JP2002522883A - ブッシングコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、上部バネ（３）と、ベースバネ（２）とを含むブッシングコネクタ（１）に関し、前記上部バネは、第１の壁材（１１）と、第２の壁材（１２）と、第３の壁材（１３）と、第４の壁材とによって前記ベースバネを箱状の方法によって封入する。分割された前記第４の壁材である壁部材（１４ａ、１４ｂ）は、噛合わせることによって互いに接合される。少なくとも２つの組立タブ（２３）が、前記ブッシングコネクタ（１）の差込方向に前記壁部材（１４ａ）の前方領域と、後方領域とに形成される。他方の壁部材（１４ｂ）には、個々の組立タブ（２３）に対応する孔部（２４）が形成され、前記タブは、前記孔部を貫通し、曲折されることが可能である。前記２つの壁部材（１４ａ、１４ｂ）は、前記上部バネ（３）の全長を被い重なることによって安定性が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、バックアップバネと、ベースバネとを含むソケットコネクタに関し
、バックアップバネは、第１、第２、第３、及び分割された第４の壁により箱状
の方法でベースバネを封入し、分割された第４の壁材を互いに噛合い接合するた
め、１つの壁部材上に、少なくとも２つの接合ラグが形成され、当該接合ラグは
、ソケットコネクタの差込方向の前部及び後部領域に形成される。

【０００２】 このようなバックアップバネはＤＥ１９５ ３６ ５００ Ｃ２に示されてい
る。当該バックアップバネは加圧され、曲折した部分から造られ、２つの上部壁
部材は製造上の理由により、縦方向の溝によって互いに分離されている。上部壁
部材の１つは接合ラグを伴って形成されるが、それは、縦方向の溝の下側領域に
おいて、上部壁部材から上方に向かってクランク部位によって曲折され、縦方向
の溝を超えて、対向する上部壁部材方向に伸び、当該他方の上部壁部材を被う。
この接合ラグによる他方の上部壁部材への接合は、プラスチック成形、即ち、プ
ラスチックコールド成形及びプレスを用いた接合部位の互いに対する接合、又は
溶接又は完全に噛合い接合によって生じる。

【０００３】 ＤＥ４３ １２ ６４１ Ａ１はバックアップバネによって構成される電気的
接触ブッシングを公開しており、当該バックアップバネは製造上の理由によって
その下部壁材に縦方向の溝も有している。この分割された下部壁材は縦方向の溝
に沿って平行に伸びるアバットメントエッジを有しており、これは、接合ブッシ
ングの前部領域に配列されるというよりは、むしろフック型の形状を確立する。

【０００４】 しかしながら、このような種類の噛合い接合には、フック型の接合が強力なね
じり又はバックアップバネが機械的な負荷にさらされた場合に、解除されること
があるという欠点がある。

【０００５】 さらに、ＤＥ−ＵＭ ９２ ０１ ０４７において開示されている二重平板バ
ネコネクタは、コネクタにバックアップバネが全体として組み込まれ、同部品と
共に１つの部品を形成している。このコネクタのベース部は分割され、このよう
にして２つの接合ラグを介し、互いに安定して接合された側壁を形成する。この
接合ラグは孔部及び当該孔部にくさびで止められたあり継手状の突起を有する。

【０００６】 このタイプの接合も欠点を伴っており、これは、バックアップバネ上に強力な
機械的負荷が作用した場合に解除されることがある。

【０００７】 上述のような理由により、本発明は、まず可能な限り安定性を有する閉じた箱
形状であって、付加的な労力を消費することなく製造することができるバックア
ップバネによって示されるタイプのソケットコネクタを新しく示すことを目的と
する。

【０００８】 本発明に基づく上述の目的は、他方の壁部材がそれぞれの接合ラグに対応した
孔部を伴って形成され、当該接合ラグは孔部を貫通し、曲折されて被い、さらに
２つの壁部材によってバックアップバネの全長を被うことによって満たされる。

【０００９】 このタイプの接合は型鍛造機及び曲げ機械によって容易に提供され得る。この
ために接合ラグは、まず外部に突出するために９０°曲折される。その後、孔部
を伴う別の壁部材は曲折して、接合ラグが孔部を貫通するように、突出した接合
ラグを被う。接合ラグの上部領域を曲折して被うことによって、それらの分割さ
れた第４の壁材である両側の壁部材は互いに安定した形状で接合される。

【００１０】 この両側の壁部材がバックアップバネの全長を被うことによって、閉じた箱形
状が得られ、接合の安定性の著しい増加が達成される。上述のように被うことに
よって、上部壁材は、接合ラグの曲折部と、下部壁材との間を締付ける。この締
付けは噛合い接合に対して摩擦部分を付加する効果を有する。

【００１１】 両側の壁部材はこのようにしてバックアップバネを互いに対して縦方向及び横
方向に堅固に接合する。高い機械的な負荷、例えばねじり又はバックアップバネ
のひどい負荷に対しても危険が無く、片側の壁部材の接合を開放することが可能
となる。

【００１２】 孔部は、好ましくは上部壁材中に伸びた孔の形状によって形成される。しかし
ながら、少なくとも１つの孔部がＵ字型の孔部として、上部壁材の端子側又はコ
ネクタ側の端部に形成される場合がある。

【００１３】 伸びた孔の形状による孔部の提供によって、接合ラグが、曲折後、壁材の孔部
上で支持されるような形状に成形され得る。

【００１４】 接合ラグの変形は接合ラグの上側の１つかそれ以上のノッチを一緒にプレスす
るか、差込むことで適切に生じる。

【００１５】 ベースバネを可能な限り適切な方法で封入するために、バックアップバネと、
ベースバネとの接触領域を可能な限り大きく保つ必要がある。このため、上部壁
材において、被う領域の前部は、下部壁材と同じ厚さで有効に形成される。

【００１６】 さらに有効な実施の形態については従属項に示されている。

【００１７】 本発明は後述の図示された具体例によってさらに詳細が明示される。

【００１８】 図１及び図２には、ベースバネ２と、バックアップバネ３とから成るソケット
コネクタ１が図示されている。ソケットコネクタ１全体はコネクタ取付台５のコ
ネクタ中空部４の中に差込まれ（図４を参照）、例えば、電気接合具のソケット
容器は一列又は複数列のコネクタ中空部と共に組み立てられる。ベースバネ２は
導電体のために、例えば圧着型の端子のような端子部６を伴って形成され、さら
に、例えば接触刃のようなプラグ型のコネクタに対する接触を構築するために、
例えばＵ字型又は断面が長方形の形状をしたバネ脚ベース部８を有する接触部７
を伴って形成される。ベースバネ２のバネ脚９及び１０は、例えば上部壁材及び
長方形の断面のバネ脚ベース部８の壁部から始まり、通常のフォーク状の、又は
二重平板バネコネクタとして形成される場合があるが、さらにそれぞれのバネ脚
にも、縦方向の溝を提供することによって、複数の層板も有する場合がある。図
示されるソケットコネクタ１の場合には、バネ脚９、１０はそれぞれ４つの層板
を有している。

【００１９】 バックアップバネ３も長方形の断面であるので、これは４つの壁部１１から１
４を伴うベースバネ２の接触部７全体を箱型の方法で封入する。第１の壁材１１
は上部壁を構成し、第２及び第３の壁材１２、１３は側壁を構成し、第４の壁材
は下部壁となる。第１の壁材１１の下方領域はベースバネ２の端子部６に面して
おり、ソケットコネクタ１を接触取付台５のコネクタ中空部４の中に差込むため
の主要なロック機能としてロックフック１５が外側に曲折されている。フック１
５はその外面側の中央部において、外側に突出したバルジ１６を有し、さらにバ
ルジ１６の両側面上に凹部１７が提供される。凹部１７に起因して、ロックフッ
ク１５の表面上において相対的に鋭い端部が形成され、これはロックフック１５
がコネクタ中空部４の中においてソケットコネクタ１をより良く固定するために
役立つ。ロックフック１５の中において外側に向かったバルジ１６もコネクタ中
空部４の中におけるソケットコネクタ１の固定を行なう上で改良の提供に役立つ
。

【００２０】 この効果を提供するために、ロックフック１５はコネクタ中空部４の内部壁の
反対側に可能な限り加圧され、補強ビード１８が、第１の壁材とロックフック１
５との間の屈曲線に提供される。補強ビード１８はロックフック１５の第１の壁
材１１方向への曲折を増大させる。

【００２１】 バックアップバネ３をベースバネ２上に固定するために、バックアップバネ３
の第２及び第３の壁材１２、１３は、分岐片によって形成された褶曲ラグ１９、
２０を伴って形成され、バネ脚ベース部８の側壁の中において対応する開放部２
１、２２とかみ合う。

【００２２】 ベースバネ２及びバックアップバネ３は加圧され、曲折された金属薄板部材で
あって、これは、製造上の理由によって１つの壁材を２つに分割されたものであ
る。

【００２３】 バックアップバネ３の場合、第４の壁材１４は、２つに分割され２つの壁部材
１４ａ、１４ｂで構成される。閉じた箱状態を確保するために、壁部材１４ａ及
び１４ｂは、後述されて明示される方法で互いに接続される。

【００２４】 壁部材１４ａ及び１４ｂはバックアップバネ３の全長を被う。このように被う
ことによって、下側の壁部材１４ａ及び上側の壁部材１４ｂが形成される。下側
壁部材１４ａはその上部に形成される２つの接合ラグ２３を有しており、それは
上方に９０°曲折し、さらに上側壁部材１４ｂ中の対応する孔部２４を貫通する
。壁部材１４ａ及び１４ｂの接合を噛合わせる又は形状に合ったものにするため
に、接合ラグ２３が孔部２４を貫通した後に、もう一度９０°曲折されることに
よって、上側壁部材１４ａは、接合ラグ２３の上部の曲折されて被う領域と、下
側壁部材１４ａとの間において締付けられる。

【００２５】 接合ラグ２３の上部を曲折し、被うことにより、接合ラグ２３は側壁の開放部
２４に接するように促されて圧入される。このようにして、壁部材１４ａと１４
ｂとが互いに相対的に動く可能性が圧入することによって除かれる。圧入に付加
又は代替するものとして、曲折して被う接合ラグ２３の上側にはノッチ２５が提
供され、接合ラグがバックアップバネ３の縦方向に広げられ、さらに孔部２４の
側壁に対して加圧もされる。ノッチ２５はバックアップバネ３の縦方向に垂直に
配置されている。

【００２６】 壁部材１４ａと１４ｂを互いに接合するための２つの接合ラグ２３は実質的に
、ソケットコネクタ１の差込方向から見て下側壁部材１４ａの前部及び後部に配
置される。

【００２７】 接合ラグ２３の、ベースバネ２の端子部６に近接して配置される方はきわめて
より広い構造であって、その上側には２つ又はそれ以上のノッチ２５が提供され
る。

【００２８】 バックアップバネ３によって長方形のベースバネ２をほぼ完全に封入するため
に、上側壁部材１４ｂは下側壁部材１４ａを被っている領域の前部のクランク２
６で曲折される。

【００２９】 差込方向に面した下側の壁部材１４ａの前面において、同様に上方に９０°曲
折した付加ラグ２７が配置され、その多少広がった上部領域は、１８０°下方後
方に褶曲される。ラグ２７の上部褶曲領域はソケットコネクタ１のための極性材
２８を構成し、コネクタ取付台のコネクタ中空部中へのソケットコネクタ１の差
込時における誤りを防ぐ。ラグ２７はバックアップバネ３の縦軸から横方向には
ずれて配置されている。上部褶曲領域はバックアップバネ３の縦方向に向かって
広がっているが、それでもバックアップバネ３の縦軸から横方向にはずれて配置
される。しかしながら、図４に示されるように、コネクタ中空部４を組合わせる
ため、それはバックアップバネ３の縦方向における中央に配置される。図４の断
面図に示されるように、コネクタ取付台５のコネクタ中空部４は極性材２８のた
めの極性溝２９に対応して形成される。

【００３０】 コネクタ取付台５のコネクタ中空部４の中へのソケットコネクタ１の差込を妨
げないように、極性材２８の差込方向に対して直交する方向の大きさは、その極
性溝２９よりも小さい。

【００３１】 分割された第４の壁材１４及びバックアップバネ３の第１の壁材１１上には、
バックアップバネ３のバネ脚９、１０のため、内側に曲折したバックアップバネ
舌片３０が形成され、正確に接触領域３１の高さでバネ脚９、１０と接している
（図５参照）。

【００３２】 図３はバックアップバネ３の付加的な実施形態である。壁部材１４ａと１４ｂ
との接合は、端子部と、コネクタ側との両方に対して、２つの接合ラグ２３を介
して効果が得られ、これらは幅が等しく、ただ１つの凹部２５がそれぞれの上側
に提供されている。上側壁部材１４ａ端子側の孔部２４はＵ字型の構造である。
ロックフック１５は第１の壁材１１の端子側の端に形成され、端子部６方向に向
かって第１の壁材１１の表面から出る切込３２、３３によって造られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 分離された第の４壁材上から見たソケットコネクタの斜視図である。

【図２】 第１の壁材から見たソケットコネクタの対応図である。

【図３】 バックアップバネについての別の実施例を分離された第４の壁材上から見た斜
視図である。

【図４】 ソケットコネクタを収容するコネクタ取付台のコネクタ中空部の横断面図であ
る。

【図５】 ソケットコネクタの接触領域の部分断面図である。

【符号の説明】

１ ソケットコネクタ ２ ベースバネ ３ バックアップバネ ４ コネクタ中空部 ５ コネクタ取付台 ６ 端子部 ７ 接触部 ８ バネ脚ベース部 ９、１０ バネ脚 １１ 第１の壁材 １２ 第２の壁材 １３ 第３の壁材 １４ 第４の壁材 １４ａ、１４ｂ 壁部材 １５ ロックフック １６ バルジ １７ 凹部 １８ 補強ビード １９、２０ 褶曲ラグ ２１、２２ 開放部 ２３ 接合ラグ ２４ 孔部 ２５ ノッチ ２６ クランク ２７ 付加ラグ ２８ 極性材 ２９ 極性溝 ３０ バックアップバネ舌片 ３１ 接触領域 ３２、３３ 切込

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソケットコネクタ（１）は、バックアップバネ（３）と、ベ
   ースバネ（２）とから成り、前記バックアップバネ（３）は、前記ベースバネ（
   ２）を、第１の壁材（１１）と、第２の壁材（１２）と、第３の壁材（１３）と
   、第４の壁材（１４）とにより、第４の壁材（１４）の壁部材（１４ａ、１４ｂ
   ）を互いに噛合うように接合するための少なくとも２つの接合ラグ（２３）を用
   いて箱状の方法で封入し、前記接合ラグは前記ソケットコネクタ（１）の差込方
   向から見て前記壁部材（１４ａ）の前部及び後部に配置されるソケットコネクタ
   （１）であって、他方の前記壁部材（１４ｂ）には、それぞれの接合ラグ（２３
   ）に対応する孔部（２４）が形成され、前記接合ラグ（２３）は前記孔部（２４
   ）を貫通し、曲折されて被い、前記２つの壁部材（１４ａ、１４ｂ）は前記バッ
   クアップバネ（３）の全長において重なることを特徴とするソケットコネクタ。
2. 【請求項２】 前記バックアップバネ（３）の前記壁部材（１４ａ、１４ｂ
   ）の前記重なりによって下側壁部材（１４ａ）及び上側壁部材（１４ｂ）が形成
   され、前記接合ラグ（２３）は前記下側壁部材（１４ａ）上に形成され、前記孔
   部（２４）は前記上側壁部材（１４ｂ）上に形成される請求項１に記載のソケッ
   トコネクタ。
3. 【請求項３】 前記上側壁部材（１４ｂ）中に伸びる孔として少なくとも１
   つの孔部（２４）が形成される請求項２に記載のソケットコネクタ。
4. 【請求項４】 前記上側壁部材（１４ｂ）における端子側又はコネクタ側上
   のＵ字型の孔部（２４）として、少なくとも１つの孔部（２４）が形成されるこ
   とを特徴とする請求項２に記載のソケットコネクタ。
5. 【請求項５】 前記接合ラグ（２３）は曲折され被った後、前記孔部（２４
   ）の前記壁部上で支持されるように変形されることを特徴とする請求項１乃至４
   のいずれかに記載のソケットコネクタ。
6. 【請求項６】 前記接合ラグ（２３）の前記変形は前記接合ラグ（２３）の
   上側にある１つかそれ以上のノッチ（２５）による圧着又は誘導によって生じる
   請求項５に記載のソケットコネクタ。
7. 【請求項７】 前記バックアップバネ（３）の縦方向に伸びるロックフック
   （１５）が、前記第１の壁材（１１）から切抜かれ、外側に曲折された請求項１
   乃至６のいずれかに記載のソケットコネクタ。
8. 【請求項８】 前記上側壁部材（１４ｂ）は前記被っている領域の前方にお
   いて、前記下側壁部材（１４ａ）の材料の厚さのクランク（２６）を有する請求
   項２乃至７のいずれかに記載のソケットコネクタ。
9. 【請求項９】 前記下側壁部材（１４ａ）は極性材（２８）で形成される請
   求項２乃至８のいずれかに記載のソケットコネクタ。
10. 【請求項１０】 前記ベースバネ（２）上に前記バックアップバネを据付け
    るために、前記バックアップバネ（３）の前記対向する第２及び第３の壁材（１
    ２，１３）上に褶曲ラグ（１９、２０）が形成され、前記褶曲ラグは、内側に曲
    折されて取付けられ、前記ベースバネ（２）上の対応する開放部（２１、２２）
    に係合する請求項１乃至９のいずれかに記載のソケットコネクタ。