JP3826587B2 - インクジェットヘッドの駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層型圧電素子から成るインクジェットヘッドの駆動装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェットプリンタに用いられるインクジェットヘッドは、複数の区画壁により区画されインク圧力室を備えたセラミック製のキャビティプレートと、該キャビティプレートに接合した圧電素子とにより構成されており、該圧電素子によりインク圧力室内に圧力変動を生じさせ、インク圧力室内のインクをキャビティプレートに形成したノズルから吐出させている。
【0003】
圧電素子には様々な種類のものが用いられるが、一例として、積層型の圧電素子が挙げられる。この積層型の圧電素子は、グリーンシート状に形成した圧電体上に、銀ペーストで形成された正負の電極をスクリーン印刷し、このような電極が形成されたグリーンシート状の圧電体を幾層にも積層し、脱バインダ・焼成処理を施し、前記圧電素子を所定の方向に分極させた後、更にその後圧電素子の変形部をそれぞれ独立させるように複数の切欠凹部を設けるという工程を経て製造される。
【0004】
従って、前記正負の電極に所定の電圧を印加することにより、前記圧電素子の変形部をそれぞれ独立して変位させることができ、前記複数のインク圧力室の室内に必要な圧力変動を生じさせることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例によれば、最上層位置の圧電体層と該圧電体層よりも下層の圧電体層との間、及び最下層位置の圧電体層と該圧電体層よりも上層の圧電体層との間に印刷された電極は、当該電極を形成する銀ペーストが、焼成工程において最上層位置及び最下層位置の圧電体層の圧電体中へと拡散するため、中間層に形成された電極よりも薄くなってしまう。そのため、焼成後に圧電素子に対して切削加工処理を施し、前記切欠凹部を設けると、前記薄くなった電極が切削加工処理の際の衝撃により断裂し、圧電素子の電気特性が低下するという問題があった。その結果、圧電素子の変形部の変化量が不均一になり、吐出される液滴速度及び容量が不均一になるという問題があった。
【0006】
本発明は、前記問題点解決し、焼成工程後に切削加工処理等により切欠凹部を設ける場合でも、電極の断裂を防止し、圧電素子の変形部の変化量の均一性を保つことのできるインクジェットヘッドの駆動装置を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動装置は、前記課題を解決するために、2層以上に積層された圧電体層と、前記圧電体層間に形成された電極とを備え、インク圧力室に貯留されているインクに圧力変動を与えることにより当該インクを吐出させるインクジェットヘッドの駆動装置であって、前記圧電体層及び電極には、電歪効果による変形に寄与する圧電体層及び電極以外に、電歪効果による変形に寄与しないダミーの圧電体層及びダミーの電極を含前記ダミーの圧電体層は、前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層を狭持するように最上層位置及び最下層位置に設けられており、前記ダミーの電極層は、前記ダミーの圧電体層と前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層との間に形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動装置によれば、ダミーの圧電体層及びダミーの電極は、電歪効果による変形に寄与しないため、電歪効果による変形に寄与する2層以上に積層された圧電体層及び電極に対し、積層方向の最も外側である最上層位置と最下層位置に設けられ、前記ダミーの電極は、前記ダミーの圧電体層と前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層との間に設けられることになる。一方、本発明のインクジェットヘッドの駆動装置は、前記ダミーの圧電体層及びダミーの電極を含む積層された圧電体層及び電極を焼成することにより製造されるため、前記最上層位置と最下層位置の電極を形成する材料は、焼成工程時にて前記最上層位置と最下層位置の圧電体層中に拡散し、当該電極は薄くなる。しかしながら、前記最上層位置と最下層位置の電極は、電歪効果による変形に寄与しないダミーの電極であり、前記最上層位置と最下層位置の圧電体層はダミーの圧電体層であるから、前記焼成工程時においてはダミーの電極がダミーの圧電体層中に拡散し、該ダミーの電極が薄くなることになる。従って、この後に切削加工処理等が施されると、該ダミーの電極は断裂を起こすことになる。これに対し、前記ダミーの圧電体及びダミーの電極以外の圧電体層及び電極は、前記拡散による影響を受けないため、電極の断裂は発生せず当該圧電体層及び電極からなる変形部の電気特性は低下しない。その結果、良好な電歪効果による変形が得られる。
【0009】
【0010】
【0011】
請求項に記載のインクジェットヘッドの駆動装置は、前記課題を解決するために、請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動装置において、前記圧電体層は積層方向に分極され、該分極方向と平行な電界により伸縮モードにて変形を生じさせることを特徴とする。
【0012】
請求項に記載のインクジェットヘッドの駆動装置によれば、前記圧電体層を積層方向に分極し、前記電極にそれぞれ所定の電圧を印加することにより、前記分極方向と平行な電界を生じさせ、当該電界により圧電体を伸縮モードにて変形させる。従って、前記積層方向の最も外側の位置に、電歪効果による変形に寄与しないダミーの圧電体層とダミーの電極を設けることにより、前記伸縮モードによる前記外側方向への変形を拘束して、前記外側方向とは反対方向への変形量を増大させる。このように、前記ダミーの圧電体層とダミーの電極は、拡散による電極の薄層化に対するダミーとして機能するだけではなく、変形部の変形を補う。
【0013】
請求項3に記載のインクジェットヘッドの駆動装置は、前記課題を解決するために、請求項1または請求項2に記載のインクジェットヘッドの駆動装置において、前記ダミーの圧電体層は、前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層よりも厚く形成されていることを特長とする。
【0014】
請求項4に記載のインクジェットヘッドの駆動装置は、前記課題を解決するために、請求項3に記載のインクジェットヘッドの駆動装置において、前記ダミーの電極は、前記電歪効果による変形に寄与する電極と同じ厚さになるように形成されていることを特長とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。なお、本実施形態との比較のため従来例を示した図7及び図8をも参照する。
【0017】
図1は本実施形態の積層圧電体の焼成工程前の状態を示す斜視図、図2は本実施形態の圧電素子の完成状態を示す斜視図である。
【0018】
以下、本実施形態の圧電素子1の構成を製造方法と共に説明する。
【0019】
本実施形態の圧電素子1を製造する際には、まず、最下層にPZT(ジルコンチタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3))等の圧電材料よりなるグリーンシート状のダミー圧電体層30を設け、該ダミー圧電体層30上に全面に亘って銀ペーストをスクリーン印刷してダミー電極層31を形成する。ダミー圧電体層30は、電歪効果による変形に寄与する他の圧電体層よりも厚く形成し、ダミー電極層31は電歪効果による変形に寄与する他の電極層と同じ厚さに形成する。
【0020】
次に、前記ダミー電極層31上には、ダミー圧電体層30よりも薄いグリーンシート状の圧電体層20aを積層し、該圧電体層20a上には前記ダミー電極層31と同じ厚さの銀ペーストをスクリーン印刷することにより電極層19aを形成する。
【0021】
以下、圧電体層20aと同じ厚さのグリーンシート状の圧電体層20b、20c、20d、20e、20f、20g、及び20hと、前記電極層19aと同じ厚さの電極層19b、19c、19d、19e、19f及び19gとを同様の手順により積層する。
【0022】
また、この段階で最上層に位置している圧電体層20h上には、他の電極層と同じ厚さの銀ペーストをスクリーン印刷することによりダミー電極層33を形成する。
【0023】
そして、前記ダミー電極層33上には、圧電体層20a、20c、20d、20e、20f、20g、及び20hよりも厚いグリーンシート状のダミー圧電体層32を積層する。
【0024】
次に、以上のような積層体の全体を加熱プレスし、脱バインダ、焼成等の工程を経て積層型圧電体を得る。この焼成工程においては、最上層及び最下層に位置する電極層を形成する銀ペーストが、中間層に位置する圧電体層よりも厚く形成された最上層及び最下層に位置する圧電体中に拡散し、前記電極層が中間層に位置する電極層よりも薄くなる現象が見られる。本実施形態の圧電素子1は、上述したように、ダミー電極層31が最下層の電極層であり、ダミー電極層33が最上層の電極層となる。また、ダミー圧電層30が最下層の圧電層であり、ダミー圧電層32が最上層の圧電層である。従って、最下層のダミー電極層31を形成する銀ペーストは最下層のダミー圧電層30の圧電体中に拡散し、最上層のダミー電極層33を形成する銀ペーストは最上層のダミー圧電層32の圧電体中に拡散する。その結果、ダミー電極層31とダミー電極層33は、他の電極層よりも薄くなる。一方、ダミー電極層31とダミー電極層33以外の電極層は上述のような拡散を起こさないため、焼成工程前の厚さのままである。
【0025】
次に、以上のようにして得られた積層型圧電素子を130℃程度のシリコンオイル等の絶縁オイルが満たされた図示しないオイルバス中に浸し、分極用の電極により積層型圧電体に対して2.5kV/mm程度の電界を印加し、分極処理を施す。
【0026】
次に、炭化珪素等の微粒子を用いたドライエッチング法(ショットブラスト法)等により切削加工処理を行い、図2に示すように圧電素子の変形領域間に空間26を設けて複数の桁状の変形部を形成し、圧電素子1が完成する。切削加工処理による加工を行った場合には、加工の際に衝撃が生じ、前記拡散により薄くなったダミー電極層31及びダミー電極層33はこの衝撃の影響により断裂する場合がある。しかしながら、ダミー電極層31及びダミー電極層33は圧電体の電歪効果による変形に寄与する電極層ではないため、前記断裂が生じたとしても、圧電素子の電気特性に影響を与えることがない。
【0027】
次に、以上のようにして製造した圧電素子1を用いたインクジェットヘッドの構成を図3及び図4に基づいて詳しく説明する。図3は、インクジェットヘッドの往復動軸に垂直な面の断面図であり、図4は図3におけるY−Y断面の正面図である。
【0028】
図3に示すように、本実施形態のインクジェットヘッド5は、図示しないインク供給装置から供給されるインクIを一時的に貯留するインク溜め15及び図3の紙面に垂直な方向に複数列のインク圧力室16が形成されているプレート部としてのキャビティプレート5aと、インク圧力室16のインク溜め15と反対の面を塞ぐ形で夫々のインク圧力室16に対応してインク吐出口17が形成されているノズルプレート17と、上述した圧電素子1と、当該圧電素子1を支持する支持部材としての支持部5bと、当該圧電素子1内に形成されている電極又は電極層に対して所定の極性の電圧を印加する駆動手段としての駆動部21と、駆動部21を制御することにより、インクIを吐出させて記録すべき記録情報に対応した記録を行う制御手段としての制御部22とにより構成されている。
【0029】
圧電素子1は、桁状の変形部を形成する際に生じた空間26の開口部を支持部5b側に向けてダミー圧電層30が支持部5bに接着取付されており、ダミー圧電層32にはキャビティプレート5aの区画壁24が接着取付されている。それぞれの桁状の変形部は、キャビティプレート5aのインク圧力室16に対応した位置に来るように配置される。
【0030】
各圧電体層20b、20c、20d、20e、20f、20g、及び20hは、インクジェットヘッド5を製造する際の上述した分極処理により、図4に示す方向に分極している。
【0031】
そして、インクIを加圧して吐出させるタイミングにおいては、圧電素子1内の各電極層19a、19b、19c、19d、19e、19f、19g、並びにダミー電極層31、33に対して、図2に正印又は負印で示す極性の電圧が駆動部21により印加される。すなわち、電極層19a、19c、19e、19g、並びにダミー電極31、33に対して正の電圧が印加され、電極層19b、19d、19f及び23に対しては負の電圧が印加される。このとき、圧電体層20b、20c、20d、20e、20f、20g、及び20hが、電極層19a、19b、19c、19d、19e、19f、19gに夫々印加されている電圧により伸縮モードで変形し、この変形によりダミー圧電体層30がインク圧力室16内の容積を減少させるように変形する。
【0032】
ここで、前記伸縮モードとは、分極している圧電体に対してその分極方向に平行に電界を印加したときに当該圧電体に生じる変形のモードであり、分極方向に平行な方向に圧電体自体が伸縮することにより生じる変形のモードである。
【0033】
以上のような変形により、インク圧力室16内に圧力変動が生じ、該インク圧力室16内のインクを加圧して、インク吐出口17からのインク吐出が行われる。
【0034】
特に、本実施形態の圧電素子1は、ダミー圧電体層30、32と、ダミー電極層31、33が形成されているため、圧電素子1の製造工程の中の焼成工程における拡散により薄くなり、その後の切削加工処理によって断裂するのはダミー電極層31、33なので、圧電素子1の電気特性は何れの変形部においても低下せず均一である。従って、何れのインク圧力室16においても均一なインク吐出が行われることになる。
【0035】
このように、本実施形態によれば、良好なインク吐出を行うことができるが、本実施形態の圧電素子による優れた効果は、従来の圧電素子との比較を行うことにより、より一層明らかになる。
【0036】
図7は従来の焼成工程前における積層圧電体の構成を示す斜視図であり、図8は切削加工処理後の圧電素子の構成を示す斜視図である。
【0037】
図7に示すように、従来の圧電素子においては、圧電体層20aが最下層の圧電体層であり、圧電体層20hが最上層の圧電体層である。また、電極層19aが最下層の電極層であり、電極層19gが最上層の電極層である。
【0038】
従って、このような積層圧電体を焼成すると、最下層の電極層19aを形成する銀ペーストは最下層の圧電体層20aの圧電体中に拡散し、また、最上層の電極層19gを形成する銀ペーストは最上層の圧電体層20hの圧電体中に拡散するので、これらの電極層19a、19gの層厚は他の電極層の層厚よりも薄くなる。その結果、圧電素子の変形部を図8に示すような形状にするために切削加工処理を行うと、切削加工処理時の衝撃により、前記薄くなった電極層19a、19gが断裂し、圧電素子の電気特性が低下してしまう。その結果、各変形部の変形量が不均一となり、吐出される液滴速度及び容量がノズル毎に不均一になってしまう。
【0039】
これに対し、本実施形態の圧電素子は、最下層及び最上層の位置に、ダミー圧電体層30、32、及びダミー電極層31、33を設けたので、焼成工程及び切削加工処理後の電極層の断裂は何れの変形部においても発生せず、各変形部における電気特性を均一にすることができる。従って、各変形部の変形量は均一であり、吐出される液滴速度及び容量を均一にすることができる。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、従来に比べて極めて優れたインク吐出性能を発揮させることのできる圧電素子を提供することができる。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図5及び図6を参照して説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
図5は本実施形態における焼成工程前の積層圧電体の構成を示す斜視図、図6は本実施形態における切削加工処理後の圧電素子の構成を示す斜視図である。
【0043】
本実施形態においては、ダミー圧電体層及びダミー電極層は設けられていないが、最下層の電極層19a及び最上層の電極層19gの層厚を、他の電極層よりも厚く構成している。たとえば、他の電極層19b、19c、19d、19e、及び19fの厚さは約2〜3μmであるのに対し、電極層19a及び電極層19gは約10μmの厚さに形成されている。
【0044】
このように構成することにより、焼成工程において電極層19a及び電極層19gを形成する銀ペーストが圧電体層20a及び圧電体層20hの圧電体中に拡散して薄くなったとしても、他の電極層と同様に約2〜3μmの厚さを保つことができる。
【0045】
従って、その後に切削加工処理を施した場合でも、切削加工処理時の衝撃によって電極層19a及び電極層19gが断裂することがなく、圧電素子の電気特性を各変形部において均一にすることができる。
【0046】
その結果、本実施形態によれば、圧電素子の各変形部の変形量は均一であり、吐出される液滴速度及び容量を均一にすることができる。
【0047】
なお、上述した各実施形態においては、圧電素子の変形モードとして、伸縮モードのみを採用した例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、伸縮モードとユニモルフモード、及び伸縮モードとバイモルフモードを組み合わせた圧電素子にも適用可能である。
【0048】
【発明の効果】
請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動装置によれば、積層される圧電体層と電極には、電歪効果による変形に寄与する圧電体層及び電極以外に、電歪効果による変形に寄与しないダミーの圧電体層及びダミーの電極を含み、前記ダミーの圧電体層を、前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層を狭持するように最上層位置及び最下層位置に設け、前記ダミーの電極層を、前記ダミーの圧電体層と前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層との間に形成したので、焼成工程後において薄くなる電極をダミー電極とすることができ、切削加工処理等の凹部形成加工処理を行った場合でも、電歪効果による変形に寄与する電極の断裂の発生を確実に防止することができ、電歪効果による変形に寄与する当該圧電体層及び電極からなる変形部の電気特性の低下を確実に防止することができる。その結果、圧電素子の各変形部の変形量を均一にすることができ、吐出される液滴速度及び容量を均一にすることができる。
【0049】
【0050】
請求項に記載のインクジェットヘッドの駆動装置によれば、前記圧電体層を積層方向に分極し、前記電極にそれぞれ所定の電圧を印加することにより、前記分極方向と平行な電界を生じさせ、当該電界により圧電体を伸縮モードにて変形させるので、前記ダミーの圧電体層とダミーの電極により、拡散による電極の薄層化を防止することができるだけではなく、変形部の変形を補うことができるので、圧電素子の各変形部の変形量を増大させてインク吐出性能を向上させることができる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態における焼成工程前の圧電体層と電極層の積層体の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態における圧電素子の完成状態を示す斜視図である。
【図3】 図2の圧電素子を用いたインクジェットヘッドの構成を示す断面図である。
【図4】 図3のY−Y線断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態における焼成工程前の圧電体層と電極層の積層体の構成を示す斜視図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態における圧電素子の完成状態を示す斜視図である。
【図7】 従来の焼成工程前の圧電体層と電極層の積層体の構成を示す斜視図である。
【図8】 従来の圧電素子の完成状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…圧電素子
5…インクジェットヘッド
5a…キャビティプレート
16…インク圧力室
19a,19b,19c,19d,19e,19f,19g…電極層
20a,20b,20c,20d,20e,20f,20g,20h…電圧体層
30,32…ダミーの圧電層
31,33…ダミーの電極層

Claims (4)

  1. 2層以上に積層された圧電体層と、前記圧電体層間に形成された電極とを備え、インク圧力室に貯留されているインクに圧力変動を与えることにより当該インクを吐出させるインクジェットヘッドの駆動装置であって、
    前記圧電体層及び電極には、電歪効果による変形に寄与する圧電体層及び電極以外に、電歪効果による変形に寄与しないダミーの圧電体層及びダミーの電極を含
    前記ダミーの圧電体層は、前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層を狭持するように最上層位置及び最下層位置に設けられており、前記ダミーの電極層は、前記ダミーの圧電体層と前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層との間に形成されていることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動装置。
  2. 前記圧電体層は積層方向に分極され、該分極方向と平行な電界により伸縮モードにて変形を生じさせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの駆動装置。
  3. 前記ダミーの圧電体層は、前記電歪効果による変形に寄与する圧電体層よりも厚く形成されていることを特長とする請求項1または請求項2に記載のインクジェットヘッドの駆動装置。
  4. 前記ダミーの電極は、前記電歪効果による変形に寄与する電極と同じ厚さになるように形成されていることを特長とする請求項3に記載のインクジェットヘッドの駆動装置。
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