JP3598680B2 - インクジェットヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドに関する。特に、側壁によって仕切られた複数の圧力室の一面を圧電素子にて振動させることにより、前記圧力室内のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェットヘッドにおいては、図7に示すごとく、多数枚積層した圧電素子101の各電極103に印加される駆動電圧によって発生する電界の向きと圧電素子101の分極の向きとが平行である、いわゆる圧電素子101の縦振動モードを用いたインクジェットヘッドが存在する。この電極103間に駆動電圧を印加すると、圧電素子101の分極方向の伸縮により、キャビティープレート105に設けられた圧力室107の一方の壁部109に振動を生じさせて、圧力室107内のインクをノズルから吐出する。
【0003】
また、図8(a)、(b)に示すごとく、圧電素子201,301を駆動する電極203,205,303,305による電界の向きと圧電素子201,301の分極の向きとがほぼ直角方向であるシェアモードを用いたものが存在する。この電極203,205間あるいは電極303,305間に駆動電圧を印加すると、圧電素子201,301の一部が厚みすべりを生じて変形する。このことにより、キャビティープレート207,307に設けられた圧力室209,309の一方の壁部を形成している圧電素子201,301に振動を生じさせて、圧力室209,309内のインクをノズルから吐出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の場合には、積層した圧電素子101を切削して、溝111を形成して、圧力室107毎に、圧電素子101を分離する工程が必要であり、生産性が極めて悪く、ノズルを多数設けるものほど、多数の溝111を設ける必要があり、生産はより困難なものとなった。
【0005】
一方、後者の場合は、図8(a)、(b)共に、溝加工は必要ないので、生産性は良いが、シェアモードでは変形量が小さく、全体を大型化しなくては、十分な吐出量が得られない。また、圧電素子201,301の分極の向きが電界の向きとは直交しているので、分極処理のためには、駆動用の電極203,205,303,305を利用することは不可能であり、他に分極専用の電極を設けたり、特別な分極装置で分極させる必要があり、余分な電極を設けるために製造コストが上昇したり、分極の作業効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、分極専用の電極や分極装置を使用しなくても分極処理が容易にでき、かつ変形量も大きいインクジェットヘッドを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
ここには、1つまたはそれ以上の発明が記載され、それぞれ以下に述べるような構成および効果を有する。本発明のインクジェットヘッドは、側壁によって仕切られた複数の圧力室と、それら複数の圧力室の一面を構成するシート状圧電素子と、そのシート状圧電素子の一面側に積層された拘束板とを備え、前記シート状圧電素子を振動させることにより、前記圧力室内のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘッドであって、
前記シート状圧電素子の前記圧力室に対向する第1の位置に形成され、所定の極性に印加される電極と、
前記第1の位置を挟んで前記側壁に対向して前記シート状圧電素子の第2の位置に形成され、前記所定の極性とは反対の極性に印加される一対の電極と、
を備え、
前記シート状圧電素子は、前記第1の位置から第2の位置に向かって、前記電極間毎に異なる方向となるように分極されていることを特徴とする。
【0008】
このように、圧力室の一面を構成しているシート状圧電素子の分極方向を、前記圧力室に対向する第1の位置から前記側壁に対向する第2の位置に向かう方向、すなわち、シート状圧電素子の面方向の内、圧力室内のインク流動方向とはほぼ直角方向とされている。これに対して、電極は、分極された部分に対して、ほぼ同方向またはほぼ逆方向を、電界方向とする極性で配列され、電極間毎に分極方向が異なるようにされている。(なお、「ほぼ同方向」とは完全に同方向でなくても十分に駆動電圧が作用する程度に方向がずれていても良いことを意味し、完全な同方向も含む概念である。また「ほぼ逆方向」とは完全に逆方向でなくても十分に駆動電圧が作用する程度に方向がずれていても良いことを意味し、完全な逆方向も含む概念である。)
したがって、電極に駆動電圧を印加すると、シート状圧電素子は電極間で伸縮する。シート状圧電素子の一方の表面には拘束板が積層されているので、シート状圧電素子と拘束板との積層体は、シート状圧電素子が伸びればシート状圧電素子側に凸となるように湾曲する。逆にシート状圧電素子が縮めばシート状圧電素子側に凹となるように湾曲する。この場合のシート状圧電素子の変形は、分極方向と電界方向とがほぼ平行な状態での伸縮であるので、変形量は大きい。したがって、小型でも大きな圧力振動が生じ、十分なインク吐出量を得られる。また、溝加工は必要ないので、製造も容易である。
【0009】
更に、分極方向と電界方向とがほぼ同方向またはほぼ逆方向とされているので、駆動電圧をかけるための電極自体を、分極処理用の電極として用いることができ、分極処理自体も、分極専用の電極や分極装置を用いなくても可能となり、製造コストが抑制でき、分極作業性も高い。
【0010】
なお、前記第1の位置は、前記圧力室の中央に対応する位置であってもよい。
また、前記所定の極性に印加される電極および前記反対の極性に印加される一対の電極は、シート状圧電素子の表裏両面に、それぞれ対向して設けるようにしても良い。このことにより、シート状圧電素子内部に十分な電界が形成されるので、分極処理も駆動処理も十分効果的にできる。
【0011】
拘束板は、シート状圧電素子のいずれの面に積層しても良い。例えば、複数の圧力室の開口した一面が、シート状圧電素子に覆われているとともに、圧力室とは反対側のシート状圧電素子の面に拘束板が積層されていることとすれば、駆動電圧により、シート状圧電素子が伸びれば、シート状圧電素子は圧力室側に凸となるように変形し、駆動電圧を除けば、シート状圧電素子は元の状態に戻る。このことにより、圧力室内のインクに圧力振動を生じさせ、インクをノズルから吐出させることができる。勿論、拘束板を圧力室側にして圧力室の開口した一面を覆っても良い。
【0012】
また、シート状圧電素子と同様に拘束板も、一枚の拘束板が複数の圧力室に対して共用されるようにしても良いし、各圧力室毎に独立して設けても良い。一枚の拘束板を複数の圧力室で共用する方が、製造は容易である。
また、拘束板は、シート状圧電素子と類似または同質の圧電材料から成るものであっても良い。拘束板がシート状圧電素子と類似または同質の圧電材料であれば、シート状圧電素子と拘束板との親和性が高く、積層体は高い耐久性が得られる。
【0013】
上述したインクジェットヘッドの形成方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。
すなわち、未焼成のシート状圧電素子の一面にて、圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに電極を形成し、
前記一面に対してシート状圧電素子と類似または同質の圧電材料からなる拘束板を密着させた後、
焼成してシート状圧電素子の他面にて圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに電極を形成し、あるいはシート状圧電素子の他面にて圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに電極を形成して焼成することにより、シート状圧電素子と拘束板とから成る積層体を形成し、
該積層体を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板状体の該一面側に、該圧力室と隣接する圧力室の間とに電極が交互に配置されるように、板状体に接合した後、シート状圧電素子の圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに設けられた電極間に所定の電圧を印加することにより、シート状圧電素子に対して分極処理する。
【0014】
また、他のインクジェットヘッドの形成方法としては、次のような方法でも良い。
すなわち、未焼成のシート状圧電素子の両面にて、圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに電極を形成し、
両面の内の一面に対してシート状圧電素子と類似または同質の圧電材料からなる拘束板を密着させた後、焼成することにより、シート状圧電素子と拘束板とから成る積層体を形成し、
該積層体を、予め一面に溝状に圧力室を形成した板状体の該一面側に、該圧力室と隣接する圧力室の間とに電極が交互に配置されるように、板状体に接合した後、シート状圧電素子の圧力室に対応する位置と隣接する圧力室の間に対応する位置とに設けられた電極間に所定の電圧を印加することにより、シート状圧電素子に対して分極処理する。
【0015】
このように、いずれのインクジェットヘッドの形成においても、溝の形成もなく、分極処理は、駆動電圧印加用の電極を使用すれば良いので、製造が容易で、余計な電極や、特別な分極装置も不用である。
【0016】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1(a)および図2は、上述した発明のいくつかが適用されたインクジェットヘッド2の構成を示し、図2はキャビティ4の軸方向に沿って切断した縦断面図を表し、図1(a)はキャビティ4の軸方向に直角(X−X)に切断した面の一部を拡大して示す縦断面説明図である。
【0017】
圧力室であるキャビティ4は、キャビティプレート6上に側壁6aにより仕切られて、溝状に形成されている。キャビティプレート6のキャビティ4が開口している一面には、シート状圧電素子8と拘束板10との積層体12が、シート状圧電素子8側で接合されている。シート状圧電素子8の両面には、キャビティ4の中央に対応する位置と、側壁6aに対応する位置とに、キャビティ4内のインクの流動方向に沿って延びた、電極14,16が設けられている。この内、キャビティ4の中央に対応する電極14は、プラス側(高電位側)電極として、側壁6aに対応する電極16はマイナス側(低電位側)電極として用いられる。
【0018】
シート状圧電素子8は図示矢印のごとく、シート状圧電素子8の面方向で、プラス側電極14からマイナス側電極16に向かって、分極処理がなされている。このため、プラス側電極14とマイナス側電極16との間に駆動電圧を印加させることにより、シート状圧電素子8の内、プラス側電極14とマイナス側電極16とに挟まれた部分18,19が、図示矢印と平行な方向、すなわち、シート状圧電素子8の面方向でかつインクの流動方向とは直角な方向に伸張する。
【0019】
このようにシート状圧電素子8が伸張すると、シート状圧電素子8と積層している拘束板10は自らは伸張しないため、拘束板10側を凹側、シート状圧電素子8側を凸側として、図1(b)に示すごとく、キャビティ4の中心付近の積層体12が陥没するように変形する。このことにより、キャビティ4の体積が減少しキャビティ4内のインクの圧力が上昇する。
【0020】
続いてプラス側電極14とマイナス側電極16との間の駆動電圧印加を停止すると、図1(b)の状態から図1(a)の状態に戻り、キャビティ4の体積が増加しキャビティ4内のインクの圧力が下降する。このようにして、キャビティ4内のインクに圧力振動が生じることにより、図1(a)の状態に戻るとき、インク室20からインクをキャビティ4内に吸引し、図1(b)の状態に変形するとき、ノズル22から外部にインクが噴射される。
【0021】
このインクジェットヘッド2の内、特に、積層体12とキャビティプレート6とについては次のような工程で形成される。
まず、図3(a)に示すごとく、未焼成のPZT系セラミックスシート24の一面側にプラス側電極14およびマイナス側電極16となる銀ペーストを電極14,16のパターン25に印刷する。
【0022】
次に、図3(b)に示すごとく、この未焼成のPZT系セラミックスシート24に対して、同じ未焼成のPZT系セラミックスシート26を、パターン25を形成した側の面に重ねる。重ねた状態で真空プレスを行って、2枚の未焼成のPZT系セラミックスシート24,26を密着させる。
【0023】
次にこのものを焼成して積層体12を得る。この積層体12の一面を研磨して平滑面とし、図3(c)に示すごとく、プラス側電極14およびマイナス側電極16となる導電性塗料27を印刷して、もう一方の電極14,16とする。
一方、キャビティプレート6に対しては、図4(a)に示すごとくレジストマスク28を側壁6aとして残す部分に形成して、セラミックス粉体によるショットブラスト加工により、図4(b)に示すごとく、キャビティ4を溝状に形成し、側壁6aの先端面6bのレジストマスク28を除去して、平滑に研磨する。
【0024】
このキャビティプレート6のキャビティ4が開口している側、すなわち前記先端面6bに、図5(a)に示すごとく、積層体12の導電性塗料27による電極14,16が形成されている側を接着剤にて接合し、更に、その他の周辺の構成を組み付けて、図5(b)に示すごとくインクジェットヘッド2の構成を得る。
【0025】
そして、プラス側電極14とマイナス側電極16とを利用し、プラス側電極14側を分極処理におけるプラス極、マイナス側電極16側を分極処理におけるマイナス極として、図1の矢印のごとく面方向でかつプラス側電極14からマイナス側電極16の方向へ分極する。
【0026】
このようにして形成されたインクジェットヘッド2は、プラス側電極14とマイナス側電極16との間に駆動電圧を印加することにより上述した機能を果たすことができる。
更に、このように、シート状圧電素子8は、複数のキャビティ4の開口を全面覆い、シート状圧電素子8と拘束板10とが振動板の役割を果たしている。したがって、キャビティ4の開口の形状通りの圧電素子が、各キャビティ4毎に自然に形成されるので、各キャビティ4毎に、高精度に均一な振動板(実際にはシート状圧電素子8および拘束板10)の変形特性を得ることができる。
【0027】
また、電極14,16は薄くて済むので、印刷でも十分に高精度にシート状圧電素子8上に形成することができ、シート状圧電素子8の均一な変形特性に貢献する。
なお、シート状圧電素子8はキャビティ4のすべてを覆っている一枚のシートであることから、一層性能の均一性を高めることができ、すべてのノズル22において、均一な吐出性能を得ることができる。
【0028】
また、拘束板10は、シート状圧電素子8と同質の材料から成るものを用いているので、シート状圧電素子8と拘束板10との親和性が高いことから、積層体12の耐久性が極めて高く、寿命の長いインクジェットヘッドを形成することができる。また、シート状圧電素子8と同様に拘束板10も、一枚の拘束板10が複数のキャビティ4に対して共用されているので、耐久性も高く、積層体12の製造も容易である。
【0029】
また、上述した形成方法では、従来のごとくの溝を形成する必要がなく、製造が容易である。分極処理もプラス側電極14とマイナス側電極16とをそのまま利用してできるので、別個に分極のための電極を設けたり、あるいは特別な分極装置を用いる必要が無く、効率的であり、製造コストも低くて済む。
【0030】
なお、本実施の形態1は、駆動電圧によって発生する電界の向きと圧電素子の分極方向とが一致しているタイプであることから、大きな変形量を得ることができ、小型でも大きな吐出量を得ることができる。特に、同一のキャビティ4に対して、その一面を形成しているシート状圧電素子8をキャビティ4の中心部で半分に分けて、それぞれ逆方向に分極し、それぞれの半分について電極14,16を設けて、分極と同方向に駆動電圧を印加するようにしているので、特に変形量が大きくなる。
【0031】
更に、電極14,16は、シート状圧電素子8の表裏両面にそれぞれ同電位として用いられる電極14,16同士が対向して両面に設けられている。このことにより、シート状圧電素子8内部に十分な電界が形成されるので、分極処理も駆動処理も十分となる。
【0032】
[実施の形態2]
図6(a)に実施の形態2としてのインクジェットヘッド32を示す。本実施の形態2のインクジェットヘッド32が、前記実施の形態1と異なる点は、拘束板34が、キャビティ36毎に独立して設けられている点である。この拘束板34は、例えば、実施の形態1の形成工程の例で言えば、図3(a)の状態の構成に対して、各プラス側電極38にベルト状のPZT系セラミックスシートを重ねれば良い。他は実施の形態1と同様にして形成される。
【0033】
このように、形成されたインクジェットヘッド32は、プラス側電極38とマイナス側電極40との間に、駆動電圧を印加することにより、図6(b)に示すごとく実施の形態1の場合と同様に、シート状圧電素子42が伸張してキャビティ36側に凸となるが、拘束板34が隣接する拘束板34とは接続していないので、拘束板34は隣接する拘束板34に変形を阻害されることがなく、シート状圧電素子42の突出量が大きくなる。したがって、小型でも一層、大きなインク吐出量を得ることができる。
【0034】
[その他]
前記各実施の形態では、分極方向と駆動電圧の電界方向とがほぼ同方向であったが、ほぼ逆方向としても良い。ほぼ逆方向とすれば、駆動電圧印加時には、シート状圧電素子8,42が部分的に収縮して、キャビティ4,36とは反対側に凸状となり、やはり圧力振動を発生させることができる。
【0035】
また、前記各実施の形態では、シート状圧電素子8,42と拘束板10,34との積層体12,44は、シート状圧電素子8,42側をキャビティ4,36側にしてキャビティ4,36の一面を形成していたが、逆に拘束板10,34側をキャビティ4,36側にしてキャビティ4,36の一面を形成しても良い。
【0036】
また、シート状圧電素子8,42と拘束板10,34とは同質の材料を用いたが、類似の材料として、他の種類の圧電性のセラミックスでも良い。また、拘束板10,34は、シート状圧電素子8,42の拘束の役目のみであるので、拘束板10,34に用いる類似の材料として、非圧電性のセラミックスでも良いし、セラミックス以外の材料でも良い。
【0037】
また、前記各実施の形態では、分極処理をキャビティプレート6,46と接合した後に、行っていたが、接合前に分極処理を行っても良い。
前記各実施の形態では、図3(b)に示したものを焼成してから、もう一方の電極14,16,38,40を導電性塗料27にて形成していたが、焼成前の図3(b)の状態で、導電性塗料27の代りに銀ペーストをシート状圧電素子8の外面にもう一方の電極14,16,38,40のパターンに塗布して、その後、焼成してもう一方の電極14,16,38,40としても良い。ただしこの場合、もう一方の電極14,16,38,40を研磨して平滑にしてから、キャビティプレート6,46と接合する。
【0038】
また、前記各実施の形態では、シート状圧電素子8,42の両面に電極14,16,38,40を形成していたが、どちらか一面だけに形成しても良い。
前記各実施の形態では、インクジェットヘッド2,32を組み立ててから、電極14,16,38,40を利用して分極処理を行っていたが、キャビティプレート6,46と積層体12,44とを接合した後に、電極14,16,38,40を利用して分極処理しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1としてのインクジェットヘッドの一部の構成を示す縦断面説明図であり、(a)は駆動電圧非印加時の状態、(b)は駆動電圧印加時の状態を示す。
【図2】実施の形態1としてのインクジェットヘッド縦断面図である。
【図3】実施の形態1としてのインクジェットヘッドの製造工程説明図である。
【図4】実施の形態1としてのインクジェットヘッドの製造工程説明図である。
【図5】実施の形態1としてのインクジェットヘッドの製造工程説明図である。
【図6】実施の形態2としてのインクジェットヘッドの一部の構成を示す縦断面説明図であり、(a)は駆動電圧非印加時の状態、(b)は駆動電圧印加時の状態を示す。
【図7】従来例のインクジェットヘッドの一部の構成を示す縦断面説明図である。
【図8】従来例のインクジェットヘッドの一部の構成を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
2,32…インクジェットヘッド 4,36…キャビティ
6,46…キャビティプレート 6a…側壁 6b…先端面
8,42…シート状圧電素子 10,34…拘束板
12,44…積層体 14,16,38,40…電極
20…インク室 22…ノズル
24,26…未焼成のPZT系セラミックスシート 27…導電性塗料
28…レジストマスク
Claims (6)
- 側壁によって仕切られた複数の圧力室と、
それら複数の圧力室の一面を構成するシート状圧電素子と、
そのシート状圧電素子の一面側に積層された拘束板とを備え、
前記シート状圧電素子を振動させることにより、前記圧力室内のインクの圧力を制御して、前記圧力室に連続するノズルから外部に前記インクを吐出させるインクジェットヘッドであって、
前記シート状圧電素子の前記圧力室に対向する第1の位置に形成され、所定の極性に印加される電極と、
前記第1の位置を挟んで前記側壁に対向して前記シート状圧電素子の第2の位置に形成され、前記所定の極性とは反対の極性に印加される一対の電極と、
を備え、
前記シート状圧電素子は、前記第1の位置から第2の位置に向かって、前記電極間毎に異なる方向となるように分極されていることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 前記第1の位置は、前記圧力室の中央に対応する位置であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
- 前記所定の極性に印加される電極および前記反対の極性に印加される一対の電極は、前記シート状圧電素子の表裏両面にそれぞれ対向して設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェットヘッド。
- 前記拘束板は、一枚の拘束板が複数の前記圧力室に対して共用されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のインクジェットヘッド。
- 前記拘束板は、各圧力室毎に独立して設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のインクジェットヘッド。
- 前記拘束板は、前記シート状圧電素子と同質の圧電材料から成ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のインクジェットヘッド。
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