JP2002520420A - 部位特異的キラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチド - Google Patents

部位特異的キラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチド

Info

Publication number
JP2002520420A
JP2002520420A JP2000560140A JP2000560140A JP2002520420A JP 2002520420 A JP2002520420 A JP 2002520420A JP 2000560140 A JP2000560140 A JP 2000560140A JP 2000560140 A JP2000560140 A JP 2000560140A JP 2002520420 A JP2002520420 A JP 2002520420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyl
compound
protected
nucleoside
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2000560140A
Other languages
English (en)
Inventor
クック,フィリップ・ダン
マノハラン,ムティア
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ionis Pharmaceuticals Inc
Original Assignee
Isis Pharmaceuticals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isis Pharmaceuticals Inc filed Critical Isis Pharmaceuticals Inc
Publication of JP2002520420A publication Critical patent/JP2002520420A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom

Abstract

(57)【要約】 野性型核酸の活性を模倣及び/又はモジュレートする、新規なキラル化合物を開示する。一般に、これらの化合物は、5’末端と3’末端のヌクレオシド間結合がキラル的にSpであり、内部ヌクレオシド間結合がキラル的にRpであるホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連出願へのクロスリファレンス 本特許出願は、“修飾ヌクレオチド間結合を有するホスホロチオエート・オリ
ゴヌクレオチド”なる名称の出願第09/115,027号(1998年7月1
4日出願)(これの内容は本明細書にその全体で援用される)の一部継続出願で
ある。
【0002】発明の分野 本発明は、治療薬(therapeutics)、診断薬(diagnostics)のために及び研究試
薬として有用であるヌクレアーゼ耐性ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチド
の設計及び合成に関する。ヌクレオシド間結合の全てがキラルであるホスホロチ
オエート・オリゴヌクレオチドが提供される。このような化合物はヌクレアーゼ
分解に耐性であり、DNA及びRNAの活性をモジュレートすることができる。
【0003】発明の背景 たいていの疾患状態を包含する、多細胞生物におけるたいていの身体状態はタ
ンパク質によって影響を受けることは周知である。このようなタンパク質は、直
接作用するか、それらの酵素機能若しくは他の機能を介して作用するかいずれで
あっても、動物及びヒトにおける多くの疾患と調節機能に大きな割合で寄与する
。疾患状態に関して、古典的な治療学は、このようなタンパク質の疾患誘発機能
又は疾患強化機能を緩和しようと試みて、このようなタンパク質との相互作用に
一般に集中している。新しい治療アプローチでは、このようなタンパク質の実際
の産生をモジュレートすることが望ましい。タンパク質の産生を妨害することに
よって、最小の副作用で最大の治療効果を得ることができる。それ故、好ましく
ないタンパク質形成をもたらす遺伝子発現を妨害する又は他のやり方でモジュレ
ートすることが、このような治療アプローチの一般的な目的である。
【0004】 遺伝子発現を阻害するための1つの方法は、オリゴヌクレオチド、特に特定の
ターゲット・メッセンジャーRNA(mRNA)配列に相補的であるオリゴヌク
レオチドの使用による方法である。幾つかのオリゴヌクレオチドがこのような使
用のために現在臨床試験を受けている。ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチ
ドは、抗ウイルス剤としての使用を含めて、種々な疾患状態に対するヒト臨床試
験において治療薬として現在用いられている。
【0005】 例えば、タンパク質の間接的及び直接的の両方の調節剤としての使用の他に、
オリゴヌクレオチドは診断試験にも用途を見出している。このような診断試験は
生物学的流体、組織、無傷の細胞又は単離細胞成分を用いて実施することができ
る。遺伝子発現の阻害に関しては、診断用途は、オリゴヌクレオチドが核酸の相
補鎖とハイブリダイズできることを利用する。ハイブリダイゼーションは、Wa
tson−Crick及び/又はHoogsteen塩基対を介したRNA又は
DNAへのオリゴマー化合物の配列特異的水素結合である。このような塩基対の
塩基は相互に相補的であるといわれる。
【0006】 オリゴヌクレオチドは研究試薬としても広く用いられる。これらは多くの他の
生物学的分子の機能を理解するために並びに他の生物学的分子の製造に有用であ
る。例えば、PCR反応にプライマーとしてオリゴヌクレオチドを用いることは
、拡大する営利的産業を生じている。PCRは商業的実験室及び研究実験室の頼
みのつなになっており、PCRの用途は増加している。例えば、PCRテクノロ
ジーは現在、法的、古生物学的、進化的研究及び遺伝的カウンセリングの分野に
用途を見出している。商業化は、分子生物学的に訓練されていない要員をPCR
の適用において助成するキットの開発を生じている。天然と合成の両方のオリゴ
ヌクレオチドがこのようなPCRテクノロジーにプライマーとして用いられる。
【0007】 オリゴヌクレオチドは他の実験室方法にも用いられる。これらの用途の幾つか
はMolecular Cloning,A Laboratory Manu
al、第2版,J.Sambrook等編集,Cold Spring Har
bor Laboratory Press,1989;及びCurrent
Protocols In Molecular Biology,F.M.A
usubel等編集,Current Publications,1993の
ような、一般実験室マニュアルに述べられている。このような用途は、抗体とオ
リゴマー化合物とによる発現ライブラリーのスクリーニング、DNA配列決定、
ポリメラーゼ連鎖反応によるDNAのin vitro増幅、及びクローン化D
NAの位置指定突然変異誘発における合成オリゴヌクレオチドプローブとしての
使用を包含する。Molecular Cloning,A Laborato
ry Manual(上記文献)の第2巻参照。Current Protoc
ols In Molecular Biology(上記文献)の第2巻にお
ける“DNA−タンパク質相互作用とポリメラーゼ連鎖反応”も参照のこと。
【0008】 診断薬における及び研究試薬としてと治療的存在としてのオリゴヌクレオチド
の有用性を高めるために、多くの化学的修飾がオリゴヌクレオチド中に導入され
ている。このような修飾はターゲット鎖への結合を高めるため(即ち、融点、T
mを高めるため)、オリゴヌクレオチド若しくはオリゴヌクレオチド−ターゲッ
ト複合体の同定を容易にするため、細胞透過性を高めるため、オリゴヌクレオチ
ドの構造若しくは活性を分解若しくは妨害するヌクレアーゼ及び他の酵素に対し
て安定にするため、ターゲットにひと度配列特異的に結合したものにある形式の
破壊(停止イベント)を与えるために、及びオリゴヌクレオチドの薬物動態的性
質を改良するために設計された修飾を包含する。
【0009】 多くの細胞ターゲットを阻害するために、オリゴヌクレオチドの相補性が利用
されている。相補性オリゴヌクレオチドは一般にアンチセンス・オリゴヌクレオ
チドであると説明される。これらの研究の結果を述べた種々なレビューがPro
gress In Antisense Oligonucleotide T
herapeutics,Crooke,S.T.とBennett,C.F.
、Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.,1996,36
,107−129を含めて、発表されている。これらのオリゴヌクレオチドは強
力な研究ツール及び診断薬であることが実証されている。効果的であることが判
明しているある一定のオリゴヌクレオチドは、現在ヒト臨床試験に用いられてい
る。
【0010】 他の治療薬と同様に、オリゴヌクレオチドの薬理学的活性は、特定の細胞内タ
ーゲットにおけるこれらの作用剤の有効濃度に影響する多くの要因に依存する。
オリゴヌクレオチドに対する1つの重要な要因は、ヌクレアーゼの存在下での種
の安定性である。非修飾天然生成オリゴヌクレオチドはヌクレアーゼによって迅
速に分解されるので、これらが有用な治療薬であるとは考えられない。非修飾オ
リゴヌクレオチドのリン酸バックボーン(phosphate backbone)を修飾するための
利用可能な方法の限定は、アンチセンス・オリゴヌクレオチド診断薬及び治療薬
のためにヌクレアーゼ耐性と、充分なハイブリダイゼーション性質とを与える他
の修飾方法の絶えず、長い間感じられた必要性を生じている。
【0011】 ホスホロチオエート修飾バックボーンを有するオリゴヌクレオチドは非常に多
くのターゲットに対して治療効果を示している。この成功はある程度は、天然生
成ホスホジエステル・バックボーンに比べて、ホスホロチオエート・バックボー
ンの大きいヌクレアーゼ耐性によるものである。ホスホロチオエート結合は、ホ
スホジエステル結合とは異なり、2種類のエナンチオマー:RpとSpを有する
。3’−Rp結合がHUVEC細胞のサイトゾル中で少なくとも1種類のエキソ
ヌクレアーゼに対して不安定であることが判明している(Kiziolkiew
icz等,Nucleosides and Nucleotides,199
7,16巻、1677−1682)。Kiziolkiewicz等,Anti
sense Nucleic Acid Drug Dev.,1997,7,
43−48;Kiziolkiewicz,Maria,Gendaszews
ka,Edyta,Maszewska,Maria,Stability o
f Stereoregular Oligo(nucleoside pho
sphorothioate)s in Human cells;Diast
ereoselectivity of Cellular 3’−Exonu
clease,Nucleosides Nucleotides 1997,
16(7−9)1677−1682も参照のこと。
【0012】 薬物としてのオリゴヌクレオチドの特定の特徴は、それらがin vivoで
有効であるほど充分に長く安定でなければならないことである。その結果、多く
の研究が、オリゴヌクレオチド治療薬の特異的結合性を維持しながら、オリゴヌ
クレオチド治療薬の安定性を強化することに集中している。最近、幾つかのグル
ープが、キラル・ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチド類似体がターゲット
RNAに対する強化された結合性(Rp異性体)と、エキソヌクレアーゼに対す
る顕著な安定化(Sp異性体)とを有することを報告している(Kiziolk
iewicz等,Antisense Nucleic Acid Drug
Dev.,1997,7,43−48;Burgers等,J.Biol.Ch
em.1979,254,6889−93;及びGriffiths等,Nuc
leic Acids Research,1987,15,4145−62)
【0013】 現在、P−キラル・オリゴヌクレオチドを大規模に製造する方法は存在しない
。現在の方法は、キラル構築ブロックの立体異性体の合成とクロマトグラフィー
単離を包含する(Stec等,Angew.Chem.Int.Ed.Engl
.,1994,33,709;Stec等,J.Am.Chem.Soc.,1
995,117,12019;及びStec WJ.,Protocols f
or Oligonucleotides and Analogs:Synt
hesis and Properties,Sudhir Agrawalに
よって編集,63−80頁(1993、Humana Pressとこれに引用
された参考文献)。この方法はシントンの非立体特異的合成という欠点を有する
。最近、Justと共同研究者は、ジヌクレオチド・ホスホロチオエートトリエ
ステルを97%eeで形成するためのキラル補助剤(chiral auxiliary)の使用を
提示している(Wang,JC.とJust G.,Tetrahedron
Letters,1997,38,705−708)。しかし、リンにおけるキ
ラル補助保護基を除去することの困難さが報告されている。この方法は便利な大
規模自動化合成に関してまだ検討されていない。
【0014】 ペンタデカマー5’−d(AGATGTTTGA GCTCT)−3’の立体
規則的ホスホロチオエート類似体がオキサチアホスホラン方法によって合成され
ている(Koziolkiewicz等,Nucleic Acids Res
.,1995,23,5000−5005)。この場合に、ヌクレアーゼP1に
よる、及びこれとは独立的に、蛇毒ホスホジエステラーゼによる酵素分解を用い
てジアステレオマー純度が判定された。ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチ
ド(PS−オリゴ)と対応する相補的ペンタデカリボヌクレオチド(pentadecarb
onucleotide)とによって形成されたDNA−RNAハイブリッドが細菌RNアー
ゼHによって処理された。[全て−Rp]配置のPS−オリゴを含有するDNA
−RNA複合体は、[全て−Sp]カウンターパート又はいわゆるペンタデカ(
ヌクレオシド・ホスホロチオエート)のジアステレオマーのランダム混合物のい
ずれかを含有するハイブリッドと比べて、ペンタデカリボヌクレオチドのRNア
ーゼH依存性分解をより受けやすいことが判明した。RNアーゼH作用のこの立
体依存性は、これらのホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドとハイブリダイ
ズしたポリリボヌクレオチド(475nt)に関しても観察された。PS−オリ
ゴ−RNAハイブリッドの溶融試験の結果は、[全て−Sp]−オリゴ(ヌクレ
オシド・ホスホロチオエート)又はジアステレオマーのランダム混合物によって
形成された低い安定性のヘテロダイマーと比べて、オリゴリボヌクレオチドと[
全て−Rp]−オリゴ(ヌクレオシド・ホスホロチオエート)との間に形成され
たヘテロダイマーの高い安定性の見地から、観察された立体鑑別の合理化を可能
にした。
【0015】 (S)−1−(インドル−2−イル)−プロパン−2−オールをキラル補助剤
として用いて、ジヌクレオチド・ホスホロチオエートトリエステルを97%ee
で形成した(Wang等,Tetrahedron Lett.,1997,3
8,705−708)。
【0016】 キラル補助剤としてヒドロキシ(インドリル)ブチロニトリルIを用いて、>
98%のジアステレオマー過剰によるジヌクレオチド・ホスホロチオエートの立
体選択性調製が報告されている(Wang等,Tetrahedron Let
t.,1997,38,3797−3800)。
【0017】 1,2−O−シクロペンチリデン−5−デオキシ−5−イソプロピルアミノ−
D−キシロフラノースとそのエナンチオマーをキラル補助剤として用いて、それ
ぞれSp及びRpジチミジン・ホスホロチオエートを98%ジアステレオマー過
剰で、触媒としてホスホロアミダイト・メトドロギース(phosphoramidite metho
dologies)と2−ブロモ−4,5−ジシアノイミダゾールを用いて形成した(J
in等,J.Org.Chem.,1998,63,3647−3654)。
【0018】 原核DNAポリメラーゼとオリゴヌクレオチド鋳型/プライマーとを用いて、
オリゴヌクレオチド・ホスホロチオエートを合成した(Lackey等,Bio
technol.Lett.,1997,19,475−478)。この方法は
DNAポリメラーゼと鋳型/プライマーとの回収を容易にし、ミリグラム規模で
は成功である。したがって、ヒト免疫不全ウイルスゲノムのエキソン7における
配列と相補的なオリゴヌクレオチド(GPs0193)の合成を特定するように
、再使用可能な鋳型/プライマーが設計された。dNTPS(Rp+Sp)基質
を用いたDNAポリメラーゼによる3’−末端の伸長は、キラル純粋な(Rp)
立体化学を有する指定オリゴヌクレオチド・ホスホロチオエートを生成した。こ
の生化学的合成は(自動化固相合成の24時間に比べて)60分間以内に本質的
に完成して、<5%の中間長さオリゴヌクレオチド生成物を生じ、これは各ヌク
レオチドの添加に関する>99.7%の段階的収率に対応した。
【0019】 ホスホロチオエート・オリゴデオキシリボヌクレオチドを2つの明確な三重ら
せんモチーフ中の二重らせんDNAを認識するそれらの能力に関して試験した(
Hacia等,Biochemistry,1994,33,5367−536
9)。ホスホロチオエート又は立体規則性(全て−Rp)ホスホロチオエート結
合のジアステレオマー混合物を含有するプリン富化オリゴヌクレオチドは、対応
する天然ホスホジエステル・オリゴヌクレオチドのアフィニティと同様なアフィ
ニティで三重らせん複合体を形成することが判明している。これとは対照的に、
ジアステレオマー性又は立体規則性(全てRp)結合の混合物を含有するピリミ
ジン富化ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドは測定可能なアフィニティに
よって二重らせんDNAに結合しない。これらの観察は三重らせん構造と生物学
的用途に関して意味を有する。
【0020】 立体規則性(全てRp)オリゴデオキシリボヌクレオチド・ホスホロチオエー
トの合成のために酵素によるプロトコールが確立されている。25マーオリゴデ
オキシヌクレオチド・ホスホロチオエートが合成されて、生物物理的及び生化学
的性質に関して研究されている(Tang等,Nucleosides and
Nucleotides,1995,14,985−990)。
【0021】 HUVEC(ヒト臍静脈内皮細胞)におけるオリゴ(ヌクレオシド・ホスホロ
チオエート)(PS−オリゴ)の安定性が研究されている(Koziolkie
wicz等,Nucleosides and Nucleotides,19
97,16,1677−1682)。HUVECのサイトゾル画分は、天然及び
PS−オリゴマーの分解の原因である3’−エキソ−核分解活性(nucleolytic a
ctivity)を有する。酵素はRp特異性である、即ち、この酵素はリン原子におけ
るRp配置のヌクレオチド間ホスホロチオエート機能(function)を開裂するが、
Sp配置を開裂しない。
【0022】 オキサチアホスホラン方法によって合成された立体規則性オリゴデオキシリボ
ヌクレオシド・ホスホロチオエート(PS−オリゴ)の酵素加水分解が、それら
のジアステレオマー純度の判定に用いられている(Koziolkiewicz
等,Antisense Nucleic Acid DrugDev.,19
99,9,171−181)。このために、確立されたジアステレオ選択性を有
する2種類の周知酵素、ヌクレアーゼP1と蛇毒ホスホジエステラーゼ(svP
DE)が用いられている。しかし、svPDEの幾つかの不利益な性質のために
、他の[Rp]特異的エンドヌクレアーゼの探索が行われた。Serratia
marcescensから単離された細胞外細菌エンドヌクレアーゼはPS−
オリゴを基質として受容し、[Rp]配置のホスホロチオエート結合を加水分解
するが、ヌクレオチド間[Sp]−ホスホロチオエートはその作用に対して耐性
である。異なる配列の非修飾オリゴヌクレオチドとホスホロチオエート・オリゴ
ヌクレオチドを用いて行われた開裂実験は、Serratiaヌクレアーゼが以
前に報告されたよりもオリゴデオキシリボヌクレオチドの認識と加水分解により
選択的であることを実証している。酵素によって示される基質特異性は開裂部位
におけるヌクレオチド配列によってのみでなく、隣接配列の長さと塩基配列によ
っても影響される。Serratiaヌクレアーゼは立体的に画定された(stere
odefined)ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドのジアステレオマー純度の分
析に有用でありうるが、その配列優先性のために、svPDEと共にこの酵素を
用いることが信頼性を高める。
【0023】 全てのDNAバックボーン結合の立体規則性Rp−ホスホロチオエート修飾を
含有するDNA/RNAハイブリッドの第1NMR溶液構造が提示されている。
酵素合成ホスホロチオエートDNAオクタマー(全て−Rp)−d(GCGTC
AGG)とその相補的RNAr(CCUGACGC)との複合体はA−形ファミ
リー内に総合コンフォーメーションを有した(Bachelin等,Nat.S
truct.Biol.,1998,5,271−276)。DNA鎖のたいて
いのらせんパラメーターと糖パッカーとはA−形とB−形との中間の値を想定す
る。同じ配列の非修飾DNA/RNAハイブリッドとの密接な構造類似性は、天
然複合体と硫黄置換複合体の両方がRNアーゼHによって認識され、消化される
ことができる理由を説明することができる。
【0024】 新たなモノマー、5’−O−DMT−デオキシリボヌクレオシド 3’−O−
(2−チオ−“スピロ”−4,4−ペンタ−メチレン−1,3,2−オキサチア
ホスホラン)類を作製して、オキサチアホスホラン・アプローチによるPS−オ
リゴの立体制御合成(stereo-controlled synthesis)に用いた(Stec等,J
.Am.Chem.Soc.,1998,120,7156−7167)。これ
らのモノマーとそれらの2−オキソ類似体を、ホスフェート及びP−立体画定(P
-stereo-defined)ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を有する“キメラ”
構築体(PS/PO−オリゴ)の合成に用いた。単一カップリング工程の収率は
約92〜95%であり、生じたオリゴマーは核酸塩基−及び糖−ホスホロチオエ
ート・バックボーン修飾を有さない。熱解離研究は、[Rp]−、[Sp]−又
は[混合]−PS/PO−T10と、各鋳型に対するdA12、dA30又はポ
リ(dA)とによって形成されたヘテロ二重らせん(duplex)に関して、融点並び
に解離プロセスのGibbs自由エネルギーは実際に等しい。オキサチアホスホ
ラン・モノマーの1つの結晶組織学的分析に由来する立体化学的証拠は オキサチアホスホラン開環縮合の機構へのペンタコーディネート中間体の関与を
強力に支持する。
【0025】 5’−O−DMT−2’−O−TBDMS−リボヌクレオシド−3’−O−(
2−チオノ−1,3,2−オキサチアホスホラン)類の別々のジアステレオマー
の、3’−酸素を介して固体サポートに結合した2’−TBDMSi−保護リボ
ヌクレオシドによるDBU−補助1,3,2−オキサチアホスホラン開環縮合は
96〜100%立体特異性によって生じ、脱保護後に、[Rp]−又は[Sp]
−ジリボヌクレオシド3’,5’−ホスホロチオエートI(B=アデニン、シト
シン、グアニン、ウラシル)を65〜97%収率で生成する(Sierzcha
−la等,J.Org.Chem.,1996,61,6713−6716)。
カップリング時間又はDBU濃度を高めることによって、これらの収率を改良す
る試みは不成功であった。ダイマー(I)のリンにおける絶対配置は、立体特異
性ヌクレアーゼ、蛇毒PDE又はヌクレアーゼP1による処理によって定められ
た。ヌクレアーゼP1による下記ダイマーの[Rp]−対[Sp]−ジアステレ
オマーの識別は、ジデオキシリボヌクレオシド3’、5’−ホスホロチオエート
に関して観察されたよりも非常に不充分(much less profound)である。
【化17】
【0026】 ジアステレオマー的に純粋な5’−O−DMT−ヌクレオシド3’−O−(2
−チオ−1,3,2−オキサチアホスホラン)(B=T、Adebz、Cytb
z)を立体規則性ホスホロチオエートの合成に用いた(Stec等,J.Am.
Chem.Soc.,1995,117,12019−12029)。オキサチ
アホスホラン開環縮合は強有機塩基、好ましくはDBUの存在を必要とする。単
一カップリング工程の収率は約95%であり、生じたS−オリゴは核酸塩基−及
び糖−ホスホロチオエート・バックボーン修飾を有さない。生成物のジアステレ
オマー的純度を、ヌクレアーゼP1と、蛇毒ホスホジエステラーゼとSerra
tia marcescensエンドヌクレアーゼとの混合物とによるジアステ
レオ選択性分解に基いて評価した。ヘテロ二重らせんホスホロチオエート/DN
Aとホスホロチオエート/RNAの熱解離研究は、これらの安定性は立体化学依
存性及び配列依存性であることを示した。
【化18】
【0027】 四員環状硫黄化合物は動力学的及び熱力学的に形成されやすい化合物であるこ
とが、既に報告されている(Eliel等,J.Am.Chem.Soc.,1
985,107,2946−2952)。p−置換3−(アリールチオ)−3−
メチル−1−Bu トシレートのK及びKsに関するHammett LFER
と、生成物比率に対する溶媒及び塩効果とを含めた生成物研究と速度研究との組
み合わせは、分枝鎖3−(アルキルチオ)及び(3−アリールチオ)プロピルト
シレートの加溶媒分解における近接性補助が真実であり、顕著なThorpe−
Ingold効果が明らかであることを実証する。この観察は、発明者らにキラ
ル・ホスホロチオエートを合成するためのキラル補助剤として図2〜7に示した
化合物を設計させた。同様な刊行物において、非環状アルコキシ置換p−トルエ
ンスルホネートの加溶媒分解における酸素の隣接基関与が例示されている(El
iel等,J.Org.Chem.1985,50,2707−2711)。P
hCH2OCRR1CR2R3CHR4OTs(R=Me、R1〜R4=H;R
=R1=Me,R2〜R4=H;R=R1=R4=Me,R2=R3=H;R=
R1=R3=R4=H,R2=Me;R=R1=R4=H,R2=R3=Me;
Ts=O2SC64Me−p)のメタノリシスは部分的転位を伴って進行して、
2−又は3−位置にジェミナル(geminal)Me基(R2=R3=Me又はR=R
1=Me)が存在するときにのみ、隣接基関与を生じる。
【0028】 “環化に対する新たなgem−及びvic−2置換基効果”なるタイトルの最
近のレビュー文献(Jung,Michael,E.,Synlett,199
9,843−846)では、環化に対する幾つかの新たなgem−2置換基効果
の概要が説明される、例えば、gem−ジアルコキシ、−ジカルボアルコキシ及
び−ジチオアルコキシ効果が発見されている。さらに、かれらは新たな近接2置
換基効果をも観察している。ラジカル環化に対するケタールの新規な環サイズ効
果は研究されている。同じ著者による同様な文献では、ブロモアルケンと五員ケ
タールI(R=Br、n=1)との、水素化トリブチルスズによる反応が非環状
生成物I(R=H,n=1)のみを生成し、対応ブロモアルケンと六員ケタール
I(R=Br、n=2)との反応は、新規なケタール環サイズ効果で、シクロブ
タンIIの良好な収率を生じた。さらに、gem−ジカルボアルコキシ効果はこ
れらの系において有効であった、例えばブロモアルケントリエステル、(E)−
MeO2CCH:CHCH2C(CO2Et)2CH2OC(:S)OPhの環化は
シクロブタンIIIの妥当な収率を生じた。
【化19】
【0029】 この理論によると、構造3、8、14、18,20及び25の全てはジェミナ
ル2置換基を有する。四員環状チオ化合物の同時形成を伴ってキラルホスホロチ
オエートを合成するためのこの概念の使用は新規である。
【0030】 3’−末端にキラルSpホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を有するオ
リゴヌクレオチドは国際出願WO99/05160(PCTによって1999年
2月4日公開)に開示されている。
【0031】発明の概要 本発明は、治療薬、診断薬及び研究試薬として有用であるヌクレアーゼ耐性ホ
スホロチオエート・オリゴヌクレオチドを提供する。好ましい実施態様では、本
発明は複数個の共有結合ヌクレオシドを含むオリゴマー化合物であって、 式:
【化20】 [式中、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル、保護されたヒドロキシル
、固体サポートへの共有結合、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、オリゴヌクレオチド、コンジュゲート基、又は5’若しくは3’−置換基で
あり;各SpはキラルSpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合であり;各
Lpは独立的にキラルRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合、ラセミホ
スホロチオエート・ヌクレオシド間結合、又はキラルホスホロチオエート・ヌク
レオシド間結合以外のヌクレオシド間結合であり;各nとmは独立的に1〜10
0であり;各pは0〜100であり;この場合、n、m及びpの合計は3〜約2
00である;各Nuは独立的に式:
【化21】 (式中、Bxは複素環式塩基部分であり;R1はH、ヒドロキシル、保護された
ヒドロキシル、2’−置換基若しくは保護された2’−置換基である)を有する
]で示される前記オリゴマー化合物を提供する。
【0032】 幾つかの好ましい実施態様では、各R1はH又はヒドロキシルである。他の好
ましい実施態様では、R1はC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−アル
キルであり、2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルがさらに好ましい
【0033】 幾つかの好ましい実施態様では、各Nuは独立的にアデノシン、グアノシン、
ウリジン、5−メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンであ
る。 幾つかのさらに好ましい実施態様では、pは1又は2である。他のより好まし
い実施態様では、nとpはそれぞれ1であり、mは3〜約20である。
【0034】 幾つかの好ましい実施態様では、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル
又は保護されたヒドロキシルである。他の好ましい実施態様では、各LpはRp
ホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合である。さらに他の好ましい実施態様
では、少なくとも1つのLpはラセミホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合
である。さらに他の好ましい実施態様では、少なくとも1つのLpは、キラルホ
スホロチオエート・ヌクレオシド間結合以外のヌクレオシド間結合である。
【0035】 幾つかの好ましい実施態様では、R1はH、ヒドロキシル及び保護されたヒド
ロキシル以外の2’−置換基又は保護された2’−置換基である。
【0036】 本発明はまた、式:
【化22】 [式中、Bxは複素環式塩基部分であり、R4はヒドロキシル保護基であり、R1 はH、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル、2’−置換基又は保護された2
’−置換基であり、R2はSpキラル補助基である]で示される化合物を提供す
る。
【0037】 幾つかの好ましい実施態様では、キラル補助基は式I、II、III、IV、
V又はVI:
【化23】 のいずれかで示される。
【0038】 他の好ましい実施態様では、Bxはアデノシン、グアノシン、ウリジン、5−
メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである。 他の好ましい実施態様では、各R1はH又はヒドロキシルである。さらに他の
好ましい実施態様では、R1はC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−ア
ルキルであり、2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルがさらに好まし
い。
【0039】 幾つかの好ましい実施態様では、少なくとも1つのR1は2’−O−メトキシ
エチル又は2’−O−メチルがである。他の好ましい実施態様では、R1は、H
、ヒドロキシル及び保護されたヒドロキシル以外の2’−置換基又は保護された
2’−置換基である。
【0040】 本発明はさらに、本発明の1種類以上の化合物と、許容される製薬的キャリヤ
ーとを含む薬剤組成物を提供する。
【0041】 本発明はさらに、式:
【化24】 [式中、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル、保護されたヒドロキシル
、固体サポートへの共有結合、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、オリゴヌクレオチド、コンジュゲート基、又は5’若しくは3’−置換基で
あり;各SpはSpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合であり;各Lpは
独立的にRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合、ラセミホスホロチオエ
ート・ヌクレオシド間結合、又はキラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結
合以外のヌクレオシド間結合であり;各nとmは独立的に1〜100であり;各
pは0〜100であり;この場合、n、m及びpの合計は3〜約200である;
各Nuは独立的に式:
【化25】 (式中、Bxは複素環式塩基部分であり;R1はH、ヒドロキシル、保護された
ヒドロキシル、2’−置換基若しくは保護された2’−置換基である)を有する
]で示されるオリゴマー化合物の製造方法であって、 (a)式:
【化26】 [式中、R4は不安定なヒドロキシル保護基であり、R3は固体サポートへの共有
結合である]で示される化合物を用意する工程と; (b)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
ロキシル基を形成する工程と; (c)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化27】 [式中、R2はSpキラル補助基である]で示される他の化合物と、縮合試薬と
によって任意に処理して、伸長された(extended)化合物を形成する工程と; (d)工程(b)と(c)とを任意に繰り返す工程と; (e)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化28】 [式中、R5はRpキラル補助基又は活性化リン基である]を有する化合物と縮
合試薬とによって処理して、さらに伸長された化合物を形成する工程と; (f)工程(e)と(f)とを任意に繰り返して、さらにヌクレオシドを加える
工程と; (g)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
ロキシル基を形成する工程と; (h)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化29】 [式中、R2はSpキラル補助基である]を有する化合物と縮合試薬とによって
処理して、保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と; (i)工程(h)と(i)とを任意に繰り返して、追加のヌクレオシドを加える
ことによって、さらなる保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と を含む前記方法を提供する。
【0042】 好ましくは、この方法は工程(i)の生成物を脱ブロックする工程をさらに含
む。 本発明の方法の幾つかの好ましい実施態様では、Spキラル補助基は式I、I
I若しくはIII:
【化30】 のいずれか、又は式IV、V若しくはVI:
【化31】 のいずれかを有する。
【0043】 本発明の方法のより好ましい実施態様は、キャッピング剤による処理を含む、
1つ以上のキャッピング工程をさらに含む。このようなキャッピング工程が、カ
ップリング工程後に、例えば工程c、d、e、f、h及び/又はiの1つ以上の
後に行われることが好ましい。
【0044】 幾つかの好ましい実施態様では、本発明の方法はさらに1つ以上の酸化工程を
含み;前記酸化工程は酸化剤による処理を含む。幾つかの好ましい実施態様では
、 このような酸化工程はカップリング工程後に、例えば工程c、d、e、f、h及
び/又はiの1つ以上の後に行われる。
【0045】 本発明の方法の幾つかの好ましい実施態様では、前記不安定なヒドロキシル保
護基がジメトキシトリチル、モノメトキシトリチル、トリチル又は9−フェニル
−キサンテンである。本発明の方法のさらに好ましい実施態様では、前記複素環
式塩基部分がプリン又はピリミジンであり、前記プリン又はピリミジンは好まし
くは独立的にアデノシン、グアノシン、ウリジン、5−メチルウリジン、シチジ
ン、5−メチルシチジン又はチミンである。
【0046】 本発明の化合物及び方法の幾つかの好ましい実施態様では、n、m及びpの合
計は5〜約50であり、より好ましくは8〜約30であり、さらにより好ましく
は10〜約25である。 本発明の方法のさらに好ましい実施態様では、T1とT2とは独立的にヒドロキ
シル又は保護されたヒドロキシルである。 本発明の方法のなお、さらに好ましい実施態様では、各LpはRpホスホロチ
オエート・ヌクレオシド間結合である。
【0047】 本発明の方法のなお、さらに好ましい実施態様では、少なくとも1つのLpは
ラセミホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合である。 本発明の方法の幾つかのより好ましい実施態様では、nとpがそれぞれ1であ
り、mは3〜約20である。他の幾つかの好ましい実施態様では、nとpはそれ
ぞれ2であり、mは3〜約20である。
【0048】 他の好ましい実施態様では、pは0である。 幾つかの好ましい実施態様では、少なくとも1つのR1はH、ヒドロキシル及
び保護されたヒドロキシル以外の2’−置換基又は保護された2’−置換基であ
る。 他の好ましい実施態様では、活性化リン基はホスホロアミダイト、H−ホスホ
ネート又はリン酸三エステルである。
【0049】 さらに他の好ましい実施態様では、固体サポートへの共有結合はサルコシニル
−スクシノニル・リンカーである。 他の好ましい実施態様では、式:
【化32】 [式中、R62はH又はヒドロキシル保護基であり;R1はH、ヒドロキシル、保
護されたヒドロキシル、2’‐置換基又は保護された2’‐置換基であり;Bは
複素環式塩基部分であり;R62は式I〜VI:
【化33】 から選択されるキラル補助基である]で示される化合物を提供する。
【0050】 本発明によると、さらに、式:
【化34】 [式中、qは0〜約50であり;R62はH又はヒドロキシル保護基であり;R1
はH、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル、2’‐置換基又は保護された2
’‐置換基であり;R64はH、ヒドロキシル保護基、又は固体サポートへのリン
カーであり;R63は下記ラジカル:
【化35】 から成る群から選択されるラジカルである]で示される化合物を提供する。
【0051】 幾つかの好ましい実施態様では、各R1はH又はヒドロキシルである。他の好
ましい実施態様では、R1はC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−アル
キルであり、2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルが好ましい。
【0052】 幾つかの好ましい実施態様では、Bは独立的にアデニン、グアニジン、ウリジ
ン、5−メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである。 他の好ましい実施態様では、qは5〜約50であり、8〜約30が好ましく、
10〜約25がより好ましい。幾つかの特に好ましい実施態様では、qは0又は
1である。
【0053】 生物におけるタンパク質の産生又は活性をモジュレートする方法であって、前
記生物を本発明の化合物と接触させることを含む方法及び、タンパク質の好まし
くない産生を特徴とする疾患を有する生物の治療方法であって、前記生物を本発
明の化合物と接触させることを含む方法も、本発明によって提供される。
【0054】 本発明はさらに、核酸の分析方法であって、前記核酸を含有すると疑われる溶
液を本発明の化合物と接触させることを含む前記方法を提供する。
【0055】発明の詳細な説明 本発明は、少なくとも1つのキラルSpヌクレオシド間結合を有する第1 5
’−領域と、キラルRpヌクレオシド間結合、ラセミホスホロチオエート・ヌク
レオシド間結合、又はキラル若しくはラセミホスホロチオエート・ヌクレオシド
間結合以外のヌクレオシド間結合を有する第2領域とを有するオリゴマー化合物
を提供する。本発明はさらに、3領域を有し、第1領域と第2領域とが上記で定
義した通りであり、第3領域が1つ以上のSpホスホロチオエート・ヌクレオシ
ド間結合を有するオリゴマー化合物を提供する。本発明によると、2又は3領域
を有する、このようなオリゴマー化合物の製造方法をも提供する。オリゴマー化
合物(2領域)の5’末端又はオリゴマー化合物の両翼(例えば、3領域化合物
の3’末端と5’末端)におけるSp形態の存在がエキソヌクレアーゼ分解に対
する感受性を減ずる。第2領域におけるRp形態の存在は相補的核酸に対する化
合物のアフィニティを高める。
【0056】 本発明の1態様では、高いキラル純度のRp及びSpヌクレオシド間結合(即
ち、“キラルSp”、“キラルRp”、“Sp”又は“Rp”結合)を有するキ
ラル化合物を製造する。本明細書で用いる高いキラル純度とは、90%以上の指
定エナンチオマーの%を表示する意味である。Spヌクレオシド間結合を有する
ダイマーとオリゴマーの製造は米国特許第5,212,295号、第5,587
,361号及び第5,599,797号に記載されており、これらの特許の内容
は本明細書に援用される。
【0057】 認識されるように、本発明は、それらの天然生成カウンターパートに比べて増
強された安定性を有するオリゴヌクレオチド類に関する。細胞外及び細胞内ヌク
レアーゼは一般に本発明の化合物を認識しない(それ故、本発明の化合物に結合
しない)。
【0058】 本発明はさらに、5’末端及び3’末端に少なくとも1つのSpヌクレオシド
間結合を有するオリゴマー化合物の製造方法を包含する。好ましい実施態様では
、オリゴマー化合物は5’末端及び3’末端における1つ以上のSpヌクレオシ
ド間結合を有し、内部(internal)ヌクレオシド間結合が全てRpホスホロチオエ
ート結合である。このようなオリゴマー化合物は、固体サポートに結合したモノ
マーを、得られるヌクレオシド間結合に定義された立体化学を与える反応性リン
部分を有するモノマーによって処理することによって製造される。最初のモノマ
ー(単数又は複数種類)はSpヌクレオチド間結合を与えるように選択される。
次のセクションはRp又はラセミヌクレオシド間結合を有するように製造され、
最終セクションは最初のセクションと同様に1つ以上のSpヌクレオシド間結合
を有するように製造される。モノマー類は以下の実施例に例示するように製造さ
れる。
【0059】 選択されたキラル補助基中に存在するgem−ジアルキル置換基は、四員オキ
サチアン、六員オキサジン又はアミド構造を放出する生成物形成を容易にする。
これらの化合物は(+)−プレゴン及び(−)−プレゴンから便利に合成するこ
とができる((R)−4’−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール及び(
S)−4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール)。
【0060】 幾つかの好ましい実施態様では、式:
【化36】 [式中、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル、保護されたヒドロキシル
、固体サポートへの共有結合、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、オリゴヌクレオチド、コンジュゲート基、又は5’若しくは3’−置換基で
あり;各SpはSpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合であり;各Lpは
独立的にRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合、ラセミホスホロチオエ
ート・ヌクレオシド間結合、又はキラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結
合以外のヌクレオシド間結合であり;各nとmは独立的に1〜100であり;各
pは0〜100であり、この場合、n、m及びpの合計は3〜約200である;
各Nuは独立的に式:
【化37】 (式中、Bxは複素環式塩基部分であり;R1はH、ヒドロキシル、保護された
ヒドロキシル、2’−置換基若しくは保護された2’−置換基である)を有する
]で示されるオリゴマー化合物の製造方法であって、 (a)式:
【化38】 [式中、R4は不安定なヒドロキシル保護基であり、R3は固体サポートへの共有
結合である]で示される化合物を用意する工程と; (b)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
ロキシル基を形成する工程と; (c)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化39】 [式中、R2はSpキラル補助基である]で示される他の化合物と、縮合試薬と
によって任意に処理して、伸長された化合物を形成する工程と; (d)工程(b)と(c)とを任意に繰り返す工程と; (e)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化40】 [式中、R5はRpキラル補助基又は活性化リン基である]を有する化合物と縮
合試薬とによって処理して、さらに伸長された化合物を形成する工程と; (f)工程(e)と(f)とを任意に繰り返して、さらにヌクレオシドを加える
工程と; (g)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
ロキシル基を形成する工程と; (h)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式:
【化41】 [式中、R2はSpキラル補助基である]を有する他の化合物と縮合試薬とによ
って処理して、保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と; (i)工程(h)と(i)とを任意に繰り返して、追加のヌクレオシドを加える
ことによって、さらなる保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と を含む前記方法を提供する。
【0061】 本発明の方法では、ヌクレオシドモノマー単位のカップリングは成長する鎖の
5’末端ヒドロキシルを脱ブロックする(即ち、5’保護基を除去する)ことに
よって先行される。このような“脱ブロック”は当業者に知られた多様な試薬に
よって達成することができる。1つの適当な試薬は2%ジクロロ酢酸(v/v)
のジクロロメタン溶液、又は3%ジクロロ酢酸(v/v)のトルエン溶液である
【0062】 本発明が、連続するヌクレオシドモノマーのカップリング間に1つ以上のキャ
ッピング工程を包含することが好ましい。酸化工程の前後に、キャッピング工程
を行うことができ、カップリング工程後に、例えば、工程c、d、e、f、h及
び/又はiの1つ以上の後で行うことが好ましい。このようなキャッピング工程
は一般に、カップリング・サイクルで反応しなかった鎖をブロックすることによ
って、オリゴマー鎖の短縮を防止することで有利であることが知られている。キ
ャッピングに用いられる代表的な1つのキャッピング試薬は、無水酢酸である。
他の適当なキャッピング試薬及び方法は、米国特許第4,816,571号(1
989年3月28日発行)に見出すことができ、この特許はその全体で本明細書
に援用される。
【0063】 幾つかの好ましい実施態様では、本発明の方法はさらに1つ以上の酸化工程を
含み、前記酸化工程は酸化剤による処理を含む。酸化剤の選択は、生じる結合が
例えばホスホジエステル、ホスホロチオエート又はホスホロジチオエート結合の
いずれであるかを決定する。幾つかの好ましい実施態様では、酸化工程はカップ
リング工程後に、例えば、工程c、d、e、f、h及び/又はiの1つ以上の後
で行われる。
【0064】 ホスホロチオエート及び/又はホスホロジチオエート結合の製造に用いられる
酸化剤(“硫化剤”としても知られる)はBeaucage試薬(例えば、Iy
er,R.P.等,J.Chem.Soc.,1990,112,1253−1
254と;Iyer,R.P.等,J.Org.Chem.,1990,55,
4693−4699参照);テトラエチルチウラムジスフィド(例えば、Vu,
H.,Hirschbein,B.L.,Tetrahedron Lett.
,1991,32,3005−3008参照);ジベンゾイルテトラスルフィド
(例えば,Rao、M.V.等,Tetrahedron Lett.,199
2,33,4839−4842参照);ジ(フェニルアセチル)ジスルフィド(
例えば、Kamer,P.C.J.,Tetrahedron Lett.,1
989,30,6757−6760参照);ビス(O,O−ジイソプロポキシホ
スフィノチオイル)ジスルフィド(Stec等,Tetrahedron Le
tt.,1993,34,5317−5320参照);3−エトキシ−1,2,
4−ジチアゾリン−5−オン(Nucleic Acids Research
,1996,24,1602−1607;及びNucleic Acids R
esearch,1996,24,3643−3644参照);ビス(p−クロ
ロベンゼンスルホニル)ジスルフィド(例えば、Nucleic Acids
Research,1995,23,4029−4033参照);硫黄、例えば
トリアリール、トリアルキル、トリアラルキル若しくはトリアルカリールホスフ
ィンのようなリガンドと組み合わせた硫黄を包含する。前記参考文献はそれらの
全体において本明細書に援用される。
【0065】 ホスホジエステル又はホスホロチオエート結合の形成に用いられる有用な酸化
剤は、ヨウ素/テトラヒドロフラン/水/ピリジン又は過酸化水素/水又はte
rt−ブチルヒドロペルオキシド又は例えばm−クロロ過安息香酸のような任意
の過酸(per acid)を包含する。硫化の場合には、この反応は空気、特に酸素を排
除して無水条件下で行われるが、酸化の場合には、この反応は水性条件下で行わ
れることができる。
【0066】 固体サポートは、例えば、Caruthersの米国特許第4,415,73
2号、第4,458,066号、第4,500,707号、第4,668,77
7号、第4,973,679号及び第5,132,418号、及びKoster
の米国特許第4,725,677号及び第Re.34,069号に記載されてい
るような固相合成方法に固相として役立つことができる基質である。リンカーは
固体サポートを、固相合成方法における最初のシントンの官能基(例えば、ヒド
ロキシル基)に結合させるために役立つ短い分子として当該技術分野に知られて
いる。適当なリンカーは、例えば、Oligonucleotides And
Analogues A Practical Approach,Ekst
ein,F.編集,IRL Press,N.Y.1991,第1章,1−23
頁に開示されている。
【0067】 本発明による固体サポートは、例えば制御多孔質ガラス(controlled pore glass
) (CPG)、オキサリル制御多孔質ガラス(oxalyl-controlled pore glass)(例
えば、Alul等,Nucleic Acids Research 1991
,19,1527参照,これはその全体において本明細書に援用される)、Te
ntaGelサポート−−−アミノポリエチレングリコール由来サポート(例え
ば、Wright等,Tetrahedron Letters 1993,3
4,3373参照,これはその全体において本明細書に援用される)、及びPo
ros−−−ポリスチレン/ジビニルベンゼンのコポリマーを含めた、固相方法
に用いるために適当であると当該技術分野に一般に知られた固体サポートを包含
する。
【0068】 本発明の方法の幾つかの好ましい実施態様では、Spキラル補助基は式I、I
I若しくはIII:
【化42】 のいずれか、又は式IV、V若しくはVI:
【化43】 のいずれかで示される。
【0069】 モノマーのシントンの添加の終了時に、完成したオリゴマーを固体サポートか
ら開裂する。保護された官能基の脱保護に先行する又は続くことができる開裂工
程は、好ましい実施態様では、保護基及びキラル補助基を有さない化合物を生成
する。適当な開裂試薬は、例えば50℃における2時間のNH4OH(28%)
のような、当該技術分野で知られた開裂試薬を包含する。
【0070】 ターゲット核酸にハイブリダイズ可能である、本発明によるオリゴヌクレオチ
ドは好ましくは約5〜約50ヌクレオシドを含む。このような化合物が約8〜約
30ヌクレオシドを含むことが好ましく、10〜約25ヌクレオシドが特に好ま
しい。本明細書で用いる限り、ターゲット核酸は、相補的核酸様化合物とハイブ
リダイズ可能である任意の核酸である。さらに本発明に関して、“ハイブリダイ
ゼーション”は、相補的核酸塩基の間のWatson−Crick、Hoogs
teen又は逆Hoogsteen水素結合でありうる水素結合を意味する。本
明細書で用いる限り、“相補的”は2つの核酸塩基の間の正確に対合する能力を
意味する。例えば、アデニンとチミンとは、水素結合の形成によって対合する相
補的核酸塩基である。本明細書で用いる限り、“相補的”及び“特異的にハイブ
リダイズ可能な”とは、ヌクレオシド・サブユニットを含有する第1核酸様オリ
ゴマーと第2核酸様オリゴマーとの間の正確な対合又は配列相補性を意味する。
例えば、第1核酸のある一定の位置における核酸塩基が第2核酸の同じ位置にお
ける核酸塩基と水素結合を形成することができる場合に、第1核酸と第2核酸と
はその位置において相互に相補的であると見なされる。各分子中の充分な数の対
応位置が相互に水素結合することができる核酸塩基によって占められる場合に、
第1核酸と第2核酸とは相互に相補的である。したがって、“特異的にハイブリ
ダイズ可能な”及び“相補的”は、本発明の化合物とターゲットRNA分子との
間に安定で特異的な結合が生ずるような、充分な相補度を表示するために用いら
れる用語である。本発明のオリゴマー化合物が、特異的にハイブリダイズ可能で
あるためにそのターゲットRNA配列に対して100%相補的である必要がない
ことは理解されるであろう。ターゲットRNA分子に対するオリゴマー化合物の
結合がターゲットRNAの正常な機能を妨害して有用性の損失を生じるときに、
及び特異的な結合が望ましい条件下で、即ち、in vivo分析若しくは治療
的処置の場合に生理的条件下で、又はin vitro分析の場合に分析が行わ
れる条件下で、非ターゲット配列に対するオリゴマー化合物の非特異的結合を避
けるために充分な相補度が存在するときに、オリゴマー化合物は特異的にハイブ
リダイズ可能である。
【0071】 本発明で用いる限り、“キラル補助基(chiral auxiliary)”なる用語は、オリ
ゴマー・ホスホロチオエートの合成の過程中にリン結合の保護基として機能する
基を含む意味である。キラル補助基は最終オリゴマー化合物中の各ヌクレオシド
間結合にSp又はRpキラリティーを与える。したがって、キラル補助基は成長
する鎖上に残留することができ、反復合成計画(iterative synthetic regime)の
終了時に除去される。キラル補助基の除去は反復合成の完了後に単回処理で便利
に達成することができる。好ましいキラル補助基を本発明のモノマーの製造に用
いられるものとして図に示す(化合物3、8、14、18、20及び25参照)
【0072】 本明細書に述べる化合物及び方法に有用な、代表的な複素環塩基部分は、アデ
ニン、グアニン、シトシン、ウリジン及びチミン、並びに他の非天然生成及び天
然核酸塩基、例えば、キサンチン;ヒポキサンチン;2−アミノアデニン;アデ
ニン及びグアニンの6−メチル及び他のアルキル誘導体;アデニン及びグアニン
の2−プロピル及び他のアルキル誘導体;5−ハロ ウラシル及びシトシン;6
−アゾ ウラシル、シトシン及びチミン;5−ウラシル(プソイドウラシル);
4−チオウラシル;8−ハロ、オキサ、アミノ、チオール、チオアルキル、ヒド
ロキシル及び他の8−置換アデニン及びグアニン;5−トリフルオロメチル及び
他の5−置換ウラシル及びシトシン;7−メチルグアニンを包含する。他の天然
生成核酸塩基と非天然生成核酸塩基は米国特許第3,687,808号(Mer
igan等);Antisense Research and Applic
ation(S.T.CrookeとB.Lebleu編集,CRC Pres
s,1993)中,Sanghviによる第15章;Englisch等,An
gewandte Chemie,International版,1991,
30,613−722(特に、622と623頁参照);Concise En
cyclopedia of Polymer Science and En
gineering,J.I.Kroschwitz編集,John Wile
y & Sons,1990,858−859頁;及びCook,Anti−C
ancer Drug Design 1991,6,585−607に開示さ
れているものを包含し、これらの参考文献の各々はそれらの全体において本明細
書に援用される。“ヌクレオシド塩基”なる用語はさらに、最も古典的な意味で
はヌクレオシド塩基ではないが、ヌクレオシド塩基として役立つ、ある一定の“
ユニバーサル塩基”を包含する類似ヌクレオシド塩基(like nucleosidic bases)
として役立ちうる複素環式化合物を包含するように意図される。3−ニトロピロ
ールがユニバーサル塩基として特に挙げられる。
【0073】 好ましい複素環式塩基部分はアデニン、N6−ベンゾイルアデニン、シトシン
、N4−ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、N4−ベンゾイル−5−メチ
ルシトシン、チミン、ウラシル、グアニン、N2−イソブチリルグアニン及び2
−アミノアデニンを包含する。
【0074】 他の天然生成及び非天然生成複素環式塩基部分は、米国特許第3,687,8
08号(Merigan等);Antisense Research and
Application(S.T.CrookeとB.Lebleu編集,C
RC Press,1993)中,Sanghviによる第15章;Engli
sch等,Angewandte Chemie,International
版,1991,30,613−722(特に、622と623頁参照);Con
cise Encyclopedia of Polymer Science
and Engineering,J.I.Kroschwitz編集,Jo
hn Wiley & Sons,1990,858−859頁;及びCook
,P.D.,Anti−Cancer Drug Design 1991,6
,585−607に開示されているものを包含し、これらの参考文献の各々はそ
れらの全体において本明細書に援用される。“複素環式塩基部分”なる用語はさ
らに、最も古典的な意味ではヌクレオシド塩基ではないが、ヌクレオシド塩基と
して役立つ、ある一定の“ユニバーサル塩基”を包含するヌクレオシド塩基とし
て役立ちうる複素環系を包含するように意図される。3−ニトロピロールがユニ
バーサル塩基として特に挙げられる。
【0075】 一般に、“ヘテロ”なる用語は炭素以外の原子、好ましくは、但し非排他的に
、 N、O又はSを意味する。したがって、“ヘテロシクロアルキル”なる用語は1
個以上のヘテロ原子(即ち、非炭素原子)を有するアルキル環系を意味する。好
ましいヘテロシクロアルキル基は例えばモルホリノ基を包含する。本明細書で用
いる限り、“ヘテロシクロアルケニル”なる用語は、1個以上の二重結合と1個
以上のヘテロ原子を有する環系を意味する。好ましいヘテロシクロアルケニル基
は、例えば、ピロリジノ基を包含する。
【0076】 本明細書で用いる限り、“2’−置換基”又は“5’若しくは3’置換基”
なる用語はリボフラノシル部分の2’−位置に酸素原子によって又は酸素原子な
しに付着した基を包含する。本発明に従う糖置換基は、非限定的に、フルオロ、
O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルアルコキシ、保護されたO−
アルキルアミノ、O−アルキルアミノアルキル、O−アルキルイミダゾール及び
式(O−アルキル)m(mは1〜約10である)のポリエーテルを包含する。こ
れらのポリエーテルのうちで好ましいのは、線状及び環状ポリエチレングリコー
ル(PEGs)、(PEG)含有基、例えばクラウンエーテル、及びOuchi
等,Drug Design and Discovery 1992,9,9
3;Ravasio等,J.Org.Chem.1991,56,4329;及
びDelgardo等,Critical Reviews in Thera
peutic Drug Carrier Systems 1992,9,2
49によって開示されているものであり、これらの参考文献の各々はその全体に
おいて本明細書に援用される。他の糖修飾はCook,P.D.,Anti−C
ancer Drug Design 1991,6,585−607に開示さ
れている。フルオロ、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルイミダ
ゾール、O−アルキルアミノアルキル、及びアルキルアミノ置換が、“2’及び
5’置換を含むピリミジン・ヌクレオチド(単数又は複数)を有するオリゴマー
化合物”なるタイトルの米国特許出願第08/396,901号(1995年3
月6日出願)に記載されており、この出願はその全体において本明細書に援用さ
れる。
【0077】 本発明に従う他の糖置換基は2’−SR及び2’−NR2基を包含し、この場
合、各Rは独立的に水素、保護基、又は置換若しくは非置換アルキル、アルケニ
ル若しくはアルキニルである。2’−SRヌクレオシドは米国特許第5,670
,633号(1997年9月23日発行)に開示されており、これはその全体に
おいて本明細書に援用される。2’−SRモノマー・シントンの組み込みはHa
mm等,J.Org.Chem.,1997,62,3415−3420によっ
て開示されている。2’−NRヌクレオシドはGoettingen,M.,J
.Org.Chem.,1996,61,6273−6281と;Polush
in等,Tetrahedron Lett.,1996,37,3227−3
230に開示されている。本発明に従う他の代表的な糖置換基は、式XI又はX
IIのいずれかを有するものを包含する:
【化44】
【0078】 上記式中: Z0はO、S又はNHであり; EはC1−C10アルキル、N(Q1)(Q2)又はN=C(Q1)(Q2)であり
; 各Q1とQ2は、独立的に、H、C1−C10アルキル、置換アルキル、ジアルキ
ルアミノアルキル、窒素保護基、テザード(tethered)若しくは非テザード(untet
hered)・コンジュゲート基、固体サポートへのリンカーであり; 又はQ1とQ2は一緒に、窒素保護基に又は、NとOから選択される少なくとも
1つの付加的なヘテロ原子を含むことができる環構造に加えられる; q1は1〜10であり; q2は1〜10であり; q3は0又は1であり; q4は0、1又は2であり; q5は1〜10であり; 各M1は、独立的に、H、C1−C8アルキル、C1−C8ハロアルキル、C(=
NH)N(H)M2、C(=O)N(H)M2又はOC(=O)N(H)M2であ
り; M2はH又はC1−C8アルキルであり; Z1、Z2及びZ3は、約4〜約7個の炭素原子を有する、又は約3〜約6個の
炭素原子と1若しくは2個のヘテロ原子とを有する環系を含み、前記ヘテロ原子
は酸素、窒素及び硫黄から選択され、前記環系は脂肪族、不飽和脂肪族、芳香族
、又は飽和若しくは不飽和複素環式であり;及び Z4はOM1、SM1又はN(M12であり; Z5は1〜約10個の炭素原子を有するアルキル若しくはハロアルキル、2〜
約10個の炭素原子を有するアルケニル、2〜約10個の炭素原子を有するアル
キニル、6〜約14個の炭素原子を有するアリール、N(Q1)(Q2)、OQ1
、ハロ、SQ1又はCNである。
【0079】 式XIの代表的な2’−O−糖置換基は、“キャップされた2’−オキシエト
キシオリゴヌクレオチド”なるタイトルの米国特許出願第09/130,973
号(1998年8月7日出願)に開示されており、これはその全体において本明
細書に援用される。
【0080】 式XIIの代表的な環状2’−O−糖置換基は、“コンフォーメーション的に
予め構成されたRNAターゲット2’−修飾オリゴヌクレオチド”なるタイトル
の米国特許出願第09/123,108号(1998年7月27日出願)に開示
されており、これはその全体において本明細書に援用される。
【0081】 リボシル環上にO−置換を有する糖も本発明に従うものである。環Oの代表的
な置換は、非限定的に、S、CH2、CHF及びCF2を包含する。例えば、Se
crist等,Abstract 21,Program & Abstrac
ts,Tenth International Roundtable,Nu
cleosides,Nucleotides and their Biol
ogical Applications,Park City、Utah、1
992年9月16〜20日を参照のこと、これはその全体において本明細書に援
用される。
【0082】 オリゴヌクレオチドの他の位置、特に3’末端ヌクレオチドの糖の3’−位置
及び5’末端ヌクレオチドの5’−位置において他の修飾を行うこともできる。
例えば、本発明のオリゴヌクレオチドの1つの付加的な修飾は、オリゴヌクレオ
チドに、オリゴヌクレオチドの活性、細胞分配又は細胞取り込みを強化する、1
つ以上の部分又はコンジュゲートを化学的に結合することを包含する。このよう
な部分は、非限定的に、例えばコレステロール部分のような脂質部分(Lets
inger等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1989,8
6,6553)、コール酸(Manoharan等,Bioorg.Med.C
hem.Lett.,1994,4,1053)、チオエーテル、例えば、ヘキ
シル−S−トリチルチオール(Manoharan等,Ann.N.Y.Aca
d.Sci.,1992,660,306;Manoharan等,Bioor
g.Med.Chem.Lett.,1993,3,2765)、チオコレステ
ロール(Oberhauser等,Nucl.Acids Res.,1992
,20,533)、脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオール若しくはウンデシル残
基(Saison−Behmoaras等,EMBO J.,1991,10,
111;Kabanov等,FEBS Lett.,1990,259,327
;Svinarchuk等,Biochimie,1993,75,49)、リ
ン脂質、例えば、ジ−ヘキサデシル−rac−グリセロール又はトリエチルアン
モニウム−1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリセロ−3−H−ホスホ
ネート(Manoharan等,Tetrahedron Lett.,199
5,36,3651;Shea等,Nucl.Acids Res.,1990
,18,3777)、ポリアミン又はポリエチレングリコール鎖(Manoha
ran等,Nucleosides & Nucleotides、1995,
14,969)、アダマンタン酢酸(Manoharan等,Tetrahed
ron Lett.,1995,36,3651)、パルミチル部分(Mish
ra等,Biochim.Biophys.Acta,1995,1264,2
29)、又はオクタデシルアミン若しくはヘキシルアミノ−カルボニル−オキシ
コレステロール部分(Crooke等,J.Pharmacol.Exp.Th
er.,1996,277,923)を包含する。
【0083】 本発明のモノマーは、例えば活性化リン酸(phosphate)基又は活性化亜リン酸(
phosphite)基のような、適当な活性化リン基を包含することができる。本明細書
で用いる限り、活性化リン酸基又は活性化亜リン酸基なる用語は、他のモノマー
又はオリゴマー化合物のヒドロキシル基と反応して、リン含有ヌクレオチド間結
合を形成する活性化モノマー又はオリゴマーを意味する。このような活性化リン
基はPIII又はPV原子価状態の活性化リン原子を含有する。このような活性化リ
ン原子は当該技術分野で知られており、非限定的に、ホスホロアミダイト、H−
ホスホネート及びホスフェートトリエステルを包含する。好ましい合成固相合成
(synthetic solid phase synthesis)は活性化ホスフェートとしてホスホロアミ
ダイトを用いる。ホスホロアミダイトはPIII化学を用いる。中間体のホスフィ
ット化合物を次に既知方法を用いてPV状態に酸化して、好ましい実施態様では
、ホスホジエステル又はホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を生成する。
他の活性化ホスフェート及びホスフィットはTetrahedron Repo
rt Number 309(BeaucageとIyer,Tetrahed
ron、1992,48,2223−2311)に開示されている。
【0084】 複素環式塩基部分及び2’−糖置換基に配置されたものを含めた官能基は合成
中に保護基(ブロッキング基)によってルーチンにブロックされ、後に脱ブロッ
クされる。一般に、ブロッキング基は特定の反応条件に対する分子の化学的官能
基(functionality)を不活性にして、後で分子のこのような官能基から分子の残
りの部分を実質的に損傷することなく除去されることができる。GreenとW
uts,Protective Groups in Organic Syn
thesis,2版、John Wiley & Sons,New York
,1991参照。例えば、アミノ基は例えばフタルイミド、9−フルオレニルメ
トキシカルボニル(FMOC)、トリフェニルメチルスルフェニル、t−BOC
又はベンジル基のような窒素保護基によってブロックすることができる。カルボ
キシル基はアセチル基として保護することができる。代表的なヒドロキシル保護
基はBeaucage等、Tetrahedron 1992,48,2223
によって記載されている。好ましいヒドロキシル保護基は酸置換活性基(acid-la
bile groups)、例えば、トリチル、モノメトキシトリチル、ジメトキシトリチル
、トリメトキシトリチル、9−フェニルキサンチン−9−イル(Pixyl)、
及び9−(p−メトキシフェニル)キサンチン−9−イル(MOX)である。化
学官能基は先駆体形にそれらを含めることによって“ブロックされる”こともで
きる。したがって、アジド基は容易にアミンに転化されるので、アジド基はアミ
ンの“ブロックされた”形と見なされることができる。オリゴヌクレオチド合成
に用いられる、他の代表的な保護基はAgrawal等,Protocols
for Oligonucleotide Conjugates,編集者,H
umana Press,New Jersey,1994、26巻,1−72
頁で考察されている。
【0085】 本発明に関連して用いられる“ヌクレオシド”なる用語は、複素環式塩基とそ
の糖から構成された単位を意味する。“ヌクレオチド”なる用語は、その3’又
は5’糖ヒドロキシル基にリン酸基を有するヌクレオシドを意味する。
【0086】 本明細書で用いる限り、“オリゴヌクレオチド”なる用語は、天然生成と非天
延生成(即ち、合成)の両方の、結合したヌクレオシドのオリゴマーを包含する
ように意図される。このような結合は一般的に1つのヌクレオシドの3’炭素と
第2ヌクレオシドの5’炭素との間に形成される(即ち、3’−5’結合)が、
他の結合(例えば、2’−5’結合)が形成されることもできる。
【0087】 天然生成オリゴヌクレオチドは、天然に生成するオリゴヌクレオチドであり;
例えば、アデニン、グアニン、シトシン、チミン及びウラシル核酸塩基を有する
リボース及びデオキシリボース・ホスホジエステル・オリゴヌクレオチドである
。本明細書で用いる限り、非天然生成オリゴヌクレオチドは、修飾糖、ヌクレオ
シド間結合及び/又は核酸塩基部分を含有するオリゴヌクレオチドである。この
ようなオリゴヌクレオチド類似体は天然生成又は合成野生型(synthetic wild ty
pe)オリゴヌクレオチドとは通常、構造的に識別可能であるが、まだこれらと機
能的に(functionally)相互交換可能である。したがって、非天然生成オリゴヌク
レオチドは、所望のRNA又はDNA鎖の構造及び/又は機能を、例えばターゲ
ットにハイブリダイズすることによって効果的に模倣するように機能する、この
ような構造の全てを包含する。
【0088】 本明細書で用いる限り、“アルキル”なる用語は、非限定的に、直鎖、分枝鎖
及び脂環式炭化水素基を包含する。本発明のアルキル基は置換されることができ
る。代表的なアルキル置換基は米国特許第5,212,295号、12欄、41
−50行に開示されており、これはその全体において本明細書に援用される。置
換基は、非限定的に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヒドロキ
シル、アルコキシ、アルコール、ベンジル、フェニル、ニトロ、チオール、チオ
アルコキシ、チオアルキル、トリフルオロメチル、ハロ、ニトリル、トリフルオ
ロメトキシ及びアジドを包含する。本明細書で用いる限り、“低級アルキル”な
る用語は、炭素数10以下のアルキル基を意味するように意図される。
【0089】 本発明によるアルケニル基は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有す
る直鎖、分枝鎖及び環状炭化水素基を意味し、アルキニル基は、少なくとも1つ
の炭素−炭素三重結合を含有する直鎖、分枝鎖及び環状炭化水素基を意味する。
本発明のアルケニル及びアルキニル基は置換されることができる。
【0090】 アリール基は置換及び非置換の芳香族環状部分であり、非限定的に、フェニル
、ナフチル、アントラシル、フェナントリル、ピレニル及びキシリル基を包含す
る。アルカリール基は、アリール部分がアルキル部分をコア構造に結合させる基
であり、アラルキル基は、アルキル部分がアリール部分をコア構造に結合させる
基である。
【0091】 本明細書で用いる限り、“オリゴヌクレオシド”なる用語は、非リン結合部分
を有する2つ以上のヌクレオシド・サブユニットを含有するオリゴマー又はポリ
マーを包含する。本発明によるオリゴヌクレオシドは、グリコシル結合を通して
核酸塩基に結合したリボフラノース部分を有する。本発明のためにオリゴヌクレ
オチド/ヌクレオシドは、非リン酸結合によって共有結合した少なくとも2つの
ヌクレオシドと、ヌクレオチドによる少なくとも1つのリン含有共有結合を有す
る混合バックボーン・オリゴマーであり、この場合にモノマーヌクレオチド又は
ヌクレオシド単位の少なくとも1つは本発明の方法を用いて製造された2’−O
−置換化合物である。オリゴヌクレオチド/ヌクレオシドは、リン含有及び/又
は非リン含有結合によってカップリングした複数個のヌクレオチドとヌクレオシ
ドとを付加的に有することができる。
【0092】 本明細書で用いる限り、“アラルキル”なる用語は、アリール基、例えばベン
ジル基を有するアルキル基を意味する。“アルカリール”なる用語は、アルキル
基、例えばメチルフェニル基を有するアリール基を意味する。本明細書で用いる
限り、“アリール”なる用語は芳香族環状基を意味し、非限定的に、フェニル、
ナフチル、アントラシル、フェナントリル及びピレニルを包含する。好ましいア
リール及びアラルキル基は、非限定的に、フェニル、ベンジル、キシリル、ナフ
チル、トルイル、ピレニル、アントラシル、アズリル、フェネチル、シンナミル
、ベンズヒドリル及びメシチルを包含する。置換のために典型的な置換基は、非
限定的に、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコール、ベンジル、フェニル、ニト
ロ、チオール、チオアルコキシ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、
又はアルキニル基を包含する。
【0093】 本明細書で用いる限り、“アルカノイル”なる用語は、式−C(=O)−アル
キルの基としてのその慣用的な意味を有する。好ましいアルカノイル基はアセチ
ル基である。
【0094】 本発明の方法によって合成されるキラル純粋な糖間結合を有するホスホロチオ
エート・オリゴヌクレオチドは、多くの方法によって分析することができる。例
えば、実質的にキラル純粋な全て−Sp又は全て−Rp糖間結合を有する生成配
列特異的ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドの形態分析は、[31P]NM
R化学シフトの使用によって判定することができる。このような化学シフトはホ
スホロチオエート・ジヌクレオチドのRpエピマーを同定するために用いられて
いる。LudwigとEckstein,J.Org.Chem.,631−6
35(1989)参照。
【0095】 本発明の方法は、キラルSpヌクレオシド間結合の他に、他のキラル及び非キ
ラルヌクレオシド間結合を有するオリゴマー化合物を製造するために有用である
。本明細書で定義する限り、他のキラル及び非キラルヌクレオシド間結合は、バ
ックボーンにリン原子を保持するもの及びバックボーンにリン原子を保持しない
ものを包含する意味である。本明細書のために、及び当該技術分野でときには参
照される限り、それらのヌクレオシド間結合にリン原子を有さない修飾オリゴヌ
クレオチドは、オリゴヌクレオシドであると見なされることもできる。
【0096】 好ましい修飾オリゴヌクレオシド結合は、例えば、正常な3’−5’結合を有
する、ホスホロチオエート;キラルホスホロチオエート;ホスホロジチオエート
;ホスホトリエステル;アミノアルキル−ホスホトリエステル;3’−アルキレ
ンホスホネート及びキラルホスホネートを含めたメチル及び他のアルキルホスホ
ネート;3’−アミノホスホロアミダイト及びアミノアルキルホスホロアミダイ
トを含めたホスホロアミダイト;チオノホスホロアミダイト;チオノアルキルホ
スホネート;チオノアルキルホスホトリエステル;及びボラノホスフェート(bor
anophosphates);これらの2’−5’結合類似体;並びにヌクレオシド単位の隣
接対が3’−5’対5’−3’又は2’−5’対5’−2’結合した逆の極性を
有するものを包含する。種々な塩、混合塩及び遊離酸形も包含される。
【0097】 上記リン含有結合の製造を教示する、代表的な米国特許は、非限定的に、米国
特許第3,687,808号;第4,469,863号;第4,476,301
号;第5,023,243号;第5,177,196号;第5,188,897号
;第5,264,423号;第5,267,019号;第5,278,302号
;第5,286,717号;第5,321,131号;第5,399,676号
;第5,405,939号;第5,453,496号;第5,455,233号
;第5,466,677号;第5,476,925号;第5,519,126号
;第5,536,821号;第5,541,306号;第5,550,111号
;第5,563,253号;第5,571,799号;第5,587,361号
;及び第5,625,050号を包含し、これらのうちのあるものは本出願と共
通に所有されており、またこれらの各々は本明細書に援用される。
【0098】 それらのなかにリン原子を包含しない、好ましい修飾オリゴヌクレオシド結合
は、アルキル若しくはシクロアルキル・ヌクレオシド間結合、混合ヘテロ原子と
アルキル若しくはシクロアルキル・ヌクレオシド間結合、又は1つ以上の短鎖ヘ
テロ原子若しくは複素環式ヌクレオシド間結合を包含する。これらは、モルホリ
ノ結合を有するもの(一部は、ヌクレオシドの糖部分から形成);シロキサン・
バックボーン;スルフィド、スルホキシド及びスルホン・バックボーン;ホルム
アセチル及びチオホルムアセチル・バックボーン;メチレンホルムアセチル及び
チオホルムアセチル・バックボーン;アルケン含有バックボーン;スルファメー
ト・バックボーン;メチレンイミノ及びメチレンヒドラジノ・バックボーン;ス
ルホネート及びスルホンアミド・バックボーン;アミド・バックボーン;及び混
合N、O、S及びCH2構成成分部分を有する他のバックボーンを包含する。
【0099】 上記オリゴヌクレオシドの製造を教示する、代表的な米国特許は、非限定的に
、米国特許第5,034,506号;第5,166,315号;第5,185,
444号;第5,214,134号;第5,216,141号;第5,235,
033号;第5,264,562号;第5,264,564号;第5,405,
938号;第5,434,257号;第5,466,677号;第5,470,
967号;第5,489,677号;第5,541,307号;第5,561,
225号;第5,596,086号;第5,602,240号;第5,610,
289号;第5,602,240号;第5,608,046号;第5,610,
289号;第5,618,704号;第5,623,070号;第5,663,
312号;第5,633,360号;第5,677,437号;及び第5,67
7,439号を包含し、これらのうちのあるものは本出願と共通に所有されてお
り、またこれらの各々は本明細書に援用される。
【0100】 本発明のホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドの配列のフィデリティ(fid
elity)は、S1ヌクレアーゼに対するヘテロ二本鎖(heteroduplexes)の感受性を
利用して判定することができる。
【0101】 ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドの3’ヒドロキシルを[α−32P]
コルジセピントリホスフェート、即ち、3’−デオキシアデノシン−5’−トリ
ホスフェートによって標識することによって、ホスホロチオエート・オリゴヌク
レオチドの配列をさらに実証することができる。生成するオリゴヌクレオチドに
酵素分解を行うことができる。
【0102】 実質的にキラル純粋な糖間結合を有するホスホロチオエート・オリゴヌクレオ
チドの、同じラセミ配列に比べた、相補的鎖に結合する相対的能力を、各オリゴ
ヌクレオチドの相補的鎖とのハイブリダイゼーション複合体の融点の測定によっ
て比較する。二重らせんの特徴的な物理的性質である融点(Tm)は、50%ら
せん形対コイル状(ハイブリダイズされない)形が存在する温度(℃)を意味す
る。UVスペクトルを用いて、ハイブリダイゼーションの形成と破壊(溶融)を
判定することによって、Tmが測定される。ハイブリダイゼーション中に生じる
塩基重層はUV吸収の低下(低色素性(hypochromicity))を付随する。したがっ
て、UV吸収の低下はTm上昇を意味する。Tmが高ければ高いほど、鎖の結合強
度は大きい。非Watson−Crick塩基対合はTmに基いて強い不安定化
効果を有する。したがって、塩基対合の最適フィデリティにできる限り密接する
ことが、オリゴヌクレオチドがそのターゲットRNAに最適結合するために望ま
しい。
【0103】 本発明のホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドは種々なエキソヌクレアー
ゼ及びエンドヌクレアーゼの分解力に対するそれらの耐性に関しても評価される
。ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチドをヌクレアーゼによって処理して、
次に、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)とその後の適当な染
料、例えばStains AllTM(Sigma Chem.Co.,St.L
ouis,MO)による染色によって分析する。分解生成物はレーザー・デンシ
トメトリー(laser densitometry)を用いて定量する。
【0104】 ホスホロチオエート・オリゴヌクレオチド−RNAヘテロ二本鎖の、RNアー
ゼHの触媒活性に対する感受性を容易に評価される。ホスホロチオエート・オリ
ゴヌクレオチドを放射性標識したターゲットmRNA(例えば、T7RNAポリ
メラーゼによって合成)と共にハイブリダイゼーションのための種々な温度にお
いてインキュベートすることができる。次に、Minshull,J.とHun
t,T.,Nuc.Acid Res.,1986,6433−6451の方法
に従って、ヘテロ二本鎖をE.coliからのRNアーゼHと共に37℃におい
てインキュベートすることができる。次に、生成物をRNアーゼH活性に関して
ノーザンブロット分析によって評価する、この場合に生成物を1.2%アガロー
ス/ホルムアルデヒドゲル上で電気泳動させ、ニトロセルロースに移す。次に、
ターゲットmRNAに相補的な、ランダムプライマー[32P]標識cDNAを用
いて、フィルター(filters)を検査(probe)し、オートラジオグラフィーによって
定量する。次に、ヘテロ二本鎖の、RNアーゼHに対する基質として作用する相
対的能力に対するキラリティーの効果を、種々なホスホロチオエート類似体に関
して算出する。
【0105】 E.coliのRNアーゼHと哺乳動物のRNアーゼHとの触媒作用に対する
ヘテロ二本鎖の感受性の比較を行う。ヘテロ二本鎖をウサギ網状赤血球リゼイト
中で翻訳条件下でインキュベートして、内因性RNアーゼHによるmRNAの触
媒開裂に関してノーザンブロット分析によって分析する。これは哺乳動物のRN
アーゼH活性に対するキラリティーの効果の測定を可能にする。
【0106】 治療的及び製薬的使用に関しては、本発明の化合物を例えば溶液、懸濁液、錠
剤、カプセル剤、軟膏、エリキシル剤及び注射可能な組成物のような、製薬的に
受容されるキャリヤー中に取り入れることができる。投与量は例えば状態の性質
と重症度、状態のステージ、及び患者の状態のような要因に依存する。オリゴヌ
クレオチドの有効量は約10μg/kg体重〜約1000μg/kg体重であり
うる。
【0107】 本発明のオリゴマー化合物は、診断薬、治療薬並びに研究試薬及びキットとし
て用いることができる。本発明のオリゴマー化合物は適当な製薬的に受容される
希釈剤又はキャリヤーを含めることによって、薬剤組成物として用いることもで
きる。これらの化合物はさらに、タンパク質の好ましくない産生を特徴とする疾
患を有する生物の治療に用いることができる。このために、この好ましくないタ
ンパク質をコードする核酸の鎖と特異的にハイブリダイズすることができる配列
を有するオリゴヌクレオチドに、生物を接触させる。このタイプの処置は単細胞
原核及び真核生物から多細胞真核生物までの範囲の多様な生物に行うことができ
る。その遺伝的、代謝的又は細胞的調節の基本的部分としてDNA−RNA転写
又はRNA−タンパク質翻訳を利用するいずれの生物も、本発明による治療的及
び/又は予防的処置を受けやすい。見たところでは、例えば細菌、酵母、原生動
物、藻類、全ての植物及び温血動物を含めた全ての高等動物体のような種々な生
物が処置されることができる。さらに、多細胞真核生物の各細胞はそれらの細胞
活性の不可欠な部分(integral parts)としてDNA−RNA転写及びRNA−タ
ンパク質翻訳を有するので、多細胞真核生物の各細胞を処置することができる。
さらに、真核細胞のオルガネラ(例えば、ミトコンドリア及びクロロプラスト)
の多くも転写及び翻訳機構を包含する。したがって、単細胞、細胞集団又はオル
ガネラも、治療用又は診断用オリゴヌクレオチドによって処置することができる
生物の定義内に含めることができる。
【0108】 治療用組成物の形成と、それらのその後の投与とは当業者の熟練(skill)の範
囲内であると考えられる。一般に、治療薬としては、このような治療を必要とす
る患者に、本発明によるオリゴマーが通常製薬的に受容されるキャリヤー中に含
めて、患者の年齢及び治療される疾患状態の重症度に依存して0.01μg〜1
00g/kg体重の範囲の用量で投与される。さらに、この治療は1回投与であ
ることも、又は特定の疾患の性質、その重症度及び患者の総合状態に依存して変
化し、1日1回から20年間毎に1回までに及ぶことがありうる一定の期間にわ
たって続けられうる計画であることも可能である。治療後に、患者の状態の変化
に関して、及び疾患状態の症状の軽減に関して患者をモニターする。患者が現在
の投与量レベルに有意に反応しない場合にはオリゴマーの投与量を高めることが
でき、疾患状態の症状の軽減が観察される場合又は疾患状態が除去された場合に
は、投与量を減ずることができる。
【0109】 場合によっては、本発明のオリゴマーに他の伝統的な治療法(therapeutic mod
alities)を組み合わせて患者を治療することがより効果的である可能性がある。
例えば、AIDSのために治療される患者にはAZTと組み合わせてオリゴマー
を投与することができる、又はアテローム硬化症を有する患者は治療した動脈の
再閉塞を防止するために血管形成術後に本発明のオリゴマーによって治療するこ
とができる。
【0110】 投与は治療される疾患状態の重症度と反応とに依存し、治療過程は数日間から
数か月間まで、又は治癒が生ずるまで又は疾患状態の軽減が得られるまで持続す
る。最適投与スケジュールは患者の体内における薬物蓄積の測定から算出するこ
とができる。通常に熟練した人は最適の投与量、投与方法及び反復速度を容易に
判定することができる。最適投与量は個々のオリゴマーの相対的効力に依存して
変化し、一般にin vitro及びin vivo動物モデルにおいて有効で
あると判明したEC50に基いて算出されうる。一般に投与量は0.01μg〜1
00g/kg体重であり、これを1日間に、1週間に、1か月間に又は1年間に
1回以上、或いは2年間毎〜数年間毎に1回さえも投与することができる。
【0111】 上首尾な治療後に、疾患状態の再発を防止するために、オリゴマーを0.01
μg〜100g/kg体重の範囲の維持用量で1日に1回以上から数年間毎に1
回まで投与する維持療法を患者に受けさせることが望ましいと考えられる。
【0112】 本発明の薬剤組成物は、局所治療又は全身治療のいずれが望ましいかに依存し
て及び治療される領域に依存して多くの方法で投与することができる。投与は局
所的(眼内、膣内、直腸内、鼻腔内、経皮)、経口的又は非経口的であることが
できる。非経口投与は静脈内点滴、皮下、腹腔内若しくは筋肉内注射、又は鞘内
若しくは心室内(intraventricular)投与を包含する。
【0113】 局所投与用製剤は経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、ドロップ
、座薬、スプレイ、液体及び粉末を包含しうる。慣用的な製薬的キャリヤー、水
性基剤、粉末又は油性基剤、増粘剤等が必要であるか又は望ましいと考えられる
。被覆コンドーム、グローブ等も有用であると考えられる。
【0114】 経口投与用組成物は粉末若しくは顆粒、水若しくは非水性媒質中の懸濁液若し
くは溶液、カプセル剤、薬袋(sachet)又は錠剤を包含する。増粘剤、フレーバー
剤、希釈剤、乳化剤、分散助剤又は結合剤が望ましいと考えられる。 鞘内又は心室内投与用組成物は、緩衝剤、希釈剤及び他の適当な添加剤をも含
有しうる無菌水溶液を包含しうる。
【0115】 非経口投与用製剤は、緩衝剤、希釈剤及び他の適当な添加剤をも含有しうる無
菌水溶液を包含しうる。
【0116】 このタイプの処置は単細胞原核及び真核生物から多細胞真核生物までの範囲の
多様な生物に行うことができる。その遺伝的、代謝的又は細胞的調節の基本的部
分としてDNA−RNA転写又はRNA−タンパク質翻訳を利用するいずれの生
物も、本発明による治療的及び/又は予防的処置を受けやすい。見たところでは
、例えば細菌、酵母、原生動物、藻類、全ての植物及び温血動物を含めた全ての
高等動物体のような種々な生物が処置されることができる。さらに、多細胞真核
生物の各細胞はそれらの細胞活性の不可欠な部分(integral parts)としてDNA
−RNA転写及びRNA−タンパク質翻訳を有するので、多細胞真核生物の各細
胞を処置することができる。さらに、真核細胞のオルガネラ(例えば、ミトコン
ドリア及びクロロプラスト)の多くも転写及び翻訳機構を包含する。したがって
、単細胞、細胞集団又はオルガネラも、治療用又は診断用オリゴヌクレオチドに
よって処置することができる生物の定義内に含めることができる。
【0117】 非常に多くの変更及び修正を本発明の好ましい実施態様に加えることができ、
このような変更及び修正が本発明の要旨から逸脱せずに行われうることを、当業
者は理解するであろう。それ故、特許請求の範囲は、本発明の実際の要旨及び範
囲内に入るような同等の変更の全てを包含するように意図される。
【0118】 本発明の化合物には多くの治療適応症と、一般的な用途が存在する。典型的な
適応症と用途は以下を包含する: 特に重要な1つの治療適応症は乾癬である。乾癬は、乾燥した、充分な限局性
の銀色スケーリングを有する種々なサイズの小隆起とプラークを特徴とする一般
に慢性及び再発性の疾患である。この疾患は若干の病巣から運動不能性関節炎若
しくは皮膚剥脱を伴う広範囲に及ぶ皮膚病まで重症度において変化する。乾癬の
究極的原因は不明であるが、生ずる厚いスケーリングは恐らく表皮細胞の増殖に
よると考えられる(The Merck Manual of Diagnos
is and Therapy,15版,2283−2285,Berkow等
編集,Rahway,N.J.,1987)。プロテインキナーゼC(PKC)
の阻害は、in vitroにおいて抗増殖効果と抗炎症効果の両方を有するこ
とが判明している。例えばシクロスポリンAとアントラリンのような、幾つかの
抗乾癬薬はPKCを阻害することが判明しており、PKCの阻害が乾癬を治療す
るための治療アプローチとして提案されている(Hegemann,L.とG.
Mahrle,Pharmacology of the Skin,H.Mu
khtar編集,357−368頁,CRC Press,Boca Rato
n,FL,1992)。プロテインキナーゼC(PKC)タンパク質をターゲッ
トとするアンチセンス化合物は、Cook等への米国特許第5,620,963
号と、Boggs等への第5,681,747号に記載されている。
【0119】 重要な他のタイプの治療適応症は皮膚の炎症性障害である。これらは例えば扁
平苔癬、毒性表皮壊死(toxic epidermal necrolyis)(TEN)、多形紅斑等を
含めた、多様な形態で生ずる(The Merck Manual of Di
agnosis and Therapy,15版,2286−2292,Be
rkow等編集,Rahway,N.J.,1987)。ICAM−1の発現は
多様な炎症性皮膚障害、例えばアレルギー性接触皮膚炎、固定薬疹、扁平苔癬及
び乾癬に関連付けられている(HO等,J.Am.Acad.Dermatol
.,1990,22,64;Griffiths等,Am.J.Patholo
gy,1989,135,1045;Lisby等,Br.J.Dermato
l.,1989,120,479;Shiohara等,Arch.Derma
tol.,1989,125,1371;Pegezl等,Oral Surg
.Oral Med.Oral Pathol.,1996,81,682)。
さらに、ICAM−1に対するモノクローナル抗体の腹腔内投与は、マウスにお
ける皮膚へのオバルブミン誘導好酸球浸潤を減少する(Hakugawa等,J
.Dermatol.1997,24,73)。ICAM−1をターゲットとす
るアンチセンス化合物は米国特許第5,514,788号と第5,591,62
3号及び同時係属米国特許出願第09/009,490号と第09/062,4
16号(それぞれ、1998年1月20日と1998年4月17日出願)に記載
されており、これらは全てBennett等へ付与されたものである。
【0120】 皮膚炎症性障害に関する他のアンチセンス・ターゲットはVCAM−1とPE
CAM−1である。VCAM−1に対するモノクローナル抗体の腹腔内投与は、
マウス皮膚中へのオバルブミン誘導好酸球浸潤を減少する(Hakugawa等
,J.Dermatol.1997,24,73)。VCAM−1をターゲット
とするアンチセンス化合物は米国特許第5,514,788号と第5,591,
623号に記載されている。PECAM−1タンパク質は、多様な細胞種類の表
面に発現される糖タンパク質である(検討のためには、Newman,J.Cl
in.Invest.,1997,99,3と、DeLisser等,Immu
nol.Today,1994,15,490参照)。PECAM−1は、細胞
−細胞相互作用に直接関与する他に、細胞相互作用に関与する他の分子の活性及
び/又は発現をも調節するように思われる(Litwin等,J.Cell.B
iol.,1997,139,219)、したがって、幾つかの細胞:細胞相互
作用の重要なメディエーターである。PECAM−1をターゲットとするアンチ
センス化合物は同時係属米国特許出願第09/044,506号(1998年3
月19日に、Bennett等によって出願)に記載されている。
【0121】 オリゴヌクレオチドの重要な他のタイプの治療適応症は、皮膚の多様な癌を包
含する。典型的な皮膚癌は良性腫瘍(いぼ、色素性母斑等)と、例えば、基底細
胞癌、扁平上皮癌、悪性メラノーマ、Paget病、Kaposi肉腫等のよう
な悪性腫瘍とを包含する(The Merck Manual of Diag
nosis and Therapy,15版,2301−2310,Berk
ow等編集,Rahway,N.J.,1987)。腫瘍発生、高増殖状態の維
持及び転移に関与する多くの分子ターゲットが皮膚癌を予防若しくは抑制するた
め、又は皮膚癌の他の組織への伝播を防止するために標的にされる。
【0122】 ras癌遺伝子は、例えば、活性化ras癌遺伝子が一般にヒト腫瘍の約30
%に検出されており、この値が外分泌膵臓の癌では100%に近いという事実に
よって癌に関係があるとされているグアニン結合タンパク質である(検討のため
には、Downward,Trends in Biol.Sci.、1990
,15,469参照)。H−rasとK−rasをターゲットとするアンチセン
ス化合物は、Lima等への米国特許第5,582,972号、Monia等へ
の第5,582,986号、及びCook等への第5,661,134号に、及
び公開PCT出願WO94/08003に記載されている。
【0123】 プロテインキナーゼC(PKC)タンパク質も腫瘍発生に関係があるとされて
いる。プロテインキナーゼC(PKC)タンパク質をターゲットとするアンチセ
ンス化合物は、Cook等への米国特許第5,620,963号と、Boggs
等への第5,681,747号に記載されている。
【0124】 AP−1サブユニットとJNKタンパク質も、特に、腫瘍発生と転移における
それらの役割に関して重要である。転移プロセスは、(1)癌細胞がその細胞外
マトリックスから分離し、(2)分離した癌細胞が動物の身体の他の部分に、し
ばしば循環系を介して移動して、(3)遠位の不適当な細胞外マトリックスに付
着することによって、病巣を形成し、この病巣から二次腫瘍が発生しうるという
一連のイベントを含む。正常な細胞は、このようなイベントが生じるとしても、
侵襲する若しくは転移する及び/又はアポトーシス(プログラムされた細胞死)
を受ける能力を有さない(Ruoslahti,Sci.Amer.,1996
,275,72)。しかし、多くのヒト腫瘍は1種類以上のマトリックス・メタ
ロプロテイナーゼ(MMPs)の高レベルの活性を有する(Stetler−S
tevenson等,Annu.Rev.Cell Biol.,1993,9
,541;Bernhard等,Proc.Natl.Acad.Sci.(U
.S.A.),1994,91,4293)。MMPsは細胞外マトリックスの
成分を分解する能力を有する酵素のファミリーである(Birkedal−Ha
nsen,Current Op,Biol.,1995,7,728)。特に
、このファミリーの1メンバー、マトリックス・メタロプロテイナーゼ−9(M
MP−9)はしばしば腫瘍及び他の罹患組織においてのみ発現されることが見出
される(Himelstein等,Invasion & Metastasi
s,1994,14,246)。
【0125】 幾つかの研究が、MMP−9遺伝子の調節がAP−1転写因子によって制御さ
れうることを示している(Kerr等,Science,1988,242,1
242;Kerr等,Cell,1990,61,267;Gum等,J.Bi
ol.Chem.,1996,271,10672;Hua等,Cancer
Res.,1996,56,5279)。AP−1機能の阻害はMMP−9発現
を弱めることが判明している(米国特許出願第08/837,201)。AP−
1は、2つのサブユニット、fosとjunの遺伝子産物を有するヘテロダイマ
ータンパク質である。c−fos及びc−junをターゲットとするアンチセン
ス化合物は同時係属米国特許出願第08/837,201号(1997年3月1
4日、Dean等によって出願)に記載されている。
【0126】 さらに、AP−1はある一定の状況下ではJun N−末端キナーゼ(JNK
s)によるアミノ末端位置のJunサブユニットのリン酸化によってそれ自体活
性化される。したがって、1つ以上のJNKsの阻害がAP−1活性の低下を生
じ、したがってMMP発現を減ずることが期待されている。JNKsをターゲッ
トとするアンチセンス化合物は同時係属米国特許出願第08/910,629号
(1997年8月13日、Dean等によって出願)に記載されている。
【0127】 皮膚の感染性疾患はウイルス、細菌又は真菌作因によって惹起される。Lym
e病の場合には、そのマダニ伝染性(tick borne)病因、スピロヘータBorre
lia burgdorferiはin vitroにおいて内皮細胞上のIC
AM−1、VCAM−1及びELAM−1の発現をアップレギュレートする(B
oggemeyer等,Cell Adhes.Comm.,1994,2,1
45)。さらに、抗炎症薬プレドニゾロンによるこの疾患の仲介(mediation)は
ある程度、接着分子のこのアップレギュレーションの仲介によると考えられる(
Hurtenbach等,Int.J.Immunopharmac.,199
6,18,281)。したがって、Lyme病の治療的仲介(又は防止)のため
の可能なターゲットはICAM−1、VCAM−1及びELAM−1を包含する
(上記文献)。
【0128】 本発明の組成物及び方法を用いる治療に従いやすい他の感染性皮膚疾患は、ウ
イルス、細菌又は真菌作因による感染から生じる障害を包含する(The Me
rck Manual of Diagnosis and Therapy,
15版,2263−2277,Berkow等編集,Rahway,N.J.,
1987)。
【0129】 真菌作因によって惹起される皮膚感染症に関して、米国特許第5,691,4
61号はCandida albicansの増殖を阻害するためのアンチセン
ス化合物を提供する。
【0130】 ウイルス作因によって惹起される皮膚感染症に関して、米国特許第5,166
,195号、第5,523,389号及び第5,591,600号はヒト免疫不
全ウイルス(HIV)のオリゴヌクレオチド阻害剤を提供する。米国特許第5,
004,810号は単純ヘルペスウイルスVmw65 mRNAにハイブリダイ
ズして、その複製を阻害することができるオリゴマーを提供する。米国特許第5
,194,428号と第5,580,767号はインフルエンザウイルスに対す
る抗ウイルス活性を有するアンチセンス化合物を提供する。米国特許第4,80
6,463号は、HTLV−III複製を阻害するためのアンチセンス化合物と
それらを用いる方法とを提供する。米国特許第4,689,320号、第5,4
42,049号、第5,591,720号及び第5,607,923号はサイト
メガロウイルス(CMV)に対して特異的な抗ウイルス剤としてアンチセンス化
合物に関する。米国特許第5,242,906号は潜在的Epstein−Ba
rrウイルス(EBV)感染症の治療に有用なアンチセンス化合物を提供する。
米国特許第5,248,670号、第5,514,577号及び第5,658,
891号はヘルペスウイルス感染症の治療に有用なアンチセンス化合物を提供す
る。米国特許第5,457,189号と第5,681,944号は乳頭腫ウイル
ス感染症の治療に有用なアンチセンス化合物を提供する。本明細書に援用される
、これらの特許に開示されるアンチセンス化合物は、指定された病原性作因によ
って惹起又は悪化される疾患からの予防的、緩和的又は治療的解放を生じるため
に本発明の組成物と併用されることができる。
【0131】 本発明の組成物に用いられるアンチセンス・オリゴヌクレオチドは、動物にお
ける疾患又は身体状態に対する身体の種々な遺伝的成分の性質、機能及び可能な
関係を判定するためにも用いることができる。今までは、遺伝子の機能は主とし
て動物(例えば、トランスジェニック・マウス)における遺伝子の機能欠損突然
変異(例えば、“ノックアウト”突然変異)の構築によって試験されている。こ
のようなタスクは困難であり、時間がかかり、“ノックアウト”突然変異が致命
的表現型を生じるので、動物の発達に本質的な遺伝子に対しては行うことができ
ない。さらに、機能欠損表現型は動物のライフサイクルの特定部分又は疾患状態
中に一時的に導入することができない;“ノックアウト”突然変異は常に存在す
る。“アンチセンス・ノックアウト”、即ち直接の遺伝子操作によるのではなく
、アンチセンス・オリゴヌクレオチドによる遺伝子の発現の選択的モジュレーシ
ョンはこれらの制限を克服する(例えば、Albert等,Trends in
Pharmacological Sciences,1994,15,25
0)。さらに、幾つかの遺伝子は、例えば選択的スプライシングのようなプロセ
スの結果として多様なmRNA転写体を生じる;“ノックアウト”突然変異は典
型的にこのような遺伝子から生じるあらゆる形態のmRNA転写体を除去するの
で、特定のmRNA転写体の生物学的役割の試験に用いることができない。アン
チセンス・オリゴヌクレオチドは、ニューロン死におけるN−メチル−D−アス
パラテート受容体の役割を研究するためにラットに、プロテインキナーゼC−a
の生物学的役割を研究するためにマウスに、及び不安における神経ペプチドY1
受容体の役割を試験するためにラットに全身投与されている(それぞれ、Wah
lestedt等,Nature,1993,363:260;Dean等,P
roc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1994,91:117
62;及びWahlestedt等,Science,1993,259:52
8)。関連タンパク質の複合ファミリーを研究している場合には、“アンチセン
ス・ノックアウト”(即ち、アンチセンス・オリゴヌクレオチドの全身投与によ
る遺伝子の阻害)は、このファミリーの特定メンバーを試験するための最も精確
な手段を表すことができる(一般に、Albert等,Trends Phar
macol.Sci.,1994,15:250参照)。オリゴヌクレオチド及
び他の核酸の単純な(simple)非−非経口投与のための組成物と方法を提供するこ
とによって、本発明はこれら及び他の欠点を克服する。
【0132】 本発明のオリゴヌクレオチドを含む治療用組成物又は薬剤組成物の投与は当業
者の熟練の範囲内であると考えられる。一般に、治療又は予防を必要とする患者
に、本発明の化合物を含む組成物が通常製薬的に受容されるキャリヤー中に含め
て、患者の年齢及び治療される障害又は疾患状態の重症度に依存して0.01μ
g〜100g/kg体重の範囲の用量で投与される。投与は治療される疾患状態
の重症度と反応性とに依存し、治療の経過は数日間から数か月間にまで、又は疾
患状態の治癒若しくは軽減若しくは予防が達成されるまで持続する。最適投与ス
ケジュールは患者の体内における薬物蓄積の測定から算出することができる。通
常に熟練した人は最適の投与量、投与方法及び反復速度を容易に判定することが
できる。最適投与量は個々のアンチセンス化合物の相対的効力に依存して変化し
、一般にin vitro及びin vivo動物モデルにおいて有効であると
判明したEC50に基いて算出されうる。
【0133】 本発明に関して、“治療計画(treatment regimen)”なる用語は、本発明の1
種類以上の組成物の投与の治療的、緩和的及び予防的モダリティ(modalities)を
包含する意味である。特定の治療計画は特定の疾患又は障害の性質、その重症度
及び患者の総合状態に依存して変化し、1日1回から20年間毎に1回までに及
ぶことがありうる一定の期間にわたって続けられうる。治療後に、患者の状態の
変化に関して、及び障害若しくは疾患状態の症状の軽減に関して患者をモニター
する。患者が現在の投与量レベルに有意に反応しない場合には組成物の投与量を
高めることができ、障害若しくは疾患状態の症状の軽減が観察される場合又は障
害若しくは疾患状態が除去された場合には、投与量を減ずることができる。
【0134】 本発明のオリゴヌクレオチドの治療有効量を投与するために、最適投与スケジ
ュールが用いられる。本発明のために“治療有効量”なる用語は、予定された目
的を好ましくない副作用(例えば、毒性、被刺激状態又はアレルギー反応)なし
に達成するために有効である、オリゴヌクレオチド含有薬剤組成物の量を意味す
る。個人の必要量は変化しうるが、薬剤組成物の有効量の最適範囲の判定は当該
技術分野の熟練の範囲内である。ヒトの投与量は動物研究から補外することがで
きる(Katocs等,Remington’s Pharmaceutica
l Sciences,18版,27章,Gennaro編集,Mack Pu
blishing Co.,Easton,PA,1990)。一般に、薬剤組
成物の有効量を与えるために必要な投与量は当業者によって調節することができ
、レシピエントの年齢、健康、物理的状態、体重、疾患又は障害の種類と程度、
治療の回数、同時療法(存在するならば)の性質並びに所望の効果(単数又は複
数種類)の性質及び範囲に依存して変化する(Nies等,Goodman &
Gilman’s The Pharmacological Basis
of Therapeutics,3章,9版,Hardman等編集,McG
raw−Hill,New York,NY,1996)。
【0135】 上首尾な治療後に、疾患状態の再発を防止するために、バイオアクティブ剤(b
ioactive agent)を0.01μg〜100g/kg体重の範囲の維持用量で1日
に1回以上から20年間毎に1回まで投与する維持療法を患者に受けさせること
が望ましいと考えられる。例えば、自己免疫又は炎症性状態に罹患しやすいと知
られている又は疑われる個体の場合には、0.01μg〜100g/kg体重の
範囲である予防投与量の1日に1回以上から20年間毎に1回までの投与によっ
て、予防効果を得ることができる。同様な形式で、個体を何らかの医学的治療の
結果として生ずると予想される炎症性状態に、例えば細胞、組織若しくは器官の
個体中への移植に由来する対宿主性移植片病に対して低感受性にすることができ
る。
【0136】 高リスク個体のための予防モダリティも本発明によって包含される。本明細書
で用いる限り、“高リスク個体”なる用語は、疾患又は障害の発生又は再発を受
ける確率が正常よりも有意に高いことが、例えば、個体若しくはファミリーの病
歴又は遺伝的検査から判明している個体を表す意味である。例えば、対象動物は
、特定の疾患又は障害の頻繁な発生を包含する個体及び/又はファミリーの病歴
を有することができる。他の例として、対象動物は、当該技術分野で知られた方
法による遺伝的スクリーニングによって判定された、このような発生率を有して
いることができる(例えば、U.S.Congress,Office of
Technology Assessment,Genetic Monito
ring and Screening in the Workplace,
OTA−BA−455,5章,U.S.Government Printin
g Office,Washington,D.C.,1990,75−99頁
参照)。高リスク個体に関する治療計画の一部として、疾患又は障害の発生又は
再発を防止するために、個体を予防的に処置することができる。“予防有効量”
なる用語は、疾患又は障害の発生又は再発の防止として観察される効果を生じる
薬剤組成物の量を表す意味である。薬剤組成物の予防有効量は、薬剤組成物が有
する効果を、活性剤を含まない第2薬剤組成物を同様な状態の個体に投与すると
きに観察される効果に比較することによって、典型的に判定される。
【0137】 治療的使用に関して、何らかのタンパク質によってモジュレートされた疾患に
罹患した動物にオリゴヌクレオチド類似体を投与する。このような疾患に罹患し
たと疑われる患者に疾患の症状を軽減するために有効である量のオリゴヌクレオ
チド類似体を投与することが好ましい。当業者は、このような治療計画のための
最適の投与量と治療スケジュールとを判定することができる。
【0138】 モジュレートされる予定であるRNA又はDNA部分が、その形成又は活性が
モジュレートされるべきであるタンパク質をコードするDNA又はRNA部分を
含むように予め選択されることが好ましい。したがって、用いられる組成物のタ
ーゲッティング部分はDNA若しくはRNAの予め選択された部分に相補的であ
るように、即ち、その部分に対するアンチセンス・オリゴヌクレオチドであるよ
うに選択される。
【0139】 本発明の好ましい実施態様によると、本発明の化合物は、tat タンパク質
をコードするHIV mRNAに、又はHIV mRNAのTAR領域にハイブ
リダイズする。他の好ましい実施態様では、化合物はHIV mRNAのTAR
領域の二次構造を模倣し、このようにすることによって、tat タンパク質を
結合する。他の好ましい化合物はヘルペス、乳頭腫及び他のウイルスに対して相
補的に配列形成する。
【0140】 本発明による治療剤を例えば経口的、静脈内又は筋肉内にのように内部的に(i
nternally)投与することが、一般に好ましい。例えば、経皮的、局所的又は病巣
内にのような、他の投与形式も使用可能である。座薬に含めることも有用であり
うる。一部の実施態様のためには、薬理学的に受容されるキャリヤーの使用も好
ましい。
【0141】 本発明は、研究及び診断のためにRNAを選択的に結合する方法にも関する。
このような選択的な強い結合は、このようなRNA又はDNAを、分解ヌクレア
ーゼに対して耐性であり、既知オリゴヌクレオチド又はオリゴヌクレオチド類似
体よりも強く、かつ大きいフィデリティでハイブリダイズする本発明の組成物と
相互作用させることによって達成される。
【0142】 実施例 一般: 溶媒は蒸留によって乾燥させた: THFはナトリウムベンゾフェノンケチル上で;アセトニトリルとトリエチル
アミンは水素化カルシウム上で;ピリジンは酸化バリウム上で乾燥させた。DB
Uは真空下で蒸留してから、4Å Linde モレキュラーシーブ上でアルゴ
ン下において貯蔵する。PCl3を最初にアルゴン下で2時間還流させることに
よって脱気させ、分留させ、アルゴン下で貯蔵する。水はAldrich Ch
emical Co.Inc.から入手したHPLC等級である。
【0143】 実施例1 4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノールの異性体的に純粋なR異性体と
S異性体 R−4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノールとS−4−メルカプト−
4−メチル−2−ペンタノールとをElielとMorris−Natschk
eの方法(Eliel,E.L.,Morris−Natschke、S.,J
.Am.Chem.Soc.1984,106,2937−2942)に従って
合成する。
【0144】 実施例2 Rp先駆体、化合物1 予めアルゴンによってフラッシュし、セプタムによってシールした、20ml
の乾燥THFを含有する乾燥100ml丸底フラスコ中に、PCl3(1.3m
l,15mmol)を注射器によって導入する。このフラスコをドライアイス/
アセトン浴中で−78℃に冷却し、トリエチルアミン(6.9ml、50mmo
l)を含有するTHF(15ml)中の(R)−4−メルカプト−4−メチル−
2−ペンタノール(15mmol)の溶液を注射器によって加える。この反応混
合物を−78℃において30分間撹拌してから、0℃に1時間温度上昇させる。
この反応混合物をCH2Cl2と飽和NaHCO3とに分配し、飽和NaClによ
って洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥させて、標題化合物を得る。
【0145】 実施例3 化合物2 ヘキサン中の化合物1をモルホリンによって、0℃において細心に滴加して処
理する。低温浴を除去して、混合物を室温においてさらに1時間撹拌する。モル
ホリン塩酸塩を濾過によって取り出し、化合物2をシリカゲル カラムクロマト
グラフィーによって精製する。
【0146】 実施例4 Rp結合、構造3を合成するために用いられるモノマーの一般的合成方法 −78℃における乾燥CH2Cl2中の2’−デオキシ−5’−O−DMTヌク
レオシド(2’−O−デオキシ、5’−O−DMT−6−N−ベンゾイルアデノ
シン、2’−O−デオキシ、5’−O−DMT−4−N−ベンゾイルシチジン、
2’−O−デオキシ、5’−O−DMT−2−N−イソブチルグアノシン、2’
−O−デオキシ−5’−O−DMT−チミジン又は修飾され、任意に保護された
5−O−DMT−ヌクレオシド)10mmolに、THF中の1H−テトラゾー
ル(11mmol)の15mmol溶液20mlを注射器によって加える。この
反応混合物を−78℃において30分間撹拌し、冷却浴を除去し、溶液を室温に
温度上昇させる。この溶液に、THF中の化合物2(11mol)を2〜4時間
撹拌しながら滴加する。硫化試薬3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−
1,1−ジオキシド(CH3CN中2%)(Iyer等,J.Am.Chem.
Soc.,1990,112,1253)を1時間撹拌しながら加える。溶媒を
蒸発させ、ヌクレオシドオキサチアン中間体をシリカゲル カラムクロマトグラ
フィーによって精製して、構造3を有するそれぞれのモノマー化合物を得る。
【0147】 実施例5 固体サポートへのチミジンの結合(5’−HO−T−CPG) 文献の方法(Damha等,Nucleic Acids Res.,199
0,18,3813−3821)に従って、チミジンを固体サポートに結合させ
た。乾燥6ml Hypovialに、5’−O−DMT−チミジン(109m
g、0.2mmol)、サルコシニル−スクシノニル・リンカー付きCPG(B
rown等,J.Chem.Soc.Chem.Comm.1989,891)
(1.0g)、4−DMAP(12mg,0.1mmol)、トリエチルアミン
(80μl)、DEC(384mg,2.0mmol)及び無水ピリジン(5m
l)を加えた。混合物を室温において24時間振とうした。ペンタクロロフェノ
ール(134mg,0.5mmol)を加え、混合物をさらに16時間振とうし
た。CPGを濾別し、ピリジン、CH2Cl2及びエーテルによって連続的に洗浄
した。CPGを試薬等級のピペリジン(5ml)によって処理し、スラリーを1
0分間振とうした。得られたCPGを濾別し、CH2Cl2及びエーテルによって
連続的に洗浄し、真空下で乾燥させた。乾燥したCPGに、等しい割合の2種類
の溶液、THF中0.5M無水酢酸とTHF中0.5M4−DMAP/2,4,
6−トリメチルピリジン(各4ml)を混合した。スラリーを2時間振とうし、
ピリジン、CH2Cl2、THF及びエーテルによって連続的に洗浄した。負荷量
(loading amount)をTrityl Analysisによって測定した、37.
9mol/g。1,2−ジクロロエタン中の3%トリクロロ酢酸による脱トリチ
ルは固定されたチミジンを生じた。
【0148】 実施例6 固体サポート結合T−Rp−Tダイマー、化合物4 焼結ガラスロート(sintered glass funnel)に、5’−HO−T−CPG(2
7mg,1mol)とアセトニトリル中の構造3の溶液(塩基はチミンである)
(0.2ml,0.1M)とを加え、続いて30μlのDBU(0.2mmol
)を注射器によって加える。15分間後に、固体サポートをアセトニトリル(3
x2ml)によって洗浄し、次にBeaucage試薬(0.2ml,THF中
0.1M)を加える。固体サポートは無水CH3CNによる洗浄時に標題ダイマ
ーを生じる。
【0149】 実施例7 T−Rp−Tダイマー、化合物5 化合物4を50℃においてNH4OH(28%)によって2時間処理する。溶
液を蒸発乾燥させ、残渣を水(1ml)中に溶解し、濾過する。固体サポートか
ら開裂させた生成粗物質をHPLCによって精製及び分析して、化合物5、キラ
ルRpヌクレオシド間結合を有するTTダイマーを得る。
【0150】 実施例8 化合物6 化合物1の製造、実施例2に用いた方法に従って、化合物6を製造する。S−
4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール(15mmol)をPCl3
15mmol)によって処理して、精製時に化合物6を得る。
【0151】 実施例9 化合物7 ヘキサン中の化合物6をモルホリンによって、0℃において細心に滴加して処
理する。低温浴を除去して、混合物を室温においてさらに1時間撹拌する。モル
ホリン塩酸塩を濾過によって取り出し、化合物7をシリカゲル カラムクロマト
グラフィーによって精製する。
【0152】 実施例10 Sp結合に用いるモノマー、構造8 化合物7をテトラゾールの存在下で5’−O−DMTヌクレオシドと反応させ
、続いて硫黄(Beaucage試薬)を添加して、所望のオキサチアン・リン
誘導体化合物8を得る。この方法は上記実施例4においてRp異性体に関して説
明する。化合物8をシリカゲル カラムクロマトグラフィーによって精製する。
【0153】 実施例11 固体サポート結合T−Sp−Tダイマー、化合物9 焼結ガラスロートに、5’−HO−T−CPG(実施例5)(27mg,1m
mol)、アセトニトリル中の化合物8の溶液(0.2ml,0.1M)、及び
30μlのDBU(0.2mmol)を注射器によって加える。15分間後に、
固体サポートをアセトニトリル(3x2ml)によって洗浄し、次にBeauc
age試薬(0.2ml,THF中0.1M)を加える。固体サポートは、10
分間放置した後に、無水CH3CNによって洗浄すると、標題ダイマーを生じる
【0154】 実施例12 T−Sp−Tダイマー、化合物10 化合物9を50℃においてNH4OH(28%)によって2時間処理する。溶
液を蒸発乾燥させ、残渣を水(1ml)中に溶解し、濾過する。化合物10をH
PLCを用いて精製及び分析する。四員チアン形成は生成物(化合物10)の形
成を容易にする。
【0155】 実施例13 5−メチル−2−(1−メチル−1−チオエチル)シクロヘキサノール。化合物
11 化合物11は、文献方法(Lynch等,Tetrahedron Lett
.,1981,22,2855−2888と、Lynch等,J.Am.Che
m.Soc.,1984,106,2943−2948)に従って、エナンチオ
マー的に純粋な形で容易に入手可能な、(+)−プレゴンから得られる。
【0156】 実施例14 化合物12 −78℃において2当量のピリジンを含有するCH2Cl2に、化合物11と三
塩化リンとを等モル割合で加える。1時間撹拌した後に、ピリジニウム塩酸塩(p
yridinium hydrochloride)を濾別し、溶液を濃縮して、精製して、化合物12を
得る。
【0157】 実施例15 化合物13 ヘキサン中の化合物12をモルホリンによって、0℃において細心に滴加して
処理する。低温浴を除去して、混合物を室温においてさらに1時間撹拌する。モ
ルホリン塩酸塩を濾過によって取り出し、化合物13をシリカゲル カラムクロ
マトグラフィーによって精製する。
【0158】 実施例16 Rp結合に用いるキラルモノマー、構造14 乾燥CH2Cl2中の選択された2’−デオキシ−5’−O−DMTヌクレオシ
ド(2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−6−N−ベンゾイルアデノシン、
2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−4−N−ベンゾイルシトジン、2’−
O−デオキシ−5’−O−DMT−2−N−ブチリルグアノシン、2’−O−デ
オキシ−5’−O−DMT−チミジン又は修飾され、任意に保護された5−O−
DMT−ヌクレオシド)10mmolに、1Hテトラゾール(11mmol)を
加える。化合物13(11mol)を2〜4時間撹拌しながら滴加する。得られ
る中間体をBeaucage試薬によって、化合物3に関して上述したように酸
化する。ヌクレオシドオキサチアン中間体をシリカゲル カラムクロマトグラフ
ィーによって精製する。
【0159】 実施例17 構造15を有するキラルダイマーの一般的製造方法 化合物14を5’−HO−T−CPG(実施例5)又は他の固体サポート結合
5’−OH−ヌクレオシドと、DBUを用いて縮合させて、化合物4に関して上
述したように、構造15を有する化合物を得る。構造15を有するダイマーを実
施例7の方法に従って処理して、CPGからダイマーを開裂して、リンを脱ブロ
ックすることによって、構造15aを有する脱ブロック済み遊離ダイマーを得る
【0160】 実施例18 化合物16 Flukaから商業的に入手可能な(−)−プレゴンから出発して、(−)−
5−メチル−2−(1−メチル−1−チオエチル)シクロヘキサノールの異性体
を文献方法(Lynch、同上)に従って得る。化合物(−)−5−メチル−2
−(1−メチル−1−チオエチル)シクロヘキサノールを、−78℃において、
2当量のピリジンを含有するCH2Cl2中のPCl3によって処理する。1時間
撹拌した後に、ピリジニウム塩酸塩を濾別して、溶液を濃縮して、精製して、化
合物16を得る。
【0161】 実施例19 化合物17 ヘキサン中の化合物16をモルホリンによって、0℃において細心に滴加して
処理する。低温浴を除去して、混合物を室温においてさらに1時間撹拌する。モ
ルホリン塩酸塩を濾過によって取り出し、化合物17をシリカゲル カラムクロ
マトグラフィーによって精製する。
【0162】 実施例20 構造18を有するモノマーの合成 乾燥CH2Cl2中の選択された2’−デオキシ−5’−O−DMTヌクレオシ
ド(2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−6−N−ベンゾイルアデノシン、
2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−4−N−ベンゾイルシトジン、2’−
O−デオキシ−5’−O−DMT−2−N−ブチリルグアノシン、2’−O−デ
オキシ−5’−O−DMT−チミジン又は修飾され、任意に保護された5−O−
DMT−ヌクレオシド)10mmolに、1Hテトラゾール(11mmol)を
加え、その後に化合物17(11mol)を滴加し、2〜4時間撹拌する。硫化
試薬 3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオキシド(CH 3 CN中2%、Iyer同上)を加えて、1時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、粗
物質をシリカゲル カラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物18を
得る。
【0163】 実施例21 化合物18を用いるSpダイマーの一般的製造方法 化合物18を5’−HO−T−CPG(実施例5)又は他の固体サポート結合
5’−OH−ヌクレオシドと、DBUを用いて縮合させて、化合物4に関して上
述したように、構造18を有する化合物を得る。化合物18から製造したダイマ
ーをCPGから開裂して、脱ブロックすることによって、脱ブロック済み遊離S
pキラルダイマーを得る。
【0164】 実施例22 5c−メチル−2t[(1−メチル−1−メチルアミノ)エチル]−シクロヘキ
サン−1r−オール (+)−プレゴンを用いる文献方法(He等,J.Org.Chem.,19
90,55,2114−2119)に従って、最初に5c−メチル−2t[(1
−メチル−1−ベンジルアミノ)エチル]−シクロヘキサン−1r−オールを製
造することによって、標題化合物を合成する。この化合物にPd/H2による水
素化分解を受けさせて、対応するアミノアルコールを得る(ベンジル基の除去)
。次に、このアミノアルコールを1当量のHCHOによって処理した後に、Na
CNBH3還元を行って、標題化合物を得る。
【0165】 実施例23 化合物20 −78℃において2当量のピリジンを含有するCH2Cl2に、化合物19と三
塩化リンとを等モル割合で加える。1時間撹拌した後に、ピリジニウム塩酸塩を
濾別し、溶液を濃縮して、精製して、クロロ−中間体化合物を得る。ヘキサン中
のクロロ−中間体化合物をモルホリンによって、0℃において細心に滴加して処
理する。低温浴を除去して、混合物を室温においてさらに1時間撹拌する。モル
ホリン塩酸塩を濾過によって取り出し、モルホリノ化合物をシリカゲル カラム
クロマトグラフィーによって精製する。
【0166】 乾燥CH2Cl2中の選択された2’−デオキシ−5’−O−DMTヌクレオシ
ド(2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−6−N−ベンゾイルアデノシン、
2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−4−N−ベンゾイルシトジン、2’−
O−デオキシ−5’−O−DMT−2−N−ブチリルグアノシン、2’−O−デ
オキシ−5’−O−DMT−チミジン又は修飾され、任意に保護された5−O−
DMT−ヌクレオシド)10mmolに、1Hテトラゾール(11mmol)を
加え、その後にモルホリノ化合物(11mol)を滴加し、2〜4時間撹拌する
。硫化試薬 3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオキシド
(CH3CN中2%、Iyer同上)を加えて、1時間撹拌する。溶媒を蒸発さ
せ、ヌクレオシド・オキサチアン中間体化合物20をシリカゲル カラムクロマ
トグラフィーによって精製する。
【0167】 実施例24 化合物21 化合物20を5’−HO−T−CPG(実施例5)又は他の固体サポート結合
5’−OH−ヌクレオシドと、DBUを用いて縮合させて、化合物4に関して上
述したように、構造21を有する化合物を得る。形成された遊離アミンをキャッ
プするために、キャッピング工程を加える。
【0168】 実施例25 化合物21からRpダイマー21aの形成 化合物21を濃水酸化アンモニウムによって16時間処理して、開裂した脱ブ
ロック済みダイマーをRp異性体及びキラルアジュバント由来生成物22及び2
3として得る。
【0169】 実施例26 化合物24 天然生成(−)−プレゴン(Flukaから入手可能)から、文献方法(He
等,Tetrahedron,1987,43,4979−4987)に従って
、化合物24をキラルアジュバントとして得る。化合物19に関して例示した方
法に従って、化合物24を得る。
【0170】 実施例27 モノマー、化合物20 化合物19をTHF溶媒中の過剰なHunig塩基と共にPCl3(1当量)
によって、−5℃において10分間処理する。得られるクロロ化合物を遊離3’
−OH基を有する選択された2’−デオキシ−5’−O−DMTヌクレオシド(
2’−O−デオキシ−5’−O−DMT−6−N−ベンゾイルアデノシン、2’
−O−デオキシ−5’−O−DMT−4−N−ベンゾイルシトジン、2’−O−
デオキシ−5’−O−DMT−2−N−ブチリルグアノシン、2’−O−デオキ
シ−5’−O−DMT−チミジン又は修飾され、任意に保護された5−O−DM
T−ヌクレオシド)によって処理する。TLC及び13C NMR分析を用いて、
単独ジアステレオマーの形成を明らかにする。この粗物質を飽和炭酸水素ナトリ
ウムによって洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させる。得られる物質を結晶
化によって、又はシリカゲル カラムクロマトグラフィーによって精製する。
【0171】 実施例28 保護されたダイマー、化合物21 精製化合物20を5’−HO−T−CPG(実施例5)又は他の固体サポート
結合5’−OH−ヌクレオシド(例えば、2’−O−デオキシ−6−N−ベンゾ
イルアデノシン、2’−O−デオキシ−4−N−ベンゾイルシチジン、2’−O
−デオキシ−2−N−イソブチリルグアノシン、又は修飾され、任意に保護され
た5’−OH’−3’−CPG−ヌクレオシド)と、カップリング剤としてテト
ラゾールを用いて2時間縮合させる。得られる遊離アミンを無水酢酸によってキ
ャップして、ダイマーをBeaucage試薬によって酸化して、化合物21を
得る。化合物21を固体サポートから開裂して、濃水酸化アンモニウムによる処
理(30%、12時間)によって脱保護する。キラル補助基を化合物22又は2
3として取り出して、オリゴマーをHPLCによって精製する。ヌクレオシドダ
イマーを80%酢酸水溶液によって処理して、5’−トリチル基を除去する。R
p形態を以下の方法において述べるように割り当てる。
【0172】 実施例29 Spダイマー、化合物25 化合物25を化合物24から、化合物20に関して述べたように合成する。化
合物25は、Rp異性体に関して既述したようにヌクレオシド−CPGとカップ
リングし、精製したときに、Sp異性体を生成する。
【0173】 実施例30 キラル純粋な5’−TSpRpRpRpRpSpT−3’ホスホロチオエートヘプ
タマーの合成 エステル結合によってCPG(制御多孔質ガラス)に結合した5’−O−ジメ
トキシトリチルチミジン 50mg(2μmole)をガラス反応器に入れ、3
%ジクロロ酢酸(v/v)のトルエン溶液を加えて、5’−ヒドロキシル基を脱
保護する。生成物をアセトニトリルによって洗浄して、アセトニトリル中の化合
物8(B=T)の0.2M溶液(25倍過剰)と、アセトニトリル中のDBUの
0.5M溶液(200倍過剰)とを加えて、室温において15分間反応させる。
生成物をアセトニトリルによって洗浄した後に、アセトニトリル中のBeauc
age試薬の0.2M溶液を加え、反応を室温において5分間進行させる。この
硫化工程をさらに1回5分間繰り返す。サポートをアセトニトリルによって洗浄
し、次に無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液と、N−メチルイミ
ダゾール/THFとを加えて、いずれの未反応5’−ヒドロキシル基をもキャッ
プする。生成物をアセトニトリルによって洗浄する。
【0174】 次のサイクルでは、化合物3(B=T)を供給モノマー(incoming monomer)と
して用いて、サイクルを繰り返す。この完全なサイクルをさらに4回繰り返して
、Rp結合を導入する。最終サイクルでは、末端Sp結合を導入する供給モノマ
ーとして、化合物8を用いる。このヘプタマーを含有する固体サポートを30%
水酸化アンモニウム水溶液によって室温において90分間処理する。水溶液を濾
過して、減圧下で濃縮して、キラル純粋なホスホロチオエートヘプタマーを得る
【0175】 実施例31 キラル純粋な5’−d(GSpRpSpT)−3’ホスホロチオエートテトラマー
の合成 エステル結合によってCPG(制御多孔質ガラス)に結合した5’−O−ジメ
トキシトリチルチミジン 50mg(2μmole)をガラス反応器に入れ、ト
ルエン中の3%ジクロロ酢酸(v/v)のトルエン溶液を加えて、5’−ヒドロ
キシル基を脱保護する。生成物をアセトニトリルによって洗浄して、アセトニト
リル中のB=dCBZによる化合物8の0.2M溶液(25倍過剰)と、アセトニ
トリル中のDBUの0.5M溶液(200倍過剰)とを加えて、室温において1
5分間反応させる。生成物をアセトニトリルによって洗浄した後に、アセトニト
リル中のBeaucage試薬の0.2M溶液を加え、室温において5分間反応
させる。この硫化工程をさらに1回5分間繰り返す。サポートをアセトニトリル
によって洗浄し、次に無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液と、N
−メチルイミダゾール/THFとを加えて、いずれの未反応5’−ヒドロキシル
基をもキャップして、続いてアセトニトリルによって洗浄する。
【0176】 次のサイクルでは、化合物3(B=dABZ)を供給モノマーとして用いて、サ
イクルを繰り返す。したがって、アセトニトリル中の化合物3(B=dABZ)の
0.2M溶液(25倍過剰)とアセトニトリル中のDBUの0.5M溶液(20
0倍過剰)とを加えて、室温において15分間反応させる。生成物をアセトニト
リルによって洗浄した後に、アセトニトリル中のBeaucage試薬の0.2
M溶液を加え、室温において5分間反応させる。この硫化工程をさらに1回5分
間繰り返す。サポートをアセトニトリルによって洗浄し、次に無水酢酸/ルチジ
ン/THF(1:1:8)の溶液とN−メチルイミダゾール/THFとを加えて
、いずれの未反応5’−ヒドロキシル基をもキャップする。生成物をアセトニト
リルによって洗浄する。トルエン中3%ジクロロ酢酸(v/v)の溶液を加えて
、5’−ヒドロキシル基を脱保護して、生成物をアセトニトリルによって洗浄す
る。
【0177】 アセトニトリル中のB=dGiBuによる化合物8(0.2M溶液)(25倍過
剰)と、アセトニトリル中のDBUの0.5M溶液(200倍過剰)とを加えて
、室温において15分間反応させる。生成物をアセトニトリルによって洗浄し,
次にアセトニトリル中のBeaucage試薬の0.2M溶液を加え、室温にお
いて5分間反応させる。この硫化工程をさらに1回5分間繰り返す。サポートを
アセトニトリルによって洗浄し、次に無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8
)の溶液と、N−メチルイミダゾール/THFとを加えて、いずれの未反応5’
−ヒドロキシル基をもキャップする。生成物をアセトニトリルによって洗浄する
【0178】 所望のテトラマーを脱ブロックし、30%水酸化アンモニウム水溶液による室
温における90分間の処理とその後の55℃への12時間の加熱とによって、固
体サポートから開裂させる。水溶液を濾過し、減圧下で濃縮して、5’−dGSp −dARp−dCSpT−3’の標題ホスホロチオエートテトラマーを得る。
【0179】 実施例32 オリゴヌクレオチド合成:一般的方法 表1に列挙するオリゴヌクレオチドは上記方法に従って合成される。キラル的
に混合した部位(RpとSp)を形成するためには、商業的なアミダイト(Pe
rseptive Biosystems)を用い、標準合成条件を用いる。
【0180】 適当な核酸塩基によってRp結合を導入するためには、モノマー3、14又は
20を用いる。 適当な核酸塩基によってSp結合を導入するためには、モノマー8、18又は
25を用いる。 用いる固体サポートは、サルコシニル−スクシノニル・リンカーを有する制御
多孔質ガラスCPG(Brown等,J.Chem.Soc.Chem.Com
m.,1989,891)である。 用いる硫化試薬は3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオ
キシド(CH3CN中2%、Iyer 同上)である。
【0181】 無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液と、N−メチルイミダゾー
ル/THFとを混合物に加えて、いずれの未反応5’−ヒドロキシル基をもキャ
ップする。 キラル純粋なオリゴヌクレオチドの合成のために好ましい試薬は上記に列挙さ
れている。当業者は多くの他の試薬及び材料が同様に本発明に受容されること及
びこのリストが排他的ではないことを理解するであろう。
【0182】
【表1】
【0183】 実施例33 オリゴヌクレオチド精製のための一般的方法 最終モノマー又はブロックマー(blockmer)を加えた後に、固体サポート結合オ
リゴヌクレオチドを1〜5mlの28.0〜30%水酸化アンモニウム(NH4
OH)中で55℃において約16時間脱保護(トリチル−オン)する(小規模)
。さらに大きい規模のオリゴヌクレオチド合成(20μmol/合成)では、2
0mlの28.0〜30%水酸化アンモニウムを用いる。一般に、オリゴヌクレ
オチドを5〜20mlの28.0〜30%NH4OH中で55℃において約16
時間開裂させ、脱保護する。
【0184】 開裂及び脱保護後に、Gelmanの0.45μmナイロン・アクロディスク
・シリンジフィルター(nylon acrodisc syringe filter)を用いて、粗オリゴヌ
クレオチドをCPGから濾過する。Savant AS160自動高速vacに
おいて、過剰なNH4OHを蒸発させる。Hewlett Packard 8
452A Diode Array Spectrophotometerで2
60nmにおいて粗収率を測定する。次に、粗サンプルをHewlett Pa
ckardエレクトロスプレイ質量分析計での質量分析(MS)と、Beckm
ann P/ACEシステム5000上での毛管ゲル電気泳動(CGE)とによ
って分析する。トリチル−オン オリゴヌクレオチドを逆相分取高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)によって精製する。HPLC条件は次の通りである:
991デテクター付きWaters 600E;Waters Delta P
ak C4カラム(7.8x300mm);溶媒A:50mMトリエチルアンモ
ニウムアセテート(TEA−Ac),pH7.0;溶媒B:100%アセトニト
リル;2.5ml/分流量;勾配:最初の5分間は5%B、次の55分間はBを
60%に直線的に増加させる。大規模の20μmol合成からの大きいオリゴ収
量を大型HPLCカラム(Waters Bobdapak HCl8HA)上
で精製して、流量を5.0ml/分に高める。適当な画分を回収して、溶媒を高
速vacによって除去する。オリゴヌクレオチドを80%酢酸中で約45分間脱
トリチルして、再び凍結乾燥する。脱トリチルしたオリゴヌクレオチドをSep
hadex G−25(サイズ排除クロマトグラフィー)に通し、適当なサンプ
ルをPharmaciaフラクションコレクターによって回収することによって
、遊離トリチルと過剰な塩とを除去する。選択した画分の濃縮によって、精製オ
リゴヌクレオチドを得て、これをCGE、HPLC(流量:1.5ml/分;W
aters Delta Pak C4カラム、3.9x300mm)及びMS
によって純度に関して分析する。最終収率を260nmにおける分光光度計によ
って測定する。
【0185】方法1 キラルチオエート類の立体配置(configuration)の決定 キラルチオエート類のRpおよびSp立体配置は、報告されている方法にした
がい、決定する(Slim, G., Gait, M.J., Nuclei
c Acids Res., 1991 19, 1183−1188)。Rp
異性体は、HPLCにおいて逆相カラムで「速い溶出物(フラクションI)」と
して溶出する。該異性体はP1ヌクレアーゼには耐性であるが、ヘビ毒ホスホジ
エステラーゼにより加水分解される。逆に、Sp異性体は、HPLC逆相カラム
で「遅い」溶出物(フラクションII)として溶出する。この立体化学は、ヘビ
毒ホスホジエステラーゼ(SVPD)からの防御を提供するが、本異性体はP1
ヌクレアーゼにより加水分解される。
【0186】 ヘビ毒ホスホジエステラーゼによる消化 各P=Sオリゴヌクレオチド二量体(逆相による初期および後期溶出ピーク両
方)HPLCのアリコット(2 OD)を、反応体積150μl中、0.1 M
Tris. HCl(pH 8.5)、0.3 mM ジチオスレイトール(
DTT)、0.3 mM MgCl2中で、ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(0.
1μg、Boehringer)およびウシアルカリホスファターゼ(6.0μ
g、Boehringer)を用い、37℃で8時間処理する。産物を逆相HP
LCにより解析する。Rp異性体(初期溶出ピーク)は加水分解されるが、Sp
異性体は損なわれない(intact)ままである。
【0187】 ヌクレアーゼP1による消化 各P=Sオリゴヌクレオチド二量体のアリコット(2 OD)を、蒸留水(1
20μl)中でヌクレアーゼP1(2.0μg、Boehringer)を用い
、37℃で1時間消化する。溶液を16μlの0.1 M Tris HCl(
pH 8.5)で緩衝し、そしてウシアルカリホスファターゼ(6.0μg、B
oehringer)を用い、37℃で1時間消化する。産物を逆相HPLCに
より解析する。この場合、Sp異性体は分解されるが、Rp異性体はヌクレアー
ゼに耐性である。
【0188】方法2 キメラ性キラルオリゴヌクレオチドのin vivo安定性の評価 マウス実験法 試験する各オリゴヌクレオチドに関し、約25 gの体重の9匹の雄BALB
/cマウス(Charles River、マサチューセッツ州ウィルミントン
)を用いる(Crookeら, J. Pharmacol. Exp. Th
er., 1996, 277, 923)。1週間の順応後、マウスの尾に、
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH 7.0中に加えられているオリゴヌク
レオチド(5 mg/kg)を単回静脈注射する。各群から、後眼窩出血(投与
後、0.25、0.5、2または4 lvいずれか)および末端出血(投与後、
1、3、8または24時間いずれか)を集める。末端出血(およそ0.6−0.
8 ml)は、ケタミン/キシラジン麻酔後、心臓穿刺により集める。血液をE
DTA被覆収集試験管に移し、そして遠心分離し、血漿を得る。最後に、各マウ
スから肝臓および腎臓を集める。CGEによる、損なわれていないオリゴヌクレ
オチド内容物の決定のための解析に、血漿および組織ホモジネートを用いる。す
べての試料は、収集後直ちにドライアイス上で凍結し、そして解析まで−80℃
で保存する。
【0189】 キメラ性キラルオリゴヌクレオチドのin vivo安定性の評価 配列番号5を比較研究に用い、あらかじめ決定された位でのキラルヌクレオチ
ド連結の影響を、各位でラセミ連結を有する同一配列と比べ、決定した。キャピ
ラリーゲル電気泳動解析により、ISIS 3082(XVI、均一2’−デオ
キシホスホロチオエート)に比べ、キラル3’−Sp−キャップ化オリゴマーの
相対ヌクレアーゼ耐性が示された。ヌクレアーゼに対するSp連結の耐性のため
、化合物XVIIおよびXVIIIは、血漿、腎臓および肝臓中で安定であるが
、XVI(3082)は安定でないことが見出される。逆に、5’,−3’−ビ
ス Spキャップ化オリゴマーからのデータにより、組織(肝臓および腎臓)に
おけるのと同様、血漿における総エキソヌクレアーゼ分解(exonucleo
lytic)安定性が示される。化合物は、1、3、および24時間などの多様
な時点で安定である。いかなる分解も検出されないという事実により、5’−エ
キソヌクレアーゼ類および3’−エキソヌクレアーゼは組織に広く行き渡ってお
り、そしてエンドヌクレアーゼ類は活性でないことが立証される。さらに、単一
キラル連結(Spチオエート連結)は末端でのヌクレアーゼに対するゲートキー
パーとして十分である。
【0190】方法3 キメラ性RpおよびSp修飾オリゴヌクレオチドを用いたRNアーゼH研究 オリゴヌクレオチドの32P標識 オリゴリボヌクレオチド(センス鎖)は、[32P]ATP、T4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ、および標準法(Ausubelら, Current Proto
cols in Molecular Biology, John Wile
y, ニューヨーク(1989))を用い、32Pで5’端標識する。標識RNA
は12%変性PAGE上の電気泳動により精製する(Sambrookら, M
olecular Cloning: A Laboratory Manua
l, Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss, Plainview(1989))。標識オリゴヌクレオチドの比活性
は、およそ6000 cpm/fmolである。
【0191】 RNアーゼH切断パターンの決定 750 nM アンチセンスオリゴヌクレオチド、500 nM センスオリ
ゴリボヌクレオチド、および100,000 cpmの32P標識センスオリゴリ
ボヌクレオチドを含む120μlの反応緩衝液(20 mM Tris−HCl
(pH 7.5)、20 mM KCl、10 mM MgCl2、0.1 m
M DTT)中にハイブリダイゼーション反応を調製した。反応を90℃で5分
間加熱し、そして1単位のInhibit−ACEを添加する。試料を37℃で
一晩インキュベーションした。ハイブリダイゼーション反応は、初期速度測定の
ため、1.5 x 10.8-8 mgの大腸菌RNアーゼH酵素と37℃でイン
キュベーションし、そしてその後、特定の時点で反応停止した。試料は、先に記
載されるように、トリクロロ酢酸(TCA)アッセイにより、または変性ポリア
クリルアミドゲル電気泳動により、解析した(Crooke, S.T., L
emonidis, K.M., Neilson, L., Griffey
, R., Lesnik, E.A.,およびMonia, B.P., K
inetic characteristics of Escherichi
a coli RNase H1: cleavage of various
antisense oligonucleotide−RNA duple
xes, Biochem J, 312, 599(1995);Lima,
W.F.およびCrooke, S.T., Biochemistry 3
6, 390−398, 1997)。これらのアッセイにおいて、Sp−(R
p)n−Sp種のキラル的に純粋な化合物は、ジアステレオマー混合化合物より
、優れたRNアーゼH切断活性を示した。
【0192】 750 nM アンチセンスオリゴヌクレオチド、500 nM センスオリ
ゴリボヌクレオチド、および100,000 cpmの32P標識センスオリゴリ
ボヌクレオチドを含む120μlの反応緩衝液(20 mM Tris−HCl
(pH 7.5)、20 mM KCl、10 mM MgCl2、0.1 m
M DTT)中にハイブリダイゼーション反応を調製した。反応を90℃で5分
間加熱し、そして1単位のInhibit−ACEを添加する。試料を37℃で
一晩インキュベーションした。ハイブリダイゼーション反応は、初期速度測定の
ため、1.5 x 10.8-8 mgの大腸菌RNアーゼH酵素と37℃でイン
キュベーションし、そしてその後、特定の時点で反応停止した。試料は、先に記
載されるように、トリクロロ酢酸(TCA)アッセイにより、または変性ポリア
クリルアミドゲル電気泳動により、解析した(Crookeら, Bioche
m J., 1995, 312, 599;Lima, W.F.およびCr
ooke, S.T., Biochemistry 1997, 36, 3
90−398)。
【0193】方法4 キラル的に定義されているホスホロチオエートオリゴマーを用いたH−ras遺
伝子発現の調節 H−rasターゲッティングアンチセンスオリゴヌクレオチドを、T−24細
胞(ATCC、バージニア州マナサス)においてH−ras mRNAを特異的
に減少させる能力に関し試験した。T−24細胞は、完全増殖培地、10%ウシ
胎児血清および100単位/ミリリットルのペニシリンおよび100マイクログ
ラム/ミリリットルのストレプトマイシンを補ったDMEM(Lifetech
nologies、ニューヨーク州グランドアイランド)中で、加湿インキュベ
ーター中、37℃で日常的に維持した。アンチセンス実験のため、T−24細胞
は、完全増殖培地中、2x105細胞/ウェルの密度で、6−ウェルプレート(
Becton Dickinson Labware、ニュージャージー州フラ
ンクリンレークス)に蒔き、そして上述のようにインキュベーションした。蒔い
た24時間後、増殖培地を吸引し、そして血清不含培地(Optimem、Li
fetechnologies、ニューヨーク州グランドアイランド)で単層を
一度洗浄する。オリゴヌクレオチドを、100ナノモルのオリゴヌクレオチドあ
たり1ミリリットルのLipofectinあたり3マイクログラムの一定の比
で、血清不含OptimemおよびLipofectin(Lifetechn
ologies、ニューヨーク州グランドアイランド)中に処方した。オリゴヌ
クレオチド処理のため、各ウェルに処方オリゴヌクレオチド2ミリリットルを添
加し、そして細胞を37℃で4時間インキュベーションした。インキュベーショ
ン後、処方化オリゴヌクレオチドを単層から吸引し、増殖培地で置き換え、そし
て一晩インキュベーションした。処理24時間後、製造者のプロトコルにしたが
い、RNAzol(TEL−TEST, Inc.、テキサス州フレンズウッド
)を用い、総RNAを調製する。標準的プロトコル(Sambrookら, M
olecular Cloning a Laboratory Manual
, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory
Press, ニューヨーク州コールドスプリングハーバー, 1989)に
したがい、1.2%アガロース・ホルムアルデヒドゲルを通じ、RNAを分画化
し、そしてナイロン膜(Amersham Pharmacia Biotec
h、ニュージャージー州ピスカタウェイ)に移す。標準的32Pランダムプライミ
ング標識およびハイブリダイゼーションプロトコル(Sambrookら, M
olecular Cloning a Laboratory Manual
, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory
Press, ニューヨーク州コールドスプリングハーバー, 1989)を
用い、ナイロン膜をH−ras(Oncogene Research Pro
ducts、マサチューセッツ州ケンブリッジ)に関し探査した。ハイブリダイ
ゼーション後、PhosphorImager(Molecular Dyna
mics、カリフォルニア州サニーベール)を用い、膜を画像化し、そしてIm
age Quant 5.0ソフトウェア(Molecular Dynami
cs、カリフォルニア州サニーベール)を用い、画像を定量化した。画像解析後
、膜のH−rasプローブを剥がし、そしてG3PDH(Clonetech、
カリフォルニア州パロアルト)に関し再探査し、そして上述のように解析した。
H−rasシグナルはG3PDHに対し規準化する。H−rasシグナルに関す
る平均規準化パーセントコントロールの三つ組および標準偏差を計算する。本方
法を用い、化合物IV、VおよびVIを試験する。化合物VおよびVIは、より
速い有効なH−rasメッセージの減少を示す。
【0194】方法5 ICAM−1発現の測定 HUVECのオリゴヌクレオチド処理 細胞は、37℃にあらかじめ温めたOpti−MEM(Life Techn
ologies, Inc.)で3回洗浄した。オリゴヌクレオチドを、Opt
i−MEM中の10 g/mlのLipofectin(Life Techn
ologies, Inc.)とあらかじめ混合し、続いて望ましい濃度に希釈
し、そして洗浄した細胞に適用した。基底および未処理(オリゴヌクレオチドな
し)コントロール細胞もまた、Lipofectinで処理した。細胞を37℃
で4時間インキュベーションし、その時点で培地を除去し、そして5 mg/m
l TNF−α(R & D Systems)を含むまたは含まない標準増殖
培地で置き換える。示される時間まで、37℃でのインキュベーションを続ける
【0195】 蛍光活性化細胞分取装置によるICAM−1タンパク質発現の定量化 PBS中の0.25%トリプシンを用いた簡単なトリプシン処理により、プレ
ート表面から細胞を除去した。トリプシン活性を、PBS(+Mg/Ca)中の
2%のウシ血清アルブミンおよび0.2%アジ化ナトリウムの溶液で失活させる
。細胞を遠心分離(1000 rpm、Beckman GPR遠心分離装置)
により沈澱させ、PBSに再懸濁し、そして3 l/105細胞のICAM−1
特異的抗体、CD54−PE(Pharmingin)で染色した。穏やかに攪
拌しながら、細胞と抗体を暗所中、4℃で30分間インキュベーションした。遠
心分離法により細胞を洗浄し、そしてその後、0.5% ホルムアルデヒド(P
olysciences)を含む0.3 mlのFacsFlow緩衝液(Be
cton Dickinson)中に再懸濁した。その後、細胞表面ICAM−
1の発現を、Becton Dickinson FACScanを用いたフロ
ーサイトメトリーにより、測定する。コントロールICAM−1発現のパーセン
テージは、以下のように計算する: [(オリゴヌクレオチド処理ICAM−1値)−(基底ICAM−1値)/(未
処理ICAM−1値)−(基底ICAM−1値)](Bakerら, The
Journal of Biological Chemistry, 199
7, 272, 11994−12000)。 オリゴマーI、IIおよびIIIを用い、ICAM−1発現を試験した際、I
CAM−1発現データにより、HUVEC細胞において、オリゴマーIIおよび
IIIはオリゴマーIより有効であることが明らかになることが観察される。該
オリゴマーは、おそらく、オリゴマーIIの場合、ヌクレアーゼ耐性の改善によ
り、そしてオリゴマーIIIの場合、RNアーゼH活性の亢進およびヌクレアー
ゼ耐性の改善により、作用している。
【0196】方法6 5−リポキシゲナーゼ解析およびアッセイ A.治療法 治療的使用のため、5−リポキシゲナーゼの過剰なまたは異常な供給により特
徴付けられる疾患を有すると疑われる動物を、本発明の巨大分子の投与により処
置する。一般の当業者は、容易に最適投薬量、投薬方法論および反復率を決定す
ることが可能である。こうした処置は、一般的に、治癒が達成されるまで、また
は疾患状態の縮小が達成されるまで続ける。いくつかの疾患に関しては、長期処
置の可能性がある。
【0197】 B.研究試薬 本発明のオリゴヌクレオチドはまた、未精製細胞リゼイトにおける、あるいは
部分的に精製されたまたは完全に精製されたRNA調製における5−リポキシゲ
ナーゼmRNAを切断するまたは別に修飾するのに用いる際、研究試薬としても
有用であるであろう。本発明の本適用は、例えば、細胞を標準法により溶解し、
最適にRNAを抽出し、そしてその後、約30℃ないし約50℃の温度で、約4
−10の範囲のpHの、例えば50 mMリン酸からなる緩衝液中の、例えば約
100ないし約500 ng/10 mg総RNAの範囲の濃度の組成物で処理
することにより、達成される。切断された5−リポキシゲナーゼRNAは、アガ
ロースゲル電気泳動および放射標識DNAプローブとのハイブリダイゼーション
により、または他の標準法により、解析することが可能である。
【0198】 C.診断法 本発明のオリゴヌクレオチドはまた、診断適用において、特に多様な組織にお
ける特定のmRNA種の発現、あるいは異常なまたは突然変異RNA種の発現の
測定にも有用であるであろう。本例において、巨大分子は異常配列に相補的であ
るよう設計することにより、異常mRNAをターゲッティングするが、正常mR
NAにはハイブリダイズしないであろう。 標準法により、組織試料をホモジナイズし、そしてRNAを抽出してもよい。
未精製ホモジネートまたは抽出物を処理し、例えばターゲットRNAの切断を達
成してもよい。産物をその後、切断部位の5’側上の領域に相補的な結合オリゴ
ヌクレオチドを含む固体支持体(サポート)にハイブリダイズさせてもよい。m
RNAの正常および異常5’領域両方が、固体支持体に結合するであろう。異常
RNAの3’領域は切断され、支持体に結合しないであろうし、そしてしたがっ
て、正常mRNAから分離されるであろう。 調節のためターゲッティングされるmRNA種は、5−リポキシゲナーゼに関
連する;が、一般の当業者は、本発明はそのように限定されず、そして一般的に
適用可能であることを認識するであろう。酵素5−リポキシゲナーゼ産生の阻害
または修飾は、疾患の処置において、有意な治療上の利点を有すると期待される
。組成物の有効性を評価するため、アッセイまたは一連のアッセイが必要である
【0199】 D.in vitroアッセイ 5−リポキシゲナーゼに関する細胞アッセイは、好ましくは、ヒト前骨髄細胞
白血病細胞株HL−60を用いる。これらの細胞は、多様な既知の剤により、単
球様細胞または好中球様細胞のいずれかに分化するよう、誘導することが可能で
ある。1.3% ジメチルスルホキシド、DMSOでの細胞の処理は、該細胞の
好中球への分化を促進することが知られる。現在、基底HL−60細胞は、検出
可能なレベルの5−リポキシゲナーゼタンパク質を合成せず、またはロイコトリ
エン類(5−リポキシゲナーゼの下流産物)を分泌しないことが見出されてきて
いる。DMSOを用いた細胞の分化は、DMSO添加48時間後、5−リポキシ
ゲナーゼタンパク質の出現およびロイコトリエン生合成を引き起こす。したがっ
て、5−リポキシゲナーゼタンパク質合成の誘導は、これらの細胞において5−
リポキシゲナーゼ合成に干渉するオリゴヌクレオチドの解析のための試験系とし
て利用することが可能である。 オリゴヌクレオチドのための第二の試験系は、5−リポキシゲナーゼが、基質
と反応した際、自らを不活性化する、「自殺」酵素であるという事実を利用する
。10μMのA23187、カルシウムイオノホアでの、分化HL−60または
5−リポキシゲナーゼを発現している他の細胞の処理は、細胞質ゾルから膜への
5−リポキシゲナーゼの転位に続き、該酵素の活性化を促進する。活性化および
いくつかの過程の触媒作用後、酵素は触媒的に不活性になる。したがって、カル
シウムイオノホアでの細胞の処理は、内因性5−リポキシゲナーゼを不活性化す
る。ロイコトリエンB4を合成する能力により測定されるように、細胞がA23
187処理から回復するのにおよそ24時間かかる。5−リポキシゲナーゼに対
して向けられる巨大分子は、以下の定量的アッセイを用い、2つのHL−60モ
デル系における活性に関し、試験してもよい。該アッセイは、損なわれていない
細胞における5−リポキシゲナーゼタンパク質合成の阻害の最も直接的な測定か
ら、損なわれていない細胞における5−リポキシゲナーゼ活性の測定など、より
下流の事象まで、記載される。 損なわれていない細胞に対し、オリゴヌクレオチドが発揮することが可能であ
り、そして容易に定量化することが可能な、直接的な効果は、5−リポキシゲナ
ーゼタンパク質合成の特異的阻害である。本技術を行うため、35S−メチオニン
(50μCi/ml)を用い、37℃で2時間細胞を標識し、新たに合成された
タンパク質を標識してもよい。細胞を抽出し、総細胞タンパク質を可溶化し、そ
して5−リポキシゲナーゼ抗体で5−リポキシゲナーゼを免疫沈降し、その後、
プロテインAセファロースビーズから溶出する。免疫沈降タンパク質を、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離し、そしてオートラジオグラフィ
ーのため曝露する。免疫沈降5−リポキシゲナーゼの量は、走査型濃度計により
定量化する。
【0200】 これらの実験から予測される結果は、以下の通りであろう。コントロール細胞
から免疫沈降された5−リポキシゲナーゼタンパク質の量は100に規準化され
るであろう。細胞を1μM、10μM、および30μMの本発明の巨大分子で4
8時間処理することにより、免疫沈降5−リポキシゲナーゼは、それぞれコント
ロールの5%、25%および75%減少するであろう。 細胞ホモジネート中の5−リポキシゲナーゼ酵素活性の測定もまた用い、ロイ
コトリエン類を合成することが可能な、存在する酵素の量を定量化してもよい。
現在、逆相HPLCを用い、細胞ホモジネート中の5−リポキシゲナーゼ酵素活
性を定量化するため、放射測定アッセイが開発されてきている。細胞は、プロテ
アーゼ阻害剤およびEDTAを含む緩衝液中で、超音波処理により破壊する。細
胞ホモジネートを10,000 x gで30分間遠心分離し、そして5−リポ
キシゲナーゼ活性に関し、上清を解析する。10μM 14C−アラキドン酸、2
mM ATP、50μM 遊離カルシウム、100μg/ml ホスファチジ
ルコリン、および50 mM bis−Tris緩衝液、pH 7.0と、細胞
質ゾルタンパク質を、37℃で5分間インキュベーションする。等体積のアセト
ンの添加により反応を停止し、そして酢酸エチルで脂肪酸を抽出する。Nova
pak C18カラム(Waters Inc.、マサチューセッツ州ミルフォ
ード)上の逆相HPLCにより、基質および反応産物を分離する。Beckma
nモデル171放射クロマトグラフィー検出装置により、放射能ピークを測定す
る。ジ−HETEおよびモノ−HETEに変換されたアラキドン酸の量を5−リ
ポキシゲナーゼ活性の測定値として用いる。 1μM、10μM、および30μMの有効な本発明の巨大分子での、DMSO
分化HL−60細胞の72時間の処理に関し、予測される結果は、以下の通りで
あろう。コントロール細胞は、200 pmolのアラキドン酸/5分間/10 6 細胞を酸化する。1μM、10μM、および30μMの有効なオリゴヌクレオ
チドで処理した細胞は、それぞれ195 pmol、140 pmol、および
60 pmolのアラキドン酸/5分間/106細胞を酸化するであろう。 細胞における総5−リポキシゲナーゼタンパク質の測定のための定量的競合酵
素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)が開発されてきている。大腸菌で発現さ
せ、そして抽出、Q−セファロース、ヒドロキシアパタイト、および逆相HPL
Cにより精製したヒト5−リポキシゲナーゼを標準としてそしてマイクロタイタ
ープレートを被覆する一次抗原として用いる。25 ngの精製5−リポキシゲ
ナーゼを、4℃で一晩マイクロタイタープレートに結合させる。150 mM
NaClの存在下の、20 mM Tris・HCl緩衝液(TBS)、pH
7.4で希釈した5%ヤギ血清を用い、ウェルを90分間ブロッキングする。細
胞抽出物(0.2% Triton X−100、12,000 x gで30
分間)または精製5−リポキシゲナーゼを、マイクロタイターウェル中で、総体
積100μl中、1:4000希釈の5−リポキシゲナーゼポリクローナル抗体
と90分間インキュベーションした。抗体は、ウサギを精製ヒト組換え5−リポ
キシゲナーゼで免疫することにより調製する。0.05% Tween 20を
含むTBS(TBST)でウェルを洗浄し、その後、1:1000希釈のペルオ
キシダーゼ結合ヤギ抗ウサギIgG(Cappel Laboratories
、ペンシルバニア州マルバーン)100μlと、25℃で60分間インキュベー
ションする。ウェルをTBSTで洗浄し、そしてペルオキシダーゼ標識二次抗体
の量を、テトラメチルベンジジンの発色(development)により測定
する。 1μM、10μM、および30μMで30マー(mer)オリゴヌクレオチド
を用いた、こうしたアッセイから予測される結果は、それぞれ106細胞あたり
、30 ng、18 ngおよび5 ngの5−リポキシゲナーゼであろうし、
未処理細胞は約34 ngの5−リポキシゲナーゼを含むであろう。 5−リポキシゲナーゼ生合成阻害の最終的な影響は、刺激された細胞から放出
されるロイコトリエン類の量の減少である。DMSO分化HL−60細胞は、カ
ルシウムイオノホアA23187での刺激に際し、ロイコトリエンB4を放出す
る。細胞培地中に放出されるロイコトリエンB4は、商業的に入手可能な診断キ
ット(New England Nuclear、マサチューセッツ州ボストン
)を用いたラジオイムノアッセイにより定量化することが可能である。ロイコト
リエンB4産生は、好中球様細胞に細胞を分化させるDMSOを添加した48時
間後、HL−60細胞において検出することが可能である。細胞(2 x 10 5 細胞/ml)は、1.3% DMSOの存在下で、増加する濃度の巨大分子を
用い、48−72時間処理されるであろう。細胞を洗浄し、そして1%の脱脂ウ
シ血清アルブミンを含むダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水中で2 x 106
細胞/mlの濃度で再懸濁する。細胞を10μMのカルシウムイオノホアA23
187で15分間刺激し、そして5 x 105細胞から産生されたLTB4の
量を、製造者に記載されるようにラジオイムノアッセイにより測定する。 本アッセイを用い、5−LO mRNAに対して向けられるオリゴヌクレオチ
ドで、以下の結果が得られる可能性があるであろう。細胞は、1.3% DMS
Oの存在下で、1μM、10μMまたは30μMのいずれかの巨大分子で72時
間処理されるであろう。5 x 105細胞から産生されるLTB4の量は、それ
ぞれ、約75 pg、50 pg、および35 pgであることが期待されるで
あろうし、未処理分化細胞は、75 pgのLTB4を産生するであろう。
【0201】 E.in vivoアッセイ マウスにおける5−リポキシゲナーゼの産生阻害は、以下のプロトコルにした
がい、立証することが可能である。アラキドン酸の局所適用は、皮膚におけるロ
イコトリエンB4、ロイコトリエンC4およびプロスタグランジンE2の迅速な産
生の後、浮腫および細胞浸潤を生じる。5−リポキシゲナーゼの特定の阻害剤は
、本アッセイで活性を示すことが知られてきている。該アッセイのため、2 m
gのアラキドン酸をマウスの耳に適用し、対側性の耳をコントロールとする。ア
ラキドン酸投与1時間後の生検から採取したホモジネートにおいて、ミエロペル
オキシダーゼ活性により、多形核細胞浸潤をアッセイする。浮腫性反応は、耳の
厚さおよびパンチ生検の湿重量の測定により、定量化する。生検標本において産
生されるロイコトリエンB4の測定は、該組織における5−リポキシゲナーゼ活
性の直接測定として行う。オリゴヌクレオチドは、該化合物の最適活性を可能に
するため、アラキドン酸投与の12ないし24時間前に両耳に局所投与されるで
あろう。両耳は、アラキドン酸への曝露前に0.1μmol、0.3μmol、
または1.0μmolのいずれかの巨大分子を用い、24時間前処理する。値は
、濃度あたり3匹の動物に関する平均として表す。0.1μmol、0.3μm
ol、および1.0μmolに関し、多形核細胞浸潤阻害は、それぞれ、コント
ロール活性の約10%、75%および92%であると期待される。浮腫の阻害は
、それぞれ約3%、58%および90%であると期待される一方、ロイコトリエ
ンB4産生の阻害は、それぞれ約15%、79%および99%であると期待され
るであろう。 本明細書に言及されるまたは引用される各特許、出願、印刷刊行物、および他
の公表文献は、完全に本明細書に援用されることが意図される。 当業者は、本発明の好ましい態様に、多くの変化および修飾を作成してもよく
、そしてこうした変化および修飾は、本発明の精神から逸脱することなく作成さ
れることが可能であることを認識するであろう。したがって、付随する請求項は
、本発明の真の精神および範囲内に属する、こうした同等の変動をすべて包含す
ることが意図される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Rp及びSpキラル・ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合の構造を示す
【図2】 キラルアジュバント(R)−4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール
と、それに由来する、Rpキラル・ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を
生じるキラル構築ブロックを示す。
【図3】 キラルアジュバント(S)−4−メルカプト−4−メチル−2−ペンタノール
と、それに由来する、Spキラル・ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を
生じるキラル構築ブロックを示す。
【図4】 (+)−プレゴンから得られる(+)−5−メチル−2−(1−メチル−1−
チオエチル)シクロヘキサノールと、それに由来する、Rpキラル・ホスホロチ
オエート・ヌクレオチド間結合を生じるキラル構築ブロックを示す。
【図5】 (−)−プレゴンから得られる(−)−5−メチル−2−(1−メチル−1−
チオエチル)シクロヘキサノールと、それに由来する、Spキラル・ホスホロチ
オエート・ヌクレオチド間結合を生じるキラル構築ブロックを示す。
【図6】 (+)−プレゴンから得られる5C−メチル−2t−[(1−メチル−1−ベ
ンジル−アミノ)エチル]−シクロヘキサンー1t−オールと、それに由来する
、Rpキラル・ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を生じるキラル構築ブ
ロックを示す。
【図7】 (−)−プレゴンから得られる5C−メチル−2t−[(1−メチル−1−ベ
ンジル−アミノ)エチル]−シクロヘキサンー1t−オールと、それに由来する
、Spキラル・ホスホロチオエート・ヌクレオチド間結合を生じるキラル構築ブ
ロックを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07H 21/02 C07H 21/02 C12Q 1/68 C12Q 1/68 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 マノハラン,ムティア アメリカ合衆国カリフォルニア州92009, カールズバッド,レポサド・ドライブ 7634 Fターム(参考) 4B063 QA01 QA12 QA18 QA19 QQ34 QQ53 QR32 QR55 QR83 QS12 QS34 QX02 QX07 4C057 LL21 LL44 MM05 4C084 AA13 NA14 ZA452 ZA552 ZA892 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA45 ZA89 ZC55

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の共有結合ヌクレオシドを含むオリゴマー化合物であ
    って、式: 【化1】 [式中、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル、保護されたヒドロキシル
    、固体サポートへの共有結合、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシド、ヌクレオチ
    ド、オリゴヌクレオチド、コンジュゲート基、又は5’若しくは3’−置換基で
    あり;各SpはキラルSpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合であり;各
    Lpは独立的にキラルRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合、ラセミホ
    スホロチオエート・ヌクレオシド間結合、又はキラルホスホロチオエート・ヌク
    レオシド間結合以外のヌクレオシド間結合であり;各nとmは独立的に1〜10
    0であり;各pは0〜100であり;この場合、n、m及びpの合計は3〜約2
    00である;各Nuは独立的に式: 【化2】 (式中、Bxは複素環式塩基部分であり;R1はH、ヒドロキシル、保護された
    ヒドロキシル、2’−置換基若しくは保護された2’−置換基である)を有する
    ]で示される前記オリゴマー化合物。
  2. 【請求項2】 各R1がH又はヒドロキシルである、請求項1記載のオリゴ
    マー化合物。
  3. 【請求項3】 R1がC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−アルキ
    ルである、請求項1記載のオリゴマー化合物。
  4. 【請求項4】 R1が2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルであ
    る、請求項3記載のオリゴマー化合物。
  5. 【請求項5】 各Nuが独立的にアデノシン、グアノシン、ウリジン、5−
    メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである、請求項1記
    載のオリゴマー化合物。
  6. 【請求項6】 n、m及びpの合計が5〜約50である、請求項1記載のオ
    リゴマー化合物。
  7. 【請求項7】 n、m及びpの合計が8〜約30である、請求項1記載のオ
    リゴマー化合物。
  8. 【請求項8】 n、m及びpの合計が10〜約25である、請求項1記載の
    オリゴマー化合物。
  9. 【請求項9】 pが1又は2である、請求項1記載のオリゴマー化合物。
  10. 【請求項10】 nとpがそれぞれ1であり、mが3〜約20である、請求
    項1記載のオリゴマー化合物。
  11. 【請求項11】 T1とT2とが独立的にヒドロキシル又は保護されたヒドロ
    キシルである、請求項1記載のオリゴマー化合物。
  12. 【請求項12】 各LpがRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合で
    ある、請求項1記載のオリゴマー化合物。
  13. 【請求項13】 少なくとも1つのLpがラセミホスホロチオエート・ヌク
    レオシド間結合である、請求項1記載のオリゴマー化合物。
  14. 【請求項14】 少なくとも1つのLpがキラルホスホロチオエート・ヌク
    レオシド間結合以外のヌクレオシド間結合である、請求項1記載のオリゴマー化
    合物。
  15. 【請求項15】 R1がH、ヒドロキシル及び保護されたヒドロキシル以外
    の2’−置換基又は保護された2’−置換基である、請求項1記載のオリゴマー
    化合物。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の化合物と、受容可能な製薬的キャリヤーと
    を含む薬剤組成物。
  17. 【請求項17】 式: 【化3】 [式中、Bxは複素環式塩基部分であり、R4はヒドロキシル保護基であり、R1 はH、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル、2’−置換基又は保護された2
    ’−置換基であり、R2はSpキラル補助基である]で示されるヌクレオシド。
  18. 【請求項18】 前記キラル補助基が式I、II、III、IV、V又はV
    I: 【化4】 のいずれかで示される、請求項17記載のヌクレオシド。
  19. 【請求項19】 Bxがアデノシン、グアノシン、ウリジン、5−メチルウ
    リジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである、請求項17記載のヌ
    クレオシド。
  20. 【請求項20】 各R1がH又はヒドロキシルである、請求項17記載のヌ
    クレオシド。
  21. 【請求項21】 R1がC1−C10アルキル又はC1−C10置換アルキルであ
    る、請求項17記載のヌクレオシド。
  22. 【請求項22】 R1が2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルで
    ある、請求項21記載のヌクレオシド。
  23. 【請求項23】 少なくとも1つのR1が2’−O−メトキシエチル又は2
    ’−O−メチルである、請求項17記載のヌクレオシド。
  24. 【請求項24】 R1がH、ヒドロキシル及び保護されたヒドロキシル以外
    の2’−置換基又は保護された2’−置換基である、請求項17記載のヌクレオ
    シド。
  25. 【請求項25】 式: 【化5】 [式中、T1とT2はそれぞれ、独立的にヒドロキシル、保護されたヒドロキシル
    、固体サポートへの共有結合、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシド、ヌクレオチ
    ド、オリゴヌクレオチド、コンジュゲート基、又は5’若しくは3’−置換基で
    あり;各SpはSpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合であり;各Lpは
    独立的にRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合、ラセミホスホロチオエ
    ート・ヌクレオシド間結合、又はキラルRpホスホロチオエート・ヌクレオシド
    間結合以外のヌクレオシド間結合であり;各nとmは独立的に1〜100であり
    ;各pは0〜100であり;この場合、n、m及びpの合計は3〜約200であ
    る;各Nuは独立的に式: 【化6】 (式中、Bxは複素環式塩基部分であり;R1はH、ヒドロキシル、保護された
    ヒドロキシル、2’−置換基若しくは保護された2’−置換基である)を有する
    ]で示されるオリゴマー化合物の製造方法であって、 (a)式: 【化7】 [式中、R4は不安定なヒドロキシル保護基であり、R3は固体サポートへの共有
    結合である]で示される化合物を用意する工程と; (b)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
    ロキシル基を形成する工程と; (c)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式: 【化8】 [式中、R2はSpキラル補助基である]で示される他の化合物と、縮合試薬と
    によって任意に処理して、伸長された化合物を形成する工程と; (d)工程(b)と(c)とを任意に繰り返す工程と; (e)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式: 【化9】 [式中、R5はRpキラル補助基又は活性化リン基である]を有する化合物と縮
    合試薬とによって処理して、さらに伸長された化合物を形成する工程と; (f)工程(e)と(f)とを任意に繰り返して、さらにヌクレオシドを加える
    工程と; (g)前記不安定なヒドロキシル保護基を脱ブロックして、脱ブロック済みヒド
    ロキシル基を形成する工程と; (h)前記脱ブロック済みヒドロキシル基を式: 【化10】 [式中、R2はSpキラル補助基である]を有する化合物と縮合試薬とによって
    処理して、保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と; (i)工程(h)と(i)とを任意に繰り返して、追加のヌクレオシドを加える
    ことによって、さらなる保護されたオリゴマー化合物を形成する工程と を含む前記方法。
  26. 【請求項26】 工程(i)の生成物を脱ブロックする工程をさらに含む、
    請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記Spキラル補助基が式I、II又はIII: 【化11】 のいずれかを有する、請求項25記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記Rpキラル補助基が式IV、V又はVI: 【化12】 のいずれかを有する、請求項25記載の方法。
  29. 【請求項29】 さらに1つ以上のキャッピング工程を含み、前記キャッピ
    ング工程がキャッピング剤による処理を含む、請求項25記載の方法。
  30. 【請求項30】 さらに1つ以上の酸化工程を含み、前記酸化工程が酸化剤
    による処理を含む、請求項25記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記不安定なヒドロキシル保護基がジメトキシトリチル、
    モノメトキシトリチル、トリチル又は9−フェニル−キサンテンである、請求項
    25記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記複素環式塩基部分がプリン又はピリミジンである、請
    求項25記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記プリン又はピリミジンが独立的にアデノシン、グアノ
    シン、ウリジン、5−メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミ
    ンである、請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 n、m及びpの合計が5〜約50である、請求項25記載
    の方法。
  35. 【請求項35】 n、m及びpの合計が8〜約30である、請求項25記載
    の方法。
  36. 【請求項36】 n、m及びpの合計が10〜約25である、請求項25記
    載の方法。
  37. 【請求項37】 T1とT2とが独立的にヒドロキシル又は保護されたヒドロ
    キシルである、請求項25記載の方法。
  38. 【請求項38】 各LpがRpホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合で
    ある、請求項25記載の方法。
  39. 【請求項39】 少なくとも1つのLpがラセミホスホロチオエート・ヌク
    レオシド間結合である、請求項25記載の方法。
  40. 【請求項40】 nとpがそれぞれ1であり、mが3〜約20である、請求
    項25記載の方法。
  41. 【請求項41】 nとpがそれぞれ2であり、mが3〜約20である、請求
    項25記載の方法。
  42. 【請求項42】 pが0である、請求項25記載の方法。
  43. 【請求項43】 少なくとも1つのR1がH、ヒドロキシル及び保護された
    ヒドロキシル以外の2’−置換基又は保護された2’−置換基である、請求項2
    5記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記活性化リン基がホスホロアミダイト、H−ホスホネー
    ト又はリン酸三エステルである、請求項25記載の方法。
  45. 【請求項45】 固体サポートへの前記共有結合がサルコシニル−スクシノ
    ニル・リンカーである、請求項25記載の方法。
  46. 【請求項46】 生物におけるタンパク質の産生又は活性をモジュレートす
    る方法であって、前記生物を請求項1記載の化合物と接触させることを含む前記
    方法。
  47. 【請求項47】 タンパク質の好ましくない産生を特徴とする疾患を有する
    生物の治療方法であって、前記生物を請求項1記載の化合物と接触させることを
    含む前記方法。
  48. 【請求項48】 核酸の分析方法であって、前記核酸を含有すると疑われる
    溶液を請求項1記載の化合物と接触させることを含む前記方法。
  49. 【請求項49】 式: 【化13】 [式中、R62はH又はヒドロキシル保護基であり;R1はH、ヒドロキシル、保
    護されたヒドロキシル、2’‐置換基又は保護された2’‐置換基であり;Bは
    複素環式塩基部分であり;R62は式I〜VI: 【化14】 から選択されるキラル補助基である]で示される化合物。
  50. 【請求項50】 各R1がH又はヒドロキシルである、請求項49記載のオ
    リゴマー化合物。
  51. 【請求項51】 R1がC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−アル
    キルである、請求項49記載のオリゴマー化合物。
  52. 【請求項52】 R1が2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルで
    ある、請求項51記載のオリゴマー化合物。
  53. 【請求項53】 各Nuが独立的にアデノシン、グアノシン、ウリジン、5
    −メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである、請求項4
    9記載のオリゴマー化合物。
  54. 【請求項54】 式: 【化15】 [式中、qは0〜約50であり;R62はH又はヒドロキシル保護基であり;R1
    はH、ヒドロキシル、保護されたヒドロキシル、2’‐置換基又は保護された2
    ’‐置換基であり;R64はH、ヒドロキシル保護基、又は固体サポートへのリン
    カーであり;R63は下記ラジカル: 【化16】 から成る群から選択されるラジカルである]で示される化合物。
  55. 【請求項55】 各R1がH又はヒドロキシルである、請求項54記載のオ
    リゴマー化合物。
  56. 【請求項56】 R1がC1−C10O−アルキル又はC1−C10置換O−アル
    キルである、請求項54記載のオリゴマー化合物。
  57. 【請求項57】 R1が2’−O−メトキシエチル又は2’−O−メチルで
    ある、請求項54記載のオリゴマー化合物。
  58. 【請求項58】 各Nuが独立的にアデノシン、グアノシン、ウリジン、5
    −メチルウリジン、シチジン、5−メチルシチジン又はチミンである、請求項5
    4記載のオリゴマー化合物。
  59. 【請求項59】 qが5〜約50である、請求項54記載のオリゴマー化合
    物。
  60. 【請求項60】 qが8〜約30である、請求項54記載のオリゴマー化合
    物。
  61. 【請求項61】 qが10〜約25である、請求項54記載のオリゴマー化
    合物。
  62. 【請求項62】 qが1である、請求項54記載のオリゴマー化合物。
  63. 【請求項63】 qが0である、請求項54記載のオリゴマー化合物。
JP2000560140A 1998-07-14 1999-07-14 部位特異的キラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチド Abandoned JP2002520420A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/115,027 US6242589B1 (en) 1998-07-14 1998-07-14 Phosphorothioate oligonucleotides having modified internucleoside linkages
US09/115,027 1998-07-14
PCT/US1999/015960 WO2000004034A2 (en) 1998-07-14 1999-07-14 Oligonucleotides having site specific chiral phosphorothioate internucleoside linkages

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002520420A true JP2002520420A (ja) 2002-07-09

Family

ID=22358904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000560140A Abandoned JP2002520420A (ja) 1998-07-14 1999-07-14 部位特異的キラルホスホロチオエート・ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチド

Country Status (7)

Country Link
US (3) US6242589B1 (ja)
EP (1) EP1097162B1 (ja)
JP (1) JP2002520420A (ja)
AT (1) ATE316094T1 (ja)
AU (1) AU5102299A (ja)
DE (1) DE69929524D1 (ja)
WO (1) WO2000004034A2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160107326A (ko) * 2014-01-16 2016-09-13 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 키랄 디자인
JP2017536366A (ja) * 2014-11-19 2017-12-07 ロシュ イノベーション センター コペンハーゲン エーエス Lnaキラルホスホロチオエート
JP2018524013A (ja) * 2015-07-22 2018-08-30 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2018537952A (ja) * 2015-10-09 2018-12-27 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2019069971A (ja) * 2012-07-13 2019-05-09 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. キラル制御
JP2019516680A (ja) * 2016-05-04 2019-06-20 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2020534253A (ja) * 2017-08-08 2020-11-26 ウェーブ ライフ サイエンシーズ リミテッド オリゴヌクレオチド組成物及びその方法
JP2021521197A (ja) * 2018-04-13 2021-08-26 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニーBristol−Myers Squibb Company 新規リン(v)系試薬、その製造方法、および立体選択的有機リン酸(v)化合物の製造における使用
JP2021521140A (ja) * 2018-04-12 2021-08-26 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物及びその使用方法

Families Citing this family (119)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040033977A1 (en) * 1990-08-14 2004-02-19 Bennett C. Frank Oligonucleotide modulation of cell adhesion
CA2279673A1 (en) * 1995-12-15 1997-06-16 Enzo Therapeutics, Inc. Property effecting and/or property exhibiting constructs for the expression of non-native nucleic acids for therapeutic and diagnostic uses
US5898031A (en) 1996-06-06 1999-04-27 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligoribonucleotides for cleaving RNA
US20040171028A1 (en) * 1996-06-06 2004-09-02 Baker Brenda F. Phosphorous-linked oligomeric compounds and their use in gene modulation
US7812149B2 (en) 1996-06-06 2010-10-12 Isis Pharmaceuticals, Inc. 2′-Fluoro substituted oligomeric compounds and compositions for use in gene modulations
US9096636B2 (en) 1996-06-06 2015-08-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Chimeric oligomeric compounds and their use in gene modulation
US6867294B1 (en) * 1998-07-14 2005-03-15 Isis Pharmaceuticals, Inc. Gapped oligomers having site specific chiral phosphorothioate internucleoside linkages
US6242589B1 (en) * 1998-07-14 2001-06-05 Isis Pharmaceuticals, Inc. Phosphorothioate oligonucleotides having modified internucleoside linkages
US6766082B2 (en) * 2000-10-18 2004-07-20 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Waveguide-type optical device and manufacturing method therefor
AU2002259160A1 (en) * 2001-05-07 2002-11-18 Thomas Jefferson University Oligonucleotide inhibitors of cancer cell proliferation
US20030069410A1 (en) * 2001-06-14 2003-04-10 Isis Pharmaceuticals, Inc. Methods for preparing oligonucleotides having chiral phosphorothioate linkages
US20030082140A1 (en) * 2001-08-20 2003-05-01 Fisher Paul B. Combinatorial methods for inducing cancer cell death
DE10238298A1 (de) * 2002-08-21 2004-03-04 Beiersdorf Ag Verwendung von Antisense-Oligonucleotiden zur Behandlung von degenerativen Hauterscheinungen
EP1578765A4 (en) 2002-11-05 2008-04-23 Isis Pharmaceuticals Inc OLIGOMERIC COMPOUNDS CONTAINING SUGAR SUBSTITUTE AND COMPOSITIONS FOR USE IN GENE MODULATION
DE10254214A1 (de) * 2002-11-20 2004-06-09 Beiersdorf Ag Oligoribonukleotide zur Behandlung von degenerativen Hauterscheinungen durch RNA-Interferenz
US20040198640A1 (en) * 2003-04-02 2004-10-07 Dharmacon, Inc. Stabilized polynucleotides for use in RNA interference
US7480382B2 (en) * 2003-09-30 2009-01-20 Microsoft Corporation Image file container
DE602005025347D1 (de) 2004-01-30 2011-01-27 Quark Pharmaceuticals Inc Oligoribonukleotide und verfahren zu deren anwendung bei der behandlung von fibrotischen leiden und anderen krankheiten
US8569474B2 (en) 2004-03-09 2013-10-29 Isis Pharmaceuticals, Inc. Double stranded constructs comprising one or more short strands hybridized to a longer strand
KR101147147B1 (ko) * 2004-04-01 2012-05-25 머크 샤프 앤드 돔 코포레이션 Rna 간섭의 오프 타겟 효과 감소를 위한 변형된폴리뉴클레오타이드
US8394947B2 (en) 2004-06-03 2013-03-12 Isis Pharmaceuticals, Inc. Positionally modified siRNA constructs
CA2578046A1 (en) * 2004-09-07 2006-03-16 Archemix Corp. Aptamer medicinal chemistry
US7884086B2 (en) 2004-09-08 2011-02-08 Isis Pharmaceuticals, Inc. Conjugates for use in hepatocyte free uptake assays
ES2594083T3 (es) 2004-09-28 2016-12-15 Quark Pharmaceuticals, Inc. Oligorribonucleótidos y métodos de uso de los mismos para tratamiento de la alopecia, insuficiencia renal aguda y otras enfermedades
US7923207B2 (en) 2004-11-22 2011-04-12 Dharmacon, Inc. Apparatus and system having dry gene silencing pools
US7923206B2 (en) * 2004-11-22 2011-04-12 Dharmacon, Inc. Method of determining a cellular response to a biological agent
US7935811B2 (en) * 2004-11-22 2011-05-03 Dharmacon, Inc. Apparatus and system having dry gene silencing compositions
CN101437933B (zh) 2005-12-28 2013-11-06 斯克里普斯研究所 作为药物靶标的天然反义和非编码的rna转录物
CA2663601C (en) 2006-09-22 2014-11-25 Dharmacon, Inc. Duplex oligonucleotide complexes and methods for gene silencing by rna interference
JP5745842B2 (ja) 2007-06-19 2015-07-08 ストラトス ゲノミクス インコーポレイテッド 拡張によるハイスループット核酸配列決定
US7845686B2 (en) * 2007-12-17 2010-12-07 S & B Technical Products, Inc. Restrained pipe joining system for plastic pipe
US10131904B2 (en) 2008-02-11 2018-11-20 Rxi Pharmaceuticals Corporation Modified RNAi polynucleotides and uses thereof
US8188060B2 (en) 2008-02-11 2012-05-29 Dharmacon, Inc. Duplex oligonucleotides with enhanced functionality in gene regulation
WO2010008582A2 (en) 2008-07-18 2010-01-21 Rxi Pharmaceuticals Corporation Phagocytic cell drug delivery system
JP2012502991A (ja) 2008-09-22 2012-02-02 アールエックスアイ ファーマシューティカルズ コーポレーション 皮膚適用におけるrna干渉
JP6128732B2 (ja) * 2008-10-03 2017-05-17 クルナ・インコーポレーテッド アポリポタンパク質−a1に対する天然アンチセンス転写物の抑制によるアポリポタンパク質−a1関連疾患の治療
WO2010059226A2 (en) 2008-11-19 2010-05-27 Rxi Pharmaceuticals Corporation Inhibition of map4k4 through rnai
KR101881596B1 (ko) * 2008-12-02 2018-07-24 웨이브 라이프 사이언시스 재팬 인코포레이티드 인 원자 변형된 핵산의 합성 방법
JP5971948B2 (ja) * 2008-12-04 2016-08-17 クルナ・インコーポレーテッド Vegfに対する天然アンチセンス転写物の抑制による血管内皮増殖因子(vegf)関連疾患の治療
ES2637063T3 (es) 2008-12-04 2017-10-10 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con genes supresores de tumor mediante inhibición del transcrito antisentido natural al gen
WO2010065792A2 (en) 2008-12-04 2010-06-10 Curna, Inc. Treatment of erythropoietin (epo) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to epo
EP2987864B1 (en) 2009-01-29 2018-04-25 Stratos Genomics Inc. Method for detecting an analyte
WO2010090762A1 (en) 2009-02-04 2010-08-12 Rxi Pharmaceuticals Corporation Rna duplexes with single stranded phosphorothioate nucleotide regions for additional functionality
PL2396038T3 (pl) 2009-02-12 2016-05-31 Curna Inc Leczenie chorób związanych z neurotropowym czynnikiem pochodzenia mózgowego (bdnf) poprzez zahamowanie naturalnego antysensownego transkryptu bdnf
US9464287B2 (en) 2009-03-16 2016-10-11 Curna, Inc. Treatment of nuclear factor (erythroid-derived 2)-like 2 (NRF2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to NRF2
CA2755404C (en) 2009-03-17 2020-03-24 Joseph Collard Treatment of delta-like 1 homolog (dlk1) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to dlk1
ES2609655T3 (es) 2009-05-06 2017-04-21 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con tristetraprolina (TTP) mediante inhibición de transcrito antisentido natural para TTP
CN106237345A (zh) 2009-05-06 2016-12-21 库尔纳公司 通过针对脂质转运和代谢基因的天然反义转录物的抑制治疗脂质转运和代谢基因相关疾病
ES2618572T3 (es) 2009-05-08 2017-06-21 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con la familia de la distrofina mediante inhibición de un transcrito antisentido natural para la familia de dmd
JP5922017B2 (ja) 2009-05-18 2016-05-24 クルナ・インコーポレーテッド リプログラミング因子に対する天然アンチセンス転写物の抑制によるリプログラミング因子関連疾患の治療
WO2010135695A2 (en) 2009-05-22 2010-11-25 Curna, Inc. TREATMENT OF TRANSCRIPTION FACTOR E3 (TFE3) and INSULIN RECEPTOR SUBSTRATE 2 (IRS2) RELATED DISEASES BY INHIBITION OF NATURAL ANTISENSE TRANSCRIPT TO TFE3
AU2010254551B2 (en) 2009-05-27 2016-10-20 Selecta Biosciences, Inc. Immunomodulatory agent-polymeric compounds
EP2435571B1 (en) 2009-05-28 2016-12-14 CuRNA, Inc. Treatment of antiviral gene related diseases by inhibition of natural antisense transcript to an antiviral gene
KR101801404B1 (ko) 2009-06-16 2017-12-20 큐알엔에이, 인크. 콜라겐 유전자에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 콜라겐 유전자 관련된 질환의 치료
ES2629339T3 (es) 2009-06-16 2017-08-08 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con la paraoxonasa 1 (pon1) por inhibición de transcrito antisentido natural a pon1
CA2765889A1 (en) 2009-06-24 2010-12-29 Opko Curna, Llc Treatment of tumor necrosis factor receptor 2 (tnfr2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to tnfr2
KR101807324B1 (ko) 2009-06-26 2017-12-08 큐알엔에이, 인크. 다운 증후군 유전자에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 다운 증후군 유전자 관련된 질환의 치료
IN2012DN00720A (ja) 2009-07-06 2015-06-19 Ontorii Inc
CN102712925B (zh) 2009-07-24 2017-10-27 库尔纳公司 通过抑制sirtuin(sirt)的天然反义转录物来治疗sirtuin(sirt)相关性疾病
CA2769665A1 (en) 2009-08-05 2011-02-10 Opko Curna, Llc Treatment of insulin gene (ins) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to an insulin gene (ins)
EP2464731B1 (en) 2009-08-11 2016-10-05 CuRNA, Inc. Treatment of adiponectin (adipoq) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to an adiponectin (adipoq)
WO2011022606A2 (en) 2009-08-21 2011-02-24 Curna, Inc. Treatment of 'c terminus of hsp70-interacting protein' (chip) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to chip
KR101892760B1 (ko) 2009-08-25 2018-08-28 큐알엔에이, 인크. IQGAP에 대한 천연 안티센스 전사체의 억제에 의한 GTPase 활성화 단백질을 함유하는 IQ 모티프(IQGAP)와 관련된 질환의 치료
CN102791861B (zh) 2009-09-25 2018-08-07 库尔纳公司 通过调节聚丝蛋白(flg)的表达和活性而治疗flg相关疾病
ES2661813T3 (es) 2009-12-16 2018-04-04 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con la peptidasa del factor de transcripción de membrana, sitio 1 (mbtps1) mediante inhibición del transcrito antisentido natural al gen mbtps1
WO2011079261A2 (en) 2009-12-23 2011-06-30 Curna, Inc. Treatment of hepatocyte growth factor (hgf) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to hgf
EP2515947B1 (en) 2009-12-23 2021-10-06 CuRNA, Inc. Treatment of uncoupling protein 2 (ucp2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to ucp2
RU2615450C2 (ru) 2009-12-29 2017-04-04 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с ядерным респираторным фактором 1(nrf1), путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта к nrf1
JP5982288B2 (ja) 2009-12-29 2016-08-31 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド 腫瘍タンパク質63(p63)に対する天然アンチセンス転写物の阻害による腫瘍タンパク質63関連疾患の治療
EP2519632B1 (en) 2009-12-31 2018-04-11 CuRNA, Inc. Treatment of insulin receptor substrate 2 (irs2) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to irs2 and transcription factor e3 (tfe3)
DK2521784T3 (en) 2010-01-04 2018-03-12 Curna Inc TREATMENT OF INTERFERON REGULATORY FACTOR 8- (IRF8) RELATED DISEASES BY INHIBITION OF NATURAL ANTISENCE TRANSCRIPT TO IRF8
JP5963680B2 (ja) 2010-01-06 2016-08-03 カッパーアールエヌエー,インコーポレイテッド 膵臓発生遺伝子に対する天然アンチセンス転写物の阻害による膵臓発生遺伝子疾患の治療
WO2011085347A2 (en) 2010-01-11 2011-07-14 Opko Curna, Llc Treatment of sex hormone binding globulin (shbg) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to shbg
ES2671877T3 (es) 2010-01-25 2018-06-11 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con la RNASA (H1) mediante inhibición del transcrito antisentido natural a RNASA H1
CN102844435B (zh) 2010-02-22 2017-05-10 库尔纳公司 通过抑制吡咯啉‑5‑羧酸还原酶1(pycr1)的天然反义转录物而治疗pycr1相关疾病
WO2011119871A1 (en) 2010-03-24 2011-09-29 Rxi Phrmaceuticals Corporation Rna interference in ocular indications
BR112012024049A2 (pt) 2010-03-24 2017-03-01 Rxi Pharmaceuticals Corp interferência de rna em indicações dérmicas e fibróticas
WO2011119852A1 (en) 2010-03-24 2011-09-29 Rxi Pharmaceuticals Corporation Reduced size self-delivering rnai compounds
RU2612884C2 (ru) 2010-04-02 2017-03-13 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с колониестимулирующим фактором 3 (csf3), путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта k csf3
EP2556160A4 (en) 2010-04-09 2013-08-21 Curna Inc TREATMENT OF ILLNESSES ASSOCIATED WITH FIBROBLASTIC GROWTH FACTOR 21 (FGF21) BY INHIBITION OF THE NATURAL ANTISENSE TRANSCRIPT AGAINST FGF21
WO2011139387A1 (en) 2010-05-03 2011-11-10 Opko Curna, Llc Treatment of sirtuin (sirt) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to a sirtuin (sirt)
TWI586356B (zh) 2010-05-14 2017-06-11 可娜公司 藉由抑制par4天然反股轉錄本治療par4相關疾病
KR20180053419A (ko) 2010-05-26 2018-05-21 큐알엔에이, 인크. 무조(無調)의 동소체 1 (atoh1)에 대한 자연 안티센스 전사체의 저해에 의한 atoh1 관련된 질환의 치료
EP2576784B1 (en) 2010-05-26 2017-11-15 CuRNA, Inc. Treatment of methionine sulfoxide reductase a (msra) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to msra
NO2575876T3 (ja) 2010-05-26 2018-05-05
WO2011163499A2 (en) 2010-06-23 2011-12-29 Opko Curna, Llc Treatment of sodium channel, voltage-gated, alpha subunit (scna) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to scna
WO2012003330A2 (en) 2010-06-30 2012-01-05 Stratos Genomics, Inc Multiplexed identification of nucleic acid sequences
WO2012009402A2 (en) 2010-07-14 2012-01-19 Opko Curna Llc Treatment of discs large homolog (dlg) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to dlg
US10428019B2 (en) 2010-09-24 2019-10-01 Wave Life Sciences Ltd. Chiral auxiliaries
CA2813901C (en) 2010-10-06 2019-11-12 Curna, Inc. Treatment of sialidase 4 (neu4) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to neu4
EP2630241B1 (en) 2010-10-22 2018-10-17 CuRNA, Inc. Treatment of alpha-l-iduronidase (idua) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to idua
EP2640190A4 (en) 2010-11-05 2016-05-11 Selecta Biosciences Inc MODIFIED NICOTINIC COMPOUNDS AND ASSOCIATED METHODS
US10000752B2 (en) 2010-11-18 2018-06-19 Curna, Inc. Antagonat compositions and methods of use
ES2657590T3 (es) 2010-11-23 2018-03-06 Curna, Inc. Tratamiento de enfermedades relacionadas con nanog mediante inhibición del transcrito antisentido natural a nanog
RU2620980C2 (ru) 2011-06-09 2017-05-30 Курна, Инк. Лечение заболеваний, связанных с фратаксином (fxn), путем ингибирования природного антисмыслового транскрипта fxn
BR112014001244A2 (pt) 2011-07-19 2017-02-21 Wave Life Sciences Pte Ltd métodos para a síntese de ácidos nucléicos funcionalizados
CA2843274A1 (en) 2011-07-29 2013-02-07 Selecta Biosciences, Inc. Synthetic nanocarriers that generate humoral and cytotoxic t lymphocyte (ctl) immune responses
US10583128B2 (en) 2011-09-06 2020-03-10 Curna, Inc. Treatment of diseases related to alpha subunits of sodium channels, voltage-gated (SCNxA) with small molecules
US20150031750A1 (en) 2012-03-15 2015-01-29 The Scripps Research Institute Treatment of brain derived neurotrophic factor (bdnf) related diseases by inhibition of natural antisense transcript to bdnf
BR112015000784A8 (pt) 2012-07-13 2018-04-03 Wave Life Sciences Japan Grupo auxiliar assimétrico
EP2873674B1 (en) 2012-07-13 2020-05-06 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Chiral nucleic acid adjuvant
WO2014160287A1 (en) * 2013-03-14 2014-10-02 Massachusetts Institute Of Technology Enzymatic phosphorothioation of dna or rna
RU2744194C2 (ru) 2013-12-02 2021-03-03 Фио Фармасьютикалс Корп Иммунотерапия рака
JPWO2015108046A1 (ja) 2014-01-15 2017-03-23 株式会社新日本科学 抗アレルギー作用を有するキラル核酸アジュバンド及び抗アレルギー剤
JPWO2015108048A1 (ja) 2014-01-15 2017-03-23 株式会社新日本科学 抗腫瘍作用を有するキラル核酸アジュバンド及び抗腫瘍剤
WO2015108047A1 (ja) 2014-01-15 2015-07-23 株式会社新日本科学 免疫誘導活性を有するキラル核酸アジュバンド及び免疫誘導活性剤
CA2947270A1 (en) 2014-04-28 2015-11-05 Rxi Pharmaceuticals Corporation Methods for treating cancer using nucleic acids targeting mdm2 or mycn
CN104109110B (zh) * 2014-05-21 2016-08-24 陕西科技大学 一种食用香精8-巯基马来酮的制备方法
US10900039B2 (en) 2014-09-05 2021-01-26 Phio Pharmaceuticals Corp. Methods for treating aging and skin disorders using nucleic acids targeting Tyr or MMP1
WO2017007825A1 (en) 2015-07-06 2017-01-12 Rxi Pharmaceuticals Corporation Methods for treating neurological disorders using a synergistic small molecule and nucleic acids therapeutic approach
CN108135923B (zh) 2015-07-06 2021-03-02 菲奥医药公司 靶向超氧化物歧化酶1(sod1)的核酸分子
JP2018531037A (ja) 2015-10-19 2018-10-25 アールエックスアイ ファーマシューティカルズ コーポレーション 長い非コードrnaを標的とする減少したサイズの自己送達型核酸化合物
EP3408391A4 (en) 2016-01-31 2019-08-28 University of Massachusetts BRANCHED OLIGONUCLEOTIDES
MA45188A (fr) * 2016-06-03 2019-04-10 Wave Life Sciences Ltd Oligonucléotides, compositions et méthodes associées
JOP20190104A1 (ar) * 2016-11-10 2019-05-07 Ionis Pharmaceuticals Inc مركبات وطرق لتقليل التعبير عن atxn3
KR20200006972A (ko) 2017-04-14 2020-01-21 톨나인, 인크. 면역조절 폴리뉴클레오티드, 이의 항체 접합체, 및 이의 사용 방법
US11725305B2 (en) 2017-07-17 2023-08-15 SeqOnce Biosciences, Inc. Rapid library construction for high throughput sequencing
EP3946369A4 (en) 2019-03-26 2023-10-18 University Of Massachusetts MODIFIED OLIGONUCLEOTIDES WITH INCREASED STABILITY
EP3922720A1 (en) 2020-06-09 2021-12-15 Universidad de Murcia Therapy to prevent adverse cardiac remodeling following an acute myocardial infarction

Family Cites Families (92)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3687808A (en) 1969-08-14 1972-08-29 Univ Leland Stanford Junior Synthetic polynucleotides
US4458066A (en) 1980-02-29 1984-07-03 University Patents, Inc. Process for preparing polynucleotides
US4500707A (en) 1980-02-29 1985-02-19 University Patents, Inc. Nucleosides useful in the preparation of polynucleotides
US5132418A (en) 1980-02-29 1992-07-21 University Patents, Inc. Process for preparing polynucleotides
US4469863A (en) 1980-11-12 1984-09-04 Ts O Paul O P Nonionic nucleic acid alkyl and aryl phosphonates and processes for manufacture and use thereof
US4973679A (en) 1981-03-27 1990-11-27 University Patents, Inc. Process for oligonucleo tide synthesis using phosphormidite intermediates
US4415732A (en) 1981-03-27 1983-11-15 University Patents, Inc. Phosphoramidite compounds and processes
US4668777A (en) 1981-03-27 1987-05-26 University Patents, Inc. Phosphoramidite nucleoside compounds
US5023243A (en) 1981-10-23 1991-06-11 Molecular Biosystems, Inc. Oligonucleotide therapeutic agent and method of making same
US4476301A (en) 1982-04-29 1984-10-09 Centre National De La Recherche Scientifique Oligonucleotides, a process for preparing the same and their application as mediators of the action of interferon
DE3329892A1 (de) 1983-08-18 1985-03-07 Köster, Hubert, Prof. Dr., 2000 Hamburg Verfahren zur herstellung von oligonucleotiden
USRE34069E (en) 1983-08-18 1992-09-15 Biosyntech Gmbh Process for the preparation of oligonucleotides
NZ209840A (en) 1983-10-17 1988-11-29 Kaji Akira A method of inhibiting viral propagation by hybridising dna with the viral rna thus blocking its action
US5550111A (en) 1984-07-11 1996-08-27 Temple University-Of The Commonwealth System Of Higher Education Dual action 2',5'-oligoadenylate antiviral derivatives and uses thereof
US5034506A (en) 1985-03-15 1991-07-23 Anti-Gene Development Group Uncharged morpholino-based polymers having achiral intersubunit linkages
US5405938A (en) 1989-12-20 1995-04-11 Anti-Gene Development Group Sequence-specific binding polymers for duplex nucleic acids
US5166315A (en) 1989-12-20 1992-11-24 Anti-Gene Development Group Sequence-specific binding polymers for duplex nucleic acids
US5185444A (en) 1985-03-15 1993-02-09 Anti-Gene Deveopment Group Uncharged morpolino-based polymers having phosphorous containing chiral intersubunit linkages
US5235033A (en) 1985-03-15 1993-08-10 Anti-Gene Development Group Alpha-morpholino ribonucleoside derivatives and polymers thereof
US4806463A (en) 1986-05-23 1989-02-21 Worcester Foundation For Experimental Biology Inhibition of HTLV-III by exogenous oligonucleotides
US5194428A (en) 1986-05-23 1993-03-16 Worcester Foundation For Experimental Biology Inhibition of influenza virus replication by oligonucleotide phosphorothioates
US5264423A (en) 1987-03-25 1993-11-23 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Inhibitors for replication of retroviruses and for the expression of oncogene products
US5276019A (en) 1987-03-25 1994-01-04 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Inhibitors for replication of retroviruses and for the expression of oncogene products
US4816571A (en) 1987-06-04 1989-03-28 Applied Biosystems, Inc. Chemical capping by phosphitylation during oligonucleotide synthesis
US4924624A (en) 1987-10-22 1990-05-15 Temple University-Of The Commonwealth System Of Higher Education 2,',5'-phosphorothioate oligoadenylates and plant antiviral uses thereof
US5188897A (en) 1987-10-22 1993-02-23 Temple University Of The Commonwealth System Of Higher Education Encapsulated 2',5'-phosphorothioate oligoadenylates
EP0406309A4 (en) 1988-03-25 1992-08-19 The University Of Virginia Alumni Patents Foundation Oligonucleotide n-alkylphosphoramidates
US5278302A (en) 1988-05-26 1994-01-11 University Patents, Inc. Polynucleotide phosphorodithioates
US5216141A (en) 1988-06-06 1993-06-01 Benner Steven A Oligonucleotide analogs containing sulfur linkages
US5004810A (en) 1988-09-30 1991-04-02 Schering Corporation Antiviral oligomers
US5399676A (en) 1989-10-23 1995-03-21 Gilead Sciences Oligonucleotides with inverted polarity
US5264562A (en) 1989-10-24 1993-11-23 Gilead Sciences, Inc. Oligonucleotide analogs with novel linkages
US5264564A (en) 1989-10-24 1993-11-23 Gilead Sciences Oligonucleotide analogs with novel linkages
US5177198A (en) 1989-11-30 1993-01-05 University Of N.C. At Chapel Hill Process for preparing oligoribonucleoside and oligodeoxyribonucleoside boranophosphates
US5457189A (en) 1989-12-04 1995-10-10 Isis Pharmaceuticals Antisense oligonucleotide inhibition of papillomavirus
US5591623A (en) 1990-08-14 1997-01-07 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotide modulation of cell adhesion
US5506212A (en) 1990-01-11 1996-04-09 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides with substantially chirally pure phosphorothioate linkages
US5620963A (en) 1991-10-15 1997-04-15 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides for modulating protein kinase C having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5212295A (en) 1990-01-11 1993-05-18 Isis Pharmaceuticals Monomers for preparation of oligonucleotides having chiral phosphorus linkages
US5587361A (en) * 1991-10-15 1996-12-24 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5670633A (en) 1990-01-11 1997-09-23 Isis Pharmaceuticals, Inc. Sugar modified oligonucleotides that detect and modulate gene expression
US5514788A (en) 1993-05-17 1996-05-07 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotide modulation of cell adhesion
US5248670A (en) 1990-02-26 1993-09-28 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense oligonucleotides for inhibiting herpesviruses
US5514577A (en) 1990-02-26 1996-05-07 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotide therapies for modulating the effects of herpes viruses
US5321131A (en) 1990-03-08 1994-06-14 Hybridon, Inc. Site-specific functionalization of oligodeoxynucleotides for non-radioactive labelling
US5470967A (en) 1990-04-10 1995-11-28 The Dupont Merck Pharmaceutical Company Oligonucleotide analogs with sulfamate linkages
US5166195A (en) 1990-05-11 1992-11-24 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense inhibitors of the human immunodeficiency virus phosphorothioate oligonucleotides
US5623070A (en) 1990-07-27 1997-04-22 Isis Pharmaceuticals, Inc. Heteroatomic oligonucleoside linkages
US5677437A (en) 1990-07-27 1997-10-14 Isis Pharmaceuticals, Inc. Heteroatomic oligonucleoside linkages
US5618704A (en) 1990-07-27 1997-04-08 Isis Pharmacueticals, Inc. Backbone-modified oligonucleotide analogs and preparation thereof through radical coupling
US5602240A (en) 1990-07-27 1997-02-11 Ciba Geigy Ag. Backbone modified oligonucleotide analogs
US5608046A (en) 1990-07-27 1997-03-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Conjugated 4'-desmethyl nucleoside analog compounds
US5489677A (en) * 1990-07-27 1996-02-06 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleoside linkages containing adjacent oxygen and nitrogen atoms
US5610289A (en) 1990-07-27 1997-03-11 Isis Pharmaceuticals, Inc. Backbone modified oligonucleotide analogues
US5541307A (en) 1990-07-27 1996-07-30 Isis Pharmaceuticals, Inc. Backbone modified oligonucleotide analogs and solid phase synthesis thereof
WO1992002534A2 (en) 1990-08-03 1992-02-20 Sterling Drug, Inc. Compounds and methods for inhibiting gene expression
US6111094A (en) * 1990-08-14 2000-08-29 Isis Pharmaceuticals Inc. Enhanced antisense modulation of ICAM-1
US5580767A (en) 1990-08-14 1996-12-03 Isis Pharmaceuticals, Inc. Inhibition of influenza viruses by antisense oligonucleotides
US5177196A (en) 1990-08-16 1993-01-05 Microprobe Corporation Oligo (α-arabinofuranosyl nucleotides) and α-arabinofuranosyl precursors thereof
CA2089666C (en) 1990-08-16 2003-01-07 Kevin P. Anderson Oligonucleotides for modulating the effects of cytomegalovirus infections
US5442049A (en) 1992-11-19 1995-08-15 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides for modulating the effects of cytomegalovirus infections
US5691461A (en) 1990-08-16 1997-11-25 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides inhibiting candida germ tube formation
US5214134A (en) 1990-09-12 1993-05-25 Sterling Winthrop Inc. Process of linking nucleosides with a siloxane bridge
US5561225A (en) 1990-09-19 1996-10-01 Southern Research Institute Polynucleotide analogs containing sulfonate and sulfonamide internucleoside linkages
WO1992005186A1 (en) 1990-09-20 1992-04-02 Gilead Sciences Modified internucleoside linkages
US5500357A (en) * 1990-11-02 1996-03-19 Agency Of Industrial Science & Technology, Ministry Of International Trade & Industry RNA transcription system using novel ribozyme
US5512668A (en) 1991-03-06 1996-04-30 Polish Academy Of Sciences Solid phase oligonucleotide synthesis using phospholane intermediates
US5242906A (en) 1991-04-22 1993-09-07 University Of North Carolina At Chapel Hill Antisense oligonucleotides against Epstein-Barr virus
WO1994008003A1 (en) 1991-06-14 1994-04-14 Isis Pharmaceuticals, Inc. ANTISENSE OLIGONUCLEOTIDE INHIBITION OF THE ras GENE
US5582986A (en) 1991-06-14 1996-12-10 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antisense oligonucleotide inhibition of the ras gene
DE69230223T2 (de) 1991-06-14 2000-02-17 Isis Pharmaceuticals Inc Antisense-oligonukleotid-inhibition des ras-gen
US5571799A (en) 1991-08-12 1996-11-05 Basco, Ltd. (2'-5') oligoadenylate analogues useful as inhibitors of host-v5.-graft response
US5661134A (en) 1991-10-15 1997-08-26 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides for modulating Ha-ras or Ki-ras having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5599797A (en) 1991-10-15 1997-02-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5607923A (en) 1991-10-15 1997-03-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides for modulating cytomegalovirus having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5681747A (en) 1992-03-16 1997-10-28 Isis Pharmaceuticals, Inc. Nucleic acid sequences encoding protein kinase C and antisense inhibition of expression thereof
US5633360A (en) 1992-04-14 1997-05-27 Gilead Sciences, Inc. Oligonucleotide analogs capable of passive cell membrane permeation
US5434257A (en) 1992-06-01 1995-07-18 Gilead Sciences, Inc. Binding compentent oligomers containing unsaturated 3',5' and 2',5' linkages
US5523389A (en) 1992-09-29 1996-06-04 Isis Pharmaceuticals, Inc. Inhibitors of human immunodeficiency virus
US5476925A (en) 1993-02-01 1995-12-19 Northwestern University Oligodeoxyribonucleotides including 3'-aminonucleoside-phosphoramidate linkages and terminal 3'-amino groups
GB9304618D0 (en) 1993-03-06 1993-04-21 Ciba Geigy Ag Chemical compounds
EP0691977B1 (en) 1993-03-31 1997-11-26 Sanofi Oligonucleotides with amide linkages replacing phosphodiester linkages
US6060456A (en) * 1993-11-16 2000-05-09 Genta Incorporated Chimeric oligonucleoside compounds
US5625050A (en) 1994-03-31 1997-04-29 Amgen Inc. Modified oligonucleotides and intermediates useful in nucleic acid therapeutics
WO1996037504A1 (en) 1995-05-23 1996-11-28 Hybridon, Inc. Novel synthons for stereoselective oligonucleotide synthesis
AU698739B2 (en) 1995-06-06 1998-11-05 Isis Pharmaceuticals, Inc. Oligonucleotides having phosphorothioate linkages of high chiral purity
US5912149A (en) * 1995-09-26 1999-06-15 The University Of Connecticut Multimeric self-cleaving ribozyme
US5734041A (en) 1995-10-20 1998-03-31 Mcgill University Preparation of chiral phosphorothioate oligomers
WO1998024925A1 (en) * 1995-11-08 1998-06-11 Medical University Of South Carolina Tissue specific and target rna-specific ribozymes as antimicrobial therapeutics against microbial pathogens
US5824519A (en) * 1995-11-08 1998-10-20 Medical University Of South Carolina Tissue-specific and target RNA-specific ribozymes
WO1999005160A2 (en) 1997-07-25 1999-02-04 Hybridon, Inc. Oligonuclotides having 3' terminal stereospecific phosphorothioates
US6242589B1 (en) * 1998-07-14 2001-06-05 Isis Pharmaceuticals, Inc. Phosphorothioate oligonucleotides having modified internucleoside linkages

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019069971A (ja) * 2012-07-13 2019-05-09 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. キラル制御
JP7004637B2 (ja) 2012-07-13 2022-02-04 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド キラル制御
JP2018186829A (ja) * 2014-01-16 2018-11-29 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. キラルデザイン
JP2021007391A (ja) * 2014-01-16 2021-01-28 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. キラルデザイン
JP7224319B2 (ja) 2014-01-16 2023-02-17 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド キラルデザイン
KR20160107326A (ko) * 2014-01-16 2016-09-13 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 키랄 디자인
KR102423317B1 (ko) 2014-01-16 2022-07-22 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 키랄 디자인
JP2017506911A (ja) * 2014-01-16 2017-03-16 ウェイブ ライフ サイエンス リミテッドWave Life Sciences Ltd. キラルデザイン
JP2017536366A (ja) * 2014-11-19 2017-12-07 ロシュ イノベーション センター コペンハーゲン エーエス Lnaキラルホスホロチオエート
JP2022000023A (ja) * 2015-07-22 2022-01-04 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2022009217A (ja) * 2015-07-22 2022-01-14 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2018524013A (ja) * 2015-07-22 2018-08-30 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2018525357A (ja) * 2015-07-22 2018-09-06 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP7441816B2 (ja) 2015-07-22 2024-03-01 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2022101563A (ja) * 2015-10-09 2022-07-06 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッド オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2018537952A (ja) * 2015-10-09 2018-12-27 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2019516680A (ja) * 2016-05-04 2019-06-20 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物およびその方法
JP2020534253A (ja) * 2017-08-08 2020-11-26 ウェーブ ライフ サイエンシーズ リミテッド オリゴヌクレオチド組成物及びその方法
JP2021521140A (ja) * 2018-04-12 2021-08-26 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物及びその使用方法
JP2021521197A (ja) * 2018-04-13 2021-08-26 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニーBristol−Myers Squibb Company 新規リン(v)系試薬、その製造方法、および立体選択的有機リン酸(v)化合物の製造における使用
JP7434171B2 (ja) 2018-04-13 2024-02-20 ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー 新規リン(v)系試薬、その製造方法、および立体選択的有機リン酸(v)化合物の製造における使用

Also Published As

Publication number Publication date
US20010027251A1 (en) 2001-10-04
EP1097162A2 (en) 2001-05-09
EP1097162A4 (en) 2002-03-06
EP1097162B1 (en) 2006-01-18
WO2000004034A2 (en) 2000-01-27
AU5102299A (en) 2000-02-07
ATE316094T1 (de) 2006-02-15
US6811975B2 (en) 2004-11-02
DE69929524D1 (de) 2006-04-06
WO2000004034A3 (en) 2000-06-22
US6440943B1 (en) 2002-08-27
US6242589B1 (en) 2001-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1097162B1 (en) Oligonucleotides having site specific chiral phosphorothioate internucleoside linkages
USRE39464E1 (en) Oligonucleolotides having site specific chiral phosphorothioate internucleoside linkages
AU762212C (en) Oligonucleotides having A-DNA form and B-DNA form conformational geometry
EP1100809B1 (en) Rna targeted 2'-modified oligonucleotides that are conformationally preorganized
US5955591A (en) Phosphotriester oligonucleotides, amidites and method of preparation
US5614617A (en) Nuclease resistant, pyrimidine modified oligonucleotides that detect and modulate gene expression
US5898031A (en) Oligoribonucleotides for cleaving RNA
EP1222309B1 (en) Human rnase h and oligonucleotide compositions thereof
US6147200A (en) 2'-O-acetamido modified monomers and oligomers
DE69133405T2 (de) Oligonukleotidderivate zur detektieren und modulation von rna aktivität und genexpression
US20070123702A1 (en) Oligonucleotdies having A-DNA form and B-DNA form conformational geometry
JPH06502758A (ja) 遺伝子発現を検出及び変調する糖修飾されたオリゴヌクレオチド
NO303018B1 (no) AnalogifremgangsmÕte for fremstilling av terapeutisk aktive oligonukleotider
WO2001040515A1 (en) Gapped oligomers having site specific chiral phosphorothioate internucleoside linkages
JP2003513883A (ja) ホスホロアミダイト組成物を用いるオリゴマー合成法

Legal Events

Date Code Title Description
A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20050607