JP2007179766A - 色素増感太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】色素増感太陽電池の変換効率の向上を実現し得る酸化チタン分散液、並びにそれを用いて作製される多孔質膜、電極及び色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】 粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液。この分散液を用いて多孔質膜を作製することができ、電極及び色素増感太陽電池に利用可能である。
【選択図】 なし
【解決手段】 粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液。この分散液を用いて多孔質膜を作製することができ、電極及び色素増感太陽電池に利用可能である。
【選択図】 なし
Description
本発明は、酸化チタン微粒子を含有する分散液及びそれを用いて作製される色素増感太陽電池に関する。
化石燃料の枯渇や当燃料を基盤とするエネルギー消費に伴う炭酸ガスによる地球温暖化問題など近年地球規模でのエネルギー資源見直しが迫られている。その中でクリーンエネルギーの開発が急ピッチで進められている。特に自然エネルギーを活用したエネルギーデバイスはその最も期待できる候補と言える。太陽光発電もその1つである。地球上に達する総太陽エネルギーは単位時間当たりの輻射エネルギーで電力換算する場合177×1012kWであり実際に宇宙へ反射されるエネルギーを差し引いても地球表面におよそ125×1012kWのエネルギーが注ぎ込む。現在全世界の平均消費電力が3812×105kWであることから考えても莫大なエネルギーが存在していることが分かるし、また消費せずに捨てられていることが理解できる。
太陽電池には無機半導体を組み合わせた太陽電池と、ヨウ素の酸化還元反応を利用した色素増感太陽電池がある。前者はシリコン半導体を用いたものが主流でそのエネルギー変換効率は15%以上を有し電力用発電モジュールでは開放電圧20V以上、短絡電流100mA以上、最大出力5W程度まで市販されている。これに対して色素増感太陽電池はスイス、グレッツェル教授により提唱され、その後シリコン等無機材料をベースとした半導体太陽電池と比べ、安価に製造ができることから注目を集めた。近年変換効率でも10%を超える色素増感太陽電池が発表されるなどその技術革新は目覚しい。
色素増感太陽電池において、その効率を向上させるために最も重要な材料は光触媒層である酸化チタンとそれに吸着する色素である。この材料の特性で太陽光照射によって作られるキャリア(電荷)量は決定される。しかし、従来用いられている酸化チタンを使用した色素増感太陽電池の変換効率は数%から6%前後であった。またこれらの値は得られる酸化チタン層に四塩化チタン処理、ピリジン処理を施して高効率化したものであり、処理しない場合その効率は数%低下するなどの問題点を持っている(非特許文献1参照。)。
そして、材料だけでなく酸化チタン多孔質膜の形成、形態コントロールも活発に検討されているが、例えば、酸化チタン多孔質膜の表面粗さをコントロールすることにより高効率化を試みていた(特許文献1参照。)。しかし、コントロールが非常に難しいなど問題があった。また、酸化チタン前駆体を用いることによって、酸化チタン微粒子を架橋させ電荷の易導度の向上を試みた発明もある(特許文献2参照。)。しかし、変換効率の顕著な向上は認められていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、色素増感太陽電池の変換効率の向上を実現し得る酸化チタン分散液、並びにそれを用いて作製される多孔質膜、電極及び色素増感太陽電池を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液より作製される多孔質膜を用いることで、色素増感太陽電池の変換効率の向上が可能となることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕〜〔22〕の発明を提供する。
〔1〕粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液。
〔2〕前記酸化チタン微粒子(A)の酸化チタン固形分100質量%に対する、酸化チタン微粒子(B)の酸化チタン固形分が1〜90質量%であることを特徴とする〔1〕の分散液。
〔3〕前記酸化チタン微粒子(B)が、疑アナターゼ構造を有する酸化チタンであることを特徴とする〔1〕の分散液。
〔4〕前記酸化チタン微粒子(B)が、下記の(a)工程、(b)工程、(c)工程及び(d)工程から得られることを特徴とする〔1〕の分散液。
(a)工程:TiO2として0.5〜10質量%の濃度を有する水溶性チタン塩の水溶液を40〜75℃に保ちながら、当該チタン塩の水溶液に、このチタン塩に含まれる酸根1当量に対して0.033〜2当量の割合の水溶性アルカリを1分間で添加する速さで当該アルカリを添加することにより、4.5〜6.5のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させる工程、
(b)工程:(a)工程で得られた析出水酸化チタンの水性スラリーからその中に含まれる不純物と水とを除去することにより、析出水酸化チタンを回収する工程、
(c)工程:水性媒体と(b)工程で得られた析出水酸化チタンとこの析出水酸化チタン1モルに対して0.05〜0.50当量の割合の水溶性酸とを混合することにより、当該析出水酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する反応混合物を形成させる工程、及び
(d)工程:(c)工程で得られた反応混合物の温度を氷点〜沸点に保ちながら、無定形酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する水性ゾルが形成されるまでこの反応混合物中の析出水酸化チタンと水溶性酸とを反応させる工程。
〔5〕更に下記の(e)工程を含むことを特徴とする〔4〕の分散液。
(e)工程:(d)工程で得られた水性ゾル中の水性媒体を沸点100〜210℃の有機溶媒で置換する工程。
〔6〕分散媒体として沸点100〜210℃の有機溶媒を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔7〕前記有機溶媒がエチレングリコールであることを特徴とする〔6〕の分散液。
〔8〕分散媒体として水を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔9〕高分子体を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔10〕前記高分子体が水に対して親和性があることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔11〕前記高分子体が25℃で固体であることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔12〕前記高分子体がポリエチレングリコールであることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔13〕前記高分子体がポリビニルアルコールであることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔14〕前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記高分子体固形分が0.01〜30質量%であることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔15〕シランカップリング剤を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔16〕前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記シランカップリング剤が1〜30質量%であることを特徴とする〔15〕の分散液。
〔17〕〔1〕〜〔16〕のいずれかの分散液を用いて作製される多孔質膜。
〔18〕膜厚が5〜50μmであることを特徴とする〔17〕の多孔質膜。
〔19〕アナターゼ構造を有する酸化チタンを含有することを特徴とする〔17〕の多孔質膜。
〔20〕〔17〕〜〔19〕のいずれかの多孔質膜に可視光吸収材が担持されたことを特徴とする多孔質。
〔21〕〔17〕〜〔20〕のいずれかの多孔質膜の表面に、光分散を目的とする粒径が300〜1000nmの二次粒子を含む酸化チタン粒子膜が積層した構造を有する多孔質膜。
〔22〕前記酸化チタン粒子膜の膜厚が5〜50μmであることを特徴とする〔21〕の多孔質膜。
〔23〕〔17〕〜〔22〕のいずれかの多孔質膜を含有する電極。
〔24〕〔17〕〜〔22〕のいずれかの多孔質膜を含有する色素増感太陽電池。
〔1〕粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液。
〔2〕前記酸化チタン微粒子(A)の酸化チタン固形分100質量%に対する、酸化チタン微粒子(B)の酸化チタン固形分が1〜90質量%であることを特徴とする〔1〕の分散液。
〔3〕前記酸化チタン微粒子(B)が、疑アナターゼ構造を有する酸化チタンであることを特徴とする〔1〕の分散液。
〔4〕前記酸化チタン微粒子(B)が、下記の(a)工程、(b)工程、(c)工程及び(d)工程から得られることを特徴とする〔1〕の分散液。
(a)工程:TiO2として0.5〜10質量%の濃度を有する水溶性チタン塩の水溶液を40〜75℃に保ちながら、当該チタン塩の水溶液に、このチタン塩に含まれる酸根1当量に対して0.033〜2当量の割合の水溶性アルカリを1分間で添加する速さで当該アルカリを添加することにより、4.5〜6.5のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させる工程、
(b)工程:(a)工程で得られた析出水酸化チタンの水性スラリーからその中に含まれる不純物と水とを除去することにより、析出水酸化チタンを回収する工程、
(c)工程:水性媒体と(b)工程で得られた析出水酸化チタンとこの析出水酸化チタン1モルに対して0.05〜0.50当量の割合の水溶性酸とを混合することにより、当該析出水酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する反応混合物を形成させる工程、及び
(d)工程:(c)工程で得られた反応混合物の温度を氷点〜沸点に保ちながら、無定形酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する水性ゾルが形成されるまでこの反応混合物中の析出水酸化チタンと水溶性酸とを反応させる工程。
〔5〕更に下記の(e)工程を含むことを特徴とする〔4〕の分散液。
(e)工程:(d)工程で得られた水性ゾル中の水性媒体を沸点100〜210℃の有機溶媒で置換する工程。
〔6〕分散媒体として沸点100〜210℃の有機溶媒を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔7〕前記有機溶媒がエチレングリコールであることを特徴とする〔6〕の分散液。
〔8〕分散媒体として水を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔9〕高分子体を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔10〕前記高分子体が水に対して親和性があることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔11〕前記高分子体が25℃で固体であることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔12〕前記高分子体がポリエチレングリコールであることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔13〕前記高分子体がポリビニルアルコールであることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔14〕前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記高分子体固形分が0.01〜30質量%であることを特徴とする〔9〕の分散液。
〔15〕シランカップリング剤を含有することを特徴とする〔1〕の分散液。
〔16〕前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記シランカップリング剤が1〜30質量%であることを特徴とする〔15〕の分散液。
〔17〕〔1〕〜〔16〕のいずれかの分散液を用いて作製される多孔質膜。
〔18〕膜厚が5〜50μmであることを特徴とする〔17〕の多孔質膜。
〔19〕アナターゼ構造を有する酸化チタンを含有することを特徴とする〔17〕の多孔質膜。
〔20〕〔17〕〜〔19〕のいずれかの多孔質膜に可視光吸収材が担持されたことを特徴とする多孔質。
〔21〕〔17〕〜〔20〕のいずれかの多孔質膜の表面に、光分散を目的とする粒径が300〜1000nmの二次粒子を含む酸化チタン粒子膜が積層した構造を有する多孔質膜。
〔22〕前記酸化チタン粒子膜の膜厚が5〜50μmであることを特徴とする〔21〕の多孔質膜。
〔23〕〔17〕〜〔22〕のいずれかの多孔質膜を含有する電極。
〔24〕〔17〕〜〔22〕のいずれかの多孔質膜を含有する色素増感太陽電池。
本発明の分散液より作製される多孔質膜を用いることで、電極と多孔質膜の接触界面のコントロールが可能となり、色素増感太陽電池の変換効率を向上させることができる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る分散液は、粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有するものである。
なお、粒径は、例えば、TEMで測定することができる。
本発明に係る分散液は、粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有するものである。
なお、粒径は、例えば、TEMで測定することができる。
該酸化チタン微粒子(A)の一次粒子の粒径は、好ましくは10〜50nm、更に好ましくは10〜30nm、最も好ましくは10〜20nmである。
該酸化チタン微粒子(A)の二次粒子の粒径は、好ましくは100〜2000nm、更に好ましくは100〜1000nm、最も好ましくは100〜500nmである。
該酸化チタン微粒子(B)の粒径は、好ましくは2〜15nm、更に好ましくは4〜10nm、最も好ましくは4〜6nmである。
ここで、該酸化チタン微粒子(A)は、一次粒子が連結した二次粒子の構造を保持しているのに対して、該酸化チタン微粒子(B)の1次粒子は、分散性が良いことが好ましい。 特に、この酸化チタン微粒子(B)の一次粒子の大きさが、二次粒子の構造を保持している酸化チタン微粒子(A)の間隙に入り込む大きさであることが好ましい。
該酸化チタン微粒子(A)の二次粒子の粒径は、好ましくは100〜2000nm、更に好ましくは100〜1000nm、最も好ましくは100〜500nmである。
該酸化チタン微粒子(B)の粒径は、好ましくは2〜15nm、更に好ましくは4〜10nm、最も好ましくは4〜6nmである。
ここで、該酸化チタン微粒子(A)は、一次粒子が連結した二次粒子の構造を保持しているのに対して、該酸化チタン微粒子(B)の1次粒子は、分散性が良いことが好ましい。 特に、この酸化チタン微粒子(B)の一次粒子の大きさが、二次粒子の構造を保持している酸化チタン微粒子(A)の間隙に入り込む大きさであることが好ましい。
該酸化チタン微粒子(A)の酸化チタン固形分100質量%に対する、該酸化チタン微粒子(B)の酸化チタン固形分は、1〜90質量%であることが好ましく、10〜80質量%がより好ましい。
該酸化チタン微粒子(B)は、疑アナターゼ構造を有する酸化チタンであることが好ましい。
また、該酸化チタン微粒子(B)は、微細粒子としては、一次粒子の分散系であれば特に問題ないが、好ましくは、擬アナターゼ形酸化チタンを用いることが望ましく、特に、四塩化チタンから作製した擬アナターゼ形酸化チタンを用いることが望ましい。
また、該酸化チタン微粒子(B)は、微細粒子としては、一次粒子の分散系であれば特に問題ないが、好ましくは、擬アナターゼ形酸化チタンを用いることが望ましく、特に、四塩化チタンから作製した擬アナターゼ形酸化チタンを用いることが望ましい。
無定形酸化チタンの製法としては、特に限定するものではないが例えば、以下の方法を挙げることができる。
すなわち、TiO2として0.5〜10質量%の濃度を有する水溶性チタン塩の水溶液を40〜75℃に保ちながら、当該チタン塩の水溶液に、このチタン塩に含まれる酸根1当量に対して0.033〜2当量の割合の水溶性アルカリを1分間で添加する速さで当該アルカリを添加することにより、4.5〜6.5のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させる(a)工程、(a)工程で得られた析出水酸化チタンの水性スラリーからその中に含まれる不純物と水とを除去することにより、析出水酸化チタンを回収する(b)工程、水性媒体と(b)工程で得られた析出水酸化チタンとこの析出水酸化チタン1モルに対して0.05〜0.50当量の割合の水溶性酸とを混合することにより、当該析出水酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する反応混合物を形成させる(c)工程、及び(c)工程で得られた反応混合物の温度を氷点〜沸点に保ちながら、無定形酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する水性ゾルが形成されるまでこの反応混合物中の析出水酸化チタンと水溶性酸とを反応させる(d)工程より製造することができる。
更に、(d)工程で得られた水性ゾル中の水性媒体を沸点100〜210℃の有機溶媒で置換する(e)工程を含んでいてもよい。
すなわち、TiO2として0.5〜10質量%の濃度を有する水溶性チタン塩の水溶液を40〜75℃に保ちながら、当該チタン塩の水溶液に、このチタン塩に含まれる酸根1当量に対して0.033〜2当量の割合の水溶性アルカリを1分間で添加する速さで当該アルカリを添加することにより、4.5〜6.5のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させる(a)工程、(a)工程で得られた析出水酸化チタンの水性スラリーからその中に含まれる不純物と水とを除去することにより、析出水酸化チタンを回収する(b)工程、水性媒体と(b)工程で得られた析出水酸化チタンとこの析出水酸化チタン1モルに対して0.05〜0.50当量の割合の水溶性酸とを混合することにより、当該析出水酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する反応混合物を形成させる(c)工程、及び(c)工程で得られた反応混合物の温度を氷点〜沸点に保ちながら、無定形酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する水性ゾルが形成されるまでこの反応混合物中の析出水酸化チタンと水溶性酸とを反応させる(d)工程より製造することができる。
更に、(d)工程で得られた水性ゾル中の水性媒体を沸点100〜210℃の有機溶媒で置換する(e)工程を含んでいてもよい。
本発明の分散液の分散媒体としては、多孔質膜形成時の凝集を避けるため高沸点溶剤を用いることが望ましい。特に、沸点100〜210℃の有機溶媒を用いることが好ましい。
具体例としては、エチレングリコール、γ―ブチルラクトン、N―メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、エチレングリコールが好ましい。
また、分散媒体として、水を用いることができる。
具体例としては、エチレングリコール、γ―ブチルラクトン、N―メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、エチレングリコールが好ましい。
また、分散媒体として、水を用いることができる。
更に本発明の分散液は、良好な多孔質膜を得るために、高分子体を含有していてもよい。
また、乾燥時の凝集を回避する目的で25℃で固体である高分子体が好ましい。
該高分子体の具体例としては、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコールが挙げられる。
本発明の分散液の分散媒体として水が使用できることから、水に対して親和性がある高分子体も用いることができる。
これら高分子体の含有量は、前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、該高分子体固形分が0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜25質量%、更に好ましくは0.1〜20質量%である。
また、乾燥時の凝集を回避する目的で25℃で固体である高分子体が好ましい。
該高分子体の具体例としては、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコールが挙げられる。
本発明の分散液の分散媒体として水が使用できることから、水に対して親和性がある高分子体も用いることができる。
これら高分子体の含有量は、前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、該高分子体固形分が0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜25質量%、更に好ましくは0.1〜20質量%である。
更に本発明の分散液は、色素増感太陽電池の耐久性を高めるためにシランカップリング剤を含有していてもよい。シランカップリング剤は、電極と酸化チタン粒子との結着力を向上させる。
該シランカップリング剤の含有量は、前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、1〜30質量%が好ましく、色素増感太陽電池の発電特性を考慮した場合、更に1〜10質量%が好ましい。
該シランカップリング剤の含有量は、前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、1〜30質量%が好ましく、色素増感太陽電池の発電特性を考慮した場合、更に1〜10質量%が好ましい。
本発明の分散液の製法は、特に限定されないが、例えば、前記酸化チタン微粒子(A)のゾル及び前記酸化チタン微粒子(B)のゾルを作製し、これらを混合し、上述の分散媒体に分散させることにより製造できる。
該酸化チタン微粒子(A)のゾルの製法としては、公知の方法を用いることができる。
該酸化チタン微粒子(B)のゾルの製法としては、上述の無定型酸化チタンのゾルの製法及び特開平8−208228号公報等に記載されている方法を用いることができる。
該酸化チタン微粒子(A)のゾルの製法としては、公知の方法を用いることができる。
該酸化チタン微粒子(B)のゾルの製法としては、上述の無定型酸化チタンのゾルの製法及び特開平8−208228号公報等に記載されている方法を用いることができる。
本発明に係る多孔質膜は、上述した分散液を用いて作成されるものであり、種々のエネルギーデバイスに使用できるが、特に色素増感太陽電池の電極に好適に使用できる。
この多孔質膜は、例えば、該分散液を基材に塗布し、溶剤を蒸発させることで作製できる。分該散液の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、スキジ法、スピンコート法、スクリン印刷法、ディップ法等の公知の各種塗布法を採用できる。
この多孔質膜は、例えば、該分散液を基材に塗布し、溶剤を蒸発させることで作製できる。分該散液の塗布方法としては、特に限定されるものではなく、スキジ法、スピンコート法、スクリン印刷法、ディップ法等の公知の各種塗布法を採用できる。
溶剤の蒸発方法としては、特に限定されるものではなく、ホットプレートやオーブンを用いて、適宜な雰囲気下、すなわち大気、窒素等の不活性ガス雰囲気下や真空中等で蒸発を行うことが可能である。焼成温度は、溶剤を蒸発させることができれば特に限定されないが、段階的に過熱することが好ましく初期段階では室温〜40℃で表面が固化させることが望ましい。次に徐々に温度を上げていくがその目安としては特に限定するものではないが0.1℃/分以下で行うことが好ましい。ここで、2段階以上の温度変化をつけても良いが、最終的には使用する透明電極基板の耐熱性にもよるが450℃から500℃で30分以上焼成し結晶化させることが好ましい。
該多孔質膜の膜厚は特に限定されないが、色素増感太陽電池の電極として用いる場合、5〜50μmであることが好ましい。膜厚を変化させる方法としては、分散液中の固形分濃度を変化させたり、塗布時の基板上の溶液量を変化させたりする方法がある。また、上述の塗布及び蒸発の操作を繰り返し、膜厚を厚くさせることができる。
該多孔質膜の膜厚は特に限定されないが、色素増感太陽電池の電極として用いる場合、5〜50μmであることが好ましい。膜厚を変化させる方法としては、分散液中の固形分濃度を変化させたり、塗布時の基板上の溶液量を変化させたりする方法がある。また、上述の塗布及び蒸発の操作を繰り返し、膜厚を厚くさせることができる。
該多孔質膜中の酸化チタンの構造は、アナターゼ構造を有していることが好ましい。
該多孔質膜を色素増感太陽電池に使用する場合、該多孔質膜に可視光吸収材が担持されていることが好ましい。
可視光吸収材としては、ルテニウム系色素(例えば、cis-bis(isothiocyanato)bis(2,2'-bipyridyl-4,4'-dicarboxylato)-ruthenium(II)、以下、N3色素と記す。)、クマリン系色素、スチリル系色素、等が挙げられる。
可視光吸収材の担持方法は、特に限定されるものではなく、例えば、該多孔質膜を可視光吸収材を含む溶液に浸漬させる方法が挙げられる。
可視光吸収材としては、ルテニウム系色素(例えば、cis-bis(isothiocyanato)bis(2,2'-bipyridyl-4,4'-dicarboxylato)-ruthenium(II)、以下、N3色素と記す。)、クマリン系色素、スチリル系色素、等が挙げられる。
可視光吸収材の担持方法は、特に限定されるものではなく、例えば、該多孔質膜を可視光吸収材を含む溶液に浸漬させる方法が挙げられる。
また、前記多孔質膜の表面に、光分散を目的として、粒径が300〜1000nmの二次粒子を含む酸化チタン粒子膜を積層させてもよい。
該酸化チタン粒子膜の膜厚は特に限定されないが、色素増感太陽電池の電極として用いる場合、5〜50μmであることが好ましい。
該酸化チタン粒子膜の膜厚は特に限定されないが、色素増感太陽電池の電極として用いる場合、5〜50μmであることが好ましい。
該多孔質膜を含有する電極は、前記分散液を電極に塗布し、溶剤を蒸発させることで作製できる
特に色素増感太陽電池の場合、透明性基材上に付加されている透明性導電膜(電極付基材)に塗布し、溶剤を蒸発させることで該電極を作製できる
電極付基材の具体例としては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)基板、スズドープ
酸化インジウム(ITO)基板、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)基板等が挙げられる。
特に色素増感太陽電池の場合、透明性基材上に付加されている透明性導電膜(電極付基材)に塗布し、溶剤を蒸発させることで該電極を作製できる
電極付基材の具体例としては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)基板、スズドープ
酸化インジウム(ITO)基板、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)基板等が挙げられる。
本発明の分散液及び多孔質膜を使用する色素増感太陽電池の作製方法、使用材料としては、公知の方法及び材料が挙げられるが、これに限定されるものではない。
以下、本発明について、さらに具体的かつ詳細に実施例を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
特開平8−208228号公報に記載されている方法に従い、下記の酸性チタニアゾルを得た。
(1−1)酸性チタニアゾル(S1)
(a)工程:Ti(OH)1.3Cl2.7の化学組成と27.4質量%のTiO2濃度を有する市販の塩基性塩化チタン水溶液を用意した。内容積3リットルのガラス製フラスコに、1025gの水と175gの上記塩基性塩化チタン水溶液を投入することにより、4.0質量%のTiO2濃度を有する塩基性塩化チタン水溶液を調製した。このフラスコ内水溶液を加熱して60℃まで昇温した。
次いで、この攪拌下の塩基性塩化チタン水溶液に、1分間当たり、この水溶液中の塩化物イオン1当量に対して0.13当量のアンモニアを28質量%のアンモニア水として8分間にわたり連続的に添加することにより、5.4のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させた。得られたスラリーを70℃で1時間熟成することにより、5.4のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させた。
(b)工程:上記5.4のpHを有するスラリー中の析出水酸化チタンを吸引ろ過によりろ別して、析出水酸化チタンの湿潤ケーキを得た。この湿潤ケーキを水中で解砕して析出水酸化チタンを水洗した後ろ別することを3回繰り返し、3.7質量%のTiO2濃度を有する析出水酸化チタンの水性スラリーが5mS/cmの電気伝導度を示すまで水洗した後、ろ別により析出水酸化チタンの湿潤ケーキを得た。
(c)工程:上記水洗により得られた析出水酸化チタンの湿潤ケーキと水と60質量%硝酸とを混合することにより、15.5質量%のTiO2濃度に析出水酸化チタンを含有し、そしてこのTiO21モルに対して0.17当量の硝酸を含有する反応混合物をガラス製フラスコ中に形成させた。次いで、このフラスコ内反応混合物を、攪拌下80℃で3時間反応させることにより、1.0のpHを有するゾル(S1)(ゾルに含まれる酸化チタンを、TA−15と記す。)を得た。
(1−2)酸性チタニアゾル(S2)
(a)工程において、アンモニアを塩化物イオン1当量に対して1.03当量/分の速さで28質量%のアンモニア水として1分間にわたり連続的に添加することにより、5.3のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを生成させた他は、参考例1−1と同様にしてゾル(S2)を得た。
(1−3)酸性チタニアゾル(S3)
(a)工程において、塩基性塩化チタン水溶液の温度を45℃に保って28質量%のアンモニア水を添加することにより、5.2のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを生成させた他は、参考例1−1と同様にしてゾル(S3)を得た。
(1−4)
この例では、参考例(1−1)〜(1−3)得られたゾル(S1)〜(S3)について、25℃粘度と光透過率を測定すると共に、このゾルの酸化チタン粒子の粒子径測定及び透過型電子顕微鏡写真の撮影を行った。この粒子径の測定には米国コールター社製の商品名N4の装置が、粘度の測定には(株)東京計器製のB型粘度計が、そして光透過率の測定には(株)日立製作所製の150−20形ダブルビーム分光光度計がそれぞれ使用された。
(S1)〜(S3)のゾルには析出水酸化酸化チタンの大きな粒子が混在していないことを示した。
日本電子データム株式会社製のX線回折装置(JDX−8200 T)を使用して、参考例(1−1)のゾルの減圧乾燥粉末についてX線回折図を観察したところ、結晶ピークが観察されなかった。更に、上記ゾル(S1)〜(S3)を室温で6ケ月保存したところ、ゾルには変化が認められなかった。
特開平8−208228号公報に記載されている方法に従い、下記の酸性チタニアゾルを得た。
(1−1)酸性チタニアゾル(S1)
(a)工程:Ti(OH)1.3Cl2.7の化学組成と27.4質量%のTiO2濃度を有する市販の塩基性塩化チタン水溶液を用意した。内容積3リットルのガラス製フラスコに、1025gの水と175gの上記塩基性塩化チタン水溶液を投入することにより、4.0質量%のTiO2濃度を有する塩基性塩化チタン水溶液を調製した。このフラスコ内水溶液を加熱して60℃まで昇温した。
次いで、この攪拌下の塩基性塩化チタン水溶液に、1分間当たり、この水溶液中の塩化物イオン1当量に対して0.13当量のアンモニアを28質量%のアンモニア水として8分間にわたり連続的に添加することにより、5.4のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させた。得られたスラリーを70℃で1時間熟成することにより、5.4のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させた。
(b)工程:上記5.4のpHを有するスラリー中の析出水酸化チタンを吸引ろ過によりろ別して、析出水酸化チタンの湿潤ケーキを得た。この湿潤ケーキを水中で解砕して析出水酸化チタンを水洗した後ろ別することを3回繰り返し、3.7質量%のTiO2濃度を有する析出水酸化チタンの水性スラリーが5mS/cmの電気伝導度を示すまで水洗した後、ろ別により析出水酸化チタンの湿潤ケーキを得た。
(c)工程:上記水洗により得られた析出水酸化チタンの湿潤ケーキと水と60質量%硝酸とを混合することにより、15.5質量%のTiO2濃度に析出水酸化チタンを含有し、そしてこのTiO21モルに対して0.17当量の硝酸を含有する反応混合物をガラス製フラスコ中に形成させた。次いで、このフラスコ内反応混合物を、攪拌下80℃で3時間反応させることにより、1.0のpHを有するゾル(S1)(ゾルに含まれる酸化チタンを、TA−15と記す。)を得た。
(1−2)酸性チタニアゾル(S2)
(a)工程において、アンモニアを塩化物イオン1当量に対して1.03当量/分の速さで28質量%のアンモニア水として1分間にわたり連続的に添加することにより、5.3のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを生成させた他は、参考例1−1と同様にしてゾル(S2)を得た。
(1−3)酸性チタニアゾル(S3)
(a)工程において、塩基性塩化チタン水溶液の温度を45℃に保って28質量%のアンモニア水を添加することにより、5.2のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを生成させた他は、参考例1−1と同様にしてゾル(S3)を得た。
(1−4)
この例では、参考例(1−1)〜(1−3)得られたゾル(S1)〜(S3)について、25℃粘度と光透過率を測定すると共に、このゾルの酸化チタン粒子の粒子径測定及び透過型電子顕微鏡写真の撮影を行った。この粒子径の測定には米国コールター社製の商品名N4の装置が、粘度の測定には(株)東京計器製のB型粘度計が、そして光透過率の測定には(株)日立製作所製の150−20形ダブルビーム分光光度計がそれぞれ使用された。
(S1)〜(S3)のゾルには析出水酸化酸化チタンの大きな粒子が混在していないことを示した。
日本電子データム株式会社製のX線回折装置(JDX−8200 T)を使用して、参考例(1−1)のゾルの減圧乾燥粉末についてX線回折図を観察したところ、結晶ピークが観察されなかった。更に、上記ゾル(S1)〜(S3)を室温で6ケ月保存したところ、ゾルには変化が認められなかった。
参考例2
TA−15チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
参考例(1−1)で得られたS1、150g(TA−15 22.5g)に水600gを添加してこれを陰イオン交換樹脂(IRA−410ウエット)128gに入れ約20分間攪拌し、その後イオン交換樹脂を除去、イオン交換樹脂は水洗し洗浄水はゾルに戻した。
次いでこのアルカリ性チタニアスラリー908g(凝集物あり)をディスパーを用いて強攪拌し(4000回転以上)30分、更に超音波ホモジナイザー(1,000W)で3分処理し、目的とするTA−15チタニアゾル(アルカリ性ゾル)を得た。
TA−15チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
参考例(1−1)で得られたS1、150g(TA−15 22.5g)に水600gを添加してこれを陰イオン交換樹脂(IRA−410ウエット)128gに入れ約20分間攪拌し、その後イオン交換樹脂を除去、イオン交換樹脂は水洗し洗浄水はゾルに戻した。
次いでこのアルカリ性チタニアスラリー908g(凝集物あり)をディスパーを用いて強攪拌し(4000回転以上)30分、更に超音波ホモジナイザー(1,000W)で3分処理し、目的とするTA−15チタニアゾル(アルカリ性ゾル)を得た。
参考例3
P−25チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
水250gにP−25(AEROXIDE(商標) TiO2 P25、日本エアロジル株式会社製)65gを添加しディスパーで30分攪拌した。その後超音波ホモジナイザー(1000W)で7分間処理し、これに蒸留水39gを添加し固形分を18%程度に調整した。これにアンモニア(28%)水1gと水186g(これはアンモニアを入れると増粘するので添加する)を添加しディスパーで更に1時間3000rpmで攪拌し、P−25チタニアゾル(アルカリ性ゾル)を得た。
P−25チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
水250gにP−25(AEROXIDE(商標) TiO2 P25、日本エアロジル株式会社製)65gを添加しディスパーで30分攪拌した。その後超音波ホモジナイザー(1000W)で7分間処理し、これに蒸留水39gを添加し固形分を18%程度に調整した。これにアンモニア(28%)水1gと水186g(これはアンモニアを入れると増粘するので添加する)を添加しディスパーで更に1時間3000rpmで攪拌し、P−25チタニアゾル(アルカリ性ゾル)を得た。
実施例1
P−25、TA−15混合チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
(P−25とTA−15の混合比2:1)
TA−15チタニアゾル294.9gとP−25チタニアゾル115.8gを混合し、4000rpmで20分間ディスパーを用いて強攪拌した。その後、このゾルを更に超音波ホモジナイザー(1000W)を用いて3分間処理した。得られた混合ゾルに途中28%アンモニアを1g添加しながら減圧濃縮し、目的とするP−25、TA−15混合チタニアゾルを得た。pH=9.6 酸化チタン固形分15.3%
P−25、TA−15混合チタニアゾル(アルカリ性ゾル)の作製
(P−25とTA−15の混合比2:1)
TA−15チタニアゾル294.9gとP−25チタニアゾル115.8gを混合し、4000rpmで20分間ディスパーを用いて強攪拌した。その後、このゾルを更に超音波ホモジナイザー(1000W)を用いて3分間処理した。得られた混合ゾルに途中28%アンモニアを1g添加しながら減圧濃縮し、目的とするP−25、TA−15混合チタニアゾルを得た。pH=9.6 酸化チタン固形分15.3%
実施例2
P−25、TA−15混合チタニアゾルの作成(アルカリ性ゾル)の作製
(P−25とTA−15の混合比4:1)
TA−15チタニアゾル231.7gとP−25チタニアゾル181.8gを混合し、4000rpmで20分間ディスパーを用いて強攪拌した。その後、このゾルを更に超音波ホモジナイザー(1000W)を用いて3分間処理した。得られた混合ゾルを途中28%アンモニアを1.4g添加しながら減圧濃縮し、目的とするP−25、TA−15混合チタニアゾルを得た。pH=9.7、酸化チタン固形分16.2%
P−25、TA−15混合チタニアゾルの作成(アルカリ性ゾル)の作製
(P−25とTA−15の混合比4:1)
TA−15チタニアゾル231.7gとP−25チタニアゾル181.8gを混合し、4000rpmで20分間ディスパーを用いて強攪拌した。その後、このゾルを更に超音波ホモジナイザー(1000W)を用いて3分間処理した。得られた混合ゾルを途中28%アンモニアを1.4g添加しながら減圧濃縮し、目的とするP−25、TA−15混合チタニアゾルを得た。pH=9.7、酸化チタン固形分16.2%
実験例3
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比2:1)
1)分散液の調整
実施例1で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
2)多孔質膜(光触媒層)の作製
ATO基板に厚み約50μのセロテープ(商標)を貼り、これを土手として、前記分散液をスキジ法で塗布した。塗布後40℃で仮乾燥させ、100℃で仮焼成し、その後昇温速度0.1℃/分で500℃まで昇温、その温度で45分本焼成し、多孔質膜(光触媒層)を得た(膜中、酸化チタンはアナターゼ型構造を形成。)。なお、焼成はすべて大気中で行った。
厚膜化は得られた被膜を冷却した後に、この操作を数度繰り返すことによって行い、1層、2層及び3層の多孔質膜(光触媒層)を作製した。
3)色素吸着
N3色素の4×10-4mol/lエタノール溶液へ、2)で作製した多孔質膜(光触媒層)を12時間浸漬し、色素吸着を行った。吸着後引き上げられたN3吸着基板はきれいなエタノールで表面を洗浄後、更に1時間エタノールに浸漬し、余剰な色素を洗い流し、これを色素増感太陽電池の光触媒基板として使用した。
4)電解液の調整
溶媒に3−メトキシプロピオニトリルを用い、よう化リチウム0.1M、ヨウ素0.05M、よう化ジメチルプロピルイミダゾリウム0.5M、tert−ブチルピリジン0.5Mに調整し、電解液として用いた。
5)色素増感太陽電池の作製
アノード電極はATOに白金をスパッタした基板を用いた。アノード電極上にスペーサーを貼り、電解液を介して光触媒層を有する基板と貼り合せ色素増感太陽電池とした。
6)電流電圧特性の測定
色素増感太陽電池の電流電圧特性は、ソーラーシミュレーター(山下電装株式会社製 YSS−50A)を用いてAM1.5(100mW/cm2)条件で測定を行った。
得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比2:1)
1)分散液の調整
実施例1で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
2)多孔質膜(光触媒層)の作製
ATO基板に厚み約50μのセロテープ(商標)を貼り、これを土手として、前記分散液をスキジ法で塗布した。塗布後40℃で仮乾燥させ、100℃で仮焼成し、その後昇温速度0.1℃/分で500℃まで昇温、その温度で45分本焼成し、多孔質膜(光触媒層)を得た(膜中、酸化チタンはアナターゼ型構造を形成。)。なお、焼成はすべて大気中で行った。
厚膜化は得られた被膜を冷却した後に、この操作を数度繰り返すことによって行い、1層、2層及び3層の多孔質膜(光触媒層)を作製した。
3)色素吸着
N3色素の4×10-4mol/lエタノール溶液へ、2)で作製した多孔質膜(光触媒層)を12時間浸漬し、色素吸着を行った。吸着後引き上げられたN3吸着基板はきれいなエタノールで表面を洗浄後、更に1時間エタノールに浸漬し、余剰な色素を洗い流し、これを色素増感太陽電池の光触媒基板として使用した。
4)電解液の調整
溶媒に3−メトキシプロピオニトリルを用い、よう化リチウム0.1M、ヨウ素0.05M、よう化ジメチルプロピルイミダゾリウム0.5M、tert−ブチルピリジン0.5Mに調整し、電解液として用いた。
5)色素増感太陽電池の作製
アノード電極はATOに白金をスパッタした基板を用いた。アノード電極上にスペーサーを貼り、電解液を介して光触媒層を有する基板と貼り合せ色素増感太陽電池とした。
6)電流電圧特性の測定
色素増感太陽電池の電流電圧特性は、ソーラーシミュレーター(山下電装株式会社製 YSS−50A)を用いてAM1.5(100mW/cm2)条件で測定を行った。
得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
実施例4
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルをエチレングリコールへ分散し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルをエチレングリコールへ分散し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
実施例5
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
実施例6
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比1:4)
参考例2及び3で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルの10gと40g、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比1:4)
参考例2及び3で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルの10gと40g、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
実施例7
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比1:8)
参考例2及び3で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルの10gと80g、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25とTA−15の混合比1:8)
参考例2及び3で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルの10gと80g、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15.3%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
比較例1
色素増感太陽電池の作製(P−25チタニアゾル単独)
参考例3で得られたP−25チタニアゾルを、エチレングリコールへ分散し、固形分を15.0%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25チタニアゾル単独)
参考例3で得られたP−25チタニアゾルを、エチレングリコールへ分散し、固形分を15.0%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
比較例2
色素増感太陽電池の作製(P−25チタニアゾル単独)
参考例3で得られたP−25チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
色素増感太陽電池の作製(P−25チタニアゾル単独)
参考例3で得られたP−25チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合し、固形分を15%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表1に示す。
実施例8
色素増感太陽電池の耐久性(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例5で得られた色素増感太陽電池(光触媒層3層)の100時間後の電流電圧特性を実施例3の6)に記載された方法で測定した。その結果より算出した100時間後の効率減衰率を表2に示す。
色素増感太陽電池の耐久性(P−25とTA−15の混合比4:1)
実施例5で得られた色素増感太陽電池(光触媒層3層)の100時間後の電流電圧特性を実施例3の6)に記載された方法で測定した。その結果より算出した100時間後の効率減衰率を表2に示す。
実施例9
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン10%含有)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合した。このゾルの酸化チタン固形分に対してメチルトリエトキシシランを20%添加し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン10%含有)
実施例2で得られたP−25、TA−15混合チタニアゾルと、ポリエチレングリコール1gとエチレングリコール10gの混合溶液を、1:1の割合で混合した。このゾルの酸化チタン固形分に対してメチルトリエトキシシランを20%添加し、固形分を16.2%に調製して分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
実施例10
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン2.6%含有)
実施例9において、メチルトリエトキシシランを2.6%添加した他は、実施例7と同様に分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン2.6%含有)
実施例9において、メチルトリエトキシシランを2.6%添加した他は、実施例7と同様に分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
実施例11
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン1.0%含有)
実施例9において、メチルトリエトキシシランを1.0%添加した他は、実施例7と同様に分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
色素増感太陽電池の耐久性(メチルトリエトキシシラン1.0%含有)
実施例9において、メチルトリエトキシシランを1.0%添加した他は、実施例7と同様に分散液を得た。
得られた分散液より、実施例3の方法で色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性及び100時間後の効率減衰率を表2に示す。
実施例12
実施例6で得られた酸化チタンを下地層としてその上部に実施例4で得られた酸化チタンを上地層として積層させる層を併せ持つ色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表3に示す。
実施例6で得られた酸化チタンを下地層としてその上部に実施例4で得られた酸化チタンを上地層として積層させる層を併せ持つ色素増感太陽電池を作製し、その電流電圧特性を測定した。得られた色素増感太陽電池の電流電圧特性を表3に示す。
Claims (24)
- 粒径が10〜50nmの一次粒子が連結して、粒径が100〜2000nmの二次粒子を形成している酸化チタン微粒子(A)及び3〜20nmの一次粒径を有する酸化チタン微粒子(B)を含有する分散液。
- 前記酸化チタン微粒子(A)の酸化チタン固形分100質量%に対する、酸化チタン微粒子(B)の酸化チタン固形分が1〜90質量%であることを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 前記酸化チタン微粒子(B)が、疑アナターゼ構造を有する酸化チタンであることを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 前記酸化チタン微粒子(B)が、下記の(a)工程、(b)工程、(c)工程及び(d)工程から得られることを特徴とする請求項1記載の分散液。
(a)工程:TiO2として0.5〜10質量%の濃度を有する水溶性チタン塩の水溶液を40〜75℃に保ちながら、当該チタン塩の水溶液に、このチタン塩に含まれる酸根1当量に対して0.033〜2当量の割合の水溶性アルカリを1分間で添加する速さで当該アルカリを添加することにより、4.5〜6.5のpHを有する析出水酸化チタンの水性スラリーを形成させる工程、
(b)工程:(a)工程で得られた析出水酸化チタンの水性スラリーからその中に含まれる不純物と水とを除去することにより、析出水酸化チタンを回収する工程、
(c)工程:水性媒体と(b)工程で得られた析出水酸化チタンとこの析出水酸化チタン1モルに対して0.05〜0.50当量の割合の水溶性酸とを混合することにより、当該析出水酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する反応混合物を形成させる工程、及び
(d)工程:(c)工程で得られた反応混合物の温度を氷点〜沸点に保ちながら、無定形酸化チタンをTiO2として1〜45質量%の濃度に含有する水性ゾルが形成されるまでこの反応混合物中の析出水酸化チタンと水溶性酸とを反応させる工程。 - 更に下記の(e)工程を含むことを特徴とする請求項4記載の分散液。
(e)工程:(d)工程で得られた水性ゾル中の水性媒体を沸点100〜210℃の有機溶媒で置換する工程。 - 分散媒体として沸点100〜210℃の有機溶媒を含有することを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 前記有機溶媒がエチレングリコールであることを特徴とする請求項6記載
- 分散媒体として水を含有することを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 高分子体を含有することを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 前記高分子体が水に対して親和性があることを特徴とする請求項9記載の分散液。
- 前記高分子体が25℃で固体であることを特徴とする請求項9記載の分散液。
- 前記高分子体がポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項9記載の分散液。
- 前記高分子体がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項9記載の分散液。
- 前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記高分子体固形分が0.01〜30質量%であることを特徴とする請求項9記載の分散液。
- シランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1記載の分散液。
- 前記酸化チタン微粒子(A)及び酸化チタン微粒子(B)の総固形分100質量%に対して、前記シランカップリング剤が1〜30質量%であることを特徴とする請求項15記載の分散液。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の分散液を用いて作製される多孔質膜。
- 膜厚が5〜50μmであることを特徴とする請求項17記載の多孔質膜。
- アナターゼ構造を有する酸化チタンを含有することを特徴とする請求項17記載の多孔質膜。
- 請求項17〜19のいずれか1項に記載の多孔質膜に可視光吸収材が担持されたことを特徴とする多孔質。
- 請求項17〜20のいずれか1項に記載の多孔質膜の表面に、光分散を目的とする粒径が300〜1000nmの二次粒子を含む酸化チタン粒子膜が積層した構造を有する多孔質膜。
- 前記酸化チタン粒子膜の膜厚が5〜50μmであることを特徴とする請求項21記載の多孔質膜。
- 請求項17〜22のいずれか1項に記載の多孔質膜を含有する電極。
- 請求項17〜22のいずれか1項に記載の多孔質膜を含有する色素増感太陽電池。
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