JP2002501563A - 速い膨潤性、機械的高強度及び超吸収性を有するヒドロゲル複合体及び超多孔質ヒドロゲル複合体 - Google Patents

速い膨潤性、機械的高強度及び超吸収性を有するヒドロゲル複合体及び超多孔質ヒドロゲル複合体

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Abstract

(57)【要約】 一種類以上のエチレン系不飽和単量体及び多重オレフィン系架橋剤を、崩壊剤の粒子及び発泡剤の存在下で重合することにより、超多孔質ヒドロゲル複合体を形成する。迅速に水を吸収する崩壊剤は、超多孔質ヒドロゲルの機械的強度を著しく増大し、水を吸収して膨潤するのに必要な時間を著しく短縮する働きをする。この方法により製造された超多孔質ヒドロゲル複合体は、10&mgr,m〜3,000&mgr,mの範囲の平均気孔孔径を有する。崩壊剤の好ましい粒子には、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱粉グリコール酸ナトリウム、及び架橋ポリビニルピロリドンのような天然及び合成帯電重合体が含まれる。発泡剤は、NaHCO3のような、酸性化により気泡を放出する化合物であるのが好ましい。発泡剤を用いずに形成した改良されたヒドロゲル複合体も与えられている。

Description

【発明の詳細な説明】 速い膨潤性、機械的高強度及び超吸収性を有する ヒドロゲル複合体及び超多孔質ヒドロゲル複合体 〔技術分野〕 本発明は、膨潤性ヒドロゲル組成物、特に多孔質組成物に関する。 〔背景技術〕 「ヒドロゲル」は、水に不溶性であるが、過剰の水の存在で平衡粒径まで膨潤 する架橋網状組織重合体である。ヒドロゲルに関する研究は、ポリ(ヒドロキシ エチルメタクリレート)に関する歴史的論文[ウィチタール(Wichterle)O.そ の他、1960]と共に1960年代に始まった。ヒドロゲルの独特な性質及び それらの薬物調節送達のような分野での潜在的用途により、種々の型のヒドロゲ ルが合成され特徴付けられてきた。これらの研究の殆どは、僅かに架橋された均 質な単独重合体及び共重合体に集中している。 塊重合、即ち溶媒を添加せずに単量体を重合して均質なヒドロゲルを製造する ことにより、非常に固いガラス状の透明な重合体マトリックスを生ずる。そのガ ラス状マトリックスは、水に浸漬すると、膨潤して柔らかくなり、可撓性になる 。それは水及び或る低分子量溶質を移動させることができるが、そのような膨潤 重合体マトリックス(ヒドロゲル)は非多孔質であると考えられている。実際、 重合体鎖間の気孔は、物質移動に利用できる空間に過ぎず、気孔孔径は分子の大 きさ(数nm以下)の範囲内にある。[チリラ(Chirila)T.その他、1993 ]。この場合、水又は他の溶質の移動は、純粋な拡散機構によって達成され、そ れは吸収速度を限定し、吸収される物質の粒径を或る程度限定する[スケリー(S kelly)P.J.、1979]。均質なヒドロゲルは種々の用途、特に限定された 拡散特性が要求される薬物調節送達の分野で広く用いられてきた[オクスレイ( Oxley)H.R.、1993]。 多孔質ヒドロゲルは、通常溶液重合法により製造されており、それは単量体を 適当な溶媒中で重合することを伴っている。合成されたヒドロゲルの性質、緻密 なゲルか又は緩い重合体網状組織であるか否かは、単量体の種類、単量体混合物 中の希釈剤の量、及び架橋剤の量に依存する。[バービック(Barvic)M.その他 、1967]。単量体混合物中の希釈剤(通常水)の量が増大するに従って、気 孔孔径もμ範囲まで上昇する。[チリラT.その他、1993]。10〜100 nmの範囲及び100nm〜10μmの範囲の有効気孔孔径を有するヒドロゲル は、夫々「マイクロポーラス(microporous)」及び「マクロポーラス(macroporou s)」ヒドロゲルと呼ばれている。実際には、用語「マイクロポーラス」及び「マ クロポーラス」は、ヒドロゲルのマイクロ気孔とマクロ気孔との統一された定義 がないため、単に互換的に用いられている。従って、約10μmまでの気孔を有 するヒドロゲルは、マイクロポーラスともマクロポーラスとも呼ぶことができる 。 多孔質ヒドロゲルは、分散させた水溶性ポロシゲン(porosigen)の存在下で( 通常重合可能な単量体から)ヒドロゲルを製造することにより製造することがで き、そのポロシゲンは後で水で洗浄することにより除去し、相互結合した網状組 織(即ち、多孔質ヒドロゲル)を残すことができる[オクスレイH.R.その他 、1993;クラウチ(Krauch)C.H.その他、1968]。効果的なポロシゲ ンの例は、微細化されたスクロース、ラクトース、及びデキストリン[オクスレ イH.その他、1993]、塩化ナトリウム[コン(Kon)M.その他、1981 ]、及びポリ(エチレンオキシド)(PEG)[バディガー(Badiger)M.その 他、1993]である。 水自身は、重合体網状組織が冷凍状態で形成されるならば、ポロシゲンとして 用いることができる。単量体は水性結晶の周りで冷凍状態で重合することができ 、次に解氷することにより後で水を除去し、その結果マクロポーラスヒドロゲル を与えることができる[オクスレイH.R.その他、1993;ハルドン(Haldo n)R.A.その他、1972]。「凍結・解氷」法と呼ぶのが適切であるこの方 法では、氷の結晶がポロシゲンとしての機能を果たす。水溶液中で重合体網状組 織が形成された時、系全体を凍結乾燥し、氷の結晶を昇華させ、多孔質マトリッ クスを残すことができる[ロリー(Loree)H.M.その他、1989]。この「 凍結乾燥」法は、多糖類(例えば、アルギン酸ナトリウム)のような水溶性重合 体 から多孔質ヒドロゲルを製造するのに有用である[コール(Cole)S.M.その他 、1992]。凍結乾燥法を用いて一層効果的に多孔質ヒドロゲルを製造するた めには、別のポロシゲンとして塩を添加することができ、これにより多孔質物質 製造の再現性が増大する[ド・グロー(de Groot)J.H.その他、1990]。 水中油型エマルジョン系の重合では、非水性溶液をポロシゲンとして用いるこ ともできる[グロス(Gross)J.R.、1995]。この場合には、水相は水溶 性単量体及び架橋剤を含み、油相は揮発性有機溶媒である。連続した水相が重合 され、その後で油相を蒸発し、それによって多孔質構造体が得られる。 ポロシゲン法により製造されるヒドロゲルの気孔孔径は、ポロシゲンの大きさ に依存する。ポロシゲンを導入すると機械的強度が著しく低下するが、機械的性 質に対する低下効果は、ポロシゲンの大きさを約40μmより小さく維持するな らば、最小限にすることができる。一層大きな気孔が必要な多くの場合には、1 00〜300μmの範囲の微粒状の粒子(例えば、サクロース結晶)を用いるこ とができる[ド・グローJ.H.その他、1990]。そのような大きな孔径の 気孔が存在すると、その多孔質ヒドロゲルを極めて弱くすることは明らかである 。 溶液重合では、通常単量体と重合体の両方に対し良好な希釈剤中で単量体を混 合する。しかし、希釈剤が、形成される重合体に対する非溶媒(例えば、水中の PHEMA)である場合、重合体の溶解度は重合が進行するにつれて劇的に低下 する。この結果、重合体に富む単量体相が液滴状に相分離し、それら液滴が次に 一緒に接合して、重合工程が終わりになるまでに大きな空間で満たされた網状組 織(即ち、不均質な多孔質ヒドロゲル)を形成する。この方法は、不均質溶液重 合と呼ばれている[チリラT.その他、1993;バービックM.その他、19 67;デュセク(Dusek)K.その他、1969]。 相分離は、最初に均質な重合体溶液から溶媒の品質を変えることによっても起 こすことができる。良好な溶媒を除去するか、又は重合体溶液に非溶媒を添加す るか、又は温度を変化させることにより、溶媒品質を低下することができる。温 度の変化によって多くの重合体溶液は可逆的なゲルを形成する。例えば、水中の ゼラチンは、臨界混和温度より低く冷却するとゲルになる[ヤング(Young)A. T.、1985]。一般に重合体水溶液は容易に凍結してスピノーダル分解を起 こすことができ、次に冷凍乾燥昇華により水を除去すると多孔質ヒドロゲルを生 ずる。 一層低い臨界溶液温度(LCST)を有する重合体の場合、水はその重合体に 対する非溶媒となり、温度がLCSTより高く上昇すると相分離が起きる。この 方法を用いて、ポリ(N−イソプロピルポリアクリルアミド)からなる多孔質ヒ ドロゲル[カブラ(Kabra)B.G.その他、1991;ヤン(Yan)Q.その他、1 995;ウー(Wu)X.S.その他、1995]、及び架橋ヒドロキシプロピルセ ルロースからなる多孔質ヒドロゲル[カブラB.G.その他、1994]が製造 されている。相分離により製造されたマクロポーラスヒドロゲルの気孔孔径は、 僅か数μmであるのが典型的である。更に、全気孔率は非常に低く、このことは それら気孔が充分相互に連通していないことを意味している。相分離法の主な限 界は、多孔質ヒドロゲルの非常に限定された種類のものしか製造することができ ないことである。更に、相分離によって製造した場合、ゲルの気孔率に対する調 節を余り行うことができない。 更に、個々のヒドロゲル粒子は表面を架橋すると架橋粒子凝集体を形成し、そ れによってヒドロゲル粒子間に気孔を形成することができる。そのような凝集巨 大構造体は、最初にヒドロゲル粒子(数百μmの範囲)を架橋剤の溶液、水、及 びイソプロパノールのような親水性有機溶媒と混合することにより製造されてい る[レザイ(Rezai)E.その他、1994]。そのような構造体の気孔は、ヒド ロゲル粒子間に存在し、気孔の大きさは粒子の大きさよりも遥かに小さい。この 方法は、表面に化学的に活性な官能基を有する吸収性粒子に限定されている。 ヒドロゲルのマイクロポーラス及びマクロポーラス構造体を、多孔質ポリウレ タン発泡体のような非ヒドロゲル多孔質物質のそれらと区別することは重要であ る。プラスチック発泡体の分野では、マイクロ気孔及びマクロ気孔は、夫々50 μmより小さい気孔及び100〜300μmの範囲の気孔を有するものとして示 されている[ド・グローJ.H.その他、1990]。この相違の理由の一つは 、10μmより大きな気孔を有するヒドロゲルは稀にしか作られていないが、1 00〜300μmの範囲の気孔を有する多孔質プラスチックは極めて一般的なこ とにある。100μmより大きな気孔孔径を有する多孔質ヒドロゲルは、最近に な って初めて作られており[パーク(Park)H.その他、1994A;パークH.そ の他、1994B]、それは恐らく多孔質ヒドロゲルについての定義が、多孔質 プラスチックについての定義と異なっているためである。 マイクロポーラス及びマクロポーラスヒドロゲルは、時々重合体「スポンジ」 と呼ばれている[チリラT.その他、1993]。単量体、例えば、ヒドロキシ エチルメタクリレート(HEMA)を、水中45(w/w)%以上の初期単量体 濃度で重合すると、均質ヒドロゲルより大きな気孔率を有するヒドロゲルが生成 する。この不均質ヒドロゲルは、生物医学の文献では時々「スポンジ」と呼ばれ ている[チリラT.その他、1993;コンM.その他、1981]。しかし、 「スポンジ」と言う用語は推奨できない。なぜなら、その用語は、如何なる意味 でもヒドロゲルではない「ゴムスポンジ」として一層よく知られているからであ る。更に、ゴムスポンジの性質は、多孔質ヒドロゲルとは全く異なっている。例 えば、ゴムスポンジは絞ると、吸い込んでいた水を放出するが、多孔質ヒドロゲ ルは絞ることができず、それらは、重合体網状組織中にそれらの親水性の性質の ため取り込んだ水と共に粉々に砕けてしまう。 米国特許第5,451,613号(スミスその他による)及びそれに関連する 特許は、カルボン酸単量体及び効果的な量の架橋剤を含む単量体溶液を、炭酸塩 発泡剤を存在させて重合し、それによりマイクロ細胞状ヒドロゲルを形成するこ とにより超吸収性重合体を製造することを提案している。そのマイクロ細胞状ヒ ドロゲルを、次に細断又は粉砕し、それらの片を用いて芯重合体を形成する。次 にその芯重合体を表面架橋して超吸収性粒子を与える。 米国特許第5,338,766号〔ファン(Phan)その他による〕は、内部架橋 剤と反応させた中性化カルボキシル基を有する不飽和単量体から超吸収性重合体 発泡体を製造することを提案している。その単量体及び架橋剤は、発泡剤及び溶 媒の存在下で膨張し、膨張した構造体を形成する。膨張及び反応は、超吸収性重 合体材料を形成するように制御する。 米国特許第5,154,713号〔リンド(Lind)による〕は、炭酸塩発泡剤の 存在下で(メタ)アクリル酸単量体からマイクロ細胞状ヒドロゲルを形成するこ とにより超吸収性重合体を形成することを提案している。この材料は次に細断し て小片にし、乾燥して超吸収性粒状重合体を製造する。 米国特許第4,525,527号(タケダその他による)は、改良された水吸 収性を有する架橋アクリル樹脂を製造することを提案している。そのアクリル樹 脂は、アクリル酸、アクリルアミド、及び水溶性ポリビニル単量体を水性重合す ることにより製造されている。 ヒドロゲルを制約する因子の一つは、乾燥したヒドロゲルの膨潤性がむしろ遅 いことである。乾燥したヒドロゲルを膨潤させるためには、その乾燥ヒドロゲル のガラス状マトリックス中に水を吸収させなければならない。従って、乾燥ヒド ロゲルの膨潤速度は、拡散過程とゴム状領域の重合体鎖の緩和によって起きる水 の吸収に依存する。通常の錠剤の大きさ(例えば、直径1cm×厚さ0.5cm )の乾燥ヒドロゲルの膨潤平衡には、通常少なくとも数時間かかり、これは速い 膨潤が必須の多くの用途では遅過ぎる。例えば、犬の胃の中に60時間まで留ま ることができる胃残留装置としてヒドロゲルを用いて成功を収めている[シャラ ビー(Shalaby)W.S.W.その他、1992A;シャラビーW.S.W.その 他、1992B]。しかし、これらの研究では腸の中への排出が早過ぎないよう に、犬に投与する前にヒドロゲルを数時間予め膨潤させなければならなかった。 乾燥ヒドロゲルの遅い膨潤性を解決するための研究で、本発明者は、マトリッ クスの大きさとは無関係に数分内で膨潤することができる超多孔質ヒドロゲルを 合成した[チェン(Chen)J.、1997]。これらの超多孔質ヒドロゲルは著し く速い膨潤速度及び大きな膨潤度を与えているが、充分に膨潤した超多孔質ヒド ロゲルの機械的強度が余りにも悪く、役にたたなかった。或る場合には、その充 分に膨潤した超多孔質ヒドロゲルは摘まみ上げることができず、それらの機械的 性質が非常に弱いため簡単に壊れてしまった。通常架橋密度を増大することによ り、機械的に強い超多孔質ヒドロゲルを作ることができるが、これは超吸収性の 性質を失わせて膨潤度を非常に小さくする結果になる。従って、大きな機械的強 度と同様、速い膨潤及び大きな吸収特性を有する超多孔質ヒドロゲルを製造する ことが望ましい。 〔発明の要旨〕 本発明は、下で定義するように、重合体と、速く水を吸収する物質(崩壊剤) の粒子とが相互に侵入した網状組織から形成された、超多孔質ヒドロゲル(SP H)複合体及び関連するヒドロゲル複合体に関する。この重合体は、少なくとも 一種類のエチレン系不飽和単量体及び多重オレフィン系(multiolefinic)架橋剤 から形成され、その重合体は、崩壊剤粒子に更に架橋されている。本発明の超多 孔質ヒドロゲル複合体は、その膨潤比及び圧縮モジュラスによって夫々例示され るように、超吸収性及び機械的強度を有することを特徴とする。SPH複合体も 非常に短い膨潤時間を有する。 本発明の超多孔質ヒドロゲル複合体は、10μm〜3,000μm、一層好ま しくは50μm〜1,000μm、最も好ましくは100μm〜600μmの範 囲の平均気孔孔径を有する。 本発明の超多孔質ヒドロゲル複合体は、部分的には、少なくとも一種類のエチ レン系不飽和単量体から形成される。単量体は、(メタ)アクリル酸、(メタ) アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸のエステ ルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキ ルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N−ビニルピ ロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体(例えば、N−n−プロピ ルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド)、メタクリルアミド、メ タクリルアミド誘導体(例えば、N−シクロプロピルメタクリルアミド)等、及 びそれらの混合物から選択されるのが好ましい。 超多孔質ヒドロゲル複合体は、架橋剤からも形成され、その架橋剤は、BIS (N,N’−メチレンビスアクリルアミド)、エチレングリコールジ(メタ)ア クリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアルデヒド、エピクロルヒ ドリン、及び1,2−ジオール構造体を含む架橋剤(例えば、N,N’−ジアリ ル酒石酸ジアミド)及び官能性化ペプチド及び蛋白質(例えば、ビニル基で変性 されたアルブミン)を含む分解可能な架橋剤から選択されるのが好ましい。 本発明の超多孔質ヒドロゲル複合体は、更に下に定義するような崩壊剤(disin tegrant)の粒子から形成される。好ましい崩壊剤は、架橋された天然及び合成の +及び−に帯電した重合体(高分子電解質)である。崩壊剤の例には、架 橋されたナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋した澱粉グリコール酸ナ トリウム、及び架橋したポリビニルピロリドンが含まれる。 本発明の超多孔質ヒドロゲル複合体は、次のようにして形成するのが適切であ る。少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤、崩 壊剤粒子、及び発泡剤を一緒にする。この混合物を次に重合及び発泡条件にかけ 、単量体、架橋剤、及び崩壊剤を重合及び架橋し、ヒドロゲル複合体の超多孔質 構造を発生させる。 〔図面の簡単な説明〕 第1図は、架橋重合(実線)及び発泡形成(点線)によりゲル形成の相対的反 応速度を例示するグラフである。 第2図は、最終圧縮圧力(UCP)により表した超多孔質ヒドロゲル複合体の 機械的性質に対するAc−Di−ゾル(登録商標名)の影響を示すグラフである 。 第3図は、Ac−Di−ゾル繊維を含有する冷凍乾燥したヒドロゲル複合体の 粒子構造のSEM写真であり、この場合、Ac−Di−ゾル繊維はヒドロゲルの 重合体マトリックスに、局部的に相互に侵入した網状組織(IPN)により結合 している。毛細管作用を促進する超多孔質ヒドロゲル複合体の中空管腔構造が明 白に示されている。 第4図は、乾燥ヒドロゲルの全重量の%として表した量のAc−Di−ゾルを 含むポリアクリルアミドヒドロゲル複合体の圧縮モジュラス(A)及び膨潤比( B)に対するAc−Di−ゾルの影響を示すグラフである。 第5図は、超多孔質ヒドロゲル又は複合体の胃残留経時変化を例示する図であ る。小さな乾燥超多孔質ヒドロゲル(A)は、胃の中で急速に膨張する(B)。 それは機械的又は酵素による分解又はそれらの両方により胃の中でゆっくり分解 し(C)、最終的に胃から排出される(D)。膨潤した超多孔質ヒドロゲル又は 超多孔質ヒドロゲル複合体は、その大きな粒径のため胃の中に留まる。胃の収縮 (B−1→B−3)はゲルを排出することができず、それは胃の本体へ跳ね返さ れ(B−4及びB−5)、この経過が繰り返えされる。 第6A図及び第6B図は、犬に投与した後、27時間(A)及び32時間(B )でとった超多孔質ヒドロゲルのX線写真である。犬は最初の6時間餌を食 べさせた状態になっており、その後で断食状態にしてあった。超多孔質ヒドロゲ ルは、三つのヒドロゲルペレット標識(#1〜3)により示されているように、 少なくとも27時間胃の中に元のままで残留していた。32時間後、一つの標識 (#1)は腸へ排出されたが、他の二つの標識(#2〜3)は、依然として胃の 中に存在していた。 〔本発明の詳細な説明〕 本発明のヒドロゲル複合体を形成する方法は、次の工程からなる。少なくとも 一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤、及び速い水吸収性 材料(崩壊剤)の粒子を一緒にしてその混合物を形成する。次に、その混合物を 重合条件にかけてヒドロゲル複合体を形成する。 本発明の超多孔質ヒドロゲル(SPH)複合体を形成する方法は、前記ヒドロ ゲル複合体成分の外に、発泡剤を混合物中に一緒にすることを含む。SPH複合 体が希望される場合には、いつでも混合物の重合と発泡を同時に行うのが好まし い。 少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤、及び 崩壊剤粒子を一緒にして第一混合物を形成した後、この混合物を発泡剤と一緒に するのが好ましい。 本発明で用いるのに好ましいエチレン系不飽和単量体は、(メタ)アクリル酸 、(メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル 酸のエステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸の N−アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N −ビニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体(例えば、N− n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド)、メタクリル アミド、メタクリルアミド誘導体(例えば、N−シクロプロピルメタクリルアミ ド)等、及びそれらの混合物から選択される。 特に好ましい単量体には、アクリルアミド(AM)、N−イソプロピルアクリ ルアミド(NIPAM)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、N−ビニルピロリジノン (VP)、アクリル酸(AA)、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパ ンスルホン酸(AMPS)、3−スルホプロピルアクリレート、カリウム塩(S PAK)、硫酸メチル2−(アクリロイルオキシ)エチルトリメチル−アンモニ ウム(ATMS)、それらの無機塩、及びそれらの混合物が含まれる。 本発明で用いられる多重オレフィン系架橋剤は、少なくとも二つのビニル基を 有する単量体又は重合体である。好ましい架橋剤には、BIS、エチレングリコ ールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアルデヒ ド、エピクロルヒドリン、及び1,2−ジオール構造体を含む架橋剤(例えば、 N,N’−ジアリル酒石酸ジアミド)及び官能性化ペプチド及び蛋白質(例えば 、ビニル基で変性されたアルブミン)を含む分解可能な架橋剤が含まれる。 本発明で用いられる崩壊剤の粒子は、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロ ース、架橋澱粉グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉 、架橋硫酸デキストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナ トリウム、架橋ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラ チン、架橋アルブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、 架橋ポリ(アクリル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アス パラギン酸)、架橋ポリリシンのような、架橋した天然及び合成高分子電解質か ら選択される。また、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン 、架橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セル ロース、粉末セルロース、セルロース繊維、架橋澱粉のような、架橋天然親水性 重合体も用いることができる。粒子形態の上記重合体の非架橋型のもの及び毛細 管力により吸引性を与える多孔質の無機材料も用いることができる。 架橋剤対単量体の比は、0.01:100〜10:100の範囲にあるのが好 ましい。崩壊剤対重合体の比は、1:100〜100:100の範囲にあるのが 好ましい。 重合は、例えば、UVランプを用いて光化学的に開始することもでき、或は重 合及び発泡条件にかける前に混合物と化学的開始剤とを一緒にすることにより化 学的に開始することもできる。 一般に、泡安定化剤は、単量体、架橋剤及び崩壊剤の混合物と、それらを重合 及び発泡条件にかける前に一緒にするのが好ましい。 外部ガス源から気泡を導入することにより、またここで述べるようにして、種 種の発泡方法を用いることができる。しかし、単量体、架橋剤及び崩壊剤の混合 物中に溶解又は分散させた発泡剤により発泡を行わせるのが好ましい。特に好ま しい発泡剤は、アクリル酸のような酸と混合した炭酸水素ナトリウム、NaHC O3であり、NaHCO3の分解を開始してCO2の気泡を発生させる。 ここで言及する適当な重合及び発泡条件には、周囲圧力及び5〜90℃の範囲 の温度、一層好ましくは周囲温度が含まれる。適当な重合及び発泡を行わせるた めの時間は、20秒から60分の範囲にあるのが便利である。 本発明の超多孔質ヒドロゲル複合体は、典型的には10μm〜3,000μm の範囲、一層好ましくは50μm〜1,000μmの範囲、最も好ましくは10 0μm〜600μmの範囲の平均気孔孔径を有する。 本発明の超多孔質ヒドロゲル及びその複合体は、無数の大きな気孔を内部に有 する新しい種類のヒドロゲルであると言える。超多孔質ヒドロゲルは無数の気孔 を有するが、従来のヒドロゲルは、走査電子顕微鏡(SEM)で検査してもマト リックス全体に亙る気孔は示していない。超多孔質ヒドロゲル中の気孔の典型的 な大きさは、100μmより大きく、通常数百μmの範囲にあり、mmの範囲に までなることがある。超多孔質ヒドロゲル内部の気孔の殆どは、連続して開口チ ャンネル系を形成している。気孔の大きさ及び数は、架橋重合中の表面活性剤及 びガス形成剤の種類及び量を調節することにより制御することができる。乾燥し た後でさえも、超多孔質ヒドロゲルの気孔は互いに連続して毛細管状チャンネル を形成したままになっている。そのため、乾燥した超多孔質ヒドロゲルは、水と 接触すると極めて速く膨潤することができ、それらは非常に大きな粒径まで膨潤 することができる。 超多孔質ヒドロゲルは、マイクロポーラス及びマクロポーラスヒドロゲルと比 較して、明確に異なった性質を有することに注意すべきである。第一に、超多孔 質ヒドロゲル内の気孔の大きさは、10μm位の小さなものから1mmより大き なものまでの範囲にすることができ、それはマイクロポーラス又はマクロポーラ スヒドロゲルの気孔よりも遥かに大きい。第二に、比較的小さな割合の空の空間 を含む従来のマイクロポーラス又はマクロポーラスヒドロゲルとは対照的に、超 多孔質ヒドロゲルは出発単量体混合物の体積の数百%より多くの気体細胞を容易 に保有することができる。第三に、超多孔質ヒドロゲル中の気孔は、乾燥した後 でも連続したままであり、そのため乾燥ヒドロゲルを極めて速く膨潤させること ができる。 多孔質ヒドロゲルは、気泡の存在下で製造することができる。例えば、発泡剤 により発生した気泡の周りに単量体を重合するか、又は水溶性重合鎖を架橋する ことができる。発泡技術は、ポリウレタン、ゴム及びポリ塩化ビニル(PVC) のような材料を用いてプラスチック発泡体を製造するのに広く用いられている。 発泡方法の重要な成分は「発泡剤」(blowing agent又はfoaming agent)であり、 それは重合体マトリックス内に細胞状構造を形成することができる物質又は物質 の組合せとして定義されている。発泡剤は、圧力を解放すると膨張する窒素及び 二酸化炭素のような物理的薬剤、及び分解又は反応してガスを形成する、例えば 、NaHCO3、Na2CO3、及びCaCO3のような化学的薬剤として分類され ている。 I.超多孔質ヒドロゲルの製造 最近、「超多孔質ヒドロゲル」を製造するのに発泡法が用いられている[パー ク(Park)H.その他、1994A;パークH.その他、1994B]。超多孔質 ヒドロゲルを製造するのに用いられる発泡法のため、それらは「ヒドロゲル発泡 体」とも呼ばれている。発泡法により超多孔質ヒドロゲルを合成する場合、発泡 及び重合は同時に行われなければならず、そのため発泡及び重合のタイミングを 調節することが重要である。上で述べた研究では、炭酸ナトリウム及び炭酸水素 ナトリウムのような無機炭酸塩が発泡剤として用いられた。 本発明者は、発泡技術を用いて、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリル酸ナト リウム)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプ ロピルメタクリレート)、ポリ(3−スルホプロピルアクリレート、カリウム塩 )、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、ポリ (硫酸メチル{2−(アクリロイルオキシ)エチル}トリメチルアンモニウム) 、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルピロリジノ ン)(PVP)、変性スクロース、及びゼラチンの超多孔質ヒドロゲルを製造す るのに成功している。勿論、この方法により多くの他の超多孔質ヒドロゲルを製 造することもできる。発泡法により製造された超多孔質ヒドロゲルの気孔孔径は 、通常100μmより大きく、それはmm範囲に容易に達することがある。通常 、気孔は肉眼で見える程大きい。 上で述べたように、超多孔質ヒドロゲルは、気泡の存在下で単量体を架橋重合 することにより製造する。従って、超多孔質ヒドロゲルの合成は、単量体、架橋 剤、及び化学的開始剤のようにヒドロゲルを製造するための通常の成分の外に、 発泡剤及び表面活性剤も必要とする。発泡剤は気泡を発生し、表面活性剤は膜・ 空気界面張力を低下し、膜粘度を増大することにより発生した泡を安定化する[ ハートレイ(Hartley)F.D.その他、1968]。 超多孔質ヒドロゲルを製造するのに二つの工程が含まれている:重合及び発泡 である。均質な超多孔質ヒドロゲルを製造するためには、これら二つの過程がほ ぼ同時に起きなければならない。従って、二つの過程のタイミングの調節が必須 である。重合体網状組織中に気泡を永久的に捕らえるためには、泡が安定化した 時にゲル化が起きなければならない。発泡過程は比較的短く、泡を数分より長く 安定化することは難しいので、発泡の開始後、例えば、NaHCO3を単量体混 合物へ添加した後、数秒以内にゲル化を開始させなければならない。 単量体(種類及び濃度)。開始剤(種類及び濃度)、温度、及び溶媒を注意深 く選択することにより、速いゲル化を達成することができる。典型的には、水溶 性アクリレート、メタクリレート、及びアクリルアミドが非常に速くゲル化する 。従って、これらの単量体から超多孔質ヒドロゲルを製造するのが好ましい。更 に、大きな単量体濃度、適切な種類の開始剤、大きな開始剤濃度、高い温度、及 び良好な溶媒は、全て重合速度を増大する。 化学的又は機械的などのような発泡方法によっても気泡を形成することができ る。現在の研究では、NaHCO3が発泡剤として選択される。なぜなら、化学 薬品の熱分解、機械的泡立て、低沸点液体の揮発、化学反応、圧力解放による溶 解ガスの膨張、微小球の重合体本体への配合、ガス充填ビーズの加熱による膨張 のように他の方法によっては与えることのできない(下で述べるような)独特な 利点を持つからである[クレムプナー(Klempner)D.その他、1991]。発泡 剤の使用量により、超多孔質ヒドロゲルの気孔孔径及び気孔率が調節される。 超多孔質ヒドロゲルの大量生産のためには、化学的発泡法よりも一つ以上の噴 霧器により機械的に発泡する方が一層よい選択になるであろう。なぜなら、重合 中に発生した熱は急速には消失しないので、数分以内に重合を完了させることは 望ましくないからである。例えば、比較的少量の開始剤を用いてゲル化時間を( 例えば、10分より長く)遅延させることができる。機械的発泡はどの期間のど の時点ででも開始することができるので、発泡過程を希望の時間に開始させ、必 要に応じて発泡体の高さを維持することができる。超多孔質ヒドロゲルの大量生 産で機械的発泡により正確なタイミング調節を行うことができる。 A.水溶液中での超多孔質ヒドロゲルの製造 特に別に指示しない限り、全ての単量体及び化学物質はアルドリッヒ・ケミカ ル社(Aldrich Chemical Co.,Inc.)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から得 られたものである。超多孔質ヒドロゲルは、アクリル酸(AA)、アクリルアミ ド(AM)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)(イーストマン・ コダック・ケミカル社)、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、ビ ニルピロリドン(VP)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、3− スルホプロピルアクリレート(カリウム塩、SPAK)、2−アクリルアミド− 2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)、及び硫酸メチル{2−(ア クリロイルオキシ)エチル}−トリメチルアンモニウム(ATMS)のように種 種の単量体から合成された。速いゲル化を確実に行わせるため、水溶液中の単量 体の濃度は殆どの場合10%より大きかった。この研究で用いた選択された単量 体の分子構造を表1に示す。 表1.超多孔質ヒドロゲルを製造するために用いたビニル単量体 過硫酸アンモニウム(APS)とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレン ジアミン(TEMED)〔バイオ・ラド(Bio-Rad);CA、リッチモンド〕のレ ドックス対を開始剤として用いるのが好ましいが、N,N’−メチレンビスアク リルアミド(BIS)は架橋剤として用いる。架橋剤の量は、単量体の0.01 %(w/w)〜10%(w/w)に等しい。超多孔質ヒドロゲル製造の殆どで、 架橋剤濃度は単量体の約1%(w/w)に等しい。架橋剤濃度が余りにも高いと 、膨潤した超多孔質ヒドロゲルを一層脆くし、膨潤比を低下する結果になる。一 方、架橋剤濃度が余りにも低いと、超多孔質ヒドロゲルを一層柔らかく、壊れ易 くする。開始剤濃度は重合速度に著しい影響を与える。典型的にはAPS及びT EMEDの濃度は単量体の約2%(w/w)である。通常、NaHCO3の添加 後、数分以内にゲル化が始まる。 超多孔質ヒドロゲルを製造するためには、酸(アクリル酸、HCl、クエン酸 、又は酢酸)の存在下で発泡剤としてNaHCO3〔マリンクロット(Mallinckro dt)KY、パリ〕を用いる。なぜなら、NaHCO3・酸系は、他の発泡法に勝る 利点を示すからである。それは安全で、安く、使用し易い。一層重要なことは、 それにより重合工程中、気泡形成のタイミング及び導入したガスの量を調節する ことができるからである。第一に、単量体、架橋剤、酸、表面活性剤及び開始剤 を混合する。次にNaHCO3を添加して気泡を発生する。泡の大きさは放出さ れた気泡の量によって決定され、その量は、今度は酸及びNaHCO3の量によ って決定される。 第1図に示したように、超多孔質ヒドロゲルの製造には二つの工程が含まれて いる。実線A−B−Cは重合過程を表し、点線D−E−Fは発泡過程を表す。開 始剤としてAPS/TEMEDを用いた場合、重合速度はpH依存性になる。開 始剤のための最適pHは7〜8である。このpH範囲で、開始剤添加後、重合は 迅速に進行し、通常1〜2分後にゲル化が始まる。もし発泡の開始が余りにも遅 いと、溶液は良好な混合のためには粘稠になり過ぎ、それが不均質な多孔質ヒド ロゲルを与える結果になる。 均質な超多孔質ヒドロゲルを製造するためには、発泡剤を添加する時を、非常 に狭い粘度範囲に亙って注意深く制御しなければならない。通常、このタイミン グの調節は難しい。しかし、酸とNaHCO3を発泡剤として用いた場合、それ らはタイミング調節を非常にやり易くする特別なトリガー(trigger)系を与える 。 重合開始時(点A)で、NaHCO3を除く全ての重合成分を混合する。酸の 存在はpHを酸性レベル(pH5〜6)へ低下する。従って、TEMEDを触媒 とする遊離ラジカル発生が阻止される。なぜなら、TEMEDはこのpHではプ ロトン化するからである。この結果、非常に遅い重合(A→B)になる。点Dで は、NaHCO3を添加し、それが酸と反応し、発泡過程を開始する(D→E) 。その間に、溶液のpHはNaHCO3の中性化効果により、中性レベルより高 いpH(即ち、pH7〜8)へ上昇する。このpHではTEMED(遊離塩基型 )が、過硫酸アンモニウムからの遊離ラジカル発生に対し触媒作用を及ぼし、加 速した重合を開始させる[ゴールドン(Gordon)A.H.、1971]。 ゲル化は迅速に進行し(B→C)、点Cで完結する。ここでNaHCO3が重 合のためのトリガーとして働き、発泡及び重合が平行して進行する。従って、特 別なタイミング調節は不必要である。EからFまで、泡安定化剤の存在下で泡は その最大の大きさで留まっている。点Fの後、発泡は沈静化する(もしゲル化が 起きないならば)。良好な超多孔質ヒドロゲルを製造するためには、泡がその最 大の大きさに維持されている時にゲル化を開始すべきである。換言すれば、点C は、点EとFとの間にあるべきである。従って、本発明の方法では、ゲル化が開 始するまで泡が安定化されているように、NaHCO3を添加した後、1〜2分 でゲル化を行わせるのが典型的である。最終的pHが中性より確実に高くなるよ うに、過剰の量のNaHCO3を用い、酸の量によって発泡体積を調節するよう にすべきである。 一般に、重合体過程は遅く、最大発泡期間(E→F)は短い。超多孔質ヒドロ ゲルの合成で用いるのに好ましい単量体は、アクリレート及びそれらの誘導体で ある。なぜなら、それらは比較的速い重合速度を有するからである。この研究で 用いたAPS/TEMED系は、数分以内でそれら単量体のゲル化を開始した。 ゲル化過程中、最大発泡を長くするため、種々の泡安定化剤を用いるのが好まし い。 ゲル化工程が開始されるまで泡を安定化することができるのが良好な泡安定化 剤と言うべきである。30種類以上の異なった表面活性剤を調べた。例えば、ト リトン(Triton)(登録商標名)表面活性剤、トウィーン(Tween)及びスパン(Span )表面活性剤、プルロニック(Pluronic)(登録商標名)表面活性剤〔ポリ(エチ レンオキシド)・ポリ(プロピレンオキシド)・ポリ(エチレンオキシド)三ブ ロック共重合体〕(BASF)、シルウェット(Silwet)(登録商標名)表面活性 剤〔OSiスペシャルティーズ社(OSi Specialties Inc.)〕、硫酸ドデシルナト リウム〔バイオ・ラド・ラボラトリーズ(Bio-Rad Laboratories)〕、アルブミン 〔シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Co.)〕、及びゼラチンなどである。これ らの中でプルロニックF127(PF127)が、超多孔質ヒドロゲルの製造で 用いた親水性単量体の殆どに対し、最良の泡安定化性を示した。PFI27は、 最も長い時間に亙って泡を維持した。NIPAM又はHPMAのような比較的疎 水性の単量体に対しては、PF127単独では良好な泡安定化効果を与えなかっ た。しかし、PF127、プルロニックP105(PP105)、及びシルウェ ット7605(SL7605)の組合せが、満足すべき泡安定化効果を与えた。 SL7605は、ポリアルキレンオキシド変性ポリジメチルシロキサン表面活性 剤である。表面活性剤が余りにも少な過ぎると充分な泡安定化効果を与えること ができないが、或るレベルよりも過剰にしても、その表面活性剤が一層よい泡安 定化効果を与える結果にはならないことが観察されている。全溶液の0.5%( w/v)の表面活性剤濃度が適切であることが判明している。 蛋白質はビニル基を持たず、従って、それらの重合は化学的開始剤によっては 触媒作用を与えることができない。しかし、蛋白質は遊離アミン基を有し、それ らはグルタルアルデヒドによって架橋することができる。従って、超多孔質蛋白 質ヒドロゲルは、依然として発泡法によって製造することができる。超多孔質ゼ ラチンヒドロゲルを一例として製造した(実施例14)。 B.有機溶媒中での超多孔質ヒドロゲルの製造 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)及び変性スクロース単量 体のあるもの[チェン(Chen)J.、1997]のような比較的疎水性の単量体は 、水溶液に溶解しない。従って、それらの超多孔質ヒドロゲルを製造するために は有機溶媒を使用する必要がある。ジメチルスルホキシド(DMSO)〔フィッ シ ャ・サイエンティフィック(Fisher Scientific)〕を用いて、変性スクロース単 量体から超多孔質ヒドロゲルを製造することができ、イソプロパノールを用いて PHPMA超多孔質ヒドロゲルを製造することができる。適当な溶媒は、単量体 、架橋剤、発泡剤、泡安定化剤、及び開始剤の溶解度に順応すべきである。BI S架橋剤はイソプロパノールとDMSOの両方に可溶性である。DMSO中では 、NaHCO3は、アクリル酸、酢酸、HCl、又はクエン酸と混合しても気泡 を発生しない。しかし、強有機酸であるp−トルエンスルホン酸と混合した場合 には、NaHCO3はDMSO又はイソプロパノール中で良好な発泡剤になる。 上で述べたように、PF127は水溶液中の親水性単量体の殆どに対し優れた 泡安定化剤である。比較的疎水性の単量体の場合、或は有機溶媒中では、PF1 27単独は良好な泡安定化効果を与えなかった。しかし、PF127、PP10 5、及びSL7605の適当な組合せは満足すべき泡安定化効果を与える。実施 例15で論ずるように、APS/TEMED系は、開始剤として用いられた。し かし、異なった分解速度及び有機溶媒中で異なった溶解度を有する一連のアゾ開 始剤〔ワコ・ケミカル社(Wako Chemical Co.)〕は、有機溶媒中での疎水性超多 孔質ヒドロゲルの製造に対しAPS/TEMEDよりも良い開始剤になることが 判明している。 疎水性超多孔質ヒドロゲルの全てが、予想通りの顕著な水中膨潤を示す訳では ない。それらは、相互に侵入した網状組織を製造することにより、親水性超多孔 質ヒドロゲルの機械的強度を改良するのに最もよく適している。共重合体を製造 するために、超多孔質ヒドロゲルを合成する前に、疎水性単量体を親水性単量体 と混合することもできる。次の実施例は本発明を例示しているが、本発明を限定 するものではない。 〔実施例〕 例1. ポリアクリルアミド(PAM)超多孔質ヒドロゲル 試験管(外径20mm×長さ150mm)に次の成分を順次入れた:1000 μlの50%AM;200μlの2.5%BIS;460μlの蒸留脱イオン水 (DDW):100μlの10%プルロニック(登録商標)F127;25μl のAA;40μlの20%APS;及び40μlの20%TEMED。各成分を 添加する毎に試験管を振って溶液を混合した。最後に90mgのNaHCO3粉 末を添加し、へらを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し、気泡が均 一に分布するようにした。NaHCO3を添加して1〜2分以内にゲル化が開始 した。 例2. ポリ(アクリル酸ナトリウム−co−アクリル酸)超多孔質ヒドロゲ 最終pHを6にするためアクリル酸をNaOH溶液で部分的に中和することに より、単量体溶液を調製し、最終単量体溶液は、アクリル酸とアクリル酸塩の合 計6Mに相当していた。 試験管(外径20mm×長さ150mm)に次の成分を順次入れた:1000 μlの単量体溶液;200μlの2.5%BIS;460μlの蒸留水;100 μlの10%プルロニック(登録商標)F127;25μlのAA;40μlの 20%APS;及び40μlの20%TEMED。各成分を添加する毎に試験管 を振って溶液を混合した。最後に90mgのNaHCO3を添加し、全溶液をへ らを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し、気泡が均一に分布するよ うにした。ゲル化は1〜2分以内に開始した。 例3. ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)(PHEMA)超多孔 質ヒドロゲル ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)は、例1及び2で用いたアクリ レート単量体よりも重合速度が遅いので、重合速度を大きくするため一層高い温 度を(63℃)を用いた。 試験管(直径13mm×長さ100mm)に700μlのHEMA;100μ lの2.5%BIS、及び100μlの10%プルロニックF127を入れ、全 溶液を63℃に暖めた。この溶液に50μlの20%APS及び50μlの20 %TEMEDを添加した。温度を63℃に80秒間維持した後、80mgのNa HCO3を添加し、へらを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し、気 泡が均一に分布するようにした。ゲル化は、NaHCO3を添加して1〜2分以 内に開始した。 この配合では、酸は添加しなかった。単量体混合物が63℃で80秒間反応し た後、NaHCO3を添加すると気泡が発生した。早くNaHCO3を添加しても 気泡は発生しなかった。その理由は明らかではない。可能な一つの理由は、重合 熱によってNaHCO3が分解することにより気泡が発生したと言うことである 。NaHCO3の添加が遅過ぎると、溶液の粘度が良好な混合を行うのに高過ぎ るようになった。その結果気孔率の低い不均質な超多孔質ヒドロゲルになった。 ゲル化が開始した後NaHCO3を添加すると、泡は全く発生しなかった。 例4. ポリ(3−スルホプロピルアクリレート、カリウム塩)(PSPAK )超多孔質ヒドロゲル 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:1000 μlの30%のSPAK;40μlの2.5%BIS;50μlの10%プルロ ニックF127;25μlのAA;20μlの20%APS;及び20μlの2 0%TEMED。各成分を添加する毎に試験管を振って溶液を混合した。最後に 90mgのNaHCO3を添加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹 拌し、発泡を促進し、気泡が均一に分布するようにした。PSPAKは強陰イオ ン性重合体(高分子電解質)であり、酸性pH中でさえも帯電している。 例5. ポリ{硫酸メチル2−(アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアン モニウム}(PATMS)超多孔質ヒドロゲル 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:1000 μlの30%ATMS;40μlの2.5%BIS;50μlの10%プルロニ ックF127;25μlのAA;20μlの20%APS;及び20μlの20 %TEMED。各成分を添加する毎に試験管を振って溶液を混合した。最後に9 0mgのNaHCO3を添加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹拌 し、発泡を促進し、気泡が均一に分布するようにした。 例6. ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸) (PAMPS)超多孔質ヒドロゲル 最終pHを5にするためNaOH溶液でAMPSを部分的に中和することによ り単量体溶液を調製し、最終単量体溶液は30%(w/w)であった。 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:1000 μlの部分的に中和した単量体溶液;40μlの2.5%BIS;50μlの1 0%プルロニックF127;25μlのAA:20μlの20%APS;及び2 0μlの20%TEMED。各成分を添加する毎に試験管を振って溶液を混合し た。最後に90mgのNaHCO3を添加し、溶液をへらを用いて5〜10秒間 激しく撹拌し、発泡を促進し、気泡が均一に分布するようにした。 例7. ポリ(N−ビニルピロリジノン)(PVP)超多孔質ヒドロゲル 1−ビニル−2−ピロリジノン(VP)の重合速度はアクリレート又はメタク リレート単量体の重合速度よりも遅い。APS/TEMED開始剤は60℃で数 時間経ってもVP単量体の重合を開始するのに効果的ではなかった。しかし、V 545〔日本のワコ・ピュア・ケミカル・インダストリーズ社(Wako Pure Chemi cal Industries,Ltd.から入手した水溶性アゾ開始剤〕が、水溶液中、60℃で 1分以内でVP単量体の重合を開始した。超多孔質ヒドロゲルの製造には速いゲ ル化が必要なので、PVP超多孔質ヒドロゲルの製造でV545を開始剤として 用いた。 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:500μ lのVP;200μlの2.5%BIS;100plの水;50μlの10%プ ルロニックF127;及び20μlのAA。各成分を添加する毎に試験管を振っ て溶液を混合した。85℃の水浴で2分間暖めた後、新たに作った10%V54 5水溶液50μlを添加し、再び混合した。直ちに20mgのNaHCO3を添 加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、気泡を均一に分布させ た。溶液を85℃で5分間維持した。 85℃で、VPの重合は非常に速く進行し、V545を添加した後、1分以内 でゲル化が進行した。例1〜6で用いたレドックスAPS/TEMED開始剤と は異なって、この配合物中のラジカル発生はV545の熱分解に基づくものであ った。従って、重合はpH依存過程ではない。酸/NaHCO3によって与えら れるトリガー系はこの配合では存在しなかったので、PVP超多孔質ヒドロゲル を製造するのに一層正確なタイミング調節が必要であった。V545を添加した 直後にNaHCO3を添加するのがよかった。V545により開始された重合は pH依存性ではないので、酸性単量体から(中和を用いずに)直接超多孔質ヒド ロゲルを製造するためにそれを用いることができた。例8. ポリ(アクリル酸)(PAA)超多孔質ヒドロゲル 例2では、酸性単量体であるアクリル酸から超多孔質ヒドロゲルを製造するた め、アクリル酸を最初に中和しなければならなかった。さもないと単量体溶液の pHが余りにも低くなり過ぎ、そのため開始剤としてAPS/TEMEDを用い た場合に、重合速度が余りにも低くなり過ぎる。しかし、V545は酸性条件で も重合を開始することができるので、中和工程を用いずに、PAA超多孔質ヒド ロゲルを製造することができる。 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:500μ lのAA;200μlの2.5%BIS;500μlの水;100μlの10% プルロニックF127。各成分を添加する毎に試験管を振って溶液を混合した。 85℃の水浴で2分間暖めた後、100μlの10%V545を添加し、再び混 合した。V545を添加した後、15秒以内に15mgのNaHCO3を添加し 、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、気泡を均一に分布させた。 溶液を室温で5分間維持した。 例9. ポリ(アクリル酸−co−アクリルアミド)(ポリ(AA−co−A M))超多孔質ヒドロゲル 13mlのAA、9.6gのAM、5.81mlの2.5%BIS、約6gの NaOH(最終pHを約5.1に調節するため)、及び最終体積を100mlに する水を添加することにより単量体混合物を調製した。 超多孔質ヒドロゲルを、プラスチック試験管(直径17mm×長さ100mm )中で、次のようにして製造した。1.5mlの単量体、100μlの10%P F127、50μlの20%APS、50μlの20%TEMED、及び水(最 終体積を2mlにする量)を混合した。各成分を添加する毎に試験管を振って溶 液を混合した。最後に120mgのNaHCO3を添加し、全溶液をへらを用い て10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し、気泡が均一に分散するようにした。次 に超多孔質ヒドロゲルを室温で10分間硬化した。この製造での最終単量体濃度 は約17.4%(w/v)、BIS濃度は全単量体の0.3モル%であった。ゲ ル化直後の試験管(外径17mm)中での発泡体の高さは6.5cm〜7cmの 範囲にあった。例10. ポリ(AM−co−SPAK)−(Ac−Di−Sol(登録商標 ))超多孔質ヒドロゲル複合体 ガラス試験管(外径22mm、内径19mm、高さ175mm)中でポリ(A M−co−SPAK)超多孔質ヒドロゲルを製造した。試験管に次の成分を順次 入れた:1,200μlの50%アクリルアミド(AM);900μlの50% 3−スルホプロピルアクリレートカリウム塩(SPAK);450μlの2.5 %BIS;90μlの10%プルロニックF127;30μlの50%(v/v )アクリル酸;45μlの20%過硫酸アンモニウム。各成分を添加する毎に試 験管を振って溶液を混合した。次に270mgのAc−Di−ゾル粉末を混合物 に添加し、へらを用いて撹拌し、それらを混合した。この後で、45μlの20 %TEMEDを混合物に添加し、試験管を再び振ってそれを混合した。最後に1 00mgのNaHCO3粉末を添加し、混合物を直ちにへらを用いて10秒間激 しく撹拌した。超多孔質ヒドロゲルを室温で10分間硬化した。次にその超多孔 質ヒドロゲルを2枚のへらを用いて試験管から(挟んで)取り出し、400ml の疑似胃液(SGF、USPに基づきpH1.2)の入った1リットルビーカー 中で24時間洗浄した。この工程は酸性化と呼ばれている。この後で超多孔質ヒ ドロゲルを室温で5日間乾燥した。 例10で用いた酸の全量は、他の例で用いた量と比べて非常に少なく、従って 発生した気泡の全量も僅かであった。充分連続し、均一に分布した細胞間毛細管 状チャンネル組織(速い膨潤のために必須である)を有する超多孔質ヒドロゲル にするのが望ましいので、製造中、限定された量の気泡が充分保持される必要が ある。Ac−Di−ゾルの泡安定化効果を調べるため、例10に基づいて4種類 の超多孔質ヒドロゲルを製造した:(A)プルロニックF127を用いない;( B)Ac−Di−ゾルを用いない;(C)プルロニックF127とAc−Di− ゾルの両方を使用する;(D)Ac−Di−Sol(登録商標)を用いないが、 2倍のアクリル酸(AA)(即ち、30μlの代わりに60μlの50%AA) を使用する。試料(C)だけが大きな膨潤速度及び良好な機械的強度を持ち、相 互に連続した気孔が存在することを示していた。SEM写真は、試料(C)中の 相互に連続した気孔を示している。この研究は、少量の発泡剤を用いた場合には いつでも超多孔質ヒドロゲル中に相互連続したチャンネルを作るためには、Ac −Di−Sol(登録商標)が重要であることを明確に示している。 例11. ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド−co−アクリルアミド) (ポリ(NIPAM−co−AM))超多孔質ヒドロゲル 3種類のポリ(NIPAM−co−AM)超多孔質ヒドロゲルを合成した。こ れらの超多孔質ヒドロゲルのNIPAM対AMのモル比は、9:1、8:2、及 び7:3であり、それらの超多孔質ヒドロゲルを、便宜上夫々N90、N80、 及びN70として標識を付けた。それらの超多孔質ヒドロゲルはガラス試験管( 直径20mm×長さ150mm)で製造した。全単量体濃度は1.34M、全溶 液は1.66mlであった。BIS架橋剤対全単量体の比は1モル%であった。 単量体、架橋剤(3.43mgのBIS)、泡安定化剤、6NのHCl(50 μl)、及び開始剤(APS及びTEMEDの各々、10mg)を試験管中に順 次添加し、混合した。最後にNaHCO3(60mg)を添加し、混合物をへら を用いて激しく撹拌し、発泡を促進し、気泡が均一に分布するようにした。 一つの例では、PF127(10mg)及びシルウェット7605(SL76 05)(3mg)を泡安定化剤として使用した。SL7605は、最初にジメチ ルスルホキシド中に溶解し、10%溶液を作った。その試料ではPF127か又 はSL7605の唯一種類の表面活性剤を用いた場合には、泡は、均一なヒドロ ゲル発泡体を形成するのに充分な程長く持続しなかった。しかし、他の試料では 、PF127単独で、比較的多量のAMによる親水性の増大により泡を全く充分 に安定化するので、僅か10mgのPF127を泡安定化剤として用いた。 例12. ポリ(AA−co−AM)−(Ac−Di−Sol(登録商標)) 超多孔質ヒドロゲル複合体 Ac−Di−ゾルを含有する超多孔質ヒドロゲルを、例9の配合物にAc−D i−ゾルを添加することにより製造した。TEMEDを添加する前に、50〜2 00mgのAc−Di−ゾル粉末を溶液に添加し、混合物をへらを用いて撹拌し 、Ac−Di−ゾルを均一に分布した。Ac−Di−ゾルは溶液中で膨潤し、溶 液を粘稠にした。TEMED及びNaHCO3を添加した後、混合物をへらを用 いて10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し、Ac−Di−ゾル及び気泡を均一に 分 布させた。 例13. PAM−プリモジェル(Primojel)(登録商標名)超多孔質ヒドロゲ ル複合体 プリモジェル含有超多孔質ヒドロゲルを製造するために、ガラス試験管(外径 20mm×長さ150mm)に次の成分を順次入れた:600μlの50%AM ;120μlの2.5%BIS;100mgのプリモジェル;240μlの10 %プルロニックF127;700μlのDDW;100μlの6NのHCl;7 0μlの20%APS;及び70μlの20%TEMED。各成分を添加した後 、へらを用いて試験管を撹拌し、溶液を混合した。最後に100mgのNaHC O3を添加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹拌し、発泡を促進し 、気泡を均一に分布させた。 例14. ゼラチン超多孔質ヒドロゲル 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を入れた:1mlの10 %ゼラチン;50μlの15%MgCl2;20μlの50%(v/v)AA。 混合物を85℃に暖めた後、40μlの6%グルタルアルデヒド、及び15mg のNaHCO3を含有する懸濁物を添加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間 激しく撹拌し、85℃で10分間放置した。 ゼラチン超多孔質ヒドロゲルを製造するために、グルタルアルデヒドを架橋剤 として用いた。MgCl2は重合のための触媒である。10%より高いゼラチン 濃度は推奨できない。なぜなら、粘度が高くなり過ぎ、よい混合を行うことがで きなくなるからである。室温では架橋反応が遅過ぎるので、架橋反応を促進する ため85℃を用いた。この配合物ではゼラチン自身が表面活性剤として働くので 、表面活性剤は不必要であった。NaHCO3(15mg)を先ず15μlの水 と混合し、懸濁物を形成した後、それを溶液へ添加した。これは、懸濁状態のN aHCO3の方が、乾燥状態のNaHCO3よりも溶液に一層速く混合することが できるからである。アクリレート単量体から作られた超多孔質ヒドロゲルとは異 なって、ゼラチン発泡体は、それを硬化した後崩壊した。例15.ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)(PHPMA)超多 孔質ヒドロゲル 試験管(外径13mm×長さ100mm)に次の成分を順次入れた:500μ lのHPMA;200μlの10%BIS(DMSO中);90μlの10%シ ルウェットL7605(DMSO中);及び30μlの5%プルロニックP10 5(DMSO中)。各成分を添加した後、試験管を振って溶液を混合した。80 ℃の水浴中で暖めた後、180μlの10%APS(水中)及び90μlの10 %TEMED(水中)を添加し、再び混合した。80℃で30秒の後、30mg のNaHCO3を添加し、全溶液をへらを用いて5〜10秒間激しく撹拌した。 上記配合物では、500μlのHPMAを、イソプロパノールの中に入れた50 %HPMA500μlで置き換えることができる。 上の実験で酸は添加しなかった。単量体混合物が80℃で30秒になった後、 NaHCO3を添加した時、気泡が発生した。30秒前にNaHCO3を添加して も気泡は発生しなかった。この理由は明らかではないが、一つの可能な理由は、 重合熱によるNaHCO3の分解により気泡が発生したと言うことである。二種 類の泡安定化剤の組合せが重要である。なぜなら、それらのいずれでも単独では 良好な泡安定化効果を与えなったからである。 例16. 表面にムチン被覆を有する超多孔質ヒドロゲル 多くの用途で有用な超多孔質ヒドロゲルの別の重要な性質は、表面の滑らがさ である。超多孔質ヒドロゲルの表面をムチン(シグマ・ケミカル社、豚の胃から の粗製物、型II)で変性し、表面の滑らかさを向上させた。 例10で製造した超多孔質ヒドロゲル(ポリ(AM−co−SPAK)超多孔 質ヒドロゲル)を酸性化し、乾燥した。粗い側(即ち、合成中、ガラス試験管に 面していなかった側)を剃刀刃を用いてトリミングし、粗い表面を除去した。次 に綿棒を用いて超多孔質ヒドロゲルを10%ムチン溶液(シグマ・ケミカル社、 型II、粗製物)で被覆した。被覆した超多孔質ヒドロゲルを130℃の炉で40 分間加熱した。被覆及び加熱工程を更に2回繰り返した。100〜160℃でア ルブミンエマルジョンを加熱して、架橋されたアルブミン微小球を作った[アー シェディー(Arshady)R.、1990]。高温で蛋白質は架橋された網状組織を 形成する。ムチンは超多孔質ヒドロゲルの表面で130℃で架橋して滑らかな表 面特性を与えた。その被覆した超多孔質ヒドロゲルを疑似胃液(SGF)中で2 日より長く洗浄した後でも、それらの滑らかさは維持されていた。一方、ムチン 被覆超多孔質ヒドロゲルを加熱せずに、室温で乾燥すると、滑らかさは1時間し か持たなかった。なぜなら、表面ムチンが架橋せず、SGF中に溶解したからで ある。 II.超多孔質ヒドロゲルの膨潤性 A. 超多孔質ヒドロゲルの速い膨潤 ゲルの膨潤速度[タナカT.その他1979]に従い、膨潤特性時間(τ)は 、次のように、ゲルの特性長さ(L)の平方に比例し、溶媒中のゲル網状組織の 拡散係数(D)に逆比例する: τ=L2/D 球状ヒドロゲルの特性長さは半径であり、ヒドロゲルシートの場合には厚さで ある。ヒドロゲル網状組織の拡散係数は10-7cm2/秒の程度である[カブラ B.G.その他、1994;タナカT.その他、1979]。10-7cm2/秒 の拡散係数を有する1mm厚さのゲル板は、50%の平衡膨潤に達するまで1時 間以上かかり、90%の平衡に達するまで6時間より長くかかる[ゲールケ(Gh rke)S.H.その他、1993]。これは余りにも遅過ぎ、それらゲルを赤ん 坊のおむつの超吸収材のような実際的用途で用いることができない。膨潤の速い 超吸収性重合体(SAP)を製造するために、1mm未満の粒径の粉末状ゲルが 一般に工業的に用いられている。ゲルの粒径に対する制約は、SAPの有用な用 途を制限し、一層大きな粒径のSAPが極めて望ましいことは確かである[ナッ ク(Knack)I.その他、1991]。 乾燥超多孔質ヒドロゲルの水溶液中での全膨潤時間は、二つの因子によって決 定される:t1及びt2。t1は、水が超多孔質ヒドロゲルの気孔の全ての表面に 到達する時間である。それは超多孔質ヒドロゲルの毛細管作用の効果性によって 決定される。t2は重合体マトリックスの実際の膨潤時間である。それは細胞壁 及び支柱の厚さによって決定される。超多孔質ヒドロゲルの細胞壁及び支柱の厚 さは非常に薄く、1μm未満から数十μmの範囲にあるので、それらは非常に短 い膨潤特性時間を有する。超多孔質ヒドロゲルの場合、t2は超薄膜ヒドロゲル のそれに匹敵する。毛細管作用は、主に毛細管状チャンネルの有効性及びチ ャンネルの濡れ性によって決定される。開口細胞間チャンネル及び良好な表面濡 れ性を維持することにより、良好な毛細管作用を維持する(即ち、t1を減少す る)種々の方法が試みられてきた。 B.密度・膨潤比測定 例9で述べたように、単量体として部分的に中和したアクリル酸(AA)及び アクリルアミド(AM)を用いた。NaOHによるAAの中和度は70%〜10 0%であった。AA対AMのモル比は、5:4であった。架橋剤としてBISを 用い、その濃度は全単量体の0.3モル%であった。これらの数値は、おむつ工 業で用いられている一つの式に従って選択された[タケダH.その他、1985 ]。この製造で、最終的単量体濃度は約17.4%(W/V)であり、BIS濃 度は全単量体の0.3モル%であった。 超多孔質ヒドロゲルを製造した後、それらを異なった方法で処理した。これら の方法の超多孔質ヒドロゲルの密度、膨潤比、及び膨潤時間に対する影響を研究 した。更に、超多孔質ヒドロゲルの膨潤性に対する異なった添加剤の影響を調べ た。これらのデーターを表2に与える。 乾燥した超多孔質ヒドロゲルの密度(d)は、d=Wd/Vd(式中、Wdは乾 燥超多孔質ヒドロゲルの重量であり、Vdは超多孔質ヒドロゲルの体積である) により計算した。乾燥超多孔質ヒドロゲルの幾つかは、乾燥後それらの円柱状形 態を失ったので、それらの体積の直接の測定は困難であった。Vdは、溶媒置換 法により決定した。簡単に述べると、ピンセットを用いてメスシリンダー中のヘ キサンの表面より下へ乾燥超多孔質ヒドロゲルを押し沈め、次に手早くヘキサン から取り出した。取り出す前、及び取り出した後のメスシリンダーの体積変化の 読みを、乾燥超多孔質ヒドロゲルの体積であるとした。この方法の精度は、規則 的な形をした超多孔質ヒドロゲルの直径及び長さを定規を用いて測定したのとほ ぼ同じであった。ヘキサンを用いたのは、それが非常に疎水性であるため超多孔 質ヒドロゲルが膨潤せず、その溶媒を吸収しないからである。 膨潤研究のために、膨潤媒体として脱イオン蒸留水(DDW)を用いた。各超 多孔質ヒドロゲルを、直径が高さの約2倍である円盤状に切断した(例えば、表 2中の試料#4は、0.8cmの直径及び0.4cmの高さを有し、50mg〜 65mgの範囲の重量を持っていた)。膨潤した後では、超多孔質ヒドロゲルは 余りにも脆過ぎて手で取り扱うことができなかったので、膨潤比Qは、篩法によ り決定した。 膨潤比、Qは、次のように定義する。 Q=(Ws−Wd)/Wd 式中、Wsは膨潤超多孔質ヒドロゲルの重量であり、Wdは乾燥超多孔質ヒドロゲ ルの重量である。超多孔質ヒドロゲルを篩秤量ボートに入れた。超多孔質ヒドロ ゲルの入った篩秤量ボートを、蒸留脱イオン水(DDW)中に浸漬し、超多孔質 ヒドロゲルを平衡になるまで膨潤させた。Qを測定するため、ボートを取り出し てその篩から遊離水を滴らせ、紙タオルを用いて篩の下の過剰の水を除去した。 次に全重量からボートの重量を差し引くことにより、膨潤超多孔質ヒドロゲルの 重量を測定した。この方法では、脆い超多孔質ヒドロゲルを直接手で取り扱う必 要はなかった。 膨潤時間は、膨潤媒体、DDW中に入れた時、超多孔質ヒドロゲルが平衡膨潤 状態に達するまでの時間である。 C.非多孔質ヒドロゲルと超多孔質ヒドロゲルとの比較 PF127を添加せず、NaHCO3を添加したことを除き、超多孔質ヒドロ ゲルを製造するために用いたのと同じ配合により非多孔質ヒドロゲル(表2中の 試料#1)を製造した。試料#2は、例9に記載した配合に基づいて製造した。 重合後、超多孔質ヒドロゲルをへらを用いて試験管から取り出し、55℃の炉中 で1日乾燥した。試料#3では、取り出した超多孔質ヒドロゲルをDDW中で平 衡になるまで膨潤させ、DDW中で数回洗浄した。次に洗浄した超多孔質ヒドロ ゲルを55℃の炉中で1日乾燥した。この工程により、超多孔質ヒドロゲル中に 残留する泡安定化剤PF127のような水溶性成分を除去した。そのような水溶 性成分が存在しないことは、純水の表面張力まで増大した表面張力により、乾燥 中の超多孔質ヒドロゲルの崩壊程度に影響を与えるものと予測される。 多孔質構造であるため、試料#2及び#3は、夫々0.76及び0.80g/ cm3の密度を持っており、それらは非多孔質ゲルの密度(1.30g/cm3) より小さかった。試料#2及び#3は、非多孔質ヒドロゲルの膨潤比 (Q=173)よりも大きな膨潤比(夫々、Q=328及び307)も示してい た。この場合も、それは超多孔質ヒドロゲルの多孔質構造によるものである。開 口気孔中に水が保持されたため、全水吸収率は超多孔質ヒドロゲルの場合の方が 大きかった。試料#2及び#3は、非多孔質ヒドロゲル(720分)よりも遥か に速く(夫々、31分及び51分で)膨潤した。試料#3は試料#2よりも、恐 らく試料#2と#3との濡れ性の差により、一層長い膨潤時間を持っていた。試 料#2は洗浄してなかったので、PF127のような水溶性成分が超多孔質ヒド ロゲルの表面上に残留していた。これらの成分が濡れ性を変化させ、そのため試 料#2が試料#3よりも速く膨潤したのかも知れない。 試料#2及び#3の超多孔質ヒドロゲルは、従来の非多孔質ヒドロゲルよりも 遥かに速く膨潤するが、それらの膨潤時間は依然として予想よりも遥かに遅い。 これらの超多孔質ヒドロゲルの膨潤に対する時間律速段階は、水浸透段階(即ち 、t1)であることが判明している。水が超多孔質ヒドロゲルの中心に到達まで 、殆ど全ての膨潤時間が費やされている。水が超多孔質ヒドロゲルの中心に到達 した後、それらは迅速にそれらの平衡粒径まで膨潤する。このことは、超多孔質 ヒドロゲルではt2は非常に短いが、t1は非常に長いことを意味する。全膨潤時 間を減少させるため、t1は短くなければならない。従って、毛細管作用を改良 することにより水浸透を促進させる方法に向けてその後の研究が行われた。 D.超多孔質ヒドロゲルの膨潤及び弾力性に対するエタノール脱水又は凍結 乾燥の影響 試料#2は、平衡膨潤まで30分より長い時間がかかっている。このむしろ遅 い膨潤は、乾燥工程に原因がある。合成された超多孔質ヒドロゲルは、単量体混 合物中に存在していた水を含んでいる〔単量体濃度17.4%(w/v)〕。乾 燥工程中、個々の重合体鎖は、水の大きな表面張力(室温で72ダイン/cm) により一緒にされており、この作用が気孔の幾つかを閉じている。その結果、発 泡体は一層小さく一層緻密な片(密度0.76g/cm3)に収縮する。毛細管 状チャンネルの多くは閉じているか又は部分的に閉ざされていて、「閉塞端」構 造を形成している。従って、水と接触しても毛細管作用は期待出来ない。空気乾 燥工程に伴われるこの問題を解決するため、エタノール脱水が良い方法であるこ とが判明した。 表2の試料#4では、合成した超多孔質ヒドロゲルを無水エタノールを用いて 脱水した。超多孔質ヒドロゲルを試験管中で合成した後、その試験管に5〜10 mlの無水エタノールを添加して超多孔質ヒドロゲルを脱水した。最初の脱水工 程(その間に幾らかの水がエタノールにより置換された)後、超多孔質ヒドロゲ ルを取り出し、50mlの無水エタノールの入った皿の中で更に数回脱水して全 ての水をエタノールにより確実に置換した。脱水工程中に、柔らかく可撓性であ った超多孔質ヒドロゲルは堅く脆くなった。脱水が完了した後、その脱水超多孔 質ヒドロゲル中の過剰のエタノールを紙タオルを用いて流出させることにより除 去した。次に超多孔質ヒドロゲルを55℃の炉中で1日乾燥した。試料#5の場 合、合成した超多孔質ヒドロゲルを先ずDDW中で平衡になるまで膨潤させ、然 る後、無水エタノールを用いて脱水した。 DDW中で予め膨潤せずにエタノール乾燥した超多孔質ヒドロゲル(試料#4 )は、0.26g/cm3の密度を持ち、それは試料#2の密度(0.76g/ cm3)よりも遥かに小さい。このことは、エタノール脱水した超多孔質ヒドロ ゲルが遥かに大きな気孔率を有することを意味している。試料#4の膨潤比は、 試料#2のそれと同様であり、脱水が水吸収性を変化させなかったことを示して いる。しかし、膨潤時間は試料#4では大きく減少した(試料#2の31分に対 し試料#4では4.8分)。 エタノール脱水した超多孔質ヒドロゲルの速い膨潤の原因になる主な因子は、 毛細管状チャンネルが保持されていることである。エタノールは重合体に対する 溶媒ではないので、脱水工程中、水をエタノールで置き換えると、その結果重合 体鎖がエタノールから析出し、それらの可撓性を失う。これが、脱水後に超多孔 質ヒドロゲルが堅くなる理由である。重合体鎖は自由に動くことができないので 、脱水超多孔質ヒドロゲルを55℃の炉で乾燥すると、それらはエタノールの表 面張力が小さいため一緒になることができない。従って、超多孔質ヒドロゲルは 崩壊せず、それにより、乾燥工程後も毛細管状チャンネルが保持される。エタノ ールは低い表面張力を有し(室温で水が72ダイン/cmであるのに対し、22 ダイン/cm)、それは重合体網状組織を崩壊させる駆動力が一層小さいことを 意 味する。脱水工程について、エタノールのみならず、アセトン、メタノール、及 びイソプロパノール等のような他の慣用的有機溶媒も用いることができる。 エタノールにより脱水された超多孔質ヒドロゲルは、エタノール脱水を行わな いものよりも大きな気孔孔径及び低い密度を有する。SEM写真は、試料#4の 気孔の数及び孔径が試料#2のものよりも遥かに大きいことを示している。試料 #4の気孔も相互に連続して毛細管状チャンネルを形成し、その結果水が容易に 超多孔質ヒドロゲルの中心まで浸透することができる。同様な構造上の差が、エ タノール脱水を用いて製造したスクロース超多孔質ヒドロゲルと、エタノール脱 水を用いずに製造したものとでも見出すことができる。 試料#5では、超多孔質ヒドロゲルをDDW中で膨潤し、然る後、エタノール で脱水した。試料#5の超多孔質ヒドロゲルは0.13g/cm3の密度を有し 、それは試料#4の0.26g/cm3よりも更に小さい。このことは、試料# 5では超多孔質ヒドロゲルが脱水前に充分に膨潤していた、即ち、重合体鎖が充 分に緩和していたからである。この状態の下での脱水は、一層大きな体積を持つ 超多孔質ヒドロゲルを与える結果になる。試料#5の密度が一層低いことは、そ れらが更に一層よい毛細管組織を有することを示唆している。このことは、試料 #5の膨潤時間(4.1分)が試料#4(4.5分)よりも僅かに速い原因にな っている。 フェノール発泡体のようなプラスチック発泡体では、気孔の最も一般的な形態 は直径が数百μmである。これらの大きな気孔(マクロセルと呼ばれている)の 外に、それらマクロセルの壁に約1μの直径を有する第二の気孔(マイクロセル と呼ばれている)が存在する[シュトフ(Shutov)F.A.、1991]。マイク ロセルは本発明の超多孔質ヒドロゲルでも見出されている。マイクロセルはSE Mで測定して0.1〜5μの粒径を有する。マイクロセルは、超多孔質ヒドロゲ ルの主要な気孔よりも2〜3桁小さい。 超多孔質ヒドロゲル試料は、全てて冷凍乾燥した。冷凍乾燥した超多孔質ヒド ロゲルは、以前には観察されていなかった独特の性質を示している。冷凍乾燥し た超多孔質ヒドロゲルの膨潤特性(即ち、膨潤比及び膨潤時間)は、エタノール 脱水超多孔質ヒドロゲル試料と比較して改良されている(即ち、それらは一層大 きな粒径へ一層速く膨潤する)。冷凍乾燥した超多孔質ヒドロゲルの最も独特な 性質は、それらの弾力性である。空気乾燥又はエタノールの乾燥とは異なって、 冷凍乾燥は、極めて可撓性の固体マトリックスを与える結果になる。従って、冷 凍乾燥超多孔質ヒドロゲルは、破壊することなく圧縮、延伸され、或はどのよう な形にでも変化させることができる。この乾燥超多孔質ヒドロゲルの弾力性は、 乾燥した試料を更に処理するため手で取扱う際に最も重要な性質になる。例えば 、経口投与に用いるため、乾燥超多孔質ヒドロゲルをゼラチンカプセル中に圧搾 して嵌め込む場合、それらの可撓性が大きいため、それを破壊することなく容易 に行うことができる。 E.超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に対する湿潤剤の影響 相互に連続した毛細管状チャンネルが単に存在するだけでは良好な毛細管作用 を与えるには不充分である。超多孔質ヒドロゲルの表面が良好な濡れ性も持って いなければならない。表2の試料#4及び#5の両方共、良好な毛細管状チャン ネルを有するが、水の浸透には依然として4分より長い時間がかかっている。こ の主な理由は、超多孔質ヒドロゲルの表面が良好な濡れ性を持っていなかったこ とにある。表面濡れ性は、主に重合体の種類及び性質、表面粗さ、及び膨潤媒体 によって決定される。微視的規規模での表面粗さを制御するのは容易ではなく、 最も有用な媒体が水であるので、超多孔質ヒドロゲルの表面特性は異なった湿潤 剤を用いることによって変化する。 湿潤剤は表面濡れ性を変化する。米国特許第5,149,335号明細書に記 載されているように、ポリアクリレートヒドロゲル粒子の膨潤速度を増大するた め、ボラノール(Voranol)(登録商標名)(ダウ・ケミカル社により製造されたポリ オール)を湿潤剤として用いることができる。試料#6は、1%のボラノール240 -800 (登録商標名)〔ボラノールに付けた数字はヒドロキシ数(hydroxy number) 及び分子量に関する]を含有するエタノールで超多孔質ヒドロゲルを脱水するこ とにより作った。表2に示したように、ボラノールで処理した試料#6は、試料 #4のものと同様な密度及び膨潤比を持っていた。しかし、試料#6の膨潤時間 (t=2.8分)の方が、試料#4(t=4.8分)よりも速かった。このこと は、湿潤剤が一層よい表面濡れ性を与えることにより膨潤時 間を短くできたことを示している。他の湿潤剤により膨潤時間を更に一層短くす ることも可能である。 F.超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に対する水分含有量の影響 表2の試料#7及び#8は、夫々試料#2及び#4を湿潤することにより製造 した。乾燥した超多孔質ヒドロゲルを、支持体上に置き、それを少量の水が底に ある蓋付き容器中に入れた。この装置は湿った室を構成する。試料#7は、試料 #2をその湿った室中に室温で24時間入れることにより作った。超多孔質ヒド ロゲルはその最初の水分重量の126±11%を吸収した。試料#8は、湿った 室中に試料#4を室温で12時間入れることにより作った。それは、その最初の 水分重量の81±4%を吸収した。水分吸収量は、湿潤させる長さ及び温度によ って制御された。 膨潤比は湿潤後変化しなかった。四つの試料(試料#2、4、7、8)は、全 てDDW中で同様な膨潤比を示していた(表2)。しかし、湿潤させると膨潤時 間が著しく減少した。この処理の後、試料#7の膨潤時間は31分(試料#2) から僅か7分に減少し、一方試料#8の膨潤時間は4.8分(試料#4)から僅 か37秒に減少した。前に述べたように、水の浸透は超多孔質ヒドロゲルの膨潤 にとって時間律速段階である。湿潤後の膨潤時間の減少は、超多孔質ヒドロゲル の表面濡れ性が改良されたためであると考えられる。 湿潤後の表面濡れ性の変化は、ヒドロゲルの両親媒性によって起こされる。水 和した状態の重合体鎖は、大きな移動度を有する。超多孔質ヒドロゲルを乾燥す ると、空気・重合体界面にある重合体鎖はその配向を変化し且つ(又は)自由エ ネルギーを減少するように形態を変化させ、その結果、比較的疎水性の側の鎖又 は主鎖が空気の方へ向くようになる。これが表面特性を比較的親水性から比較的 疎水性のものへ変化させることになる。湿潤処理中、この過程が逆になる。重合 体鎖は再びそれらの配向及び(又は)形態を変化し、表面特性が比較的親水性に なる[ホリー(Holly)F.J.その他、1976;ラトナー(Ratner)B.D.そ の他、1986]。この変化が試料#7及び#8の濡れ性の向上を起こしている 。 G.超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に対する超崩壊剤の影響 超多孔質ヒドロゲルのエタノール脱水は、膨潤時間を著しく減少する。しかし 、 この方法は脱水を完了させるまでにエタノールを繰り返し使用する必要がある。 一層簡単な方法を見出す研究で、超多孔質ヒドロゲル中に「超崩壊剤(superdis integrant)」を配合することが試みられた。 Ac−Di−ゾル、プリモジェル、エクスプロタブ(Explotab)(登録商標名) 、及びクロスポビドン(Crospovidone)(登録商標名)のような超崩壊剤は、錠剤 及びカプセルに、それらの速い崩壊を促進するために広く用いられてきている。 崩壊の機構は、崩壊剤の膨潤、吸引、及び変形に基づいている[カニッヒ(Kanig )J.L.その他、1984]。圧縮錠剤を水溶液の中に入れると、水が急速に 吸収され、崩壊剤の膨潤により錠剤が迅速に破壊される。 上で述べたように、空気乾燥した超多孔質ヒドロゲルは、その相互連続した毛 細管状チャンネルを失う(表2中の試料#2)。しかし、配合した超崩壊剤が存 在すると、それら潰れた超多孔質ヒドロゲル中の「閉塞端」構造が、それら配合 超崩壊剤の膨潤により膨張し、潰れたチャンネルが開いて毛細管作用を回復する ことができる。 1.架橋したナトリウムカルボキシメチルセルロース(Ac−Di−ゾル )の影響 Ac−Di−ゾル〔FMCコーポレーション(FMC Corporation)〕は、架橋し たナトリウムカルボキシメチルセルロースである。乾燥状態では、それは10〜 20μmの直径及び100〜200μmの長さを有する堅い繊維として存在する 。表2中の試料#9〜12中に配合するために、TEMEDを添加する前に、A c−Di−ゾルを種々の量(50mg〜200mg)で単量体溶液に添加した。 へらを用いて溶液を撹拌し、Ac−Di−ゾルを均一に分布させ、粘稠な混合物 を形成した。NaHCO3を添加した後、撹拌して更にAc−Di−ゾルを混合 し、NaHCO3の添加による重合が開始された後、粘度が急速に増大し、Ac −Di−ゾルの管底への沈降は無視できる程であった。重合が完了した後、超多 孔質ヒドロゲルを55℃の炉中で1日乾燥した。 表2中の試料#9、#10、#11、及び#12は、夫々0.48、0.39 、0.33、及び0.28g/cm3の密度を持っていた。Ac−Di−ゾルの 含有量を増大すると、合成した超多孔質ヒドロゲルの密度が低下した。Ac−D i −ゾルを単量体溶液と混合すると、それが膨潤し、単量体(AM及びAA)と架 橋剤(BIS)がセルロース網状組織中に吸収された。重合が完了した後、Ac −Di−ゾル粒子のセルロース網状組織と、架橋ポリ(AA−co−AM)網状 組織とが相互に侵入した重合体網状組織(IPN)を形成する。このIPNの形 成はAc−Di−ゾル粒子に限定されており、従って、局部的IPN(又はAc −Di−ゾル粒子)が、合成された超多孔質ヒドロゲルの架橋剤として基本的に 機能を果たす。乾燥工程中、堅いAc−Di−ゾル繊維が網状組織構造を維持し 、その結果、超多孔質ヒドロゲルの収縮は少なくなる。Ac−Di−ゾル含有量 の大きな超多孔質ヒドロゲルは、一層大きな気孔率を有し、一層良好な毛細管状 チャンネルを有する。 しかし、Ac−Di−ゾルを添加すると、超多孔質ヒドロゲルの膨潤比を低下 する。試料#2、9、10、11、及び12の膨潤比は、夫々328、294、 192、120、及び91であった。その減少は局部化したIPNによる架橋の 増大によるものである。一方、Ac−Di−ゾルを添加すると、膨潤時間が劇的 に減少した。試料#2、9、10、11、及び12の膨潤時間は、夫々31分、 8.5分、1.2分、35秒、及び22秒であった。 膨潤速度を増大するAc−Di−ゾルの機能は二つある。第一はそれが毛細管 状チャンネルを維持するのを助けることである。これは、Ac−Di−ゾルを配 合した超多孔質ヒドロゲルの密度が一層低いことから明らかである。しかし、試 料#4、#5、及び#6と比較すると、試料#12は一層大きな密度を有するが 、膨潤時間は短くなっている。このことは、維持された毛細管状チャンネルがそ の速い膨潤の唯一の理由ではないことを示唆している。Ac−Di−ゾルの別の 働きはその親水性にあると考えられる。Ac−Di−ゾルは大きな濡れ性を有し 、0°の接触格を示す[ギッシンガー(Gissinger)D.その他、1980]。従 って、Ac−Di−ゾルを配合すると、超多孔質ヒドロゲルの表面が一層親水性 になり、一層よい濡れ性を持つようになる。 エタノール脱水法と比較して、超崩壊剤の添加は簡単であり、費用がかからな い。更に、それは別の利点を有する。Ac−Di−ゾルを添加した後、単量体溶 液は粘稠になる。このことは発泡体の製造に都合がよい。なぜなら、粘度が大き いと、泡が一層長く安定化されるからである。 2.架橋澱粉グリコール酸ナトリウム(プリモジェル)の影響 超多孔質ヒドロゲルの膨潤時間に対するプリモジェルの影響も研究した。プリ モジェルは架橋した澱粉グリコール酸ナトリウムである。 プリモジェル含有超多孔質ヒドロゲルは、例13に基づいて製造した。合成後 、超多孔質ヒドロゲルを55℃の炉中で乾燥した。比較のため、プリモジェルを 含まない対照超多孔質ヒドロゲルも製造した。それらを合成後55℃の炉中で乾 燥するか、又はエタノールで脱水した後、炉乾燥した。これら三つのグループの 超多孔質ヒドロゲルの膨潤時間をDDW中で試験した。プリモジェルを含まず、 エタノール脱水を行わない超多孔質ヒドロゲルの膨潤時間は8.5分であった。 プリモジェルを含まないが、エタノール脱水を行なった超多孔質ヒドロゲルの膨 潤時間は1.4分であった。100mgのプリモジェルを含むが、エタノール脱 水を行わない超多孔質ヒドロゲルの膨潤時間は僅か0.6分であった。この研究 は、プリモジェルも超多孔質ヒドロゲルの膨潤時間を著しく減少することができ ることを示している。 Ac−Di−ゾル及びプリモジェルの外に、エクスプロタブ及びクロスポビド ンのような他の錠剤崩壊剤も同様な錠剤崩壊機構を与える。Ac−Di−ゾルと 同様、プリモジェル及びエクスプロタブは非常に親水性であり、0°の接触格を 示す[ギッシンガーD.その他、1980]。それらも超多孔質ヒドロゲルの膨 潤を促進する能力を有すると予想される。 H.超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に対する架橋密度の影響 膨潤特性に対する架橋密度の影響を研究するため、異なった量の架橋剤を含有 する超多孔質ヒドロゲルを製造した。表2の試料#2、#13、及び#14の架 橋剤(BIS)の含有量は、夫々単量体含有量の0.3モル%、0.6モル%、 及び0.9モル%であった。 表2は、架橋剤濃度の増大が超多孔質ヒドロゲルの密度を低下することを示し ている(試料#2、#13、及び#14に対し、夫々0.76、0.45、及び 0.38g/cm3)。配合する架橋剤の量を多くすると、膨潤比も低下するこ とは驚くに当たらない。使用する架橋の量を多くすると、膨潤時間も著しく減少 することに注意することは重要である(試料#2、#13及び#14に対し、夫 夫31分、13.4分、及び3.1分)。試料#13及び#14の膨潤が速いこ とは、SEMによって観察されたそれらの構造に基づいて説明できる。架橋密度 が大きい程、重合体網状組織は一層堅くなる。従って、乾燥工程中、超多孔質ヒ ドロゲルの収縮は少なく、毛細管状チャンネルは閉塞されにくくなる。相互に連 続した毛細管状チャンネルが試料#14では観察されているが、試料#2ではこ れらのチャンネルの多くは閉塞されていた。 I.超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に影響を与える他の因子 重合体の種類が超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に大きな影響を与えることがあ る。同じ多孔質構造を有する超多孔質ヒドロゲルについて、一層よい濡れ性を有 するものは一層速く膨潤する。ヒドロゲルの水濡れ性を決定する主な因子は、界 面の重合体網状組織の化学的構造である[ホリーF.J.その他、1976]。 グリシジルアクリレート変性スクロース単量体から合成した超多孔質ヒドロゲル は、エタノール脱水により処理した後、平衡まで0.3分未満で膨潤した[ツェ ーン(Cehn)J.、1997]が、同じ方法により製造した同様な粒径の超多孔質 ヒドロゲル(試料#4)は、平衡に達するまで4.8分かかった。この差は、一 つには重合体の濡れ性の相違に起因する。 気孔率も超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度に影響を与えることがある。超多孔質 ヒドロゲルの気孔率は、主に添加した発泡剤の量によって決定される。気孔率の 大きな超多孔質ヒドロゲル程、チャンネルがブロックされにくくなる。更に、使 用する発泡剤の量を多くすると、超多孔質ヒドロゲルの細胞壁は薄くなり、それ が特性時間t2を短くする結果になる。酸の量を多くして製造した超多孔質ヒド ロゲルは、酸の量を少なくして製造したものよりも速い膨潤時間を有する。 発泡重合体の濡れ性は、スパン(Span)(登録商標名)20溶液又はCaCl2 溶液で洗浄することにより改良することができることが示唆されている[デスマ レ(DesMarais)T.A.その他、1994]。この研究では、超多孔質ヒドロゲ ルを同じ方法によって処理した。しかし、そのような処理は超多孔質ヒドロゲル の膨潤速度になんら改良を与える結果にはならなかった。 III. 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の機械的性質 超多孔質ヒドロゲルの機械的強度が大きいことが多くの用途にとって重要であ る。従来のヒドロゲルと同様、超多孔質ヒドロゲルの機械的強度が、ヒドロゲル 及び超多孔質ヒドロゲルの他の機能的性質の有用性を兼ね備えるようにするため には低くなることが極めて屡々ある。ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲルの重要 な用途の一つは、経口薬物調節送達システムの開発にある。長期間の(24時間 より長い)経口薬物送達のための台座としてヒドロゲルが用いられてきた。充分 に膨潤したヒドロゲルの大きな粒径及び滑らかな表面により、それらは長期間の 経口薬物送達のための胃内残留器として用いられ、成功を収めてきた[シャラビ ー(Shalaby)W.S.W.その他、1992A;シャラビーW.S.W.その他 、1992B]。ヒドロゲルを基にした胃内残留器を用いる制約の一つは、乾燥 したヒドロゲルの膨潤が余りにも遅く、犬に投与した乾燥ヒドロゲルの全てが、 希望の大きさまで充分に膨潤する前に胃の中へあけられてしまうことである。従 来のヒドロゲルの膨潤が遅い問題を解決するため、上で述べたように超多孔質ヒ ドロゲルを合成した。超多孔質ヒドロゲルは大きさとは無関係に非常に速く膨潤 するが、充分に膨潤した超多孔質ヒドロゲルの機械的強度が低かった。従って、 種種の超多孔質ヒドロゲル複合体を、充分に膨潤した超多孔質ヒドロゲルの機械 的強度を向上するように製造した。上に記載した種々の超多孔質ヒドロゲルの膨 潤速度についての研究中、Ac−Di−ゾル又はプリモジェルを含む超多孔質ヒ ドロゲルの或る試料が、平衡膨潤後でさえも大きな機械的強度を維持することが 観察された。このことから、我々は超多孔質ヒドロゲル「複合体」、即ち崩壊剤 を用いて製造した超多孔質ヒドロゲルの機械的性質を更に研究することになった 。酸性化のような工程変数と同様、架橋剤の量、崩壊剤の量、可塑剤の種類及び 量、単量体の種類、発泡剤の量のような配合変数が、全て超多孔質ヒドロゲルの 機械的性質に影響を与える。 A.機械的性質の試験方法 ベンチ・コンパレーター(bench comparator)〔マサチューセッツ州ウォルサム のB.C.アメス社(Ames Co.)〕を用いて超多孔質ヒドロゲルの機械的性質を試 験した。疑似胃液(SGF)中で膨潤した超多孔質ヒドロゲルを、マイクロメー ターケージに接続したベンチ・コンパレーターの下方タッチ(touch)下に長手方 向に置いた。その超多孔質ヒドロゲルをラブジャック(lab jack)により支えた。 ベンチ・コンパレーターの上方タッチに重りを加え、その量を増大して行った。 圧力下の超多孔質ヒドロゲルの膨潤高さをゲージにより読取った。超多孔質ヒド ロゲルに適用した圧力は、重りの重量及び下方タッチの接触面積から計算した。 二つのパラメーター、100cmの水圧下及び最終的圧縮圧力(UCP)下での 膨潤高さを決定し、超多孔質ヒドロゲルの機械的性質を特徴付けた。UCPは、 超多孔質ヒドロゲルに亀裂が入り始める点まで、適用する重りの重量を増大する ことにより決定した。その点での圧力をUCPとして定義する。 B.超多孔質ヒドロゲルの機械的性質に与えるAc−Di−ゾルの影響 超多孔質ヒドロゲルの性質を改良するために、超多孔質ヒドロゲル中にAc− Di−ゾルのような崩壊剤を存在させることが必須である。上で述べたように、 Ac−Di−ゾルは、超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度及び機械的性質の両方を著 しく改良する。別の研究では、Ac−Di−ゾルは、従来の非多孔質ヒドロゲル の機械的強度を著しく増大することも見出されている。超多孔質ヒドロゲルの機 械的強度に対するAc−Di−ゾルの影響を、一層詳細に調べた。 異なった量(0〜300mg)のAc−Di−ゾルを含有する超多孔質ヒドロ ゲルを、これら超多孔質ヒドロゲルを酸性化しなかった点を除き、即ち、それら を疑似胃液で処理しなかったことを除き、ポリ(AM−co−SPAK)(例1 0参照)に基づいて製造した。これらの超多孔質ヒドロゲルの機械的性質を、そ れらをSGF中で平衡の大きさ迄膨潤させた後、ベンチ・コンパレーターで調べ た。 Ac−Di−ゾルを配合すると、100cmの水圧が存在する中で、超多孔質 ヒドロゲルの膨潤粒径は1.8cmから1.2cmへ僅かに減少した。一方、そ れは150cm未満から約250cmの水圧まで超多孔質ヒドロゲルのUCP値 (第2図のo)をかなり増大する。このことは、機械的強度のむしろ劇的な増大 である。Ac−Di−ゾルを添加すると、超多孔質ヒドロゲルの有効架橋密度を 増大すると考えられる。Ac−Di−ゾルは、超多孔質ヒドロゲルの充填剤とし ての機能も果たすと考えられる。物理的もつれによる有効架橋密度の増大は、B ISのような他の慣用的架橋剤による架橋密度の増大とは異なっている。Ac− Di−ゾルの濃度が余りにも高過ぎると、単量体溶液の粘度が高くなり過ぎ、そ のため全ての成分をよく混合するのが難しくなる。270mgまでならばAc− Di−ゾルを添加しても、良好な混合が達成されている。 Ac−Di−ゾル繊維を単量体溶液に混合すると、それらは膨潤して単量体溶 液を吸収する。重合を開始すると、Ac−Di−ゾル繊維内部の単量体が主要単 量体溶液と共に重合してAc−Di−ゾル繊維の周りに局部的に相互に侵入した 重合体網状組織(IPN)が形成される。Ac−Di−ゾル繊維は、一体的単位 として超多孔質ヒドロゲルマトリックスに化学的に結合する。この構造により超 多孔質ヒドロゲルの全機械的強度を著しく増大することができる。重合体網状組 織を有するAc−Di−ゾル繊維の物理的もつれは、SEMによっても確かめら れている(第3図)。 C.超多孔質ヒドロゲルの機械的性質に対する単量体の種類の影響 超多孔質ヒドロゲルの製造で用いる単量体の種類は、超多孔質ヒドロゲルの機 械的性質に著しい影響を与える。唯一の単量体としてアクリルアミド(AM)を 用いると、超多孔質ヒドロゲルは大きな膨潤体積を示さず、良好な機械的強度も 示さない。SPAKを単独で用いると、超多孔質ヒドロゲルは大きな粒径へ膨潤 するが、強くない。AMとAAを共重合すると、超多孔質ヒドロゲルはSGF中 で非常に大きく膨潤することはなく、100cmの水圧下で非常に小さな粒径へ 変形する。しかし、AMとSPAKを共重合すると、超多孔質ヒドロゲルは良好 な膨潤を示し、良好な機械的性質も示す。 D.超多孔質ヒドロゲルの機械的性質に対する酸性化の影響 超多孔質ヒドロゲルの機械的強度を改良するため、合成超多孔質ヒドロゲルの 種々の後処理を試みた。超多孔質ヒドロゲルを例10のように製造した後、それ らをSGF(pH1.2)中で24時間洗浄した。次にそれらを60℃の炉中で 乾燥するか、又は室温で空気乾燥した。乾燥した超多孔質ヒドロゲルをSGF中 で膨潤させ、それらの機械的性質をベンチ・コンパレーターを用いて試験した。 三つの異なった後処理を行なった超多孔質ヒドロゲルを試験した:(A)SG F中での洗浄を行わない超多孔質ヒドロゲル;(B)SGF中で洗浄し、次に6 0℃で24時間炉乾燥した超多孔質ヒドロゲル;及び(C)SGF中で洗浄し、 次に室温で5日間空気乾燥した超多孔質ヒドロゲル。洗浄工程は陰イオンSO3 - 基をSO3H基へ部分的に酸性化し、それは超多孔質ヒドロゲルの性質を実質的 に変化する。三つの試料A、B、及びCのUCP値は、夫々189、284、及 び368cmの水圧であった。超多孔質ヒドロゲルの酸性化は、酸性化しない超 多孔質ヒドロゲルよりもそれらを遥かに強くする。更に、室温で乾燥した酸性化 超多孔質ヒドロゲルのUCPは、60℃の炉で乾燥したものよりも更に高い。酸 性化は、超多孔質ヒドロゲルの機械的性質に著しい改良を与えたことは明らかで ある。 IV. ヒドロゲル複合体の機械的性質 高度に膨潤したヒドロゲルは、通常弱い機械的強度を有し、そのような性質の ため、さもなければ有用なヒドロゲルの用途を狭くしている。従って、大きな膨 潤比を維持しながら機械的性質を改良することは、慣用的ヒドロゲルの場合でさ えも極めて望ましいことである。Ac−Di−ゾル繊維が超多孔質ヒドロゲルの 機械的強度を増大することが見出されているので、慣用的ヒドロゲルの機械的強 度に与えるAc−Di−ゾル繊維の影響を調べた。慣用的ヒドロゲル複合体を製 造するのにAc−Di−ゾル繊維を用いた場合、機械的強度の増大は、超多孔質 ヒドロゲルの場合よりも遥かに顕著でさえあることが見出されている。 A.ヒドロゲル複合体の合成 プラスチック試験管(17mm×100mm)中に、Ac−Di−ゾル、AM 、BIS、APS、及び蒸留水を順次入れて、最終体積を5mlにした。Ac− Di−ゾルの量は、表3に列挙したように変化させた。最終的AM濃度は10% (w/v)、BIS(架橋剤)の濃度は単量体の0.46モル%であった。AP Sの濃度は単量体、AMの4%(w/w)であった。次に溶液を撹拌して全ての 成分を完全に混合した。次にTEMEDを単量体の4%(w/w)の濃度で添加 し、溶液を激しく15秒間撹拌して更に混合した。TEMEDを添加した後、3 0〜60秒以内にゲル化が始まった。製造されたヒドロゲルを室温で24時間硬 化し、次に蒸留水中で4日間洗浄した。クロスポビドンXLを含有するポリアク リルアミド(PAM)ヒドロゲルも同様なやり方で合成した(表3)。乾燥ヒド ロゲル中のAc−Di−ゾル及びクロスポビドンXLの含有量を、添加量に基づ いて計算した。対照として、崩壊剤を含まないが、種々の量の架橋剤を含むPA Mヒドロゲルを合成した。最終的単量体濃度は全ての試料について10%(w/ v)であり、BISの濃度は単量体の0.46モル%〜1.84モル%で変化さ せた。 B.ヒドロゲル複合体の特徴 充分に膨潤したヒドロゲルを長さ1cmの円板に切断した。それらの直径は1 .2cm〜1.8cmの範囲にあった。ベンチ・コンパレーターを用いて機械的 性質を試験した。簡単に述べると、円柱状の膨潤ヒドロゲルを板の下に置き、そ の板をマイクロメーターゲージに接続した。重りを加え、その重量を増大し、夫 々の重量に対するヒドロゲルの変形(即ち、変形していないヒドロゲルと変形し たヒドロゲルとの高さの差)を記録した。各測定の後、重りを完全に除き、ヒド ロゲルをその最初の高さまで回復させ、然る後、次の重りを加えた。力対変形の グラフの直線部分が、変形がその最初の高さの10%未満の所で生じ、それを用 いて力/変形係数を計算した。次の式により、圧縮モジュラスを計算した: Ec=SHs/As 式中、Ecは圧縮モジュラスであり、Sは力/変形係数であり、Hsは充分膨潤 したゲルの高さであり、Asは充分膨潤したゲルの上面の面積である。 洗浄したヒドロゲルを、一定の重量になるまで空気乾燥した。膨潤研究は蒸留 水中で室温で行なった。時間間隔をあけて、ゲルを水から取り出し、吸い取り紙 で過剰の水を除去し、秤量した。膨潤比Qは、次の式により計算した: Q=(Ws−Wd)/Wd 式中、Ws及びWdは、夫々膨潤ゲル及び乾燥ゲルの重量である。 第4図は、Ac−Di−ゾル含有量の関数として、ポリアクリルアミドとAc −Di−ゾルとの複合体の膨潤比及び圧縮モジュラスの変化を示している。Ac −Di−ゾル含有量を乾燥ヒドロゲルの全重量の0%から50%まで増大すると 、圧縮モジュラス(耐圧性を表す)は、0.25から1.17kg/cm2へ4 .7倍増大し(第4−A図)、膨潤比は19.0から7.8へ殆ど直線状に1/2. 4に減少した(第4−B図)。平衡膨潤比の低下は、個々のAc−Di−ゾル繊 維が物理的架橋剤としての機能を果たすと予想されるので、理解できることであ る。 クロスポビドンXL含有量を増大した時の膨潤比及び圧縮モジュラスの変化は 、ポリアクリルアミドとAc−Di−ゾルとの複合体についてのものと同様であ った。クロスポビドンXLの含有量をヒドロゲル乾燥重量の0%から60%へ増 大すると、圧縮モジュラスは0.25から1.07kg/cm2へ(4.2倍) 増大し、一方膨潤比は19.0から4.3へ(1/4.4に)減少した。 BISのような架橋剤を、それらの量を増大させながら用い、Ac−Di−ゾ ル又はクロスポビドンXLを含まない慣用的ヒドロゲルについては、圧縮モジュ ラスの増大は小さかった。BIS含有量を0.46モル%から1.84モル%へ 増大すると、圧縮モジュラスは0.25から0.71kg/cm2へ(2.8倍 )増大し、膨潤比は19.0から9.2へ(1/2.1に)減少した。圧縮モジュラ スを増大させるBISの効果は限界を示していた。BIS含有量が1.4モル% に達した後、圧縮モジュラス曲線は平らになり始めた。架橋剤を一層多くしても 圧縮モジュラスを更に増大することはなかった。しかし、一層多くのAc−Di −ゾル又はクロスポビドンを用いることにより、遥かに強いヒドロゲルを作るこ とができた。BIS単独の濃度を増大しても、Ac−Di−ゾル又はクロスポビ ドン補強ヒドロゲル複合体のようにヒドロゲルを強くすることはできなかった。 Ac−Di−ゾルとクロスポビドンXLとでは、ヒドロゲル複合体を作る時にA c−Di−ゾルを選択した方が良かった。 上で述べた材料の外に、ヒドロゲル複合体の機械的性質を改良するため、他の 繊維を使用することもできる。木綿短繊維(1〜4mm)をポリアクリルアミド ヒドロゲルに配合すると、圧縮モジュラスが著しく増大することが見出されてい る。 V. 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の胃内残留 長い期間に亙って活性成分を放出する薬物調節送達システムの重要性は医薬の 研究で長い間認識されてきた。それは患者に大きな便宜を与え、長期間に亙って 薬物の一貫して均一な血中濃度を維持することにより治療効果を改善する。薬物 送達の多くの経路の中で、依然として経口投与が最も便利で一般に用いられてい る循環器系統への薬物導入方法になっている。経口薬物調節送達の持続時間は、 経口投与剤形成体が上部小腸中に留まっている時間によって限定される。適当な 台座を持たない経口投与剤形成体は、全て1時間かそこいらで胃から排出され、 数時間内で上部小腸を通過する。殆どの薬物は上部小腸でのみ吸収されるので、 その薬物が長い半減期を持たない限り、1日に数回それらを投与しなければなら ない。 胃内残留器は、長期間の経口薬物送達を実現するために投与剤形成体が胃の中 に残留する時間を長くするように設計されている。1回の投与で50時間までの 経口薬物送達を行わせるため、ヒドロゲル台座が用いられている[シャラビーW .S.W.その他、1992A]。しかし、これらの研究では、ヒドロゲル投与 剤形成体は、希望の大きさまで膨潤するのが遅いため、胃からの投与剤形成体の 排出が早過ぎるのを防ぐため、予め膨潤させておかなければならない。超多孔質 ヒドロゲル及びそれらの複合体を使用すると、遅い膨潤及び弱い機械的強度に伴 われる問題を解決する。 超多孔質ヒドロゲルの胃内残留は、それらの膨潤が早い性質に基づいている。 胃内残留の概念は第5図に例示されている。超多孔質ヒドロゲル又はその複合体 をカプセル内に包み込み、最初の体積を飲込み易くするため充分小さくする(第 5−A図)。経口投与後、それは胃液中で迅速に膨潤し(ゼラチンカプセルの溶 解を含め10分未満)、その腸への排出が妨げられるほど大きな粒径になる(第 5−B図)。超多孔質ヒドロゲル又はその複合体は、調節された放出を行わせる ように薬物を含むことができる。超多孔質ヒドロゲル又はその複合体は、胃の中 で機械的力、或はそのヒドロゲルを構成する重合体鎖の化学的又は酵素による加 水分解によりゆっくり劣化する(第5−C図)。最終的に、劣化した超多孔質ヒ ドロゲル又はその複合体は、胃から排出される(第5−D図)。 胃内残留器として実際に応用するためには、超多孔質ヒドロゲルは次の性質を 持たなければならない。第一に、膨潤する前に、それらは飲込み易くするため充 分小さいのがよい。現在の研究では、超多孔質ヒドロゲル及びそれらの複合体を 包むため、サイズ000硬質ゼラチンカプセルが用いられている。第二に、それ らは早く膨潤して、腸への排出が早過ぎないようにしなければならない。早過ぎ る排出を防ぐためには、10分未満で完全に膨潤するのが適切であることが判明 している。第三に、膨潤した超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体の大きさは 、 胃の中に保持される充分な大きさにならなければならない。幽門括約筋の直径は 人間で約2cmである。通常の状態では幽門括約筋は閉じている。しかし、それ は伸びて、2cmより大きい物体でさえも通過することができる。最後に、充分 に膨潤した超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体は、胃の組織による蠕動収縮 に耐える充分な強度を持たなければならない(第5図のB−1→B−5)。 生体内の胃内残留実験では、胃腸管中の超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合 体の正確な位置を見つけるため放射線不透過性標識を用いた。X線標識としてB aSO4を含有する小さなヒドロゲルペレットを用いた。BaSO4含有ヒドロゲ ルペレットは、細い(内径3.35mm)プラスチック管中で製造した。ガラス 瓶中で次の成分を順次混合した:1300μlの50%AM;800μlの2. 5%BIS;150μlの20%APS;1300μlの40%BaSO4懸濁 物(E−Z−EM社);及び80μlの20%TEMED。各成分を添加する毎 に、瓶を旋回して混合した。次にその混合物をプラスチック管中へ注入した。T EMED添加後、5分以内に混合物のゲル化が始まった。室温で1時間硬化した 後、ヌードル状ゲルをプラスチック管から取り出し、小さな片に切断し、60℃ の炉中で5時間乾燥した。乾燥したゲルペレットは白色で、2mmの直径及び2 mmの長さをもっていた。 超多孔質ヒドロゲル又はその複合体にBaSO4含有ヒドロゲルペレットを配 合するため、2〜6個のペレットを、APSを添加する前の例10の単量体溶液 中に入れた。NaHCO3を添加した後、その混合物を機械により5〜10秒間 撹拌し、それらペレットを均一に分布させた。 BaSO4含有ヒドロゲルペレットは、次の利点を与えた。それらはバックグ ラウンドに対し非常に高いコントラストを持ち、従って、それらが膨潤した後で も数日間監視するのに容易であった。乾燥ヒドロゲルペレットの大きさは非常に 小さいので、超多孔質ヒドロゲルをゼラチンカプセル中に詰めるのに影響を与え ることはなかった。幾つかのペレットを超多孔質ヒドロゲル中に分散し、その超 多孔質ヒドロゲルの破砕を容易に監視することができた。 ゼラチンカプセル中に入れた超多孔質ヒドロゲルを胃内残留について犬で試験 した。異なった性質を有する超多孔質ヒドロゲルを、空腹又は満腹状態で試験し た。全ての実験で使用した犬は、約50ポンドであった。空腹状態は、犬に水は 自由に与えたが、36時間犬に食事を与えないことにより実現した。満腹状態は 、カプセルを経日投与する直前に447gの缶詰食物を犬に与えることにより実 現した。夫々の実験(空腹状態又は満腹状態)で、カプセルを経口投与する直前 に胃管により300mlの水を犬に与えた。次に超多孔質ヒドロゲル含有カプセ ルを水無しで犬に飲み込ませた。カプセルを投与した後、異なった時間間隔でX 線写真を撮った。 疑似胃液中、超多孔質ヒドロゲルは直径が2.4cm、長さが3.5cmであ った。UCPは370cmの水圧であった。X線写真標識として三つのBaSO4 含有ヒドロゲルペレットを超多孔質ヒドロゲル中に配合した。研究の始めに犬 を満腹状態にした。満腹状態で6時間経過させた。その後で、胃の中に食物は見 出されず、犬は空腹状態になった。 X線写真は、0、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間 、7時間、8時間、23時間、27時間、及び32時間で撮った。27時間及び 32時間で撮ったX線像を第6−A図及び第6−B図に夫々示してある。時間0 〜時間27時間まで、三つのBaSO4含有ヒドロゲル標識(1、2、及び3と して記号が付けてある)は全て超多孔質ヒドロゲル中に見えた。これらの標識は それらの相対的位置を維持し、超多孔質ヒドロゲルがそのまま残っていたことを 示していた。32時間で撮った像(第6−B図)は、標識の一つ(#1)が小腸 へ行ってしまったのに対し、他の二つ(#2及び3)は、胃の中に留まっていた ことを示してある。このことは、27時間と32時間の間で、恐らく胃の反復収 縮により破砕が始まったことを意味している。破砕が一度び始まったならば、大 きさが減少するため超多孔質ヒドロゲルは急速に排出されるものと思われる。 この実験は、改良された機械的強度により、胃内残留時間を27時間よりも長 くすることができることを明確に示している。この実験での超多孔質ヒドロゲル の大きさは、胃の中で保持されるのに充分な大きさであったが、機械的強度も胃 の収縮力に耐えるのに充分な大きさであった。 VI. 他の用途 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体を、下で簡単に述べるよう に、種々の分野で用いることができる。 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の優れた水吸収性により、 出血抑制のための外科当て物及び使い捨てオムツ及び衛生ナプキンのような人の 衛生製品の改良に理想的である。早い水吸収性は、超多孔質ヒドロゲル又はそれ らの複合体を、シリカゲルの代わりに乾燥剤として利用することも可能にしてい る。現在市販されている超吸収剤は、小さな粒径を持つ粒状ゲルだけが早く膨潤 できるので、粉末状態になっている。このことは或る用途での制約を与えている [ナックI.その他1991]。超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複 合体の技術により、どのような大きさ及びどのような形の超吸収性材料でも製造 することができる。超多孔質ヒドロゲルは、現在存在する製品に数多くの優れた 性質、特にそれらの膨潤速度で優れた性質を与え、示すようにすることも容易に できる。これらの利点は、超吸収性重合体の用途を著しく広げるであろう。超多 孔質ヒドロゲルの技術は、多くの用途で現存する超吸収剤に置き換わることがで きる極めて多種類の合成、半合成、又は天然超多孔質ヒドロゲルを製造するのに 用いることができる。 薬物調節送達分野では、超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体を 、長期間の経口薬物送達のための台座として用いることができる。早い膨潤及び 超膨潤性により、それらは胃の中に数時間から24時間以上留まることができる [チェンJ.、1997]。そのような長期間の胃内残留時間は、長期経口薬物 調節送達のためには理想的である。 食事制限の分野では、超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体を、 食事の摂取量を減少させたい健康な人達の食欲を調節するのに用いることができ る。非常に大きな粒径へ速く膨潤するために、超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質 ヒドロゲル複合体は、数時間から数日の範囲の長い時間胃の中に留まることがで きる[シャラビーW.S.W.、1992;チェンJ.、1997]。嵩張った 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体が存在すると、胃の中の空間 を減少し、それによって取り込むことができる食事の量を減少する。従って、そ れらを肥満のための新しい治療剤として用いることができる。 生物医学の分野で、それらの独特の気孔構造は、就中、人工膵臓;人工角膜; 人工皮膚;関節軟骨;軟組織代替物;組織エンジニヤリングでの細胞成長基質; 火傷包帯;女性乳房の外科的増大;又は血液麻薬中毒治療及び尿毒症治療の際の 血液潅流;のための装置を作るのに利点を与える。 バイオテクノロジーの分野では、それらの巨大な表面積は、媒体から巨大分子 及び細胞を分離するのに用いられる材料を作るのに利点を与える。極めて大きな 気孔の存在は、超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体をクロマトグ ラフ担体のための理想的な材料にしている。 超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の密度が低いことにより、 包装材料と同様、高強度軽量構造材料として利用することを可能にしている。そ れらはエネルギー感応性用途を有する構造体中の絶縁体及び充填剤としても良好 である。 環境条件の僅かな変化でむしろ急激に体積を変化することができるヒドロゲル は、「知的な」又は「スマートな」ヒドロゲルとして知られている[パークH. 及びパークK.:「バイオ用途のためのヒドロゲル及び生物分解性重合体」(Hyd rogels and Biodegradable Polymers for Bioapplications)中の「バイオ用途で のヒドロゲル」(Hydrogels in Bioapplications)、オッテンブライト(Ottenbrit e)R.その他編集、American Chemical Society,Washington,1996,pp.2-10 ;パークK.及びパークH.:「重合体材料エンサイクロペディア:合成、性質 及び用途」(The Polymeric Materials Encyclopedia:Synthesis,Properties a nd Applications)〔ジョセフC.サラモン(Joseph C.Salamone)編集、フロリダ 州ボカレイトン、CRCプレス、1996〕pp.S200-S206、「スマートヒドロゲル 」(Smart Hydrogels)]。スマートヒドロゲルは、温度、pH、溶媒、電場、特 定の分子又はイオン、光、又は圧力のような環境条件の変化に呼応する。これら のスマートヒドロゲルは種々の用途で極めて有用であるが、典型的な応答時間は 通常数時間から数日の範囲であり、これらの応答時間が遅いため、時々スマート ヒドロゲルの有用性が限定されている。超多孔質スマートヒドロゲルを製造する ことにより、応答時間を数秒又は数分に減少することができる。 結論 超多孔質ヒドロゲルの平均気孔孔径は数百μmである。本明細書に記載した技 術を用いることにより、気孔孔径を非常に容易に調節することができる。ここに 記載する超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の利点の一つは、架 橋密度とは関係なく気孔孔径を調節することができることである[アンダーソン (Anderson)D.M.その他、1991]。 ランダム共重合体又はブロック共重合体のヒドロゲルを製造するため、今日ま で多くのヒドロゲルが単量体の組成を変化することにより作られてきた。しかし 、架橋剤としてヒドロゲル含有親水性粒状複合体材料を合成することは今まで無 かったことである。微結晶質セルロース結晶、架橋したナトリウムカルボキシメ チルセルロース(Ac−Di−ゾル)、架橋澱粉グリコール酸ナトリウム(プリ モジェル及びエクスプロタブ)、及び架橋pVP(クロスポビドン)のような親 水性粒状複合体材料の存在下で合成したヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲルは、 さもなければ得ることができない独特の性質を有する。 Ac−Di−ゾルの重要な役割の一つは、合成中の発泡体を安定化することで ある。我々の研究では、少量の気泡でさえもAc−Di−ゾルを添加すると維持 することができることが示されている。Ac−Di−ゾルは、気泡が溶液から逃 げないようにする濃化剤としての機能を果たすことができる。従って、少量の発 泡剤を用いた場合、Ac−Di−ゾル(又は他の濃化剤)は、超多孔質ヒドロゲ ル中に相互に連続したチャンネルを形成するのを助けることができる。 水をエタノール(又は他の有機溶媒)で置き換えた後、超多孔質ヒドロゲルを 乾燥することは幾つかの利点を有する。エタノールは重合体鎖を析出させ、それ によって重合体鎖によって形成された気孔を潰れにくくする。これにより乾燥後 でさえも開口毛細管を維持する結果を与える。そのため、エタノールで乾燥した 超多孔質ヒドロゲルの膨潤は、エタノール処理を用いないで乾燥した対照超多孔 質ヒドロゲルよりも遥かに速い。 エタノール乾燥法は、乾燥状態から速く膨潤する超多孔質ヒドロゲルを与える 結果になるが、簡単な空気乾燥と比較してエタノールの使用はコトスが高くなる 。空気乾燥した超多孔質ヒドロゲル複合体は、エタノール乾燥した超多孔質ヒド ロゲルの場合のように速く膨潤する能力を維持している。超多孔質ヒドロゲル複 合体の空気乾燥は、早く膨潤する乾燥ヒドロゲルを製造する経済的な方法である 。 乾燥した超多孔質ヒドロゲルを湿潤させることは、毛細管状チャンネルの濡れ 性を改良する。従って、超多孔質ヒドロゲル又は超多孔質ヒドロゲル複合体を湿 潤し、その膨潤性を改良することができる。これは、水和ヒドロゲルの表面が、 両親媒性になり、親水性表面、例えば、水と接触すると親水性になることができ るが、疎水性表面、例えば、空気と接触すると疎水性になることができるからで ある。 ヒドロゲルの両親媒性を利用することにより、部分的に湿潤させた超多孔質ヒ ドロゲル及びそれらの複合体を凍結乾燥することにより、早く膨潤する超多孔質 ヒドロゲル及びそれらの複合体を製造することができる。これを行うため、空気 乾燥した超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体を湿潤室中で湿潤させて、それ らの最初の重量の100%より多くの水分を吸収させる。超多孔質ヒドロゲル又 はそれらの複合体の粒径は、ほんの僅かな量の水分しか吸収しないので、この湿 潤後でも余り変化しない。 湿潤後、超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体の表面は親水性になる。なぜ なら、表面の重合体鎖は、親水性基を表面へ向けるようにそれらの配向を変化す るからである。次にこれらの湿潤した超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体を 凍結乾燥にかける。凍結した時、重合体鎖はそれらの移動性を失い、表面を親水 性に保つと予想される。従って、凍結乾燥後、乾燥した超多孔質ヒドロゲル又は それらの複合体は、大きな濡れ性を維持し、非常に速く膨潤する。この方法は、 超多孔質ヒドロゲル及びそれらの複合体を充分膨潤した状態で凍結乾燥すること とは異なっている。充分膨潤した状態で凍結乾燥するのには、多量の水を除去す るため長い処理時間及び大きなエネルギー入力を必要とする。上述の方法が必要 とする凍結時間は、遥かに短い。 湿潤超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体の冷凍乾燥は、乾燥するための時 間及びエネルギーを減少するが、充分膨潤した超多孔質ヒドロゲルの冷凍乾燥は 、他のものに勝る独特の利点を与える。最も重要な利点は、弾力性が大きいこと である。充分膨潤した超多孔質ヒドロゲル又はそれらの複合体を冷凍乾燥すると 、得られた乾燥超多孔質ヒドロゲル及びそれらの複合体は非常に弾力性になるこ とが見出されている。乾燥した材料の弾力性は、冷凍乾燥した超多孔質ヒドロゲ ル 及びそれらの複合体を、破壊することなく延伸、圧縮及び形の変化を行わせるこ とができる程である。この大きな弾力性は、薬物調節送達及びバイオテクノロジ ーを含めた種々の分野での用途に対し乾燥した材料を更に取扱うのに極めて重要 である。 速い膨潤速度及び大きな膨潤粒径は、超多孔質ヒドロゲルの最も独特な性質で ある。二つの因子、即ち、濡れ性及び毛細管状チャンネルは、超多孔質ヒドロゲ ルの膨潤速度に影響を与える点で最も重要である。これら二つの性質を向上させ るどのような因子でも、超多孔質ヒドロゲルの膨潤速度を増大する。 空気乾燥した超多孔質ヒドロゲルは、乾燥工程中、それらが潰れることにより 良好な毛細管状チャンネルは持たない。エタノール脱水は毛細管状チャンネルを 効果的に保護し、これによって膨潤速度を著しく向上することができる。湿潤剤 としてのボラノールは、超多孔質ヒドロゲルの濡れ性を向上し、従って、膨潤速 度を増大することができる。超多孔質ヒドロゲルの表面を湿潤させることも濡れ 性をよくし、それによって膨潤速度を増大することができる。Ac−Si−ゾル 及びプリモジェルのような超崩壊剤は、毛細管状チャンネルを保護し、濡れ性を よくすることにより膨潤速度を増大する。 水溶液中で乾燥重量の20倍より大きく膨潤できるどのような重合体材料でも 、超吸収性重合体(SAP)と呼ばれている。大きな水吸収性及び速い膨潤速度 は、SAPの最も望ましい二つの性質である。超多孔質ヒドロゲルは、それらの 独特の構造性により、従来の非多孔質及びマクロポーラスなヒドロゲルよりも水 溶液中で遥かに多くの水を吸収し、遥かに速く膨潤することができる。このため 、超多孔質ヒドロゲルは超吸収性材料として理想的である。 赤ん坊のおむつに使用される現存する超吸収材は、複雑な方法により作られて おり、あるものは有機溶媒を使用することを含んでいる[米国特許第5,149 ,335号]。有機溶媒を使用すると、安全性及び環境問題を与えることがある 。現在全ての市販超吸収材は、小さな粒径を持つ粒状ゲルしか速く膨潤しないの で、粉末状になっている。このことは、或る用途では制約を与えることになる[ ナックI.その他、1991]。超多孔質ヒドロゲルの技術により、どのような 大きさ及び形状の超吸収性材料でも製造することができる。超多孔質ヒドロゲル 及び それらの複合体も、容易に作ることができ、現存する製品よりも優れた数多くの 性質、特にそれらの膨潤速度で優れた性質を示す。これらの利点は、超吸収性重 合体の用途を大きく広げるであろう。超多孔質ヒドロゲルの技術を用いて、或る 用途では現存する超吸収材に置き換えることができる極めて多種類の合成、半合 成、又は天然の超多孔質ヒドロゲルを製造することができる。 超多孔質ヒドロゲルの主な欠点は、それらが大きな機械的強度を持たないこと である。40〜50μm以上の気孔孔径を有する多孔質ヒドロゲルは、力を加え るとそのままの構造を維持することができない程弱く、従って、荷重を受ける材 料として働かせるには適さないことが一般的見解になっていた[ド・グローJ. H.その他、1990;コンM.その他、1981]。超多孔質ヒドロゲル中に 複合体材料を存在させると、それらを機械的に非常に強くする。 本発明を、明確にすること及び理解できるようにする目的で、或る例に関連し て記述してきた。しかし、請求の範囲以内で本発明の原理に従い、他の明白な修 正及び改良を行えることは認められるであろう。 表2. 異なった方法により処理したポリ(アクリル酸−co−アクリルアミ ド)超多孔質ヒドロゲル及び超多孔質ヒドロゲル複合体の大きさ、密度、膨潤比 、及び膨潤時間 全ての試料は例9に基づいて製造した。 試料#1では、No PF127及びNaHCO3を用いた。 試料#9〜12では、異なった量のAc−Di−ゾルを添加した。 試料#13及び14では、異なった量のBISを添加した。 膨潤比は脱イオン蒸留水(DDW)中で試験した。膨潤時間は、超多孔質ヒド ロゲル又は超多孔質ヒドロゲル複合体をDDW中に入れた後、平衡膨潤に到達す るまでの時間である。膨潤時間を測定するために、円板状(重量50mg〜65 mg)の超多孔質ヒドロゲル又は超多孔質ヒドロゲル複合体を試験した。 各測定について少なくとも三つの試料を試験した。 表3. ポリアクリルアミド及びAc−Di−ゾル繊維又はクロスポビドンX Lから製造したヒドロゲル複合体 ポリアクリルアミド・クロスポビドンXL複合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 31/765 A61L 27/00 Z 47/32 A61P 3/04 A61L 27/00 A61F 13/18 307A A61P 3/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,Z W (72)発明者 チェン、ジュン アメリカ合衆国、ペンシルバニア、ハトフ ィールド、メイプル アベニュー 2058、 アパートメント ジェイ1―9 (72)発明者 パーク、ハエスン アメリカ合衆国、インディアナ、ウェスト ラファイエット、ラグランジ ストリー ト 455

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体及び多重オレフィン系架橋剤 の重合体で、崩壊剤の粒子に架橋した重合体の相互侵入網状組織からなるヒドロ ゲル複合体。 2.架橋剤対単量体の比が、0.01:100〜10:100の範囲にある、 請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 3.崩壊剤対重合体の比が、1:100〜100:100の範囲にある、請求 項1に記載のヒドロゲル複合体。 4.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、(メタ)アクリル酸、( メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸の エステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN− アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N−ビ ニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド 、メタクリルアミド誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択されている 、請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 5.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、アクリルアミド(AM) 、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、2−ヒドロキシエチルメタ クリレート(HEMA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA) 、N−ビニルピロリジノン(VP)、アクリル酸(AA)、2−アクリルアミド −2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)、3−スルホプロピルアク リレート、カリウム塩(SPAK)、硫酸メチル2−(アクリロイルオキシ)エ チルトリメチル−アンモニウム(ATMS)、それらの無機塩、及びそれらの混 合物からなる群から選択されている、請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 6.架橋剤が、(N,N’−メチレンービスアクリルアミド)、エチレングリ コールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアルデ ヒド、エピクロルヒドリン、1,2−ジオール構造体を含む架橋剤、官能性化ペ プチドを含む架橋剤、及び蛋白質を含む架橋剤からなる群から選択されている、 請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 7.崩壊剤の粒子が、架橋された天然高分子電解質、架橋された合成高分子電 解質、架橋された天然親水性重合体、非架橋型の前記高分子電解質、粒状形を有 する重合体、及び毛細管力により吸引を与える多孔質無機材料からなる群から選 択されている、請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 8.崩壊剤の粒子が、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱粉 グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉、架橋硫酸デキ ストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナトリウム、架橋 ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラチン、架橋アル ブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、架橋ポリ(アク リル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アスパラギン酸)、 架橋ポリリシン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン、架 橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セルロー ス、粉末セルロース、セルロース繊維、及び架橋澱粉からなる群から選択されて いる、請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 9.2〜1,000の範囲の膨潤比を有する、請求項1に記載のヒドロゲル複 合体。 10.0.01〜5kg/cm2の範囲の圧縮モジュラスを有する、請求項1 に記載のヒドロゲル複合体。 11.0.01cm3以上の範囲の大きさを有する試料について10秒〜10 時間の範囲の膨潤時間を有する、請求項1に記載のヒドロゲル複合体。 12.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体及び多オレフィン系架橋剤 の重合体で、崩壊剤の粒子に架橋され、超多孔質気孔構造を有する重合体の相互 侵入網状組織からなる超多孔質ヒドロゲル複合体。 13.架橋剤対単量体の比が、0.01:100〜10:100の範囲にある 、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 14.崩壊剤対重合体の比が、1:100〜100:100の範囲にある、請 求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 15.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、(メタ)アクリル酸、 (メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸 のエステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN −アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N− ビニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミ ド、メタクリルアミド誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択されてい る、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 16.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、アクリルアミド(AM )、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、2−ヒドロキシエチルメ タクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA )、N−ビニルピロリジノン(VP)、アクリル酸(AA)、2−アクリルアミ ド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)、3−スルホプロピルア クリレート、カリウム塩(SPAK)、硫酸メチル2−(アクリロイルオキシ) エチルトリメチル−アンモニウム(ATMS)、それらの無機塩、及びそれらの 混合物からなる群から選択されている、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル 複合体。 17.架橋剤が、(N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド)、エチレング リコールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアル デヒド、エピクロルヒドリン、1,2−ジオール構造体を含む架橋剤、官能性化 ペプチドを含む架橋剤、及び蛋白質を含む架橋剤からなる群から選択されている 、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 18.崩壊剤の粒子が、架橋された天然高分子電解質、架橋された合成高分子 電解質、架橋された天然親水性重合体、非架橋型の前記高分子電解質、粒状形を 有する重合体、及び毛細管力により吸引を与える多孔質無機材料からなる群から 選択されている、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 19.崩壊剤の粒子が、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱 粉グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉、架橋硫酸デ キストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナトリウム、架 橋ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラチン、架橋ア ルブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ア クリル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アスパラギン酸) 、 架橋ポリリシン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン、架 橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セルロー ス、粉末セルロース、セルロース繊維、及び架橋澱粉からなる群から選択されて いる、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 20.5〜5000の範囲の膨潤比を有する、請求項12に記載の超多孔質ヒ ドロゲル複合体。 21.0.01cm3以上の範囲の大きさを有する試料について1秒〜1時間 の範囲の膨潤時間を有する、請求項12に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 22.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤 、崩壊剤の粒子、及び発泡剤を一緒にしてそれらの混合物を形成し、そして 前記混合物を重合及び発泡条件にかけ、それによって前記エチレン系不飽和単 量体、多重オレフィン系架橋剤、及び崩壊剤を架橋して超多孔質ヒドロゲル複合 体を形成する、 ことからなる方法により製造した超多孔質ヒドロゲル複合体。 23.10μm〜3,000μmの範囲の平均気孔孔径を有する、請求項22 に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 24.50μm〜1,000μmの範囲の平均気孔孔径を有する、請求項22 に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 25.100μm〜600μmの範囲の平均気孔孔径を有する、請求項22に 記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 26.架橋剤対単量体の比が、0.01:100〜10:100の範囲にある 、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 27.崩壊剤対重合体の比が、1:100〜100:100の範囲にある、請 求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 28.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、(メタ)アクリル酸、 (メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸 のエステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN −アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N− ビニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミ ド、メタクリルアミド誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択されてい る、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 29.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体が、アクリルアミド(AM )、N−イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)、2−ヒドロキシエチルメ タクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA )、N−ビニルピロリジノン(VP)、アクリル酸(AA)、2−アクリルアミ ド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(AMPS)、3−スルホプロピルア クリレート、カリウム塩(SPAK)、硫酸メチル2−(アクリロイルオキシ) エチルトリメチルーアンモニウム(ATMS)、それらの無機塩、及びそれらの 混合物からなる群から選択されている、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル 複合体。 30.架橋剤が、(N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド)、エチレング リコールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアル デヒド、エピクロルヒドリン、1,2−ジオール構造体を含む架橋剤、官能性化 ペプチドを含む架橋剤、及び官能性化蛋白質を含む架橋剤からなる群から選択さ れている、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 31.崩壊剤の粒子が、架橋された天然高分子電解質、架橋された合成高分子 電解質、架橋された天然親水性重合体、非架橋型の前記高分子電解質、粒状形を 有する重合体、及び毛細管力により吸引を与える多孔質無機材料からなる群から 選択されている、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 32.崩壊剤の粒子が、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱 粉グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉、架橋硫酸デ キストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナトリウム、架 橋ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラチン、架橋ア ルブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ア クリル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アスパラギン酸) 、架橋ポリリシン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン、 架橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セルロ ース、粉末セルロース、セルロース繊維、及び架橋澱粉からなる群から選択され て いる、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 33.発泡剤がNaHCO3、Na2CO3、CaCO3、外部源から導入された 気泡である、請求項22に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 34.膨潤比が5〜5,000の範囲にある、請求項22に記載の超多孔質ヒ ドロゲル複合体。 35.膨潤時間が1秒〜1時間の範囲にある、請求項22に記載の超多孔質ヒ ドロゲル複合体。 36.請求項22で形成された超多孔質ヒドロゲル複合体を、空気乾燥、又は 有機溶媒で前記複合体中の水を置換し、次に空気乾燥することにより乾燥して製 造した超多孔質ヒドロゲル複合体。 37.乾燥すると、破壊することなく、圧縮、延伸、曲げの弾力的性質を示す 、請求項36に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 38.請求項22で形成した超多孔質ヒドロゲル複合体を、水溶液中で部分的 膨潤又は平衡膨潤させた後、冷凍乾燥により乾燥して製造した超多孔質ヒドロゲ ル複合体。 39.乾燥すると、破壊することなく、圧縮、延伸、曲げの弾力的性質を示す 、請求項38に記載の超多孔質ヒドロゲル複合体。 40.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤 、及び崩壊剤の粒子を一緒にしてそれらの混合物を形成し、そして 前記混合物を重合条件にかけてヒドロゲル複合体を形成する、 ことからなるヒドロゲル複合体製造方法。 41.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体を、(メタ)アクリル酸、 (メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸 のエステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN −アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N− ビニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミ ド、メタクリルアミド誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択する、請 求項40に記載の方法。 42.架橋剤を、(N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド)、エチレング リコールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアル デヒド、エピクロルヒドリン、1,2−ジオール構造体を含む架橋剤、官能性化 ペプチドを含む架橋剤、及び官能性化蛋白質を含む架橋剤からなる群から選択す る、請求項40に記載の方法。 43.崩壊剤の粒子を、架橋された天然高分子電解質、架橋された合成高分子 電解質、架橋された天然親水性重合体、非架橋型の前記高分子電解質、粒状形を 有する重合体、及び毛細管力により吸引を与える多孔質無機材料からなる群から 選択する、請求項40に記載の方法。 44.崩壊剤の粒子を、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱 粉グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉、架橋硫酸デ キストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナトリウム、架 橋ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラチン、架橋ア ルブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ア クリル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アスパラギン酸) 、架橋ポリリシン、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン、 架橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セルロ ース、粉末セルロース、セルロース繊維、及び架橋澱粉からなる群から選択する 、請求項40に記載の方法。 45.混合物を重合条件にかける前に、前記混合物と水とを一緒にすることを 更に含む、請求項40に記載の方法。 46.混合物を重合条件にかける前に、前記混合物と重合開始剤とを一緒にす ることを更に含む、請求項40に記載の方法。 47.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤 、崩壊剤の粒子、及び発泡剤を一緒にしてそれらの混合物を形成し、そして 前記混合物を重合及び発泡条件にかけ、それにより超多孔質ヒドロゲル複合体 を形成する、 ことからなる超多孔質ヒドロゲル複合体の製造方法。 48.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体、多重オレフィン系架橋剤 、及び崩壊剤の粒子を、それらと発泡剤とを一緒にする前に、混合する、請求項 4 7に記載の方法。 49.少なくとも一種類のエチレン系不飽和単量体を、(メタ)アクリル酸、 (メタ)アクリル酸の塩、(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリル酸 のエステルの塩及び酸、(メタ)アクリル酸のアミド、(メタ)アクリル酸のN −アルキルアミド、(メタ)アクリル酸のN−アルキルアミドの塩及び酸、N− ビニルピロリジノン、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミ ド、メタクリルアミド誘導体、及びそれらの混合物からなる群から選択する、請 求項47に記載の方法。 50.架橋剤を、(N,N’−メチレン−ビスアクリルアミド)、エチレング リコールジ(メタ)アクリレート、ピペラジンジアクリルアミド、グルタルアル デヒド、エピクロルヒドリン、1,2−ジオール構造体を含む架橋剤、官能性化 ペプチドを含む架橋剤、及び官能性化蛋白質を含む架橋剤からなる群から選択す る、請求項47に記載の方法。 51.崩壊剤の粒子を、架橋された天然高分子電解質、架橋された合成高分子 電解質、架橋された天然親水性重合体、非架橋型の前記高分子電解質、粒状形を 有する重合体、及び毛細管力により吸引を与える多孔質無機材料からなる群から 選択する、請求項47に記載の方法。 52.崩壊剤の粒子を、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース、架橋澱 粉グリコール酸ナトリウム、架橋ナトリウムカルボキシメチル澱粉、架橋硫酸デ キストラン、架橋キトサン、架橋ヒアルロン酸、架橋アルギン酸ナトリウム、架 橋ペクチニン酸、架橋デオキシリボ核酸、架橋リボ核酸、架橋ゼラチン、架橋ア ルブミン、ポリアクロレインカリウム、グリシン炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ア クリル酸)、架橋ポリ(スチレンスルホネート)、架橋ポリ(アスパラギン酸) 、架橋ポリリシン、架橋ポリビニルビロリドン、架橋ウルトラアミロペクチン、 架橋ポリ(エチレングリコール)、架橋中性セルロース誘導体、微結晶質セルロ ース、粉末セルロース、セルロース繊維、及び架橋澱粉からなる群から選択する 、請求項47に記載の方法。 53.混合物を重合及び発泡条件にかける前に、前記混合物と水とを一緒にす ることを更に含む、請求項47に記載の方法。 54.混合物を重合及び発泡条件にかける前に、前記混合物と泡安定化剤とを 一緒にすることを更に含む、請求項47に記載の方法。 55.混合物を重合及び発泡条件にかける前に、前記混合物と重合開始剤とを 一緒にすることを更に含む、請求項47に記載の方法。
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