JP2005251605A - 色素増感太陽電池およびモジュールおよび色素増感太陽電池の製造方法 - Google Patents

色素増感太陽電池およびモジュールおよび色素増感太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明では、製造コストが低く、かつ高い光電変換効率であり、高耐久性である色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。また、フレキシブル性があり、生産、加工、運搬、施工などに優れ、設置場所を限定しない色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することにある。
【課題手段】 本発明では、少なくとも金属基材上に、色素が吸着された金属酸化物層、電荷輸送層、導電性有機物層を有する対向電極層が順に形成されてなることを特徴とする色素増感太陽電池を提供する。また、少なくとも金属基材を巻き出す工程、巻き出された金属基材に色素が吸着された金属酸化物層を積層する工程、該金属酸化物層に電荷輸送層を積層する工程、該電荷輸送層に導電性有機物層を積層する工程、該導電性有機物層が積層された金属基材を巻き取る工程、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、金属酸化物上に吸着した色素が光励起されることによる光電変換機構を備えた色素増感太陽電池およびその製造方法に関するものである。特にフレキシブル性を備え、かつ高い光電変換効率を有する色素増感太陽電池およびその製造方法に関するものである。
近年、地球環境問題、エネルギー問題への関心が高まりを見せている中で、太陽光発電や風力発電などのクリーンな発電方法が注目を集めている。中でも太陽光発電は単結晶や多結晶シリコン太陽電池などは、ほぼ実用化技術が確立しており、設置場所を選び易いことから広く普及し始めている。
しかしながら、単結晶や多結晶シリコン太陽電池は製造コストが非常に高く、原子力発電や火力発電で供給される一般家庭用電力の電力コストに比べて非常に割高であるため、将来的にその普及は制限的である。
そのような中、より低コストである太陽電池の研究開発が促進され、アモルファスシリコン太陽電池や化合物半導体太陽電池などの薄膜系太陽電池が実用レベルに達している。また、さらに低い製造コストで得られる可能性のある色素増感太陽電池や有機薄膜太陽電池の研究開発が幅広く進められている。
特に色素増感太陽電池は材料コストの低減、連続成膜による製造コストの低減に対して高い可能性を持っており、かつ10%を超える高効率な光電変換効率が達成されていることから、低コストな高効率太陽電池として非常に期待されている。製造コストの低減は、従来の印刷法などを用いて連続的に生産することにより大幅なコストダウンが可能とされており、プラスチックフィルム基板を用いた色素増感太陽電池の製造法の開発が進められている。プラスチックフィルム上に色素増感太陽電池を形成するためには、一般に400℃以上の焼成が必要なTiO層を、プラスチックフィルムが変性しないよう低温で形成する方法が必要とされ、種々検討されているが、150℃程度までの焼成プロセスでは十分な効率の光電変換が得られていないのが現状である。
このような問題を鑑みて、基板として、高温での焼成処理が可能である導電性金属基板を用いた太陽電池が考えられている。
上記のような導電性金属基板を用いた太陽電池(特許文献1、2参照)では、金属基板側から光が入射することは不可能であるので、対向電極側から光を入射させることになる。しかし、対向電極に用いられている導電性触媒層として、白金や金、銀、銅などの金属、もしくは炭素などが用いられているため、光透過率が低くなるという問題がある。
特開平11−288745号公報 特開2001−273937号公報
本発明では、製造コストが低く、かつ高い光電変換効率であり、高耐久性である色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。また、フレキシブル性があり、生産、加工、運搬、施工などに優れ、設置場所を限定しない色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、少なくとも金属基材上に、色素が吸着された金属酸化物層、電荷輸送層、導電性有機物層を有する対向電極層が順に形成されてなることを特徴とする色素増感太陽電池である。
請求項2に記載の発明は、前記対向電極層が、前記導電性有機物層上に少なくとも透明導電層が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池である。
請求項3に記載の発明は、前記対向電極層が、前記導電性有機物層あるいは前記透明導電層上に少なくともプラスチック基材が形成されてなることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項4に記載の発明は、前記対向電極層の可視光の範囲における光透過率が65%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の色素増感太陽電池である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4に記載の色素増感太陽電池を用いた色素増感太陽電池モジュールである。
請求項6に記載の発明は、少なくとも金属基材を巻き出す工程、巻き出された金属基材に色素が吸着された金属酸化物層を積層する工程、該金属酸化物層に電荷輸送層を積層する工程、該電荷輸送層に導電性有機物層を積層する工程、該導電性有機物層が積層された金属基材を巻き取る工程、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項7に記載の発明は、金属基材を巻き出す工程、巻き出された金属基材に色素が吸着された金属酸化物層を積層する工程、該金属酸化物層に電荷輸送層を積層する工程、該電荷輸送層に導電性有機物層を積層する工程、該導電性有機物層に透明導電層を形成させる工程、該透明導電層が形成された金属基材を巻き取る工程、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記導電性有機物層、あるいは透明導電層上に少なくともプラスチック基材を形成させる工程を有することを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の色素増感太陽電池の製造方法である。
本発明の色素増感太陽電池は、低いコストで製造することが可能であり、高耐久性、さらには透明導電層と電荷輸送層との間に導電性有機物層を設けることにより、高い光電変換効率を有する。またフレキシブル性を持つことから、生産、加工、運搬、施工などに優れ、設置場所を限定することなく使用することが可能となる。
また、上記色素増感太陽電池の本発明の製造方法は、大幅な製造コストダウンを可能とする。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に本発明における色素増感太陽電池の層構成図の一例を示す。図1の色素増感太陽電池は、金属基材1上に色素3が吸着された金属酸化物層2、電荷輸送層4、導電性有機物層5および透明導電層6を有する対向電極層7、透明基材8から構成されている。
本発明で用いることができる金属基材1としては、公知の材料を用いることができ、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、鉄、銅、ニッケル、亜鉛、チタン、シリコンなどを用いることができる。これらの金属は純金属であっても合金であってもよいが、表面抵抗が10Ω/□以下、より好ましくは1Ω/□以下であり、また表面反射率が50%以上であることが好ましい。
金属基材1は、必要に応じてめっき処理、研磨処理、薬品処理、エッチング処理、コロナ処理、プラズマ処理などの表面処理が施されていてもよい。また、表面に真空成膜やウエットコーティング、めっき等により、金属あるいは金属ペースト、金属酸化物、金属窒化物などがコーティングされていてもよい。
金属基材1の膜厚は、特に限定されるものではないが、数十μmから数mmの厚さにして可撓性を持たせることによって、ロールトゥーロール方式を用いて製造したり、曲面へ太陽電池を設置したりすることが可能となる。
本発明における金属酸化物層2としては、n型あるいはp型半導体の性質を示す金属酸化物を用いることができる。具体的にはチタン、亜鉛、ニオブ、錫、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムの酸化物が挙げられる。また、SrTiO、CaTiO、BaTiO、MgTiO、SrNbOのようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物なども使用することができる。
金属酸化物層2の形成方法としては、金属ハロゲン化物や金属アルコキシド、あるいは金属水酸化物などを酸や塩基で加水分解した溶液や、これらを水熱処理するなどの方法で得られた粒径2〜100nm程度の微粒子分散溶液を、ディップコーティング、ダイコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング、マイクログラビアコーティングなどの方法を用いることにより塗布した後、乾燥、焼成する方法が挙げられる。また、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などのドライコーティング法を用いることもできるが、この限りではない。また、可撓性の金属基材1を用いることにより、ロールトゥロール方式を用いて金属酸化物層2を形成させるも可能である。その場合には、連続で形成できる方法を選択する必要がある。
以上で得られた金属酸化物層2は、プラズマ処理、コロナ処理、UV処理、薬品処理など、任意の方法で表面処理することができる。また、熱による焼成やプレス機を用いた加圧処理、レーザーアニーリングなど、任意の手段を用いて後処理することもできる。本発明においては、特に熱処理やレーザーアニーリングなど基材に対する負荷の大きな処理を施しても、基材にダメージを与えることなく後処理を行うことが出きるという効果がある。また、以上の表面処理、熱処理、加圧処理、レーザーアニーリングなどの処理は金属酸化物層2の形成過程に含めてもよい。
金属酸化物層2は、微粒子を積層した構造や凹凸構造、柱状構造、ゼオライトのような規則的な細孔構造などの多孔質構造を用いることが好ましい。このような構造を用いることにより全表面積を大きくし、高効率な光電変換を達成することができる。
金属酸化物層2の膜厚は、入射する光を十分に吸収するのに足る膜厚が必要である。具体的には3〜20μm程度である。用いる微粒子の径は任意に選択することができ、得られた金属酸化物層の光散乱や光透過率を適切に制御することにより高効率な光電変換が得られる。
本発明における色素3としては、例えば、鉄、ルテニウム、オスミウムなどの遷移金属錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、シアニジン色素、クマリン色素、メロシアニン色素、ローダミン色素などの有機色素が挙げられる。これらの色素は、吸光係数が大きくかつ繰り返しの酸化還元に対して安定であることが好ましい。また、上記色素は金属酸化物層上に化学的に吸着することが好ましく、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミド基、アミノ基、カルボニル基、ホスフィン基などの官能基を有することが好ましい。
色素3は、水、エタノール、アセトニトリル、キシレン、クロロホルムなどの溶媒に溶解あるいは分散させた溶液に、上記金属酸化物層2を浸漬あるいは接触させて所定の時間経過した後に洗浄、乾燥することにより金属酸化物上に吸着させる。あるいは真空蒸着などのドライコーティングによって金属酸化物層2上に形成させてもよい。
本発明における電荷輸送層4としては、ヨウ素を包含するヨウ化物、臭化物、キノン錯体、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ジシアノキノンジイミン錯体などの酸化還元系をアセトニトリルやプロピレンカーボネートのような極性溶媒に溶解させた溶液を用いることができる。また、液漏れ、乾燥を低減させるために、ゲル状電解質やp型半導体を含む固体状電荷輸送材料を用いることがより好ましい。
前記固体状電荷輸送材料としては、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン化合物、ナフタレン、アントラセンなどの縮合多環炭水化物、アゾベンゼンなどのアゾ化合物、スチルベンなどの芳香環をエチレン結合やアセチレン結合で連結した構造を有する化合物、アミノ基で置換されたヘテロ芳香環化合物、ポルフィリン類、フタロシアン類、キノン類、テトラシアノキノジメタン類、ジシアノキノンジイミン類、テトラシアノエチレン、ビオローゲン類、ジチオール金属錯体などが挙げられる。また、その他固体状電荷輸送層に用いることのできる材料として、CuI、AgI、TiI、およびその他の金属ヨウ化物、CuBr、CuSCNなどがある。さらに、ポリアニリン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェニレンビニレン類、あるいはそれらの類似体、混合物、または共重合体を用いることができる。また、ポリアルキレンエーテルなどの高分子ゲルにヨウ化物、キノン錯体等を包含させて用いてもよい。これらの材料は、必要に応じて任意に組み合わせて用いることができる。
電荷輸送層4の形成方法としては、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等を用いることができる。固体電解質またはp型半導体を用いる場合には、任意の溶媒を用いた溶液にした後、上記方法を用いて塗工し、基材を任意の温度に加熱して溶媒を蒸発させるなどにより形成する。
本発明における対向電極層7は、少なくとも導電性有機物層5を有する。導電性有機物層5としては、ポリアニリン類、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリフェニレンビニレン類、あるいはそれらの誘導体、混合物、または共重合体などを用いることができる。これらの導電性高分子類はI、Br、PF、AsF、HClO、CFSOH、CHPhSOH、FeClなどのドーパントを添加して用いることができる。
導電性有機物層5は、水やエタノール、イソプロピルアルコール、N−メチル−2−ピロリジノン(NMP)、トルエンなどに分散させた溶液をマイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティングなどの方法を用いて塗工した後、乾燥することにより形成することができる。色素増感太陽電池への入射光は導電性有機物層5を通して入射するため、導電性有機物層5は可視光の範囲における透過率を65%以上、より好ましくは80%以上にする。
導電性有機物層5は、従来の導電性金属基板を用いた太陽電池の対向電極に用いられている導電性触媒層に代わるものである。金属基板を用いた太陽電池では、金属基板側から光が入射することは不可能であるので、対向電極側から光を入射させることになる。そのため、導電性触媒層に高い光透過率が求められる。しかし、導電性触媒層として、白金や金、銀、銅などの金属、もしくは炭素などが用いられているため、透過率は20%程度と低いものになっている。しかし、本発明の高い透明性を有する導電性有機物層を用いることにより、非常に高い透過率を得ることが可能となる。
本発明における対向電極層7においては、前記導電性有機物層5上にさらに透明導電層6を形成させることができる。本発明における透明導電層6は、公知の可視光領域の吸収が少なく導電性のある透明導電材料を用いることができる。具体的には、錫を含む酸化インジウム(ITO)、フッ素やインジウムなどを含む酸化スズ、アルミニウムやガリウムなどを含む酸化亜鉛等を用いることができる。
透明導電層6の形成方法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の真空成膜プロセスによることができるが、これらに限られるものではなく、いかなる成膜方法であっても構わない。
透明基材8としては、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリイミド等のプラスチックフィルム、あるいはガラスなどの公知の透明な基材を用いることができる。プラスチックフィルムであれば、可撓性を有するため、曲面へ太陽電池を設置することが可能となり、より好ましい。
本発明においては、少なくとも金属基材1上に、色素3が吸着された金属酸化物層2、電荷輸送層4、導電性有機物層5が順に形成されてなる積層体を断裁して複数のセルを作製した後、新たに用意した任意の基材上にセルを配列させ、セル間を導電性材料で配線することによりモジュールを製造することも可能である。
本発明においては、金属基材1として可撓性の基材を用いることにより、金属酸化物層2、色素3、電荷輸送層4、導電有機物層5、透明導電層6はロールトゥーロール方式を用いて連続的に形成することができ、透明基材8と連続的に貼り合せることができる。また、導電性有機物層5および透明導電層6を透明基材8上に形成した後、得られた積層体を電荷輸送層4上に貼り合せることにより色素増感太陽電池を製造することができる。
以下、本発明の色素増感太陽電池を具体的に説明する。
図1の層構成の色素増感太陽電池10を次のように作製した。
金属基材1としてアルミニウム(1mm厚)を使用し、この上に金属酸化物層2として酸化チタンを水熱合成した平均粒径15nmの酸化チタン微粒子が水に均一分散した分散溶液を塗工した後、室温乾燥し、大気下、450℃で30分間焼成することにより、膜厚12μmで形成した。得られた積層体を、ビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素3として、ビス(4,4’−ジカルボキシ− 2,2’−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、および乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電荷輸送層4として0.4Mテトラプロピルアンモニウムヨーダイド(TPAI)、0.05M I、アセトニトリルからなる電解質溶液を金属酸化物層3上に形成した。さらに、透明基材8としてPET(100μm厚)上に透明導電層6としてスパッタリング法により成膜したインジウム錫酸化物(ITO)を形成した積層体を用意し、この上にスピンコーティングにより導電性有機物層5として、トリス(p−トルエンスルホネート)鉄存在下で重合したポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を膜厚100nmで形成することにより対向電極を作製し、対向電極の導電性有機物層5と電荷輸送層4を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製した。このとき、対向電極の光透過率は波長550nmで81%であった。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を対向電極側からA.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を照射することにより測定したところ、短絡電流JSC=17.2mA/cm、開放電圧VOC=0.80V、フィルファクターFF=0.70で光電変換効率はη=9.6%であった。
<比較例1>
図1の層構成の色素増感太陽電池10を以下のように作製した。
まず、金属基材1、金属酸化物層2、色素3、電荷輸送層4を実施例1と同様に作製した。さらに、透明基材8としてPET(100μm厚)上に、透明導電層6としてスパッタリング法により成膜したインジウム錫酸化物(ITO)を形成した積層体を用意し、さらにその上に導電性触媒層として、スパッタリング法により白金を膜厚5nmで形成することにより対向電極を作製した。対向電極の白金層と電荷輸送層4を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作製した。このとき、対向電極の光透過率は波長550nmで49%であった。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を対向電極側からA.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を照射することにより測定したところ、短絡電流JSC=8.1mA/cm、開放電圧VOC=0.77V、フィルファクターFF=0.72で光電変換効率はη=4.5%であった。
実施例1と比較して、対向電極の透過率が低いことからデバイス内部への入射光が減少した結果、光電変換効率が低下した。
図1の層構成の色素増感太陽電池10を以下のように作製した。全てのプロセスをロールトゥーロール方式で行った。
金属材料としてステンレス鋼(0.5mm厚)を使用し、金属基材1を巻き出しながら、この上に金属酸化物層2として酸化チタンを、水熱合成した平均粒径15nmの酸化チタン微粒子が水に均一分散した分散溶液をマイクログラビアコーティングにより連続的に塗工し、室温乾燥し、大気下450℃で焼成した後に巻き取った。このとき、金属酸化物層の膜厚は12μmであった。得られた積層体を巻出しながら、ビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液を滴下し、80℃で加熱することにより、色素3としてビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、乾燥を行い、巻き取った。
以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。上記で得られた積層体を巻出しながら、連続的に電荷輸送層4として0.4M テトラプロピルアンモニウムヨーダイド(TPAI)、0.05M I、アセトニトリルからなる電解質溶液をマイクログラビアコーティングにより形成した。さらに、透明基材8としてPET(100μm厚)上に、透明導電層6としてスパッタリング法により成膜したインジウム錫酸化物(ITO)を形成した積層体を用意し、この上にスピンコーティングにより導電性有機物層5としてトリス(p−トルエンスルホネート)鉄存在下で重合した(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を膜厚100nmで形成することにより対向電極を作製した。対向電極の導電性有機物層5と電荷輸送層4を重ね合わせるようにラミネートした後、側面を圧着して巻き取ることにより、色素増感太陽電池を作製した。このとき、対向電極の光透過率は波長550nmで81%であった。
以上で得られた色素増感太陽電池を1cm角に裁断し、電流−電圧特性を対向電極側からA.M.1.5、100mW/cmの擬似太陽光を照射することにより測定したところ、短絡電流JSC=16.2mA/cm、開放電圧VOC=0.81V、フィルファクターFF=0.68で光電変換効率はη=8.9%であった。
本発明の色素増感太陽電池は可撓性基板を用いてロールトゥーロール方式で連続的に作製し、高い光電変換効率が得られた。
本発明における色素増感太陽電池を示す層構成図の一例である。
符号の説明
1 金属基材
2 金属酸化物層
3 色素
4 電荷輸送層
5 導電性有機物層
6 透明導電層
7 対向電極層
8 透明基材
10 色素増感太陽電池

Claims (8)

  1. 少なくとも金属基材上に、色素が吸着された金属酸化物層、電荷輸送層、導電性有機物層を有する対向電極層が順に形成されてなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記対向電極層が、前記導電性有機物層上に少なくとも透明導電層が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記対向電極層が、前記導電性有機物層あるいは前記透明導電層上に少なくともプラスチック基材が形成されてなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記対向電極層の可視光の範囲における光透過率が65%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の色素増感太陽電池。
  5. 請求項1から4に記載の色素増感太陽電池を用いた色素増感太陽電池モジュール。
  6. 少なくとも金属基材を巻き出す工程、巻き出された金属基材に色素が吸着された金属酸化物層を積層する工程、該金属酸化物層に電荷輸送層を積層する工程、該電荷輸送層に導電性有機物層を積層する工程、該導電性有機物層が積層された金属基材を巻き取る工程、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  7. 金属基材を巻き出す工程、巻き出された金属基材に色素が吸着された金属酸化物層を積層する工程、該金属酸化物層に電荷輸送層を積層する工程、該電荷輸送層に導電性有機物層を積層する工程、該導電性有機物層に透明導電層を形成させる工程、該透明導電層が形成された金属基材を巻き取る工程、を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  8. 前記導電性有機物層、あるいは透明導電層上に少なくともプラスチック基材を形成させる工程を有することを特徴とする、請求項6または請求項7に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
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