JP2002520034A - 自動製パン機 - Google Patents

自動製パン機

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JP2002520034A
JP2002520034A JP2000559745A JP2000559745A JP2002520034A JP 2002520034 A JP2002520034 A JP 2002520034A JP 2000559745 A JP2000559745 A JP 2000559745A JP 2000559745 A JP2000559745 A JP 2000559745A JP 2002520034 A JP2002520034 A JP 2002520034A
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temperature
time
baking
heater
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JP2000559745A
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昭久 仲野
効司 野田
敏克 前田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21BBAKERS' OVENS; MACHINES OR EQUIPMENT FOR BAKING
    • A21B7/00Baking plants
    • A21B7/005Baking plants in combination with mixing or kneading devices

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Baking, Grill, Roasting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 温度検知手段とパン焼き型の温度乖離が大きい場合でも、一定の焼き色のパンを作ることができるようにすることを目的とする。温度検知手段7の温度が所定の温度に達した後は、制御手段14により、その後のヒーター2への通電率を固定することにより、安定して一定の焼き色のパンを作ることができる自動製パン機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭で使用する自動製パン機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例の自動製パン機について図9および図10に従って説明する。図9は従
来の自動製パン機の主要部の構成を示すブロック図で、1は焼成室、2は加熱手
段を構成するヒーター、3は着脱自在に装着されたパン焼き型、4はモーター、
5はモーター4の動力を伝達するベルト、6はモーター4により駆動される練り
羽根、7は焼成室1の外面に当接してプロセス判定や温度制御のためパン焼き型
3の温度を検知する温度検知手段、8は蓋、9はイーストを投入するイースト投
入口、10はイースト投入口9の弁に連動してイーストを落下させるソレノイド
、11は温度検知手段7からの信号によりヒーター2やモーター4やソレノイド
10を制御してパン焼きを行うマイクロコンピュータを搭載した制御手段、12
は動作の状態や時間を表示する表示部、13は調理のメニューやコースおよび調
理の開始を指示する操作部である。
【0003】 操作部13を操作して調理を開始すると、制御手段11は温度検知手段7で検
知した温度により、複数の製パンプロセスの中から一つを選択し、その後は選択
した製パンプロセスに従ってヒーター2、モーター4およびソレノイド10の各
負荷を制御し、製パンを行う。
【0004】 図10は従来例の自動製パン機の焼成工程時における温度検知手段7の検知温
度と、ヒーター2への通電率の一例を示す図である。焼成工程が開始されると、
制御手段11はヒーター2を連続通電させる。焼成室1内の温度が上昇し、温度
検知手段7の出力により温度が100℃に達すると、制御手段11はヒーター2
への通電率を85%とする。その後、温度が150℃になると、制御手段11は
ヒーター2への通電率を30%とする。その後は温度検知手段7の出力により検
知温度が130℃以上の場合には30%の通電率で、130℃より低い場合には
65%の通電率で温度のフィードバック制御を行い、所定の時間(焼成開始から
50分)が経過すると調理を終了していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の自動製パン機においては、温度検知手段が焼成室の外面に当
接して取り付けられており、パン焼き型に接触していないので、パン焼き型の温
度を忠実に検知することができず、従って、焼成時にパン焼き型の温度を一定に
保つために温度のフィードバック制御を行っても、外気温の影響やオーバーシュ
ートにより、パン焼き型と温度検知手段との温度乖離が大きく、温度リップルの
山と谷の来る時間が少しずれると大きく焼き色が変動し、焼き色を濃く設定して
も薄くなったり、逆に薄く設定したのに濃くなったりすることがあった。
【0006】 本発明は上記従来の課題を解決するもので、温度検知手段と、パン焼き型の温
度乖離が大きい場合でも、一定の焼き色のパンを作ることができるようにするこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、ヒーターを有する焼成室と、前記焼成室
内に着脱自在に装着されるパン焼き型と、前記焼成室内の温度を検知する温度検
知手段と、前記温度検知手段の出力により前記ヒーター等の制御を行う制御手段
と、焼成工程において、前記温度検知手段の温度が所定の温度まで上昇した後は
、前記温度検知手段の温度にかかわらず、前記加熱手段への通電率を固定するよ
うにしたものである。
【0008】 そして上記構成により、焼成時の加熱手段への通電を安定させ、一定の焼き色
のパンを得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】 請求項1記載の発明は、ヒーターを有する焼成室と、前記焼成室内に着脱自在
に装着されるパン焼き型と、前記焼成室内の温度を検知する温度検知手段と、前
記温度検知手段の出力により前記ヒーター等の制御を行う制御手段とを有し、焼
成工程において前記温度検知手段の温度が所定の温度まで達した後は、前記加熱
手段への通電率を一定にすることを特徴とする自動製パン機とすることにより、
温度リップルも少なくパンの焼き色を安定して一定に保つことができる。
【0010】 請求項2記載の発明は、焼成工程の温度上昇段階において温度検知手段の上昇
温度勾配を計測するための計時手段を設けるとともに、前記温度検知手段の温度
が所定の温度まで達した後は、前記計時手段により計時された時間により、前記
加熱手段への通電率を決定することができるので、室温変動や電圧変動にかかわ
らずパンの焼き色を一定に保つことができる。
【0011】 また、請求項3記載の発明は、制御手段は、計時手段により計時された時間に
より、所定の温度に達するまでの通電率、および所定の温度に達した以降の通電
率を決定することにより、焼成室内の温度上昇を抑えることができ、さらにパン
の焼き色を安定させることができる。
【0012】 また、請求項4記載の発明は、制御手段は、計時手段により計時された時間に
より、所定の温度を決定することで、パンの焼き色を安定させることができる。
【0013】 また、請求項5記載の発明は、制御手段は、計時手段により計時された時間に
より、所定の温度に達してから次に通電率を変化させるまでの時間を決定するも
のであり、計時した時間によりピーク温度に達するまでの時間を決定することで
、前記同様にパンの焼き色を安定させることができる。
【0014】 また、請求項6記載の発明は、所定の時間経過後の検知温度の温度差により、
温度検知手段の温度が所定の温度まで達した後の、加熱手段への通電率を決定す
るものであり、室温変動や電圧変動にかかわらずパンの焼き色を一定に保つこと
ができる。
【0015】 また、請求項7記載の発明は、パンの焼き色を選択する焼き色選択手段を備え
、制御手段は前記焼き色選択手段により選択された焼き色により、加熱手段への
通電率を決定するものであり、この構成により、設定した焼き色を安定して実現
することができる。
【0016】 また、請求項8記載の発明は、パンの容量を選択する容量選択手段を備え、制
御手段は前記容量選択手段により選択された容量により、加熱手段への通電率を
決定することにより、パンの容量が小さい場合でも容量に合わせてヒーター電力
のバラツキや電源電圧の変動を吸収して、焼き色を一定に保つことができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は本発
明第1の実施例の主要部を示すブロック構成図で、従来の技術と同じものについ
ては同一の番号を付している。14は温度検知手段7および計時手段15からの
信号により、ヒーター2、モーター4およびソレノイド10を制御してパン焼き
を行う制御手段、15は制御手段14からの信号により計時を行う計時手段、1
6は焼き色選択手段17および容量選択手段18を含む操作部で、メニュー、コ
ース、焼き色、大きさ等を設定して調理の開始を指示する。操作部16により調
理の開始が指示されると、制御手段14は温度検知手段7が検知した温度を入力
しながら所定の製パンプロセスを実現するため、ヒーター、モーター、ソレノイ
ドの制御を行う。ここで、制御手段14と計時手段15は、一つのワンチップの
マイクロコンピュータに含まれる。また、表示部は液晶表示素子により構成され
ている。
【0018】 図2は製パンプロセスの中の焼成工程時の、焼成開始からの経過時間と温度検
知手段が検知する検知温度の関係を表すグラフ(横軸に焼成開始からの経過時間
t、縦軸に温度θ)と、そのときのヒーター2への通電率を示した図である。
【0019】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)に達すると、計時
手段15が計時を開始する。その後、温度検知手段7の検知温度が第二の所定の
温度θ2(本実施例では90℃)に達すると、計時手段15は計時を終了し、θ
1からθ2に上昇するまでに要した時間ΔTを得る。制御手段14は更にヒータ
ー2を連続通電し、温度検知手段7の検知温度が第三の所定の温度θ3(本実施
例では155℃)に達すると、制御手段14は、ΔTが第一の所定の時間T1(
本実施例では120秒)以上で第二の所定の時間T2(本実施例では180秒)
未満であれば、パン焼き型の温度がほぼ一定に保たれるような通電率(本実施例
においては60%)になるようにヒーター2に通電する。この時、温度による逐
次フィードバック制御は行わず、検知温度にかかわらず決められた一定の通電率
で焼成工程の終了まで通電する。
【0020】 また、ΔTがT1未満になった場合は、室温や電源電圧の変動により、温度が
上がりやすくなっているため、ピーク温度以降の通電率が60%では温度が徐々
に上昇していくため、制御手段14はヒーター2への通電率を小さく(本実施例
においては40%)することにより、パン焼き型の温度はほぼ一定温度に保たれ
る。
【0021】 逆に、ΔTがT2以上になった場合は、温度が上がりにくくなっているため、
ヒーター2への通電率を大きく(本実施例においては80%)設定する。
【0022】 これにより、パン焼き型3と温度検知手段7が接触していない構造で、ヒータ
ーの電力がばらついたり電源電圧が変動した場合でも、第三の所定の温度θ3以
降のパン焼き型3の温度を大きく波打つことなくほぼ一定に保つことができ、出
来上がったパンの焼き色を一定にすることができるものである。
【0023】 ここで説明した実施例は請求項2に係る発明の実施例であるが、室温や電源電
圧の変動による影響が少ない場合はΔTの計測を行わず、ピーク温度以降一定の
通電率に固定しても従来のフィードバック制御よりも安定した制御を行うことも
でき、この場合、請求項1に係る発明の実施例になる。
【0024】 図3は請求項3に係る発明を説明するためのグラフであり、焼成開始からの経
過時間と温度検知手段7の検知温度の温度との関係を表すグラフと、その時のヒ
ーター2への通電率を示した図で、図2と同様に横軸に焼成開始からの経過時間
t、縦軸に温度θをとっている。
【0025】 焼成工程に移ると制御手段14はヒーター2を連続通電(通電率100%)す
る。温度検知手段7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)
に達すると計時手段が計時を開始し、その後温度検知手段7が第二の所定の温度
θ2(本実施例では90℃)に達すると計時を終了しθ1からθ2まで上昇する
のに要した時間ΔTを得る。この時点で制御手段14は温度検知手段7の検知温
度がθ2を越えるとΔTが所定の時間T1(本実施例では120秒)以下であれ
ば通電率を小さく(本施例では80%)し、ΔTがT1以上であればヒーター2
へ連続通電する。
【0026】 その後、温度検知手段7の検知温度が第三の所定温度θ3を越えると、請求項
2と同様に制御手段14は電源電圧の違いや室温の違いによっても、パン焼き型
の温度をほぼ一定に保つことができるように、ΔTに対応して決定された第三の
所定の温度以降の通電率(本実施例では60%)でヒーター2を通電し、焼成工
程が所定の時間(本実施例では50分)になると製パンプロセスを終了する。
【0027】 これにより、ヒーター電力のバラツキや電源電圧の変動で、フィードバック制
御によるオーバーシュートにより焼成室1内の温度が大きく波打ち、温度検知手
段との温度が乖離し、必要以上に上昇するのを防ぎ、出来上がったパンの焼き色
を一定にすることができるものである。
【0028】 尚、本実施例においては焼成開始からθ2に達するまでヒーター2を連続通電
しているが、焼成開始からθ2に達するまでの間を一定の通電率でヒーター2に
通電を行い、ΔTが所定の時間T2以上の場合には、θ2からθ3に達するまで
は通電率を大きくするようにしてもよい。
【0029】 図4は請求項4に係る発明を説明するためのグラフであり、焼成工程時の焼成
開始からの経過時間と温度検知手段7が検知する検知温度の関係を表すグラフと
、その時のヒーター2への通電率を示した図で、横軸に焼成開始からの経過時間
t、縦軸に温度θをとっている。
【0030】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)に達すると計時手
段が計時を開始する。その後、温度検知手段7の検知温度が第二の所定の温度θ
2(本実施例では90℃)に達すると計時を終了し、θ1からθ2に上昇するま
でに要した時間ΔTを得る。制御手段14はその後第三の所定の温度θ3(本実
施例では140℃)に達するまでヒーター2を連続通電する。θ3はΔTがT1
以上でT2未満(T1≦ΔT<T2)であればθ3=155℃(補正なし)とな
り、ΔTがT1未満(ΔT<T1)であればθ3=150℃(補正−5℃)であ
り、ΔTがT2以上(T2≦ΔT)であればθ3=160℃(補正+5℃)とな
る。検知温度がθ3に達すると制御手段14は、パン焼き型の温度を一定に保つ
通電率でヒーター2へ通電し、焼成工程が50分になると製パンプロセスを終了
する。
【0031】 これにより、検知温度の上昇時間に合わせてピーク温度を補正することができ
、出来上がったパンの焼き色を一定にすることができるものである。
【0032】 図5は請求項5に係る発明を説明するためのグラフであり、焼成工程時の焼成
開始からの経過時間と温度検知手段7が検知する検知温度の関係を表すグラフと
、その時のヒーター2への通電率を示した図で、横軸に焼成開始からの経過時間
t、縦軸に温度θをとっている。
【0033】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)に達すると計時手
段15が計時を開始する。その後、温度検知手段7の検知温度が第二の所定の温
度θ2(本実施例では90℃)に達すると計時を終了し、θ1からθ2に上昇す
るまでに要した時間ΔTを得る。制御手段14は温度検知手段7の検知温度がθ
2を越えるとΔTがT1(本実施例では120秒)以上でT2(本実施例では1
80秒)未満であれば連続通電の時間を10分(標準時間)とし、ΔTが所定の
時間T1未満ならば連続通電の時間を8分(補正−2分)し、ΔTがT2以上で
あれば連続通電の時間を12分(補正+2分)として、ヒーター2を連続通電す
る。連続通電の時間経過後は、制御手段14はパン焼き型の温度をほぼ一定に保
つことができる通電率(本実施例では60%)でヒーター2を通電し、焼成工程
が50分になると製パンプロセスを終了する。
【0034】 これにより、検知温度の上昇時間に合わせて連続通電による加熱時間を補正す
ることができ、出来上がったパンの焼き色を一定にすることができるものである
【0035】 図6は請求項6に係る発明を説明するためのグラフであり、焼成工程時の焼成
開始からの経過時間と温度検知手段7が検知する検知温度の関係を表すグラフと
、その時のヒーター2への通電率を示した図で、横軸に焼成開始からの経過時間
t、縦軸に温度θをとっている。
【0036】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7は焼成工程開始から所定の時間α(本実施例では240秒)経過後の検知温度
k1と焼成工程開始から所定の時間β(本実施例では400秒)経過後の検知温
度k2から、その温度差Δkを得る。温度検知手段7の検知温度が第三の所定の
温度θ3(本実施例では155℃)に達すると制御手段14は、Δkが所定の温
度差K1(本実施例では25℃)以上で所定の温度差K2(本実施例では35℃
)未満であれば、パン焼き型の温度が一定に保たれるよう実験的に決められる通
電率(本実施例においては60%)になるようにヒーター2を制御する。また、
ΔkがK1未満の場合にはヒーターの電力や電源電圧のバラツキ等により電力が
大きくなっているため、制御手段14はヒーター2への通電率を小さく(本実施
例においては40%)する。更に、ΔkがK2以上の場合にはヒーター2への通
電率を大きく(本実施例においては80%)し、焼成工程が所定の時間(本実施
例では50分)になるまでヒーター2への通電を行い、その後、製パンプロセス
を終了する。
【0037】 これにより、ヒーターの電力がばらついたり電源電圧が変動した場合でも、出
来上がったパンの焼き色を一定にすることができるものである。
【0038】 図7は請求項7に係る発明を説明するためのグラフであり、焼き色選択手段1
7により焼き色を選択した場合の焼成工程時の、焼成開始からの経過時間と温度
検知手段7が検知する検知温度の関係を表すグラフと、その時のヒーター2への
通電率を示した図で、横軸に焼成開始からの経過時間t、縦軸に温度θをとって
いる。
【0039】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)に達すると計時手
段15が計時を開始する。その後、温度検知手段7の検知温度が第二の所定の温
度θ2(本実施例では90℃)に達すると計時を終了し、θ1からθ2に上昇す
るまでに要した時間ΔTを得る。制御手段14は焼き色選択手段17により選択
された焼き色が「濃」および「中」の場合には第三の所定の温度θ3(「濃」の
時165℃、「中」の時155℃)に達するまでヒーター2を連続通電し、選択
された焼き色が「淡」の場合には第三の所定の温度θ3(「淡」の時140℃)
に達するまで80%の通電率でヒーター2へ通電される。θ3に達した後はパン
焼き型の温度を一定に保つ通電率で通電し、焼成工程が所定の時間(50分)に
なるまで通電し、製パンプロセスを終了する。
【0040】 これにより、焼き色「淡」を選択した場合でも温度検知手段7の検知温度とパ
ン焼き型3との温度差を小さくすることができ、選択した焼き色に合わせて焼き
色を一定にすることができるものである。
【0041】 図8は請求項8に係る発明を説明するためのグラフであり、容量選択手段18
により容量を選択した場合の焼成工程時の、焼成開始からの経過時間と温度検知
手段7が検知する検知温度の関係を表すグラフと、その時のヒーター2への通電
率を示した図で、横軸に焼成開始からの経過時間t、縦軸に温度θをとっている
【0042】 焼成工程に移ると、制御手段14はヒーター2を連続通電する。温度検知手段
7の検知温度が第一の所定の温度θ1(本実施例では60℃)に達すると計時手
段が計時を開始する。その後、温度検知手段7の検知温度が第二の所定の温度θ
2(本実施例では90℃)に達すると計時を終了し、θ1からθ2に上昇するま
でに要した時間ΔTを得る。制御手段14は容量選択手段18により「2.5斤
」および「2斤」が選択された場合には、温度検知手段7の検知温度がθ3に達
した後は60%の通電率でヒーター2へ通電し、容量選択手段18により「1.
5斤」が選択された場合には、θ3に達した後は50%の通電率でヒーター2へ
通電し、焼成開始からの時間が所定の時間(50分)になると製パンプロセスを
終了する。
【0043】 これにより、選択したパンの容量により通電率を補正することができ、容量に
よらずに焼き色を一定にすることができるものである。
【0044】 また、これらの発明はそれぞれ請求項の発明を組み合わせて行うこともできる
【0045】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、焼成工程において、通常のフィードバック式の
温度制御では温度検知手段とパン焼き型の位置が離れており温度乖離が大きくな
る本体構造であっても、温度検知手段の温度に関係なくパン焼き型の温度をほぼ
一定温度に保持することが可能となり、焼き色選択をする場合も、ピーク温度と
ヒーターへの通電率を適当な値に設定するだけで焼き色の設定が安定して可能と
なる。
【0046】 請求項2記載の発明によれば、焼成工程での温度上昇に要する時間から、設定
温度到達後の通電率を変えることにより、ヒーター電力のバラツキや電源電圧、
室温が変動した場合でも、出来上がったパンの焼き色を一定にすることができる
ものである。
【0047】 請求項3記載の発明によれば、焼成工程での温度上昇に要する時間から、ピー
ク温度に到達する前の通電率を変えることにより、ヒーター電力のバラツキや電
源電圧、室温が変動した場合でも、出来上がったパンの焼き色を一定にすること
ができるものである。
【0048】 請求項4記載の発明によれば、焼成工程での温度上昇に要する時間から、ピー
ク温度を変えることにより、ヒーター電力のバラツキや電源電圧、室温が変動し
た場合でも、焼成室内の温度が不安定になるのを抑え、出来上がったパンの焼き
色を一定にすることができるものである。
【0049】 請求項5記載の発明によれば、焼成工程での温度上昇に要する時間から、ヒー
ターへの連続通電する時間を変えることにより、ヒーター電力のバラツキや電源
電圧、室温が変動した場合でも出来上がったパンの焼き色を一定にすることがで
きるものである。
【0050】 請求項6記載の発明によれば、一定時間での温度上昇の温度差から、設定温度
到達後のヒーターへの通電率を変えることにより、ヒーター電力のバラツキや電
源電圧、室温が変動した場合でも出来上がったパンの焼き色を一定にすることが
できるものである。
【0051】 請求項7記載の発明によれば、焼き色「淡」を選択された場合でも、温度検知
手段とパン焼き型の温度差を小さくして、出来上がったパンの焼き色を一定にす
ることができるものである。
【0052】 請求項8記載の発明によれば、選択された容量によって設定温度到達後の通電
率の補正を行い、出来上がったパンの焼き色を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の自動製パン機の主要部を示すブロック構成図。
【図2】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図3】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図4】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図5】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図6】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図7】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図8】 本発明の一実施例の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【図9】 従来の自動製パン機の主要部を示すブロック構成図。
【図10】 従来の自動製パン機の焼成工程時の検知温度のグラフと通電率。
【符号の説明】
2 ヒーター 7 温度検知手段 14 制御手段 15 計時手段 16 操作部 17 焼き色選択手段 18 容量選択手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒーターを有する焼成室と、前記焼成室内に着脱自在に装着さ
    れるパン焼き型と、前記焼成室内の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検
    知手段の出力により前記ヒーター等の制御を行う制御手段とを有し、焼成工程に
    おいて前記温度検知手段の温度が所定の温度まで達した後は、前記加熱手段への
    通電率を一定にすることを特徴とする自動製パン機。
  2. 【請求項2】 焼成工程の温度上昇段階において温度検知手段の上昇温度勾配
    を計測するための計時手段を設けるとともに、前記温度検知手段の温度が所定の
    温度まで達した後は、前記計時手段により計時された時間により、前記加熱手段
    への通電率を決定することを特徴とする請求項1記載の自動製パン機。
  3. 【請求項3】 制御手段は、計時手段により計時された時間により、所定の温
    度に達するまでの通電率、および所定の温度に達した以降の通電率を決定するこ
    とを特徴とする請求項2記載の自動製パン機。
  4. 【請求項4】 制御手段は、計時手段により計時された時間により、所定の温
    度を決定することを特徴とする請求項2記載の自動製パン機。
  5. 【請求項5】 制御手段は、計時手段により計時された時間により、所定の温
    度に達してから次に通電率を変化させるまでの時間を決定することを特徴とする
    請求項2記載の自動製パン機。
  6. 【請求項6】 所定の時間経過後の検知温度の温度差により、温度検知手段の
    温度が所定の温度まで達した後の、加熱手段への通電率を決定することを特徴と
    する請求項1記載の自動製パン機。
  7. 【請求項7】 パンの焼き色を選択する焼き色選択手段を備え、制御手段は前
    記焼き色選択手段により選択された焼き色により、加熱手段への通電率を決定す
    ることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の自動製パン機。
  8. 【請求項8】 パンの容量を選択する容量選択手段を備え、制御手段は前記容
    量選択手段により選択された容量により、加熱手段への通電率を決定することを
    特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の自動製パン機。
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