JP2003513883A - ホスホロアミダイト組成物を用いるオリゴマー合成法 - Google Patents

ホスホロアミダイト組成物を用いるオリゴマー合成法

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Abstract

(57)【要約】 ホスホロアミダイト組成物を用い、オリゴマーを調製する合成法が提供される。他の共有結合を含んでもよい、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート共有結合を有するオリゴマーが調製される。やはり提供されるのは、こうした方法に有用な組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、ホスファイト、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、またはホ
スホロジチオエートを有するオリゴマーの調製のためホスホロアミダイト組成物
を用いる方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
オリゴヌクレオチドおよびその類似体は、分子生物学の多様な方法において、
プローブ、プライマー、リンカー、アダプター、および遺伝子断片として開発さ
れ、そして用いられてきている。これらの方法に用いられるオリゴヌクレオチド
の修飾には、非同位体標識、例えばフルオレセイン、ビオチン、ジゴキシゲニン
、アルカリホスファターゼ、または他のリポーター分子での標識が含まれる。生
じた類似体のヌクレアーゼ安定性を増加させるために、リボースリン酸骨格への
他の修飾が行われてきている。こうした修飾の例には、メチルホスホネート、ホ
スホロチオエート、またはホスホロジチオエート結合、および2’−O−メチル
リボース糖単位の取り込みが含まれる。さらなる修飾には、取り込みおよび細胞
分布を調節するために行われるものが含まれる。これらの化合物は、診断および
療法使用両方で成功しており、改善されたオリゴヌクレオチドおよびその類似体
に関する、継続する要求が存在する。
【0003】 大部分の疾患状態を含む、多細胞生物の身体状態のほとんどは、タンパク質に
より生み出されることが周知である。こうしたタンパク質は、直接またはその酵
素的または他の機能を通じて作用し、動物およびヒトにおいて、多くの疾患およ
び制御機能に、大きな割合で貢献する。疾患状態では、古典的な療法は、一般的
に、こうしたタンパク質との相互作用に焦点を置き、それらの疾患誘引または疾
患助長機能を和らげるよう努めている。より新しい療法的アプローチでは、こう
したタンパク質の実際の産生を調節することが望ましい。タンパク質産生に干渉
することにより、最小限の副作用で最大限の療法効果を得ることが可能である。
したがって、望ましくないタンパク質形成を導くであろう遺伝子発現に干渉する
または別のやり方で該発現を調節するのが、こうした療法アプローチの一般的な
目的である。
【0004】 特定の遺伝子発現を阻害するための1つの方法は、オリゴヌクレオチド、特に
特定の標的メッセンジャーRNA(mRNA)配列に相補的なオリゴヌクレオチ
ドの使用を伴うものである。いくつかのオリゴヌクレオチドが、こうした使用に
関し、現在、臨床試験を受けている。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは
、抗ウイルス剤としての使用を含め、多様な疾患状態に対するヒト臨床試験にお
けるこうしたアンチセンス剤として用いられている。 転写因子は、転写制御中、二本鎖DNAと相互作用する。オリゴヌクレオチド
は、転写因子の競合的阻害剤として働き、それらの作用を調節することが可能で
ある。いくつかの最近の報告は、こうした相互作用を記載する(Bielins
ka,A.ら,Science,1990,250,997−1000;および
Wu,H.ら,Gene,1990,89,203−209を参照されたい)。 タンパク質の間接および直接制御因子としてのこうした使用に加え、オリゴヌ
クレオチドおよびその類似体はまた、診断試験における使用も見出してきている
。こうした診断試験は、体液、組織、無傷細胞または単離細胞構成要素を用いて
行ってもよい。遺伝子発現阻害と同様、診断適用は、オリゴヌクレオチドおよび
その類似体が核酸相補鎖にハイブリダイズする能力を利用する。ハイブリダイゼ
ーションは、ワトソン−クリックおよび/またはフーグスティーン塩基対を介し
たRNAまたはDNAへのオリゴマー化合物の配列特異的水素結合である。こう
した塩基対の塩基は、互いに相補的であると言われる。
【0005】 オリゴヌクレオチドおよびその類似体はまた、研究試薬としても広く用いられ
ている。これらは、多くの他の生物学的分子の機能を理解するために、並びに他
の生物学的分子の調製において有用である。例えば、オリゴヌクレオチドおよび
その類似体を、PCR反応のプライマーとして用いることにより、拡大する商業
的産業が生じてきている。PCRは、商業的および研究実験室の主力となってき
ており、そしてPCRの適用は増大してきている。例えば、PCR技術は、現在
、法医学、古生物学、進化的研究および遺伝子カウンセリングに使用が見出され
ている。商業化は、分子生物学のトレーニングを受けていない人員がPCRを適
用するのを補助するキットの開発につながった。天然および合成両方のオリゴヌ
クレオチドおよびその類似体が、こうしたPCR技術のプライマーとして使用さ
れる。
【0006】 オリゴヌクレオチドおよびその類似体はまた、他の実験室法においても用いら
れる。これらの使用のいくつかは、一般的な実験室マニュアル、例えば、Mol
ecular Cloning,A Laboratory Manual,第
2版,J.Sambrookら監修,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989;およびCurrent Pro
tocols In Molecular Biology,F.M.Ausu
belら監修,Current Publications,1993に記載さ
れる。こうした使用には、合成オリゴヌクレオチドプローブとしてのもの、抗体
およびオリゴマー化合物を用いた発現ライブラリーのスクリーニング、DNA配
列決定、ポリメラーゼ連鎖反応によるDNAのin vitro増幅におけるも
の、およびクローニングされたDNAの部位特異的突然変異誘発におけるものが
含まれる。Molecular Cloning,A Laboratory Manual、上記のBook2を参照されたい。Current Proto
cols In Molecular Biology、上記のVol.2の“
DNA−protein interactions and The Pol
ymerase Chain Reaction" も参照されたい。
【0007】 オリゴヌクレオチドおよびその類似体は、望ましい使用に合わせることが可能
な特別の特性を持つよう合成することが可能である。したがって、診断法におい
て、研究試薬として、そして療法的存在物としての有用さを増加させる、いくつ
かの化学的修飾が、オリゴヌクレオチドに導入されてきている。こうした修飾に
は、標的鎖への結合を増加させる(すなわちその融点、Tmを増加させる)ため
に、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド−標的複合体の同定を補助す
るために、細胞浸透を増加させるために、オリゴヌクレオチドおよびその類似体
の構造または活性を崩壊させるかまたはこれらに干渉するヌクレアーゼおよび他
の酵素に対し安定化させるために、配列特異的に標的に結合したときに破壊(終
結事象)の様式を提供するために、そして、オリゴヌクレオチドの薬物動態特性
を改善するために設計されたものが含まれる。
【0008】 化学文献は、リン含有共有結合を通じ、ヌクレオシドをカップリングし、定義
された配列のオリゴヌクレオチドを生じるための、多くの公知のプロトコルを開
示する。最も日常的に用いられるプロトコルの1つは、ホスホロアミダイトプロ
トコルであり(例えば、Advances in the Synthesis
of Oligonucleotides by the Phosphor
amidite Approach,Beaucage,S.L.;Iyer,
R.P.,Tetrahedron,1992,48,2223−2311およ
びそれらに引用される参考文献を参照されたい)、フリーのヒドロキシル基を有
するヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドを、弱酸の存在下で、保護されたシ
アノエチルホスホロアミダイト単量体と反応させ、亜リン酸結合構造を形成する
ものである。亜リン酸結合の酸化後、シアノエチル基を加水分解すると、望まし
いホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合が生じる。
【0009】 ホスホロアミダイトは、多様な商業的供給元(Glen Research、
バージニア州スターリング;Amersham Pharmacia Biot
ech Inc.、ニュージャージー州ピスカタウェイ;Cruachem I
nc.、ペンシルバニア州アストン;Chemgenes Corporati
on、マサチューセッツ州ウォルサム;Proligo LLC、コロラド州ボ
ールダー;PE Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティー
;Beckman Coulter Inc.、カリフォルニア州フラートンが
含まれる)より商業的に入手可能である。商業的に入手可能なホスホロアミダイ
トの純度は、一般的に98または99%程度である。いくつかの商業的供給元は
標準を設定し、そしてすべてのホスホロアミダイトは、設定標準と等しいかまた
はそれより高い純度であると主張する。あるいは、いくつかの商業的供給元は、
送付したホスホロアミダイトの各バッチに関するアッセイ結果を含める。商業的
に入手可能なホスホロアミダイトは、大部分、自動化DNA合成のために調製さ
れ、そしてこうしたものとして、望ましいオリゴヌクレオチド配列を合成するた
め、すぐ使用できるように調製される。当該技術分野では、合成中の適切なカッ
プリング効率には、高純度が必須であると教えられている。
【0010】 商業的に入手可能なホスホロアミダイトに適用する、厳格な品質保証規準の代
表的な例は、Glen Researchカタログに例示される。合成および精
製後、各ホスホロアミダイトを、品質保証試験に供する。これらの試験に含まれ
るのは、HPLC精製であり、この結果を用い、特定のアミダイトの同一性およ
び純度を確立する。さらなる試験には、TLC、31P NMR、カップリング試
験、溶液試験、および乾燥試験の損失が含まれる。本供給源由来のこれらのアミ
ダイトの閾値純度は、98%より大きく設定される。製造者は、ホスホロアミダ
イト以外に、他のリン種が存在しないことを、31P NMRにより、さらに決定
する。
【0011】 オリゴヌクレオチド合成は、望ましい産物または相応な純度を有する相応な量
の産物を得るのに、ほとんど無菌的な環境を必要とすると報告されている実施と
して発展してきている。この定説は、オリゴヌクレオチドおよび類似体の合成に
関するいくつかの書物で強調されている。Oligonucleotides and Analogues,A Practical Approach, Eckstein監修,IRL Press;ニューヨーク,1991では、カ
ップリング効率、例えば平均工程収率は、産物オリゴヌクレオチドの総収率およ
び純度における主な要因であると言及される。例えば、99.5%のカップリン
グ効率は、20量体合成の総収率、90.9%を生じるであろう。カップリング
効率がわずか90%に減少すると、20量体の総収率は、13.5%に落ちる。
したがって、カップリング効率は、特に、約10量体より大きいオリゴヌクレオ
チドに関し、非常に抑制的である(90%カップリング効率で、38.7%の総
収率)。98%未満のカップリング効率は、より長い配列の日常的なオリゴヌク
レオチド合成に、完全に許容し得ないことがさらに言及される。低収率から直接
生じる別の要因は、最終オリゴヌクレオチドの精製が、はるかにより困難でそし
て高価になることである。優れた平均カップリング効率を達成するため、優れた
品質の試薬の使用が強調される。
【0012】 Oligonucleotide Synthesis,a Practic
al Approach,Gait監修,IRL Press;ニューヨーク,
1984は、オリゴヌクレオチド合成を詳述する、別の刊行物である。これもま
た、「最高純度の試薬バッチ」を用いる重要性を強調する。各カップリングでの
不純物の影響は集積的であり、合成後の最終オリゴヌクレオチドからの除去を必
要とすると言及される。こうした不純なオリゴヌクレオチドの精製は、しばしば
、望ましい純度を提供するのに、2つの別個の精製法を必要とすることがさらに
言及される。 オリゴヌクレオチド合成は、古典的には、それ自体困難である、望ましい産物
を得ることを伴ってきた。オリゴヌクレオチド合成は、より最近、キログラム規
模で日常的な合成が行われるところまで発展している。先に進み、次の段階は、
トン規模のオリゴヌクレオチドおよび類似体の合成である。大規模へのオリゴヌ
クレオチド合成技術の発展は、合成法の各側面の再評価を必要とする。1つのこ
うした側面は、オリゴヌクレオチド合成に用いられるホスホロアミダイトの費用
である。
【0013】 商業的に入手可能な高純度ホスホロアミダイトは、一般的に、オリゴヌクレオ
チド合成の総コストの約40%を占める。この40%は、販売前の、ホスホロア
ミダイトの合成およびそれに続くホスホロアミダイトの精製および解析を反映す
る。ホスホロアミダイトの費用の減少は、それから産生されるオリゴヌクレオチ
ドの費用に対し、かなりの影響を有する可能性がある。その結果、当該技術分野
には、これらの問題を克服するであろう合成法への要求が依然としてある。 オリゴヌクレオチド化合物の固相合成に関し、いくつかの方法が既知である。
これらは、一般的に、以下の米国特許第4,458,066号、1984年7月
3日発行;第4,500,707号、1985年2月19日発行;および第5,
132,418号、1992年7月21日発行に開示される。さらに、ホスホロ
アミダイト中間体を用いたオリゴヌクレオチドの調製法は、米国特許第4,97
3,679号、1990年11月27日発行に開示される。
【0014】 ホスホロアミダイト調製法は、米国特許第4,415,732号、1983年
11月15日発行に開示される。 ホスホロアミダイトヌクレオシド化合物は、米国特許第4,668,777号
、1987年5月26日発行に開示される。 β−脱離リン保護基を用いたオリゴヌクレオチド調製法は、米国特許第Re.
34,069号、1992年9月15日発行に開示される。 β−脱離またはアリル性リン保護基を用いたオリゴヌクレオチドの調製法は、
米国特許第5,026,838号、1991年6月25日発行に開示される。
【0015】
【発明の概要】
本発明は、式:
【0016】
【化16】
【0017】 (式中: X1 およびX2 は各々、独立に、OまたはSであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして R1 は、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基である。) の少なくとも1つの部分を有するオリゴマーを調製するための方法であって: (a)式:
【0018】
【化17】
【0019】 (式中: T1 はヒドロキシル保護基であり;そして T2 は固体支持体への共有結合または固体支持体結合ヌクレオシド、ヌクレオ
チド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドである。) の化合物を提供する工程; (b)T1 基を除去して5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を形成する工
程;および (c)5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を、ホスホロアミダイト組成物
で処理して、伸長された化合物を形成する工程であって、前記ホスホロアミダイ
ト組成物が、式:
【0020】
【化18】
【0021】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
ドまたはオリゴヌクレオチドであり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、前記L1 およびL2 が結合す
る窒素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、Nおよ
びSから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成
する。) のホスホロアミダイト化合物を含んでなる工程 を含んでなる方法であり、 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約1重量%の少なくとも1つの
3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを
介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イ
オウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる方法を開示する。
【0022】 本発明のいくつかの好ましい方法において、ホスホロアミダイト組成物は、少
なくとも約2重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホ
スホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リン
への基の共有結合が酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって
、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んで
なる。 本発明の方法は、伸長された化合物を、キャップ剤で処理し、キャップされた
化合物を形成することを含み、これをさらに、酸化剤で処理し、酸化された化合
物を形成してもよい。該方法はまた、酸化された化合物を、該酸化された化合物
を脱保護するのに有効な試薬で処理し、脱保護されたオリゴマーを形成すること
も含む。該方法は、脱保護されたオリゴマーを、固体支持体から該オリゴマーを
切断するのに有効な試薬で処理することをさらに含む。該方法はまた、化合物を
同時に脱保護しそして切断するのに有効な試薬で処理することも含む。該方法は
また、合成が完了した後、5’−ヒドロキシル基を除去することも含む。
【0023】 好ましい複素環塩基部分には、アデニン、N6 −ベンゾイルアデニン、シトシ
ン、N4 −ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、N4 −ベンゾイル−5−
メチルシトシン、チミン、ウラシル、グアニン、N2 −イソブチリルグアニンま
たは2−アミノアデニンが含まれる。 本発明の1つの態様において、L1 およびL2 は各々、C1-6 アルキルである
。好ましい態様において、L1 およびL2 は各々、イソプロピルである。別の態
様において、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する
窒素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、Nおよび
Sから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系となる。
好ましい複素環系はモルホリンである。
【0024】 本発明の1つの態様において、各R1 は、独立に、H、ヒドロキシル、C1
20アルキル、C3 〜C20アルケニル、C2 〜C20アルキニル、ハロゲン、チオ
ール、ケト、カルボキシル、ニトロ、ニトロソ、ニトリル、トリフルオロメチル
、トリフルオロメトキシ、O−アルキル、S−アルキル、NH−アルキル、N−
ジアルキル、O−アリール、S−アリール、NH−アリール、O−アラルキル、
S−アラルキル、NH−アラルキル、アミノ、N−フタルイミド、イミダゾール
、アジド、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、イソシアナト、スルホキシド、ス
ルホン、スルフィド、ジスルフィド、シリル、アリール、複素環、炭素環、イン
ターカレーター、リポーター分子、コンジュゲート、ポリアミン、ポリアミド、
ポリアルキレングリコールまたはポリエーテルであるか; または、R1 は、式IまたはII:
【0025】
【化19】
【0026】 (式中: EはC1 〜C10アルキル、N( Q1)(Q2 )またはN=C( Q1)(Q2 )であ
り; Q1 およびQ2 は各々、独立に、H、C1 〜C10アルキル、ジアルキルアミノ
アルキル、窒素保護基、拘束または非拘束コンジュゲート基、固体支持体へのリ
ンカーであるか; または、Q1 およびQ2 は、一緒になって、窒素保護基、または場合によりN
およびOから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む環構造を形
成し; q1 は1から10の整数であり; q2 は1から10の整数であり; q3 は0または1であり; q4 は0、1または2であり; Z4 はOM1 、SM1 またはN(M1)2 であり; 各M1 は、独立に、H、C1 〜C8 アルキル、C1 〜C8 ハロアルキル、C(
=NH)N(H)M2 、C(=O)N(H)M2 またはOC(=O)N(H)M 2 であり; M2 はHまたはC1 〜C8 アルキルであり; Z1 、Z2 およびZ3 は各々、独立に、C4 〜C7 シクロアルキル、C5 〜C 14 アリールまたはC3 〜C15ヘテロシクリルであり;そして Z5 はC1 〜C10アルキル、C1 〜C10ハロアルキル、C2 〜C10アルケニル
、C2 〜C10アルキニル、C6 〜C14アリール、N(Q1 )(Q2 )、OQ1 、ハ
ロ、SQ1 またはCNである。) を有する。
【0027】 前記ヘテロシクリル基のヘテロ原子が、酸素、窒素およびイオウから選択され
ることが好ましい。本発明の1つの態様において、リン保護基は、X3 −Jであ
り、ここで、X3 はOまたはSである。好ましい態様において、JはCH2 CH 2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シアノp−キシリル(
CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(META)またはアセト
キシフェノキシエチル(APOE)である。 本発明は、以下に示す式:
【0028】
【化20】
【0029】 (式中: 各X2 は、独立に、OまたはSであり; 各JはCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シ
アノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(ME
TA)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)であり; 各T4 は、独立に、ヒドロキシル基または保護ヒドロキシル基であり; 各R0 はリン保護基であり; L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、これらが結合する窒素原子で一緒に連結されて、
4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびSから選択され
る少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成し; 各Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
ある。) の1つの少なくとも1つの化合物を有する組成物を含む。
【0030】 本発明の1つの態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約9
8重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。別の態様において、ホスホ
ロアミダイト組成物は、少なくとも約97重量%のホスホロアミダイト化合物を
含んでなる。さらに別の態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくと
も約95重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。別の好ましい態様に
おいて、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約90重量%のホスホロアミ
ダイト化合物を含んでなる。より好ましい態様において、ホスホロアミダイト組
成物は、少なくとも約80重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。さ
らに別の好ましい態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約7
5重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。
【0031】 本発明の別の態様において、X1 およびX2 は各々独立にOである。別の態様
において、X1 およびX2 は各々独立にSである。さらなる態様において、前記
1 およびX2 の一方がOであり、そして前記X1 およびX2 の他方がSである
。 本発明の好ましい態様において、5’ヒドロキシル基を有する化合物を、活性
化剤の存在下で、ホスホロアミダイト組成物で処理する。別の好ましい態様にお
いて、活性化剤は1−H−テトラゾールである。 本発明のさらなる方法は、ヌクレオチドを、5’−ヒドロキシル基を有するさ
らなるヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオ
チドに連結させることを含み、5’−ヒドロキシル基を有するさらなるヌクレオ
チド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドを、伸長さ
れた化合物を形成するのに有効な条件下で、適切な溶媒中で、ホスホロアミダイ
ト組成物および活性化剤で処理することを含み、ここで前記ホスホロアミダイト
組成物は、式:
【0032】
【化21】
【0033】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
ドまたはオリゴヌクレオチドであり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する窒
素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する
。) のホスホロアミダイト化合物で実質的に豊富化されており、 前記ホスホロアミダイト組成物は、さらに、少なくとも約1重量%の、3’−
ヒドロキシヌクレオシド、該ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であっ
て、該PIII 種の前記PIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介する
III 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウま
たは窒素を介するPV 種から選択される少なくとも1種の不純物をさらに含む。
前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも2重量%のこうした不純物を含む
ことがさらに好ましい。
【0034】 本発明の別の態様において、2’−5’連結を有するオリゴマーが提供される
。前記オリゴマーは、複数のヌクレオシドを含み、少なくとも1つのヌクレオシ
ドは、別のヌクレオシドに、2’−5’ヌクレオシド間結合により、連結されて
いる。少なくとも1つの2’−5’連結を有する組成物は、式:
【0035】
【化22】
【0036】 (式中、変数は先に記載されたとおりである。) の1つを有する少なくとも1つの化合物を含む。 本発明はまた、式:
【0037】
【化23】
【0038】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
ドまたはオリゴヌクレオチドであり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する窒
素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する
。) の少なくとも1つのホスホロアミダイト化合物を含むホスホロアミダイト組成物
であって; 少なくとも約1重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、2
’−ヒドロキシヌクレオシド、該ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種で
あって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介す
るPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウ
または窒素を介するPV 種をさらに含んでなる組成物も提供する。
【0039】 ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約2重量%の少なくとも1つの3’
−ヒドロキシヌクレオシド、2’−ヒドロキシヌクレオシド、該ホスホロアミダ
イト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有
結合が酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種へ
の基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなることがさ
らに好ましい。 本発明の1つの態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約9
8重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。別の態様において、ホスホ
ロアミダイト組成物は、少なくとも約97重量%のホスホロアミダイト化合物を
含んでなる。さらに別の態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくと
も約95重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。別の好ましい態様に
おいて、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約90重量%のホスホロアミ
ダイト化合物を含んでなる。より好ましい態様において、ホスホロアミダイト組
成物は、少なくとも約80重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。さ
らに別の好ましい態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約7
5重量%のホスホロアミダイト化合物を含んでなる。 ホスホロアミダイト組成物に含まれるのは、式:
【0040】
【化24】
【0041】 (式中、変数は、先に記載されたとおりである。) の1つを有する、少なくとも1つの化合物である。 本発明はまた、式:
【0042】
【化25】
【0043】 (式中、変数は、先に記載されたとおりである。) の少なくとも1つのホスホロアミダイト化合物を有するホスホロアミダイト組成
物も提供し、該組成物は、式:
【0044】
【化26】
【0045】 (式中、変数は、先に記載されたとおりである の1つを有する、少なくとも1つの化合物もさらに含む。 本発明はまた、式:
【0046】
【化27】
【0047】 の少なくとも1つのホスホロアミダイト化合物、および少なくとも約1重量%の
少なくとも1つの前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前
記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介するPIII
、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素
を介するPV 種を含んでなるホスホロアミダイト組成物も提供する。 本発明の別の態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約2重
量%の少なくとも1つの前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であっ
て、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介するP III 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウまた
は窒素を介するPV 種を含んでなる。
【0048】
【好ましい態様の詳細な説明】
本発明は、ホスファイト、ホスホジエステル、ホスホロチオエート、またはホ
スホロジチオエート結合を有するオリゴマーの調製法を提供する。本発明はまた
、こうしたオリゴマーの調製に有用な組成物も提供する。より詳細には、該方法
は、高精製ホスホロアミダイト化合物と対照的に、ホスホロアミダイト組成物を
利用するオリゴマーの合成に有用である。 本発明はさらに、ホスホロアミダイトプロトコルを用いたオリゴマーの調製を
提供する。好ましい態様において、合成は、固相法を用いて行われる。ホスホロ
アミダイト組成物は、オリゴヌクレオチド合成に伝統的に用いられる、高精製ホ
スホロアミダイトの代用になる。
【0049】 本発明に用いられるようなホスホロアミダイト組成物は、実質的にホスホロア
ミダイト化合物が濃縮され、そして、本質的に不活性不純物であるさらなる化合
物を含む。本発明のホスホロアミダイト組成物は、こうした不純物を、少なくと
も約1重量%含む。本発明のホスホロアミダイト組成物が、こうした不純物を少
なくとも約2重量%含むことがさらに好ましい。 これらの不純物は、ホスホロアミダイト合成から生じる副産物である。異なる
合成経路により、わずかに異なる副産物または不純物が生じる可能性がある。ホ
スホロアミダイト組成物は、精製を行うことなく、ホスホロアミダイト合成から
産物を合成し、沈殿させそして乾燥させることにより調製される。本発明のホス
ホロアミダイト組成物中に存在してもよい不純物または副産物には、3’−ヒド
ロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって
、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介するPII I 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオウまたは
窒素を介するPV 種、または他のPIII およびPV リン種が含まれる。
【0050】 本発明は、各組成物が、望ましいホスホロアミダイト化合物で実質的に豊富化
され、そしてまた、望ましいホスホロアミダイト化合物の合成中に産生された、
少なくとも1つの不活性副産物または不純物も含むホスホロアミダイト組成物を
利用する。本発明の1つの態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なく
とも約98重量%のホスホロアミダイト化合物を含む。別の態様において、ホス
ホロアミダイト組成物は、少なくとも約97重量%のホスホロアミダイト化合物
を含む。さらに別の態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約
95重量%のホスホロアミダイト化合物を含む。別の好ましい態様において、ホ
スホロアミダイト組成物は、少なくとも約90重量%のホスホロアミダイト化合
物を含む。より好ましい態様において、ホスホロアミダイト組成物は、少なくと
も約80重量%のホスホロアミダイト化合物を含む。さらに別の好ましい態様に
おいて、ホスホロアミダイト組成物は、少なくとも約75重量%のホスホロアミ
ダイト化合物を含む。
【0051】 本発明の1つの態様において、ホスホロアミダイト組成物は、標準法を用い、
望ましいホスホロアミダイト化合物を合成することにより、得られる。合成後、
溶媒を除去し、そして未精製産物を、ハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタンに
溶解する。ヘキサンをゆっくり添加し、望ましい組成物を沈殿させ、これをろ過
しそして乾燥させる。本発明の別の態様において、望ましいホスホロアミダイト
組成物は、特別な依頼により、商業的供給元から得られる。これらの組成物は、
商業的供給元の一般的なカタログからの販売では入手可能でないが、いくつかの
商業的供給元は、特注すると沈殿ホスホロアミダイトを供給することが可能であ
った。
【0052】 本発明に有用であるためには、ホスホロアミダイト組成物は、カップリング効
率に関し、高精製ホスホロアミダイト化合物を厳密に模倣しなければならない。
言い換えると、総収率および純度が、高精製ホスホロアミダイト化合物を用いた
際に得られるものに匹敵しなければならない。既定の供給源、例えば社内または
他の供給源由来のホスホロアミダイト組成物が、有効であるか決定するため、組
成物をまず、HPLCにより解析し、組成物に、特に反応性の副産物が存在する
か、そしてもしそうならば濃度はどのくらいか、決定する。成長する鎖に付加し
、そして約0.2%より多いと特に望ましくない分枝を引き起こす可能性がある
、ジヌクレオチド副産物を合成し、そしてHPLC実行内に添加し、同定を補助
した。ホスホロアミダイトのいくつかの合成法は、カップリング効率を減少させ
、そしてしたがって総収率を減少させるであろう種類の副産物を高濃度で生じな
かった。いくつかのホスホロアミダイト組成物の供給源に対して行った別の試験
は、単に20量体オリゴヌクレオチドを調製することであった。ホスホロアミダ
イト組成物の各供給源を用い、20量体ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド
を調製し、そして高精製ホスホロアミダイトを用いて調製した、標準ホスホロチ
オエートオリゴヌクレオチドに比較した。この方法で、各供給源を評価し、最終
オリゴヌクレオチドが、標準オリゴヌクレオチドに匹敵するかどうか決定した。 本発明の1つの態様において、各ホスホロアミダイト化合物の合成後、沈殿か
ら生じたホスホロアミダイト組成物を、オリゴマー合成に使用する。ホスホロア
ミダイト組成物の一般的な合成法を以下に示す:
【0053】
【化28】
【0054】 ホスホロアミダイト化学反応のための標準的固相合成プロトコルに関連し、こ
れらの副産物または不純物は、反応性または不活性として分類することが可能で
ある。不活性と分類される副産物は、オリゴマー合成の鎖伸長工程中、さらなる
副産物を形成する可能性があるが、このさらなる副産物は、続くリンス工程中、
洗い流され、そして他の不活性副産物も同様である。反応性副産物は、例えば、
望ましい産物の収率または純度を減少させることにより、重合過程に負に影響を
与える可能性があるものである。3’−ホスホロアミダイトの調製中に形成され
る、既知の不活性副産物には、式:
【0055】
【化29】 (式中ZはHであるか、または、式:
【0056】
【化30】
【0057】 の式の1つを有する。) を有するヌクレオシド化合物が含まれる。 既知の不活性副産物は、また、式:
【0058】
【化31】
【0059】 を有する非ヌクレオシド化合物も含む。 さらなる鎖伸長を生み出すであろう反応性副産物には、式:
【0060】
【化32】
【0061】 を有するものが含まれる。 本式を有する反応性不純物は、伸長鎖のフリーのヒドロキシル基とカップリン
グし、そしてさらなる脱ブロッキングおよび鎖伸長に際し、2つの利用可能な5
’位からの結合点で、分枝を引き起こすことが知られる。 ホスホロアミダイト化合物の合成に関しては、当業者に知られる多くの方法が
ある。例えば、合成は、ビス−アミダイト試薬、またはハロゲン化アミダイト試
薬を伴ってもよい。さらに、方法は、異なる溶媒、温度、pH条件または他の実
験パラメーターを伴ってもよい。ホスホロアミダイトを商業的に調製するのに用
いられる、未開示の所有(proprietary)法もある。ホスホロアミダ
イト化合物を調製するのに用いられる特定の方法は、沈殿ホスホロアミダイト組
成物に存在する可能性がある、副産物または不純物を決定する。ホスホロアミダ
イト化合物が実質的に濃縮したホスホロアミダイト組成物として、本発明に受け
入れられるためには、他の規準に加え、乾燥ホスホロアミダイト組成物は、反応
性副産物を約99.8%不含でなければならない。本発明のホスホロアミダイト
組成物を、日常的なオリゴヌクレオチド合成に用いる前に、ホスホロアミダイト
組成物を評価し、約0.2%未満の高反応性副産物を有するかどうか決定する。
本発明の1 つの態様において、ホスホロアミダイト組成物は、例えば、HPLC
、NMR、31P NMR、または質量分析により解析し、反応性副産物の存在を
決定する。別の態様において、ホスホロアミダイト組成物をオリゴマー合成に用
い、そして高純度のホスホロアミダイトを用いて合成した同一のオリゴマーに比
較する。好ましい態様において、本発明のホスホロアミダイト組成物をまず、ア
ッセイし、そしてその後、比較解析のため、オリゴマーを合成するのに用いる。
【0062】 沈殿させそして乾燥させたがさらに精製されていないホスホロアミダイトは、
特注により、商業的供給元から得た。ホスホロアミダイトをHPLCによりアッ
セイし、どの不純物が存在するか、そして総純度はどの程度かを決定した。一般
的に、これらの沈殿ホスホロアミダイトは、92%より高い純度であった。選択
された不純物を試料に添加した後、最初のおよび添加したHPLCトレースを比
較することにより、特に反応性の副産物の濃度を決定することが可能であった。
ホスホロアミダイト組成物、例えば副産物を含む沈殿ホスホロアミダイトを用い
てオリゴマーを調製し、そしてこれらの化合物を、同一のオリゴマーに比較した
。比較およびHPLCトレースから得た情報により、特定の不純物または副産物
、特に反応性副産物の許容可能なレベルの決定が可能になった。
【0063】 1つの試験において、均質なデオキシホスホロチオエート20量体(配列番号
1、TCC CGC CTG TGA CAT GCA TT)を、ホスホロア
ミダイト組成物を用いて調製した同一オリゴマーに比較するため、高純度ホスホ
ロアミダイト(Pharmacia)を用いた標準配列として調製した。標準配
列のホスホロアミダイトをアッセイし、そしてこれらはすべて、以下に論じられ
る産業的規準、例えばアミダイトは99%以上純粋であることが必要とされ、そ
していかなる単一の不純物もHPLCにより決定されるように0.5%未満であ
るようなものに等しいかまたはそれより優れていた。 標準配列(配列番号1)に同一の3つのさらなるバッチを、3つの別個の供給
源から得たホスホロアミダイト組成物を用いて調製した(実施例5および14を
参照されたい)。これらの組成物は、特注により得て、そして商業的カタログの
販売に提供されていない。ホスホロアミダイト組成物は、組成物を供給した供給
源に用いられる特定の方法により作成される、沈殿ホスホロアミダイト化合物を
含む。これらのホスホロアミダイトをHPLCによりアッセイし、そして結果を
以下に示す:
【0064】
【表1】
【0065】 標準配列および3つのバッチ各々を、標準的ホスホロアミダイト法および固相
重合のための技術にしたがい、調製した。ホスホロチオエートオリゴマー上の生
じたトリチルの精製は、標準的逆相HPLCによった。各特定の実行の分画上の
すべてのトリチルは、CGEおよびSAX解析のためプールし、この結果を以下
に示す:
【0066】
【表2】
【0067】 供給元AおよびB由来のホスホロアミダイト組成物を用いて調製したホスホロ
チオエート20量体は、高品質ホスホロアミダイトから調製した標準配列に比較
し、予期せぬ匹敵する結果を生じた。 高純度ホスホロアミダイトおよびホスホロアミダイト組成物両方を用いて調製
した多様なオリゴマーの匹敵する結果を解析した後、本発明に受け入れられるホ
スホロアミダイト組成物に関連し、いくつかの予備的規準を考案した。好ましい
態様において、ホスホロアミダイト組成物のHPLCプロフィールは、92%以
上のジアステレオ異性体総計を提供する。添加標準アミダイトを用いてもまた、
HPLCを行い、共溶出に際し、ショルダーまたは他のピークが存在しないこと
を確認した。この数字は予備的であり、そして既定の組成物に存在する副産物に
応じ、より低い可能性がある。水および酢酸エチル含量は、GCにより決定され
るように、好ましくは、それぞれ、約0.5重量%および3重量%以下である。
ホスホロアミダイトピーク(148〜150未変性(native)アミダイト
)のモル%は、31P NMRにより決定されるように、約90%以上である。本
発明の組成物には、高純度アミダイトと非常に対照的に、他のリン種が存在して
もよく、そしてしばしば存在することに注目すべきである。
【0068】 オリゴマー合成に用いられるホスホロアミダイトの品質に関し、産業において
委員会すべてで適用される規準の単一の組はないが、現在の規準は非常に厳しい
。例えば、現在、薬剤として意図されるオリゴマー合成に使用するためのホスホ
ロアミダイトを評価するのに用いられているこうした規準の1つは、ホスホロア
ミダイトのHPLCプロフィールが、0.95から1.05の試料および標準の
相対保持(α)を生じることを必要とする。ホスホロアミダイトは、99%以上
純粋であることが必要とされ、そしていかなる単一の不純物もHPLCにより、
0.5%未満である。水および酢酸エチル含量は、GCにより決定されるように
、それぞれ、約0.5重量%および3重量%以下であることが好ましい。ホスホ
ロアミダイトピーク(148〜150未変性アミダイト)のモル%は、31P N
MRにより決定されるように、約99%以上である。31P NMRにより決定さ
れるように、120ないし150 ppmでの非ホスホロアミダイトピークの総
計は、0.3%未満でなければならず、そして170 ppmより高い他のピー
クは存在してはならない。 高純度ホスホロアミダイトを販売する商業的供給元から特別の依頼により得ら
れるホスホロアミダイト組成物をHPLCによりアッセイし、純度および存在す
る主要副産物/混入物質を決定する。1つの供給元由来の沈殿および乾燥デオキ
シシアノエトキシホスホロアミダイト組成物は、以下のデータ:
【0069】
【表3】
【0070】 を提供した。 好ましい態様において、本発明の方法を、反復固相オリゴヌクレオチド合成形
式で使用する。これらの方法は、修飾ヌクレオチドを単独で、または未変性ヌク
レオチドと組み合わせて用い、天然に存在しないオリゴマーを調製するのに、等
しく適用可能である。代表的な固相技術は、典型的には、標準的ホスホロアミダ
イト化学合成を利用し、DNAおよびRNA合成のため、使用されるものである
。例えば、本明細書に完全に援用される、Protocols For Oli
gonucleotides And Analogs, Agrawal,S
.監修,Humana Press,ニュージャージー州トトワ,1993を参
照されたい。好ましい合成固相合成は、活性化リン酸化合物として、ホスホロア
ミダイトのみを利用する。本技術では、ホスホロアミダイト単量体を、成長する
オリゴマー鎖上のフリーのヒドロキシルと反応させ、中間体亜リン酸化合物を産
生し、これを続いて、標準的方法を用い、PV 状態に酸化する。本技術は、ホス
ホジエステル、ホスホロチオエート、およびホスホロジチオエート結合を含む、
いくつかの種類の結合の合成に、一般的に用いられる。
【0071】 典型的には、こうした方法の第一の工程は、保護5’−ヒドロキシルを含む、
第一の単量体またはより高次のサブユニットを、通常、3’または2’位を介し
、リンカーを通じ、標準的方法および当該技術分野に知られる方法を用い、固体
支持体に結合させることである。例えば、本明細書に完全に援用される、Oli
gonucleotides And Analogues A Pratci
cal Approach,Eckstein,F.監修,IRL Press
,ニューヨーク,1991を参照されたい。第一の単量体サブユニットが結合し
た固体支持体もまた、商業的に入手可能である(Glen Research、
バージニア州スターリング)。その後、支持体結合単量体またはより高次の第一
のシントンを処理し、5’−ヒドロキシル保護基を除去する。典型的には、これ
は、酸性溶液での処理により、達成される。その後、固体支持体結合単量体また
はより高次の化合物を、ホスホロアミダイト化合物で処理し、亜リン酸またはチ
オ亜リン酸結合を有する化合物を形成する。好ましい態様において、例えば1H
−テトラゾール、5−(4−ニトロフェニル)−1H−テトラゾール、またはジ
イソプロピルアミノテトラゾリドなどの活性化剤の存在下で、無水条件下で、カ
ップリング工程を行う。
【0072】 亜リン酸トリエステル、チオ亜リン酸トリエステル、またはジチオ亜リン酸ト
リエステルの酸化または硫化前または後いずれかに、キャップ化工程を行うのが
一般的に好ましい。こうしたキャップ化工程は、オリゴマー鎖が短くなるのを妨
げ、カップリング周期で反応しなかった鎖をブロッキングすることにより、有益
であることが一般的に知られる。キャップ化に用いられる1つの代表的な試薬は
、無水酢酸である。他の適切なキャップ化試薬および方法論は、本明細書に完全
に援用される、米国特許第4,816,571号、1989年3月28日発行に
見出すことが可能である。 酸でのさらなる処理は、5’−ヒドロキシル保護基を除去し、そしてしたがっ
て、固体支持体結合オリゴマーを、さらなるホスホロアミダイトとの反応により
、次の合成反復に参加することが可能な、さらなる反応性化合物に変換する。望
ましい長さのオリゴマーが産生されるまで、本過程を繰り返す。
【0073】 生じたオリゴマーを、1つまたはそれ以上のリン保護基により、リンで保護さ
れた保護基で、複素環塩基部分、例えば環外アミノ官能性上に位置する反応性部
位で保護された、好ましくは酸不安定性保護基で、5’端で保護し、そしてスク
シニル基などのリンカー基を介し、2’−または3’−ヒドロキシル基の1つに
より、固体支持体に結合させる。生じたオリゴマーの脱保護および切断は、好ま
しくは、まず、塩基不安定性複素環保護基およびリン保護基の脱保護を可能にす
る試薬での処理による。本戦略は、固体支持体結合オリゴマーを標準的にリンス
することにより、脱保護から生じる化合物の除去を可能にする。より激しい条件
、例えば、より高いpHを有する溶液または温度増加または曝露時間増加条件下
での、塩基でのさらなる処理は、固体支持体からのオリゴマーの切断を生じるで
あろう。一般的な脱保護または切断前または後のいかなる時点での酸性溶液での
5’−ヒドロキシル保護基の処理も、フリーの5’−ヒドロキシル基を生じる。
【0074】 好ましい脱保護/切断計画では、固体支持体に結合した完全に保護されたオリ
ゴマーをまず、リンおよび複素環塩基保護を除去するのに有効な塩基性試薬で処
理する。こうした試薬は、オリゴマーを固体支持体から切断することなく、リン
および複素環塩基保護を選択的に除去することが可能である。同時切断を伴わな
い本選択的脱保護のための代表的な試薬には、限定されるわけではないが、エタ
ノール中のDBUおよびトリエチルアミンが含まれる。 次に、オリゴマーを、固体支持体への共有結合を切断するのに有効な試薬で処
理する。本切断に好ましい試薬は、水性アンモニアである。5’−ヒドロキシル
保護基の除去は、酸溶液での処理により、精製前または後に達成してもよい。保
護基が存在するオリゴマーを精製する1つの利点は、これが精製法を補助するこ
とである。オリゴマーの溶出が遅くなり、したがって、例えばC18逆相カラムを
用いたHPLC精製を行う際、不純物が最初に溶出するのを可能にする。好まし
い態様において、本発明の方法は、オリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチ
ド類似体を含むオリゴマーの調製に用いる。用語「オリゴヌクレオチド」は、天
然および天然に存在しない複素環塩基部分から特定の配列に、一緒に連結された
複数のヌクレオチドを指す。本明細書において、用語「オリゴヌクレオチド類似
体」は、天然発生(すなわち「天然」)、および修飾糖および/または核酸塩基
部分を含むヌクレオシド性サブユニットなど、天然に存在しない(すなわち「合
成」)部分の両方を含んでもよい化合物を意味する。こうしたオリゴヌクレオチ
ド類似体は、典型的には、天然発生または合成野生型オリゴヌクレオチドと構造
的に区別可能であるが、機能的に交換可能である。したがって、オリゴヌクレオ
チド類似体には、例えば標的にハイブリダイズすることにより、有効に機能し、
望ましいRNAまたはDNA鎖の構造および/または機能を模倣する、こうした
構造すべてが含まれる。
【0075】 本発明の文脈において、用語「合成ヌクレオシド」は、修飾ヌクレオシドを指
す。代表的な修飾には、天然に存在しない核酸塩基、ヌクレオシドの糖部分、ま
たは同時に両方を提供する、ヌクレオシドの複素環塩基部分の修飾が含まれる。 本発明の文脈において、「複素環系」は、少なくとも1つのヘテロ原子、例え
ばN、O、またはSを含む環状化合物である。「混合複素環」は、少なくとも2
つのヘテロ原子、例えばN、OまたはSを含む環状化合物である。「ヘテロアリ
ール」化合物は、少なくとも1つのヘテロ原子、例えばN、OまたはSを含む複
素環であり、そして十分には飽和していない化合物、例えば、部分的に飽和して
いる化合物または完全に飽和している化合物である。「ヘテロアリール」は、1
つまたはそれ以上の融合環がヘテロ原子をまったく含有しない系を包含する融合
系を包含することが意図される。
【0076】 本発明に受け入れられる好ましいヘテロ環には、限定されるわけではないが、
イミダゾール、ピロール、ピラゾール、インドール、1H−インダゾール、α−
カルボリン、カルバゾール、フェノチアジン、フェノキサジン、テトラゾール、
トリアゾール、ピロリドン、ピペリジン、ピペラジンおよびモルホリンが含まれ
る。窒素複素環のより好ましい群には、イミダゾール、ピロールおよびカルバゾ
ールが含まれる。 本明細書に記載される化合物および方法に有用な、代表的な複素環塩基部分に
は、アデニン、グアニン、シトシン、ウリジン、およびチミンと共に他の天然に
存在しないおよび天然発生核酸塩基、例えばキサンチン、ヒポキサンチン、2−
アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチルおよび他のアルキル誘導
体、アデニンおよびグアニンの2−プロピルおよび他のアルキル誘導体、5−ハ
ロウラシルおよびシトシン、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウ
ラシル(プソイドウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、オキサ、アミノ、
チオール、チオアルキル、ヒドロキシルおよび他の8−置換アデニン類およびグ
アニン類、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシル類およびシトシ
ン類、7−メチルグアミンが含まれる。
【0077】 好ましい複素環塩基部分には、アデニン、N6 −ベンゾイルアデニン、シトシ
ン、N4 −ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、N4 −ベンゾイル−5−
メチルシトシン、チミン、ウラシル、グアニン、N2 −イソブチリルグアニン、
および2−アミノアデニンが含まれる。 さらなる天然および天然に存在しない複素環塩基部分には、米国特許第3,6
87,808号(Meriganら)に開示されるもの、Sanghvi,第1
5章,Antisense Research and Applicatio
ns,中,S.T.CrookeおよびB.Lebleu監修,CRC Pre
ss,1993に開示されるもの、Englischら,Angewandte
Chemie,International Edition,1991,3
0,613−722に開示されるもの(特に622および623ページを参照さ
れたい)、およびthe Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering,J.I.
Kroschwitz監修,John Wiley & Sons,1990,
858−859ページ、Cook,P.D.,Anti−Cancer Dru
g Design,1991,6,585−607に開示されるものが含まれ、
これらの各々は、全体が本明細書に組み入れられる。用語「複素環塩基部分」は
、最も古典的な意味ではヌクレオシド性塩基ではないが、ヌクレオシド性塩基と
して作用する、特定の「ユニバーサル塩基」を含む、ヌクレオシド性塩基として
作用することが可能な複素環系を含むよう、さらに意図される。ユニバーサル塩
基として特に言及されるのは、3−ニトロピロールである。
【0078】 本明細書において、用語「リン保護基」は、最初に、ホスホロアミダイトのリ
ン原子に結合する基を指す。リン保護基は、例えば固相オリゴヌクレオチド合成
形式中、単数または複数のヌクレオチド間連結を含むリンを保護するよう作用す
る。リン保護基を有する、単数または複数のヌクレオチド間連結を、脱保護剤、
例えば水性水酸化アンモニウムで処理すると、リン保護基の除去が生じ、そして
その代わり、ヒドロキシルまたはチオール基が残るであろう。 本発明に有用な、当該技術分野に知られる多くのリン保護基があり、限定され
るわけではないが、β−シアノエチル、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブ
テニル、シアノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエ
チル(META)およびアセトキシフェノキシエチル(APOE)基が含まれる
。リン保護基は、Beaucage,S.L.およびIyer,R.P.,Te
trahedron,1993,49,1925−1963;Beaucage
,S.L.およびIyer,R.P.,Tetrahedron,1993,4
9,10441−10488;およびBeaucage,S.L.およびIye
r,R.P.,Tetrahedron,1992,48,2223−2311
にさらに記載される。リン保護基の調製およびホスホロアミダイト化合物へのそ
れらの取り込みを解説する代表的な米国特許には、限定されるわけではないが、
米国特許第5,783,690号;第5,760,209号;第5,70562
1号;第5,614,621号;第5,453,496号;第5,153,31
9号;第5,132,418号;第4,973,679号;第4,725,67
7号;第4,668,777号;第4,500,707号;第4,458,06
6号;第4,415,732号;および第Re. 34,069号が含まれ、こ
れらの各々の全内容が本明細書に援用される。
【0079】 複素環塩基部分および2’−糖置換基上に位置するものを含む官能基は、日常
的に、合成中、保護(ブロッキング)基でブロックし、そして続いて脱ブロッキ
ングされる。一般的にブロッキング基は、分子の残りを実質的に損傷することな
く、特定の反応条件に対し、分子の化学的官能性を不活性にし、そして後に、分
子のこうした官能性から除去することが可能である。GreenおよびWuts
,Protective Groups in Organic Synthe
sis,第2版,John Wiley & Sons,ニューヨーク 199
1を参照されたい。例えば、アミノ基は、フタルイミド、9−フルオレニルメト
キシカルボニル(FMOC)、トリフェニルメチルスルフェニル、t−BOCま
たはベンジル基でブロッキングしてもよい。カルボキシル基は、アセチル基とし
て保護してもよい。代表的なヒドロキシル保護基は、Beaucageら,Te
trahedron1992,48,2223に記載される。好ましいヒドロキ
シル保護基は、酸不安定基、例えば、トリチル、モノメトキシトリチル、ジメト
キシトリチル、トリメトキシトリチル、9−フェニルキサンチン−9−イル(P
ixyl)および9−(p−メトキシフェニル)キサンチン−9−イル(MOX
)である。化学的官能基はまた、前駆体型を含むことにより、「ブロッキング」
してもよい。したがって、アジド基は、アミンに容易に変換されるため、アミン
の「ブロッキング」型とみなしてもよい。オリゴヌクレオチド合成に利用される
、さらなる代表的な保護基は、Agrawalら, Protocols fo
r Oligonucleotide Conjugates,監修,Huma
na Press,ニュージャージー,1994,Vol.26,pp.1−7
2に論じられる。
【0080】 本明細書において、用語「オリゴヌクレオシド」には、非リン結合部分を有す
る2つまたはそれ以上のヌクレオシドサブユニットを含む、オリゴマーまたはポ
リマーが含まれる。本発明にしたがったオリゴヌクレオシドは、グリコシル結合
を通じ、核酸塩基に結合したリボフラノース部分を有する。本発明の目的のため
のオリゴヌクレオチド/ヌクレオシドは、非リン酸結合により共有結合した少な
くとも2つのヌクレオシドおよびヌクレオチドを伴う少なくとも1つのリン含有
共有結合を有する、混合骨格オリゴマーであり、ここで、単量体ヌクレオチドま
たはヌクレオシド単位の少なくとも1つは、本発明の方法を用いて調製された2
’−O−置換化合物である。オリゴヌクレオチド/ヌクレオシドは、さらに、リ
ン含有および/または非リン含有結合を通じてカップリングした、複数のヌクレ
オチドおよびヌクレオシドを有してもよい。
【0081】 本明細書において、用語「糖置換基」または「2’−置換基」には、酸素原子
を含みまたは含まず、リボフラノシル部分の2’−位に結合した基が含まれる。
本発明に受け入れられる糖置換基には、限定されるわけではないが、フルオロ、
O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルアルコキシ、保護O−アルキ
ルアミノ、O−アルキルアミノアルキル、O−アルキルイミダゾールおよび式(
O−アルキル)m 、式中、mは1から約10である、のポリエーテル類が含まれ
る。これらのポリエーテル類の中で好ましいのは、直線および環状ポリエチレン
グリコール(PEG)、および(PEG)含有基、例えばクラウンエーテル類お
よびOuchiら,Drug Design and Discovery 1
992,9,93;Ravasioら,J.Org.Chem.1991,56
,4329;およびDelgardoら,Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 1992,9,249に開示されるものがあり、これらの各々は、全体が本明細
書に組み入れられる。さらなる糖修飾は、Cook,P.D.,Anti−Ca
ncer Drug Design,1991,6,585−607に開示され
る。フルオロ、O−アルキル、O−アルキルアミノ、O−アルキルイミダゾール
、O−アルキルアミノアルキル、およびアルキルアミノ置換は、全体が本明細書
に組み入れられる、米国特許出願第08/398,901号、1995年3月6
日提出、表題“Oligomeric Compounds having P
yrimidine Nucleotide(s) wigh 2’and 5
’Substitutions" に記載される。
【0082】 本発明に受け入れられる、さらなる糖置換基には、2’−SRおよび2’−N
2 基、式中、各Rは、独立に、水素、保護基または置換または非置換アルキル
、アルケニル、またはアルキニルである、が含まれる。2’−SRヌクレオシド
は、全体が本明細書に組み入れられる、米国特許第5,670,633号、19
97年9月23日発行に開示される。2’−SR単量体シントンの取り込みは、
Hammら,J.Org.Chem.,1997,62,3415−3420に
開示される。2’−NR2 ヌクレオシドは、Goettingen,M.,J.
Org.Chem.,1996,61,6273−6281;およびPolus
hinら,Tetrahedron Lett.,1996,37,3227−
3230に開示される。本発明に受け入れられるさらなる代表的な糖置換基には
、式IまたはII:
【0083】
【化33】
【0084】 の1つを有するものが含まれる。 式Iの代表的な2’−O−糖置換基は、全体が本明細書に組み入れられる、米
国特許出願第09/130,973号、1998年8月7日提出、表題“Cap
ped 2’−Oxyethoxy Oligonucleotides" に開
示される。 式IIの代表的な環状2’−O−糖置換基は、全体が本明細書に組み入れられる
、米国特許出願第09/123,108号、1998年7月27日提出、表題“
RNA Targeted 2’−Modified Oligonucleo
tides that are Conformationally Preo
rganized" に記載される。
【0085】 リボシル環上にO−置換を有する糖もまた、本発明に受け入れられる。環Oの
代表的な置換には、限定されるわけではないが、S、CH2 、CHF、およびC
2 が含まれる。例えば、全体が本明細書に組み入れられる、Secristら
,Abstract 21,Program & Abstracts,Ten
th International Roundtable,Nucleosi
des,Nucleotides and their Biological
Applications,ユタ州パークシティー,Sept.16−20,
1992を参照されたい。
【0086】 さらなる修飾はまた、オリゴヌクレオチド上の他の位、特に3’末端ヌクレオ
チド上の糖の3’位および5’末端ヌクレオチドの5’−位で行ってもよい。例
えば、本発明のオリゴヌクレオチドの1つのさらなる修飾は、オリゴヌクレオチ
ドに、該オリゴヌクレオチドの活性、細胞分布または細胞取り込みを亢進させる
、1つまたはそれ以上の部分またはコンジュゲートを化学的に結合させることを
伴う。こうした部分には、限定されるわけではないが、脂質部分、例えばコレス
テロール部分(Letsingerら,Proc.Natl.Acad.Sci
.USA,1989,86,6553)、コール酸(Manoharanら,B
ioorg.Med.Chem.Let.,1994,4,1053)、チオエ
ーテル、例えば、ヘキシル−S−トリチルチオール(Manoharanら,A
nn.N.Y.Acad.Sci.,1992,660,306;Manoha
ranら,Bioorg.Med.Chem.Let.,1993,3,276
5)、チオコレステロール(Oberhauserら,Nucl.Acids Res.,1992,20,533)、脂肪族鎖、例えばドデカンジオールまた
はウンデシル残基(Saison−Behmoarasら,EMBO J.,1
991,10,111;Kabanovら,FEBS Lett.,1990,
259,327;Svinarchukら,Biochimie,1993,7
5,49)、リン脂質、例えばジ−ヘキサデシル−rac−グリセリンまたはト
リエチルアンモニウム−1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリセロ−3
−H−ホスホネート(Manoharanら,Tetrahedron Let
t.,1995,36,3651;Sheaら,Nucl.Acids Res
.,1990,18,3777)、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖
(Manoharanら,Nucleosides & Nucleotide
s,1995,14,969)、アダマンタン酢酸(Manoharanら,T
etrahedron Lett.,1995,36,3651)、パルミチル
部分(Mishraら,Biochim.Biophys.Acta,1995
,1264,229)、またはオクタデシルアミンまたはヘキシルアミノ−カル
ボニル−オキシコレステロール部分(Crookeら,J.Pharmacol
.Exp.Ther.,1996,277,923)が含まれる。
【0087】 本明細書において、用語「リン保護基」は、最初に、ホスホロアミダイトのリ
ン原子に結合している基を指す。リン保護基は、例えば固相オリゴヌクレオチド
合成形式中、単数または複数のヌクレオチド間連結を含むリンを保護するよう作
用する。リン保護基を有する、単数または複数のヌクレオチド間連結を、脱保護
剤、例えば水性水酸化アンモニウムで処理すると、リン保護基の除去が生じ、そ
してその代わり、ヒドロキシルまたはチオール基が残るであろう。 本発明に有用な、当該技術分野に知られる多くのリン保護基があり、限定され
るわけではないが、β−シアノエチル、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブ
テニル、シアノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエ
チル(META)、アセトキシフェノキシエチル(APOE)およびブテン−4
−イル基が含まれる。リン保護基は:Beaucage,S.L.およびIye
r,R.P.,Tetrahedron,1993,49,1925−1963
;Beaucage,S.L.およびIyer,R.P.,Tetrahedr
on,1993,49,10441−10488;Beaucage,S.L.
およびIyer,R.P.,Tetrahedron,1992,48,222
3−2311にさらに記載される。リン保護基の調製およびホスホロアミダイト
化合物へのそれらの取り込みを解説する代表的な米国特許には、限定されるわけ
ではないが、米国特許第5,783,690号;第5,760,209号;第5
,705621号;第5,614,621号;第5,453,496号;第5,
153,319号;第5,132,418号;第4,973,679号;第4,
725,677号;第4,668,777号;第4,500,707号;第4,
458,066号;第4,415,732号;および第Re.34,069号が
含まれ、これらの各々の全内容が本明細書に組み入れられる。
【0088】 本明細書において、用語「アルキル」には、限定されるわけではないが、直鎖
、分枝鎖および脂環式炭化水素基が含まれる。本発明のアルキル基は、置換され
ていてもよい。代表的なアルキル置換基は、全体が本明細書に組み入れられる、
米国特許第5,212,295号、第12欄、41−50行に開示される。本明
細書において、用語「低級アルキル」は、6またはそれ未満の炭素を有するアル
キル基を意味するよう、意図される。 本明細書において、用語「アラルキル」は、アリール基、たとえばベンジル基
を持つ、アルキル基を意味する。用語「アルカリル」は、アルキル基、例えばメ
チルフェニル基を持つ、アリール基を意味する。本明細書において、用語「アリ
ール」は、限定されるわけではないが、フェニル、ナフチル、アントラシル、フ
ェナントリルおよびピレニルを含む、芳香環基を意味する。
【0089】 本明細書において、用語「アルカノイル」は、式−C(=O)−アルキルの基
として、その習慣的な意味を有する。好ましいアルカノイル基はアセチル基であ
る。 一般的に、用語「ヘテロ」は、炭素以外の原子、排他的ではないが、好ましく
は、N、O,またはSを意味する。したがって、用語「ヘテロシクロアルキル」
は、1 つまたはそれ以上のヘテロ原子(すなわち非炭素原子)を有するアルキル
環系を意味する。好ましいヘテロシクロアルキル基には、例えば、モルホリノ基
が含まれる。本明細書において、用語「ヘテロシクロアルケニル」は、1つまた
はそれ以上の二重結合および1つまたはそれ以上のヘテロ原子を有する環系を意
味する。好ましいヘテロシクロアルケニル基には、例えば、ピロリジノ基が含ま
れる。
【0090】 本発明のいくつかの好ましい態様において、第一のヌクレオシドまたはオリゴ
マーは、所望によるリンカーを用い、固体支持体に結合している。固体支持体は
、固相合成方法論の固相として働くことが可能な支持体であり、例えば、米国特
許第4,415,732号;第4,458,066号;第4,500,707号
;第4,668,777号;第4,973,679号;および第5,132,4
18号(Caruthers);および米国特許第4,725,677号および
第Re.34,069号(Koster)に記載されるものがある。リンカーは
、固相合成技術において、最初のシントン分子の官能基(例えばヒドロキシル基
)に、固体支持体を連結する働きをする、短い分子として、当該技術分野に知ら
れる。適切なリンカーは、例えば、Oligonucleotides And
Analogues A Practical Approach,Ecks
tein,F.監修,IRL Press,ニューヨーク,1991,第1章,
1−23ページに開示される。
【0091】 本発明にしたがった固体支持体には、固相方法論に使用するのに適しているこ
とが、当該技術分野に一般的に知られるものが含まれ、例えば調節孔ガラス(C
PG)、オキサリル調節孔ガラスが含まれる。例えば、全体が本明細書に組み入
れられる、Alulら,Nucleic Acids Research 19
91,19,1527を参照されたい。固体支持体には、さらに、アミノポリエ
チレングリコール誘導体化支持体である、TentaGel支持体(Wrigh
tら,Tetrahedron Letters 1993,34,3373、
全体が本明細書に組み入れられる)およびポリスチレン/ジビニルベンゼンのコ
ポリマーである、Porosが含まれる。
【0092】 本発明にしたがったヒドロキシル保護基には、多様な基が含まれる。好ましく
は、保護基は、塩基性条件下で安定であるが、酸性条件下で除去することが可能
である。一般的に、保護基は、分子の残りを実質的に損傷することなく、化学的
官能性を特定の反応条件に不活性にし、そして分子中のこうした官能性に付加し
、そして該官能性から除去することが可能である。代表的なヒドロキシル保護基
は、各々全体が本明細書に組み入れられる、Beaucageら,Tetrah
edron 1992,48,2223−2311およびGreeneおよびW
uts,Protective Groups in Organic Syn
thesis,第2章,第2版,John Wiley & Sons,ニュー
ヨーク 1991に開示される。R2 、R3 およびR3aに用いられる好ましい保
護基には、限定されるわけではないが、ジメトキシトリチル(DMT)、モノメ
トキシトリチル、9−フェニル−キサンテン−9−イル(Pixyl)および9
−(p−メトキシフェニル)キサンテン−9−イル(Mox)が含まれる。R2 またはR3 基は、当該技術分野に公知の技術により、本発明のオリゴマーから除
去し、フリーのヒドロキシルを形成してもよい。例えば、ジメトキシトリチル保
護基は、プロトン酸、例えばギ酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、p−トルエ
ンスルホン酸により、またはルイス酸、例えば臭化亜鉛で、除去してもよい。例
えば、GreeneおよびWuts、上記を参照されたい。
【0093】 本発明のいくつかの好ましい態様において、アミノ基を、アルキルまたは他の
基、例えば2’−アルコキシ基に付加する。こうしたアミノ基はまた、天然発生
および天然に存在しない核酸塩基にも、一般的に存在する。これらのアミノ基が
、本発明のオリゴマーの合成中、保護型にあることが、一般的に好ましい。これ
らの目的に適した代表的なアミノ保護基は、GreeneおよびWuts,Pr
otective Groups in Organic Synthesis
,第7章,第2版,John Wiley & Sons,ニューヨーク,19
91に論じられる。一般的に、本明細書において、用語「保護」は、「核酸塩基
」などの分子部分と関連して用いられると、分子部分が、保護基により保護され
た1つまたはそれ以上の官能性を含むことを示す。
【0094】 酸化中に用いられ、ホスホロチオエートおよびホスホロジチオエート結合を形
成する硫化剤には、Beaucage試薬(Iyer,R.P.ら,J.Che
m.Soc.,1990,112,1253−1254、およびIyer,R.
P.ら,J.Org.Chem.,1990,55,4693−4699);テ
トラエチルチウラム・ジスルフィド(Vu,H.,Hirschbein,B.
L.,Tetrahedron Lett.,1991,32,3005−30
08);ジベンゾイル・テトラスルフィド(Rao,M.V.ら,Tetrah
edron Lett.,1992,33,4839−4842);ジ(フェニ
ルアセチル)ジスルフィド(Kamer,P.C.J.,Tetrahedro
n Lett.,1989,30,6757−6760);ビス(O,O−ジイ
ソプロポキシ ホスフィノチオイル)ジスルフィド類(Stecら,Tetra
hedron Lett.,1993,34,5317−5320);3−エト
キシ−1,2,4−ジチアゾリン−5−オン(Nucleic Acids R
esearch,1996 24,1602−1607、およびNucleic
Acids Research,1996 24,3643−3644);ビ
ス(p−クロロベンゼンスルホニル)ジスルフィド(Nucleic Acid
s Research,1995 23,4029−4033);イオウ、トリ
アリール、トリアルキル、トリアラルキル、またはトリアルカリルホスフィン類
のようなリガンドと組み合わせたイオウが含まれる。前述の参考文献は、全体が
本明細書に組み入れられる。
【0095】 ホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合を形成するのに用いられる、
有用な酸化剤には、ヨウ素/テトラヒドロフラン/水/ピリジンまたは過酸化水
素/水またはtert−ブチルヒドロペルオキシドまたはm−クロロ過安息香酸
のようないかなるものでもよい過酸が含まれる。硫化の場合、反応は、空気、特
に酸素を排除し,無水条件下で行われるが、酸化の場合、反応は、水性条件下で
行うことが可能である。 本発明にしたがった、特定の標的にハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチド
またはオリゴヌクレオチド類似体は、好ましくは、約5ないし約50単量体サブ
ユニットを含む。こうした化合物が、約10ないし約30単量体サブユニットを
含むことがより好ましく、15ないし25単量体サブユニットが特に好ましい。
より大きいオリゴマーに組み立てる、「構築ブロック」として用いる場合、より
小さいオリゴマーが好ましい。
【0096】 本発明の1つの側面において、本発明の化合物を用い、その形成または活性が
調節されることが望ましいタンパク質をコードするRNAまたはDNAを調節す
る。使用しようとする組成物の標的部分は、したがって、DNAまたはRNAの
あらかじめ選択された部分に相補的であるよう選択され、その部分にハイブリダ
イズ可能である。 本発明の化合物および方法において、X1 およびX2 は、独立に、OまたはS
である。したがって、キラルリン結合を有する化合物が、本発明に意図される。
Stec,W.J.およびLesnikowski,Z.J.,Methods
in Molecular Biology Vol.20中:Protoc
ols for Oligonucleotides and Analogs
,S.Agrawal監修,Humana Press,ニュージャージー州ト
トワ(1993)、第14章を参照されたい。また、各々、全体が本明細書に組
み入れられる、Stec,W.J.ら,Nucleic Acids Rese
arch,Vol.19,No.21,5883−5888(1991);およ
び欧州特許出願EP0506242A1も参照されたい。
【0097】 本発明のオリゴマーは、診断、療法に、そして研究試薬およびキットとして用
いてもよい。該オリゴマーは、適切な薬学的に許容しうる希釈剤またはキャリア
ーを含むことにより、薬剤組成物中に用いてもよい。該オリゴマーはさらに、タ
ンパク質の望ましくない産生により特徴付けられる疾患を有する生物を治療する
のに用いることも可能である。望ましくないタンパク質をコードする核酸の鎖と
特異的にハイブリダイズすることが可能な配列を有するオリゴヌクレオチドと、
該生物を接触させる。この種類の治療は、単細胞原核および真核生物から多細胞
真核生物の範囲に渡る、多様な生物に実施してもよい。その遺伝、代謝または細
胞調節の基本的な部分としてDNA−RNA転写またはRNA−タンパク質翻訳
を利用するいかなる生物も、本発明にしたがった、療法および/または予防的治
療に感受性である。外見上、多様な生物、例えば、細菌、酵母、原生動物、藻類
、すべての植物、および温血動物を含むすべての動物を治療することが可能であ
る。さらに、多細胞真核生物は、細胞活性の不可欠な部分として、DNA−RN
A転写およびRNA−タンパク質翻訳両方を含むため、これらの各細胞を治療す
ることも可能である。さらに、真核細胞の細胞小器官(例えばミトコンドリアお
よび葉緑体)の多くもまた、転写および翻訳機構を含む。したがって、単一の細
胞、細胞集団または細胞小器官もまた、療法または診断オリゴヌクレオチドで治
療することが可能な生物の定義に含まれる。
【0098】 療法組成物の処方および続く投与は、当業者の技術の範囲内であると考えられ
る。一般的に、療法のため、こうした療法が必要な患者に、一般的に、薬学的に
許容しうるキャリアー中の本発明にしたがったオリゴマーを、患者の年齢および
治療しようとする疾患の重症度に応じ、体重1kg当たり、0.01μgないし
100gの範囲の用量で投与する。さらに、治療は、単回用量でもよいし、また
は特定の疾患の性質、その重症度および患者の全身状態に応じ異なるであろう期
間に渡って続く可能性がある措置であってもよいし、そして1日1回から20年
ごとに1回までに渡ってもよい。治療後、状態変化および疾患状態の症状の軽減
に関し、患者をモニターする。現在の投薬レベルに対し、患者が有意に反応しな
い場合、オリゴマーの投薬量を増加させてもよいし、または疾患状態の症状の軽
減が観察された場合、または疾患状態が除去された場合、用量を減少させてもよ
い。
【0099】 いくつかの場合、他の伝統的な療法様式と組み合わせ、本発明のオリゴマーで
患者を治療することがより効果的である可能性がある。例えば、AIDSのため
治療される患者に、AZTと組み合わせてオリゴマーを投与してもよいし、また
は、アテローム性動脈硬化症患者を血管形成術後、本発明のオリゴマーで治療し
、治療される動脈の再閉塞を防いでもよい。 投薬は治療しようとする疾患状態の重症度および反応性に応じ、治療過程は数
日から数ヶ月、あるいは治癒が達成されるまでまたは疾患状態の軽減が達成され
るまで持続する。最適投薬計画は、患者の体内の薬剤集積の測定値から計算する
ことが可能である。一般の当業者は、最適投薬、投薬方法論および反復率を容易
に決定することが可能である。最適投薬は、個々のオリゴマーの相対強度に応じ
異なる可能性があり、そして一般的にin vitroおよびin vivo動
物モデルで有効であることが見出されたEC50に基づき、概算することが可能で
ある。一般的に、投薬は体重1kg当たり0.01μgないし100gであり、
そして毎日、毎週、毎月または毎年1回またはそれ以上、あるいは2ないし20
年ごとに1回、投与してもよい。
【0100】 治療の成功後、患者に疾患状態の再発を防ぐ維持療法を受けさせることが望ま
しい可能性があり、ここで、オリゴマーは、毎日1回またはそれ以上、ないし2
0年ごとに1回、体重1kg当たり0.01μgないし100gの範囲の維持用
量で投与される。 本発明の薬剤組成物は、局所または全身治療が望ましいかどうかに応じ、そし
て治療しようとする領域に応じ、いくつかの方式で投与してもよい。投与は、局
所(眼、膣、直腸、鼻腔内、経皮を含む)、経口または非経口であってもよい。
非経口投与は、静脈内滴注、皮下、腹腔内または筋内注射、または鞘内または脳
室内投与を含む。 局所投与のための処方は、経皮パッチ、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、
ドロップ、座薬、スプレー、液体および粉末を含んでもよい。慣用的な薬剤キャ
リアー、水性、粉末または油性基剤、増粘剤およびそれらに匹敵するものが必要
であるまたは望ましい可能性がある。被覆コンドーム、手袋およびそれらに匹敵
するものもまた、有用である可能性がある。
【0101】 経口投与のための組成物には、粉末または顆粒、水または非水性媒体中の懸濁
物または溶液、カプセル、サシェー剤(sachet)または錠剤が含まれる。
増粘剤、フレーバー付与剤、希釈剤、乳化剤、分散補助または結合剤が望ましい
可能性もある。 鞘内または脳室内投与のための組成物は、緩衝剤、希釈剤および他の適切な添
加物も含んでもよい、無菌水性溶液を含んでもよい。 非経口投与のための処方は、緩衝剤、希釈剤および他の適切な添加物も含んで
もよい、無菌水性溶液を含んでもよい。 認識されるであろうように、本発明の方法の工程は、いかなる特定の回数また
はいかなる特定の配列で行う必要もない。本発明のさらなる目的、利点、および
新規の特徴は、限定することを意図しない、以下の例示的実施例を調べると、当
業者に明らかになるであろう。
【0102】
【実施例】実施例1 T−Tホスホロチオエート二量体の合成 エステル結合を通じ、CPG(調節孔ガラス)に結合した5’−O−ジメトキ
シトリチルチミジン(100mg、4mmol)をガラス反応装置に取り、そし
て2%ジクロロ酢酸のジクロロメタン溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒド
ロキシル基を脱保護した。産物をジクロロメタンで、そしてその後、アセトニト
リルで洗浄した。その後、アセトニトリル中の5’−O−(4,4’−ジメトキ
シトリチル)チミジン−3’−O−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプロ
ピルホスホロアミダイト(組成物として得られる)の0.2M溶液およびアセト
ニトリル中の1H−テトラゾールの0.45M溶液を添加し、そして室温で5分
間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗浄し、そしてその後、アセトニトリ
ル中のBeaucage試薬の0.05M溶液を添加し、そして室温で5分間反
応させた。本硫化工程をもう1 度、5分間繰り返した。支持体をアセトニトリル
で、そしてその後、無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し
、そしてN−メチルイミダゾール/THFを添加し、未反応5’−ヒドロキシル
基をキャップした。産物をアセトニトリルで洗浄した。 固体支持体を、水性30% 水酸化アンモニウムで90分間処理した。水性溶
液をろ過し、減圧下で濃縮し、表題T−T二量体を得た。
【0103】実施例2 C−Tホスホロチオエート二量体の合成 エステル結合を通じ、CPG(調節孔ガラス)に結合した5’−O−ジメトキ
シトリチルチミジン(100mg、4mmol)をガラス反応装置に取り、そし
て2% ジクロロ酢酸のジクロロメタン溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒ
ドロキシル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、アセト
ニトリル中のN4 −ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
−2’−デオキシシチジン−3’−O−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソ
プロピルホスホロアミダイト(組成物として得られる)の0.2M溶液およびア
セトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液を添加し、そして室温で5
分間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗浄し、そしてその後、アセトニト
リル中のBeaucage試薬の0.05M溶液を添加し、そして室温で5分間
反応させた。本硫化工程をもう1 度、5分間繰り返した。支持体をアセトニトリ
ルで、そしてその後、無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄
し、そしてN−メチルイミダゾール/THFを添加し、未反応5’−ヒドロキシ
ル基をキャップした。産物をアセトニトリルで洗浄した。 固体支持体を、水性30% 水酸化アンモニウムで90分間処理した後、55
℃で12時間インキュベーションした。生じた混合物をろ過し、そして生じた溶
液をろ過し、減圧下で濃縮し、そしてTHF中のテトラ−n−ブチルアンモニウ
ムフルオリドの1.0M溶液で、室温で処理し、表題ホスホロチオエートdC−
T二量体を得た。
【0104】実施例3 5’−TTTTTTT−3’ホスホロチオエート七量体の合成 エステル結合を通じ、CPG(調節孔ガラス)に結合した5’−O−ジメトキ
シトリチルチミジン(50mg、2mmol)をガラス反応装置に取り、そして
3% ジクロロ酢酸のトルエン溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒドロキシ
ル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、アセトニトリル
中の5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−O−(2−
シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト(組成物として得
られる)の0.2M溶液およびアセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4
M溶液を添加し、そして室温で5分間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗
浄し、そしてその後、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.
2M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を添加し、そして室温で3分間反応さ
せた。本硫化工程をもう1 度、3分間繰り返した。支持体をアセトニトリルで、
そしてその後、無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し、そ
してN−メチルイミダゾール/THFを添加し、いかなる未反応5’−ヒドロキ
シル基もキャップした。産物をアセトニトリルで洗浄した。 本完全周期をさらに5回繰り返し、完全に保護されたチミジン七量体を生じた
。化合物を含むキャリアーを、30% 水性水酸化アンモニウムで90分間、室
温で処理した。水性溶液をろ過し、そして減圧下で濃縮し、ホスホロチオエート
七量体、TTTTTTTを得た。
【0105】実施例4 5’−d(GACT)−3’ホスホロチオエート四量体の合成 エステル結合を通じ、CPG(調節孔ガラス)に結合した5’−O−ジメトキ
シトリチルチミジン(50mg、2mmol)をガラス反応装置に取り、そして
トルエン中の3%ジクロロ酢酸の溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒドロキ
シル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、アセトニトリ
ル中の5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)チミジン−3’−O−(2
−シアノエチル)−N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト(組成物として
得られる)の0.2 M溶液およびアセトニトリル中の1H−テトラゾールの0
.4M溶液を添加し、そして室温で5分間反応させた。産物を、アセトニトリル
で洗浄し、そしてその後、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの
0.2M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を添加し、そして室温で3分間反
応させた。本硫化工程をもう1 度、3分間繰り返した。支持体をアセトニトリル
で、そしてその後、無水酢酸/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し
、そしてN−メチルイミダゾール/THFを添加し、未反応5’−ヒドロキシル
基をキャップした。産物をアセトニトリルで洗浄した。 トルエン中の3% ジクロロ酢酸の溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒド
ロキシル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、アセトニ
トリル中のN4 −ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−
2’−デオキシシチジン−3’−O−(2−シアノエチル)−N,N−ジイソプ
ロピルホスホロアミダイト(組成物として得られる)の0.2M溶液およびアセ
トニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液を添加し、そして室温で5分
間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗浄し、そしてその後、アセトニトリ
ル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:1v
/v)を添加し、そして室温で3分間反応させた。本硫化工程をもう1 度、3分
間繰り返した。支持体をアセトニトリルで、そしてその後、無水酢酸/ルチジン
/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し、そしてN−メチルイミダゾール/TH
Fを添加し、いかなる未反応5’−ヒドロキシル基もキャップした。産物をアセ
トニトリルで洗浄した。
【0106】 トルエン中の3%ジクロロ酢酸の溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒドロ
キシル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、無水アセト
ニトリル中のN6 −ベンゾイル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)
−2’−デオキシアデノシン−3’−O−(2−シアノエチル)−N,N−ジイ
ソプロピルホスホロアミダイト(組成物として得られる)の0.2M溶液および
アセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液を添加し、そして室温で
5分間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗浄し、そしてその後、アセトニ
トリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:
1v/v)を添加し、そして室温で3分間反応させた。本硫化工程をもう1 度、
3分間繰り返した。支持体をアセトニトリルで、そしてその後、無水酢酸/ルチ
ジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し、そしてN−メチルイミダゾール/
THFを添加し、未反応5’−ヒドロキシル基をキャップした。産物をアセトニ
トリルで洗浄した。
【0107】 トルエン中の3% ジクロロ酢酸の溶液(体積/体積)を添加し、5’−ヒド
ロキシル基を脱保護した。産物をアセトニトリルで洗浄した。その後、アセトニ
トリル中の療法等級N2 −イソブチル−5’−O−(4,4’−ジメトキシトリ
チル)−2’−デオキシグアノシン−3’−O−(2−シアノエチル)−N,N
−ジイソプロピルホスホロアミダイト(組成物として得られる)の0.2M溶液
およびアセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液を添加し、そして
室温で5分間反応させた。産物を、アセトニトリルで洗浄し、そしてその後、ア
セトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン
(1:1v/v)を添加し、そして室温で3分間反応させた。本硫化工程をもう
1 度、3分間繰り返した。支持体をアセトニトリルで、そしてその後、無水酢酸
/ルチジン/THF(1:1:8)の溶液で洗浄し、そしてN−メチルイミダゾ
ール/THFを添加し、いかなる未反応5’−ヒドロキシル基もキャップした。
産物をアセトニトリルで洗浄した。 化合物を含むキャリアーを、30% 水性水酸化アンモニウムで90分間、室
温で処理し、そしてその後、55℃で24時間インキュベーションした。水性溶
液をろ過し、減圧下で濃縮し、5’−dG−dA−dC−T−3’のホスホロチ
オエート四量体を得た。
【0108】実施例5 完全に修飾された5’−d(TCC−CGC−CTG−TGA−CAT−GCA −TT)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号1)の合成 上記配列の合成を、組成物としてPharmaciaから得たシアノエチルホ
スホロアミダイトおよびPharmaciaのHL30プライマー(prima
r)支持体を用い、180mmol規模で、Pharmacia OligoP
ilot II合成装置上で行った。脱トリチル化は、トルエン中の3%ジクロ
ロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、アセトニトリル
中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、アセトニトリル
中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:1v/
v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリルで洗浄し、
切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。
【0109】実施例6 完全に修飾された5’−d(GCC−CAA−GCT−GGC−ATC−CGT −CA)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号2)の合成 上記配列の合成を、組成物としてPharmaciaから得たシアノエチルホ
スホロアミダイトおよびPharmaciaのHL30プライマー支持体を用い
、180mmol規模で、Pharmacia OligoPilot II合
成装置上で行った。脱トリチル化は、トルエン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体
積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、アセトニトリル中の1H−テトラ
ゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、アセトニトリル中のフェニルアセ
チルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を用いて、2
分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し
、そして通常の方式で精製した。
【0110】実施例7 完全に修飾された5’−d(GCG−TTT−GCT−CTT−CTT−CTT −GCG)−3’ホスホロチオエート21量体(配列番号3)の合成 上記配列の合成を、組成物としての対応するシアノエチルホスホロアミダイト
およびPharmaciaのプライマー支持体を用い、180mmol規模で、
Pharmacia OligoPilot II合成装置上で行った。脱トリ
チル化は、トルエン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホス
ホロアミダイトは、アセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活
性化した。硫化は、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2
M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、
支持体をアセトニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製
した。
【0111】実施例8 完全に修飾された5’−d(GTT−CTC−GCT−GGT−GAG−TTT −CA)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号4)の合成 上記配列の合成を、組成物としてのシアノエチルホスホロアミダイトおよびP
harmaciaのHL30プライマー支持体を用い、180mmol規模で、
Pharmacia OligoPilot II合成装置上で行った。脱トリ
チル化は、トルエン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホス
ホロアミダイトは、アセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4 M溶液で
活性化した。硫化は、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.
2M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時
、支持体をアセトニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精
製した。
【0112】実施例9 完全に修飾された5’−d(TCC−GTC−ATC−GCT−CCT−CAG −GG)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号5)の合成 上記配列の合成を、組成物としてPharmaciaから得たシアノエチルホ
スホロアミダイトおよびPharmaciaのHL30プライマー支持体を用い
、180mmol規模で、Pharmacia OligoPilot II合
成装置上で行った。脱トリチル化は、トルエン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体
積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、アセトニトリル中の1H−テトラ
ゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、アセトニトリル中のフェニルアセ
チルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:1v/v)を用いて、2
分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し
、そして通常の方式で精製した。
【0113】実施例10 完全に修飾された5’−d(TCC−GTC−ATC−GCT−CCT−CAG −GG)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号5)の合成 上記配列の合成を、組成物としてCruachem Inc.、ペンシルバニ
ア州アストンから得たシアノエチルホスホロアミダイトおよびPharmaci
aのHL30プライマー支持体を用い、180mmol規模で、Pharmac
ia OligoPilot II合成装置上で行った。脱トリチル化は、トル
エン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイト
は、アセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化
は、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピ
コリン(1:1v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセト
ニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。
【0114】実施例11 完全に修飾された5’−d(TCC−GTC−ATC−GCT−CCT−CAG −GG)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号5)の合成 上記配列の合成を、組成物としてProligo LLC、コロラド州ボール
ダーから得たシアノエチルホスホロアミダイトおよびPharmaciaのHL
30プライマー支持体を用い、180mmol規模で、Pharmacia O
ligoPilot II合成装置上で行った。脱トリチル化は、トルエン中の
3% ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、ア
セトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、ア
セトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン
(1:1v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリ
ルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。
【0115】実施例12 完全に修飾された5’−d(GCC−CAA−GCT−GGC−ATC−CGT −CA)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号2)の合成 上記配列の合成を、組成物としてCruachem Inc.、ペンシルバニ
ア州アストンから得たシアノエチルホスホロアミダイトおよびPharmaci
aのHL30プライマー支持体を用い、180mmol規模で、Pharmac
ia OligoPilot II合成装置上で行った。脱トリチル化は、トル
エン中の3%ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイト
は、アセトニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化
は、アセトニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピ
コリン(1:1v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセト
ニトリルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。
【0116】実施例13 完全に修飾された5’−d(GCC−CAA−GCT−GGC−ATC−CGT −CA)−3’ホスホロチオエート20量体(配列番号2)の合成 上記配列の合成を、組成物としてProligo LLC、コロラド州ボール
ダーから得たシアノエチルホスホロアミダイトおよびPharmaciaのHL
30プライマー支持体を用い、180mmol規模で、Pharmacia O
ligoPilot II合成装置上で行った。脱トリチル化は、トルエン中の
3%ジクロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、アセ
トニトリル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、アセ
トニトリル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(
1:1 v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリ
ルで洗浄し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。
【0117】実施例14 デオキシP=S 20量体(5’−TCC CGC CTG TGA CAT GCA TT)(配列番号1)合成のための一般的な方法 上記配列の合成を、高純度ホスホロアミダイトを販売する商業的供給元から、
特注により得た各組成物を用い、180mmol規模で、Pharmacia OligoPilot II合成装置上で行った。PharmaciaのHL3
0チミジンプライマー支持体を用いた。脱トリチル化は、トルエン中の3%ジク
ロロ酢酸(体積/体積)を用いて行った。ホスホロアミダイトは、アセトニトリ
ル中の1H−テトラゾールの0.4M溶液で活性化した。硫化は、アセトニトリ
ル中のフェニルアセチルジスルフィドの0.2M溶液:3−ピコリン(1:1 v/v)を用いて、2分間行った。合成終了時、支持体をアセトニトリルで洗浄
し、切断し、脱保護し、そして通常の方式で精製した。オリゴヌクレオチドは、
逆相HPLCにより精製し、そしてすべてのDMT分画を合わせ、そしてキャピ
ラリーゲル電気泳動により解析した。
【0118】 本明細書において言及されまたは引用された特許、出願、印刷刊行物、および
他の公表文書は各々、全体が本明細書に組み入れらることが意図される。 当業者は、本発明の好ましい態様に、多くの変化および修飾を行ってもよく、
そしてこうした変化および修飾は、本発明の精神から逸脱することなく、行うこ
とが可能であることを認識するであろう。したがって、付随する請求項は、すべ
てのこうした同等の変動を、本発明の真の精神および範囲内に属するものとして
含むよう、意図される。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/18 A61P 31/18 43/00 105 43/00 105 C07H 21/04 C07H 21/04 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 カパルディ,ダニエル・シー アメリカ合衆国カリフォルニア州92122, サンディエゴ,ノベル・ドライブ 3855, アパートメント・ナンバー 2125 (72)発明者 コール,ダグラス・ティー アメリカ合衆国カリフォルニア州92130, サンディエゴ,スミス・キャニオン・コー ト 4992 Fターム(参考) 4C057 BB04 DD01 MM02 MM04 4C084 AA13 NA14 ZA452 ZB212 ZC552 4C086 AA01 AA03 AA04 EA16 EA17 EA18 NA14 ZA45 ZB21 ZC55

Claims (80)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 (式中: X1 およびX2 は各々、独立に、OまたはSであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    ある。) の少なくとも1つの部分を有するオリゴマーを調製する方法であって: (a)式: 【化2】 (式中: T1 はヒドロキシル保護基であり;そして T2 は固体支持体への共有結合または固体支持体結合ヌクレオシド、ヌクレオ
    チド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドである。) の化合物を提供する工程; (b)T1 基を除去して5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を形成する工
    程;および (c)5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を、ホスホロアミダイト組成物
    で処理し、伸長された化合物を形成する工程であって、前記ホスホロアミダイト
    組成物が、式: 【化3】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 が一緒に連結されてL1 およびL2 が結合する窒素原
    子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびSから
    選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する。)
    のホスホロアミダイト化合物を含んでなる工程 を含んでなる方法であり、 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約1重量%の少なくとも1つの
    3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを
    介するPIII 種、またはPV 種であって、PV 種への基の共有結合が酸素、イオ
    ウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 前記ホスホロアミダイト組成物が、さらに、少なくとも約2
    重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダ
    イト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有
    結合が酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、PV 種への
    基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】 前記伸長された化合物を、キャップ剤で処理してキャップさ
    れた化合物を形成することをさらに含む、請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記キャップされた化合物を、酸化剤で処理して酸化された
    化合物を形成することをさらに含む、請求項2の方法。
  5. 【請求項5】 前記酸化された化合物を、前記酸化された化合物を脱保護す
    るのに有効な試薬で処理して脱保護されたオリゴマーを形成することをさらに含
    む、請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 前記脱保護されたオリゴマーを、該固体支持体から前記オリ
    ゴマーを切断するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項5の方法
  7. 【請求項7】 前記試薬が、該固体支持体から脱保護されたオリゴマーを切
    断するのにも有効である、請求項5の方法。
  8. 【請求項8】 前記伸長された化合物を、前記保護ヒドロキシル基から保護
    基を除去するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 前記複素環塩基部分が、アデニン、N6 −ベンゾイルアデニ
    ン、シトシン、N4 −ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、N4 −ベンゾ
    イル−5−メチルシトシン、チミン、ウラシル、グアニン、N2 −イソブチリル
    グアニンまたは2−アミノアデニンである、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 L1 およびL2 が各々、独立に、C1-6 アルキルである、
    請求項1の方法。
  11. 【請求項11】 L1 およびL2 が各々、独立に、イソプロピルである、請
    求項10の方法。
  12. 【請求項12】 L1 およびL2 が、一緒に連結されて、前記L1 およびL 2 が結合する窒素原子を含む複素環系であって、場合により、O、NおよびSか
    ら選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する、
    請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 前記複素環系がモルホリンである、請求項12の方法。
  14. 【請求項14】 各R1 が、独立に、H、ヒドロキシル、C1 〜C20アルキ
    ル、C3 〜C20アルケニル、C2 〜C20アルキニル、ハロゲン、チオール、ケト
    、カルボキシル、ニトロ、ニトロソ、ニトリル、トリフルオロメチル、トリフル
    オロメトキシ、O−アルキル、S−アルキル、NH−アルキル、N−ジアルキル
    、O−アリール、S−アリール、NH−アリール、O−アラルキル、S−アラル
    キル、NH−アラルキル、アミノ、N−フタルイミド、イミダゾール、アジド、
    ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、イソシアナト、スルホキシド、スルホン、ス
    ルフィド、ジスルフィド、シリル、アリール、複素環、炭素環、インターカレー
    ター、リポーター分子、コンジュゲート、ポリアミン、ポリアミド、ポリアルキ
    レングリコールまたはポリエーテルであるか; または、R1 は、式IまたはII: 【化4】 (式中: EはC1 〜C10アルキル、N( Q1)(Q2 )またはN=C( Q1)(Q2 )であ
    り; Q1 およびQ2 は各々、独立に、H、C1 〜C10アルキル、ジアルキルアミノ
    アルキル、窒素保護基、拘束(tethered)または非拘束コンジュゲート
    基、固体支持体へのリンカーであるか; または、Q1 およびQ2 は、一緒になって、窒素保護基、または場合によりN
    およびOから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む環構造を形
    成し; q1 は1から10の整数であり; q2 は1から10の整数であり; q3 は0または1であり; q4 は0、1または2であり; Z4 はOM1 、SM1 またはN(M1)2 であり; 各M1 は、独立に、H、C1 〜C8 アルキル、C1 〜C8 ハロアルキル、C(
    =NH)N(H)M2 、C(=O)N(H)M2 またはOC(=O)N(H)M 2 であり; M2 はHまたはC1 〜C8 アルキルであり; Z1 、Z2 およびZ3 は各々、独立に、C4 〜C7 シクロアルキル、C5 〜C 14 アリールまたはC3 〜C15ヘテロシクリルであって、ヘテロシクリル基中のヘ
    テロ原子は、酸素、窒素およびイオウから選択され;そして Z5 はC1 〜C10アルキル、C1 〜C10ハロアルキル、C2 〜C10アルケニル
    、C2 〜C10アルキニル、C6 〜C14アリール、N(Q1 )(Q2 )、OQ1 、ハ
    ロ、SQ1 またはCNである。) の一方を有する、請求項1の方法。
  15. 【請求項15】 前記リン保護基が、X3 −Jであって、X3 がOまたはS
    であり、そしてJがCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブ
    テニル、シアノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエ
    チル(META)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)である、請求
    項1の方法。
  16. 【請求項16】 前記組成物が、式: 【化5】 (式中: 各X2 は、独立に、OまたはSであり; 各JはCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シ
    アノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(ME
    TA)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)であり; 各T4 は、独立に、ヒドロキシル基または保護ヒドロキシル基であり; 各R0 はリン保護基であり; L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、これらが結合する窒素原子と一緒に連結されて、
    4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびSから選択され
    る少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成し; 各Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    ある。) の1つを有する少なくとも1つの化合物を含む、請求項1の方法。
  17. 【請求項17】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約98重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  18. 【請求項18】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約97重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  19. 【請求項19】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約95重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  20. 【請求項20】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約90重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  21. 【請求項21】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約80重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  22. 【請求項22】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約75重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項1の方法。
  23. 【請求項23】 前記X1 およびX2 が各々Oである、請求項1の方法。
  24. 【請求項24】 前記X1 およびX2 が各々Sである、請求項1の方法。
  25. 【請求項25】 前記X1 およびX2 の一方がOであり、そして前記X1
    よびX2 の他方がSである、請求項1の方法。
  26. 【請求項26】 5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を、活性化剤の
    存在下で、前記ホスホロアミダイト組成物と処理する、請求項1の方法。
  27. 【請求項27】 前記活性化剤が1−H−テトラゾールである、請求項26
    の方法。
  28. 【請求項28】 ヌクレオチドを、5’−ヒドロキシル基を有するさらなる
    ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドに
    連結させる方法であって、前記の5’−ヒドロキシル基を有するさらなるヌクレ
    オチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドを、ホス
    ホロアミダイト組成物であって、式: 【化6】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり; 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    あり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する窒
    素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
    から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する
    。) のホスホロアミダイト化合物を含んでなるホスホロアミダイト組成物で処理して
    伸長された化合物を形成することを含んでなり; 前記ホスホロアミダイト組成物が、さらに、少なくとも約1重量%の少なくと
    も1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異な
    るPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素または
    イオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が
    酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる方法。
  29. 【請求項29】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約2重量%
    の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化
    合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が
    酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、PV 種への基の共
    有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、請求項28の方
    法。
  30. 【請求項30】 前記伸長された化合物を、キャップ剤で処理し、キャップ
    された化合物を形成することをさらに含む、請求項28の方法。
  31. 【請求項31】 前記キャップされた化合物を、酸化剤で処理して酸化され
    た化合物を形成することをさらに含む、請求項30の方法。
  32. 【請求項32】 前記酸化された化合物を、前記酸化された化合物を脱保護
    するのに有効な試薬で処理して脱保護されたオリゴマーを形成することをさらに
    含む、請求項31の方法。
  33. 【請求項33】 前記脱保護されたオリゴマーを、該固体支持体から前記オ
    リゴマーを切断するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項32の
    方法。
  34. 【請求項34】 前記伸長された化合物を、前記保護ヒドロキシル基から保
    護基を除去するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項28の方法
  35. 【請求項35】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約98重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  36. 【請求項36】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約97重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  37. 【請求項37】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約95重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  38. 【請求項38】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約90重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  39. 【請求項39】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約80重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  40. 【請求項40】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約75重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項28の方法。
  41. 【請求項41】 式: 【化7】 (式中: X1 およびX2 は各々、独立に、OまたはSであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして R1 は、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基である。) の少なくとも1つの部分を有するオリゴマーを調製する方法であって: (a)式: 【化8】 (式中: T1 はヒドロキシル保護基であり;そして T2 は固体支持体への共有結合または固体支持体結合ヌクレオシド、ヌクレオ
    チド、オリゴヌクレオシドまたはオリゴヌクレオチドである。) の一方を有する化合物を提供する工程; (b)T1 基を除去して5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を形成する工
    程;及び (c)5’−ヒドロキシル基を有する前記化合物を、ホスホロアミダイト組成物
    で処理して、伸長された化合物を形成する工程であって、前記ホスホロアミダイ
    ト組成物が、式: 【化9】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、前記L1 およびL2 が結合す
    る窒素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、Nおよ
    びSから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成
    する。) のホスホロアミダイト化合物を含んでなる工程 を含んでなる方法であり、 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約1重量%の少なくとも1つの
    2’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを
    介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イ
    オウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる方法。
  42. 【請求項42】 前記ホスホロアミダイト化合物が、少なくとも約2重量%
    の少なくとも1つの2’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化
    合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が
    酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の
    共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、請求項41の
    方法。
  43. 【請求項43】 前記伸長された化合物を、キャップ剤で処理してキャップ
    された化合物を形成することをさらに含む、請求項41の方法。
  44. 【請求項44】 前記キャップされた化合物を、酸化剤で処理して酸化され
    た化合物を形成することをさらに含む、請求項43の方法。
  45. 【請求項45】 前記酸化された化合物を、前記酸化された化合物を脱保護
    するのに有効な試薬で処理して、脱保護されたオリゴマーを形成することをさら
    に含む、請求項44の方法。
  46. 【請求項46】 前記脱保護されたオリゴマーを、該固体支持体から前記オ
    リゴマーを切断するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項45の
    方法。
  47. 【請求項47】 前記伸長された化合物を、前記保護ヒドロキシル基から保
    護基を除去するのに有効な試薬で処理することをさらに含む、請求項41の方法
  48. 【請求項48】 前記組成物が、式: 【化10】 (式中: 各X2 は、独立に、OまたはSであり; 各JはCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シ
    アノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(ME
    TA)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)であり; 各T4 は、独立に、ヒドロキシル基または保護ヒドロキシル基であり; 各R0 はリン保護基であり; L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、前記L1 およびL2 が結合する窒素原子と一緒に
    連結されて、4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
    から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成し; 各Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    ある。) の1つを有する少なくとも1つの化合物を含む、請求項41の方法。
  49. 【請求項49】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約98重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  50. 【請求項50】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約97重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  51. 【請求項51】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約95重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  52. 【請求項52】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約90重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  53. 【請求項53】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約80重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  54. 【請求項54】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約75重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項41の方法。
  55. 【請求項55】 式: 【化11】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり; 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    あり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する窒
    素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
    から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する
    。) の少なくとも1つのホスホロアミダイト化合物を含む組成物であって、 少なくとも約1重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、2
    ’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII
    であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介
    するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオ
    ウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる組成物。
  56. 【請求項56】 前記組成物が、少なくとも約2重量%の少なくとも1つの
    3’−ヒドロキシヌクレオシド、2’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロ
    アミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基
    の共有結合が酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、該P V 種への基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、
    請求項55の組成物。
  57. 【請求項57】 式: 【化12】 (式中: 各X2 は、独立に、OまたはSであり; 各JはCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シ
    アノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(ME
    TA)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)であり; 各T4 は、独立に、ヒドロキシル基または保護ヒドロキシル基であり; 各R0 はリン保護基であり; L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、前記L1 およびL2 が結合する窒素原子で一緒に
    連結されて、4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
    から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成し; 各Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基、または保護糖置換基
    である。) の1つを有する少なくとも1つの化合物を含む、請求項55の組成物。
  58. 【請求項58】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約98重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  59. 【請求項59】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約97重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  60. 【請求項60】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約95重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  61. 【請求項61】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約90重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  62. 【請求項62】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約80重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  63. 【請求項63】 前記ホスホロアミダイト組成物が、少なくとも約75重量
    %の前記ホスホロアミダイト化合物を含んでなる、請求項55の組成物。
  64. 【請求項64】 式: 【化13】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり; 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    あり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、L1 およびL2 が結合する窒
    素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、NおよびS
    から選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成する
    。) の少なくとも1つのホスホロアミダイト化合物を含んでなる組成物であって; 少なくとも約1重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキシヌクレオシド、2
    ’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合物と異なるPIII
    であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素またはイオウを介
    するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共有結合が酸素、イオ
    ウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる組成物。
  65. 【請求項65】 少なくとも約2重量%の少なくとも1つの3’−ヒドロキ
    シヌクレオシド、2’−ヒドロキシヌクレオシド、前記ホスホロアミダイト化合
    物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸
    素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、該PV 種への基の共
    有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、請求項64の組
    成物。
  66. 【請求項66】 式: 【化14】 (式中: 各X2 は、独立に、OまたはSであり; 各JはCH2 CH2 CN、ジフェニルシリルエチル、δ−シアノブテニル、シ
    アノp−キシリル(CPX)、メチル−N−トリフルオロアセチルエチル(ME
    TA)またはアセトキシフェノキシエチル(APOE)であり; 各T4 は、独立に、ヒドロキシル基または保護ヒドロキシル基であり; 各R0 はリン保護基であり; L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、前記L1 およびL2 が結合す
    る窒素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、Nおよ
    びSから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成
    し; 各Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり;そして 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    ある。) の1つを有する少なくとも1つの化合物を含む、請求項64の組成物。
  67. 【請求項67】 少なくとも約98重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項64の組成物。
  68. 【請求項68】 少なくとも約97重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項64の組成物。
  69. 【請求項69】 少なくとも約95重量%の前記ホスホロアミダイト化合
    物を含んでなる、請求項64の組成物。
  70. 【請求項70】 少なくとも約90重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項64の組成物。
  71. 【請求項71】 少なくとも約80重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項64の組成物。
  72. 【請求項72】 少なくとも約75重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項64の組成物。
  73. 【請求項73】 式: 【化15】 (式中: T3 は保護ヒドロキシル基、ヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオシ
    ドまたはオリゴヌクレオチドであり; Bxは保護または未保護複素環塩基部分であり; 各R1 は、独立に、H、保護ヒドロキシル基、糖置換基または保護糖置換基で
    あり; R0 はリン保護基であり;そして L1 およびL2 は各々、独立に、C1-6 アルキルであるか; または、L1 およびL2 は、一緒に連結されて、前記L1 およびL2 が結合す
    る窒素原子を含む4−ないし7−員複素環系であって、場合により、O、Nおよ
    びSから選択される少なくとも1つのさらなるヘテロ原子を含む複素環系を形成
    する。) のホスホロアミダイト化合物を少なくとも1つ含む組成物であって、 少なくとも約1重量%の少なくとも1つの、前記ホスホロアミダイト化合物と
    異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基の共有結合が酸素ま
    たはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、PV 種への基の共有結合
    が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種をさらに含んでなる組成物。
  74. 【請求項74】 少なくとも約2重量%の少なくとも1つの、前記ホスホロ
    アミダイト化合物と異なるPIII 種であって、前記PIII 種のPIII リンへの基
    の共有結合が酸素またはイオウを介するPIII 種、またはPV 種であって、PV 種への基の共有結合が酸素、イオウまたは窒素を介するPV 種を含んでなる、請
    求項73の組成物。
  75. 【請求項75】 少なくとも約98重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
  76. 【請求項76】 少なくとも約97重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
  77. 【請求項77】 少なくとも約95重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
  78. 【請求項78】 少なくとも約90重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
  79. 【請求項79】 少なくとも約80重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
  80. 【請求項80】 少なくとも約75重量%の前記ホスホロアミダイト化合物
    を含んでなる、請求項73の組成物。
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