JP2005339883A - 凸型酸化膜構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔質金属酸化膜の構造を、例えば規則的な立体形状に制御することができ、均一な形状を有する凸型酸化膜構造体を得ることができるようにする。
【解決手段】ガラス板などの基板1上に、酸化チタンなどの金属酸化物からなり、多孔質である柱状体2、2・・・が多数突設された凸型酸化膜構造体。この凸型酸化膜構造体は、アルミニウムなどを陽極酸化処理して得られた陽極酸化被膜の微細孔中にチタンアルコキシド溶液などの金属酸化物前駆体を充填し、この陽極酸化被膜を基板にその微細孔が基板に向くように重ね合わせ、ついでこれらを加熱、焼成したのち、陽極酸化被膜を除去する方法で製造される。
【選択図】図1

Description

この発明は、酸化チタンなどの金属酸化物からなる多孔質の凸型酸化膜構造体およびその製法ならびにこの凸型酸化膜構造体を用いた色素増感太陽電池に関し、酸化膜の立体的構造を制御することができるようにしたものである。
従来から、多孔質の金属酸化膜を形成する方法として、金属酸化物微粒子を分散した分散液または金属アルコシド溶液または金属塩溶液を基板上に、スピンコート法、ブレード法、スプレー法などによって塗布し、焼成するゾルゲル法によるものが多かった。
しかしながら、このような方法で得られた酸化膜では、膜全体が一様な構造となっており、膜自体の構造を規則的な立体的形状などに制御することができない。せいぜい、金属酸化物粒子の粒径を変化させたり、ポリマー粒子を分散液や溶液に添加しておき、焼成時にポリマー粒子を熱分解して消散させて細孔を形成するなどの制御が行える程度であった。
また、これ以外の酸化膜の製法として、陽極酸化を利用するものが提案されている(特許文献1、2参照)。これらの発明は、しかしながら酸化膜の自体の規則的な立体形状までを制御するものではない。
特開2000−178791号公報 特開2000−178792号公報
よって、本発明における課題は、多孔質金属酸化膜の構造を、例えば規則的な立体形状に制御することができ、均一な形状を有する凸型酸化膜構造体を得ることができるようにする。また、この凸型酸化膜構造体を利用して光電変化効率の高い色素増感太陽電池を得ることにもある。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、基板上に、金属酸化物からなり、多孔質である柱状体が多数立設されていることを特徴とする凸型酸化膜構造体である。
請求項2にかかる発明は、柱状体が中実であることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体である。
請求項3にかかる発明は、柱状体の直径が10〜200nmで、長さが10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体である。
請求項4にかかる発明は、基板が透明導電膜が形成されたガラス板であり、柱状体が透明導電膜上に立設されていることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体である。
請求項5にかかる発明は、請求項5に記載の凸型酸化膜構造体の柱状体に光増感色素を担持し、これを作用極として使用したことを特徴とする色素増感太陽電池である。
請求項6にかかる発明は、陽極酸化被膜の微細孔中に金属酸化物前駆体を充填し、この陽極酸化被膜を基板にその微細孔が基板に向くように重ね合わせ、ついでこれらを加熱、焼成したのち、陽極酸化被膜を除去することを特徴とする凸型酸化膜構造体の製法である。
請求項7にかかる発明は、基板が、透明導電膜が形成されたガラス板であり、微細孔が透明導電膜に向くように重ね合わせることを特徴とする請求項6記載の凸型酸化膜構造体の製法である。
本発明の凸型酸化膜構造体にあっては、酸化膜自体の構造が制御されたものとなり、立体的な形状の規則的な膜構造を得ることができる。
また、凸型酸化膜構造体の製法にあっては、その酸化膜自体の構造を制御することができる。
さらに、本発明の色素増感太陽電池にあっては、酸化膜の実質的な表面積を増大することが可能であり、光電変換効率の高いものを得る可能性がある。
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の凸型酸化膜構造体の一例を模式的に示すものである。この例の凸型酸化膜構造体は、基板1と、この基板1の一方の表面上に設けられた多数の柱状体2、2・・・と、これら柱状体2、2・・・の根元部分をなす基部3とから構成されている。
上記基板1は、この例ではFTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)などの耐熱性の良好な透明導電膜1aと普通ガラス、耐熱ガラス、石英ガラスなどからなるガラス板1bとからなるものであるが、これに限られず、金属、ガラス、セラミックスなどからなる基板であってもよい。
上記柱状体2は、基板1の透明導電膜1a上に形成されたもので、その外観が柱状であって、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオジムなどの半導性を示す酸化物や、これ以外の酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化鉛などの金属酸化物の微粒子からなり、多孔質であってその内部に微細な連続気泡や独立気泡が存在するもので、多数の金属酸化物微粒子が空隙を介して焼成されて結合したものである。
この柱状体2は、その内部が中実であっても、中空であってもよく、中空である場合は、有効表面積が増大して好ましい。
また、この柱状体2の寸法は、直径が10〜200nmで、長さが10μm以下である。柱状体2は、また、図示のように直線状に立設しているものだけではなく、その根元や途中において折れ曲がっているもの、傾斜しているものであってもよい。
さらに、柱状体2の立設密度は、1μm当たり15〜400本とされ、この密度は、膜構造体全体で一様であっても、一様でなくてもよい。
上記基部3は、柱状体2の根元に存在し、金属酸化物からなる多孔質の厚さ1〜10μmの薄膜であり、すべての柱状体2と一体化して基板1に対する密着力を担うものである。この基部3をなす金属酸化物は、柱状体2をなす金属酸化物と同じであっても異なっていてもよい。
このような凸型酸化膜構造体にあっては、膜自体が多数の柱状体2、2・・・で構成されているので、表面が平坦な膜に比べて実質的な表面積が大きくなり、反応に関与する表面積が増大する。また、柱状体2が中空であるものは、さらに実質的な表面積が大きいものとなる。
次に、本発明の凸型酸化膜構造体の製法について説明する。
まず、アルミニウム、マグネシウム、チタン、タンタル、ニオブなどの陽極酸化処理が可能な金属、すなわち弁金属(バルブメタル)からなる厚さ0.2〜2mm程度の箔を用意し、これに対して陽極酸化処理を施す。
ここでの陽極酸化処理としては、特に限定されず、従来周知の陽極酸化処理方法が採用される。
例えば、電解浴としては蓚酸浴、硫酸浴、クロム酸浴、スルファミン酸浴、リン酸浴などが用いられる。また、電解電流波としては、直流波、交流波、交直重畳波などが用いられ、電流密度が0.1〜30A/dm、電圧が10〜150V、電解時間が1〜120分、電解浴温度が0〜50℃程度とされる。陽極には上記弁金属の箔が接続され、陰極には炭素、白金などの不動態金属やこれ以外の各種金属が接続される。
この陽極酸化処理により、弁金属箔の表面には、酸化アルミニウムなどの多孔質の陽極酸化被膜が形成され、この陽極酸化被膜には無数の微細孔が形成されている。
以上の処理の際、上述の処理条件を適宜定めることにより、陽極酸化被膜の微細孔の孔径、深さ、存在密度を設定することができるため、本製法においては目的とする凸型酸化膜構造体の規則性を規定するために、処理条件の設定は重要な因子となる。本製法では、微細孔の孔径が10〜200nm、深さが10μm以下、存在密度が15〜400個/1μmである微細孔が得られるように処理条件を設定する。
電解処理後の箔は、これをリン酸水溶液に浸漬して、その微細孔を拡大したり、清水で洗浄したり、真空排気処理を施したりして、微細孔内部をできるだけ空孔状態とする。
図2は、このようにして表面に陽極酸化被膜が形成された箔の状態を模式的に描いたもので、図中符号11は金属箔、12は陽極酸化被膜、13は微細孔、14はバリアー層を示す。なお、バリアー層14は、本発明に関係しないので、その説明は省略する。
ついで、このような金属箔11の陽極酸化被膜12の微細孔13の内部に金属酸化物前駆体を充填する。この金属酸化物前駆体としては、例えば酸化チタンなどの金属酸化物微粒子を水、アルコールなどの分散媒に分散したゾル、チタンアルコキシド溶液などの金属アルコキシド溶液などを言い、焼成後に多孔質金属酸化物となるものを言う。
具体的な充填方法としては、上記ゾルや金属アルコキシド溶液などに金属箔11を浸漬する方法などが採用される。
図3は、この状態を示すもので、微細孔13中に金属酸化物前駆体15が充填されている。
一方、基板を用意する。この例では、得られる凸型酸化膜構造体を色素増感太陽電池の作用極として使用することを意図しているので、この基板21には、上述と同様の透明導電膜21aが表面に形成されたガラス板21bが用いられる。
これ以外の基板として、ガラス、金属、セラミックスなどからなるものが適宜使用できる。
この基板となるガラス板21bの透明導電膜21a上に、接着剤を塗布して厚さ0.5〜2μmの接着層22を形成する。この接着剤には、金属酸化物微粒子を分散したゾル、なかでも上記微細孔に充填したゾルと同種のゾルが用いられる。
ついで、図4に示すように、この接着層22が形成された基板21上に、図3に示した微細孔13内に金属酸化物前駆体15が充填された金属箔11をその微細孔13が上記接着層22に向くようにして重ね合わせる。
その後、この重ね合わせ物を加熱炉内で空気中温度400〜500℃で、時間40〜60分加熱、焼成する。
この焼成により、微細孔13中に充填された金属酸化物前駆体15が焼成され、多孔質の金属酸化物に変化する。また、上記接着層22が上記ゾルからなるものではこれも多孔質の金属酸化物となって微細孔に充填された金属酸化物と一体化する。
ついで、この焼成物を酸、アルカリで処理し、金属箔11および陽極酸化被膜12を溶解、除去する。酸としては塩酸、硝酸、硫酸などが、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが用いられる。
この除去処理により、図1に示すような基板1(21)上に多数の多孔質の金属酸化物からなる柱状体2、2・・・が立設し、この柱状体2の根元の基部3からなる凸型酸化膜構造体が得られる。なお、上記除去処理後に、必要に応じて、これを焼成することもできる。
このような凸型酸化膜構造体の製法によれば、陽極酸化被膜の微細孔を一種の鋳型として用いている。陽極酸化被膜の微細孔の寸法、密度は、陽極酸化処理時の処理条件によって任意に制御できる。このため、その柱状体2の寸法、密度を制御でき、凸型酸化膜構造体の膜構造を制御することができる。
また、微細孔への金属酸化物前駆体の充填量を調整することで、得られる柱状体2を中空もしくは中実とすることができ、これによっても膜構造を制御することができる。
次に、本発明の色素増感太陽電池について説明する。
本発明の色素増感太陽電池は、上述の凸型酸化膜構造体のうち、その基板として透明導電膜を有するガラス板を用いた凸型酸化膜構造体をその作用極として用いたもので、柱状体および基部が半導性の金属酸化物からなり、これに光増感色素を担持したものである。
図5は、本発明の色素増感太陽電池の一例を示すもので、図中符号31は作用極、32は対極、33は電解質層を示す。
作用極31は、厚さ0.5〜3mmの普通ガラス、耐熱ガラス、石英ガラスなどからなるガラス板34と、このガラス板34の一方の表面に形成されたFTO,ATOなどからなる厚さ50〜500nmの透明導電膜35と、この透明導電膜35上に設けられた厚さ0.1〜20μmの酸化物半導体多孔質膜36と、この酸化物半導体多孔質膜36に担持された光増感用色素とから構成されている。
上記酸化物半導体多孔質膜36は、酸化チタン、酸化スズ、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブなどの半導性を示す金属酸化物微粒子が結合されて構成され、その内部に無数の微細な空孔を有する多孔質膜で、この微細な空孔に上記光増感色素が担持されている。
そして、この作用極31として、図1に示すような凸型酸化膜構造体のうち、基板として透明導電膜21aを有するガラス板21bを用い、これの表面に多数の柱状体2、2・・・が形成され、この柱状体2が半導性を示し金属酸化物から構成された凸型酸化膜構造体を使用し、これに光増感色素を担持したものを使用したものが用いられ、その凸型酸化膜構造体の透明導電膜21aが透明導電膜35に、ガラス板21bがガラス板34に、柱状体2および基部3が酸化物半導体多孔質膜36に対応するものである。
上記光増感色素としては、ビピリジン構造、ターピリジン構造などの配位子を含むルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニンなどの金属錯体、エオシン、ローダミン、メラシアニンなどの有機色素が用いられ、これら色素の水溶液、アルコール溶液を柱状体2や基部3をなす酸化物の空孔に含浸し、乾燥することによって担持される。
対極32には、金属板などの導電性基板、ガラスなどの非導電性基板に白金、金、炭素などの導電膜を蒸着、スパッタなどによって形成したもの、非導電性基板上に塩化白金酸溶液を塗布、加熱して白金膜を形成したものが用いられる。
上記電解質層33には、ヨウ素/ヨウ素イオンなどのレドックス対を含む非水溶液からなる電解液、ヨウ化銅、チオシアン銅などの無機p型半導体からなる固体の電荷移送体などが用いられる。固体電荷移送体を用いたものでは、電解液の漏出、揮発の問題がない。
さらに、作用極31と対極32とは、その間に電解質層33を挟んだ状態でその周囲が樹脂などで封じられて、色素増感太陽電池となっている。
このような構造の色素増感太陽電池にあっては、発電に寄与する酸化物半導体多孔質膜36(柱状体2および基部3)の実質的な表面積が増大し、その空孔の表面に付着している光増感色素の量も増大し、光電変換効率の高いものとなる。
以下、具体例を示す。
厚さ0.2mmの高純アルミニウム箔をリン酸浴中で陽極酸化処理した。浴組成は、リン酸10wt%とした。電解電圧は70Vで、浴温度7℃、電解時間60分とした。
このアルミニウム箔を5wt%リン酸水溶液中に常温で30分浸漬し、微細孔の孔径を拡大した後、清水で洗浄し、真空乾燥した。
得られた陽極酸化被膜の微細孔を走査型電子顕微鏡で観察したところ、孔径は180〜200nm、深さ0.5〜0.6μm、存在密度15〜400個/1μmであった。
一方、チタンイソプロポキシドの30wt%イソプロパノール溶液を用意し、この溶液中に陽極酸化処理したアルミニウム箔を浸漬し、この溶液を微細孔中に充填した。
ついで、このアルミニウム箔の表面に酸化チタン微粒子(径5〜30nm)を分散したゾルを塗布し、450℃で40〜60分間焼成して、厚さ2μmの酸化チタン多孔質膜を形成した。
また、厚さ2mmの耐熱ガラス板の一方の表面に厚さ100nmのATO膜を設けた基板を用意し、これのATO膜上に酸化チタン微粒子(径5〜30nm)を分散したゾルを塗布し、450℃、60分間焼成して厚さ2μmの酸化チタン多孔質膜を形成した。
ついで、この基板に上述のアルミニウム箔を、基板上の接着層とアルミニウム箔上の酸化チタン多孔質膜とが接するようにして重ね合わせ、これを加熱炉中で、空気中、450℃で60分間加熱、焼成した。
この焼成品を10wt%水酸化ナトリウム水溶液中に常温で6時間浸漬し、アルミニウム箔の陽極酸化膜とこれ以外のアルミニウム層を溶解、除去し、目的とする凸型酸化膜構造体を得た。
この凸型酸化膜構造体の走査型電子顕微鏡写真を図6に示す。この写真から、凸型酸化膜構造体の柱状体の径が10〜200nmで、長さが10μm以下で、存在密度が15〜400個/1μmであった。また、この柱状体の根元には基部となる厚さ4μmの酸化チタン多孔質膜が柱状体と一体化して存在していた。
ついで、この凸型酸化膜構造体を用いて、色素増感太陽電池を作製した。まず、凸型酸化膜構造体の多孔質酸化チタンからなる柱状体および基部に光増感色素を担持した。光増感色素には、ルテニウム錯体を用い、これの0.2wt%アルコール溶液を柱状体上に滴下し、乾燥した。
ついで、このものを作用極とし、対極として白金を蒸着したガラス板を用い、作用極と対極とを間隔を介して重ね、周囲を樹脂で封止し、作用極と対極との間隔にヨウ素/ヨウ素イオンのレドックス対を含むプロピレンカーボネイトの電解液を封入し、電解質層を形成して、色素増感太陽電池とした。
本発明の凸型酸化膜構造体は、色素増感太陽電池の作用極として有用であるほか、これ以外の燃料電池や二次電池などの電極として使用できる。
本発明の凸型酸化膜構造体の一例を模式的に示す概略断面図である。 本発明の凸型酸化膜構造体の製法を示す概略断面図で、陽極酸化被膜を示すものである。 本発明の凸型酸化膜構造体の製法を示す概略断面図で、陽極酸化被膜の微細孔に金属酸化物前駆体を充填した状態を示すものである。 本発明の凸型酸化膜構造体の製法を示す概略断面図で、陽極酸化被膜の微細孔に金属酸化物前駆体を充填したものを基板に重ね合わせた状態を示すものである。 本発明の色素増感太陽電池の一例を模式的に示す概略断面図である。 具体例で得られた凸型酸化膜構造体の走査型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1・・・基板、1a・・・透明導電膜、1b・・・ガラス板、2・・・柱状体、12・・・陽極酸化被膜、13・・・微細孔、15・・・金属酸化物前駆体、31・・・作用極

Claims (7)

  1. 基板上に、金属酸化物からなり、多孔質である柱状体が多数立設されていることを特徴とする凸型酸化膜構造体。
  2. 柱状体が中実であることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体。
  3. 柱状体の直径が10〜200nmで、長さが10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体。
  4. 基板が透明導電膜が形成されたガラス板であり、柱状体が透明導電膜上に立設されていることを特徴とする請求項1記載の凸型酸化膜構造体。
  5. 請求項4に記載の凸型酸化膜構造体の柱状体に光増感色素を担持し、これを作用極として使用したことを特徴とする色素増感太陽電池。
  6. 陽極酸化被膜の微細孔中に金属酸化物前駆体を充填し、この陽極酸化被膜を基板にその微細孔が基板に向くように重ね合わせ、ついでこれらを加熱、焼成したのち、陽極酸化被膜を除去することを特徴とする凸型酸化膜構造体の製法。
  7. 基板が、透明導電膜が形成されたガラス板であり、微細孔が透明導電膜に向くように重ね合わせることを特徴とする請求項6記載の凸型酸化膜構造体の製法。

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