JP2002368298A - 圧電トランスデューサおよび液滴噴射装置 - Google Patents

圧電トランスデューサおよび液滴噴射装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない電極数でも効率よく所定の変形量を得
ることができる圧電トランスデューサおよびそれを用い
た液滴噴射装置を提供する。 【解決手段】 圧電トランスデューサ100は、積層さ
れた複数の圧電セラミックス層により形成された圧電材
料板1からなり、液室5の中央に対して対称でかつ該圧
電材料板の面に沿う方向および板厚方向に対して傾斜し
た方向に分極されている。圧電材料板の両面上には駆動
用電極2,3が形成され、該圧電材料板に前記各分極方
向に対してそれぞれ実質的に直交する電界をかけること
で、圧電材料板がシェアモード変形し、液室5内のイン
クに噴射圧力を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスデュ
ーサおよびそれを用いた液滴噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】用紙に文字や画像をドットマトリックス
形式で印刷するためのプリントヘッドに圧電式の液滴噴
射装置を利用したものが従来から提案されている。これ
は、圧電トランスデューサの寸法変位によってインクを
収容した液室の容積を変化させることにより、その容積
減少時にインクをノズルから噴射し、容積増大時にイン
ク供給源から液室内にインクを導入するようにしたもの
で、ドロップオンデマンド方式と呼ばれている。そし
て、このような噴射機構を多数互いに近接して配設し、
所定の位置の噴射機構からインクを噴射することによ
り、所望する文字や画像を形成するのである。
【0003】このような液滴噴射装置として、複数の液
室に跨って設けられた圧電材料板の所定の液室に対応す
る部位のみを局部的に変形させる圧電式の液滴噴射装置
が提案されている。圧電材料を変形させるモードとし
て、例えば米国特許第5,402,159号明細書などに記載さ
れたダイレクトモード、および米国特許第5,266,964号
明細書に記載されたシェアモードがある。
【0004】前者の米国特許第5,402,159号明細書に記
載されたものは、複数の積層された圧電セラミックス層
の間に正電極と負電極を積層方向に交互にはさみ、正電
極と負電極との間のセラミックス層をその正電極と負電
極との対向方向に分極した構造で、正電極と負電極に分
極方向と同じ方向の電圧を印加することで、セラミック
ス層が伸長し、液室の容積を変化させ、インクに噴射圧
力を加える。また、後者の米国特許第5,266,964号明細
書に記載されたものは、複数の積層された圧電セラミッ
クス層の間に複数の正電極をはさみ、またその正電極と
積層方向と直交する方向に間隔をおいた位置で複数の負
電極をはさみ、正電極群と負電極群との間のセラミック
ス層をその正電極群と負電極群との対向方向と直交する
方向に分極した構造で、正電極群と負電極群に分極方向
と直交する方向の電圧を印加することで、セラミックス
層が厚みすべり効果により平行四辺形状に変形、すなわ
ちシェアモードで変形し、液室の容積を変化させ、イン
クに噴射圧力を加える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の前者のダイレク
トモードでは、所定の変形量を得るためには、多数のセ
ラミックス層と電極との積層数と必要とする。また、後
者のシェアモードでは、各正電極と負電極がその対向方
向とは直交する方向に面を有しているので、両電極の対
向面積を擬似的に大きくするために、積層方向に多数の
電極を並べなければならない。
【0006】このため、いずれも多くのセラミックスの
グリーンシート上に電極材料をスクリーン印刷あるいは
蒸着等して各液室に対応した多数の電極を形成し、その
グリーンシートを電極が積層方向に正確に対応するよう
に積層する必要があり、製作工数が多くなる問題があっ
た。
【0007】本発明は、少ない電極数でも効率よく所定
の変形量を得ることができる圧電トランスデューサおよ
びそれを用いた液滴噴射装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電トランスデ
ューサは、圧電材料板がその面に沿う方向に対して実質
的に直交する方向に変形する動作部分を有する圧電トラ
ンスデューサにおいて、前記圧電材料板は、前記動作部
分の中央に対して対称でかつ該圧電材料板の面に沿う方
向および板厚方向に対して傾斜した方向に分極され、前
記圧電材料板の両面には、該圧電材料板に前記各分極方
向に対してそれぞれ実質的に直交する電界をかけ、前記
圧電材料板をシェアモード変形させるための駆動用電極
が形成されている。
【0009】つまり、圧電材料板の面に沿う方向および
板厚方向に対して傾斜した方向への分極は、分極用電極
を圧電材料板の外側または外側に近い位置に、その面に
沿う方向に対して傾斜した方向に対向配置することで可
能となる。また、その傾斜した分極方向に対して実質的
に直交する電界をかけるための駆動用電極を圧電材料板
の両面に対向配置することで、少ない電極数で効率よく
変形させることが可能となる。そして、上記分極、駆動
電極を対称に配置することで、圧電材料板をその面に沿
う方向に対して実質的に直交する方向に変形させること
が可能となる。
【0010】好ましくは、前記分極方向が、前記動作部
分の中央と周辺との間で前記圧電材料板の面に沿う方向
および板厚方向に対して傾斜していることで、圧電材料
板の動作部分全体を効率よく変形させることが可能とな
る。
【0011】さらに、前記圧電材料板が、複数のシート
材料を積層して構成されていることが圧電材料板の強度
を向上させる上に好ましい。
【0012】また、上記構成は、圧電トランスデューサ
における圧電材料板に分極用電極を備えていないように
構成することができるが、以下のように、分極用電極を
内部電極として配置することができる。つまり、前記圧
電材料板の内部には、前記動作部分の中央に対応する位
置と、前記動作部分の周囲に対応する位置とに、それぞ
れ該圧電材料板の異なる表面寄りに配列形成された内部
電極が収容され、前記圧電材料板は、前記両位置の内部
電極を結び前記圧電材料板の面に沿う方向に対して傾斜
した方向に分極され、前記駆動用電極は、該圧電材料板
の分極された部分に対してほぼ直交する電界を発生する
ように、前記動作部分の異なる表面にそれぞれ形成され
る。
【0013】この場合、前記圧電材料板は、シート状の
圧電材料を積層して構成され、前記内部電極は前記シー
ト状の圧電材料の間に設けられる。
【0014】また、本発明の圧電トランスデューサは、
好ましくは、前記動作部分が、前記圧電材料板の面に沿
う方向に複数設けられ、前記圧電材料板の一方の面の駆
動用電極が、前記各動作部分にそれぞれ設けられ、他方
の面の駆動用電極が、前記複数の動作部分に共通に設け
られる。これにより、選択的に駆動可能な複数の動作部
分を圧電材料板に並置することが可能になる。この場
合、前記一方の面の駆動用電極は、前記各動作部分の対
称な分極部分にわたって設けられることが好ましい。
【0015】そして、上記圧電トランスデューサを液滴
噴射装置に用いる場合、圧電トランスデューサを前記動
作部分が液体を収容した液室と対応するように配置し、
前記動作部分の分極方向をその液室の中央と周辺部分と
に対応する各部分の間で前記圧電材料板の厚み方向に傾
斜した方向とする。上記のように駆動用電極に電圧を印
加することで、動作部分が液室の容積を変化させる方向
に変形し、液室内の液体を噴射させる。
【0016】上記液滴噴射装置において好ましくは、前
記液室は複数個配列され、前記圧電トランスデューサは
前記複数の液室にわたって配置され、前記動作部分の分
極方向は、前記各液室の中央と各液室を隔てる隔壁とに
対応する各部分の間で前記圧電材料板の厚み方向に傾斜
している。
【0017】本発明の他の圧電トランスデューサは、圧
電材料板と、その厚み方向に対向する両側にそれぞれ位
置し、前記対向方向とはほぼ直交する方向に間隔をおい
た複数の電極とを備え、分極時と駆動時とで、前記圧電
材料板に電界を印加するために使用する前記電極の組み
合わせを変え、分極方向と駆動電界方向とが実質的にほ
ぼ交差するようにして、駆動時には、前記圧電材料板を
シェアモード変形させる。
【0018】この場合、前記分極時と駆動時とのいずれ
かは、前記複数の電極のうち隣接する電極を越えた電極
どうしを組み合わせて、前記隣接する電極どうしが対向
する方向と交差する方向の電界を印加する。
【0019】また、好ましくは、前記分極方向は前記圧
電材料板のほぼ面に沿う方向に一致し、前記駆動電界方
向は前記圧電材料板のほぼ厚み方向に一致する。分極時
には、前記圧電材料板の厚み方向に対向しない電極を使
用して電界を印加し、その電極間に位置する少なくとも
他の電極を使用して前記駆動電界を印加することができ
る。駆動時には、前記分極時に使用した電極と、その電
極間に位置する他の電極とを使用して前記駆動電界を印
加することもできる。
【0020】他の好ましい例では、前記分極方向は前記
圧電材料板のほぼ厚み方向に一致し、前記駆動電界方向
は前記圧電材料板のほぼ面に沿う方向に一致する。この
場合、分極時には、前記圧電材料板のほぼ厚み方向に対
向する電極を使用して電界を印加し、前記圧電材料板の
厚み方向に対向しない電極を使用して前記駆動電界を印
加する。
【0021】この圧電トランスデューサを液滴噴射装置
に用いる場合、圧電トランスデューサを、液体を収容し
た複数の液室に跨って配置し、前記分極時に使用する電
極が、前記液室のほぼ中央に対してほぼ対称に分極用電
界を印加するように位置し、その電界によって生成した
各分極方向に対してそれぞれほぼ交差する駆動電界を印
加するように、前記駆動時に使用する複数組の電極が前
記液室のほぼ中央に対してほぼ対称に位置する。そし
て、選択的に各液室の容積を変化させることにより該液
室内の液体を液滴として噴射する。
【0022】この場合好ましくは、前記分極用電界を印
加する対の電極のうち一方の電極が、前記複数の液室を
相互に隔てる隔壁に対応して位置する。また、前記圧電
トランスデューサの前記液室側の面に、前記電極を覆っ
て前記圧電材料板に積層した絶縁層を備えることもでき
る。。
【0023】上記のように、分極時に、圧電材料板の厚
み方向に対向しない電極を使用して電界を印加し、その
電極間に位置する少なくとも他の電極を使用して前記駆
動電界を印加する圧電トランスデューサを液滴噴射装置
に用いる場合、圧電トランスデューサを複数の液室に跨
って配置し、前記分極時に使用する電極が、前記各液室
のほぼ中央と、前記複数の液室を相互に隔てる隔壁とに
対応して位置し、前記駆動時に使用する複数組の電極が
前記液室のほぼ中央に対してほぼ対称に位置する。そし
て、選択的に各液室の容積を変化させることにより該液
室内の液体を液滴として噴射する。
【0024】上記のように、分極時には、前記圧電材料
板のほぼ厚み方向に対向する電極を使用して電界を印加
し、前記圧電材料板の厚み方向に対向しない電極を使用
して前記駆動電界を印加する圧電トランスデューサを液
滴噴射装置に用いる場合、圧電トランスデューサを複数
の液室に跨って配置し、前記駆動時に使用する電極が、
前記各液室のほぼ中央と前記複数の液室を相互に隔てる
隔壁とに対応して位置し、前記分極時に使用する複数組
の電極が前記液室のほぼ中央に対してほぼ対称に位置す
る。そして、選択的に各液室の容積を変化させることに
より該液室内の液体を液滴として噴射する。
【0025】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の圧電トランスデューサおよび液滴噴射装置をインク
噴射装置に具体化した第1の実施の形態について図1〜
図9を参照して説明する。
【0026】図1に示すように、インク噴射装置200
は、圧電トランスデューサ100と液室形成ユニット1
20とで構成され、液室形成ユニット120は、液室プ
レート6と、スペーサプレート7と、ノズル8を有する
ノズルプレート9とで構成されている。
【0027】インクを収容する液室5は、液室プレート
6に穿設した開口の上下を圧電トランスデューサ100
とスペーサプレート7とで覆って作られ、図4に示すよ
うに、複数行、複数列をなして平面状に配列され、隣接
する液室5とは隔壁51で隔てられている。液室5の長
さ方向の一端は、スペーサプレート7に穿設した連通孔
71を介してノズルプレート9のノズル8に連通し、他
端は、図示しないインク供給源に連通している。液室5
は、例えば幅(図において左右方向)0.375mm、
長さ(図において紙面と直交する方向)2.000mm
の大きさで、図において左右方向に0.508mmのピ
ッチ(50DPI)で形成されている。
【0028】圧電トランスデューサ100は、チタン酸
ジルコン酸鉛系(PZT)のセラミックス材料からなる
圧電材料板1からなる。さらに、圧電材料板1は、複数
のシート状の圧電セラミックス層1a〜1dを積層して
構成され、その圧電材料板1の液室側の表面(図1にお
いて下面)上に第1の駆動電極2と、液室5と反対側の
表面(図1において上面)上に第2の駆動電極3とが形
成されている。第1の駆動電極2は、圧電材料板1下面
全体に沿って延び各液室5に共通に設けられる。第2の
駆動電極3は各液室5に対応して設けられ、各液室5の
形状にほぼ対応した形状に形成される。圧電セラミック
ス層1a〜1dの1層の厚みは0.015mmである。
第1および第2の駆動電極2,3はAg−Pd系の金属
材料からなり、厚みは約0.002mmである。
【0029】図1において圧電材料板1の内部に描かれ
た矢印Aは、圧電材料板1の分極方向を示す。圧電材料
板1は各液室5の中央部分から両側の隔壁51に向かう
方向につまり中央部分に対して対称に分極されている。
それぞれの分極方向は、圧電材料板1の上面および下面
に沿う方向でかつ厚み方向に対して傾いているが、圧電
材料板1の面方向の成分を有する。第1の駆動電極2と
第2の駆動電極3は、液室5に対応する2つの分極部分
を上下から挟むように対向している。つまり、圧電材料
板1の各液室5に対応する部分が、後述するように変形
する部分すなわち動作部分を構成する。
【0030】第1の駆動電極2と第2の駆動電極3は、
この各分極部分のみに対応して分割して設けられてても
よいが、上記のように第1の駆動電極2はすべて連続し
て、第2の駆動電極3は同時に電圧を印加する単位つま
り液室ごとに形成することが製造上好ましい。
【0031】次に、図1〜図3を参照して、液滴を噴射
する動作について説明する。図1に示すように、最初に
液室5の内部にインクを充填する。このとき、第1の駆
動電極2および第2の駆動電極3はいずれもグランドG
ND(0V)に接続されている。次に、図2に示すよう
に、第1の駆動電極2をグランドGNDに接続したま
ま、液滴を噴射しようとする液室5の第2の駆動電極3
に正の駆動電圧(例えば20V〜30V)を印加する。
このとき、第1の駆動電極2および第2の駆動電極3の
間に発生する電界Eの向きと、圧電材料板1の分極方向
Aとがほぼ直交しているため、液室5に対応する2つの
分極部分はそれぞれシェアモードで変形する。つまり、
両分極部分は、それぞれ隔壁51の上方部分をほぼ支点
とし、かつ液室5の中央を挟んで対称にそれぞれ平行四
辺形状に変形して、第2の駆動電極3が形成された圧電
材料板1の領域が圧電材料板1の面方向に対して直交す
る方向、すなわち図2において上方に膨らむように移動
し、液室5の容積が増加する。この状態を、このとき生
じた圧力波の液室5内での片道伝播時間Tだけ維持す
る。この容積の増加によって、図示しないインク供給源
から液室5にインクが供給される。なお、上記片道伝播
時間Tは液室5内の圧力波が、液室5の長手方向(図
中、紙面に垂直な方向)に伝播するのに必要な時間であ
り、液室5の長さLとこの液室5内部のインク中での音
速aによりT=L/aと決まる。
【0032】圧力波の伝播理論によると、上記の電圧の
印加からほぼT時間がたつと液室5内の圧力が逆転し、
正の圧力に転じるが、このタイミングに合わせてに第1
の駆動電極2をグランドGNDに接続したまま第2の駆
動電極3の電位をグランドGND(0V)に戻すと、圧
電材料板1の形状が図1と同様の変形前の状態に戻り、
液室5内のインクに圧力が加えられる。そのとき、前記
正に転じた圧力と、圧電材料板1が変形前の状態に戻る
ことにより発生した圧力とが加え合わされ、比較的高い
圧力が液室5に連通するノズル8付近の部分に生じて、
図3に示すように、液室5内のインクがノズル8からイ
ンク滴10として噴射される。
【0033】次に、図5〜図9を参照して、上記インク
噴射装置の製造方法について説明する。
【0034】図5に示すように、上記の圧電材料板1を
構成する4枚のセラミックス材料のグリーンシート1a
〜1dの上下面にさらに1枚ずつのグリーンシート1
e,1fが積層され、上記の圧電材料板1を構成する部
分と追加したグリーンシート1e,1fの間には、分極
に用いる共通正電極11および共通グランド電極12が
それぞれ形成される。
【0035】具体的には、図6に示すように、上から2
番目のグリーンシート1aに、共通正電極11として、
各液室5の中央部分に対応する張出し部11aと、各張
出し部11aを互いに接続するとともに、共通正電極1
1をグリーンシート1aの端部まで引き出す引出部11
bとを、導電性ペースト材料を使用してスクリーン印刷
または導電材料の蒸着により形成する。最下層のグリー
ンシート1fに、共通グランド電極12を、隔壁51と
対応する位置に、各液室5に対応した部分を開口12a
として除いて、グリーンシート1aの端部に引き出す引
出部12bとともに上記のようにスクリーン印刷または
蒸着により形成する。共通正電極11および共通グラン
ド電極12はいずれもAg−Pd系の金属材料からな
り、厚みは約0.002mmである。
【0036】これらの共通正電極11および共通グラン
ド電極12を形成したグリーンシート1a,1fを、電
極のない他のグリーンシート1e、1b,1c,1dと
ともに積層して焼成し、一体化する。なお、図6には、
共通グランド電極12の開口12aと、共通正電極11
との位置関係を示す。
【0037】次に、上記の圧電トランスデューサを、1
30℃程度のシリコンオイルなどの絶縁オイルが満たさ
れた図示しないオイルバス中に浸し、引出部12bを介
して共通グランド電極12をグランドGND(0V)に
接続し、引出部11bを介して共通正電極11に正の分
極用電圧を印加して、張出し部11aと共通グランド電
極12との間には、圧電材料板の面方向および厚み方向
に対して斜め方向に2.5kV/mm程度の電界を発生させ
る。図5に示すように、圧電材料板1はこの電界方向に
したがった方向(矢印A)に分極される。
【0038】その後、図8に示すように、圧電材料板1
を両面から研磨し、共通正電極11および共通グランド
電極12を含むシート1e,1f部分を取り除く。圧電
材料板1には研磨面1Aおよび研磨面1Bが形成され
る。次に、図9に示すように、圧電材料板1の研磨面1
B全体にわたって第1の駆動電極2を、圧電材料板の研
磨面1Aの液室5に対応した分極位置に第2の駆動電極
3を、それぞれ上記のようにスクリーン印刷または蒸着
により形成する。
【0039】そして、上記のように形成された圧電材料
板1と、あらかじめ積層した液室プレート6、スペーサ
プレート7およびノズルプレート9からなる液室ユニッ
ト120とを、第2の駆動電極3および分極部分が液室
5に対応するように、接合することにより、インク噴射
装置200が作製される。
【0040】上記のように、第1の実施の形態のインク
噴射装置200では、共通正電極11および共通グラン
ド電極12を各液室5に対して共通のパターンとして形
成しておき、共通正電極11および共通グランド電極1
2を利用して、圧電材料板1の分極を行っている。この
ため、複雑な操作を要することなく、各液室について同
時に分極を行うことができる。また、圧電材料板1の分
極後に、圧電材料板1に対し研磨加工を施すことによ
り、共通正電極11および共通グランド電極12を除去
している。このため、圧電トランスデューサ100の駆
動に際して、内部に残っている分極用の電極を介して駆
動電界が漏れるなどして所定の液室5の駆動が他の液室
に与える影響(クロストーク)を排除することができ
る。
【0041】また、上記のように圧電材料板1の面方向
および厚み方向に対して傾斜して分極しているので、圧
電材料板1の両表面近くに分極用電極11,12を、圧
電材料板1の厚さ方向に互いに重ならないようにして傾
斜方向に対向配置して分極を行うことができる。そし
て、駆動用電極2,3を圧電材料板の両面に対向配置す
ることで、傾斜した分極方向に対して実質的に直交する
電界をかけ、少ない電極数で効率よく変形させることが
できる。
【0042】なお、圧電材料板1を分極するための共通
正電極11および共通グランド電極12を、上記実施の
形態のように、セラミックス材料の積層体の内部に形成
することで、分極時の放電を少なくして効率よく分極す
ることができるが、外部に形成あるいは外表面に接触さ
せることで分極を行うこともできる。また、共通正電極
11と共通グランド電極12に印加する分極用の直流電
圧の向きを逆にして分極方向を逆にし、あるいは駆動電
極2,3の位置を上下逆に入れ替えて駆動電圧の向きを
逆にすることで、圧電材料板1を液室5の容積を減少さ
せるように変形してインクを噴射することも可能であ
る。
【0043】[第2の実施形態]以下、図10〜図11
を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と同一部分には、同一
符号を付して説明を省略する。
【0044】図10に示すように、第2の実施の形態の
圧電トランスデューサ102は、圧電材料板21の内部
に、分極に用いた共通グランド電極12を残して完成品
としている。このように、共通グランド電極12を除去
していないが、電極12は各液室5の周囲に位置付けら
れているため、クロストークに関して大きな影響を与え
ることなく、前記第1の実施の形態と同様に動作するこ
とができる。
【0045】第2の実施の形態のインク噴射装置の動作
は、第1の実施の形態と同様に、第1の駆動電極2をグ
ランドに接続しておき、インクを噴射しようとする液室
に対応する第2の駆動電極3に正の駆動電圧を印加す
る。これにより、第1の駆動電極2および第2の駆動電
極3の間に発生する電界の向きと、圧電材料板21の両
分極方向とが略直交しているため、圧電材料板21はシ
ェアモードで変形、すなわち両分極部分は液室5のほぼ
中央を挟んで対称にそれぞれ平行四辺形状に変形する。
この状態は図示しないが、図2と同様である。そして、
第2の駆動電極23の電位をグランドGND(0V)に
戻すと、圧電材料板21の形状が図10と同様の状態に
戻り、液室25から所定量のインク10が噴射される。
【0046】第2の実施の形態のインク噴射装置の製造
方法は、第1の実施の形態とほぼ同じであり、共通正電
極11および共通グランド電極12を形成したグリーン
シート1a,1fを、電極のない他のグリーンシート1
e、1b,1c,1dとともに積層して焼成し、図5の
積層体と同じものを製作する。そして、共通グランド電
極12および共通正電極11間に上記のように直流電圧
を印加し、圧電材料板21の各動作部分を傾斜方向に分
極する。第2の実施の形態では、図11に示すように圧
電材料板21を上面から研磨し、共通正電極11を含む
シート1e部分を取り除き、共通グランド電極12を含
むシート1f部分を残す。そして、図9と同様に、圧電
材料板21の上面および下面に、第1の駆動電極2、第
2の駆動電極3をそれぞれ形成する。
【0047】[第3の実施形態]以下、図12〜図18
を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明す
る。なお、前記第1の実施の形態と同一部分には、同一
符号を付して説明を省略する。図12に示すように、第
3の実施の形態の圧電トランスデューサ103は、圧電
材料板31の内部に、分極に用いた共通正電極11およ
び共通グランド電極12を残して完成品としている。
【0048】この圧電材料板31において、図13に示
すように、最下層のグリーンシート1fの上の電極12
はスルーホール構造12bを介してその下面に引き出さ
れる。このスルーホール構造12bは、グリーンシート
1fに電極12を形成する際にそのグリーンシート1f
にあらかじめ形成した貫通孔に導電性ペースト材料を充
填して形成される。また、図14に示すように、2番目
のグリーンシート1aの上の各電極11はスルーホール
構造11aを介して最上層のグリーンシート1eの上面
に引き出される。このスルーホール構造11aは、最上
層のグリーンシート1eに、2番目のグリーンシート1
a上の各電極11に対応して複数の貫通孔を形成し、こ
れに導電性ペースト材料を充填して形成される。
【0049】上記のようにスルーホール構造11aを形
成したグリーンシート1e、分極用電極11を形成した
グリーンシート1a、分極用電極12とスルーホール構
造12bを形成したグリーンシート1f、および電極の
ないグリーンシート1b,1c,1dを第1の実施の形
態と同様に積層して焼成し、図15に示す圧電材料板3
1を製作する。そして図16に示すように、その圧電材
料板31の上面に、複数のスルーホール構造11aを相
互に接続する引出電極11bを形成し、また、圧電材料
板31の下面に、スルーホール構造12bに接続した引
出電極(図示せず)を形成する。
【0050】そして、圧電材料板31の下面に形成した
引出電極、スルーホール構造12bを介して電極12を
グランドGND(0V)に接続し、上面に形成した引出
電極11b、全スルーホール構造11aを介して全電極
11に分極用の正電圧を印加し、図5に示すように、電
極11と12を結ぶ方向すなわち圧電材料板31の面に
沿う方向および板厚方向に対して傾斜して分極する。
【0051】次に、図17に示すように、圧電材料板3
1の上面および下面全体に、電極層3Aおよび電極層2
Aを、上記引出電極に重ねてスクリーン印刷または蒸着
などによってそれぞれ形成する。そして、図18に示す
ように、電極層3Aを引出電極11bとともにレーザー
等で分割し、第2の電極3を形成する。つまり、液室5
間の隔壁51に対応する位置の電極層3Aを除去するこ
とによって、電極3は各液室5ごとに分離される。電極
層2Aも各液室5ごとに分割してもよいが、分割するこ
となく電極層2Aをそのまま第1の電極2とし第1の電
極2を全液室5にわたって連続した状態にしておくこと
が好ましい。
【0052】このとき、電極2、電極3は、それぞれ内
部電極12、内部電極11とスルーホール構造11aを
介して接続したままであってもよいが、電極層2A,3
Aをスルーホール構造11a,12bの周囲において除
去することによって、電気的に分離してもよい。前者の
場合、内部電極11は第2の電極3と、内部電極12は
第1の電極2とそれぞれ同電位となる。また、上記の電
極層3A,2Aを形成する前に、圧電材料板31の上下
両面の引出電極を研磨等によって除去するようにしても
よい。また、個別の電極3を各液室5に対応する位置に
のみに形成するようにしてもよい。しかし、上記のよう
に電極層3Aを圧電材料板31の上面全体にわたって形
成し、各液室5ごとに分離する方法をとることにより、
引出電極11bの切断作業も同時に行うことができる。
【0053】第3の実施の形態のインク噴射装置の動作
は、第1の実施の形態と同様に、第1の駆動電極2をグ
ランドに接続しておき、インクを噴射しようとする液室
に対応する第2の駆動電極3に正の駆動電圧を印加す
る。これにより、第1の駆動電極2および第2の駆動電
極3の間に発生する電界の向きと、圧電材料板31の両
分極方向とが略直交しているため、圧電材料板31はシ
ェアモードで変形、すなわち両分極部分は液室5のほぼ
中央を挟んで対称にそれぞれ平行四辺形状に変形する。
この状態は図示しないが、図2と同様である。そして、
第2の駆動電極23の電位をグランドGND(0V)に
戻すと、圧電材料板21の形状が図12と同様の状態に
戻り、液室25から所定量のインク10が噴射される。
このとき、電極2Aおよび電極3Aを分割することによ
り、スルーホール構造を介した異なる液室の内部電極間
の接続を切断している。このため、液滴噴射装置100
の駆動に際して、所定の液室5の駆動が他の液室に与え
る影響(クロストーク)を排除することができる。
【0054】第3の実施形態では、引出電極の形成と、
電極層2Aあるいは電極層3Aの形成とを別工程として
るが、電極層2Aあるいは電極層3Aを引出電極として
利用してもよい。この場合には、引出電極の形成とは別
に、再度、上記第1の電極2あるいは第2の電極3の電
極層を形成する必要がないため、工程数を削減できる。
ただし、分極に際して必要な電界が得られ、かつ分割に
よって適切な第1の電極2および第2の電極3を形成で
きるような電極層2Aあるいは電極層3Aの形状を選択
する必要がある。
【0055】[第4の実施の形態]以下、図19〜図2
0を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明
する。なお、前記第1の実施の形態と同一部分には、同
一符号を付して説明を省略する。この実施の形態の圧電
トランスデューサ104においては、図20に示すよう
に、分極時にグランドGNDに接続される電極112
は、各液室5を囲むようにリング状に形成される。した
がってグリーンシート1fには、各電極112ごとにス
ルーホール構造112bが設けられ、そのグリーンシー
ト1fの下面に形成された引出電極(図示せず)によ
り、全電極112がスルーホール構造112bを介して
相互に接続される。分極方法を含む製造方法は、前記第
3の実施の形態とほぼ同じであり、また、変形動作も同
様である。
【0056】[第5の実施の形態]以下、図21〜図2
6を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明
する。なお、前記第1の実施の形態と同一部分には、同
一符号を付して説明を省略する。
【0057】圧電トランスデューサ105は、上記各実
施の形態と同様にシート状の圧電セラミックス層1a〜
1fを積層した圧電材料板511からなる。さらに、圧
電材料板511は、複数のシート状の圧電セラミックス
層1a〜1dを積層して構成され、最上層の圧電セラミ
ックス層1eと2番目の圧電セラミックス層1aとの間
に複数に分割された第1の内部電極520a〜520f
(個々に区別する必要のないときは520で総称す
る)、最下層の圧電セラミックス層1fとその上の圧電
セラミックス層1dとの間に複数に分割された第2の内
部電極530a〜530g(個々に区別する必要のない
ときは530で総称する)がそれぞれ介挿されている。
【0058】前記液室5の幅(図において左右方向)方
向の中央部には、第1の内部電極のうち2個を間に挟ん
だ電極520bと520eが配置されていて、かつ隣接
する液室5を隔てる隔壁51に対応して、第2の内部電
極のうち2個を間に挟んだ電極530a、530d、5
30gが配置されている。すべての第1の内部正電極5
20と第2の内部負電極530とは、圧電材料板511
の面に沿う方向に互い違いにかつ厚み方向においてほぼ
対向するように、配置されている。
【0059】圧電材料板511は、上記電極520bと
電極530a、530dを結ぶ方向、および電極520
eと電極530d、530gを結ぶ方向、すなわち圧電
材料板511の面に沿う方向および板厚方向に対して傾
斜した方向(矢印90で示す)に分極されている。
【0060】圧電トランスデューサ105は、以下の製
造方法によって製造される。図22に示すように、先
ず、圧電セラミックス層を形成するための最下層のグリ
ーンシート1fの上面に、分割された第2の内部電極5
30をスクリーン印刷または蒸着により形成する。各内
部電極530は該グリーンシート1fを貫通するスルー
ホール構造12bにより下面に引き出される。このと
き、隔壁51に対応する電極530a、530d、53
0gとその他の電極530b、530c、530e、5
30fとは、電極530の長手方向において反対側の端
部でそれぞれスルーホール構造12bにより下面に引き
出される。
【0061】その最下層のグリーンシート1fの上に、
電極のないグリーンシート1b、1c、1dが積層さ
れ、さらに分割された第1の内部電極520がスクリー
ン印刷蒸着等により形成されたグリーンシート1aが積
層される。そして最上層のグリーンシート1eには、各
第1の内部電極520に対応する位置にその第1の内部
電極520に接続して上面に引き出すスルーホール構造
11aが設けられている。
【0062】各グリーンシート1e、1a、1b、1
c、1d、1fを積層して全体を加熱プレスし、公知の
ように脱脂、焼結を施すことにより、一体の圧電トラン
スデューサ105を得る。
【0063】かくして得られた圧電トランスデューサ1
05に、図23に示すように上面には複数のスルーホー
ル構造11aを介して各第1の内部電極520と電気的
に接続する複数の第1の外部電極140を、下面には複
数のスルーホール構造12bと電気的に接続する第2の
外部電極(図示せず)を、それぞれ銀ペーストの印刷お
よび焼き付け法やスパッタ法などの方法で各スルーホー
ル構造毎に個別に形成する。
【0064】上記の圧電トランスデューサ105を、各
実施の形態と同様に、インク室50の中央部に配置する
第1の内部電極520b、520eにスルーホール構造
11aを介して接続された第1の外部電極140に図示
しない分極電源の正電圧に接続し、隣接する液室5間の
隔壁51に配置する第2の内部電極530a、530
d、530gにスルーホール構造12bを介して接続さ
れた第2の外部電極(図示せず)はグランドGNDに接
続することで、分極処理を施す。このとき、上記以外の
内部電極520a、520c、520d、520f、5
30b、530c、530e、530fは電気的にはど
こにも接続せずに浮いた状態となっている。これによ
り、図24に示すように、第1の内部電極層20bと第
2の内部電極層530a、530d間、および第1の内
部電極520eと第2の内部電極530d、530g間
に、矢印590で示すように、ほぼ圧電材料板511の
面にほぼ沿う方向(同時に板厚方向に対してもわずか傾
斜しているが)に分極される。つまり、この分極は隣接
する電極を越えて行われ(電極520bと電極530a
との間の分極についてみれば、電極520aと電極53
0bを越えて行われる)、隣接する電極どうしが対向す
る方向(電極520aと電極530aとの対向方向、電
極520aと電極530bとの対向方向、電極520b
と電極530bとの対向方向)をそれぞれ直交または所
定角度で横切っている。
【0065】このようにして得られた圧電トランスデュ
ーサ105を液室形成ユニット120に一体的に組み付
けることで、図21に示すようなインク噴射装置200
が構成される。
【0066】以上のように構成されたインク噴射装置2
00の動作について説明する。図21に示すように、初
期状態においては、第1の内部電極520および、第2
の内部電極530は全てグランドGNDに接続され、圧
電トランスデューサ105はほぼ平坦になっている。ま
た、各液室5内は、インクにて満たされている。
【0067】所定の印字データにしたがって、1つの液
室5に連通するノズル8からインク滴を噴射する場合に
は、図25に示すようにその室5に対応する第1の内部
電極520a、520b、520cに駆動電圧(例えば
20V)が印加される。このとき、液室5に対応する第
1の内部電極520a、520b、520cと、第2の
内部電極530a、530b、530c、530d間
に、駆動電界が生じる。
【0068】上記駆動電界は、圧電材料板511のほぼ
厚み方向に生じるのに対し、分極方向は前述のようにほ
ぼ面に沿う方向であるから、実質的に分極方向590と
ほぼ直角な駆動電界591が印加されて、圧電材料板5
11の内部電極520bと530aとの間の部分、およ
び内部電極520bと530dとの間の部分は、それぞ
れ隔壁51の上方部分を支点として、液室5の中央を挟
んで対称に平行四辺形状に変形すなわちシェアモードで
変形し、液室5内の容積を増大させ、インク供給源から
インクを供給する。その後、第1の内部電極520a、
520b、520c印加されている電圧を0(V)に戻
すと図26に示すように、圧電材料板511が変形前の
状態に戻り、液室5内のインクに圧力を加え、ノズル8
からインク滴を噴射する。
【0069】このように、本実施の形態のインク噴射装
置200においては、圧電トランスデューサ105内部
に内部電極を複数に分割して形成しており、分極時と駆
動時とで、電界を印加する内層電極の組み合わせを変え
るだけで容易に、分極方向と駆動電界方向とが、ほぼ直
交あるいは交差する。したがって、分極電極を除去する
工程や駆動電極を新たに形成する工程が必要がない。ま
た、最下層の圧電セラミックス層1fが電極とインクと
の接触を避ける絶縁層として機能するので、電極の腐食
を防止するための保護膜等を形成しなくてもよく、製造
コストが低減される。
【0070】さらに、電極が内装されているために正電
極側とグランド電極側間での放電による圧電トランスデ
ューサ105の破壊も起こらず信頼性が高くなる。ま
た、圧電トランスデューサをインク噴射装置に組み込む
前ならば、圧電トランスデューサを再分極することが可
能であり、図25のように第2の内部電極530a,5
30d,530gと530b,530c,530e,5
30fとを前述のように電極530の長手方向に分離し
て引き出して別グループにしておけば、組立後に圧電ト
ランスデューサを再分極することも可能である。なお、
インクを噴射しようとする液室に対応する電極520
a,520b,520cの全てに電圧を印加したが、電
極520aと530bとの間、および電極520cと5
30cの間に任意の方向に電圧を印加するようにしても
よい。
【0071】[第6の実施の形態]以下、図27〜図3
0を参照して、本発明の第6の実施の形態について説明
する。なお、前記第5の実施の形態と同一部分には、同
一符号を付して説明を省略する。
【0072】本実施の形態は前記第5の実施の形態と
は、分極方向および駆動電界の方向を異にし、圧電シー
トの積層構造および電極の配置は同じである。すなわ
ち、図28に示すように、すべての第1の内部電極52
0に接続された第1のスルーホールは図示しない分極電
源の正電圧に接続し、すべての第2の内部電極530に
接続された第2のスルーホールはグランドGNDに接続
して、分極処理を施す。それにより、第1の内部電極5
20と第2の内部電極530間は、矢印590で示すよ
うに、ほぼ圧電材料板61の厚み方向に分極される。
【0073】インク噴射装置の動作について説明する。
図27に示すように、初期状態においては、液室5の幅
(図において左右方向)方向の中央部に配置された第1
の内部電極520b、520e、および隣接する液室5
の隔壁51に対応して配置された第2の内部電極530
a、530d、530gは全てグランドGNDに接続さ
れ、圧電トランスデューサはほぼ平坦な状態にある。こ
のとき、上記以外の内部電極520a、520c、52
0d、520f、530b、530c、530e、53
0fは電気的にはどこにも接続せずに浮いた状態となっ
ている。また、液室5内は、インクにて満たされてい
る。
【0074】所定の印字データにしたがって、1つの液
室5に連通するノズル8からインク滴を噴射する場合に
は、図29に示すようにその液室5の幅(図において左
右方向)方向の中央部に配置された第1の内部電極52
0bに駆動電圧(例えば20V)が印加される。このと
き、第1の内部電極520bと、隣接する液室5の隔壁
51に対応して配置された第2の内部電極530a、5
30dとの間に、それに隣接する電極520a、530
bと520c、530cを越えて駆動電界が生じる。図
中、圧電材料板61に示されている破線矢印591は駆
動電界方向を示している。
【0075】上記駆動電界は、圧電材料板61のほぼ沿
面方向に生じるのに対し、分極方向は前述のようにほぼ
厚み方向であるから、圧電材料板61には、実質的に分
極方向590とほぼ直交あるいは交差する駆動電界59
1が印加され、前述の実施の形態と同様に圧電材料板6
1の液室5に対応する部分のみが、該液室5の外側方向
へと変形をする。この後、圧電材料板61が復帰したと
き、インク滴560をノズル8から噴射するのは、前記
実施の形態と同様である。
【0076】なお、上記した圧電トランスデューサにつ
いて、組立工程などでのハンドリング時に破壊しないよ
うに圧電セラミックス層の積層枚数を増やして、圧電ト
ランスデューサの厚みを増やしたり、あるいは図31に
示すように、実際には変形しない部分、すなわち隣接す
る液室5の隔壁51に対応する部分の圧電セラミックス
層の積層枚数を増やした補強部位500を設けて、圧電
トランスデューサの破壊強度を増加するなどしてもよ
い。また、インク滴の噴射だけでなく他の液滴の噴射に
も利用することができる。
【0077】
【発明の効果】上述したように、本発明の圧電トランス
デューサおよび液滴噴射装置によれば、傾斜した分極方
向に対して実質的に直交する電界をかけることで、少な
い電極数で効率よく変形させることが可能となる。ま
た、上記分極、駆動電極を対称に配置することで、圧電
材料板をその面に沿う方向に対して実質的に直交する方
向に変形させることが可能となる。そして、液滴を効率
よく噴射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の液滴噴射装置を示
す断面図で、図4のX−X線位置の断面に相当する。
【図2】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置の動作状
態を説明する断面図である。
【図3】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置の動作状
態を説明する断面図である。
【図4】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置の液室の
配置状態を説明する平面図である。
【図5】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置に係る圧
電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図6】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置に係る圧
電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーンシ
ートの1つの平面図である。
【図7】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置に係る圧
電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーンシ
ートの他の1つの平面図である。
【図8】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置に係る圧
電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図9】上記第1の実施の形態の液滴噴射装置に係る圧
電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図10】上記第2の実施の形態の液滴噴射装置を示す
断面図である。
【図11】上記第2の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーン
シートの1つの平面図である。
【図12】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置を示す
断面図である。
【図13】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーン
シートの1つの平面図である。
【図14】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーン
シートの他の1つの平面図である。
【図15】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図16】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、圧電トラ
ンスデューサの平面図である。
【図17】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図18】上記第3の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す断面図である。
【図19】上記第4の実施の形態の液滴噴射装置を示す
断面図である。
【図20】上記第4の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、グリーン
シートの1つの平面図である。
【図21】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置を示す
断面図である。
【図22】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す分解斜視図であ
る。
【図23】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す斜視図である。
【図24】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、分極工程
を示す断面図である。
【図25】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置の動作
を説明する図である。
【図26】上記第5の実施の形態の液滴噴射装置の動作
を説明する図である。
【図27】本発明の第6の実施の形態の液滴噴射装置を
示す断面図である。
【図28】上記第6の実施の形態の液滴噴射装置に係る
圧電トランスデューサの製造工程を示す図で、分極工程
を示す断面図である。
【図29】上記第6の実施の形態の液滴噴射装置の動作
を説明する図である。
【図30】上記第6の実施の形態の液滴噴射装置の動作
を説明する図である。
【図31】本発明のさらに別の変形例の液滴噴射装置を
示す断面図である。
【符号の説明】
100 圧電トランスデューサ 5 液室 51 隔壁 8 ノズル 1a〜1f 圧電セラミックス層 2 駆動電極 3 駆動電極 A 分極方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/083 H01L 41/08 U

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電材料板がその面に沿う方向に対して
    実質的に直交する方向に変形する動作部分を有する圧電
    トランスデューサにおいて、 前記圧電材料板は、前記動作部分の中央に対して対称で
    かつ該圧電材料板の面に沿う方向および板厚方向に対し
    て傾斜した方向に分極され、 前記圧電材料板の両面上には、該圧電材料板に前記各分
    極方向に対してそれぞれ実質的に直交する電界をかけ、
    前記圧電材料板をシェアモード変形させるための駆動用
    電極が形成されていることを特徴とする圧電トランスデ
    ューサ。
  2. 【請求項2】 前記分極方向は、前記動作部分の中央と
    周辺との間で前記圧電材料板の面に沿う方向および板厚
    方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に
    記載の圧電トランスデューサ。
  3. 【請求項3】 前記圧電材料板は、複数のシート材料を
    積層して構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の圧電トランスデューサ。
  4. 【請求項4】 前記圧電材料板の内部には、前記動作部
    分の中央に対応する位置と、前記動作部分の周囲に対応
    する位置とに、それぞれ該圧電材料板の異なる表面寄り
    に配列形成された内部電極が収容され、 前記圧電材料板は、前記両位置の内部電極を結び前記圧
    電材料板の面に沿う方向に対して傾斜した方向に分極さ
    れ、 前記駆動用電極は、該圧電材料板の分極された部分に対
    してほぼ直交する電界を発生するように、前記動作部分
    の異なる表面にそれぞれ形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の圧電トランスデュー
    サ。
  5. 【請求項5】 前記圧電材料板は、シート状の圧電材料
    を積層して構成され、前記内部電極は前記シート状の圧
    電材料の間に設けられることを特徴とする請求項5に記
    載の圧電トランスデューサ。
  6. 【請求項6】 前記動作部分は、前記圧電材料板の面に
    沿う方向に複数設けられ、前記圧電材料板の一方の面の
    駆動用電極は、前記各動作部分にそれぞれ設けられ、他
    方の面の駆動用電極は、前記複数の動作部分に共通に設
    けられていることを特徴とする請求項2または4に記載
    の圧電トランスデューサ。
  7. 【請求項7】 前記一方の面の駆動用電極は、前記各動
    作部分の対称な分極部分にわたって設けられていること
    を特徴とする請求項6に記載の圧電トランスデューサ。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかの圧電トラン
    スデューサを、前記動作部分が液体を収容した液室と対
    応するように配置し、前記動作部分の分極方向をその液
    室の中央と周辺部分とに対応する各部分の間で前記圧電
    材料板の厚み方向に傾斜した方向とし、該動作部分の変
    形がその液室の容積を変化させる方向であって、該液室
    内の液体を噴射することを特徴とする液滴噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記液室は複数個配列され、前記圧電ト
    ランスデューサは前記複数の液室にわたって配置され、
    前記動作部分の分極方向は、前記各液室の中央と各液室
    を隔てる隔壁とに対応する各部分の間で前記圧電材料板
    の厚み方向に傾斜していることを特徴とする請求項8に
    記載の液滴噴射装置。
  10. 【請求項10】 圧電材料板と、その厚み方向に対向す
    る両側にそれぞれ位置し、前記対向方向とはほぼ直交す
    る方向に間隔をおいた複数の電極とを備え、 分極時と駆動時とで、前記圧電材料板に電界を印加する
    ために使用する前記電極の組み合わせを変え、分極方向
    と駆動電界方向とが実質的にほぼ交差するようにして、
    駆動時には、前記圧電材料板をシェアモード変形させる
    ようにしたことを特徴とする圧電トランスデューサ。
  11. 【請求項11】 前記分極時と駆動時とのいずれかは、
    前記複数の電極のうち隣接する電極を越えた電極どうし
    を組み合わせて、前記隣接する電極どうしが対向する方
    向と交差する方向の電界を印加することを特徴とする請
    求項10に記載の圧電トランスデューサ。
  12. 【請求項12】 前記分極方向は前記圧電材料板のほぼ
    面に沿う方向に一致し、前記駆動電界方向は前記圧電材
    料板のほぼ厚み方向に一致することを特徴とする請求項
    10または11に記載の圧電トランスデューサ。
  13. 【請求項13】 前記分極時には、前記圧電材料板の厚
    み方向に対向しない電極を使用して電界を印加し、その
    電極間に位置する少なくとも他の電極を使用して前記駆
    動電界を印加することを特徴とする請求項12に記載の
    圧電トランスデューサ。
  14. 【請求項14】 前記駆動時には、前記分極時に使用し
    た電極と、その電極間に位置する他の電極とを使用して
    前記駆動電界を印加することを特徴とする請求項12に
    記載の圧電トランスデューサ。
  15. 【請求項15】 前記分極方向は前記圧電材料板のほぼ
    厚み方向に一致し、前記駆動電界方向は前記圧電材料板
    のほぼ面に沿う方向に一致することを特徴とする請求項
    9または10に記載の圧電トランスデューサ。
  16. 【請求項16】 前記分極時には、前記圧電材料板のほ
    ぼ厚み方向に対向する電極を使用して電界を印加し、前
    記圧電材料板の厚み方向に対向しない電極を使用して前
    記駆動電界を印加することを特徴とする請求項15に記
    載の圧電トランスデューサ。
  17. 【請求項17】 請求項10から16のいずれかの圧電
    トランスデューサを、液体を収容した複数の液室に跨っ
    て配置し、選択的に各液室の容積を変化させることによ
    り該液室内の液体を液滴として噴射する液滴噴射装置に
    おいて、 前記分極時に使用する電極が、前記液室のほぼ中央に対
    してほぼ対称に分極用電界を印加するように位置し、そ
    の電界によって生成した各分極方向に対してそれぞれほ
    ぼ交差する駆動電界を印加するように、前記駆動時に使
    用する複数組の電極が前記液室のほぼ中央に対してほぼ
    対称に位置することを特徴とする液滴噴射装置。
  18. 【請求項18】 前記分極用電界を印加する対の電極の
    うち一方の電極が、前記複数の液室を相互に隔てる隔壁
    に対応して位置することを特徴とする請求項17に記載
    の液滴噴射装置。
  19. 【請求項19】 前記圧電トランスデューサの前記液室
    側の面に、前記電極を覆って前記圧電材料板に積層した
    絶縁層を備えることを特徴とする請求項17または18
    に記載の液滴噴射装置。
  20. 【請求項20】 請求項13の圧電トランスデューサを
    複数の液室に跨って配置し、選択的に各液室の容積を変
    化させることにより該液室内の液体を液滴として噴射す
    る液滴噴射装置において、 前記分極時に使用する電極が、前記各液室のほぼ中央
    と、前記複数の液室を相互に隔てる隔壁とに対応して位
    置し、前記駆動時に使用する複数組の電極が前記液室の
    ほぼ中央に対してほぼ対称に位置することを特徴とする
    液滴噴射装置。
  21. 【請求項21】 請求項16の圧電トランスデューサを
    複数の液室に跨って配置し、選択的に各液室の容積を変
    化させることにより該液室内の液体を液滴として噴射す
    る液滴噴射装置において、 前記駆動時に使用する電極が、前記各液室のほぼ中央と
    前記複数の液室を相互に隔てる隔壁とに対応して位置
    し、前記分極時に使用する複数組の電極が前記液室のほ
    ぼ中央に対してほぼ対称に位置することを特徴とする液
    滴噴射装置。
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