JP4819373B2 - 電解質組成物、色素増感太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

電解質組成物、色素増感太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、色素増感太陽電池に用いる電解質組成物、色素増感太陽電池およびその製造方法に関する
シリコンなどの半導体を用いた光電変換素子は、太陽光、レーザ光などの光線を電気エネルギーに変換するものであり、これを応用した太陽電池は、石油の代替エネルギー源として、またCO2を排出しないエネルギー源として注目されている。太陽電池に使用される光電変換素子の種類としては単結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、多結晶シリコン型、その他化合物型などがあげられるが、これらには以下のような問題点がある。即ち、単結晶シリコン型の場合は、半導体製造と同じプロセスによって製造されるため、変換効率は高いものの、単価が高いものとなっている。また、光吸収係数が小さいためある程度の厚みが必要となり(50μm以上が好ましい)、高価な高純度シリコンの使用量が増え、材料費が高くなることがあげられる。一方、多結晶シリコンを用いて生産コストを下げたとしても、太陽電池の高価なシリコン材料の厚さを減らすことはできないため依然、材料費としては高価である。このような事情から製造費が低コストでかつ大面積に作製できるアモルファスシリコン太陽電池の研究が進められていが、これも原料は同じであり、十分なコスト低減効果が有るとは言い難い。
一方、光電変換デバイスの一形態として、従来の太陽電池とは異なり、原料にSiを用いるのではなく、例えば特許文献1に記載されているように、第1の透明電極と、その上に設けられた透明半導体と、透明半導体表面に吸着した増感効果を有する色材、その上の電荷輸送層と、電荷輸送層の上の第2の透明電極からなるデバイスが注目されている。この様なデバイスは、高価な高純度Si原料が不要であり、安価な酸化物半導体、例えば酸化チタンや酸化亜鉛などが用いられるため、原料費が大幅に低く抑えられる。また、Si太陽電池とは異なり、高真空下での製造装置も不要であるため、製造設備などの大幅なコスト減も考えられ、太陽電池普及のための大きなステップとなると考えられる。
この光電変換デバイスは、以下の過程を経て動作する。
入射した光が、第1の透明電極、透明半導体を通して増感効果を有する色材に、または第2の透明電極、キャリア層を通して増感色材に到達すると、光はこの増感効果を有する色材を励起し、LUMOレベルに電子を、HOMOレベルにホールを生じる。励起によって生じた増感色材のLUMOレベルの電子は、速やかに透明半導体の伝導帯へ移動し、第1の透明電極に渡る。増感色材のHOMOレベルに残ったホールはキャリア移動層から電子を受け取り、増感色材は中和される。電子を渡した事によりキャリア移動層中に生じたイオンもしくはホールはキャリア移動層中を拡散し、第2の透明電極に到達し、第2の透明電極から電子を受け取る。電子を受け取った第1の透明電極を負極、電子を渡した第2の透明電極を正極とする事により、入射した光パターンを電気信号、または電力として得ることができる。
特許第2664194号公報
ところが、このような光電変換素子においては、液体の電解質を用いているためその耐久性が問題である。
長時間の使用において見られる主な劣化要因としては、(1)電解質の漏洩、揮散(2)電極間の短絡(3)色素の劣化(4)多孔質電極の剥離(5)透明電極の劣化などが考えられる。このなかでも(1)電解質の漏洩、揮散はもっとも大きな問題であり、製造行程においても液体封止を大面積で長時間の光照射に耐えうる形で行うのは非常に困難である。
近年の研究において、ポリエチレングリコールのように高い沸点を有する溶媒を用いた電解質や、主成分として常温で液体であり、揮発しないイオン性液体を使用した電解質の研究が精力的に行われている。これらの研究においては電解質がほとんど揮発しないため耐久性の優れたものが発表されているが、液体の電解質を用いる限りは、たとえ微小な封止破壊であっても、毛細管現象で多量の電解液の漏洩が起こり得ることから、フレキシブルな基板を用いた系で長期に渡って完全な封止状態を維持するのは非常に困難であり、封止材料の選択および封止工程の完全さが非常に高いレベルで求められる。
封止の困難さを回避するため、固体の電解質を適用する研究も行われており、P型半導体であるヨウ化銅を使ったものや、導電性高分子有機ホール輸送層を用いる研究も行われている。しかし、これらは長期間特性が維持できないことや、変換効率が低いなど、十分なものは未だ得られていない。
これらの問題を解決するために現在最も有力視されているのは液体電解質のゲル化である。Chem.commun.2002,374などには、低分子型ゲル化剤を用いた研究、chem.lett.948,2002などには、セル中に反応前駆体を導入、重合してマトリクスを構築した後に電解液を浸潤させる方法、chem.lett.918(2002)には、電解液内にビニルピリジンポリマーと多官能性ハロゲン化物を架橋剤として、ミクロ層分離構造のネットワークを構築しゲル化する方法が提案されている。
いずれも性能は液体の電解質と同等または同等に近いものが得られているが、セル封止後に反応液を注入し、熱などでゲル化を促進する必要があるため、製造過程は通常の液体電解質を用いたものより繁雑である。
また特開2003−226766号公報ではHFP−PVDF共重合体で多孔質フィルムを形成し電解液を含浸させ、フィルム状の電解質とする方法を検討している。電解質の取り扱いを簡便にする方法の一つとして非常に有用であると考えられる。この光電変換デバイスは、透明導電膜としてITOを成膜したプラスチックフィルムを媒体として用い、ロールtoロールで一貫生産することにより大幅なコストダウンが出来ると考えられる。しかし、所定のパターンに電解質を付与するために、成形したフィルム状電解質を所定の位置に設置する工程、あるいは全体にフィルムを付与し、適宜不要部分を除去する工程が必要と考えられ、そのための工程、装置、アライメント方法などが必要になると考えられる。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、ペースト状の分散体をスクリーン印刷などの方法により基板に付与する多孔質半導体製造工程と同様の工程で電解質を付与することが出来、しかも液体電解質と比べ大きく性能が劣らないペースト状電解質を提供し、工程の簡便化を図ることを目的とする。
上述した目的を達成するために、鋭意検討の結果、水を含むアルミナ酸化物微粒子を電解液に添加することにより、電解質を透明性の高いペースト状にし、スクリーン印刷などの方法により電解質を付与することが可能であり、かつ添加前の光電変換特性と同等、条件によってはこれを上回る性能を発揮することを見出し本発明を完成するに到った。
即ち、本発明の電解質組成物は、半導体に色素を担持し、該色素の光励起により光エネルギーを電気エネルギーに変換する色素増感太陽電池に用いる電解質組成物であって、少なくともアルミニウム酸化物と水、好ましくはアルミニウム酸化物1〜20wt%と、水5〜30wt%を含有し、ペースト状であることを特徴とする。
また、本発明の色素増感太陽電池は上記電解質組成物からなる電解質層を有することを特徴とする。
また、本発明の色素増感太陽電池の製造方法は、上記電解質組成物を電極上の半導体に塗布して電解質層を形成する工程と、該電解質層上に対向電極を設ける工程と、を有することを特徴とする。
本発明の電解質組成物は、液漏れの懸念を払拭し、また封止工程の簡略化と封止材料の選択拡大により作業コストと材料コストを低減することができる。さらに、基本的な光電変換特性の向上も見られるため非常に効果的である。
以下に本発明の詳細を記する。
図1は、本発明の色素増感太陽電池の一例を示す概略断面図である。図1に示す色素増感太陽電池は、半導体電極基板10と対向基板11間に電解質層4を挟持してなる。半導体電極基板10は、基体1上に導電層2を形成した導電性基板上に、色素を担持させた半導体電極3を形成してなり、対向基板11は、基体6上に対向電極5を形成してなる。尚、導電層2、対向電極5は、基体1、基体6が導電性を有する場合には、必ずしも設ける必要はない。また、光電変換効率の観点からは、導電性基体、対向基板11のいずれか一方を非透明とすることが好ましいが、用途に応じて両方とも透明としてもよい。
<電解質層4>
電解質層は、アルミニウム酸化物と水を含有するペースト状の電解質組成物からなる。本発明の電解質組成物は、例えば、電解液に、アルミニウム酸化物(アルミナ)を水で分散することにより得えられたペーストを添加し、混合することによって電解質全体をペースト状に加工すること等により得ることができる。
アルミニウム酸化物の含有量は、好ましくは1〜20wt%、より好ましくは5〜15wt%である。アルミニウム酸化物が1wt%未満ではペースト状になりにくい可能性があり、20wt%を超えると電解質の相対量が減るため、変換効率が低下する可能性がある。また、水の含有量は、好ましくは5〜30wt%、より好ましくは10〜20wt%である。水が5wt%未満ではペーストの均一性が失われ、塗布可能なペースト状にならない可能性があり、20wt%を超えると電解質の流出、変換効率の低下などの現象が発生する可能性がある。
尚、本発明においては、半導体電極と対向電極を組み合わせてセル内に液体を充填した後に、光または熱などにより流動性を消失せしめる“ゲル化”と区別するため、以降、流動性をアルミニウム酸化物により低減させた状態を“ペースト状”、このような電解質組成物を“ペースト状電解質組成物”と記述する。また、本発明において、アルミニウム酸化物とは、アルミナ水和物、アルミナ水酸化物をも含む。
アルミニウム酸化物としては、バイヤー法とよばれ、天然鉱物であるボーキサイトを熱苛性ソーダ処理して得られる水酸化アルミニウムを焼成して製造されたものを用いることができる。この他にも、金属アルミニウムペレットを水中で火花放電させた後に、得られた水酸化アルミニウムを焼成する方法、無機のアルミニウム塩(ミョウバン等)を分解する方法等により製造されるものを使用できる。
アルミニウム酸化物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、キブサイト型、ベーマイト型の水酸化アルミニウムからγ、σ、η、θ、α型のアルミニウム酸化物に転移していくことが知られている。もちろん、本発明に於いては、これらのいずれの結晶構造のものも使用可能である。中でも、インク吸収性、形成される電解質層の透明性の面では、γ型結晶タイプのアルミニウム酸化物が好ましい。
また、アルミニウム酸化物として、以下の組成式で表されるアルミナ水和物を用いることができる。
Al23-n(OH)2n・mH2
(式中、nは1、2または3の整数のいずれかを表し、mは0〜10、好ましくは0〜5の値を表す。)
mH2Oは、多くの場合結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相をも表すものである為、mは整数または整数でない値を取ることもできる。またこの種の材料を加熱するとmは0の値に達することがありうる。
アルミナ水和物は一般的には、米国特許第4242271号明細書、米国特許第4202870号明細書に記載されているようなアルミニウムアルコキシドの加水分解やアルミン酸ナトリウムの加水分解など、また、特公昭57−44605号公報等に記載されているアルミン酸ナトリウム等の水溶液に硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の水溶液を加えて中和を行う方法などの公知の方法で製造することができる。アルミナ水和物としては、これらの方法で製造されたものや、Disperal(商品名:SASOL社製)等の市販品から選択することができる。
アルミニウム酸化物は、好ましくは平均粒子径が1μm以下であり、さらに好ましくは50nm以上500nm未満である。平均粒子径が1μmを超えると、電解質組成物の透明度が下がる傾向にある。また、BET比表面積は100m2/g以上が好ましい。100m2/gより小さくなると光の散乱により、電解質組成物の白濁が生じる場合がある。
次に、電解液としては、イオン性液体を主体とするものが好ましい。
イオン性液体としては、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、ピラゾリウム塩、トリアゾリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。またこれらを単独もしくは2種類以上混合して用いることができる。イオン性液体は、常温において液体であるものが好ましい。特に1−メチル−3−エチルイミダゾリウム塩、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム塩などのイミダゾリウム塩が好適に用いられる。また、イオン性液体の対アニオンはレドックス対として用いているヨウ素イオンが好ましいが、溶解性、粘度その他諸特性の調整のため、Cl-、Br-などのハロゲンイオン、NSC-、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、(CF3SO22-、(CF3CF2SO22-、CF3SO3 -、CF3COO-、Ph4-、(CF3SO23-、F(HF)n等またはこれらの混合物を用いてもかまわない。
電解質組成物には、イオン性液体に加え、またはイオン性液体の代わりに溶媒の揮発が起こりにくい、沸点が高く蒸気圧が無い、あるいは非常に小さい液体を用いることができ、沸点150℃以上の有機溶媒を用いることがより好ましい。さらには、含有する有機溶媒の蒸気圧が20℃において1mmHg以下であると、より揮発防止効果が高まるので好ましい。使用可能である有機溶媒の例を次に示すが、これに限定されるものではない。
Figure 0004819373
有機溶媒を多く含む電解質組成物はペースト状にした際、タックが小さく、塗布工程に用いる際、非常に扱いやすい。また、イオン性液体に比べ粘度が低いため、半導体へ浸透しやすくなることも好ましく用いられる理由の一つである。
このほかにも粘度調整などの目的で有機溶媒を含有することができる。好ましくはイオンの移動度を高めるため、粘度は低いもの、有効キャリア濃度を高くするために誘電率が高いものが好ましい。例えば炭酸エステル類、ラクトン類、エーテル類、アルコール類、グリコール類、テトラヒドロフラン類、ニトリル類、カルボン酸エステル類、リン酸トリエステル類、N−メチルピロリドン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、スルホラン等の複素環化合物類、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ニトロメタン等の非プロトン性有機溶媒等またはこれらの混合物を用いても良い。
電解質組成物の酸化還元対としてはヨウ素分子(I2)と、例えばアルカリ金属のヨウ化物、有機カチオンのヨウ素塩などを混合することによりえられる、I-とI3 -を含むものが好ましく用いられる。
ヨウ化物としては、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(Li,Na,K,Mgなど)のヨウ化物、テトラアルキルアンモニウムヨード塩、ピリジニウムヨード塩、イミダゾリウムヨード塩等の4級アンモニウム化合物や、複素環含窒素化合物のヨウ化物を使用することができる。具体的な例としては、1,3−ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、1−メチル−3−ヘキシルイミダゾリウムアイオダイド、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾールアイオダイド、1−エチル−3−イソプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ピロリジニウムアイオダイド等を挙げることができ、これらの中から選ばれる1種または2種以上を使用することができる。
また、電解質塩の濃度は溶媒またはイオン性液体に対して0.05M〜5Mが好ましく、より好ましくは0.2M〜1Mである。I2やBr2の濃度は0.0005M〜1Mが好ましく、より好ましくは0.001M〜0.1Mである。また、開放電圧、短絡電流を向上させる目的で4−tert−ブチルピリジンやカルボン酸など各種添加剤を加えることもできる。
電解質組成物における電解液成分の占める比率が高くなるにしたがってイオン導電率は向上するが、ペースト性状はより液体に近くなる。したがって、電解質組成物中の電解液成分の比率は、50wt%以上であることが好ましく、70wt%〜90wt%がより好ましい。
<半導体電極基板10>
半導体電極基板は、例えば以下の様にして形成することができる。
まず、酸化チタン微粒子などの半導体微粒子、分散剤、増粘剤などの被膜形成用添加剤および溶剤を混合し、サンドミル等の分散装置を用いて分散させ、半導体微粒子分散体を調製する。溶剤、分散剤は被膜形成に好適な物を適宜選択できる。例えば水、アセチルアセトンの混合物を好ましく用いることができる。また増粘剤は、半導体微粒子分散体の粘度増加等による膜均一性の向上と、半導体電極を焼成した際のはがれ、クラックなどを抑制する効果を狙った物であり、半導体電極を焼成する温度より低い温度で完全に蒸発するものが好適に用いられる。例えば電極を500℃で焼成する際は、沸点が500℃以下のヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系バインダーや、分子量10000から20000程度のポリエチレングリコール等を好適に用いることができる。各種添加剤の添加量は半導体微粒子分散体中の半導体微粒子の合計の15〜75重量%が好ましい。
次に、得られた半導体微粒子分散体を導電性基体上に塗布する。塗布方法としては、スリットコーター、スピンコーター、ロールコーター、ディップコーターなどの機器を用いた方法や、スクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷などの印刷法、ドクターブレード、バーコーター等による比較的簡便な方法等が挙げられるが、これに限るものではない。導電性基体上に成膜される半導体電極の膜厚は、5〜15μm程度、好ましくは10μm程度が望ましい。このように塗布した後、クラック、はがれ等が生じないよう乾燥させ、空気中500℃程度の温度で焼成することにより、半導体微粒子材料からなる多孔質の半導体電極が形成される。
半導体微粒子としては、金属酸化物の微粒子が好ましく用いられ、マグネシウム、ストロンチウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、チタン、錫、亜鉛、インジウム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン等の遷移金属の酸化物、およびこれらの酸化物の混合体が好適に用いられる。導電性の高い金属微粒子表面を酸化することによって半導体微粒子を形成してもよい。
半導体微粒子の粒径は、小さい方が、半導体電極の表面積が大きくなり、光電変換効率が向上するため、好ましい。しかしながら、半導体微粒子分散体の作製、安定性、成膜の容易さなどと性能を鑑みると、半導体微粒子の平均粒径が5〜100nm、好ましくは10〜30nmが最も望ましい。
また、半導体微粒子を焼結して半導体電極を形成する際は、その焼成温度によっても表面状態がかわるため、注意が必要である。最も一般的に用いられている、酸化チタン(アナタース)微粒子を用いた半導体電極は450℃程度で焼成するのが最も好適である。
また、フィルム基板に対応するため200℃以下の加熱によって半導体電極を形成する方法も好適に用いられる。一つには、特開2002−100416号公報に示されるような、粒子を電気泳動により基板に付着させる方法が挙げられる。また、低温焼成用に開発された酸化チタンゾル、たとえばsolaronix社Ti−Nanoxide D−Lや昭和電工のSP200などを塗布し、150℃程度で焼成する方法もある。
このようにして形成した半導体電極の性能をさらに向上させるために、各種薬品による化学的処理、または紫外光照射などの物理的処理など、半導体電極の表面処理を施してもかまわない。たとえば酸化チタン多孔質半導体電極を形成した後に、四塩化チタン水溶液を滴下し、数時間保持することにより変換効率が向上することが知られており、このような処理をおこなってもかまわない。
半導体電極に担持させる色素としては、従来公知のものであって、色素含有液として使用する溶液組成に於いて安定に溶解しうるものが使用できる。たとえばルテニウムポリピリジニウム錯体、クロロフィル、ポルフィリン、フタロシアニン、トリフェニルメタン、フルオレッセイン、ローダミンなどのキサンテン系色素、ポリメチン、スクアリリウム、クマリン等の各種色素が用いられる。色素は、半導体電極へのエネルギー移動をスムーズにさせるため、半導体電極となんらかの結合を有する官能基を具備していることが望ましい。例えばカルボキシル基、ホスホニル基、アミノ基、スルホン基などの極性基を持って、半導体電極の金属原子に配位、あるいはエステル様の結合を形成できるものが好ましい。
次に半導体電極に色素を担持させる方法としては、例えばアルコールなどの溶媒に色素を溶解した色素溶液に半導体電極基板を浸漬し、必要に応じて還流等する事により半導体電極表面に色素を吸着させる方法等が挙げられる。色素溶液中の色素濃度は0.1mM〜1mM程度が好ましく、さらに好ましくは0.3mM〜0.5mM程度が好ましい。浸漬時間は室温であれば12Hr、40℃程度であれば1Hr、50℃程度であれば30分程度が好ましいが、半導体電極の成膜状況によって染着の程度が異なるため、使用する半導体電極の種類と処理プロセスによって適宜温度と浸漬時間を調節する必要がある。
染着が終了したら、エタノール、アセトニトリルなどで余分の色素を洗い、電解質組成物への逆電子移動防止処理として酢酸などの有機酸やt−ブチルピリジンなどの塩基などで表面処理をしても良い。
<対向基板11>
対向電極は電解質層の還元反応を促進するような触媒作用を有するものが好ましい。具体的には白金電極や炭素電極上に白金を蒸着したもの、カーボン粒子を吸着したものなどが用いられる。高価な白金の代わりに導電性高分子で処理した基板を用いても構わない。Synthetic Metals 1994,66,263にある、p−トルエンスルホン酸鉄をドープしたPEDOTなどが好適に用いられる。
<色素増感太陽電池の製造>
半導体電極基板の半導体電極上に、スクリーン印刷などの手法を用いて電解質組成物を適量塗布し、対向基板の対向電極側を相対させる。この際、電解質組成物が適度な粘度を有しているため圧着することにより両基板は密着するが、基板間隔を一定に保つ目的で一定膜厚の両面テープのような素材で接着してもかまわない。また、熱可塑性フィルムを用い、熱圧着することにより両基板を接着することも可能である。さらには液体の接着剤を用いて両基板を接着または周囲を封止することも可能である。この場合は基板間距離を一定に保つため、接着剤中あるいは電解質中にスペーサーとなるビーズのようなものを添加しても構わない。または受光面から離れた部位に一定膜厚のフィルムをはさんだ上で接着しても構わない。あるいはいずれかの基板上に一定高さのスペーサー組成物を固定、形成してもかまわない。
また、電解質組成物が流出しないように、太陽電池セルを封止してもよい。封止材としては特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エチレン/メタクリル酸共重合体からなる熱可塑性樹脂、ガラスフリット等が好適に用いられる。この際、電解質組成物の付与量を調整すること、十分な間隙を設けることなど、電解質組成物のはみ出しなどにより接着性が損なわれないよう配慮することが必要である。
また、半導体電極中への電解液の染みだしを促進するため、問題ない程度で加熱してもかまわない。
また、太陽電池セル全体の保護のため、リード線などにより電気の引き出し線を確保した上で、全体をフィルムでラミネートあるいは液状樹脂でコーティングしてもかまわない。
<電解質原体の製造>
平均粒子径が約0.2μmのアルミナ水和物(SASOL社製「Disperal HP18」、)を固形分として20wt%、酢酸0.4wt%、水79.6wt%を、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌し、粘調液状の電解質原体1を製造した。
更に、表2に示す組成とした以外は同様にして、電解質原体2〜4を製造した。電解質原体3は水分の少ない組成で、白濁し大きな粒状の塊が残るママコ状になってしまった。電解質原体4は水分が多い組成で、ほぼ液状であった。
Figure 0004819373
<実施例1>
電解質原体1と電解液(平均分子量200のポリエチレングリコールを溶媒とし、ヨウ化リチウムを0.5M、ヨウ素を0.05M溶解した高沸点溶剤液体電解質)を表3に示す割合で混合し、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌し、均一なペースト状の電解質組成物を得た。
この電解質組成物を用いて色素増感太陽電池セルを以下のように作製した。
まず、透明導電膜を成膜したガラス基板(SnO2:F成膜ガラス基板、日本板硝子株式会社製、シート抵抗10Ω/□)に酸化チタン微粒子分散ペースト(ソラロニクス社製「Ti−Nanoxide D」)をドクターブレード法により塗布し、室温で乾燥した後500℃の電気炉で30分間焼成し、酸化チタン多孔質の半導体電極を得た(膜厚11μm)。更に、この半導体電極基板をruthenium535bisTBA(solaronix社)のエタノール0.4mM溶液に12時間浸漬したのちエタノール、アセトニトリルで洗浄し、半導体電極に色素を吸着させた(有効面積0.5cm2)。
その後、半導体電極基板の半導体電極側に電解質組成物をスパチュラで適量塗布し、スペーサーとして厚さ25μmのフィルムを挟み、対向基板(白金をスパッタした導電性ガラス基板)を合わせ気泡の入らないよう密着させクリップで固定し、色素増感太陽電池セルを完成した。
UVカットフィルタを用いて波長420nm以下の紫外光をカットした1kwのキセノンランプを用い、受光面の光量が100mW/cm2となるように照射し、光電変換効率を測定した。結果を表4に示す。
また、このセルを、周囲を封止しない状態で1週間放置し、光電変換効率を測定した。結果を表4に示す。1週間放置後も、周囲からの液体、電解質の流れ出しは認められず、変換効率も同等であった。
<実施例2〜5、比較例1〜3>
表3に示す電解質組成物を用いた以外は実施例1と同様にして色素増感太陽電池セルを構成し、同様に評価した。結果を表4に示す。
比較例2においては、電解質原体3を用いて電解質組成物の作製を試みたが、電解質原体を均一に混合することが困難で塊状の固体となってしまったため基板に挟んで適当なギャップを取ることが出来ず、変換効率の測定は行えなかった。アルミナ水和物に対する水が少なすぎるため電解質原体がママコ状になってしまったためと考えられる。
比較例3においては、電解質原体4を用いて、各種比率で電解液成分と混合し、電解質組成物の作製を試みたが、ペースト状の電解質組成物は得られなかった。水に対しアルミナ水和物が少なすぎるため、ペースト化が起こらなかったものと思われる。
Figure 0004819373
これらの結果より、ペースト状電解質を一定条件で作製すると半導体電極上に塗布し対極と挟み込むだけで液体電解質を用いたときと変わらない、あるいはより良好な特性の光電変換デバイスが作製できる。アルミナ添加量が5wt%以下の場合はペースト化が不充分で電解液流出の恐れがありまた特性もペースト化前のものと差が少ない。アルミナ、水分の合計が50wt%に達するものは効率が低下してしまう。好ましくはアルミナと水分の合計が30wt%程度、アルミナ固形分が10wt%程度が好ましいと考えられる。
<実施例6>
平均粒子径が100nmのアルミナ水和物(SASOL社製「DISPAL23N4−80」)を用いた以外は実施例1と同様にして、ペースト状の電解質組成物を得、これを用いて色素増感太陽電池セルを構成し評価した。結果を表4に示す。
<実施例7>
平均粒子径が300nmのアルミナ水和物(SASOL社製「DISPAL40」)を用いた以外は実施例1と同様にして、ペースト状の電解質組成物を得、これを用いて色素増感太陽電池セルを構成し評価した。結果を表4に示す。
尚、電解質組成物は白濁しており、他のサンプルに比べ透明度は劣ると思われる。
<比較例4>
一次粒子の平均径が約7nmの親水性シリカ(商品名「AEROSIL 300」、日本アエロジル社製)20wt%、酢酸0.4wt%、水79.6wt%を、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌したところ、非常に粘度が低く、電解質原体1と同様のペーストは得られなかった。
<比較例5>
比較例4で用いた親水性シリカ13.9wt%、酢酸2.8wt%、水83.3wt%を、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌したところ、電解質原体1と同様のペーストが得られた。
このペーストと、実施例1で用いた電解液とを混合し、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌したが、いかなる比率においても非常に粘度が低く、適度な粘度を有し、流動性の無いペースト状の電解質は得られなかった。
<比較例6>
比較例4で用いた親水性シリカを固形分として12.46wt%と、実施例1で用いた電解液87.54wt%を混合し、自公転攪拌装置(シンキー社製「AR100」)で攪拌し、均一なペースト状の電解質を得た。
この電解質を用いて、実施例1と同様にして色素増感太陽電池セルを構成し評価した。
結果を表4に示す。
Figure 0004819373
本発明の色素増感太陽電池の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 基体
2 導電層
3 半導体電極
4 電解質層
5 対向電極
6 基体
10 半導体電極基板
11 対向基板

Claims (4)

  1. 半導体に色素を担持し、該色素の光励起により光エネルギーを電気エネルギーに変換する色素増感太陽電池に用いる電解質組成物であって、少なくともアルミニウム酸化物と水を含有し、ペースト状であることを特徴とする電解質組成物。
  2. アルミニウム酸化物を1〜20wt%、水を5〜30wt%含有することを特徴とする請求項1に記載の電解質組成物。
  3. 請求項1または2に記載の電解質組成物からなる電解質層を有することを特徴とする色素増感太陽電池。
  4. 請求項1または2に記載の電解質組成物を電極上の半導体に塗布して電解質層を形成する工程と、該電解質層上に対向電極を設ける工程と、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
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