JP2002519037A - ウイルスコード配列を含有していない高い効率を有するレトロウイルスベクター - Google Patents
ウイルスコード配列を含有していない高い効率を有するレトロウイルスベクターInfo
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Abstract
Description
に、本発明は安全で、有効なレトロウイルス発現ベクターに関し、このベクター
において、レトロウイルス遺伝子、すなわちgag,envおよびpolの全て
が完全に欠失していて;非相同性イントロン、スプライシング受容体および(ま
たは)非コード配列が外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入さ
れ;非相同性内部プロモーターまたは内部リボソームエントリー部位(以下「I
RES」と称する)がクローニング部位の下流位置に挿入され;そして5′LT
R(ロングタームリピート)または強力な非相同性プロモーターのフルレングス
U3配列が外来遺伝子の発現を調節している。
使用されていて、世界的に承認された臨床プロトコールの50%を超えて使用さ
れている(Wiley-Journal of Gene Medicine Website ; http://www.wiley, co.
uk/genetherapy)。マウス白血病ウイルス(以下「MLV」と称する)ベースの
ベクターが主に使用されているが、臨床上の使用においてレトロウイルスベクタ
ーにはなお多くの問題がある。最も重大な問題はそれらの安全性であり、レトロ
ウイルスベクターはウイルスベクターの一種であり、そのために細胞中で複製受
容能のあるレトロウイルス(以下「RCR」と称する)に変換されることがある
。結局、相同組換えによるRCR生成は重大な関心事であった。
含有している。これらの配列はパッケージングされたベクターが放出されるパッ
ケージングされた細胞のゲノム中にも存在しているので、パッケージングされた
ゲノム中の同一ヌクレオチド配列とベクターとの間に相同組換えが生じてRCR
の生成が結果として生じ得ることが提案されていて、このことはMiller等(Mille
r等、Human Gene Ther., 1:5, 1990)によって報告されている。
ーズベクターおよびMFGベクターが遺伝子療法に最も頻繁に使用されている(M
illerおよびRoseman, Biotechnigues, 7: 980-990,1989 ; Dranoff等、Proc. Na
t’l. Acad. Sci. USA 90 : 3539-3543,1993)。LNシリーズベクター中の外来遺
伝子の発現は非相同性内部プロモーターまたはLTRによって調節されるが、M
FGベクター中の転写レベルはLTRのコントロール下にあり、そして外来遺伝
子はゲノムRNAまたはスプライシングされたサブゲノムRNAの形態で発現さ
れる。しばしば第一世代レトロウイルスベクターと考えられているLNシリーズ
ベクターは420−bp gagコード配列を含有している。この領域はウイル
スパッケージングに重要な役割を果しているものと考えられているが、ある条件
下ではgag領域はウイルスパッケージングおよび力価に対して顕著な効果を示
すことなく欠失できることが開示されている(Kim等,J. Virol., 71 : 994-1004
, 1998)。
に安定化し、かつ高め、そしてヒト−またはマウス−由来細胞系の大部分でより
高いウイルス力価を生じることが知られている(Byun等,Gene Ther., 3 : 780-7
88, 1996)。しかしながら、MFGベクターはさらに多くのウイルス配列、ga
gに対する420−bp.polに対する377−bp,およびenvに対する
99−bpを含有し、LNシリーズベクターよりも高い頻度でRCRを生成する
可能性が生じる。
本発明者等はレトロウイルスベクターを構築した(韓国特許出願第97−480
95号)。このベクターは以下に述べるいくつかの特徴を有していた:
現レベルの遺伝子を生成した。 ・gagおよびenv配列はウイルス力価を失うことなく完全に欠失していた。 ・IRESをベクターでの二種またはそれ以上の遺伝子の同時発現のために使用
した。 ・マルチクローニング部位をベクター中に挿入して外来遺伝子のクローニングを
容易にした。
クターの安全性がその他のレトロウイルスベクターと比較して増大した。しかし
、このベクターはスプライシング受容体配列を係留する377−bp polコ
ード配列およびenvのための284−bpリーダー(転写されるが、翻訳され
ない)を含むその下流配列をなお含有している。その理由はpol配列の欠失は
異常な、または非能率的なスプライシングをもたらすからである。pol配列の
ための377−bpはまたパッケージングラインのゲノム中にも存在しているの
で、RCR生成を生じる非相同性組換えの可能性がベクターになお残っている。
ターを開発するために、本発明者等はいずれのウイルスコード配列をも含有して
いないレトロウイルスベクターを構築した。本発明は、MLV由来pol遺伝子
が完全に欠失し、パッケージング細胞系での非相同性組み換えによるRCR生成
の可能性を排除し;非相同性イントロン、スプライシング受容体および(または
)非コード領域が外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され、
遺伝子発現の効率を最大とし;5′LTRまたはヒトサイトロメガロウイルス(
以下「HCMV」と称する)主要前初期プロモーター(major immed
iate early promoter)(MIEP:iel遺伝子のプロモ
ーター)を外来遺伝子発現調節のためのシス−エレメントとして使用され;そし
て非相同性内部プロモーターまたはIRESがクローニング部位の下流位置に挿
入され、二種またはそれ以上の外来遺伝子の同時発現が可能となるレトロウイル
スベクターを構築することにより達成される。
法に有効に使用し得る安全なレトロウイルスベクターを提供するにある。
いるMLVベースのレトロウイルスベクターを提供する。
来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入されている非相同性イント
ロンおよび(または)非相同性スプライシング受容体を含有し得る。
遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入された非相同性非コード配列
を含有し得る。 さらに他の特徴によれば、MLV5′LTRのフルレングスU3配列(−41
9〜−1bp)を本発明のMLV−ベースのレトロウイルスベクター中で非相同
性プロモーターで置換することができる。
ターは外来遺伝子のためのクローニング部位の下流位置に非相同性プロモーター
を含有することができる。 本発明によればまた本発明のMLV−ベースレトロウイルスで形質転換された
E.coli(大腸菌)菌株が提供される。 本発明のこれ以上の特徴は以下に明らかとなる。
全でかつ効率のよいレトロウイルスベクターを提供する。本発明のベクターにお
いて、レトロウイルス遺伝子(gag,envおよびpolコード配列)は完全
に欠失し;非相同性イントロン、スプライシング受容体および(または)非コー
ド配列が外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され;強力な非
相同性プロモーターが5′LTRに含有され;そして非相同性プロモーターまた
はIRESがクローニング部位の下流位置に配置されている。
配列が完全に欠失しているので、通常のレトロウイルスベクターの不利な点とさ
れている相同性組換えの可能性を排除することができる。
びウイルス力価を回復するために、以下の如く様々なレトロウイルスベクターが
本発明で提供される:
イシング受容体を補完するために、非相同性イントロンおよび(または)スプラ
イシング受容体が外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入されて
いるレトロウイルスベクターを提供する。既知のウイルスまたは細胞遺伝子のイ
ントロンおよび(または)スプライシング受容体はいずれもがこの目的に使用す
ることができ、好ましくはHCMV iel(UL123)遺伝子、延長因子1
α(以下「EF1α」と称する)遺伝子、グリセルアルデヒド3−リン酸デヒド
ロゲナーゼ(以下「GAPDH」と称する)遺伝子、β−アクチン遺伝子等であ
る。
れているレトロウイルスベクターを提供する。非コード配列は、翻訳効率を増進
するのに使用され、そしてイントロンおよび非翻訳エキソンを包含するタンパク
質に翻訳されない転写DNA配列と定義される。好ましくは、非コード配列はH
CMV iel(UL123)遺伝子、EF1α遺伝子、GAPDH遺伝子およ
びβ−アクチン遺伝子からなる群から選択される。非相同性非コード配列の挿入
により、外来遺伝子転写のスプライシングの効率化およびサブゲノムRNAの有
効な翻訳が可能となる。
位の下流位置に係留されているレトロウイルスベクターを提供する。
ロモーターが含まれているレトロウイルスベクターを提供する。 本発明を以下に詳述する。
していないレトロウイルスベクターを開発するために、MONベクター(韓国特
許出願第97−48095号)からスプライシング受容体を包含するpolコー
ド配列を欠失させ、欠失変異体ベクターΔSAを構築した。さらに、レポーター
遺伝子として細菌性CAT(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ
)の挿入によりΔSA−CATベクターを構築した(図1参照)。次に、ΔSA
−CATでトランスフェクションまたは形質導入した細胞系を調製し、そしてC
ATアッセイにかけた。CATアッセイにより、欠失変異体のウイルス力価は親
ベクターMON−CATの力価と匹敵し得るが、遺伝子発現が低下したことが明
らかになった(表1参照)。これらの結果は、スプライシング受容体を含むpo
l遺伝子がベクター中の外来遺伝子発現の調節に関連していることを提示してい
る。
または)イントロンが外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入し
てpol遺伝子に付随して欠失されるスプライシング部位を補完するようにする
と、外来遺伝子の発現レベルが上昇する。しかし、スプライシングが余りに多く
起こると、サブゲノムRNA対ゲノムRNAの比が増加し、高レベルの遺伝子発
現にもかかわらずウイルス力価の低下をもたらす。
ングおよび翻訳の率がトランスフェクションまたは形質導入された細胞系で釣合
がとれているようにベクターをデザインしなければならない。換言するに、外来
遺伝子が豊富に転写され、そしてゲノムRNAの量がサブゲノムRNAの量と釣
合がとれ、そのためにゲノムRNAがウイルス粒子中にパッケージされるように
十分に生成され、またサブゲノムRNAが外来遺伝子にコードされている多くの
タンパク質中に翻訳され得るようなベクターが好ましい。本発明では、ウイルス
または細胞遺伝子から由来する様々な非コード配列が欠失変異体ベクターに挿入
されているレトロウイルスベクターが提供され、それでこの挿入がウイルス力価
および遺伝子発現レベルに効果を有するかどうかを検討する。
全収率を上昇させるために、MLV5′LTRのU3領域が強力なプロモーター
、HCMV主要前初期プロモーターで置換され、そして非相同性非コード配列が
挿入されたレトロウイルスベクターが構築された。
およびイントロンがベクターのクローニング部位の上流位置に挿入された非相同
性非コード配列として使用されていた(図2参照)。HCMV iel(UL1
23)遺伝子のエキソンおよび(または)イントロン配列は発現ベクターに挿入
されると翻訳効率を増進することが知られている。
の全てを欠失させ;5′LTRのフルレングスU3配列をHCMV主要前初期プ
ロモーターで置換し、MLV誘導3′LTRを保持し;そして非相同性内部プロ
モーターとしてSV40プロモーター−ネオカセットを用いた。次に、pCMベ
クターにHCMV iel(UL123)遺伝子のエキソン1、イントロンAお
よび(または)エキソン2を挿入することによりDON1.2、DON2および
DONSA1ベクターを構築した(図3a、図3bおよび図4a〜4cを参照)
。 次に、CATレポーター遺伝子の挿入により、DON1.2−CAT、DON2
−CATおよびDONSA1−CATベクターを調製した。これらのベクターで
トランスフェクションまたは形質導入された細胞系をCATアッセイにかけた。
CATアッセイの結果から、三種のベクターのいずれもがコントロールベクター
L−CAT−SNよりも一層高いスプライシング効率および遺伝子発現を示すこ
とが確認された(表2を参照)。
N−AI、MIN−EIおよびMIN−GI構築 別の好ましい態様において、レトロウイルスベクターをさらに工夫して、スプ
ライシング率と遺伝子発現率との釣合からウイルス力価および遺伝子発現双方の
効率を一層高くするようにした。これらのベクターにおいて、ヒト遺伝子のエキ
ソンおよび(または)イントロン配列をレトロウイルスベクター中の外来遺伝子
のためのクローニング部位の上流位置に挿入した(図5を参照)。
ーでは、レトロウイルスコード領域がすべて欠失され;MLV−由来5′および
3′LTRが保持され;そしてEMCV IRES−ネオカセットを非相同性内
部プロモーターとして使用した。特に、MINベクターを次の工程によって調製
した:MLV5′および3′LTR領域を含むDNAフラグメントを増幅し、こ
のフラグメントをpUC18ベクターに挿入し、そして組換えベクターにIRE
S−ネオカセットを挿入する(図6を参照)。ヒトβ−アクチン、EF1αまた
はGAPDH遺伝子の部分イントロンおよび部分エキソン2を含むDNAフラグ
メントをMINベクターのクローニング部位の上流位置に挿入して、MIN−A
I、MIN−EIまたはMIN−GIベクターをそれぞれ構築した。(図7a〜
7c参照)。
ベクターをウイルス遺伝子(例えば、DON1.2等)を用いるベクターと比較
するために、別のMLV−ベースのベクターMIN−2を調製した。具体的には
、HCMV iel(UL123)遺伝子の部分イントロンAおよび部分エキソ
ン2を含むDNA配列をMINベクターに挿入する(図7dを参照)。この挿入
断片はDON2ベクターのそれと同一である。
GICATおよびMIN−2CATベクターを相当するベクターにCATレポー
ター遺伝子を挿入することにより調製した。これらのベクターでトランスフェク
ションまたは形質導入された細胞系をCATアッセイにかけた。CATアッセイ
の結果から、本発明の全てのベクターのウイルス力価はコントロールベクターL
XSNおよびMFGの力価と同じであり、一方MIN−2およびMIN−EIで
トランスフェクションまたは形質導入された細胞系での遺伝子発現はコントロー
ルベクターを含む細胞系よりも一層高いことが明らかとなった(表3を参照)。
よび改良とすることができることが明らかである。
C(ポリメラーゼ連鎖反応)を行った。ここでは、MONベクター(韓国特許第
97−48095号)を鋳型として使用し、また配列番号1(HHIRプライマ
ー)および配列番号2(R523Bamプライマー)によって表わされる2種の
一本鎖合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして使用した。増幅したDNAフ
ラグメントはMLV5′LTR〜+523bpのヌクレオチド配列に相当した(
図1を参照)。この場合、+1はMLVゲノムの転写開始部位を表わし、また+
212〜+52bpの配列はゲノムRNAをパッケージするのに必要な非コード
領域である。
ーニングし、次に得られたベクターからHindIII−BamHIフラグメント
を調製した。MONベクターの部分HindIII−BamHIフラグメントをP
CR生成物のHindIII−BamHIフラグメントで置換してΔSAベクター
を構築した。このΔSAベクターを、MLV5′および3′LTR、およびスプ
ライシング受容体、IRES−ネオカセットおよびポリプリントラックからなる
非コード配列を含有するレトロウイルスベクターの基本バックボーンとして使用
し、レトロウイルスコード配列は全て欠失している(図1を参照)。
上述の遺伝子操作の効果を検討するために、細菌CAT遺伝子をレポーター遺伝
子として使用した。
romega,WI,USA)を鋳型として使用し、また配列番号3(CATA
TENプライマー)および配列番号4(CATSTOPプライマー)によって表
わされた2種の合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして使用した。PCR生
成物をpCRII(Invitrogen,CA,USA)に挿入し、そしてCA
T遺伝子を含む得られたベクターのBamHIフラグメントをpC3.1(In
vitrogen,CA,USA)を導入して、pC3.1−CATを調製した
。ΔSA−CATベクターをΔSAベクターのHpaI部位にCAT遺伝子(C
3.1−CATのクレノウ(Klenow)−処理XbaI−HindIIIフラ
グメント)を挿入することにより構築した(図1を参照)。
PolおよびEnパッケージングベクターと共に293T細胞にトランスフェク
ションした(DuBridge等、Mol.Cell.Biol.,7:379
−387,1987)。トランスフェクションした細胞を48時間培養した後、
サイトソルタンパク質を抽出してCAT活性、すなわち、外来遺伝子発現レベル
の指標を測定した。一方、培地を0.45−μmフィルターで濾過して得られた
細胞を含まないウイルス上澄液を用いてNIH3T3細胞(ATCC CRL
1658)を形質導入した。CAT活性のレベルは形質導入後48時間のタンパ
ク質抽出液を用いて測定した。
ン酸緩衝生理食塩水)1mlで洗い、次に0.25M Tris緩衝剤に再懸濁
した。細胞を凍結(ドライアイス中)−解凍(37℃水浴中)サイクルを6回く
り返して溶解した。得られた細胞抽出液を7分間60℃に加熱してデアセチラー
ゼを不活性化した後、抽出液を12,000rpmで10分間遠心分離し、そし
て上澄液をとり出した。抽出液中のタンパク質レベルをブラッドフォード法によ
って定量した。標準化した抽出液を14C−クロラムフェニコール(60mCi/
ミリモル、0.1mCi/ml)1μl、アセチル補酵素A2μl(40mM)
および0.25M Tris(pH7.5)の適切な量と混合した。この反応混
合物を適当な反応時間37℃でインキュベートした。反応後、クロラムフェニコ
ールを酢酸エチルで抽出し、そして減圧濃縮した。ペレットを酢酸エチル15μ
lに再懸濁し、薄層クロマトグラフィー(TLC)プレートに充填した。TLC
展開溶剤(95%クロロホルム:5%メタノール)を用いてTLCを実施した後
、TLCプレートを乾燥し、次にX線フィルムに曝すか、またはホスホイメージ
アナライザー(phosphoimage analyzer)にかけ、その結
果としてクロラムフェニコールのアセチル化レベルを測定した。試料中のCAT
活性は、アセチル化クロラムフェニコール対全クロラムフェニコールの放射能比
から算出することができた。
3T細胞系でのCAT活性はMON−CATでトランスフェクションされたコン
トロール系よりも低いことを示している。これは、polコード配列が遺伝子発
現の調節に関連していることを示唆している。加えて、形質導入された系でのC
AT活性はトランスフェクションされた系と類似のパターンを示し、パッケージ
ング効率は遺伝子発現効率に関係していることを意味している。
ンおよび(または)イントロンの挿入 スプライシング率と翻訳率との釣合を保ち、またウイルスRNAの全収率を増
進させるために、以下の3種のベクターからなるMON由来のレトロウイルスベ
クターを構築した:
で置換し;そしてMLVスプライシング受容体をHCMV iel(UL123
)遺伝子のエキソン1、イントロンAおよび部分エキソン2(開始コドンの直前
に末端をもつ)を含むDNAフラグメントで置換しているDON1.2ベクター
、
で置換し;そしてMLVスプライシング受容体をHCMV iel(UL123
)遺伝子の部分イントロンAおよび部分エキソン2を含むDNAフラグメントで
置換しているDON2ベクター、および
で置換し;そしてMLVスプライシング受容体をマウス免疫グロブリン遺伝子の
スプライシング受容体およびHCMV iel(UL123)遺伝子のエキソン
1を含むDNAフラグメントで置換しているDONSA1ベクター。 これらのベクターを構築する詳しい方法を以下に記載する(図3a,図3bお
よび図4a〜4cを参照)。
伝子のためのクローニング部位の下流位置に挿入する(図2を参照)。これらの
変異体ベクターを構築するために、SV40プロモーター−ネオカセットを含む
ベクターを以下の如くして調製した(図3aおよび3bを参照)。
製するために、SV40プロモーター−ネオカセットをPRCにより生成した。
PCRにおいて、pC3.1(Invitrogen,CA,USA)を鋳型と
して使用し、また配列番号5(SV40−5プライマー)および配列番号6(N
eo−3プライマー)によって表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドをPR
Cプライマーとして用いた。
A,USA)でサブクローニングした後、得られたベクターのBamHI−Xh
oIフラグメントをMONのBamHI/XhoI部位に挿入した。得られたベ
クターMSNをBamHIおよびEcoRI制限酵素で消化し、そしてSV40
プロモーター−ネオカセットおよび3′LTRを含むBamHI−EcoRIフ
ラグメントを3N−3LTRベクターを構築するようにpUC18のBamHI
−EcoRIフラグメントと結合させた(図3aを参照)。
を調製するためにPCRを実施した。PCRでの鋳型として、MLV5′LTR
のフルレングスU3配列(−419〜−1bp)をフルレングスHCMV主要前
初期プロモーターで置換したキメラLTRを含むレトロウイルスベクターMCC
−CAT(韓国特許願第97−48095号)を使用した。PCRプライマーは
配列番号1(HHIRプライマー)および配列番号2(R523Bamプライマ
ー)によって表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドであった。PCR生成物
はキメラ5′LTR〜+523bpのDNA配列を含有し、そしてpCRII(I
nvitrogen,CA,USA)にサブクローニングした。サブクローニン
グした配列のHindIII−BamHIフラグメントをSN−3LTRベクター
(実施例2−1で得られたもの)のHindIII−BamHI部位に挿入してp
CMベクターを調製した(図3bを参照)。
クターのとおりに欠失され、一方ΔSAベクターの5′LTRおよびIRES−
ネオカセットはキメラLTRおよびSV40プロモーター−ネオカセットでそれ
ぞれ置換されていた。pCMベクターを実施例2−3〜2−5に示すようにDO
N1.2、DON2およびDONSA1ベクターのための出発物質として使用し
た。
キソン2(コドン開始まで)を含むDNAフラグメントを得るために、PCRを
実施した。PCRでの鋳型は、HCMV主要前初期プロモーターからエキソン5
までのDNA配列を含有するpEQ276ベクター(Biegalbe等,Virology, 18
3 : 381-385, 1991)であった。2種のPCRプライマーが配列番号7(RI5
プライマー、エキソン1でハイブリッド形成された)および配列番号8(CMV
exon2.3プライマー、エキソン2でハイブリッド形成された)にそれぞれ
記載されていた。1−kb DNAフラグメントをPCRで増幅し、そしてHC
MV iel(UL123)のエキソン1、イントロンAおよび部分エキソン2
(開始コドン直前に末端を有する)を含有していた。
SA)に挿入してpZero1.2ベクターを調製した。次に、pZero1.
2のEcoRIフラグメントをクレノウ酵素で処理して平滑末端とした。実施例
2−2で得られたpCMベクターをBamHI酵素で消化し、そしてクレノウ酵
素で処理した。平滑末端を有する2種のDNAフラグメントを結合させてDON
1.2ベクターを構築した。さらに、CAT遺伝子をDON1.2のクレノウ処
理HindIIIフラグメントに挿入することにより、DON1.2−CATベク
ターを構築した。
した。このものはイントロンAの112−bp3′領域およびエキソン2の5′
領域(+837〜+964,開始コドン直前)を含有していた。次に、このDN
Aフラグメントをクレノウ酵素で処理して平滑末端とした。一方で、実施例2−
2で得られたpCMベクターをBamHI酵素で消化し、そしてクレノウ酵素で
処置した。平滑末端を有する上述の2種のDNAフラグメントを結合させてDO
N2ベクターを構築した。さらには、CAT遺伝子をDON2のクレノウ処理H
indIIIフラグメントに挿入することにより、DON2−CATベクターを構
築した(図4bを参照)。
鎖オリゴヌクレオチドを合成した。これらはそれぞれ配列番号9(SAトップオ
リゴマー)および配列番号10(SAボトムオリゴマー)によって表わされた。
2種のオリゴマーのアニーリング反応により付着末端を有するスプライシング受
容体が生成した。pGEM4−SAベクターはフラグメントをpGEM4ベクタ
ー(Promega,WI,USA)のBamHI部位に挿入することによって
調製した(図4cを参照)。
Rを実施した。ここでは、実施例2−3のpEQ276ベクターを鋳型として使
用し、またそれぞれ配列番号7(RI5プライマー)および配列番号11(エキ
ソン13プライマー)により表わされた2種の合成オリゴヌクレオチドをプライ
マーとして使用した。
ogen;CA,USA)のEcoRI部位にサブクローニングしてpZero
−エキソン1ベクターを生成させた。次に、pZero−エキソン1のEcoR
IフラグメントをpGEM4−SAのEcoRI部位でサブクローニングしてp
GEM−SA−エキソン1ベクターを調製した。
ウで処理して平滑末端とし、次にpCMのクレノウ処理BamHIフラグメント
(実施例2−2で得られたもの)と結合させて、DONSA1ベクターを構築し
た。
、DONSA1−CATベクターを構築した(図4cを参照)。
CAT−SNベクターをパッケージング系FlyA13(Cosset等,J. Virol.,
69 : 7430-7436, 1995)にトランスフェクションした。トランスフェクション
した系を48時間培養した後、細胞を含まないウイルス上澄液を調製してNIH
3T3細胞を形質導入した。形質導入した系を48時間培養した。トランスフェ
クションまたは形質導入した系でのCAT活性を実施例1−3の方法に従って測
定し、これにより相対遺伝子発現レベルを分析した。
フェクションされたFlyA13系でコントロール系(L−CAT−SNでトラ
ンスフェクションされた)より著しくより高いレベルのCAT活性が観察された
。さらに、DON1.2−CATまたはDON2−CATベクターで安定に形質
導入されたNIH3T3細胞はコントロール系よりも5−乃至10−倍高いCA
T活性を示した。DONSA1−CATでトランスフェクションまたは形質導入
された細胞系の場合、コントロールよりも少し高いCAT活性が観察された。こ
れらの結果は、スプライシングに関連する非相同性非コード領域を発現ベクター
中の外来遺伝子の上流位置に挿入すると、スプライシング効率および遺伝子発現
効率が上昇し得ることを示唆していた。
OP10−DON2およびTOP10−DONSA1と称した。これらは199
8年6月5日付けで韓国微生物カルチャーセンター(Korean Cultu
re Center of Microorganism)に寄託されていた(
それぞれ受託番号:KCCM−10128およびKCCM−10127)。
N−EI、MIN−GIおよびMIN−2を構築し、その結果外来遺伝子の転写
、スプライシングおよび翻訳の率が真核細胞で釣合がとれるようになった。ウイ
ルス配列はMINベクターおよびΔSAベクターに全く含まれていないが、MI
NはSVプロモーター−ネオカセットの代わりにIRES−ネオカセットを含有
している(図5参照)。上述した4種のベクターの特徴は以下に述べるとおりで
ある:
ソン2を含むDNAフラグメントをMIN−AIベクター中外来遺伝子の上流位
置に挿入した。
2を含むDNAフラグメントをMIN−EIベクター中外来遺伝子の上流位置に
挿入した。
ン2を含むDNAフラグメントをMIN−GIベクター中外来遺伝子の上流位置
に挿入した。
。特に、HCMV iel(UL123)のイントロン、スプライシング受容体
および部分エキソン2を含むDNAフラグメントをMINベクターのクローニン
グ部位の上流位置に挿入したMIN−2ベクターを調製した。
IN−2ベクターを以下の如くして構築した。 (3−1)MINの構築 MLV3′LTR領域を得るために、PCRを実施し、ここではpMLV(Sh
inneck等、Nature,293 : 543-548, 1981)を鋳型として使用し、また配列番号
12(3LTR5プライマー)および配列番号13(3LTR3プライマー)で
表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして使用した。増幅し
たPRC生成物は3′非翻訳領域、ポリプリントラックおよびMLVゲノムの3
′LTRを含有していた。pCRIIベクター(Invitrogen,CA,U
SA)にサブクローニングしたPCR生成物をBamHIおよびEcoRI酵素
で消化し、そして得られたフラグメントをpUC18のBamHI−EcoRI
部位に挿入した(図6を参照)。
配列を得るために、PCRを実施し、ここではpMLVを鋳型として使用し、そ
して配列番号1(HHIRプライマー)および配列番号14(5LTR3プライ
マー)によって表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして使
用した。増幅したPCR生成物はMLVゲノムの5′LTRから+623bpま
で(gagコード配列の直前)のヌクレオチドを含有していた。PCR生成物を
pCRIIベクターにサブクローニングした後、ベクターのHindIII−Bam
HIフラグメントをp3LTRのHindIII−BamHI部位に挿入し、p5
3LTRベクターを調製した(図6を参照)。
8095号)からIRES/ネオカセットを単離し、次にp53LTRベクター
のBamHI−XhoI部位に挿入してMINベクターを構築した(図6を参照
)。 MIN−CATベクターを、MINベクターの発現効率を分析するために、M
INベクターのBamHI部位にCAT遺伝子を挿入することによっても構築し
た。
DNAをヒトの細胞から抽出した。まず、フィコール−パキュー勾配遠心分離に
より、ヒトの血液から末梢血液単核細胞を分離した。一度または二度洗浄し、再
び採集した後、細胞をTES(10mM Tris−Cl(pH7.0),10
mM EDTA,0.7%SDS)で溶解した。細胞溶解物にプロティナーゼK
(400μg/ml)を加え、そして溶解物を50−55℃で1−2時間インキ
ュベートし、次にフェノール/クロロホルム抽出し、そしてエタノール沈殿した
。
遺伝子のプロモーター、エキソン1、イントロンおよび部分エキソン2を含むD
NAフラグメントを増幅した。PCRプライマーは配列番号15(β−アクチン
5プライマー)および配列番号16(β−アクチン3プライマー)によって表わ
される2種の合成オリゴヌクレオチドであった。PCR生成物をpCRIIベクタ
ーにサブクローニングし、そして次にベクターのMluI−NheIフラグメン
トをpC3.1ベクター(Invitrogen,CA,USA)のMluI−
NheI部位に挿入してpβアクチンを調製した。
クチン遺伝子の+717〜+849に相当)をMINベクターのT4−ポリメラ
ーゼ処理ApaI/BamHI部位に挿入した(図7aを参照)。得られたベク
ターをMIN−AIと称した。 さらに、MIN−AIの発現効率を分析するためにMI−AIベクターのBa
mHI部位にCAT遺伝子を挿入することにより、MIN−AICATベクター
を構築した。
実施例3−2で単離したゲノムDNAをPCRで鋳型として使用し、また配列番
号17(EF1α5プライマー)および配列番号18(EF1α3プライマー)
で表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドをPCRプライマーとして使用した
。PCR生成物はヒトEF1α遺伝子のプロモーター、エキソン1、イントロン
および部分エキソン2を含有していた。PCR生成物をpCRIIベクターにサブ
クローニングし、次にベクターのMluI−NheIフラグメントをpC3.1
ベクター(Invitrogen,CA,USA)のMluI−NheI部位に
挿入してpEF1αを調製した。
遺伝子の+772〜+1008に相当)をMINベクターのT4−ポリメラーゼ
処理ApaI−BamHI部位に挿入した(図7bを参照)。得られたベクター
をMIN−EIと称した。
をMIN−EIベクターのBamHI部位に挿入することにより、MIN−EI
CATベクターを構築した。MIN−EICATを大腸菌(E.coli)菌株
Top10に導入し、そしてE.coli形質転換細胞をMIN−EICAT(
Top10)と称し、そして1999年6月2日付けで韓国微生物カルチャーセ
ンターに寄託した(受託番号:KCCM−10163)。
。実施例3−2で単離したゲノムDNAをPCRでの鋳型として使用し、また配
列番号19(Gint5プライマー)および配列番号20(Gint3プライマ
ー)によって表わされる2種の合成オリゴヌクレオチドをPCRプライマーとし
て使用した。PCR生成物は、ヒトGAPDH遺伝子の+185〜+317に相
当するヒトGAPDH遺伝子の部分イントロンおよび部分エキソン2を含有して
いた。PCR生成物をpCRIIベクターにサブクローニングし、次にベクターの
MluI−BamHIフラグメントをMINベクターのMluI−BamHI部
位に挿入した。得られたベクターをMIN−GIと称した(図7cを参照)。
MIN−GIベクターのBamHI部位に挿入することにより、MIN−GIC
ATベクターを構築した。
837〜+964に相当)を調製し、これはHCMV iel(UL123)遺
伝子のイントロン、スプライシング受容体および部分エキソン2を含有していた
。このMluI−BamHIフラグメントをMINベクターのMluI−Bam
HI部位に挿入した(図7dを参照)。得られたベクターをMIN−2と称した
。
IN−2のBamHI部位に挿入することにより、MIN−2CATベクターを
構築した。MIN−2CATを大腸菌菌株Top10に導入した。E.coli
形質転換細胞をMIN−2CAT(Top10)と称し、そして1999年6月
2日付けで韓国微生物カルチャーセンターに寄託した(受託番号:KCCM−1
0164)。
するために、ベクターをCATアッセイに付し、ここではCAT挿入形態の周知
のレトロウイルスベクター、MFGおよびLXSN、をコントロールベクターと
して使用した(Miller等、Biotechniques, 7 : 980-990, 1981 ; Ohashi等、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 89 : 11332-11336, 1992)。パッケージング系Phoen
ix(KinsellaおよびNolan, Hum. Gene. Ther. 7 : 1405-1413)をこれらのベクタ
ーでトランスフェクションし、次に48時間培養した。一方、培養した培地を0
.45μmフィルターで濾過することによって得られた細胞を含まないウイルス
上澄液をNIH3T3細胞(ATCC CRL1658)を形質導入するのに用
いた。CAT活性のレベルを形質導入後2日にタンパク質抽出液を用いて測定し
た。CAT活性を各ベクターでトランスフェクションまたは形質導入した細胞系
(表3での「一過性トランスフェクション」および「形質導入、一過性」の欄を
参照)、および抗生物質耐性細胞集団(表3での「形質導入、安定」の欄を参照
)で測定した。さらに、CAT活性を4週間継代培養した安定な細胞集団で測定
した(表3での「形質導入安定(4週間)」の欄を参照)。トランスフェクショ
ンした細胞系での遺伝子発現レベルおよびウイルス力価を各ベクターでトランス
フェクションまたは形質導入した系で測定したCAT活性から測定した。
いて、MINベクターよりも高いCAT活性を示した。しかし、CAT活性は挿
入された非相同性配列に基づいて変化した。特に、MIN−EIおよびMIN−
2は著しく高いレベルの遺伝子発現を生じた。MIN−EIまたはMIN−2で
安定に形質導入された細胞は4週間継代培養した後でも一層高い遺伝子発現レベ
ルを生じたことは極めて注目すべきことであった。
トロウイルスベクターを提供する。本発明のベクターは以下のような効果を有し
ている:
しているので、相同性組換えにより複製能力をもつレトロウイルスが生じる可能
性を完全に排除することができる。
が外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入されているので、ベク
ター中の外来遺伝子を安定して、効率よく発現させることができる。
モーターで置換されているので、ベクターでトランスフェクションされたヒト細
胞由来のパッケージング系は一層高いレベルのRNAを生成し、それでウイルス
力価の増大を示している。
以上の外来遺伝子を同時に発現させる。この場合、最小プロモーターを、非相同
性内部プロモーターの干渉を減少させ、そして外来遺伝子を一層大きなサイズで
クローニングするために、挿入非相同性プロモーターとして使用することができ
る。
ためのその他の態様を変形または設計するための基礎として容易に利用し得るこ
とは当業者に明白である。このような均等の態様は付属の請求の範囲に記載の発
明の精神および範囲を逸脱するものではないことも当業者に明白である。
次にCAT遺伝子をΔSAベクターに挿入してΔSA−CATベクターを生成す
る手順を示す図。
ンを含有するレトロウイルスベクターの構造を図式で示す図。
てMSNベクターを得て、次にSN−3LTRベクターがSV40最小プロモー
ターおよびMLV3′LTRを含むフラグメントをpUC18に挿入することに
より構築される手順を示す図。
クターに挿入する手順を示す図。
分エキソン2を含有するDNAフラグメントをpCMベクターに挿入してDON
1.2ベクターを構築し、次に細菌性CAT遺伝子をDON1.2に挿入してD
ON1.2−CATを生成させる手順を示す図。
ン2を含有するDNAフラグメントをpCMベクターに挿入してDON2ベクタ
ーを構築し、次に細菌性CAT遺伝子をDON2に挿入してDON2−CATを
生成させる手順を示す図。
(UL123)遺伝子のエキソン1をpCMベクターに挿入してDONSA1ベ
クターを構築し、次に細菌性CAT遺伝子をDONSA1に挿入してDONSA
1−CATを生成させる手順を示す図。
構造を図式で示す図。
pUC18に挿入してp53LTRベクターとし、次にpCBINから単離した
IRES−ネオカセットをp53LTRに挿入することによりMINベクターを
構築する手順を示す図。
遺伝子の部分イントロン1、スプライシング受容体および部分エキソン2を含有
するDNAフラグメントをMINベクターに挿入する手順を示す図。
α遺伝子の部分イントロン1、スプライシング受容体および部分エキソン2を含
むDNAフラグメントをMINベクターに挿入するMIN−EI構築の手順を示
す図。
エキソン2を含有するDNAフラグメントがゲノムPCRによって得られ、次に
MINベクターに挿入されるMIN−GI構築の手順を示す図。
受容体および部分エキソン2を含有するDNAフラグメントがMINベクターに
挿入されるMIN−2構築の手順を示す図。
Claims (17)
- 【請求項1】 MLV(マウス白血病ウイルス)−コードgag,envお
よびpol配列を完全に欠失しているMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項2】 外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され
ている非相同性イントロンおよび(または)非相同性スプライシング受容体を含
有する請求項1記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項3】 非相同性イントロンおよび(または)非相同性スプライシン
グ受容体が、HCMV(ヒトサイロメガロウイルス)iel(UL123)遺伝
子、EF1α(延長因子1α)遺伝子、GAPDH(グリセルアルデヒド3−リ
ン酸デヒドロゲナーゼ)遺伝子、β−アクチン遺伝子およびマウス免疫グロブリ
ン遺伝子のイントロンおよび(または)スプライシングからなる群から選択され
る請求項2記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項4】 外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され
た非相同性非コード配列を含有する請求項1記載のMLVベースのレトロウイル
スベクター。 - 【請求項5】 非相同性非コード配列がHCMV iel(UL123)遺
伝子、EF1α遺伝子、GAPDE遺伝子およびβ−アクチン遺伝子の非コード
配列からなる群から選択される請求項4記載のMLVベースのレトロウイルスベ
クター。 - 【請求項6】 MLV5′LTRのフルレングスU3配列(−419〜−1
bp)が非相同性プロモーターで置換されている請求項1記載のMLVベースの
レトロウイルスベクター。 - 【請求項7】 非相同性プロモーターがHCMV主要前初期プロモーターで
ある請求項6記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項8】 外来遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され
た非相同性プロモーターを含有する請求項1記載のMLVベースのレトロウイル
スベクター。 - 【請求項9】 非相同性プロモーターがSV40最小プロモーターである請
求項8記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項10】 マウス免疫グロブリン遺伝子のスプライシング受容体およ
びHCMV iel(UL123)遺伝子のエキソン1が外来遺伝子のためのク
ローニング部位の上流位置に挿入され;MLV5′LTRのフルレングスU3配
列(−419〜−1bp)がHCMV主要前初期プロモーターで置換され;そし
てSV40最小プロモーターが外来遺伝子のためのクローニング部位の下流位置
に挿入されているDONSA1ベクターである請求項8記載のMLVベースのレ
トロウイルスベクター。 - 【請求項11】 HCMV iel(UL123)遺伝子の部分イントロン
A(112−bp3′フラグメント)および部分エキソン2(エキソン2の5′
末端から開始コドン直前の配列までをカバーしている5′フラグメント)が外来
遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入され;MLV5′LTRのフ
ルレングスU3配列(−419〜−1bp)がHCMV主要前初期プロモーター
で置換され;そしてSV40最小プロモーターが外来遺伝子のためのクローニン
グ部位の下流位置に挿入されているDON2ベクターである請求項2記載のML
Vベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項12】 ヒトEF1α遺伝子の部分イントロンおよび部分エキソン
2(+772〜+1008bp)を含むDNAフラグメントが外来遺伝子のため
のクローニング部位の上流位置に挿入されているMIN−EIベクターである請
求項4記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項13】 HCMV iel(UL123)の部分イントロンAおよ
び部分エキソン2(+837〜+964bp)を含むDNAフラグメントが外来
遺伝子のためのクローニング部位の上流位置に挿入されているMIN−2ベクタ
ーである請求項4記載のMLVベースのレトロウイルスベクター。 - 【請求項14】 請求項10記載のDONSA1ベクターで形質転換された
大腸菌菌株Top10−DON2(受託番号:KCCM−10127)。 - 【請求項15】 請求項11記載のDON2ベクターで形質転換された大腸
菌菌株Top10−DON2(受託番号:KCCM−10128)。 - 【請求項16】 請求項12記載のベクターのクローニング部位に細菌CA
T(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)遺伝子を含むMIN−
EICATベクターで形質転換された大腸菌菌株MIN−EICAT(Top1
0)(受託番号:KCCM−10163)。 - 【請求項17】 請求項13記載のベクターのクローニング部位に細菌CA
T(クロラムフェニコール アセチルトランスフェラーゼ)遺伝子を含むMIN
−2CATで形質転換された大腸菌菌株MIN−2CAT(Top10)(受託
番号:KCCM−10164)。
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