JP2002507910A - 成形された糞便回収器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、着用者の肛門周囲の領域に取り付けられる幼児、小児または成人向けの糞便取扱い器具に関し、前記器具は、着用者が寝たきりでなく動ける状況を含む広範囲の着用状態において、改善された解剖学的な合い具合を与え最適な収容特性を有し、すなわちバッグが糞便を収容すろときにバッグの脱離を回避するように構成される。クレームされ説明されているのは、バッグ（１１）を備える糞便取扱い器具（１０）であって、前記バッグ（１１）は開口部（２１）と着用者の肛門周囲の領域に粘着によって取り付けられる前記開口部（２１）を取り囲むフランジ（１２）とを有し、前記バッグ（１１）は少なくとも２つの別個の部分：着用者の方へ向く部分（１６）と衣服の方へ、向ぐ部分（１７）とを備え、前記着用者の方へ向く部分（１６）は前記開口部と前記フランジとを含み、前記着用者の方へ向く部分（１６）と前記衣服の方へ向く部分（１７）とは前記バッグ（１１）の周辺で固定され、前記着用者の方へ向く部分（１６）と前記衣服の方へ向く部分（１７）とはそれぞれ表面積を有し、前記着用者の方へ向く部分（１６）の前記表面積は前記衣服の方へ向く部分（１７）の前記表面積よりも大きいことを特徴とする糞便取扱い器具である。

Description

【発明の詳細な説明】 成形された糞便回収器 発明の分野 本発明は、着用者の肛門周囲の領域に取り付けられる幼児、小児または成人用 の糞便取扱い器具に関し、着用者が寝たきりでなく動ける状況を含む広範囲の着 用状態において前記器具は最適な収容特性を有し、すなわちバッグが糞便を収容 するときにバッグの脱離を回避するように構成される。 発明の背景 糞便取扱い器具は、主に失禁患者によって特に寝たきりの患者によって着用さ れるようにデザインされた既知の製造品である。このような糞便取扱い器具は着 用者の肛門周囲の領域に取り付けられ、糞便および他の身体排出物を捕えて即座 に収容するためのものである。このような器具は、今日大抵知られているように 、相対的に長くて細いチューブから構成され、その一方の先端には開口部と、粘 着剤であり得る取り付け手段が配置される。 それらの形状および寸法のために、このような器具は着用者の太股の辺りでよ じれて器具それ自体の折り曲げおよび捩じれに至ることがある。このような特徴 は当然器具の収容特性に影響し、着用者からの故意でない器具の脱離を招いて着 用者および介護人の両方にとって望ましくない悲惨な結果に至ることがある。さ らに、このような器具は着用者の自由な動きを妨げる。 このようなバッグは、例えば以下の文献に開示されている。 US3,577,989はオープントップ部分を有する容器部材と、容器部材にオープン トップ部分の周囲で固定されるフランジとを備える失禁患者用の使い捨て排出捕 捉バッグを詳述する。容器部材は、２つの対向する側 部部材を備え、これらは好ましくは実質的に同一で一般的に矩形で構成され、共 通のエッジに沿って接合される。US4,784,656は失禁患者からの糞便の回収容器 を記載する。糞便回収器は、ガスケット、導管手段またはシリンダー、および容 器を備え、容器と導管手段はそれぞれ２枚の熱可塑性フィルムのシートから形成 され、フィルムはそれらのサイドエッジに沿ってそれぞれヒートシールされてい る。GB2 152 387は、回収バッグとリングとを備える失禁患者用の糞便回収器を 教示する。糞便回収器は１組の熱可塑性シート材のパネルを備え、これらはそれ らの縁で接合されて一方の端に開口部を有する伸びたバッグを規定する。好まし い態様においては、回収バッグは１枚の匂い障壁熱可塑性フィルムのシートから 形成され、このフィルムは縦方向の中線に沿って折り曲げられて１組の連続した パネルを与える。SE8 104 934は、薄くて柔軟で流動体が漏れない材料からなる 長楕円形のバッグを開示する。回収バッグは入口部分と、入口部分の縦方向に対 して１２０度の角度をなす底部部分とを備える。バッグは、具合の良い位置を使 用中に人の太股に沿って想定できるようにデザインされている。 フラッタ形状の他のタイプの糞便取扱いバッグがEP245 064から知られる。こ のようなタイプのフラッタバッグはUS4,946,720にも記載されているが、特に人 工肛門を通って排出される糞便の回収に適している。 EP245 064は前壁と後壁とを有するバッグを開示しており、前壁は開口部と身 体への取り付け手段とを備える。前記前壁と後壁の一般的な形状は矩形である。 すなわちバッグは２つの対向ずる長辺と２つの対向する短辺とを有し、バッグの 幅はバッグの長さと比べて相対的に短い。さらに、前壁の開口部は前記前壁の前 記短辺の一方の近くに配置される。このようなバッグは、上述したチューブタイ プのバッグよりも改善されているが、依然最適な収容特性を特に広範囲の着用状 態において示していない。 従って、糞便の取扱い器具に対する実際の消費者の要求は、着用者の最大の機 能性、臀部（ｂｕｔｔｏｃｋ）の優れたカバー性、および優れ た心地よさを保証するように適正に成形され寸法取りされた器具であると分かる 。本発明はこの要求に対して、糞便取扱い器具を特定の形状および寸法でデザイ ンすることによって取組む。結果としての糞便取扱い器具は比類なく具合が良く 、高められたレベルの効率と心地良さを示すことが分かっている。 これらの器具に当然関連する問題は、糞便をバッグ内に安全に収容することを 可能にする一方で、器具を身体に確実に取り付けろことである。当該分野におい て主に用いられろアプローチは、開口部を取り囲むフランジを器具に取り付けて フランジ上に粘着剤を付与することであり、このことは十分な粘着を肛門周囲の 領域に対しでもたらす。 当該技術分野において知られるように、糞便取扱い器具の確実な粘着による取 り付けは容易には達成されない。フランジの領域は制限されている。それは一方 で開口部は十分なサイズである必要があり、他方でフランジは良好な解剖学的な 合い具合のために大きすぎてはいけないからである。さらに粘着剤は、器具を取 外す際の痛みを回避するために、強すぎるものが選ばれてはいけない。しかし、 粘着剤は種々の着用状態を可能にするために十分に強くなくてはいけない。 このような着用状態は着用者の性質に依存する。着用者が動けるとき、例えば 幼児もしくは小児または寝たきりでない失禁成人であるときには、バッグの着用 状態はより一層ストレスを受け、バッグの脱離の危険が着用者の動きと着用者の 身体からの圧力によって実質的に増加する。これは、もし収容特性が最適でなく 、すなわち糞便が一度排出されてバッグ内に収容されてから、特にフランジの内 周に対して圧力を加える可能性がある場合に起こり、その結果、故意でないバッ グの脱離を招くことがある。例えばバッグの上に座ることは、バッグのある領域 において容積を大きく減少させることになる。 さらに、種々の着用状態において起こる、捕えられた糞便によって加えられる このような圧力は、バッグの破裂につながる場合があり、これは、たとえバッグ の小さな漏れのみが破裂によって誘導されるとしても 、望ましくない悲惨な結果である。シール（ここでバッグに用いられる異なる材 料片が例えばヒートシールによって接合される）は、典型的に圧力下での破裂に 対する耐久性がバッグの他の領域よりも低い。このようなシールに沿う最も弱い 領域は、例えばバッグが従来技術で説明したように本質的に矩形の材料片からな るときには、典型的にバッグの角に現れる屈曲部である。糞便取扱い器具用のバ ッグは、典型的に経済的な制約下で大量生産で作られる。従って、特に高品質の シールに対する要求を回避した形状のバッグは、生産者にとって経済的利益が高 く、また少なくとも精神的な保証をユーザーに対して与える。 上述の欠点は、バッグを特定の方法で構成してバッグの利用を幼児、小児、お よび寝たきりの成人失禁者以外に動ける成人失禁者に対しても可能とするならば 、実質的に軽減されることが今回見出されている。 前記特定に構成されたバッグの開口部の位置も、好ましく選択されなければな らないことも見出されている。 本発明の他の側面においては、特定に構成された形状および寸法の糞便取扱い 器具を、再使用可能な下着好ましくは使い捨ておむつと組み合わせて具合良く使 用することができる。 発明の要約 本発明は、バッグ（１１）を備え、前記バッグ（１１）は開口部（２１）と着 用者の肛門周囲の領域に粘着によって取り付けられる前記開口部を取り囲むフラ ンジ（１２）とを有する糞便取扱い器具（１０）に関する。本発明は主に、前記 バッグ（１１）を最適の形状と最適な収容特性で提供して、着用者が寝たきりで なく動ける状況を含む広範囲の着用状態において、バッグが糞便を収容するとき にバッグの脱離を回避することに属する。前記バッグ（１１）は少なくとも２つ の別個の部分：前記開口部と前記フランジとを含む着用者の方へ向く部分（１６ ）および衣服の方へ向く部分（１７）を備え、前記着用者の方へ向く部分（１６ ）と前記衣服の方へ向く部分（１７）とは前記バッグ（１１）の周辺で 固定され、前記着用者の方へ向く部分（１６）と前記衣服の方へ向く部分（１７ ）とはそれぞれ表面積を有し、前記器具は、前記着用者の方へ向く部分（１６） の前記表面積は前記衣服の方へ向く部分（１７）の前記表面積よりも大きいこと を特徴とする。 図面の簡単な説明 本発明は、添付の図面とともに上述の説明からより良く理解されると考える。 図１は、本糞便取扱い器具の好ましい態様を示す透視図である。 図２は、本発明に従って組合わせて着用することができるおむつと糞便取扱い 器具とを示す透視図であろ。 図３は、本発明に係る糞便取扱い器具と組合わせて着用するおむつを示す部分 的に切り取った透視図である。 図４は、長さと幅の比が１：０．９２である好ましい糞便取扱い器具の衣服の 方へ向く部分を示す図である。 図５は、バッグを組立てる前の、図４に係る好ましい糞便取扱い器具のバッグ の着用者の方へ向く部分を形成する材料のセクションを示す図である。 図６は、図４および５に係る好ましい糞便取扱い器具用のバッグの側面図であ って、実質的な円錐台形のバッグを示す図である。 図７は、図４、５および６に係る好ましい糞便取扱い器具のバッグの着用者の 方へ向く側と開口部とを示す上面図である。 図８は、好ましい糞便取扱い器具を示す切り取った側面図である。 発明の詳細な説明 本発明は、図１に示すような糞便の取扱い器具（１０）に関する。本器具（１ ０）はバッグ（１１）を有し、これが本発明にとって特に重要である。糞便取扱い器具の全体的な説明 典型的に、糞便取扱い器具は、図１から明らかなように、開口部（２１）を有 するバッグ（１１）と、好ましくは着用者の肛門周囲の領域に粘着によって取り 付けられる開口部を取り囲むフランジ（１２）とを備える。当該技術分野で知ら れるどんな糞便取扱い器具も、本発明に従って提供することができる。 バッグ（１１）は、ここで用いるように、排出された糞便を閉じ込めるための 柔軟な容器である。バッグ（１１）は、それの意図する用途、すなわち本器具が 、失禁に苦しむかまたは人工の腸を必要とする寝たきりの病人かまたは動ける病 人のためのものか、または幼児を対象とするためのものかに依存して、どんな形 状またはサイズででも提供することができる。幼児または成人の動ける病人に対 しては、本糞便取扱い器具は好ましくは、本器具が身体の輪郭に従い着用者が通 常の衣服の下に目立たないように着用できるように、解剖学的に成形される。 バッグ（１１）は捕えられたどんな物質も安全に収容するようにデザインされ 、典型的に液体不浸透性だが通気性であり得る。バッグ（１１）は使用中に、ま た典型的な着用条件たとえば座っているときにバッグ（１１）に圧力がかかって いるときでも、破裂に耐える十分な強度を有するようにデザインされている。 本発明においては、バッグ（１１）は１または複数の層、好ましくは２または ３層を備えることができる。バッグ（１１）の内側の層は、典型的に少なくとも 部分的に糞便と接触し、内部層と呼ばれる。バッグの一番外側の層は、典型的に 少なくとも部分的に着用者の皮膚と着用者の衣服に接触し、外部層と呼ばれる。 バッグの材料の層はどんな材料からも、好ましくはバッグが液体不浸透性とな るように、作ることができる。層は、特に不織布またはフィルムのようなどんな 材料を備えても良い。本発明の好ましい態様においては、ラミネイトを不織層お よびフィルムから形成しても良い。ラミネイトは当業者に知られた方法によって 形成することができる。 どんな不織層も以下のものを含むことができる。すなわち、フェルト織物、ス パンレース織物、流体ジェット交絡加工織物、エアーレイド織物、ウェットレイ ド織物、ドライレイド織物、メルトブローン織物、ステイプルファイバーカーデ ィング織物、スパンボンド織物、ステッチボンド織物、アパーチャード織物、こ れらの組合わせなどである。 前記層のいずれに対しても好適であるフィルム材料には、好ましくは熱可塑性 材料が含まれろ。熱可塑性材料は、以下の全てのタイプの中から選ぶことができ る。ホットメルト粘着剤、ポリオレフィン特にポリエチレン、ポリプロピレン、 アモルファスポリオレフィン等；セルロース木材パルプ、コットン、ジュート、 ヘンプのような天然繊維を含む繊維またはポリマーバインダーを含む溶融可能な 成分を含む材料；合成繊維、例えばファイバーグラス、レーヨン、ポリエステル 、ポリオレフィン、アクリル、ポリアミド、アラミド、ポリテトラフルロエチレ ン金属、ポリイミド；バインダー、例えば、二成分高融解／低融解ポリマー、コ ポリマーポリエステル、ポリビニルクロライド、ポリビニルアセテート／クロラ イドコポリマー、コポリマーポリアミド、構成材料のあるものは融解しないブレ ンドを含む材料；マイクロポーラスフィルムを含む空気および水蒸気の浸透性材 料、マイクロポーラスフィルムは例えばエクソン（ＥＸＸＯＮ）ケミカル社（Ｉ ＩＩ、米国）によってエグザイア（ＥＸＸＡＩＲＥ）という表示で提供されるも の、または三井東圧社（日本）によってエスポアノー（ＥＳＰＯＩＲ ＮＯ）と いう表示で提供されるものである；モノリスの通気性材料、例えばデュポンから 販売されるハイトレル（Ｈｙｔｒｅｌ）^TMおよびイーエルエフ（ＥＬＦ）アトケ ム（Ａｔｏｃｈｅｍ）（フランス）から販売されるペバックス（Ｐｅｂａｘ）^TM 。 好ましい態様において、フィルム（これはいずれの層にも含まれる）は、好ま しくはガスたとえば空気および蒸気たどえば水蒸気に対して浸透性であり、着用 者の身体から放出される水蒸気を捕えて凝縮する問題、従って短期間の使用の後 の暑くてべとべとしで不快な状態を回避する 。 バッグの外部層は好ましくは不織層を備える。このような材料層は平坦でない 表面を着用者の皮膚に対して与えて、ぞの結果、閉塞の問題を著しく低減し、皮 膚の健康状態を大きく改善する。 本発明の１つの好ましい態様においてはバッグは２つの層を備える。好ましく は、外部層は不織層を備え、内部層はフィルムを備える。 また、本発明の他の好ましい態様においては、バッグ（１１）は３つの層、好 ましくは１つのフィルムと２つの不織層を備える。より好ましい態様においては 、フィルムは２つの不織層の間に挿入される。この連続した層は閉じた繊維構造 をもたらし、これは特に心地良い感覚を着用者の皮膚と接触する際に有する。さ らに別の好ましい態様においては、内部層はフィルムを備え、他の２つの層は不 織布を備える。 バッグ（１１）が備える１または複数の不織層は、疎水性または親水性であっ ても良い。バッグ（１１）がフィルム層を備えない場合は、好ましくは少なくと も１つの不織層は疎水性である。その結果、糞便取扱い器具（１０）の着用者の 方へ向く部分（１６）と衣服の方へ向く部分（１７）とを通過する流動体の浸透 が、妨げられる。バッグがフィルムまたは疎水性の不織層を備える場合には、さ らなる不織層は親水性であっても良い。 典型的に、不織層は界面活性材料たとえばフッ素薬品（ｆｌｕｏｒｃｈｅｍｉ ｃａｌ）または他の疎水性の仕上げ剤（ｆｉｎｉｓｈｉｎｇｓ）で処理されて、 必要不可欠な疎水性を生じる。しかし不織層は、液体不浸透性の材料たとえばホ ットメルト粘着剤のコーティング、またはシリコーンもしくは他の疎水性化合物 たとえばゴムおよび植物およびミネラルワックスのコーティングによって同様に 処理しても良いし、または例えばナノ微粒子もしくはプラズマコーティング技術 を用いて物理的に処理しても良い。 不織層は薬剤（ａｇｅｎｔｓ）で処理して、着用者の方へ向く部分（１６）と 衣服の方へ向く部分（１７）の触覚的に感知できる柔らかさを 改善することもできる。薬剤は植物油、動物油または合成油、シリコーン油など を含むが、これらに限定されない。これらの薬剤の存在は、絹のようなまたはフ ランネルのような感触を不織層に、不織層を着用者の触覚に対してベタベタした または油っこいものにすることなく、もたらすことが知られている。加えて、界 面活性剤材料（陰イオン、非陰イオン、陽イオン、および非陽イオン界面活性剤 を含む）を添加して、さらに柔らかさおよび表面の滑らかさを増しても良い。 さらに、不織層にローションを染み込ませて、好ましい治療用または保護用コ ーティングローションの利益をもたらしても良い。着用者の方へ向く部分（１６ ）と衣服の方へ向く部分（１７）へのローションコーティングは着用者の皮膚に 、普通の接触および着用者の動きおよび／または身体の熱によって移ることが可 能である。一般に、ローションの形態のミネラルオイルは、痛みを和らげる保護 コーティングを着用者の皮膚に与えるのに効果的であると認められる。不織層に 固油相（ｓｏｌｉｄ ｏｉｌ ｐｈａｓｅ）のクリーム組成（ｆｏｒｍｕｌａｔ ｉｏｎ）を染み込ませること、または不織層に例えばベビーオイルを含有する圧 力もしくは熱もしくは液体で破裂可能な（ｈｙｄｒｏｒｕｐｔｕｒａｂｌｅ）カ プセルのアレイを組み入れることも可能である。 本発明の一態様においては、バッグ（１１）は吸収性材料を含んでも良い。吸 収性材料には、液体を吸収して保持することができる何らかの吸収性材料が含ま れ得る。吸収性材料には、使い捨ておむつおよび他の吸収性用品に普通に用いら れる多種多様の液体吸収性材料、例えば粉砕された木材パルプ（一般にエアーフ ェルトと呼ばれる）が含まれ得る。他の好適な吸収性材料の例には以下のものが 含まれる。すなわち、紙綿；メルトブローンポリマー（コフォーム（ｃｏｆｏｒ ｍ）を含む）；化学的に剛化され、改質され、または架橋されたセルロース繊維 ；ティシュー（ティシューラップおよびティシューラミネートを含む）；吸収性 発泡体；吸収性スポンジ；超吸収性ポリマー；吸収性ゲル材料；または何らかの 他の既知の吸収性材料または材料の組合わせである。 吸収性材料はバッグ（１１）の中に何らかの好適な方法で配置することができ る。例えば、吸収性材料をバッグ内部にゆるく配置しても良いし、またはバッグ （１１）の内部表面（１５）に固定しても良い。吸収性材料を不織およびフィル ムの基板に固定する何らかの既知の技術を用いて、吸収性材料をバッグの内部表 面（１５）に固定することができる。吸収性材料を、何らかの好ましい形状また は構成（例えば矩形、楕円形、円形など）を有するように配置しても良い。 図１に示すように、バッグ（１１）には、バッグの空洞内に収容する前に糞便 を身体から受け取る開口部（２１）が設けられている。開口部（２１）はフラン ジ（１２）によって取り囲まれており、どんな形状またはサイズ、例えば円形、 長楕円形、ハート状で設けても良く、対称もしくは非対称であって良く、好まし くは開口部は長楕円形の構成を縦方向もしくは横方向もしくは両方向に有し、例 えば開口部の輪郭はそれぞれの主軸が実質的に垂直である２つの楕円の形状をな す。 フランジ（１２）はバッグ（１１）に、永久的なまたは取り外し可能な取り付 けをもたらす当業者に知られた何らかの手段に従って取り付けられる。しかし好 ましくは、フランジはバッグに接着剤によって取り付けられる。典型的には、入 ってくる糞便に対していかなる支障ももたらさないように、バッグはフランジに 、フランジの外周の方で取り付けられる。 フランジは、本器具が意図される着用者のグループに依存して、どんなサイズ で与えても良い。同様に、フランジはどんな形状で与えても良く、好ましくは複 数の丸い突出部（ｌｏｂｅｓ）（１３）／（１４）を備える対称な形状を有する ことが好ましい。 フランジは衣服の方へ向く部分（２２）と着用者の方へ向く部分（２３）とを 備える。好ましい態様においては、これらは２つの大きくて実質的な平面である が、しかしフランジは突起物、前方突起物（２８）および／または後方突起物（ ２９）（着用者の会陰および／または尾骨の領域に適合するようにデザインされ る）を備えていても良い。 フランジ（１２）は、柔らかくて柔軟性があって従順な材料から作られて、会 陰の領域へのフランジ（１２）の容易な取り付けを可能にしなければならない。 典型的な材料には以下のものが含まれる。すなわち、不織布材料、織布、連続気 泡熱可塑性発泡体、独立気泡熱可塑性発泡体、連続気泡発泡体と伸縮性不織布の 複合材料、およびフィルムである。独立気泡発泡体のポリエチレンが効果的であ ると見出されているが、より好ましくは連続気泡ポリウレタン発泡体を用いる。 好ましくは、このような発泡体の厚さは０．１ないし５ミリメートルの一般的な 範囲にあり、密度は５ないし２５０ｇ／ｍ³、より好ましくは５０ｇ／ｍ³である 。他の熱可塑性発泡体材料、またはこのような発泡体の記述した特性（すなわち 柔らかさ、従順さ、伸張性、および収縮性）を有する他の好適なプラスチックシ ート材料を用いても良い。好ましくは、フランジの衣服の方へ向く部分（２２） の材料を、規定された開口部領域内へと延ばして、開口部（２１）を規定するフ ランジ（１２）の表面の端の使用中の故意でない互いの接着を防ぐ材料からなる スカートまたはフラップを形成しても良い。 本発明においては、糞便取扱い器具（１０）は、器具を着用者に固定する取り 付け手段をさらに備える。このような手段はストラップを含み、より好ましくは フランジ（１２）の着用者の方へ向く部分（２３）に塗られた身体と共存可能な （ｂｏｄｙ−ｃｏｍｐａｔｉｂｌｅ）感圧粘着剤を備える。 粘着剤（２０）は好ましくは粘着剤（２０）を保護するための剥離手段（図示 せず）、例えばシリコーン塗工紙によって覆われる。粘着剤（２０）はフランジ （１２）の着用者の方へ向く部分（２３）の全体を覆おうことができるが、より 好ましくは少なくとも１つ好ましくは２ないし６の非粘着性部分を有する。これ らの部分は粘着剤が無くても良く、または不活性にされたもしくは覆われた粘着 剤を有していても良い。図１から明らかなように、粘着剤は、フランジ（１２） の着用者の方へ向く部分（２３）の全体に塗られていない１つの好ましい態様に あり、非 粘着性の従って粘着剤との接触を回避しながら本器具の取り付けと取外しを容易 にすることに役立ち得る丸い突出物（１３）／（１４）を、フランジ（１２）の 両側に与えている。しかし、これらの丸い突出物（１３）／（１４）も好ましく は剥離手段によって覆われる。本糞便取扱い器具（１０）を着用者の皮膚に取り 付ける前に、剥離手段（もしあるのならば）を取り外す。 本発明においては、何らかの医学的に認可された耐水感圧粘着剤たとえば親水 コロイド粘着剤とヒドロゲル粘着剤とを用いて、本器具を着用者の肛門周囲の領 域に取り付けても良い。相対的に痛みのない取り付けと取外しとを可能にしなが ら、フランジを着用者の皮膚に肛門の周囲の敏感な領域で固定する好ましい粘着 特性をもたらす特に効果的な粘着剤は、可塑剤を有する架橋ポリマーから形成さ れて３次元母材を形成する。 粘着剤（２０）はフランジ（１２）の着用者の方へ向く部分（２３）に、当該 技術分野で知られる何らかの手段、例えばスロットコーティング、スパイラル、 もしくはビード塗布または印刷によって塗ることができる。典型的には粘着剤（ ２０）を、想像される最終用途に依存して２０ｇ／ｍ²ないし２５００ｇ／ｍ²、 より好ましくは５００ｇ／ｍ²ないし２０００ｇ／ｍ²、最も好ましくは７００ｇ ／ｍ²ないし１５００ｇ／ｍ²の基本重量で塗る。例えば、幼児に用いる糞便取扱 い器具（１０）については、粘着剤（２０）の量は、動ける成人失禁患者用にデ ザインされた糞便取扱い器具（１０）についての量よりも少なくて良い。 本糞便取扱い器具と組合わせて着用するおむつの詳細な説明 本発明の糞便取扱い器具（１０）は、衣服またはおむつ（５０）、好ましくは 使い捨ておむつと共に用いるときに、特に有用で有益であることが見出されてい る（図２を参照のこと）。本糞便取扱い器具（１０）を好ましくは最初に着用者 の肛門の周囲の領域に、使い捨ておむつ（５０）を取り付ける前に配置する。特 に、おむつ（５０）を本糞便取扱い 器具（１０）の上から配置して、通常の方法で着用者の身体の周りに固定する。 優れた分離を尿と糞便との間にもたらすことに加えて、組合わされた本糞便取扱 い器具（１０）とおむつ（５０）のシステムは、実際には皮膚への刺激も減らす 。皮膚への刺激は、特に、典型的な着用者のグループが非常に年老いた、非常に 若いおよび不健康な着用者を含むために時々起こり得る。要するに、本糞便取扱 い器具（１０）の存在は、分離層の形成を着用者の皮膚とおむつ（５０）（すな わちおむつ（１０）の吸収性コア（５８）の一部）との間に可能にする。おむつ （５０）は通常のタイプ（態様を以下で説明するが決しで限定する例ではない） であっても良いし、効果的で快適な方法で本発明の教えに係る糞便取扱い器具（ １０）を含むように適合させても良い。 ここで用いるように用語「使い捨ておむつ」は、身体からの押出し物を吸収し て収容する用品を指し、より具体的には、着用者の身体に対してまたは近傍に配 置して身体から排出される種々の押出し物を吸収して収容し、また一回の使用の 後に捨てることを意図し（すなわち、洗濯もそうでなければ修復または再使用も 意図しない）、好ましくはリサイクルするか堆肥にするかそうでなければ環境と 共存できる方法で処分することを意図する用品を指す。ここで用いるように用語 「おむつ」は、一般に幼児または失禁患者によって着用され、脚の間で引き上げ て着用者の腰の辺りで固定する衣服を指す。 図３は、着用者に本糞便取扱い器具（１０）の上から配置する前の本発明を具 体化するおむつ（５０）の部分的に切取られた透視図である。図３から明らかな ように、好ましいおむつ（５０）はボディ部（５２）と再固定可能な機械的な固 定手段（５４）とを備える。好ましいボディ部（５２）は液体透過性トップシー ト（５６）と、吸収性コア（５８）と、液体不透過性バックシート（６０）と、 弾性的に収縮可能な脚部カフス（６２）とを備える；それぞれの脚部カフス（６ ２）は好ましくはサイドフラップ（６４）と１または複数の弾性部材（６６）と を備える。簡単にするために、１つの弾性部材（６６）のみをサイドフラップ（ ６４）において示す。トップシート（５６）、吸収性コア（５８）、バックシー ト（６０）、サイドフラップ（６４）、および弾性部材（６６）は、種々の良く 知られた構成で組み合わせて良い。好ましい使い捨ておむつの構成はUS3,860,00 3で示され一般的に説明されている。より好ましい使い捨ておむつの構成がWO93/ 16669で示され説明されている。この好ましいおむつの構成においては、バック シート（６０）はトップシート（５６）に接合されている；吸収性コア（５８） はトップシート（５６）とバックシート（６０）との間に配置されている；サイ ドフラップ（６４）は吸収性コア（５８）の各サイドエッジからエッジに沿って 外に向かって延びている；および弾性部材（６６）は各サイドフラップ（６４） と効果的（ｏｐｅｒａｔｉｖｅｌｙ）に関係している。 図３の示すボディ部（５２）においては、トップシート（５６）とバックシー ト（６０）とが同一の広がりを持ち、その長さおよび幅の寸法が一般に吸収性コ ア（５８）のそれらよりも大きい。トップシート（５６）がバックシート（６０ ）の上に重ねられて、ボディ部（５２）の周辺を形成している。 ボディ部（５２）は内側表面（７４）と外側表面（７６）とを有する。バック シート（６０）を用いる場合、それは典型的にボディ部（５２）の外側表面（７ ６）を形成する。内側表面（７４）は外側表面（７６）と対向するおむつ（５０ ）の表面であり、示した態様においては典型的にトップシート（５６）によって 形成される。一般に、おむつ（５０）の内側表面（７４）は外側表面（７６）と 同一の広がりを持つ表面であり、おむつ（５０）を着用したときに、より大きな 部分で着用者と接触する。 ボディ部（５２）の吸収性コア（５８）は、一般に圧縮性で、従順で、着用者 の皮膚に対して刺激的でなく、また液体たとえば尿および他のある種の身体から の排出物を吸収して保持できる何らかの吸収性手段であっても良い。吸収性コア （５８）は、種々のサイズおよび形状（例えば、矩形、砂時計、「Ｔ」形状、非 対称など）で、使い捨ておむつおよ び他の用品で通常用いられる多種多様の液体吸収性材料たとえば一般にエアーフ ェルトと呼ばれる粉砕された木材パルプから、製造しても良い。他の好適な吸収 性材料の例には以下のものが含まれる。すなわち、紙綿、コフォームを含むメル トブローンポリマー、架橋されたセルロース繊維、ティシューラップを含むティ シュー、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル材料、 または何らかの等価の材料または材料の組合わせである。吸収性コア（５８）の 構成および構造を変えてもよい（例えば、吸収性コア（５８）は、変化するキャ リパー領域（ｃａｌｉｐｅｒ ｚｏｎｅ）、親水性の勾配、超吸収性の勾配、ま たは低い平均密度および低い平均基本重量の捕捉領域を有しても良く、または１ もしくは複数の層もしくは構造を備えても良い）。さらに、吸収性コア（５８） のサイズおよび吸収性容量を、幼児から成人までの着用者に適応するように変化 させても良い。 バックシート（６０）は液体（例えば尿）に対して不透過性であり、好ましく は薄いプラスティックフィルム、好ましくは熱可塑性フィルムから製造されるが 、他の柔軟な液体不透過性材料を用いても良い。ここで用いているように、用語 「柔軟な」は、従順で容易に人間の身体の一般的な形状および輪郭に順応する材 料を指す。バックシート（６０）は、吸収性コア（５８）に吸収されて収容され た滲出物がおむつ（５０）と接触する用品たとえば下着または寝具を汚すことを 防ぐ。従ってバックシート（６０）は、ポリマーフィルムたとえばポリエチレン もしくはポリプロピレンの熱可塑性フィルム、または複合材料たとえばフィルム コーティングされた不織布材料を備えても良い。模範的なフィルムは、トレデガ ー（Ｔｒｅｄｅｇａｒ）工業会社（テレホイテ、インディアナ、米国）、または ＢＰ−ケミカルプラステック（ＰｌａｓＴｅｃ）（ロッツブッヘンスツラッセ（ Ｒｏｔｂｕｃｈｅｎｓｔｒａｓｓｅ）１、Ｄ−８０００ミュンヘン、ドイツ）に よって製造される。 バックシート（６０）は好ましくは、より織物様な外観を呈するように織られ る。さらに、バックシート（６０）は、蒸気が吸収性コア（５ ８）から逃げていくのを可能にし、しかし依然として滲出物がバックシート（６ ０）を通過することを例えば微少な開口部が設けられることで防いでも良い。バ ックシート（６０）のサイズは、吸収性コア（５８）のサイズと選択されたおむ つの正確なデザインとによって決定される。 おむつのトップシート（５６）は従順で、柔らかい感触で、着用者の皮膚に対 して刺激的でない。さらに、トップシート（５６）は液体透過性で液体（例えば 尿）がその厚みを容易に貫通するのを可能にする。好適なトップシート（５６） は多種多様な材料たとえば多孔質発泡体、網状発泡体、開口部が設けられたフィ ルム、またば天然繊維（例えば木材または綿繊維）の織りもしくは不織ウェブか ら、または天然および合成繊維の組合わせから製造しても良い。好ましくは、そ れは着用者の皮膚を吸収性コア（５８）に収容された液体から隔離する材料から なる。 トップシート（５６）の製造に利用できる製造技術は数多くある。例えば、ト ップシート（５６）は繊維の不織ウェブでも良い。模範的なトップシート（５６ ）は、繊維技術分野に精通する者に良く知られた手段によって、カード（ｃａｒ ｄ）され熱接合されている。好適なトップシート（５６）は、例えばベラテック （Ｖｅｒａｔｅｃ）社、インターナショナルカンパニーの一部門（ワルポール（ Ｗａｌｐｏｌｅ）、マサチューセッツ、米国）によって製造される。失禁用衣服 に特に好適なトップシート（５６）は、成形された熱可塑性フィルムを含む。 バッグの詳細な説明 より詳細で明瞭な説明を本発明のバッグの形状について行うために、以下のパ ラグラフにおいては、最初にここで用いるいくつかの用語について定義する。 特にフランジ（１２）については、縦方向の軸は以下のように理解する。意図 された着用位置において肛溝によって実質的に規定される方向が、縦方向を規定 する。縦方向の軸は、開口部（２１）の中心を横切る縦方向の軸である。意図さ れた着用位置の最も好ましい表示（ｉｎｄｉ ｃａｔｉｏｎ）は、着用者の会陰または尾骨の領域に適合するようにデザインさ れた１または２の突起物（２８）および／または（２９）の存在である。意図さ れた着用位置のそれほどには好ましくない表示は、製品を取り付けるときに肛溝 と平行に配置することを意図した前記フランジ（１２）の使用前の折り目（ｆｏ ｌｄ）である。縦方向の軸は、典型的にはバッグ（１１）の対称軸でもある。 横方向の軸は、前記開口部（２１）の中心を横切る、前記縦方向の軸に垂直な 軸である。バッグは典型的には、横方向の軸に対しては対称ではない。中心は、重心に一致する物体の点または物体の一部を記述するために、もし前 記物体または一部が均一な密度であったなら用いられる。従って開口部（２１） については、中心の決定は、フランジ（１２）が曲がっていないときに、開口部 （２１）の輪郭内の領域が均一な厚みおよび密度の材料で満たされているとみな すときになされる。 材料のセクションは、バッグ（１１）については、バッグ（１１）に用いられ る材料から切り取られた材料片であって、平らな表面に平坦に置くことができ、 シールまたは縁を何ら含まないものであるとして理解される。材料のセクション は、上述したように、別個の層を備えていても良い。 衣服の方へ向く部分（１７）は、一般に本糞便取扱い器具（１０）を着用する ときに着用者から離れる方向を向き、衣服を着用するときに衣服の方を向くバッ グ（１１）の一部である。衣服の方へ向く部分（１７）は、開口部（２１）を含 まない。衣服の方へ向く部分（１７）のサイズおよび形状、特にその長さおよび 幅は、バッグの周辺の縁（１８）によって規定される。縁（１８）またはシール に含まれる材料のセクションは、衣服の方へ向く部分（１７）の一部を形成しな い。 着用者の方へ向く部分（１６）は、開口部（２１）を含み、一般に本糞便取扱 い器具（１０）を着用するときに着用者の方を向くバッグの一部である。着用者 の方へ向く部分（１６）のサイズおよび形状は、バッ グの周辺の縁（１８）によって規定される。縁（１８）またはシールに含まれる 材料のセクションは、着用者の方へ向く部分（１６）の一部を形成しない。 衣服の方へ向く部分（１７）の表面積および着用者の方へ向く部分（１６）の 表面積は、前記部分の外部表面（３０）の面積である。縁（１８）に含まれる材 料は考慮に入れない。 衣服の方へ向く部分（１７）の長さについて用いる長さという用語は、バッグ （１１）の衣服の方へ向く部分上で縦方向の軸に沿って測定した長さを指す。 衣服の方へ向く部分（１７）の幅について用いる幅という用語は、バッグ（１ １）の衣服の方へ向く部分上で横方向の軸に沿って測定した長さを指す。 本発明においては、要求するバッグ（１１）の形状に依存して、バッグ（１１ ）は、それぞれの周辺でシールされた同一のまたは異なる複数の別個の材料片か ら作っても良い。 ここで記載するバッグは、着用者の方へ向く部分（１６）と衣服の方へ向く部 分（１７）とを有し、両方とも別個の材料片を備える。着用者の方へ向く部分（ １６）と衣服の方へ向く部分（１７）はバッグ（１１）の周辺でシールされて、 バッグの周辺の縁（１８）を作り出している。着用者の方へ向く部分（１６）と 衣服の方へ向く部分（１７）は、それぞれ独立に、複数の材料のセクションを備 えても良い。図１は、着用者の方へ向く部分（１６）が２つのセクション（１９ ）を備える態様を示す。好ましくは、衣服の方へ向く部分（１７）は１つの材料 のセクションのみを備える；最も好ましくは、図４および５から明らかなように 、着用者の方へ向く部分（１６）も１つの材料のセクションのみを備える。 着用者の方へ向く部分（１６）、衣服の方へ向く部分（１７）、およびこれら の部分のいずれかが備える材料片は、当業者に知られた手段たとえば粘着剤、熱 接着、または圧力接着によって互いに固定されて、所 望のバッグ構成をもたらす。着用者の方へ向く部分（１６）と衣服の方へ向く部 分（１７）とが共にシールされる縁（１８）は、バッグ（１１）の外側よりむし ろバッグ（１１）の内側に設げられて、バッグ（１１）の外部表面（３０）より むしろバッグ（１１）の内部表面（１５）と同一の広がりを持っても良い。 図４ないし７から分かるように、着用者の方へ向く部分（１６）の表面積は衣 服の方へ向く部分（１７）の表面積よりも大きい。本発明においては、着用者の 方へ向く部分（１６）の表面積が衣服の方へ向く部分（１７）の表面積よりも、 ５％ないし４０％、最も好ましくは１０％ないし２０％大きい場合に、バッグは 改善された収容特性と改善された合い具合および心地良さをもたらすことが見出 されていろ。このような最も好ましい態様を図８に示す。 図４から分かるように、衣服の方へ向く部分（１７）は上述のように規定した 長さ（Ｌ）および幅（ｌ）を有する。好ましくは、長さ（Ｌ）と幅（ｌ）との間 の比は、１：０．７ないし０．７：１、より好ましくは１：０．９ないし０．９ ：１である。本発明の好ましい態様においては、衣服の方へ向く部分（１７）は 円形であり、従って前記比は１：１である。本発明のより好ましい態様において は、衣服の方へ向く部分（１７）は図４に示したような形状であり、長さ（Ｌ） と幅（ｌ）との間の比は１：０．９２である。 糞便取扱い器具（１０）が本発明に係るバッグを備えるときには、バッグは着 用者の臀部の付近に配置される。従って、バッグ（１１）、より詳細にはバッグ （１１）の着用者の方へ向く部分（１６）は、臀部を十分に覆って着用者の太股 の間で垂れない。そのため、本糞便取扱い器具（１０）は、下着で目立たないよ うに着用でき、おむつと具合良く組合わせることができる。 また、バッグ（１１）は好ましくは、十分な容積を、糞便に対して種々の着用 状態の下で、自由に動くすなわち寝たきりでない着用者によって着用されるとき も、与えるようにデザインされている。このような着 用状態には着用者が座ることも含まれる。バッグ（１１）の上に座ることは、バ ッグのある領域において容積を大きく減らすことになる。従って座ることを可能 にするためには、バッグ（１１）は、座っている着用者による大きな圧力にさら されない領域に十分な容積をもたらす適切なサイズおよび形状であることが好ま しい。最適な形状およびサイズは個々の着用者および全体としての糞便取扱い器 具（１０）のデザインに依存する。糞便取扱い器具（１０）の上に座ることは、 糞便に利用できるバッグ（１１）の容積を特にある領域において減らすことが分 かっている。これらの領域は着用者の肛門のすぐ近くの領域であり、より少ない 程度で性器、尾骨、および臀部の外側の部分に近いバッグの領域である。従って 、十分な容積をこれらの領域に与えることが重要である。 しかし好ましくは、バッグ（１１）は着用者の性器を覆うまたは完全に覆うよ うにはデザインされていない。このことは、典型的に本器具（１０）の着用時の 心地良さを改善する。さらに、性器を覆うと、本糞便取扱い器具（１０）は、尿 を吸収するために組合わせて着用されることがあるおむつの機能を妨げる場合が ある。 それ故、縦方向において開口部（２１）の中心からバッグ（１１）の前端まで 測られた距離（ｌ₁）は、好ましくは縦方向において開口部（２１）の中心から バッグ（１１）の後端まで測られた距離（ｌ₂）よりも短い（図７を参照のこと ）。従って、好ましくはバッグ（１１）は横方向の軸に対して非対称である。し かし、最も好ましくは、バッグ（１１）の後端まで測られた前記距離（ｌ₂）は 、前記前端まで測られた前記距離（ｌ₁）よりも５０％を上回って大きくはない 。好ましくは開口部（２１）は、バッグ（１１）が縦方向の軸に対して対称とな るように配置される。 本発明の器具のバッグのサイズと形状を選ぶ際には、使用時の正確な状況を考 慮することも重要である。例えば、おむつと組合わせて利用するための器具につ いては、おむつ自体の性質を心に留めて器具とおむつの適正な働きを保証しなけ ればならない。例えば、ここで記載する使い 捨ておむつは、典型的に弾性的に収縮性の脚部カフスを有する。従って、バッグ が着用者の脚部と脚部カフスとの間に捕えられるようにバッグが成形されないこ とを保証する必要がある。それは、このことは、脚部カフスによる意図されたお むつのシーリングを妨げるからである。 このように、種々の形状のバッグが本発明の範囲内である。特に、好ましい形 状は平坦な円形タイプのバッグ、円錐形のバッグ、円錐台形のバッグ、および角 錐もしくは角錐台形のバッグである。本発明の最も好ましい態様においては、バ ッグ（１１）は実質的に円錐台の形状を有する。 加えて、バッグ（１１）は好ましくは、着用者の臀部間でのバッグの少なくと も部分的な挿入および保持を可能にするように成形され、その結果、良好な接触 をフランジと着用者の皮膚との間に保証する。例えば、糞便取扱い器具は首の部 分または導管を備えても良い。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 ９７１１０６０４．２ (32)優先日 平成９年６月28日(1997．6．28) (33)優先権主張国 ヨーロッパ特許庁（ＥＰ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ 【要約の続き】 表面積は前記衣服の方へ向く部分（１７）の前記表面積 よりも大きいことを特徴とする糞便取扱い器具である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．バッグを備える糞便取扱い器具であって、 前記バッグは開口部と着用者の肛門周囲の領域に粘着によって取り付けられる 前記開口部を取り囲むフランジとを有し、 前記バッグは少なくとも２つの別個の部分：着用者の方へ向く部分と衣服の方 へ向く部分とを備え、 前記着用者の方へ向く部分は前記開口部と前記フランジとを含み、 前記着用者の方へ向く部分と前記衣服の方へ向く部分とは前記バッグの周辺で 固定され、 前記着用者の方へ向く部分と前記衣服の方へ向く部分とはそれぞれ表面積を有 し、 前記着用者の方へ向く部分の前記表面積は前記衣服の方へ向く部分の前記表面 積よりも大きいことを特徴とする糞便取扱い器具。 ２．前記着用者の方へ向く部分の前記表面積は、５％ないし４０％好ましくは１ ０％ないし２０％、前記衣服の方へ向く部分の前記表面積よりも大きいことを特 徴とする請求項１記載の糞便取扱い器具。 ３．前記衣服の方へ向く部分は長さ（Ｌ）と幅（１）とを有し、前記衣服の方へ 向く部分は、前記長さ（Ｌ）と前記幅（１）との比が１：０．７ないし０．７： １、好ましくは１：０．９ないし０．９：１となるように構成されることを特徴 とする請求項１または２記載の糞便取扱い器具。 ４．前記開口部は前記着用者の方へ向く部分の中心または中心付近に位置するこ とを特徴とする請求項１ないし３いずれが１項記載の糞便取扱い器具。 ５．前記バッグは、平坦な円形、円錐形、円錐台形、角錐形、または角錐台形、 好ましくは円錐台形であることを特徴とする請求項１ないし４いずれが１項記載 の糞便取扱い器具。 ６．前記着用者の方へ向く部分と前記衣服の方へ向く部分のいずれかが それぞれ独立にただ１つの材料のセクションを備え、好ましくは前記着用者の方 へ向く部分と衣服の方へ向く部分の両方がただ１つの材料のセクションを備える ことを特徴とする請求項１ないし５いずれか１項記載の糞便取扱い器具。 ７．前記着用者の方へ向く部分と前記衣服の方へ向く部分とがそれぞれ独立に、 不織層またはプラスチックフィルム、またはそれらの組合わせを備えることを特 徴する請求項１ないし６いずれか１項記載の糞便取扱い器具。 ８．着用者が請求項１ないし７いずれか１項記載の糞便取扱い器具を、前記着用 者の方へ向く部分が前記着用者の臀部付近に配置されるように使用することを特 徴とする方法。 ９．請求項１ないし８いずれか１項記載の糞便取扱い器具を使い捨ておむつと組 合わせて使用することを特徴とする方法。 １０．前記糞便取扱い器具を最初に着用者の肛門周囲の領域に配置し、次に前記 使い捨ておむつを前記糞便取扱い器具の上から配置して通常の方法で前記着用者 の身体の周囲に固定することを特徴とする請求項９記載の糞便取扱い器具の使用 方法。