JP2005302509A - 色素増感太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明における課題は、前記の問題点を解決すべく、表面積が大きく、粒界抵抗が小さい膜で、色素を膜表面に吸着させた場合の吸収効率が赤外領域に至る長波長側においても高い多孔質金属酸化物膜を用いることにより、太陽光照射時の短絡電流密度が高く、光電変換効率の高い色素増感太陽電池を提供することにある。
【課題手段】 本発明では、少なくとも基材上に、透明導電層、色素が吸着した金属酸化物膜、電解質、透明導電膜が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物膜が半導体微粒子の粒径が1〜100nmの範囲にある一次粒子、およびその粒子の凝集により生成した粒径が500nm〜5μmの範囲にある二次粒子からなることを特徴とする色素増感太陽電池を提供するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、微粒子の凝集体からなる金属酸化物膜を電極として用い、該電極に色素を吸着させ、対極との間に電解質を挟んだ構造を有する色素増感太陽電池に関するものである。また、その色素増感太陽電池の製造方法に関するものである。
一般的に知られている色素増感太陽電池は、透明導電膜上に色素が吸着した多孔質の金属酸化物を形成した光電極、及び触媒となる触媒となる導電膜からなる対向電極、及び電解質層から構成され、電解質層を介して光電極及び対向電極を重ねることにより製造され、その原理は金属酸化物表面に適当な有機色素が存在することで、金属酸化物自身の吸収波長ではない波長領域から光の応答が得られるという、いわゆる分光増感現象を応用したものである。これまでに800〜900nmまでの光を吸収する色素や、この色素をより多く吸着させるための多孔質金属酸化物の発明により、アモルファスシリコン太陽電池に匹敵する光電変換効率を示すことが知られている(特許文献1参照)。さらにこのタイプの太陽電池は従来の単結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池と比較して低コストで作製できる可能性を有しており、次世代の太陽電池として注目を集めている。
今後、色素増感太陽電池を実用化するためには更なる光電変換効率の向上が必要とされる。効率を向上させる手段の一つとして、金属酸化物膜の光吸収効率を高めることで、より大きい短絡電流密度を得ることが挙げられる。このためには、色素の膜表面への吸着量を多くし、またこの吸着した色素に効率良く入射光を吸収させる必要がある。
色素の吸着量を多くするためには、膜を多孔質にして、その表面積を大きくする必要がある。多孔質金属酸化物は、通常、チタンアルコキシドなどの水熱合成により10〜50nm程度の酸化チタン微粒子分散ゾルを作製し、これにポリエチレングリコールなどの有機テンプレートを添加することで得られるペーストを透明導電膜上に塗布した後、焼成することにより作製できる。
入射光を効率良く色素に吸着させるためには、入射光の膜内における光路長をできるだけ大きくする必要がある。特に、色素の吸収係数は近赤外、赤外領域の波長では低くなるため、同波長領域における光路長の増大が重要課題である。これまで粒径の大きな金属酸化物粒子を散乱中心として膜中に置くなどの検討が行われてきた(非特許文献1参照)。しかしながら、散乱中心として用いた粒子を膜中に導入すると、粒界の抵抗が大きくなり、その結果、短絡電流密度が低下するなどの問題点があった。
特許第2664194号公報 Tachibanaら、Chemistry of Materials、14号、2527頁、2002年
そこで本発明における課題は、前記の問題点を解決すべく、表面積が大きく、粒界抵抗が小さい膜で、色素を膜表面に吸着させた場合の吸収効率が赤外領域に至る長波長側においても高い多孔質金属酸化物膜を用いることにより、太陽光照射時の短絡電流密度が高く、光電変換効率の高い色素増感太陽電池を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、少なくとも基材上に、透明導電層、色素が吸着した金属酸化物膜、電解質層、透明導電膜が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物膜が金属酸化物微粒子の粒径が1〜100nmの範囲にある一次粒子、およびその粒子の凝集により生成した粒径が500nm〜5μmの範囲にある二次粒子からなることを特徴とする色素増感太陽電池である。
請求項2に記載の発明は、少なくとも基材上に、透明導電層、色素が吸着した金属酸化物膜、電解質層、透明導電層が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物膜が金属酸化物微粒子の粒径が1〜100nmの範囲にある一次粒子のみからなる金属酸化物膜、一次粒子とその粒子の凝集により生成した粒径が500nm〜5μmの範囲にある二次粒子とからなる金属酸化物膜を順に積層させてなることを特徴とする色素増感太陽電池である。
請求項3に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、前記二次粒子の金属酸化物膜中に占める割合が、透明導電層近傍から離れるにつれ大きくなる傾斜構造を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項4に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜の膜厚が、10〜25μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項5に記載の発明は、前期色素増感太陽電池における金属酸化物膜の比表面積の値が30m/g以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項6に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における金属酸化物において、投影面積に対する実際の表面積の値が500倍以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項7に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、波長が350〜900nmの範囲における光線の全光線透過率が20%以上であり、かつ全光線透過率に対する拡散透過率の割合が60%以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項8に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、波長が600〜900nmの範囲における光線の全光線透過率が20%以上であり、かつ全光線透過率に対する拡散透過率の割合が80%以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項9に前記色素増感太陽電池における金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項10に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における電解質層が液体状またはゲル状または固体状のいずれか、もしくはこれらのうち2つ以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項11に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における電解質層が液体状であり、かつ金属酸化物膜における空孔径が1nm〜1μmであることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項12に記載の発明は、前記色素増感太陽電池における電解質層がゲル状もしくは固体状であり、かつ金属酸化物膜における空孔径が、1μm以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項13に記載の発明は、少なくとも基材上に透明導電層を積層する工程、該透明導電層に色素が吸着した金属酸化物膜を形成させる工程、該金属酸化物膜に電解質層を積層する工程、該電解質に透明導電膜を形成させる工程を有する色素増感太陽電池の製造方法において、金属酸化物微粒子を分散させたゾルを基材上に塗布し、得られた膜を熱処理することにより該金属酸化物膜を作製することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項14に記載の発明は、前記金属酸化物膜の作製において、金属酸化物微粒子を分散させたゾルに有機物を添加することを特徴とする請求項13に記載の色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項15に記載の発明は、前記有機物がポリエーテル類であることを特徴とする請求項14に記載の色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項16に記載の発明は、前記ポリエーテル類がメチル基で置換された末端基を有するポリエーテル系高分子であることを特徴とする請求項15に記載の色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項17に記載の発明は、前記メチル基で置換された末端基を有するポリエーテル系高分子がポリエチレングリコールメチルエーテルであることを特徴とする請求項16に記載の色素増感太陽電池の製造方法である。
本発明によれば、膜の粒界抵抗が小さく、かつ可視領域から赤外領域までの広い波長領域に渡って入射光の光路長が大きい多孔質金属酸化物膜を作製することが可能であり、この金属酸化物膜を用いることにより、高い光電変換効率を有する色素増感太陽電池を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1には、本発明における膜を基材上にコーティングしたものの層構成の一例を示す。図2には、透明導電層を表面に設けたガラス基板上に本発明における膜を成膜したものの表面のSEM像を示す。図3には、その拡大図を示す。図4には金属酸化物膜を用いて作製した色素増感太陽電池の模式図の一例を示す。本発明においては、図1に示すように、基材1上に金属酸化物膜3を設けることができる。
基材1としては、公知の材料を用いることができるが、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリイミド等のプラスチックフィルム、あるいはガラスを用いることができる。また、図4のような構成の太陽電池を作製する場合、一方の基材は透明である必要があるが、他方は透明でもそうでなくてもよい。
またこのような基材は、必要に応じて表面がコロナ処理、プラズマ処理、薬品処理などによって改質されたものであってもよい。
本発明では、基材と金属酸化物膜との間に保護層を設けてもよい。本発明における保護層としては、酸化ケイ素、あるいは酸化アルミニウムを用いることができるが、それ以外にも、鉄、コバルト、ジルコニウム、あるいはその他の金属酸化物や金属酸窒化物、金属窒化物、金属フッ化物などを用いることができる。また、シリコーン樹脂や含フッ素有機化合物などの高分子化合物を用いることができるが、この場合は、ある特定の金属酸化物膜を用いた場合に生じる光触媒作用により、分解されないことが必要となる。保護層を設けることにより、後述する後処理などを行うときに基材を保護することができる。
本発明では、基材と金属酸化物膜との間に透明導電層2を設けることができる。透明導電層としては、公知の可視光領域の吸収が少なく導電性のある透明導電材料を用いることができるが、錫を含んだ酸化インジウム(ITO)、フッ素やインジウムなどを含んだ酸化スズ、アルミニウムやガリウムなどを含む酸化亜鉛等が好ましい。
透明導電層2の形成方法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の真空成膜プロセスや、ディッピング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法等の液相コーティング法により作製することができるが、いかなる成膜方法であっても構わない。
本発明において、金属酸化物膜3は、n型、p型のどちらであってもよい。具体的には、亜鉛、ニオブ、錫、チタン、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムの酸化物が挙げられる。また、SrTiO、CaTiO、BaTiO、MgTiO、SrNbのようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物なども使用することができる。
本発明において金属酸化物層3は、図2、図3のSEM写真に示すとおり多孔質であり、数十〜数百nmオーダーの一次粒子、および一次粒子の凝集によって生成する数μmオーダーの二次粒子からなることを特徴としている。
金属酸化物膜3における、一次粒子と二次粒子とにより形成される多孔質構造は特に制限するものではないが、粒子の各々が互いに接触しており、連続してつながった構造を有しているものは、その粒界抵抗が小さくなるため好ましい。さらには、二次粒子間の大きい隙間に小さい一次粒子が充填された構造を有するものは、その表面積が大きく、粒子間の接触面積が大きいため好適である。また、本発明においては、粒径の大きな二次粒子も一次粒子の凝集によって形成されているため、出発原料において、粒径の違う微粒子を用いている場合よりも粒子間の連結性、結合性も高い。連結性、結合性については後述の表面処理によっても改善することができる。また、金属酸化物膜3と透明導電層2の界面抵抗、膜の光透過性、光散乱性を考慮すると、二次粒子の膜中に占める割合が透明導電層近傍から離れるにつれ大きくなる傾斜構造を有するものや、透明透明導電層上に一次粒子のみからなる金属酸化物膜、一次粒子と二次粒子とからなる金属酸化物膜を順に積層させる構造を有するものが好ましい。このような傾斜構造を得る方法としては、薄膜を複数回塗布する手法が好適である。
一次粒子および二次粒子の粒径は特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、表面積の最適化を考慮すると、一次粒子においては1〜100nmの間、好ましくは10〜50nmの間、二次粒子においては500nm〜5μmの間、好ましくは1〜3μmの間がよい。
また、前記の一次粒子と二次粒子の混在した金属酸化物膜における空孔径は、特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、表面積の最適化を考慮すると、後述する電解質層を液体状とする場合は、1nm〜1μmの間、より好ましくは10〜500nmの間がよい。また、このときの二次粒子の空孔径は、1〜50nmの間、さらに好ましくは5〜20nmの間がよい。また、電解質層を固体状とする場合は、1μm以上の空孔径を有する膜が好適である。
金属酸化物膜3の膜厚は特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、表面積の最適化を考慮すると、10〜30μm、さらに好ましくは10〜20μmがよい。また、この金属酸化物膜の表面積は、表面積の指針として投影面積に対する実際の表面積の値を用いると、この値が300倍以上、より好ましくは500倍以上であることが好ましい。のまた、この金属酸化物膜の比表面積は特に制限するものではないが、50m/g以上、さらに好ましくは100m/g以上であると、より多くの色素を表面に吸着させることが可能となり、色素増感太陽電池の電極として用いるのに好適である。
金属酸化物膜3の光透過率は、特に制限するものではないが、全光透過率が波長350〜900nmの範囲において20〜80%であることが好ましい。また、((拡散透過率)/(全光透過率))で定義されるヘイズの値が大きいと、後述する色素を金属酸化物膜表面に吸着させた場合の光吸収効率が向上するため、好適である。具体的には波長350〜900nmの範囲において60%以上、さらに好ましくは80%以上の光透過率を有することが好ましい。また、ヘイズと吸収率のこのような相関は近赤外、赤外といった長波長領域において顕著に見られるため、80%以上のヘイズ率を示す波長領域が600〜900nmの近赤外、赤外領域を含むとさらに好ましい。
金属酸化物膜3は、前記の一次粒子が分散した金属酸化物微粒子分散ゾルを基板上に塗布し、熱処理することにより作製できる。分散媒は、粒子を安定に分散するものであれば特に制限するものではないが、加水分解反応により膜を形成する場合においては、水、アルコールが好ましい。また、分散ゾルに高分子や界面活性剤等の有機物を添加すると、熱処理後に有機物が分解し、有機物の占有していた部分が空孔になるため、得られる膜を厚膜化、多孔質化できる。添加する有機物は、金属酸化物微粒子の分散媒に可溶なものであれば特に制限はないが、特に高分子添加の場合においては水を分散媒として用い、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類を用いた場合、均質な多孔質金属酸化物膜が得られるため好適である。この高分子の分子量は、特に制限するものではないが、得られる膜の空孔径を考慮すると、1000〜50000、さらに好ましくは1000〜10000が好適である。また、このポリエーテル系高分子の末端基がメチル基で置換されている場合とそうでない場合とでは、粒子の表面状態が異なるため、粒子の凝集形態が変化する。特に、末端基の一つがメチル基で置換されたポリエチレングリコールジメチルエーテルを用いた場合は、上記の一次粒子と二次粒子が混合した膜を得ることができるため、好適である。また、このような凝集形態は、適当な界面活性剤を選択することでも制御することができる。これらの微粒子分散ゾル、高分子、界面活性剤の混合物における混合比は、特に制限されるものではないが、塗布時の粘度、微粒子の凝集状態を考慮すると、混合物全体の重量100に対し、微粒子の重量が20〜80、より好ましくは40〜60、高分子の重量が5〜30、より好ましくは5〜15、界面活性剤の重量が5〜30、より好ましくは5〜15がよい。
本発明において得られる金属酸化物膜の作製法としては塗布が挙げられ、ディッピング法、スピンコーティング法、ダイコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。また金属酸化物膜の厚さは目的の設計に合わせて、液の濃度や塗工量によって適宜選択調整することができる。また、本発明では、基材としてプラスチックフィルムや可撓性を持たせることが可能な厚みの金属を用いた場合には、ロールトゥロール方式で成膜することができ、それにより高い生産性を得ることができる。
以上で得られた金属酸化物膜3は、プラズマ処理、コロナ処理、UV処理、薬品処理など、任意の方法で表面処理することができる。また、熱による焼成や圧縮機を用いた加圧処理、レーザーアニーリングなど、任意の手段を用いて後処理することもできる。
金属酸化物膜を図4に示すように、色素増感太陽電池に用いる。本発明の色素増感太陽電池10は、図4に示すように基材1、透明導電層2、金属酸化物膜3、および金属酸化物膜3に担持された色素4、さらには金属酸化物膜3のクラックを満たすように形成された電解質層5、導電性触媒層6、透明導電層2、基材1より形成されている。以下、詳細に説明する。
本発明における色素4としては、例えば、ルテニウム−トリス、ルテニウム−ビス型の遷移金属錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、シアニジン色素、メロシアニン色素、ローダミン色素、クマリン色素、ロダニン色素などの有機色素が挙げられる。これらの色素は、吸収係数が大きくかつ繰り返しの酸化還元に対して安定であることが好ましい。また、上記色素は金属酸化物上に化学的に吸着すると、金属酸化物への電子移動が効率良く行われるため、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミド基、アミノ基、カルボニル基、ホスフィン基などの官能基を有することが好ましい。
本発明における電解質層5としては、溶媒として、アセトニトリル、プロピオニトリルやエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートのようなニトリル系やカーボネート系の極性溶媒に対して、ヨウ素および金属、有機物などのヨウ化物塩を溶解させた酸化還元系を含む溶液を用いることができる。しかしながら、これらの溶液は実際にセルを作製する際において、液漏れや溶媒の蒸発による性能の低下が懸念される。このような劣化の可能性を回避するために、溶液をゲル中に担持させたゲル電解質や、p型半導体や固体イオン導電体を含む固体電解質を用いることがより好適である。
前記固体電解質層に用いることのできる材料の具体例としては、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン化合物、ナフタレン、アントラセンなどの縮合多環炭水化物、アゾベンゼンなどのアゾ化合物、スチルベンなどの芳香環をエチレン結合やアセチレン結合で連結した構造を有する化合物、アミノ基で置換されたヘテロ芳香環化合物、ポルフィリン類、フタロシアニン類、キノン類、テトラシアノキノジメタン類、ジシアノキノンジイミン類、テトラシアノエチレン、ビオローゲン類、ジチオール金属錯体などが挙げられる。また、その他固体電解質層に用いることのできる材料として、CuI、AgI、TiI、およびその他の金属ヨウ化物、CuBr、CuSCNなどがある。また、ポリアルキレンエーテルなどの高分子ゲルにヨウ化物塩、ヨウ素等を抱含させて用いてもよい。これらの材料は、必要に応じて任意に組み合わせて用いることができる。
本発明における、前記固体電解質層5としては、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等を用いることができる。固体電解質を用いる場合には、任意の溶媒を用いた溶液にした後、上記方法を用いて塗工し、基材を任意の温度に加熱して溶媒を蒸発させるなどにより形成する。またこのとき、金属酸化物膜の空孔径が大きい方が、溶液が膜中に浸透しやすく、固体電解質またはp型半導体と色素との界面面積が増加するため好ましい。固体電解質層を用いる場合には、本発明の多孔質の金属酸化物膜においては、1μm以上の空孔径を有する膜が好適である。
本発明における導電性触媒層6としては、任意の導電性材料を用いることができ、例えば白金や金、銀、銅などの金属、もしくは炭素などが挙げられる。これらを形成する際には、透明導電層と同様の真空成膜法、あるいはこれらの材料の微粒子をペースト状にしたものをコーティングする方法を用いることができる。
また、本発明における色素増感太陽電池においては透明導電層2と金属酸化物膜3との間に短絡防止層7を設けることができる。これにより、電解質層とアノードの短絡電流を低減することができる。特に、固体状のp型半導体を電解質層として用いる場合には、この層が必須である。短絡防止層としては、可視光を透過し、伝導帯のエネルギー準位が金属酸化物膜3のそれに近い値を持つ金属酸化物であれば特に制限はない。
短絡防止層7の形成方法としては、透明導電層2の場合と同様に真空成膜法や、液相コーティング法により作製することができる。
本発明によれば、膜の粒界抵抗が小さく、かつ可視領域から赤外領域までの広い波長領域にわたって入射光の光路長が大きい多孔質金属酸化物膜を作製することができ、この金属酸化物膜を用いることにより高い光電変換効率を有する色素増感太陽電池を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
図4の層構成の色素増感太陽電池10を次のように作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物膜3として酸化チタンペーストをスキージ法により塗布した。この酸化チタンペーストは、酸化チタン微粒子水分散ゾルと界面活性剤、分子量5000のポリエチレングリコールメチルエーテルからなるものとした。混合比はペースト全体の重量100に対し、ゾル中の微粒子の重量を40、界面活性剤を5、ポリエチレングリコールを5とした。得られた積層体を、電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。得られた酸化チタン膜の膜厚は12μmであった。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物のみの比表面積は90m/gであった。また、投影面積に対する実際の表面積の値は1300倍であった。表面像をSEMによって観察したところ、得られた酸化チタン膜は、粒径10〜30nmの一次粒子とその粒子の凝集による粒径500nm〜2μmの二次粒子からなるものであった。また、この膜の空孔径は、一次粒子の間において5〜20nmであり、二次粒子の間において300nm〜1μmであった。このときの膜の全光透過率は350〜900nmの領域において30〜60%で、いずれの波長においても拡散透過率の全光透過率に対する割合は80%以上であった。
得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素を吸着させた。色素4としてビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、および乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電解質層5として、0.4Mのテトラプロピルアンモニウムヨーダイド(TPAI)、0.05M I、メトキシアセトニトリルからなる電解質を、金属酸化物膜3(酸化チタン膜)上に形成した。さらに、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上に真空蒸着法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電解質層5を重ね合わせるように固定した後、側面を接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を用いたとき、短絡電流JSC=22mA/cm、開放電圧VOC=0.74V、フィルファクターFF=0.67で光電変換効率はη=10.9%であった。
実施例1の場合と同様に、図4の層構成の色素増感太陽電池10を作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物膜3として酸化チタンペーストをスキージ法により塗布した。このときの酸化チタンペーストは、酸化チタン微粒子水分散ゾルと界面活性剤、分子量2000のポリエチレングリコールからなるものとした。混合比はペースト全体の重量100に対し、ゾル中の微粒子の重量を40、界面活性剤を5、ポリエチレングリコール5とした。得られた積層体を電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。この膜の上に、さらに酸化チタンペーストをスキージ法により塗布した。このときの酸化チタンペーストは、酸化チタン微粒子分散ゾルと界面活性剤、分子量5000のポリエチレングリコールメチルエーテルからなるものとした。混合比はペースト全体の重量100に対し、ゾル中の微粒子の重量を40、界面活性剤を5、ポリエチレングリコールメチルエーテルを5とした。得られた酸化チタン膜の膜厚は17μmであった。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物膜のみの比表面積は80m/gであった。また、投影面積に対する実際の表面積の値は1500倍であった。表面像をSEMによって観察したところ、得られた酸化チタン膜は、二層に分かれており、透明導電層側から1層目、2層目とすると、1層目は粒径10〜30nmの粒子からなっており、膜の空孔径は5〜20nmであった。2層目は粒径10〜30nmの一次粒子とその粒子の凝集による粒径500nm〜2μmの二次粒子からなるものであった。また、この膜の空孔径は一次粒子の間において5〜20nmで、二次粒子の間において300nm〜1μmであった。このときの積層膜の全光透過率は350〜900nmの領域において30〜60%で、いずれの波長においても拡散透過率の全光透過率に対する割合は80%であった。
得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素を吸着させた。色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、および乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電解質層5として、0.4M テトラプロピルアンモニウムヨーダイド(TPAI)、0.05M I、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物膜3(酸化チタン膜)上に形成した。さらに、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上に真空蒸着法により成形した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電解質層5とを重ね合わせるように固定した後、側面を接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を用いたとき、短絡電流JSC=22mA/cm、開放電圧VOC=0.74V、フィルファクターFF=0.7で光電変換効率はη=11.4%であった。
<比較例>
実施例1の場合と同様に、図4の層構成の色素増感太陽電池10を作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物膜3として酸化チタンペーストをスキージ法により塗布した。このときの酸化チタンペーストは、酸化チタン微粒子分散ゾルと界面活性剤、分子量2000のポリエチレングリコールからなるものとした。混合比はペースト全体の重量100に対し、ゾル中の微粒子の重量を40、界面活性剤を5、ポリエチレングリコールを5とした。得られた積層体を、電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。
得られた酸化チタン膜の膜厚は15μmであった。このとき、BET多点法で測定した半導体膜のみの比表面積は60m/gであった。また、投影面積に対する実際の表面積の値は1000倍であった。表面像をSEMによって観察したところ、得られた酸化チタン膜は粒径10〜30nmの粒子からなっており、膜の空孔径は5〜20nmであった。このときの積層体の全光透過率は350〜900nmの領域において30〜60%で、いずれの波長においても拡散透過率の全光透過率に対する割合は20%以下であった。
得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素を吸着させた。色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持したあと電解質層5として0.4M テトラプロピルアンモニウムヨーダイド(TPAI)、0.05M I、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物膜3(酸化チタン膜)上に形成した。さらに、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上に真空蒸着法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電解質層5とを重ね合わせるように固定した後、側面を接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を用いた時、短絡電流JSC=15mA/cm、開放電圧VOC=0.74V、フィルファクターFF=0.7で光電変換効率はη=7.7%であった。
前記実施例1、2および比較例より、透明導電層上に一次粒子のみからなる金属酸化物膜を設け、さらにその上に一次粒子と二次粒子とからなる金属酸化物膜を積層させた構造を有する実施例2の色素増感太陽電池が最も高い光電変換効率を示した。また、実施例1と比較例より、金属酸化物膜の作製時に金属酸化物微粒子を分散させたゾルに添加するポリエーテル系高分子において、末端基がメチル基で置換されているポリエーテル系高分子を用いた色素増感太陽電池の方が、メチル基で置換されていないポリエーテル系高分子を用いた色素増感太陽電池と比較して、より高い光電変換効率を示した。
また、従来の色素増感太陽電池の金属酸化物膜は膜厚が10μmを超えるとひび割れが生じるなど問題があり金属酸化物膜を厚くすることは困難であるが、本発明の色素増感太陽電池では10μmを超える厚い金属酸化物膜を設けることが可能であり、そのためより高い光電変換効率を得ることが可能となる。
また、前記実施例1、2および比較例の色素増感太陽電池の構成において、金属酸化物膜(酸化チタン膜)の膜厚を同じにした色素増感太陽電池を作成した。その結果、実施例2の構造を用いた色素増感太陽電池が最も高い光電変換効率を示した。続いて、実施例1、比較例の順で、高い光電変換効率を示した。
本発明における膜を基材上にコーティングしたものの層構成の一例を示す図である。 本発明における金属酸化物膜表面のSEM像の一例を示す画像図である。 本発明における金属酸化物膜表面のSEM像を拡大したものの一例を示す画像図である。 本発明における金属酸化物膜を用いて作製した色素増感太陽電池の層構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 基材
2 透明導電層
3 金属酸化物膜
4 色素
5 電解質層
6 導電性触媒層
7 短絡防止層
10 色素増感太陽電池

Claims (17)

  1. 少なくとも基材上に、透明導電層、色素が吸着した金属酸化物膜、電解質層、透明導電膜が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物膜が金属酸化物微粒子の粒径が1〜100nmの範囲にある一次粒子、およびその粒子の凝集により生成した粒径が500nm〜5μmの範囲にある二次粒子からなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 少なくとも基材上に、透明導電層、色素が吸着した金属酸化物膜、電解質層、透明導電層が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物膜が金属酸化物微粒子の粒径が1〜100nmの範囲にある一次粒子のみからなる金属酸化物膜、一次粒子とその粒子の凝集により生成した粒径が500nm〜5μmの範囲にある二次粒子とからなる金属酸化物膜を順に積層させてなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  3. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、前記二次粒子の金属酸化物膜中に占める割合が、透明導電層近傍から離れるにつれ大きくなる傾斜構造を有することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜の膜厚が、10〜25μmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  5. 前期色素増感太陽電池における金属酸化物膜の比表面積の値が30m/g以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  6. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物において、投影面積に対する実際の表面積の値が500倍以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  7. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、波長が350〜900nmの範囲における光線の全光線透過率が20%以上であり、かつ全光線透過率に対する拡散透過率の割合が60%以上であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  8. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物膜において、波長が600〜900nmの範囲における光線の全光線透過率が20%以上であり、かつ全光線透過率に対する拡散透過率の割合が80%以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  9. 前記色素増感太陽電池における金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  10. 前記色素増感太陽電池における電解質層が液体状またはゲル状または固体状のいずれか、もしくはこれらのうち2つ以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  11. 前記色素増感太陽電池における電解質層が液体状であり、かつ金属酸化物膜における空孔径が1nm〜1μmであることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  12. 前記色素増感太陽電池における電解質層がゲル状もしくは固体状であり、かつ金属酸化物膜における空孔径が、1μm以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  13. 少なくとも基材上に透明導電層を積層する工程、該透明導電層に色素が吸着した金属酸化物膜を形成させる工程、該金属酸化物膜に電解質層を積層する工程、該電解質に透明導電膜を形成させる工程を有する色素増感太陽電池の製造方法において、金属酸化物微粒子を分散させたゾルを基材上に塗布し、得られた膜を熱処理することにより該金属酸化物膜を作製することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  14. 前記金属酸化物膜の作製において、金属酸化物微粒子を分散させたゾルに有機物を添加することを特徴とする請求項13に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  15. 前記有機物がポリエーテル類であることを特徴とする請求項14に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  16. 前記ポリエーテル類がメチル基で置換された末端基を有するポリエーテル系高分子であることを特徴とする請求項15に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  17. 前記メチル基で置換された末端基を有するポリエーテル系高分子がポリエチレングリコールメチルエーテルであることを特徴とする請求項16に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
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