベンジル、またはC1-C3-
    ハロアルキルであるか、あるいはR5およびR6はケタール基の炭素原子および2つ
    の酸素原子と共にA環を形成する。 【化4】 ここで、置換基および添え字nは下記を表す:R7、R8、R11、R12はそれぞれ水素
    、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C3-ハロアルキル、C1-C4-アルコキシメチル、
    C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニルまたはフェニルであり、フェニルはニトロ
    またはハロゲンで置換されていてもよい; R9、R10はそれぞれR7、R8、R11またはR12について与えられた定義のうちの1つ
    を表し、R9およびR10が一緒になってエキソ-メチレン基またはカルボニル基を形
    成し、さらに nは0、1または2である。] 2)得られたケタールIIIを a) 式R4O-NH2(R4は上記の定義の通り)のアルコキシアミンを用いて、もしく
    はその酸付加塩の1つを用いてビスオキシムエーテルケタールIVに変換するか、
    または b) ヒドロキシルアミンもしくはその酸付加塩を用い、その後アルキル化剤R4-L 1 (R4は上記の定義の通りであり、L1は求核置換可能な脱離基である)を用いて
    アルキル化し、ビスオキシムエーテルケタールIVに変換し、そして 【化5】 [式中、置換基R1からR6はそれぞれ上記の定義と同様である。] 3)このようにして得られたビスオキシムエーテルケタールIVを酸の存在下で加
    水分解して、 a) ビスオキシムエーテルケトンIaを得るか、または、 【化6】 b) ヒドロキシルアミンもしくはその酸付加塩を用いてそれをアミノ化して、ビ
    スオキシムエーテルオキシムIbを得ること、 【化7】 を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 ステップ1)において、式IIのジオンをジオールと反応させる
    、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 使用するジオールがエチレングリコール、1,3-プロパンジオ
    ール、または2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオールである、請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 ステップ2a)において、ケタールIIIを20-65℃でアルコキシ
    アミンR4O-NH2の酸付加塩と反応させ、反応中に放出される酸は塩基の添加によ
    って少なくとも一部は結合する、請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ステップ3a)/3b)において、加水分解/アミノ分解を0.5から
    1.5までのpHで開始し、20-40℃で実施する、請求項1、2および4のいずれか1
    項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 式IIIで示されるケタール。 【化8】 [式中、置換基は下記を意味する:R1、R3はそれぞれ、非置換の、一部ハロゲン
    化された、または完全にハロゲン化されたC1-C6-アルキルまたはC3-C6-シクロア
    ルキルであり; R2は非置換C1-C4-アルキルであるか、またはC2-C4-アルケニル-、C2-C4-アルキ
    ニル-もしくはフェニル-置換メチルであり; R5、R6はそれぞれC1-C6-アルキル、ベンジル、またはC1-C3-ハロアルキルである
    か、あるいはR5、R6はケタール基の炭素原子および2つの酸素原子と共にA環を
    形成する。 【化9】 ここで、R7、R8、R11、R12はそれぞれ水素、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C3-
    ハロアルキル、C1-C4-アルコキシメチル、C2-C4-アルケニル、C2-C4-アルキニル
    またはフェニルであり、フェニルはニトロまたはハロゲンで置換されていてもよ
    い; R9、R10はそれぞれR7、R8、R11またはR12について与えられた定義のうちの1つ
    を表し、R9およびR10が一緒になってエキソ-メチレン基またはカルボニル基を形
    成し、さらに nは0、1または2である。]
  7. 【請求項7】 式IVで示されるビスオキシムエーテルケタール。 【化10】 [式中、R4は水素、非置換C1-C4-アルキル、またはC2-C4-アルケニル-、C2-C4-
    アルキニル-もしくはフェニル-置換メチルであり、他の置換基はそれぞれ請求項
    6で定義した通りである。]
  8. 【請求項8】 式IV’で示されるビスオキシムエーテルケタール。 【化11】 [式中、R1からR6までの置換基はそれぞれ請求項7で定義した通りである。]
  9. 【請求項9】 式Iaで示されるビスオキシムエーテルケトン。 【化12】 [式中、R1からR3までの置換基はそれぞれ請求項7で定義した通りであり、R4
    非置換C1-C4-アルキル、またはC2-C4-アルケニル-、C2-C4-アルキニル-もしくは
    フェニル-置換メチルである。]
  10. 【請求項10】 式Ia’で示されるビスオキシムエーテルケトン。 【化13】 [式中、R1からR4までの置換基はそれぞれ請求項9で定義した通りである。]
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