JP2000103056A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその製造方法

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JP2000103056A JP27310698A JP27310698A JP2000103056A JP 2000103056 A JP2000103056 A JP 2000103056A JP 27310698 A JP27310698 A JP 27310698A JP 27310698 A JP27310698 A JP 27310698A JP 2000103056 A JP2000103056 A JP 2000103056A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱バインダ・焼成工処理を施した場合でも、
圧電素子の電極とキャビティプレートのインク圧力室と
の位置ずれを生じさせることのないインクジェットヘッ
ドを提供すること。 【解決手段】 それぞれ第1内部電極27と第2内部電
極26が印刷された第1圧電セラミック層23A、第2
圧電セラミック層23B、及び第3圧電セラミック層2
3Cを積層し、更に上部には外側圧電セラミック層24
を、下部には中間桁部材30を形成し、加熱プレス後に
脱バインダ・焼成工程を施して、中間桁部材30を備え
た積層型圧電素子を形成する。中間桁部材30は第2内
部電極26の幅よりも若干狭い幅とし、中心位置が第2
内部電極26と一致するように形成する。そして、キャ
ビティプレート22のインク圧力室23を区画する区画
壁25と、中間桁部材30とを接着剤等により接合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型圧電素子を
用いたインクジェットヘッド、及びこのインクジェット
ヘッドの製造方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェットプリンタに用いら
れるインクジェットヘッドは、複数の仕切桁により仕切
られたインク圧力室を備えたセラミック製のキャビティ
プレートと、該キャビティプレートに接合した圧電素子
とにより構成されており、該圧電素子によりインク圧力
室内に圧力変動を生じさせ、インク圧力室内のインクを
キャビティプレートに形成したノズルから吐出させてい
る。
【0003】圧電素子には様々な種類のものが用いられ
るが、一例として、積層型の圧電素子が挙げられる。こ
の積層型の圧電素子は、シート状に形成した圧電部材上
に該圧電部材の表面を一様に覆うように電極を印刷し、
更にこの電極上に圧電部材を重ね、以下同様にして圧電
部材と電極とを積層した後、脱バインダ・焼成処理を施
し、更にその後圧電素子の変形部をそれぞれ独立させる
ように複数の切欠凹部を設けるという工程を経て製造さ
れる。
【0004】このような構成により、複数のインク圧力
室のそれぞれに圧電素子の複数の変位部を対応させるこ
とができ、各インク圧力室毎に良好なインク吐出を行わ
せることができる。
【0005】しかしながら、このような圧電素子は、前
記切欠凹部を微細な間隔で形成しなければならないた
め、加工が難しく、製造コストも上昇するという問題が
あった。
【0006】そこで、スクリーン印刷の技術を用いて、
予めインク圧力室の間隔に対応した間隔を有する電極を
圧電部材上に印刷し、圧電素子を形成する手法が提案さ
れ、現在ではこの手法が広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のように、スクリーン印刷により所定の間隔を有する
電極を圧電部材上に形成した場合には、脱バインダ・焼
成工程において圧電部材が伸張または収縮し、それに伴
って各電極間の間隔が約±0.3%程度ばらつく。その
結果、キャビティプレートと圧電素子を接合した際に、
電極の位置とインク圧力室の位置とにずれが生じ、イン
ク圧力室を仕切る仕切桁が圧電素子の変形領域と接触し
て変形を妨げる場合があり、各インク圧力室毎に圧電素
子の変形量がばらつくという問題があった。その結果、
各インク圧力室毎のインクに与えられる圧力変動量が異
なり、ノズルからの吐出速度にもばらつきか生じるとい
う問題があった。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、脱バインダ・焼成工処理を施した場合
でも、圧電素子の電極とキャビティプレートのインク圧
力室との位置ずれを生じさせることのないインクジェッ
トヘッド及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のインク
ジェットヘッドは、前記課題を解決するために、インク
圧力室に貯留されているインクに圧力変動を与えること
により当該インクを吐出させるインクジェットヘッドで
あって、前記インク圧力室が桁部材に挟まれた開口凹部
として形成されたキャビティプレートと、2層以上に積
層された圧電体層及び該圧電体層を挟持するように設け
られた電極を有する積層型圧電素子と、前記積層型圧電
素子の変形領域を規定するように前記積層型圧電素子に
取り付けられた中間桁部材とを備え、前記積層型圧電素
子に取り付けられた前記中間桁部材と前記桁部材との接
合により、前記変形領域が前記インク圧力室の開口位置
に位置決めされていることを特徴とする。
【0010】請求項1に記載のインクジェットヘッドに
よれば、積層型圧電素子の電極に電圧が印加されると、
圧電体層の分極方向に対して垂直または平行の方向の電
界が発生し、圧電体層は変形する。従って、このように
変形する領域に他の部材が接触する場合には、圧電素子
の変形が妨げられることになるが、本発明によれば、積
層型圧電素子の変形領域を規定するように、即ち、各変
形領域の大きさが均一となるように各変形領域の境界位
置に中間桁部材が接続されており、該中間桁部材がキャ
ビティプレートの桁部材に接合され、前記変形領域が前
記インク圧力室の開口位置に位置決めされる。その結
果、脱バインダ・焼成工程を経て形成される積層型圧電
素子の電極とキャビティプレートの桁部材との位置関係
にずれが生じた場合であっても、桁部材によって圧電素
子の変形領域が妨げられることなく、各インク圧力室に
おける圧電素子の変形量は均一になるため、各インク圧
力室から吐出されるインクの吐出速度の均一化が図られ
る。
【0011】請求項2に記載のインクジェットヘッド
は、前記課題を解決するために、請求項1に記載のイン
クジェットヘッドにおいて、前記中間桁部材の厚みは、
前記積層型圧電素子の積層方向における圧電体層の2層
分の層厚以下1層分の層厚以上であることを特徴とす
る。
【0012】請求項2に記載のインクジェットヘッドに
よれば、前記中間桁部材の厚みは、前記積層型圧電素子
の積層方向における圧電体層の2層分の層厚以下に抑え
られているので、中間桁部材を圧電素子に取り付けた状
態で全体の非対称性は脱バインダ・焼成工程においても
問題とならず、中間桁部材及び圧電素子の反りを発生さ
せることがない。また、前記中間桁部材の厚みは、1層
分の層厚以上を有しているので、脱バインダ・焼成工程
の前後において切削加工またはプレス加工等における良
好な作業性を確保する。
【0013】請求項3に記載のインクジェットヘッド
は、前記課題を解決するために、請求項1または請求項
2に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記積層型
圧電素子は、積層方向に分極されると共に、前記中間桁
部材の間の位置に設けられた第1内部電極と、前記中間
桁部材の位置に設けられた第2内部電極とを有し、前記
分極方向と直交する電界によりシェアモードにて変形を
生じさせる圧電素子であり、前記中間桁部材の幅は、前
記第2内部電極の幅の0.5倍から1.5倍の大きさに
形成されていることを特徴とする。
【0014】請求項3に記載のインクジェットヘッドに
よれば、第1内部電極と第2内部電極とに互いに極性の
異なる電圧を印加すると、電界は圧電素子の分極方向に
直交する方向に発生し、これにより圧電素子はシェアモ
ードにより変形する。そして、このようにして変形する
圧電素子の変形領域は前記中間桁部材により規定され各
インク圧力室において均一となっている。更に前記中間
桁部材の幅は、前記第2内部電極の幅の0.5倍の大き
さを有しているので、充分な剛性を有し、各インク圧力
室における体積変化を不安定にさせることがない。ま
た、前記中間桁部材の幅は、前記第2内部電極の幅の
1.5倍の大きさに形成されているので、圧電素子の変
形領域を大幅に妨げることなく、インク吐出に充分な変
形量を確保する。
【0015】請求項4に記載のインクジェットヘッド
は、前記課題を解決するために、請求項1または請求項
2に記載のインクジェットヘッドにおいて、前記積層型
圧電素子は、積層方向に分極されると共に、前記中間桁
部材の間の位置に設けられた内部電極を有し、前記分極
方向と平行な電界により伸縮モードにて変形を生じさせ
る圧電素子であることを特徴とする。
【0016】請求項4に記載のインクジェットヘッドに
よれば、対向する内部電極に互いに極性の異なる電圧を
印加すると、電界は圧電素子の分極方向に平行な方向に
発生し、これにより圧電素子は伸縮モードにより変形す
る。そして、このようにして変形する圧電素子の変形領
域は前記中間桁部材により規定され各インク圧力室にお
いて均一となっており、各インク圧力室におけるインク
吐出速度は均一なものとなる。
【0017】請求項5に記載のインクジェットヘッドの
製造方法は、前記課題を解決するために、インク圧力室
に貯留されているインクに圧力変動を与えることにより
当該インクを吐出させるインクジェットヘッドの製造方
法であって、圧電体材料をシート状の圧電体層として形
成する工程と、前記圧電体層上に内部電極を印刷する工
程と、前記内部電極の印刷された圧電体層を積層する工
程と、前記積層された圧電体層を加熱プレスする工程
と、前記加熱プレス後の圧電体層を脱バインダー及び焼
成する工程とを備え、前記圧電体層の変形領域を規定す
るように前記圧電体層に中間桁部材を取り付ける工程
を、前記脱バインダー及び焼成する工程の前に設けたこ
とを特徴とする。
【0018】請求項5に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、まず、圧電体材料をシート状の圧電
体層として形成し、次に、このようにして形成した圧電
体層上に内部電極を印刷する。そして、この内部電極が
印刷された圧電体層を積層し、積層された圧電体層を加
熱プレスし、加熱プレス後の圧電体層を脱バインダー及
び焼成することにより、圧電素子が得られる。この圧電
素子における圧電体層の変形領域を規定する中間桁部材
は、前記圧電体層に取り付けられるが、この取り付け工
程は、前記脱バインダー及び焼成する工程の前に設けら
れる。従って、脱バインダー及び焼成工程における、中
間桁部材及び圧電素子全体は同一の収縮率で縮むことに
なる。その結果、キャビティプレートのインク圧力室に
対する内部電極の位置ずれが脱バインダー及び焼成工程
における収縮により生じても、中間桁部材と内部電極と
の互いの位置関係に変動はない。従って、圧電体層の各
変形領域の大きさは何れも均一となり、この中間桁部材
とキャビティプレートの桁部材とを接合することによ
り、各インク圧力室に均一な大きさの変形領域を対応さ
せる。
【0019】請求項6に記載のインクジェットヘッドの
製造方法は、前記課題を解決するために、請求項5に記
載のインクジェットヘッドの製造方法において、前記圧
電体層の変形領域を規定するように前記圧電体層に中間
桁部材を取り付ける工程は、中間桁部材用の圧電体層を
前記圧電体層に更に積層させ、該中間桁部材用の圧電体
層における前記変形領域に相当する領域を、スライサも
しくはショットブラスト加工により除去する工程である
ことを特徴とする。
【0020】請求項6に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、前記電極が印刷された圧電体層の積
層後に、中間桁部材用の圧電体層をこの積層後の圧電体
層に更に積層させ、その後にスライサもしくはショット
ブラスト加工により、前記中間桁部材用の圧電体層の前
記変形領域に相当する領域を除去し、中間桁部材を形成
する。そして、加熱プレス後にこれらの全体に対して脱
バインダ及び焼成処理を施すことにより、中間桁部材を
備えた積層型の圧電素子が得られる。従って、脱バイン
ダ及び焼成工程により、圧電体層が収縮しても、中間桁
部材も同一の収縮率で収縮するので、電極に対する中間
桁部材の位置は変動せず、各変形領域の大きさを均一に
する中間桁部材が容易に形成される。
【0021】請求項7に記載のインクジェットヘッドの
製造方法は、前記課題を解決するために、請求項5に記
載のインクジェットヘッドの製造方法において、前記圧
電体層の変形領域を規定するように前記圧電体層に中間
桁部材を取り付ける工程は、中間桁部材用の圧電体層に
おける前記変形領域に相当する領域をプレス加工により
凹部とし、その後に前記積層された圧電体層に該中間桁
部材用の圧電体層を積層させる工程であることを特徴と
する。
【0022】請求項7に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、中間桁部材用の圧電体層の前記変形
領域に相当する領域に、プレス加工により凹部を形成す
る。その後に前記積層された圧電体層に、このような凹
部の形成された中間桁部材用の圧電体層を積層させ、脱
バインダ及び焼成工程を経て、中間桁部材の形成された
圧電素子が得られる。従って、脱バインダ及び焼成工程
により、圧電体層が収縮しても、中間桁部材も同一の収
縮率で収縮するので、電極に対する中間桁部材の位置は
変動せず、各変形領域の大きさを均一にする中間桁部材
が容易に形成される。
【0023】請求項8に記載のインクジェットヘッドの
製造方法は、前記課題を解決するために、請求項5に記
載のインクジェットヘッドの製造方法において、前記圧
電体層の変形領域を規定するように前記圧電体層に中間
桁部材を取り付ける工程は、前記圧電体層に中間桁部材
層を印刷する工程であることを特徴とする。
【0024】請求項8に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、前記電極が印刷された圧電体層の積
層を行う前に、例えば最下層の圧電体層の下面に、中間
桁部材層を印刷する。そして、圧電体層の積層を行い、
加熱プレス後にこれらの全体に対して脱バインダ及び焼
成処理を施す。従って、脱バインダ及び焼成工程によ
り、圧電体層が収縮しても、中間桁部材も同一の収縮率
で収縮するので、電極に対する中間桁部材の位置は変動
せず、各変形領域の大きさを均一にする中間桁部材が容
易に形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面の図1乃至図6に基づいて説明する。なお、本実施
形態との比較のため従来例を示した図7をも参照する。
【0026】先ず、本実施形態のインクジェットヘッド
が搭載されるインクジェットプリンタの概略について図
1に基づいて説明する。
【0027】図1はインクジェットプリンタの要部を示
す斜視図である。図1において、一対のフレーム1(図
1には一方のフレーム1のみを示す)間には、軸2を介
してプラテン3が回転可能に取り付けられており、この
プラテン3はモータ4により回転駆動される。プラテン
3に対向して圧電式インクジェットヘッド5が配置され
ている。かかる圧電式インクジェットヘッド5は、イン
ク供給装置6と共にキャリッジ7上に載置されている。
キャリッジ7はプラテン3の軸線平行に配設された2本
のガイドロッド8に摺動可能に支持されており、また、
キャリッジ7には一対のプーリ9に掛けられたタイミン
グベルト10が結合されている。また、一方のプーリ9
(図1中、右側のプーリ9)は、モータ11の駆動軸に
固定されており、従って、モータ11を介して右側のプ
ーリ9が回転されることに基づきタイミングベルト10
が送られてキャリッジ7がプラテン3に沿って往復動さ
れるものである。
【0028】次に、圧電式インクジェットヘッド5の構
造について図2に基づいて説明する。図2は本実施形態
にかかる圧電式インクジェットヘッド5のアレイ構造の
一部を示す断面図である。尚、本実施形態にかかるイン
クジェットヘッド5は、駆動電圧を印加した時にインク
を吐出する、所謂、押し打ち方式のインクジェットヘッ
ドである。
【0029】図2において、圧電式インクジェットヘッ
ド5のアレイ20は、基本的に、上面が開放された複数
個のインク圧力室21が形成されているキャビティプレ
ート22、各インク圧力室21を区画する区画壁25に
接着剤等により接合された中間桁部材30、各インク圧
力室21の上面(開放面)が閉塞するように中間桁部材
30を介して取り付けられた積層型圧電体23、及び積
層型圧電体23の上面に積層された外側圧電セラミック
層24から構成されている。
【0030】各インク圧力室21はキャビティプレート
22に切削加工等を施すことにより形成され、また、各
インク圧力室21間は桁部材としての区画壁25により
区画されている。
【0031】積層型圧電体23は、圧電・電歪効果を有
するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミック材
料からなる複数の圧電セラミック層(図2では、一例と
して3層の圧電セラミック層)を積層して構成されてい
る。ここで、理解を容易にするため、外側圧電セラミッ
ク層24から下方に向かって順に第1圧電セラミック層
23A、第2圧電セラミック層23B、第3圧電セラミ
ック層23Cとする。第1圧電セラミック層23A及び
第2圧電セラミック層23Bには、各インク圧力室21
に対応する位置に第1内部電極27が形成されていると
共に、インク圧力室21の周縁位置にて各区画壁25に
対応して第2内部電極26が形成されている。また、第
3圧電セラミック層23Cには、各第1及び第2圧電セ
ラミック層23A、23Bと同様、各インク圧力室21
に対応する位置に第1内部電極27が形成されていると
共に、インク圧力室21の周縁位置にて各区画壁25に
対応し第2内部電極26が形成されている一方、インク
圧力室21内のインクと接触する側には電極等は何ら設
けられていない。これは、第3圧電セラミック層23C
に絶縁層として機能を行わせ、この第3圧電セラミック
層23Cを介して、上側の第2圧電セラミック層23B
の第1内部電極26にインクが接触することを防止し、
これより絶縁フィルム等の特別な絶縁層や振動板等を設
けることなく積層型圧電体23の電極層をインク圧力室
のインクから隔絶することを可能とするためである。ま
た、第3圧電セラミック層23Cは、積層型圧電体23
の製造を行うについて第2圧電セラミック層23B、第
1圧電セラミック層23Aと同時に形成することが可能
であることからコストアップを招来することもない。
【0032】また、第1圧電セラミック層23A、第2
圧電セラミック層23B、第3圧電セラミック層23C
は、図2に示すように、それぞれの第1内部電極27及
び第2内部電極26が相互に重なるように積層されてお
り、かかる構造を有する積層型圧電体23は、矢印Aに
て示すように、各圧電セラミック層23A等の積層方向
に分極されている。各第1乃至第3圧電セラミック層2
3A,23B,23Cにおける各第1内部電極27は、
図示しないスイッチを介して図示しない駆動電源のプラ
ス側端子に接続されており、また、各第2内部電極26
は、それぞれ駆動電源のマイナス側端子に接続されてい
る。
【0033】次に、第3圧電セラミック層23Cの下方
には、第2内部電極26と中心線を合わせるように複数
の中間桁部材30が設けられている。中間桁部材30の
幅は、第2内部電極26よりも若干狭い幅に形成されて
おり、圧電素子の変形領域Wを浸食しない構成となって
いる。そして、中間桁部材30とキャビティプレート2
2の区画壁25とを接合することにより、圧電素子の変
形領域Wをそれぞれのインク圧力室21に位置決めする
ようになっている。このように、本実施形態のインクジ
ェットヘッドによれば、キャビティプレート22の区画
壁25と、積層型圧電体23の第3圧電セラミック層2
3Cとが直接接合されないので、脱バインダ・焼成工程
により積層型圧電体23を形成した結果、第2内部電極
26の位置と区画壁25との位置が±0.3%程度ずれ
た場合でも、区画壁25により圧電素子の変形領域の幅
を狭めることがなく、積層型圧電体23の本来の変形量
を確保することができる。
【0034】この中間桁部材30は、各圧電セラミック
層と同様にセラミック材から形成され、圧電素子と同一
工程で形成される。以下、本実施形態における圧電素子
及び中間桁部材の製造方法について詳しく説明する。
【0035】図3に示すように、まず、第3圧電セラミ
ック層23Cの上側表面に、インク圧力室に一対一で対
応するように、複数に分割された第1内部電極27と第
2内部電極26をスクリーン印刷によって形成して、グ
リーンシートを作成する。そして、このようなグリーン
シートを、第2圧電セラミック層23B、第1圧電セラ
ミック層23Aのそれぞれについて形成し、各グリーン
シートを3層積層し、その上部には外側圧電セラミック
層24を構成するために圧電セラミック層の上側表面に
内部電極層のないグリーンシートを重ね、その下部には
同じく圧電セラミック層の下側表面に内部電極層のない
中間桁部材用のグリーンシート30’を重ねる。
【0036】次に、中間桁部材用のグリーンシート3
0’に対してスライサもしくはショットブラスト加工等
を施し、第2内部電極26よりも若干狭い幅の中間桁部
材30を形成する。
【0037】そして、積層体の全体を加熱プレスし、脱
バインダ、焼成等の工程を経て積層型圧電体を得る。
【0038】次に、以上のようにして得られた積層型圧
電素子を130℃程度のシリコンオイル等の絶縁オイル
が満たされた図示しないオイルバス中に浸し、分極用の
電極により積層型圧電体に対して2.5kV/mm程度
の電界を印加し、分極処理を施す。以上の方法により積
層型圧電体が得られる。
【0039】このように、中間桁部材30の第2内部電
極26に対する位置決めは、脱バインダ・焼成工程の前
に行われるので、脱バインダ・焼成工程によって圧電セ
ラミック層が収縮した場合でも、中間桁部材30も同一
の収縮率で収縮するので、第2内部電極26に対する中
間桁部材30の位置ずれは発生しない。従って、各内部
電極がインク圧力室に対して位置ずれを生じた場合であ
っても、圧電素子の変形領域を浸食することのないよう
に中間桁部材を設けることができる。例えば図2に示す
例では、第2内部電極の中心線は、区画壁25の中心線
に対して位置ずれを生じているが、中間桁部材30は、
このように位置ずれを生じた第2内部電極26とずれを
生じないので、中間桁部材30によって積層圧電体23
の変形領域Wを浸食することがない。
【0040】そして、このように第2内部電極26の位
置に合わせて形成された中間桁部材30と、区画壁25
とを接合することにより、第2内部電極26の位置と区
画壁25の位置がずれている場合でも、積層圧電体23
の変形領域Wに区画壁25が接触することがなく、変形
領域Wは区画壁25によって拘束されることがない。従
って、各インク圧力室21における積層圧電体23の変
形量のばらつきを無くすことができる。
【0041】なお、本実施形態においては、中間桁部材
30の厚みを、第1圧電セラミック層23A等の圧電セ
ラミック層の2層分の厚み以下、1層分の厚み以上とし
た。従って、中間桁部材30は厚過ぎることがないの
で、脱バインダ・焼成処理の行われる中間桁部材及び各
圧電セラミック層全体の非対称性を問題のない程度に抑
えることができる。その結果、脱バインダ・焼成処理を
行っても中間桁部材及び各圧電セラミック層に反りを生
じさせることがない。また、中間桁部材30の厚みを圧
電セラミック層の1層分の厚み以上としたので、中間桁
部材30を形成する際のスライサもしくはショットブラ
スト加工等の良好な作業性を確保することができる。
【0042】また、中間桁部材30の幅は、第2内部電
極26の幅の0.5〜1.5倍の大きさであるのが好ま
しい。これは、中間桁部材30の幅が第2内部電極26
の幅の0.5未満であると、剛性が不足し、インク圧力
室21の体積変化が不安定になり吐出を不安定にさせて
しまうためである。また、中間桁部材30の幅が第2内
部電極26の幅の1.5を超えると、積層圧電体23の
変形領域Wを狭めてしまうためである。
【0043】次に、以上のように構成された本実施形態
のインクジェットヘッド5におけるアレイ20の動作に
ついて図4に基づいて説明する。図4は積層型圧電体2
3を変形させて印字動作を行っているアレイ20の一部
を拡大して示す断面図である。尚、ここでは、右から2
番目のインク圧力室21に対応するスイッチがオンされ
たものとして、各積層型圧電体23の動作につき説明す
ることとする。
【0044】図4において、所定の印字データに基づき
コントローラ(図示せず)を介して図示しないスイッチ
がオンされた場合、図示しない駆動電源を介して各第1
内部電極27に駆動電圧が印加される。このとき、各第
1内部電極27は駆動電源のプラス側端子に接続され、
各第2内部電極26との間で、図4に示すように、積層
型厚電体23の分極方向(矢印Aで示す)と直交する電
界(矢印Cで示す)が発生する。これにより、積層型圧
電体23の第1圧電セラミック層23A、第2圧電セラ
ミック層23Bは、その圧電・電歪効果に基づきシェア
モードにて図示のように変形する。また、外側圧電セラ
ミック層24及び第3圧電セラミック層23Cは、各第
1、第2圧電セラミック層23A,23Bと同一の層
(成分)より構成されていることから、第1、第2圧電
セラミック層23A,23Bのシェアモード変形に追随
して変形される。
【0045】このような変形により、インク圧力室21
の容積が減少され、これによりインク圧力室21内のイ
ンクがインク吐出口(図示せず)から印字用紙に向かっ
て吐出されて文字等の印字が行われる。
【0046】そして、上述したように、積層型圧電体2
3の各内部電極と区画壁25との位置ずれが生じた場合
でも、積層型圧電体23の変形領域Wは中間桁部材30
により所期の大きさに確保されているので、各インク圧
力室21における積層型圧電体23の変形量に差が生じ
ることがなく、各インク圧力室21における容積の変化
も均一となる。従って、各インク圧力室21に続くノズ
ルからのインク吐出速度を均一にすることができる。
【0047】本実施形態のインクジェットヘッド5によ
るこのような優れた効果は、図7に示す従来のインクジ
ェットヘッドと比較することにより、より一層明らかに
なる。図7に示す従来のインクジェットヘッドは、本実
施形態のインクジェットヘッド5のように中間桁部材3
0が設けられておらず、積層型圧電体23と区画壁25
は直接接合されている。従って、脱バインダ・焼成工程
により、積層型圧電体23の第2内部電極26と区画壁
25との間に位置ずれが生じた場合には、積層型圧電体
23の変形領域Wの一部を、区画壁25が浸食してしま
う。図7に示す例では、領域Xにおいて、区画壁25の
一部が変形領域W側に位置しているため、積層型圧電体
23の変形は区画壁25によって拘束されてしまう。従
って、実際の変形領域W’は、本来の変形領域Wよりも
幅が狭くなってしまう。その結果、インク圧力室21内
における積層型圧電体23の変形量は減少し、これに対
応してインク圧力室21の容積の変化も減少するので、
インク吐出速度は低下してしまう。一方、区画壁25と
各内部電極との位置関係によっては、変形領域Wが区画
壁25に浸食されないインク圧力室21も存在する。こ
のように、各インク圧力室21における積層型圧電体2
3の変形量にばらつきが生じ、その結果、ノズルからの
吐出速度にもぱらつきが生じてしまう。
【0048】しかしながら、本実施形態のインクジェッ
トヘッド5は、このようなインク吐出速度のばらつきが
発生せず、安定した良好な印字動作を行うことができ
る。
【0049】本実施形態においては、中間桁部材用のグ
リーンシートを圧電セラミック層に積層し、スライサま
たはショットブラスト加工を行うことにより中間桁部材
を形成し、その後に圧電セラミック層と共に脱バインダ
・焼成処理を施したが、本発明はこの製造方法に限定さ
れるものではない。
【0050】例えば、中間桁部材用のグリーンシート
を、プレス加工により中間桁部材を形成し、その後に脱
バインダ・焼成処理を行うようにしても良い。
【0051】また、積層型圧電体を上述のような製造方
法によって得た後に、中間桁部材を個々に第2内部電極
の位置に対応させて取り付けるようにしても良い。また
は積層型圧電体に中間桁部材用のシートを取り付け、切
削加工を行うようにしても良い。この場合には、中間桁
部材を形成する材料としては圧電セラミック層と異なる
材料を用いることができる。
【0052】更に、脱バインダ・焼成工程前に、圧電セ
ラミック層に印刷により中間桁部材を形成するようにし
ても良い。
【0053】また、本実施形態では、押し打ち方式のイ
ンクジェットヘッドについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、積層型圧電体23の分極方
向の関係を図5のように逆の関係にすれば、積層型圧電
体23を逆方向、即ち、インク圧力室21の容積を増大
させる方向に変形させることが可能であり、これにより
引き打ち方式のインクジェットヘッドとすることもでき
る。
【0054】また、本実施形態では、シェアモードで変
形する圧電素子を用いたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、伸縮モードにより変形する積層型圧電
体、またはシェアモードもしくは伸縮モードとバイモル
フ変形モードまたはユニモルフ変形モードを複合させた
複合型の積層型圧電体にも適用可能である。
【0055】例えば、伸縮モードで変形する積層圧電体
を用いる場合には、図6に示すように、各内部電極3
1,32の中間位置に中間桁部材30を設けるように構
成すれば良い。
【0056】
【発明の効果】請求項1に記載のインクジェットヘッド
によれば、2層以上に積層された圧電体層及び該圧電体
層を挟持するように設けられた電極を有する積層型圧電
素子に、当該積層型圧電素子の変形領域を規定するよう
に中間桁部材を備え、中間桁部材とキャビティプレート
の桁部材との接合により、前記変形領域をインク圧力室
の開口位置に位置決めするようにしたので、脱バインダ
・焼成工程を経て形成される積層型圧電素子の電極とキ
ャビティプレートの桁部材との位置関係にずれが生じた
場合であっても、桁部材によって圧電素子の変形領域が
妨げられることなく、各インク圧力室における圧電素子
の変形量を均一にすることができる。その結果、各イン
ク圧力室から吐出されるインクの吐出速度を均一化する
ことができ、安定した良好なインク吐出を行うことがで
きる。
【0057】請求項2に記載のインクジェットヘッドに
よれば、前記中間桁部材の厚みを、前記積層型圧電素子
の積層方向における圧電体層の2層分の層厚以下1層分
の層厚以上としたので、中間桁部材を圧電素子に取り付
けた状態で全体の非対称性は脱バインダ・焼成工程にお
いても問題とならず、中間桁部材及び圧電素子の反りの
発生を防止すことができる。また、脱バインダ・焼成工
程の前後において切削加工またはプレス加工等における
良好な作業性を確保することができる。
【0058】請求項3に記載のインクジェットヘッドに
よれば、前記積層型圧電素子を、積層方向に分極し、前
記中間桁部材の間の位置に設けられた第1内部電極と、
前記中間桁部材の位置に設けられた第2内部電極との間
に電圧を印加することにより、前記分極方向と直交する
電界を発生させてシェアモードにて変形させる圧電素子
とし、前記中間桁部材の幅を、前記第2内部電極の幅の
0.5倍から1.5倍の大きさに形成したので、充分な
剛性により、各インク圧力室における体積変化が不安定
になることがなく、吐出を安定させることができる。ま
た、圧電素子の変形領域を大幅に妨げることなく、イン
ク吐出に充分な変形量を確保することができる。
【0059】請求項4に記載のインクジェットヘッドに
よれば、前記積層型圧電素子を、積層方向に分極し、前
記中間桁部材の間の位置に設けられた内部電極間に電圧
を印加することにより、前記分極方向と平行な電界を発
生させて伸縮モードにて変形させる圧電素子であり、当
該圧電素子の変形領域は前記中間桁部材により規定され
るので、各インク圧力室における圧電素子の変形量を均
一にすることができ、各インク圧力室におけるインク吐
出速度を均一にすることができる。
【0060】請求項5に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、内部電極を印刷した圧電体層を積層
し、加熱プレスし、脱バインダー及び焼成することによ
って圧電素子を製造するが、当該脱バインダー及び焼成
する工程の前には、前記圧電体層の変形領域を規定する
ように前記圧電体層に中間桁部材を取り付ける工程を設
けたので、脱バインダー及び焼成工程にて、中間桁部材
及び圧電素子全体を同一の収縮率で収縮させることがで
き、キャビティプレートのインク圧力室に対する内部電
極の位置ずれが脱バインダー及び焼成工程における収縮
により生じても、中間桁部材と内部電極との互いの位置
関係の変動を防止することができる。従って、圧電体層
の各変形領域の大きさは何れも均一となり、この中間桁
部材とキャビティプレートの桁部材とを接合することに
より、各インク圧力室に均一な大きさの変形領域を対応
させることができる。
【0061】請求項6に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、中間桁部材用の圧電体層を前記圧電
体層に更に積層させ、スライサもしくはショットブラス
ト加工により中間桁部材を形成した後に脱パインダ及び
焼成工程を施すので、脱バインダ及び焼成工程により圧
電体層が収縮しても、中間桁部材も同一の収縮率で収縮
するので、電極に対する中間桁部材の位置の変動を防ぐ
ことができ、各変形領域の大きさを均一にする中間桁部
材を容易に形成することができる。
【0062】請求項7に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、中間桁部材用の圧電体層における前
記変形領域に相当する領域をプレス加工により凹部と
し、その後に前記積層された圧電体層に該中間桁部材用
の圧電体層を積層させて、前記圧電体層に中間桁部材を
取り付けるので、脱バインダ及び焼成工程により圧電体
層が収縮しても、中間桁部材も同一の収縮率で収縮する
ので、電極に対する中間桁部材の位置の変動を防ぐこと
ができ、各変形領域の大きさを均一にする中間桁部材を
容易に形成することができる。
【0063】請求項8に記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、前記圧電体層に中間桁部材層を印刷
することにより、前記圧電体層に中間桁部材を取り付け
るので、脱バインダ及び焼成工程により圧電体層が収縮
しても、中間桁部材も同一の収縮率で収縮するので、電
極に対する中間桁部材の位置の変動を防ぐことができ、
各変形領域の大きさを均一にする中間桁部材を容易に形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるインクジェットプ
リンタの概略構成を示す外観斜視説明図である。
【図2】図1に示すインクジェットプリンタのインクジ
ェットヘッドの構成を示す断面図である。
【図3】図2に示すインクジェットヘッドの製造方法を
説明するための斜視図である。
【図4】図2に示すインクジェットヘッドの動作を説明
するための断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態におけるインクジェット
ヘッドの動作を説明するための断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態におけるインクジェット
ヘッドの構成を示す断面図である。
【図7】従来のインクジェットヘッドの構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
5…インクジェットヘッド 20…アレイ 21…インク圧力室 22…キャビティプレート 23…積層型圧電体 24…外側圧電セラミック層 25…区画壁 26…第2内部電極 27…第1内部電極 30…中間桁部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク圧力室に貯留されているインクに
    圧力変動を与えることにより当該インクを吐出させるイ
    ンクジェットヘッドであって、 前記インク圧力室が桁部材に挟まれた開口凹部として形
    成されたキャビティプレートと、 2層以上に積層された圧電体層及び該圧電体層を挟持す
    るように設けられた電極を有する積層型圧電素子と、 前記積層型圧電素子の変形領域を規定するように前記積
    層型圧電素子に取り付けられた中間桁部材とを備え、 前記積層型圧電素子に取り付けられた前記中間桁部材と
    前記桁部材との接合により、前記変形領域が前記インク
    圧力室の開口位置に位置決めされている、 ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記中間桁部材の厚みは、前記積層型圧
    電素子の積層方向における圧電体層の2層分の層厚以下
    1層分の層厚以上であることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記積層型圧電素子は、積層方向に分極
    されると共に、前記中間桁部材の間の位置に設けられた
    第1内部電極と、前記中間桁部材の位置に設けられた第
    2内部電極とを有し、前記分極方向と直交する電界によ
    りシェアモードにて変形を生じさせる圧電素子であり、
    前記中間桁部材の幅は、前記第2内部電極の幅の0.5
    倍から1.5倍の大きさに形成されていることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載のインクジェットヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 前記積層型圧電素子は、積層方向に分極
    されると共に、前記中間桁部材の間の位置に設けられた
    内部電極を有し、前記分極方向と平行な電界により伸縮
    モードにて変形を生じさせる圧電素子であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 インク圧力室に貯留されているインクに
    圧力変動を与えることにより当該インクを吐出させるイ
    ンクジェットヘッドの製造方法であって、 圧電体材料をシート状の圧電体層として形成する工程
    と、 前記圧電体層上に内部電極を印刷する工程と、 前記内部電極の印刷された圧電体層を積層する工程と、 前記積層された圧電体層を加熱プレスする工程と、 前記加熱プレス後の圧電体層を脱バインダー及び焼成す
    る工程とを備え、 前記圧電体層の変形領域を規定するように前記圧電体層
    に中間桁部材を取り付ける工程を、前記脱バインダー及
    び焼成する工程の前に設けた、 ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記圧電体層の変形領域を規定するよう
    に前記圧電体層に中間桁部材を取り付ける工程は、中間
    桁部材用の圧電体層を前記圧電体層に更に積層させ、該
    中間桁部材用の圧電体層における前記変形領域に相当す
    る領域を、スライサもしくはショットブラスト加工によ
    り除去する工程であることを特徴とする請求項5に記載
    のインクジェットヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記圧電体層の変形領域を規定するよう
    に前記圧電体層に中間桁部材を取り付ける工程は、中間
    桁部材用の圧電体層における前記変形領域に相当する領
    域をプレス加工により凹部とし、その後に前記積層され
    た圧電体層に該中間桁部材用の圧電体層を積層させる工
    程であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェ
    ットヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記圧電体層の変形領域を規定するよう
    に前記圧電体層に中間桁部材を取り付ける工程は、前記
    圧電体層に中間桁部材層を印刷する工程であることを特
    徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッドの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7134746B2 (en) 2002-02-05 2006-11-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric transducer for use in ink ejector and method of manufacturing the piezoelectric transducer
US7695117B2 (en) 2006-09-29 2010-04-13 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Piezoelectric actuator, liquid transporting apparatus which includes piezoelectric actuator, and method of manufacturing piezoelectric actuator
US7926918B2 (en) 2006-09-27 2011-04-19 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for driving head for liquid-droplet jetting apparatus, and head for liquid-droplet jetting apparatus

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