JP2002353432A - 機能性ナノ構造体およびこれを用いた光素子 - Google Patents

機能性ナノ構造体およびこれを用いた光素子

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JP2002353432A
JP2002353432A JP2001155565A JP2001155565A JP2002353432A JP 2002353432 A JP2002353432 A JP 2002353432A JP 2001155565 A JP2001155565 A JP 2001155565A JP 2001155565 A JP2001155565 A JP 2001155565A JP 2002353432 A JP2002353432 A JP 2002353432A
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pores
fine particles
semiconductor fine
functional nanostructure
dye
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JP2001155565A
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Tsutomu Miyasaka
力 宮坂
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光電変換等の光特性を高密度で発現可能な機
能性ナノ構造体および光素子を提供する。 【解決手段】 開口部の口径が50〜600nmで且つ
深さが100nm以上である互いに独立した複数の細孔
を有する支持体1と、前記細孔に内包された半導体微粒
子3とを有することを特徴とする機能性ナノ構造体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能性ナノ構造体
およびそれを用いた光素子の技術分野に属し、より詳細
には、半導体微粒子を内包するナノ空間を規則的に二次
元配列させることによって構成される機能性ナノ構造体
およびそれを用いた光素子、特に、光電変換素子、光材
料に関するものであり、感光性をもつナノ空間が規則的
に二次元配列して構成される光エレクトロニクス素子と
その作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体エレクトロニクス、オプティクスに
おける素子の微小チップ化は、薄膜化と積層化の技術、
そして光や電子線によるリソグラフィーを駆使した三次
元微細加工技術に支えられて着実に進歩してきた。その
先導技術である半導体DRAM(Dynamic Ra
ndom Access Memory)の微細加工
も、ムーア則に従い3年間におよそ4倍のペースで高集
積化を実現した。しかし、今後は、光加工技術における
線幅の物理限界(約100nm)の問題、また、この限
界を超えたサイズの固体薄膜や三次元構造体では目的と
する電気的特性などの性能の確保が困難となる問題な
ど、さらなる機能集積を固体接合素子のみに依存する方
法には技術開発の障壁が極めて大きいことが顕著であ
る。光加工の寸法限界を越えた極微小なナノ空間に信頼
性の高い機能を付与するには、従来の固体加工技術の延
長線上で極限を目指す「トップダウン」のやり方は困難
と考えられる。従って、その化学的あるいは物理的な機
能を小さなナノ空間を単位として引き出す目的において
は、これらの粒子を機能発現に有効な物理的構造をもっ
た場に閉じ込める必要が生じる。このようにすることに
より、ナノ粒子を分子素子と競争しうるサイズの機能空
間に固定化して用いることが可能となる。
【0003】ところで、固体材料の分野では、特定の機
能をナノメートルのサイズの粒子(数nm〜50nm)
に閉じ込める手段として、例えば、A.T. Wolde 編,Nano
technology, STT Netherlands Study Centre for Techn
ology Trends, pp146-214, 1998、T. O. Kimら, Aerosol
Sci. Techn., 29, pp111-125 (1998)などに記載されて
いる、無機半導体を含む種々の固体の超微粒子をゾルゲ
ル反応や気相分解法などで作製する技術が知られてい
る。しかし、従来の固体の超微粒子は、サイズや物性が
まだ厳密に均等ではなく、また個々の単独の粒子単体か
らその機能を引き出すことは困難である。
【0004】半導体の超微粒子は、Si、Geなどの単
体、酸化物半導体、化合物半導体などを含めて、それ自
体が光導電性や光触媒活性をもつ点で機能材料としてふ
るまう。これらの超微粒子を液媒体に分散して薄膜の形
で塗設したものは、表面改質の目的あるいは光機能性薄
膜の作製のために広く利用されている。一方で、半導体
の超微粒子は感光性の有機色素分子を増感剤として結合
させる方法で、目的によって分光特性を変えて用いるこ
とができる。例えば、Nature, 353, 73
7 (1991)および米国特許4927721号明細
書等には、色素増感半導体超微粒子を光電変換に用いる
技術が開示されている。ここではナノ粒子分散物を薄膜
として基板に担持した後、高温焼成によって粒子を融解
して多孔質のナノ粒子凝集体とし、この表面に色素を吸
着担持した薄膜を光電変換構造体に用いている。これら
は、色素増感半導体の技術に属し、それを微粒子に応用
した例は、柳田祥三編、色素増感型太陽電池の基礎と応
用技術、技術教育出版、2001年、などに開示されて
いる。また、別の方法の技術としては、例えば高田純、
応用物理、64、695(1995)に真空蒸着技術を
使い光機能性有機分子と無機材料を交互積層し複合させ
た有機―無機ヘテロナノシステムによる光電子機能の発
現が示されている。しかし、これらの既存の技術では、
有機分子と無機材料がハイブリッド化したナノ構造体が
用いられるものの、最終形態としては該ナノ構造体が二
次元、三次元的に連続して広がったマクロな構造物が1
つの機能材料として得られる。すなわち、従来の技術で
は、ハイブリッドナノ構造体のナノ空間からの光機能引
出しを可能とする光素子は実現されていないのが実情で
ある。また、その個々の機能を二次元、三次元的に複数
配列させる技術は実現できていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記諸問題
に鑑みなされたものであって、感光性を有する半導体微
粒子を微小ナノ空間に規則的配列をもって組織化するた
めの技術の構築を課題とするものであり、この技術を用
いて創製される半導体微粒子の光特性が高密度二次元情
報として入出力可能な機能性ナノ構造体およびこれを用
いた光素子を提供することを課題とする。また、本発明
は、光電変換等の光特性を高密度に発現可能な機能性ナ
ノ構造体および光素子を提供することを課題とする。さ
らに、本発明は、高密度の光素子や光エレクトロニクス
素子が得られるとともに、光電変換機能をもつ色素増感
半導体を画素単位に用いることでCCDに代わる高密度
アレイセンサーが創製可能な機能性ナノ構造体を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は本発明を
特定する下記の事項およびその好ましい態様により達成
された。 (1) 開口部の口径が50〜600nmで且つ深さが
100nm以上である互いに独立した複数の細孔を有す
る支持体と、前記細孔に内包された半導体微粒子とを有
することを特徴とする機能性ナノ構造体。 (2) 前記支持体が前記複数の細孔の開口部が二次元
的に規則性をもって配列された多孔性の面を有すること
を特徴とする(1)に記載の機能性ナノ構造体。 (3) 前記複数の細孔の口径が100〜500nmで
あることを特徴とする(1)または(2)に記載の機能
性ナノ構造体。 (4) 前記複数の細孔の深さが200nm以上である
ことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の機
能性ナノ構造体。 (5) 前記複数の細孔の深さが400nm以上である
ことを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の機
能性ナノ構造体。 (6) 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも一部を
構成している材料が絶縁体材料であることを特徴とする
(1)〜(5)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。
【0007】(7) 前記支持体の前記細孔内部の少な
くとも一部を構成している材料が金属酸化物であること
を特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の機能性
ナノ構造体。 (8) 前記支持体がポーラスアルミナであることを特
徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の機能性ナノ
構造体。 (9) 前記半導体微粒子が金属酸化物であることを特
徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の機能性ナノ
構造体。 (10) 前記半導体微粒子が酸化チタン、酸化亜鉛お
よび酸化スズから選ばれる1種以上の金属酸化物である
ことを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の機
能性ナノ構造体。 (11) 前記半導体微粒子が酸化物を含まない化合物
半導体であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれ
かに記載の機能性ナノ構造体。 (12) 前記半導体微粒子が、カドミウム、ガリウ
ム、インジウム、銅、イオウ、砒素、リンおよびから選
ばれる1種以上の元素を含む化合物半導体であることを
特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の機能性ナ
ノ構造体。
【0008】(13) 前記半導体微粒子が、単結晶S
i、多結晶SiおよびアモルファスSiなどを含めた珪
素からなる半導体であることを特徴とする(1)〜
(8)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (14) 前記半導体微粒子が色素増感されていること
を特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の機能
性ナノ構造体。 (15) 前記増感色素がポリメチン色素、金属錯体色
素およびフタロシアニン誘導体から選ばれる1種以上の
色素であることを特徴とする(14)に記載の機能性ナ
ノ構造体。 (16) 前記複数の細孔のうち少なくとも2つの隣り
合う細孔に内包された半導体微粒子が、感光波長領域
(分光感度)が互いに異なる色素により色素増感されて
いることを特徴とする(14)または(15)に記載の
機能性ナノ構造体。 (17) 前記複数の細孔が、青色感光領域、緑色感光
領域および赤色感光領域にそれぞれ色素増感された半導
体微粒子を各々内包する3種の細孔を含むことを特徴と
する(14)〜(16)のいずれかに記載の機能性ナノ
構造体。 (18) 前記支持体が、平板形状を有することを特徴
とする(1)〜(17)のいずれかに記載の機能性ナノ
構造体。
【0009】(19) 前記半導体微粒子と少なくとも
接する導電性の層を有することを特徴とする(1)〜
(18)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (20) 前記支持体が、導電性の電極基板の表面層の
一部を構成していることを特徴とする(1)〜(19)
のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (21) 前記複数の細孔中に半導体微粒子とともに導
電性材料が内包されていることを特徴とする(1)〜
(20)のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (22) 前記導電性材料が、金属微粒子であることを
特徴とする(21)に記載の機能性ナノ構造体。 (23) 前記導電性材料が、炭素材料であることを特
徴とする(22)に記載の機能性ナノ構造体。 (24) 前記炭素材料がカーボンナノチューブである
ことを特徴とする(23)に記載の機能性ナノ構造体。
【0010】(25) 前記半導体微粒子が導電性材料
によって電気的に結合した形態をとり、隣り合う細孔の
半導体微粒子は電気的に絶縁されている構造を少なくと
も部分的に含むことを特徴とする(1)〜(24)のい
ずれかに記載の機能性ナノ構造体。 (26) (1)〜(25)に記載の機能性ナノ構造体
を用いて構成される光素子。 (27) (1)〜(25)に記載の機能性ナノ構造体
を用いて構成される光電変換素子。 (28) (1)〜(25)に記載の機能性ナノ構造体
を電荷移動層と接合して構成される光電変換素子または
光エレクトロニクス素子。 (29) 前記電荷移動層がイオン伝導性電解質からな
ることを特徴とする(28)に記載の光電変換素子また
は光エレクトロニクス素子。 (30) 前記イオン伝導性電解質が、溶融塩であるこ
とを特徴とする(29)に記載の光電変換素子または光
エレクトロニクス素子。 (31) (1)〜(25)に記載の機能性ナノ構造体
を二次元受光アレイとして組み込んだアレイセンサーま
たは画像センシング素子。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。尚、本明細書において「〜」はその前後に記載さ
れる数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲
を示す。本発明の機能性ナノ構造体は、開口部の口径が
50〜600nmで且つ深さが100nm以上である互
いに独立した複数の細孔を有する支持体と、前記細孔に
内包された半導体微粒子とを有することを特徴とする。
【0012】まず、本発明の機能性ナノ構造体の支持体
が有する細孔について説明する。本発明の機能性ナノ構
造体に用いられる支持体は、光の波長と同等かそれ以下
の口径の複数の細孔(本明細書では「細孔」と表現する
が、「小孔」等、他の表現もある)を有する。支持体
は、これらの細孔が互いに近接し規則的に配列して集合
してできたナノ構造体であり、典型的には平板状のナノ
構造体である。細孔の開口部の形状は、点対称形の円形
や多角形、線対称形の楕円形や多角形、非対称の無定形
などいずれでもよく、目的に応じて適宜選択することが
できる。一般的には、円形および点対称の多角形(特
に、三角形および六角形)である。前記細孔は、その深
さ方向の全長にわたって断面が等しい形状と断面積を有
するものでもよいし、深さとともに断面形状や断面積が
変化する(連続的変化および断続的変化を含む)もので
もよい。後者の例としては、表面において断面積が大き
く、深部において断面積が小さい細孔、表面において断
面積が多角形で、深部の断面が円形である細孔などが挙
げられる。
【0013】細孔の口径とは、細孔の開口部のエッジ長
を意味し、開口部が円の場合は直径、楕円形や多角形の
場合は対角線を含めたエッジ間の長さのうち最も長い直
線長を意味する。前記細孔の口径は50〜600nmで
ある。口径が50nm以下であると、細孔内への半導体
微粒子の挿入と充填が困難になる。また、口径が600
nm以上であると、後に述べる細孔形成のための自己組
織化反応において、細孔の形状や、規則的配列の制御が
不完全となるなど細孔の均一性がひずみやすい。この点
において、口径は100〜500nmであるのが好まし
い。また、前記細孔の深さは、100nm以上である。
深さが100nm以下であると、内包される半導体微粒
子の数が極めて少なくなるために、本発明の目的である
光機能の発現が困難になる。この点で、好ましい深さの
範囲は細孔内に内包させる半導体微粒子の使用目的によ
って異なるが、通常は、200〜2000nmが好まし
く、400〜2000nmがより好ましい。
【0014】前記細孔の口径(R)に対する深さ(L)
の比(L/R)をアスペクト比と定義すると、前記細孔
の好ましいアスペクト比は2〜200であり、より好ま
しいアスペクト比は2〜80である。尚、後述するよう
に、細孔内に一次材料を電析等で充填した後、前記細孔
内に半導体微粒子を導入する場合は、前記一次材料を充
填した後の細孔の深さおよびアスペクト比が、前記好ま
しい深さおよび前記好ましいアスペクト比の範囲である
のが好ましい。
【0015】前記支持体が有する複数の細孔は、互いに
独立している、即ち、2以上の細孔に通じる連絡路を有
していないことを特徴とする。前記支持体は、前記複数
の細孔の開口部が、二次元的に規則性をもって配列され
た多孔性の面を有しているのが好ましい。「二次元的に
規則性をもった配列」とは、開口部が互いに等しい間隔
で二次元マトリクスを形成して配列している状態、また
は、細孔の開口部もしくは開口部の集団が二次元平面上
に一定の規則的配置をもって分布している状態を意味す
る。前記多孔性の面は、網目構造を形成しているのが好
ましい。前記二次元的に規則性をもった配列には、例え
ば、開口部が正三角形の頂点を占めるように規則的に網
目状に配置された配列、開口部が市松模様を形成するよ
うに規則的に網目状に配置された配列、開口部がハニカ
ム構造を形成するように網目状に配置された配列などが
含まれる。前記多孔性の面のこのような網目構造は電子
顕微鏡観察によって確認することができる。
【0016】前記多孔性の面における、細孔群の開口部
の面積の占める割合が高い程、効率的に光機能を発現で
きるので好ましい。前記多孔性の面の全投影面積(細孔
の開口部面積を含む)における、前記細孔群の開口部の
投影面積の合計の占める割合を開口率と定義すると、好
ましい開口率は30%以上であり、より好ましく60%
以上である。
【0017】前記多孔性の面における細孔の平面密度
(単位面積あたりの細孔数)は、通常、4×108〜5
×1011個/cm2であり、好ましくは2×109〜10
11個/cm2である。前記多孔性の面における細孔の開
口部間のピッチを中心間の距離で定義したとき、好まし
いピッチは100〜800nmであり、より好ましいピ
ッチは30〜100nmである。
【0018】本発明において、前記支持体が有する数1
0〜数100ナノメートルサイズの細孔の配列は、物理
的手段においては、光リソグラフィー法および電子線リ
ソグラフィー技術によってはじめて部分的には可能とな
るが。しかし、量産のために、広い面積にわたって細孔
ピッチを制御しながら加工することは、これらの手段に
よっても困難である。このような細孔の配列は、化学反
応においてイオンや分子の拡散および輸送がかかわる自
己組織化反応を制御することで作製することができる。
自己組織化によって規則的細孔配列を持つ多孔質ナノ構
造体を調製する方法として、H.Masudaら、Sc
ience,268,1466(1995)に報告され
るアルミナ皮膜の陽極電解酸化合成法が有用であり、本
発明にも好ましく適用できる。また、H.Masuda
ら、Advanced Materials,12,4
44(2000)に記載されるダイアモンド多孔質ナノ
構造体の作製の例など、この多孔質酸化アルミナ膜を鋳
型材料に用いて、アルミナ以外の各種の無機多孔性構造
体を作製することができ、本発明にも好ましく適用でき
る。
【0019】例えば、特開平6−32675号公報に開
示されるように、自己組織化により作製した陽極酸化ア
ルミナ皮膜を用いて、細孔の凹凸構造をポリメタクリル
酸メチルなどの重合体に一度転写した後、転写体上にゾ
ルゲル反応などによって無機金属酸化物の層を形成させ
る方法によって、各種の材料からなる多孔性ナノ構造体
を作製することができる。これらの方法によって作製さ
れる多孔性ナノ構造体も、本発明において支持体として
用いることができる。さらに、特開平6−200378
号公報に開示される転写方法によって作られる金属など
の多孔性構造体、特開平8−186245号公報に示さ
れる方法で形成されるシリコンなどを主体とする多孔性
構造体も本発明の支持体として用いることができる。
【0020】支持体の作製法としてアルミナ皮膜の陽極
電解酸化合成法を利用すると、複数の細孔が二次元的な
規則性を有するとともに密な(開口率が高い)配列に配
置された多孔性アルミナが得られるので好ましい。通
常、前記方法で作製された多孔性アルミナは、アルミニ
ウム基板上に積層された多孔性膜として得られる。本発
明においては、アルミニウム基板と多孔性アルミナの積
層体を支持体として用いることもできるし、アルミニウ
ム基板を溶剤により除去した後、多孔性アルミナのみを
支持体として用いることもできる。アルミニウム基板を
除去することによって前記複数の細孔は底部にも開口部
を有する貫通孔となる。
【0021】本発明で用いる規則的細孔配列を持つ支持
体の材料としては、無機材料および有機材料のいずれも
用いることができる。好ましい材料としては、電気的に
絶縁性の無機材料としてアルミナ(特に陽極酸化アルミ
ナ)、シリカ、酸化ジルコニウム、SiC、ガラス、テ
フロン(登録商標)など;電気的に絶縁性の有機材料お
よび高分子樹脂として、ポリイミド、ポリスルホン酸、
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカー
ボネートなど;半導体を含む金属酸化物材料として、T
iO 2、SrTiO3、ZnO、SnO2、InSnOx
Nb23、WO3、CuO、CoO2、MnO2、V25
など;化合物半導体を含む金属カルコゲナイドおよび多
元素複合化合物として、CdS、CdS、ZnS、Ga
P、GaAs、InP、FeS2、PbS、CuIn
2、CuInSe2などに代表されるいわゆる化合物半
導体、ペロブスカイト構造を有する化合物や複合化合物
等;金属および半金属材料として、金、白金、銀、銅、
クロム、亜鉛、スズ、チタン、タングステン、アルミニ
ウム、ニッケル、鉄、シリコン、ゲルマニウムなど;炭
素材料として、グラファイト、グラシーカーボン、ダイ
アモンドなど;が挙げられる。
【0022】本発明に用いられる前記支持体は、単一の
材料から構成されていてもよく、複数の材料から構成さ
れていてもよい。前記支持体が複数の材料から構成され
る場合は、細孔内の壁材と底材、または細孔の上部と下
部というように、構造体の部分によって材料を変えた構
成が好ましい。前記支持体の前記細孔内部の少なくとも
一部(好ましくは細孔の壁)を構成している材料は、電
気的に絶縁性の絶縁体材料であるのが好ましい。中で
も、金属のカルコゲナイド(例えば酸化物、硫化物、セ
レン化物等)が好ましく、金属酸化物がより好ましく、
アルミナが最も好ましい。また、細孔の底部が塞がった
構造を有する支持体、即ち、複数の細孔を有する多孔性
層と、非多孔性層とを積層した構造を有する支持体で
は、多孔性層と非多孔性層の材料とは異なっていてもよ
い。非多孔性層の材料としては、導電性の材料が好まし
く、特に好ましい材料は導電性の金属もしくは炭素材料
である。さらに、前記非多孔性の層は、互いに異なる材
料からなる2以上の層から構成されていてもよい。
【0023】前記支持体は、平板状の形状を有している
のが好ましい。前記支持体が平板形状を有する場合、前
記多孔性の面に対して垂直方向の支持体の厚みは、好ま
しくは100nm〜2mmであり、より好ましくは50
0nm〜1mmであり、さらに好ましくは1〜500μ
mであり、最も好ましくは10〜100μmである。前
記細孔は底部にも開口部を有する貫通孔であっても、底
部が閉じた非貫通孔であってもよい。前記細孔が貫通孔
である場合は、前記支持体の厚みは細孔の深さに一致
し、非貫通孔の場合は、前記細孔の深さとその下に配置
された非多孔性の層の厚みとの合計になる。前記支持体
が平板形状を有する場合、支持体の前記多孔性の面の投
影面積(開口部の面積も含む)は、好ましくは1mm2
〜100cm2であり、より好ましくは1mm2〜10c
2以下である。
【0024】次に、本発明に用いられる半導体微粒子に
ついて説明する。前記半導体微粒子を構成する半導体
は、有機半導体でもよいし無機半導体でもよい。また、
結晶性の材料でもよいし、非結晶質の材料でもよい。電
気伝導性においては、電子伝導性をもつものでもよい
し、正孔伝導性をもつものでもよい。また、n型でもよ
いしp型でもよい。電気伝導性において好ましいもの
は、電子伝導性をもつn型の半導体である。このような
半導体のもつ機能としては、例えば、光学的な特性(発
光性、非線形光学特性、高屈折率など)、電気的特性
(整流性、電子伝導性、正孔伝導性、超伝導性など)、
光電的な特性(光伝導性、光電荷分離、光電子移動、光
正孔移動、Photovoltaicな特性など)、電
気化学的または光電気化学的な酸化還元反応性が挙げら
れる。
【0025】有機半導体としては、例えば、電気伝導性
を示す材料として、TCNQ(テトラシアノキノジメタ
ン)、TTF(テトラチアフルバレン)、TTN(テト
ラチアナフタセン)などの有機物;光伝導性を示す有機
顔料類として、フタロシアニン、金属フタロシアニン
類、ポルフィリン、金属ポルフィリン類、Ru錯体など
の有機金属錯体色素、およびシアニン、メロシアニンな
どを含むポリメチン色素類;などが挙げられる。このほ
か、井口洋夫、化学総説、No35,pp95−103
(1998)とその参考文献に記載される化合物などが
含まれる。
【0026】無機半導体としては、シリコン、ゲルマニ
ウムのような単体半導体;III−V系化合物半導体;
金属のカルコゲナイド(例えば酸化物、硫化物、セレン
化物等);またはペロブスカイト構造を有する化合物
(例えばチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウ
ム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸
カリウム等);等を使用することができる。金属カルコ
ゲナイドの中でも金属酸化物が好ましく、具体的には、
チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウ
ム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブまた
はタンタルの酸化物が好ましい。これらの中でも、色素
増感を行ったときの増感効率が高いという点で、酸化チ
タン、酸化スズおよび酸化亜鉛が特に好ましい。
【0027】金属酸化物以外に好ましい半導体として、
いわゆる化合物半導体が挙げられる。これらは例えば、
カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモンまたはビスマス
の硫化物;カドミウムまたは鉛のセレン化物;カドミウ
ムのテルル化物;等が挙げられる。また、亜鉛、ガリウ
ム、インジウム、カドミウム等のリン化物;ガリウム−
ヒ素または銅−インジウムのセレン化物;銅−インジウ
ムの硫化物;等が挙げられる。これらの中でも、カドミ
ウム、ガリウム、インジウム、銅、イオウ、砒素および
リンから選ばれる1種以上の元素を含む化合物半導体が
好ましい。中でも、可視光を効率よく吸収する点におい
て、CdS、InP、CdSe、CuInS2、CuI
nSe2が特に好ましい。単体の半導体としては、珪素
からなる半導体が好ましい。前記珪素からなる半導体に
は、ドープされたn型あるいはp型の結晶性Si、多結
晶Si、アモルファスSiなどが含まれる。
【0028】前記半導体微粒子の作製法としては、作花
済夫の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998
年)、技術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーテ
ィング技術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、
杉本忠夫の「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の
合成とサイズ形態制御」、まてりあ,第35巻,第9
号,1012〜1018頁(1996年)に記載のゲル
−ゾル法が好ましい。また、Degussa社が開発し
た塩化物を酸水素塩中で高温加水分解により酸化物を作
製する方法も好ましい。
【0029】前記半導体微粒子が酸化チタンの場合、前
記ゾル−ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中で
の高温加水分解法はいずれも好ましいが、さらに清野学
の「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(199
7年)に記載の硫酸法および塩素法を用いることもでき
る。さらにゾル−ゲル法として、バーブらのジャーナル
・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティー,第8
0巻,第12号,3157〜3171頁(1997年)
に記載の方法や、バーンサイドらのケミストリー・オブ
・マテリアルズ,第10巻,第9号,2419〜242
5頁に記載の方法も好ましい。また、A.T. Wol
de 編,Nanotechnology, STT
Netherlands Study Centre
forTechnology Trends, pp1
46−214, 1998、T. O. Kimら,
Aerosol Sci. Techn., 29,p
p111−125 (1998) には無機半導体を含
める種々の固体の超微粒子をソルゲル反応や気相分解法
などで作る技術が記載されている。
【0030】本発明で用いる半導体微粒子は色素で増感
されているのが好ましい。半導体微粒子の色素増感の方
法と関連技術に関しては、例えば、柳田祥三監修、「色
素増感型太陽電池の基礎と応用」技術教育出版(200
1年)に解説されていて、本発明にも適用できる。本発
明で用いる増感色素の種類は、上記の文献に記載されて
いる増感色素を含め、特に限定されない。増感色素とし
ては、例えば、シアニン、メロシアニンなどのメチン系
およびポリメチン系色素;キサンテン系色素;トリフェ
ニルメタン系色素;フタロシアニンおよび金属フタロシ
アニン誘導体、Ruビピリジル錯体、クロロフィル類を
含む金属ポルフィリン誘導体;などが挙げられる。メチ
ン色素は、例えば特開平11−35836号、特開平1
1−158395号、特開平11−163378号、特
開平11−214730号、特開平11−214731
号の各公報、および欧州特許892411号、同911
841号の各明細書に記載の色素が挙げられる。これら
の色素の合成法については、エフ・エム・ハーマー(F.
M.Hamer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シ
アニンダイズ・アンド・リレィティド・コンパウンズ
(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related
Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(J
ohn Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、19
64年刊;デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著
「ヘテロ素サイクリック・コンパウンズースペシャル・
トピックス・イン・複素サイクリック・ケミストリー
(Heterocyclic Compounds-Special topics in heteroc
yclic chemistry)」、第18章、第14節、第482
〜515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John
Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、197
7年刊;「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コ
ンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compound
s)」2nd.Ed.vol.IV,part B,1
977刊、第15章、第369〜422頁、エルセビア
・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Else
vier Science Publishing Company Inc.)社刊、ニュ
ーヨーク;英国特許第1,077,611号明細書;Uk
rainskii Khimicheskii Zhurnal、第40巻、第3号、
253〜258頁;Dyes andPigments、第21巻、22
7〜234頁;およびこれらの文献に引用された文献に
などに記載されている。
【0031】前記増感色素の中でも、光安定性に優れる
点で、錯体色素が好ましい。中でも、ルテニウム錯体系
の色素が特に好ましい。錯体色素については、例えば、
米国特許4927721号、同4684537号、同5
084365号、同5350644号、同546305
7号、同5525440号の各明細書、特開平7−24
9790号、特表平10−504512号、世界特許9
8/50393号等の各公報に記載される錯体色素が挙
げられる。
【0032】感光波長領域(分光感度)が互いに異なる
増感色素を用いて、半導体微粒子をそれぞれ色素増感
し、これを細孔内に別々に内包させてもよい。例えば、
感光波長領域が、青色領域、緑色領域および赤色領域で
ある増感色素を用いて、青色感光領域、緑色感光領域お
よび赤色感光領域にそれぞれ色素増感された半導体微粒
子を作製し、これらの半導体微粒子を各々別の細孔に内
包させることができる。前記複数の細孔を青色感光細孔
群、緑色感光細孔群および赤色感光細孔群に分割して、
各群を規則的に配置することにより、3原色の光をカラ
ーフィルターを通すことなく、高密度に分光して、光電
変換等の光特性を発現する機能性ナノ構造体を作製する
ことができる。
【0033】本発明では、増感色素とともに、増感の効
率を改善する目的で各種の化合物を、細孔の内部、ある
いは細孔を有する前記支持体と接する素材(細孔を取り
囲む固体、液体の層や電解質など)に添加し、固定化す
ることができる。これらの化合物としては、例えば、酸
化還元性の有機分子として、キノン誘導体、アントラキ
ノン誘導体、ナフトキノン誘導体、ビオロゲン誘導体、
フェロセン誘導体、金属EDTA錯体、フラーレン誘導
体、TCNE、TCNQ、プルシアンブルーなどのシア
ノ錯体、チオール類など;合成オリゴマーおよびポリマ
ーとして、ポリイミド、ポリピロール、ポリ(エチレン
テレフタレート)、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリ(アルキルシロキサ
ン)、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリチオフェン
誘導体、ポリエン類、オリゴシランおよびポリシランの
誘導体、アルキルポリシラン、ポリ(p−フェニレン)
誘導体、ポリ( p−フェニレンビニレン) 誘導体、
合成ポリペプチドなど;生体関連分子として、蛋白質、
酵素、抗体、DNA、RNA、糖類、多糖類、糖蛋白質
類、キチン、キトサン、ビオチン、アビジン、神経細胞
形成分子など;が挙げられる。
【0034】本発明の機能性ナノ構造体において、前記
半導体微粒子(好ましくは色素増感された半導体微粒
子)は前記細孔に内包された状態で含まれる。本発明で
は、互いに独立した数10ナノ〜数100ナノオーダー
の細孔に、半導体微粒子を導入することにより、半導体
微粒子が有する光電変換等の光特性を高密度に引き出す
ことを可能としている。前記半導体微粒子を細孔の内部
に導入する方法としては、前記半導体微粒子の分散液に
前記支持体を浸漬し、電析等を利用して細孔内に導入す
ることができる。例えば、前述のアルミナ皮膜の陽極電
解酸化合成法によって作製されたアルミニウム基板と多
孔性アルミナ膜との積層体を支持体として用いた場合
は、まず、アルミニウム基板の導電性により、細孔の底
部に導電性材料を電析し、その後、アルミニウム基板を
除去し、導電性材料が露出している細孔内部に半導体微
粒子を電析し、導入することができる。その他、前記支
持体に前記半導体微粒子分散液を塗布し細孔中に半導体
微粒子を注入した後に高温で乾燥する方法、あるいは細
孔中に前記半導体微粒子の合成原料である金属アルコキ
シ化合物等の溶液を浸漬などによって導入した後に細孔
中で前記半導体微粒子の合成を行う方法等によって半導
体微粒子を細孔の内部に導入することもできる。
【0035】細孔に内包された半導体微粒子または色素
増感された半導体微粒子(以下、「半導体微粒子等」と
いう場合は双方を含むものとする)は細孔の内部に固定
化されているのが好ましい。固定化は、化学的もしくは
物理的吸着による固定化であっても、化学的な共有結合
による固定化、およびこれらの組み合わせによる固定化
であってもよい。また、固定化は、細孔の内壁や底を構
成する材料に対する固定化であっても、あらかじめ細孔
内に化学的結合または化学的もしくは物理的吸着相互作
用によって担持された一次材料(例えば、有機シラン化
合物などのカップリング化合物、脂質ニ分子膜、合成高
分子、金等の金属材料など)が仲介する固定化であって
もよい。前記半導体微粒子等が、前記細孔の内部に化学
的結合によって固定されているのが好ましく、即ち、前
記細孔の内部に直接または前記一次材料を介して化学的
結合によって固定化されているのが好ましい。
【0036】また、前記半導体微粒子等の固定化は、前
記支持体の細孔の内部において半導体微粒子等を一部融
解させて、前記細孔を構成する材料(または前記一次材
料)と物理的に連続した構造とすることによって行って
もよい。このような物理的に連続した構造は、例えば、
半導体微粒子等を前記細孔内部に導入した後、半導体微
粒子の表面が融解する高温に曝すことによって得られ
る。また、半導体微粒子等は、互いに凝集して一体化し
た構造体として、即ち、多孔性の半導体材料として細孔
に内包されてもよい。半導体微粒子に加熱処理を施し、
多孔性半導体の形態の一体化した構造体を得る方法、お
よびその色素増感の方法については、柳田祥三監修、色
素増感型太陽電池の基礎と応用、技術教育出版、200
1年、に解説されていて、本発明にも適用できる。
【0037】半導体微粒子等は、前記細孔の内部におい
て少なくとも一部が導電性材料と接しているのが好まし
い。前記導電性材料としては、導電性の高い金属材料ま
たは炭素材料が好ましい。前記金属材料としては、抵抗
の低いアルミニウム、銅なども好ましいが、金、白金、
銀、チタンなどに代表される耐腐食性の金属もしくは合
金が特に好ましい。前記炭素材料としては、グラファイ
ト、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、フラ
ーレン、およびカーボンナノチューブが有用である。ま
た、前記半導体微粒子が細孔の内部において物理的に接
触する導電性材料は、電極を構成する導電性材料の一部
すなわち端子として作用していることが好ましい。ま
た、前記電極端子は、電気的な等価回路上、細孔ごとに
電気的に絶縁され独立した端子を構成していることが好
ましい。例えば、前記細孔の底部に電析等を利用して導
電性材料からなる層を形成した後、前記半導体微粒子を
細孔内に導入することで、細孔内部において前記半導体
微粒子を導電性材料に接触させることができる。さら
に、細孔内の壁材を絶縁体材料で構成することで、細孔
ごとに電気的に絶縁され独立した端子を構成可能な機能
性ナノ構造体が得られる。
【0038】半導体微粒子に増感色素を吸着させること
によって、半導体微粒子を色素増感させることができる
増感色素を吸着する方法については限定されないが、典
型的には、2種の方法を用いることができる。1つは、
あらかじめ細孔の外部で色素を吸着、担持させた半導体
微粒子を細孔内に充填する方法、他の1つは、あらかじ
め細孔内に充填した半導体微粒子に対して、色素を溶液
中で吸着させる方法である。これらのうち増感の効率を
高める点で好ましいのは前者の方法である。前者の方法
については、従来公知の一般的方法を利用して、半導体
微粒子へ増感色素を吸着させることができる。細孔内に
半導体微粒子を導入させた後、増感色素を吸着する方法
としては、色素の溶液中に、充分に乾燥した半導体微粒
子を内包する多孔性支持体を浸漬する方法、または、色
素の溶液を半導体微粒子を内包する細孔に添加する方法
を用いることができる。支持体の浸漬には、浸漬法、デ
ィップ法、ローラ法、エアーナイフ法等が使用可能であ
る。また細孔への色素溶液の添加方法としては、インク
ジェット法、スピン法、スプレー法等がある。半導体微
粒子への増感色素の吸着際に用いられる色素溶液の溶媒
は、色素の溶解性に応じて適宜選択できる。例えば、ア
ルコール類(メタノール、エタノール、t−ブタノー
ル、ベンジルアルコール等)、ニトリル類(アセトニト
リル、プロピオニトリル、3−メトキシプロピオニトリ
ル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水素(ジクロロ
メタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼ
ン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等)、ジメチルスルホキシド、アミド類(N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミド
等)、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダ
ゾリジノン、3−メチルオキサゾリジノン、エステル類
(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸
ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン
類(アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノン等)、
炭化水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエ
ン等)やこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0039】本発明の機能性ナノ構造体を、電荷移動
層、すなわち電子や正孔を輸送できる材料と接合するこ
とによって、前記機能性ナノ構造体から光電変換機能を
取り出すことができる。ここで、電荷移動層とは、半導
体微粒子に担持される増感色素の酸化体に、電子を補充
する機能を有する電荷輸送材料を含有する層をいう。電
荷輸送層と前記機能性ナノ構造体との接合は、前記電荷
移動層から前記増感色素の酸化体への電子補充が可能と
なる態様であれば、どのような態様であってもよい。例
えば、前記電荷輸送材料が液体である場合は、細孔内に
浸透させて、半導体微粒子からなる層に浸透させて接合
することができる。また、前記電荷輸送材料が固体であ
る場合は、細孔内に半導体微粒子を導入する前または後
に、細孔内に前記電荷輸送材料の合成原料である前駆体
化合物を気体もしくは液体として導入したのち、電解反
応によって半導体微粒子からなる層に接する電荷輸送層
を形成することによって接合することもできる。
【0040】本発明に利用可能な電荷輸送材料の代表例
としては、イオン輸送材料として、酸化還元対のイオ
ンが溶解した溶液(電解液)、酸化還元対の溶液をポリ
マーマトリクスのゲルに含浸したいわゆるゲル電解質、
酸化還元対イオンを含有する溶融塩電解質、さらには固
体電解質が挙げられる。また、イオンがかかわる電荷輸
送材料の他に、固体中のキャリアー移動が電気伝導に
かかわる材料として、電子輸送材料や正孔(ホール)輸
送材料、を用いることもできる。これらは、単独で使用
することも併用することもできる。これらの中でも、光
電変換効率と耐久性の両立という観点から最も好ましい
ものは溶融塩電解質である。
【0041】以下、本発明に利用可能な電荷輸送材料の
具体例を示す。 (1)溶融塩電解質 本発明に利用可能な溶融塩電解質としては、例えば、W
O95/18456号公報、特開平8−259543号
公報、電気化学,第65巻,11号,923頁(199
7年)等に記載されているピリジニウム塩、イミダゾリ
ウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩を用いる
ことができる。好ましく用いることのできる溶融塩とし
ては、下記一般式(Y−a)、(Y−b)および(Y−
c)のいずれかにより表されるものが挙げられる。
【0042】
【化1】
【0043】前記一般式(Y−a)中、Qy1は窒素原
子と共に5または6員環の芳香族カチオンを形成し得る
原子団を表す。Qy1は炭素原子、水素原子、窒素原
子、酸素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる1
種以上の原子により構成されるのが好ましい。Qy1
より形成される5員環は、オキサゾール環、チアゾール
環、イミダゾール環、ピラゾール環、イソオキサゾール
環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環またはトリ
アゾール環であるのが好ましく、オキサゾール環、チア
ゾール環またはイミダゾール環であるのがより好まし
く、オキサゾール環またはイミダゾール環であるのが特
に好ましい。Qy1により形成される6員環は、ピリジ
ン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環または
トリアジン環であるのが好ましく、ピリジン環であるの
がより好ましい。
【0044】前記一般式(Y−b)中、Ay1は窒素原
子またはリン原子を表す。
【0045】前記一般式(Y−a)、(Y−b)および
(Y−c)中のRy1〜Ry6はそれぞれ独立に置換また
は無置換のアルキル基(好ましくは炭素原子数1〜2
4、直鎖状であっても分岐状であっても、また環式であ
ってもよく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル
基、2−エチルヘキシル基、t−オクチル基、デシル
基、ドデシル基、テトラデシル基、2−ヘキシルデシル
基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチ
ル基等)、或いは置換または無置換のアルケニル基(好
ましくは炭素原子数2〜24、直鎖状であっても分岐状
であってもよく、例えばビニル基、アリル基等)を表
し、より好ましくは炭素原子数2〜18のアルキル基ま
たは炭素原子数2〜18のアルケニル基であり、特に好
ましくは炭素原子数2〜6のアルキル基である。また、
一般式(Y−b)中のRy1〜Ry4のうち2つ以上が互
いに連結してAy1を含む非芳香族環を形成してもよ
く、一般式(Y−c)中のRy1〜Ry6のうち2つ以上
が互いに連結して環構造を形成してもよい。
【0046】前記一般式(Y−a)、(Y−b)および
(Y−c)中のQy1およびRy1〜Ry6は置換基を有
していてもよく、好ましい置換基の例としては、ハロゲ
ン原子(F、Cl、Br、I等)、シアノ基、アルコキ
シ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アリーロキシ基
(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、
エチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(エトキシ
カルボニル基等)、炭酸エステル基(エトキシカルボニ
ルオキシ基等)、アシル基(アセチル基、プロピオニル
基、ベンゾイル基等)、スルホニル基(メタンスルホニ
ル基、ベンゼンスルホニル基等)、アシルオキシ基(ア
セトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホニルオキ
シ基(メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニル
オキシ基等)、ホスホニル基(ジエチルホスホニル基
等)、アミド基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ
基等)、カルバモイル基(N,N−ジメチルカルバモイ
ル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2
−カルボキシエチル基、ベンジル基等)、アリール基
(フェニル基、トルイル基等)、複素環基(ピリジル
基、イミダゾリル基、フラニル基等)、アルケニル基
(ビニル基、1−プロペニル基等)等が挙げられる。
【0047】前記一般式(Y−a)、(Y−b)または
(Y−c)により表される化合物は、Qy1またはRy1
〜Ry6を介して多量体を形成してもよい。
【0048】これらの溶融塩は、単独で使用しても、2
種以上混合して使用してもよく、また、ヨウ素アニオン
を他のアニオンで置き換えた溶融塩と併用することもで
きる。ヨウ素アニオンと置き換え可能なアニオンとして
は、ハロゲン化物イオン(Cl-、Br-等)、NS
-、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、(CF3SO2
2-、(CF3CF2SO22-、CF3SO3 -、CF3
COO-、Ph4-、(CF3SO23-等が好ましい
例として挙げられ、(CF3SO22-またはBF4 -
あるのがより好ましい。また、LiIなど他のヨウ素塩
を添加することもできる。
【0049】本発明に好ましく用いられる溶融塩の具体
例を以下に挙げるが、本発明は以下の具体例によってな
んら制限されるものではない。
【0050】
【化2】
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】
【化5】
【0054】
【化6】
【0055】
【化7】
【0056】前記溶融塩電解質には、溶媒を用いないの
が好ましい。後述する溶媒を添加することもできるが、
溶融塩の含有量は電解質組成物全体に対して50質量%
以上であるのが好ましい。また、塩のうち、50質量%
以上がヨウ素塩であることが好ましく、70%以上であ
ることがさらに好ましい。電解質組成物にヨウ素を添加
するのが好ましく、この場合、ヨウ素の含有量は、電解
質組成物全体に対して0.1〜20質量%であるのが好
ましく、0.5〜5質量%であるのがより好ましい。
【0057】(2)電解液 本発明において電荷移動層に電解液を使用する場合、電
解液は電解質、溶媒、および添加物から構成されること
が好ましい。前記電解質はI2とヨウ化物の組み合わせ
(ヨウ化物としてはLiI、NaI、KI、CsI、C
aI2などの金属ヨウ化物、またはテトラアルキルアン
モニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダ
ゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ
素塩など)、Br2と臭化物の組み合わせ(臭化物とし
てはLiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr
2などの金属臭化物、またはテトラアルキルアンモニウ
ムブロマイド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモ
ニウム化合物の臭素塩など)のほか、フェロシアン酸塩
−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオ
ンなどの金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオ
ール−アルキルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオ
ロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどを用いることが
できる。この中でもI2と、LiIやピリジニウムヨー
ダイド、イミダゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウ
ム化合物のヨウ素塩とを組み合わせた電解質が本発明で
は好ましい。上述した電解質は単独で使用して併用して
もよい。
【0058】前記電解質はポリマー添加、オイルゲル化
剤添加、多官能モノマー類を含む重合、ポリマーの架橋
反応等の手法によりゲル化(固体化)させて使用するこ
ともできる。ポリマー添加によりゲル化させる場合は、
Polymer Electrolyte Revi
ews−1および2¨(J.R.MacCallumと
C.A. Vincentの共編、ELSEVIER
APPLIED SCIENCE)に記載された化合物
を使用することができるが、特にポリアクリロニトリ
ル、ポリフッ化ビニリデンを好ましく使用することがで
きる。オイルゲル化剤添加によりゲル化させる場合はJ.
Chem Soc. Japan, Ind. Chem.Sec., 46,779(1943),
J. Am. Chem. Soc., 111,5542(1989), J. Chem. Soc.,
Chem. Com mun., 1993, 390, Angew. Chem. Int. Ed.
Engl., 35,1949(1996), Chem. Lett., 1996, 885, J. C
hm. Soc., Chem. Commun., 1997,545に記載されている
化合物を使用することができるが、好ましい化合物は分
子構造中にアミド構造を有する化合物である。
【0059】(4)正孔輸送材料 本発明において、前記電荷輸送層の材料として、有機ま
たは無機あるいはこの両者を組み合わせた正孔輸送材料
を使用することができる。 (a)有機正孔輸送材料 本発明に適用可能な有機正孔輸送材料としては、N,
N’−ジフエニル−N、N’−ビス(4−メトキシフェ
ニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミ
ン(J.Hagen et al.,Synthetic Metal 89(1997)215-22
0)、2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−
p−メトキシフェニルアミン)9,9’−スピロビフル
オレン(Nature,Vol.395, 8 Oct. 1998,p583-585および
WO97/10617)、1,1−ビス{4−(ジ−p
−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサンの3級芳香
族アミンユニットを連結した芳香族ジアミン化合物(特
開昭59−194393号公報)、4,4,‐ビス
[(N−1−ナフチル)‐N−フェニルアミノ]ビフェ
ニルで代表される2個以上の3級アミンを含み2個以上
の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族アミン(特
開平5−234681号公報)、トリフェニルベンゼン
の誘導体でスターバースト構造を有する芳香族トリアミ
ン(米国特許第4,923,774号、特開平4−30
8688号公報)、N,N’−ジフエニル−N、N’−
ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニ
ル)−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン(米国特
許第4,764,625号)、α,α,α’,α’−テ
トラメチル−α,α’−ビス(4−ジ−p−トリルアミ
ノフェニル)−p−キシレン(特開平3−269084
号公報)、p−フェニレンジアミン誘導体、分子全体と
して立体的に非対称なトリフェニルアミン誘導体(特開
平4−129271号公報)、ピレニル基に芳香族ジア
ミノ基が複数個置換した化合物(特開平4−17539
5号公報)、エチレン基で3級芳香族アミンユニツトを
連結した芳香族ジアミン(特開平4−264189号公
報)、スチリル構造を有する芳香族ジアミン(特開平4
−290851号公報)、ベンジルフェニル化合物(特
開平4−364153号公報)、フルオレン基で3級ア
ミンを連結したもの(特開平5−25473号公報)、
トリアミン化合物(特開平5−239455号公報)、
ピスジピリジルアミノビフェニル(特開平5−3206
34号公報)、N,N,N−トリフェニルアミン誘導体
(特開平6−1972号公報)、フェノキザジン構造を
有する芳香族ジアミン(特開平7−138562号)、
ジアミノフエニルフエナントリジン誘導体(特開平7−
252474号公報)等に示される芳香族アミン類を好
ましく用いることができる。
【0060】また、有機正孔輸送材料としては、α−オ
クチルチオフェンおよびα,ω−ジヘキシル−α−オク
チルチオフェン(Adv. Mater. 1997,9,N0.7,p557)、ヘ
キサドデシルドデシチオフェン(Angew. Chem. Int. E
d. Engl. 1995, 34, No.3,p303-307)、2,8−ジヘキ
シルアンスラ[2,3−b:6,7−b’]ジチオフェ
ン(JACS,Vol120, N0.4,1998,p664-672)等のオリゴチ
オフェン化合物、ポリピロール(K. Murakoshi et a
l.,;Chem. Lett. 1997, p471)、Handbook of Organic
Conductive Molecules and Polymers Vol.1,2,3,4 (N
ALWA著、WILEY出版)に記載されているポリアセチレン
およびその誘導体、ポリ(p−フェニレン)およびその
誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)およびその誘
導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリ
チオフェンおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその
誘導体、ポリトルイジンおよびその誘導体等の導電性高
分子を好ましく使用することができる。
【0061】正孔(ホール)輸送材料にはNature,Vol.3
95, 8 Oct. 1998,p583-585に記載されているようにドー
パントレベルをコントロールするために、トリス(4−
ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネー
トのようなカチオンラジカルを含有する化合物を添加し
たり、酸化物半導体表面のポテンシャル制御(空間電荷
層の補償)を行うためにLi[(CF3SO22N]の
ような塩を添加してもよい。
【0062】(b)無機正孔輸送材料 無機正孔輸送材料としては、p型無機化合物半導体を用
いることができる。p型無機化合物半導体のバンドギャ
ップは色素吸収を妨げないため大きいことが好ましい。
p型無機化合物半導体のバンドギャップは、2eV以上
であることが好ましく、さらに2.5eV以上であるこ
とが好ましい。また、p型無機化合物半導体のイオン化
ポテンシャルは色素ホールを還元するためには、色素吸
着電極のイオン化ポテンシャルより小さいことが必要で
ある。本発明の光電変換素子に使用する色素によって電
荷移動層に使用するp型無機化合物半導体のイオン化ポ
テンシャルの好ましい範囲は異なってくるが、一般に
4.5eV以上5.5eV以下であることが好ましく、
さらに4.7eV以上5.3eV以下であることが好ま
しい。本発明に好ましく使用されるp型無機化合物半導
体は一価の銅を含む化合物半導体であり、一価の銅を含
む化合物半導体としてはCuI、CuSCN、CuIn
Se2、Cu(In,Ga)Se2、CuGaSe2、C
2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAl
Se2などが挙げられる。この中でもCuIおよびCu
SCNが好ましく、CuIが最も好ましい。銅を含む化
合物以外に用いることができるp型無機化合物半導体と
しては、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23
MoO2、Cr23等を挙げることができる。また、本
発明のp型無機化合物半導体を含有する電荷移動層の好
ましいホール移動度は1.0×10-4〜1.0×104
cm2/V・secであり、さらに好ましくは1.0×
10-3〜1.0×103cm2/V・secである。さら
に、本発明の電荷移動層の好ましい導電率は1.0×1
-8〜1.0×102S/cmであり、さらに好ましく
は1.0×10-6〜10S/cmである。
【0063】本発明の光素子は、本発明の機能性ナノ構
造体を用いて構成され、その形態については特に限定さ
れない。本発明の光素子の一実施形態としては、前記機
能性ナノ構造体と、前記ナノ構造体中の半導体微粒子が
光を照射されることによって発生した電子を電流として
取り出す手段とを備えた光素子が挙げられる。
【0064】本発明の光素子の好ましい実施形態として
は、記録材料として高密度光記録材料、光エレクトロニ
クス素子、光電変換素子などが挙げられる。また、本発
明の機能性ナノ構造体を二次元受光アレイとして備えた
アレイセンサーやイメージセンサーなどの画像センシン
グ素子、画像情報演算素子の形態も好ましい。さらに、
本発明のナノ多孔性構造体を、気体や溶液中の微量成分
の検出や濃度のモニタリング、生体関連物質のセンシン
グ、など環境センサーの1つとして応用することも可能
である。
【0065】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体
例に制限されるものではない。 1.平面細孔配列を持つナノ多孔性構造体の作製 リン酸56質量%、硫酸14質量%、エチレングリコー
ル3質量%含む電解水溶液に、純度99.99%のアル
ミニウムの地金基板(厚さ0.5mm、電解の有効表面
積2cm2)を作用極、炭素電極を対極として浸漬し、
温度60℃で作用極を正極として0.5Aの定電流を4
分間流し、電解エッチング処理を行い、アルミニウム基
板の表面を光学的に平坦な鏡面に仕上げた。
【0066】得られた鏡面アルミニウム基板を0.3m
ol/Lの硫酸水溶液に浸漬し、温度15℃で25Vの
電圧を5分間印加して、アルミニウム表面の陽極酸化処
理を行った。以上のようにして、アルミニウム基板の表
面に厚さ約730nmの酸化アルミニウムの皮膜を形成
した。走査型電子顕微鏡(SEM)により皮膜表面を観
察したところ、皮膜表面には、平均の口径が120nm
の円形の開口部が、中心間距離200nmの等間隔で網
目状に六方最密充填の配置(開口部が正三角形の頂点を
占める配置)で、二次元的に規則性をもって配列してい
ることが確認できた。この表面における開口率は33%
であった。また、前記網目構造の面に対して垂直な破断
面を観察した結果、前記開口部を有する細孔の深さは約
900nmであることがわかった。また、電解条件(温
度、時間、電解液組成)を変えたアルミナの陽極酸化処
理、ならびに陽極酸化膜の希リン酸によるエッチング処
理(口径の拡大処理)によって、細孔の平均口径が30
nm〜650nmの範囲で異なるアルミニウム基板を作
製した。600nmまでは比較的口径の均等な細孔の配
列が得られたが、600nmを越える細孔口径では、細
孔の形と口径にばらつきが生じ、細孔の開口部が配置さ
れた酸化アルミニウムの皮膜表面には、良好な網目構造
が観察されなかった。
【0067】2.細孔の深さの調整と電極基板の作製 多孔性の酸化アルミニウム皮膜が形成されたアルミニウ
ム基板と対極の炭素電極とを、1質量%のKAuCl4
溶液に浸漬し、前記アルミニウム基板を陰極として、温
度50℃で約1mA/cm2の一定電流密度で電解を行
い、細孔中の底に金の微粒子を析出させる操作を行っ
た。電解時間を変えることにより、金の析出量を制御し
た結果、金粒子の層が細孔の低部から200nmまで成
長し、細孔の最終的な深さは500nmとなった。こう
して、導電性の金微粒子層が底材として充填されたアス
ペクト比が約4.2の細孔の規則的な配列からなる平板
状の多孔性構造体が得られた。さらに、金の析出量を増
加もしくは減少させることにより、細孔の深さを80n
m〜700nmの範囲で変えた基板を作製した。細孔深
さを変えることによって多孔性アルミナ層の色が変化す
る様子が観測された。
【0068】次に、Lagmuir−Blodgett
薄膜製造装置を用いて、上記の多孔性支持体の片面を、
リン酸の希釈水溶液が入った水槽に浮かべて、片面を1
5℃でエッチング処理し、エッチング時間を制御するこ
とにより、アルミニウム基板を溶解して金微粒子が充填
された多孔性アルミナ薄膜を得た。エッチングは、水槽
の溶液を中和することにより停止した。一方、抵抗10
ohm/cm2の酸化スズ透明導電膜(厚さ1μm)で
からなる直径10μmの小電極(ピクセル)が、100
μmの等間隔で二次元配列して構成されるピクセル配列
と、各ピクセルに電気的に結合するクロムと金とからな
る幅10μmの配線によって構成されるアレイパターン
を、リソグラフィーによってガラス基板表面に設けたパ
ターン電極基板(正方形、1×1cm)を用意した。こ
のパターン電極基板をテフロン製支持体に固定し、水槽
中に垂直に浸漬してからゆっくりと低速で引き上げ、基
板のパターン電極面上に、水面上の多孔性アルミナ薄膜
を付着させた。多孔性アルミナ薄膜が被覆されたパター
ン電極基板を、電気炉で600℃、30分加熱処理し
た。こうして、金を充填した多孔性アルミナ薄膜がパタ
ーン電極上に固定化された。
【0069】3.細孔中への半導体微粒子の充填 ゾルゲル法で合成した平均粒径が15nmのアナターゼ
型TiO2の半導体微粒子を、濃度0.2質量%で純水
に分散した透明な分散液を用意した。2で作製したパタ
ーン電極基板の多孔性アルミナ膜面と、対極の白金基板
をテフロンスペーサー(0.3mm)を挟んで対向さ
せ、この間の空間に、上記のTiO2分散液を満たした
後、アルミナ支持体側を陰極、白金対極側を正極として
両電極間に5Vの電圧を3分間印加し、電気泳動によっ
てTiO2粒子をアルミナ支持体に電着した。走査型電
子顕微鏡(SEM)で観察した結果、TiO2微粒子が
細孔内の金粒子層上に沈積し、充填されていることが確
認された。最後に、支持体基板を電気炉で、450℃で
20分加熱処理した。この処理によって、細孔中に充填
されたTiO2粒子の表面が融着して多孔性凝集物とな
った様子がSEMで観察された。
【0070】4.増感色素の吸着 長波長側に750nmまで吸収を持ち、青色〜緑色領域
に吸収ピークを有する増感色素として、以下に示すRu
錯体色素(色素R−1)を、乾燥したアセトニトリル:
t−ブタノール:エタノール(2:1:1)の混合溶媒
に濃度3×10 -4mol/Lに溶解した。この色素溶液
に添加剤として、p−C919−C64−o−(CH2
2−O)3−(CH24−SO3Naの構造の有機スル
ホン酸誘導体を0.025mol/Lの濃度となるよう
に溶解して色素吸着用の溶液を調製した。次に、3で作
製したTiO2半導体微粒子を充填した多孔性電極基板
を、上記の吸着用色素溶液に浸漬して、攪拌下40℃で
3時間放置した。このようにして半導体微粒子層に色素
が吸着し、赤色に着色した細孔の規則的網目構造を表面
層にもつ色素増感半導体電極基板が得られた。
【0071】
【化8】
【0072】5.光電変換型アレイセンサー(イメージ
センサー)の作製 上記の色素増感半導体パターン電極基板(受光面積1.
0cm2)に対して、対極の白金蒸着ガラス基板を、熱
圧着性のポリエチレンフイルム製のフレーム型スペーサ
ー(厚さ25μm)を挿入して重ね合わせ、スペーサー
部分を120℃に加熱し両基板を圧着した。さらにセル
のエッジ部をエポキシ樹脂接着剤でシールした。対極の
基板のコーナー部にあらかじめ設けた電解液注液用の細
孔を通して、電解液としてY7−2/Y8−1/ヨウ素
=15:35:1(重量比)の組成から成る室温溶融塩
を基板の細孔から毛細管現象を利用して電極間の空間に
しみこませた。溶融塩の注入後、真空下でセルを数時間
吸引し溶融塩電解液を細孔中の色素増感半導体微粒子層
に浸透させた。最後に注液用の細孔を低融点ガラスで封
じ、平板積層構造の光電変換型高密度イメージセンサー
を試作した。
【0073】図1に、作製した光電変換型高密度イメー
ジセンサーの部分断面斜視図を示す。図1中、1は規則
的二次元配列の細孔をもつ絶縁性のアルミナ層、2は導
電性の金粒子層、3は半導体微粒子層または色素増感半
導体微粒子層、4は微小電極、5は配線材料を示す。
【0074】6.イメージセンサーの光電流出力の測定 色素増感半導体パターン電極基板に作られたピクセル電
極(色素増感半導体が充填された細孔の複数と電気的に
結合した小電極)は等価でありその数は極めて多い(画
素数密度として約104個/cm2)。本実験では、ピク
セルの光電流特性の計測を目的とし、配線パターンによ
って各ピクセルと独立につながる出力端子のいくつかを
取り出して、ピコアンメーターを経由して、共通対極で
ある白金対極の共通端子に結線した。光源に150Wの
キセノンランプを用いて、上記のイメージセンサーに対
し、半透明のパターン電極基板側からガラス支持体を通
して入射光強度が80mW/cm2の白色光を照射し、
短絡光電流を測定した。また、分光特性を測定する目的
で、光源に光学干渉フィルターを装着し、単色光を照射
して光電流スペクトルを測定した。1個のピクセル(面
積約100μm2)は細孔(口径が120nm)の数と
して約3000個に相当し、従って各ピクセルで発生す
る短絡光電流は、3000個の細孔の光電流応答を合計
した値として出力される。また、細孔自体の画素数密度
は、細孔口径が120nmの場合は3×109個/cm2
に達する。
【0075】細孔の口径が異なる多孔性アルミナ基板を
出発材料として作った種々のイメージセンサーについ
て、光電流の強度を計測した結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】ピクセルからの光電流応答はいずれも半導
体電極側の極性が負となるアノード電流であった。光電
流は、実測絶対値としては小さいが、色素増感TiO2
の系では電流密度としてmA/cm2のオーダーであ
り、高い量子効率で光電変換されていることを示す。色
素増感されていない半導体についても同様に測定したと
ころ、短波長において光電流が観測され、短波長光に対
して光電変換機能を持つ(光センシングを行う)ことが
示された。
【0078】本実施例ではTiO2粒子について増感光
電流の計測の例を示したが、他の半導体(ZnO、Sn
2など)の微粒子を用いた実験でも同様な光電流効果
が得られた。とくに、SnO2微粒子を用いた場合は、
フタロシアニン系色素、メロシアニン系色素など、吸収
波長領域400nm〜800nmにかけて異なる多くの
種類の増感色素を用いて、可視光の異なった波長範囲で
増感光電流を取り出すことができた。即ち、分光感度の
異なる色素、青色感光領域、緑色感光領域、赤色感光領
域の3領域にわたって異なる分光感度をもつ増感色素を
用いて、カラーセンシング素子を作製可能であることが
示された。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
半導体微粒子の光特性が高密度二次元情報として入出力
可能な機能性ナノ構造体およびこれを用いた光素子を提
供することができる。また、本発明によれば、光電変換
等の光特性を高密度に発現可能な機能性ナノ構造体およ
び光素子を提供することができる。また、本発明によれ
ば、高密度の光素子や光エレクトロニクス素子が得られ
るとともに、光電変換機能をもつ色素増感半導体を画素
単位に用いることでCCDに代わる高密度アレイセンサ
ーが創製可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光素子を光電変換型高密度イメージ
センサーに適用した一実施例の部分断面斜視図である。
【符号の説明】
1 規則的二次元配列の細孔をもつ絶縁性のアルミナ層 2 導電性金粒子層 3 半導体微粒子層もしくは色素増感半導体微粒子層 4 微小電極 5 配線材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C25D 11/04 H01L 29/28 Fターム(参考) 4M118 AA01 AB01 BA05 BA30 CA14 CA25 CA40 CB05 CB14 DD02 EA01 GC20 HA25 5F049 MA01 MB04 MB05 MB07 MB08 NA09 NB05 QA20 RA02 SS10 5F051 AA04 AA05 AA08 AA09 AA14 BA05 GA03 GA20 5H032 AA06 AS16 CC11 CC16 EE08 EE16 EE18 HH04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部の口径が50〜600nmで且つ
    深さが100nm以上である互いに独立した複数の細孔
    を有する支持体と、前記細孔に内包された半導体微粒子
    とを有することを特徴とする機能性ナノ構造体。
  2. 【請求項2】 前記支持体が前記複数の細孔の開口部が
    二次元的に規則性をもって配列された多孔性の面を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の機能性ナノ構造
    体。
  3. 【請求項3】 前記支持体の前記細孔内部の少なくとも
    一部を構成している材料が絶縁体材料であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の機能性ナノ構造体。
  4. 【請求項4】 前記半導体微粒子が金属酸化物であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の機能性
    ナノ構造体。
  5. 【請求項5】 前記半導体微粒子が化合物半導体である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の機能
    性ナノ構造体。
  6. 【請求項6】 前記半導体微粒子が色素増感されている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の機能
    性ナノ構造体。
  7. 【請求項7】 前記半導体微粒子が、ポリメチン色素、
    金属錯体色素およびフタロシアニン誘導体から選ばれる
    少なくとも1種の色素により色素増感されていることを
    特徴とする請求項6に記載の機能性ナノ構造体。
  8. 【請求項8】 前記複数の細孔のうち少なくとも2つの
    隣り合う細孔に内包された半導体微粒子が、感光波長領
    域(分光感度)が互いに異なる色素により色素増感され
    ていることを特徴とする請求項6または7に記載の機能
    性ナノ構造体。
  9. 【請求項9】 前記半導体微粒子と少なくとも接する導
    電性の層を有することを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の機能性ナノ構造体。
  10. 【請求項10】 前記細孔に前記半導体微粒子ととも
    に、導電性材料が内包されていることを特徴とする請求
    項1〜9のいずれかに記載の機能性ナノ構造体。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の機
    能性ナノ構造体を用いて構成される光素子。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10いずれかに記載の機能
    性ナノ構造体と電荷移動層とを接合して構成され、光電
    変換素子または光エレクトロニクス素子であることを特
    徴とする請求項11に記載の光素子。
  13. 【請求項13】 前記電荷移動層が、イオン伝導性電解
    質からなることを特徴とする請求項12に記載の光素
    子。
  14. 【請求項14】 請求項1〜10のいずれかに記載の機
    能性ナノ構造体を二次元受光アレイとして備え、アレイ
    センサーまたは画像センシング素子であることを特徴と
    する光素子。
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