JP2006012517A - 金属酸化物構造体及び色素増感太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 優れた導電性を有し、かつ薄膜で他の層との膜剥離などのない金属酸化物膜を提供することを課題とする。また、該金属酸化物膜を用いることにより、高い変換効率を有する色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記溝に金属酸化物の微粒子が埋め込まれている金属酸化物構造体、または、表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記金属酸化物膜の一部または全部が金属酸化物の微粒子で覆われていることを特徴とする金属酸化物構造体とするものである。
【選択図】図1
【解決手段】 表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記溝に金属酸化物の微粒子が埋め込まれている金属酸化物構造体、または、表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記金属酸化物膜の一部または全部が金属酸化物の微粒子で覆われていることを特徴とする金属酸化物構造体とするものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属酸化物膜に関するものである。また、該金属酸化物膜は電極などに用いることができるものである。特に、金属酸化物と色素、電荷輸送層により構成され、金属酸化物上に吸着した色素により太陽光を吸収し電気に変換する色素増感太陽電池に関するものである。
金属酸化物膜は太陽電池、光触媒を始め、様々な分野での応用が展開されている。
一般に太陽電池には、単結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池などが知られているが、製造コストや原材料コストの抑制が難しく、太陽電池普及の妨げになっていた。こうした中、半導体層表面に色素を担持させて構成した電極を用いた色素増感太陽電池が、低コスト、高変換効率という特徴を有していることが知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
一般的に知られている色素増感太陽電池は、透明導電膜上に色素が吸着した多孔質の金属酸化物半導体を形成した光電極、及び、導電膜及び/または触媒となる導電膜からなる対向電極、及び電荷輸送層から構成され、電荷輸送層を介して光電極及び対向電極を重ねることにより色素増感太陽電池は製造される。
多孔質金属酸化物半導体は、通常、チタンアルコキシドなどの水熱合成により10〜50nm程度の酸化チタン微粒子分散ゾルを製造し、これを透明導電膜上に塗布した後、焼成することにより10μm程度の膜厚で製造される。この時の酸化チタン膜の比表面積は100m2/g以上とも言われ、その結果、吸着色素量を増大させ、高い発電量が得られている。しかしながら、以上のように得られた酸化チタン層は微粒子の積層体であるため、微粒子間の界面抵抗が高く、十分な導電性が得られていない。また、光吸収性能を十分なものとするため、10μmを超える膜厚にする必要があり、太陽電池の内部抵抗が増大するばかりでなく、内部応力が発生し、酸化チタン層膜の剥離の原因となる。
特許第2664194号公報
特許第2101079号公報
本発明は、以上の問題を解決すべく、すなわち優れた導電性を有し、かつ薄膜で他の層との膜剥離などのない金属酸化物膜を提供することを課題とする。また、該金属酸化物膜を用いることにより、高い変換効率を有する色素増感太陽電池を提供する。
請求項1の発明は、表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記溝に金属酸化物の微粒子が埋め込まれている金属酸化物構造体である。
請求項2の発明は、表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記金属酸化物膜の一部または全部が金属酸化物の微粒子で覆われていることを特徴とする金属酸化物構造体である。
請求項3の発明は、前記微粒子の直径が1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属酸化物構造体である。
請求項4の発明は、前記金属酸化物膜と前記微粒子が異なる物質よりなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項5の発明は、前記溝の幅が3μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項6の発明は、前記金属酸化物膜の溝により隔てられていない直線連続部分が、60μm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項7の発明は、前記金属酸化物膜の溝部以外の部分が占める割合が、面積比で50%以上90%以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項8の発明は、前記金属酸化物構造体が溝部の底部で連続した構造を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項9の発明は、前記金属酸化物構造体の厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項10の発明は、前記金属酸化物構造体の比表面積が30m2/g以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項11の発明は、前記金属酸化物構造体の膜の面積に対する実際の表面積の値が500倍以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項12の発明は、前記金属酸化物構造体が多結晶構造を有することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項13の発明は、前記金属酸化物構造体が導電層上に形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の金属酸化物構造体である。
請求項14の発明は、少なくとも基材上に、第一導電層、色素が吸着した金属酸化物層、電荷輸送層、第二導電層が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物層が請求項1から14のいずれかに記載の金属酸化物構造体からなることを特徴とする色素増感太陽電池である。
本発明によれば、優れた生産性で、十分な導電性、高い表面積を有し、かつ薄膜で膜剥離などのない金属酸化物膜とすることができる。また、この金属酸化物膜を用いることにより高い変換効率を有する色素増感太陽電池を提供することができる
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明における金属酸化物構造体の一例の表面模式図を図1、2に示し、断面模式図を図3、4、5に示した。図6に本発明の金属酸化物構造体の一部を構成する金属酸化物膜100の表面模式図を示した。図7に本発明の金属酸化物構造体の一例を斜め上方から観察したSEM像を示し、図8に本発明の金属酸化物構造体の一例を真上から観察したSEM像を示し、図9に本発明の金属酸化物構造体の一部を構成する金属酸化物膜100を斜め上方から観察したSEM像を示した。図10に本発明の金属酸化物構造体を用いた色素増感太陽電池の断面模式図を示した。
本発明では、基材1上に金属酸化物層3を設けることができる。基材1としては、透明な公知の材料を用いることができるが、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリイミド等のプラスチックフィルム、あるいはガラスを用いることができる。また、図3のような構成の太陽電池とする場合、一方の基材1は透明である必要があるが、他方は透明でもそうでなくても良い。
これら基材は、必要に応じて表面がコロナ処理、プラズマ処理、薬品処理などによって改質されたものであってもよい。また、エッチングやエンボス加工等によって表面に凹凸が施されていてもよい。
本発明では基材1と金属酸化物層3の間に保護層を設けても良い。本発明における保護層としては、酸化珪素、あるいは酸化アルミニウムを用いることができるが、それ以外にも、鉄、コバルト、ジルコニウム、あるいはその他の金属酸化物や金属酸窒化物、金属窒化物、金属フッ化物などを用いることができる。また、シリコーン樹脂や含フッ素有機化合物などの高分子化合物を用いることができるが、金属酸化物層は用いた材料により、光を吸収して光触媒作用を起こすので、この作用に耐えうる物である必要がある。保護層を設けることにより、後述する後処理などを行う時に基材を保護することができる。保護層の厚さは5nm〜200nmが好ましい。
本発明では基材1と金属酸化物層3の間に透明導電層2を設けることができる。透明導電層2としては、公知の可視光領域の吸収が少なく導電性のある透明導電材料を用いることができるが、錫や亜鉛をドープした酸化インジウム(ITO、IZO)、フッ素やインジウムなどをドープされた酸化スズ、アルミニウムやガリウムなどをドープした酸化亜鉛(AZO、GZO)等が好ましい。また、基材と透明導電層の間に保護層を設けても良い。
透明導電層2の形成方法としては真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマ化学気相蒸着法(PECVD法)、有機金属気相蒸着法(MOCVD法)等の真空成膜プロセスによることができるが、いかなる成膜方法であっても構わない。また大気圧プラズマCVD法を用いてもよい。あるいはこれら材料の微粒子をペーストにしたものをウエットコーティングする方法を用いることができる。
透明導電層2は表面に結晶相を析出させるか、エッチング等の方法により表面に凹凸を設けても良い。表面の凹凸により入射した光が散乱するため、光の利用効率が向上し好ましい。
本発明における金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3は、n型あるいはp型半導体の性質を示す金属酸化物を用いることができる。具体的には亜鉛、ニオブ、錫、チタン、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムの酸化物があげられる。また、SrTiO3、CaTiO3、BaTiO3、MgTiO3、SrNb2O6のようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物なども使用することができる。
また、金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3は多孔質構造を有することが好ましい。
さらに、金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3は結晶構造を有することが好ましく、これは多結晶構造であってもよい。酸化チタンを用いた場合にはアナターゼ相の多結晶体を用いることが好ましい。
本発明の金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3は、図1、図3に示したように厚さ方向に溝構造を有し、無数の入り組んだネットワーク状の溝構造(ひび割れ状の構造)を有する金属酸化物膜100と前記溝の内部に充填された金属酸化物微粒子200から構成させていることを特徴とする。
また、金属酸化物層3は図2、4に示したように金属酸化物膜100の形状の一部、または全部を金属酸化物微粒子200が覆った構造でもかまわない。
また、金属酸化物層3は図5に示すように、溝の内部に充填せず、一部溝の壁に付着する構造をとってもかまわない。
図7、図8は本発明における金属酸化物構造体の一例のSEM像を示しているが、ひび割れ状の構造を微粒子で覆うような構造が観察された。これらは図9のようなネットワーク状の溝構造(ひび割れ状の構造)の金属酸化物膜に対し、金属酸化物微粒子を塗布することにより得られた。金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3はランダムな溝構造と微粒子を組み合わせることにより、入射した光の散乱特性が向上し好ましいものとなる。
また、金属酸化物膜100は厚さ方向に連続な構造を有しているためキャリアの導電性が高く、この金属酸化物膜の近傍に金属酸化物微粒子200を配置することにより、非常に大きな表面積を有し、かつ導電率の高い金属酸化物層を与えている。従って金属酸化物微粒子の積層部(図4の210参照)は厚くても効果がなく、金属酸化物膜の最上部から多くとも1μm未満の厚さであることが好ましく、より好ましくは800nm以下、さらには200nm以下であると良い。
前記微粒子の積層部が厚くなると、微粒子間の界面抵抗が増すばかりでなく、電解質の抵抗が大きくなり、さらに金属酸化物と電解質の接触面におけるキャリア再結合が増大し、色素増感太陽電池としたときの変換効率は低下する。
また、金属酸化物膜100と金属酸化物微粒子200は互いに異なった化合物を用いてもよい。さらに金属酸化物微粒子200は複数の化合物の微粒子を混合したものを用いてもよい。
金属酸化物膜100の溝幅は特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、電解質との界面面積の最適化を考慮すると、3μm以下、より好ましくは1μm以下であることが好ましい。
金属酸化物微粒子200の粒径は光透過性、光散乱性、表面積の最適化を考慮すると、1μm以下、より好ましくは500nm以下、さらに好ましくは100nm以下であることが好ましい。
金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3の膜厚は特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、内部応力、電解質との界面面積の最適化を考慮すると、膜厚10μm以下、より好ましくは8μm以下であることが好ましい。
また、金属酸化物構造体あるいは金属酸化物層3の比表面積は特に制限するものではないが、導電性、光透過性、光散乱性、電解質との界面面積の最適化を考慮すると、30m2/g以上、さらには50m2/g以上であることが好ましい。
この金属酸化物膜の表面積は、表面積の指針として膜の面積(投影面積)に対する実際の表面積の値を用いると、[実際の表面積/膜の面積(投影面積)]の値が500倍以上、好ましくは500倍以上、より好ましくは800倍以上であることがよい。ここで、実際の表面積とは、金属酸化物膜の厚み方向も含めた膜全体が有する表面積のことをさし、下記式より求めることができる。
実際の表面積=単位体積当たりの表面積(m2/cm3)×膜の体積(cm3)
ここで、単位体積当たりの表面積(m2/cm3)とは、金属酸化物膜の比表面積(m2/g)と金属酸化物膜の密度(g/cm3)との積により求めることができる。
ここで、単位体積当たりの表面積(m2/cm3)とは、金属酸化物膜の比表面積(m2/g)と金属酸化物膜の密度(g/cm3)との積により求めることができる。
金属酸化物膜100は図2に示すように溝部8と凸部9からなっているが、複数の凸部9は互いに連続であってもよいし、連続でなくてもよいが、図2のように連続に形成されている方が、透明導電層2や基材1などの下層と電荷輸送層の接触が回避できるため、より好ましい。凸部9は溝部8により完全に囲まれた島状であってもよいし、溝部8に完全に囲まれていない半島状であっても構わない。本発明では、凸部9のうち、溝8により隔てられていない直線連続部分7(凸部のある地点から直線を引いて溝に到達し途切れるまでの部分、図5参照)が、60μm以下であることが好ましい。これより大きくなると、凸部分面積が大きくなり、比表面積が前記した最適範囲からはずれてしまう。また、ランダムな溝構造とならないため、入射した光の散乱特性が低下してしまう。
また、金属酸化物膜100は溝以外の凸部9の占める割合が面積比で50%以上であり、かつ90%以下、さらには85%以下であることが好ましい。なお、この時の面積比とは、金属酸化物膜100をSEMで観察し、真上から見た場合の面積比である。この時の溝とは幅が0.1μm以上のものと定義する。
また、前記金属酸化物膜100は、基板1の法線に対して斜めに形成されていても構わない。また、金属酸化物膜100の溝部8の深さには特に制限はなく、一定でも良いしそうでなくても良い。
金属酸化物層3は基材上、あるいは保護層上、あるいは透明導電層上にまず金属酸化物膜100を形成した後に金属酸化物微粒子200を形成することにより形成できる。金属酸化物膜100を形成した後や金属酸化物微粒子200を形成した後に熱処理、圧縮処理、プラズマ処理、UV処理、電子ビーム処理、コロナ処理、レーザー処理、薬品処理などの表面処理あるいは改質処理を行ってもよい。
金属酸化物膜100の形成方法は、公知の成膜技術により形成することができる。例えば、金属酸化物の成膜には、形成したい金属酸化物に対応する金属、金属酸化物、金属亜酸化物などを蒸着源として、電子ビームやプラズマ銃による加熱を用いた蒸着法、あるいは酸素ガスを導入しながら蒸着を行う反応性蒸着法を用いることができる。
また、厚さ方向に溝構造を有し、ひび割れ状の形状である金属酸化物膜とするためには、成膜圧力は用いる蒸着源の種類によって異なるが、1×10−2Pa〜1Paの範囲で行うことが好ましい。成膜の際に、任意のガスを用いたプラズマやイオン銃、ラジカル銃などでアシストを行ってもよい。また目的の金属酸化物によっては、スパッタリング法、イオンプレーティング、CVDなどの真空成膜法を用いてもよい。
また、斜め方向に蒸着することが好ましい。具体的に基材を蒸着源に対して斜めに傾けて配置し、成膜することができる。
好ましくは基材の法線と蒸着材料が付着してくる方向の角度(入射角)が10°以上90°以下、さらには30°以上70°以下である(図11参照)。
金属酸化物微粒子200は、用いたい金属酸化物に対応する前駆体、具体的には塩化物、臭化物などの金属ハロゲン化物や金属アルコキシド、金属水酸化物等を、アルコールや水中で塩酸、硫酸、硝酸などの酸や水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基と反応させて加水分解することにより金属酸化物あるいはその前駆体による金属酸化物分散ゾルあるいは金属酸化物微粒子分散ペーストを作製し、これを金属酸化物膜100の構造中へ形成することにより形成する。前記加水分解の際には加熱しても良いし、オートクレーブ中で加圧しても良い。前記ゾルあるいはペーストにはポリエチレングリコールなどのポリマーや界面活性剤を混合しても良い。
金属酸化物微粒子200の形成方法としては、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等既存のウエットコーティング法を用いることができる。金属酸化物微粒子同士は上記の方法でコーティングするだけでは、互いに電気的な接触が得られず電子伝導性が不十分であるため、通常、熱処理、レーザー処理、圧縮処理などの後処理が必要である。また更に電子伝導性を増すために金属ハロゲン化物あるいは金属アルコキシドなどの水溶液やアルコール溶液などを用いて後処理を施すこともできる。
また、本発明では、基材としてプラスチックフィルムを用いた場合には、ロールトゥロール方式で成膜することができる。それにより、高い生産性を得ることができる。
以上で得られた金属酸化物層3は、プラズマ処理、コロナ処理、UV処理、薬品処理など、任意の方法で表面処理することができる。また、熱による焼成や圧縮機を用いた加圧処理、レーザアニーリングなど、任意の手段を用いて後処理することもできる。
本発明の金属酸化物構造体は、色素増感太陽電池の金属酸化物層3として用いることができる。図10は本発明の金属酸化物層構造体を用いて色素増感太陽電池を作成したときの構造の一例を示す。本発明の色素増感太陽電池50は、図10に示すように基材1、透明導電層2、金属酸化物層3、および金属酸化物膜3に担持された色素4、さらには金属酸化物層3の空隙を満たすように形成された電荷輸送層5、導電性触媒層6、透明導電層2、基材1より形成されている。以下、詳細に説明する。
本発明における色素4として、例えば、ルテニウム−トリス、ルテニウム−ビス型の遷移金属錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、シアニジン色素、メロシアニン色素、ローダミン色素などの有機色素が挙げられる。これらの色素は、吸光係数が大きくかつ繰り返しの酸化還元に対して安定であることが好ましい。また、上記色素は金属酸化物半導体上に化学的に吸着することが好ましく、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミド基、アミノ基、カルボニル基、ホスフィン基などの官能基を有することが好ましい。
本発明における電荷輸送層5としては、溶媒としてアセトニトリルやプロピレンカーボネートのような極性溶媒に対して、ヨウ素を包含するヨウ化物、臭化物、キノン錯体、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ジシアノキノンジイミン錯体などを溶解させた酸化還元系を含む溶液を用いることができる。また、液漏れの可能性を回避するために、ゲル状電解質やp型半導体を含む固体状電荷輸送材料を用いることがより好ましい。
固体状電荷輸送材料に用いることのできる材料の具体例としては、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン化合物、ナフタレン、アントラセンなどの縮合多環炭化水素、アゾベンゼンなどのアゾ化合物、スチルベンなどの芳香環をエチレン結合やアセチレン結合で連結した構造を有する化合物、アミノ基で置換されたヘテロ芳香環化合物、ポルフィリン類、フタロシアン類、キノン類、テトラシアノキノジメタン類、ジシアノキノンジイミン類、テトラシアノエチレン、ビオローゲン類、ジチオール金属錯体などが挙げられる。更にポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、PEDOTなどの導電性高分子化合物を用いることができる。また、その他固体状電荷輸送材料に用いることのできる材料として、CuI、AgI、TiI、およびその他の金属ヨウ化物、CuBr、CuSCNなどがある。また、ポリアルキレンエーテルなどの高分子ゲルにヨウ化物、キノン錯体等を抱含させて用いてもよい。これらの材料は、必要に応じて任意に組み合わせて用いることができる。
本発明における電荷輸送層5の形成方法としては、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等を用いることができる。固体電解質またはp型半導体を用いる場合には、任意の溶媒を用いた溶液にした後、上記方法を用いて塗工し、基材を任意の温度に加熱して溶媒を蒸発させるなどにより形成する。電荷輸送層の厚さは10μm以下、より好ましくは5μm以下、更に1μm以下であることが好ましい。また電荷輸送層の導電率は1×10−10S/cm以上であることが好ましく、1×10−5S/cm以上であることが更に好ましい。
本発明における導電性触媒層6としては、任意の導電性材料を用いることができ、白金や金、銀、銅、パラジウムなどの金属、もしくは炭素、あるいはポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、PEDOTのような導電性有機材料などが挙げられる。これらを形成する際には、透明導電層2と同様の真空成膜法、あるいはこれら材料の微粒子をペーストにしたもの、溶液等をウエットコーティングする方法を用いることができる。
導電性触媒層6は電荷輸送層5にヨウ素などの酸化還元系を用いる際には白金、炭素などの酸化能の強い材料を使用し、固体状電荷輸送材料を用いる場合、仕事関数がそれに近い材料を用いることが好ましい。具体的には仕事関数は4.5eV以上が好ましい。
なお、本発明の金属酸化物構造体は、電極などに用いることができ、ここでは、色素増感太陽電池に用いた例で説明したが、この用途に限定されるものではない。例えばエレクトロクロミックデバイス、光触媒膜、ガスセンサなど様々な用途に用いることができる。
以下、本発明の金属酸化物構造体を色素増感太陽電池に応用した例で具体的に説明する。
図10の層構成の色素増感太陽電池50を次のように作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物層3として酸化チタンを6μm形成した。この時、金属酸化物膜100として酸化チタンを真空蒸着法により成膜圧力2×10−1Paで、入射角60°で成膜し、さらに、得られた積層体を、電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。金属酸化物膜100の表面像をSEMによって観察したところ、得られた金属酸化物膜は、無数の入り組んだ溝(ネットワーク状の溝)が存在するひび割れ形状であった。この時の溝幅は50〜900nmで、金属酸化物膜の凸部9で溝により隔てられていない直線連続部分は一番長いところで5.5μmであった。その後、チタンテトラブトキシドを硝酸水溶液で加水分解し、オートクレーブ中200℃で加熱処理することにより得られた平均粒径30nmの酸化チタン微粒子分散水溶液(固形分濃度10wt%)をディップコーティングにより形成し、乾燥後450℃で10分間焼成することにより金属酸化物微粒子200として酸化チタン微粒子を形成した。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物膜のみの比表面積は67m2/gであった。膜の面積に対する実際の表面積は943倍であった。溝以外の部分が占める面積の割合は、84%であった。X線回折により得られた酸化チタンはアナターゼ型の多結晶であることが確認できた。得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、及び乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電荷輸送層5として0.4M TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨーダイド)、0.05M I2、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物層3上に形成した。更に、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上にスパッタリング法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電荷輸送層5を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作成した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を用いた時、短絡電流JSC=20mA/cm2、開放電圧VOC=0.78V、フィルファクターFF=0.71で光電変換効率はη=11.1%であった。
図10の層構成の色素増感太陽電池50を次のように作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物層3として酸化錫を6.5μm形成した。この時、金属酸化物膜100として酸化錫を真空蒸着法により成膜圧力2.6×10−1Paで、入射角60°で成膜し、さらに、得られた積層体を、電熱炉を用いて400℃で30分間焼成した。金属酸化物膜100の表面像をSEMによって観察したところ、得られた金属酸化物膜は、無数の入り組んだ溝(ネットワーク状の溝)が存在するひび割れ形状であった。この時の溝幅は300〜1500nmで、金属酸化物膜の凸部9で溝により隔てられていない直線連続部分は一番長いところで9.0μmであった。その後、チタンテトラブトキシドを硝酸水溶液で加水分解し、オートクレーブ中200℃で加熱処理することにより得られた平均粒径30nmの酸化チタン微粒子分散水溶液(固形分濃度10wt%)をディップコーティングにより形成し、乾燥後450℃で10分間焼成することにより金属酸化物微粒子200として酸化チタン微粒子を形成した。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物膜のみの比表面積は54m2/gであった。膜の面積に対する実際の表面積は860倍であった。溝以外の部分が占める面積の割合は、85%であった。X線回折により得られた酸化チタン微粒子はアナターゼ型の多結晶であることが確認できた。また酸化錫の正方相系に基づくピークも観察された。得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、及び乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電荷輸送層5として0.4M TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨーダイド)、0.05M I2、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物層3上に形成した。更に、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上にスパッタリング法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電荷輸送層5を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作成した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を用いた時、短絡電流JSC=20mA/cm2、開放電圧VOC=0.78V、フィルファクターFF=0.73で光電変換効率はη=11.4%であった。
<比較例1>
従来法を用いて色素増感太陽電池を次のように作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物層3として本発明の金属酸化物構造体に代わって微粒子の積層体によって構成される酸化チタンをゾル・ゲル法により、7μm形成した。酸化チタン微粒子は、チタンテトラブトキシドを硝酸水溶液で加水分解し、オートクレーブ中200℃で加熱処理することにより、平均粒径30nmの酸化チタン微粒子分散水溶液(固形分濃度10wt%)を得た。更に得られた水溶液の固形分濃度を25%程度まで濃縮し、平均分子量2000のポリエチレングリコール及び界面活性剤Triton X−100を酸化チタンに対して20wt%それぞれ加え、ドクターブレードを用いて塗工し、乾燥後450℃で30分間焼成することにより金属酸化物層3として酸化チタン微粒子積層体を形成した。さらに、得られた積層体を、塩化チタン水溶液に12時間浸漬した後、電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物膜のみの比表面積は105m2/gであった。膜の面積に対する実際の表面積は1104倍であった。表面像をSEMによって観察したところ、粒径20〜50nm程度の微粒子が積層されていた。X線回折により得られた酸化チタンはアナターゼ型の多結晶であることが確認できた。得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、及び乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電荷輸送層5として0.4M TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨーダイド)、0.05M I2、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物膜3上に形成した。更に、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上にスパッタリング法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電荷輸送層5を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作成した。
<比較例1>
従来法を用いて色素増感太陽電池を次のように作製した。基材1としてガラス(Corning7059、0.5mm厚)を使用し、この上に透明導電層2としてインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリング法により形成した。得られた透明導電性基材上に、金属酸化物層3として本発明の金属酸化物構造体に代わって微粒子の積層体によって構成される酸化チタンをゾル・ゲル法により、7μm形成した。酸化チタン微粒子は、チタンテトラブトキシドを硝酸水溶液で加水分解し、オートクレーブ中200℃で加熱処理することにより、平均粒径30nmの酸化チタン微粒子分散水溶液(固形分濃度10wt%)を得た。更に得られた水溶液の固形分濃度を25%程度まで濃縮し、平均分子量2000のポリエチレングリコール及び界面活性剤Triton X−100を酸化チタンに対して20wt%それぞれ加え、ドクターブレードを用いて塗工し、乾燥後450℃で30分間焼成することにより金属酸化物層3として酸化チタン微粒子積層体を形成した。さらに、得られた積層体を、塩化チタン水溶液に12時間浸漬した後、電熱炉を用いて450℃で30分間焼成した。このとき、BET多点法で測定した金属酸化物膜のみの比表面積は105m2/gであった。膜の面積に対する実際の表面積は1104倍であった。表面像をSEMによって観察したところ、粒径20〜50nm程度の微粒子が積層されていた。X線回折により得られた酸化チタンはアナターゼ型の多結晶であることが確認できた。得られた積層体を、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムのエタノール溶液に浸漬することにより、色素4として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、及び乾燥を行った。以下の操作を乾燥アルゴン雰囲気下で行った。電荷輸送層5として0.4M TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨーダイド)、0.05M I2、メトキシアセトニトリルからなる電解質を金属酸化物膜3上に形成した。更に、対向電極として上記と同様にして形成した基材1、透明導電層2よりなる積層体を用意し、この上にスパッタリング法により成膜した白金を導電性触媒層6として形成することにより対向電極を作製し、導電性触媒層6と電荷輸送層5を重ね合わせるように固定した後、側面をエポキシ系接着剤で封止することにより色素増感太陽電池を作成した。
以上で得られた色素増感太陽電池の電流−電圧特性を測定したところ、A.M.1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を用いた時、短絡電流JSC=12mA/cm2、開放電圧VOC=0.77V、フィルファクターFF=0.69で光電変換効率はη=6.4%であった。
酸化チタン層の膜厚が薄いにも関わらず、実施例1、2の構造を用いた方が高い光電変換効率が得られた。
本発明の金属酸化物構造体は、色素増感太陽電池の電極等に用いることができる。また、それ以外にも光触媒などにも応用できる。
1 基材
2 透明導電層
3 金属酸化物層
4 色素
5 電荷輸送層
6 導電性触媒層
7 金属酸化物膜の溝により隔てられていない直線連続部分
8 溝
9 島状または半島状の凸部
10、20 金属酸化物構造体表面
30、40 金属酸化物構造体断面
50 色素増感太陽電池
60 蒸着源
70 入射角
100 ひび割れ状構造を有する金属酸化物膜
200 金属酸化物微粒子
210 金属酸化物微粒子の積層部
2 透明導電層
3 金属酸化物層
4 色素
5 電荷輸送層
6 導電性触媒層
7 金属酸化物膜の溝により隔てられていない直線連続部分
8 溝
9 島状または半島状の凸部
10、20 金属酸化物構造体表面
30、40 金属酸化物構造体断面
50 色素増感太陽電池
60 蒸着源
70 入射角
100 ひび割れ状構造を有する金属酸化物膜
200 金属酸化物微粒子
210 金属酸化物微粒子の積層部
Claims (14)
- 表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記溝に金属酸化物の微粒子が埋め込まれている金属酸化物構造体。
- 表面にネットワーク状の溝が形成された金属酸化物膜であり、前記金属酸化物膜の一部または全部が金属酸化物の微粒子で覆われていることを特徴とする金属酸化物構造体。
- 前記微粒子の直径が1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物膜と前記微粒子が異なる物質よりなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記溝の幅が3μm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物膜の溝により隔てられていない直線連続部分が、60μm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物膜の溝部以外の部分が占める割合が、面積比で50%以上90%以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体が溝部の底部で連続した構造を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体の厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体の比表面積が30m2/g以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体の膜の面積に対する実際の表面積の値が500倍以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体が多結晶構造を有することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 前記金属酸化物構造体が導電層上に形成されていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の金属酸化物構造体。
- 少なくとも基材上に、第一導電層、色素が吸着した金属酸化物層、電荷輸送層、第二導電層が順に形成されてなる色素増感太陽電池において、該金属酸化物層が請求項1から14のいずれかに記載の金属酸化物構造体からなることを特徴とする色素増感太陽電池。
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