JP2002361767A - 微粒子層積層膜およびそれを用いた光学機能材 - Google Patents
微粒子層積層膜およびそれを用いた光学機能材Info
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Abstract
要とせず、かつ従来の交互吸着法を用いた場合の問題点
である低スループットを改善することにより、比較的低
コストで製造することが可能な微粒子層積層膜およびこ
れを用いた光学機能材を提供することを目的とする。 【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、
平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内である微粒子を
含有する微粒子層が複数層積層されてなる微粒子層積層
膜であって、前記微粒子層積層膜の微粒子は高分子によ
って接着されており、前記微粒子層積層膜の膜内には空
隙が存在し、前記微粒子積層膜における微粒子の密度が
体積百分率にして40〜80%の範囲内であることを特
徴とする微粒子積層膜を提供する。
Description
機器などの分野に用いることが可能であり、超微粒子が
含有された微粒子層が積層されてなる微粒子層積層膜お
よびこの微粒子層積層膜を用いた光学機能材に関するも
のである。
られる光学機能材は、真空成膜装置や露光装置を用いて
製造されてきた。例えば、各種光学フィルターなどは、
屈折率の異なる2種以上の材料を用いて蒸着法により製
造されており、またホログラフィック光学素子などは、
精密な干渉露光装置を用いて製造されている。しかしな
がら、このような方法では、真空装置が必要であること
からコスト面で問題が生じる可能性があり、また大きな
面積の光学機能材を製造するためには必然的に大きな真
空装置が要求されることになるといった問題があった。
近、有機高分子を用いた交互吸着法や金属アルコキシド
を用いた表面ゾルゲル法を応用した光学機能材の作製方
法が提案されている(白鳥、応用物理、第69巻、ペー
ジ553〜557、2000年)。この手法は、従来の
手法とは異なり、ウェットプロセスで光学機能材を作製
するものであり、液相における吸着や表面反応を利用し
ているので、常温・常圧のプロセスであることから真空
装置が不要であり、また、大面積化が容易であるといっ
た従来の課題を解決するものであった。また、この手法
によれば、曲面や凹凸面などにも均一に成膜できるとい
る利点がある。
て、分子オーダーでの積層を繰り返すため、非常に成膜
に時間がかかる点が挙げられる。
子が、透明材料の屈折率制御の観点から注目されてい
る。超微粒子は平均粒子径が十分に小さいため、粒子に
よる光散乱がほとんど無い。そのため、透明性を損なう
ことなく屈折率制御を行うことができるという利点を有
する。しかしながら、従来より行われている方法では、
このような粒径の小さい超微粒子を薄膜の中に高密度で
充填することは非常に難しく、その結果、このような超
微粒子を効果的に用いた光学機能材を開発することは困
難であった。
点に鑑みてなされたものであり、蒸着法等において必要
であった真空装置を必要とせず、かつ従来の交互吸着法
を用いた場合の問題点である低スループットを改善する
ことにより、比較的低コストで製造することが可能な微
粒子層積層膜およびこれを用いた光学機能材を提供する
ことを目的とするものである。
に、本発明は、請求項1に記載するように、平均粒子径
が1nm〜95nmの範囲内である微粒子を含有する微
粒子層が複数層積層されてなる微粒子層積層膜であっ
て、前記微粒子層積層膜の微粒子は高分子によって接着
されており、前記微粒子層積層膜の膜内には空隙が存在
し、前記微粒子積層膜における微粒子の密度が体積百分
率にして40〜80%の範囲内であることを特徴とする
微粒子積層膜を提供する。
粒子層積層膜中の微粒子の密度が上述したような高密度
で充填されたものであるので、微粒子の特性、例えば屈
折率などを利用でき、且つ、膜内に空隙を有しているの
で、微粒子がプラスチックなどの誘電体中に分散した従
来のコーティング材料では実現できない低屈折率膜を実
現できる。また、本発明の微粒子層積層膜は、微粒子が
高分子によって接着されて積層されているので、請求項
2に記載のように屈折率の異なる微粒子から成る微粒子
層を積層することができ、反射防止膜や光学フィルター
に利用できる屈折率変調微粒子層積層膜を実現できる。
発明においては、請求項3に記載するように、波長40
0nm以上700nm以下の範囲における任意の波長に
おいて、前記複数層積層された微粒子層中の最も小さい
屈折率を有する微粒子層と最も高い屈折率を有する微粒
子層との屈折率差が0.2以上であることが好ましい。
例えば、上述したような屈折率変調微粒子層積層膜とす
る場合は、上述したような屈折率差を有することが、そ
の機能を発揮する上で好ましいからである。
の請求項に記載された発明においては、請求項4に記載
するように、上記微粒子層積層膜中の少なくとも1層の
微粒子層の屈折率が1.32以下であることが好まし
い。このような屈折率を有する層を形成することによ
り、従来にない光学機能、たとえば超低反射性の光学機
能材とすることが可能である。
うに、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に
記載された微粒子層積層膜と、この微粒子層積層膜を支
持する支持材とを有することを特徴とする光学機能材を
提供する。上記微粒子層積層膜は、自己支持性が無い場
合もある。このような場合は、微粒子層積層膜は支持材
と共に用いられ、光学機能材とされる。
載するように、上記支持材が、上記微粒子層積層膜の一
方の表面に配置された透明基材であってもよい。通常本
発明の微粒子層積層膜は基材上に形成されるものである
ので、この基材が透明基材であれば、微粒子層積層膜の
自己支持性の有無にかかわりなく、そのまま光学機能材
として用いることができるからである。
された発明においては、請求項7に記載するように、上
記支持材が、上記微粒子層積層膜の一方の表面を残して
上記微粒子層積層膜を埋設する透明封止材であってもよ
い。例えば微粒子層積層膜構造自体の強度が極めて弱い
場合や、微粒子層積層膜が水分などにより変形すること
が不都合な場合等においては、このように基材側の面を
除いて透明封止材により封止することにより、強度を確
保したり変形を防いだりすると同時に透明であることか
らそのまま光学機能材として用いることができるという
利点を有する。
ずれかの請求項に記載された発明においては、請求項8
に記載するように、上記微粒子層積層膜が、上記支持材
上もしくは支持材内においてパターン状に形成されてい
ることが好ましい。微粒子積層膜をパターン状に形成す
ることにより、カラーフィルターやレンズアレイ等の種
々の用途に用いることが可能となるからである。
うに、基材上に平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内
である微粒子を含有する微粒子層を、交互吸着法により
積層させて微粒子層積層膜を形成することを特徴とする
微粒子層積層膜の製造方法を提供する。本発明において
は、微粒子を交互吸着法により吸着させるものであるの
で、吸着させる各層を比較的厚い膜厚とすることができ
る。したがって、従来の交互吸着法による膜とは異な
り、実用的に必要な膜厚を有する微粒子層積層膜を比較
的短時間で形成することが可能となり、手間やコストの
低減を図ることができる。
上記交互吸着法が静電的相互作用によるものであること
が好ましい。静電的相互作用による方法であれば、所定
の吸着強度を有する微粒子層積層膜とすることが可能で
あり、また市販の材料を用いて行うことも可能であるの
で、コスト面で有利であるという利点を有する。
載するように、基材上に高分子電解質を有する高分子含
有層を形成し、上記高分子含有層を膨潤させることがで
きる溶媒に、平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内で
ある微粒子を分散させた微粒子分散液を調製し、上記高
分子含有層と上記微粒子分散液とを接触させることによ
り微粒子層を形成する微粒子層形成工程を複数回繰り返
し、基材上に微粒子層積層膜を形成することを特徴とす
る微粒子層積層膜の製造方法を提供する。
分散液を接触させることにより容易に微粒子層を形成す
ることが可能であり、また各微粒子層の膜厚を比較的厚
く形成することが可能であるので、比較的短時間で必要
とされる膜厚に微粒子層積層膜を形成することができ
る。
記高分子電解質が、微粒子が有する電荷と反対の電荷を
有する高分子電解質であり、かつ上記高分子電解質が、
水溶性の高分子電解質であることが好ましい。
荷を反対の電荷とすることにより、高分子電解質に微粒
子をファン・デル・ワールス力に加えて静電的引力によ
り強力に取り込み、固定することが可能となり、微粒子
の高分子物質内への充填を安定化すると共に、微粒子を
高い密度で高分子物質内に充填することが可能となるか
らである。また、高分子電解質を水溶性の高分子電解質
とすることが好ましいのは、有用な微粒子を含む微粒子
分散液が、水系のコロイド溶液であることが多く、この
ような微粒子分散液を用いる場合は、水溶性の高分子電
解質が好ましいからである。
微粒子が、透明材料の屈折率制御の観点から有用である
点に着目し、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、このような超微粒子は、平均粒子径が十分に
小さいため、粒子による光散乱がほとんど無い。そのた
め、このような超微粒子を用いることにより、透明性を
損なうことなく屈折率を制御することができる。また、
超微粒子は分子よりも十分に大きいので、従来の分子オ
ーダーでの積層を繰り返す交互吸着法と比較して、この
ような超微粒子を含有する層を積層することにより、成
膜に要する時間をかなり短縮できるのである。以下、本
発明の微粒子層積層膜、これを用いた光学機能材、およ
び微粒子層積層膜の製造方法について、順次説明する。 1.微粒子層積層膜 まず、本発明の微粒子層積層膜について詳細に説明す
る。本発明の微粒子層積層膜は、平均粒子径が可視光波
長未満の微粒子を含有する微粒子層が複数層積層されて
なる微粒子層積層膜であって、上記微粒子層積層膜にお
ける微粒子の密度が、従来に無い高密度で充填されてい
る層が複数層積層されているところに特徴を有するもの
である。
満の微粒子を用いるものであるので、粒子による光散乱
がほとんど無い。したがって、透明性を損なうことなく
微粒子の有する特性、例えば屈折率等を利用することが
できる。また、このような微粒子が従来に無い程度の高
密度で充填された微粒子層が複数層積層されてなるもの
であるので、微粒子の有する屈折率等の特性を効果的
に、微粒子層としての特性、もしくは微粒子層積層膜の
特性として、充分に反映させることが可能となる。そし
て、このような微粒子層が積層されているので、例えば
各微粒子層の微粒子の種類や充填量を変化させることに
より、各層の光学的特性を変化させることが可能とな
り、これにより微粒子層積層膜全体に対して、種々の光
学的特性を付与することが可能となる。
子は、本発明の微粒子層積層膜が光学機能材としての用
途に用いられる点から、光学的に透明な微粒子、特に可
視光域において透明な微粒子であることが好ましい。
内、特に屈折率を利用した光学機能材として用いる可能
性が高いことから、屈折率に特徴のある微粒子が好適に
用いられる。
粒子としては、MgF2(屈折率1.38)、SiO2
(屈折率1.46)、AlF3(屈折率1.33〜1.
39)、CaF2(屈折率1.44)、LiF(屈折率
1.36〜1.37)、NaF(屈折率1.32〜1.
34)、ThF4(屈折率1.45〜1.5)などの微
粒子が挙げられる。
ー類の微粒子を挙げることができ、具体的には、架橋ア
クリル微粒子(例えば、綜研化学(株)製のMXシリー
ズ、MRシリーズ)、非架橋アクリル微粒子(例えば、
綜研化学(株)製のMPシリーズ)、架橋ポリスチレン
微粒子(例えば、綜研化学(株)製のSGPシリー
ズ)、非架橋ポリスチレン微粒子、架橋度の高い単分散
ポリメチルメタクリレート微粒子(例えば、綜研化学
(株)製のMSシリーズ、Mシリーズ)、これらの複合
化微粒子、官能基導入微粒子等の微粒子を挙げることが
できる。
の内、シリカ(SiO2)微粒子もしくはポリマー類の
微粒子を用いることが好ましい。
チタニア(TiO2)微粒子やジルコニア(ZrO2)
微粒子がある。
光散乱防止の観点から1nm〜95nmの範囲内である
ことが好ましく、特に1nmから80nmの範囲内であ
ることが好ましい。上記範囲より平均粒子径が大きい場
合は、光散乱が生じる成分が大きくなり、光学的特性を
著しく損なう可能性があることから好ましくない。一
方、平均粒子径が上記範囲より小さい場合は、粒径が上
記範囲より小さい微粒子は形成が困難であるため現実的
ではなく、さらに分子サイズと同様のサイズとなること
から、従来の交互吸着法と同様のスループットとなって
しまう点から好ましくない。
ては、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いた電
子顕微鏡観察により粒子径を最長径とそれに直角な方向
の径との合計を2で割った2軸平均径を測定し、これら
を総加平均する方法が挙げられる。
の微粒子の密度が、体積百分率にして40〜80%の範
囲内、特に45〜80%の範囲内であることが好まし
い。上記範囲より微粒子の密度が小さい場合は、微粒子
の有する光学的特性を微粒子層積層膜に効果的に反映さ
せることができないからであり、上記範囲より微粒子の
密度を大きくすることは、微粒子の粒径分布にもよるも
のではあるが、現時点では現実的ではないからである。
の微粒子層中の微粒子の密度が、体積百分率にして40
〜80%の範囲内、特に45〜80%の範囲内であるこ
とが好ましい。本発明においては、微粒子層積層膜中に
積層された各微粒子層の光学的特性を各々変更すること
により、微粒子層積層膜全体として、光学機能を付与さ
せる点にも特徴を有するものである。この際、微粒子層
積層膜中の少なくとも1層中の微粒子の密度を上記範囲
内とすることにより、微粒子の有する光学的特性を微粒
子層の特性とすることが可能となり、これにより微粒子
層積層膜全体としての光学的機能を発揮させることが可
能となるからである。
層中における微粒子の密度が上記範囲より小さい場合
は、微粒子の光学的特性を微粒子層に反映させることが
困難となり、さらに密度が小さすぎるため微粒子の積層
が難しく、微粒子層を一つの層として維持することが困
難となるからである。一方、密度が上記範囲より大きく
することは、微粒子の粒径分布にもよるものではある
が、現時点では現実的ではないからである。現実的でな
いと考えられる根拠として、サンダースらによる文献を
挙げておく(Philosophical Magazine A, vol. 42, No.
6, 705-720, 1980;Philosophical Magazine A, vol. 4
2, No. 6, 721-740, 1980)。これらの論文は、粒子径
の異なる2種の粒子をコロイド結晶構造にする際の粒子
径比γ=r1/r2(r1<r2、つまりγ<1、r1
及びr2は各粒子径)と粒子充填率に関して記されてい
る。彼等の計算によれば、ある条件では、粒子径比γが
限りなく0に近づくと、粒子充填率は93.3%に限り
なく近づくとされているものの、より現実的なγでは、
おおよそ80%が上限と示されている。一方、現状入手
できる本発明の粒子径範囲の微粒子は一般的に多分散で
あり、また、コロイド結晶状に粒子を積層できるのは特
別な場合に限られる、つまり一般的にはランダムに積層
される。これらを考慮して、本発明の微粒子層積層膜の
微粒子充填率の上限は80%とした。
特徴、具体的には微粒子層中の微粒子の屈折率、微粒子
の密度、微粒子層中の空隙等を調整することにより、低
い屈折率を有する微粒子層を形成することができる。具
体的には、微粒子層積層膜中の少なくとも一つの微粒子
層の屈折率を、樹脂などの単一の材料からなる層では達
成できない1.32以下、特に1.05〜1.30の範
囲とすることが可能である。本発明の微粒子層積層膜に
おいて、少なくとも一層の微粒子層をこのような低屈折
率層とすることにより、高品質な光学機能材、例えば反
射防止膜とすることができる。
を有する微粒子層が複数層積層されてなるものであって
もよく、また異なる微粒子を有する微粒子層が複数層積
層されてなるものであってもよい。例えば反射防止膜等
の屈折率の異なる層を複数層積層する場合は、必要とさ
れる屈折率を達成するために、各微粒子層の微粒子の種
類を変化させるようにしてもよい。また、例えば後述す
るように本発明の微粒子層積層膜をパターン状に形成し
て各種光学フィルター等として用いる場合は、所定の膜
厚を得るために微粒子層を積層するものであるが、この
ような場合は同一の微粒子を含有する微粒子層を積層す
るようにしてもよい。
せる方法としては、上述したように微粒子の種類を変化
させる方法の他に、例えば微粒子の密度を変化させる方
法や微粒子層の空隙を変化させる方法等を上げることが
できる。このような方法を組合わせることにより、各微
粒子層の光学的な特性を大きく変化させることが可能で
あり、微粒子層積層膜として要求される光学的な特性を
得ることが可能となる。
の積層数は、要求される膜厚や機能等により大きく異な
るものではあるが、通常2層〜200層の範囲内であ
り、好ましくは3層〜100層の範囲内とされる。
微粒子層を積層することにより光学基材とするものであ
るが、このように複数の微粒子層を用いる場合は、波長
400nm以上700nm以下の範囲における任意の波
長において、前記複数層積層された微粒子層中の最も小
さい屈折率を有する微粒子層と最も高い屈折率を有する
微粒子層との屈折率差が0.2以上であることが好まし
い。例えば、反射防止膜や、各種光学フィルタして機能
させる場合には、この程度の屈折率差を有することが、
その機能を発揮する上で好ましいからである。なお、こ
の場合の屈折率差の上限は、用いられる微粒子等の材料
に応じて変動するものであり、特に限定されるものでは
ないが、一般的な材料を考慮すると1.7以下であると
いえる。
係数の波長分散を測定することができ、膜の光学特性を
十分に把握できる点から、分光エリプソメトリーを用い
て測定した値を用いることとする。
造は、後述する製造方法によって異なるものではある
が、通常は微粒子とそれを支持する高分子とにより形成
され、所定の空隙を有する構造となる。
その光学的な機能を活かした用途を挙げることが可能で
あり、具体的には、反射防止膜、各種光学フィルター、
ディスプレイ用カラーフィルター等を挙げることができ
る。
持性を有するものもある。このように微粒子層積層膜が
自己支持性を有する場合は、微粒子層積層膜を単独でそ
の光学的な機能を用いた各種素子として用いることも可
能であるが、通常は支持材と共に光学機能材として用い
られる。
は、透明基材と透明封止材とを挙げることができる。こ
こで、透明基材とは、上記微粒子層積層膜の一方の表面
に配置されて微粒子層積層膜を支持するものである。通
常、後述する製造方法において、微粒子層積層膜は基材
上に微粒子層を積層して形成させるものであり、この際
基材を透明基材とすることにより、透明基板を有する光
学機能材とすることができる。なお、透明基材上に微粒
子層積層膜を形成する方法としては、これに限定される
ものではなく、例えば微粒子層を積層し易い基材上に微
粒子層を積層させ、次いで形成された微粒子層積層膜の
上面に透明基板を付着させて転写させることにより透明
基材とその表面に形成された微粒子層積層膜とからなる
光学機能材としてもよい。
ス等が適用でき、形状的にはフィルム、シート、板の
他、曲面を有する形状、筒状構造物、複雑な形状等のい
かなる形状の透明基材であっても用いることができる。
セルロース、ジアセチルセルロース、アセテートブチレ
ートセルロース、ポリエーテルサルホン、ポリアクリル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、トリメチルペ
ンテン、ポリエーテルケトン、(メタ)アクリロニトリ
ル等を挙げることができる。
ET、ガラス等を材料として用いたものが一般的であ
る。
材としては、透明封止材を挙げることができる。この透
明封止材とは、微粒子層積層膜の少なくとも一方の表面
を除いて配置される支持材である。具体的には、上述し
たように基材上に微粒子層積層膜を形成し、この微粒子
層積層膜を封止するように透明封止材を付着させて形成
されるものであり、基材を取り除くことにより、基材が
配置されていた一方の面を除き全ての面を透明封止材で
支持された光学機能材とすることができる。なお、基材
が透明基材の場合は、この透明封止材と透明基材とを支
持材として共用するものであってもよい。
とができる材料としては、可視光域で透明である樹脂が
好適に用いられ、具体的には、具体的には、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリシラン類、シリコーン樹脂等を挙げることがで
きる。
積層膜の微粒子層間の吸着力が弱く、側面からの補強が
必要な場合や、微粒子の種類によっては水分や酸素が侵
入することを遮断する必要がある場合、さらには水分な
どにより変形することが不都合な場合等に好適に用いら
れる。
積層膜が上記支持材上もしくは支持材内においてパター
ン状に形成されているものであってもよい。パターン状
に形成することにより、各種光学フィルター等の種々の
光学機能材として用いることができるからである。
形成する方法としては、支持材として透明基材を用い、
この透明基材上に親水/疎水パターンもしくは酸/塩基
パターンを形成し、この上に微粒子層積層膜を形成する
方法等を挙げることができる。また、支持材内に微粒子
層積層膜をパターン状に形成する方法としては、基材上
に上述した方法により微粒子層積層膜をパターン状に形
成し、このパターン状に形成した微粒子層積層膜を封止
するように透明封止材を塗布して硬化させ、その後必要
であれば基材を剥離する方法等を挙げることができる。
方法は通常以下に示すような2通りの製造方法により製
造される。以下それぞれの方法について説明する。
材上に平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内である微
粒子を含有する微粒子層を、交互吸着法により積層させ
て微粒子層積層膜を形成することを特徴とするものであ
る。
したものと同様のものを用いることができるので、ここ
での説明は省略する。また、基材に関しては、その上に
微粒子層を積層することが可能なものであれば特に限定
されるものではないが、上述したような透明基材を用い
ることにより、微粒子層積層膜を形成すると同時に光学
機能材を形成することも可能である。
互作用としては静電的相互作用を始めとして、水素結
合、電荷移動相互作用等の作用を利用したものを挙げる
ことができる。しかしながら、本発明においては、静電
的相互作用による交互吸着法により製造されることが好
ましい。静電的相互作用による交互吸着法により微粒子
層積層膜を製造することにより、比較的容易に吸着強度
の高い微粒子層積層膜を形成することが可能であり、ま
た市販の高分子電解質等を用いることが可能であること
から、コスト面で有利であるからである。また、静電的
相互作用による交互吸着法においては、基材上への微粒
子の付着、言い換えると基材上での微粒子層の形成に際
して、微粒子が均一に基材上に配置され、微粒子層積層
膜とした場合の光学的な機能の高い微粒子層を基材上に
形成することができるからである。
互作用により基材上に微粒子を付着させる場合は、特に
限定されるものではないが、通常基材上に正負いずれか
の電荷を付与し、この電荷と反対の極性を有する微粒子
を用いることにより微粒子を静電的相互作用により基材
上に付着させる方法が採られる。
単に物理的に基材表面を帯電させる場合と、物理的ある
いは化学的に基材表面にイオン性官能基を付与する場合
がある。本発明においては、前者は電荷の安定性に乏し
いことから、後者の基材表面にイオン性官能基を付与す
る方法によることが好ましい。
手法としては、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラ
ズマ処理、加水分解処理、シランカップリング処理、高
分子電解質の塗布、高分子電解質多層膜の形成などが挙
げられるが、本発明においては、高分子電解質を塗布等
することにより得られる高分子電解質膜を形成すること
が好ましい。これは、以下の理由による。
が基材上に均一に微粒子が付着した光学的な機能の高い
微粒子層を形成できる。一方、基材上に高分子電解質膜
を形成することにより、他の方法と比較して電荷密度を
高くすることができる。したがって、高分子電解質膜を
基材上に形成し、この高分子電解質膜と微粒子との静電
的相互作用により微粒子を基材上、すなわち高分子電解
質上に付着させることにより、微粒子が均一に付着した
微粒子層とすることができ、結果として光学的機能の高
い微粒子層積層膜とすることができるからである。
プラズマ処理、及び加水分解処理では、一般的に導入さ
れるイオン性官能基はアニオン性基であることが多い。
したがって、微粒子表面の電荷はカチオンに限定される
ことになる。一方、高分子電解質はアニオン性、カチオ
ン性、それらの密度やバランスを任意に選択できるの
で、微粒子表面の電荷がアニオン、カチオンのいずれか
一方に限定されることがない。この点からも基材表面に
電荷を付与する方法としては、高分子電解質からなる高
分子電解質膜を形成することが好ましい。
いことから、上記手法を併用することも基材表面に十分
な電荷を付与する手法として効果的である。例えば、基
材表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、プラズマ
処理、加水分解処理、シランカップリング処理の少なく
とも一つを施した後、高分子電解質塗布または、高分子
電解質多層膜形成を行なうことも可能であり、好ましい
方法である。
を付与する場合、高分子電解質膜の膜厚は微粒子の平均
粒子径より薄いことが好ましく、さらに高分子電解質の
膜厚を微粒子の平均粒子径の50%未満とすることが好
ましい。高分子電解質膜の膜厚が微粒子の平均粒子径以
上であると、微粒子が部分的に二層以上積層されて入射
する可視光を散乱したり、微粒子間の空隙を減少する、
あるいは埋めるなど、微粒子膜の光学機能に関して不良
の膜となってしまう可能性があるので好ましくない。
膜としては、互いに極性の異なる2種以上の高分子電解
質が積層されて形成された多層膜であることが好まし
い。このような高分子電解質多層膜の形成方法として
は、公知のいわゆる交互吸着膜作製法(Layer-by-Layer
Assembly法)を好適に用いることができる。この方法
は、基材をカチオン性高分子電解質水溶液とアニオン性
高分子電解質水溶液とに交互に浸漬することによって、
ナノオーダーの膜厚制御で基材上に高分子電解質多層膜
を形成する手法である(例えばGero Decherら、Scienc
e、277巻、1232ページ、1997年;白鳥世明ら、信学技
報、OME98-106、1998年;Joseph B. Schlenoffら、Macr
omolecules、32巻、8153ページ、1999年)。この方法に
よると、高分子電解質多層膜が微粒子の粒径以上の厚膜
であっても、微粒子層は、単粒子膜で形成される。なぜ
なら、高分子電解質多層膜は、媒体(主に水)不溶の高
分子錯体になっており、ほとんど媒体に拡散せず、微粒
子は高分子電解質多層膜の、ほとんど表面とのみ相互作
用するからである。
膜を形成する高分子電解質が架橋された高分子電解質で
あることが好ましい。架橋された高分子電解質を用いる
ことにより、微粒子層において不必要で不都合な粒子の
多層化を防止することができるからである。この架橋さ
れた高分子電解質は、高分子電解質を単層で形成する場
合も、上記高分子電解質多層膜とした場合も好適に用い
られ、高分子電解質多層膜とした場合は、その最上層の
み架橋された高分子電解質を用いてもよいし、全ての層
を架橋された高分子電解質で形成してもよい。
膜を用いた静電相互作用により微粒子層を複数層形成す
る際には、高分子電解質膜を形成してこれに微粒子を付
着させた後、さらにその上に高分子電解質膜を形成し再
度微粒子を付着させる工程を繰り返すことにより行うこ
とができる。
は、ポリエチレンイミンおよびその4級化物、ポリジア
リルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ(N,N’
−ジメチル−3,5−ジメチレン−ピペリジニウムクロ
ライド)、ポリアリルアミンおよびその4級化物、ポリ
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよびその
4級化物、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドおよびその4級化物、ポリジメチル(メタ)ア
クリルアミドおよびその4級化物、ポリ(メタ)アクリ
ル酸およびそのイオン化物、ポリスチレンスルホン酸ナ
トリウム、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1
−プロパンスルホン酸)、ポリアミック酸、ポリビニル
スルホン酸カリウム、さらには上記ポリマーを構成する
モノマーと(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、N−イソプロピル(メタ)
アクリルアミドなどのノニオン性水溶液モノマーとの共
重合体などを上げることができる。
ミン4級化物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロ
ライド、ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−ジメチレ
ン−ピペリジニウムクロライド)、ポリアリルアミン4
級化物、ポリジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト4級化物、ポリジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド4級化物、ポリジメチル(メタ)アクリルア
ミド4級化物、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポ
リスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリ(2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、ポリ
ビニルスルホン酸カリウム、さらには上記ポリマーを構
成するモノマーと(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミドなどのノニオン性水溶液モノマ
ーとの共重合体を用いることが好ましい。
上記高分子電解質を構成するモノマーとメチレンビスア
クリルアミドなどの多官能モノマーとの架橋体や上記高
分子電解質とアルデヒド類との反応による架橋体、上記
高分子電解質への電子線、ガンマ線照射による架橋体な
どを挙げることができる。
に基材を透明基材とすることにより、もしくは透明基材
に形成した微粒子層積層膜を転写させることにより、上
述したような支持材上に微粒子層積層膜が形成された光
学機能材とすることが可能である。また、基材上に形成
された微粒子層積層膜を封止するように上述した透明封
止材を塗布することによって、支持材中に微粒子層積層
膜が形成された光学機能材を製造することが可能であ
る。さらに、上述した高分子電解質を透明基材上にパタ
ーン状に形成することにより、微粒子層積層膜がパター
ン状に形成された光学機能材とすることができる。
質を有する高分子含有層を形成し、上記高分子含有層を
膨潤させることができる溶媒に、平均粒子径が1nm〜
95nmの範囲内である微粒子を分散させた微粒子分散
液を調製し、上記高分子含有層と上記微粒子分散液とを
接触させることにより微粒子層を形成する微粒子層形成
工程を複数回繰り返し、基材上に微粒子層積層膜を形成
することを特徴とするものである。
細に説明する。この第2の製造方法は、 基材上に高分子電解質を有する高分子含有層を形成す
る工程 上記高分子含有層を膨潤させることができる溶媒(媒
質)に、平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内である
微粒子を分散させた微粒子分散液を調製し、上記高分子
含有層と上記微粒子分散液とを接触させる工程 の少なくとも二つの工程を含むところに特徴を有するも
のである。このような方法により、上記高分子含有層内
に微粒子が均一に充填され、これにより微粒子層を形成
することが可能となる。そしてこの工程を繰り返すこと
により、微粒子層が積層された微粒子層積層膜を形成す
ることができるのである。
て、詳しく説明する。
を含有する高分子含有層を形成する工程について説明す
る。
方法は特に限定されるものはなく、例えば押出成形等に
よるシート状等の単独で形成されたものであってもよ
く、また基材上に形成されたものであってよい。しかし
ながら、薄膜状の高分子含有層を用いた場合に有用であ
るケースが多いことから、基材上で形成することが好ま
しい。このような基材上での高分子含有層の形成方法と
しては、スピンコーティング、スクリーンコーティン
グ、ロールコーティング、ディップコーティング、ダイ
コーティングなどの種々のコーティング方法を採用する
ことができる。また、基材上での硬化は、用いる材料に
より種々の方法があり、高分子物質が溶媒に溶解したも
のであれば、溶媒を除去する方法、基材上で反応させて
形成する場合は加熱硬化させる方法、光等のエネルギー
を照射する方法等を挙げることができる。
要に応じてパターン状に形成しても良い。パターン状に
形成する方法としては、例えば基材表面に高分子電解質
インキを用いて所望のパターンを直描する方法、具体的
には、ノズル吐出による方法を用いてもよい。このよう
なノズル吐出方法としては、例えばマイクロシリンジ、
ディスペンサー、インクジェット、針先より高分子電解
質インキを電界などの外部刺激により飛ばす方法、外部
刺激により振動するピエゾ素子などの振動素子を用いて
素子より高分子電解質インキを飛ばす方法、針先に付着
させた高分子電解質インキを基材表面に付着させる方法
等を用いることができる。また、濡れ性の悪い疎液性部
位の中に濡れ性の良好な親液性部位のパターンを形成
し、そこに液状とした高分子電解質溶液を塗布し、親水
性の部分のみに高分子電解質を付着させる方法等の一般
に高分子物質のパターンを形成する方法等を用いること
も可能である。
定されるものではないが、上述したような透明基材を用
いることにより、そのまま光学機能材とすることも可能
である。
質は、微粒子が有する電荷と反対の電荷を有する高分子
電解質であることが好ましい。これは、以下の理由によ
る。
いる微粒子分散液において、微粒子表面は通常帯電して
おり、特に水などの極性溶媒中ではその傾向が強い。こ
の荷電部位近傍には対イオンが存在し、粒子の周囲には
電気二重層が形成されている。このため粒子間には静電
的斥力が働き、微粒子は媒質中に安定に分散する。ま
た、溶媒和層によっても微粒子間の接触は妨げられる。
このことより、基材上の高分子電解質には、微粒子と静
電的引力を生じる機能と微粒子を脱溶媒和させる機能と
を有することが望ましい。この条件に適するのが、上記
微粒子が有する電荷と反対の電荷を有する高分子電解質
であり、微粒子と反対の電荷を有する高分子電解質であ
れば、微粒子との間に引力が生じるため、不安定化され
た微粒子は、周囲に高濃度で存在する高分子電解質と速
やかに複合体を形成する。したがって、通常の高分子物
質と比較して、より効率的に微粒子を取り込み、充填、
固定させることができるのである。
質を含む高分子含有層が水溶性であることが好ましい。
これは、後述する微粒子分散液において、好適に利用で
きる微粒子が水系の媒質に分散しているケースが多く、
実際に利用する場合を考慮した場合はこのような水系の
微粒子分散液に用いることができる水溶性であることが
好ましいからである。さらに、高分子含有層が高分子電
解質である場合であって、水系の媒質に微粒子が分散し
ている場合は、上述したように高分子電解質表面に高塩
濃度領域を形成して微粒子分散液中の微粒子の状態を不
安定化させる場合、および静電的引力を用いて微粒子を
高分子物質に取り込み、固定する場合のいずれの場合で
も、水系で行うことにより、イオン化の度合いを高くす
ることが可能となり、効率的に行うことができるからで
ある。
水溶性の高分子電解質としては、ポリエチレンイミンな
どのイミン類、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン
などのアミン類、ポリスチレンスルホン酸などのスルホ
ン酸類、ポリアクリル酸などのカルボン酸類、ゼラチ
ン、アルギン酸などの天然高分子類及びこれらイオン性
高分子の塩、ポリアクリルアミドなどのアミド類などが
挙げられる。用途に応じてこれらの高分子を変性した
り、これらの高分子のモノマーを一成分とする共重合体
も好適に用いることができる。
を接触させる工程について説明する。
方法としては、具体的には高分子含有層を微粒子分散液
に浸漬する方法および高分子含有層表面に微粒子分散液
を塗布する方法を挙げることができる。
子と媒質とからなるものであり、この媒質(溶媒)が、
上述した高分子電解質を含有する高分子含有層を膨潤さ
せるものである必要がある。
としては、上述したものと同様のものを用いることがで
きるので、ここでの説明は省略する。
中に微粒子と高分子物質とを混合し、微粒子を分散させ
た後、溶媒を除去して微粒子層を得るといった従来の方
法では達成できないような粒径の細かい微粒子をも、高
密度でかつ凝集させることなく高分子物質内に均一に分
散・充填させることができる点に大きな特徴がある。
微粒子の濃度であるが、この濃度を調整することによ
り、最終的に得られる微粒子層中の微粒子密度を制御す
ることができる。本発明では、微粒子と高分子物質との
複数の引力を積極的に用いているので、一般的に分散液
中の微粒子濃度よりも最終的に得られる微粒子層中の微
粒子の濃度の方が高くなると考えられる。本発明におい
ては、微粒子分散液の濃度を調整することにより、実際
に微粒子が微粒子層中に最密充填された微粒子層を得る
ことも可能である。
上述したように、微粒子層において必要とされる微粒子
の密度により大きく異なるものであるが、一般的には1
容量%〜65容量%であり、好ましくは1容量%〜55
容量%、特に好ましくは3容量%〜50容量%である。
(溶媒)は、上述したように上記高分子電解質を膨潤さ
せる必要があるが、この膨潤の程度としては、完全に媒
質(溶媒)に可溶な程度(高分子電解質が非架橋の場
合)から、初期の高分子電解質の体積の2倍膨潤する程
度(高分子電解質が架橋、非架橋の場合)の範囲内であ
ることが好ましい。
子含有層を膨潤させることができる溶媒であれば特に限
定されるものではなく、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミ
ドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホ
キシド類、エチレングリコールなどのグリコール類、水
等を挙げることができる。
述したように水溶性の高分子電解質が高分子含有層を構
成する高分子物質としては好適であることから、このよ
うな水溶性高分子を溶解する媒質(溶媒)が好ましい。
このような媒質としては、誘電率が2以上の媒質が好ま
しく、具体的には、水(81(20℃における比誘電
率、以降特に記載しない場合は同様である。)、メタノ
ール(33.2)、アセトン(21.4)、モルフォリ
ン(7.42(但し25℃))、1,4−ジオキサン
(2.32)等を挙げることができる。
に高分子含有層を構成するのは、高分子電解質が好まし
く、特に水溶性の高分子電解質が好ましい。したがっ
て、上記微粒子分散液の媒質も、この水溶性の高分子電
解質を溶解するものであることが好ましいが、この水溶
性高分子電解質は水に最もよく溶けることから、最も好
ましい媒質としては、水を挙げることができる。
また2種以上混合して用いてもよい。さらに、微粒子の
分散性を阻害しないように、イオン性不純物はなるべく
すくない方が好ましい。
て界面活性剤等を添加することができる。
分散液の種類としては、微粒子が均一に分散されていれ
ば特に限定されるものでないが、固体粒子分散系(分散
コロイド)、分子会合体分散系(ミセルコロイド)、お
よび高分子分散系(分子コロイド)である微粒子分散液
が好ましい。
の工程に加えて、他に得られる微粒子層の要求特性に応
じて必要とされる工程があれば必要に応じて行うことが
可能である。少なくとも上述した二つの工程を繰り返す
ことにより、微粒子層を積層することができ、微粒子層
積層膜を得ることができる。
層膜の大きな特徴は、高分子電解質内に微粒子が均一に
分散されて、充填されている点にある。ここで、微粒子
が均一に分散しているとは、単に微粒子が凝集体を形成
していないとの意味のみならず、高分子物質および微粒
子が層をなしている等微粒子同士の間隔が不均一でない
との意味をも含むものである。すなわち、第2の製造方
法により得られる微粒子層は、高分子電解質内に微粒子
が凝集せずに分散しており、かつ微粒子間の間隔もほぼ
一定となるように分散されている点に第1の特徴を有す
るのである。
子層積層膜の第2の特徴は、自己支持性を有する点であ
る。すなわち、得られる微粒子層積層膜は、基材なしで
も形態を維持することが可能であり、必要であれば基材
上で支持されずに用いることも可能である。このように
基材の支持のない微粒子層積層膜を得るためには、上述
したように、基材上に微粒子層積層膜を形成し、その後
基材から剥離することにより得ることも可能であり、ま
た高分子含有層を予め単独で形成しておき、これを微粒
子分散液と接触させることによっても製造することがで
きる。
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
施例を通じてさらに具体的に説明する。
ジメチルアンモニウムクロライド(以下、PDDAと略
称する。平均分子量10〜20万、アルドリッチ社製)
を用い、アニオン性高分子電解質として、ポリスチレン
スルホン酸ナトリウム(以下、PSSと略称する。平均
分子量7万、アルドリッチ社製)を用いた。微粒子とし
ては、2種類の微粒子を用い、低屈折率微粒子としてシ
リカ微粒子(日産化学社製、スノーテックスZL(商品
名)、以下、ZLと略称する。)を用い、高屈折率微粒
子としてチタニア微粒子(石原テクノ社製、STS−0
2、以下STSと略称する。)を用いた。電子顕微鏡観
察により、ZLの平均粒子径は72nm、STSの平均
粒子径は50nm(2次粒子径)及び7nm(1次粒子
径)であった。
SS水溶液を用い、洗浄済みガラス基板の両面に、PD
DAとPSSとを繰り返して8回吸着させ、最後にPD
DAを吸着させることにより交互吸着膜を作製し、基材
表面に対して電荷を付与した。吸着時間は、各ポリマー
2分、吸着の合間の洗浄は各1.5分とした。
膜した。微粒子層の積層の順は、(ZL/PDDA/Z
L/PDDA/PSS/STS/PSS/STS/PS
S/PDDA)の順で10回積層した後、ZL/PDD
A/ZLと積層した。
吸着時間を各2分とした。吸着の間に行う洗浄の時間
は、1.5分とした。
を測定した結果を図1に示す。測定は、島津製作所社製
の分光器UV−3100PCを用いて行った。図1に示
すように、610nm付近に膜の誘電多層構造に基づく
ピークが認められた。
で観察した。なお、電子顕微鏡としては、日立製作所社
製の走査型電子顕微鏡H−5000を用いた。図2に示
すように、シリカ微粒子層(大粒子)とチタニア微粒子
層(小粒子)とが積層され、微粒子層積層膜が認められ
る。
L/PDDA/ZLの構成の膜について、その実測され
た反射率スペクトルを用いて屈折率をシミュレートした
ところ、上記構成の膜の屈折率は1.29(550nm
にて)であることがわかった。
200H(分子量250万、第一工業製薬(株)製)超
薄膜をガラス基板上にディップコートした後、ZL中に
浸漬し洗浄することによって、シリカ粒子層が2層形成
された粒子膜を成膜した。次いで、この粒子膜付き基板
に、PSS(平均分子量100万、アルドリッチ社製)
の超薄膜をディップコートにて作製した後、STS中に
浸漬し洗浄することによって、チタニア粒子層が2層形
成された粒子膜を成膜した。この手順を繰り返し、実施
例1と同様の光学特性を有する超微粒子多層膜を作製し
た。
施例1のPDDA、PSSを用いシリカ微粒子として日
産化学社製のスノーテックス40(商品名、以下sn4
0とする)を用い、チタニア微粒子として石原テクノ社
製STS−01(商品名、以下sts01とする)を用
いた。
ス基板の両面にPDDAとPSSを繰り返して各々10
回吸着させて交互吸着膜を作製し、基材表面に電荷を付
与した。吸着時間は各ポリマー2分、吸着の合間の洗浄
は各2.5分とした。基材表面に電荷が付与されている
ことは、大塚電子社製ゼータ電位計(LEZA−60
0)及び平板試料用セルを用いてゼータ電位を測定する
ことにより定性的に確認した。
した。先ずsts01とPSSを繰り返して各々4回吸
着させてチタニア微粒子層が4層積層し最表面がPSS
リッチである高屈折率層を形成した。次いで、その上に
PDDAとsn40を繰り返して各々7回吸着させシリ
カ微粒子層が7層積層した膜を形成し、最後にPDDA
を1回吸着させて低屈折率層を形成した。次いでPSS
とsts01を繰り返して各々4回吸着させてさらにチ
タニア層を積層し、最後にPSSを1回吸着させて高屈
折率層を形成した。このようにして、7.5周期膜(高
屈折率層の合計が8層、低屈折率層の合計が7層で、そ
れぞれが交互に積層した膜)を作製した。微粒子の吸着
時間と高分子の吸着時間は共に2分とし、微粒子吸着後
の洗浄時間は5分、高分子吸着後の洗浄時間は3分とし
た。
板の反射率を測定した結果を図3aに示す。385nm
付近に膜の誘電多層構造に基づく反射ピークが認められ
た。
た。
以外は実施例3と同様の方法で試料を作製した。そうし
て、5.5周期膜(高屈折率層の合計が6層、低屈折率
層の合計が5層)を作製した。
板の反射率を測定した結果を図3bに示す。435nm
付近に膜の誘電多層構造に基づく反射ピークが認められ
た。
透明なプラスチックチューブを基材として、実施例4と
同様の成膜シーケンスで薬液及び洗浄液をチューブに吸
引・吐出する手法により、チューブ内壁に長さ約10c
mに渡って均一に光干渉フィルターを作製した。
層膜中の微粒子が高密度で充填されたものであるので、
微粒子の特性、例えば低屈折率である等の特性を十分に
有する積層膜とすることが可能であり、反射防止膜等の
用途に好適に用いることができるという効果を奏する。
示すグラフである。
す電子顕微鏡写真である。
グラフである。
Claims (12)
- 【請求項1】 平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内
である微粒子を含有する微粒子層が複数層積層されてな
る微粒子層積層膜であって、前記微粒子層積層膜の微粒
子は高分子によって接着されており、前記微粒子層積層
膜の膜内には空隙が存在し、前記微粒子積層膜における
微粒子の密度が体積百分率にして40〜80%の範囲内
であることを特徴とする微粒子積層膜。 - 【請求項2】 前記微粒子層積層膜が、少なくとも2種
類以上の異なる屈折率を有する微粒子層から構成されて
いることを特徴とする請求項1に記載の微粒子層積層
膜。 - 【請求項3】 波長400nm以上700nm以下の範
囲における任意の波長において、前記複数層積層された
微粒子層中の最も小さい屈折率を有する微粒子層と最も
高い屈折率を有する微粒子層との屈折率差が0.2以上
であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
の微粒子層積層膜。 - 【請求項4】 前記微粒子層積層膜中の少なくとも1層
の微粒子層の屈折率が1.32以下であることを特徴と
する請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記
載の微粒子層積層膜。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれかの
請求項に記載の微粒子層積層膜と、この微粒子層積層膜
を支持する支持材とを有することを特徴とする光学機能
材。 - 【請求項6】 前記支持材が、前記微粒子層積層膜の一
方の表面に配置された透明基材であることを特徴とする
請求項5記載の光学機能材。 - 【請求項7】 前記支持材が、前記微粒子層積層膜の一
方の表面を残して前記微粒子層積層膜を埋設する透明封
止材であることを特徴とする請求項5または請求項6に
記載の光学機能材。 - 【請求項8】 前記微粒子層積層膜が、前記支持材上も
しくは支持材内においてパターン状に形成されているこ
とを特徴とする請求項5から請求項7までのいずれかの
請求項に記載の光学機能材。 - 【請求項9】 基材上に平均粒子径が1nm〜95nm
の範囲内である微粒子を含有する微粒子層を、交互吸着
法により積層させて微粒子層積層膜を形成することを特
徴とする微粒子層積層膜の製造方法。 - 【請求項10】 前記交互吸着法が静電的相互作用によ
るものであることを特徴とする請求項9に記載の微粒子
層積層膜の製造方法。 - 【請求項11】 基材上に高分子電解質を有する高分子
含有層を形成し、前記高分子含有層を膨潤させることが
できる溶媒に平均粒子径が1nm〜95nmの範囲内で
ある微粒子を分散させた微粒子分散液を調製し、前記高
分子含有層と前記微粒子分散液とを接触させることによ
り微粒子層を形成する微粒子層形成工程を複数回繰り返
すことにより、基材上に微粒子層積層膜を形成すること
を特徴とする微粒子層積層膜の製造方法。 - 【請求項12】 前記高分子電解質は、前記微粒子が有
する電荷と反対の電荷を有する高分子電解質であり、か
つ前記高分子電解質が、水溶性の高分子電解質であるこ
とを特徴とする請求項11記載の微粒子層積層膜の製造
方法。
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